JP2003242254A - 電子カルテシステム、電子カルテの入力方法、電子カルテの入力プログラムおよび電子カルテの入力プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 指導管理料の記載漏れを未然に防止するため
の電子カルテシステム、電子カルテの入力方法、電子カ
ルテの入力プログラムおよびそれを記憶した記憶媒体を
得る。 【解決手段】 診療対象の患者の病名および患者の固有
データが入力され（Ｓ１）、入力された患者の病名およ
び患者の固有データに従って、予め格納されている指導
管理対象条件を参照して、当該患者が指導管理の対象と
なるか否かを判定し（Ｓ２）、指導管理の対象になると
判定された場合に、指導管理の実施を促すためのガイダ
ンスを表示し（Ｓ３）、指導管理を実施する旨の指令が
入力された場合に、指導管理料コードに基づいて、予め
格納されている定型文から該当する定型文を検索し、検
索された定型文を表示し（Ｓ４）、当該定型文を用い
て、指導管理を実施した記録データを作成して、電子カ
ルテに登録し（Ｓ５）、それに基づいて会計処理を行う
（Ｓ６）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、電子カルテシス
テム、電子カルテの入力方法、電子カルテの入力プログ
ラムおよびそれを記録した記録媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近の医療関係のシステム分野において
は、電子カルテシステムの研究開発がなされている。電
子カルテシステムとは、コンピュータ等を利用して、医
療において医師がカルテに記載する情報を電子化して運
用および管理するためのものである。従来においては、
医師が紙のカルテに手で書き込むことが一般的であった
ため、電子カルテシステムの導入に対し、戸惑いを覚え
る医師も多く、また、導入に際してはコストも多くかか
るため、電子カルテシステムを導入している病院はそれ
ほど多くないのが現状である。

【０００３】現状においては、オーダシステムまたはオ
ーダエントリシステムと呼ばれるシステム（以下、オー
ダシステムとする。）を用いている病院が多く、これ
は、診察室の医師端末により、処方箋や臨床検査依頼な
どの情報を電子的に入力して、薬剤室のサブシステムや
臨床検査室のサブシステムに、イントラネット等のネッ
トワークを介して、リアルタイムに伝達するものであ
り、診療業務の効率化を図るとともに、患者の待ち時間
の短縮を図ることを意図しているものである。

【０００４】この種のオーダシステムを導入している病
院においては、当該システムと紙カルテとを併せて用い
て、診療業務を行っている。すなわち、システムに入力
出来ない部分は、紙カルテで処理を行っている。

【０００５】このように、医師は現状においては紙カル
テを用いており、診療内容のほとんどは紙カルテに記入
されている。しかしながら、昨今の病院においては、患
者の待ち時間の長さが問題視されており、医師は、患者
の待ち時間の短縮を図るべく、出来るだけ短時間で紙カ
ルテへ必要事項を記入しなければならない。そのため、
どうしても、患者の診療に関する重要事項でない事柄に
ついては、記入漏れが発生してしまうという事態が発生
し得る。

【０００６】指導管理と呼ばれるものがあり、その中に
は、食事の摂取方法や薬の飲み方など薬剤管理に関する
ことも含まれるが、医師の診療の中にも指導管理に含ま
れるものがある。また、難病、ウイルス性疾患、悪性腫
瘍及びてんかん等の指導管理や、在宅療養指導管理（人
工透析など）といった厚生労働省により指定された所定
の病気に関して医師が行う特定の処置もある。このよう
な厚生労働省により指定された所定の病気に関して指導
管理がなされた場合には、その指導管理の内容がカルテ
に書き込まれ、それに基づいて、病院側から患者に対し
て指導管理料が請求されることになっている。

【０００７】従来の紙によるカルテの時代においては、
指導管理料の請求を会計担当の人に知らせるために、医
師がカルテに所定のゴム印を押すことにより、カルテへ
の記載および請求処理を行っていた。

【０００８】また、オーダシステムを導入している病院
においても、指導管理料については、システムへの入力
の有無に関わらず、紙カルテ時代と同様に、ゴム印を用
いて、カルテへの記載および請求処理を行っているのが
一般的である。

【０００９】現行の医事会計制度下では、医師の指導管
理料の診療に占める割合は、かなり高いものであるが、
ともすれば、医師はこの指導管理を行ったことについて
カルテに記載し忘れ、指導管理料を取り漏れる場合が多
く、その損失額は、病院総収入の７％を占めるとも言わ
れている。ましてや、不慣れな電子カルテシステムにお
いては、医師が指導管理について入力し忘れる可能性が
さらに高くなり、病院の損失が多くなることも容易に推
測される。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、現行
においては、医師のケアレスミスによるカルテへの記載
漏れから、指導管理料を取り漏れることが多く、病院の
損失につながるという問題点があった。

【００１１】また、電子カルテシステムに不慣れな医師
が入力を行えば、現行の紙カルテ以上に、指導管理料の
記載漏れおよび取り漏れが多く発生し、さらなる病院の
損失につながってしまう可能性があるという問題点があ
った。

【００１２】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたものであり、厚生労働省により指定された所定
の病気と対になる指導管理料の記載漏れを未然に防止す
るための電子カルテシステム、電子カルテの入力方法、
電子カルテの入力プログラムおよびそれを記録した記録
媒体を得ることを目的としている。

【００１３】

【課題を解決するための手段】この発明は、医師の患者
に対する特定の処置である指導管理の実施を医師に促す
ための電子カルテシステムであって、当該指導管理の対
象となる条件が、各病名毎に、整理番号である指導管理
料コードが付されて格納されている指導管理対象条件格
納手段と、前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の
記録を電子カルテに入力するための定型文を格納してい
る定型文格納手段と、診療対象の患者の病名および患者
の固有データが入力される患者データ入力手段と、入力
された前記患者の病名および前記患者の固有データに従
って、前記指導管理条件格納手段に格納されている前記
条件を参照して、前記患者が指導管理の対象となるか否
かを判定する指導管理判定手段と、前記指導管理判定手
段により指導管理の対象になると判定された場合に、指
導管理の実施を促すためのガイダンスを表示するガイダ
ンス表示手段と、前記指導管理判定手段により指導管理
の対象になると判定された場合に、前記指導管理条件格
納手段から該当する前記指導管理料コードを抽出するコ
ード抽出手段と、前記指導管理を実施するか否かの指令
が入力される実施指令入力手段と、前記実施指令入力手
段に前記指導管理を実施する旨の指令が入力された場合
に、前記コード抽出手段により抽出された前記指導管理
料コードに基づいて、前記定型文格納手段から該当する
定型文を検索し、検索された定型文を表示する定型文表
示手段と、前記定型文を用いて、指導管理を実施した記
録データを作成して、電子カルテに登録する記録作成手
段とを備えた電子カルテシステムである。

【００１４】また、前記記録作成手段により作成された
前記記録データに基づいて会計処理を行うための会計処
理手段をさらに備えた電子カルテシステムである。

【００１５】また、前記ガイダンス表示手段が、所定の
ウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う電子カ
ルテシステムである。

【００１６】また、この発明は、医師の患者に対する特
定の処置である指導管理の実施を医師に促し、実施した
場合に実施の記録データの入力の支援を行う電子カルテ
の入力方法であって、当該指導管理の対象となる条件
が、各病名毎に、整理番号である指導管理料コードとと
もに格納される指導管理対象条件格納ステップと、前記
指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録データを電
子カルテに入力するための定型文が格納される定型文格
納ステップと、診療対象の患者の病名および患者の固有
データが入力される患者データ入力ステップと、入力さ
れた前記患者の病名および前記患者の固有データに従っ
て、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納された
前記条件を参照して、前記患者が指導管理の対象となる
か否かを判定する指導管理判定ステップと、前記指導管
理判定ステップにおいて指導管理の対象になると判定さ
れた場合に、指導管理の実施を促すためのガイダンスを
表示するガイダンス表示ステップと、前記指導管理判定
ステップにおいて指導管理の対象になると判定された場
合に、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納され
た前記指導管理料コードから該当する前記指導管理料コ
ードを抽出するコード抽出ステップと、前記指導管理を
実施するか否かの指令が入力される実施指令入力ステッ
プと、前記実施指令入力ステップに前記指導管理を実施
する旨の指令が入力された場合に、前記コード抽出ステ
ップにより抽出された前記指導管理料コードに基づい
て、前記定型文格納ステップにおいて格納された定型文
から該当する定型文を検索し、検索された定型文を表示
する定型文表示ステップと、前記定型文を用いて、指導
管理を実施した記録データを作成して、電子カルテに登
録する記録作成ステップとを備えた電子カルテの入力方
法である。

【００１７】また、前記記録作成ステップにおいて作成
された前記記録データに基づいて会計処理を行うための
会計処理ステップをさらに備えた電子カルテの入力方法
である。

【００１８】また、前記ガイダンス表示ステップが、所
定のウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う電
子カルテの入力方法である。

【００１９】また、この発明は、医師の患者に対する特
定の処置である指導管理の実施を医師に促し、実施した
場合に実施の記録データの入力の支援を行う電子カルテ
の入力プログラムであって、当該指導管理の対象となる
条件が、各病名毎に、整理番号である指導管理料コード
とともに格納される指導管理対象条件格納ステップと、
前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録データ
を電子カルテに入力するための定型文が格納される定型
文格納ステップと、診療対象の患者の病名および患者の
固有データが入力される患者データ入力ステップと、入
力された前記患者の病名および前記患者の固有データに
従って、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納さ
れた前記条件を参照して、前記患者が指導管理の対象と
なるか否かを判定する指導管理判定ステップと、前記指
導管理判定ステップにおいて指導管理の対象になると判
定された場合に、指導管理の実施を促すためのガイダン
スを表示するガイダンス表示ステップと、前記指導管理
判定ステップにおいて指導管理の対象になると判定され
た場合に、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納
された前記指導管理料コードから該当する前記指導管理
料コードを抽出するコード抽出ステップと、前記指導管
理を実施するか否かの指令が入力される実施指令入力ス
テップと、前記実施指令入力ステップに前記指導管理を
実施する旨の指令が入力された場合に、前記コード抽出
ステップにより抽出された前記指導管理料コードに基づ
いて、前記定型文格納ステップにおいて格納された定型
文から該当する定型文を検索し、検索された定型文を表
示する定型文表示ステップと、前記定型文を用いて、指
導管理を実施した記録データを作成して、電子カルテに
登録する記録作成ステップとをコンピュータに実行させ
るための電子カルテの入力プログラムである。

【００２０】また、前記記録作成ステップにおいて作成
された前記記録データに基づいて会計処理を行うための
会計処理ステップをさらにコンピュータに実行させる電
子カルテの入力プログラムである。

【００２１】また、前記ガイダンス表示ステップが、所
定のウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う電
子カルテの入力プログラムである。

【００２２】また、この発明は、医師の患者に対する特
定の処置である指導管理の実施を医師に促し、実施した
場合に実施の記録データの入力の支援を行うための電子
カルテの入力プログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体であって、前記電子カルテの入力プロ
グラムが、当該指導管理の対象となる条件が、各病名毎
に、整理番号である指導管理料コードとともに格納され
る指導管理対象条件格納ステップと、前記指導管理料コ
ード毎に、当該指導管理の記録データを電子カルテに入
力するための定型文が格納される定型文格納ステップ
と、診療対象の患者の病名および患者の固有データが入
力される患者データ入力ステップと、入力された前記患
者の病名および前記患者の固有データに従って、前記指
導管理条件格納ステップにおいて格納された前記条件を
参照して、前記患者が指導管理の対象となるか否かを判
定する指導管理判定ステップと、前記指導管理判定ステ
ップにおいて指導管理の対象になると判定された場合
に、指導管理の実施を促すためのガイダンスを表示する
ガイダンス表示ステップと、前記指導管理判定ステップ
において指導管理の対象になると判定された場合に、前
記指導管理条件格納ステップにおいて格納された前記指
導管理料コードから該当する前記指導管理料コードを抽
出するコード抽出ステップと、前記指導管理を実施する
か否かの指令が入力される実施指令入力ステップと、前
記実施指令入力ステップに前記指導管理を実施する旨の
指令が入力された場合に、前記コード抽出ステップによ
り抽出された前記指導管理料コードに基づいて、前記定
型文格納ステップにおいて格納された定型文から該当す
る定型文を検索し、検索された定型文を表示する定型文
表示ステップと、前記定型文を用いて、指導管理を実施
した記録データを作成して、電子カルテに登録する記録
作成ステップとをコンピュータに実行させるための電子
カルテの入力プログラムである記録媒体である。

【００２３】また、前記電子カルテの入力プログラム
が、前記記録作成ステップにおいて作成された前記記録
データに基づいて会計処理を行うための会計処理ステッ
プをさらに備えている記録媒体である。

【００２４】また、前記電子カルテの入力プログラムの
前記ガイダンス表示ステップが、所定のウインドウを用
いて、前記ガイダンス表示を行う記録媒体である。

【００２５】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１は、本発明の
実施の形態１による電子カルテシステムの全体構成の概
略を示した構成図である。図において、１は、医師の診
察室に設置され、医師が電子カルテの作成等を行うため
の医師端末である。医師端末１には、図のように、キー
ボードおよびマウス等から構成された入力手段１ａや、
ＣＲＴ等のディスプレイから構成された表示手段１ｂ、
および、プリンタ等から構成された出力手段１ｃが接続
されている。２は、医師端末１にイントラネット等の通
信網３を介して接続され、病院の中央システムを構成し
ているサーバ、４は、会計室に設置され、医師端末１お
よびサーバ２に通信網３を介して接続されている会計シ
ステム、５は、患者の氏名、住所、年齢、生年月日、性
別、保険の種類等の患者の固有データを格納している患
者ＩＤデータ格納手段、６は、医師が作成した全ての電
子カルテの情報を格納している電子カルテ格納手段、７
は、診療に訪れた患者が、医師の指導管理の対象である
か否かを判断するための条件を格納している指導管理オ
ーダ条件格納手段、８は、指導オーダ条件格納手段７に
格納された上記条件を満たした場合に、医師端末１の表
示手段１ｂにガイダンスを表示して、医師に対して、指
導管理を行うことを促するとともに、医師が指導管理を
行うか否かの確認をするためのガイダンス表示データを
格納しているガイダンス表示データ格納手段、９は、医
師による指導管理が実施された場合に、指導の要綱を医
師が電子カルテに記載する際に用いるための定型文を格
納している指導管理定型文格納手段、１０は、各病気の
病名とそれに付された整理番号である病名コードとを格
納している病名マスタである。

【００２６】次に、図１に示した指導管理オーダ条件格
納手段７の具体的な構成の一例について説明する。指導
管理オーダ条件格納手段７は、図２に示すように、テー
ブル１およびテーブル２の２つのテーブルから構成され
ている。テーブル１は、診療に訪れた患者が、医師の指
導管理の対象であるか否かを判断するための条件を格納
しており、テーブル２には、当該テーブル１に格納され
た条件のうちの所定のものに関する詳細条件が格納され
ている。なお、テーブル１には、病名の系統を示す病名
系統情報（例、悪性腫瘍系疾患）、病名ごとに付された
整理番号である病名コード、病名の名称、疾患の部位を
示す部位情報、病名の前に付されていても指導管理の対
象と見なされる接頭語（例、急性または慢性など）、病
名の後に付されていても指導管理の対象と見なされる接
尾語（〜〜の疑い、など）、その他の条件（例、年齢幅
や、同月に何回まで指導管理料の請求が可能かを示す月
内ＭＡＸ回数、など）、当該その他の条件のパラメータ
情報、および、当該病名に対応する指導管理の料金を特
定するための指導管理料コード等が格納されている。テ
ーブル２には、図のように、テーブル１のその他の条件
に関する具体的な数値が格納されている。例えば、テー
ブル１のその他の条件が、年齢幅であったとすると、テ
ーブル２には、そのパラメータ数（例、２個）と、各パ
ラメータの値（例、年齢幅が５才〜１５才であれば、パ
ラメータ１は５、パラメータ２は１５となる。）が格納
されている。

【００２７】次に、図１に示した指導管理定型文格納手
段９の具体的な構成の一例について説明する。指導管理
オーダ条件格納手段９は、図３に示すように、テーブル
３およびテーブル４の２つのテーブルから構成されてい
る。テーブル３には、テーブル１の最左欄に記載されて
いる指導管理料コードごとに、指導内容を特定するため
の指導内容コードが格納されている。テーブル４には、
テーブル３の指導内容コードごとに、指導内容の定型文
（例、「肝臓腫瘍に関して＜＞指導を実施した。」な
ど）が格納されている。

【００２８】次に、動作について説明する。図４は、本
実施の形態における電子カルテシステムの処理の流れを
示した流れ図である。図４に示すように、まず、はじめ
に、ステップＳ１において、医師が医師端末１の入力手
段１ａを用いて、医師端末１の表示装置１ｂの電子カル
テ作成画面（図５参照）に患者の病名（例、肝臓腫瘍）
および患者の固有データを入力する。この際に、病名系
統情報（例、悪性腫瘍系疾患）を入力してもよく、その
場合には、候補となる病名が複数個、医師端末１の表示
手段１ｂに表示されるので、医師がそれらから１つを選
択入力する。次に、ステップＳ２において、医師端末１
から入力された患者の病名および患者の固有データがサ
ーバ２に送信され、サーバ２がそれを受けて、当該病名
に予め付されている病名コード（例、１０３７２８０５
（図２参照））を病名マスタ１０から検索し、当該病名
コードに基づいて、図２に示したテーブル１およびテー
ブ２を参照して、当該患者の病気が指導管理の対象にな
るか否かを判定する。対象になると判定された場合に
は、テーブル１の最右欄の指導管理料コード（例、１１
１０）を抽出するとともに、ステップＳ３において、医
師端末１の表示装置１ｂの電子カルテ作成画面に、ガイ
ダンス表示データ格納手段８内のデータを用いて、所定
のガイダンスを表示して、医師に対して、指導管理を行
うことを促するとともに、医師が指導管理を行うか否か
の確認をする。図５に、ガイダンス表示ウインドウ２０
の一例を示す。ガイダンスの内容としては、例えば、
「指導管理の対象となります。指導管理を行いますか
？」といったメッセージ文とともに、医師の指導管理の
実施／否の指令を入力するための「はい」ボタン２１と
「いいえ」ボタン２２が表示される。医師は、当該ガイ
ダンスに従って、「はい」ボタン２１または「いいえ」
ボタン２２をクリックする。

【００２９】ステップＳ３において「はい」ボタン２１
がクリックされると、ステップＳ４において、テーブル
３を用いて、先にテーブル１から抽出した指導管理料コ
ード（例、１１１０）の値に基づいて、指導内容コード
が検索され（例、１０１）、当該指導内容コードに従っ
て、テーブル４から、定型文（例、「肝臓腫瘍に関して
＜＞指導を実施した。」）が取得され、医師端末１の表
示装置１ｂの電子カルテ作成画面の指導管理欄２５の指
導内容の項目場所（図５参照）に当該定型文が表示され
る。ステップＳ５において、医師により、当該定型文の
追加対象箇所（＜＞のところ）に具体的な内容が付記さ
れ、電子カルテに指導管理を実施した記録データが登録
される。ステップＳ６において、会計システム４が、当
該電子カルテの指導管理欄の当該記録データに基づい
て、会計処理を行う。

【００３０】以上のように、本実施の形態においては、
医師が病名を単に入力することにより、当該病気が指導
管理の対象になるか否かを自動的に判定し、対象であっ
た場合には、ガイダンスを表示して、医師に対して、指
導管理を行うことを促すとともに、医師の実施の意思を
確認し、医師が実施する旨を入力した場合には、当該指
導管理の内容を電子カルテに記載するための定型文を自
動的に表示し、医師がそれに必要事項を付記するだけ
で、容易に電子カルテに指導管理の算定の概要を記載す
ることができるようにしたので、指導管理料の取り漏れ
を未然に確実に防止することができる。

【００３１】なお、上記の説明においては、定型文を１
つだけ表示する例について示したが、その場合に限ら
ず、定型文の候補を複数個表示して、医師が選択できる
ようにしてもよい。

【００３２】また、上記の説明においては、サーバ２
が、図４のステップＳ２〜Ｓ５の処理を行う例について
説明したが、その場合に限らず、医師端末１がそれらの
処理を行うようにしてもよい。さらに、図１に示した符
号５〜１０までの各格納手段を医師端末１に直接接続す
るようにしてもよい。

【００３３】

【発明の効果】この発明は、医師の患者に対する特定の
処置である指導管理の実施を医師に促し、実施した場合
に実施の記録データの入力の支援を行う電子カルテシス
テム、電子カルテの入力方法、電子カルテの入力プログ
ラムおよび電子カルテの入力プログラムを記録した記録
媒体であって、当該指導管理の対象となる条件が、各病
名毎に、整理番号である指導管理料コードとともに格納
され、前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録
データを電子カルテに入力するための定型文が格納さ
れ、診療対象の患者の病名および患者の固有データが入
力され、入力された前記患者の病名および前記患者の固
有データに従って、格納された前記条件を参照して、前
記患者が指導管理の対象となるか否かを判定し、指導管
理の対象になると判定された場合に、指導管理の実施を
促すためのガイダンスを表示するとともに、格納された
前記指導管理料コードから該当する前記指導管理料コー
ドを抽出し、前記指導管理を実施するか否かの指令が入
力され、前記指導管理を実施する旨の指令が入力された
場合に、抽出された前記指導管理料コードに基づいて、
格納された定型文から該当する定型文を検索し、検索さ
れた定型文を表示し、前記定型文を用いて、指導管理を
実施した記録データを作成して、電子カルテに登録する
ようにしたので、厚生労働省により指定された所定の病
気と対になる指導管理料の電子カルテへの記載漏れを未
然に防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態１における電子カルテシ
ステムの全体構成を示した構成図である。

【図２】 本発明の実施の形態１における電子カルテシ
ステムに設けられた指導管理オーダ条件格納手段の内容
の一例を示した説明図である。

【図３】 本発明の実施の形態１における電子カルテシ
ステムに設けられた指導管理定型文格納手段の内容の一
例を示した説明図である。

【図４】 本発明の実施の形態１における電子カルテシ
ステムの処理の流れを示した流れ図である。

【図５】 本発明の実施の形態１における電子カルテシ
ステムの表示手段における電子カルテ作成画面およびガ
イダンス表示ウインドウの一例を示した説明図である。

【符号の説明】

１ 医師端末、１ａ 入力手段、１ｂ 表示手段、１ｃ
出力手段、２ サーバ、３ 通信網、４ 会計システ
ム、５ 患者ＩＤデータ格納手段、６ 電子カルテ格納
手段、７ 指導管理オーダ条件格納手段、８ ガイダン
ス表示データ格納手段、９ 指導管理定型文格納手段、
１０ 病名マスタ、２０ ガイダンス表示ウインドウ、
２５ 指導管理欄。

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 医師の患者に対する特定の処置である指
   導管理の実施を医師に促すための電子カルテシステムで
   あって、 当該指導管理の対象となる条件が、各病名毎に、整理番
   号である指導管理料コードが付されて格納されている指
   導管理対象条件格納手段と、 前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録を電子
   カルテに入力するための定型文を格納している定型文格
   納手段と、 診療対象の患者の病名および患者の固有データが入力さ
   れる患者データ入力手段と、 入力された前記患者の病名および前記患者の固有データ
   に従って、前記指導管理条件格納手段に格納されている
   前記条件を参照して、前記患者が指導管理の対象となる
   か否かを判定する指導管理判定手段と、 前記指導管理判定手段により指導管理の対象になると判
   定された場合に、指導管理の実施を促すためのガイダン
   スを表示するガイダンス表示手段と、 前記指導管理判定手段により指導管理の対象になると判
   定された場合に、前記指導管理条件格納手段から該当す
   る前記指導管理料コードを抽出するコード抽出手段と、 前記指導管理を実施するか否かの指令が入力される実施
   指令入力手段と、 前記実施指令入力手段に前記指導管理を実施する旨の指
   令が入力された場合に、前記コード抽出手段により抽出
   された前記指導管理料コードに基づいて、前記定型文格
   納手段から該当する定型文を検索し、検索された定型文
   を表示する定型文表示手段と、 前記定型文を用いて、指導管理を実施した記録データを
   作成して、電子カルテに登録する記録作成手段とを備え
   たことを特徴とする電子カルテシステム。
2. 【請求項２】 前記記録作成手段により作成された前記
   記録データに基づいて会計処理を行うための会計処理手
   段をさらに備えたことを特徴とする請求項１に記載の電
   子カルテシステム。
3. 【請求項３】 前記ガイダンス表示手段が、 所定のウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う
   ことを特徴とする請求項１または２に記載の電子カルテ
   システム。
4. 【請求項４】 医師の患者に対する特定の処置である指
   導管理の実施を医師に促し、実施した場合に実施の記録
   データの入力の支援を行う電子カルテの入力方法であっ
   て、 当該指導管理の対象となる条件が、各病名毎に、整理番
   号である指導管理料コードとともに格納される指導管理
   対象条件格納ステップと、 前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録データ
   を電子カルテに入力するための定型文が格納される定型
   文格納ステップと、 診療対象の患者の病名および患者の固有データが入力さ
   れる患者データ入力ステップと、 入力された前記患者の病名および前記患者の固有データ
   に従って、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納
   された前記条件を参照して、前記患者が指導管理の対象
   となるか否かを判定する指導管理判定ステップと、 前記指導管理判定ステップにおいて指導管理の対象にな
   ると判定された場合に、指導管理の実施を促すためのガ
   イダンスを表示するガイダンス表示ステップと、 前記指導管理判定ステップにおいて指導管理の対象にな
   ると判定された場合に、前記指導管理条件格納ステップ
   において格納された前記指導管理料コードから該当する
   前記指導管理料コードを抽出するコード抽出ステップ
   と、 前記指導管理を実施するか否かの指令が入力される実施
   指令入力ステップと、 前記実施指令入力ステップに前記指導管理を実施する旨
   の指令が入力された場合に、前記コード抽出ステップに
   より抽出された前記指導管理料コードに基づいて、前記
   定型文格納ステップにおいて格納された定型文から該当
   する定型文を検索し、検索された定型文を表示する定型
   文表示ステップと、 前記定型文を用いて、指導管理を実施した記録データを
   作成して、電子カルテに登録する記録作成ステップとを
   備えたことを特徴とする電子カルテの入力方法。
5. 【請求項５】 前記記録作成ステップにおいて作成され
   た前記記録データに基づいて会計処理を行うための会計
   処理ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項４
   に記載の電子カルテの入力方法。
6. 【請求項６】 前記ガイダンス表示ステップが、 所定のウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う
   ことを特徴とする請求項４または５に記載の電子カルテ
   の入力方法。
7. 【請求項７】 医師の患者に対する特定の処置である指
   導管理の実施を医師に促し、実施した場合に実施の記録
   データの入力の支援を行う電子カルテの入力プログラム
   であって、 当該指導管理の対象となる条件が、各病名毎に、整理番
   号である指導管理料コードとともに格納される指導管理
   対象条件格納ステップと、 前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録データ
   を電子カルテに入力するための定型文が格納される定型
   文格納ステップと、 診療対象の患者の病名および患者の固有データが入力さ
   れる患者データ入力ステップと、 入力された前記患者の病名および前記患者の固有データ
   に従って、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納
   された前記条件を参照して、前記患者が指導管理の対象
   となるか否かを判定する指導管理判定ステップと、 前記指導管理判定ステップにおいて指導管理の対象にな
   ると判定された場合に、指導管理の実施を促すためのガ
   イダンスを表示するガイダンス表示ステップと、 前記指導管理判定ステップにおいて指導管理の対象にな
   ると判定された場合に、前記指導管理条件格納ステップ
   において格納された前記指導管理料コードから該当する
   前記指導管理料コードを抽出するコード抽出ステップ
   と、 前記指導管理を実施するか否かの指令が入力される実施
   指令入力ステップと、 前記実施指令入力ステップに前記指導管理を実施する旨
   の指令が入力された場合に、前記コード抽出ステップに
   より抽出された前記指導管理料コードに基づいて、前記
   定型文格納ステップにおいて格納された定型文から該当
   する定型文を検索し、検索された定型文を表示する定型
   文表示ステップと、 前記定型文を用いて、指導管理を実施した記録データを
   作成して、電子カルテに登録する記録作成ステップとを
   コンピュータに実行させるための電子カルテの入力プロ
   グラム。
8. 【請求項８】 前記記録作成ステップにおいて作成され
   た前記記録データに基づいて会計処理を行うための会計
   処理ステップをさらにコンピュータに実行させることを
   特徴とする請求項７に記載の電子カルテの入力プログラ
   ム。
9. 【請求項９】 前記ガイダンス表示ステップが、 所定のウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う
   ことを特徴とする請求項７または８に記載の電子カルテ
   の入力プログラム。
10. 【請求項１０】 医師の患者に対する特定の処置である
    指導管理の実施を医師に促し、実施した場合に実施の記
    録データの入力の支援を行うための電子カルテの入力プ
    ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体であって、 前記電子カルテの入力プログラムが、 当該指導管理の対象となる条件が、各病名毎に、整理番
    号である指導管理料コードとともに格納される指導管理
    対象条件格納ステップと、 前記指導管理料コード毎に、当該指導管理の記録データ
    を電子カルテに入力するための定型文が格納される定型
    文格納ステップと、 診療対象の患者の病名および患者の固有データが入力さ
    れる患者データ入力ステップと、 入力された前記患者の病名および前記患者の固有データ
    に従って、前記指導管理条件格納ステップにおいて格納
    された前記条件を参照して、前記患者が指導管理の対象
    となるか否かを判定する指導管理判定ステップと、 前記指導管理判定ステップにおいて指導管理の対象にな
    ると判定された場合に、指導管理の実施を促すためのガ
    イダンスを表示するガイダンス表示ステップと、 前記指導管理判定ステップにおいて指導管理の対象にな
    ると判定された場合に、前記指導管理条件格納ステップ
    において格納された前記指導管理料コードから該当する
    前記指導管理料コードを抽出するコード抽出ステップ
    と、 前記指導管理を実施するか否かの指令が入力される実施
    指令入力ステップと、 前記実施指令入力ステップに前記指導管理を実施する旨
    の指令が入力された場合に、前記コード抽出ステップに
    より抽出された前記指導管理料コードに基づいて、前記
    定型文格納ステップにおいて格納された定型文から該当
    する定型文を検索し、検索された定型文を表示する定型
    文表示ステップと、 前記定型文を用いて、指導管理を実施した記録データを
    作成して、電子カルテに登録する記録作成ステップとを
    コンピュータに実行させるための電子カルテの入力プロ
    グラムであることを特徴とする記録媒体。
11. 【請求項１１】 前記電子カルテの入力プログラムが、 前記記録作成ステップにおいて作成された前記記録デー
    タに基づいて会計処理を行うための会計処理ステップを
    コンピュータにさらに実行させるための電子カルテの入
    力プログラムであることを特徴とする請求項１０に記載
    の記録媒体。
12. 【請求項１２】 前記電子カルテの入力プログラムの前
    記ガイダンス表示ステップが、 所定のウインドウを用いて、前記ガイダンス表示を行う
    ことを特徴とする請求項１０または１１に記載の記録媒
    体。