JP2003240707A - 全反射減衰を利用したセンサー - Google Patents

全反射減衰を利用したセンサー

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JP2003240707A JP2002036792A JP2002036792A JP2003240707A JP 2003240707 A JP2003240707 A JP 2003240707A JP 2002036792 A JP2002036792 A JP 2002036792A JP 2002036792 A JP2002036792 A JP 2002036792A JP 2003240707 A JP2003240707 A JP 2003240707A
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    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全反射減衰の状態の変化を測定するセンサー
において、試料液と参照液間の屈折率差による影響を低
減して、測定精度を向上する。 【解決手段】 センシング物質30が配された測定チップ
6およびリファレンスチップ6’に、それぞれ試料液11
および参照液11’を供給し、光ビーム13を金属膜12と誘
電体ブロック10との界面10bで全反射条件が得られるよ
うに種々の角度で入射させ、界面10bにおいて全反射し
た光ビーム13をフォトダイオードアレイ17で検出し、リ
ファレンスユニット1’の測定結果を用いて、測定ユニ
ット1の測定結果を補正して全反射減衰の状態の変化を
測定する。測定に先立ち、混合器52において、参照液1
1’に高濃度溶媒またはPBSを混合して、全反射減衰
角検出部53において検出された参照液11’の全反射減衰
角が、全反射減衰角検出部43において検出された試料液
11の全反射減衰角と略同一になるように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面プラズモンの
発生を利用して物質の特性を分析する表面プラズモンセ
ンサー等の全反射減衰を利用したセンサーに関し、特に
詳細には、センシング物質と試料液に含まれる被検体と
の結合作用の状態を測定する全反射減衰を利用したセン
サーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属中においては、自由電子が集団的に
振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そし
て、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、
表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】従来より、この表面プラズモンが光波によ
って励起される現象を利用して、被測定物質の特性を分
析する表面プラズモンセンサーが種々提案されている。
そして、それらの中で特に良く知られているものとし
て、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げ
られる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】上記の系を用いる表面プラズモンセンサー
は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロ
ックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて液体試
料などの被測定物質に接触させられる金属膜と、光ビー
ムを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロック
に対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射
条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系
と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して表
面プラズモン共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検
出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0005】なお上述のように種々の入射角を得るため
には、比較的細い光ビームを入射角を変化させて上記界
面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角
度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビー
ムを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射
させてもよい。前者の場合は、入射した光ビームの入射
角の変化に従って、反射角が変化する光ビームを、上記
反射角の変化に同期して移動する小さな光検出器によっ
て検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリア
センサによって検出することができる。一方後者の場合
は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光でき
る方向に延びるエリアセンサによって検出することがで
きる。
【0006】上記構成の表面プラズモンセンサーにおい
て、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射
角で入射させると、該金属膜に接している被測定物質中
に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネ
ッセント波によって金属膜と被測定物質との界面に表面
プラズモンが励起される。エバネッセント波の波数ベク
トルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立
しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギー
が表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金
属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。こ
の光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線と
して検出される。なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏
光のときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光
で入射するように予め設定しておく必要がある。
【0007】この全反射減衰(ATR)が生じる入射
角、すなわち全反射減衰角θSPより表面プラズモンの
波数が分かると、被測定物質の誘電率が求められる。す
なわち表面プラズモンの波数をKSP、表面プラズモン
の角周波数をω、cを真空中の光速、εとε
それぞれ金属、被測定物質の誘電率とすると、以下の関
係がある。
【0008】
【数1】 すなわち、上記反射光強度が低下する入射角である全反
射減衰角θSPを知ることにより、被測定物質の誘電率
εを算出することができる。また比透磁率が1に近い
物質であれば、誘電率εと屈折率nとの関係はε=n
となる。通常の被測定物質は比透磁率が1に近いため、
誘電率εから屈折率nを求めることができる。また校
正曲線等を使用することにより、これらの値に関連する
被測定物質の種々の特性を求めることができる。
【0009】なおこの種の表面プラズモンセンサーにお
いては、全反射減衰角θSPを精度良く、しかも大きな
ダイナミックレンジで測定することを目的として、特開
平11−326194号に示されるように、アレイ状の
光検出手段を用いることが考えられている。この光検出
手段は、複数の受光素子が所定方向に配設されてなり、
前記界面において種々の反射角で全反射した光ビームの
成分をそれぞれ異なる受光素子が受光する向きにして配
設されたものである。
【0010】そしてその場合は、上記アレイ状の光検出
手段の各受光素子が出力する光検出信号を、該受光素子
の配設方向に関して微分する微分手段が設けられ、この
微分手段が出力する微分値に基づいて被測定物質の屈折
率に関連する特性を求めることが多い。
【0011】また、全反射減衰(ATR)を利用する類
似のセンサーとして、例えば「分光研究」第47巻 第
1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27
頁に記載がある漏洩モードセンサーも知られている。こ
の漏洩モードセンサーは基本的に、例えばプリズム状に
形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一
面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形
成されて、試料液に接触させられる光導波層と、光ビー
ムを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロ
ックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面
で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる
光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定
して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰状態を検
出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0012】上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、
光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して
全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層
を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を
有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するよう
になる。こうして導波モードが励起されると、入射光の
ほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全
反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
そして導波光の波数は光導波層の上の被測定物質の屈折
率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角
を知ることによって、被測定物質の屈折率や、それに関
連する被測定物質の特性を分析することができる。
【0013】なおこの漏洩モードセンサーにおいても、
全反射減衰によって反射光に生じる暗線の位置を検出す
るために、前述したアレイ状の光検出手段を用いること
ができ、またそれと併せて前述の微分手段が適用される
ことも多い。
【0014】また、上述した表面プラズモンセンサーや
漏洩モードセンサーは、創薬研究分野等において、所望
のセンシング物質に結合する特定物質を見いだすランダ
ムスクリーニングへ使用されることがあり、この場合に
は前記薄膜層(表面プラズモンセンサーの場合は金属膜
であり、漏洩モードセンサーの場合はクラッド層および
光導波層)上に上記被測定物質としてセンシング物質を
固定し、該センシング物質上に種々の被検体が溶媒に溶
かされた試料液を添加し、所定時間が経過する毎に前述
の全反射減衰角θSPの角度を測定している。
【0015】試料液中の被検体が、センシング物質と結
合するものであれば、この結合によりセンシング物質の
屈折率が時間経過に伴って変化する。したがって、所定
時間経過毎に上記全反射減衰角θSPを測定し、該全反
射減衰角θSPの角度に変化が生じているか否か測定す
ることにより、被検体とセンシング物質の結合状態を測
定し、その結果に基づいて被検体がセンシング物質と結
合する特定物質であるか否かを判定することができる。
このような特定物質とセンシング物質との組み合わせと
しては、例えば抗原と抗体、あるいは抗体と抗体が挙げ
られる。具体的には、ウサギ抗ヒトIgG抗体をセンシ
ング物質として測定チップに固定し、ヒトIgG抗体を
特定物質として用いることができる。
【0016】なお、被検体とセンシング物質の結合状態
を測定するためには、全反射減衰角θSPの角度そのも
のを必ずしも検出する必要はない。例えばセンシング物
質に試料液を添加し、その後の全反射減衰角θSPの角
度変化量を測定して、その角度変化量の大小に基づいて
結合状態を測定することもできる。前述したアレイ状の
光検出手段と微分手段を全反射減衰を利用したセンサー
に適用する場合であれば、微分値の変化量は、全反射減
衰角θSPの角度変化量を反映しているため、微分値の
変化量に基づいて、センシング物質と被検体との結合状
態を測定することができる。(本出願人による特願2000
-398309号参照)このような全反射減衰を利用した測定
方法および装置においては、底面に予め形成された薄膜
層上にセンシング物質が固定されたカップ状あるいはシ
ャーレ状の測定チップに、溶媒と被検体からなる試料液
を滴下供給して、上述した全反射減衰角θSPの角度変
化量の測定を行っている。
【0017】上記測定チップに試料液を供給し、センシ
ング物質と被検体とが結合すると、センシング物質の屈
折率が変化し、全反射減衰角θSPの角度が変化する。
しかし、測定チップに試料液を供給した後の全反射減衰
角θSPの角度変化は、厳密にはセンシング物質と被検
体の結合による屈折率の変化のみを反映したものではな
い。すなわち、実際に測定される全反射減衰角θ
SPは、センシング物質と試料液の両者の屈折率の影響
を受ける。そのため、全反射減衰角θSPの角度変化
は、センシング物質と試料液中の被検体の結合による屈
折率の変化と、温度変化等に起因する試料液の屈折率変
化の総和を反映したものである。このような、温度変化
等に起因する試料液の屈折率変化により生じる誤差を除
去するために、出願人らは試料液に用いられている溶媒
からなる参照液が供給された測定チップであるリファレ
ンスチップを設け、測定チップにおける全反射減衰角θ
SPの角度変化量からリファレンスチップにおける全反
射減衰角θSPの角度変化量を差し引くことにより、補
正された角度変化量(以下補正角度変化量と記載)を求
め、その補正角度変化量に基づいて、センシング物質と
被検体との結合の有無を判定する判定方法を特開2001-3
30560において提案している。この判定方法を用いれ
ば、センシング物質と被検体とが結合しない場合には、
全反射減衰角θSPの補正角度変化量はほぼ0となるた
め、容易に結合の有無を判定することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記リ
ファレンスチップを用いて算出された補正角度変化量に
基づいて全反射減衰の状態の変化を測定する場合には、
試料液と参照液の屈折率が同一でなければ、精度良く測
定を行うことはできない。通常、参照液としては、試料
液に用いられる溶媒が使用されることが多い。この溶媒
には多くの種類があり、例えば1%のDMSO(ジメチ
ルスルフォキシド)が含まれるPBS(リン酸バッファ
液)が知られている。試料液に用いられる溶媒および参
照液として用いられる溶媒の両者が、正確に1%のDM
SOが含まれるPBSであれば、当然その屈折率は同一
となり問題はない。しかし実際の測定を行う際には、試
料液と参照液の保存環境、例えば保存方法、保存温度あ
るいは保存湿度等が異なり、そのためにPBS中に含ま
れるDMSO濃度が1%から変化してしまい、両者の屈
折率に差が生じてしまう場合があり、このような場合に
は、リファレンスチップを用いて補正角度変化量を算出
しても、精度良く全反射減衰の状態の変化を測定するこ
とは困難である。
【0019】本発明は上記の事情に鑑みて、前記試料液
と前記参照液の屈折率差の影響を低減し、全反射減衰の
状態の変化の測定精度を向上させることのできる全反射
減衰を利用したセンサーを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による全反射減衰
を利用したセンサーは、a1)第1の光ビームを発生さ
せる第1の光源と、前記第1の光ビームに対して透明な
第1の誘電体ブロック、この誘電体ブロックの一面に形
成された第1の薄膜層、この薄膜層の表面上に液体を保
持可能に形成される第1の試料液保持機構を備えてなる
測定チップと、前記第1の薄膜層の表面上に配されて、
試料液中の特定物質と結合しうるセンシング物質と、前
記試料液を前記第1の試料保持機構に供給する試料液供
給手段と、前記第1の光ビームを、前記センシング物質
が配され、前記試料液が供給された前記測定チップの前
記第1の誘電体ブロックに対して、該第1の誘電体ブロ
ックと前記第1の薄膜層との界面で全反射条件が得られ
るように種々の入射角で入射させる第1の光学系と、前
記第1の誘電体ブロックと前記第1の薄膜層との界面で
全反射した第1の光ビームの強度を検出する第1の光検
出手段とから構成される測定ユニットと、 a2)第2の光ビームを発生させる第2の光源と、前記
第2の光ビームに対して透明な第2の誘電体ブロック、
この誘電体ブロックの一面に形成された第2の薄膜層、
この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成される第2
の試料液保持機構を備えてなるリファレンスチップと、
前記第2の薄膜層の表面上に配されて、前記特定物質と
結合しうるセンシング物質と、前記試料液の屈折率と同
等の屈折率を有する参照液を前記第2の試料液保持機構
に供給する参照液供給手段と、前記第2の光ビームを、
前記センシング物質が配されて、前記参照液が供給され
た前記リファレンスチップの前記第2の誘電体ブロック
に対して、該第2の誘電体ブロックと前記第2の薄膜層
との界面で全反射条件が得られるように種々の入射角で
入射させる第2の光学系と、前記第2の誘電体ブロック
と前記第2の薄膜層との界面で全反射した第2の光ビー
ムの強度を検出する第2の光検出手段とからなるリファ
レンスユニットと、 a3)前記第2の光検出手段の検出結果を用いて、前記
第1の光検出手段の検出結果を補正し、該補正された第
1の光検出手段の検出結果に基づいて、全反射減衰の状
態の変化を測定する測定手段とを備えた a)全反射減衰を利用したセンサーにおいて、 b)前記全反射減衰の状態の変化の測定開始前に、前記
試料液の屈折率と前記参照液の屈折率の差を検出する屈
折率差検出手段と、 c)前記屈折率差検出手段により測定された屈折率差に
基づいて、前記試料液の屈折率と前記参照液の屈折率と
が略同一となるように、前記試料液の屈折率または前記
参照液の屈折率を調整する屈折率差調整手段とをさらに
備えたことを特徴とするものである。
【0021】前記屈折率差検出手段としては、前記試料
液供給手段および前記参照液供給手段に設けられたもの
を用いることができる。
【0022】また、前記屈折率差検出手段としては、前
記第1の光検出手段の検出結果および前記第2の光検出
手段の検出結果に基づいて、前記屈折率差を検出するも
のを用いることもできる。
【0023】本発明による他の全反射減衰を利用したセ
ンサーは、a1)第1の光ビームを発生させる第1の光
源と、前記第1の光ビームに対して透明な第1の誘電体
ブロック、この誘電体ブロックの一面に形成された第1
の薄膜層、この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成
される第1の試料液保持機構を備えてなる測定チップ
と、前記第1の薄膜層の表面上に配されて、試料液中の
特定物質と結合しうるセンシング物質と、前記試料液を
前記第1の試料保持機構に供給する試料液供給手段と、
前記第1の光ビームを、前記センシング物質が配され、
前記試料液が供給された前記測定チップの前記第1の誘
電体ブロックに対して、該第1の誘電体ブロックと前記
第1の薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種
々の入射角で入射させる第1の光学系と、前記第1の誘
電体ブロックと前記第1の薄膜層との界面で全反射した
第1の光ビームの強度を検出する第1の光検出手段とか
ら構成される測定ユニットと、 a2)第2の光ビームを発生させる第2の光源と、前記
第2の光ビームに対して透明な第2の誘電体ブロック、
この誘電体ブロックの一面に形成された第2の薄膜層、
この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成される第2
の試料液保持機構を備えてなるリファレンスチップと、
前記第2の薄膜層の表面上に配されて、前記特定物質と
結合しうるセンシング物質と、前記試料液の屈折率と同
等の屈折率を有する参照液を前記第2の試料液保持機構
に供給する参照液供給手段と、前記第2の光ビームを、
前記センシング物質が配されて、前記参照液が供給され
た前記リファレンスチップの前記第2の誘電体ブロック
に対して、該第2の誘電体ブロックと前記第2の薄膜層
との界面で全反射条件が得られるように種々の入射角で
入射させる第2の光学系と、前記第2の誘電体ブロック
と前記第2の薄膜層との界面で全反射した第2の光ビー
ムの強度を検出する第2の光検出手段とからなるリファ
レンスユニットと、 a3)前記第2の光検出手段の検出結果を用いて、前記
第1の光検出手段の検出結果を補正し、該補正された第
1の光検出手段の検出結果に基づいて、全反射減衰の状
態の変化を測定する測定手段とを備えた a)全反射減衰を利用したセンサーにおいて、 b)前記試料液または前記参照液の一方の屈折率が既知
であり、 c)前記全反射減衰の状態の変化の測定開始前に、他方
の屈折率を検出する屈折率検出手段と、 d)前記屈折率検出手段により測定された屈折率に基づ
いて、前記試料液の屈折率と前記参照液の屈折率とが略
同一となるように、前記試料液の屈折率または前記参照
液の屈折率を調整する屈折率調整手段とをさらに備えた
ことを特徴とするものである。
【0024】前記屈折率検出手段としては、前記試料液
および参照液のうち、前記他方の供給手段に設けられた
ものを用いることができる。
【0025】なお、前記屈折率検出手段としては、前記
試料液および参照液のうち、前記他方が供給されるユニ
ットに備えられた前記光検出手段の検出結果に基づい
て、前記屈折率を検出するものを用いることもできる。
【0026】また、上記のようなセンサーとしては、金
属膜を上記薄膜層として用いる前述の表面プラズモンセ
ンサーや、誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド
層と、このクラッド層の上に形成された光導波層とから
なる層を上記薄膜層として用いる前述の漏洩モードセン
サー等がある。
【0027】上記「参照液」としては、試料液に使用さ
れる溶媒が好ましいが、これに限定されるものではな
く、試料液と同等の屈折率を有するものであればよい。
なお、センシング物質との作用特性や光学特性なども、
試料液の特性と同等であることが好ましい。
【0028】また、上記「結合」には、タンパク質−タ
ンパク質相互作用、DNA−タンパク質相互作用、糖−
タンパク質相互作用、タンパク質−ペプチド相互作用、
脂質−タンパク質相互作用や化学物質の結合等が含まれ
ている。
【0029】なお、上記第1の光源と第2の光源、第1
の光学系と第2の光学系、あるいは第1の光検出手段と
第2の光検出手段は、それぞれ別個に設けられるもので
あってもよいし、単一のものであってもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明による全反射減衰を利用したセン
サーは、全反射減衰の状態の変化の測定開始前に、前記
試料液の屈折率と前記参照液の屈折率の差を検出し、両
者間の屈折率差に基づいて、前記試料液の屈折率と前記
参照液の屈折率とが略同一となるように、前記試料液の
屈折率または前記参照液の屈折率を調整するため、全反
射減衰の状態の変化を精度よく、測定することができ
る。
【0031】上記屈折率差検出手段が、前記試料液供給
手段および前記参照液供給手段に設けられたものであれ
ば、試料液および参照液が、測定チップまたはリファレ
ンスチップへ供給される前に試料液および参照液の屈折
率が略同一となるように調整を行うことができるため、
全反射減衰の状態の変化を一層精度よく測定することが
できる。
【0032】また、屈折率差検出手段が、前記第1の光
検出手段の検出結果および前記第2の光検出手段の検出
結果に基づいて、前記屈折率差を検出するものであれ
ば、屈折率差を検出するための装置を新たに設ける必要
がなく、本センサーの大型化および高価格化を防止でき
る。
【0033】本発明の他の全反射減衰を利用したセンサ
ーは、前記試料液または前記参照液の一方の屈折率が既
知であり、前記全反射減衰の状態の変化の測定開始前
に、他方の屈折率を検出し、前記試料液の屈折率と前記
参照液の屈折率とが略同一となるように、前記試料液の
屈折率または前記参照液の屈折率を調整するため、試料
液と参照液の屈折率差の影響を低減し、全反射減衰の状
態の変化の測定精度を向上させることができる。
【0034】上記屈折率検出手段が、試料液および参照
液のうちの屈折率が未知である方の液の供給手段に設け
られたものであれば、試料液または参照液が、測定チッ
プまたはリファレンスチップへ供給される前に試料液ま
たは参照液の屈折率が略同一となるように調整を行うこ
とができるため、全反射減衰の状態の変化を一層精度よ
く測定することができる。
【0035】また、上記屈折率検出手段が、試料液およ
び参照液のうちの屈折率が未知である方の液が供給され
るユニットに備えられた光検出手段に設けられたもので
あれば、屈折率を検出するための装置を新たに設ける必
要がなく、本センサーの大型化および高価格化を防止で
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態による表面プラズモンセンサーの側面形状を示す
ものである。この表面プラズモンセンサーにおいては、
測定ユニットではセンシング物質が配された測定チップ
に被検体と溶媒からなる試料液を供給し、またリファレ
ンスユニットではセンシング物質が配されたリファレン
スチップに上記溶媒からなる参照液を供給し、それぞれ
のユニットにおいて、所定時間経過後の表面プラズモン
共鳴による全反射減衰角θSPの角度変化量を求め、測
定ユニットにおける角度変化量からリファレンスユニッ
トにおける角度変化量を差し引いた補正角度変化量に基
づいて、センシング物質と被検体の結合の有無を測定
し、被検体がセンシング物質と結合する特定物質である
か否かを判定するものであり、試料液および参照液をそ
れぞれ測定チップおよびリファレンスチップへ供給する
前に、試料液と参照液間の屈折率差を測定し、参照液の
濃度を調整して、試料液と参照液間の屈折率を略同一の
屈折率とする屈折率差調整動作を行うものである。
【0037】図1に示すように、この表面プラズモンセ
ンサーは、光測定部5、測定チップ6および試料液供給
部40から成る測定ユニット1と、光測定部5’、リファ
レンスチップ6’および参照液供給部41からなるリファ
レンスユニット1’と、各ユニットの測定結果を受ける
コンピュータシステム等からなり、測定手段としての信
号処理部20と、この信号処理部20に接続された表示部21
とを備えている。
【0038】測定ユニット1の測定チップ6は、概略四
角錐の一部が切り取られた形状とされた誘電体ブロック
10と、この誘電体ブロック10の一面(図中の上面)に形
成された、例えば金、銀、銅、アルミニウム等からなる
金属膜12とから構成されている。
【0039】誘電体ブロック10は例えば透明樹脂等から
なり、金属膜12が形成された部分の周囲が嵩上げされた
形とされ、この嵩上げされた部分10aは試料液11を貯え
る試料液保持機構として機能する。なお本例では、金属
膜12の上にセンシング物質30が固定されるが、このセン
シング物質30については後述する。
【0040】測定チップ6は、例えばテーブル31に設け
られたチップ保持孔31aに嵌合固定される。
【0041】光測定部5は、1本の光ビーム13を発生さ
せる半導体レーザ等からなる光源14と、上記光ビーム13
を誘電体ブロック10に通し、該誘電体ブロック10と金属
膜12との界面10bに対して、種々の入射角が得られるよ
うに入射させる光学系である集光レンズ15と、上記界面
10bで全反射した光ビーム13を平行光化するコリメータ
ーレンズ16と、この平行光化された光ビーム13を検出す
る光検出手段であるフォトダイオードアレイ17と、この
フォトダイオードアレイ17に接続された微分手段として
の差動アンプアレイ18と、ドライバ19とを備えている。
【0042】試料液供給部40は、被検体と溶媒からなる
試料液11が準備されている試料液容器42と、該試料液11
の全反射減衰角θSPを測定する全反射減衰角検出部43
と、試料液11を測定チップ6へ滴下する滴下部44と、試
料液容器42から全反射減衰角検出部43へ試料液11を送液
するポンプ45と、全反射減衰角検出部43から滴下部44へ
試料液を送液するポンプ46とを備えている。全反射減衰
角検出部43、ポンプ45およびポンプ46は、信号処理部20
へ接続されている。
【0043】全反射減衰角検出部43は、検出部43自体が
表面プラズモンセンサーであり、図2に示すように、紙
面に垂直な方向に長軸が延びる三角柱形の誘電体ブロッ
ク35と、この誘電体ブロック35の一面(図中上面)に形
成されて、試料液11に接触させられる金属膜36とからな
る測定チップ37と、図1に示す光測定部5と同様の構成
を有する光測定部38と、金属膜36上に試料液11を保持す
る保持機構39から構成されている。
【0044】なお、試料液11は、溶媒(1%のDMSO
が含まれるPBS)+被検体の状態で凍結保存されてい
る凍結被検体を解凍し、さらに溶媒(1%のDMSOが
含まれるPBS)を加えて作成される。リファレンスユ
ニット1’のリファレンスチップ6’は、測定チップ6
と同様に、誘電体ブロック10と、金属膜12とから構成さ
れている。なお、リファレンスチップ6’には、試料液
11の溶媒からなる参照液11’が供給されている。光測定
部5’は、光測定部5と同様の構成を有している。
【0045】参照液供給部41は、試料液11の溶媒からな
る参照液11’が準備されている参照液容器48と、10%
のDMSOが含まれるPBS(以下高濃度溶媒と記載)
が準備されている高濃度溶媒容器49と、PBSが準備さ
れているPBS容器50と、後述する信号処理部20からの
制御により高濃度溶媒またはPBSを選択するセレクタ
51と、参照液11’と、高濃度溶媒またはPBSを混合す
る混合器52と、該参照液11’の全反射減衰角θSPを測
定する全反射減衰角検出部53と、後述する信号処理部20
からの制御により参照液11’を廃棄または通過させる選
択廃棄部54と、参照液11’をリファレンスチップ6’へ
滴下する滴下部55と、参照液容器48から混合器52へ参照
液11’を送液するポンプ56と、全反射減衰角検出部53か
ら滴下部55へ参照液11’を送液するポンプ57とを備えて
いる。なお、セレクタ51、混合器52、全反射減衰角検出
部53、選択廃棄部54、ポンプ56およびポンプ57は信号処
理部20へ接続されている。なお、全反射減衰角検出部4
3、全反射減衰角検出部53および信号処理部20は、本発
明の屈折率差検出手段として機能するものであり、高濃
度溶媒容器49、PBS容器50、セレクタ51、混合器52、
選択廃棄部54および信号処理部20は、本発明の屈折率差
調整手段として機能するものである。
【0046】図3は、この測定ユニット1およびリファ
レンスユニット1’の電気的構成を示すブロック図であ
る。図示の通り上記ドライバ19は、差動アンプアレイ18
の各差動アンプ18a、18b、18c……の出力をサンプル
ホールドするサンプルホールド回路22a、22b、22c…
…、これらのサンプルホールド回路22a、22b、22c…
…の各出力が入力されるマルチプレクサ23、このマルチ
プレクサ23の出力をデジタル化して信号処理部20に入力
するA/D変換器24、マルチプレクサ23とサンプルホー
ルド回路22a、22b、22c……とを駆動する駆動回路2
5、信号処理部20からの指示に基づいて駆動回路25の動
作を制御するコントローラ26から構成されている。
【0047】信号処理部20は、実際の測定に先立ち、試
料液11および参照液11’が、それぞれ測定チップ6およ
びリファレンスチップ6’へ供給される前に、試料液11
と参照液11’間の全反射減衰角θSPを測定し、参照液
11’の濃度を調整して、試料液11と参照液11’間の全反
射減衰角θSPを略同一の値に調整することにより、試
料液11と参照液11’の屈折率を略同一の値に調整する屈
折率差調整動作を行い、その後試料液11および参照液1
1’をそれぞれ測定チップ6およびリファレンスチップ
6’へ供給して実際の測定を行い、被検体が特定物質で
あるか否かを判定するものである。
【0048】ここで、まず実際の測定動作を説明する前
に、測定原理の詳細を説明する。図1に示す通り、レー
ザ光源14から発散光状態で出射した光ビーム13は、集光
レンズ15の作用により、誘電体ブロック10と金属膜12と
の界面10b上で集束する。したがって光ビーム13は、界
面10bに対して種々の入射角θで入射する成分を含むこ
とになる。なおこの入射角θは、全反射角以上の角度と
される。そこで、光ビーム13は界面10bで全反射し、こ
の反射した光ビーム13には、種々の反射角で反射する成
分が含まれることになる。
【0049】なお光ビーム13は、界面10bに対してp偏
光で入射させる。そのようにするためには、予めレーザ
光源14をその偏光方向が所定方向となるように配設すれ
ばよい。その他、波長板や偏光板で光ビーム13の偏光の
向きを制御してもよい。
【0050】界面10bで全反射した後、コリメーターレ
ンズ16によって平行光化された光ビーム13は、フォトダ
イオードアレイ17により検出される。本例におけるフォ
トダイオードアレイ17は、複数のフォトダイオード17
a、17b、17c……が1列に並設されてなり、各フォト
ダイオード17a、17b、17c……は図1の図示面内にお
いて、平行光化された光ビーム13の進行方向に対してフ
ォトダイオード並設方向がほぼ直角となる向きに配設さ
れている。したがって、上記界面10bにおいて種々の反
射角で全反射した光ビーム13の各成分を、それぞれ異な
るフォトダイオード17a、17b、17c……が受光するこ
とになる。
【0051】上記フォトダイオード17a、17b、17c…
…の各出力は、差動アンプアレイ18の各差動アンプ18
a、18b、18c……に入力される。この際、互いに隣接
する2つのフォトダイオードの出力が、共通の差動アン
プに入力される。したがって各差動アンプ18a、18b、
18c……の出力は、複数のフォトダイオード17a、17
b、17c……が出力する光検出信号を、それらの並設方
向に関して微分したものと考えることができる。
【0052】まず、各差動アンプ18a、18b、18c……
の出力は、それぞれサンプルホールド回路22a、22b、
22c……により所定のタイミングでサンプルホールドさ
れ、マルチプレクサ23に入力される。マルチプレクサ23
は、サンプルホールドされた各差動アンプ18a、18b、
18c……の出力を、所定の順序に従って出力され、A/
D変換器24に入力する。A/D変換器24はこれらの出力
をデジタル化して信号処理部20に入力する。
【0053】図4は、界面10bで全反射した光ビーム13
の入射角θ毎の光強度と、差動アンプ18a、18b、18c
……の出力との関係を説明するものである。ここで、光
ビーム13の界面10bへの入射角θと上記光強度Iとの関
係は、同図(1)のグラフに示すようなものであるとす
る。
【0054】界面10bにある特定の入射角θSPで入射
した光は、金属膜12と試料11との界面に表面プラズモン
を励起させるので、この光については反射光強度Iが鋭
く低下する。つまりθSPが全反射減衰角であり、この
角度θSPにおいて反射光強度Iは最小値を取る。この
反射光強度Iの低下は、図1にDで示すように、反射光
中の暗線として観察される。
【0055】また図4の(2)は、フォトダイオード17
a、17b、17c……の並設方向を示しており、先に説明
した通り、これらのフォトダイオード17a、17b、17c
……の並設方向位置は上記入射角θと一義的に対応して
いる。
【0056】そしてフォトダイオード17a、17b、17c
……の並設方向位置、つまりは入射角θと、差動アンプ
18a、18b、18c……の出力I’(反射光強度Iの微分
値)との関係は、同図(3)に示すようなものとなる。
【0057】測定に先立って、まず信号処理部20は微分
値I’の初期値I’rの設定処理を行う。信号処理部20
は、A/D変換器24から入力された微分値I’の値に基
づいて、差動アンプ18a、18b、18c……の中から、反
射光強度Iの変化が減少から増加へ転ずる点近傍、すな
わち全反射減衰角θSPに対応する微分値I’=0に最
も近い微分値I’minが得られている差動アンプを選択
する。図4の例では差動アンプ18eとなる。
【0058】信号処理部20には、差動アンプ18eから出
力された微分値I’minが入力され、不図示の記憶部に
記憶される。以後所定時間間隔で、差動アンプ18eから
出力された微分値I’minが測定され、微分値I’minか
ら初期値I’rが減算された微分値の変化量ΔI’を算
出する。最初の測定時には、差動アンプ18eが出力する
微分値I’の大小にかかわらず、微分値の変化量ΔI’
はほぼ0となる。以後所定時間が経過する毎に、最初に
微分値を測定したときから測定時までの間の微分値の変
化量ΔI’が算出される。
【0059】微分値I’は、測定チップの金属膜12(図
1参照)に接している物質の誘電率つまりは屈折率が変
化して、図4の(1)に示す曲線が左右方向に移動する
形で変化すると、それに応じて上下する。したがって、
この微分値I’の変化量ΔI’を時間の経過とともに測
定し続けることにより、全反射減衰角θSPの角度変化
量を測定することができ、この角度変化量に基づいて、
金属膜12に接しているセンシング物質30の屈折率変化を
調べることができる。
【0060】すなわち、金属膜12上に配されたセンシン
グ物質30が試料液中の特定物質(被検体)と結合するも
のであれば、センシング物質30の屈折率に変化が生じて
いるため、全反射減衰角θSPの角度変化の有無により
被検体が特定物質であるか否かを判定することができ
る。
【0061】実際に測定を行う際には、測定チップ6に
試料液11を供給すると同時に、参照液11’をリファレン
スチップ6’にも滴下供給し、測定ユニット1とリファ
レンスユニット1’におけるそれぞれの微分値の変化量
ΔI’を所定時間間隔で測定する。
【0062】信号処理部20では、測定ユニット1におい
て測定された微分値の変化量ΔI’、すなわち全反射減
衰角θSPの角度変化量からリファレンスユニット1’
において測定された微分値の変化量ΔI’、すなわち全
反射減衰角θSPの角度変化量を差し引いて、補正角度
変化量を求め、この補正角度変化量に基づいて、被検体
がセンシング物質30と結合する特定物質であるか否かを
調べる。
【0063】次に、上記の実際の測定の前に行われる屈
折率差調整動作を行う際の動作を、説明する。まず測定
ユニット1の試料液供給部40のポンプ45は、所定量の試
料液11を試料液容器42から全反射減衰角検出部43の保持
機構39へ送液する。全反射減衰角検出部43で、実際の測
定と同様に、光ビーム13を誘電体ブロック35へ入射さ
せ、金属膜36と試料液11の界面で反射した光ビーム13の
光強度Iをフォトダイオードアレイ17で検出し、ドライ
バ19から光強度Iの微分値であるI’を信号処理部20へ
出力する。信号処理部20において、微分値I’から試料
液11の全反射減衰角θ1SPを算出する。
【0064】同時に、リファレンスユニット1’の参照
液供給部41において、まず、ポンプ56は所定量の参照液
11’を参照液容器48から混合器52へ送液する。混合器52
はこの参照液11’を全反射減衰角検出部53へ送液する。
全反射減衰角検出部53では、全反射減衰角検出部43と同
様に、光ビーム13を誘電体ブロック35へ入射させ、金属
膜36と参照液11’の界面で反射した光ビーム13の光強度
Iをフォトダイオードアレイ17で検出し、ドライバ19か
ら光強度Iの微分値であるI’を信号処理部20へ出力す
る。信号処理部20では、微分値I’から参照液11’の全
反射減衰角θ2 SPを算出する。
【0065】信号処理部20では、参照液11’の全反射減
衰角θ2SPと、試料液11の全反射減衰角θ1SPとを
比較する。参照液11’の全反射減衰角θ2SPが試料液
11の全反射減衰角θ1SPより大きい場合には、参照液
11’中のDMSO濃度が、試料液11中のDMSO濃度よ
り高いとみなすことができるため、信号処理部20は、D
MSO濃度の低い参照液11’を作成する制御へ移行す
る。参照液11’の全反射減衰角θ2SPが試料液11の全
反射減衰角θ1SPより小さい場合には、参照液11’中
のDMSO濃度が、試料液11中のDMSO濃度より低い
とみなすことができるため、信号処理部20は、DMSO
濃度の高い参照液11’を作成する制御へ移行する。
【0066】また、信号処理部20では、参照液11’の全
反射減衰角θ2SPが、試料液11の全反射減衰角θ1
SPと等しい場合には、選択廃棄部54およびポンプ57を
制御して、参照液11’を滴下部55へ送液し、リファレン
スチップ6’へ滴下する。この際、試料液11も同時に測
定チップ6へ滴下し、測定を開始する。
【0067】以下まず、参照液容器48に準備された参照
液11’の全反射減衰角θ2SPが試料液11の全反射減衰
角θ1SPより大きく、DMSO濃度の低い参照液11’
を作成する場合の動作を説明する。まず、全反射減衰角
検出部53に保持されている参照液11’を選択廃棄部54か
ら廃棄する。次にポンプ56およびセレクタ51により、所
定量の参照液11’および所定量のPBSをそれぞれ参照
液容器48およびPBS容器50から混合器52へ送液する。
混合器52では、参照液11’およびPBSを混合し、DM
SO濃度の低い参照液11’を作成する。全反射減衰角検
出部53において、再度このDMSO濃度の低い参照液1
1’の全反射減衰角θ2SPを求め、この参照液11’の
全反射減衰角θ2SPと、試料液11の全反射減衰角θ1
SPとを比較する。
【0068】また、参照液容器48に保持された参照液1
1’の全反射減衰角θ2SPが試料液11の全反射減衰角
θ1SPより小さく、DMSO濃度の高い参照液11’を
作成する場合には、まず選択廃棄部54において、参照液
11’を廃棄する。次にポンプ56およびセレクタ51によ
り、所定量の参照液および所定量の高濃度溶媒をそれぞ
れ参照液容器48およびPBS容器50から混合器52へ送液
する。混合器52では、参照液11’および高濃度溶媒を混
合し、再度全反射減衰角検出部53において、DMSO濃
度の高い参照液11’の全反射減衰角θ2SPを求め、比
較する。
【0069】信号処理部20では、参照液11’の全反射減
衰角θ2SPと、試料液11の全反射減衰角θ1SPとの
比較値から参照液11’と混合する高濃度溶媒あるいはP
BSの量を調整し、上記の調整動作を1回あるいは数回
行う。参照液11’の全反射減衰角θ2SPが、試料液11
の全反射減衰角θ1SPと等しくなれば、選択廃棄部54
およびポンプ57を制御して、この時点で、全反射減衰角
検出部53に保持されている参照液11’を滴下部55へ送液
し、リファレンスチップ6’へ滴下する。この際、試料
液11も同時に測定チップ6へ滴下し、測定を開始する。
【0070】以上の説明から明かなように本実施形態で
は、試料液11と、全反射減衰角が等しい参照液11’が作
成され、この参照液11’を用いて測定が行われるため、
試料液11と参照液11’の屈折率差の影響による誤差が生
じることを防止できる。このため、例えば、被検体の凍
結や解凍等の作業を行う際に、溶媒の蒸発などにより溶
媒中のDMSO濃度が1%からずれてしまい、試料液の
屈折率が変化している場合等であっても、被検体がセン
シング物質と結合する特定物質であるか否かを高精度に
測定することができる。
【0071】なお、本実施の形態においては、本発明の
屈折率差検出手段が、参照液供給部41に設けられたた
め、試料液11および参照液11’が、測定チップ6または
リファレンスチップ6’へ供給される前に試料液11およ
び参照液11’の屈折率が略同一となるように調整を行う
ことができるため、全反射減衰の状態の変化を一層精度
よく測定することができる。
【0072】なお、本実施の形態の変型例として、図2
に示す全反射減衰角検出部43および53の代わりに、図5
の(a)に示すような、センシング物質が添加されてい
ない測定チップを用いて全反射減衰角を測定する検出部
を用いてもよい。また図5の(b)に示すような誘電体
ブロック35と試料液11あるいは参照液11’の界面におけ
る全反射の臨界角を検出する臨界角検出部を用いてもよ
い。また、本発明における屈折率差検出手段では、屈折
率差が検出できればよく、屈折率そのものを検出する必
要がないため、全反射減衰角検出部43および53の代わり
として、屈折率に関連する特性を測定できる検出部であ
れば、いかなるものも用いることができる。このような
場合にも、本実施の形態と同様に、信号処理部20により
試料液11および参照液11’間の屈折率に関連する特性が
等しくなるように、DMSO濃度を調整すればよい。ま
た、選択廃棄部54を設けずに、全ての参照液11’を滴下
部55から滴下させ、滴下部55とリファレンスチップ6’
の間に、不要な参照液11’が滴下された場合には、その
参照液11’を廃棄する選択廃棄部を設けてもよい。
【0073】なお、高濃度溶媒容器49、PBS容器50、
セレクタ51、混合器52、選択廃棄部54および信号処理部
20からなる屈折率差調整手段は、本実施の形態において
は参照液供給部41に設けているが、これに限定されるも
のではなく、試料液供給部40に設けたり、あるいは試料
液供給部40および参照液供給部41の両者に設けてもよ
い。
【0074】次に、図6を参照して本発明の第2の実施
形態について説明する。なおこの図6において、図1中
の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらに
ついての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0075】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
を詳細に説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に
よる表面プラズモンセンサーの側面形状を示すものであ
る。この表面プラズモンセンサーにおいては、センシン
グ物質が配された測定チップに被検体と溶媒からなる試
料液を供給し、またセンシング物質が配されたリファレ
ンスチップに上記溶媒からなる参照液を供給し、それぞ
れのユニットにおいて、所定時間経過後の表面プラズモ
ン共鳴による全反射減衰角θSPの角度変化量を求め、
測定ユニットにおける角度変化量からリファレンスユニ
ットにおける角度変化量を差し引いた補正角度変化量に
基づいて、センシング物質と被検体の結合の有無を測定
し、被検体がセンシング物質と結合する特定物質である
か否かを判定するものであり、試料液11および参照液1
1’がそれぞれ測定チップ6およびリファレンスチップ
6’へ供給された直後に、測定チップ6とリファレンス
チップ6’の全反射減衰角を測定し、測定チップ6また
はリファレンスチップ6’へ高濃度溶媒を滴下して、試
料液11と参照液11’間の屈折率を略同一の屈折率とする
屈折率差調整動作を行うものである。
【0076】図6に示すように、この表面プラズモンセ
ンサーは、光測定部5、測定チップ6および試料液供給
部60から成る測定ユニット2と、光測定部5’、リファ
レンスチップ6’および参照液供給部61からなるリファ
レンスユニット2’と、調整部62と、各ユニットの測定
結果を受けるコンピュータシステム等からなり、測定手
段としての信号処理部72と、この信号処理部72に接続さ
れた表示部21とを備えている。
【0077】試料液供給部60は、試料液11が準備されて
いる試料液容器42と、試料液11または高濃度溶媒を保持
する保持部63と、試料液11を測定チップ6へ滴下する滴
下部44と、試料液容器42から保持部63へ試料液を送液す
るポンプ64と、保持部63から滴下部44へ試料液11または
高濃度溶媒を送液するポンプ65とを備えている。ポンプ
64およびポンプ65は、信号処理部71へ接続されている。
【0078】参照液供給部61は、試料液の溶媒(1%の
DMSOが含まれるPBS)である参照液11’が準備さ
れている参照液容器48と、参照液11’または高濃度溶媒
を保持する保持部67と、参照液11’を測定チップ6へ滴
下する滴下部64と、参照液容器48から保持部66へ参照液
11’を送液するポンプ67と、保持部66から滴下部53へ参
照液11’または高濃度溶媒を送液するポンプ68とを備え
ている。ポンプ67およびポンプ68は、信号処理部72へ接
続されている。
【0079】調整部62は、高濃度溶媒(10%のDMS
Oが含まれるPBS)が準備されている高濃度溶媒容器
69と、信号処理部72からの制御により、高濃度溶媒を保
持部63または保持部66へ供給するセレクタ70とを備えて
いる。
【0080】信号処理部72は、実際の測定に先立ち、試
料液11および参照液11’が、それぞれ測定チップ6およ
びリファレンスチップ6’へ供給された直後に、光測定
部5および5’を動作させ、測定チップ6およびリファ
レンスチップ6’における全反射減衰角θSPを測定
し、試料液11または参照液11’の濃度を調整して、試料
液11と参照液11’間の全反射減衰角θSPを略同一の値
に調整することにより、試料液11と参照液11’の屈折率
を略同一の値に調整する屈折率差調整動作を行い、その
後、実際の測定を行い、被検体が特定物質であるか否か
を判定するものである。
【0081】なお、光測定部5、光測定部5’および信
号処理部72は、本発明の屈折率差検出手段として機能す
るものであり、調整部62、保持部63、保持部66および信
号処理部72は、本発明の屈折率差調整手段として機能す
るものである。
【0082】実際の測定における動作は、第1の実施形
態とほぼ同一であるため、説明を省略し、実際の測定の
前に行われる屈折率差調整動作を行う際の動作を説明す
る。まず測定ユニット2の試料液供給部60のポンプ64
は、所定量の試料液11を試料液容器42から保持部63へ送
液する。ポンプ65は、試料液11を保持部63から滴下部44
へ送液する。試料液11は、滴下部44から測定チップ6へ
滴下される。
【0083】同様に、参照液供給部61において、参照液
11’が参照液容器48から保持部66を介して、滴下部53か
らリファレンスユニット6’に滴下される。
【0084】信号処理部72は、試料液11および参照液1
1’が、それぞれ測定チップ6およびリファレンスチッ
プ6’へ供給された直後に、光測定部5および5’を動
作させ、測定チップ6の全反射減衰角θ1SPおよびリ
ファレンスチップ6’の全反射減衰角θ2SPを測定
し、両者を比較する。参照液11’の全反射減衰角θ2
SPが試料液11の全反射減衰角θ1SPより小さい場合
には、参照液11’中のDMSO濃度が、試料液11中のD
MSO濃度より低いとみなすことができるため、信号処
理部72は、調整部62のセレクタ70を制御して、高濃度溶
媒を高濃度溶媒容器62から参照液供給部61の保持部66へ
供給し、ポンプ68を制御して、滴下部53からリファレン
スチップ6’内に高濃度溶媒を滴下する。信号処理部72
は、測定チップ6の全反射減衰角θ1SPおよびリファ
レンスチップ6’の全反射減衰角θ2 の測定および
比較を継続し、両者が等しくなったところで、高濃度溶
媒の供給を停止する。
【0085】参照液11’の全反射減衰角θ2SPが試料
液11の全反射減衰角θ1SPより大きい場合には、参照
液11’中のDMSO濃度が、試料液11中のDMSO濃度
より高いとみなすことができるため、信号処理部72は、
調整部62のセレクタ70を制御して、高濃度溶媒を高濃度
溶媒容器62から試料液供給部60の保持部63へ供給し、ポ
ンプ65を制御して、滴下部44から測定チップ6内に高濃
度溶媒を滴下する。信号処理部72は、測定チップ6の全
反射減衰角θ1SPおよびリファレンスチップ6’の全
反射減衰角θ2SPの測定および比較を継続し、両者が
等しくなったところで、高濃度溶媒の供給を停止する。
【0086】また、信号処理部20では、参照液11’の全
反射減衰角θ2SPが、試料液11の全反射減衰角θ1
SPと等しい場合、または濃度調整動作により等しくな
った場合には、実際の測定を開始する。
【0087】以上の説明から明かなように本実施形態で
は、試料液11と参照液11’の屈折率が等しくなるように
屈折率差調整動作が行われた後に、実際の測定が行われ
るため、試料液11と参照液11’の屈折率差の影響による
誤差が生じることを防止できる。このため、例えば、被
検体の凍結や解凍等の作業を行う際に、溶媒の蒸発など
により溶媒中のDMSO濃度が1%からずれてしまい、
試料液の屈折率が変化してしまっている場合等であって
も、被検体がセンシング物質と結合する特定物質である
か否かを高精度に測定することができる。
【0088】また、本実施の形態においては、光測定部
5および光測定部5’の検出結果に基づいて、試料液11
と参照液11’間の屈折率差を検出しているため、屈折率
差を検出するための装置を新たに設ける必要がなく、本
センサーの大型化および高価格化を防止できる。
【0089】なお、本実施の形態においては、高濃度溶
媒を試料液11または参照液11’に添加することにより屈
折率差の調整を行ったが、高濃度溶媒の代わりにPBS
を添加しても、同様に屈折率差を調整することができ
る。また、高濃度溶媒およびPBSの両者を準備し、適
宜添加してもよい。
【0090】次に、図7を参照して本発明の第3の実施
形態について説明する。なおこの図7において、図1中
の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらに
ついての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0091】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
を詳細に説明する。図7は、本発明の第3の実施形態に
よる表面プラズモンセンサーの側面形状を示すものであ
る。この表面プラズモンセンサーにおいては、センシン
グ物質が配された測定チップに被検体と溶媒からなる試
料液を供給し、またセンシング物質が配されたリファレ
ンスチップに上記溶媒からなる参照液を供給し、それぞ
れのユニットにおいて、所定時間経過後の表面プラズモ
ン共鳴による全反射減衰角θSPの角度変化量を求め、
測定ユニットにおける角度変化量からリファレンスユニ
ットにおける角度変化量を差し引いた補正角度変化量に
基づいて、センシング物質と被検体の結合の有無を測定
し、被検体がセンシング物質と結合する特定物質である
か否かを判定するものであり、試料液を測定チップへ供
給する前に、試料液の屈折率を測定し、予め記憶されて
いる参照液の屈折率と略同一になるように、試料液の屈
折率を調整する屈折率調整動作を行うものである。
【0092】図7に示すように、この表面プラズモンセ
ンサーは、光測定部5、測定チップ6および試料液供給
部80から成る測定ユニット3と、光測定部5’、リファ
レンスチップ6’および参照液供給部81からなるリファ
レンスユニット3’と、各ユニットの測定結果を受ける
コンピュータシステム等からなり、測定手段としての信
号処理部87と、この信号処理部87に接続された表示部21
とを備えている。
【0093】試料液供給部80は、試料液11が準備されて
いる試料液容器42と、高濃度溶媒が準備されている高濃
度溶媒容器49と、PBSが準備されているPBS容器50
と、後述する信号処理部87からの制御により高濃度溶媒
またはPBSを選択するセレクタ51と、試料液11と、高
濃度溶媒またはPBSとを混合する混合器82と、試料液
11の全反射減衰角θSPを測定する全反射減衰角検出部
43と、後述する信号処理部87からの制御により試料液11
を廃棄または通過させる選択廃棄部83と、試料液11を滴
下する滴下部44と、試料液容器42から混合器82へ試料液
11を送液するポンプ85と、全反射減衰角検出部43から滴
下部44へ試料液11を送液するポンプ43とを備えている。
セレクタ51、混合機82、全反射減衰角検出部43、選択廃
棄部83およびポンプ84は、信号処理部87に接続されてい
る。
【0094】参照液供給部81は、参照液11が準備されて
いる参照液容器48と、参照液11’を滴下する滴下部53
と、参照液容器48から滴下部53へ所定量の参照液11’を
送液するポンプ86とを備えている。なお、ポンプ86は信
号処理部87へ接続されている。
【0095】信号処理部87は、まず、試料液11を測定チ
ップ6へ供給する前に、試料液11の屈折率を測定し、予
め記憶されている参照液11’の屈折率と略同一になるよ
うに、試料液11の濃度を調整して、屈折率を調整する屈
折率調整動作を行い、その後試料液11および参照液11’
をそれぞれ測定チップ6およびリファレンスチップ6’
へ供給して実際の測定を行い、被検体が特定物質である
か否かを判定するものである。
【0096】なお、全反射減衰角検出部43および信号処
理部87は、本発明の屈折率検出手段として機能するもの
であり、高濃度溶媒容器49、PBS容器50、セレクタ5
1、混合器82、選択廃棄部83および信号処理部87は、本
発明の屈折率調整手段として機能するものである。
【0097】実際の測定における動作は、第1の実施形
態とほぼ同一であるため、説明を省略し、実際の測定の
前に行われる屈折率調整動作を行う際の動作を説明す
る。まず、測定ユニット3の試料液供給部80において、
ポンプ85は所定量の試料液11を試料液容器42から混合器
82へ送液する。混合器82は、この試料液11を全反射減衰
角検出部43へ送液する。全反射減衰角検出部43では、光
ビーム13を誘電体ブロック35へ入射させ、金属膜36と参
照液11’の界面で反射した光ビーム13の光強度Iをフォ
トダイオードアレイ17で検出し、ドライバ19から光強度
Iの微分値であるI’を信号処理部87へ出力する。信号
処理部87では、微分値I’から試料液11の全反射減衰角
を求め、この値に基づいて試料液11の屈折率を算出す
る。
【0098】信号処理部87では、測定された試料液11の
屈折率と、予め記憶されている参照液11’の屈折率とを
比較する。試料液11の屈折率が参照液11’の屈折率より
大きい場合には、試料液11中のDMSO濃度が参照液1
1’中のDMSO濃度より高いとみなすことができるた
め、信号処理部87は、DMSO濃度の低い試料液11を作
成する制御へ移行する。試料液11の屈折率が参照液11’
の屈折率より小さい場合には、試料液11中のDMSO濃
度が参照液11’中のDMSO濃度より低いとみなすこと
ができるため、信号処理部87は、DMSO濃度の高い試
料液11を作成する制御へ移行する。また、試料液11の屈
折率が参照液11’の屈折率と等しい場合には、信号処理
部87は、選択廃棄部83およびポンプ84を制御して、試料
液11を滴下部44を介して、測定チップ6へ滴下する。な
お、この際には、信号処理部87は、リファレンスユニッ
ト3’のポンプ86も制御して、所定量の参照液11’を参
照液容器48から滴下部53へ送液し、リファレンスチップ
6’へ滴下する。
【0099】以下、DMSO濃度の低い試料液11を作成
する場合の動作を説明する。全反射減衰角検出部43に保
持されている試料液11を選択廃棄部83から廃棄する。次
にポンプ85およびセレクタ51により、所定量の試料液11
および所定量のPBSをそれぞれ試料液容器42およびP
BS容器50から混合器82へ送液する。混合器82では、試
料液11およびPBSを混合し、DMSO濃度の低い試料
液11を作成する。全反射減衰角検出部43において、再度
このDMSO濃度の低い試料液11の全反射減衰角を求
め、信号処理部87において、DMSO濃度の低い試料液
11の屈折率と、予め記憶されている参照液11’の屈折率
とを比較する。
【0100】また、DMSO濃度の高い試料液11を作成
する場合には、まず選択廃棄部54において、試料液11を
廃棄する。次にポンプ85およびセレクタ51により、所定
量の試料液11および所定量の高濃度溶媒をそれぞれ試料
液容器42およびPBS容器50から混合器82へ送液する。
混合器82では、試料液11および高濃度溶媒を混合し、D
MSO濃度の高い試料液11を作成する。全反射減衰角検
出部43において、DMSO濃度の高い試料液11の全反射
減衰角を求め、信号処理部87において、DMSO濃度の
高い試料液11の屈折率と、予め記憶されている参照液1
1’の屈折率とを比較する。
【0101】なお、信号処理部87では、試料液11の屈折
率から試料液11と混合する高濃度溶媒あるいはPBSの
量を調整し、上記の調整動作を1回あるいは数回行う。
試料液11の屈折率が、参照液11’の屈折率と等しくなれ
ば、選択廃棄部83およびポンプ84を制御して、この時点
で、全反射減衰角検出部43に保持されている試料液11を
滴下部44へ送液し、測定チップ6へ滴下する。この際、
参照液11も同時にリファレンスチップ6’へ滴下し、測
定を開始する。
【0102】以上の説明から明かなように本実施形態で
は、予め信号処理部87に記憶されている参照液11’の屈
折率と等しい屈折率を有する試料液11が作成され、この
試料液11および参照液11’を用いて測定が行われるた
め、試料液11と参照液11’の屈折率差の影響による誤差
が生じることを防止できる。このため、例えば、被検体
の凍結や解凍等の作業を行う際に、溶媒の蒸発などによ
り溶媒中のDMSO濃度が1%からずれてしまい、試料
液の屈折率が変化している場合等であっても、被検体が
センシング物質と結合する特定物質であるか否かを高精
度に測定することができる。
【0103】なお、本実施の形態においては、本発明の
屈折率検出手段が、試料液供給部80に設けられたため、
試料液11が、測定チップ6へ供給される前に試料液11の
屈折率を参照液11’の屈折率と略同一になるように調整
を行うことができるため、全反射減衰の状態の変化を一
層精度よく測定することができる。
【0104】なお、本実施の形態の変型例として、全反
射減衰角検出部43の代わりに、図5の(a)に示すよう
な、センシング物質が添加されていない測定チップを用
いて全反射減衰角を測定する検出部を用いてもよい。ま
た図5の(b)に示すような誘電体ブロック35と試料液
11あるいは参照液11’の界面における全反射の臨界角を
検出する臨界角検出部を用いてもよい。なお、本実施の
形態においては、全反射減衰角検出部43からなる屈折率
検出手段を試料液供給部80に設けているが、参照液供給
部81に設けてもよい。この場合には、予め試料液11の屈
折率を信号処理部87へ記憶し、参照液11’の屈折率を調
整すればよく、屈折率調整手段も、参照液供給部81に設
ければよい。また、光測定部5あるいは光測定部5’を
屈折率検出部として用いることもできる。
【0105】次に、図8を参照して本発明の第4の実施
の形態について説明する。なおこの図8において、図1
中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それら
についての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0106】この第4の実施の形態の全反射減衰を利用
したセンサーは、第1の実施の形態で説明した表面プラ
ズモンセンサーを漏洩モードセンサーに変更したもので
あり、本例でもチップ化された誘電体ブロック10を用い
るように構成されている。この誘電体ブロック10の一面
(図中の上面)にはクラッド層90が形成され、さらにそ
の上には光導波層91が形成されている。
【0107】誘電体ブロック10は、例えば合成樹脂やB
K7等の光学ガラスを用いて形成されている。一方クラ
ッド層90は、誘電体ブロック10よりも低屈折率の誘電体
や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また
光導波層91は、クラッド層90よりも高屈折率の誘電体、
例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されてい
る。クラッド層90の膜厚は、例えば金薄膜から形成する
場合で36.5nm、光導波層51の膜厚は、例えばPMMA
から形成する場合で700nm程度とされる。
【0108】上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、
光源14から出射した光ビーム13を誘電体ブロック10を通
してクラッド層50に対して全反射角以上の入射角で入射
させると、該光ビーム13が誘電体ブロック10とクラッド
層90との界面10bで全反射するが、クラッド層90を透過
して光導波層91に特定入射角で入射した特定波数の光
は、該光導波層91を導波モードで伝搬するようになる。
こうして導波モードが励起されると、入射光のほとんど
が光導波層91に取り込まれるので、上記界面10bで全反
射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
【0109】光導波層91における導波光の波数は、該光
導波層91の上のセンシング物質30の屈折率に依存するの
で、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによ
って、センシング物質40の屈折率を知ることができる。
また、差動アンプアレイ18の各差動アンプが出力する微
分値I’に基づいてセンシング物質30と試料液11の中の
特定物質との結合状態の変化の様子を調べることができ
る。上記第4の実施の形態においても、測定に先立ち屈
折率差調整動作を行うものであり、第1の実施の形態と
同様の効果を得ることができる。また、変型例として、
第2の実施形態に用いられた屈折率差検出手段および屈
折率差調整手段や、第3の実施の形態に用いられた屈折
率検出手段および屈折率調整手段を備えたものも考えら
れる。
【0110】なお、各実施の形態においては、フォトダ
イオード17a、17b、17c……の各出力を差動アンプア
レイ18の各差動アンプ18a、18b、18c……に入力する
ことにより、複数のフォトダイオード17a、17b、17c
……が出力する光検出信号を、それらの並設方向に関し
て微分した微分値I’に基づいて、全反射減衰の状態を
測定したが、これに限定されるものではなく、反射光強
度Iに基づいて全反射減衰の状態を測定することもでき
る。この場合には、各差動アンプアレイ18、サンプルホ
ールド回路21a、21b、21c……、マルチプレクサ22等
が不要になり、簡単な構成で測定を行うことができる。
【0111】また、高濃度溶媒として、10%のDMS
Oが含まれたPBSを用いたが、これに限定されるもの
ではなく、例えば50%DMSOが含まれたPBS、あ
るいはDMSOそのものを少量混合あるいは滴下するこ
とにより屈折率を調整してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による表面プラズモン
センサーの側面図
【図2】上記表面プラズモンセンサーに用いられる全反
射減衰角検出部の説明図
【図3】上記表面プラズモンセンサーの電気的構成を示
すブロック図
【図4】上記表面プラズモンセンサーにおける光ビーム
入射角と検出光強度との関係、並びに光ビーム入射角と
光強度検出信号の微分値との関係を示す概略図
【図5】上記表面プラズモンセンサーに用いられる他の
全反射減衰角検出部の説明図
【図6】本発明の第2の実施形態による表面プラズモン
センサーの側面図
【図7】本発明の第3の実施形態による表面プラズモン
センサーの側面図
【図8】本発明の第4の実施形態による漏洩モードセン
サーの側面図
【符号の説明】
1、2、3 測定ユニット 1’、2’、3’リファレンスユニット 5、5’ 光測定部 6 測定チップ 6’リファレンスチップ 10 誘電体ブロック 10a 誘電体ブロックの試料保持部 10b 誘電体ブロックと金属膜との界面 11 試料液 11’ 参照液 12 金属膜 13 光ビーム 14 レーザ光源 15 集光レンズ 16 コリメーターレンズ 17 フォトダイオードアレイ 17a、17b、17c…… フォトダイオード 18 差動アンプアレイ 18a、18b、18c…… 差動アンプ 19 ドライバ 20,72,87 信号処理部 21 表示部 22a、22b、22c…… サンプルホールド回路 23 マルチプレクサ 24 A/D変換器 25 駆動回路 26 コントローラ 30 センシング物質 31 テーブル 40、60、80 試料液供給部 41、61、81 参照液供給部 43、53 全反射減衰角検出部 62 調整部 90 クラッド層 91 光導波層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a1)第1の光ビームを発生させる第1
    の光源と、 前記第1の光ビームに対して透明な第1の誘電体ブロッ
    ク、この誘電体ブロックの一面に形成された第1の薄膜
    層、この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成される
    第1の試料液保持機構を備えてなる測定チップと、 前記第1の薄膜層の表面上に配されて、試料液中の特定
    物質と結合しうるセンシング物質と、 前記試料液を前記第1の試料保持機構に供給する試料液
    供給手段と、 前記第1の光ビームを、前記センシング物質が配され、
    前記試料液が供給された前記測定チップの前記第1の誘
    電体ブロックに対して、該第1の誘電体ブロックと前記
    第1の薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種
    々の入射角で入射させる第1の光学系と、 前記第1の誘電体ブロックと前記第1の薄膜層との界面
    で全反射した第1の光ビームの強度を検出する第1の光
    検出手段とから構成される測定ユニットと、 a2)第2の光ビームを発生させる第2の光源と、 前記第2の光ビームに対して透明な第2の誘電体ブロッ
    ク、この誘電体ブロックの一面に形成された第2の薄膜
    層、この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成される
    第2の試料液保持機構を備えてなるリファレンスチップ
    と、 前記第2の薄膜層の表面上に配されて、前記特定物質と
    結合しうるセンシング物質と、 前記試料液の屈折率と同等の屈折率を有する参照液を前
    記第2の試料液保持機構に供給する参照液供給手段と、 前記第2の光ビームを、前記センシング物質が配され
    て、前記参照液が供給された前記リファレンスチップの
    前記第2の誘電体ブロックに対して、該第2の誘電体ブ
    ロックと前記第2の薄膜層との界面で全反射条件が得ら
    れるように種々の入射角で入射させる第2の光学系と、 前記第2の誘電体ブロックと前記第2の薄膜層との界面
    で全反射した第2の光ビームの強度を検出する第2の光
    検出手段とからなるリファレンスユニットと、 a3)前記第2の光検出手段の検出結果を用いて、前記
    第1の光検出手段の検出結果を補正し、該補正された第
    1の光検出手段の検出結果に基づいて、全反射減衰の状
    態の変化を測定する測定手段とを備えた a)全反射減衰を利用したセンサーにおいて、 b)前記全反射減衰の状態の変化の測定開始前に、前記
    試料液の屈折率と前記参照液の屈折率の差を検出する屈
    折率差検出手段と、 c)前記屈折率差検出手段により測定された屈折率差に
    基づいて、前記試料液の屈折率と前記参照液の屈折率と
    が略同一となるように、前記試料液の屈折率または前記
    参照液の屈折率を調整する屈折率差調整手段とをさらに
    備えたことを特徴とする全反射減衰を利用したセンサ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記屈折率差検出手段が、前記試料液供
    給手段および前記参照液供給手段に設けられたものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の全反射減衰を利用し
    たセンサー。
  3. 【請求項3】 前記屈折率差検出手段が、前記第1の光
    検出手段の検出結果および前記第2の光検出手段の検出
    結果に基づいて、前記屈折率差を検出するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の全反射減衰を利用したセ
    ンサー。
  4. 【請求項4】 a1)第1の光ビームを発生させる第1
    の光源と、 前記第1の光ビームに対して透明な第1の誘電体ブロッ
    ク、この誘電体ブロックの一面に形成された第1の薄膜
    層、この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成される
    第1の試料液保持機構を備えてなる測定チップと、 前記第1の薄膜層の表面上に配されて、試料液中の特定
    物質と結合しうるセンシング物質と、 前記試料液を前記第1の試料保持機構に供給する試料液
    供給手段と、 前記第1の光ビームを、前記センシング物質が配され、
    前記試料液が供給された前記測定チップの前記第1の誘
    電体ブロックに対して、該第1の誘電体ブロックと前記
    第1の薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種
    々の入射角で入射させる第1の光学系と、 前記第1の誘電体ブロックと前記第1の薄膜層との界面
    で全反射した第1の光ビームの強度を検出する第1の光
    検出手段とから構成される測定ユニットと、 a2)第2の光ビームを発生させる第2の光源と、 前記第2の光ビームに対して透明な第2の誘電体ブロッ
    ク、この誘電体ブロックの一面に形成された第2の薄膜
    層、この薄膜層の表面上に液体を保持可能に形成される
    第2の試料液保持機構を備えてなるリファレンスチップ
    と、 前記第2の薄膜層の表面上に配されて、前記特定物質と
    結合しうるセンシング物質と、 前記試料液の屈折率と同等の屈折率を有する参照液を前
    記第2の試料液保持機構に供給する参照液供給手段と、 前記第2の光ビームを、前記センシング物質が配され
    て、前記参照液が供給された前記リファレンスチップの
    前記第2の誘電体ブロックに対して、該第2の誘電体ブ
    ロックと前記第2の薄膜層との界面で全反射条件が得ら
    れるように種々の入射角で入射させる第2の光学系と、 前記第2の誘電体ブロックと前記第2の薄膜層との界面
    で全反射した第2の光ビームの強度を検出する第2の光
    検出手段とからなるリファレンスユニットと、 a3)前記第2の光検出手段の検出結果を用いて、前記
    第1の光検出手段の検出結果を補正し、該補正された第
    1の光検出手段の検出結果に基づいて、全反射減衰の状
    態の変化を測定する測定手段とを備えた a)全反射減衰を利用したセンサーにおいて、 b)前記試料液または前記参照液の一方の屈折率が既知
    であり、 c)前記全反射減衰の状態の変化の測定開始前に、他方
    の屈折率を検出する屈折率検出手段と、 d)前記屈折率検出手段により測定された屈折率に基づ
    いて、前記試料液の屈折率と前記参照液の屈折率とが略
    同一となるように、前記試料液の屈折率または前記参照
    液の屈折率を調整する屈折率調整手段とをさらに備えた
    ことを特徴とする全反射減衰を利用したセンサー。
  5. 【請求項5】 前記屈折率検出手段が、前記試料液およ
    び参照液のうち、前記他方の供給手段に設けられたもの
    であることを特徴とする請求項4記載の全反射減衰を利
    用したセンサー。
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