JP2003232754A - 核四重極共鳴を試験する方法および装置 - Google Patents

核四重極共鳴を試験する方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】NQRテストのための改善された方法および装
置を提供する。 【解決手段】所与の環境パラメータと共に変化する少な
くとも1つのNQR特性を有する試料をテストするNQ
Rテスト方法において、試料に励起を与えてNQR共鳴
を付勢し、NQR応答信号を検出することからなる方
法。励起は、環境パラメータの予め定めた範囲にわたり
検出ステップ中に検出可能なNQR応答信号を付勢する
如きものである。本発明はまた、試料における選択され
た核(特に、14Nの如き整数スピン量子数の核)の存
在についてテストするNQRテストの方法および装置に
関する。本発明はまた、試料内部の温度の空間的分布を
決定する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【技術分野】本願は、開示が参考のため本文に援用され
る1991年4月2日出願の英国特許出願第91067
89.2号に基く優先権を主張するものである。本発明
は、圧力、磁界あるいは特に温度の如き所与の環境パラ
メータと共に変化する少なくとも1つの核四重極共鳴
(NQR)特性(特に、NQR応答周波数またはNQR
緩和時間T、T、T2cおよびT*)を有する試
料をテストするNQRテストの方法および装置に関す
る。また本発明は、試料中の選択された核(特に、14
Nの如き整数スピン量子数(integral spi
n quantum number)の核)の存在につ
いてのNQRテストのための方法および装置に関する。
本発明はまた、試料内の温度の空間的分布を決定する方
法にも関する。
【背景技術】一例として、本発明は、小包または荷物
に、あるいは人間の体に隠され、あるいは爆発装置に配
備された爆発物RDXから14Nの四重極共鳴信号のフ
ィールドにおける検出に適合する。別の例として、本発
明は、例えば空港における隠匿された薬物の検出に適合
する。NQR測定は、試料を強い磁界に配置することを
必要とせず、従って核磁気共鳴(NMR)測定のため必
要とされる大きく、高価でかつ試料サイズを制限する磁
気構造を必要としないという大きな利点を有する。四重
極核は、1と等しいかあるいはこれより大きい核スピン
粒子数I(I≧1)を有する。これらの核が半整数であ
れば、四重極の相互作用(ゼロの磁界における)はI=
3/2および1つの許容遷移(1/23/2)の場合
に2つの2倍縮退レベルを生じ、I=5/2および2つ
の強く許容される遷移(1/23/23/2
5/2)および1つの弱く許容される遷移(1/2
5/2)に対しては3つの2倍縮退レベルを生じ
る、、、如くである。最も重要なものがI=1の14
である整数スピン核の場合は、通常3つのレベルと3つ
の遷移周波数があり、軸方向に対称的な環境における核
に対して1まで低下する。全てのこのような遷移は、特
徴的な周波数および緩和時間(複数または単数)を持
ち、これは検査中の物質を同定するため使用することが
できる。これらの周波数および緩和時間は、同じ周波数
レンジにおける遷移を持たないことを前提として、他の
物質の存在には依存しない。核四重極共鳴応答信号は、
これまでは(共鳴周波数νにおける)選択される遷移
を励起するため適正な励起周波数(ν)のパルス無線
周波(RF)放射によって検出され、予め設定した幅
t、RFフィールド振幅Bおよびフリップ角αのパル
スが自由誘導減衰(FID)として知られるパルスの直
後に減衰信号を生じ、予め設定された幅および間隔の2
つ以上のパルスがエコーを生じることができる。固体の
粉中の所与の四重極核に対する最大FIDを生じるパル
ス幅が記号tを与えられ、対応するフリップ角は記号
α(例えば、NMRにおける「90°」パルスと等
価)が与えられる。通常NQRテストにおいては、反復
するパルス列が緩和時間T、TおよびT2cに依存
するパルス間隔τで用いられ、多数のFIDおよび(ま
たは)エコーが累積されて所要の検出感度を提供する。
「検出感度」とは、所与のテスト時間中固定量の試料に
おける確率の所与レベルで検出することができる選択さ
れる核数(あるいは、材料の量)を意味する。この感度
は、吸収スペクトルを生じるように累積された信号のフ
ーリエ変換により更に改善され、その下方の面積は適当
な限度内の積分により測定される。N.E.Ainbi
nder等の論文(Advances in Nucl
ear Quadrupole Resonance、
3、1978年、67〜130)は、この背景の技術水
準についての情報を提供する。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、NQRテス
トのための改善された方法および装置を提供することを
目的とする。本発明によれば、所与の環境パラメータと
共に変化する少なくとも1つのNQR特性を持つ試料を
テストするNQRテスト方法が提供され、その構成は、
試料に励起を与えてNQR共鳴を励起し、NQR共鳴信
号を検出することを含み、励起は予め定めた環境パラメ
ータの予め定めた範囲にわたる検出ステップにおいて検
出可能なNQR応答信号を励起する如くである。本発明
は、共鳴周波数(複数または単数)、スピン格子緩和時
間(T)、スピン−スピン緩和時間(T)、有効ス
ピン−スピン緩和時間(T2c)あるいは自由誘導減衰
緩和時間(T*)の如き試料のNQR特性が、温度、
圧力あるいは磁界の如き所与の環境パラメータと共に著
しく変化すること、従って、環境パラメータの予め定め
た範囲を網羅するようにNQRテストを実施する時これ
らの変動を勘案あるいは補償することが必要であること
の発見に基く。このような補償は、これまで達成された
ものよりも著しく感度の高いテストの予期せざる利点を
有し得る。NQRテストは通常は現地(空港の如き)で
実施されるため、環境パラメータの所与の予め定めた範
囲は、典型的には現地において遭遇することの多いパラ
メータの範囲(おそらくは、局部または大域の平均範
囲、あるいはこのパラメータの最大範囲)となる。この
パラメータが温度であるならば、予め定められる範囲は
±10℃(おそらくは、5℃乃至25℃の間)あるいは
±20℃(おそらくは、−10℃乃至+30℃の間)と
なる。この範囲は、−30℃(北極の条件に対応)乃至
+40℃(砂漠の条件に対応)にもなる。ある産業的用
途においては、極端に広い温度範囲に遭遇し得る。環境
パラメータが圧力であれば、予め定められる範囲は、例
えば±1%(典型的な日常の平均圧力範囲に対応)ある
いは±5%(最高範囲に対応)となる。本文に用いられ
る如き用語「詳細に可能」とは、検出ステップの測定時
間内では、実際あるいは予期されるノイズ・レベルより
著しく高い信号対雑音比を示すことが望ましく、著しさ
の程度は例えば上級生徒のt分布の如き標準的な統計的
方法により決定される。一例として、環境パラメータが
温度である、小包または荷物あるいは人体に隠された爆
発物RDXからのNQR信号の検出を考える。NQR特
性共鳴周波数が最初に考察される。3つのNQR共鳴周
波数ν、ν、νzは結晶効果のため全て3重項(t
rip lets)であり、略々298Kの最も高い設
定値(ν)は5047(N)、5192(N)お
よび5240(N)KHzで生じる。240乃至34
0Kの間では、それらのKHz単位の周波数は下式に密
接に従う。 N ν (1)=5148−0.223T−0.000395T ν (2)=5277−0.139T−0.000506T (1) N ν (3)=5332−0.108T−0.000670T 但し、Tは温度である。RDXが空港の荷物にあったと
すれば、これは平均値が略々20℃である−30乃至+
20℃(即ち、−10乃至+40℃の変化)の温度変化
に曝される。異なる試料は異なる温度にあり、そして
(または)同じ試料は不均一な温度を持つことになろ
う。式(1)は、ν (1)が−10乃至+40℃の温
度範囲に対して著しく(5041乃至5062KHzの
間で)変化することを予測する。本発明は、例えば、前
記励起が、5041乃至5062KHzの間、即ち、空
港貨物が遭遇し得る温度範囲にわたり、共鳴周波数で検
出可能なNQR共鳴を励起する如きものであることを前
提とすることができる。次に、NQR特性のスピン格子
緩和時間(T)について考察すると、温度の(および
温度も)変動のスピン格子緩和時間(T)に対する影
響が非常に著しくなり得ることを発見した。例えば、先
に述べたRDX試料の場合、−10乃至+40℃の温度
範囲にわたり、Tが下式に従うことが信じられる。即
ち、 T=aT+bec/kT (3) これにおいてaおよびbは遷移に従って変化し、cは略
々70kJmol−1である。驚くべきことに、RDX
のTにおけるNは、5乃至25℃間で約8の因数で
変化する。更に、Tの変化の1つの特定の重要な影響
が比τ/Tにあることを発見し、ここでτは連続的な
励起パルスの繰返し間のパルス間隔(時に、パルス反復
時間として知られる)である。一例として図1を参照す
るが、これにおいてはフリップ角(tlip angl
e)(α)における信号強さの変化はτ/Tの異なる
値に対して示される。図1は、所与のTに対してτの
関数として粉中の安定状態のNQR信号の強さを予測す
るスピン−1核に対してVega(J.Chem.Ph
ys.,1974、61、1099、Eq.IV−2
9)により得られた式から得られ、所与の比τ/T
(<5)において、信号はフリップ角が変化するに伴
い最大を通ることが予期され、図1に示されるように、
τ/Tの比が5より下方に低下すると、この最大値は
αより小さいフリップ角および更に低い信号強さまで
移動する。τ/T=5において、フリップ角αと対
応する最大FIDが1の相対強さを持つものとすれば、
τ/T=0.1において、これは0.3αまでシフ
トして相対信号強さ0.25を持つ。一定のτおよび一
定のフリップ角αに対しTE、1と0.1の間のτ/
における変化(RDXにおけるNに対する温度と
対応する因数10だけTにおける増加は略々20℃の
周囲温度付近に上昇する)応答信号強さにおいて略々7
0%の損失を生じる。このような損失は、ノイズにより
圧倒されるならば、応答信号を検出不能にする。本発明
は、温度の如き環境パラメータによるTの変化を許容
し得る。更に、一般に変化がTによるよりも顕著でな
いものと信じられるが、緩和時間T、T2cおよびT
*が温度または圧力と共に変化することも発見した。
周知のように、TおよびT2cがエコーの生成と関連
するスピン−スピン緩和時間である。T*はFIDの
生成と関連する。スピン−スピン緩和時間の変化の重要
な1つの効果は、比τ/T、τ/T2cおよびτ
/T*に対するものであり、ここでτは1つ以上
のエコーを生じるため用いられるパルス間のパルス間隔
であり、τはFIDを生じるため用いられるパルス
(おそらくは、異なる周波数における)間のパルス間隔
である。これらの比の変化は、応答信号強さがτ/T
、τ/T2cおよびτ/T*の関数である故に
重要であり、指数がしばしば遭遇する関数の一形態であ
る。再び、本発明は、温度の如き環境パラメータと一緒
のこのような緩和時間の変化を許容し得る。本発明を使
用するにあたり、問題となるNQR特性が共鳴周波数で
あるならば、励起は、1つの励起周波数における少なく
とも1つの励起パルス(例えば、単一または複合パル
ス)であり、各パルスは環境パラメータの範囲に対応す
る共鳴周波数範囲にわたる検出可能なNQR共鳴応答信
号を励起するに充分な電力スペクトルを有する。このよ
うに、遭遇する全ての周波数は、(望ましくは充分に)
励起パルス(複数または単数)の電力スペクトル以内に
ある。このような試みの短所は、要求される高いRF電
力である。従って、検出可能なNQR共鳴応答信号が環
境パラメータの範囲に対応する共鳴周波数の範囲にわた
って励起することができるように、励起が複数の異なる
励起周波数で行われることが望ましい。これは、例え
ば、個々の励起パルスを異なる周波数で加えることによ
り、あるいは1つ以上の励起パルスの基本周波数を周波
数変調することにより、あるいは各個のパルスの周波数
を変化させることにより行うことができる。次に、ある
遷移に対する信号強さは、オフセット周波数Δνおよ
びRFBフィールドにおける摂動周波数νの相対値
に従って変化する。即ち、 但し、γは磁気回転比(14N核の場合、1.932
×10 rad s−1−1)である。この強さ
は、Δνがνより非常に大きくなると直ちに著しく
低下する。RDXにおける5047KHzにおけるN
の共鳴の場合は、約9KHzのνの値と対応するB
の振幅の60μ秒RFパルスに対する変化は図2に示さ
れ、Δνが略々9KHzより大きくなる時、増加する
Δνによる信号強さにおける減少(dininuti
on)は重要となる。本発明においては、検出可能なN
QR共鳴応答信号が環境パラメータの範囲と対応する共
鳴周波数の範囲にわたり励起することができるように、
試料に対して複数の異なる周波数で励起を行うことによ
り、最大周波数のオフセットは受入れ得る限度内に保持
されるように低減することができる。最大周波数のオフ
セットを受入れ得る限度内に保持する観点からは、励起
が加えられる異なる周波数の数はできるだけ大きくなけ
ればならない。一方、競合する要件は、周波数の数が大
きくなるほどNQRテストが長くなることである。本発
明を用いるに際し、問題となるNQR特性が緩和時間で
あるならば、検出可能なNQR共鳴応答信号が環境パラ
メータの範囲と対応する緩和時間の範囲にわたって励起
できるように、励起は、複数の異なるパルス間隔で一連
の励起パルスとして、また複数の異なるフリップ角を生
じるように加えられることが望ましい。このことは、先
に述べたように、例えば、温度および圧力の変化、およ
びこれらが信号の強さに対して持つ影響のスピン格子、
スピン−スピンおよびFID緩和時間に対する効果の発
見に基いている。問題となる緩和時間がTとすれば、
パルス間隔(本例では、パルス反復時間τ)および(ま
たは)フリップ角を、問題の全T範囲にわたり検出可
能なNQR応答信号を励起するように、図1に関して説
明した原理に従って選択することができる。信号強さが
関連する緩和時間に対するパルス間隔ならびにフリップ
角の関数であるため、緩和時間がT、T2cあるいは
*であるならば、パルス間隔(本例では、間隔はτ
またはτと呼ばれる)は関連する緩和時間に正比例
して変化し得、さもなければ、フリップ角は、関連する
緩和時間の問題の全範囲にわたり検出可能なNQR応答
信号を励起するように適当に調整される。NQRテスト
が環境パラメータ(複数または単数)における変化によ
り生じるTおよび共鳴周波数の双方における変化を勘
案することが望ましい。これを達成するためには、励起
が複数の異なる励起周波数のそれぞれにおける反復する
一連の励起パルスとして加えられることが望ましく、パ
ルス反復時間は一連の励起パルスの各々に対して同じで
あり、フリップ角はその各々に対して異なる。この構成
の1つの特定の利点は、1つの周波数のパルスが他の周
波数におけるパルスにより生じる応答信号と干渉するこ
となく異なる周波数と関連するパルスがインターリーブ
できることである。TまたはT2cにおける変化を勘
案することが望ましく、かつ励起が複数の異なる励起周
波数の各々における、それぞれエコーを生じるための複
数のパルスを含む一連の励起パルスとして加えられるな
らば、複数のパルス(τ)の各々の間の間隔が一連の
パルスの各々に対して異なる(かつ、環境パラメータに
よるTまたはT2cの変化に従って選択される)こと
が望ましい。このように、Tにおける変化は依然とし
てフリップ角を変化させることにより補償することがで
きる。T*における変化を勘案して、検出可能なFI
Dを生成するため複数の異なる励起周波数の各々におけ
る一連の励起パルスとして励起が加えられることが望ま
しければ、異なる周波数におけるパルスは、環境パラメ
ータによるT*の変化に従って選択される千鳥状の間
隔(τ)で加えられることが望ましい。τは、前の
パルスにより生じるFIDの妥当な部分が、不必要にテ
ストを低下させるほど長くなく連続するパルスが加えら
れる前に検出させる如きT*のある倍数(例えば、2
または3倍の)でよい。T、T2cまたはT*にお
ける変化を勘案するためのこれらの手法は、共鳴周波数
における変化およびTを勘案するための前記の手法と
組合わせる時、特に有利である。個の場合、フリップ角
の調整は、Tの変化を補償するため予約することがで
きるが、パルス間隔の調整は、T、T2cまたはT
*の変化を補償するため予約することができる。これ
は、実験の簡素化につながる。励起は、NQR応答信号
対雑音比が環境パラメータの少なくとも2つの異なる値
において実質的に等しくなる如きものであることが望ま
しい。信号対雑音比は、できるだけ多くの異なる環境パ
ラメータの値において実質的に等しくなること、および
これらの値の間で実質的に一定となる(即ち、環境パラ
メータの範囲にわたり実質的に一定となる)ことが望ま
しい。「実質的に」とは、環境パラメータにおける変化
により偶発し得る信号対雑音比における大きな変化のコ
ンテキストにおいて解釈されるべきである。このため、
「実質的に等しい」および「実質的に一定である」と
は、最大信号対雑音のレベルの50%、60%あるいは
望ましくは75%以内の最小信号対雑音レベルを意味す
る。環境パラメータの少なくとも2つの異なる値におい
て実質的に等しく、望ましくは環境パラメータの範囲に
わたり実質的に一定であるNQR応答NO信号対雑音比
の特に有利なことは、これが前記のRDX検出の事例に
おいて要求される如き試料における選択された核の存在
についての正確なNQRテストを容易にすることであ
る。本発明は、検出の予め定めた閾値を越えたならば警
報信号が生成されることを考える。この閾値は、典型的
には、背景ノイズの予期されるレベルを決定するため問
題となる物質以外の種々の物質について行われる多数の
テストから得ることができる。前記閾値は、典型的には
これらの予期されるレベルより上(望ましくは、これら
のレベルより上の幾つかの標準偏差)に設定される。信
号対雑音比が環境パラメータの範囲にわたり実質的に一
定のままであるようにすることにより、閾値の影響もま
た実質的に一定となる。換言すれば、検出感度が実質的
に一定となる。信号対雑音比において実質的に等しいこ
とは、ある形態のノイズ・フィルタにより検出されるN
QR応答信号の「事後処理」によって達成することがで
きる。しかし、「事前処理」により、応答信号強さの適
当な調整により達成することが望ましい。信号対雑音比
の「ノイズ」成分は特に測定される必要がないことが理
解されよう。通常は、ノイズが環境パラメータの範囲に
わたり実質的に不変であると仮定することができる。も
しそうであれば、信号対雑音比を実質的に等しく維持す
ることは、NQR応答信号の強さを実質的に等しく維持
する要件まで減じる。ノイズが実際に前記範囲にわたり
変化する場合は、適当に変化する閾値が適当となろう。
本発明は、NQR応答の信号対雑音比が共鳴周波数
、T、T2cまたはT*に対する補償により環
境パラメータの少なくとも2つの異なる値で実質的に等
しくさせることを考える。実際に、補償はこのような変
化の組合わせ、あるいはその全てに対するものとするこ
とができる。試料のNQR共鳴周波数が所与の環境パラ
メータと共に変化し、励起が複数の異なる励起周波数に
おいて加えられるならば、これら周波数の数および間隔
が、NQR応答の信号対雑音比が環境パラメータの範囲
にわたり実質的に一定になるようにする如きものである
ことが望ましい。ここで示した事例では、ν (1)
−10乃至+40℃の範囲の温度にわたり5041およ
び5062KHz間にあるならば、このνQ(1)の範
囲は、一方が5048KHzの無線周波数、他方が50
55KHzの2つの励起パルス・シーケンスの使用によ
り網羅することができ、指定された範囲内の温度におけ
る最大オフセットはΔν=7KHzとなり、この値で
は、1つのパルス列あるいは他のパルス列が、60μ秒
のパルス幅およびν≧9KHzの場合の最適あるいは
略々最適の検出感度をもたらし、NQR応答信号強さは
実質的に一定のままである。ノイズが問題となる周波数
範囲にわたり一定であるものとすれば、信号対雑音比、
従って検出感度もまた実質的に一定の状態を維持する。
本例における分光計は、平均周波数5051.5KHz
に同調され、5041および5062KHzにおける信
号応答が同じ程度増幅されるように、プローブQ値およ
びレシーバ帯域幅が選択される。累積されたFIDまた
は両方のRFパルス列からのエコーの個々のフーリエ変
換の後、各々からの吸収モード信号が予め設定された周
波数限度間で個々に積分されて5041乃至5062K
Hzの周波数レンジ内のいずれかの積分限度内にあるこ
とを保証し、本例では、(例えば)2乃至10KHzの
積分限度が励起周波数5048、5055KHzの一方
または他方からの信号を受入れることになる。下限値2
KHzは、基線応答信号における変化の影響を低減する
ために選択される。両方のRFシーケンスからの積分値
が個々に監視され、あるいは合計された出力を与えるた
め加算される。本例では、異なる励起周波数における励
起パルスがある状況では1つの共鳴周波数を著しく励起
することが理解されよう。(常に確実にそうではない
が)最初のパルスが以降の応答信号を飽和させる故に、
このようなパルスの合計出力は、あたかもパルスが相互
に切離された状態で個々に加えられ、それらの出力が加
算されるかのような大きさでは、この実験には含まれな
い。簡単にするため、励起が(n−1)の等間隔の周波
数で加えられることが望ましく、ここでnは下式を満た
す最も近い整数である。即ち、 n≧Δν/Δνoff 但し、n≧2であると、Δνは環境パラメータの範囲
と対応する共鳴周波数レンジの値の半分となり、Δν
offは歳差運動周波数(ν)に略々等しい(従っ
て、最大周波数オフセットの測定値であり、それより上
では応答信号対雑音比における著しい減少が所与の共鳴
周波数に対して観察される。)。従って、最も低い周波
数は(ν−Δν/2+Δνoff)となり、次に
(ν−Δν/2+2Δνoff)となる、、如くで
ある。先に述べた事例では、フーリエ変換されたスペク
トルに対する積分限度は(例えば)2KHzとΔν
offの間に設定することができる。従って、全てのパ
ルス・シーケンスからの積分値は、連続的に監視されて
加算されて最終出力を得る。レシーバ帯域幅およびRF
コイルのQ値は、(ν−Δν)乃至(ν+Δ
ν)の周波数要求にわたり一定の感度を提供するよう
に選択される。試料の緩和時間が所与の環境パラメータ
と共に変化し、複数の異なるパルス間隔で一連の励起パ
ルスとして、そして(または)複数の異なるフリップ角
度を生じるように励起が加えられるならば、パルス間隔
および(または)フリップ角は,NQR応答信号対雑音
比が環境パラメータの範囲にわたり実質的に一定である
如きものであることが望ましい。これは、先に述べたよ
うに、試料中の選択された核の存在についての正確なN
QRテストを容易にすることができる。試料のNQR共
鳴周波数もまた環境パラメータと共に変化し、励起パル
スが複数の異なる励起周波数で加えられるならば、励起
周波数と関連するパルス間隔および(または)フリップ
角は、NQR共鳴周波数が各励起周波数と等しい環境パ
ラメータの各値における実質的に等しい信号対雑音比を
生じる如きものであることが望ましい。このため、共鳴
周波数および緩和時間の変化を補償する特に簡単な方法
が可能になる。一例として、僅かに2つの励起周波数が
用いられる場合について考察する。異なるスピン格子の
緩和時間による2つの異なる周波数における検出感度が
同じ状態を維持することを保証するため、異なるパルス
形(特に、幅)または2つの周波数における異なるRF
電力を用いることにより、Vegaの式に従ってフリッ
プ角αを変化させることが必要である。この選択方法
は、τ/Tの2つの異なる比のパルス列により生成さ
れる安定状態の信号に対して図1に略図的に示される。
1つの周波数および温度におけるτ/Tが1に等しけ
れば、フリップ角を0.17αに設定することがτ/
=0.1でありフリップ角が0.3αNI設定さ
れる別の周波数および温度におけると同じ応答信号強さ
を生じることになる。このため、いずれかの周波数にお
ける同数の累積が同じ積分信号強さを生じ、従って略々
同じ信号対雑音比を生じる。選択されたフリップ角は励
起パルスの瞬時周波数においてのみ正しいが、連続的な
放射周波数からの積分信号が加算されるならば、中間周
波数における偏差はその効果が減じる。実際に、試料間
の温度偏移および(または)試料内の温度変化により生
じるBフィールドおよび変化するフリップ角における
不均一さもまた、理想化された予測が正しく生じないこ
とを保証する。従って、ある場合には、所与のコイル形
状およびNQR周波数によるこのような影響を許容する
ため、予測されるフリップ角に対して小さな調整を行う
ことが必要となる。励起は適当に単純な方形パルスの形
態を取ることがあるが、励起が、制限された共鳴周波数
範囲にわたりその強さが略々一定である共鳴信号を生じ
るように整形される少なくとも1つの励起パルスを含む
ことが望ましい。単純な方形パルスは、典型的に図2に
示したものと似た曲線を有する応答信号特性を有し、適
当に整形されたパルスにより可能となる比較的平坦な特
性が、検出感度が制限された共鳴周波数レンジにわたり
更に均一になるという利点を有することになる。適当な
パルス形状は、当業者には周知である。1つの特に適当
な形状は、ハーマイト(Hermite)パルス(M.
McCoyおよびW.S.Warrenの論文(J.M
ag.Res.,1985年、65、178)参照)で
あり、これは所与のBフィールドを生じる方形パルス
より少ない電力で済む別の利点を呈する。
【課題を解決するための手段】本発明は、所与の環境パ
ラメータと共に変化する少なくとも1つのNQR特性を
有する試料をNQRテストする装置に及び、その構成
は、予め定めた環境パラメータの範囲にわたり各NQR
特性がどのように変化するかについての情報が記憶され
た記憶手段と、励起を試料に加えてNQR共鳴を付勢す
る手段と、NQR共鳴信号を検出する手段と、記憶手段
に記憶された情報に応答して、予め定めた環境パラメー
タの範囲にわたり検出手段により検出可能であるNQR
共鳴信号を励起させるよう前記励起手段を制御する手段
とを含む。本発明は更に、試料における選択された核の
存在に対するNQRテスト法に及び、その構成は、信号
対雑音比が環境パラメータの少なくとも2つの異なる値
において実質的に等しくなるように、NQR応答信号を
試料から取得し、予め定めた検出閾値を越えたかどうか
に従ってNQR応答から警報信号を生じることを含む。
先に述べたように、このような構成により、信号対雑音
比が環境パラメータの2つ以上の異なる値における閾値
に関して同じ意味を有するため、選択された核の存在に
ついての特に正確かつ感度の高いNQRテストを実施す
ることができる。本発明のこのような特徴は、先に述べ
た場か理の方法と似た試料における選択された核の存在
についてのNQRテストのための装置に及ぶ。全体的に
述べた本発明の全ての特徴は、本発明のこのような特徴
に適用する。本発明は、所与の環境パラメータと共に変
化する少なくとも1つのNQR特性を有する試料をテス
トする前記のNQRテストの如き方法に及び、本方法
は、試料中の温度の空間的分布を決定するためのもの
で、緩和時間(T、T、T2c、T*)が温度と
共に変化し、このような空間的分布が試料内の緩和時間
の変化に従って決定される。本方法は、緩和時間が実質
的に温度と共に変化することの発見に基いている。本方
法は、温度の分布のイメージ形成のための高感度の技法
を提供することができる。スピン格子緩和時間が温度に
対して最も敏感であることを発見したため、温度の空間
的な変化の分布が試料内のこの緩和時間の変化に従って
決定されることが望ましい。本方法を実施する1つの望
ましい方法は、一連の励起パルスを、フリップ角は一定
に保持されるがパルスの繰返時間が変化する試料に対し
て与えることである。パルスは、例えば弱い磁界の存在
時に加えられてデータの空間的コード化を生じる。デー
タの復号は、フーリエ分析の如き周知の手法により実施
することができる。Tデータは、索引テーブルを介し
て温度データへ変換することもできる。温度の空間的分
布もまた、試料中のスピン−スピン緩和時間の変化に従
って決定することができる。本方法は、関連する緩和時
間と関連するデータを空間的にコード化するため、フリ
ップ角を一定に保持しながらパルスの間隔(τ)を変
化させることにより実施される。この手法は、T*の
場合には変化させることができる相対的なパルス間隔が
ないため、時間TおよびT2cには適用し得るが、T
*には適用し得ないと考えられる。本発明は、比較的
大きな物体における四重極原子核を含む特定の物質の存
在を検出する方法に及び、これにおいては、放射が±2
0℃の温度変化により生じる共振周波数の偏移を許容し
得る。また本発明は、比較的大きい物体内部の四重極原
子核を含む特定物質の存在を検出する方法に及び、これ
においては放射パルスの電力スペクトルが、物体に生じ
ることが多い環境条件によりNQR共鳴が偏移され得る
約0.1%以内の実質的な電力を提供する。放射パルス
は、検出される物質中の四重極核の共鳴周波数に等しい
かあるいはこれに近い(おそらくは、その0.1%以
内)1つ以上の周波数である。物質は、例えばヘロイン
またはコカインの如き薬物、あるいは例えばHMX、R
DX、PETNまたはTNTの如き爆発物である。これ
ら物質中の四重極核は14Nである。環境条件は、温
度、圧力あるいは磁界の如き諸条件である。これらの方
法の1つの用途は、航空機の荷物または航空貨物の検査
にあり、ここで典型的な場合は、±10KHzの共鳴周
波数の偏移が±20℃の温度変化により生じる。爆発物
RDXの検出のためには、適当な共鳴周波数は5.19
1MHzであり、±20℃の温度変化の影響を許容する
には半分の高さの18KHzの幅の電力スペクトルを有
するRF駆動信号を用いることができる。本発明の特徴
については、先に述べた方法と似た装置の特徴が提供さ
れる。本発明の望ましい特徴については、例示として添
付図面に関して次に記述する。
【発明の実施の形態】図3のaに示される本発明の第1
の実施例のタイミング図において、幅t (1)および
(2)(単純または複合)の、また異なる周波数f
およびfの2つの無線周波パルスが、より長い
、例えばτ=5Tよりも遥かに長いパルス繰返時
間τ(τ>>t)で反復されてパルス間の完全な信号
復元を保証し、幅tおよび2tの別のパルスあるい
はパルスの適当な組合わせの位相シフトを用いてプロー
ブリンギング(prode ringing)を取除
く。適当な信号の位相感度の検出および操作の後、残留
振動を打消させることができ、真のNQR応答信号のみ
が観察される。τはTの値より遥かに長いため、T
の補償は不要である(図1参照)。テストの全時間は長
い方のTにより制限され、τ=5T(但し、T
長い方のT値)でありかつ許される観察時間がT
obsであるならば、可能な最大累積数はN=Tobs
/(t+τ)=Tobs/(t+5T)となる。
信号対雑音比は、√Nに比例し、そのためτが5T
り著しく長くないようにパルス反復時間τを設定するこ
とが重要となり、さもなければ情報が失われる。先に述
べたように、2つのパルス間の分離に対する制限τ
は、第2のパルスが加えられる前に第1のパルスから
のFIDが実質的に減衰することを許容するため、τ
が例えば2T*または3T*を越えなければならな
いことである。T*が例えば温度と共に変化するた
め、先に述べた方法でこれを補償するようにτを調整
することが重要である。この第1の実施例の別の形態で
は、パルス反復時間τは5Tより小さくされ(ここ
で、TはT値より短い)、図1に関して前に述べた
ように、パルス幅および(または)RF電力はαより
小さく、温度によるτ/Tの変動を許容するフリップ
角を生じるように調整される。即ち、励起は、fおよ
びfが共鳴周波数である温度において等しい信号強さ
を生じる如きものである。これら信号は、 F電力が要求される。図3のbに示される本発明の第2
の実施例においては、一連の励起パルスが2つの異なる
周波数fおよびfで加えられてずれた間隔で別のエ
コーを励起する。パルス反復時間τは、(第1の実施例
の2つの形態におけるように)5Tと等しいかあるい
はこれより小さくすることができ、パルス幅および(ま
たは)RF電力は、図1に関して先に述べた如くNQR
共鳴周波数によりτ/Tの変化を許容するフリップ角
を生じるように必要に応じて調整することができる。τ
/T ことができる。温度によるTの変化を補償するため、
乃至fの励起パルス(τ)間のパルス間隔を変
化させて、fおよびfが共鳴周波数である温度にお
いて比τ/Tが一定となるようにすることが重要で
ある。図3のbに示された方法におけるパルスのインタ
ーリーブ操作はτ>>Tならば可能である。図3bに
示される実施例では、パルスは唯2つの周波数fおよ
びfである。しかし、RFプローブおよびレシーバの
帯域幅と一致する要求される広さの温度/周波数レンジ
をカバーするように幾つかの異なる無線周波数をインタ
ーリーブさせることができる。本発明の第3の実施例、
ケース(c)(図示せず)では、1つの周波数および適
当な位相における一連の短い高出力RFパルスが、スピ
ン−スピン緩和時間Tより小さな間隔τで用いら
れ、応答は各パルスと時定数T2cによる減衰間のエコ
ー列として観察され、ここで望ましいケースではT2c
>>Tである。これらのエコーはサンプルされ累積さ
れて、最終信号を生じる。全プロセスは、1つ以上の異
なる周波数で繰返される。本実施例は、T2cが長い場
合に特に有利である。緩和時間T、TおよびT2c
の温度変化が許されることを必要とすることが理解され
よう。本発明を実施するためのNQR装置については、
図4に関して次に説明する。2つの無線周波数(RF)
ソース1および2が、異なるサンプル温度により生じる
周波数レンジをカバーするfおよびfの周波数にお
けるパルスRF励起パルスを提供する。fおよびf
は記憶装置3の出力に従って選択され、これにはサンプ
ルのNQR共鳴周波数、スピン格子緩和時間T、スピ
ン−スピン緩和時間T、T2cおよびFID緩和時間
*が温度および(または)圧力と共にどのように変
化するかについての情報が記憶される。周波数レンジが
数十KHzより大きければ、より大きな周波数が必要と
なる。あるいはまた、切換え時間がFID時間T*よ
り非常に小さいことを前提として、周波数切換えシンセ
サイザも使用可能である(RDXの場合、この量は29
8Kにおいて約0.8msである)。RFソース1およ
び2は、マスター・タイミング回路5により制御される
RFゲート3a、bおよび4a、bを介して接続される
正常出力および移相出力(典型的には、0°および18
0°)を有し、この回路はまた、記憶装置に記憶された
励起周波数、パルス反復時間τおよびスピン格子緩和時
間に従って各RFパルスの幅を調整する。RFパルス・
シーケンスは、RFソースの周波数レンジにわたり一定
出力のRF電力増幅器6へ進み、次いで試料を囲むRF
プローブ7およびRFコイル(複数または単数)8へ進
む。RFプローブは、高いQ値のRFコイルに必要とさ
れる異なる励起周波数f、fなどを勘案するよう同
調要素が調整できるように、タイミング回路5から入力
を受取る。このコイルは、プローブの動作域にわたり均
等な磁界を生じる。生成された信号は、遭遇しやすい全
てのNQR応答信号周波数を一定の利得で増幅するに充
分な帯域幅の前置増幅器9およびRF増幅器10へ進
む。応答信号は、2つの個々の位相感応検出器11a、
bで検出されて同位相出力および直角出力を生じる。無
線周波数f(チャンネル1)の制御パルスが基準信号
として検出器11aに、更に90°移相ネットワーク1
2を介して検出器11bに接続される。検出器11a、
bからの出力はサンプルされ、タイミング回路5の制御
下でアナログ/ディジタル・コンバータ13a、bによ
りディジタル化され、次に図形レコーダまたはビデオ・
ディスプレイ15で表示するためディジタル信号プロセ
ッサ14へ送られる。無線周波数f(チャンネル2)
のパルスを制御するゲート4a、bの出力は、基準信号
として検出器11aへ、更に90°移相ネットワーク1
2を介して検出器11bに接続される。検出器11a、
bからの出力はサンプルされて、アナログ/ディジタル
・コンバータ13a、bによりディジタル化され、チャ
ンネル1における信号とは別のメモリーに記憶され、こ
の選択はタイミング回路5からのトリガー・パルスによ
り制御される。ディジタル信号プロセッサ14における
処理の後、両方の信号は個々に表示されるか、あるいは
表示前に加算されて機器の出力を生じる。この信号が予
め設定された閾値を越えるならば、警報(図示せず)が
鳴奏される。無論、本発明が例示として本文に記載さ
れ、細部の修正が本発明の範囲内で可能であることは理
解されよう。本発明は、以下の点を特徴とする。 1.核が所与の環境パラメータと共に変化する少なくと
も1つの核四重極共鳴(NQR)特性を有する試料中の
選択された四重極核の存在を検出する方法において、選
択された環境パラメータ範囲に対応する前記特性範囲を
決定し、前記試料に励起を与えて核四重極共鳴を励起
し、共鳴応答信号を決定し、前記選択された四重極核の
存在を決定することを含み、前記選択された四重極核の
存在を決定し、該励起は検出可能な共鳴信号が該選択さ
れた範囲にわたる環境パラメータの変化にかかわらず励
起できるものである方法。 2.前記環境パラメータの変化のありそうな範囲を選択
するステップを含む第1項に記載の方法。 3.NQR特性が前記環境パラメータの変化の範囲にわ
たってどのように変化するかの情報が記憶され、該記憶
された情報は前記励起を制御するために使用され、これ
により該範囲にわたる前記環境パラメータの変化にかか
わらず、前記四重極核に対する前記共鳴応答信号が検出
される第1項または第2項に記載の方法。 4.NQR共鳴周波数が温度と共に変化し、前記励起
が、±20℃の温度変化により生じる共鳴周波数シフト
を許容する第1項乃至第3項のいずれかに項記載の方
法。 5.共鳴周波数が所与の環境パラメータと共に変化し、
前記励起は単一の励起周波数で印加されたパルスであ
り、該励起が、前記環境パラメータの範囲と対応する共
鳴周波数のレンジにわたり検出可能なNQR共鳴応答信
号を励起するに充分である第1項乃至第4項のいずれか
に記載の方法。 6.共鳴周波数が所与のパラメータと共に変化し、前記
励起が、前記環境パラメータの範囲と対応する範囲内の
共鳴周波数の一つ一つの値が励起周波数の値の0.1%
以内である充分な数の励起周波数で与えられる第1項乃
至第4項のいずれかに記載の方法。 7.共鳴周波数が所与の環境パラメータと共に変化し、
前記励起が、検出可能な共鳴応答信号が前記環境パラメ
ータの範囲と対応する共鳴周波数レンジにわたり励起で
きるように複数の異なる励起周波数において供給される
第1項乃至第4項のいずれかに記載の方法。 8.前記励起が少なくとも1つの励起周波数において供
給され、各励起周波数が共鳴周波数レンジ内にある第4
項乃至第7項のいずれかに記載の方法。 9.緩和時間が前記所与の環境パラメータと共に変化
し、前記励起が、複数の異なるパルス間隔の一連の付勢
パルスとして、そして(または)複数の異なるフリップ
角を生じるように加えられ、検出可能な共鳴応答信号が
前記環境パラメータの範囲と対応する緩和時間の範囲に
わたり励起されることができるようにする第1項乃至第
8項のいずれかに記載の方法。 10.所与の環境パラメータと共に変化する緩和時間を
有する試料のNQRテスト方法において、励起を前記試
料に加えて核四重極共鳴を励起してNQR応答信号を検
出し、前記励起が、複数の異なるパルス間隔の一連の励
起パルスとして、そして(または)複数の異なるフリッ
プ角を生じるように加えられ、該環境パラメータの範囲
にわたる該環境パラメータの変化にかかわらず、検出可
能な共鳴応答信号が前記環境パラメータの範囲と対応す
る緩和時間の範囲にわたり励起されることができるよう
にする方法。 11.前記励起が、一連の反復する励起パルスとして複
数の異なる励起周波数の各々の周波数で加えられ、該パ
ルスの反復時間が各一連毎に同じであり、前記フリップ
角が各一連毎に異なる第9項または第10項に記載の方
法。 12.前記励起が、一連の励起パルスとして複数の異な
る励起周波数で加えられ、各一連のパルスがエコーを生
じる複数のパルスを含み、前記複数のパルスの各々間の
間隔が各一連毎に異なる第9項乃至第11項のいずれか
に記載の方法。 13.前記励起が、一連の励起パルスとして複数の異な
る励起周波数で加えられ、その後に異なる周波数のパル
スが、前記環境パラメータによるT*の変化に従って
選択されたずれた間隔で加えられる第1項乃至第12項
のいずれかに記載の方法。 14.前記励起が、共鳴応答の信号対雑音比が前記環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値において等し
く、該励起が、前記信号対雑音比が前記環境パラメータ
の範囲にわたり一定とな第1項乃至第13項のいずれか
に記載の方法。 15.前記励起が、少なくとも2つの異なる前記環境パ
ラメータの値での共鳴応答信号/雑音比の値の最も小さ
いものが、該少なくとも2つの異なる該環境パラメータ
の値での該共鳴応答信号/雑音比の値の最も大きなもの
の、50%以内、である第1項乃至第13項のいずれか
に記載の方法。 16.前記励起が、少なくとも2つの異なる前記環境パ
ラメータの値での共鳴応答信号/雑音比の値の最も小さ
いものが、該少なくとも2つの異なる該環境パラメータ
の値での該共鳴応答信号/雑音比の値の最も大きなもの
の、好ましくは60%以内である第1項乃至第13項の
いずれかに記載の方法。 17.前記励起が、少なくとも2つの異なる前記環境パ
ラメータの値での共鳴応答信号/雑音比の値の最も小さ
いものが、該少なくとも2つの異なる該環境パラメータ
の値での該共鳴応答信号/雑音比の値の最も大きなもの
の、最も好ましくは75%以内である第1項乃至第13
項のいずれかに記載の方法。 18.更に好ましくは該比の最小値が、該環境パラメー
タの範囲にわたり該比の最大値の50%以内である第1
5項乃至第17項のいずれかに記載の方法。 19.更に好ましくは該比の最小値が、該環境パラメー
タの範囲にわたり該比の最大値の好ましくは60%以内
である第15項乃至第17項のいずれかに記載の方法。 20.更に好ましくは該比の最小値が、該環境パラメー
タの範囲にわたり該比の最大値の、最も好ましくは75
%以内である第15項乃至第17項のいずれかに記載の
方法。 21.前記試料の共鳴周波数が前記所与の環境パラメー
タと共に変化し、前記励起が複数の異なる周波数で加え
られ、該周波数の数および間隔が、前記共鳴応答の信号
対雑音比が前記環境パラメータの範囲にわたり一定であ
る如きものである第14項乃至第20項のいずれかに記
載の方法。 22.前記試料の共鳴周波数が所与の環境パラメータと
共に変化し、前記励起は複数の異なる周波数で与えら
れ、該周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号/雑音比の
最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共鳴応答信号
/雑音比の最大値の50%以内である第14項乃至第2
0項のいずれかに記載の方法。 23.前記試料の共鳴周波数が所与の環境パラメータと
共に変化し、前記励起は複数の異なる周波数で与えら
れ、該周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号/雑音比の
最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共鳴応答信号
/雑音比の最大値の、好ましくは60%以内以内である
第14項乃至第20項のいずれかに記載の方法。 24.前記試料の共鳴周波数が所与の環境パラメータと
共に変化し、前記励起は複数の異なる周波数で与えら
れ、該周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号/雑音比の
最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共鳴応答信号
/雑音比の最大値の、最も好ましくは75%以内である
第14項乃至第20項のいずれかに記載の方法。 25.前記励起が、(n−1)個の等間隔の周波数にお
いて加えられ、nが式△n≧Δν/Δνoff を満たす最も近い整数であり、n≧2である場合、Δν
が前記環境パラメータの範囲と対応する共鳴周波数レ
ンジの値の半分であり、Δνoffが歳差運動周波数と
略々等しい第21項乃至第24項のいずれかに記載の方
法。 26.前記試料の緩和時間が所与のパラメータと共に変
化し、前記励起が、複数の異なるパルス間隔における一
連の励起パルスとして、そして(または)複数の異なる
フリップ角を生じるように加えられ、前記応答の信号対
雑音比が前記環境パラメータの範囲にわたり一定である
ようにする第14項乃至第25項のいずれかに記載の方
法。 27.前記試料の緩和時間が所与のパラメータと共に変
化し、前記励起が複数の異なるパルス間隔で一連の励起
として加えられ、そして/または、共鳴応答信号/雑音
比の最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共鳴応答
信号/雑音比の最大値の50%以内であるような、複数
の異なるフリップ角を発生させる第14項乃至第25項
のいずれかに記載の方法。 28.前記試料の緩和時間が所与のパラメータと共に変
化し、前記励起が複数の異なるパルス間隔で一連の励起
として加えられ、そして/または、共鳴応答信号/雑音
比の最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共鳴応答
信号/雑音比の最大値の好ましくは60%以内であるよ
うな、複数の異なるフリップ角を発生させる第14項乃
至第25項のいずれかに記載の方法。 29.前記試料の緩和時間が所与のパラメータと共に変
化し、前記励起が複数の異なるパルス間隔で一連の励起
として加えられ、そして/または、共鳴応答信号/雑音
比の最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共鳴応答
信号/雑音比の最大値の最も好ましくは75%以内であ
るような、複数の異なるフリップ角を発生させる第14
項乃至第25項のいずれかに記載の方法。 30.前記試料の共鳴周波数もまた前記環境パラメータ
と共に変化し、前記励起パルスが複数の異なる励起周波
数において加えられ、前記励起周波数と関連するパルス
間隔および(または)フリップ角が、前記共鳴周波数が
各励起周波数と等しい環境パラメータの各値における実
質的に等しい信号対雑音比の共鳴応答信号を生じる如き
ものである第26項乃至第29項のいずれかに記載の方
法。 31.前記試料の共鳴周波数も所与の前記環境パラメー
タと共に変化し、前記励起が複数の異なる励起周波数で
加えられ、該周波数に関連するパルス間隔及び/または
フリップ角が、該各々の励起周波数に等しい共鳴周波数
で該環境パラメータの各々の値の少なくとも1つで最小
の信号/雑音比をもち、該各々の励起周波数に等しい共
鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の少なくとも他
の1つで最大の信号/雑音比をもつ共鳴応答信号を発生
するものであり、該最小信号/雑音比は、該最大信号/
雑音比の50%以内である第26項乃至第29項のいず
れかに記載の方法。 32.前記試料の共鳴周波数も所与の前記環境パラメー
タと共に変化し、前記励起が複数の異なる励起周波数で
加えられ、該周波数に関連するパルス間隔及び/または
フリップ角が、該各々の励起周波数に等しい共鳴周波数
で該環境パラメータの各々の値の少なくとも1つで最小
の信号/雑音比をもち、該各々の励起周波数に等しい共
鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の少なくとも他
の1つで最大の信号/雑音比をもつ共鳴応答信号を発生
するものであり、該最小信号/雑音比は、該最大信号/
雑音比の好ましくは60%以内である第26項乃至第2
9項のいずれかに記載の方法。 33.前記試料の共鳴周波数も所与の前記環境パラメー
タと共に変化し、前記励起が複数の異なる励起周波数で
加えられ、該周波数に関連するパルス間隔及び/または
フリップ角が、該各々の励起周波数に等しい共鳴周波数
で該環境パラメータの各々の値の少なくとも1つで最小
の信号/雑音比をもち、該各々の励起周波数に等しい共
鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の少なくとも他
の1つで最大の信号/雑音比をもつ共鳴応答信号を発生
するものであり、該最小信号/雑音比は、該最大信号/
雑音比の最も好ましくは75%内である第26項乃至第
29項のいずれかに記載の方法。 34.前記励起が異なる周波数で加えられて一個々の自
由誘起減衰応答を励起する第1項乃至第33項のいずれ
かに記載の方法。 35.前記励起が異なる周波数において加えられて、個
々のエコー応答を励起する第1項乃至第34項のいずれ
かに記載の方法。 36.前記応答がずれた間隔において発生する第34項
または第35項に記載の方法。 37.前記励起が、限定された共鳴周波数範囲にわたり
その強さが略々一定である応答信号を生じるように整形
される少なくとも1つの励起パルスを含む第1項乃至第
36項のいずれかに記載の方法。38.所与の環境パラ
メータと共に変化する少なくとも1つのNQR特性を有
する試料をテストするNQRテスト装置において、予め
定めた環境パラメータの範囲にわたり各NQR特性がど
のように変化するかについての情報が記憶される記憶手
段と、前記試料に励起を加えてNQR共鳴を与える手段
と、NQR応答信号を検出する手段と、前記記憶手段に
記憶された情報に応答して、前記環境パラメータの予め
定めた範囲にわたり、該範囲における該環境パラメータ
のどのような変化にかかわらず、前記検出手段により検
出可能なNQR応答信号を励起するよう前記励起手段を
制御する手段と、を設けてなる装置。 39.前記記憶手段が、前記試料のNQR共鳴周波数が
±20℃の温度範囲にわたる温度と共にどのように変化
するかについての情報を記憶し、前記制御手段が前記の
如き温度範囲にわたる共鳴周波数シフトを許容する第3
8項記載の装置。 40.前記記憶手段が、前記試料のNQR共鳴周波数が
所与の環境パラメータと共にどのように変化するかにつ
いての情報を記憶し、前記制御手段が複数の異なる励起
周波数において励起を加えるように構成され、検出可能
なNQP共鳴応答信号が前記環境パラメータの範囲と対
応する共鳴周波数レンジにわたり励起されるようにする
第38項または第39項に記載の装置。 41.前記記憶手段が、前記試料の緩和時間が所与のパ
ラメータと共にどのように変化するかについての情報を
記憶し、前記制御手段が、複数の異なるパルス間隔にお
ける一連の励起パルスとして、そして(または)複数の
異なるフリップ度を生じるように励起を加えるように構
成され、検出可能なNQR応答信号が前記環境パラメー
タの範囲と対応する緩和時間の範囲にわたり励起される
ようにする第38項乃至40項のいずれかに記載の装
置。 42.前記制御手段が、前記NQR応答の信号対雑音比
が前記環境パラメータの少なくとも2つの異なる値にお
いて等しくなるように、前記信号対雑音比が前記環境パ
ラメータの範囲にわたり一定になるように、励起を加え
るよう構成される第38項乃至第41項のいずれかに記
載の装置。 43.前記制御手段が、前記NQR応答信号/雑音比が
前記環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の少な
くとも1つで最大値を持ち、該環境パラメータの少なく
とも2つの異なる値の他の少なくとも1つで最小値を有
し、該最小値は該最大値の50%以内である第38項乃
至第41項のいずれかに記載の装置。 44.前記制御手段が、前記NQR応答信号/雑音比が
前記環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の少な
くとも1つで最大値を持ち、該環境パラメータの少なく
とも2つの異なる値の他の少なくとも1つで最小値を有
し、該最小値は該最大値の好ましくは60%以内である
第38項乃至第41項のいずれかに記載の装置。 45.前記制御手段が、前記NQR応答信号/雑音比が
前記環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の少な
くとも1つで最大値を持ち、該環境パラメータの少なく
とも2つの異なる値の他の少なくとも1つで最小値を有
し、該最小値は該最大値の最も好ましくは75%以内で
ある第38項乃至第41項のいずれかに記載の装置。 46.好ましく前記比の最小値は該環境パラメータの前
記範囲にわたり該最大値の50%以内になり得る第43
項乃至第45項のいずれかに記載の装置。 47.好ましくは前記比の最小値は該環境パラメータの
前記範囲にわたり該最大値の好ましくは60%以内にな
り得る第43項乃至第45項のいずれかに記載の装置。 48.好ましくは前記比の最小値は該環境パラメータの
前記範囲にわたり該最大値の最も好ましくは75%以内
になり得る第43項乃至第45項のいずれかに記載の装
置。 49.試料における選択された核の存在についてテスト
するNQRテストの方法において、信号対雑音比が所与
の環境パラメータの少なくとも2つの異なる値で等しく
なるように、試料からNQR応答信号を取得し、予め定
めた検出閾値を越えたかどうかに従って、前記NQR応
答信号から警報信号を生じることを含む方法。 50.信号/雑音比が、環境パラメータの少なくとも2
つの異なる値の少なくとも1つで最大値を有し、該環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくと
も1つで最小値を有し、該最小値は該最大値の50%以
内であり様な方法で、試料からNQR応答信号を取り出
すステップと、検出の所定の閾値を越えたか否かに依存
して該NQR応答信号からアラーム信号を発生するステ
ップと、を備えた試料中の選択された核の存在をテスト
するNQRテスト方法。 51.信号/雑音比が、環境パラメータの少なくとも2
つの異なる値の少なくとも1つで最大値を有し、該環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくと
も1つで最小値を有し、該最小値は該最大値の60%以
内であり様な方法で、試料からNQR応答信号を取り出
すステップと、検出の所定の閾値を越えたか否かに依存
して該NQR応答信号からアラーム信号を発生するステ
ップと、を備えた試料中の選択された核の存在をテスト
するNQRテスト方法。 52.信号/雑音比が、環境パラメータの少なくとも2
つの異なる値の少なくとも1つで最大値を有し、該環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくと
も1つで最小値を有し、該最小値は該最大値の75%以
内であり様な方法で、試料からNQR応答信号を取り出
すステップと、検出の所定の閾値を越えたか否かに依存
して該NQR応答信号からアラーム信号を発生するステ
ップと、を備えた試料中の選択された核の存在をテスト
するNQRテスト方法。 53.前記核が、前記環境パラメータの変化と共に実質
的に変化するNQR共鳴周波数および(または)緩和時
間(T、T、T2c、T*)を有し、少なくとも
前記2つの異なる値が、前記共鳴周波数および(また
は)緩和時間が異なる値である第49項乃至第52項の
いずれかに記載の方法。 54.試料における選択された核の存在についてテスト
するNQRテスト装置において、信号対雑音比が所与の
環境パラメータの少なくとも2つの異なる値において実
質的に等しくなるように、前記試料からNQR応答信号
を取得する手段と、予め定めた検出閾値を越えたかどう
かに従って、前記NQR応答信号から警報信号を生じる
手段とを設けてなる装置。 55.信号/雑音比が、環境パラメータの少なくとも2
つの異なる値の少なくとも1つで最大値を有し、該環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくと
も1つで最小値を有し、該最小値は該最大値の50%以
内であり得る方法で試料からNQR応答信号を取り出す
手段と、検出の所定の閾値を越えたか否かに依存して該
NQR応答信号からアラーム信号を発生する手段と、を
備えた試料中の選択された核の存在をテストするNQR
テスト装置。 56.信号/雑音比が、環境パラメータの少なくとも2
つの異なる値の少なくとも1つで最大値を有し、該環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくと
も1つで最小値を有し、該最小値は該最大値の好ましく
は60%以内であり得る方法で試料からNQR応答信号
を取り出す手段と、検出の所定の閾値を越えたか否かに
依存して該NQR応答信号からアラーム信号を発生する
手段と、を備えた試料中の選択された核の存在をテスト
するNQRテスト装置。 57.信号/雑音比が、環境パラメータの少なくとも2
つの異なる値の少なくとも1つで最大値を有し、該環境
パラメータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくと
も1つで最小値を有し、該最小値は該最大値の最も好ま
しくは75%以内であり得る方法で試料からNQR応答
信号を取り出す手段と、検出の所定の閾値を越えたか否
かに依存して該NQR応答信号からアラーム信号を発生
する手段と、を備えた試料中の選択された核の存在をテ
ストするNQRテスト装置。 58.緩和時間(T、T、T2c、T*)が温度
と共に変化し、空間的分布が該試料内部の緩和時間の変
化に従って決定される、前記試料内部の温度の空間的分
布を決定する第1項乃至第37項のいずれかに記載の方
法。 59.スピン格子緩和時間Tが温度と共に変化し、空
間分布が試料の緩和時間の変化に従って決定される、前
記試料の空間的な温度分布を決定する第1項乃至第37
項にいずれかに記載の方法。 60.比較的大きな物体内部における四重極原子核を含
む特定物質の存在を検出する方法において、物質に照射
して核四重極共鳴を励起し、共鳴応答信号を検出するこ
とを含み、該照射の電力スペクトルが、NQR共鳴が±
20℃の温度変化だけシフトされる周波数の値の約0.
1%以内の周波数での電力を生じるものである方法。 61.前記応答信号を、前記信号/雑音比が前記環境パ
ラメータの選択された範囲にわたつて一定であるような
方法で取り出す第49項に記載の方法。 62.前記信号/雑音比の最小値が、前記環境パラメー
タ選択された範囲にわたる信号/雑音比の最大値の50
%以内である第50項乃至第52項のいずれかに記載の
方法。 63.前記信号/雑音比の最小値が、前記環境パラメー
タ選択された範囲にわたる信号/雑音比の最大値の好ま
しくは60%以内である第50項乃至第52項のいずれ
かに記載の方法。 64.前記信号/雑音比の最小値が、前記環境パラメー
タ選択された範囲にわたる信号/雑音比の最大値の好ま
しくは75%以内である第50項乃至第52項のいずれ
かに記載の方法。 65.前記取り出す手段が、前記応答信号を前記信号/
雑音比が前記環境パラメータの選択された範囲にわたつ
て一定であるような方法で取り出す第54項に記載の装
置。 66.前記取り出す手段が、前記信号/雑音比の最小値
が、前記環境パラメータ選択された範囲にわたる信号/
雑音比の最大値の50%以内であるように前記応答信号
を取り出す第55項乃至第57項のいずれかに記載の装
置。 67.前記取り出す手段が、前記信号/雑音比の最小値
が、前記環境パラメータ選択された範囲にわたる信号/
雑音比の最大値の好ましくは60%以内であるように前
記応答信号を取り出す第55項乃至第57項のいずれか
に記載の装置。 68.前記取り出す手段が、前記信号/雑音比の最小値
が、前記環境パラメータ選択された範囲にわたる信号/
雑音比の最大値の最も好ましくは75%以内であるよう
に前記応答信号を取り出す第55項乃至第57項のいず
れかに記載の装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、比τ/Tの異なる値に対するフリッ
プ角に対する安定状態のNQR共鳴信号の強さのプロッ
トを示す図.
【図2】 対するNQR応答信号強さのプロットを示す図。
【図3】図3は、本発明の2つの実施例に対するタイミ
ング図。
【図4】図4は、本発明において使用されるNQR装置
のブロック図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年12月25日(2002.12.
25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】更に、T1の変化の1つの特定の重要な影
響が比τ/T1にあることを発見し、ここでτは連続的
な励起パルスの繰返し間のパルス間隔(時に、パルス反
復時間として知られる)である。一例として図1を参照
するが、これにおいてはフリップ角(flip ang
le)(α)における信号強さの変化はτ/T1の異な
る値に対して示される。図1は、所与のT1に対してτ
の関数として粉中の安定状態のNQR信号の強さを予測
するスピン−1核に対してVega(J.Chem.P
hys.,1974、61、1099、Eq.IV−2
9)により得られた式から得られ、所与の比r/T1
(<5)において、信号はフリップ角が変化するに伴い
最大を通ることが予期され、図1に示されるように、τ
/T1の比が5より下方に低下すると、この最大値はαm
より小さいフリップ角および更に低い信号強さまで移動
する。τ/T1=5において、フリップ角αmと対応する
最大FIDが1の相対強さを持つものとすれば、τ/T
1=0.1において、これは0.3αmまでシフトして相
対信号強さ0.25を持つ。一定のτおよび一定のフリ
ップ角αmに対しTE、1と0.1の間のτ/T1におけ
る変化(RDXにおけるN1に対する温度と対応する因
数10だけT1における増加は略々20℃の周囲温度付
近に上昇する)応答信号強さにおいて略々70%の損失
を生じる。このような損失は、ノイズにより圧倒される
ならば、応答信号を検出不能にする。本発明は、温度の
如き環境パラメータによるT1の変化を許容し得る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】一例として、僅かに2つの励起周波数が用
いられる場合について考察する。異なるスピン格子の緩
和時間による2つの異なる周波数における検出感度が同
じ状態を維持することを保証するため、異なるパルス形
(特に、幅)または2つの周波数における異なるRF電
力を用いることにより、Vegaの式に従ってフリップ
角αを変化させることが必要である。この選択方法は、
τ/T1の2つの異なる比のパルス列により生成される
安定状態の信号に対して図1に略図的に示される。1つ
の周波数および温度におけるτ/T1が1に等しけれ
ば、フリップ角を0.17αmに設定することがτ/T1
=0.1でありフリップ角が0.3αmにI設定される
別の周波数および温度におけると同じ応答信号強さを生
じることになる。このため、いずれかの周波数における
同数の累積が同じ積分信号強さを生じ、従って略々同じ
信号対雑音比を生じる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】本発明のこのような特徴は、先に述べた方
法とにた試料における選択された核の存在についてのN
QRテストのための装置に及ぶ。全体的に述べた本発明
の全ての特徴は、本発明のこのような特徴に適用する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】本発明は、放射が±20℃の温度変化によ
り生じる共振周波数の偏移を許容し得る比較的大きな物
体におけるおそらく変調あるいは変化させられるその周
波数により四重極原子核を含む特定の物質の存在を検出
する方法を意図する。また本発明は、比較的大きい物体
内部の四重極原子核を含む特定物質の存在を検出する方
法に及び、これにおいては放射パルスの電力スペクトル
が、物体に生じることが多い環境条件によりNQR共鳴
が偏移され得る周波数の約0.1%以内の実質的な電力
を提供する。放射パルスは、検出される物質中の四重極
核の共鳴周波数に等しいかあるいはこれに近い(おそら
くは、その0.1%以内)1つ以上の周波数である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】より弱いが、所与の時間内で累積すること
ができ、かつ低い方のRF電力が要求される。図3のb
に示される本発明の第2の実施例においては、一連の励
起パルスが2つの異なる周波数f1およびf2で加えられ
てずれた間隔で別のエコーを励起する。パルス反復時間
τは、(第1の実施例の2つの形態におけるように)5
T1と等しいかあるいはこれより小さくすることがで
き、パルス幅および(または)RF電力は、図1に関し
て先に述べた如くNQR共鳴周波数によりτ/T1の変
化を許容するフリップ角を生じるように必要に応じて調
整することができる。τ/T1<5におけるエコーは、 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年12月25日(2002.12.
25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 核四重極共鳴を試験する方法および装
【特許請求の範囲】
【式1】Δn≧Δν0/ΔνOff を満たす最も近い整数であり、n≧2である場合、Δν
0が前記環境パラメータの範囲と対応する共鳴周波数範
囲の値の半分であり、ΔνOffが歳差運動周波数と略々
等しい請求の範囲第16項または第17項のいずれかに
記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願は、開示が参考のため本文に援用され
る1991年4月2日出願の英国特許出願第91067
89.2号に基く優先権を主張するものである。
【0002】本発明は、圧力、磁界あるいは特に温度の
如き所与の環境パラメータと共に変化する少なくとも1
つの核四重極共鳴(NQR)特性(特に、NQR応答周
波数またはNQR緩和時間T1、T2、T2cおよびT
2*)を有する試料をテストするNQRテストの方法お
よび装置に関する。また本発明は、試料中の選択された
核(特に、14Nの如き整数スピン量子数(integr
al spin quantum number)の
核)の存在についてのNQRテストのための方法および
装置に関する。本発明はまた、試料内の温度の空間的分
布を決定する方法にも関する。
【0003】
【背景技術】一例として、本発明は、小包または荷物
に、あるいは人間の体に隠され、あるいは爆発装置に配
備された爆発物RDXから14Nの四重極共鳴信号のフィ
ールドにおける検出に適合する。別の例として、本発明
は、例えば空港における隠匿された薬物の検出に適合す
る。
【0004】NQR測定は、試料を強い磁界に配置する
ことを必要とせず、従って核磁気共鳴(NMR)測定の
ため必要とされる大きく、高価でかつ試料サイズを制限
する磁気構造を必要としないという大きな利点を有す
る。
【0005】四重極核は、1と等しいかあるいはこれよ
り大きい核スピン粒子数I(I≧1)を有する。これら
の核が半整数であれば、四重極の相互作用(ゼロの磁界
における)はI=3/2および1つの許容遷移
1/23/2)の場合に2つの2倍縮退レべルを生じ、I
5/2および2つの強く許容される遷移(1/23/23/2
5/2)および1つの弱く許容される遷移(1/25/2
に対しては3つの2倍縮退レベルを生じる、、、如くであ
る。最も重要なものがI=1の14Nである整数スピン核
の場合は、通常3つのレベルと3つの遷移周波数があ
り、軸方向に対称的な環境における核に対して1まで低
下する。全てのこのような遷移は、特徴的な周波数およ
び緩和時間(複数または単数)を持ち、これは検査中の
物質を同定するため使用することができる。これらの周
波数および緩和時間は、同じ周波数レンジにおける遷移
を持たないことを前提として、他の物質の存在には依存
しない。
【0006】核四重極共鳴応答信号は、これまでは(共
鳴周波数νQにおける)選択される遷移を励起するため
適正な励起周波数(ν0)のパルス無線周波(RF)放
射によって検出され、予め設定した幅t、RFフィール
ド振幅B1およびフリップ角αのパルスが自由誘導減衰
(FID)として知られるパルスの直後に減衰信号を生
じ、予め設定された幅および間隔の2つ以上のパルスが
エコーを生じることができる。固体の粉中の所与の四重
極核に対する最大FIDを生じるパルス幅が記号tm
与えられ、対応するフリップ角は記号αm(例えば、N
MRにおける「90°」パルスと等価)が与えられる。
【0007】通常NQRテストにおいては、反復するパ
ルス列が緩和時間T1、T2およびT2cに依存するパルス
間隔τで用いられ、多数のFIDおよび(または)エコ
ーが累積されて所要の検出感度を提供する。「検出感
度」とは、所与のテスト時間中固定量の試料における確
率の所与レベルで検出することができる選択される核数
(あるいは、材料の量)を意味する。この感度は、吸収
スペクトルを生じるように累積された信号のフーリエ変
換により更に改善され、その下方の面積は適当な限度内
の積分により測定される。N.E.Ainbinder
等の論文(Advances in Nuclear
Quadrupole Resonance、3、19
78年、67〜130)は、この背景の技術水準につい
ての情報を提供する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、NQRテス
トのための改善された方法および装置を提供することを
目的とする。
【0009】本発明によれば、所与の環境パラメータと
共に変化する少なくとも1つのNQR特性を持つ試料を
テストするNQRテスト方法が提供され、その構成は、
試料に励起を与えてNQR共鳴を励起し、NQR共鳴信
号を検出することを含み、励起は予め定めた環境パラメ
ータの予め定めた範囲にわたる検出ステップにおいて検
出可能なNQR応答信号を励起する如くである。
【0010】本発明は、共鳴周波数(複数または単
数)、スピン格子緩和時間(T1)、スピン−スピン緩
和時間(T2)、有効スピン−スピン緩和時間(T2c
あるいは自由誘導減衰緩和時間(T2*)の如き試料の
NQR特性が、温度、圧力あるいは磁界の如き所与の環
境パラメータと共に著しく変化すること、従って、環境
パラメータの予め定めた範囲を網羅するようにNQRテ
ストを実施する時これらの変動を勘案あるいは補償する
ことが必要であることの発見に基く。このような補償
は、これまで達成されたものよりも著しく感度の高いテ
ストの予期せざる利点を有し得る。
【0011】NQRテストは通常は現地(空港の如き)
で実施されるため、環境パラメータの所与の予め定めた
範囲は、典型的には現地において遭遇することの多いパ
ラメータの範囲(おそらくは、局部または大域の平均範
囲、あるいはこのパラメータの最大範囲)となる。この
パラメータが温度であるならば、予め定められる範囲は
±10℃(おそらくは、5℃乃至25℃の間)あるいは
±20℃(おそらくは、−10℃乃至+30℃の間)と
なる。この範囲は、−30℃(北極の条件に対応)乃至
+40℃(砂漠の条件に対応)にもなる。ある産業的用
途においては、極端に広い温度範囲に遭遇し得る。環境
パラメータが圧力であれば、予め定められる範囲は、例
えば±1%(典型的な日常の平均圧力範囲に対応)ある
いは±5%(最高範囲に対応)となる。
【0012】本文に用いられる如き用語「詳細に可能」
とは、検出ステップの測定時間内では、実際あるいは予
期されるノイズ・レベルより著しく高い信号対雑音比を
示すことが望ましく、著しさの程度は例えば上級生徒の
t分布の如き標準的な統計的方法により決定される。
【0013】一例として、環境パラメータが温度であ
る、小包または荷物あるいは人体に隠された爆発物RD
XからのNQR信号の検出を考える。NQR特性共鳴周
波数が最初に考察される。3つのNQR共鳴周波数
νx、νy、νzは結晶効果のため全て3重項(trip
lets)であり、略々298Kの最も高い設定値
(νx )は5047(N1)、5192(N2)および5
240(N3)KHzで生じる。240乃至340Kの
間では、それらのKHz単位の周波数は下式に密接に従
う。
【0014】
【式2】 N1 νQ (1)=5148−0.223T−0.000395T2 2 νQ (2)=5277−0.139T−0.000506T2 (1) N3 νQ (3)=5332−0.108T−0.000670T2 但し、Tは温度である。
【0015】RDXが空港の荷物にあったとすれば、こ
れは平均値が略々20℃である−30乃至+20℃(即
ち、−10乃至+40℃の変化)の温度変化に曝され
る。異なる試料は異なる温度にあり、そして(または)
同じ試料は不均一な温度を持つことになろう。式(1)
は、νQ (1)が−10乃至+40℃の温度範囲に対して著
しく(5041乃至5062KHzの間で)変化するこ
とを予測する。本発明は、例えば、前記励起が、504
1乃至5062KHzの間、即ち、空港貨物が遭遇し得
る温度範囲にわたり、共鳴周波数で検出可能なNQR共
鳴を励起する如きものであることを前提とすることがで
きる。
【0016】次に、NQR特性のスピン格子緩和時間
(T1)について考察すると、温度の(および温度も)
変動のスピン格子緩和時間(T1)に対する影響が非常
に著しくなり得ることを発見した。例えば、先に述べた
RDX試料の場合、−10乃至+40℃の温度範囲にわ
たり、T1が下式に従うことが信じられる。即ち、
【0017】
【式3】T1=aT2+bec/kT (3) これにおいてaおよびbは遷移に従って変化し、cは略
々70kJmol-1である。驚くべきことに、RDXの
1におけるN1は、5乃至25℃間で約8の因数で変化
する。
【0018】更に、T1の変化の1つの特定の重要な影
響が比τ/T1にあることを発見し、ここでτは連続的
な励起パルスの繰返し間のパルス間隔(時に、パルス反
復時間として知られる)である。一例として図1を参照
するが、これにおいてはフリップ角(tlip ang
le)(α)における信号強さの変化はτ/T1の異な
る値に対して示される。図1は、所与のT1に対してτ
の関数として粉中の安定状態のNQR信号の強さを予測
するスピン−1核に対してVega(J.Chem.P
hys.,1974、61、1099、Eq.IV−2
9)により得られた式から得られ、所与の比r/T
1(<5)において、信号はフリップ角が変化するに伴
い最大を通ることが予期され、図1に示されるように、
τ/T1の比が5より下方に低下すると、この最大値は
αmより小さいフリップ角および更に低い信号強さまで
移動する。τ/T1=5において、フリップ角αmと対応
する最大FIDが1の相対強さを持つものとすれば、τ
/T1=0.1において、これは0.3αmまでシフトし
て相対信号強さ0.25を持つ。一定のτおよび一定の
フリップ角αmに対しTE、1と0.1の間のτ/T1
おける変化(RDXにおけるN1に対する温度と対応す
る因数10だけT1における増加は略々20℃の周囲温
度付近に上昇する)応答信号強さにおいて略々70%の
損失を生じる。このような損失は、ノイズにより圧倒さ
れるならば、応答信号を検出不能にする。本発明は、温
度の如き環境パラメータによるT1の変化を許容し得
る。
【0019】更に、一般に変化がT1によるよりも顕著
でないものと信じられるが、緩和時間T2、T2cおよび
2*が温度または圧力と共に変化することも発見し
た。周知のように、T2およびT2cがエコーの生成と関
連する。スピン−スピン緩和時間である。T2*はFI
Dの生成と関連する。スピン−スピン緩和時間の変化の
重要な1つの効果は、比τc/T2、τc/T2cおよびτf
/T2*に対するものであり、ここでτcは1つ以上のエ
コーを生じるため用いられるパルス間のパルス間隔であ
り、τfはFIDを生じるため用いられるパルス(おそ
らくは、異なる周波数における)間のパルス間隔であ
る。これらの比の変化は、応答信号強さがτc/T2、τ
c/T2cおよびτf/T2*の関数である故に重要であ
り、指数がしばしば遭遇する関数の一形態である。再
び、本発明は、温度の如き環境パラメータと一緒のこの
ような緩和時間の変化を許容し得る。
【0020】本発明を使用するにあたり、問題となるN
QR特性が共鳴周波数であるならば、励起は、1つの励
起周波数における少なくとも1つの励起パルス(例え
ば、単一または複合パルス)であり、各パルスは環境パ
ラメータの範囲に対応する共鳴周波数範囲にわたる検出
可能なNQR共鳴応答信号を励起するに充分な電力スペ
クトルを有する。このように、遭遇する全ての周波数
は、(望ましくは充分に)励起パルス(複数または単
数)の電力スペクトル以内にある。このような試みの短
所は、要求される高いRF電力である。
【0021】従って、検出可能なNQR共鳴応答信号が
環境パラメータの範囲に対応する共鳴周波数の範囲にわ
たって励起することができるように、励起が複数の異な
る励起周波数で行われることが望ましい。これは、例え
ば、個々の励起パルスを異なる周波数で加えることによ
り、あるいは1つ以上の励起パルスの基本周波数を周波
数変調することにより、あるいは各個のパルスの周波数
を変化させることにより行うことができる。
【0022】次に、ある遷移に対する信号強さは、オフ
セット周波数Δν0およびRFB1フィールドにおける摂
動周波数ν1の相対値に従って変化する。即ち、
【0023】
【式4】
【0024】但し、γNは磁気回転比(14N核の場合、
1.932×107 rad s-1-1)である。こ
の強さは、Δγ0がγ1より非常に大きくなると直ちに著
しく低下する。RDXにおける5047KHzにおける
1の共鳴の場合は、約9KHzのγ1の値と対応するB
1の振幅の60μ秒RFパルスに対する変化は図2に示
され、Δγ0が略々9KHzより大きくなる時、増加す
るΔγ0による信号強さにおける減少(dininut
ion)は重要となる。
【0025】本発明においては、検出可能なNQR共鳴
応答信号が環境パラメータの範囲と対応する共鳴周波数
の範囲にわたり励起することができるように、試料に対
して複数の異なる周波数で励起を行うことにより、最大
周波数のオフセットは受入れ得る限度内に保持されるよ
うに低減することができる。最大周波数のオフセットを
受入れ得る限度内に保持する観点からは、励起が加えら
れる異なる周波数の数はできるだけ大きくなければなら
ない。一方、競合する要件は、周波数の数が大きくなる
ほどNQRテストが長くなることである。
【0026】本発明を用いるに際し、問題となるNQR
特性が緩和時間であるならば、検出可能なNQR共鳴応
答信号が環境パラメータの範囲と対応する緩和時間の範
囲にわたって励起できるように、励起は、複数の異なる
パルス間隔で一連の励起パルスとして、また複数の異な
るフリップ角を生じるように加えられることが望まし
い。
【0027】このことは、先に述べたように、例えば、
温度および圧力の変化、およびこれらが信号の強さに対
して持つ影響のスピン格子、スピン−スピンおよびFI
D緩和時間に対する効果の発見に基いている。
【0028】問題となる緩和時間がT1とすれば、パル
ス間隔(本例では、パルス反復時間τ)および(また
は)フリップ角を、問題の全T1範囲にわたり検出可能
なNQR応答信号を励起するように、図1に関して説明
した原理に従って選択することができる。信号強さが関
連する緩和時間に対するパルス間隔ならびにフリップ角
の関数であるため、緩和時間がT2、T2cあるいはT2
であるならば、パルス間隔(本例では、間隔はτcまた
はτfと呼ばれる)は関連する緩和時間に正比例して変
化し得、さもなければ、フリップ角は、関連する緩和時
間の問題の全範囲にわたり検出可能なNQR応答信号を
励起するように適当に調整される。
【0029】NQRテストが環境パラメータ(複数また
は単数)における変化により生じるT1および共鳴周波
数の双方における変化を勘案することが望ましい。これ
を達成するためには、励起が複数の異なる励起周波数の
それぞれにおける反復する一連の励起パルスとして加え
られることが望ましく、パルス反復時間は一連の励起パ
ルスの各々に対して同じであり、フリップ角はその各々
に対して異なる。この構成の1つの特定の利点は、1つ
の周波数のパルスが他の周波数におけるパルスにより生
じる応答信号と干渉することなく異なる周波数と関連す
るパルスがインターリーブできることである。
【0030】T2またはT2cにおける変化を勘案するこ
とが望ましく、かつ励起が複数の異なる励起周波数の各
々における、それぞれエコーを生じるための複数のパル
スを含む一連の励起パルスとして加えられるならば、複
数のパルス(τc)の各々の間の間隔が一連のパルスの
各々に対して異なる(かつ、環境パラメータによるT2
またはT2cの変化に従って選択される)ことが望まし
い。このように、T1における変化は依然としてフリッ
プ角を変化させることにより補償することができる。
【0031】T2*における変化を勘案して、検出可能
なFIDを生成するため複数の異なる励起周波数の各々
における一連の励起パルスとして励起が加えられること
が望ましければ、異なる周波数におけるパルスは、環境
パラメータによるT2*の変化に従って選択される千鳥
状の間隔(τf)で加えられることが望ましい。τfは、
前のパルスにより生じるFIDの妥当な部分が、不必要
にテストを低下させるほど長くなく連続するパルスが加
えられる前に検出させる如きT2*のある倍数(例え
ば、2または3倍の)でよい。
【0032】T2、T2cまたはT2*における変化を勘案
するためのこれらの手法は、共鳴周波数における変化お
よびT1を勘案するための前記の手法と組合わせる時、
特に有利である。個の場合、フリップ角の調整は、T1
の変化を補償するため予約することができるが、パルス
間隔の調整は、T2、T2cまたはT2*の変化を補償する
ため予約することができる。これは、実験の簡素化につ
ながる。
【0033】励起は、NQR応答信号対雑音比が環境パ
ラメータの少なくとも2つの異なる値において実質的に
等しくなる如きものであることが望ましい。信号対雑音
比は、できるだけ多くの異なる環境パラメータの値にお
いて実質的に等しくなること、およびこれらの値の間で
実質的に一定となる(即ち、環境パラメータの範囲にわ
たり実質的に一定となる)ことが望ましい。「実質的
に」とは、環境パラメータにおける変化により偶発し得
る信号対雑音比における大きな変化のコンテキストにお
いて解釈されるべきである。このため、「実質的に等し
い」および「実質的に一定である」とは、最大信号対雑
音のレベルの50%、60%あるいは望ましくは75%
以内の最小信号対雑音レベルを意味する。
【0034】環境パラメータの少なくとも2つの異なる
値において実質的に等しく、望ましくは環境パラメータ
の範囲にわたり実質的に一定であるNQR応答NO信号
対雑音比の特に有利なことは、これが前記のRDX検出
の事例において要求される如き試料における選択された
核の存在についての正確なNQRテストを容易にするこ
とである。本発明は、検出の予め定めた閾値を越えたな
らば警報信号が生成されることを考える。この閾値は、
典型的には、背景ノイズの予期されるレベルを決定する
ため問題となる物質以外の種々の物質について行われる
多数のテストから得ることができる。前記閾値は、典型
的にはこれらの予期されるレべルより上(望ましくは、
これらのレベルより上の幾つかの標準偏差)に設定され
る。信号対雑音比が環境パラメータの範囲にわたり実質
的に一定のままであるようにすることにより、閾値の影
響もまた実質的に一定となる。換言すれば、検出感度が
実質的に一定となる。
【0035】信号対雑音比において実質的に等しいこと
は、ある形態のノイズ・フィルタにより検出されるNQ
R応答信号の「事後処理」によって達成することができ
る。しかし、「事前処理」により、応答信号強さの適当
な調整により達成することが望ましい。信号対雑音比の
「ノイズ」成分は特に測定される必要がないことが理解
されよう。通常は、ノイズが環境パラメータの範囲にわ
たり実質的に不変であると仮定することができる。もし
そうであれば、信号対雑音比を実質的に等しく維持する
ことは、NQR応答信号の強さを実質的に等しく維持す
る要件まで減じる。ノイズが実際に前記範囲にわたり変
化する場合は、適当に変化する閾値が適当となろう。
【0036】本発明は、NQR応答の信号対雑音比が共
鳴周波数T1、T2、T2cまたはT2 *に対する補償によ
り環境パラメータの少なくとも2つの異なる値で実質的
に等しくさせることを考える。実際に、補償はこのよう
な変化の組合わせ、あるいはその全てに対するものとす
ることができる。
【0037】試料のNQR共鳴周波数が所与の環境パラ
メータと共に変化し、励起が複数の異なる励起周波数に
おいて加えられるならば、これら周波数の数および間隔
が、NQR応答の信号対雑音比が環境パラメータの範囲
にわたり実質的に一定になるようにする如きものである
ことが望ましい。ここで示した事例では、γQ (1)が−1
0乃至+40℃の範囲の温度にわたり5041および5
062KHz間にあるならば、このγQ (1)の範囲は、一
方が5048KHzの無線周波数、他方が5055KH
zの2つの励起パルス・シーケンスの使用により網羅す
ることができ、指定された範囲内の温度における最大オ
フセットはΔγ0=7KHzとなり、この値では、1つ
のパルス列あるいは他のパルス列が、60μ秒のパルス
幅およびγ1がγ1≧9KHzの場合の最適あるいは略々
最適の検出感度をもたらし、NQR応答信号強さは実質
的に一定のままである。ノイズが問題となる周波数範囲
にわたり一定であるものとすれば、信号対雑音比、従っ
て検出感度もまた実質的に一定の状態を維持する。
【0038】本例における分光計は、平均周波数505
1.5KHzに同調され、5041および5062KH
zにおける信号応答が同じ程度増幅されるように、プロ
ーブQ値およびレシーバ帯域幅が選択される。累積され
たFIDまたは両方のRFパルス列からのエコーの個々
のフーリエ変換の後、各々からの吸収モード信号が予め
設定された周波数限度間で個々に積分されて5041乃
至5062KHzの周波数レンジ内のいずれかの積分限
度内にあることを保証し、本例では、(例えば)2乃至
10KHzの積分限度が励起周波数5048、5055
KHzの一方または他方からの信号を受入れることにな
る。下限値2KHzは、基線応答信号における変化の影
響を低減するために選択される。両方のRFシーケンス
からの積分値が個々に監視され、あるいは合計された出
力を与えるため加算される。本例では、異なる励起周波
数における励起パルスがある状況では1つの共鳴周波数
を著しく励起することが理解されよう。(常に確実にそ
うではないが)最初のパルスが以降の応答信号を飽和さ
せる故に、このようなパルスの合計出力は、あたかもパ
ルスが相互に切離された状態で個々に加えられ、それら
の出力が加算されるかのような大きさでは、この実験に
は含まれない。
【0039】簡単にするため、励起が(n−1)の等間
隔の周波数で加えられることが望ましく、ここでnは下
式を満たす最も近い整数である。即ち、
【0040】
【式5】n≧Δγ0/Δγoff 但し、n≧2であると、Δγ0は環境パラメータの範囲
と対応する共鳴周波数レンジの値の半分となり、Δγ
offは歳差運動周波数(γ1)に略々等しい(従って、最
大周波数オフセットの測定値であり、それより上では応
答信号対雑音比における著しい減少が所与の共鳴周波数
に対して観察される。)。
【0041】従って、最も低い周波数は(γ0−Δγ0
2+Δγoff)となり、次に(γ0−Δγ0/2+2Δγ
off)となる、如くである。先に述べた事例では、フー
リエ変換されたスペクトルに対する積分限度は(例え
ば)2KHzとΔγoffの間に設定することができる。
従って、全てのパルス・シーケンスからの積分値は、連
続的に監視されて加算されて最終出力を得る。レシーバ
帯域幅およびRFコイルのQ値は、(γ0−Δγ0)乃至
(γ0+Δγ0)の周波数要求にわたり一定の感度を提供
するように選択される。
【0042】試料の緩和時間が所与の環境パラメータと
共に変化し、複数の異なるパルス間隔で一連の励起パル
スとして、そして(または)複数の異なるフリップ角度
を生じるように励起が加えられるならば、パルス間隔お
よび(または)フリップ角はNQR応答信号対雑音比が
環境パラメータの範囲にわたり実質的に一定である如き
ものであることが望ましい。これは、先に述べたよう
に、試料中の選択された核の存在についての正確なNQ
Rテストを容易にすることができる。
【0043】試料のNQR共鳴周波数もまた環境パラメ
ータと共に変化し、励起パルスが複数の異なる励起周波
数で加えられるならば、励起周波数と関連するパルス間
隔および(または)フリップ角は、NQR共鳴周波数が
各励起周波数と等しい環境パラメータの各値における実
質的に等しい信号対雑音比を生じる如きものであること
が望ましい。このため、共鳴周波数および緩和時間の変
化を補償する特に簡単な方法が可能になる。
【0044】一例として、僅かに2つの励起周波数が用
いられる場合について考察する。異なるスピン格子の緩
和時間による2つの異なる周波数における検出感度が同
じ状態を維持することを保証するため、異なるパルス形
(特に、幅)または2つの周波数における異なるRF電
力を用いることにより、Vegaの式に従ってフリップ
角αを変化させることが必要である。この選択方法は、
τ/T1の2つの異なる比のパルス列により生成される
安定状態の信号に対して図1に略図的に示される。1つ
の周波数および温度におけるτ/T1が1に等しけれ
ば、フリップ角を0.17αmに設定することがτ/T1
=0.1でありフリップ角が0.3αmNI設定される
別の周波数および温度におけると同じ応答信号強さを生
じることになる。このため、いずれかの周波数における
同数の累積が同じ積分信号強さを生じ、従って略々同じ
信号対雑音比を生じる。
【0045】選択されたフリップ角は励起パルスの瞬時
周波数においてのみ正しいが、連続的な放射周波数から
の積分信号が加算されるならば、中間周波数における偏
差はその効果が減じる。実際に、試料間の温度偏移およ
び(または)試料内の温度変化により生じるB1フィー
ルドおよび変化するフリップ角における不均一さもま
た、理想化された予測が正しく生じないことを保証す
る。従って、ある場合には、所与のコイル形状およびN
QR周波数によるこのような影響を許容するため、予測
されるフリープ角に対して小さな調整を行うことが必要
となる。
【0046】励起は適当に単純な方形パルスの形態を取
ることがあるが、励起が、制限された共鳴周波数範囲に
わたりその強さが略々一定である共鳴信号を生じるよう
に整形される少なくとも1つの励起パルスを含むことが
望ましい。単純な方形パルスは、典型的に図2に示した
ものと似た曲線を有する応答信号特性を有し、適当に整
形されたパルスにより可能となる比較的平坦な特性が、
検出感度が制限された共鳴周波数レンジにわたり更に均
一になるという利点を有することになる。適当なパルス
形状は、当業者には周知である。1つの特に適当な形状
は、ハーマイト(Hermite)パルス(M.Mcc
oyおよびW.S.Warrenの論文(J.Mag.
Res.,1985年、65、178)参照)であり、
これは所与のB1フィールドを生じる方形パルスより少
ない電力で済む別の利点を呈する。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明は、所与の環境パ
ラメータと共に変化する少なくとも1つのNQR特性を
有する試料をNQRテストする装置に及び、その構成
は、予め定めた環境パラメータの範囲にわたり各NQR
特性がどのように変化するかについての情報が記憶され
た記憶手段と、励起を試料に加えてNQR共鳴を付勢す
る手段と、NQR共鳴信号を検出する手段と、記憶手段
に記憶された情報に応答して、予め定めた環境パラメー
タの範囲にわたり検出手段により検出可能であるNQR
共鳴信号を励起させるよう前記励起手段を制御する手段
とを含む。
【0048】本発明は更に、試料における選択された核
の存在に対するNQRテスト法に及び、その構成は、信
号対雑音比が環境パラメータの少なくとも2つの異なる
値において実質的に等しくなるように、NQR応答信号
を試料から取得し、予め定めた検出閾値を越えたかどう
かに従ってNQR応答から警報信号を生じることを含
む。
【0049】先に述べたようにこのような構成により、
信号対雑音比が環境パラメータの2つ以上の異なる値に
おける閾値に関して同じ意味を有するため、選択された
核の存在についての特に正確かつ感度の高いNQRテス
トを実施することができる。
【0050】本発明のこのような特徴は、先に述べた場
か理の方法と似た試料における選択された核の存在につ
いてのNQRテストのための装置に及ぶ。全体的に述べ
た本発明の全ての特徴は、本発明のこのような特徴に適
用する。
【0051】本発明は、所与の環境パラメータと共に変
化する少なくとも1つのNQR特性を有する試料をテス
トする前記のNQRテストの如き方法に及び、本方法
は、試料中の温度の空間的分布を決定するためのもの
で、緩和時間(T1、T2、T2c、T2*)が温度と共に
変化し、このような空間的分布が試料内の緩和時間の変
化に従って決定される。
【0052】本方法は、緩和時間が実質的に温度と共に
変化することの発見に基いている。本方法は、温度の分
布のイメージ形成のための高感度の技法を提供すること
ができる。
【0053】スピン格子緩和時間が温度に対して最も敏
感であることを発見したため、温度の空間的な変化の分
布が試料内のこの緩和時間の変化に従って決定されるこ
とが望ましい。本方法を実施する1つの望ましい方法
は、一連の励起パルスを、フリプ角は一定に保持される
がパルスの繰返時間が変化する試料に対して与えること
である。パルスは、例えば弱い磁界の存在時に加えられ
てデータの空間的コード化を生じる。データの復号は、
フーリエ分析の如き周知の手法により実施することがで
きる。T1データは、索引テーブルを介して温度データ
へ変換することもできる。
【0054】温度の空間的分布もまた、試料中のスピン
−スピン緩和時間の変化に従って決定することができ
る。本方法は、関連する緩和時間と関連するデータを空
間的にコード化するため、フリップ角を一定に保持しな
がらパルスの間隔(τc)を変化させることにより実施
される。この手法は、T2*の場合には変化させること
ができる相対的なパルス間隔がないため、時間T2およ
びT2cには適用し得るが、T2*には適用し得ないと考
えられる。
【0055】本発明は、比較的大きな物体における四重
極原子核を含む特定の物質の存在を検出する方法に及
び、これにおいては、放射が±20℃の温度変化により
生じる共振周波数の偏移を許容し得る。また本発明は、
比較的大きい物体内部の四重極原子核を含む特定物質の
存在を検出する方法に及び、これにおいては放射パルス
の電力スペクトルが、物体に生じることが多い環境条件
によりNQR共鳴が偏移され得る約0.1%以内の実質
的な電力を提供する。放射パルスは、検出される物質中
の四重極核の共鳴周波数に等しいかあるいはこれに近い
(おそらくは、その0.1%以内)1つ以上の周波数で
ある。
【0056】物質は、例えばヘロインまたはコカインの
如き薬物、あるいは例えばHMX、RDX、PETNま
たはTNTの如き爆発物である。これら物質中の四重極
核は14Nである。環境条件は、温度、圧力あるいは磁界
の如き諸条件である。これらの方法の1つの用途は、航
空機の荷物または航空貨物の検査にあり、ここで典型的
な場合は、±10KHzの共鳴周波数の偏移が±20℃
の温度変化により生じる。爆発物RDXの検出のために
は、適当な共鳴周波数は5.191MHzであり、±2
0℃の温度変化の影響を許容するには半分の高さの18
KHzの幅の電力スペクトルを有するRF駆動信号を用
いることができる。
【0057】本発明の特徴については、先に述べた方法
と似た装置の特徴が提供される。本発明の望ましい特徴
については、例示として添付図面に関して次に記述す
る。
【0058】
【発明の実施の形態】図3のaに示される本発明の第1
の実施例のタイミング図において、幅tw (1) およびtw
(2)(単純または複合)の、また異なる周波数f1および
2の2つの無線周波パルスが、より長いT1、例えばτ
=5T1よりも遥かに長いパルス繰返時間τ(τ>>
w)で反復されてパルス間の完全な信号復元を保証
し、幅twおよび2twの別のパルスあるいはパルスの適
当な組合わせの位相シフトを用いてプローブリンギング
(prode ringing)を取除く。適当な信号
の位相感度の検出および操作の後、残留振動を打消させ
ることができ、真のNQR応答信号のみが観察される。
τはT1の値より遥かに長いため、T1の補償は不要であ
る(図1参照)。
【0059】テストの全時間は長い方のT1により制限
され、τ=5T1(但し、T1は長い方のT1値)であり
かつ許される観察時間がTobsであるならば、可能な最
大累積数はN=Tobs/(tw+τ)=Tobs/(tw+5
1)となる。信号対雑音比は、√Nに比例し、そのた
めτが5T1より著しく長くないようにパルス反復時間
τを設定することが重要となり、さもなければ情報が失
われる。先に述べたように2つのパルス間の分離に対す
る制限τfは、第2のパルスが加えられる前に第1のパ
ルスからのFIDが実質的に減衰することを許容するた
め、τfが例えば2T2*または3T2*を越えなければ
ならないことである。T2*が例えば温度と共に変化す
るため、先に述べた方法でこれを補償するようにτf
調整することが重要である。
【0060】この第1の実施例の別の形態では、パルス
反復時間τは5T1より小さくされ(ここで、T1はT1
値より短い)、図1に関して前に述べたように、パルス
幅および(または)RF電力はαmより小さく、温度に
よるτ/T1の変動を許容するフリップ角を生じるよう
に調整される。即ち、励起は、f1およびf2が共鳴周波
数である温度において等しい信号強さを生じる如きもの
である。これら信号は、
【0061】
【式6】
【0062】より弱いが、所与の時間内で累積すること
ができ、かつ低い法のRF電力が要求される。図3のb
に示される本発明の第2の実施例においては、一連の励
起パルスが2つの異なる周波数f1およびf2で加えられ
てずれた間隔で別のエコーを励起する。パルス反復時間
τは、(第1の実施例の2つの形態におけるように)5
1と等しいかあるいはこれより小さくすることがで
き、パルス幅および(または)RF電力は、図1に関し
て先に述べた如くNQR共鳴周波数によりτ/T1の変
化を許容するフリップ角を生じるように必要に応じて調
整することができる。τ/T1<5におけるエコーは、
【0063】
【式7】
【0064】より弱いが、更に所与の時間内で累積する
ことができる。温度によるT2の変化を補償するため、
1乃至f2の励起パルス(τc)間のパルス間隔を変化
させて、f1およびf2が共鳴周波数である温度において
比τc/T2が一定となるようにすることが重要である。
【0065】図3のbに示された方法におけるパルスの
インターリーブ操作はτ>>T2ならば可能である。図
3bに示される実施例では、パルスは唯2つの周波数f
1およびf2である。しかし、RFプローブおよびレシー
バの帯域幅と一致する要求される広さの温度/周波数レ
ンジをカバーするように幾つかの異なる無線周波数をイ
ンターリーブさせることができる。
【0066】本発明の第3の実施例、ケース(c)(図
示せず)では、1つの周波数および適当な位相における
一連の短い高出力RFパルスが、スピン−スピン緩和時
間T2より小さな間隔τcで用いられ、応答は各パルスと
時定数T2cによる減衰間のエコー列として観察され、こ
こで望ましいケースではT2c>>T2である。これらの
エコーはサンプルされ累積されて、最終信号を生じる。
全プロセスは、1つ以上の異なる周波数で繰返される。
本実施例は、T2cが長い場合に特に有利である。緩和時
間T1、T2およびT2cの温度変化が許されることを必要
とすることが理解されよう。
【0067】本発明を実施するためのNQR装置につい
ては、図4に関して次に説明する。2つの無線周波数
(RF)ソース1および2が、異なるサンプル温度によ
り生じる周波数レンジをカバーするf1およびf2の周波
数におけるパルスRF励起パルスを提供する。f1およ
びf2は記憶装置3の出力に従って選択され、これには
サンプルのNQR共鳴周波数、スピン格子緩和時間
1、スピン−スピン緩和時間T2、T2cおよびFID緩
和時間T2*が温度および(または)圧力と共にどのよ
うに変化するかについての情報が記憶される。周波数レ
ンジが数+KHzより大きければ、より大きな周波数が
必要となる。あるいはまた、切換え時間がFID時間T
2*より非常に小さいことを前提として、周波数切換え
シンセサイザも使用可能である(RDXの場合、この量
は298Kにおいて約0.8msである)。
【0068】RFソース1および2は、マスター・タイ
ミング回路5により制御されるRFゲート3a、bおよ
び4a、bを介して接続される正常出力および移相出力
(典型的には、0°および180°)を有し、この回路
はまた、記憶装置に記憶された励起周波数、パルス反復
時間τおよびスピン格子緩和時間に従って各RFパルス
の幅を調整する。RFパルス・シーケンスは、RFソー
スの周波数レンジにわたり一定出力のRF電力増幅器6
へ進み、次いで試料を囲むRFプローブ7およびRFコ
イル(複数または単数)8へ進む。RFプローブは、高
いQ値のRFコイルに必要とされる異なる励起周波数f
1、f2などを勘案するよう同調要素が調整できるよう
に、タイミング回路5から入力を受取る。このコイル
は、プローブの動作域にわたり均等な磁界を生じる。生
成された信号は、遭遇しやすい全てのNQR応答信号周
波数を一定の利得で増幅するに充分な帯域幅の前置増幅
器9およびRF増幅器10へ進む。応答信号は、2つの
個々の位相感応検出器11a、bで検出されて同位相出
力および直角出力を生じる。
【0069】無線周波数f1(チャンネル1)の制御パ
ルスが基準信号として検出器11aに、更に90°移相
ネットワーク12を介して検出器11bに接続される。
検出器11a、bからの出力はサンプルされ、タイミン
グ回路5の制御下でアナログ/ディジタル・コンバータ
13a、bによりディジタル化され、次に図形レコーダ
またはビデオ・ディスプレイ15で表示するためディジ
タル信号プロセッサ14へ送られる。
【0070】無線周波数f2(チャンネル2)のパルス
を制御するゲート4a、bの出力は、基準信号として検
出器11aへ、更に90°移相ネットワーク12を介し
て検出器11bに接続される。検出器11a、bからの
出力はサンプルされて、アナログ/ディジタル・コンバ
ータ13a、bによりディジタル化され、チャンネル1
における信号とは別のメモリーに記憶され、この選択は
タイミング回路5からのトリガー・パルスにより制御さ
れる。ディジタル信号プロセッサ14における処理の
後、両方の信号は個々に表示されるか、あるいは表示前
に加算されて機器の出力を生じる。この信号が予め設定
された閾値を越えるならば、警報(図示せず)が鳴奏さ
れる。
【0071】無論、本発明が例示として本文に記載さ
れ、細部の修正が本発明の範囲内で可能であることは理
解されよう。本発明は、以下の点を特徴とする。
【0072】1.核が所与の環境パラメータと共に変化
する少なくとも1つの核四重極共鳴(NQR)特性を有
する試料中の選択された四重極核の存在を検出する方法
において、選択された環境パラメータ範囲に対応する前
記特性範囲を決定し、前記試料に励起を与えて核四重極
共鳴を励起し、共鳴応答信号を決定し、前記選択された
四重極核の存在を決定することを含み、前記選択された
四重極核の存在を決定し、該励起は検出可能な共鳴信号
が該選択された範囲にわたる環境パラメータの変化にか
かわらず励起できるものである方法。
【0073】2.前記環境パラメータの変化のありそう
な範囲を選択するステップを含む第1項に記載の方法。 3.NQR特性が前記環境パラメータの変化の範囲にわ
たってどのように変化するかの情報が記憶され、該記憶
された情報は前記励起を制御するために使用され、これ
により該範囲にわたる前記環境パラメータの変化にかか
わらず、前記四重極核に対する前記共鳴応答信号が検出
される第1項または第2項に記載の方法。
【0074】4.NQR共鳴周波数が温度と共に変化
し、前記励起が、±20℃の温度変化により生じる共鳴
周波数シフトを許容する第1項乃至第3項のいずれかに
記載の方法。
【0075】5.共鳴周波数が所与の環境パラメータと
共に変化し、前記励起は単一の励起周波数で印加された
パルスであり、該励起が、前記環境パラメータの範囲と
対応する共鳴周波数のレンジにわたり検出可能なNQR
共鳴応答信号を励起するに充分である第1項乃至第4項
のいずれかに記載の方法。
【0076】6.共鳴周波数が所与のパラメータと共に
変化し、前記励起が、前記環境パラメータの範囲と対応
する範囲内の共鳴周波数の一つ一つの値が励起周波数の
値の0.1%以内である充分な数の励起周波数で与えら
れる第1項乃至第4項のいずれかに記載の方法。
【0077】7.共鳴周波数が所与の環境パラメータと
共に変化し、前記励起が、検出可能な共鳴応答信号が前
記環境パラメータの範囲と対応する共鳴周波数レンジに
わたり励起できるように複数の異なる励起周波数におい
て供給される第1項乃至第4項のいずれかに記載の方
法。
【0078】8.前記励起が少なくとも1つの励起周波
数において供給され、各励起周波数が共鳴周波数レンジ
内にある第4項乃至第7項のいずれかに記載の方法。 9.緩和時間が前記所与の環境パラメータと共に変化
し、前記励起が、複数の異なるパルス間隔の一連の付勢
パルスとして、そして(または)複数の異なるフリップ
角を生じるように加えられ、検出可能な共鳴応答信号が
前記環境パラメータの範囲と対応する緩和時間の範囲に
わたり励起されることができるようにする第1項乃至第
8項のいずれかに記載の方法。
【0079】10.所与の環境パラメータと共に変化す
る緩和時間を有する試料のNQRテスト方法において、
励起を前記試料に加えて核四重極共鳴を励起してNQR
応答信号を検出し、前記励起が、複数の異なるパルス間
隔の一連の励起パルスとして、そして(または)複数の
異なるフリップ角を生じるように加えられ、該環境パラ
メータの範囲にわたる該環境パラメータの変化にかかわ
らず、検出可能な共鳴応答信号が前記環境パラメータの
範囲と対応する緩和時間の範囲にわたり励起されること
ができるようにする方法。
【0080】11.前記励起が、一連の反復する励起パ
ルスとして複数の異なる励起周波数の各々の周波数で加
えられ、該パルスの反復時間が各一連毎に同じであり、
前記フリップ角が各一連毎に異なる第9項または第10
項に記載の方法。
【0081】12.前記励起が、一連の励起パルスとし
て複数の異なる励起周波数で加えられ、各一連のパルス
がエコーを生じる複数のパルスを含み、前記複数のパル
スの各々間の間隔が各一連毎に異なる第9項乃至第11
項のいずれかに記載の方法。
【0082】13.前記励起が、一連の励起パルスとし
て複数の異なる励起周波数で加えられ、その後に異なる
周波数のパルスが、前記環境パラメータによるT2*の
変化に従って選択されたずれた間隔で加えられる第1項
乃至第12項のいずれかに記載の方法。
【0083】14.前記励起が、共鳴応答の信号対雑音
比が前記環境パラメータの少なくとも2つの異なる値に
おいて等しく、該励起が、前記信号対雑音比が前記環境
パラメータの範囲にわたり一定となる第1項乃至第13
項のいずれかに記載の方法。
【0084】15.前記励起が、少なくとも2つの異な
る前記環境パラメータの値での共鳴応答信号/雑音比の
値の最も小さいものが、該少なくとも2つの異なる該環
境パラメータの値での該共鳴応答信号/雑音比の値の最
も大きなものの、50%以内、である第1項乃至第13
項のいずれかに記載の方法。
【0085】16.前記励起が、少なくとも2つの異な
る前記環境パラメータの値での共鳴応答信号/雑音比の
値の最も小さいものが、該少なくとも2つの異なる該環
境パラメータの値での該共鳴応答信号/雑音比の値の最
も大きなものの、好ましくは60%以内である第1項乃
至第13項のいずれかに記載の方法。
【0086】17.前記励起が、少なくとも2つの異な
る前記環境パラメータの値での共鳴応答信号/雑音比の
値の最も小さいものが、該少なくとも2つの異なる該環
境パラメータの値での該共鳴応答信号/雑音比の値の最
も大きなものの、最も好ましくは75%以内である第1
項乃至第13項のいずれかに記載の方法。
【0087】18.更に好ましくは該比の最小値が、該
環境パラメータの範囲にわたり該比の最大値の50%以
内である第15項乃至第17項のいずれかに記載の方
法。 19.更に好ましくは該比の最小値が、該環境パラメー
タの範囲にわたり該比の最大値の好ましくは60%以内
である第15項乃至第17項のいずれかに記載の方法。
【0088】20.更に好ましくは該比の最小値が、該
環境パラメータの範囲にわたり該比の最大値の、最も好
ましくは75%以内である第15項乃至第17項のいず
れかに記載の方法。
【0089】21.前記試料の共鳴周波数が前記所与の
環境パラメータと共に変化し、前記励起が複数の異なる
周波数で加えられ、該周波数の数および間隔が、前記共
鳴応答の信号対雑音比が前記環境パラメータの範囲にわ
たり一定である如きものである第14項乃至第20項の
いずれかに記載の方法。
【0090】22.前記試料の共鳴周波数が所与の環境
パラメータと共に変化し、前記励起は複数の異なる周波
数で与えられ、該周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号
/雑音比の最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共
鳴応答信号/雑音比の最大値の50%以内である第14
項乃至第20項のいずれかに記載の方法。
【0091】23.前記試料の共鳴周波数が所与の環境
パラメータと共に変化し、前記励起は複数の異なる周波
数で与えられ、該周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号
/雑音比の最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共
鳴応答信号/雑音比の最大値の、好ましくは60%以内
である第14項乃至第20項のいずれかに記載の方法。
【0092】24.前記試料の共鳴周波数が所与の環境
パラメータと共に変化し、前記励起は複数の異なる周波
数で与えられ、該周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号
/雑音比の最小値が該環境パラメータの範囲にわたり共
鳴応答信号/雑音比の最大値の、最も好ましくは75%
以内である第14項乃至第20項のいずれかに記載の方
法。
【0093】25.前記励起が、(n−1)個の等間隔
の周波数において加えられ、nが式
【0094】
【式8】Δn≧Δγ0/Δγoff を満たす最も近い整数であり、n≧2である場合、Δγ
0が前記環境パラメータの範囲と対応する共鳴周波数レ
ンジの値の半分であり、Δγoffが歳差運動周波数と略
々等しい第21項乃至第24項のいずれかに記載の方
法。
【0095】26.前記試料の緩和時間が所与のパラメ
ータと共に変化し、前記励起が、複数の異なるパルス間
隔における一連の励起パルスとして、そして(または)
複数の異なるフリップ角を生じるように加えられ、前記
応答の信号対雑音比が前記環境パラメータの範囲にわた
り一定であるようにする第14項乃至第25項のいずれ
かに記載の方法。
【0096】27.前記試料の緩和時間が所与のパラメ
ータと共に変化し、前記励起が複数の異なるパルス間隔
で一連の励起として加えられ、そして/または、共鳴応
答信号/雑音比の最小値が該環境パラメータの範囲にわ
たり共鳴応答信号/雑音比の最大値の50%以内である
ような、複数の異なるフリップ角を発生させる第14項
乃至第25項のいずれかに記載の方法。
【0097】28.前記試料の緩和時間が所与のパラメ
ータと共に変化し、前記励起が複数の異なるパルス間隔
で一連の励起として加えられ、そして/または、共鳴応
答信号/雑音比の最小値が該環境パラメータの範囲にわ
たり共鳴応答信号/雑音比の最大値の好ましくは60%
以内であるような、複数の異なるフリップ角を発生させ
る第14項乃至第25項のいずれかに記載の方法。
【0098】29.前記試料の緩和時間が所与のパラメ
ータと共に変化し、前記励起が複数の異なるパルス間隔
で一連の励起として加えられ、そして/または、共鳴応
答信号/雑音比の最小値が該環境パラメータの範囲にわ
たり共鳴応答信号/雑音比の最大値の最も好ましくは7
5%以内であるような、複数の異なるフリップ角を発生
させる第14項乃至第25項のいずれかに記載の方法。
【0099】30.前記試料の共鳴周波数もまた前記環
境パラメータと共に変化し、前記励起パルスが複数の異
なる励起周波数において加えられ、前記励起周波数と関
連するパルス間隔および(または)フリップ角が、前記
共鳴周波数が各励起周波数と等しい環境パラメータの各
値における実質的に等しい信号対雑音比の共鳴応答信号
を生じる如きものである第26項乃至第29項のいずれ
かに記載の方法。
【0100】31.前記試料の共鳴周波数も所与の前記
環境パラメータと共に変化し、前記励起が複数の異なる
励起周波数で加えられ、該周波数に関連するパルス間隔
及び/またはフリップ角が、該各々の励起周波数に等し
い共鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の少なくと
も1つで最小の信号/雑音比をもち、該各々の励起周波
数に等しい共鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の
少なくとも他の1つで最大の信号/雑音比をもつ共鳴応
答信号を発生するものであり、該最小信号/雑音比は、
該最大信号/雑音比の50%以内である第26項乃至第
29項のいずれかに記載の方法。
【0101】32.前記試料の共鳴周波数も所与の前記
環境パラメータと共に変化し、前記励起が複数の異なる
励起周波数で加えられ、該周波数に関連するパルス間隔
及び/またはフリップ角が、該各々の励起周波数に等し
い共鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の少なくと
も1つで最小の信号/雑音比をもち、該各々の励起周波
数に等しい共鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の
少なくとも他の1つで最大の信号/雑音比をもつ共鳴応
答信号を発生するものであり、該最小信号/雑音比は、
該最大信号/雑音比の好ましくは60%以内である第2
6項乃至第29項のいずれかに記載の方法。
【0102】33.前記試料の共鳴周波数も所与の前記
環境パラメータと共に変化し、前記励起が複数の異なる
励起周波数で加えられ、該周波数に関連するパルス間隔
及び/またはフリップ角が、該各々の励起周波数に等し
い共鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の少なくと
も1つで最小の信号/雑音比をもち、該各々の励起周波
数に等しい共鳴周波数で該環境パラメータの各々の値の
少なくとも他の1つで最大の信号/雑音比をもつ共鳴応
答信号を発生するものであり、該最小信号/雑音比は、
該最大信号/雑音比の最も好ましくは75%内である第
26項乃至第29項のいずれかに記載の方法。
【0103】34.前記励起が異なる周波数で加えられ
て一個々の自由誘起減衰応答を励起する第1項乃至第3
3項のいずれかに記載の方法。 35.前記励起が異なる周波数において加えられて、個
々のエコー応答を励起する第1項乃至第34項のいずれ
かに記載の方法。
【0104】36.前記応答がずれた間隔において発生
する第34項または第35項に記載の方法。 37.前記励起が、限定された共鳴周波数範囲にわたり
その強さが略々一定である応答信号を生じるように整形
される少なくとも1つの励起パルスを含む第1項乃至第
36項のいずれかに記載の方法。
【0105】38.所与の環境パラメータと共に変化す
る少なくとも1つのNQR特性を有する試料をテストす
るNQRテスト装置において、予め定めた環境パラメー
タの範囲にわたり各NQR特性がどのように変化するか
についての情報が記憶される記憶手段と、前記試料に励
起を加えてNQR共鳴を与える手段と、NQR応答信号
を検出する手段と、前記記憶手段に記憶された情報に応
答して、前記環境パラメータの予め定めた範囲にわた
り、該範囲における該環境パラメータのどのような変化
にかかわらず、前記検出手段により検出可能なNQR応
答信号を励起するよう前記励起手段を制御する手段と、
を設けてなる装置。
【0106】39.前記記憶手段が、前記試料のNQR
共鳴周波数が±20℃の温度範囲にわたる温度と共にど
のように変化するかについての情報を記憶し、前記制御
手段が前記の如き温度範囲にわたる共鳴周波数シフトを
許容する第38項記載の装置。
【0107】40.前記記憶手段が、前記試料のNQR
共鳴周波数が所与の環境パラメータと共にどのように変
化するかについての情報を記憶し、前記制御手段が複数
の異なる励起周波数において励起を加えるように構成さ
れ、検出可能なNQR共鳴応答信号が前記環境パラメー
タの範囲と対応する共鳴周波数レンジにわたり励起され
るようにする第38項または第39項に記載の装置。
【0108】41.前記記憶手段が、前記試料の緩和時
間が所与のパラメータと共にどのように変化するかにつ
いての情報を記憶し、前記制御手段が、複数の異なるパ
ルス間隔における一連の励起パルスとして、そして(ま
たは)複数の異なるフリップ度を生じるように励起を加
えるように構成され、検出可能なNQR応答信号が前記
環境パラメータの範囲と対応する緩和時間の範囲にわた
り励起されるようにする第38項乃至40項のいずれか
に記載の装置。
【0109】42.前記制御手段が、前記NQR応答の
信号対雑音比が前記環境パラメータの少なくとも2つの
異なる値において等しくなるように、前記信号対雑音比
が前記環境パラメータの範囲にわたり一定になるよう
に、励起を加えるよう構成される第38項乃至第41項
のいずれかに記載の装置。
【0110】43.前記制御手段が、前記NQR応答信
号/雑音比が前記環境パラメータの少なくとも2つの異
なる値の少なくとも1つで最大値を持ち、該環境パラメ
ータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくとも1つ
で最小値を有し、該最小値は該最大値の50%以内であ
る第38項乃至第41項のいずれかに記載の装置。
【0111】44.前記制御手段が、前記NQR応答信
号/雑音比が前記環境パラメータの少なくとも2つの異
なる値の少なくとも1つで最大値を持ち、該環境パラメ
ータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくとも1つ
で最小値を有し、該最小値は該最大値の好ましくは60
%以内である第38項乃至第41項のいずれかに記載の
装置。
【0112】45.前記制御手段が、前記NQR応答信
号/雑音比が前記環境パラメータの少なくとも2つの異
なる値の少なくとも1つで最大値を持ち、該環境パラメ
ータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくとも1つ
で最小値を有し、該最小値は該最大値の最も好ましくは
75%以内である第38項乃至第41項のいずれかに記
載の装置。
【0113】46.好ましく前記比の最小値は該環境パ
ラメータの前記範囲にわたり該最大値の50%以内にな
り得る第43項乃至第45項のいずれかに記載の装置。 47.好ましくは前記比の最小値は該環境パラメータの
前記範囲にわたり該最大値の好ましくは60%以内にな
り得る第43項乃至第45項のいずれかに記載の装置。
【0114】48.好ましくは前記比の最小値は該環境
パラメータの前記範囲にわたり該最大値の最も好ましく
は75%以内になり得る第43項乃至第45項のいずれ
かに記載の装置。
【0115】49.試料における選択された核の存在に
ついてテストするNQRテストの方法において、信号対
雑音比が所与の環境パラメータの少なくとも2つの異な
る値で等しくなるように、試料からNQR応答信号を取
得し、予め定めた検出閾値を越えたかどうかに従って、
前記NQR応答信号から警報信号を生じることを含む方
法。
【0116】50.信号/雑音比が、環境パラメータの
少なくとも2つの異なる値の少なくとも1つで最大値を
有し、該環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の
他の少なくとも1つで最小値を有し、該最小値は該最大
値の50%以内であり様な方法で、試料からNQR応答
信号を取り出すステップと、検出の所定の閾値を越えた
か否かに依存して該NQR応答信号からアラーム信号を
発生するステップと、を備えた試料中の選択された核の
存在をテストするNQRテスト方法。
【0117】51.信号/雑音比が、環境パラメータの
少なくとも2つの異なる値の少なくとも1つで最大値を
有し、該環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の
他の少なくとも1つで最小値を有し、該最小値は該最大
値の60%以内であり様な方法で、試料からNQR応答
信号を取り出すステップと、検出の所定の閾値を越えた
か否かに依存して該NQR応答信号からアラーム信号を
発生するステップと、を備えた試料中の選択された核の
存在をテストするNQRテスト方法。
【0118】52.信号/雑音比が、環境パラメータの
少なくとも2つの異なる値の少なくとも1つで最大値を
有し、該環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の
他の少なくとも1つで最小値を有し、該最小値は該最大
値の75%以内であり様な方法で、試料からNQR応答
信号を取り出すステップと、検出の所定の閾値を越えた
か否かに依存して該NQR応答信号からアラーム信号を
発生するステップと、を備えた試料中の選択された核の
存在をテストするNQRテスト方法。
【0119】53.前記核が、前記環境パラメータの変
化と共に実質的に変化するNQR共鳴周波数および(ま
たは)緩和時間(T1、T2、T2e、T2*)を有し、少
なくとも前記2つの異なる値が、前記共鳴周波数および
(または)緩和時間が異なる値である第49項乃至第5
2項のいずれかに記載の方法。
【0120】54.試料における選択された核の存在に
ついてテストするNQRテスト装置において、信号対雑
音比が所与の環境パラメータの少なくとも2つの異なる
値において実質的に等しくなるように、前記試料からN
QR応答信号を取得する手段と、予め定めた検出閾値を
越えたかどうかに従って、前記NQR応答信号から警報
信号を生じる手段とを設けてなる装置。
【0121】55.信号/雑音比が、環境パラメータの
少なくとも2つの異なる値の少なくとも1つで最大値を
有し、該環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の
他の少なくとも1つで最小値を有し、該最小値は該最大
値の50%以内であり得る方法で試料からNQR応答信
号を取り出す手段と、検出の所定の閾値を越えたか否か
に依存して該NQR応答信号からアラーム信号を発生す
る手段と、を備えた試料中の選択された核の存在をテス
トするNQRテスト装置。
【0122】56.信号/雑音比が、環境パラメータの
少なくとも2つの異なる値の少なくとも1つで最大値を
有し、該環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の
他の少なくとも1つで最小値を有し、該最小値は該最大
値の好ましくは60%以内であり得る方法で試料からN
QR応答信号を取り出す手段と、検出の所定の閾値を越
えたか否かに依存して該NQR応答信号からアラーム信
号を発生する手段と、を備えた試料中の選択された核の
存在をテストするNQRテスト装置。
【0123】57.信号/雑音比が、環境パラメータの
少なくとも2つの異なる値の少なくとも1つで最大値を
有し、該環境パラメータの少なくとも2つの異なる値の
他の少なくとも1つで最小値を有し、該最小値は該最大
値の最も好ましくは75%以内であり得る方法で試料か
らNQR応答信号を取り出す手段と、検出の所定の閾値
を越えたか否かに依存して該NQR応答信号からアラー
ム信号を発生する手段と、を備えた試料中の選択された
核の存在をテストするNQRテスト装置。
【0124】58.緩和時間(T1、T2、T2e、T
2*)が温度と共に変化し、空間的分布が該試料内部の
緩和時間の変化に従って決定される、前記試料内部の温
度の空間的分布を決定する第1項乃至第37項のいずれ
かに記載の方法。
【0125】59.スピン格子緩和時間T1が温度と共
に変化し、空間分布が試料の緩和時間の変化に従って決
定される、前記試料の空間的な温度分布を決定する第1
項乃至第37項にいずれかに記載の方法。
【0126】60.比較的大きな物体内部における四重
極原子核を含む特定物質の存在を検出する方法におい
て、物質に照射して核四重極共鳴を励起し、共鳴応答信
号を検出することを含み、該照射の電力スペクトルが、
NQR共鳴が±20℃の温度変化だけシフトされる周波
数の値の約0.1%以内の周波数での電力を生じるもの
である方法。
【0127】61.前記応答信号を、前記信号/雑音比
が前記環境パラメータの選択された範囲にわたって一定
であるような方法で取り出す第49項に記載の方法。6
2.前記信号/雑音比の最小値が、前記環境パラメータ
選択された範囲にわたる信号/雑音比の最大値の50%
以内である第50項乃至第52項のいずれかに記載の方
法。
【0128】63.前記信号/雑音比の最小値が、前記
環境パラメータ選択された範囲にわたる信号/雑音比の
最大値の好ましくは60%以内である第50項乃至第5
2項のいずれかに記載の方法。
【0129】64.前記信号/雑音比の最小値が、前記
環境パラメータ選択された範囲にわたる信号/雑音比の
最大値の好ましくは75%以内である第50項乃至第5
2項のいずれかに記載の方法。
【0130】65.前記取り出す手段が、前記応答信号
を前記信号/雑音比が前記環境パラメータの選択された
範囲にわたって一定であるような方法で取り出す第54
項に記載の装置。
【0131】66.前記取り出す手段が、前記信号/雑
音比の最小値が、前記環境パラメータ選択された範囲に
わたる信号/雑音比の最大値の50%以内であるように
前記応答信号を取り出す第55項乃至第57項のいずれ
かに記載の装置。
【0132】67.前記取り出す手段が、前記信号/雑
音比の最小値が、前記環境パラメータ選択された範囲に
わたる信号/雑音比の最大値の好ましくは60%以内で
あるように前記応答信号を取り出す第55項乃至第57
項のいずれかに記載の装置。
【0133】68.前記取り出す手段が、前記信号/雑
音比の最小値が、前記環境パラメータ選択された範囲に
わたる信号/雑音比の最大値の最も好ましくは75%以
内であるように前記応答信号を取り出す第55項乃至第
57項のいずれかに記載の装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、比τ/T1の異なる値に対するフリッ
プ角に対する安定状態のNQR共鳴信号の強さのプロッ
トを示す図。
【図2】図2は、60μ秒の励起パルス
【式9】 に対する周波数オフセットに対するNQR応答信号強さ
のプロットを示す図。
【図3】図3は、本発明の2つの実施例に対するタイミ
ング図。
【図4】図4は、本発明において使用されるNQR装置
のブロック図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ショウ,ジュリアン・デヴィッド アメリカ合衆国カリフォルニア州92024, エンシニタス,サン・ディギト・ドライブ 618

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核が所与の環境パラメータにより変化す
    る少なくとも1つの核四重極共鳴(NQR)特性を有す
    る、四重極核を含む、試料中の、麻薬や爆発物の様な物
    質の存在を検出する方法であって、該試料は該物質を含
    むか否かが知られていない、該方法において、 前記物質内の前記四重極核に対して前記環境パラメータ
    が変化する選択された範囲に対応する前記特性の変化の
    範囲を決定し、 前記物質が存在する場合に前記核内に核四重極共鳴を励
    起するために、前記試料を励起し、 前記核からの共鳴応答信号を検出し、 前記共鳴応答信号の検出の結果として、前記物質の存在
    を検出し、 前記決定された特性の変化の範囲では、前記物質内の前
    記核の共鳴応答信号が前記選択された変化の範囲にわた
    り核四重極共鳴特性の変化にかかわらず検出される様に
    前記励起が調整されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記環境パラメータの変化のありそうな
    範囲を選択するステップを含む請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 NQR特性が前記環境パラメータが変化
    する範囲にわたってどのように変化するかの情報が記憶
    され、該記憶された情報は前記励起を制御するために使
    用され、これにより該範囲にわたる前記環境パラメータ
    の変化にかかわらず、前記四重極核に対する前記共鳴応
    答信号が検出される請求の範囲第1項または第2項に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 NQR共鳴周波数が温度により変化し、
    前記励起が、±20℃の温度変化により生じる共鳴周波
    数シフトを許容する請求の範囲第1項乃至第3項のいず
    れかに項記載の方法。
  5. 【請求項5】 共鳴周波数が所与の環境パラメータによ
    り変化し、前記励起は単一の励起周波数で印加されたパ
    ルスであり、該励起が、前記環境パラメータの範囲と対
    応する共鳴周波数の範囲にわたり検出可能なNQR共鳴
    応答信号を励起するに充分である請求の範囲第1項乃至
    第4項のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 共鳴周波数が所与の環境パラメータによ
    り変化し、 前記励起が、前記環境パラメータの範囲と対応する範囲
    内の共鳴周波数の一つ一つの値が1つの励起周波数の値
    の0.1%以内である複数の値を有する充分な数の複数
    の励起周波数の各成分を有し、 共鳴周波数が上記の励起周波数の0.1%内の値を有す
    る場合は、上記の各励起周波数での前記各成分が共鳴を
    励起するに充分なパワーを有するものである、ことを特
    徴とする請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 共鳴周波数が所与の環境パラメータによ
    り変化し、 前記励起が、検出可能な共鳴応答信号が前記環境パラメ
    ータの範囲と対応する共鳴周波数範囲にわたり励起でき
    るように複数の異なる励起周波数において供給される請
    求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記励起が少なくとも1つの励起周波数
    において供給され、各励起周波数が前記共鳴周波数範囲
    内にある請求の範囲第4項乃至第7項のいずれかに記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 緩和時間が前記所与の環境パラメータに
    より変化し、 前記励起が、複数の異なるパルス間隔の一連の付勢パル
    スとして、そして(または)複数の異なるフリップ角を
    生じるように加えられ、検出可能な共鳴応答信号が前記
    環境パラメータの範囲と対応する緩和時間の範囲にわた
    り励起させる請求の範囲第1項乃至第8項のいずれかに
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 所与の環境パラメータにより変化する
    緩和時間を有する試料の核四重極共鳴(NQR)テスト
    方法において、 励起を前記試料に加えて核四重極共鳴を励起してNQR
    応答信号を検出し、 前記励起が、複数の異なるパルス間隔の一連の励起パル
    スとして、そして(または)複数の異なるフリップ角を
    生じるように加えられ、前記環境パラメータの範囲にわ
    たる前記環境パラメータの変化にかかわらず、検出可能
    な共鳴応答信号が前記環境パラメータの範囲と対応する
    緩和時間の範囲にわたり励起させる方法。
  11. 【請求項11】 前記励起が、一連の反復する励起パル
    スとして複数の異なる励起周波数の各々の周波数で加え
    られ、前記パルスの反復時間が各一連の励起パルス毎に
    同じであり、前記フリップ角が各一連の励起パルス毎に
    異なる請求の範囲第9項または第10項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記励起が、一連の励起パルスとして
    複数の異なる励起周波数で加えられ、 各一連の励起パルスがエコーを生じる複数のパルスを含
    み、 前記複数のパルスの各々間の間隔が各一連の励起パルス
    毎に異なる請求の範囲第9項乃至第11項のいずれかに
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記励起が、一連の励起パルスとして
    複数の異なる励起周波数で加えられ、その後に異なる周
    波数のパルスがずれた間隔で加えられ、 前記ずれた間隔はT*より大きく、かつ前記環境パラ
    メータによるT*の変化に従って選択される、 請求の範囲第1項乃至第12項のいずれかに記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 前記励起が、共鳴応答の信号対雑音比
    が前記環境パラメータの少なくとも2つの異なる値にお
    いて等しく、前記信号対雑音比が前記環境パラメータの
    範囲にわたり一定となる請求の範囲第1項乃至第13項
    のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記励起が、少なくとも2つの異なる
    前記環境パラメータの値での共鳴応答信号対雑音比の値
    の最も小さいものが、前記少なくとも2つの異なる前記
    環境パラメータの値での前記共鳴応答信号/雑音比の値
    の最も大きなものの50%以内である請求の範囲第1項
    乃至第13項のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記試料の共鳴周波数が前記所与の環
    境パラメータにより変化し、 前記励起が複数の異なる周波数の複数の成分を含み、 前記成分の周波数の数および間隔が、前記共鳴応答の信
    号対雑音比が前記環境パラメータの範囲にわたり一定で
    ある請求の範囲第14項または第15項のいずれかに記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 前記試料の共鳴周波数が所与の環境パ
    ラメータにより変化し、前記励起は複数の異なる周波数
    で与えられ、前記周波数の数及び間隔は、共鳴応答信号
    対雑音比の最小値が前記環境パラメータの範囲にわたり
    共鳴応答信号対雑音比の最大値の50%以内である請求
    の範囲第14項または第15項のいずれかに記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 前記励起が、(n−1)個の等間隔の
    周波数において加えられ、nが式 Δn≧Δν/Δνoff を満たす最も近い整数であり、n≧2である場合、Δν
    が前記環境パラメータの範囲と対応する共鳴周波数範
    囲の値の半分であり、Δνoffが歳差運動周波数と略
    々等しい請求の範囲第16項または第17項のいずれか
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記励起が異なる周波数で加えられ
    て、個々の自由誘起減衰応答を励起する為に、複数の核
    を励起する請求の範囲第1項乃至第18項のいずれかに
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記励起が異なる周波数において加え
    られて、個々のエコー応答を励起する為に、複数の核を
    励起する請求の範囲第1項乃至第19項のいずれかに記
    載の方法。
  21. 【請求項21】 前記応答が、ずれた間隔で生じる請求
    項19又は第20項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記励起が、限定された共鳴周波数範
    囲にわたりその強さが略々一定である応答信号を生じる
    ように整形される少なくとも1つの励起パルスを含む請
    求の範囲第1項乃至第21項のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記物質が存在するとして決定される
    場合には、アラーム信号を発生することを更に含む請求
    の範囲第1項乃至第22項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 緩和時間(T、T、T2c、T
    *)が温度により変化し、空間的分布が前記試料内部の
    緩和時間の変化に従って決定される、前記試料内部の温
    度の空間的分布を決定する請求の範囲第1項乃至第23
    項のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 スピン格子緩和時間Tが温度により
    変化し、空間分布が前記試料の緩和時間の変化に従って
    決定される、前記試料の空間的な温度分布を決定する請
    求の範囲第1項乃至第26項にいずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 比較的大きな物体内部における四重極
    原子核を含む特定物質の存在を検出する方法において、 物質に照射して核四重極共鳴を励起し、共鳴応答信号を
    検出することを含み、前記周波数の関数としての前記照
    射のパワーの変化がNQR共鳴が±20℃の温度変化だ
    けシフトされる周波数の値の約0.1%以内の周波数
    で、核四重極共鳴を励起するに充分なパワーを生じるも
    のである方法。
  27. 【請求項27】 所与の環境パラメータにより変化する
    少なくとも1つの核四重極共鳴(NQR)特性を有する
    試料をテストする核四重極共鳴(NQR)テスト装置に
    おいて、 予め定めた環境パラメータの範囲にわたり各NQR特性
    がどのように変化するかについての情報が記憶される記
    憶手段と、 前記試料を励起させてNQR共鳴を与える手段と、 NQR応答信号を検出する手段と、 前記記憶手段に記憶された情報に応答して、前記環境パ
    ラメータの予め定めた範囲にわたり、前記環境パラメー
    タの範囲における前記環境パラメータのどのような変化
    にもかかわらず、前記検出手段により検出可能なNQR
    応答信号を励起するように前記励起手段を制御する手段
    と、 を設けてなる該装置。
  28. 【請求項28】 前記記憶手段が、前記試料のNQR共
    鳴周波数が±20℃の温度範囲にわたる温度によりどの
    ように変化するかについての情報を記憶し、前記制御手
    段が該温度範囲にわたる共鳴周波数シフトさせる請求の
    範囲第27項記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記記憶手段が、前記試料のNQR共
    鳴周波数が所与の環境パラメータによりどのように変化
    するかについての情報を記憶し、前記制御手段が複数の
    異なる励起周波数において励起を加えるように構成さ
    れ、検出可能なNQP共鳴応答信号が前記環境パラメー
    タの範囲と対応する共鳴周波数範囲にわたり励起される
    請求の範囲第27項または第28項に記載の装置。
  30. 【請求項30】 前記記憶手段が、前記試料の緩和時間
    が所与の環境パラメータによりどのように変化するかに
    ついての情報を記憶し、前記制御手段が、複数の異なる
    パルス間隔における一連の励起パルスとして、そして
    (または)複数の異なるフリップ度を生じるように励起
    を加えるように構成され、検出可能なNQR応答信号が
    前記環境パラメータの範囲と対応する緩和時間の範囲に
    わたり励起される請求の範囲第27項乃至29項のいず
    れかに記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記制御手段が、前記NQR応答の信
    号対雑音比が前記環境パラメータの少なくとも2つの異
    なる値において等しく、且つ前記信号対雑音比が前記環
    境パラメータの範囲にわたり一定になるように、励起を
    加えるよう構成される請求の範囲第27項乃至第30項
    のいずれかに記載の装置。
  32. 【請求項32】 前記制御手段が、前記NQR応答信号
    対雑音比が前記環境パラメータの少なくとも2つの異な
    る値の少なくとも1つで最大値を持ち、前記環境パラメ
    ータの少なくとも2つの異なる値の他の少なくとも1つ
    で最小値を有し、前記最小値は前記最大値の50%以内
    である請求の範囲第27項乃至第30項のいずれかに記
    載の装置。
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