JP2003239923A - 継ねじ付きポール - Google Patents

継ねじ付きポール

Info

Publication number
JP2003239923A
JP2003239923A JP2002036329A JP2002036329A JP2003239923A JP 2003239923 A JP2003239923 A JP 2003239923A JP 2002036329 A JP2002036329 A JP 2002036329A JP 2002036329 A JP2002036329 A JP 2002036329A JP 2003239923 A JP2003239923 A JP 2003239923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pole
female
male
main body
guide shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002036329A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Ishihara
直樹 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taihei Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Taihei Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taihei Sangyo Co Ltd filed Critical Taihei Sangyo Co Ltd
Priority to JP2002036329A priority Critical patent/JP2003239923A/ja
Publication of JP2003239923A publication Critical patent/JP2003239923A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 継合部の精度が高く、併せて継合部の緩みが
生じにくい継ぎねじ付きポールを提供すること。 【解決手段】 ポール1は、本体11の一端部に雄部2
を備え、本体11の他の一端部に雌部3を備える。継合
時には、雄部2の案内軸21を、雌部3に挿入する。す
ると案内軸21は螺合部33の山部に幅方向の姿勢を規
制されて進入する。さらに進入すると案内軸21は案内
穴31に案内されながら螺入される。そして螺入が完了
したときには、案内軸21が案内穴31により正確に案
内されるため継合部の精度を高くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測量等に用いる継
ねじ付きポールに係り、詳しくは、精度の高い継ねじの
継合構造を備えたポールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば長尺の測量用ポールなどでは、従
来から移動の便宜を考慮して分解可能なものが使用され
ている。ここでこのような従来の分解可能な構成のポー
ルの構成要素である継ねじ付きのポール101の構造の
一例を図13に示す。ポール101は、金属製の本体1
11が丸棒状に形成される。本体111の図13におい
て上側の端部には雄部102が設けられ、下側の端部に
は雌部103が設けられる。
【0003】雄部102には、図14に示す断面図のよ
うに、本体111の一方の端部には、その中心線と同軸
でかつ本体111の外径より小さい外径の円筒形状の螺
合部122が、突設されている。この螺合部122の周
囲にはねじ溝が刻設されている。また、本体111の上
端面の螺合部122の基部周辺には、本体111の中心
線と垂直なドーナツ型の平面からなる当接部126が形
成される。
【0004】一方、雌部103は、図15に示す断面図
のように、雄部102の螺合部122と螺合可能なねじ
溝が刻設された円筒形状の空間部を備えた螺合部133
が、下側の端部に穿設される。また、本体111の下端
面の螺合部133の開口部周辺は本体111の中心線と
垂直なドーナツ型の平面からなる当接部136が形成さ
れている。
【0005】このように形成された雄部102が、他の
ポール101の雌部103に螺入され、当接部126と
当接部136が当接される状態で螺合されてポール10
1が継合されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、雄部102
と雌部103に刻設されたねじ溝は、螺入を容易にする
ために若干の間隙が空くように形成されている。また、
ねじ溝自体が複雑な形状であるため加工精度が出しにく
い。この間隙やねじ溝自体の加工精度に由来して、図1
6に示す継合状態のように、一方のポール101と、こ
れと継合されるポール201のそれぞれの中心線C1、
C2がずれてしまうことがあった。また、図17に示す
継合状態のように、一方のポール101と、これと継合
されるポール201のそれぞれの中心線C1、C2が曲
がってしまうことがあった。このように継合されたポー
ル101,201の中心線C1,C2が同一直線上にな
い場合が生じると、全体の長さが設計されたあるべき長
さに対して差を生じ、測量における結果に誤差を生じる
原因になるという問題があった。
【0007】また、当接部126、136は、平滑な金
属面同士の接触であり、摩擦係数は比較的小さいため継
合されたポール101,201が緩みを生じやすかっ
た。継合部が緩んでしまうとやはり誤差を生じる原因と
なるという問題があった。この場合、当接部126、1
36の間に滑り止めとしてゴム等の摩擦係数の高い軟質
のものを挟んだ場合には滑りにくくはなるが、ゴムの弾
性変形のため精度が低下するという問題があった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するため、継合
部のずれや曲がりが少なく精度の高い構造を備えた継ね
じ付きポールを提供することを目的とする。また、併せ
て、継合部の緩みの生じにくい継ねじ付きポールを提供
することも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る継ねじ付きポールでは、棒状の本体
と、本体の一端に配置されねじ溝を有する雄部と、本体
の他の一端に配置され、ねじ溝を有する雌部とを備え、
雄部を他のポールの雌部に螺入することで継合可能に構
成された継ねじ付きポールにおいて、前記雄部は、継合
方向に突設された案内軸を有し、前記雌部は、底面部に
前記案内軸を案内可能な前記案内軸の外径と略同径の案
内穴を有することを要旨とする。
【0010】請求項2に係る継ねじ付きポールでは、請
求項1に記載の継ねじ付きポールの構成に加え、継合状
態にある前記雄部と前記雌部との相対回転を防止する緩
み止め手段を備えたことを要旨とする。
【0011】請求項3に係る継ねじ付きポールでは、請
求項2に記載の継ねじ付きポールの構成に加え、前記緩
み止め機構は、前記雄部の周縁に環装された摩擦部材を
備え、当該摩擦部材は継合状態において前記雌部と接触
するように配置されたことを要旨とする。
【0012】請求項4に係る継ねじ付きポールでは、請
求項3に記載の継ねじ付きポールの構成に加え、前記摩
擦部材は、雄部の基部に環装されたゴム製Oリングであ
り、前記ポールを継合したときに前記雌部の内壁に接触
することを要旨とする。
【0013】請求項5に係る継ねじ付きポールでは、請
求項3に記載の継ねじ付きポールの構成に加え、前記摩
擦部材は、スプリングワッシャであることを要旨とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の継ねじ付きポールを具体化した一の実施の形態である
ポール1を図1〜図6に従って説明する。図1は、ポー
ル1の外観を示す図である。ポール1は、円筒形の棒状
の本体11を備える。なお本実施形態のポール1では、
高い精度が要求される測量用ポールを具体例として説明
する。なお、本体11の長さ、太さ、形状はポール1の
目的により種々の選択が可能である。また、材質は、こ
こでは一例として測量用のポールとしたため、強度が大
きく熱膨張率の比較的小さいスチールにより形成され
る。その他ポールの目的により精密測定用のインバール
を始め、ステンレススチールを含む鉄合金、アルミニウ
ム、その他の金属、グラスファイバ、セラミックス、
木、プラスチックなども使用できる。図1における本体
11の上(以下単に「上」という。)側の端部には雄部
2が形成され、下側の端部には雌部3が形成される。
【0015】ここで、図2は、本体11の中心線Cに沿
った雄部2の断面図である。雄部2は、本体11と一体
に形成された案内軸21、螺合部23、基部25を備え
る。本体11の上側の端面に本体11の直径のおよそ2
分の1の直径で、この直径に対して概ね3分の1の高さ
を有する円筒形の基部25が設けられる。そして、その
上側には、螺合部23が形成される。
【0016】螺合部23は、その直径と略同じ高さを有
する略円筒形の形状で、その側面部には本体11の中心
線Cを軸に右ねじとなるようなねじ溝が形成されてい
る。螺合部23の谷部の直径は基部25の直径より大き
く形成されている。さらに、螺合部23の上側に案内軸
21が形成されている。
【0017】案内軸21は、概ね円筒形で先端が半球状
に形成されている。案内軸21の直径は、螺合部23の
谷部の直径より小さい直径で形成されている。その高さ
は直径に対し、概ね2倍の高さである。案内軸21、螺
合部23、基部25はそれぞれの中心線(不図示)が、
本体11の中心線Cと一致するように配置されている。
【0018】また、案内軸21と螺合部23との間に
は、その直径の差から外段部22が形成される。また、
螺合部23と基部25との間にはその直径の差から内段
部24が形成される。また、本体11の上端面の基部2
5の周囲は、当接部26として中心線Cと垂直なドーナ
ツ型の平面が形成されている。
【0019】ここで、図3は、本体11の中心線Cに沿
った雌部3の断面図である。雌部3は、本体11の下側
の端面に凹部が形成され、案内穴31、螺合部33、開
口縁35を備える。本体11の下側の端面にこれと同心
の本体11の直径のおよそ3分の2程度の円形の開口部
が設けられる。この開口部の内部に向かって直径のおよ
そ3分の1の高さの円筒形の空間が設けられ、円筒形の
壁状の開口縁35が形成される。また、その奥側には、
螺合部33が設けられる。
【0020】螺合部33は、直径と略同じ高さを有する
略円筒形の空間を形成する形状で、その内部の側壁部に
は本体11の中心線Cを軸に右ねじとなるようなねじ溝
が形成されている。螺合部33の山部の直径は開口縁3
5の直径より小さく形成されている。さらに、螺合部3
3の上側には案内穴31が形成されている。
【0021】案内穴31は、概ね円筒形の空間を形成し
ており、その先端が扁平な円錐状の空間として凹設され
ている。案内穴31の直径は、螺合部33の山部の直径
より僅かに小さく形成されている。そのためここに挿入
された案内軸21は、螺合部33の山部により周方向へ
の位置が規制される。案内穴31の深さはその直径に対
して概ね2倍の深さである。案内穴31、螺合部33、
開口縁35はそれぞれの中心線が、本体11の中心線C
と一致するように配置されている。
【0022】また、案内穴31と螺合部33との間に
は、その直径の差から内段部32が形成される。また、
螺合部23と開口縁35との間にはその直径の差から外
段部34が形成される。また、本体11の下端面の開口
縁35の周囲は、当接部36として中心線Cと垂直なド
ーナツ型の平面が形成されている。
【0023】上記のような構成においては、螺合部23
の溝切りのためのダイシング加工や、螺合部33のタッ
ピング加工、若しくはねじ切り旋盤加工の精度と比較し
て、単純な円筒形の案内軸21や単純な円筒状の凹部で
ある案内穴31の切削旋盤加工やドリル加工の方が容易
に高い精度を達成することができる。
【0024】以下このように構成されたポール1の機能
を説明する。図4〜6は、分離状態にある雄部2を雌部
3に螺入して継合する状態の遷移を示す図である。ま
ず、図4に示すように継合する2本のポール1の雄部2
と雌部3を対向する位置にして、それぞれのポール1の
本体11の中心線C(図2,3参照)が概ね一致するよ
うにして近接させる。
【0025】次に、その状態から案内軸21を開口縁3
5の中に進入させる。さらに、案内軸21を螺合部33
内に進入させる。このとき、案内軸21の直径は雌部3
の螺合部33の山部の直径より僅かに小さいため進入の
障害となることがない。さらに案内軸21を進入させる
と、図5に示すように雄部2の外段部22と雌部3の外
段部34とが当接した状態となる。このとき案内軸21
の先端部は既に案内穴31へ進入されている。案内軸2
1の直径は、螺合部33の山部の直径より僅かに小さい
ので、このときの案内軸21の側面は、先端側が案内穴
31に、基部25側が螺合部33の山部に案内されて位
置が規制される。そのため、案内軸21の中心線、つま
り雄部2側のポール1の本体11の中心線C(図2)
と、雌部3側の本体11の中心線C(図3)とは、概ね
同一直線状に位置する。この位置から、雄部2を継合方
向に向かって右回転しながらさらに進入させれば、雄部
2の螺合部23が、雌部3の螺合部33に螺入される。
このとき雄部2の螺合部23は、雌部3の螺合部33と
中心線Cが一致しているため、螺合部23と螺合部33
が傾いた状態で不正な噛み合わせとなることがない。
【0026】さらに、雄部2を螺入させていくと、案内
軸21が案内穴31に進入しさらに両者の中心線Cの一
致度は精度が高くなる。そして図6に示すように雄部2
の当接部26と雌部3の当接部36とが当接し、螺入が
完了する。当接部26と雌部3の当接部36は、いずれ
も本体11の中心線Cと垂直な平面として形成されてい
る。そのため中心線Cが一致した2つのポール1、1で
は、当接部26と当接部36とが全面的に密着した状態
で当接してガタツキを生じない。また、このとき雄部2
の外段部22と雌部3の内段部32とは接触してなく、
当接部26と当接部36との当接を妨げることがないよ
うに形成されている。また、案内軸21の先端と案内穴
31の最奥部(底部)も接触せず当接部26と当接部3
6との当接を妨げることがないように形成されている。
従って、継合された2つのポール1,1は当接部26と
当接部36により正確な位置関係を維持できるととも
に、ガタツキも生じることがない。とくに、雌部3の当
接部36は、ポール1の形成後においても研削により細
かい寸法調整が容易であるため、複数のポール1により
組み立てられた長尺のポールにおいても高い精度を維持
することができる。
【0027】上記実施形態のポール1によれば、以下の
ような特徴を得ることができる。 (1)上記実施形態では、雄部2と雌部3に刻設された
ねじ溝の間に螺入を容易にするために若干の間隙が設け
られていたり、ねじ溝自体の加工精度が低い場合があ
る。しかし案内軸21と、この案内軸21と略同径の案
内穴31により、継合されたポール1同士の幅方向の位
置関係が規制される。そのため正確な位置関係になり、
当接部26と当接部36とが正しい関係で当接される。
よって、継合された複数のポール1全体の長さの精度を
高く維持することができるという効果がある。そのた
め、数本のポールを継ぎ足して使用する測量用の長尺の
ポールなどにおいても好適に使用できる。
【0028】(2)また、当接部26,36が密着して
継合されるため、ガタツキを防止できるという効果あ
る。特に、当接部26,36が正確に面接触をするため
継合部分の強度を高め、もって継合されたポール1全体
の強度も高くすることができるという効果がある。
【0029】(3)また、ポール1同士を継合する途中
の段階においても、案内軸21が螺合部33に案内され
るため、ねじ溝同士を傾けてねじ込んで破損させるよう
なことも防止できるという効果がある。
【0030】なお、上記実施形態は以下のように変更し
てもよい。 ○ ポール自体の太さ、長さや、これに対する案内軸2
1、螺合部23、基部25、当接部26、案内穴31、
螺合部33、開口縁35、当接部36の形状、直径、長
さ等は種々変更できることはいうまでもない。
【0031】○ さらに、基部25、開口縁35は必須
の要件ではなく、これらの一方若しくは双方を備えない
ものでもよい。 (第2の実施形態)次に、本発明を具体化した第2の実
施形態であるポール401を図7〜図8に従って説明す
る。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態のポール
1に緩み止め手段として摩擦部材であるOリング4を付
加したのみの構成であるため、Oリング4以外の部分に
ついてはその詳細な説明を省略する。
【0032】この第2の実施形態では、ポール401
は、継合状態にある雄部2と雌部3との相対回転を防止
する緩み止め手段を備えている。この緩み止め機構は、
例えば、雄部2の基部25の周囲に環装された摩擦部材
として配設されたゴム製のOリング4が好適に挙げられ
る。素材は摩擦係数の比較的大きな弾性体が好ましく、
合成ゴムのほか各種ゴム、樹脂等の弾性体を用いること
ができる。このOリング4は、継合状態において雌部3
の内壁である開口縁35と接触するように配置されてい
る。
【0033】このように構成されたポール401の作用
を説明すると、図7に示す状態から、雄部2の案内軸2
1を挿入する。そして、前述したポール1の説明と同じ
ように雄部2を雌部3に螺入していく。そうすると図8
に示すように、Oリング4が雌部3の内壁である開口縁
35に接触し、さらに螺入していくと当接部26と当接
部36が当接して螺入が完了する。このため、2本のポ
ール401,401の位置関係は中心軸に垂直な平坦な
金属面である当接部26と当接部36が直接当接するこ
とで高い精度を出すことができる。このときOリング4
は基部25と開口縁35により周方向に圧縮され、Oリ
ング4は、基部25と開口縁35に対して圧接される。
そのため、基部25と開口縁35はいずれもOリング4
に対して摩擦力が増大し相対移動しにくくなる。つま
り、雄部2と雌部3の相対回転が防止され、継合が緩み
にくくなる。
【0034】従ってポール401では、摩擦部材である
Oリング4により、継合が緩むことなく、従って、緩み
に由来する誤差が生じにくいという効果がある。 (第3の実施形態)次に、本発明を具体化した第3の実
施形態であるポール501を図9に従って説明する。な
お、第3の実施形態は、第1の実施形態のポール1と共
通の部分を用いているため、異なる部分のみを説明し、
共通の部分は説明を省略する。
【0035】このポール501は、雄部502の当接部
526に、これと同心の環状の溝527が形成され、こ
こにOリング504が嵌入される。このときOリング5
04は、当接部526の一般面から僅かに突出してい
る。一方雌部503は、第1の実施形態のような開口縁
35(図3参照)は設けられず、螺合部533が開口部
まで形成されている。
【0036】このように構成された第3の実施形態のポ
ール501の作用を説明する。雄部502を雌部503
に螺入していくと、Oリング504と雌部503の当接
部526が接触する。そして、さらに雄部502を螺入
するとOリング504は弾性変形し、雄部502の当接
部526と雌部503の当接部536とが当接する。こ
の状態では、Oリング504が弾性変形をして、その弾
性反発力で雌部503の当接部536に圧接する。同様
に、Oリング504は溝527の底部に対しても圧接す
る。そのため、溝527と当接部536はいずれもOリ
ング504に対して摩擦力が増大し相対移動しにくくな
る。つまり、雄部502と雌部503の相対回転が防止
され、継合が緩みにくくなる。
【0037】従ってポール501では、摩擦部材である
Oリング504により、継合が緩むことなく、従って、
緩みに由来する誤差が生じにくいという効果がある。 (第4の実施形態)次に、本発明を具体化した第4の実
施形態であるポール601を図10に従って説明する。
なお、第4の実施形態は、概ね図7に示す第2の実施形
態のポール401に摩擦部材であるOリング4に代えて
スプリングワッシャ5を用いた構成であるため、同様の
部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0038】この第4の実施形態のポール601は、継
合状態にある雄部602と雌部603との相対回転を防
止する緩み止め手段として雄部602の基部625の周
囲に環装された摩擦部材であるスプリングワッシャ5を
備える。スプリングワッシャ5は、鋼をはじめ、弾性変
形可能な金属素材のほか、エンジニアリングプラスチッ
クなどの樹脂等も用いることができる。スプリングワッ
シャ5としては、例えば、薄板をドーナツ型に抜き、1
カ所半径方向に切れ込みを入れて螺旋状に形成したもの
が挙げられる。また、薄板をドーナツ型に抜き、全体を
大きく湾曲させて形成したもの、細かいウエーブを付け
たものなども挙げられるが、これらの形状に限定される
ものではない。このスプリングワッシャ5は、継合状態
において雌部603の内壁である外段部634と接触す
るように配置されている。なお、スプリングワッシャ以
外に、コイルスプリングなどを用いても実施できる。
【0039】このように構成されたポール601の作用
を説明すると、雄部602の案内軸21を挿入する。そ
して、雄部602を雌部603に螺入していく。そうす
ると図10に示すように、スプリングワッシャ5が雌部
3の内壁である外段部634に接触し、さらに螺入して
いくと当接部626と当接部636が当接して螺入が完
了する。このため、2本のポール601,601の位置
関係は金属面である当接部626と当接部636が直接
当接することで高い精度を出すことができる。このとき
螺旋状に形成されたスプリングワッシャ5は当接部62
6と外段部634により継合方向(長手方向)に圧縮さ
れて扁平に弾性変形し、当接部626と外段部634に
対して圧接される。そのため、当接部626と外段部6
34はいずれもスプリングワッシャ5に対して摩擦係数
が高められ相対移動しにくくなる。つまり、雄部602
と雌部603の相対回転が防止され、継合が緩みにくく
なる。
【0040】従ってポール601では、摩擦部材である
Oリング4により、継合が緩むことなく、従って、緩み
に由来する誤差が生じにくいという効果がある。 (第5の実施形態)次に、第5の実施形態であるポール
701について説明する。ここで、図11は、第5の実
施形態であるポール701の継合状態を示す断面図であ
る。ポール701は、ポール1と概ね同様の構成を備え
るが、ポール1と異なり雄部702に基部25(図1参
照)を備えず、また雌部703に開口縁35(図3参
照)を備えない。他の部分は、ポール1と同様に、棒状
の本体711と、本体711の一端に配置され、ねじ溝
が刻設された円筒形の螺合部723を有する雄部702
を備える。また、本体の他の一端に配置されたねじ溝が
刻設された円筒形の空間を備えた螺合部733を有する
雌部703とを備える。雄部702を他のポール701
の雌部703に螺入することで継合可能に構成される。
雄部702は、継合方向に突設された案内軸721を有
し、雌部703は、底面部に案内軸721を案内可能な
案内軸721の外径と略同径の案内穴731を有する。
但し、ポール701では、ポール1と異なり雄部702
を雌部703に螺入すると、図11に示すように案内軸
721の先端が案内穴731の底部に当接する。つま
り、ポール1のように、本体711の端面726、23
6が当接することはない(図6参照)。また、雄部70
2の段部722と雌部703の段部732も当接しな
い。
【0041】この場合、2本のポール701の位置関係
は、案内軸721の先端と案内穴731の底面の位置で
決定される。従って、案内軸721の先端を研削するこ
とで、位置調整が容易にできる。
【0042】なお、2つのポール701の本体711の
端面726,736間に、Oリングなどを緩み止めとし
て配設してもよい。 (第6の実施形態)次に、第6の実施形態であるポール
801について、説明する。ここで、図12は、第6の
実施形態であるポール801の分解された状態の断面図
を示す。なお、組み付けられた雄部802、雌部803
の位置を二点鎖線で示す。上述した実施形態のポール、
例えばポール1では、雄部2や雌部3が本体11と一体
に形成されている。一方、このポール801では、まず
雄部802、雌部803が、本体811と独立して形成
されることで異なる。
【0043】雄部802、雌部803、本体811は、
それぞれ同一の材料から形成されてもよいが、ここで
は、雄部802、雌部803が真鍮、本体811がアル
ミニウムにより形成されている。その他各種金属、プラ
スチック、セラミックス、木材等その目的により各種の
材料が用いられる。
【0044】この雄部802は、図2に示すポール1の
雄部2の構成である、案内軸21、螺合部23、基部2
5、当接部26と同様な構成の案内軸821、螺合部8
23、基部825、円盤状に形成された当接部826等
を備える。但し、本体11に代えて、当接部826に続
いて形成された挿入部827を備える。挿入部827
は、当接部826より小さな外径の円筒状に形成され
る。
【0045】また、雌部803は、図3に示すポール1
の雌部3の構成である、案内穴31、螺合部33、開口
縁35、当接部36と同様な構成の案内穴831、螺合
部833、開口縁835、円盤状に形成された当接部8
36等を備える。但し、本体11に代えて、案内穴83
1、螺合部833を囲むように挿入部837が形成され
る。挿入部837は、当接部826より小さな外径の円
筒状に形成される。また、案内穴831は、雌部803
を貫通して開口部を備えている。
【0046】本体811の両端には、挿入孔804、8
05が穿設される。なお、本願で「棒状」とは、中実の
丸棒に限らず、本体811として中空の円筒状のものも
使用できる。また、形状も限定されず、石突のようなも
のに適用することもできる。
【0047】挿入孔804は、挿入部827の外径より
僅かに大きな円柱形の空間を形成しており、その深さ
は、挿入部827の長さより深く形成されている。この
挿入孔804に挿入部827を付勢して嵌入させて固定
する。
【0048】同様に、挿入孔805も、挿入部837の
外径より僅かに大きな円柱形の空間を形成しており、そ
の深さは、挿入部837の長さより深く形成されてい
る。この挿入孔805に挿入部837を付勢して嵌入さ
せて固定する。
【0049】なお、固定方法は、付勢して嵌入させる方
法に限定されず、雄部802、雌部803、本体811
の材料や、大きさ、形状、求められる強度等を考慮して
決定される。例えば、挿入孔804,805を周囲から
のカシメにより固定したり、接着剤による接着、熱膨張
により固定、或いはねじ溝を形成して螺入するような方
法でもよい。
【0050】このように、構成されたポール801で
は、上述ポール1の効果に加え、本体811と雄部80
2、雌部803を独立して形成することで、801の目
的に応じて、それぞれをポールに最適な強度、質量、価
格の材料を選択したり、工作精度を変更したりすること
ができるという効果がある。特に、本体811を丸棒に
比べ軽量・安価なパイプ材で構成することもできる。ま
た、長さが異なる本体811に対して、雄部802、雌
部803を共通部品として使用することもできるという
効果がある。以下、本実施の形態から抽出される発明を
付記する。 (付記1)棒状の本体と、本体の一端に配置され、ねじ
溝を有する雄部と、本体の他の一端に配置されたねじ溝
を有する雌部とを備え、雄部を他のポールの雌部に螺入
することで継合可能に構成された継ねじ付きポールにお
いて、前記雄部は、継合方向に突設された案内軸を有
し、前記雌部は、底面部に前記案内軸を案内可能な前記
案内軸の外径と略同径の案内穴を有し、前記雄部と雌部
は本体と別体で形成されたことを特徴とする継ねじ付き
ポール。
【0051】以上、本願発明を第1〜6の実施形態によ
り説明したが、本願発明はこれらの実施形態に限定され
ることなく、特許請求の範囲を逸脱しない限り、当業者
により種々変更し改良して実施できることはいうまでも
ない。
【0052】
【発明の効果】以上、詳述したように、本願発明の継ぎ
ねじ付きポールであれば、継合部のずれや曲がりが少な
く精度の高い継合構造とすることができるという効果が
ある。また、別の局面として継合部の緩みが生じにくい
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態のポール1の外観を示す図。
【図2】 本体11の中心線Cに沿った雄部2の断面
図。
【図3】 本体11の中心線Cに沿った雌部3の断面
図。
【図4】 分離状態にある雄部2を雌部3を示す断面
図。
【図5】 雄部2を雌部3に螺入する状態を示す断面
図。
【図6】 雄部2を雌部3に螺入して継合した状態を示
す断面図。
【図7】 第2の実施形態のポール401の分離状態に
ある雄部402と雌部403を示す断面図。
【図8】 第2の実施形態のポール401の雄部402
を雌部403に螺入して継合した状態を示す断面図。
【図9】 第3の実施形態であるポール501の継合状
態を示す部分断面図。
【図10】 第4の実施形態であるポール601の継合
状態を示す部分断面図。
【図11】 第5の実施形態であるポール701の継合
状態を示す断面図。
【図12】 第6の実施形態であるポール801の分解
された状態を示す断面図。
【図13】 従来の分解可能な構成のポールの構成要素
である継ねじ付きのポール101の構造の一例を示す
図。
【図14】 従来の分解可能な構成のポール101の雄
部102の断面図。
【図15】 従来の分解可能な構成のポール101の雌
部103の断面図。
【図16】 従来の分解可能な構成のポール101の継
合状態の一例を示す図。
【図17】 従来の分解可能な構成のポール101の継
合状態の一例を示す図。
【符号の説明】
1…ポール 2…雄部 3…雌部 11…本体 21…案内軸 23、33…螺合部 31…案内穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状の本体と、本体の一端に配置され、
    ねじ溝を有する雄部と、本体の他の一端に配置されたね
    じ溝を有する雌部とを備え、雄部を他のポールの雌部に
    螺入することで継合可能に構成された継ねじ付きポール
    において、 前記雄部は、継合方向に突設された案内軸を有し、 前記雌部は、底面部に前記案内軸を案内可能な前記案内
    軸の外径と略同径の案内穴を有することを特徴とする継
    ねじ付きポール。
  2. 【請求項2】 継合状態にある前記雄部と前記雌部との
    相対回転を防止する緩み止め手段を備えたことを特徴と
    する請求項1に記載の継ねじ付きポール。
  3. 【請求項3】 前記緩み止め機構は、前記雄部の周縁に
    環装された摩擦部材を備え、当該摩擦部材は継合状態に
    おいて前記雌部と接触するように配置されたことを特徴
    とする請求項2に記載の継ねじ付きポール。
  4. 【請求項4】 前記摩擦部材は、雄部の基部に環装され
    たゴム製Oリングであり、前記ポールを継合したときに
    前記雌部の内壁に接触することを特徴とする請求項3に
    記載の継ねじ付きポール。
  5. 【請求項5】 前記摩擦部材は、スプリングワッシャで
    あることを特徴とする請求項3に記載の継ねじ付きポー
    ル。
JP2002036329A 2002-02-14 2002-02-14 継ねじ付きポール Pending JP2003239923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002036329A JP2003239923A (ja) 2002-02-14 2002-02-14 継ねじ付きポール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002036329A JP2003239923A (ja) 2002-02-14 2002-02-14 継ねじ付きポール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003239923A true JP2003239923A (ja) 2003-08-27

Family

ID=27778240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002036329A Pending JP2003239923A (ja) 2002-02-14 2002-02-14 継ねじ付きポール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003239923A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008144823A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Sekisui House Ltd スリーブホルダ
JP2008253616A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Kojiro Yamashita 飾りボタン
JP2008304001A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Mitsubishi Electric Corp 管状部材の接合構造及びその接合方法
JP2009236306A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Yoichiro Nakano 伸縮自在鈎棒ユニット
CN102517712A (zh) * 2011-10-28 2012-06-27 福兴织造(苏州)有限公司 细纱机的纱轴的延长装置
WO2012102288A1 (ja) * 2011-01-25 2012-08-02 兵神装備株式会社 一軸偏心ねじポンプ
JP2015144777A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 株式会社岡村製作所 物品落下防止装置
JP2017101696A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 株式会社藤井合金製作所 埋設式ガス栓のソケット取外し装置
KR20170088358A (ko) * 2014-12-01 2017-08-01 레고 에이/에스 두 개의 셸 부분을 포함하는 구조물
KR20180053923A (ko) * 2016-11-14 2018-05-24 엘에스엠트론 주식회사 무한궤도용 핀
KR102038806B1 (ko) * 2019-07-24 2019-10-30 정세환 단단한 고정 구조를 갖는 치과용 임플란트

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008144823A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Sekisui House Ltd スリーブホルダ
JP2008253616A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Kojiro Yamashita 飾りボタン
JP2008304001A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Mitsubishi Electric Corp 管状部材の接合構造及びその接合方法
JP2009236306A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Yoichiro Nakano 伸縮自在鈎棒ユニット
CN103370540B (zh) * 2011-01-25 2016-02-03 兵神装备株式会社 单轴偏心螺杆泵
WO2012102288A1 (ja) * 2011-01-25 2012-08-02 兵神装備株式会社 一軸偏心ねじポンプ
JP2012154215A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Heishin Engineering & Equipment Co Ltd 一軸偏心ねじポンプ
CN103370540A (zh) * 2011-01-25 2013-10-23 兵神装备株式会社 单轴偏心螺杆泵
CN102517712A (zh) * 2011-10-28 2012-06-27 福兴织造(苏州)有限公司 细纱机的纱轴的延长装置
JP2015144777A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 株式会社岡村製作所 物品落下防止装置
KR20170088358A (ko) * 2014-12-01 2017-08-01 레고 에이/에스 두 개의 셸 부분을 포함하는 구조물
US10518191B2 (en) 2014-12-01 2019-12-31 Lego A/S Structure comprising two shell parts
KR102185526B1 (ko) 2014-12-01 2020-12-03 레고 에이/에스 두 개의 셸 부분을 포함하는 구조물
JP2017101696A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 株式会社藤井合金製作所 埋設式ガス栓のソケット取外し装置
KR20180053923A (ko) * 2016-11-14 2018-05-24 엘에스엠트론 주식회사 무한궤도용 핀
KR102496285B1 (ko) * 2016-11-14 2023-02-07 엘에스엠트론 주식회사 무한궤도용 핀
KR102038806B1 (ko) * 2019-07-24 2019-10-30 정세환 단단한 고정 구조를 갖는 치과용 임플란트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003239923A (ja) 継ねじ付きポール
US7044953B2 (en) Compression bone screw
US5398218A (en) Connection of a band to a watch case
JPH02100808A (ja) ドリル
US6543956B2 (en) Device for connecting structural components
AU2001290251A1 (en) Friction agitation joining tool, friction agitation joining method and joined member manufacturing method
US20030223837A1 (en) Tool holder
JPWO2012015018A1 (ja) タング無し螺旋状コイルインサート挿入工具
JP2007079422A (ja) 光レセプタクル
US8051747B1 (en) One-way ratchet wrench
US20070251095A1 (en) Cutter
JP6507385B1 (ja) 締結構造、ヘッド及びシャンク
JP4592729B2 (ja) パイプの連結構造
WO2003100272A1 (fr) Configuration pour serrage de vis, vis et outil de serrage de vis
JP2001515795A (ja) 切り屑を除去する機械加工用の工具
US8302999B2 (en) Faucet connecting structure
JP2000093569A (ja) ゲ−トボ−ル用ステイックのヘッドとシャフトの接続構 造
JP4346597B2 (ja) 電気コネクタ用案内ピン
JP2008106915A (ja) パイプ継手
US20030059271A1 (en) Expansion bolt assembly
KR0129555B1 (ko) 절삭공구
US5501559A (en) Screw connection for joining two components
JPH033865A (ja) 回転する機械スピンドルを工具担持体と結合するための装置
JP2001317513A (ja) パイプの連結構造
JPH07127779A (ja) 蛇腹管用接続装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20060517

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061003