JP2003232932A - 光遅延線およびその製造方法 - Google Patents

光遅延線およびその製造方法

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JP2003232932A JP2002035273A JP2002035273A JP2003232932A JP 2003232932 A JP2003232932 A JP 2003232932A JP 2002035273 A JP2002035273 A JP 2002035273A JP 2002035273 A JP2002035273 A JP 2002035273A JP 2003232932 A JP2003232932 A JP 2003232932A
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optical
diffraction grating
delay line
light
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Shinichi Wakabayashi
信一 若林
Hitomi Moriya
仁美 守屋
Yoshinori Takeuchi
喜則 武内
Ayako Baba
彩子 馬場
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/28Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
    • G02B6/2804Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals forming multipart couplers without wavelength selective elements, e.g. "T" couplers, star couplers
    • G02B6/2861Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals forming multipart couplers without wavelength selective elements, e.g. "T" couplers, star couplers using fibre optic delay lines and optical elements associated with them, e.g. for use in signal processing, e.g. filtering
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02057Optical fibres with cladding with or without a coating comprising gratings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーキュレータや光カプラ等の部品点数を減
らした構成による光遅延線およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 屈折率変調されたコア部と外周部を一部
除去したクラッド部を有する光ファイバ回折格子13
と、外周部を一部除去したクラッド部を有する光ファイ
バ14とを、コア部が互いに並行な光軸方向持つように
接近させて方向性結合器を作製した後、光ファイバ14
の両端を光ファイバループ16で接続させた構成によ
り、光信号制御のため特定の時間遅れを生じさせるため
の光遅延線を、小型で少ない部品点数で提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ通信に
用いられる光制御素子である光遅延線およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ通信においては、幹線
系はもとより、光加入者系においても高速化が進展して
おり、超短パルスを用いた大容量化や、中継器における
光−電気変換を行わないフォトニックネットワークも検
討されている。特にこのような光通信システムの中継器
(ノード)においては、光信号制御のため特定の時間遅
れを生じさせるための光遅延線が必要であり、そのため
の光制御デバイスがキーデバイスの一つとなっている。
光遅延を生じさせる具体的な手段としては、特定の距離
を持つ光ファイバループ等を通過させる方法が一般的で
あるが、特定の波長に対応させるためには、フィルタで
波長を弁別し、その後カプラ等により光ファイバループ
へ接続する方法が用いられる。
【0003】一方、光ファイバのコア中へ光ファイバ回
折格子(ファイバグレーティング)は、狭帯域なフィル
タ特性を持ち、安定性や光の利用効率に優れる。しかし
ながら、光ファイバ回折格子は反射したスペクトルを利
用するため、透過型素子とすることが困難で、光サーキ
ュレータとの併用が必要である。このため低コストで素
子を実現することが困難である。
【0004】光サーキュレータを使用しない構成の導波
路カップラとしては、特表平9−505673号公報に
報告されているものがある。この素子構成を図8に示
す。10および20は光ファイバ、30は入力端、40
および50は光ファイバ10、20がそれぞれ固定され
るガラスブロック、25は光ファイバのコア中に配設さ
れた回折格子、45はガラスブロック40、50の表面
から露出した2本のファイバ10、20の長さLcを有
する結合領域である。
【0005】光ファイバ10と光ファイバ20はそれぞ
れコアが互いに接近するように配置された方向性結合器
となっている。入力端30から入射された複数の波長の
光は、すべて光ファイバ10から20へ乗り移るように
結合長Lcが設定されている。しかしながら、回折格子
25のブラッグ波長の光(λ1=λB)は光ファイバ20
へ乗り移ることができず、T1として出力される。従っ
て、ブラッグ波長以外の波長の光(λ2、λ3……)がを
2として出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した導波路カップ
ラの構成では、波長のフィルタリング機能の発現は可能
であるが、特定の波長に対する光遅延線としては機能し
ない。また、光ファイバループとの組み合わせにより特
定の波長に対する遅延線を構成することはできるが、別
途光サーキュレータおよび光カプラ等が必要となるとい
う課題を有している。さらに、光ファイバ回折格子の形
成後に方向性結合器を形成するためには、熱プロセスを
生じないクラッド部の精密でかつ均一な大面積の加工が
必要であるが、実用性を兼ね備えた手段がほとんどない
という課題を有していた。
【0007】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、光信号制御のため特定の時間遅れを生じさせるた
めの光遅延線およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の光遅延線は、屈折率変調されたコア部と外周
部を一部除去したクラッド部を有する光ファイバ回折格
子からなる第1の導波路と、外周部を一部除去したクラ
ッド部を有する光ファイバからなる第2の導波路とを、
前記コア部が互いに並行な光軸方向持つように接近させ
た方向性結合器と、第2の導波路の両端を光学的に接続
させる手段とを備えた構成を有する。また、同一の屈折
率変調ピッチを有する2つの回折格子を形成し、それら
の回折格子の位置に応じて遅延量を任意に調整できる手
段を備えた構成を有する。また、ガラス基板表面に形成
した溝中へ光ファイバ回折格子を埋め込み、光ファイバ
の側面とともに研磨した基板表面同士を張り付けて方向
性結合器を形成し、光ファイバ回折格子からなる導波路
の両端を接続する手段を備えた構成を有する。
【0009】本発明は、上記構成によって、光信号制御
のため特定の時間遅れを生じさせるための小型で部品点
数の少ない光遅延線を提供することができる。また、光
ファイバ中の回折格子の形成位置は正確に制御できるの
で、任意の遅延量を制御できる光遅延線を提供すること
ができる。また、熱プロセスを生じないクラッド部の精
密でかつ均一な大面積の加工という光遅延線の製造方法
を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、屈折率変調されたコア部と外周部を一部除去したク
ラッド部を有する光ファイバ回折格子からなる第1の導
波路と、外周部を一部除去したクラッド部を有する光フ
ァイバからなる第2の導波路とを、前記コア部が互いに
並行な光軸方向持つように接近させた方向性結合器と、
前記第2の導波路の両端を光学的に接続させる手段とを
備えたことを特徴とする光遅延線である。この構成によ
り、光信号制御のため特定の時間遅れを生じさせるため
の光遅延線を、小型で少ない部品点数で提供することが
できる。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、前記第
1の導波路が、異なる屈折率変調ピッチを有する複数の
回折格子を有することを特徴とする光遅延線である。こ
の構成により、請求項1による効果に加え、異なった複
数の波長の光を同時に遅延させることができる。
【0012】本発明の請求項3に記載の発明は、前記第
1の導波路が、同一の屈折率変調ピッチを有する2つの
回折格子を有することを特徴とする光遅延線である。こ
の構成により、請求項1による効果に加え、光ファイバ
中の回折格子の形成位置を正確に制御できるので、任意
の遅延量を与えることが可能な光遅延線を提供すること
ができる。
【0013】本発明の請求項4に記載の発明は、前記第
1の導波路が、同一の屈折率変調ピッチを有する2つの
回折格子を複数組有することを特徴とする光遅延線であ
る。この構成により、請求項1による効果に加え、異な
った複数の波長の光に対して波長毎に任意の遅延量を与
えることが可能な光遅延線を提供することができる。
【0014】本発明の請求項5に記載の発明は、2枚の
ガラス基板のそれぞれの表面に形成した溝の中へそれぞ
れ光ファイバ回折格子および光ファイバを埋め込み、前
記ガラス基板の表面を研磨することにより前記光ファイ
バ回折格子および前記光ファイバのクラッド部の一部を
除去し、前記光ファイバ回折格子および前記光ファイバ
を互いに合致させた状態で前記ガラス基板の表面同士を
張り付けて方向性結合器を形成した後、前記光ファイバ
の両端を接続することを特徴とする光遅延線の製造方法
である。この方法により、熱プロセスを生じないクラッ
ド部の精密でかつ均一な大面積の加工という利点を持つ
光遅延線の製造方法を提供することができる。
【0015】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態を図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態における光遅延線の構成の概略を示しており、図
1(a)は光遅延線の全体の斜視図、図1(b)は方向
性結合器部分の平面図、図1(c)は方向性結合器部分
の側面図である。1および2はガラス基板、11は入力
光、12は取り出し光、13は光ファイバ回折格子、1
4は光ファイバ、15は光ファイバ回折格子13に形成
された回折格子、16は遅延を与えるための光ファイバ
ループ、17は出力光である。
【0016】以上のように構成された光遅延線の動作に
ついて説明する。複数の波長成分(λ1、λ2、…λn
を持つ入力光11は、入力ポートPinから光ファイバ回
折格子13に入射される。光ファイバ回折格子13と光
ファイバ14とは、それぞれ光ファイバの側面のクラッ
ドが除去されており、方向性結合器を形成するようにコ
ア間が接近している。光ファイバ回折格子13と光ファ
イバ14の伝搬定数をそれぞれβ1、β2とし、β1≠
β2とする。回折格子15にピッチΛ、屈折率変調Δn
の屈折率変調を施し、コア間距離を数μmから数10μ
mに設定すると、入力光11のうち、位相整合条件 β1(λ)−β2(λ)=2π/Λ …… (1) を満たす波長の光が取り出し光12として出力される。
取り出し光強度は伝搬定数、コア間距離、結合長、屈折
率変調の大きさΔn等によって決まるが、100%近い
値とすることができる。
【0017】したがって、ブラッグ波長としてλ1に対
応するピッチの回折格子15を形成しておけば、波長λ
1の光が取り出し光12としてポートP2から出射するこ
とができる。取り出し光12は、光ファイバループ16
を通過し、ポートP3から再び光ファイバ14へ入射さ
れるが、先程とは逆の行程により、光ファイバ回折格子
13に結合されてポートP1から出力17として出射す
る。すなわち、波長λ1の光のみが光ファイバループ1
6の光路長分だけ他の波長成分に比べて遅延を生じさせ
ることができる。
【0018】このように、本実施の形態1によれば、光
信号制御のため特定の時間遅れを生じさせるための光遅
延線を、小型で少ない部品点数で実現することができ
る。
【0019】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施の形態について図2および図3を用いて説明する。図
2は異なる屈折率変調ピッチを有する2つの回折格子を
形成した光遅延線の全体構成の概略を示しており、1お
よび2はガラス基板、21は入力光、22は取り出し
光、23は光ファイバ回折格子、24は光ファイバ、2
5および26は光ファイバ回折格子23に形成された第
1回折格子および第2回折格子、27は遅延を与えるた
めの光ファイバループ、28は出力光である。図3
(a)は実際に作製した素子を用いた場合の入力光21
のスペクトル、図3(b)は取り出し光22のスペクト
ルを示している。入力光21の光源にはスーパールミネ
ッセントダイオードを用いており、100nm以上の広
帯域なスペクトル特性を持っている。作製した2種類の
回折格子は、それぞれピッチΛを536.4nm、53
8.5nmとしており、1552nmおよび1558n
mの波長に対応している。
【0020】入力光21は、入力ポートPinから光ファ
イバ回折格子23に入射される。光ファイバ回折格子2
3と光ファイバ24とは、それぞれ光ファイバの側面の
クラッドが除去されており、方向性結合器を形成するよ
うにコア間が接近している。したがって、入力光21の
波長に対応するブラッグ波長を持つピッチの回折格子2
5、26を形成しておけば、対応する複数の波長の光が
取り出し光22としてポートP2から出射される。取り
出し光22は、光ファイバループ27を通過し、ポート
3から再び光ファイバ24へ入射され、先程とは逆の
行程により対応するピッチの回折格子26、25の部分
で光ファイバ回折格子23に結合され、ポートP1から
出力光28として出射される。すなわち、光ファイバル
ープ27を通過する複数の波長の光は、光ファイバルー
プ27の光路長分の遅延を生じることとなる。
【0021】このように、本実施の形態2によれば、光
信号制御のため特定の時間遅れを生じさせるための複数
の波長光に対応する光遅延線を、小型で少ない部品点数
で実現することができる。
【0022】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施の形態について図4および図5を用いて説明する。図
4は異なる屈折率変調ピッチを有する4つの回折格子を
形成した光遅延線の全体構成の概略を示しており、1お
よび2はガラス基板、41は入力光、42は取り出し
光、43は光ファイバ回折格子、44は光ファイバ、4
5、46、47、48はそれぞれ光ファイバ回折格子4
3に形成された第1回折格子、第2回折格子、第3回折
格子、第4回折格子である。49は遅延を与えるための
光ファイバループ、50は出力光である。図5(a)は
実際に作製した素子を用いた場合の入力光41のスペク
トル、図5(b)は取り出し光42のスペクトルを示し
ている。入力光41の光源にはスーパールミネッセント
ダイオードを用いている。作製した4種類の回折格子
は、それぞれピッチΛを533.4nm、536.4n
m、537.7nm、538.5nmとしており、15
44nm、1552nm、1558nmおよび1560
の波長に対応している。
【0023】入力光41は入力ポートPinから光ファイ
バ回折格子43に入射される。光ファイバ回折格子43
と光ファイバ44とは、それぞれ光ファイバの側面のク
ラッドが除去されており、方向性結合器を形成するよう
にコア間が接近している。したがって、入力光41の波
長に対応するブラッグ波長を持つピッチの回折格子4
5、46、47、48を形成しておけば、対応する複数
の波長の光が取り出し光42としてポートP2から出射
される。取り出し光42は、光ファイバループ49を通
過し、ポートP3から再び光ファイバ44へ入射され、
先程とは逆の行程により対応するピッチの回折格子4
8、47、46、45の部分で光ファイバ回折格子43
に結合され、ポートP1から出力光50として出射され
る。すなわち、光ファイバループ49を通過する複数の
波長の光は、光ファイバループ49の光路長分の遅延を
生じることとなる。
【0024】このように、本実施の形態3によれば、光
信号制御のため特定の時間遅れを生じさせるための複数
の波長光に対応する光遅延線を、小型で少ない部品点数
で実現することができる。
【0025】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施の形態について図6を用いて説明する。図6は同一の
屈折率変調ピッチを有する2つの回折格子を3組形成
し、それらの回折格子の位置に応じて波長ごとの遅延量
を任意に調整できる光遅延線の全体構成の概略を示して
いる。図6において、1および2はガラス基板、601
は入力光、602は取り出し光、603は光ファイバ回
折格子、604は光ファイバ、605、606、60
7、608、609、610はそれぞれ光ファイバ回折
格子603に形成された第1回折格子、第2回折格子、
第3回折格子、第4回折格子、第5回折格子、第6回折
格子である。611は遅延を与えるための光ファイバル
ープ、612は出力光である。第1回折格子605と第
6回折格子610は、ブラッグ波長λ1に対応する同一
のピッチを持った回折格子であり、同様に第2回折格子
606と第5回折格子609は、ブラッグ波長λ2に対
応する同一のピッチを持った回折格子であり、第3回折
格子607と第4回折格子608は、ブラッグ波長λ3
に対応する同一のピッチを持った回折格子である。
【0026】複数の波長成分(λ1、λ2、…λn)を持
つ入力光601が入力ポートPinから光ファイバ回折格
子603に入射される。光ファイバ回折格子603と光
ファイバ604とは、それぞれ光ファイバの側面のクラ
ッドが除去されており、方向性結合器を形成するように
コア間が接近している。したがって、ブラッグ波長とし
てλ1に対応するピッチの第1回折格子605の部分で
は、波長λ1の光が取り出し光602として光ファイバ
604のポートP2から出射する。取り出し光602
は、光ファイバループ611を通過し、ポートP3から
再び光ファイバ604へ入射される。ポートP3の近傍
位置には第6回折格子610が形成されているので、こ
の部分で波長λ1の光は光ファイバ回折格子603に結
合され、ポートP1から出力光612として出射され
る。同様に、ブラッグ波長としてλ2に対応するピッチ
の第2回折格子606の部分では、波長λ2の光が取り
出し光602としてポートP2から出射され、光ファイ
バループ611を通過し、ポートP3から再び光ファイ
バ604へ入射され、第5回折格子609の部分で波長
λ2の光が光ファイバ回折格子603に結合されてポー
トP1から出力光612として出射される。同様に、ブ
ラッグ波長としてλ3に対応するピッチの第3回折格子
607の部分では、波長λ3の光が取り出し光602と
してポートP2から出射され、光ファイバループ611
を通過し、ポートP3から再び光ファイバ604へ入射
され、第4回折格子608の部分で波長λ3の光が光フ
ァイバ回折格子603に結合されてポートP1から出力
光612として出射される。
【0027】このように、λ1、λ2、λ3の光路長を考
えてみると、それぞれの波長の光は異なった2点の場所
で対向する光ファイバ回折格子603と光ファイバ60
4の間を移動することになり、3つの光とも同一の光フ
ァイバループ611を通過しているにもかかわらず、各
回折格子位置間隔の2倍だけ光路長に差が生じる。すな
わち、各回折格子位置間隔を図のようにLとすれば、λ
1とλ2の光路長差は2Lとなり、同様にλ2とλ3回の光
路長差も2Lとなる。従って、回折格子の位置の調整に
より一つの光ファイバループ611を使っても波長ごと
に微小な遅延差を生じさせることができる。
【0028】このように、本実施の形態4によれば、異
なった複数の波長の光に対して任意の遅延量を与える光
遅延線を小型で少ない部品点数で実現することができ
る。
【0029】なお、上記各実施の形態1、2、3、4に
おいて、回折格子の数や遅延量差(回折格子間隔L)、
光ファイバループの長さや方向性結合器を構成する光フ
ァイバの長さ、出力ポートと光ファイバループとの接続
方法等を適宜設定し実施することで、多様な光遅延線を
実現できることは明らかである。
【0030】(実施の形態5)次に、本発明の第5の実
施の形態について図7を用いて説明する。図7(a)は
光ファイバのコア同士を接近させて形成するための方向
性結合器の作製プロセスの概略を示しており、71、7
2は表面の面積および光学特性が同じであるガラス基
板、71a、72aはガラス基板71、72の同じ場所
に形成された同じ大きさの溝、73は光ファイバ回折格
子、74は光ファイバである。
【0031】まず、ガラス基板71、72にそれぞれ光
ファイバ回折格子73および光ファイバ74を埋め込む
ために、各ファイバの直径とほぼ同じ深さの溝71a、
72aを形成し、各溝71a、72a内に光ファイバ回
折格子73および光ファイバ74をそれぞれ埋め込んで
接着材等により固定する。次に、ガラス基板71、72
の表面を研磨して、光ファイバ回折格子73および光フ
ァイバ74の側面のクラッド部の一部を除去する。研磨
に用いる装置は半導体の基板研磨プロセスに用いるよう
な装置を利用すれば、大面積の研磨が精度および均一性
もよく、比較的短時間で行える。最後に、研磨したガラ
ス基板71、72の表面同士を、光ファイバ回折格子7
3、74のクラッドを除去した部分を互いに接触させて
張り合わせることにより、方向性結合器が形成される。
そして、光ファイバ74の両端を別途用意した光ファイ
バと融着接続させることにより、光ファイバループを形
成する。
【0032】上記の方法では、ガラス基板71、72の
幅の分だけ光ファイバ格子73および光ファイバ74の
クラッドが除去されるが、光ファイバ格子73および光
ファイバ74のクラッドを部分的に除去したい場合に
は、例えば図7(b)に示すように、各ガラス基板7
1、72の溝71a、72aの深さを、中央部から両端
部にかけて徐々に深く形成して、光ファイバ格子73お
よび光ファイバ74のクラッドを除去する部分だけを突
出させることにより、ガラス基板71、72の表面を研
磨した場合に光ファイバ73、74の中央部のみが研磨
されるので、中央部のみのクラッドを除去することがで
きる。
【0033】このように、本実施の形態5によれば、熱
プロセスを生じないクラッド部の精密でかつ均一な大面
積の加工という利点を持つ光遅延線の製造方法を提供す
ることができる。
【0034】なお、本実施の形態5において、ガラス基
板の大きさやクラッドを除去する領域等の方向性結合器
の特性については、適宜作製条件を設定し実施すること
で、多様な光遅延線を実現できることは明らかである。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明は、屈折率変調され
たコア部と外周部を一部除去したクラッド部を有する光
ファイバ回折格子からなる第1の導波路と、外周部を一
部除去したクラッド部を有する光ファイバからなる第2
の導波路とを、コア部が互いに並行な光軸方向持つよう
に接近させた方向性結合器と、第2の導波路の両端を光
学的に接続させる手段とを備えているので、光信号制御
のため特定の時間遅れを生じさせるための光遅延線を、
小型で少ない部品点数で提供することができる。
【0036】また、本発明は、2枚のガラス基板のそれ
ぞれの表面に形成した溝の中へそれぞれ光ファイバ回折
格子および光ファイバを埋め込み、ガラス基板の表面を
研磨することにより光ファイバ回折格子および光ファイ
バのクラッド部の一部を除去し、光ファイバ回折格子お
よび光ファイバを互いに合致させた状態でガラス基板の
表面同士を張り付けて方向性結合器を形成した後、光フ
ァイバの両端を接続することを特徴とする光遅延線の製
造方法であり、熱プロセスを生じないクラッド部の精密
でかつ均一な大面積の加工という利点を持つ光遅延線の
製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における光遅延線
の概略構成を示す斜視図 (b)本発明の実施の形態1における光遅延線の概略断
面平面図 (c)本発明の実施の形態1における光遅延線の概略断
面側面図
【図2】本発明の実施の形態2における異なる屈折率変
調ピッチの2つの回折格子を有する光遅延線の概略断面
【図3】(a)本発明の実施の形態2における入力光の
スペクトル図 (b)本発明の実施の形態2における取り出し光のスペ
クトル図
【図4】本発明の実施の形態3における異なる屈折率変
調ピッチの4つの回折格子を有する光遅延線の概略断面
【図5】(a)本発明の実施の形態3における入力光の
スペクトル図 (b)本発明の実施の形態3における取り出し光のスペ
クトル図
【図6】本発明の実施の形態4における同一の屈折率変
調ピッチの2つの回折格子を3組有する光遅延線の概略
断面図
【図7】(a)本発明の実施の形態5における方向性結
合器の概略作製工程図 (b)方向性結合器作製工程の別の例を示す長手方向の
断面図
【図8】従来例における導波路カップラを示す概略断面
【符号の説明】
11、21、41、601 入力光 12、22、42、602、取り出し光 13、23、43、603 光ファイバ回折格子 14、24、44、604 光ファイバ 15 回折格子 16、27、49、611 光ファイバループ 17、28、50、612 出力光 25、45、605 第1回折格子 26、46、606 第2回折格子 47、607 第3回折格子 48、608 第4回折格子 609 第5回折格子 610 第6回折格子 71、72 ガラス基板 71a、72a 溝 73 光ファイバ回折格子 74 光ファイバ
フロントページの続き (72)発明者 武内 喜則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 馬場 彩子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H038 BA25 BA38 2H049 AA59 AA62 AA64 AA66

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率変調されたコア部と外周部を一部
    除去したクラッド部を有する光ファイバ回折格子からな
    る第1の導波路と、外周部を一部除去したクラッド部を
    有する光ファイバからなる第2の導波路とを、前記コア
    部が互いに並行な光軸方向持つように接近させた方向性
    結合器と、前記第2の導波路の両端を光学的に接続させ
    る手段とを備えたことを特徴とする光遅延線。
  2. 【請求項2】 前記第1の導波路が、異なる屈折率変調
    ピッチを有する複数の回折格子を有することを特徴とす
    る請求項1記載の光遅延線。
  3. 【請求項3】 前記第1の導波路が、同一の屈折率変調
    ピッチを有する2つの回折格子を有することを特徴とす
    る請求項1記載の光遅延線。
  4. 【請求項4】 前記第1の導波路が、同一の屈折率変調
    ピッチを有する2つの回折格子を複数組有することを特
    徴とする請求項1記載の光遅延線。
  5. 【請求項5】 2枚のガラス基板のそれぞれの表面に形
    成した溝の中へそれぞれ光ファイバ回折格子および光フ
    ァイバを埋め込み、前記ガラス基板の表面を研磨するこ
    とにより前記光ファイバ回折格子および前記光ファイバ
    のクラッド部の一部を除去し、前記光ファイバ回折格子
    および前記光ファイバを互いに合致させた状態で前記ガ
    ラス基板の表面同士を張り付けて方向性結合器を形成し
    た後、前記光ファイバの両端を接続することを特徴とす
    る光遅延線の製造方法。
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