JP2003237696A - 迎角・横滑り角探知システム - Google Patents

迎角・横滑り角探知システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機の迎角・横滑り角探知システムに関
し、大迎角の時でも高精度かつ高速に迎角及び横滑り角
を推定可能とする。 【解決手段】 航空機のピトーブーム先端53aには5
孔からなる圧力孔の配置(PA),(PB)が設けら
れ、各圧力P1〜P5、P3’、P4’、P5’はそれ
ぞれ圧力センサ12a〜12d、13a〜13dで測定
され、A/D変換器14、15でディジタル信号に変換
され、コンピュータ16へ入力される。コンピュータ1
6では配置(PA),(PB)それぞれに対し5孔の上
下、左右の圧力差から行列Aを求め、予め校正試験で得
られた圧力差とα,βの関係より係数行列を求める。こ
の行列Aに係数行列を乗算することにより迎角と横滑り
角を簡単に求める。迎角が小さい時の中心部の配置(P
A)から、大迎角の時には配置(PB)から迎角及び横
滑り角を推定するので、高精度かつ高速に推定が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は迎角・横滑り角探知
システムに関し、大迎角においても正確に迎角と横滑り
角を算出し、測定することができるシステムである。
【0002】
【従来の技術】従来の風洞試験や航空機の実機で空力特
性の試験においては、航空機のノーズ部から前に突出さ
せたピトーブームの先端に5孔の圧力孔を配置し、それ
らの孔の圧力差から迎角及び横滑り角を推定していた。
図9は航空機の外観を示す図で、(a)は上面図、
(b)は側面図である。図において、50は航空機、5
1は航空機のノーズ、53はノーズ先端のピトーブーム
である。αは機体の重心を中心とした上下方向の角度、
即ち迎角であり、βは機体の左右方向の角度、即ち横滑
り角である。これら迎角α、横滑り角βは飛行試験や風
洞試験においては、前述のようにピトーブーム53先端
に設けられた5孔の圧力孔の圧力から各孔の圧力差を求
め、それら圧力差から推定している。
【0003】図10はピトーブーム53を示す拡大図
で、(a)はその外観図、(b)は(a)のC−C矢視
図である。実際のピトーブームの径は17mm程度のもの
であり、その先端53aには、中心の圧力孔から均等に
四角形状となるように5孔の圧力孔54が設けられ、各
圧力孔54には圧力配管56が接続され、これら圧力配
管56はピトーブーム53内を通り、航空機50の機体
内に配置された圧力センサ55へ接続され、各圧力セン
サ55の信号は図示省略の測定部へ導かれ、測定部にお
いて各圧力孔54の圧力差を演算し、迎角α、横滑り角
βを推定している。
【0004】上記構成のピトーブームにおいて、5孔の
圧力孔からの圧力値を利用して迎角α、横滑り角βを推
定する場合、中心の圧力孔の圧力P2 の上下、左右の圧
力差とα,βとの関係を次に示す多項式(1),(2)
で近似する。この多項式は予め行う校正試験で得られる
圧力差と迎角(α)と横滑り角(β)との関係より係数
を求めておき、α,βを算出するときは、その多項式を
繰り返し計算法で逆算してα,βを算出する。
【0005】 (P1 −P3 )/P2 =A0 +A1 α+A2 α2 +A3 α3 +…………(1) ここで、A0 ,A1 ,A2 ,A3 ,・・・は予め設定し
ておく係数である。
【0006】 (P4 −P5 )/P2 =B0 +B1 β+B2 β2 +B3 β3 +…………(2) ここで、B0 ,B1 ,B2 ,B3 ,・・・は予め設定し
ておく係数である。
【0007】従来の迎角、横滑り角の測定は上記のよう
に5孔の圧力変化により測定しているので、その測定範
囲は、図7(b)に示す圧力穴P1とP3のなす角度の
狭い範囲(A)の迎角範囲に限られており、それ以上の
迎角は誤差が大きくて正確な迎角、横滑り角を測定する
ことは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように航空機の
風洞試験や実機での試験における迎角と横滑り角の測定
は、(1)式と(2)式により繰り返し計算法(Newton
-Rapson 法等)により逆算して求めているが、収束条件
によっては解が得られない場合がある。また、繰り返し
計算法は計算時間が長く、リアルタイム処理には不向き
であり、従来の計算法による迎角と横滑り角の推定を迅
速かつ正確に行う何らかの改良や対策が望まれていた。
【0009】また、前述のように従来のピトーブームに
よる迎角、横滑り角の推定はピトーブーム先端に5孔の
圧力孔を均等に配置し、それらの圧力差により推定して
いるが、ピトーブームは17mm程度の細管であり、各圧
力孔からは圧力配管を接続して圧力を取り出すので圧力
配管に接続する圧力センサは機体側に搭載していた。そ
のために、圧力配管は長くなって圧力応答遅れがあり、
迎角、横滑り角の応答遅れが生じ、精度が悪く、また、
特に大迎角の時には圧力差の変動幅が小さくなり、推定
精度が悪かった。
【0010】また、前述のように従来の航空機の迎角、
横滑り角の測定は5孔の圧力孔の圧力変化により測定し
ているので、圧力変化が正しく測定できる範囲に限られ
ており、5孔の圧力値による測定(以下、5孔ヨーメー
タによる測定と呼ぶ)で誤差なく計測可能な狭い範囲の
迎角範囲においてのみ可能であり、広い迎角範囲では測
定ができなかった。
【0011】そこで本発明では、繰り返し演算を必要と
せず、予め校正試験で設定しておく係数とピトーブーム
の圧力孔で測定される圧力値から求められる圧力差とを
算出し、これら係数と圧力値を乗算するのみで迎角と横
滑り角が簡単に推定できる迎角・横滑り角探知システム
を提供することを課題としてなされたものである。
【0012】また、本発明では、ピトーブーム先端の圧
力孔を増加し、8孔の圧力孔の配置とし、これら圧力孔
の圧力差を組み合わせることにより大迎角においても高
精度に迎角、横滑り角をリアルタイムで測定し、推定で
きる迎角・横滑り角探知システムを提供することを課題
としている。
【0013】更に、本発明では、ピトーブーム先端の圧
力孔を8孔に増加し、8孔を上側の5孔と下側の5孔の
組に分けて、それぞれの組において5孔の圧力値から迎
角、横滑り角を測定し、2組の出力のうち迎角に応じて
上側の5孔で測定する場合と下側の5孔で測定する場合
を切り換えて測定可能とし、切り換え使用により従来よ
りも適用可能迎角範囲を拡大することができる迎角・横
滑り角探知システムを提供することを課題としてなされ
たものである。
【0014】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために、次の手段を提供する。
【0016】(1)航空機ノーズ先端のピトーブームに
設けられた複数の圧力孔からそれぞれ圧力信号を得る複
数の圧力センサと、同複数の圧力センサからの圧力信号
を取込み各圧力信号に基づき迎角及び横滑り角を算出す
るコンピュータとを備えており、前記コンピュータは、
前記各圧力孔の圧力信号から上下、左右に配置される圧
力孔間の圧力差を求め同圧力差から圧力差行列を組み立
て、更に予め校正試験で得られた迎角及び横滑りのデー
タ、その時の同データに関連する圧力孔の物理量とで迎
角係数行列と横滑り角係数行列とを組み立て、前記圧力
差行列に前記迎角係数行列を乗算して前記迎角を、前記
圧力差行列に前記横滑り角係数行列を乗算して前記横滑
り角を、それぞれ算出することを特徴とする迎角・横滑
り角探知システム。
【0017】(2)航空機ノーズ先端から前方へ突出し
先端部に複数の圧力孔を有するピトーブームと、同ピト
ーブーム内で前記複数の圧力孔に接続する複数本の圧力
配管と、前記ピトーブーム内に埋設され前記圧力配管に
それぞれ接続する複数の圧力センサとを備え、前記圧力
孔は前記ピトーブームの中心、左右、上下の5孔に加
え、更に3孔を前記5孔の配置の下側又は上側のいずれ
かに配置したことを特徴とする迎角・横滑り角探知シス
テム。
【0018】(3)航空機ノーズ先端から前方へ突出し
先端部に複数の圧力孔を有するピトーブームと、同ピト
ーブーム内で前記複数の圧力孔に接続する複数本の圧力
配管と、前記ピトーブーム内に埋設され前記圧力配管に
それぞれ接続する複数の圧力センサとを備え、前記圧力
孔は前記ピトーブームの中心、左右、上下の5孔に加
え、更に3孔を前記5孔の配置の左側又は右側のいずれ
かに配置したことを特徴とする迎角・横滑り角探知シス
テム。
【0019】(4)航空機のピトーブーム先端に複数の
孔を設け、これら孔間の圧力差を測定し迎角及び横滑り
角を検知するシステムであって、前記複数の孔は、ピト
ーブーム先端の中心、同中心の上下、左右の上側5孔
と、同上側5孔の最下端の孔の下及び左右へそれぞれ配
置した3孔とで8孔からなり、前記上側5孔と同上側5
孔の最下端の孔を中心とした上下、左右の下側5孔との
圧力信号を取込み迎角及び横滑り角を算出し出力する演
算装置とを備えた構成とし、前記演算装置は、前記上側
5孔の圧力信号を取込み迎角(α(上))、横滑り角
(β(上))を算出する上側角度計算部と、前記下側5
孔の圧力信号を取込み迎角(α(下))、横滑り角(β
(下))を算出する下側角度計算部と、前記迎角(α
(上)),(α(下))、横滑り角(β(上)),(β
(下))の値を取込み、これらを含む計算式により迎角
(α)、横滑り角(β)を算出する上側下側出力切り換
え算出部と、前記迎角(α(上)),(α(下))、横
滑り角(β(上)),(β(下))の値及び前記迎角
(α)、横滑り角(β)の値を取込み所定の下限値α1
及び上限値α2と比較し、α<α1であれば前記上側角
度計算部からのα(上),β(上)を、α>α2であれ
ば前記下側角度計算部からのα(下),β(下)を、こ
れら条件以外では前記上側下側出力切り換え算出部から
のα,βを、迎角及び横滑り角として出力する出力判定
部とを備えたことを特徴とする迎角・横滑り角探知シス
テム。
【0020】本発明の(1)においては、コンピュータ
では各圧力孔の圧力差から圧力差行列を求め、更に校正
試験で得られた迎角、横滑り角及び各圧力孔での圧力差
に関する物理量から迎角係数行列及び横滑り角係数行列
を求める。コンピュータでは上記の圧力差行列と迎角係
数行列とを乗算して迎角を算出し、同圧力差行列に横滑
り角係数行列を乗算して横滑り角を算出する。従って、
従来のような繰り返し計算を不要とし、単純な乗算によ
り迎角及び横滑り角が迅速に得られ、更に、従来のよう
に解が得られないようなことがなく、リアルタイム処理
が可能となる。
【0021】本発明の(2)においては、ピトーブーム
先端には中心部の5孔と中心の下側又は上側へ更に3孔
が追加され8孔の圧力孔を有している。追加された3孔
の圧力孔は中心部の圧力孔配置のうち、中心と下側又は
上側の圧力孔を共用することにより中心部の5孔と同様
に5孔の配置を形成できる。従って8孔の圧力孔で中心
部正面の5孔の圧力孔配置と、下側又は上側の5孔の圧
力孔の配置の組み合わせに分けることができる。このよ
うな圧力孔の配置において、迎角が小さい場合には、ピ
トーブーム正面の中心部の5孔の圧力孔配置により圧力
を検出し、その検出信号を圧力配管より圧力センサへ導
いて各圧力孔からの圧力を測定し、各圧力孔間の圧力差
から、それらの大小に応じて迎角及び横滑り角を推定す
る。迎角が大きい場合になると、下側の5孔の圧力孔配
置からの圧力を測定して圧力センサからの圧力値を取込
み、上記と同様に各孔の圧力差から迎角と横滑り角を推
定するようにする。従って、大きな迎角となっても、下
側に配置した5孔の圧力孔配置が迎角に応じて圧力差の
応答を高感度で求めることができ高精度の推定を可能と
するものである。
【0022】本発明の(3)では、8孔の圧力孔から正
面中心部の5孔の圧力孔配置と左、又は右側に5孔の圧
力孔配置を形成し、これを組み合わせた配置とすること
ができる。従って、上記(2)の発明と同じく、横滑り
角の小さい時には、正面中心部の5孔の圧力孔配置から
の各孔の圧力差から迎角と横滑り角を推定し、横滑り角
が大きくなると、左又は右側の5孔の圧力孔配置での各
孔の圧力差から迎角と横滑り角を推定する。これによ
り、上記(2)の発明と同じく、高精度で迎角と横滑り
角を推定することができる。
【0023】本発明の(4)においては、8孔を上側5
孔と下側5孔の配置に分けて、それぞれ演算装置に圧力
値を取込み、演算装置では、これら上側、下側5孔にお
いてそれぞれ迎角、横滑り角を算出する。即ち、上側5
孔からの圧力値により、上側角度計算部において従来と
同じ手法により迎角、横滑り角を求め、下側5孔からの
圧力値により、同様に迎角、横滑り角を求める。また、
上側下側出力切り換え算出部では、これら上側、下側角
度計算部で求めた迎角、横滑り角を含んだ計算式により
迎角、横滑り角を計算する。一方、出力判定部では、こ
れら上側角度計算部、下側角度計算部、上側下側出力切
り換え算出部からの各計算値を入力し、所定の下限値α
1、上限値α2と比較し、上側角度計算部からの値がα
1より小さい場合には、この値を出力し、下側角度計算
部からの値がα2よりも大きい場合には、この値を出力
し、これら条件以外では上側下側出力切り換え算出部か
らの値を出力する。
【0024】上記構成の本発明の(4)によれば、迎角
が小さい場合には、上側5孔からの計算値により迎角、
横滑り角が検知され、迎角が大きくなると下側5孔から
の計算値により迎角、横滑り角が切り換えて検知される
ので、従来の上側5孔のみの構成よりも計測適用可能な
迎角範囲が拡大され、これに伴う横滑り角も検知するこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の第
1の実施の形態に係る迎角・横滑り角探知システムの構
成図である。図において、ピトーブーム53先端には従
来例で説明したように圧力孔54が5孔設けられてい
る。圧力孔54は5孔からなり四角形状となるように均
等に配置されており、それぞれ圧力P1 ,P2 ,P3
4 ,P5 を測定し、それら圧力値を圧力センサ1a,
1b,1c,1d,1eへ送る。
【0026】圧力センサ1a〜1eの圧力信号は、A/
D変換器2へ送られ、ここでディジタル信号へ変換さ
れ、コンピュータ3へ入力される。コンピュータ3では
後述するように(3)式〜(8)式で定められる演算を
行い、迎角αと横滑り角βを算出し、出力装置5へ出力
する。また、4は記憶装置であり、予め定められた校正
係数やコンピュータ3での演算に必要なデータが記憶さ
れ、また、必要に応じてコンピュータ3で演算した結果
や、演算途中のデータ等を記憶させる。6は入力装置で
あり、演算に必要なデータの入力、出力指令等を行う。
【0027】上記構成のシステムにおいて、コンピュー
タ3で実施される演算について次に説明する。まず、迎
角α及び横滑り角βとピトーブーム53の5孔の圧力孔
54における圧力差との関係は次の(3)式で表され
る。
【0028】
【数1】 ここで、行列A(圧力差行列)は次の(4)式より求め
られ、(4)式中のΔCPα,ΔCPβは(5)式のよ
うに圧力孔54の中心の圧力孔の圧力値P2 の上下、左
右の圧力差より求められる。
【0029】
【数2】 迎角係数行列における校正係数kα1〜kα15、横滑
り角係数行列における校正係数kβ1〜kβ15は、校
正試験で得られるα’,β’と校正試験で得られる圧力
差に関するピトーブーム圧力孔の物理量に上記(3)式
を適用すると次の(6)式となる。なお、(6)式は迎
角α’に関する式であるが、β’も同様に求められる。
【0030】
【数3】 上記(6)式より、最小2乗法により校正係数を次の
(7)式,(8)式のように求めることができる。
【0031】
【数4】 コンピュータ3では、上記のように、ピトーブーム53
の各圧力孔54から取り込んだ圧力値より(5)式によ
り、ΔCPα,ΔCPβを求め、この値より(4)式か
ら行列A(圧力差行列)を求め、校正試験で得られる
α’,β’とピトーブームの物理量から(6)〜(8)
式により予め求めておいた校正係数kα1〜kα15,
kβ1〜kβ15を用いて、換言すれば迎角係数行列及
び横滑り角係数行列を用いて(3)式にて迎角α、横滑
り角βを算出するものである。
【0032】以上説明の本発明の第1の実施の形態にお
ける迎角・横滑り角探知システムによれば、ピトーブー
ム53先端の5孔の圧力孔54の圧力値を圧力センサ1
a〜1eを介してコンピュータ3へ取込み、コンピュー
タ3において中心の圧力孔の上下、左右の圧力差より行
列Aを算出し、予め校正試験で得られた係数行列を乗算
することにより、迎角と横滑り角を簡単に算出して推定
し、出力装置5に出力することができる。
【0033】このようなシステムによりコンピュータ3
では従来のような繰り返し演算が不要となり、また、収
束しないで解が得られない等の不具合もなくなり、迎角
と横滑り角を迅速、かつ正確にリアルタイムで処理する
ことができる。
【0034】図2は本発明の第2の実施の形態に係る迎
角・横滑り角探知システムのピトーブーム先端の圧力孔
配置図であり、(a)は圧力孔を中心の5孔と、下側の
5孔を組み合わせた例、(b)は中心の5孔と上側の5
孔を組み合わせた例である。(a)における下側の5孔
は中心の5孔と等ピッチで配置され、(b)における上
側の5孔は中心の5孔と等ピッチで配置されていること
が好ましい。
【0035】図において、(a)の例ではピトーブーム
53の先端53aには中心に四角形状に圧力孔10を5
孔配置して圧力P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 をそれぞ
れ測定できるような配置(PA)を設ける。その中心部
の5孔の配置の下側には、それぞれP2 ,P3 ,P3',
4',P5'の圧力を測定する5孔の配置(PB)を設け
る。これら圧力孔のうち、中心の圧力P2 、その下側の
圧力P3 は上側の5孔と下側の5孔とに共通に用いられ
る圧力孔であり、結果として圧力孔は8孔となってい
る。
【0036】(b)の例では、中心に四角形状に5孔を
配置し、圧力P1 ,P2 ,P3 ,P 4 ,P5 をそれぞれ
測定できる配置(PA)を設ける。その中心部の5孔の
配置(PA)の上側には、それぞれP1',P1 ,P2
4',P5'圧力を測定する5孔の配置(PC)を設け
る。これら圧力孔のうち、中心の圧力P2 、その上側の
圧力P1 は配置(PA)と配置(PC)とで共通に用い
られる圧力孔であり、結果としてこの例でも圧力孔は8
孔となる。
【0037】図3はピトーブーム先端部53aの断面図
であり、(a)は図2(a)におけるA−A断面図、
(b)はB−B断面図である。図示のように、各圧力孔
10には圧力配管11が接続され、圧力センサ12,1
3に接続されている。圧力センサ12,13は圧力配管
11をできるだけ短くするために小型非定常圧力センサ
を用い、8本の圧力センサをすべてピトーブーム53の
先端部へ埋め込む構成としている。また、ピトーブーム
先端は、従来は角錐形状であったが、半球形状とし圧力
センサ12,13を埋め込みやすくすると共に、気流の
影響を小さくしている。また、圧力センサ12,13の
応答遅れを8個とも合わせるために、圧力配管11は8
本とも同じ容積としている。
【0038】上記のような8孔の圧力孔を有するピトー
ブームにおいて、後述するように、迎角が大きくない場
合には、ピトーブーム正面の配置(PA)の5孔の圧力
差から、迎角が大きくなると下側の配置(PB)又は上
側の配置(PC)の5孔の圧力差から、迎角及び横滑り
角を推定する。
【0039】図4は本発明の第2の実施の形態に係るシ
ステムの全体の系統図である。図において、ピトーブー
ム53の先端53aには5孔からなる圧力孔の配置(P
A),(PB)が設けられ、配置(PA)では、圧力P
1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5がそれぞれ圧力センサ12
b,13c,12c,12a,12dで測定され、A/
D変換器14でディジタル信号に変換されてコンピュー
タ16へ入力される。
【0040】また、同様に配置(PB)では、圧力
2 ,P3 ,P3',P4',P5'がそれぞれ圧力センサ1
3c,12c,13b,13d,13aで測定され、A
/D変換器15でディジタル信号に変換されてコンピュ
ータ16へ入力される。コンピュータ16では、迎角が
大きいか、小さいかを入力する各信号の大きさより判断
して、迎角が小さい場合には、配置(PA)の5孔の圧
力孔の信号から、各信号の差を演算し、それぞれ迎角と
横滑り角を推定する。
【0041】また、迎角が大きい場合には、配置(P
B)の5孔の圧力孔の信号から、各信号の差を求め、同
様に演算を行い、それぞれ迎角と横滑り角を推定する。
17は出力装置であり、コンピュータ16の演算結果を
出力するもの、18は入力装置であり、演算に必要なデ
ータの入力を行い、19は記憶装置であり、演算結果を
記憶したり、必要なデータを予め設定し記憶させてお
く。
【0042】上記に説明の第2の実施の形態の迎角・横
滑り角探知システムによれば、大迎角の時でも大迎角の
時の圧力変化を効果的に検出できる5孔の圧力孔の配置
(PB)又は(PC)を中心の5孔の圧力孔の配置(P
A)と組み合わせて配置したので、大迎角と、その時の
横滑り角が精度良く測定でき、良好な応答性が得られる
ものである。
【0043】図5は本発明の第3の実施の形態に係る迎
角・横滑り角探知システムのピトーブーム先端53aの
圧力孔の配置図であり、(a)は中心部の5孔の圧力孔
10の配置に加え、右側に5孔の圧力孔10の配置を、
(b)は左側に5孔の圧力孔10の配置を、それぞれ配
設したものであり、その他の構成は図2〜図4に示す第
2の実施の形態と同じ構成である。
【0044】即ち、(a)は、中心部の5孔の圧力孔1
0の配置(PA)の右側に5孔の圧力孔の配置(PD)
を配設(前記中心部の5孔と等ピッチ)した例であり、
(b)は、その逆の左側に5孔の圧力孔の配置(PE)
を配設(前記中心部の5孔と等ピッチ)した例である。
従って、(a)の例では、配置(PA)の中心の圧力孔
と右側の圧力孔は配置(PD)の圧力孔と共用し、ま
た、(b)の例では、中心の配置(PA)の中心の圧力
孔と左側の圧力孔は配置(PE)と共用し、結果として
8孔の圧力孔からなっている。
【0045】上記構成の圧力孔の配置を有する第3の実
施の形態においても第2の実施の形態と同様の作用、効
果が得られ、特に第3の実施の形態においては大横滑り
角の場合に有効であり高精度で応答の良い測定が可能と
なるものである。
【0046】図6は本発明の第4の実施の形態に係る迎
角・横滑り角探知システムの全体構成図である。図にお
いて、40は8孔ヨーメータであり、後述するようにピ
トーブーム先端に設けられた8孔の圧力孔からなり、8
孔の圧力値が検出される。41はA/D変換器であり、
各8孔の圧力信号をディジタル値に変換し、演算装置、
即ちコンピュータ42へ入力する。コンピュータ42で
は後述するように、これら8孔からの圧力データに基づ
いて演算を行い、迎角の大小に応じて算出値を切り換
え、正確な迎角と横滑り角の計測値を出力する。43は
出力装置であり、コンピュータ42で算出された結果を
表示したり、プリントし出力するものである。
【0047】図7は上記に説明の8孔ヨーメータのピト
ーブーム先端を示す図で、(a)は正面図、(b)は側
面図、(c)はその作用の説明図である。図(a),
(b)において、ピトーブーム20の先端には、P1〜
P8の8孔が設けられている。これら8孔は中心のP
2、上下のP1,P3、左右のP5,P7の5孔からな
る上側5孔30と、P3を中心に、上下のP2,P4、
左右のP6,P8の5孔からなる下側5孔31とに区分
されて、後述するように圧力値が測定されてコンピュー
タ42へ入力される。
【0048】図7(b)に示すように、本第4の実施の
形態での測定可能な迎角の範囲は、上側5孔30により
(A)の範囲の測定が可能であり、また、下側5孔31
では(B)の範囲の測定が可能である。従って、全体と
しての計測可能範囲は従来の(A)のみの場合に比べて
下側5孔による(B)の範囲が含まれ、迎角の測定範囲
が拡大される。
【0049】図7(c)は迎角(α)とその出力の関係
を示し、図中左側が上側5孔30により計算された迎角
α(上)、横滑り角β(上)の出力であり、図中右側が
下側5孔31により計算された迎角α(下)、横滑り角
β(下)の出力である。α1,α2は切り換え迎角の範
囲を示し、上側5孔30による計算値と、下側5孔31
による計算値とで、それぞれ後述するように迎角α、横
滑り角βを求め、αの値がα1よりも小さければ(図中
α1よりも左側)、上側5孔30による計算値を正確な
測定値とし、αの値がα2よりも大きければ(図中α2
よりも右側)、下側5孔31の計算値を正確な測定値と
するものである。
【0050】図8は上記に説明した8孔ヨーメータを用
いた迎角・横滑り角探知システムの機能ブロック図であ
り、コンピュータ42で実施され、その実施結果として
迎角αと横滑り角βが正確な測定値として出力されるも
のである。
【0051】図において、8孔ヨーメータ40からの信
号は、上側5孔30のP1,P5,P7,P2,P3が
上側5孔α,β計算部40−1へ入力される。また、下
側5孔31のP3,P2,P4,P6,P8が下側5孔
α,β計算部40−2へ入力される。
【0052】上側5孔α,β計算部40−1と下側5孔
α,β計算部40−2とでは、それぞれ従来と同様の計
算方法による各5孔間の圧力値の変化によりα,βの計
算を行う。ここでα(上),β(上)は上側5孔30に
よって従来と同じように計算によって求めた迎角と横滑
り角であり、α(下),β(下)は下側5孔31によっ
て従来と同じように計算によって求めた迎角と横滑り角
である。
【0053】上記計算されたα(上),β(上),α
(下),β(下)のデータは上側下側出力切り換え算出
部40−3へ入力され、ここで次に示す(9)式の演算
が行われ、K1,K2が求められ、(10)式により
α,βが演算され、その結果は出力判定部4へ入力され
る。
【0054】
【数5】 また、上側5孔α,β計算部40−1と下側5孔α,β
計算部40−2の出力α(上),β(上),α(下),
β(下)のデータは更に出力判定部40−4へも直接入
力される。出力判定部40−4では、入力されたα
(上),β(上),α(下),β(下)及び上側下側出
力切り換え算出部40−3の出力α,βを調べ、α
(上)が切り換え迎角範囲のα1よりも小さいと、その
出力α(上)を検知結果として出力し、また、α(下)
がα2よりも大きいと、その出力α(下)を検知結果と
して出力し、上記の条件以外では上側下側出力切り換え
算出部40−3のα,β出力を検知結果として出力す
る。
【0055】以上説明の第4の実施の形態によれば、8
孔ヨーメータ40からの圧力信号を使用することによ
り、上側5孔30により算出したα(上),β(上)
と、下側5孔31により算出したα(下),β(下)と
をオーバラップする迎角範囲において、上側下側出力切
り換え算出部40−3で演算することにより上側5孔3
0のα(上),β(上)か、下側5孔31のα(下),
β(下)かをスムーズに切り換えることにより、広範囲
の迎角範囲において迎角α、横滑り角βを算出すること
ができる。
【0056】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0057】
【発明の効果】本発明の迎角・横滑り角探知システム
は、(1)航空機ノーズ先端のピトーブームに設けられ
た複数の圧力孔からそれぞれ圧力信号を得る複数の圧力
センサと、同複数の圧力センサからの圧力信号を取込み
各圧力信号に基づき迎角及び横滑り角を算出するコンピ
ュータとを備えており、前記コンピュータは、前記各圧
力孔の圧力信号から上下、左右に配置される圧力孔間の
圧力差を求め同圧力差から圧力差行列を組み立て、更に
予め校正試験で得られた迎角及び横滑りのデータ、その
時の同データに関連する圧力孔の物理量とで迎角係数行
列と横滑り角係数行列とを組み立て、前記圧力差行列に
前記迎角係数行列を乗算して前記迎角を、前記圧力差行
列に前記横滑り角係数行列を乗算して前記横滑り角を、
それぞれ算出することを特徴としている。
【0058】上記構成のシステムにより、コンピュータ
では上記の圧力差行列と迎角係数行列とを乗算して迎角
を算出し、同圧力差行列に横滑り角係数行列を乗算して
横滑り角を算出する。従って、従来のような繰り返し計
算を不要とし、単純な乗算により迎角及び横滑り角が迅
速に得られ、更に、従来のように解が得られないような
ことがなく、リアルタイム処理が可能となる。
【0059】本発明の(2)は、航空機ノーズ先端から
前方へ突出し先端部に複数の圧力孔を有するピトーブー
ムと、同ピトーブーム内で前記複数の圧力孔に接続する
複数本の圧力配管と、前記ピトーブーム内に埋設され前
記圧力配管にそれぞれ接続する複数の圧力センサとを備
え、前記圧力孔は前記ピトーブームの中心、左右、上下
の5孔に加え、更に3孔を前記5孔の配置の下側又は上
側のいずれかに配置したことを特徴としている。
【0060】上記構成により、迎角が小さい場合には、
ピトーブーム正面の中心部の5孔の圧力孔配置により圧
力を検出し、圧力配管より圧力センサへ導いて各圧力孔
からの圧力を測定し、各圧力孔間の圧力差から、それら
の大小に応じて迎角及び横滑り角を推定する。迎角が大
きい場合になると、下側の5孔の圧力孔配置からの圧力
を測定して圧力センサからの圧力値を取込み、上記と同
様に各孔の圧力差から迎角と横滑り角を推定する。従っ
て、大きな迎角となっても、下側に配置した5孔の圧力
孔配置が迎角に応じて圧力差の応答を高感度で求めるこ
とができ高精度の推定を可能とするものである。
【0061】本発明の(3)は、上記と同様に複数の圧
力孔を有するピトーブームと、圧力配管と、圧力センサ
とを備え、前記圧力孔は前記ピトーブームの中心、左
右、上下の5孔に加え、更に3孔を前記5孔の配置の左
側又は右側のいずれかに配置したことを特徴としてい
る。
【0062】上記構成においても、上記(2)の発明と
同じく、横滑り角の小さい時には、正面中心部の5孔の
圧力孔配置からの各孔の圧力差から迎角と横滑り角を推
定し、横滑り角が大きくなると、左又は右側の5孔の圧
力孔配置での各孔の圧力差から迎角と横滑り角を推定す
る。これにより、上記(2)の発明と同じく、高精度で
迎角と横滑り角を推定することができる。
【0063】本発明の(4)は、航空機のピトーブーム
先端に複数の孔を設け、これら孔間の圧力差を測定し迎
角及び横滑り角を検知するシステムであって、前記複数
の孔は、ピトーブーム先端の中心、同中心の上下、左右
の上側5孔と、同上側5孔の最下端の孔の下及び左右へ
それぞれ等ピッチで配置した3孔とで8孔からなり、前
記上側5孔と同上側5孔の最下端の孔を中心とした上
下、左右の下側5孔との圧力信号を取込み迎角及び横滑
り角を算出し出力する演算装置とを備えた構成とし、前
記演算装置は、前記上側5孔の圧力信号を取込み迎角
(α(上))、横滑り角(β(上))を算出する上側角
度計算部と、前記下側5孔の圧力信号を取込み迎角(α
(下))、横滑り角(β(下))を算出する下側角度計
算部と、前記迎角(α(上)),(α(下))、横滑り
角(β(上)),(β(下))の値を取込み、これらを
含む計算式により迎角(α)、横滑り角(β)を算出す
る上側下側出力切り換え算出部と、前記迎角(α
(上)),(α(下))、横滑り角(β(上)),(β
(下))の値及び前記迎角(α)、横滑り角(β)の値
を取込み所定の下限値α1及び上限値α2と比較し、α
<α1であれば前記上側角度計算部からのα(上),β
(上)を、α>α2であれば前記下側角度計算部からの
α(下),β(下)を、これら条件以外では前記上側下
側出力切り換え算出部からのα,βを、迎角及び横滑り
角として出力する出力判定部とを備えたことを特徴とし
ている。
【0064】上記構成により、迎角が小さい場合には、
上側5孔からの計算値により迎角、横滑り角が検知さ
れ、迎角が大きくなると下側5孔からの計算値により迎
角、横滑り角が切り換えて検知されるので、従来の上側
5孔のみの構成よりも計測適用可能な迎角範囲が拡大さ
れ、これに伴う横滑り角も検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る迎角・横滑り
角探知システムの構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る迎角・横滑り
角探知システムの圧力孔の配置図であり、(a)は5孔
の圧力孔を中心及びその下側に、(b)は中心及びその
上側へ、それぞれ配置した図である。
【図3】図2における断面図であり、(a)は図2
(a)のA−A断面図、(b)はB−B断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る迎角・横滑り
角探知システムを用いた全体システムの系統図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る迎角・横滑り
角探知システムの配置図であり、(a)は5孔の圧力孔
を中心及び右側へ、(b)は左側へそれぞれ配置した図
である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る迎角・横滑り
角探知システムの全体構成図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係る探知システム
のピトーブーム先端を示し、(a)は正面図、(b)は
側面図、(c)は8孔による迎角の検知の原理説明図で
ある。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る探知システム
の詳細な機能ブロック図である。
【図9】航空機の一般的な図で、(a)は上面図で横滑
り角を、(b)は側面図で迎角を、それぞれ示す図であ
る。
【図10】航空機のピトーブームを示し、(a)は一般
的な構成図、(b)は(a)におけるC−C矢視図であ
る。
【符号の説明】
1a〜1e,12,13,55 圧力センサ 2,14,15,41 A/D変換器 3,16,42 コンピュータ 4,19 記憶装置 5,17,43 出力装置 6,18 入力装置 10,54 圧力孔 11,56 圧力配管 20,53 ピトーブーム 30 上側5孔 31 下側5孔 40 8孔ヨーメータ 40−1 上側5孔α,β計算部 40−2 下側5孔α,β計算部 40−3 上側下側出力切り換え算出部 40−4 出力判定部 50 航空機 51 航空機ノーズ 53a ピトーブーム先端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F066 AA51 CC40 DD20 FF10 HH16 KK03 LL08 5H180 AA26 CC22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機ノーズ先端のピトーブームに設け
    られた複数の圧力孔からそれぞれ圧力信号を得る複数の
    圧力センサと、同複数の圧力センサからの圧力信号を取
    込み各圧力信号に基づき迎角及び横滑り角を算出するコ
    ンピュータとを備えており、前記コンピュータは、前記
    各圧力孔の圧力信号から上下、左右に配置される圧力孔
    間の圧力差を求め同圧力差から圧力差行列を組み立て、
    更に予め校正試験で得られた迎角及び横滑りのデータ、
    その時の同データに関連する圧力孔の物理量とで迎角係
    数行列と横滑り角係数行列とを組み立て、前記圧力差行
    列に前記迎角係数行列を乗算して前記迎角を、前記圧力
    差行列に前記横滑り角係数行列を乗算して前記横滑り角
    を、それぞれ算出することを特徴とする迎角・横滑り角
    探知システム。
  2. 【請求項2】 航空機ノーズ先端から前方へ突出し先端
    部に複数の圧力孔を有するピトーブームと、同ピトーブ
    ーム内で前記複数の圧力孔に接続する複数本の圧力配管
    と、前記ピトーブーム内に埋設され前記圧力配管にそれ
    ぞれ接続する複数の圧力センサとを備え、前記圧力孔は
    前記ピトーブームの中心、左右、上下の5孔に加え、更
    に3孔を前記5孔の配置の下側又は上側のいずれかに配
    置したことを特徴とする迎角・横滑り角探知システム。
  3. 【請求項3】 航空機ノーズ先端から前方へ突出し先端
    部に複数の圧力孔を有するピトーブームと、同ピトーブ
    ーム内で前記複数の圧力孔に接続する複数本の圧力配管
    と、前記ピトーブーム内に埋設され前記圧力配管にそれ
    ぞれ接続する複数の圧力センサとを備え、前記圧力孔は
    前記ピトーブームの中心、左右、上下の5孔に加え、更
    に3孔を前記5孔の配置の左側又は右側のいずれかに配
    置したことを特徴とする迎角・横滑り角探知システム。
  4. 【請求項4】 航空機のピトーブーム先端に複数の孔を
    設け、これら孔間の圧力差を測定し迎角及び横滑り角を
    検知するシステムであって、前記複数の孔は、ピトーブ
    ーム先端の中心、同中心の上下、左右の上側5孔と、同
    上側5孔の最下端の孔の下及び左右へそれぞれ配置した
    3孔とで8孔からなり、前記上側5孔と同上側5孔の最
    下端の孔を中心とした上下、左右の下側5孔の圧力信号
    を取込み迎角及び横滑り角を算出し出力する演算装置と
    を備えた構成とし、前記演算装置は、前記上側5孔の圧
    力信号を取込み迎角(α(上))、横滑り角(β
    (上))を算出する上側角度計算部と、前記下側5孔の
    圧力信号を取込み迎角(α(下))、横滑り角(β
    (下))を算出する下側角度計算部と、前記迎角(α
    (上)),(α(下))、横滑り角(β(上)),(β
    (下))の値を取込み、これらを含む計算式により迎角
    (α)、横滑り角(β)を算出する上側下側出力切り換
    え算出部と、前記迎角(α(上)),(α(下))、横
    滑り角(β(上)),(β(下))の値及び前記迎角
    (α)、横滑り角(β)の値を取込み所定の下限値α1
    及び上限値α2と比較し、α<α1であれば前記上側角
    度計算部からのα(上),β(上)を、α>α2であれ
    ば前記下側角度計算部からのα(下),β(下)を、こ
    れら条件以外では前記上側下側出力切り換え算出部から
    のα,βを、迎角及び横滑り角として出力する出力判定
    部とを備えたことを特徴とする迎角・横滑り角探知シス
    テム。
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