JP2003250802A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2003250802A
JP2003250802A JP2002057404A JP2002057404A JP2003250802A JP 2003250802 A JP2003250802 A JP 2003250802A JP 2002057404 A JP2002057404 A JP 2002057404A JP 2002057404 A JP2002057404 A JP 2002057404A JP 2003250802 A JP2003250802 A JP 2003250802A
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signal
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Hirotoshi Go
弘敏 呉
Takeshi Shirai
岳士 白井
Hiroyuki Kurashima
寛行 倉島
Izumi Tsubone
泉 坪根
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Fukuda Denshi Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Denshi Co Ltd
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    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/89Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
    • G01S15/8906Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques
    • G01S15/8979Combined Doppler and pulse-echo imaging systems
    • G01S15/8981Discriminating between fixed and moving objects or between objects moving at different speeds, e.g. wall clutter filter

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Abstract

(57)【要約】 【課題】低次のMTIフィルタの使用により、画像のフ
レームレートを犠牲にせずに、血流速度を精度よく画像
表示する。 【解決手段】被検体内の超音波送受信域内の各点の血流
速度を求めて表示する超音波診断装置において、MTI
フィルタ51と、各点ごとの各血流速度を求める血流速
度演算部52と、血流速度演算部52で求められた血流
速度を表示する表示部47と、MTIフィルタ51の通
過前の受信信号の、各点ごとの各信号レベルを求める第
1のレベル演算部56と、信号レベルが大きいほど高周
波の成分のみが抽出されるように係数を設定する係数設
定部55とを備え、MTIフィルタ51は、第1のレベ
ル演算部56により、ある1点についての信号レベルが
求められて係数設定部55により信号レベルに応じた係
数が設定された後に1点についてのフィルタリング処理
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体の内部組織
や血流などの状態を計測する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波診断装置を用いて人体内部
の状態を計測する方法には、パルス法と連続波法とがあ
る。パルス法は超音波パルスを人体内部に送波し、反射
超音波を受信して人体内部の形態を画像表示するもの
で、反射超音波の振幅を輝度表示するBモード、運動す
る反射源の時間的変化を表示するMモードなどがある。
連続波法は、超音波連続波を反射源に送波しドプラ効果
を活用して血流などの計測を行うものであり、例えば血
管内を移動する血球など(目標物)に超音波が当たる
と、反射超音波はドプラ効果によって高い周波数にシフ
トしたり低い周波数にシフトするので、シフトした周波
数を求めることにより、移動速度、方向などを計測する
ものである。なお、ドプラ効果を活用した運動体の運動
速度の計測は、パルス法においても行われる。
【0003】連続波ドプラ法は、振動子を送信専用と受
信専用に分けて超音波連続波の送波と反射超音波の受波
とを同時に行ない、血流速度などを計測する方法であ
る。
【0004】一方、パルスドプラ法は、同一の振動子を
用いて超音波バースト波の送波と反射超音波の受波とを
交互に繰り返し行ない、送波してから受波するまでの時
間はターゲットの深さに比例することから、送波後所定
時間経過したときの信号をサンプリングし、そのドプラ
偏移した周波数から、ある深さに特定した血流速度など
を計測する方法である。
【0005】このドプラ効果を利用して、血管内を移動
する血球からの散乱信号を検出し、血流速度を精度よく
求めるためには、生体組織の壁や弁などで反射した、い
わゆるクラッタ成分と呼ばれる高レベルのエコー信号を
除去する必要があり、レーダ分野で確立されたMTIフ
ィルタ(Movinng Target Indica
tor Filter)が用いられる。このMTIフィ
ルタは、急峻な減衰特性が得られることから、ME分野
でも盛んに用いられている。
【0006】すなわち、被検体内で静止もしくは低速運
動している組織からの反射信号(クラッタ成分)は、高
レベルであるが、ドプラ偏移周波数が低いので、直交検
波後にMTIフィルタを通過させると強く減衰を受けて
除去される。
【0007】図1は、血流をカラー表示するために従来
から用いられている血流表示部の概略構成図である。
【0008】図1に示す血流表示部において、フィルタ
係数が設定されるとそのフィルタ係数に応じた周波数特
性を示すMTIフィルタ30と、診断部位とフィルタ係
数との対応表を有し、MTIフィルタ30のフィルタ係
数を設定する係数LUT35とが設けられ、MTIフィ
ルタは、フィルタ係数が設定されると減衰特性が変化す
る。図示していないが、超音波診断装置の振動子から被
検体内の各点に向けて超音波パルスを繰り返し送波する
とともに、被検体内の各点で反射した反射超音波を受信
して得られた受信信号を直交検波し、クラッタ成分と血
流成分との双方の信号成分を含む受信信号を得る。直交
検波された受信信号(実部I,虚部Q)は、MTIフィ
ルタ30に入力され、直流および低周波信号を含むクラ
ッタ成分が除去されて血流成分のみが抽出される。
【0009】MTIフィルタ30から出力された血流成
分は、相関演算部31に入力され、被検体内の各点ごと
の血流速度とその分散とが演算され、演算された各点ご
との血流速度とその分散は、セレクタ32に入力され
る。一方、MTIフィルタ30から出力された血流成分
は、レベル演算部33に入力されて、各点ごとの信号レ
ベルが求められ、閾値と比較して、2値化信号(0又は
1)が出力される。セレクタ32は、レベル演算部33
から出力された2値化信号により切り替えら、各点ごと
の信号レベルが閾値以上である血流速度は通過させ、信
号レベルが閾値未満である血流速度は0にする。図示し
ない表示装置は、セレクタ32を通過した血流速度のみ
を画像表示する。
【0010】しかしながら、例えばある深さに特定した
ある点の血流速度は、超音波パルス波の送波と反射波の
受波を、交互に、複数回繰り返し行って得た複数のデー
タに基いて算出するのが一般的であり、直交検波された
受信信号をMTIフィルタに入力し、血流成分が出力さ
れるまでの時間は、フィルタ次数が高次になるほど長く
掛かることになる。そこで、普及版の超音波診断装置な
どでは、2〜3次のMTIフィルタを用いることにより
画像表示のリアルタイム性を確保している。
【0011】このため、低次のMTIフィルタを用い
て、直交検波後の受信信号に含まれるクラッタ成分と血
流成分のうちの血流成分を抽出して血流速度を求め、そ
の血流速度を表示する方法では、クラッタ成分すべてを
完全に減衰させることが困難であるため、血流速度を正
確に表示させることができない。さらに、被検体組織の
弁や臓器壁などの運動体で反射した受信信号も、ドプラ
偏移周波数が分布しており、血流成分のドプラ偏移周波
数と重なる場合もあるため、高次のMTIフィルタを用
いてもクラッタ成分を完全に取り除くことができない場
合もある。
【0012】U.S.Patennt NO.5,34
9,524号(Sep.20,1994)では、Ada
ptive MTI Filterを用いることによ
り、クラッタ成分を効果的に除去する方法が開示されて
いる。
【0013】図2および図3は、U.S.Patenn
t NO.5,349,524で開示されているADA
PTIVE WALL FILTERを用いた超音波診
断装置を示す図である。
【0014】図2において、プローブ11は、複数の振
動子12により構成され、各振動子12は、送信器13
で発生したパルス波により、個別に励振されて超音波バ
ースト波を発生する。ターゲットで反射しプローブ11
で受波された超音波は、各振動子12で電気信号に変換
され、送受SW15を介して受信器14で受信される。
送信器13、受信器14、および送受SW15はオペレ
ータの指令に応じて動作するコントローラ16の制御下
に置かれている。各振動子12で受波された超音波信号
は受信器14で結合され、ディスプレイシステム17の
1画面の1ラインを形成する。
【0015】図3は、図2に示した受信器14に内蔵さ
れているADAPTIVE WALL FILTERを
用いた血流プロセッサの詳細図である。
【0016】図3において、A/D変換、直交検波、L
Pフィルタ処理、遅延演算された実部Iと虚部Qの信号
は、バッファメモリ300に保存され、この保存された
信号が、2つのデータバスに分かれて処理され、FIR
フィルタ310の入力信号となる。先ず、バッファメモ
リ300から第1のデータバスを介して送られた信号
を、第1の相関関数演算器301で演算してクラッタ成
分の平均化された周波数Φ(T)を求め、さらに第1の
分散演算器315でクラッタ成分の周波数の分散が求め
られる。
【0017】一方、バッファメモリ300から第2のデ
ータバスを介して送られた信号に、DELAY/FIF
O302で遅延をかけて第1のデータバスを介して送ら
れた信号と同期させる。そして共役複素乗算器303に
よりドプラ偏移信号を抽出させるとともに、その抽出さ
れたドプラ偏移信号の周波数をクラッタ成分の平均化さ
れた周波数Φ(T)分シフトさせて出力させる。この結
果、抽出されたドプラ偏移信号に含まれるクラッタ成分
は、直流分として処理できる信号となる。
【0018】また、第1の分散演算器315で求めたク
ラッタ成分の周波数の分散に基いて、FIRフィルタ3
10のカットオフ周波数を決めるパラメータとしてのフ
ィルタ係数をフィルタ係数LUT316を参照して決定
し、FIRフィルタ310に反映させる。したがって、
FIRフィルタ310によりクラッタ成分がない状態の
血流成分が得られる。この血流成分から、第2の相関演
算器318で血流成分のドプラ偏移周波数を、第2の分
散演算器326でドプラ偏移周波数の分散を求めるとと
もに、パワー閾値検出器330で雑音分が除去される。
ただし、ここで求めたドプラ偏移周波数は、クラッタ成
分の平均周波数Φ(T)分シフトさせているので、加算
器320でもとの状態に戻したドプラ偏移周波数を求
め、その周波数から血流速度Vを求める。そして、求め
た血流速度は、着色制御LUT325を参照しカラーで
表示される。
【0019】このように、I,Q信号からクラッタ成分
の周波数を求め、I,Q信号の周波数をその周波数分シ
フトさせた後にI,Q信号に含まれるクラッタ成分をF
IRフィルタで減衰させ、そのFIRフィルタの出力信
号の周波数にクラッタ成分の周波数を加算することによ
り血流のドプラ偏移周波数を求めているので、この血流
プロセッサを用いた超音波診断装置は、ある程度正確に
血流速度がカラー表示されるものと思われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、U.
S.Patennt NO.5,349,524で開示
されたアダプティブフィルタは、所要部品が多くコスト
がかかる上、次数が16のFIRが用いられるので、被
検体内への超音波パルスの送波と被検体内で反射して戻
ってきた反射波の受信とを20数回繰り返す必要があ
り、普及版の超音波診断装置で用いる場合には、画像の
フレームレートを犠牲にせざるを得ないという難点があ
る。
【0021】本発明は、上記事情に鑑み、受信信号に含
まれるクラッタ成分を効果的に除去るためには不可欠な
高次のMTIフィルタを用いることなく、低次のMTI
フィルタの使用により、画像のフレームレートを犠牲に
することなく、しかも回路部品をあまり追加することな
く、血流速度を精度よく画像表示することができる超音
波診断装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の超音波診断装置は、被検体内への超音波パルスの送
波と該被検体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信
とを複数回繰り返し、この繰り返しの間に得られた受信
信号に基づいて被検体内の超音波送受信域内の各点の血
流速度を求めて表示する超音波診断装置において、クラ
ッタ成分と血流成分との双方の信号成分を含む受信信号
中のクラッタ成分を減衰させることにより血流成分を抽
出するフィルタリング処理を行う、係数が変更自在に設
定され、設定された係数に応じた周波数特性を示すMT
Iフィルタと、上記MTIフィルタの出力信号に基づい
て、上記各点ごとの各血流速度を求める血流速度演算部
と、上記血流速度演算部で求められた血流速度を表示す
る表示部と、上記MTIフィルタの通過前の受信信号
の、上記各点ごとの各信号レベルを求める第1のレベル
演算部と、上記第1のレベル演算部により求められた前
記各点ごとの各信号レベルに応じて、該信号レベルが大
きいほど前記MTIフィルタで受信信号中のより高周波
の成分のみが抽出されるように該MTIフィルタの係数
を設定する係数設定部とを備え、上記MTIフィルタ
は、上記各点それぞれについて、上記レベル演算部によ
り、ある1点についての信号レベルが求められて前記係
数設定部により該MTIフィルタに該信号レベルに応じ
た係数が設定された後に該1点についての上記フィルタ
リング処理を行うものであることを特徴とする。
【0023】ここで、上記MTIフィルタの出力信号
の、上記各点ごとの各信号レベルを求める第2のレベル
演算部と、上記血流速度演算部で求められた上記各点ご
との各血流速度のうち、上記第2のレベル演算部で求め
られた信号レベルが所定の第1の閾値以上の信号レベル
となる点の血流速度のみを通過させる第1のセレクタと
を備え、上記表示部は、上記第1のセレクタを通過した
血流速度を表示するものであることが好ましい。
【0024】このように、MTIフィルタ通過前の受信
信号の信号レベルが人体内の1点ごとに求められ、その
信号レベルに応じてMTIフィルタの係数が設定され、
係数が設定された後のMTIフィルタで1点ごとにフィ
ルタリング処理を行うので、クラッタ成分がより一層少
なくなった信号に基づいて血流速度を求め、その血流速
度を表示することができる。
【0025】また、上記血流速度演算部で求められた上
記各点ごとの各血流速度のうち、上記第1のレベル演算
部で求められた信号レベルが所定の第2の閾値以下の信
号レベルとなる点の血流速度のみを通過させる第2のセ
レクタを備え、上記表示部は、上記第2のセレクタを通
過した血流速度を表示するものであることも好ましい。
【0026】このように、MTIフィルタの入力信号レ
ベルが大きい、明らかにクラッタ成分と見なせる信号か
ら求めた血流速度を、セレクタで選別して表示部に表示
させないので、血流速度を精度よく表示することができ
る。
【0027】上記目的を達成する本発明の超音波診断装
置は、被検体内への超音波パルスの送波と該被検体内で
反射して戻ってきた反射超音波の受信とを複数回繰り返
し、この繰り返しの間に得られた受信信号に基づいて被
検体内の超音波送受信域内の各点の血流速度を求めて表
示する超音波診断装置において、クラッタ成分と血流成
分との双方の信号成分を含む受信信号中のクラッタ成分
を減衰させることにより血流成分を抽出するフィルタリ
ング処理を行う、係数が変更自在に設定され、設定され
た係数に応じた周波数特性を示すMTIフィルタと、上
記MTIフィルタの出力信号に基づいて、上記各点ごと
の各血流速度を求める血流速度演算部と、上記血流速度
演算部で求められた血流速度を表示する表示部と、上記
MTIフィルタの出力信号の、上記各点ごとの各信号レ
ベルを求めるレベル演算部と、上記MTIフィルタによ
る、上記受信信号の信号レベルの減衰量を上記各点ごと
に求める減衰量演算部と、上記血流速度演算部で求めら
れた上記各点ごとの各血流速度のうち、上記レベル演算
部で求められた信号レベルが所定の第1の閾値以上の信
号レベルであり、かつ上記レベル演算部で求められた上
記各点ごとの各信号レベルを、上記減衰量演算部で求め
られた上記各点ごとの減衰量を用いて上記MTIフィル
タによる減衰を受けなかったときの信号レベルに補正し
た場合に、この補正された信号レベルが所定の第3の閾
値以下の信号レベルである点の血流速度のみを通過させ
るセレクタとを備え、上記表示部は、上記セレクタを通
過した血流速度を表示するものであることを特徴とす
る。
【0028】このように、MTIフィルタの出力信号レ
ベルを、MTIフィルタで減衰を受けなかったときの信
号レベルに補正し、その信号レベルに基づいて、明らか
にクラッタ成分と見なせる信号から求めた血流速度を、
セレクタで選別して表示部に表示させないので、血流速
度をより精度よく表示することができる。
【0029】上記目的を達成する本発明の超音波診断装
置は、被検体内への超音波パルスの送波と該被検体内で
反射して戻ってきた反射超音波の受信とを複数回繰り返
し、この繰り返しの間に得られた受信信号に基づいて被
検体内の超音波送受信域内の各点の血流速度を求めて表
示する超音波診断装置において、クラッタ成分と血流成
分との双方の信号成分を含む受信信号中のクラッタ成分
を減衰させることにより血流成分を抽出するフィルタリ
ング処理を行う、係数が変更自在に設定され、設定され
た係数に応じた周波数特性を示すMTIフィルタと、上
記MTIフィルタの出力信号に基づいて、上記各点ごと
の各血流速度を求める血流速度演算部と、上記血流速度
演算部で求められた血流速度を表示する表示部と、上記
MTIフィルタの出力信号の、上記各点ごとの各信号レ
ベルを求めるレベル演算部と、上記MTIフィルタ通過
前の受信信号に基づいて、上記各点ごとの動きの速度を
求める動き速度演算部と、上記血流速度演算部で求めら
れた上記各点ごとの各血流速度のうち、上記レベル演算
部で求められた信号レベルが所定の第1の閾値以上の信
号レベルであり、かつ上記血流速度演算部で求められた
上記各点ごとの各血流速度のうち、該血流速度演算部で
求められた血流速度と上記動き速度演算部で求められた
動きの速度との差分が所定の第4の閾値を越えている点
の血流速度のみを通過させるセレクタを備え、上記表示
部は、上記セレクタを通過した血流速度を表示するもの
であることを特徴とする。
【0030】このように、クラッタ成分と血流成分との
信号のレベル差が大きい被検体内の各点からの受信信号
については、MTIフィルタの入力信号から求めた速度
をクラッタ成分の速度と見なすとともに、MTIフィル
タ通過後の信号から求めた速度との差分を求め、クラッ
タ成分の速度と血流速度とを選別することによっても精
度の高い血流速度を表示することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の超音波診断装置
の第1の実施形態について説明する。
【0032】図4は、第1の実施形態の超音波診断装置
を示す図である。
【0033】図4に示すように、本実施形態の超音波診
断装置は、パルス波の送信回路41と、複数の振動子が
配列されたプローブ40と、プローブから受信信号を得
る受信回路42と、受信信号を直交検波する直交検波器
43と、直交検波後の高周波分を除去するローパスフィ
ルタ44と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA
/D変換器45と、表示する血流速度を求める血流表示
部46と、プローブから得た電気信号から断層像情報を
得る断層像処理回路48と、求めた血流速度もしくは断
層像情報を表示する表示装置47とを備えている。
【0034】送信回路41と受信回路42は、図示しな
い切り替え部を介してプローブと接続され、受信回路4
2は、直交検波器43と接続され、直交検波器43で2
系統の信号(実部I、虚部Q)はそれぞれ、A/D変換
器44、血流表示部46に直列に接続されている。ま
た、断層像処理回路48は、受信回路42の入力端子に
接続されている。
【0035】送受信回路41で発生した励振電圧は、プ
ローブ40に備えられた図示しない振動子に印加されて
その振動子を励振し、その振動子は図示しない人体の内
部に超音波パルスを送波する。人体の内部で反射した反
射超音波は図示しない振動子で受波されて電気信号に変
換され、受信回路42で受信されて受信信号となる。こ
の超音波パルスの送受を複数回繰り返すことにより人体
内の超音波送受信域内の各点からの受信信号を得る。
【0036】受信信号は、その後、直交検波器43で互
いに位相が90度ずれた参照信号(サイン波、コサイン
波)と掛け合わせる直交検波が行われて、実部Iと虚部
Qからなる2系統の信号になる。各系統の信号は、ロー
パスフィルタ44により高周波成分が除去された後、A
/D変換器45でアナログ信号からデジタル信号に変換
される。A/D変換器45で変換されたデジタル化され
た受信信号中には、臓器壁や弁などの運動体で反射した
クラッタ成分と血流で反射した血流成分とが含まれてい
るので、クラッタ成分を減衰させることにより血流成分
を抽出し、その血流成分から血流速度と分散とを求め、
求めた血流速度を、表示させるか否かを信号パワーに基
づいて選別する血流表示部46に送られる。血流表示部
46で選別された血流速度は表示装置47で表示され
る。
【0037】一方、振動子で受波されて変換された電気
信号は、分岐されて断層像処理回路48にも送られる。
断層像処理回路48は、超音波パルスを送波してから反
射超音波を受波するまでの時間と、得られた電気信号の
振幅とを基に画像処理され、人体組織の断層像情報を得
る。その断層像情報は、人体組織の断層像として表示装
置47に表示される。
【0038】血流表示部46は、さらに、受信信号中に
含まれるクラッタ成分と血流成分のうちの、クラッタ成
分を減衰させて血流成分を抽出するフィルタリング処理
を行うMTIフィルタ51と、MTIフィルタの出力信
号を相関関数を用いて相関演算することにより、人体内
の各点ごと複数の信号から各点ごとの血流速度を求める
血流速度演算部52と、MTIフィルタに入力される受
信信号の、人体内の各点ごとの各信号パワーを求める第
1レベル演算部56と、第1レベル演算部56により求
められた人体内の各点ごとの各信号パワーに応じて、M
TIフィルタの係数を設定する係数設定部55と、MT
Iフィルタの出力信号の、人体内の各点ごとの各信号パ
ワーを求める第2レベル演算部54と、第2レベル演算
部54で求められた信号パワーを第1の閾値と比較する
とともに第1レベル演算部56で求められた信号パワー
を第2の閾値と比較し、比較した信号パワーが第1の閾
値以上で、かつ第2の閾値以下であるときは識別記号
(1)を出力し、それ以外のときは識別記号(0)を出
力する図示しない比較回路を介して入力される識別記号
に基いて、SWを切り替えて血流速度演算部52で求め
られた人体内の各点ごとの各血流速度を通過させたり、
阻止したりするセレクタ53とを備えている。
【0039】ここで、本実施形態のセレクタは、本発明
の第1のセレクタと第2のセレクタに相当する。また、
MTIフィルタ51は、フィルタ係数を変更することが
可能なデジタルフィルタであり、係数設定部55によ
り、フィルタ係数が設定されると、その設定されたフィ
ルタ係数に応じて周波数特性を変化させることができ
る。さらに、係数設定部55は、MTIフィルタのフィ
ルタ係数と、人体内の診断部位もしくはMTIフィルタ
に入力される信号パワーなどとの対応表(ルックアップ
テーブル。以下「LUT」と称する。)55aを備えて
おり、そのLUT55aに基づいてMTIフィルタのフ
ィルタ係数が設定される。
【0040】A/D変換器45の出力端子は、MTIフ
ィルタと第1レベル演算部に接続され、第1レベル演算
部の出力端子は、係数設定部55とに接続され、係数設
定部55は、MTIフィルタに接続されている。MTI
フィルタの出力端子は、血流速度演算部52および第2
レベル演算部54に接続され、血流速度演算部52の出
力端子はセレクタ53に接続され、セレクタ53の出力
端子は表示装置に接続されている。また、第1レベル演
算部および第2レベル演算部54の出力端子はセレクタ
53に接続されている。なお、図4では、第1レベル演
算部および第2レベル演算部54の出力端子がそれぞれ
セレクタ53に接続されるように図解されているが、こ
れらの出力端子は、それぞれ図示しない比較回路に入力
され、比較回路の出力は一括されてセレクタに入力され
る。
【0041】血流表示部では、オペレータによって血流
速度を画像表示させたい診断部位が指定されると、係数
設定部55は、MTIフィルタ51をその指定部位に応
じたフィルタ係数により初期設定する。そして、プロー
ブ40から超音波パルスが送波され、ある1点で反射し
た受信信号のレベルが第1レベル演算部で求められる
と、係数設定部55は、その受信信号の信号パワーに応
じてフィルタ係数を再設定する。
【0042】ここで、クラッタ成分の信号パワーは、血
流成分が通常取り得るレベルよりも数10デシベル以上
高い場合がほとんどである。したがって、第1レベル演
算部56により、血流成分が取り得るレベルよりも大き
い信号パワーが求められたときには、その求められた信
号パワーの大きさに対応して、MTIフィルタ51の減
衰量が大きくなるように係数設定部55のLUT55a
を構成しておけば、第1レベル演算部55で1点1点信
号パワーが求められた都度、MTIフィルタ51の係数
をLUT55aに基づいて設定し、その設定されたMT
Iフィルタ51によってフィルタリングするので、クラ
ッタ成分を、第1の閾値未満の信号パワーに減衰させる
ことができる。
【0043】MTIフィルタ51でフィルタリング処理
がなされた人体のある1点から得た複数の受信信号は、
血流速度演算部52で自己相関演算処理がなされ、ドプ
ラ偏移周波数、すなわち血流速度と血流の方向、血流速
度分布および血流速度の分散が求められる。求められ
た、人体の各点の血流速度はセレクタ53に送られる。
血流速度演算部52で求められた、人体の各点の血流速
度のうち、第2レベル演算部54により求められた信号
パワーが、比較回路により第1の閾値未満の信号パワー
であるとされたものは、セレクタ53が比較回路から出
力される識別記号(0)によりノイズと見なしてその血
流速度の通過を阻止する。しかし、第1レベル演算部5
6で求めた受信信号のパワーが大きい(明らかにクラッ
タ成分である)ものは、係数設定部55でフィルタ係数
をどのように設定しても第1の閾値未満に減衰させるこ
とができない場合も起こり得る。
【0044】その場合は、第1レベル演算部56で求め
た受信信号のパワーが、比較回路により第2の閾値以上
であるとされたものは、セレクタ53が比較回路から出
力する識別記号(0)によりクラッタ成分と見なしてそ
の血流速度の通過を阻止し、比較回路により第2の閾値
未満であるとされたものは、セレクタ53が比較回路か
ら出力する識別記号(1)により血流成分と見なして、
その血流速度を通過させる。セレクタ53を通過した血
流速度は、表示装置47に表示される。
【0045】したがって、MTIフィルタ51によるフ
ィルタリング処理では減衰させることが困難なクラッタ
成分が、血流と誤認されて表示されるのを回避すること
ができる。
【0046】本実施形態では、血流速度演算部52で求
められた、人体各点の血流速度を表示させるか否か選別
するセレクタ53は、本発明の第1のセレクタが有する
ノイズを阻止する機能と本発明の第2のセレクタが有す
るクラッタ成分を阻止する機能との双方の機能を備えて
いるが、セレクタ53は必ずしも双方の機能を備える必
要はなく、ノイズを阻止する機能のみ有するものであっ
てもよい。また、測定部位によっては、必ずしもセレク
タ53を備える必要はない。
【0047】次に本発明の超音波診断装置の第2の実施
形態について説明する。
【0048】第1の実施形態では、MTIフィルタの入
力信号パワーを求めて、MTIフィルタの周波数特性を
変化させるとともに、その入力信号パワーが第2の閾値
を越える受信信号から求めた血流速度は、クラッタ成分
と見なしてセレクタで通過を阻止している。これに対し
て、第2の実施形態では、MTIフィルタの出力信号パ
ワーを求めて、その出力信号パワーをMTIフィルタに
よる減衰を受けなかったときの信号パワーに補正し、そ
の補正された信号パワーが第3の閾値を越える受信信号
から求めた血流速度は、クラッタ成分と見なしてセレク
タで通過を阻止する点が相違する。したがって、血流表
示部は相違するが、それ以外は共通するので、血流表示
部についてのみ説明する。
【0049】図5は、第2の実施形態の血流表示部を示
す図である。
【0050】第2の実施形態の血流表示部は、図4に示
した第1の実施形態の血流表示部と較べて、第3レベル
演算部57と、信号レベルが第1の閾値以上で、かつ第
3の閾値以下である点の血流速度を通過させるセレクタ
を備える点が相違するが、それ以外の構成要素は共通す
るので、同一の構成要素には同一の符号を付し、相違点
を中心に説明する。
【0051】図5に示す血流表示部は、MTIフィルタ
51と、係数設定部55と、血流速度演算部52と、セ
レクタ53と、第1レベル演算部56と、第2レベル演
算部54と、MTIフィルタの減衰量を求めてMTIフ
ィルタ出力信号が減衰を受けなかったときの信号レベル
に補正する第3レベル演算部57とを備えており、第3
レベル演算部57の一部は、本発明の減衰量演算部に相
当する。
【0052】第1レベル演算部56にはMTIフィルタ
51の入力信号が入力されて信号パワーが求められる。
第1レベル演算部56の出力は係数設定部55に入力さ
れ、係数設定部55は、第1レベル演算部56で求めた
入力信号のレベルに応じてMTIフィルタ51のフィル
タ係数を設定する。MTIフィルタ51の出力は、血流
速度演算部52に入力されて血流速度が求められ、血流
速度演算部52の出力は、セレクタ53に入力される。
MTIフィルタ51の出力は、第2レベル演算部54で
信号パワーが求められ、セレクタ53に入力される。第
2レベル演算部54で求めた信号パワー、血流速度演算
部52の出力(速度)、および係数設定部55で設定し
た係数情報は第3レベル演算部57に入力され、第3レ
ベル演算部57の出力は、セレクタ53に入力される。
【0053】なお、図5では、第2レベル演算部54お
よび第3レベル演算部57の出力端子がそれぞれセレク
タ53に接続されるように図解されているが、これらの
出力端子は、それぞれ図示しない比較回路に入力され、
比較回路の出力は一括されてセレクタに入力される。
【0054】MTIフィルタは、受信信号中に含まれる
比較的周波数の低いクラッタ成分およびクラッタ成分よ
りは周波数が高い血流成分のうちの、クラッタ成分を減
衰させることにより血流成分を抽出するフィルタリング
処理を行うハイパスフィルタであって、フィルタ係数を
自在に設定することにより、その変更設定されたフィル
タ係数に応じて周波数特性を変化させることができるデ
ジタルフィルタが用いられる。なお、フィルタ係数の設
定は、係数設定部55が行う。
【0055】係数設定部55は、MTIフィルタに入力
される、人体各点ごとの信号パワーに応じLUT55a
を参照して、該当する信号パワーのフィルタ係数をMT
Iフィルタに設定する。
【0056】第1レベル演算部56は、MTIフィルタ
に入力される、超音波の送受信を複数回繰り返して得ら
れた複数個の受信信号に基づいて、人体内のある1点で
反射した平均的な信号パワーを、人体内の各点それぞれ
について求める。
【0057】第2レベル演算部54は、MTIフィルタ
から出力される出力信号の、人体内のある1点で反射し
た平均的な信号パワーを、人体内の各点それぞれについ
て求める。
【0058】血流速度演算部52は、入力された信号の
相関を求める自己相関演算手段と、その相関から、ドプ
ラ偏移周波数、血流速度、速度分散を求める速度演算手
段とを有し、MTIフィルタから出力される、人体内の
各点ごとの血流成分から、人体内の各点ごとの血流速度
を求める。
【0059】第3レベル演算部は、MTIフィルタによ
る、受信信号の信号レベルの減衰量を各点ごとに求める
減衰量演算機能と、第2のレベル演算部で求められた各
点ごとの各信号パワーを、減衰量演算機能で求められた
各点ごとの減衰量を用いてMTIフィルタによる減衰を
受けなかったときの信号パワーに補正する補正機能とを
備えている。そして、第2レベル演算部により求められ
たMTIフィルタ出力信号の信号パワーと、血流速度演
算部52で求めた血流速度(出力信号の周波数)と、係
数設定部55で設定したMTIフィルタ係数情報とが入
力されると、それらを人体内の各点ごとに関係ずけ、血
流速度(出力信号の周波数)からMTIフィルタの減衰
量を求めるとともに、その減衰量にMTIフィルタ出力
信号の信号パワーを加算して、MTIフィルタで減衰を
受けなかったときの信号パワーに補正する。
【0060】セレクタ53は、血流速度演算部52で求
めた血流速度が、血流成分による血流速度であるか、臓
器壁、弁などのクラッタ成分が誤認された血流速度であ
るかを、血流表示部内の各セクションの信号パワーなど
を参照して選別するもので、本実施形態では、ノイズを
阻止する機能とクラッタ成分を阻止する機能との双方の
機能を備えている。
【0061】血流速度演算部52で求められた、人体の
各点の血流速度のうち、第2レベル演算部54により求
められた信号パワーが、比較回路により第1の閾値未満
の信号パワーであるとされたものは、セレクタ53が比
較回路から出力される識別記号(0)によりノイズと見
なしてその血流速度の通過を阻止する。また、第3レベ
ル演算部56で求めた補正された受信信号のパワーが大
きい(明らかにクラッタ成分である)ため、比較回路に
より第3の閾値以上であるとされたものは、セレクタ5
3が比較回路から出力する識別記号(0)によりクラッ
タ成分と見なしてその血流速度の通過を阻止し、比較回
路により第3の閾値未満であるとされたものは、セレク
タ53が比較回路から出力する識別記号(1)により血
流成分と見なして、その血流速度を通過させる。
【0062】ここで、本実施形態では、第3レベル演算
部が、MTIフィルタの出力信号パワーを、MTIフィ
ルタで減衰を受けなかったときの信号パワーに補正し、
比較回路により第3の閾値を越えるか否かにより選別し
ている。しかし、必ずしもMTIフィルタの出力信号パ
ワーを補正する必要はなく、第3の閾値を補正し、その
補正された閾値に基づいて選別してもよい。
【0063】また、本実施形態では、第1レベル演算部
と係数設定部とを備え、係数設定部が第1レベル演算部
で求めた入力信号のレベルに応じてMTIフィルタのフ
ィルタ係数を設定している。しかし、第1レベル演算部
と係数設定部とは必ずしも必要ではなく、診断部位に応
じてフィルタ係数が設定されるものであっても適用され
る。
【0064】図6は、第2の実施形態の血流表示部の作
用を詳細に説明するための模式図である。
【0065】図6において、第1段は、MTIフィルタ
に入力される受信信号(クラッタ成分と血流成分)の信
号パワー、第2段は、MTIフィルタを通過した後の信
号パワー、第3段は、血流速度演算部で求めた血流速度
(図にはドプラ偏移後の周波数を示す。)とセレクタの
第1の閾値、第4段は、セレクタにおける信号パワーと
閾値(第1および第3の閾値)を示し、各段において、
縦軸はデシベルで現したパワー、横軸は周波数をあらて
いる。
【0066】なお、ここに模式的に示す受信信号のクラ
ッタ成分と血流成分とは、運動速度が異なるため、ドプ
ラ偏移後の周波数が比較的離れた状態となっている。
【0067】第1段に示すように、MTIフィルタは、
フィルタ係数がすでに設定された状態のもので、遷移領
域が低周波域にあり、遷移領域では減衰量が大きい(6
0dB)が、周波数が大きくなると飽和して一定になる
周波数特性を持っている。クラッタ成分は、MTIフィ
ルタの遷移領域がある低周波域に比較的大きなパワーで
分布している。また血流成分は、クラッタ成分より高周
波域に分布し、パワーはクラッタ成分より小さい。
【0068】第2段に示すように、MTIフィルタを通
過した後の信号は、血流成分はほとんど減衰しないが、
クラッタ成分は遷移領域に沿って大きく減衰する点と、
あまり減衰しない点とが混在し、全体としては、血流成
分と同程度の信号パワー(マイナス40dB以下)に減
衰する。
【0069】第3段に示すように、MTIフィルタを通
過した後の信号を血流速度演算部に入力し血流速度を求
めると、クラッタ成分からは周波数fcなる血流速度が
求められ、血流成分からは周波数fbなる血流速度が求
められる。なお、それぞれの信号パワーは、第2レベル
演算部で求められ、何れもセレクタの第1の閾値(マイ
ナス40dB)を越えているので、クラッタ成分の周波
数fcなる血流速度もセレクタを通過してしまう(表示
装置で血流速度としてカラー表示される)。
【0070】そこで、第4段に示すように、第3レベル
演算部は、第3段で求められた周波数fc、および周波
数fbにおけるMTIフィルタの減衰量を求める。この
減衰量は、第1段に示すように、クラッタ成分はΔPで
あり、血流成分はゼロである。そして、第3レベル演算
部は、第3段に示した、第2レベル演算部で求められた
信号パワーにΔPを加算することにより、MTIフィル
タで減衰を受ける前のクラッタ成分の信号パワーを求め
る。比較回路は、第3レベル演算部で求めた信号パワー
が第3の閾値(マイナス20dB)を越えていれば、識
別記号(0)を出力し、第3の閾値以下であれば、識別
記号(1)を出力するので、セレクタは、識別記号が
(0)のときは、血流速度演算部で求めた血流速度は、
クラッタ成分によるものと見なして通過を阻止し、識別
記号が(1)のときは、血流速度演算部で求めた血流速
度は、血流成分によるものと見なして通過させる。
【0071】これにより、クラッタ成分の速度が、血流
速度と誤認されて表示されるのを回避することができ
る。
【0072】次に、本発明の超音波診断装置の第3の実
施形態について説明する。
【0073】第1の実施形態、および第2の実施形態で
は、第1もしくは第3レベル演算部で求めた信号パワー
により、セレクタが血流速度演算部で求めた血流速度の
通過を阻止する。これに対して、第3の実施形態では、
血流速度演算部で求めた血流速度とMTIフィルタ通過
前の受信信号の速度との差分により、セレクタが血流速
度演算部で求めた血流速度の通過を阻止する点が相違す
る。しかし、それ以外は共通するので、相違する血流表
示部について説明する。
【0074】図7は、第3の実施形態の超音波診断装置
の血流表示部を示す構成図である。
【0075】第2の実施形態の血流表示部では、MTI
フィルタで減衰を受けたクラッタ成分の信号パワーが血
流成分の信号パワーと同程度以上、あるいは血流の信号
パワーよりやや小さい程度であるため、ノイズとみなさ
れず、血流速度と誤認され表示されるのを、第3レベル
演算部がMTIフィルタ通過後の信号パワーを、血流速
度に基づいてMTIフィルタで減衰を受けなかったとき
の信号パワーに補正し、その信号パワーを比較回路で第
3の閾値と比較した比較結果に基づいてセレクタが選別
することにより回避するという構成を採っている。これ
に対して第3の実施形態では、MTIフィルタの入力信
号からその動きの速度を求める動き速度演算部を備え、
その動き速度演算部で求めた動き速度と、血流速度演算
部で求めた血流速度との差分を求め、その差分を第4の
閾値と比較した比較結果に基づいてセレクタが選別する
ことにより回避する点は相違するが、それ以外の構成要
素は共通する。したがって、同一の構成要素には同一の
符号を付し、相違点を中心に説明する。
【0076】図7に示す血流表示部は、MTIフィルタ
51と、係数設定部55と、MTIフィルタの出力信号
から血流速度を求める血流速度演算部52と、クラッタ
成分と血流成分とが合成された動き速度を求める動き速
度演算部58と、セレクタ53と、第1レベル演算部5
6と、第2レベル演算部54と、動き速度と血流速度と
の差分を求める差分演算部59とを備えている。
【0077】第1レベル演算部56にはMTIフィルタ
51の入力信号が入力され、第1レベル演算部56の出
力は係数設定部55に入力され、係数設定部55は、M
TIフィルタ51のフィルタ係数を設定する。MTIフ
ィルタ51の出力は、血流速度演算部52に入力され、
血流速度演算部52の出力は、セレクタ53に入力され
る。また、MTIフィルタ51の出力は、第2レベル演
算部54で信号パワーが求められ、セレクタ53に入力
される。一方、MTIフィルタ51の入力信号は、動き
速度演算部58に入力され、その動き速度演算部58の
出力と血流速度演算部52の出力とは、ともに差分演算
部59に入力され、差分演算部59の出力はセレクタ5
3に入力される。
【0078】なお、図7では、第2レベル演算部54お
よび差分演算部59の出力端子がそれぞれセレクタ53
に接続されるように図解されているが、これらの出力端
子は、それぞれ図示しない比較回路に入力され、比較回
路の出力は一括されてセレクタに入力される。
【0079】動き速度演算部58では、入力された信号
の相関を求める自己相関演算手段と、その相関から、ド
プラ偏移周波数、血流速度を求める速度演算手段とを有
し、MTIフィルタに入力される、人体内の各点ごとの
受信信号(クラッタ成分および血流成分からなる。)か
ら、人体内の各点ごとの動きの速度を求める。
【0080】この動きの速度は、MTIフィルタを通過
する前の、クラッタ成分と血流成分とが合成された受信
信号の速度であるが、通常、血流成分よりも信号パワー
が数10デシベル以上大きいクラッタ成分の影響を強く
受けるため、クラッタ成分の速度とみなすことができ
る。
【0081】差分演算部59は、動き速度演算部58で
求めた、クラッタ成分の速度とみなせる動きの速度と、
その速度を求めた受信信号がMTIフィルタで減衰を受
けた信号成分に基いて血流速度演算部52で求めた血流
速度とが入力され、それらの差分を求める。
【0082】セレクタ53は、血流速度演算部52で求
めた血流速度が、血流成分による血流速度であるか、臓
器壁、弁などのクラッタ成分が誤認された血流速度であ
るかを選別するもので、本実施形態では、ノイズを阻止
する機能とクラッタ成分を阻止する機能との双方の機能
を備えている。
【0083】血流速度演算部52で求められた、人体の
各点の血流速度のうち、第2レベル演算部54により求
められた信号パワーが、比較回路により第1の閾値未満
の信号パワーであるとされたものは、セレクタ53が比
較回路から出力される識別記号(0)によりノイズと見
なしてその血流速度の通過を阻止する。また、第4レベ
ル演算部59で求めた動きの速度と血流速度との差分が
大きいため、比較回路により第4の閾値以上であるとさ
れたものは、セレクタ53が比較回路から出力する識別
記号(1)により血流成分と見なしてその血流速度を通
過させ、比較回路により第4の閾値未満であるとされた
ものは、セレクタ53が比較回路から出力する識別記号
(0)によりクラッタ成分と見なして、その血流速度の
通過を阻止する。
【0084】ここで、第4の閾値は、必ずしも固定され
た値とする必要はなく、診断部位ごとの閾値を持ち、診
断部位が指定されるとそれに応じて閾値を変化させるこ
とにしてもよい。また、本実施形態では、差分演算部5
9を設け、差分演算部59が動き速度と血流速度との差
分を求めているが、動き速度演算部58にこの差分を求
める機能を併合させてもよい。
【0085】さらに、本実施形態では、第1レベル演算
部と係数設定部とを備え、係数設定部が第1レベル演算
部で求めた入力信号のレベルに応じてMTIフィルタの
フィルタ係数を設定している。しかし、第1レベル演算
部と係数設定部とは必ずしも必要ではなく、診断部位に
応じてフィルタ係数が設定されるものであっても適用さ
れる。
【0086】図8は、第3の実施形態の血流表示部の作
用を詳細に説明するための模式図である。
【0087】図8において、第1段は、MTIフィルタ
に入力される受信信号(クラッタ成分と血流成分)の信
号パワー、第2段は、MTIフィルタを通過した後の信
号パワー、第3段は、動き速度演算部で求めた、クラッ
タ成分と血流成分とが合成された動きの速度と、血流速
度演算部で求めた血流速度とに基いて差分演算部で求め
た差分の速度(図にはドプラ偏移後の周波数を示
す。)、第4段は、第4のセレクタで第4の閾値により
選別された結果、をそれぞれ示し、各段において、縦軸
はデシベルで現したパワー、横軸は周波数をあらわし、
図の右側と左側とでは診断部位が異なっている。
【0088】第1段に示すように、MTIフィルタは、
フィルタ係数がすでに設定された状態のもので、遷移領
域が低周波域にあり、遷移領域では減衰量が大きいが、
周波数が大きくなると飽和して一定になる周波数特性を
持っている。クラッタ成分は、MTIフィルタの遷移領
域がある低周波域に比較的大きな信号パワーで分布して
いる。一方血流成分は、クラッタ成分より高周波域に分
布し、信号パワーはクラッタ成分より小さい。しかし、
クラッタ成分の信号パワーと血流成分の信号パワーとの
差は、図の右側の診断部位よりも、左側の診断部位の方
が大きい。
【0089】MTIフィルタを通過した後の信号は、第
2段に示すように、血流成分はほとんど減衰しないが、
クラッタ成分は遷移領域に沿って大きく減衰する部分
と、あまり減衰しない部分とが混在する。図の右側の診
断部位では、クラッタ成分の信号パワーと血流成分の信
号パワーの強さはほとんど差がない状態であるが、分布
全体では血流成分の信号パワーの方が大きい。一方、図
の左側の診断部位では、クラッタ成分の信号パワーが血
流成分の信号パワーよりも極めて大きい状態はかわらな
い。
【0090】第1段に示すクラッタ成分の信号パワーと
血流成分の信号パワーとから、受信信号の合成された動
きの速度は、図の左側の場合も、図の右側の場合も、共
に信号パワーの大きいクラッタ成分の速度f1、f2に
ほぼ等しくなる。
【0091】また、第2段に示す、MTIフィルタ通過
後の信号により求めた血流速度は、図の左側では、クラ
ッタ成分の信号パワーが血流成分の信号パワーより極め
て大きいので、信号パワーが大きいクラッタ成分に強く
影響されて、fcとなる。一方図の右側では、血流成分
の信号パワーの方が大きいので、血流成分による速度f
bが求められる。
【0092】したがって、第3段に示すように、差分演
算部でMTIフィルタ通過前後の信号から求めた速度の
差分Δfを求めると、図の右側では、Δf=fb−f2
は大きく、図の左側では、Δf=fc−f1は小さい。
【0093】そこで、第4段に示すように、第4のセレ
クタが差分演算部で求めた速度の差分Δfが第4の閾値
で選別した結果、図の右側の診断部位では第4の閾値を
越えるので通過させ、図の左側の診断部位では第4の閾
値以下であるから通過が阻止される。
【0094】したがって、クラッタ成分の速度が、血流
速度と誤認されて表示されるのを回避することができ
る。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の超音波
診断装置によれば、高次のMTIフィルタを用い、画像
のフレームレートを犠牲にすることなく、MTIフィル
タの入出力レベルを求めたり、受信信号の相関演算によ
りクラッタ成分の速度を求める比較的少ない部品数で、
血流速度をより精度よく画像表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】血流をカラー表示するために従来から用いられ
ている血流表示部の概略構成図である。
【図2】ADAPTIVE WALL FILTERを
用いた超音波診断装置を示す図である。
【図3】ADAPTIVE WALL FILTERを
用いた血流プロセッサの詳細図である。
【図4】第1の実施形態の超音波診断装置を示す図であ
る。
【図5】第2の実施形態の血流表示部を示す図である。
【図6】第2の実施形態の血流表示部の作用を詳細に説
明するための模式図である。
【図7】第3の実施形態の超音波診断装置の血流表示部
を示す構成図である。
【図8】第3の実施形態の血流表示部の作用を詳細に説
明するための模式図である。
【符号の説明】
40 プローブ 41 送信回路 42 受信回路 43 直交検波 44 ローパスフィルタ 45 A/D変換器 46 血流表示部 47 表示装置 48 断層像処理回路 51 MTIフィルタ 52 血流速度演算部 53 セレクタ 53a 第1のセレクタ 53b 第2のセレクタ 53c 第3のセレクタ 54 第2レベル演算部 55 係数設定部 55a LUT 56 第1レベル演算部 57 第3レベル演算部 58 動き速度演算部 59 差分演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉島 寛行 東京都文京区本郷3丁目39番4号 フクダ 電子株式会社内 (72)発明者 坪根 泉 東京都文京区本郷3丁目39番4号 フクダ 電子株式会社内 Fターム(参考) 4C301 DD01 DD02 EE05 EE10 EE11 HH54 JB17 JB23 JB27 JB28 JB29 JB32 JB36 JB42 KK02 KK22 LL05 4C601 DD03 DE01 EE07 EE09 JB21 JB23 JB24 JB28 JB30 JB33 JB34 JB35 JB36 JB40 JB41 JB43 JB45 JB47 JB51 KK02 KK18 KK19 LL01 LL05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体内への超音波パルスの送波と該被検
    体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信とを複数回
    繰り返し、この繰り返しの間に得られた受信信号に基づ
    いて被検体内の超音波送受信域内の各点の血流速度を求
    めて表示する超音波診断装置において、 クラッタ成分と血流成分との双方の信号成分を含む受信
    信号中のクラッタ成分を減衰させることにより血流成分
    を抽出するフィルタリング処理を行う、係数が変更自在
    に設定され、設定された係数に応じた周波数特性を示す
    MTIフィルタと、 前記MTIフィルタの出力信号に基づいて、前記各点ご
    との各血流速度を求める血流速度演算部と、 前記血流速度演算部で求められた血流速度を表示する表
    示部と、 前記MTIフィルタの通過前の受信信号の、前記各点ご
    との各信号レベルを求める第1のレベル演算部と、 前記第1のレベル演算部により求められた前記各点ごと
    の各信号レベルに応じて、該信号レベルが大きいほど前
    記MTIフィルタで受信信号中のより高周波の成分のみ
    が抽出されるように該MTIフィルタの係数を設定する
    係数設定部とを備え、 前記MTIフィルタは、前記各点それぞれについて、前
    記第1のレベル演算部により、ある1点についての信号
    レベルが求められて前記係数設定部により該MTIフィ
    ルタに該信号レベルに応じた係数が設定された後に該1
    点についての前記フィルタリング処理を行うものである
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】前記MTIフィルタの出力信号の、前記各
    点ごとの各信号レベルを求める第2のレベル演算部と、 前記血流速度演算部で求められた前記各点ごとの各血流
    速度のうち、前記第2のレベル演算部で求められた信号
    レベルが所定の第1の閾値以上の信号レベルとなる点の
    血流速度のみを通過させる第1のセレクタとを備え、 前記表示部は、前記第1のセレクタを通過した血流速度
    を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の
    超音波診断装置。
  3. 【請求項3】前記血流速度演算部で求められた前記各点
    ごとの各血流速度のうち、前記第1のレベル演算部で求
    められた信号レベルが所定の第2の閾値以下の信号レベ
    ルとなる点の血流速度のみを通過させる第2のセレクタ
    を備え、 前記表示部は、前記第2のセレクタを通過した血流速度
    を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の
    超音波診断装置。
  4. 【請求項4】被検体内への超音波パルスの送波と該被検
    体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信とを複数回
    繰り返し、この繰り返しの間に得られた受信信号に基づ
    いて被検体内の超音波送受信域内の各点の血流速度を求
    めて表示する超音波診断装置において、 クラッタ成分と血流成分との双方の信号成分を含む受信
    信号中のクラッタ成分を減衰させることにより血流成分
    を抽出するフィルタリング処理を行う、係数が変更自在
    に設定され、設定された係数に応じた周波数特性を示す
    MTIフィルタと、 前記MTIフィルタの出力信号に基づいて、前記各点ご
    との各血流速度を求める血流速度演算部と、 前記血流速度演算部で求められた血流速度を表示する表
    示部と、前記MTIフィルタの出力信号の、前記各点ご
    との各信号レベルを求めるレベル演算部と、 前記MTIフィルタによる、前記受信信号の信号レベル
    の減衰量を前記各点ごとに求める減衰量演算部と、 前記血流速度演算部で求められた前記各点ごとの各血流
    速度のうち、前記レベル演算部で求められた信号レベル
    が所定の第1の閾値以上の信号レベルであり、かつ前記
    レベル演算部で求められた前記各点ごとの各信号レベル
    を、前記減衰量演算部で求められた前記各点ごとの減衰
    量を用いて前記MTIフィルタによる減衰を受けなかっ
    たときの信号レベルに補正した場合に、この補正された
    信号レベルが所定の第3の閾値以下の信号レベルである
    点の血流速度のみを通過させるセレクタとを備え、 前記表示部は、前記セレクタを通過した血流速度を表示
    するものであることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 【請求項5】被検体内への超音波パルスの送波と該被検
    体内で反射して戻ってきた反射超音波の受信とを複数回
    繰り返し、この繰り返しの間に得られた受信信号に基づ
    いて被検体内の超音波送受信域内の各点の血流速度を求
    めて表示する超音波診断装置において、 クラッタ成分と血流成分との双方の信号成分を含む受信
    信号中のクラッタ成分を減衰させることにより血流成分
    を抽出するフィルタリング処理を行う、係数が変更自在
    に設定され、設定された係数に応じた周波数特性を示す
    MTIフィルタと、 前記MTIフィルタの出力信号に基づいて、前記各点ご
    との各血流速度を求める血流速度演算部と、 前記血流速度演算部で求められた血流速度を表示する表
    示部と、 前記MTIフィルタの出力信号の、前記各点ごとの各信
    号レベルを求めるレベル演算部と、 前記MTIフィルタ通過前の受信信号に基づいて、前記
    各点ごとの動きの速度を求める動き速度演算部と、 前記血流速度演算部で求められた前記各点ごとの各血流
    速度のうち、前記レベル演算部で求められた信号レベル
    が所定の第1の閾値以上の信号レベルであり、かつ前記
    血流速度演算部で求められた前記各点ごとの各血流速度
    のうち、該血流速度演算部で求められた血流速度と前記
    動き速度演算部で求められた動きの速度との差分が所定
    の第4の閾値を越えている点の血流速度のみを通過させ
    るセレクタを備え、 前記表示部は、前記セレクタを通過した血流速度を表示
    するものであることを特徴とする超音波診断装置。
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