JP2003251144A - ガス分解装置及びガス分解システム - Google Patents
ガス分解装置及びガス分解システムInfo
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- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/30—Capture or disposal of greenhouse gases of perfluorocarbons [PFC], hydrofluorocarbons [HFC] or sulfur hexafluoride [SF6]
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- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡素な装置構成であり、比較的小さなエネル
ギーで難分解ガスを分解可能な装置を提供すること。 【解決手段】 負酸素イオンを発生させる負酸素イオ
ン発生部と;前記ガスを前記負酸素イオンと反応させる
第1の空間とを備える。負酸素イオン発生部は、前記負
酸素イオンに対して伝導性を有する固体電解質層を備え
る。固体電解質層は、前記第1の空間に面する第1の面
と、大気又は酸素を豊富に含む第2の空間に面する第2
の面とを有する。
ギーで難分解ガスを分解可能な装置を提供すること。 【解決手段】 負酸素イオンを発生させる負酸素イオ
ン発生部と;前記ガスを前記負酸素イオンと反応させる
第1の空間とを備える。負酸素イオン発生部は、前記負
酸素イオンに対して伝導性を有する固体電解質層を備え
る。固体電解質層は、前記第1の空間に面する第1の面
と、大気又は酸素を豊富に含む第2の空間に面する第2
の面とを有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PFCガス、フロンガ
ス等の化学的に安定で分解が困難なガスを分解する装置
に関する。
ス等の化学的に安定で分解が困難なガスを分解する装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】地球温暖化係数の高いPFCガスは化学
的に非常に安定であり、大気中の寿命も10000年以
上と長く、地球温暖化効果が大きいと言われている。P
FCガスとしては、CF4,C2F6,C3F8,C4
F10,C4F8及びHFC類(CHF3,CH
2F2、CH3F等)が含まれる。この中で、例えば、
CF4ガスは、温暖化係数(GWP100値)が650
0であり、寿命が5万年と言われている。地球温暖化防
止等の目的で、上記のような有害ガスを分解するための
研究が行われている。特許公報第2732472号等に
は、プラズマを用いて有機ハロゲン化合物を分解する技
術が開示されている。
的に非常に安定であり、大気中の寿命も10000年以
上と長く、地球温暖化効果が大きいと言われている。P
FCガスとしては、CF4,C2F6,C3F8,C4
F10,C4F8及びHFC類(CHF3,CH
2F2、CH3F等)が含まれる。この中で、例えば、
CF4ガスは、温暖化係数(GWP100値)が650
0であり、寿命が5万年と言われている。地球温暖化防
止等の目的で、上記のような有害ガスを分解するための
研究が行われている。特許公報第2732472号等に
は、プラズマを用いて有機ハロゲン化合物を分解する技
術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラズ
マを利用してPFCガスを分解する場合には、装置が大
掛かりになり、分解に必要なエネルギーが膨大になる等
の問題があった。
マを利用してPFCガスを分解する場合には、装置が大
掛かりになり、分解に必要なエネルギーが膨大になる等
の問題があった。
【0004】本発明の目的は、簡素な装置構成であり、
比較的小さなエネルギーで難分解ガスを分解可能な装置
を提供することにある。
比較的小さなエネルギーで難分解ガスを分解可能な装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるガス分解
装置は、負酸素イオンを発生させる負酸素イオン発生部
と;PFCガス等の難分解ガスを前記負酸素イオンと反
応させる第1の空間とを備えている。そして、前記負酸
素イオン発生部は、前記負酸素イオンに対して伝導性を
有する固体電解質層を備え、当該固体電解質層は第1の
面が前記第1の空間に面し、第2の面が大気又は酸素を
豊富に含む第2の空間に面する構造としている。
装置は、負酸素イオンを発生させる負酸素イオン発生部
と;PFCガス等の難分解ガスを前記負酸素イオンと反
応させる第1の空間とを備えている。そして、前記負酸
素イオン発生部は、前記負酸素イオンに対して伝導性を
有する固体電解質層を備え、当該固体電解質層は第1の
面が前記第1の空間に面し、第2の面が大気又は酸素を
豊富に含む第2の空間に面する構造としている。
【0006】上記のような構成のガス分解装置において
は、ガスを分解するのに必要なエネルギーは、基本的に
は、固体電解質層を加熱するエネルギーと電極に流す電
流のみである。従って、従来のようにプラズマを利用す
る方式や燃焼方式に比べて、ガスの分解に必要とするエ
ネルギーが少なくて済む。分解に使用される酸素は、固
体電解質により自己選択的に供給されるため、特別な供
給手段を必要としない。このため、PFCガス等の難分
解ガスを排出する排気ガス配管の一部を固体電解質で形
成することにより、簡易な装置構成でガスの分解を行う
ことが可能となる。また、負酸素イオンの発生は真空か
ら大気圧まで、幅広い範囲で行えるため、ガス圧調整器
を用いることなく種々の装置の排気ガス系に設置するこ
とができる。
は、ガスを分解するのに必要なエネルギーは、基本的に
は、固体電解質層を加熱するエネルギーと電極に流す電
流のみである。従って、従来のようにプラズマを利用す
る方式や燃焼方式に比べて、ガスの分解に必要とするエ
ネルギーが少なくて済む。分解に使用される酸素は、固
体電解質により自己選択的に供給されるため、特別な供
給手段を必要としない。このため、PFCガス等の難分
解ガスを排出する排気ガス配管の一部を固体電解質で形
成することにより、簡易な装置構成でガスの分解を行う
ことが可能となる。また、負酸素イオンの発生は真空か
ら大気圧まで、幅広い範囲で行えるため、ガス圧調整器
を用いることなく種々の装置の排気ガス系に設置するこ
とができる。
【0007】更に、負酸素イオンの発生効率が高いた
め、装置を小さくすることができ、その結果、ガス発生
源の近傍に配置しやすくなるなど、装置設置の自由度が
高いと言える。
め、装置を小さくすることができ、その結果、ガス発生
源の近傍に配置しやすくなるなど、装置設置の自由度が
高いと言える。
【0008】ここで、PFCガスの1つであるCF4ガ
スと負酸素イオンO−との反応について、以下に示す反
応経路が存在すると考えられている。 CF4 −+O ΔH=+2.17eV CF3+OF− ΔH=+3.51eV CF3 −+OF ΔH=+2.84eV CF2 −+OF2 ΔH=+6.53eV CO−+2F2 ΔH=+6.06eV CF3O−+F ΔH=−1.59eV
スと負酸素イオンO−との反応について、以下に示す反
応経路が存在すると考えられている。 CF4 −+O ΔH=+2.17eV CF3+OF− ΔH=+3.51eV CF3 −+OF ΔH=+2.84eV CF2 −+OF2 ΔH=+6.53eV CO−+2F2 ΔH=+6.06eV CF3O−+F ΔH=−1.59eV
【0009】上記のような反応経路の内、生成熱が発熱
反応(ΔH=−「マイナス」)であるものが発生し易い
と言える。
反応(ΔH=−「マイナス」)であるものが発生し易い
と言える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を参
照して詳細に説明する。
照して詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明に係るガス分解システム1
の概略構成を示すブロック図である。ガス分解システム
1は、例えば、半導体製造過程のCVDチャンバークリ
ーニング工程、ドライエッチング工程等において排出さ
れるPFCガスを分解するシステムである。このシステ
ム1は、PFCガスを分解するガス分解装置2と;PF
Cガスをガス分解装置2に導入する吸入管3と;ガス分
解装置2に大気を導入する大気導入口4と;ガス分解装
置2中のヒーターに電力を供給するヒータ電源5と;ガ
ス分解装置2の固体電解質層(12)の引出電極に電力
を供給する引出電圧電源6とを備えている。更に、ガス
分解システム1は、ガス分解装置2で分解されたガスを
排出するための排気ポンプ7と;当該排気ポンプ7によ
って排出されたガス(C02,FO)を浄化する水スク
ラバー8と;水スクラバー8で浄化されたガスを外部に
排出する排気ファン9とを備えている。
の概略構成を示すブロック図である。ガス分解システム
1は、例えば、半導体製造過程のCVDチャンバークリ
ーニング工程、ドライエッチング工程等において排出さ
れるPFCガスを分解するシステムである。このシステ
ム1は、PFCガスを分解するガス分解装置2と;PF
Cガスをガス分解装置2に導入する吸入管3と;ガス分
解装置2に大気を導入する大気導入口4と;ガス分解装
置2中のヒーターに電力を供給するヒータ電源5と;ガ
ス分解装置2の固体電解質層(12)の引出電極に電力
を供給する引出電圧電源6とを備えている。更に、ガス
分解システム1は、ガス分解装置2で分解されたガスを
排出するための排気ポンプ7と;当該排気ポンプ7によ
って排出されたガス(C02,FO)を浄化する水スク
ラバー8と;水スクラバー8で浄化されたガスを外部に
排出する排気ファン9とを備えている。
【0012】上記のような構成のガス分解システムにお
いて、水スクラバー8を通過するガス(C02,FO)
のうち、FOは水と速やかに反応してHFとなり、C0
2は水に溶ける一部を除き大気中に排出される。なお、
ガス分解装置2を直列に複数接続することも可能であ
る。
いて、水スクラバー8を通過するガス(C02,FO)
のうち、FOは水と速やかに反応してHFとなり、C0
2は水に溶ける一部を除き大気中に排出される。なお、
ガス分解装置2を直列に複数接続することも可能であ
る。
【0013】図2は、本発明の第1の実施例に係るガス
分解装置2の構成を示す断面図である。図2に示すガス
分解装置2は、図1に示すガス分解システム1内で使用
されるものである。ガス分解装置2は、負酸素イオンに
対して伝導性を有する固体電解質基板(YSZ)12
と;当該固体電解質基板12を収容する円筒形状の真空
容器40と;固体電解質基板12を指示する円筒形の支
持具58とを備えている。固体電解質基板12は、直径
18.5mm、厚さ1mmに成形され、多孔質な金属膜
から成る陽極及び陰極が表裏に形成されている。支持具
58は、固体電解質基板12と同じ材質(YSZ)から
成形され、そのサイズは外径17mm、内径13mmと
なっている。固体電解質基板12の下面には、陰極側配
線42に接続された陰極14が設けられており、−1V
〜−100Vの電圧が印可される構成となっている。陰
極側配線42は、絶縁管46中に挿入される。絶縁管4
6の外壁と真空容器40の内壁との間には、封止用のO
リング62が配置されている。
分解装置2の構成を示す断面図である。図2に示すガス
分解装置2は、図1に示すガス分解システム1内で使用
されるものである。ガス分解装置2は、負酸素イオンに
対して伝導性を有する固体電解質基板(YSZ)12
と;当該固体電解質基板12を収容する円筒形状の真空
容器40と;固体電解質基板12を指示する円筒形の支
持具58とを備えている。固体電解質基板12は、直径
18.5mm、厚さ1mmに成形され、多孔質な金属膜
から成る陽極及び陰極が表裏に形成されている。支持具
58は、固体電解質基板12と同じ材質(YSZ)から
成形され、そのサイズは外径17mm、内径13mmと
なっている。固体電解質基板12の下面には、陰極側配
線42に接続された陰極14が設けられており、−1V
〜−100Vの電圧が印可される構成となっている。陰
極側配線42は、絶縁管46中に挿入される。絶縁管4
6の外壁と真空容器40の内壁との間には、封止用のO
リング62が配置されている。
【0014】真空容器40の内部において、支持具58
の外側には二重の石英管52が配置され、その間にニク
ロム線を用いた加熱ヒータ56が固体電解質基板12を
囲むように配置されている。二重の石英管52のうち、
外側の石英管の更に外側には熱反射板54が配置されて
いる。加熱ヒータ56によって、固体電解質基板12が
400℃〜700℃に加熱され、十分なイオン伝導性を
発揮する構成となっている。固体電解質基板12の負酸
素イオン発生面(上面)は、反応室44に面し、下面は
大気又は酸素が豊富な空間に面する。反応室44には、
分解すべきPFCガスを導入するガス導入管48と、分
解されたガスを排出する排気管50が連結されている。
の外側には二重の石英管52が配置され、その間にニク
ロム線を用いた加熱ヒータ56が固体電解質基板12を
囲むように配置されている。二重の石英管52のうち、
外側の石英管の更に外側には熱反射板54が配置されて
いる。加熱ヒータ56によって、固体電解質基板12が
400℃〜700℃に加熱され、十分なイオン伝導性を
発揮する構成となっている。固体電解質基板12の負酸
素イオン発生面(上面)は、反応室44に面し、下面は
大気又は酸素が豊富な空間に面する。反応室44には、
分解すべきPFCガスを導入するガス導入管48と、分
解されたガスを排出する排気管50が連結されている。
【0015】固体電解質基板12の表裏両面に形成され
た電極間に電位差を設けることによって、固体電解質基
板12の内部に酸素イオン電流が発生する。そして、反
応室44側に取り出された負酸素イオンによりPFCガ
スを分解する構造となっている。
た電極間に電位差を設けることによって、固体電解質基
板12の内部に酸素イオン電流が発生する。そして、反
応室44側に取り出された負酸素イオンによりPFCガ
スを分解する構造となっている。
【0016】固体電解質基板12の詳細な構造を図3に
示す。図3は、固体電解質基板12を含む本発明の負酸
素イオン発生部10の構造を示す。負酸素イオン発生部
10は、平板状のYSZ(イットリアを添加した部分安
定化ZrO2)からなる固体電解質層12と;金属ペー
ストの焼結により形成した多孔質な白金、パラジウム又
はこれらを含有した金等からなり、固体電解質層12の
表裏各面に設けた電極14(陰極),16(陽極)と;
陽極16の上に形成された負酸素イオン引出部(18,
20)とを備えている。負酸素イオン引出部は、陽極1
6上に形成された絶縁体層18と、当該絶縁体層18の
上に、例えばスパッタリング法で形成された白金又は金
の引き出し電極20とから構成される。電極14,1
6,20には直流電源が接続され、電極20,電極1
6,電極14の順に高い電位、V1,V2,V3が各々
印可されている。
示す。図3は、固体電解質基板12を含む本発明の負酸
素イオン発生部10の構造を示す。負酸素イオン発生部
10は、平板状のYSZ(イットリアを添加した部分安
定化ZrO2)からなる固体電解質層12と;金属ペー
ストの焼結により形成した多孔質な白金、パラジウム又
はこれらを含有した金等からなり、固体電解質層12の
表裏各面に設けた電極14(陰極),16(陽極)と;
陽極16の上に形成された負酸素イオン引出部(18,
20)とを備えている。負酸素イオン引出部は、陽極1
6上に形成された絶縁体層18と、当該絶縁体層18の
上に、例えばスパッタリング法で形成された白金又は金
の引き出し電極20とから構成される。電極14,1
6,20には直流電源が接続され、電極20,電極1
6,電極14の順に高い電位、V1,V2,V3が各々
印可されている。
【0017】絶縁体層18としては、厚さ0.01〜1
00μmのAl2O3(アルミナ)膜又はMgO(マグ
ネシア)膜を使用する。図4は、絶縁体の材質毎の抵抗
率温度依存性を示す表である。従来の装置においては、
絶縁膜材質としてSiO2を採用していたが、SiO2
の抵抗率は高温で著しく減少するため、高温下での絶縁
膜材質として不適切である。一方、本実施例に用いられ
るAl2O3やMgOは、SiO2に比べて高温での抵
抗率の減少が小さく、また融点が高いため、高温下で使
用される装置への適用が可能となる。また、高温下での
電気抵抗率が、MgOとほぼ同様な傾向を示すBeO又
はCaOも当該絶縁膜として使用可能である。なお、図
4の表においては、SiO2のデータとして石英のもの
を引用している。図4からわかるように、本発明に係る
負酸素イオン発生部10は、動作温度が500℃以上で
使用される条件下で特に有効である。例えば、シリコン
膜のアッシング装置、ディーゼルエンジンの排出ガスに
含まれるパーティクル除去、その他エンジンから排気さ
れるNOx等の分解など、排気ガス中の有害物質の分解
・除去、また、ダイオキシン、炭化水素等の有害化学物
質の分解・除去装置等に適していると言える。
00μmのAl2O3(アルミナ)膜又はMgO(マグ
ネシア)膜を使用する。図4は、絶縁体の材質毎の抵抗
率温度依存性を示す表である。従来の装置においては、
絶縁膜材質としてSiO2を採用していたが、SiO2
の抵抗率は高温で著しく減少するため、高温下での絶縁
膜材質として不適切である。一方、本実施例に用いられ
るAl2O3やMgOは、SiO2に比べて高温での抵
抗率の減少が小さく、また融点が高いため、高温下で使
用される装置への適用が可能となる。また、高温下での
電気抵抗率が、MgOとほぼ同様な傾向を示すBeO又
はCaOも当該絶縁膜として使用可能である。なお、図
4の表においては、SiO2のデータとして石英のもの
を引用している。図4からわかるように、本発明に係る
負酸素イオン発生部10は、動作温度が500℃以上で
使用される条件下で特に有効である。例えば、シリコン
膜のアッシング装置、ディーゼルエンジンの排出ガスに
含まれるパーティクル除去、その他エンジンから排気さ
れるNOx等の分解など、排気ガス中の有害物質の分解
・除去、また、ダイオキシン、炭化水素等の有害化学物
質の分解・除去装置等に適していると言える。
【0018】本実施例においては、負酸素イオン引出部
(18,20)には、内接円径0.1〜100μmの多
数のホール(貫通孔)が形成されている。図5は、ホー
ル又は溝の形状の例を示す。本実施例においては、ホー
ルの横断面形状は特に限定されるものではなく、円
(A)、矩形(B),楕円(C),三角形(D)等を採
用することができる。また、図示しないが、矩形を長手
方向に延長していき、結果的に溝状になる形状も採用可
能である。ここで、ホール又は溝の径dは、ホール又は
溝の内接円の直径を意味するものとする。本発明におい
ては、各ホール又は溝の径dと、絶縁体膜18の厚さt
との比率(アスペクト比)t/dは0.1以上、好まし
くは、1.0以上とする。例えば、絶縁体層18の厚さ
tを10μmとし、ホール径(溝の場合は、溝幅と等
価)dを10μmとする。
(18,20)には、内接円径0.1〜100μmの多
数のホール(貫通孔)が形成されている。図5は、ホー
ル又は溝の形状の例を示す。本実施例においては、ホー
ルの横断面形状は特に限定されるものではなく、円
(A)、矩形(B),楕円(C),三角形(D)等を採
用することができる。また、図示しないが、矩形を長手
方向に延長していき、結果的に溝状になる形状も採用可
能である。ここで、ホール又は溝の径dは、ホール又は
溝の内接円の直径を意味するものとする。本発明におい
ては、各ホール又は溝の径dと、絶縁体膜18の厚さt
との比率(アスペクト比)t/dは0.1以上、好まし
くは、1.0以上とする。例えば、絶縁体層18の厚さ
tを10μmとし、ホール径(溝の場合は、溝幅と等
価)dを10μmとする。
【0019】図6は、アスペクト比(t/d)に対する
引出電場強度の変化を示す。なお、図6において、引き
出し電場強度の値(%)は、印可電圧を絶縁体層18の
厚さで割った値を基準としている。図6のグラフに示す
ように、アスペクト比(t/d)が0.1を越える付近
から引き出し電場強度が急激に上昇し始め、1.0付近
から高い値で安定し始めている。
引出電場強度の変化を示す。なお、図6において、引き
出し電場強度の値(%)は、印可電圧を絶縁体層18の
厚さで割った値を基準としている。図6のグラフに示す
ように、アスペクト比(t/d)が0.1を越える付近
から引き出し電場強度が急激に上昇し始め、1.0付近
から高い値で安定し始めている。
【0020】図7は、本発明の作用・効果を示す説明図
であり、アスペクト比(t/d)を0.1とした場合
の、絶縁体層18のホール又は溝周辺における電位分布
(A)と電場強度分布(B)を示す。図に示すように、
引き出し電場がホール又は溝の中心部にも発生し始めて
いるが、それほど強いものではない。
であり、アスペクト比(t/d)を0.1とした場合
の、絶縁体層18のホール又は溝周辺における電位分布
(A)と電場強度分布(B)を示す。図に示すように、
引き出し電場がホール又は溝の中心部にも発生し始めて
いるが、それほど強いものではない。
【0021】図8は、アスペクト比(t/d)を1.0
とした場合の、絶縁体層18のホール又は溝周辺におけ
る電位分布(A)と電場強度分布(B)を示す。図に示
すように、引き出し電場がホール又は溝の中心部にほぼ
均一に高強度で発生している。
とした場合の、絶縁体層18のホール又は溝周辺におけ
る電位分布(A)と電場強度分布(B)を示す。図に示
すように、引き出し電場がホール又は溝の中心部にほぼ
均一に高強度で発生している。
【0022】以上説明したように、ホールアスペクト比
が0.1以上、好ましくは1.0以上の場合、微細電極
構造により、引き出し電場強度を均一且つ大きくするこ
とができる。その結果、低電圧で効率よく負酸素イオン
を得ることができると共に、負酸素イオンの引き出しを
目的として反応場側の空間に別途も受けられた空間電極
を省略することができる。この空間電極を排除すること
により、反応場の配置の自由度が高くなり、利便性の高
い負酸素イオン発生装置を得ることが可能となる。
が0.1以上、好ましくは1.0以上の場合、微細電極
構造により、引き出し電場強度を均一且つ大きくするこ
とができる。その結果、低電圧で効率よく負酸素イオン
を得ることができると共に、負酸素イオンの引き出しを
目的として反応場側の空間に別途も受けられた空間電極
を省略することができる。この空間電極を排除すること
により、反応場の配置の自由度が高くなり、利便性の高
い負酸素イオン発生装置を得ることが可能となる。
【0023】ところで、従来の装置、例えば、国際特許
公開WO96/17803に記載されている装置におい
ては、酸素イオン導電性を有する固体電解質の両面に電
極を形成し、片面の電極から所定距離をあけて空間電極
を設けた構造を採っている。しかしながら、このような
装置においては、固体電解質と空間電極との間隙が大き
く、空間電流を多量に得るためには、各電極に高電圧
(kVオーダー)を印可する必要がある。また、空間電
流を利用する反応場が、固体電解質と空間電極との間隙
に限定されるため、当該装置の利用性が悪い(自由度が
低い)という問題点があった。
公開WO96/17803に記載されている装置におい
ては、酸素イオン導電性を有する固体電解質の両面に電
極を形成し、片面の電極から所定距離をあけて空間電極
を設けた構造を採っている。しかしながら、このような
装置においては、固体電解質と空間電極との間隙が大き
く、空間電流を多量に得るためには、各電極に高電圧
(kVオーダー)を印可する必要がある。また、空間電
流を利用する反応場が、固体電解質と空間電極との間隙
に限定されるため、当該装置の利用性が悪い(自由度が
低い)という問題点があった。
【0024】これに対し、本実施例に係る負酸素イオン
発生部においては、低電圧で空間電流の発生量を増加さ
せることができ、反応場の配置の自由度が高く利便性の
良い負酸素イオン発生部を提供可能となる。また、高温
で動作させたときに、空間電流の減少を最小限に抑える
ことが可能となる。上記実施例においては、固体電解質
層12の形状が平板状の場合を例にとって説明している
が、本発明はそのような形状に限定されるものではな
い。例えば、酸素センサのように、固体電解質層がチュ
ーブ状、ノズル状等の曲面を有する装置にも適用可能で
ある。
発生部においては、低電圧で空間電流の発生量を増加さ
せることができ、反応場の配置の自由度が高く利便性の
良い負酸素イオン発生部を提供可能となる。また、高温
で動作させたときに、空間電流の減少を最小限に抑える
ことが可能となる。上記実施例においては、固体電解質
層12の形状が平板状の場合を例にとって説明している
が、本発明はそのような形状に限定されるものではな
い。例えば、酸素センサのように、固体電解質層がチュ
ーブ状、ノズル状等の曲面を有する装置にも適用可能で
ある。
【0025】図9は、本発明の第3の実施例に係る負酸
素イオン発生装置に使用される負酸素イオン引出部の構
造を示す概念図である。本実施例は、負酸素イオン引出
部(24,26)を構成する絶縁体層24,電極26の
構成を改良したものである。すなわち、本実施例におい
ては、絶縁体層24と電極26とを交互に複数積層した
構造となっている。電極26は絶縁体層24に対して十
分に薄く成形されており、絶縁体層の厚み「t」は積層
体全体の厚みと見なすこともできる。
素イオン発生装置に使用される負酸素イオン引出部の構
造を示す概念図である。本実施例は、負酸素イオン引出
部(24,26)を構成する絶縁体層24,電極26の
構成を改良したものである。すなわち、本実施例におい
ては、絶縁体層24と電極26とを交互に複数積層した
構造となっている。電極26は絶縁体層24に対して十
分に薄く成形されており、絶縁体層の厚み「t」は積層
体全体の厚みと見なすこともできる。
【0026】本実施例のように、絶縁体層24と電極2
6とを交互に複数積層した構造を採用することにより、
各電極層に印可する電圧や各層間の距離等を調整するこ
とにより、ホール又は溝底面周辺部分から出てくる負電
荷イオンが、ホール又は溝の内壁面にトラップされるこ
となく引き出すことが可能となる。また、意図的に電場
分布を調整することも可能となり、ちょうどイオンレン
ズのような分布とすることができ、負電荷イオンを拡散
させたり収束させたりすることも可能となる。
6とを交互に複数積層した構造を採用することにより、
各電極層に印可する電圧や各層間の距離等を調整するこ
とにより、ホール又は溝底面周辺部分から出てくる負電
荷イオンが、ホール又は溝の内壁面にトラップされるこ
となく引き出すことが可能となる。また、意図的に電場
分布を調整することも可能となり、ちょうどイオンレン
ズのような分布とすることができ、負電荷イオンを拡散
させたり収束させたりすることも可能となる。
【0027】次に、本発明の特徴の1つである固体電解
質基板12の加熱方法について説明する。なお、以下に
示す各実施例において、説明の便宜上、電極等の加熱と
直接関係しない構成要素については省略するが、先に示
した又は後に説明する実施例と組み合わせて使用可能で
あることは言うまでもない。
質基板12の加熱方法について説明する。なお、以下に
示す各実施例において、説明の便宜上、電極等の加熱と
直接関係しない構成要素については省略するが、先に示
した又は後に説明する実施例と組み合わせて使用可能で
あることは言うまでもない。
【0028】図10は、本発明の第4の実施例に係る負
酸素イオン発生装置100における固体電解質基板(Y
SZ)12周辺の構造を示す断面図である。この装置1
00は、図1の負酸素イオン発生装置2に適用可能なも
のであり、SUS製の装置基体114の上で、Al2O
3製の治具116,118を用いて固体電解質基板12
を支持した状態で動作する。動作中は、固体電解質基板
12が継続的に加熱される。図において、固体電解質基
板12の上側が真空状態となる。治具116,118
は、中央に開口部を有し、固体電解質基板12の外周部
分のみを支持するようになっている。固体電解質基板1
2と下側治具118との間には、Oリング124が配置
されている。
酸素イオン発生装置100における固体電解質基板(Y
SZ)12周辺の構造を示す断面図である。この装置1
00は、図1の負酸素イオン発生装置2に適用可能なも
のであり、SUS製の装置基体114の上で、Al2O
3製の治具116,118を用いて固体電解質基板12
を支持した状態で動作する。動作中は、固体電解質基板
12が継続的に加熱される。図において、固体電解質基
板12の上側が真空状態となる。治具116,118
は、中央に開口部を有し、固体電解質基板12の外周部
分のみを支持するようになっている。固体電解質基板1
2と下側治具118との間には、Oリング124が配置
されている。
【0029】固体電解質基板12の下側(大気側)に
は、NiやAlからなる反射板122が配置され、治具
118によって固定されている。反射板122の上(基
板12側)には石英の発熱板120が載置されている。
発熱板120の外周部には金属膜としてのAuペースト
126が焼結形成されている。このAuペースト126
に電流を流すことによって熱を発生させる。なお、金属
膜は、本例では金属(Au)を焼結して形成したものを
使用しているが、他の方法、例えば、スパッタ等により
形成された膜又は薄膜等であっても良い。
は、NiやAlからなる反射板122が配置され、治具
118によって固定されている。反射板122の上(基
板12側)には石英の発熱板120が載置されている。
発熱板120の外周部には金属膜としてのAuペースト
126が焼結形成されている。このAuペースト126
に電流を流すことによって熱を発生させる。なお、金属
膜は、本例では金属(Au)を焼結して形成したものを
使用しているが、他の方法、例えば、スパッタ等により
形成された膜又は薄膜等であっても良い。
【0030】図11には、発熱板120の上に形成され
た金属膜としてのAuペースト126の構造(形状)を
示す。Auペースト126は、固体電解質基板12と治
具116,118との接触部に相当する固体電解質基板
12の外縁部(外周部)のみを加熱するように、発熱板
120の外周部にリング状に焼結形成されている。
た金属膜としてのAuペースト126の構造(形状)を
示す。Auペースト126は、固体電解質基板12と治
具116,118との接触部に相当する固体電解質基板
12の外縁部(外周部)のみを加熱するように、発熱板
120の外周部にリング状に焼結形成されている。
【0031】固体電解質基板12の厚さは、例えば、1
mm程度とする。発熱板120の厚さは、例えば、1−
2mm程度とする。反射板122の厚さは、例えば、
0.5mm程度とする。治具116,118の厚さは、
10mm程度とし、開口部の内径は約50mmとする。
そして、固体電解質基板12と発熱板120との間隙を
2−3mm程度とする。
mm程度とする。発熱板120の厚さは、例えば、1−
2mm程度とする。反射板122の厚さは、例えば、
0.5mm程度とする。治具116,118の厚さは、
10mm程度とし、開口部の内径は約50mmとする。
そして、固体電解質基板12と発熱板120との間隙を
2−3mm程度とする。
【0032】図12は、固体電解質基板12の加熱分布
を測定する際の熱電対設置位置を示す。図中、12aは
治具118との接触部を示す。図13は、固体電解質基
板12の位置と昇温時の安定化した温度との関係を示
す。図13のグラフにおいて、丸ドットで示すライン
は、基板12の外周部のみならずその内側も含めて基板
全体に発熱体を配置して加熱した場合の参考データであ
る。四角ドットが、本実施例によるデータである。温度
の測定に際し、何れのケースにおいても、Auペースト
126に15Wの電力を供給している。グラフより明ら
かなように、基板全体を加熱した場合に比べ、外周部の
みを加熱した場合の方が均一な温度分布が得られ、同一
の入力条件下では、その到達温度も高い。すなわち、エ
ネルギー変換効率が高いとも言える。
を測定する際の熱電対設置位置を示す。図中、12aは
治具118との接触部を示す。図13は、固体電解質基
板12の位置と昇温時の安定化した温度との関係を示
す。図13のグラフにおいて、丸ドットで示すライン
は、基板12の外周部のみならずその内側も含めて基板
全体に発熱体を配置して加熱した場合の参考データであ
る。四角ドットが、本実施例によるデータである。温度
の測定に際し、何れのケースにおいても、Auペースト
126に15Wの電力を供給している。グラフより明ら
かなように、基板全体を加熱した場合に比べ、外周部の
みを加熱した場合の方が均一な温度分布が得られ、同一
の入力条件下では、その到達温度も高い。すなわち、エ
ネルギー変換効率が高いとも言える。
【0033】ところで、従来、治具によって支持された
基板を均一に加熱するためには、当該基板全面に対して
均一に熱を加えれば良いと考えられていた。しかしなが
ら、実際には、治具と基板との接触部分の温度が低くな
ってしまう。これは、基板に対して治具の体積が著しく
大きいため、殆どの熱量を治具に奪われてしまうためで
ある。そこで、治具を含めた広範囲を加熱する方法が考
えられる。しかしながら、基板の周辺の広範囲に渡って
加熱する場合、熱伝導率の低い固体電解質基板を所望の
温度まで加熱するためには、非常に大きなエネルギーを
必要とし、エネルギー効率が悪い。また、加熱装置自体
が大がかりとなってしまうという不都合もある。
基板を均一に加熱するためには、当該基板全面に対して
均一に熱を加えれば良いと考えられていた。しかしなが
ら、実際には、治具と基板との接触部分の温度が低くな
ってしまう。これは、基板に対して治具の体積が著しく
大きいため、殆どの熱量を治具に奪われてしまうためで
ある。そこで、治具を含めた広範囲を加熱する方法が考
えられる。しかしながら、基板の周辺の広範囲に渡って
加熱する場合、熱伝導率の低い固体電解質基板を所望の
温度まで加熱するためには、非常に大きなエネルギーを
必要とし、エネルギー効率が悪い。また、加熱装置自体
が大がかりとなってしまうという不都合もある。
【0034】これに対し、上述した実施例によれば、治
具と固体電解質基板との接触部近傍において、固体電解
質基板の外周部のみを加熱する。好ましくは、固体電解
質基板の表裏両面において、当該基板の外周部を加熱す
る。更には、治具の外面部を加熱する。その結果、優れ
たエネルギー効率で固体電解質基板を均一に加熱可能と
なる。
具と固体電解質基板との接触部近傍において、固体電解
質基板の外周部のみを加熱する。好ましくは、固体電解
質基板の表裏両面において、当該基板の外周部を加熱す
る。更には、治具の外面部を加熱する。その結果、優れ
たエネルギー効率で固体電解質基板を均一に加熱可能と
なる。
【0035】図14は、本発明の第5の実施例に係る負
酸素イオン発生装置200における固体電解質基板(Y
SZ)12周辺の構造を示す断面図である。なお、本実
施例において上記第1〜4の実施例と同一又は対応する
構成要素については、同一の符号を付す。この装置20
0は、図1の負酸素イオン発生装置2に適用可能なもの
であり、SUS製の装置基体114の上で、Al2O3
製の治具116,118を用いて固体電解質基板12を
支持した状態で動作するものである。動作中は、固体電
解質基板12が継続的に加熱される。図において、固体
電解質基板12の上側が真空状態となる。治具116,
118は、中央に開口部を有し、固体電解質基板12の
外周部分のみで接触し、支持するようになっている。固
体電解質基板12と下側治具118との間には、Oリン
グ124が配置されている。
酸素イオン発生装置200における固体電解質基板(Y
SZ)12周辺の構造を示す断面図である。なお、本実
施例において上記第1〜4の実施例と同一又は対応する
構成要素については、同一の符号を付す。この装置20
0は、図1の負酸素イオン発生装置2に適用可能なもの
であり、SUS製の装置基体114の上で、Al2O3
製の治具116,118を用いて固体電解質基板12を
支持した状態で動作するものである。動作中は、固体電
解質基板12が継続的に加熱される。図において、固体
電解質基板12の上側が真空状態となる。治具116,
118は、中央に開口部を有し、固体電解質基板12の
外周部分のみで接触し、支持するようになっている。固
体電解質基板12と下側治具118との間には、Oリン
グ124が配置されている。
【0036】固体電解質基板12の下側(大気側)に
は、NiやAlからなる反射板122が配置され、治具
118によって固定されている。上記第4の実施例と異
なり、反射板122の上(基板12側)には発熱板は載
置されない。反射板122の外周部には石英管に収容さ
れたシースヒーター232が配置され、電極端子232
aを介して通電することによって熱を発生させる。電極
端子232aと反射板122との接合部は、例えば耐熱
性無機接着剤(アロンセラミック)で固定されている。
図15は、シースヒーター232の配置、構造を示す。
は、NiやAlからなる反射板122が配置され、治具
118によって固定されている。上記第4の実施例と異
なり、反射板122の上(基板12側)には発熱板は載
置されない。反射板122の外周部には石英管に収容さ
れたシースヒーター232が配置され、電極端子232
aを介して通電することによって熱を発生させる。電極
端子232aと反射板122との接合部は、例えば耐熱
性無機接着剤(アロンセラミック)で固定されている。
図15は、シースヒーター232の配置、構造を示す。
【0037】本実施例において、固体電解質基板12と
治具との接触部近傍とは、当該接触部から当該固体電解
質基板12の治具116,118の内壁に近く露出して
いる部分にかけての領域を示すものとする。具体的な範
囲を想定することは、個々の設計により異なるので、特
に示さないが、例えば、第1の加熱手段126やシース
ヒータ232が多少固体電解質基板12の中心よりに配
置されたり、より内側に2重になるように配置されたと
しても、中心部に配置されておらず、本発明の作用効果
を奏する限り、加熱手段は接触部近傍にあるものと見な
すことができる。
治具との接触部近傍とは、当該接触部から当該固体電解
質基板12の治具116,118の内壁に近く露出して
いる部分にかけての領域を示すものとする。具体的な範
囲を想定することは、個々の設計により異なるので、特
に示さないが、例えば、第1の加熱手段126やシース
ヒータ232が多少固体電解質基板12の中心よりに配
置されたり、より内側に2重になるように配置されたと
しても、中心部に配置されておらず、本発明の作用効果
を奏する限り、加熱手段は接触部近傍にあるものと見な
すことができる。
【0038】固体電解質基板12の上面と上側治具11
6との接触面にはAuペーストパターン228が形成さ
れている。シースヒーター232及びAuペースト22
8共に、固体電解質基板12の外縁部(外周部)、すな
わち治具116,118と固体電解質基板12との接触
部近傍のみを加熱する。なお、Auペースト228は、
治具116の下面に形成(焼結)しても、固体電解質基
板12の上面に形成(焼結)しても良い。図16は、金
属膜としてのAuペースト228のパターン構造を示
す。なお、本実施例においては、固体電解質基板12の
下面にもAuペーストを配置して、当該基板12を表裏
両面から加熱するようにしても良い。
6との接触面にはAuペーストパターン228が形成さ
れている。シースヒーター232及びAuペースト22
8共に、固体電解質基板12の外縁部(外周部)、すな
わち治具116,118と固体電解質基板12との接触
部近傍のみを加熱する。なお、Auペースト228は、
治具116の下面に形成(焼結)しても、固体電解質基
板12の上面に形成(焼結)しても良い。図16は、金
属膜としてのAuペースト228のパターン構造を示
す。なお、本実施例においては、固体電解質基板12の
下面にもAuペーストを配置して、当該基板12を表裏
両面から加熱するようにしても良い。
【0039】固体電解質基板12の厚さは、例えば、1
mm程度とする。反射板122の厚さは、例えば、0.
5mm程度とする。治具116,118の厚さは、10
mm程度とし、開口部の内径は約50mmとする。シー
スヒーター232の直径は、5mm程度とする。そし
て、固体電解質基板12と反射板122との間隙を7−
8mm程度とする。
mm程度とする。反射板122の厚さは、例えば、0.
5mm程度とする。治具116,118の厚さは、10
mm程度とし、開口部の内径は約50mmとする。シー
スヒーター232の直径は、5mm程度とする。そし
て、固体電解質基板12と反射板122との間隙を7−
8mm程度とする。
【0040】図17は、上述した第5の実施例の作用・
効果を示すグラフであり、基板12の位置と昇温時の安
定した温度との関係を示す。グラフ中、四角ドット、丸
ドット、三角ドット、逆三角ドットは、各々ヒーター2
32への供給電力が、0W,40W,100W,120
Wであることを示す。なお、ヒーター128(Auペー
スト)への電力は100Wに固定とする。図17のグラ
フから解るように、ヒーター232による加熱がある程
度以上(100W以上)になると、基板12の均一な加
熱が可能となる。
効果を示すグラフであり、基板12の位置と昇温時の安
定した温度との関係を示す。グラフ中、四角ドット、丸
ドット、三角ドット、逆三角ドットは、各々ヒーター2
32への供給電力が、0W,40W,100W,120
Wであることを示す。なお、ヒーター128(Auペー
スト)への電力は100Wに固定とする。図17のグラ
フから解るように、ヒーター232による加熱がある程
度以上(100W以上)になると、基板12の均一な加
熱が可能となる。
【0041】図18は、本発明の第6の実施例に係る負
酸素イオン発生装置300における固体電解質基板(Y
SZ)12周辺の構造を示す断面図である。なお、本実
施例において上記第1〜第5の実施例と同一又は対応す
る構成要素については、同一の符号を付す。この装置3
00は、図1の負酸素イオン発生装置2に適用可能なも
のであり、SUS製の装置基体114の上で、Al2O
3製の治具116,118を用いて固体電解質基板12
を支持した状態で動作する。動作中は、固体電解質基板
12が継続的に加熱される。図において、固体電解質基
板12の上側が真空状態となる。治具116,118
は、中央に開口部(内径約50mm)を有し、固体電解
質基板12の外周部分のみを支持するようになってい
る。固体電解質基板12と下側治具118との間には、
Oリング124が配置されている。
酸素イオン発生装置300における固体電解質基板(Y
SZ)12周辺の構造を示す断面図である。なお、本実
施例において上記第1〜第5の実施例と同一又は対応す
る構成要素については、同一の符号を付す。この装置3
00は、図1の負酸素イオン発生装置2に適用可能なも
のであり、SUS製の装置基体114の上で、Al2O
3製の治具116,118を用いて固体電解質基板12
を支持した状態で動作する。動作中は、固体電解質基板
12が継続的に加熱される。図において、固体電解質基
板12の上側が真空状態となる。治具116,118
は、中央に開口部(内径約50mm)を有し、固体電解
質基板12の外周部分のみを支持するようになってい
る。固体電解質基板12と下側治具118との間には、
Oリング124が配置されている。
【0042】固体電解質基板12の下側(大気側)に
は、NiやAlからなる反射板122が配置され、治具
118によって固定されている。上記第1の実施例と異
なり、反射板122の上(基板12側)には発熱板は載
置されない。反射板122の外周部には石英管に収容さ
れたシースヒーター232が配置され、電極端子232
aを介して通電することによって熱を発生させる。電極
端子232aと反射板122との接合部は、例えば、耐
熱性無機接着剤(アロンセラミック)で固定されてい
る。シースヒーター232の構造は、上記第5実施例と
同様である。
は、NiやAlからなる反射板122が配置され、治具
118によって固定されている。上記第1の実施例と異
なり、反射板122の上(基板12側)には発熱板は載
置されない。反射板122の外周部には石英管に収容さ
れたシースヒーター232が配置され、電極端子232
aを介して通電することによって熱を発生させる。電極
端子232aと反射板122との接合部は、例えば、耐
熱性無機接着剤(アロンセラミック)で固定されてい
る。シースヒーター232の構造は、上記第5実施例と
同様である。
【0043】固体電解質基板12の上面と上側治具11
6との接触面にはAuペーストパターン228が形成さ
れている。シースヒーター232及び金属膜としてのA
uペースト228共に、固体電解質基板12の外縁部
(外周部)、すなわち治具116,118と固体電解質
基板12との接触部近傍のみを加熱する。なお、Auペ
ースト228は、治具116の下面に形成(焼結)して
も、固体電解質基板12の上面に形成(焼結)しても良
い。なお、本実施例においては、固体電解質基板12の
下面にもAuペーストを配置して、当該基板12を表裏
両面から加熱するようにしても良い。
6との接触面にはAuペーストパターン228が形成さ
れている。シースヒーター232及び金属膜としてのA
uペースト228共に、固体電解質基板12の外縁部
(外周部)、すなわち治具116,118と固体電解質
基板12との接触部近傍のみを加熱する。なお、Auペ
ースト228は、治具116の下面に形成(焼結)して
も、固体電解質基板12の上面に形成(焼結)しても良
い。なお、本実施例においては、固体電解質基板12の
下面にもAuペーストを配置して、当該基板12を表裏
両面から加熱するようにしても良い。
【0044】固体電解質基板12の厚さは、例えば、1
mm程度とする。反射板122の厚さは、例えば、0.
5mm程度とする。治具116,118の厚さは、10
mm程度とし、開口部の内径は約50mmとする。シー
スヒーター232の直径は、5mm程度とする。そし
て、固体電解質基板12と反射板122との間隙を7−
8mm程度とする。
mm程度とする。反射板122の厚さは、例えば、0.
5mm程度とする。治具116,118の厚さは、10
mm程度とし、開口部の内径は約50mmとする。シー
スヒーター232の直径は、5mm程度とする。そし
て、固体電解質基板12と反射板122との間隙を7−
8mm程度とする。
【0045】本実施例においては、基板12を加熱する
2つのヒーター228,232の他に、治具116,1
18を加熱するヒーター342,344を備えている。
図19は、治具用ヒーター342,344の構造を示す
平面図及び断面図である。ヒーター342,344は、
ニクロム線を治具116,118の外周部の側面、すな
わち外面部に多重に巻き付けることによって構成され
る。
2つのヒーター228,232の他に、治具116,1
18を加熱するヒーター342,344を備えている。
図19は、治具用ヒーター342,344の構造を示す
平面図及び断面図である。ヒーター342,344は、
ニクロム線を治具116,118の外周部の側面、すな
わち外面部に多重に巻き付けることによって構成され
る。
【0046】図20は、第6の実施例の作用・効果を示
すグラフであり、基板12の位置(熱電対の位置)と温
度との関係を示す。グラフに示すデータの測定は、ヒー
ター232,228,342,344のパワーの組み合
わせを変えて行われた。グラフ中、四角ドット、丸ドッ
ト、三角ドット、逆三角ドット、菱形ドットは、各々ヒ
ーター132,128,142,144のパワーが(3
0,60,0,0)W;(40,70,30,35)
W;(60,70,75,65)W;(115,40,
115,280)W;(160,40,115,38
0)Wの場合の昇温後の温度が安定したあとの測定結果
を示す。
すグラフであり、基板12の位置(熱電対の位置)と温
度との関係を示す。グラフに示すデータの測定は、ヒー
ター232,228,342,344のパワーの組み合
わせを変えて行われた。グラフ中、四角ドット、丸ドッ
ト、三角ドット、逆三角ドット、菱形ドットは、各々ヒ
ーター132,128,142,144のパワーが(3
0,60,0,0)W;(40,70,30,35)
W;(60,70,75,65)W;(115,40,
115,280)W;(160,40,115,38
0)Wの場合の昇温後の温度が安定したあとの測定結果
を示す。
【0047】図20のグラフから解るように、治具11
6,118の外面部にヒーター342,344を設ける
ことにより、500℃近い高温の状態においても基板1
2を均一に加熱することが可能となる。更に、治具等を
最適化し、ヒーターパワーを上げる等すると、少なくと
も800℃程度までは、基板温度を上げることも可能と
なる。また、治具116,118の中心部と外周部の間
に生じる温度差を緩和でき、熱応力による治具の破損を
防止することができる。
6,118の外面部にヒーター342,344を設ける
ことにより、500℃近い高温の状態においても基板1
2を均一に加熱することが可能となる。更に、治具等を
最適化し、ヒーターパワーを上げる等すると、少なくと
も800℃程度までは、基板温度を上げることも可能と
なる。また、治具116,118の中心部と外周部の間
に生じる温度差を緩和でき、熱応力による治具の破損を
防止することができる。
【0048】なお、上記実施例に使用されている加熱手
段のAuペーストに替えて、他の金属のペースト、ニク
ロム線などの発熱体等を使用することができるし、スパ
ッタ等の成膜手段を用いた薄膜等を使用することもでき
る。
段のAuペーストに替えて、他の金属のペースト、ニク
ロム線などの発熱体等を使用することができるし、スパ
ッタ等の成膜手段を用いた薄膜等を使用することもでき
る。
【0049】次に、本発明の他の特徴である固体電解質
基板12の封止構造について説明する。なお、以下に示
す各実施例において、説明の便宜上、加熱手段や電極等
の封止構造と直接関係しない構成要素については省略す
るが、先に示した各実施例と組み合わせて使用可能であ
ることは言うまでもない。
基板12の封止構造について説明する。なお、以下に示
す各実施例において、説明の便宜上、加熱手段や電極等
の封止構造と直接関係しない構成要素については省略す
るが、先に示した各実施例と組み合わせて使用可能であ
ることは言うまでもない。
【0050】従来、2つの空間を機械的に遮蔽するため
には、Oリングなどのシール部材を用いるのが一般的で
ある。この場合、密閉度(遮蔽性)を向上させる目的
で、Oリングを2重に設けることが考えられる。また、
圧力やガス組成などの雰囲気の異なる2つの空間を仕切
るためには、当該2つの空間の境界部に封止板を配置
し、その外周にシール部材を設けることがある。しかし
ながら、Oリング等のシール部材を2重に配置した場
合、締め付け力の低下等の原因により漏れが発生するこ
とがあった。また、封止板を用いた構造においては、封
止板とシール部材との接触部において過剰な圧力が掛か
り、封止板が破損する可能性があった。そこで、以下に
示す実施例は、シール部での過剰な圧力の発生を防止し
つつ、遮蔽性の向上を図ることを目的とし、加熱状態の
固体電解質基板を良好な圧力、姿勢で支持しつつ、真空
側と大気圧側の確実な遮蔽状態を維持可能とする。
には、Oリングなどのシール部材を用いるのが一般的で
ある。この場合、密閉度(遮蔽性)を向上させる目的
で、Oリングを2重に設けることが考えられる。また、
圧力やガス組成などの雰囲気の異なる2つの空間を仕切
るためには、当該2つの空間の境界部に封止板を配置
し、その外周にシール部材を設けることがある。しかし
ながら、Oリング等のシール部材を2重に配置した場
合、締め付け力の低下等の原因により漏れが発生するこ
とがあった。また、封止板を用いた構造においては、封
止板とシール部材との接触部において過剰な圧力が掛か
り、封止板が破損する可能性があった。そこで、以下に
示す実施例は、シール部での過剰な圧力の発生を防止し
つつ、遮蔽性の向上を図ることを目的とし、加熱状態の
固体電解質基板を良好な圧力、姿勢で支持しつつ、真空
側と大気圧側の確実な遮蔽状態を維持可能とする。
【0051】図21は、本発明の第7の実施例に係る負
酸素イオン発生装置400の構造を示す断面図である。
本実施例の説明において、上記第1〜第6の実施例と同
一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、
重複した説明は省略する。この装置400は、真空容器
214の中で、Al2O3製の治具216を用いて固体
電解質基板12を支持した状態で動作するものである。
図示しないが、動作中は、所定の加熱装置によって固体
電解質基板12が連続的に加熱される。図において、固
体電解質基板12の上側が真空状態となる。絶縁材製治
具216は、中央に開口部216aを有する。また、真
空容器214の内側はフランジ状になっており、中央に
開口部214aが形成されている。そして、真空容器2
14と治具216によって固体電解質基板12の外周部
分のみを支持するようになっている。真空容器214と
治具216とはボルト・ナット機構などの締め付け具2
22によって締め付けられ、固体電解質基板12を上下
方向から挟み込んで固定するようになっている。
酸素イオン発生装置400の構造を示す断面図である。
本実施例の説明において、上記第1〜第6の実施例と同
一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、
重複した説明は省略する。この装置400は、真空容器
214の中で、Al2O3製の治具216を用いて固体
電解質基板12を支持した状態で動作するものである。
図示しないが、動作中は、所定の加熱装置によって固体
電解質基板12が連続的に加熱される。図において、固
体電解質基板12の上側が真空状態となる。絶縁材製治
具216は、中央に開口部216aを有する。また、真
空容器214の内側はフランジ状になっており、中央に
開口部214aが形成されている。そして、真空容器2
14と治具216によって固体電解質基板12の外周部
分のみを支持するようになっている。真空容器214と
治具216とはボルト・ナット機構などの締め付け具2
22によって締め付けられ、固体電解質基板12を上下
方向から挟み込んで固定するようになっている。
【0052】固体電解質基板12の表裏両面には、図示
しないAuペーストの焼結体等からなる電極が形成され
ており、これらの電極間に電位差を設けることによっ
て、固体電解質基板の内部に酸素イオン電流を発生させ
る構造となっている。
しないAuペーストの焼結体等からなる電極が形成され
ており、これらの電極間に電位差を設けることによっ
て、固体電解質基板の内部に酸素イオン電流を発生させ
る構造となっている。
【0053】固体電解質基板12と真空容器214との
間には、金属製のOリング218が配置されている。ま
た、Oリング218の外側において、真空容器214と
治具216との対向面には、他の金属製Oリング220
が配置されている。
間には、金属製のOリング218が配置されている。ま
た、Oリング218の外側において、真空容器214と
治具216との対向面には、他の金属製Oリング220
が配置されている。
【0054】金属製Oリング218は、SUS304製
の中空管(外径1.6mm、肉厚0.25mm)に25
μm厚のNiメッキを施したものを使用する。金属製O
リング220は、Oリング218と同じ材質で、外径
2.4mm、肉厚0.2mmの中空管を使用する。固体
電解質基板(セラミックス板)12としては、YSZ
(8%Y2O3−ZrO2)を厚さ1mmに加工したも
のを使用する。治具216は、固体電解質基板12と同
様の材質YSZ(8%Y2O3−ZrO2)を厚さ8m
mに加工したものを使用する。また、真空容器214と
しては金属製(SUS304製)を使用する。
の中空管(外径1.6mm、肉厚0.25mm)に25
μm厚のNiメッキを施したものを使用する。金属製O
リング220は、Oリング218と同じ材質で、外径
2.4mm、肉厚0.2mmの中空管を使用する。固体
電解質基板(セラミックス板)12としては、YSZ
(8%Y2O3−ZrO2)を厚さ1mmに加工したも
のを使用する。治具216は、固体電解質基板12と同
様の材質YSZ(8%Y2O3−ZrO2)を厚さ8m
mに加工したものを使用する。また、真空容器214と
しては金属製(SUS304製)を使用する。
【0055】本実施例においては、外側のOリング22
0の剪断方向の圧縮硬さを、内側のOリング218と同
一又は低くする。すなわち、圧力を加えたときに外側の
Oリング220の方がつぶれやすくする。また、図22
に示すように、締め付け具222による加圧前の状態に
おいて、Oリング220と治具216との間に隙間
「d」が形成されるようにする。隙間「d」の形成は、
固体電解質基板12の板厚を考慮し、Oリング218,
220の外形を決定することによって行われる。
0の剪断方向の圧縮硬さを、内側のOリング218と同
一又は低くする。すなわち、圧力を加えたときに外側の
Oリング220の方がつぶれやすくする。また、図22
に示すように、締め付け具222による加圧前の状態に
おいて、Oリング220と治具216との間に隙間
「d」が形成されるようにする。隙間「d」の形成は、
固体電解質基板12の板厚を考慮し、Oリング218,
220の外形を決定することによって行われる。
【0056】上記のような構成により、締め付け具22
2による締め付けの際に、最初に内側のOリング218
がつぶれて真空封止される。その後、Oリング220と
治具216が接触した後は、Oリング218,220の
両方がつぶれることになる。この際、外側のOリング2
20の方が柔らかいため、内側のOリング218が支点
となり、外側のOリング220は補助的に機能する。よ
って、本実施例によれば、Oリング218との接触部に
おける固体電解質基板12に過大な圧力が加わることを
防止できると共に、基板12の面に対して水平な圧力を
かけることが可能となる。
2による締め付けの際に、最初に内側のOリング218
がつぶれて真空封止される。その後、Oリング220と
治具216が接触した後は、Oリング218,220の
両方がつぶれることになる。この際、外側のOリング2
20の方が柔らかいため、内側のOリング218が支点
となり、外側のOリング220は補助的に機能する。よ
って、本実施例によれば、Oリング218との接触部に
おける固体電解質基板12に過大な圧力が加わることを
防止できると共に、基板12の面に対して水平な圧力を
かけることが可能となる。
【0057】治具216を、固体電解質基板12と同一
の材質又はほぼ同一の熱膨張係数を有する材質(セラミ
ックス)で形成することにより、熱膨張率の違いによっ
て固体電解質基板12が破損する危険性を回避すること
が可能となる。また、真空容器214と固体電解質基板
12とは、金属製のOリング218を介して接触してい
るため、熱膨張の差をOリング218で吸収でき、固体
電解質基板12が破損する危険性を回避できる。
の材質又はほぼ同一の熱膨張係数を有する材質(セラミ
ックス)で形成することにより、熱膨張率の違いによっ
て固体電解質基板12が破損する危険性を回避すること
が可能となる。また、真空容器214と固体電解質基板
12とは、金属製のOリング218を介して接触してい
るため、熱膨張の差をOリング218で吸収でき、固体
電解質基板12が破損する危険性を回避できる。
【0058】上記のような構成の負酸素イオン発生装置
400において、図示しない真空ポンプで真空容器21
4内を排気し、1×10−5Torr以下の真空を得
る。その後、固体電解質基板12を500℃まで昇温し
てもガスのリークは確認されなかった。また、ボルト2
22の締め付け時や昇降温時に固体電解質基板12が破
損することもなかった。
400において、図示しない真空ポンプで真空容器21
4内を排気し、1×10−5Torr以下の真空を得
る。その後、固体電解質基板12を500℃まで昇温し
てもガスのリークは確認されなかった。また、ボルト2
22の締め付け時や昇降温時に固体電解質基板12が破
損することもなかった。
【0059】図23は、本発明の第8の実施例に係る負
酸素イオン発生装置における固体電解質基板12のシー
ル構造を示す拡大断面図である。図24は、図23に示
す構造に使用される金属被膜242の構成を示す平面図
及び側面図である。本実施例の説明において、上記第1
〜第7の実施例と同一又は対応する構成要素については
同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
酸素イオン発生装置における固体電解質基板12のシー
ル構造を示す拡大断面図である。図24は、図23に示
す構造に使用される金属被膜242の構成を示す平面図
及び側面図である。本実施例の説明において、上記第1
〜第7の実施例と同一又は対応する構成要素については
同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0060】本実施例においては、封止板としての固体
電解質基板12との密着性に優れ、柔軟な金属被膜24
2を、固体電解質基板12とOリング218との接触面
及び、固体電解質基板12と治具216との接触面に施
している。金属被膜242としては、例えば、金、白金
等の柔軟な貴金属を用い、固体電解質基板12との間に
チタン等のメタライズ層を介して形成することが好まし
い。ここで、材質的に金属被膜材を考えると、一般的に
柔らかい金属は比較的融点が低い傾向がある。従って、
固体電解質の使用温度よりも金属被膜材の融点の方が高
く、且つ、金属被膜材の融点よりも周辺部材の融点の方
が高くなるように設定することが好ましい。金属被膜2
42の形成は、スパッタリング、金属ペーストの焼結等
によって達成することができる。また、金属被膜242
の膜厚は、固体電解質基板12の表面の凹凸を十分に埋
め込める程度とし、例えば、0.1μm〜100μm程
度が好ましい。
電解質基板12との密着性に優れ、柔軟な金属被膜24
2を、固体電解質基板12とOリング218との接触面
及び、固体電解質基板12と治具216との接触面に施
している。金属被膜242としては、例えば、金、白金
等の柔軟な貴金属を用い、固体電解質基板12との間に
チタン等のメタライズ層を介して形成することが好まし
い。ここで、材質的に金属被膜材を考えると、一般的に
柔らかい金属は比較的融点が低い傾向がある。従って、
固体電解質の使用温度よりも金属被膜材の融点の方が高
く、且つ、金属被膜材の融点よりも周辺部材の融点の方
が高くなるように設定することが好ましい。金属被膜2
42の形成は、スパッタリング、金属ペーストの焼結等
によって達成することができる。また、金属被膜242
の膜厚は、固体電解質基板12の表面の凹凸を十分に埋
め込める程度とし、例えば、0.1μm〜100μm程
度が好ましい。
【0061】例えば、図24に示すように、Oリング2
18が接する箇所とその裏側に金属被膜242を環状に
成膜する。金属被膜242の成形に際しては、金ペース
ト(日本金液製)を該当箇所に塗布し、150℃仮焼き
した後、850℃で焼結して、厚さ0.5μmの膜を成
形する。このような条件の下、図示しない真空ポンプで
真空容器214内を排気し、1×10−5Torr以下
の真空を得る。その後、固体電解質基板12を500℃
まで昇温してもガスのリークは確認されなかった。ま
た、ボルト222の締め付け時や昇降温時に固体電解質
基板12が破損することもなかった。
18が接する箇所とその裏側に金属被膜242を環状に
成膜する。金属被膜242の成形に際しては、金ペース
ト(日本金液製)を該当箇所に塗布し、150℃仮焼き
した後、850℃で焼結して、厚さ0.5μmの膜を成
形する。このような条件の下、図示しない真空ポンプで
真空容器214内を排気し、1×10−5Torr以下
の真空を得る。その後、固体電解質基板12を500℃
まで昇温してもガスのリークは確認されなかった。ま
た、ボルト222の締め付け時や昇降温時に固体電解質
基板12が破損することもなかった。
【0062】以上説明したように、本実施例によれば、
固体電解質基板12の表面に凹凸がある場合にも、金属
被膜242によってこれを吸収し、Oリング218及び
治具216との高い密着性を確保することが可能とな
る。また、治具216と固体電解質基板12との熱膨張
係数が異なる場合にも、熱膨張の差を金属被膜242で
吸収でき、昇降温時の熱応力で固体電解質基板12が破
損するおそれがない。一方、真空容器214側において
は、当該真空容器214と固体電解質基板12との熱膨
張の差を金属製Oリング218及び金属被膜242の両
方で吸収でき、熱応力による固体電解質基板12の破損
を更に効果的に防止できる。
固体電解質基板12の表面に凹凸がある場合にも、金属
被膜242によってこれを吸収し、Oリング218及び
治具216との高い密着性を確保することが可能とな
る。また、治具216と固体電解質基板12との熱膨張
係数が異なる場合にも、熱膨張の差を金属被膜242で
吸収でき、昇降温時の熱応力で固体電解質基板12が破
損するおそれがない。一方、真空容器214側において
は、当該真空容器214と固体電解質基板12との熱膨
張の差を金属製Oリング218及び金属被膜242の両
方で吸収でき、熱応力による固体電解質基板12の破損
を更に効果的に防止できる。
【0063】図25は、本発明の第9の実施例に係る負
酸素イオン発生装置500の構造を示す断面図である。
図26は、図25に示す負酸素イオン発生装置500の
固体電解質基板12のシール構造を示す拡大断面図であ
る。本実施例の説明において、上記第1〜8の実施例と
同一又は対応する構成要素については同一の符号を付
し、重複した説明は省略する。なお、本実施例に係る負
酸素イオン発生装置500は、図1の負酸素イオン発生
装置2に適用可能なものである。
酸素イオン発生装置500の構造を示す断面図である。
図26は、図25に示す負酸素イオン発生装置500の
固体電解質基板12のシール構造を示す拡大断面図であ
る。本実施例の説明において、上記第1〜8の実施例と
同一又は対応する構成要素については同一の符号を付
し、重複した説明は省略する。なお、本実施例に係る負
酸素イオン発生装置500は、図1の負酸素イオン発生
装置2に適用可能なものである。
【0064】本実施例に係る負酸素イオン発生装置50
0は、治具216と真空容器515との間に別の絶縁体
治具532を挿入した構造となっている。そして、真空
容器515と治具532との接触面にフッ素ゴム系のO
リング534を配置している。固体電解質基板12に対
するOリング534の位置は、Oリング220の位置と
概ね同じ位置とする。治具216は、固体電解質基板1
2とほぼ同一の熱膨張係数を有する、又は同一の材質と
することが好ましい。なお、Oリング534の周辺が高
温になる場合には、図26に示すように、真空容器51
5内のOリング534近傍に冷却水用の通路を形成する
ことが好ましい。治具532として固体電解質基板12
と同じ材質を採用した場合にも、治具532は真空容器
515とOリング534がつぶれることで、接触するこ
とにより、真空容器515内の冷却機構で冷却されるた
め、治具532にイオン電流が流れて真空容器壁(接地
レベル)に流れ込むことを防止できる。
0は、治具216と真空容器515との間に別の絶縁体
治具532を挿入した構造となっている。そして、真空
容器515と治具532との接触面にフッ素ゴム系のO
リング534を配置している。固体電解質基板12に対
するOリング534の位置は、Oリング220の位置と
概ね同じ位置とする。治具216は、固体電解質基板1
2とほぼ同一の熱膨張係数を有する、又は同一の材質と
することが好ましい。なお、Oリング534の周辺が高
温になる場合には、図26に示すように、真空容器51
5内のOリング534近傍に冷却水用の通路を形成する
ことが好ましい。治具532として固体電解質基板12
と同じ材質を採用した場合にも、治具532は真空容器
515とOリング534がつぶれることで、接触するこ
とにより、真空容器515内の冷却機構で冷却されるた
め、治具532にイオン電流が流れて真空容器壁(接地
レベル)に流れ込むことを防止できる。
【0065】上記のような構成の負酸素イオン発生装置
500において、治具532としてYSZ(8%Y2O
3−ZrO2)を厚さ5mmに加工したもの、Oリング
534としてフッ素ゴム製のものを使用して実験を行っ
た。図示しない真空ポンプで真空容器515内を排気
し、1×10−5Torr以下の真空を得る。その後、
固体電解質基板12を500℃まで昇温してもガスのリ
ークは確認されなかった。ボルト222の締め付け時や
昇降温時に固体電解質基板12が破損することも、Oリ
ング534が焼き付くこともなかった。更に、725℃
において固体電解質基板12の両面に設けた図示しない
対向電極間に10Vの電圧を印可し、酸素イオン電流を
流したところ、約10mAの電流が流れたが、接地され
た真空容器515側には電流は流れなかった。
500において、治具532としてYSZ(8%Y2O
3−ZrO2)を厚さ5mmに加工したもの、Oリング
534としてフッ素ゴム製のものを使用して実験を行っ
た。図示しない真空ポンプで真空容器515内を排気
し、1×10−5Torr以下の真空を得る。その後、
固体電解質基板12を500℃まで昇温してもガスのリ
ークは確認されなかった。ボルト222の締め付け時や
昇降温時に固体電解質基板12が破損することも、Oリ
ング534が焼き付くこともなかった。更に、725℃
において固体電解質基板12の両面に設けた図示しない
対向電極間に10Vの電圧を印可し、酸素イオン電流を
流したところ、約10mAの電流が流れたが、接地され
た真空容器515側には電流は流れなかった。
【0066】図27は、本発明の第10の実施例に係る
ガス分解装置600の構造を示す断面図である。なお、
本実施例の説明において、上記第1〜9の実施例と同一
又は対応する構成要素については同一の符号を付し、重
複した説明は省略する。また、本実施例に係る負酸素イ
オン発生装置600は、図1の負酸素イオン発生装置2
に適用可能なものである。
ガス分解装置600の構造を示す断面図である。なお、
本実施例の説明において、上記第1〜9の実施例と同一
又は対応する構成要素については同一の符号を付し、重
複した説明は省略する。また、本実施例に係る負酸素イ
オン発生装置600は、図1の負酸素イオン発生装置2
に適用可能なものである。
【0067】本実施例の負酸素イオン発生装置600
は、図25に示す装置500に対してヒータ640を付
加したものである。ヒータ640は、真空容器515の
反応室の上壁部に配置される。なお、ヒータ640の位
置は、反応室側でなく大気側とすることも可能である
が、PFCガスを加熱できることから反応室内に配置す
ることが望ましい。
は、図25に示す装置500に対してヒータ640を付
加したものである。ヒータ640は、真空容器515の
反応室の上壁部に配置される。なお、ヒータ640の位
置は、反応室側でなく大気側とすることも可能である
が、PFCガスを加熱できることから反応室内に配置す
ることが望ましい。
【0068】ヒータ604は、固体電解質基板12を均
一に加熱できるように、当該固体電解質基板12より十
分に大きく成形される。例えば、固体電解質基板12と
して直径50mm、厚さ1mmのYSZ基板を用いた場
合には、ヒータ604の直径70mm以上とする。
一に加熱できるように、当該固体電解質基板12より十
分に大きく成形される。例えば、固体電解質基板12と
して直径50mm、厚さ1mmのYSZ基板を用いた場
合には、ヒータ604の直径70mm以上とする。
【0069】図28は、本発明の第11の実施例に係る
ガス分解装置700の構造を示す断面図である。なお、
本実施例の説明において、上記第1〜10の実施例と同
一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、
重複した説明は省略する。また、本実施例に係る負酸素
イオン発生装置700は、図1の負酸素イオン発生装置
2に適用可能なものである。本実施例のガス分解装置7
00は、負酸素イオン発生部を4つ用意し、これら真空
容器内に重ねて配置したものである。図において、符号
12は固体電解質基板;640a,640b,640c
はヒータ;720a,720b,720cは各ヒータを
内蔵し、固体電解質基板12を押さえる石英製の保持
具;702a,702bはガス導入管;704a,70
4bはガス排出管を示す。ガス導入管702a,702
bは共通のガス入力管706に連結し、ガス排出管70
4a,704bは共通のガス排気管708に連結してい
る。
ガス分解装置700の構造を示す断面図である。なお、
本実施例の説明において、上記第1〜10の実施例と同
一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、
重複した説明は省略する。また、本実施例に係る負酸素
イオン発生装置700は、図1の負酸素イオン発生装置
2に適用可能なものである。本実施例のガス分解装置7
00は、負酸素イオン発生部を4つ用意し、これら真空
容器内に重ねて配置したものである。図において、符号
12は固体電解質基板;640a,640b,640c
はヒータ;720a,720b,720cは各ヒータを
内蔵し、固体電解質基板12を押さえる石英製の保持
具;702a,702bはガス導入管;704a,70
4bはガス排出管を示す。ガス導入管702a,702
bは共通のガス入力管706に連結し、ガス排出管70
4a,704bは共通のガス排気管708に連結してい
る。
【0070】4つの負酸素イオン発生部のうち、図面の
上側の2つの装置において、反応室710aを共用する
ように、固体電解質基板12の陽極同士が対向するよう
な配置となっている。同様に、下側の2つの負酸素イオ
ン発生部においては、反応室710bを共用するよう
に、固体電解質基板12の陽極同士が対向する配置とな
っている。また、中程の2つの負酸素イオン発生部にお
いては、ヒータ640aを共有するように、陰極同士が
対向する配置となっている。その結果、空気が通る隙間
とCF4ガス等のPFCガスが通る隙間が、上下方向に
おいて交互に配置される。
上側の2つの装置において、反応室710aを共用する
ように、固体電解質基板12の陽極同士が対向するよう
な配置となっている。同様に、下側の2つの負酸素イオ
ン発生部においては、反応室710bを共用するよう
に、固体電解質基板12の陽極同士が対向する配置とな
っている。また、中程の2つの負酸素イオン発生部にお
いては、ヒータ640aを共有するように、陰極同士が
対向する配置となっている。その結果、空気が通る隙間
とCF4ガス等のPFCガスが通る隙間が、上下方向に
おいて交互に配置される。
【0071】上記のような負酸素イオン発生装置700
によれば、ヒータの両面を活用することができ、固体電
解質基板12に対する加熱効率が向上する。また、負酸
素イオンの生成量が増加し、PFCガスの分解量が増加
するというメリットがある。更に、図27に示す装置を
単純に複数設置する場合に比べ、ガスの分解能力に対す
る装置の規模を小さくできる等の利点もある。なお、図
27に示す装置において、ヒータを反応室710a,7
10b内に配置しても良い。但し、その場合は、負酸素
イオン発生部の周辺部を加熱するために図14で示した
ような環状のヒータを保持具720a,720b,72
0cに設けることがより好ましい。
によれば、ヒータの両面を活用することができ、固体電
解質基板12に対する加熱効率が向上する。また、負酸
素イオンの生成量が増加し、PFCガスの分解量が増加
するというメリットがある。更に、図27に示す装置を
単純に複数設置する場合に比べ、ガスの分解能力に対す
る装置の規模を小さくできる等の利点もある。なお、図
27に示す装置において、ヒータを反応室710a,7
10b内に配置しても良い。但し、その場合は、負酸素
イオン発生部の周辺部を加熱するために図14で示した
ような環状のヒータを保持具720a,720b,72
0cに設けることがより好ましい。
【0072】図29は、PFCガス分解反応検出システ
ム800の構成を示すブロック図である。このシステム
800は、負酸素イオン発生装置802と、陰極電圧電
源810と、ヒータ電源812と、引出電極用電源82
0と、排気ポンプ814と、ガスクロマトグラフィー8
16とを備えている。負酸素イオン発生装置804の構
造は、基本的には、図2に示した装置と同様であり、負
酸素イオン発生部806と、ヒータ808と、石英から
なる反応室804とを備えている。負酸素イオン発生装
置802は、更に反応生成物の引出用の円環状の電極8
18を備えている。
ム800の構成を示すブロック図である。このシステム
800は、負酸素イオン発生装置802と、陰極電圧電
源810と、ヒータ電源812と、引出電極用電源82
0と、排気ポンプ814と、ガスクロマトグラフィー8
16とを備えている。負酸素イオン発生装置804の構
造は、基本的には、図2に示した装置と同様であり、負
酸素イオン発生部806と、ヒータ808と、石英から
なる反応室804とを備えている。負酸素イオン発生装
置802は、更に反応生成物の引出用の円環状の電極8
18を備えている。
【0073】陰極電圧電源810は、負酸素イオン発生
部806の陰極に接続されており、当該陰極に電圧を供
給するようになっている。ヒータ808は、ヒータ電源
812からの電流によって負酸素イオン発生部806を
加熱するようになっている。電極818は、ガスクロマ
トグラフィー816に連結する排気管の途中に配置さ
れ、反応生成物を検出を行う際に、引出電極用電源82
0によって電圧が印可される。電極818は、また、反
応室804と四重極質量分析器(QMS)816との間
の真空遮蔽を行う役割を担う。反応室804中の反応生
成物はイオンとして検出される。
部806の陰極に接続されており、当該陰極に電圧を供
給するようになっている。ヒータ808は、ヒータ電源
812からの電流によって負酸素イオン発生部806を
加熱するようになっている。電極818は、ガスクロマ
トグラフィー816に連結する排気管の途中に配置さ
れ、反応生成物を検出を行う際に、引出電極用電源82
0によって電圧が印可される。電極818は、また、反
応室804と四重極質量分析器(QMS)816との間
の真空遮蔽を行う役割を担う。反応室804中の反応生
成物はイオンとして検出される。
【0074】上記のような測定装置において、ニクロム
線からなるヒータ808に通電を行い、負酸素イオン発
生部806を650℃に加熱した状態で、陰極側に−1
00Vの電圧を印可し、引出電極を接地電位としたとこ
ろ、ガスクロマトグラフィー816において負酸素イオ
ン電流が数nA以上検出された。
線からなるヒータ808に通電を行い、負酸素イオン発
生部806を650℃に加熱した状態で、陰極側に−1
00Vの電圧を印可し、引出電極を接地電位としたとこ
ろ、ガスクロマトグラフィー816において負酸素イオ
ン電流が数nA以上検出された。
【0075】また、反応容器804内に負酸素イオンを
供給した状態で、0.1〜100Torrの圧力範囲の
CF4ガスを流したところ、ガスクロマトグラフィー8
16においてCF,CF2,CF3,FO等の分子が検
出された。これらの分子は、負酸素イオンを供給しない
と検出されないものであるため、CF4分子が負酸素イ
オンと反応して生成されたものであると考えられる。な
お、CF3Oは検出されなかったが、これは、CF3O
が2次反応により更に分解されたものと考えられる。
供給した状態で、0.1〜100Torrの圧力範囲の
CF4ガスを流したところ、ガスクロマトグラフィー8
16においてCF,CF2,CF3,FO等の分子が検
出された。これらの分子は、負酸素イオンを供給しない
と検出されないものであるため、CF4分子が負酸素イ
オンと反応して生成されたものであると考えられる。な
お、CF3Oは検出されなかったが、これは、CF3O
が2次反応により更に分解されたものと考えられる。
【0076】上記の排ガス中の分子(CF,CF2,C
F3,FO)は、更に負酸素イオンと反応させ、CO2
とFOに分解した後、水中を通過させれば、FOは水と
速やかに反応してHFとなり、CO2は水に溶ける一部
を除いて大気中に排出される。
F3,FO)は、更に負酸素イオンと反応させ、CO2
とFOに分解した後、水中を通過させれば、FOは水と
速やかに反応してHFとなり、CO2は水に溶ける一部
を除いて大気中に排出される。
【0077】検出システム800による検出結果を利用
することにより、負酸素イオン発生装置の電極に掛かる
電圧等を調整することにより、反応生成物の成分等を制
御することも可能となる。例えば、図2の装置において
は、ガスクロマトグラフィー816による検出結果に基
づき、ヒータ56への電流量、固体電解質基板12の電
極への印加電圧、PFCガスの導入量及び反応生成物の
排気量等を制御することにより、要求される排気ガス成
分に近づけることが可能となる。また、ガス分解装置に
よる分解の結果に基づき、アラームを発生させたり、P
FCガスを排出する装置(半導体製造装置等)の動作を
制御したりすることもできる。
することにより、負酸素イオン発生装置の電極に掛かる
電圧等を調整することにより、反応生成物の成分等を制
御することも可能となる。例えば、図2の装置において
は、ガスクロマトグラフィー816による検出結果に基
づき、ヒータ56への電流量、固体電解質基板12の電
極への印加電圧、PFCガスの導入量及び反応生成物の
排気量等を制御することにより、要求される排気ガス成
分に近づけることが可能となる。また、ガス分解装置に
よる分解の結果に基づき、アラームを発生させたり、P
FCガスを排出する装置(半導体製造装置等)の動作を
制御したりすることもできる。
【0078】以上、本発明の実施例(実施形態、実施態
様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何
ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された
技術的思想の範疇において変更可能なものである。
様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何
ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された
技術的思想の範疇において変更可能なものである。
【図1】図1は、本発明に係るガス分解システムの概略
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施例に係るガス分解
装置の構造を示す断面図である。
装置の構造を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施例に係る負酸素イ
オン発生装置の構造を示す概念図である。
オン発生装置の構造を示す概念図である。
【図4】図4は、絶縁体の材質毎の抵抗率温度依存性を
示す表である。
示す表である。
【図5】図5は、第2の実施例の負酸素イオン発生装置
に使用される絶縁層に形成されるホール形状の例を示す
説明図である。
に使用される絶縁層に形成されるホール形状の例を示す
説明図である。
【図6】図6は、第2の実施例の作用・効果を示すグラ
フであり、アスペクト比(t/d)に対する引出電場強
度の変化を示す。
フであり、アスペクト比(t/d)に対する引出電場強
度の変化を示す。
【図7】図7は、本発明の作用・効果を示す説明図であ
り、アスペクト比(t/d)を0.1とした場合の、負
酸素イオン引出部のホール又は溝周辺における電位分布
(A)と電場強度分布(B)を示す。
り、アスペクト比(t/d)を0.1とした場合の、負
酸素イオン引出部のホール又は溝周辺における電位分布
(A)と電場強度分布(B)を示す。
【図8】図8は、本発明の作用・効果を示す説明図であ
り、アスペクト比(t/d)を1.0とした場合の、負
酸素イオン引出部のホール又は溝周辺における電位分布
(A)と電場強度分布(B)を示す。
り、アスペクト比(t/d)を1.0とした場合の、負
酸素イオン引出部のホール又は溝周辺における電位分布
(A)と電場強度分布(B)を示す。
【図9】図9は、本発明の第3の実施例に係る負酸素イ
オン発生装置に使用される負酸素イオン引出部の構造を
示す概念図である。
オン発生装置に使用される負酸素イオン引出部の構造を
示す概念図である。
【図10】図10は、本発明の第4の実施例に係るガス
分解装置における固体電解質基板(YSZ)周辺の構造
を示す断面図である。
分解装置における固体電解質基板(YSZ)周辺の構造
を示す断面図である。
【図11】図11は、第4の実施例に使用されるヒータ
ーの構造を示す平面図及び側面図である。
ーの構造を示す平面図及び側面図である。
【図12】図12は、第4の実施例の加熱分布を測定す
る際の熱電対設置場所を示す説明図である。
る際の熱電対設置場所を示す説明図である。
【図13】図13は、第4の実施例の作用・効果を示す
グラフであり、基板の位置と温度との関係を示す。
グラフであり、基板の位置と温度との関係を示す。
【図14】図14は、本発明の第5の実施例に係るガス
分解装置における固体電解質基板(YSZ)周辺の構造
を示す断面図である。
分解装置における固体電解質基板(YSZ)周辺の構造
を示す断面図である。
【図15】図15は、第5の実施例に使用されるヒータ
ーの構造を示す平面図及び側面図である。
ーの構造を示す平面図及び側面図である。
【図16】図16は、第5の実施例に使用される他のヒ
ーターの構造を示す平面図である。
ーターの構造を示す平面図である。
【図17】図17は、第5の実施例の作用・効果を示す
グラフであり、基板の位置と温度との関係を示す。
グラフであり、基板の位置と温度との関係を示す。
【図18】図18は、本発明の第6の実施例に係るガス
分解装置における固体電解質基板(YSZ)周辺の構造
を示す断面図である。
分解装置における固体電解質基板(YSZ)周辺の構造
を示す断面図である。
【図19】図19は、第6の実施例に使用される治具用
ヒーターの構造を示す平面図及び断面図である。
ヒーターの構造を示す平面図及び断面図である。
【図20】図20は、第6の実施例の作用・効果を示す
グラフであり、基板の位置(熱電対の位置)と温度との
関係を示す。
グラフであり、基板の位置(熱電対の位置)と温度との
関係を示す。
【図21】図21は、本発明の第7の実施例に係るガス
分解装置の構造を示す断面図である。
分解装置の構造を示す断面図である。
【図22】図22は、図21に示すガス分解装置の固体
電解質基板のシール構造を示す拡大断面図である。
電解質基板のシール構造を示す拡大断面図である。
【図23】図23は、本発明の第8の実施例に係るガス
分解装置における固体電解質基板のシール構造を示す拡
大断面図である。
分解装置における固体電解質基板のシール構造を示す拡
大断面図である。
【図24】図24は、図23に示す構造に使用される金
属被膜の構成を示す平面図及び側面図である。
属被膜の構成を示す平面図及び側面図である。
【図25】図25は、本発明の第9の実施例に係るガス
分解装置の構造を示す断面図である。
分解装置の構造を示す断面図である。
【図26】図26は、図25に示すガス分解装置の固体
電解質基板のシール構造を示す拡大断面図である。
電解質基板のシール構造を示す拡大断面図である。
【図27】図27は、本発明の第10の実施例に係るガ
ス分解装置の構造を示す断面図である。
ス分解装置の構造を示す断面図である。
【図28】図28は、本発明の第11の実施例に係るガ
ス分解装置の構造を示す断面図である。
ス分解装置の構造を示す断面図である。
【図29】図29は、PFCガス分解反応検出システム
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
10 負酸素イオン発生部
12 固体電解質層
14,16 白金多孔質電極
18 絶縁体層
20 引出電極
100,200,300,400,500,600,7
00 ガス分解装置 116,118 治具(Al2O3) 116A,118A 開口部 120 石英板(発熱板) 122 反射板 124 Oリング 126 金ペースト(第1の加熱手段) 128 金ペースト(第1の加熱手段) 132 シースヒーター(第1の加熱手段) 342,344 治具用加熱手段(第2の加熱手
段) 214 真空容器(第1の支持部材) 215 真空容器(第3の支持部材) 216 絶縁治具(第2の支持部材) 218 Oリング(第1のシール部材) 220 Oリング(第2のシール部材) 232 絶縁治具(第1の支持部材) 234 Oリング(第3のシール部材) 242 金属被膜
00 ガス分解装置 116,118 治具(Al2O3) 116A,118A 開口部 120 石英板(発熱板) 122 反射板 124 Oリング 126 金ペースト(第1の加熱手段) 128 金ペースト(第1の加熱手段) 132 シースヒーター(第1の加熱手段) 342,344 治具用加熱手段(第2の加熱手
段) 214 真空容器(第1の支持部材) 215 真空容器(第3の支持部材) 216 絶縁治具(第2の支持部材) 218 Oリング(第1のシール部材) 220 Oリング(第2のシール部材) 232 絶縁治具(第1の支持部材) 234 Oリング(第3のシール部材) 242 金属被膜
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07C 19/08 B01D 53/34 ZAB
Fターム(参考) 4D002 AA22 AC10 BA08 CA20 DA70
4G075 AA03 AA63 BA08 BD12 BD14
CA02 CA20 EC21 FB20
4H006 AA05 AC13 AC26 EA02
Claims (26)
- 【請求項1】難分解ガスを分解する装置において、 負酸素イオンを発生させる負酸素イオン発生部と;前記
ガスを前記負酸素イオンと反応させる第1の空間とを備
え、 前記負酸素イオン発生部は、前記負酸素イオンに対して
伝導性を有する固体電解質層を備え、当該固体電解質層
は前記第1の空間に面する第1の面と、大気又は酸素を
豊富に含む第2の空間に面する第2の面とを有すること
を特徴とするガス分解装置。 - 【請求項2】前記難分解ガスはPFCガスであることを
特徴とする請求項1に記載のガス分解装置。 - 【請求項3】少なくとも第1及び第2の前記負酸素イオ
ン発生部を備え、 前記第1の空間を当該第1及び第2の負酸素イオン発生
部で共用する配置とすることを特徴とする請求項1又は
2に記載のガス分解装置。 - 【請求項4】第3及び第4の前記負酸素イオン発生部を
更に備え、前記第1及び第2の負酸素イオン発生部と同
様に、前記第1の空間を当該第3及び第4の負酸素イオ
ン発生部で共有し、且つ、前記第2及び第3の負酸素イ
オン発生部において前記第2の空間を共有する配置構成
とし、 前記第2の空間に、前記固体電解質基板を加熱するヒー
ターを配置したことを特徴とする請求項3に記載のガス
分解装置。 - 【請求項5】前記負酸素イオン発生部は、前記固体電解
質層を挟むように配置された第1及び第2の電極と;前
記第1の電極の上に形成された絶縁層と、当該絶縁層上
に形成された引出電極とを有する負酸素イオン引出部と
を更に備えることを特徴とする請求項1,2,3又は4
に記載のガス分解装置。 - 【請求項6】前記負酸素イオン引出部は、ホール又は溝
を有し、当該ホール又は溝の内接円の径を「d」、前記
絶縁層の厚みを「t」としたときに、t/dの値が0.
1以上となることを特徴とする請求項5に記載のガス分
解装置。 - 【請求項7】前記t/dの値が1.0以上であることを
特徴とする請求項6に記載のガス分解装置。 - 【請求項8】前記第1及び第2の電極よりも高い電位を
前記引出電極に印可することを特徴とする請求項5,6
又は7に記載のガス分解装置。 - 【請求項9】前記絶縁層として、Al2O3,MgO,
BeO又はCaOを用いたことを特徴とする請求項5,
6,7又は8に記載のガス分解装置。 - 【請求項10】前記絶縁層は、絶縁材料と電極とを交互
に複数積層した構造であることを特徴とする請求項5,
6,7,8又は9に記載のガス分解装置。 - 【請求項11】前記固体電解質層の外周部を支持する治
具と;前記治具と固体電解質層との接触部に配置され、
該接触部近傍のみを加熱する第1の加熱手段とを備えた
ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,
8,9又は10に記載のガス分解装置。 - 【請求項12】前記第1の加熱手段は、前記固体電解質
層の少なくとも第1及び第2の面の何れか一方に一種以
上配置されることを特徴とする請求項11に記載のガス
分解装置。 - 【請求項13】前記第1加熱手段は、発熱板を含み、 通電することによって発熱する金属膜の発熱体が前記発
熱板上に設けられていることを特徴とする請求項11又
は12に記載のガス分解装置。 - 【請求項14】前記第1の加熱手段は、少なくとも石英
管に収容されたシースヒーターを含むことを特徴とする
請求項11,12又は13に記載のガス分解装置。 - 【請求項15】前記第1の加熱手段は、通電することに
よって発熱する金属膜の発熱体を含むことを特徴とする
請求項11,12,13又は14に記載のガス分解装
置。 - 【請求項16】前記治具の外面部に配置され、当該治具
を加熱する第2の加熱手段を更に備えたことを特徴とす
る請求項11,12,13,14又は15に記載のガス
分解装置。 - 【請求項17】前記第1及び第2の加熱手段の加熱能力
を、各々独立に制御することを特徴とする請求項16に
記載のガス分解装置。 - 【請求項18】反射板を更に備え、 前記シースヒーター又は前記発熱体は、前記反射板上に
配置されていることを特徴とする請求項13,14又は
15に記載のガス分解装置。 - 【請求項19】前記第1の空間側において前記固体電解
質層を支持する絶縁性の第1の支持部材と;前記第2の
空間側において前記固体電解質層を支持する絶縁性の第
2の支持部材と;前記第1の支持部材と前記固体電解質
層との間に配置された金属製の第1のシール部材と;前
記固体電解質層の外側において、前記第1の支持部材と
前記第2の支持部材との間に配置された金属製の第2の
シール部材とを備え、 前記第2のシール部材の剪断方向の圧縮硬さが、前記第
1のシール部材と同一又は低いことを特徴とする請求項
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,1
2,13,14,15,16,17又は18に記載のガ
ス分解装置。 - 【請求項20】前記第1及び第2の支持部材に対して、
前記固体電解質層の方向に向かって圧力を加えて前記第
1の空間と第2の空間とを封止する加圧手段を更に備
え、 前記加圧手段による加圧前の状態において、前記第2の
シール部材と前記第1又は第2の支持部材との間に所定
の隙間が形成されることを特徴とする請求項19に記載
のガス分解装置。 - 【請求項21】前記固体電解質層において、他の部材と
の接触面に金属被膜を施したことを特徴とする請求項1
9又は20に記載のガス分解装置。 - 【請求項22】前記金属被膜は、前記固体電解質層との
密着性に優れ、柔軟な材質からなることを特徴とする請
求項21に記載のガス分解装置。 - 【請求項23】前記第1の支持部材と面し、前記第2の
支持部材の反対側において前記第1の支持部材に面する
絶縁性の第3の支持部材と;前記第1の支持部材と前記
第3の支持部材との間に配置された第3のシール部材と
を更に備えたことを特徴とする請求項19,20,21
又は22に記載のガス分解装置。 - 【請求項24】前記第3のシール部材は、ゴムによって
成形され、 前記第1又は第3の支持部材には、前記第3のシール部
材を冷却するための冷却機構が装備されていることを特
徴とする請求項23に記載のガス分解装置。 - 【請求項25】前記第2の支持部材が前記固体電解質層
と同一の熱膨張係数を有する材質からなることを特徴と
する請求項19,20,21,22,23又は24に記
載のガス分解装置。 - 【請求項26】PFCガスを分解するガス分解装置と;
前記PFCガスを前記ガス分解装置に導く吸気口と;前
記ガス分解装置で分解されたガスを排出する排気口と;
前記排気口に連結され、前記ガスを浄化する浄化機構と
を備え、 前記ガス分解装置は、負酸素イオンを発生させる負酸素
イオン発生部と;前記ガスを前記負酸素イオンと反応さ
せる第1の空間とを備え、 前記負酸素イオン発生部は、前記負酸素イオンに対して
伝導性を有する固体電解質層備え、当該固体電解質層は
前記第1の空間に面する第1の面と、大気又は酸素を豊
富に含む第2の空間に面する第2の面とを有することを
特徴とするガス分解システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002056779A JP2003251144A (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | ガス分解装置及びガス分解システム |
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