JP2003249683A - Iii族窒化物発光ダイオード - Google Patents

Iii族窒化物発光ダイオード

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JP2003249683A
JP2003249683A JP2002086244A JP2002086244A JP2003249683A JP 2003249683 A JP2003249683 A JP 2003249683A JP 2002086244 A JP2002086244 A JP 2002086244A JP 2002086244 A JP2002086244 A JP 2002086244A JP 2003249683 A JP2003249683 A JP 2003249683A
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Japan
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led
iii
nitride
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JP2002086244A
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Shinzen O
信全 汪
Shakumei Chin
錫銘 陳
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Epitech Technology Corp
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Epitech Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】異なる電気的特性を有する金属電極の蒸着工程
を低減する。 【解決手段】III族窒化物発光ダイオード(LED)
で、活性層62と基板10との間に縮退接合部72が追
加され、その際、縮退接合部72はn+型層と、n+型層
上に形成されたp+型層58とから構成される。縮退接
合部72によって、III族窒化物発光ダイオードは、n
型頂部構造64、66およびp型底部構造54を備えて
形成され、III族窒化物発光ダイオードに形成される伝
導性電極68、70は両方ともn型である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(発明の分野)本発明は、III族窒化物発
光ダイオードに関し、詳細には、n型頂部構造およびp
型底部構造を有するIII族窒化物LEDに関する。
【0002】(発明の背景)今日、LEDは、電子掲示
板、表示灯および自動車の尾灯などのように、日常生活
において広範に使用されている。図1は、従来のIII族
窒化物LEDの構造を示す断面図である。図1を参照す
れば、p型頂部構造およびn型底部構造を有する従来の
III族窒化物LEDは、すなわち活性層18をセパレー
ションとして使用することによって、III族窒化物LE
Dの頂部がp型構造であり、III族窒化物LEDの底部
がn型構造である。そのIII族窒化物LEDの製造方法
は次のように説明される。エピタキシャル構造がサファ
イア製の基板10上に形成される。この際、底部から頂
部に順次形成されるエピタキシャル構造は以下のものよ
りなる。低温で育成されるバッファ層12、例えばGa
Nより構成されるn型オーミック接触層14、例えば広
いバンドギャップを有するAlxGa1-xNより構成され
るn型閉込め層16、例えば狭いバンドギャップを有す
るInxGa1-xNの単層構造、またはnサイクル(n≧
1)を有するInxGa1-xN/GaNの多重量子井戸よ
り構成される活性層18、例えば広いバンドギャップを
有するAlxGa1-xNより構成されるp型閉込め層2
0、ならびに例えばGaNより構成されるp型オーミッ
ク接触層22である。次に、伝導性電極24および伝導
性電極26がエピタキシャル構造にデポジットされ、そ
れによりIII族窒化物LEDが完全に形成される。上記
の伝導性電極24は、p型半導体との良好なオーミック
接触を形成するNi/Au合金といった金属より構成さ
れ、伝導性電極26はn型半導体との良好なオーミック
接触を形成するTi/Al合金といった金属より構成さ
れる。
【0003】従来のIII族窒化物LEDは、互いに異な
る電気的特性を有する2つの伝導性電極を含み、この場
合、伝導性電極24はp型であり、伝導性電極26はn
型である。従って、従来のIII族窒化物LEDの製造プ
ロセスにおいて金属電極を形成するには、2つの蒸着工
程を要する。さらに、従来のIII族窒化物LEDの頂部
構造はほとんど、p型オーミック接触層22といったp
型窒化物より構成される。しかし、p型窒化物はn型窒
化物より低いドーピング濃度を有するので、それは効率
的な電流伝搬能力を付与できない。さらに、従来のIII
族窒化物LEDのp型窒化物は外部に露出するので、そ
の結果、外側の水素がリンシングまたはエッチング工程
の間にp型窒化物に入り、それによりデバイスの照射特
性に影響する効率的なキャリヤ濃度を減少させる。上記
の不利益はIII族窒化物LEDの劣った照射効率をもた
らすので、いかにしてLEDの照射効率を増強するかが
依然、技術者らが取り組んでいる目標である。
【0004】(発明の概要)背景に鑑みて、従来のIII
族窒化物LEDは劣った照射効率を有しており、従って
本発明は、水素パッシベーション効果を低減するために
より良好な電流伝搬能力を得るため、III族窒化物LE
Dの新規な構造およびその製造方法を提供する。本発明
の他の態様は、異なる電気的特性を有する金属電極の蒸
着工程を減らすと同時に製造時間を短縮するために、新
規なLED構造を提供することである。
【0005】上記の態様によれば、本発明のIII族窒化
物LEDは以下より構成される。基板と、基板の片側に
配置された縮退接合部を備え、その際縮退接合部はエサ
キダイオードであり、n+型層およびn+型層上のp+
層より構成されている。そして、縮退接合部上に配置さ
れた活性層と、活性層と縮退接合部との間に配置された
p型エピタキシャル構造と、活性層上に配置された第1
のn型エピタキシャル構造と、第1のn型エピタキシャ
ル構造上に配置された第1のn型伝導性電極とを備え
る。さらに、本発明の他のn型伝導性電極は、基板の他
方の側またはn型オーミック接触層の露出表面上に配置
することができる。n+型層はn+型単層およびn+型超
格子よりなる群から選択される材料より構成され、p+
型層はp+型単層およびp+型超格子よりなる群から選択
される材料より構成される。また、本発明のIII族窒化
物LEDは、第1のn型エピタキシャル構造と第1のn
型伝導性電極との間に配置された透明導電膜をさらに含
む。
【0006】本発明によれば、III族窒化物LEDの構
造およびその製造方法は、製造時間の短縮、電流伝搬能
力の増強、ならびに水素パッシベーションの効果の低減
という利益を有しており、従ってLEDの生産および品
質改善に有益である。
【0007】(好ましい実施例の詳細な説明)図2は、
本発明に従ったIII族窒化物LEDの構造を示す断面図
である。図2を参照して、本発明は、製造プロセスとと
もにIII族窒化物LEDの構造を記載する。第一に、エ
ピタキシャル構造が基板50上に形成される。この際、
底部から頂部に順次形成されるエピタキシャル構造は以
下のものよりなる。低温で育成されるバッファ層52、
n型オーミック接触層54、縮退接合部72、広いバン
ドギャップを有するp型閉込め層60、活性層62、広
いバンドギャップを有するn型閉込め層64およびn型
オーミック接触層66である。次に、伝導性電極68お
よび伝導性電極70がエピタキシャル構造上にデポジッ
トされ、III族窒化物LEDの製造は完了する。本発明
のIII族窒化物LEDの特徴は活性層62の下に縮退接
合部72を形成することであり、縮退接合部72を利用
することによって、活性層62は、n型頂部構造および
p型底部構造を形成するためのLEDデバイスにおける
セパレーションとして使用される。図1および図2を参
照すれば、本発明のIII族窒化物LEDの電気的特性
は、従来のIII族窒化物LEDのそれと反対であり、従
ってそれらの供給バイアスの電気的特性も異なる。従来
のLED構造では、陽極は頂部にインプリメントされ、
陰極は底部にインプリメントされるが、本発明のLED
構造では、陰極が頂部にインプリメントされ、そして陽
極は底部にインプリメントされる。
【0008】本発明によれば、III族窒化物LEDの縮
退接合部72はエサキダイオードとも呼ばれる。縮退接
合部72は、高濃度を有するn+型単層および高濃度を
有するp+型単層より構成するか、または、高濃度を有
するn+型超格子および高濃度を有するp+型超格子より
構成することができる。さらに、縮退接合部72は、1
つの単層および1つの超格子より構成することもでき、
その場合、それらの電気的特性は異なり、n+型層56
が最初に形成されなければならず、その後、p+型層5
8がn+型層56上に形成される。縮退接合部72を使
用するという理論は以下による。半導体が高ドーパント
濃度を有する時には、n型材料のフェルミ準位は伝導帯
エッジのそれより高く、p型材料のフェルミ準位は価電
子帯エッジのそれより低い。n型材料がp型材料と接続
される場合、接合厚さは内蔵電界の結果として縮小され
るであろう。量子力学を考慮すれば、キャリヤが薄膜を
トンネルする確率は著しく増大する。p++接合が順方
向バイアスにされている時には、負性微分抵抗(ND
R)が形成される。しかし、接合が逆バイアスとなって
いる時は、接合の電界がより強くなり、バンドエッジが
より先鋭になり、その結果、接合はより薄くなり、キャ
リヤは、図3に示すように、トンネリングによってp型
価電子帯からn型伝導帯に動くための利益を得る。
【0009】図3は、図2におけるn型オーミック接触
層とp型閉込め層との間のエネルギー帯を示す図であ
り、ここにおいて、左から右に示された構造的順序は、
p型閉込め層60、p+型層58、n+型層56およびn
型オーミック接触層54である。図3を参照すれば、L
EDデバイスが逆バイアスとなっている時は、p++
合が先鋭になり、電子は矢印74により示されるよう
に、p型価電子帯からn型伝導帯に容易に透過するであ
ろう。言い換えればそれは、矢印76によって示された
ように、正孔が逆方向にp型閉込め層60に動き、活性
層に寄与することに等しい。縮退接合部72が十分に高
い濃度および十分に良好な膜質を有していれば、p++
接合はごく小さな線形抵抗に等しく、従ってn型頂部構
造およびp型底部構造を有するLEDは、順電圧降下を
大きく変えることなく形成することができる。上記の特
徴は、LEDデバイスの光学特性を改善するために特に
有益である。
【0010】本発明によれば、III族窒化物LEDの頂
部構造において、高濃度を有するn型半導体材料(n型
オーミック接触層66)は金属材料(伝導性電極70)
と接続され、その結果、その接触抵抗は、材料(伝導性
電極24)と接続されたp型半導体材料(p型オーミッ
ク接触層22)を有する、図1に例示したような従来の
構造のそれよりも低い。本発明は、縮退接合部72のた
めに余剰インピーダンスを補償することができる利点を
有し、それによって、LED全体の順電圧降下をいっそ
う小さくする。
【0011】本発明の好ましい実施例では、LEDデバ
イスの性能をさらに増強するために、伝導性電極70が
形成される前に、透明導電膜78がn型オーミック接触
層66にデポジットされ、この場合、透明導電膜78
は、n型オーミック接触層66と合致する透過能、高伝
導率および仕事関数の特性を有する。透明導電膜78の
効果は、デバイス全体の電流を均等に伝搬させることで
あり、図4に示すように、中心発光した光子がシールド
されないようにするために80%より高い透過率を有す
るべきである。
【0012】本発明のIII族窒化物LEDにおいて、基
板50は、サファイア、LiCaO2、LiAlO2、M
gAl24、SiC、Si、GaAsおよびAlGaI
nNよりなる群から選択される材料より構成され得る。
エピタキシャル構造はIII族窒化物より構成され、その
際、バッファ層52はAlxGayInzN(0≦x,
y,z≦1、x+y+z=l)より構成することがで
き、GaNが好ましく、または、バッファ層52はSi
やMgといったいずれかの不純物でドープすることもで
きるが、非ドープのものが好ましい。さらに、n型オー
ミック接触層54、縮退接合部72、p型閉込め層6
0、活性層62、n型閉込め層64およびn型オーミッ
ク接触層66は、AlxGayInzN(0≦x,y,z
≦1、x+y+z=l)より構成することができる。各
層の上記の部分、すなわちx価、y価およびz価は、発
光波長およびデバイスの電気特性の設計によって決定さ
れる。なお、縮退接合部72を形成する材料を選択する
には相殺を行わなければならない。より小さいエネルギ
ーバンドギャップを有する材料で縮退バンドギャップを
形成することは容易であるが、やはり小さいエネルギー
バンドギャップに起因する光子の再吸収も回避しなけれ
ばならず、従って、接合を縮退させることができるが活
性層から放出された光子を吸収しない材料を選ぶことが
第1の優先事項である。さらに、p型閉込め層60のバ
ンドギャップおよびn型閉込め層のそれは、キャリヤを
閉込め、照射効率を増強するために活性層62のそれよ
り大きくなければならない。活性層62は、p型閉込め
層60およびn型閉込め層64より小さいバンドギャッ
プを有する単層構造とすることができる。さらに、活性
層62は、大小バンドギャップの層が交番に形成される
多層周期構造とすることができ、またダブルへテロ接合
構造または多重量子井戸構造がp型閉込め層60または
n型閉込め層64と配列することによって形成でき、こ
の場合、多重量子井戸の数は1〜30とすることができ
るが、1〜10の多重量子井戸を有するLEDが好まし
く、より良好な照射効率を有する。n型オーミック接触
層66上に形成された透明導電膜78の材料は、p型材
料にデポジットされた従来のものと必ずしも同じではな
く、透明導電膜78は、Ti/Al合金、In23、S
nO2、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化カドミウ
ムスズ(CTO)、ZnOおよびTiWNよりなる群か
ら選択される材料より構成することができる。n型の伝
導性電極68および伝導性電極70は、Ti、Al、A
u金属および合金よりなる群から選択される材料より構
成することができる。
【0013】図5は、本発明の他の実施例のIII族窒化
物LEDに従った構造を示す断面図である。基板50と
して、SiC、GaAsまたはSiより構成されるn型
伝導性基板が使用される場合、LEDデバイスは、格子
領域を保存するために図5に示された構造として形成さ
れるであろう。図5の構造は、図2のそれとほとんど同
じである。エピタキシャル構造が、バッファ層52、n
型オーミック接触層54、縮退接合部72(n+型層5
6およびp+型層58)、p型閉込め層60、活性層6
2、n型閉込め層64、n型オーミック接触層66およ
び透明導電膜78といったように、基板50上に形成さ
れる。さらに、エピタキシャル構造がまったく形成され
ない基板50の片面にn型伝導性電極68が形成され、
別のn型伝導性電極70が透明導電膜78上に形成され
る。本発明のIII族窒化物LEDを製造するプロセスで
は伝導率が考慮されなければならず、バッファ層52は
n型不純物でドープされなければならない。
【0014】本発明のIII族窒化物LEDでは、伝導性
電極68および伝導性電極70は両方ともn型であり、
それらは、同一蒸着工程において同一材料をデポジット
させることによって形成され、その結果、製造時間を短
縮する。しかし、伝導性基板より構成されるLEDの場
合、図5に示すように、領域を減らすために、たとえ伝
導性電極68および伝導性電極70がすべてn型であ
り、同一材料より構成される場合でも、電極を形成する
ためにやはり少なくとも2つの異なる蒸着工程を要す
る。本発明の頂部構造は、p型窒化物材料より高いドー
ピング濃度を有するn型窒化物材料(n型オーミック接
触層66)であり、その結果、従来のものより良好な電
流伝搬能力を有する。本発明の外部露出部分は、エピタ
キシャル構造の側を除き、すべてn型オーミック層54
およびn型オーミック接触層66といったn型材料より
構成される。n型窒化物はp型窒化物に比べて水素によ
るパッシベーションの影響を受けにくく、従って本発明
のLEDデバイスの特性は製造プロセスにおいて容易に
影響されない。
【0015】当業者には理解されるように、本発明の上
述の好ましい実施例は、本発明の限定というよりも本発
明の例示である。添付請求項の精神および範囲に含まれ
る多様な修正および類似の構成を包括することが意図さ
れており、その範囲は全部のそうした修正および類似の
構成を包含するために最も広範な解釈がなされるべきで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のIII族窒化物LEDの構造を示す断面図
である。
【図2】本発明に従ったIII族窒化物LEDの構造を示
す断面図である。
【図3】図2におけるn型オーミック接触層とp型閉込
め層との間のエネルギー帯を示す図である。
【図4】本発明の好ましい実施例に従ったIII族窒化物
LEDの構造を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例に従ったIII族窒化物LE
Dの構造を示す断面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、基板上に配置されたエピタキシ
    ャル構造とを備え、エピタキシャル構造内かつ活性層の
    下に配置された縮退接合部を有するという特徴を有し、
    ここにおいて縮退接合部はエサキダイオードであり、n
    +型層と、n+型層上に形成されたp+型層とから構成さ
    れ、LEDの頂部構造とLEDの底部構造とは縮退接合
    部によって隔離され、LEDの頂部構造はn型エピタキ
    シャル構造であり、LEDの底部構造はp型エピタキシ
    ャル構造であることを特徴とするIII族窒化物発光ダイ
    オード。
  2. 【請求項2】 構造上かつ活性層の下に縮退接合部を形
    成し、その構造と縮退接合部との間にp型エピタキシャ
    ル構造を形成し、縮退接合部の上にn型頂部エピタキシ
    ャル構造を形成するという特徴を有し、ここにおいて縮
    退接合部はエサキダイオードであり、n+型層と、n+
    層上に形成されたp+型層とから構成され、LEDの頂
    部構造とLEDの底部構造とは縮退接合部によって隔離
    されることを特徴とするIII族窒化物発光ダイオードの
    製造方法。
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