JP2003244851A - 分散電源の単独運転検出方法 - Google Patents

分散電源の単独運転検出方法

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JP2003244851A
JP2003244851A JP2002042521A JP2002042521A JP2003244851A JP 2003244851 A JP2003244851 A JP 2003244851A JP 2002042521 A JP2002042521 A JP 2002042521A JP 2002042521 A JP2002042521 A JP 2002042521A JP 2003244851 A JP2003244851 A JP 2003244851A
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admittance
impedance
injection
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Tokuo Emura
徳男 江村
Soji Nishimura
荘治 西村
Yoshibumi Minowa
義文 蓑輪
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 系統への次数間高調波の注入が安価かつ小型
の単相電源で行え、しかも、注入次数の次数間高調波の
検出インピーダンス又は検出アドミタンスの変化から、
系統の相順変化等の影響なく、系統停止時の分散電源の
単独運転を検出できるようにする。 【解決手段】 分散電源6が接続された系統5に注入次
数の次数間高調波を単相注入し、系統各相の注入次数の
次数間高調波の計測した電圧,電流それぞれを対称成分
に分解したときの正相分,逆相分のいずれか一方を算出
し、系統各相の前記電圧,前記電流の正相分又は逆相分
から、検出インピーダンス又は検出アドミタンスとし
て、系統の注入次数の次数間高調波の正相,逆相のいず
れか一方のインピーダンス又はアドミタンスを算出して
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、系統に接続された
分散電源の系統停止時の単独運転を検出する分散電源の
単独運転検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力系統の事故停電等による停止
時に需要家のこの種分散電源の単独運転を検出してその
運転を停止するため、本出願人は、例えば特開平10−
248168号公報(H02J 3/38)等に記載さ
れているように、電力系統に系統基本波の非整数倍周波
数の次数間高調波(中間次数調波)の電流を注入し、系
統の電圧,電流の計測信号から注入次数の次数間高調波
の電圧,電流を検出し、この電圧,電流から、系統の注
入次数の次数間高調波のインピーダンス又はアドミタン
スを検出し、これらの変化(変動)から、系統停止時の
分散電源の単独運転を検出する発明を、既に出願してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の単独運転検
出方法においては、3相系統に適用する場合、前記既出
願の明細書,図面等にも記載されているように、注入電
源(中間調波電流注入装置)を3相電源とし、系統各相
に注入次数の次数間高調波の3相電流を注入する必要が
ある。
【0004】したがって、次数間高調波の注入電源とし
て、高価かつ大型の3相電源を要する問題点がある。
【0005】本発明は、次数間高調波の注入が安価かつ
小型の電源を用いて、しかも、系統の相順変化等を気に
することなく、分散電源の単独運転を確実に検出するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の分散電源の単独運転検出方法において
は、請求項1の場合、分散電源が接続された系統に系統
基本波の非整数倍周波数の次数間高調波を注入し、系統
の注入次数の次数間高調波の計測に基づき、系統の前記
注入次数の次数間高調波のインピーダンス又はアドミタ
ンスを検出し、系統の注入次数の次数間高調波の検出イ
ンピーダンス又は検出アドミタンスの変化から、系統停
止時の分散電源の単独運転を検出する分散電源の単独運
転検出方法であって、系統に注入次数の次数間高調波を
単相注入し、系統各相の注入次数の次数間高調波の計測
した電圧,電流それぞれを対称成分に分解して前記電
圧,前記電流の正相分,逆相分のいずれか一方を算出
し、系統各相の前記電圧,前記電流の正相分又は逆相分
から、検出インピーダンス又は検出アドミタンスとし
て、系統の注入次数の次数間高調波の正相,逆相のいず
れか一方のインピーダンス又はアドミタンスを算出して
検出する。
【0007】この場合、電力系統の構成要素(バンクト
ランスや線路)や負荷は、受電点(計測点)から眺める
と、ほぼバランスしており、正相インピーダンスと逆相
インピーダンスはほぼ同じ値に見えることから、系統の
相順変化等を考慮する必要がない。(アドミタンスにつ
いても同様である。)
【0008】したがって、例えば3相系統であっても次
数間高調波を単相注入すればよく、注入電源として、3
相電源より安価かつ小型の単相電源を用いることができ
る。
【0009】そして、単相注入に基づく系統各相の注入
次数の次数間高調波の電圧,電流それぞれの正相分又は
逆相分が算出され、算出された電圧,電流の正相分又は
逆相分に基づき、系統の注入次数の次数間高調波につい
ての正相,逆相のいずれか一方のインピーダンス又はア
ドミタンスが、検出インピーダンス又は検出アドミタン
スとして算出されて検出される。
【0010】そして、算出されたインピーダンス又はア
ドミタンスの変化から、系統停止時の分散電源の単独運
転が検出される。
【0011】この場合、単相注入された次数間高調波に
基づく系統各相の注入次数の次数間高調波の電圧,電流
の正相分又は逆相分から、検出インピーダンス又は検出
アドミタンスを算出するため、系統の相順変化等を気に
することなく、系統停止時の分散電源の単独運転を確実
に検出することができる。
【0012】つぎに、請求項2の場合は、検出インピー
ダンス又は検出アドミタンスとして、系統の注入次数の
次数間高調波のインピーダンス又はアドミタンスの正
相,逆相のいずれか一方のリアクタンス分又はサセプタ
ンス分を算出して検出する。
【0013】そして、注入次数の次数間高調波について
の系統の線路インピーダンス等は、抵抗分が十分に小さ
く、ほぼリアクタンス分とみなすことができるため、検
出インピーダンス,検出アドミタンスは、それぞれのリ
アクタンス分,サセプタンス分とみなしても、実用上は
不都合がない。
【0014】そのため、検出インピーダンス又は検出ア
ドミタンスとして、注入次数の次数間高調波についての
インピーダンス又はアドミタンスの正相,逆相のいずれ
か一方のリアクタンス分又はサセプタンス分を検出する
ことが実用的である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の1形態につき、図
1〜図4を参照して説明する。図1は電力系統の1例で
ある3相配電系統の単線結線図であり、上位系統1に変
電所2の1又は複数の変圧器3の1次側が接続され、各
変圧器3の2次側から遮断器4を介して1又は複数の下
位系統5が分枝状に引出される。
【0016】これらの系統5は、分散電源6を有する需
要家設備7,分散型電源6が設けられていない一般需要
家設備8等の複数の需要家設備が接続される。
【0017】そして、需要家設備7は他の需要家設備と
同様、系統5に引込線9の遮断器10を介して負荷母線
11が接続され、この負荷母線11に各負荷フィーダ1
2の変圧器13を介してそれぞれの負荷が接続される。
【0018】また、負荷母線11に遮断器14が接続さ
れ、この遮断器14に解列用の開閉器15を介して分散
電源6が接続されるとともに、次数間高調波の単相の電
流注入装置16が接続される。
【0019】この電流注入装置16は次数間高調波の単
相の注入電流を出力するインバータ等の安価かつ小型の
単相の電源部17,この電源部17と負荷母線11との
間に設けられた単相注入用の変圧器18により形成され
る。
【0020】また、引込線9の遮断器10より負荷母線
11側に、それぞれ3相の変圧器19及び変流器20が
設けられ、それらの各相の電圧,電流の計測信号が系統
停止検出処理装置21のサンプル・ホールド回路22に
供給される。
【0021】このサンプル・ホールド回路22はタイミ
ング指令部23の一定周波数のサンプリング指令のタイ
ミング信号により、電圧,電流の計測信号をサンプル・
ホールドし、その出力が後段のA/D変換回路24によ
りデジタル信号に変換されて電圧,電流のサンプリング
データとなり、この電圧,電流のサンプリングデータが
演算処理部25に供給される。
【0022】そして、演算処理部25はマイクロコンピ
ュータ等で形成され、そのソフトウェア処理により、両
サンプリングデータの公知のフーリエ変換のデジタルフ
ィルタ演算を実行して電流注入装置16から電力系統5
に注入された注入次数の次数間高調波を検出し、その変
化から、遮断器4が開放する系統停止時の分散電源6の
単独運転を監視して検出する。
【0023】さらに、この単独運転を検出すると、演算
処理部25は開閉器15に解列の指令を供給し、開閉器
15を開放して分散電源6を系統5から切離す。
【0024】ところで、系統正常時は、遮断器4,1
0,14及び開閉器15がいずれも閉成され、上位系統
1の電力が系統5に給電され、系統5は電力供給状態に
ある。
【0025】このとき、分散電源6は系統5に連系して
運転され、その出力は自設備7内で消費されるとともに
余剰分が引込線9を介して系統5に出力される。
【0026】一方、前記の変圧器19,変流器20は、
図1の受電点Pの各相(3相)の電圧,受電点Pの各相
の引込線9の電流を常時計測する。
【0027】そして、演算処理部25がタイミング指令
部23の一定周波数のタイミング信号に同期して電源部
17に周期的に起動指令を出力し、この指令に基づき、
電源部17が前記タイミング信号に同期した1又は複数
の周波数(チャンネル)の次数間高調波の単相の電流を
形成し、これらの単相の注入電流が変圧器18,負荷母
線11,引込線9を介して受電点Pから系統5の適当な
2相間に注入される。
【0028】この注入に基づき、変圧器19,変流器2
0の各相の計測信号には、注入次数の次数間高調波の計
測電圧,計測電流が含まれる。
【0029】つぎに、演算処理部25による単独運転の
検出処理について説明する。まず、系統5の停止により
遮断器4が開放されると、電圧,電流の計測点である受
電点Pからみた系統上流側のインピーダンスいわゆる短
絡インピーダンスから開放インピーダンスに増大変化
し、受電点Pからみた系統5の注入次数の次数間高調波
についての検出インピーダンス又は検出アドミタンス
(以下検出インピーダンス等という)が変化するため、
この検出インピーダンス等の変化から、系統5の停止時
に分散電源6の単独運転を検出できる。
【0030】そこで、演算処理部25は、系統5の注入
次数の次数間高調波のインピーダンス又はアドミタンス
を検出し、その変化から系統停止時の分散電源6の単独
運転を監視して検出する。
【0031】ところで、系統に単相注入される電流は、
K次高調波(K:1以上の整数)とK+1次高調波との
間の本来系統には存在しない非整数次数m(K<m<K
+1)の次数間高調波の電流であり、検出結果が系統に
存在するコンデンサ設備の入,切等の影響を受けないよ
うにするため、例えば2<m<3とし、2次高調波と3
次高調波との間の次数間高調波の単相電流である。
【0032】具体的には、次数間高調波の注入チャンネ
ルの周波数単位間隔であるベース周波数をf0,系統基
本波周波数(60Hz又は50Hz)をf1とし、注入次数
mの次数間高調波の周波数(注入周波数)をfmとする
と、f1 =60Hzの系統において、例えば、f0 =2Hz
に設定し、120(=2・60)Hz<fm(=120+
2・α)<180(=3・60)Hz,(1≦α≦30
(=60/2))の単相電流を受電点Pから系統5に注
入する。
【0033】このとき、α=15の注入次数m=2.5
(=K+(α/30))の次数間高調波の電流であれ
ば、その注入周波数fmは150Hzである。
【0034】つぎに、受電点Pからみた系統上流側は、
一般に、系統の線路インピーダンス等の抵抗分が極めて
小さいため、図2の単結線の等価回路図に示すように、
系統電源Sと受電点Pとの間に、それぞれ誘導性リアク
タンスの電源インピーダンスZS,配電線路インピーダ
ンスZLを直列接続した回路で表わされる。
【0035】この図2の等価回路図において、インピー
ダンスZS,ZLのリアクタンスをX ,XLとし、受電
点Pからみた系統上流側のインピーダンスをZPとすれ
ば、Z S=jXS,ZL=jXLであり、ZP=RP+jXP
≒j(XS+XL),(RP:抵抗分,XP:リアクタンス
分)となる。
【0036】また、アドミタンスYP(=1/ZP)は、
P=GP+j(−BP)≒−j(1/(XS+XL)),
(GP:コンダクタンス分,(−BP):サセプタンス
分)となる。
【0037】一方、受電点Pからみた系統下流側(負荷
側)のインピーダンスは、上流側(電源側)より十分に
大きい。
【0038】そのため、受電点Pの注入次数mの次数間
高調波の電圧(注入電圧)をVm,注入電流をImと
し、注入次数mの次数間高調波についてのインピーダン
スZP,アドミタンスYPをZPm,YPmとすれば、それ
ぞれZPm=Vm/Im,YPm=Im/Vmから求ま
り、実用上は、インピーダンスZPmとして、そのリア
クタンス分XP を、Vm/Imの虚数部Image(Vm/
Im)から求めればよく、アドミタンスYPmとして、
そのサセプタンスBPを、Im/Vmの虚数部−I mage
(Im/Vm)から求めればよい。
【0039】つぎに、系統5の3相を相順のa,b,c
とし、電源部17からb相,c相間に次数間高調波の単
相電流を注入する場合、注入次数mの次数間高調波につ
いての受電点Pからみた系統上流側の3相等価回路は、
図3のΔ形の3相負荷回路26で表わされる。
【0040】そのため、次数間高調波の単相電流を注入
すると、系統上流側には、その次数間高調波の3相電流
が流れる。
【0041】このとき、注入次数mの次数間高調波につ
いての負荷回路26のΔ結線されたアドミタンス(イン
ピーダンス)をYab(Zab),Ybc(Zbc),
Yca(Zca)とし、各相の線電圧をVa,Vb,V
c,線電流をIa,Ib,Icとすると、それぞれ対称
成分に分解して得られる対称座標法での零相分Y0
0,I0,正相分Y1,V1,I1,逆相分Y2,V2,I2
は、つぎのようにして求めることができる。
【0042】なお、電圧Va〜Vc,電流Ia〜Ic等
は、実数部と虚数部とを有するベクトル値である。
【0043】すなわち、電圧Va〜Vcはつぎの数1の
式で表され、式中のAはA=exp(j・(2π/
3))の定数である。
【0044】
【数1】
【0045】そのため、各対称成分V0〜V2は、電圧V
a〜Vcを成分V0〜V2に分解するつぎの数2の式の演
算から求めることができる。
【0046】
【数2】
【0047】同様に、各対称成分I0〜I2は、電流Ia
〜Icを成分I0〜I2に分解するつぎの数3の式の演算
から求めることができる。
【0048】
【数3】
【0049】さらに、対称成分V0〜V2,I0〜I2が求
まれば、対称成分Y0〜Y2は、つぎの数4の式の演算か
ら求めることができる。
【0050】
【数4】
【0051】そして、配電系統のような非接地系統にあ
っては、零相分I0 が0になることから、数4の式の演
算により、受電点Pからみた注入次数mの次数間高調波
のアドミタンスYPmとして、正相分(正相アドミタン
ス)Y1=I1/V1,逆相分(逆相アドミタンス)Y2
2/V2を得ることができる。
【0052】このとき、正相アドミタンスY1,逆相ア
ドミタンスY2が系統停止によって共に変化することか
ら、検出アドミタンスとして、正相アドミタンスY1
は逆相アドミタンスY2 のいずれか一方を算出し、その
変化を監視すれば、系統停止側の分散電源6の単独運転
を検出することができる。
【0053】そして、アドミタンスY1,Y2はいずれも
サセプタンス分が大きいため、実用上は、アドミタンス
1,Y2として、それぞれのサセプタンス分である、虚
数部−Image(I1/V1),−Image(I2/V2),
(Image:虚数部を示す関数)を求めればよい。
【0054】そこで、演算処理部25は検出アドミタン
スの変化から系統停止時の分数電源6の単独運転を検出
する場合、まず、変圧器19,変換器20の各相の計測
信号に含まれた注入次数mの次数間高調波の計測電圧,
計測電流それぞれを抽出するため、前記のフーリエ変換
のデジタルフィルタ演算として、例えば回帰形DFT演
算を実行する。
【0055】このとき、過去Nサンプリングのデータで
DFT演算するため、各相のサンプリングされた計測信
号の電圧,電流を、電圧V(k),電流I(k),
(k:0,1,2,…,N−1)とすると、直前の変化
結果を利用するつぎの数5の2式の演算から、各相の注
入次数mの次数間高調波の計測電圧Vm(k),計測電
流m(k)を求める。
【0056】
【数5】Vm(k)=(2/N)・(Vm(k−1)−
V(k−N)+V(k))・x-1 Im(k)=(2/N)・(Im(k−1)−I(k−
N)+I(k))・x-1
【0057】なお、データ数Nは、例えば系統基本波1
サイクル当り64サンプリングで32波長分とすると、
(64×32=)4096個である。また、数5の式中
のxはx=exp(−j2πm/N)のパラメータであ
る。
【0058】つぎに、前記数5の式の演算により抽出さ
れた系統各相の注入次数の次数間高調波の電圧,電流
を、Vam(k),Vbm(k),Vcm(k),Ia
m(k),Ibm(k),Icm(k)とすると、前記
の正相アドミタンスY1 の変化から単独運転を検出する
場合、正相分Y1,V1,I1をYm1(k),Vm
1(k),Im1(k)として、つぎの数6の2式の正相
演算により、電圧Vm(k),電流Im(k)それぞれ
の正相成分Vm1(k),Im1(k)を求める。
【0059】
【数6】Vm1(k)=(Vam(k)+A・Vbm
(k)+A2・Vcm(k))/3 Im1(k)=(Iam(k)+A・Ibm(k)+A2
・Icm(k))/3
【0060】さらに、正相アドミタンスYm1(k)と
して、この形態では、正相分Vm1(k),Im1(k)
に基づくつぎの数7の式の演算から、そのサセプタンス
分(−Bm1(k))を求める。
【0061】
【数7】(−Bm1(k))=−Image(Im1(k)/
Vm1(k))
【0062】そして、このサセプタンス分(−Bm
1(k))の算出をくり返すとともに、算出したサセプ
タンス分(−Bm1(k))と設定された判定値とを比
較して、サセプタンス分(−Bm1(k))の変化を監
視する。
【0063】すなわち、算出したサセプタンス分(−B
1(k))が、設定された継続整定値の期間連続して
判定値より小さくなり、受電点Pからみた系統上流側の
インピーダンスが開放インピーダンスに増大変化するか
否かを監視し、この増大変化から系統停止による分散電
源6の単独運転を検出する。
【0064】これらの単独運転の検出処理は、具体的に
は、演算処理部25が例えば図4に示す検出処理のフロ
ーチャートの各ステップS1〜S6を実行することで実現
される。
【0065】そして、この場合は、注入次数mの次数間
高調波の電流を受電点Pから系統5の例えばb相,c相
間に単相注入すればよいため、注入電源(電源部17)
等が3相注入の場合より極めて安価かつ小型になる。
【0066】また、単相注入であっても系統各相に注入
次数mの次数間高調波の電圧,電流が発生することか
ら、系統の注入次数mの次数間高調波についての検出ア
ドミタンスとして、その正相アドミタンスYm1(k)
のサセプタンス分(−Bm1(k))を算出し、その変
化から単独電圧を検出したため、系統各相の相順が系統
途中で変わっても、その影響を受けることなくサセプタ
ンス分(−Bm1(k))を求めて系統停止側の分散電
源6の単独運転を検出することができる。
【0067】ところで、検出アドミタンスYPmとして
その正相アドミタンスY1(=Ym1(k))の実数部の
コンダクタンス及び虚数部のサセプタンスの両方を求め
て正相アドミタンスY1(=Ym1(k))のベクトル変
化から分散電源6の単独運転を検出するようにしてもよ
い。
【0068】また、検出アドミタンスYPmの逆相アド
ミタンスY2の変化から単独運転を検出してもよく、こ
の場合は、数6の2式の演算から正相分Vm1(k),
Im1(k)を算出する代わりに、つぎの数8の2式の
演算から、逆相分V2(=Vm2(k)),I2(=Im2
(k))を算出する。
【0069】
【数8】Vm2(k)=(Vam(k)+A2・Vbm
(k)+A・Vcm(k))/3 Im2(k)=(Iam(k)+A2・Ibm(k)+A
・Icm(k))/3
【0070】さらに、逆相アドミタンスY2 のサセプタ
ンスの変化から検出するときは、逆相アドミタンスVm
2(k),Im2(k)に基づくつぎの数9の式の演算か
ら、逆相アドミタンスY2 (=Ym2(k))のサセプ
タンス分(−Bm2(k))を求め、このサセプタンス
分(−Bm2(k))の変化から系統停止側の分散電源
6の単独運転を検出すればよい。
【0071】
【数9】(−Bm2(k))=−Image(Im2(k)/
Vm2(k))
【0072】なお、逆相アドミタンスY2(=Ym
2(k))のベクトル変化から分散電源6の単独運転を
検出してもよい。
【0073】つぎに、検出アドミタンスYPmの変化で
なく、その逆数の検出インピーダンスZPmの変化か
ら、系統停止側の分散電源6の単独運転を検出してもよ
く、この場合は、正相アドミタンスY1(=Ym
1(k)),逆相アドミタンスY2(=Ym2(k))を
算出する代わりに、正相インピーダンスZ1(=Zm
1(k))又は逆相インピーダンスZ2(=Zm
2(k))を、Zm1(k)=Vm1(k)/Im1(k)
又はZm2(k)=Vm2(k)/Im2(k)の演算か
ら算出する。
【0074】さらに、サセプタンス分Bm1(k),B
2(k)に対応する正相インピーダンスZm1(k),
逆相インピーダンスZm2(k)のリアクタンス分Xm1
(k),Xm2のいずれか一方を、つぎの数10の式か
ら算出し、リアクタンス分Xm1(k)の変化又はリア
クタンス分Xm2(k)の変化を監視すればよい。
【0075】
【数10】 Xm1(k)=Image(Vm1(k)/Im1(k)) Xm2(k)=Image(Vm2(k)/Im2(k))
【0076】なお、リアクタンス分Xm1(k),Xm2
(k)の変化でなく、正相インピーダンスZm1(k)
又は逆相インピーダンスZm2(k)のベクトル変化を
監視してもよい。
【0077】そして、本発明は、3相系統以上の多相の
種々の電力系統の分散電源の単独運転検出に適用するこ
とができ、その際、次数間高調波の単相電源は系統の任
意の2相間に注入すればよい。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、例えば3相系統であっても次数間高調波を単
相注入すればよく、注入電源として、3相電源より安価
かつ小型の単相電源を用いることができる。
【0079】そして、単相注入に基づく系統各相の注入
次数の次数間高調波の電圧,電流それぞれにつき、対称
成分に分解して正相分又は逆相分が算出され、それらの
正相分又は逆相分に基づき、系統の注入次数の次数間高
調波についての正相,逆相のいずれか一方のインピーダ
ンス又はアドミタンスが検出インピーダンス又は検出ア
ドミタンスとして算出されて検出され、その変化から系
統停止時の分散電源の単独運転を検出することができ
る。
【0080】この場合、単相注入された次数間高調波に
基づく系統各相の注入次数の次数間高調波の電圧,電流
の正相分又は逆相分から、検出インピーダンス又は検出
アドミタンスを算出するため、系統の相順変化等を気に
することなく、分散電源の単独運転を検出することがで
きる。
【0081】したがって、単相容量の安価かつ小型の電
源から系統に次数間高調波を単相注入して系統停止時の
分散電源の単独運転を確実に検出することができる。
【0082】そして、注入次数の次数間高調波について
の系統の等価回路がほぼリアクタンス分又はサセプタン
ス分になることから、検出インピーダンス又は検出アド
ミタンスとして、系統の注入次数の次数間高調波につい
てのインピーダンス又はアドミタンスの正相,逆相のい
ずれか一方のリアクタンス分又はサセプタンス分を検出
することが実用的で好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の単線結線図である。
【図2】図1の次数間高調波についての等価回路図であ
る。
【図3】図2の単相注入時の3相結線の等価回路図であ
る。
【図4】図1の検出処理装置21の動作説明用のフロー
チャートである。
【符号の説明】
1,5 系統 6 分散電源 16 電流注入装置 21 系統停止検出処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓑輪 義文 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 Fターム(参考) 5G066 HA11 HB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散電源が接続された系統に系統基本波
    の非整数倍周波数の次数間高調波を注入し、 系統の注入次数の次数間高調波の計測に基づき、系統の
    前記注入次数の次数間高調波のインピーダンス又はアド
    ミタンスを検出し、 系統の前記注入次数の次数間高調波の検出インピーダン
    ス又は検出アドミタンスの変化から、系統停止時の前記
    分散電源の単独運転を検出する分散電源の単独運転検出
    方法であって、 系統に前記注入次数の次数間高調波を単相注入し、 系統各相の前記注入次数の次数間高調波の計測した電
    圧,電流それぞれを対称成分に分解して前記電圧,前記
    電流の正相分,逆相分のいずれか一方を算出し、 系統各相の前記電圧,前記電流の前記正相分又は前記逆
    相分から、前記検出インピーダンス又は前記検出アドミ
    タンスとして、系統の前記注入次数の次数間高調波の正
    相,逆相のいずれか一方のインピーダンス又はアドミタ
    ンスを算出して検出することを特徴とする分散電源の単
    独運転検出方法。
  2. 【請求項2】 検出インピーダンス又は検出アドミタン
    スとして、系統の注入次数の次数間高調波のインピーダ
    ンス又はアドミタンスの正相,逆相のいずれか一方のリ
    アクタンス分又はサセプタンス分を算出して検出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の分散電源の単独運転検出
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100943617B1 (ko) 2007-09-28 2010-02-24 한국전력공사 고조파 상태 추정 장치 및 고조파 상태 추정 방법
JP2011193652A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Oki Joho Systems:Kk 単独運転判定装置

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