JP2003244753A - チャネル割り当て方法及びチャネル割り当て装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動通信システムにおいて、転送対象のデー
タに応じた適切なチャネル割り当てを行いつつ、呼損を
防止することが可能なチャネル割り当て方法、チャネル
割り当て装置及び移動局を提供する。 【解決手段】 無線チャネル割り当て装置２００は、呼
の種別や転送条件に応じたチャネルの割り当ての優先順
位を設定しておき、移動局１００が呼の種別や転送条件
を含んだチャネル要求を送信すると、そのチャネル要求
に基づいて対応する呼の種別や転送条件を認識し、該認
識した呼の種別や転送条件に応じた割り当ての優先順位
で、チャネルを割り当てる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フレームを時分割
した１又は複数のタイムスロットにより構成されるチャ
ネルを移動局に割り当てることにより、ユーザ多重を実
現する移動通信におけるチャネル割り当て方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】移動通信システムにおける多重化方式の
１つとして、ＴＤＭＡ（Time Division Multiple Acces
s ）がある。このＴＤＭＡ方式は、１つのフレームを時
分割で区切った１又は複数のタイムスロットによって構
成される各チャネルを各移動局それぞれに割り当てるこ
とにより、ユーザ多重を実現する方式であり、移動局と
基地局との間の双方向通信において、移動局から基地局
へ向かう上り方向の通信と基地局から移動局へ向かう下
り方向の通信とを時間周期で切り替えるＴＤＤ（Time D
ivision Duplex）や、上り方向の通信と下り方向の通信
とを異なる周波数帯域で行うＦＤＤ（Frequency Divisi
on Duplex ）等において、一般に採用されている。

【０００３】上述したＴＤＭＡ方式を利用した移動通信
システムでは、チャネル割り当て装置は、移動局からの
呼接続時のチャネル要求を受信すると、空きチャネルを
把握し、更に干渉レベルが所定値以上のチャネルを除外
することにより、利用可能なチャネルを認識して割り当
てる。

【０００４】ＴＤＭＡ方式における各チャネルは、２つ
のタイムスロットからなる高速チャネルと、１つのタイ
ムスロットからなる低速チャネルとに分類されており、
チャネル割り当て装置は、チャネル要求の到着順に、ま
ず高速チャネルを優先的に割り当て、高速チャネルが全
て使用中であれば、低速チャネルを割り当てる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のチャネル割り当て方法では、少量のデータを転送する
呼が発生した後に、大量のデータを転送する呼が発生し
た場合、少量のデータを転送する呼に対し、高速チャネ
ルが割り当てられ、大量のデータを転送する呼に対し、
低速チャネルが割り当てられる場合があり、適切なチャ
ネル割り当てが行われない場合があった。

【０００６】このような問題を解決する方法としては、
高速チャネルと低速チャネルの割り当て対象を区別し、
大量のデータを転送する呼に対して高速チャネルを割り
当て、少量のデータを転送する呼に対して低速チャネル
を割り当てられる方法が考えられる。

【０００７】しかしながら、転送対象のデータの多少に
よって割り当てられるチャネルが固定されているため、
転送対象のデータに応じた適切なチャネルを割り当てる
ことが可能であるという利点がある一方で、転送対象の
データの発呼の偏りにより呼損が発生する場合がある。
例えば、１フレーム内に高速チャネルが３つ、低速チャ
ネルが２つ存在する場合を想定する。この場合、大量デ
ータを転送する呼が５つ発生した場合、高速チャネルが
３つしかなく、低速チャネルは割り当てられないため、
高速チャネルが割り当てられなかった２つの呼が呼損と
なってしまう。逆に、少量データを転送する呼が多く発
生した場合も同様に呼損が発生する。

【０００８】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、その目的は、移動通信システムにおいて、転送対象
のデータに応じた適切なチャネル割り当てを行いつつ、
呼損を防止することが可能なチャネル割り当て方法、チ
ャネル割り当て装置及び移動局を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は請求項１に記載されるように、フレームを
時分割した１又は複数のタイムスロット、あるいは、フ
レームを周波数分割した１又は複数の周波数スロットに
より構成される各チャネルを各移動局それぞれに割り当
てることにより、多重を実現する移動通信におけるチャ
ネル割り当て方法において、前記フレーム内の各チャネ
ル毎に、割り当ての優先順位を設定する第１の手順と、
移動局からの呼接続の際のチャネル要求に応じ、前記優
先順位に基づいて前記要求した移動局にチャネルを割り
当てる第２の手順とを備えることを特徴とする。

【００１０】このようなチャネル割り当て方法では、フ
レーム内の各チャネル毎に、割り当ての優先順位を適切
に設定することにより、転送対象のデータに応じた適切
なチャネル割り当てを行いつつ、フレーム内の全てのチ
ャネルを割り当て対象とすることができるため、呼損を
防止することが可能となる。

【００１１】また、本発明は請求項２に記載されるよう
に、前記チャネル割り当て方法において、前記第１の手
順は、前記各チャネル毎に、呼の種別に応じた割り当て
の優先順位を設定し、前記第２の手順は、前記チャネル
要求に基づいて、対応する呼の種別を認識し、該認識し
た呼の種別に応じた割り当ての優先順位に基づいて前記
チャネルを割り当てることを特徴とする。

【００１２】この場合には、呼の種別に応じたチャネル
の割り当ての優先順位を設定し、その優先順位で、チャ
ネルを割り当てることにより、転送対象のデータのデー
タ量等に応じたチャネル割り当てが可能となり、データ
量の多いデータの転送遅延を防止することができる。

【００１３】また、本発明は請求項３に記載されるよう
に、前記チャネル割り当て方法において、前記第１の手
順は、前記各チャネル毎に、呼の転送条件に応じた割り
当ての優先順位を設定し、前記第２の手順は、前記チャ
ネル要求に基づいて、対応する呼の転送条件を認識し、
該認識した呼の転送条件に応じた割り当ての優先順位に
基づいて前記チャネルを割り当てることを特徴とする。

【００１４】この場合には、呼の転送条件に応じたチャ
ネルの割り当ての優先順位を設定し、その優先順位で、
チャネルを割り当てることにより、転送対象のデータの
転送条件に適したチャネル割り当てが可能となる。

【００１５】また、本発明は請求項４に記載されるよう
に、前記チャネル割り当て方法において、 前記第２の
手順は、空きチャネルを認識し、前記優先順位に基づい
て前記認識した空きチャネルを割り当てることを特徴と
する。

【００１６】この場合には、空きチャネルを予め認識し
ておくことにより、使用中のチャネルの割り当てを試み
る等の無駄な処理を防止することができる。

【００１７】また、上記の目的を達成するため、本発明
は請求項５に記載されるように、フレームを時分割した
１又は複数のタイムスロット、あるいは、フレームを周
波数分割した１又は複数の周波数スロットにより構成さ
れる各チャネルを各移動局それぞれに割り当てることに
より、多重を実現する移動通信におけるチャネル割り当
て装置において、前記フレーム内の各チャネル毎に、割
り当ての優先順位を設定する優先順位設定手段と、前記
移動局からの呼接続の際のチャネル要求に応じ、前記優
先順位に基づいて前記要求した移動局にチャネルを割り
当てるチャネル割り当て手段とを備えることを特徴とす
る。

【００１８】このようなチャネル割り当て装置では、請
求項１と同様、フレーム内の各チャネル毎に、割り当て
の優先順位を適切に設定することにより、転送対象のデ
ータに応じた適切なチャネル割り当てを行いつつ、フレ
ーム内の全てのチャネルを割り当て対象とすることがで
きるため、呼損を防止することが可能となる。

【００１９】また、本発明は請求項６に記載されるよう
に、前記チャネル割り当て装置において、前記優先順位
設定手段は、前記チャネル毎に、呼の種別に応じた割り
当ての優先順位を設定し、前記前記チャネル割り当て手
段は、前記チャネル要求に基づいて、対応する呼の種別
を認識し、該認識した呼の種別に応じた割り当ての優先
順位に基づいて前記チャネルを割り当てることを特徴と
する。

【００２０】この場合には、請求項２と同様、呼の種
別、具体的には転送対象のデータの内容に応じたチャネ
ルの割り当ての優先順位を設定し、その優先順位で、チ
ャネルを割り当てることにより、転送対象のデータのデ
ータ量に応じたチャネル割り当てが可能となり、データ
量の多いデータの転送遅延を防止することができる。

【００２１】また、本発明は請求項７に記載されるよう
に、前記チャネル割り当て装置において、前記優先順位
設定手段は、前記チャネル毎に、呼の転送条件に応じた
割り当ての優先順位を設定し、前記チャネル割り当て手
段は、前記チャネル要求に基づいて、対応する呼の転送
条件を認識し、該認識した呼の転送条件に応じた割り当
ての優先順位に基づいて前記チャネルを割り当てること
を特徴とする。

【００２２】この場合には、請求項３と同様、呼の転送
条件に応じたチャネルの割り当ての優先順位を設定し、
その優先順位で、チャネルを割り当てることにより、転
送対象のデータの転送条件に適したチャネル割り当てが
可能となる。

【００２３】また、本発明は請求項８に記載されるよう
に、前記チャネル割り当て装置において、空きチャネル
の情報を設定する空きチャネル情報設定手段を備え、前
記チャネル割り当て手段は、前記空きチャネルの情報に
基づいて、空きチャネルを認識し、前記優先順位に基づ
いて前記認識した空きチャネルを割り当てることを特徴
とする。

【００２４】この場合には、請求項４と同様、空きチャ
ネルを予め認識しておくことにより、使用中のチャネル
の割り当てを試みる等の無駄な処理を防止することがで
きる。

【００２５】また、上記の目的を達成するため、本発明
の移動局は請求項９に記載されるように、呼接続の際
に、該呼の種別の情報を含んだチャネル要求をチャネル
割り当て装置へ送信するチャネル要求送信手段を備える
ことを特徴とする。

【００２６】このような移動局では、呼の種別の情報を
含んだチャネル要求をチャネル割り当て装置へ送信する
ことにより、チャネル割り当て装置が呼の種別に応じた
チャネルの割り当ての優先順位で、チャネルを割り当て
ることが可能となり、転送対象のデータのデータ量に応
じたチャネル割り当てにより、データ量の多いデータの
転送遅延を防止することができる。

【００２７】また、上記の目的を達成するため、本発明
の移動局は請求項１０に記載されるように、呼接続の際
に、該呼の転送条件の情報を含んだチャネル要求をチャ
ネル割り当て装置へ送信するチャネル要求送信手段を備
えることを特徴とする。

【００２８】このような移動局では、呼の転送条件の情
報を含んだチャネル要求をチャネル割り当て装置へ送信
することにより、チャネル割り当て装置が呼の転送条件
に応じたチャネルの割り当ての優先順位で、チャネルを
割り当てることができ、転送対象のデータの転送条件に
適したチャネル割り当てが可能となる。

【００２９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は、本発明の実施の形態に係
るチャネル割り当て方法が適用される移動通信システム
の構成例を示す図である。

【００３０】同図に示す移動通信システムは、移動局１
００と、基地局１５０と、移動局１００と基地局１５０
との間の通信を制御する通信制御装置としての無線チャ
ネル割り当て装置２００により構成される。この移動通
信システムでは、無線チャネル割り当て装置２００が呼
の種別や転送条件に応じたチャネルの割り当ての優先順
位を設定しておき、移動局１００から呼接続時にチャネ
ル要求があった際に、そのチャネル要求に基づいて対応
する呼の種別や転送条件を認識し、該認識した呼の種別
や転送条件に応じた割り当ての優先順位で、フレーム内
のチャネルを割り当てる。

【００３１】移動局１００は、チャネル要求送信部１０
１を備える。チャネル要求送信部１０１は、利用者の操
作指示等に応じて呼接続を行う際に、その呼に対応する
種別及び転送条件の何れか一方をチャネル要求に含ませ
て、チャネル割り当て装置２００へ送信する。

【００３２】呼の種別は、例えば画像、テキストデータ
等の転送対象のデータの種類や、データ量等を特定する
情報である。また、転送条件は、転送時に要求される品
質、例えば音質、ブロック誤り率（BLER：Block Error
Rate）、信号電力対干渉電力比（SIR ）や、転送速度等
を特定する情報である。チャネル要求には、利用者の操
作指示に応じて、あるいは移動局１００において起動し
ているアプリケーションに応じて、これらの呼の種別や
転送条件の情報そのものや、これらの情報を識別するコ
ード等が設定される。

【００３３】チャネル割り当て装置２００は、移動局２
００からのチャネル要求に応じて、チャネルを割り当て
る。図２及び図３は、チャネル割り当て装置２００が移
動局１００と通信を行う際に用いられるフレームの例を
示す図である。図２及び図３に示すように、１フレーム
内には、時分割された１５個のタイムスロット（タイム
スロット＃１〜タイムスロット＃１５）が含まれる。

【００３４】チャネルは、１あるいは複数のタイムスロ
ットにより構成される。具体的には、図２では、１フレ
ーム内には１個のタイムスロットにより構成される１５
個のチャネルが存在する。一方、図３では、１フレーム
内にはタイムスロット＃１〜タイムスロット＃３によっ
て構成されるチャネル、タイムスロット＃４〜タイムス
ロット＃６によって構成されるチャネル、タイムスロッ
ト＃７〜タイムスロット＃９によって構成されるチャネ
ル、タイムスロット＃１０〜タイムスロット＃１５の６
個のタイムスロットが１個ずつ割り当てられて構成され
る６個のチャネルが存在する。

【００３５】再び、図１に戻って説明する。チャネル割
り当て装置２００は、チャネル割り当て管理部２０１、
優先順位データベース（ＤＢ）２０２、空きチャネル管
理データベース（ＤＢ）２０３を備える。

【００３６】チャネル割り当て管理部２０１は、移動局
１００からのチャネル要求を受信すると、当該チャネル
要求に含まれている呼の種別や転送条件を抽出する。次
に、チャネル割り当て管理部２０１は、チャネルの割り
当ての優先順位を示す優先順位テーブルを優先順位ＤＢ
２０２から読み出す。

【００３７】図４乃至図６は、優先順位テーブルの一例
を示す図である。図４に示す優先順位テーブルは、図２
のように、１フレーム内に、１個のタイムスロットによ
り構成される１５個のチャネルが存在する場合の例であ
り、チャネル毎に、データ量が多い場合及び少ない場合
のチャネルの割り当ての優先順位と、転送品質が高い場
合及び低い場合の割り当ての優先順位が示されている。

【００３８】ここでは、データ量が多い場合にはタイム
スロットの番号が小さいチャネルから順に優先順位が設
定され、データ量が少ない場合にはタイムスロットの番
号が大きいチャネルから順に優先順位が設定されてい
る。また、転送品質はタイムスロット＃１０が最も高
く、該タイムスロットから離れるにつれて下がっている
場合を例として考え、高い転送品質が要求される場合に
は、転送品質が高いタイムスロットによって構成される
チャネルから優先的に割り当てられるように優先順位が
設定されている。

【００３９】図５及び図６に示す優先順位テーブルは、
図３のように、１フレーム内に、タイムスロット＃１〜
タイムスロット＃３、タイムスロット＃４〜タイムスロ
ット＃６、タイムスロット＃７〜タイムスロット＃９が
それぞれ割り当てられて構成される３個のチャネルと、
タイムスロット＃１０〜タイムスロット＃１５の６個の
タイムスロットが１個ずつ割り当てられて構成される６
個のチャネルが存在する場合の例であり、チャネル毎
に、データ量が多い場合及び少ない場合のチャネルの割
り当ての優先順位と、転送品質が高い場合及び低い場合
の割り当ての優先順位が示されている。

【００４０】但し、図５に示す優先順位テーブルは、全
てのチャネルに異なる優先順位が設定されているのに対
し、図６に示す優先順位テーブルは、複数のチャネルに
同一の優先順位が設定されている点が異なる。

【００４１】ここでは、データ量が多い場合には複数の
タイムスロットによって構成されるチャネルが優先的に
割り当てられ、データ量が少ない場合には１個のタイム
スロットによって構成されるチャネルが優先的に割り当
てられるように優先順位が設定されている。

【００４２】更に、図４と同様、転送品質はタイムスロ
ット＃１０が最も高く、該タイムスロットから離れるに
つれて下がっている場合を例として考え、高い転送品質
が要求される場合には、転送品質が高いタイムスロット
によって構成されるチャネルから優先的に割り当てられ
るように優先順位が設定されている。

【００４３】チャネル割り当て管理部２０１は、優先順
位テーブルを優先順位ＤＢ２０２から読み出すと、移動
局１００からのチャネル要求に含まれている呼の種別や
転送条件を抽出する。次に、チャネル割り当て管理部２
０１は、抽出した呼の種別や転送条件に応じたチャネル
の割り当ての優先順位を、読み出した優先順位テーブル
により認識する。

【００４４】例えば、チャネル割り当て管理部２０１
は、抽出した呼の種別が画像データであることやデータ
量が多いことを示していたり、転送条件が高速な転送速
度であることを示している場合には、優先順位テーブル
に設定された「データ量大」の場合の優先順位を認識す
る。一方、チャネル割り当て管理部２０１は、抽出した
呼の種別がテキストデータであることやデータ量が少な
いことを示していたり、転送条件が低速な転送速度であ
ることを示している場合には、優先順位テーブルに設定
された「データ量小」の場合の優先順位を認識する。

【００４５】また、チャネル割り当て管理部２０１は、
抽出した呼の転送条件が音質、ブロック誤り率、信号電
力対干渉電力比が良好なことを示している場合には、優
先順位テーブルに設定された「転送品質高」の場合の優
先順位を認識する。一方、チャネル割り当て管理部２０
１は、抽出した呼の転送条件が音質、ブロック誤り率、
信号電力対干渉電力比が良好でないことを示している場
合には、優先順位テーブルに設定された「転送品質低」
の場合の優先順位を認識する。

【００４６】次に、チャネル割り当て管理部２０１は、
空きチャネル管理ＤＢ２０３から空きチャネルテーブル
を読み出し、空きチャネルを認識する。図７及び図８は
空きチャネルテーブルの一例を示す図である。図７に示
す空きチャネルテーブルは、図２のように、１フレーム
内に、１個のタイムスロットにより構成される１５個の
チャネルが存在する場合の例であり、各チャネルの使用
状態が示されている。一方、図８に示す空きチャネルテ
ーブルは、図３のように、１フレーム内に、タイムスロ
ット＃１〜タイムスロット＃３、タイムスロット＃４〜
タイムスロット＃６、タイムスロット＃７〜タイムスロ
ット＃９が割り当てられて構成される３個のチャネル
と、タイムスロット＃１０〜タイムスロット＃１５の６
個のタイムスロットが１個ずつ割り当てられて構成され
る６個のチャネルが存在する場合の例であり、各チャネ
ルの使用状態が示されている。この空きチャネルテーブ
ルはチャネルが割り当てられる際と解放される際に更新
される。

【００４７】チャネル割り当て管理部２０１は、このよ
うにして、各チャネルの割り当ての優先順位と空きチャ
ネルとを認識すると、空きチャネルのうち、割り当ての
優先順位が最も高いものを割り当てる。

【００４８】次に、フローチャートを参照しつつ、チャ
ネル割り当て装置２００の動作を説明する。図９は、チ
ャネル割り当て装置２００の動作を示すフローチャート
である。

【００４９】チャネル割り当て装置２００は、移動局１
００からのチャネル要求を受信したか否かを判定し（ス
テップ１０１）、受信すると、そのチャネル要求に呼の
種別が含まれているか否かを判定する（ステップ１０
２）。

【００５０】呼の種別が含まれている場合には、チャネ
ル割り当て装置２００は、チャネル要求に含まれている
呼の種別を抽出するとともに、優先順位テーブルを優先
順位ＤＢ２０２から読み出し、これら呼の種別及び優先
順位テーブルに基づいて、呼の種別に応じた優先順位を
認識する（ステップ１０３）。

【００５１】次に、チャネル割り当て装置２００は、空
きチャネル管理ＤＢ２０３から空きチャネルテーブルを
読み出して空きチャネルを認識し（ステップ１０４）、
ステップ１０３において認識した優先順位とステップ１
０４において認識した空きチャネルとに基づいて、空き
チャネルのうち、割り当ての優先順位が最も高いものを
割り当てる（ステップ１０５）。

【００５２】一方、呼の種別が含まれていない場合（ス
テップ１０２において否定判断した場合）には、チャネ
ル割り当て装置２００は、受信したチャネル要求に転送
条件が含まれているか否かを判定する（ステップ１０
６）。転送条件が含まれている場合には、チャネル割り
当て装置２００は、チャネル要求に含まれている転送条
件を抽出するとともに、優先順位テーブルを優先順位Ｄ
Ｂ２０２から読み出し、これら転送条件及び優先順位テ
ーブルに基づいて、転送条件に応じた優先順位を認識す
る（ステップ１０７）。

【００５３】次に、チャネル割り当て装置２００は、空
きチャネル管理ＤＢ２０３から空きチャネルテーブルを
読み出して空きチャネルを認識し（ステップ１０４）、
ステップ１０３において認識した優先順位とステップ１
０４において認識した空きチャネルとに基づいて、空き
チャネルのうち、割り当ての優先順位が最も高いものを
割り当てる（ステップ１０５）。

【００５４】一方、チャネル要求に転送条件が含まれて
いない場合（ステップ１０６において否定判断した場
合）には、チャネル割り当て装置２００は、空きチャネ
ル管理ＤＢ２０３から空きチャネルテーブルを読み出し
て空きチャネルを認識し（ステップ１０４）、認識した
空きチャネルの何れかを割り当てる（ステップ１０
５）。

【００５５】なお、上述した実施形態では、移動局１０
０は、チャネル要求に呼の種別及び転送条件の何れか一
方を含ませたが、双方を含ませるようにしても良い。こ
の場合、チャネル割り当て装置２００は、受信したチャ
ネル要求に呼の種別及び転送条件の双方が含まれている
か否かを判定し、双方が含まれている場合には、優先順
位テーブルに基づいて、呼の種別に対応する割り当ての
優先順位と転送条件に対応する割り当ての優先順位とを
認識する。次に、チャネル割り当て装置２００は、各チ
ャネル毎に、これら認識した呼の種別に対応する割り当
ての優先順位と転送条件に対応する割り当ての優先順位
とを加算した値を算出し、空きチャネルのうち、この加
算した値が最小のものを割り当てる。

【００５６】また、移動局１００は、チャネル要求に複
数の呼の種別を含ませたり、複数の転送条件を含ませる
ようにしても良い。この場合、チャネル割り当て装置２
００は、受信したチャネル要求に複数の呼の種別あるい
は複数の転送条件が含まれているか否かを判定し、含ま
れている場合には、優先順位テーブルに基づいて、複数
の呼の種別のそれぞれに対応する割り当ての優先順位、
あるいは、複数の転送条件のそれぞれに対応する割り当
ての優先順位を認識する。次に、チャネル割り当て装置
２００は、これら認識した複数の優先順位に適宜重み付
けをした後、各チャネル毎に、認識した複数の呼の種別
に対応する割り当ての優先順位を加算した値、あるい
は、複数の転送条件に対応する割り当ての優先順位を加
算した値を算出し、空きチャネルのうち、この加算した
値が最小のものを割り当てる。

【００５７】あるいは、チャネル割り当て装置２００
は、受信したチャネル要求に複数の呼の種別あるいは複
数の転送条件が含まれているか否かを判定し、含まれて
いる場合には、優先順位テーブルに基づいて、呼の種別
あるいは転送条件の何れかに対応する割り当ての優先順
位を選択し、その選択した優先順位に基づいてチャネル
を割り当てるようにしても良い。

【００５８】このように、本実施形態の移動通信システ
ムでは、無線チャネル割り当て装置２００は、呼の種別
や転送条件に応じたフレーム内のチャネルの割り当ての
優先順位を設定しておき、移動局１００が呼の種別や転
送条件を含んだチャネル要求を送信すると、そのチャネ
ル要求に基づいて対応する呼の種別や転送条件を認識
し、該認識した呼の種別や転送条件に応じた割り当ての
優先順位で、チャネルを割り当てるため、転送対象のデ
ータのデータ量や転送条件に適したチャネル割り当てを
行いつつ、フレーム内の全てのチャネルを割り当て対象
とすることにより、呼損を防止することが可能となる。

【００５９】上述した実施形態において、優先順位ＤＢ
２０２が優先順位設定手段に対応し、チャネル割り当て
管理部２０１がチャネル割り当て手段に対応し、空きチ
ャネル管理ＤＢ２０３が空きチャネル設定手段に対応す
る。

【発明の効果】上述の如く、請求項１及び５に記載され
た発明によれば、フレーム内の各チャネル毎に、割り当
ての優先順位を適切に設定することにより、転送対象の
データに応じた適切なチャネル割り当てを行いつつ、フ
レーム内の全てのチャネルを割り当て対象とすることが
できるため、呼損を防止することが可能となる。

【００６０】また、請求項２、６及び９に記載された発
明によれば、呼の種別に応じたチャネルの割り当ての優
先順位を設定し、その優先順位で、チャネルを割り当て
ることにより、転送対象のデータのデータ量等に応じた
チャネル割り当てが可能となり、データ量の多いデータ
の転送遅延を防止することができる。

【００６１】また、請求項３、７及び１０に記載された
発明によれば、呼の転送条件に応じたチャネルの割り当
ての優先順位を設定し、その優先順位で、チャネルを割
り当てることにより、転送対象のデータの転送条件に適
したチャネル割り当てが可能となる。

【００６２】また、請求項４及び８に記載された発明に
よれば、空きチャネルを予め認識しておくことにより、
使用中のチャネルの割り当てを試みる等の無駄な処理を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】移動通信システムの構成例を示す図である。

【図２】フレームの第１の例を示す図である。

【図３】フレームの第２の例を示す図である。

【図４】優先順位テーブルの第１の例を示す図である。

【図５】優先順位テーブルの第２の例を示す図である。

【図６】優先順位テーブルの第３の例を示す図である。

【図７】空きチャネルテーブルの第１の例を示す図であ
る。

【図８】空きチャネルテーブルの第２の例を示す図であ
る。

【図９】チャネル割り当て装置の動作を示すフローチャ
ートである。

【符号の説明】

１００ 移動局 １０１ チャネル要求送信部 ２００ チャネル割り当て装置 ２０１ チャネル割り当て管理部 ２０２ 優先順位ＤＢ ２０３ 空きチャネル管理ＤＢ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5K028 AA15 BB06 CC02 CC05 EE08 HH00 KK01 KK12 LL12 RR02 5K067 AA13 BB21 CC04 EE02 EE10 HH17 JJ17

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレームを時分割した１又は複数のタイ
   ムスロットにより構成される各チャネルを各移動局それ
   ぞれに割り当てることにより、多重を実現する移動通信
   におけるチャネル割り当て方法において、 前記フレーム内の各チャネル毎に、割り当ての優先順位
   を設定する第１の手順と、 移動局からの呼接続の際のチャネル要求に応じ、前記優
   先順位に基づいて前記要求した移動局にチャネルを割り
   当てる第２の手順と、 を備えることを特徴とするチャネル割り当て方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のチャネル割り当て方法
   において、 前記第１の手順は、前記各チャネル毎に、呼の種別に応
   じた割り当ての優先順位を設定し、 前記第２の手順は、前記チャネル要求に基づいて、対応
   する呼の種別を認識し、該認識した呼の種別に応じた割
   り当ての優先順位に基づいて前記チャネルを割り当てる
   ことを特徴とするチャネル割り当て方法。
3. 【請求項３】 請求項１及び２に記載のチャネル割り当
   て方法において、 前記第１の手順は、前記各チャネル毎に、呼の転送条件
   に応じた割り当ての優先順位を設定し、 前記第２の手順は、前記チャネル要求に基づいて、対応
   する呼の転送条件を認識し、該認識した呼の転送条件に
   応じた割り当ての優先順位に基づいて前記チャネルを割
   り当てることを特徴とするチャネル割り当て方法。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３の何れかに記載のチャネ
   ル割り当て方法において、 前記第２の手順は、空きチャネルを認識し、前記優先順
   位に基づいて前記認識した空きチャネルを割り当てるこ
   とを特徴とするチャネル割り当て方法。
5. 【請求項５】 フレームを時分割した１又は複数のタイ
   ムスロットにより構成される各チャネルを各移動局それ
   ぞれに割り当てることにより、多重を実現する移動通信
   におけるチャネル割り当て装置において、 前記フレーム内の各チャネル毎に、割り当ての優先順位
   を設定する優先順位設定手段と、 前記移動局からの呼接続の際のチャネル要求に応じ、前
   記優先順位に基づいて前記要求した移動局にチャネルを
   割り当てるチャネル割り当て手段と、 を備えることを特徴とするチャネル割り当て装置。
6. 【請求項６】 請求項５に記載のチャネル割り当て装置
   において、 前記優先順位設定手段は、前記チャネル毎に、呼の種別
   に応じた割り当ての優先順位を設定し、 前記前記チャネル割り当て手段は、前記チャネル要求に
   基づいて、対応する呼の種別を認識し、該認識した呼の
   種別に応じた割り当ての優先順位に基づいて前記チャネ
   ルを割り当てることを特徴とするチャネル割り当て装
   置。
7. 【請求項７】 請求項５及び６に記載のチャネル割り当
   て装置において、 前記優先順位設定手段は、前記チャネル毎に、呼の転送
   条件に応じた割り当ての優先順位を設定し、 前記チャネル割り当て手段は、前記チャネル要求に基づ
   いて、対応する呼の転送条件を認識し、該認識した呼の
   転送条件に応じた割り当ての優先順位に基づいて前記チ
   ャネルを割り当てることを特徴とするチャネル割り当て
   装置。
8. 【請求項８】 請求項５乃至７の何れかに記載のチャネ
   ル割り当て装置において、 空きチャネルの情報を設定する空きチャネル情報設定手
   段を備え、 前記チャネル割り当て手段は、前記空きチャネルの情報
   に基づいて、空きチャネルを認識し、前記優先順位に基
   づいて前記認識した空きチャネルを割り当てることを特
   徴とするチャネル割り当て装置。
9. 【請求項９】 呼接続の際に、該呼の種別の情報を含ん
   だチャネル要求をチャネル割り当て装置へ送信するチャ
   ネル要求送信手段を備えることを特徴とする移動局。
10. 【請求項１０】 呼接続の際に、該呼の転送条件の情報
    を含んだチャネル要求をチャネル割り当て装置へ送信す
    るチャネル要求送信手段を備えることを特徴とする移動
    局。