JP2003232617A - 厚み分布測定装置およびその方法 - Google Patents

厚み分布測定装置およびその方法

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JP2003232617A
JP2003232617A JP2002127873A JP2002127873A JP2003232617A JP 2003232617 A JP2003232617 A JP 2003232617A JP 2002127873 A JP2002127873 A JP 2002127873A JP 2002127873 A JP2002127873 A JP 2002127873A JP 2003232617 A JP2003232617 A JP 2003232617A
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JP2002127873A
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Hiroyuki Takamatsu
弘行 高松
Tsutomu Morimoto
勉 森本
Yasushi Yoneda
康司 米田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定対象である板状物体が振動している場合に
も,短時間で高精度な厚み測定が可能な厚み分布測定装
置およびその方法を提供すること。 【解決手段】上記板状物体の表面及び裏面と,基準平面
を有してなる参照板とに照明光を照射する照明手段と,
上記参照板を規定量移動させることにより,上記板状物
体のそれぞれの面から反射される反射光と上記基準平面
から反射される参照光との位相差を変化させる位相差調
節手段と,上記反射光と,上記参照光とを合成すること
によって形成される干渉画像を撮像する撮像手段と,上
記撮像された干渉画像と,上記位相差に基づいて板状物
体の厚み分布を算出する厚み算出手段とを具備してなる
厚み分布測定装置において,瞬時の上記干渉画像を取得
する瞬時画像取得手段を有してなることを特徴とする厚
み分布測定装置として構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,干渉計を利用して
半導体ウェーハ等の板状物体の厚み分布を測定する装
置,およびその方法に係り,特に外乱振動等により被測
定対象が振動している場合にも測定可能なものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に,半導体ウェーハ等の板状物体の
厚み分布を測定する方法としては,干渉計により取得さ
れる干渉画像に基づいて算出する方法や,静電容量式等
の変位計を走査させて板状物体の高さ(変位量)分布を
測定し,その測定値により厚み分布を求める方法等が知
られている。例えば,特開平11−2512号公報にお
いて,上記干渉計を用いた板状物体の厚み分布の測定方
法であって,上記板状物体の表面及び裏面から反射され
る反射光と,基準平面から反射される参照光とを合成す
ることによって形成される干渉画像から板状物体の厚み
分布を算出する技術が開示されている。これにより,上
記変位計を走査させて板状物体の厚み分布を測定する場
合に較べて,上記板状物体にごみや疵を付けることな
く,短時間で且つ高精度に上記板状物体の厚み分布を測
定することができる。また,「光学的測定ハンドブッ
ク」(田幸,辻内,南田著,朝倉書店)においては,上
記干渉計により取得される干渉画像に基づいて板状物体
の厚み分布を測定する手法であって,更に高精度な測定
を可能とする手法として,上記板状物体の表面及び裏面
から反射される反射光と,上記基準平面から反射される
参照光との位相を基準量ずつシフトさせて取得した複数
の干渉画像のデータと,上記反射光と上記参照光との位
相差を表すデータとから,板状物体の厚み分布を算出す
る技術である位相シフト法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上述従
来公知の厚み分布測定方法では,上記干渉画像に基づい
て厚み分布を算出する技術であるため,例えば外乱振動
によって上記板状物体が振動している場合等,取得され
る干渉画像がブレのあるコントラストの低いものである
場合には必然的に測定精度が劣化する。そのため,上記
板状物体の振動が静止するまで測定を待機することも考
えうるが,それによる測定時間の延長を回避できない。
また,測定装置に防振機能を付加することにより,上記
板状物体の振動自体を除去することも考えうるが,それ
による装置の大型化及びコストの上昇を回避できない。
そこで,本発明は上記課題に鑑みてなされたものであ
り,その目的とするところは,測定対象である板状物体
が振動している場合にも,短時間で高精度な厚み測定が
可能な厚み分布測定装置およびその方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,板状物体の表面及び裏面と,基準平面を有
してなる参照板とに照明光を照射する照明手段と,上記
参照板を規定量移動させることにより,上記板状物体の
それぞれの面から反射される反射光と上記基準平面から
反射される参照光との位相差を変化させる位相差調節手
段と,上記反射光と,上記参照光とを合成することによ
って形成される干渉画像を撮像する撮像手段と,撮像さ
れた上記干渉画像と,上記位相差に基づいて上記板状物
体の厚み分布を算出する厚み算出手段とを具備してなる
厚み分布測定装置において,上記板状物体のそれぞれの
面に対する瞬時の干渉画像を,同時に取得する瞬時画像
取得手段を有してなることを特徴とする厚み分布測定装
置として構成されている。このように構成することによ
って,測定対象である板状物体が外乱振動等によって振
動している場合にも,ブレのないコントラストの高い干
渉画像を取得することが可能となり,取得された干渉画
像に基づいて算出される上記測定対象である板状物体の
厚み分布を高精度なものとすることができる。例えば,
上記瞬時画像取得手段としては,単一のパルスレーザ光
を発生する照明手段が考えられる。ここで,通常測定状
況における上記外乱振動は数〜数十Hzと想定すること
ができるので,上記パルスレーザ光としては,パルス幅
が数ミリ秒以下であるパルスレーザ光を照明光として用
いることによって,板状物体が上記外乱振動によって振
動した場合にも,ブレのないコントラストの高い干渉画
像を取得することができる。また,上記瞬時画像取得手
段としては,高速シャッタ機構を備えた撮像手段であっ
ても良い。ここで,上記外乱振動を上述同様と想定する
と,上記高速シャッタ機構を備えた撮像手段の露光時間
は1/1000秒以下であれば,板状物体が上記外乱振
動によって振動した場合にも,ブレのないコントラスト
の高い干渉画像を取得することができる。
【0005】また,上記厚み算出手段は,撮像された任
意の上記干渉画像における干渉光強度の最大及び最小を
示すデータに基づいて上記板状物体の厚み分布を算出す
ることが望ましい。後述説明するように,上記最大及び
最小を示すデータに基づいて算出される干渉画像におけ
る干渉光強度に関する定数を,上記板状物体の厚み分布
を算出するための収束計算の初期値として用いることに
よって,該収束計算を速やかに収束させることが可能と
なり,上記板状物体の厚み分布を効率良く計算すること
ができる。
【0006】ここで,上記請求項1〜4に記載の測定装
置に適用した測定方法として捉えることによって,本発
明は,板状物体の表面及び裏面と,基準平面を有してな
る参照板とに照明光を照射し,上記板状物体のそれぞれ
の面から反射される反射光と上記参照面から反射される
参照光とを合成することによって形成される干渉画像
を,上記参照板を規定量移動させることにより,上記反
射光と上記参照光との位相差を変化させながら撮像し,
撮像された上記干渉画像と,上記位相差に基づいて上記
板状物体の厚み分布を算出する厚み分布測定方法におい
て,瞬時の干渉画像を取得する瞬時画像取得方法を有し
てなることを特徴とする厚み分布測定方法と考えること
ができる。
【0007】更に本発明は,板状物体の表面及び裏面
と,基準平面を有してなる参照板とにそれぞれ直交する
2つの偏波面を有する照明光を照射する照明手段と,上
記板状物体のそれぞれの面から反射される反射光及び上
記基準平面から反射される参照光に,上記偏波間で所定
の位相差をもたせる位相差発生手段と,上記反射光と上
記参照光とを上記各偏波同土で合成することによって形
成される干渉画像を,上記偏波毎に取得する画像取得手
段と,取得された上記偏波毎の上記干渉画像に基づいて
上記板状物体の厚み分布を算出する厚み算出手段とを具
備してなることを特徴とする厚み分布測定装置と構成す
ることも可能である。ここで,上記位相差発生手段とし
ては,複屈折性を有する光学波長板で構成したものが考
えられ,更には,当該光学波長板で構成されてなる上記
位相差発生手段が,上記参照板を兼ねることが考えられ
る。このような構成により,上記画像取得手段におい
て,上記偏波間で所定の位相差を有する上記偏波毎の干
渉画像を取得することができる。従って,後述説明する
ように,上記板状物体の厚み分布の演算において,上記
参照板を移動させることなく,所定の位相差を有する干
渉画像を同時に所得することが可能となり,厚み分布の
測定における手間を省略可能となり,装置としての使用
性が向上する。また,上記照明手段から照射される照明
光としては,単一のパルスレーザ光であることが望まし
い。これにより,測定対象である板状物体が外乱振動等
によって振動している場合にも,ブレのないコントラス
トの高い干渉画像を取得することが可能となり,取得さ
れた干渉画像に基づいて算出される上記測定対象である
板状物体の厚み分布を高精度なものとすることができ
る。
【0008】更には,上記参照板を規定量移動させるこ
とにより,上記板状物体のそれぞれの面から反射される
反射光と上記基準平面から反射される参照光との位相差
を変化させる位相差調節手段を更に具備しても良い。こ
の場合には,単一の干渉画像に基づいて上記板状物体の
厚みを測定する場合に較べて,更に高精度に上記板状物
体の厚み分布を測定することができる。
【0009】ここで,上記請求項6〜10に記載の測定
装置に適用した測定方法として捉えることによって,本
発明は,板状物体の表面及び裏面と,基準平面を有して
なる参照板とにそれぞれ直交する2つの偏波面を有する
照明光を照射し,上記板状物体のそれぞれの面から反射
される反射光及び上記基準平面から反射される参照光
を,上記偏波間で所定の位相差をもたせた後に上記各偏
波同土で合成することによって形成される干渉画像を上
記偏波毎に取得し,取得された上記偏波毎の上記干渉画
像に基づいて上記板状物体の厚み分布を算出してなるこ
とを特徴とする厚み分布測定方法と考えることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照しながら,本
発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の
理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本
発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を
限定する性格のものではない。ここに,図1は本発明の
実施の形態に係る厚み分布測定装置の概略構成図,図2
は本発明の実施の形態に係る厚み分布測定装置により得
た干渉画像を表す図,図3は本発明の実施の形態に係る
第1の実施例を示す図,図4は本発明の実施の形態に係
る第2の実施例を示す図,図5は図4に示す実施例に係
る厚み分布測定装置により得た干渉画像を表す図,図6
は本発明の実施の形態に係る第3の実施例を示す図であ
る。
【0011】ここで,図1を用いて,本発明の実施の形
態に係る厚み分布測定装置を用いた厚み分布測定方法に
ついて説明する。図1は干渉計の一例としてフィーゾー
干渉計を適用した厚み分布測定装置Aの概略構成を示す
ものである。該厚み分布測定装置Aは,干渉計X,コン
ピュータY,モニタZを具備して構成される。上記干渉
計Xは,例えば波長が523nmであって,パルス幅が
10nsである瞬間的なパルスレーザ光を発生する光源
装置1と,該光源装置1からのパルスレーザー光が入射
され,入射光の一部を反射し,残りの一部を透過するビ
ームスプリッタ2と,該ビームスプリッタ2を透過した
後,レンズ3を介して入射されるパルスレーザー光を伝
送し,レンズ7を介して出射する光ファイバー5と,該
レンズ7から出射されるパルスレーザ光を必要な大きさ
の光束に拡張するエキスパンダレンズ9と,該拡張され
たパルスレーザ光を平行光束化するコリメータレンズ1
1と,厚み分布測定の基準となる基準平面を有する参照
板13と,測定対象である板状物体15を保持する保持
機構16と,上記エキスパンダレンズ9から出射される
パルスレーザ光を透過する一方で,上記板状物体15の
表面(図中では15Fで示す)から反射される反射光と
上記参照板13から反射される参照光とを反射するビー
ムスプリッタ17と,該ビームスプリッタ17で反射さ
れた光を撮像するCCD等のカメラ18とを備えてい
る。その結果,上記カメラ18では,上記板状物体15
の表面(図中では15Fで示す)からの反射光と,上記
参照板13からの参照光とを合成することによって形成
される干渉画像を撮像することが可能となる。上記説明
は,上記板状物体15の表面に対して行ったものである
が,裏面(図中では15Bで示す)においても同様(対
称)の経路に従って,上記ビームスプリッタ2によって
反射されたパルスレーザ光に対して上記板状物体15の
裏面から反射される反射光と,上記参照板14から反射
される参照光とを合成することによって形成される干渉
画像を,カメラ20で撮像することが可能である。上記
コンピュータYは,上記光源装置1からの1パルスに対
して上記カメラ18及び20の1フレームが同時に撮像
されるようにそれぞれを同期制御する。また,該コンピ
ュータYは,不図示の駆動部を制御して,上記参照板1
3及び14の設定位置を上記板状物体15の厚み方向に
規定量,段階的に(本実施の形態では0.1μm,0.
2μm,0.3μm,0.4μmとする)移動させ,各
設定位置毎に,上記カメラ18及び20で撮像される干
渉画像を取得し,後述する収束計算等の演算処理を行う
と共に,必要に応じてモニタZに干渉画像や測定結果を
表示する。図2は,上記モニタZで表示される上記干渉
画像の一例((a):上記板状物体15の表面の干渉画
像,(b):上記板状物体15の裏面の干渉画像)を示
すものである。ここで,上記参照板13及び14の移動
量は,上記パルスレーザー光の波長の1/10以上とす
ることにより,取得される干渉画像の任意の位置におけ
る干渉光強度を,上記参照板の各設定位置毎に明確に変
化させることが可能となり,これらに基づいて算出され
る上記板状物体15の厚み分布の精度を高めることがで
きる。また,該コンピュータYは,不図示の駆動部を制
御して,上記板状物体15を図中矢印Pで示す方向,或
いは該P及び紙面に垂直な方向に対して任意に移動させ
ることによって,該板状物体15の前面に渡り厚み分布
を測定することができる。従来の干渉計では,連続的な
照明光を照射する光源装置を用いていたが,本実施例で
は上述したように瞬時のパルスレーザ光を発する光源装
置1を用いる点を特徴点とする。このように,瞬間的な
パルスレーザ光を発生する光源装置1を設けることによ
って,上記板状物体15が外乱振動等によって振動して
いる場合にも,上記カメラ18及び20では瞬時の干渉
画像が取得可能となるため,ブレのないコントラストの
高い干渉画像を取得することができる。また,光源装置
から出射される照明光が連続波レーザであっても,上記
カメラ18及び20が,高速シャッタ機構を備えたもの
とすることによって,同様の効果を奏する。
【0012】次に,取得された上記板状物体15の表面
及び裏面における干渉画像に基づいて該板状物体15の
厚み分布を算出する手法について説明する。先ず,上記
参照板13を移動させる前の基準位置での上記板状物体
15の表面における干渉画像の任意の位置の干渉光強度
は, I10=A1+B1・COS(φ1) …(1) と表すことができる。ここで,A1,B1は上記干渉計
Xの光学系の構成,上記板状物体15の性質に依存する
定数であり,φ1は上記板状物体15の表面から反射さ
れる反射光と,上記参照板13から反射される参照光と
の光路差による位相差である。同様に,上記参照板13
を移動する前の基準位置での上記板状物体15の裏面に
おける干渉画像の任意の位置の干渉光強度は, I20=A2+B2・COS(φ2) …(2) で表すことができる。ここで,A2,B2は上記干渉計
Xの光学系の構成,上記板状物体15の性質に依存する
定数であり,φ2は上記板状物体15の裏面から反射さ
れる反射光と,上記参照板14から反射される参照光と
の光路差による位相差である。従って,上記参照板13
の設定位置を上記板状物体15の厚さ方向に規定量,段
階的に(本実施の形態では0.1μm,0.2μm,
0.3μm,0.4μmとする)4ステップ移動させて
取得される上記板状物体15の表面における干渉画像の
任意の位置の干渉光強度は,下記式(3)のように表す
ことができる。 I11=A1+B1・COS(φ1+△1+K1) I12=A1+B1・COS(φ1+△2+K2) …(3) I13=A1+B1・COS(φ1+△3+K3) I14=A1+B1・COS(φ1+△4+K4) 但し,K1〜4は上記参照板13を4ステップ移動させ
ることによって生じた上記反射光と上記参照光との位相
差を表しており,既知量である。一方,△1〜4は,上
記板状物体15の振動によって該板状物体15が本来の
設定位置から移動したことにより生じた上記反射光と上
記参照光との位相差を表しており,不定量である。同様
に,上記参照板14の設定位置を上記板状物体15の厚
さ方向に上記規定量づつ4ステップ移動させて取得され
る上記板状物体15の裏面における干渉画像の任意の位
置の干渉光強度は,下記式(4)のように表すことがで
きる。 I21=A2+B2・COS(φ2−△1+K1) I22=A2+B2・COS(φ2−△2+K2) …(4) I23=A2+B2・COS(φ2−△3+K3) I24=A2+B2・COS(φ2−△4+K4)
【0013】ここで,上式(1)〜(4)は,未知数
が,A1,A2,B1,B2,φ1,φ2,△1,△
2,△3,△4の非線形連立方程式であるので,該非線
形連立方程式を数値解析することによって未知数を算出
することができる。その結果として算出されるφ1及び
φ2は,上記板状物体15の表面及び裏面から反射され
る反射光と,上記参照板13及び14から反射されるそ
れぞれの参照光との光路差による位相差であるため,該
板状物体15の表面及び裏面の任意の位置における表面
形状の変位S1及びS2は,それぞれ S1=φ1・λ/4π …(5) S2=φ2・λ/4π …(6) として算出することができる。従って,上述手順を従っ
た算出を,上記板状物体15の表面及び裏面の任意の位
置に対して順次繰り返すことによって,上記板状物体1
5の厚み分布を算出することが可能となる。
【0014】ここで,本実施の形態では,上式(1)〜
(4)の非線形連立方程式を解くための手法として,N
ewton法による収束計算を適用した。そのため,該
収束計算の真値への速やかな収束を確保するためには,
初期値として真値にできるだけ近い近似解を適用するこ
とが望まれる。そこで,本実施の形態では,上記干渉画
像における干渉光強度の最大及び最小を示すデータに基
づいて,それぞれの初期値を決定している。ここで,上
記板状物体15の表面の干渉画像における任意の位置の
干渉光強度を表す上式(1)において,上記φ1は―π
〜πで変化するものであるため,上記干渉画像における
干渉光強度の最大を示すデータI10_MAX及び最小
を示すデータI10_MINは,それぞれ I10_MAX=A1+B1 (∵COS(φ1)=1) …(7) I10_MIN=A1−B1 (∵COS(φ1)=−1) …(8) と表すことができる。従って,上記干渉画像における干
渉光強度の最大及び最小を示すデータを抽出し,上式
(7)及び(8)の関係を利用すれば,上記板状物体1
5の表面の干渉画像に対するA1及びB1を容易に算出
することができる。同様に,上記板状物体15の裏面の
干渉画像における任意の位置の干渉光強度を表す上式
(2)を用いてA2及びB2を算出することができる。
また,位相に関する変数(φ1,φ2,△1〜4)につ
いては,正確に算出することはできないものの,上記算
出されたA1,B1及びA2,B2を上式(3),或い
は上式(4)に代入し,逆余弦を計算することによっ
て,近似解を推定することが可能である。ここで,上記
位相差φ1及びφ2は―π〜πで変化するものであるた
め,上記逆余弦の計算の際に角度象限の不確定性が存在
するが,これについては,上記参照板13及び14を微
小距離だけ移動されることにより,上記板状物体15の
表面及び裏面から反射される反射光と,それぞれの上記
参照板13及び14から反射される参照光との位相を変
化させた際に,上記干渉光強度の増減する方向に基づい
て,容易に確定することが可能である。このように,上
述した手順に従って収束計算に適用する初期値を算出す
れば,それぞれの初期値をより真値に近いものとするこ
とが可能となり,該収束計算を速やかに真値への収束さ
せることが可能となり,上記板状物体15の厚み分布を
効率良く算出することができる。
【0015】
【実施例】(実施例1)上記実施形態では,上記板状物
体15の厚み分布を,Newton法による収束計算を
適用して算出しているが,該板状物体15の反射率が全
域で均一である場合には,以下の手順に従って該板状物
体15の厚み分布を直接算出することが可能である。こ
こでは,先ず,上記実施の形態と同様に,該板状物体1
5の表面から取得した干渉画像における干渉光強度の最
大及び最小を示すデータのからA1及びB1を算出した
後,上式(3)を変形した下式(9)より,COS(φ
1+△1+Kn)を算出する。ここで,nは1〜4の整
数である。 COS(φ1+△1+Kn)=(I1n―A1)/B1 …(9) 更に,上記COS(φ1+△1+Kn)を用いた下式
(10)を用いることによってSIN(φ1+△1+K
n)を算出する。 SIN(φ1+△1+Kn)=±√(1−COS2(φ1+△1+Kn)) …(10) ここで,上式(10)の±は,上記実施の形態での逆余
弦の計算と同様に,上記参照版13を微小距離だけ移動
させることによって上記位相差φ1の角度象限を確定さ
せれば,同時に確定することができる。上記説明は,上
記板状物体15の表面に対するものであるが,裏面に対
しても同様であり,上述した手順に従って上式(4)か
らCOS(φ2−△1+Kn)を,上式(10)と同様
の関係に基づいてSIN(φ2−△1+Kn)を算出す
る。これにより,三角関数の加法定理より導かれる下式
(11)の右辺の各項が算出されたことになる。 COS(φ1+φ2+2Kn)=COS(φ1+△1+Kn)COS(φ2−△ 1+Kn)−SIN(φ1+△1+Kn)SIN(φ2−△1+Kn) …(11) 従って,上式(11)の右辺を算出し,更に算出された
値の逆余弦を計算すればφ1+φ2+2Knを求めるこ
とが可能となり,既知量である2Knを除去することに
よってφ1+φ2を算出することができる。この方法に
よれば,表面及び裏面毎の表面変位(S1及びS2)を
求めることは不可能であるものの,複雑な収束計算を行
うことなく上記板状物体15の厚み分布(φ1+φ2)
を速やかに算出することが可能である。
【0016】(実施例2)上記実施形態においては,厚
み分布の演算の際に実行される収束計算を速やかに収束
させるために,上式(3)或いは(4)における変数の
初期値をできるだけ真値に近い値とすることが望まし
い。しかしながら,上式(3),或いは(4)における
変数のうち,位相に閑する変数(位相差φ1及びφ2)
には角度象限の不確定性が存在する。そのため,上記実
施形態では,上記参照板13及び14を微小距離だけ移
動させることで上記干渉画像を変化させ,その際に上記
干渉光強度が増減する方向を確認することで,上記位相
差φ1及びφ2の角度象限を判定し,変数の初期値を決
定している。そこで,本実施例では,上記参照板13及
び14を移動させることなく上記位相差φ1及びφ2の
角度象限を確定し得る形態について考える。図4に示す
厚み分布測定装置Bは,干渉計X1,コンピュータY
1,モニタZ1を具備して概略構成される。ここで,上
記干渉計X1としては,上記実施形態同様にフイーゾー
干渉計を適用している。上記干渉計X1は,例えば波長
が523nm,パルス幅が10nsであり,それぞれ直
交する2偏波面を有する瞬間的なパルスレーザ光を発生
する光源装置1と,該光源装置1からのパルスレーザー
光が入射され,入射光を2つに分光する光分配器25
(図1に示すビームスプリッタ2,レンズ3及びレンズ
4に該当)と,該光分配器25により分光されたパルス
レーザ光を伝送し,レンズ7を介して出射する光フアイ
バー5と,該レンズ7から出射されるパルスレーザ光の
それぞれの偏波を,後述する1/8波長板に応じた所定
の偏光方向に調整する半波長板26と,偏光方向を調整
されたパルスレーザ光を必要な大きさの光束に拡張する
エキスパンダレンズ9と,拡張されたパルスレーザ光を
平行光束化するコリメータレンズ11と,厚み分布測定
の基準となる基準平面を有し,上記実施形態における上
記参照板13を兼ねる1/8波長板27と,測定対象で
ある板状物体15を保持する保持機構16と,上記半波
長板26から出射される偏波方向を調整されたパルスレ
ーザ光を透過する一方で,上記板状物体15の表面(図
中では15Fで示す)から反射される反射光と上記1/
8波長板27から反射される参照光とを反射するビーム
スプリッタ17と,該ビームスプリッタ17で反射され
た光を,その偏波方向に応じて分離する偏光ビームスプ
リッタ28と,該偏光ビームスプリッタ28で分離され
た偏波毎の光を撮像するCCD等のカメラ29,30と
を備えている。その結果,上記カメラ29,30では,
上記板状物体15の表面(図中では15Fで示す)から
の反射光と,上記参照板13からの参照光とを合成する
ことによって形成される偏波毎の干渉画像を同時に撮像
することが可能となる。上記説明は,上記板状物体15
の表面に対して行ったものであるが,裏面(図中では1
5Bで示す)においても同様(対称)の経路に従って,
上記板状物体15の裏面に対する偏波毎の干渉画像をカ
メラ31,32で撮像することが可能である。上記コン
ピュータY1は,上述した実施形態同様の機能を有する
ものであり,上記光源装置1からの1パルスに対して上
記カメラ29〜32の1フレームが同時に撮像されるよ
うにそれぞれを同期制御する共に,上記カメラ29〜3
2で撮像される干渉画像を取得し,収束計算等の演算処
理を行うと共に,必要に応じてモニタZ1に干渉画像や
測定結果を表示する。図5は,上記モニタZ1で表示さ
れる上記干渉画像の一例((a):一方の偏波に対する
干渉画像(b):その他の偏波に対する干渉画像)を示
すものである。また,該コンピュータY1は,不図示の
駆動部を制御して,上記板状物体15を図中矢印Pで示
す方向,或いは該P及び紙面に垂直な方向に対して任意
に移動させることによって,該板状物体15の全面に渡
り厚み分布を測定することができる。このように,本実
施例は,上記光源装置1から照射される照明光が,それ
ぞれ直交する2偏波面を有するパルスレーザ光であるこ
と,及び上記参照板13の代わりに上記1/8波長板2
7を用いていることが上記実施形態と特に異なる。ここ
で,上記1/8波長板27とは,複屈折性を有する光学
波長板であり,入射される光の偏波方向に応じて光の伝
播速度が異なるものである。そのため,当該1/8波長
板27に対して,それぞれ直交する2偏波面を有する光
が入射された場合には,当該1/8波長板27の結晶軸
方向(いわゆる速軸)の偏波と,該結晶軸方向と直交す
る方向(いわゆる遅軸)の偏波との間に所定の位相差を
生じさせることができる。本実施例は,上述した1/8
波長板27の光学特性を利用したものであり,上記光源
1から照射されたそれぞれ直交する2つの偏波面を有す
る照明光により,上記板状物体15の表面から反射され
る反射光及び上記1/8波長板27の基準平面から反射
される参照光は,その偏波間で所定の位相差(1/8波
長板の場合には90°)が生じることになる。その結
果,上記偏光ビームスプリッタ28によって偏波毎に分
離され,上記カメラ29,30で取得される偏波毎の干
渉画像は90°の位相差を有する干渉画像(図5参照)
となる。従って,本実施例では,上記実施形態の如く上
記1/8波長板(参照板)を微小距離だけ移動させるこ
となく,所定の位相差を有する干渉画像を同時に所得す
ることが可能となる。それにより,それらの所定の位相
差を有する干渉画像を用いて干渉光強度が増減する方向
を判定し,上記位相差φ1およびφ2の角度象限を確定
することが可能となり,厚み分布測定における測定作業
の手間を省略することができ,装置としての使用性が向
上する。また,本実施例では,1/8波長板を用いた
が,その他の位相差を生じさせる光学波長板を用いるこ
とも可能である。更には,上述した実施形態同様,上記
1/8波長板27を規定量づつ,段階的に移動させなが
ら,取得された複数の干渉画像に基づいて上記板状物体
15の厚み分布を測定する,いわゆる位相シフト法を適
用することも可能である。尚,取得された干渉画像に基
づいて上記板状物体15の厚み分布を算出する手法につ
いては,上記実施形態と同様であるためここでは省略す
る。
【0017】(実施例3)また,上述した実施形態及び
実施例では,上記干渉計X内の空気の揺らぎ等による外
乱ノイズの抑制を図るために該干渉計Xとして,フィー
ゾー干渉計を用いたが,上記ノイズが無視できる場合に
はマイケルソン干渉計を用いた形態も考えうる。例え
ば,上記実施例2の厚み分布測定装置Bの場合には図6
に示すような厚み分布測定装置Cとなる。同図に示す如
く,マイケルソン干渉計では,厚み分布測定の基準とな
る基準面を有する参照版が,測定対象である板状物体1
5と同一光路内に設けられるフィーゾー干渉計と異な
り,ミラー34を介して別光路に設けられるミラー33
となるため,1/8波長板27はその光路上に設ける必
要がある。
【0018】(実施例4)また,上述した実施形態及び
実施例では,光源手段として,パルスレーザ光を発生す
る上記光源装置1を用いたが,図3に示すように連続波
レーザ21を適用し,該連続波レーザ21からのレーザ
光の一部を反射し,残りの一部を透過するビームスプリ
ッタ22と,そのレーザ光を音響光学変調器23及び2
4による光スイッチングによりパルス化する形態であっ
ても,上述した実施の形態と同様の効果を奏する。ここ
で,上記2台の音響光学変調器23,24から出射され
るパルスレーザ光は,上記コンピュータYによって不図
示のカメラ18及び20(上記実施例2の場合にはカメ
ラ29〜32)と同期制御されたものである。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように,本発明は,板状物
体の表面及び裏面と,基準平面を有してなる参照板とに
照明光を照射する照明手段と,上記参照板を規定量移動
させることにより,上記板状物体のそれぞれの面から反
射される反射光と上記基準平面から反射される参照光と
の位相差を変化させる位相差調節手段と,上記反射光
と,上記参照光とを合成することによって形成される干
渉画像を撮像する撮像手段と,撮像された上記干渉画像
と,上記位相差に基づいて上記板状物体の厚み分布を算
出する厚み算出手段とを具備してなる厚み分布測定装置
において,上記板状物体のそれぞれの面に対する瞬時の
干渉画像を,同時に取得する瞬時画像取得手段を有して
なることを特徴とする厚み分布測定装置として構成され
ている。このように構成することによって,測定対象で
ある板状物体が外乱振動等によって振動している場合に
も,ブレのないコントラストの高い干渉画像を取得する
ことが可能となり,取得された干渉画像に基づいて算出
される上記測定対象である板状物体の厚み分布を高精度
なものとすることができる。例えば,上記瞬時画像取得
手段としては,単一のパルスレーザ光を発生する照明手
段が考えられる。ここで,通常測定状況における上記外
乱振動は数〜数十Hzと想定することができるので,上
記パルスレーザ光としては,パルス幅が数ミリ秒以下で
あるパルスレーザ光を照明光として用いることによっ
て,板状物体が上記外乱振動によって振動した場合に
も,ブレのないコントラストの高い干渉画像を取得する
ことができる。また,上記瞬時画像取得手段としては,
高速シャッタ機構を備えた撮像手段であっても良い。こ
こで,上記外乱振動を上述同様と想定すると,上記高速
シャッタ機構を備えた撮像手段の露光時間は1/100
0秒以下であれば,板状物体が上記外乱振動によって振
動した場合にも,ブレのないコントラストの高い干渉画
像を取得することができる。
【0020】また,上記厚み算出手段は,撮像された任
意の上記干渉画像における干渉光強度の最大及び最小を
示すデータに基づいて上記板状物体の厚み分布を算出す
ることが望ましい。上述説明したように,上記最大及び
最小を示すデータに基づいて算出される干渉画像におけ
る干渉光強度に関する定数を,上記板状物体の厚み分布
を算出するための収束計算の初期値として用いることに
よって,該収束計算を速やかに収束させることが可能と
なり,上記板状物体の厚み分布を効率良く計算すること
ができる。
【0021】ここで,上記請求項1〜4に記載の測定装
置に適用した測定方法として捉えることによって,本発
明は,板状物体の表面及び裏面と,基準平面を有してな
る参照板とに照明光を照射し,上記板状物体のそれぞれ
の面から反射される反射光と上記参照面から反射される
参照光とを合成することによって形成される干渉画像
を,上記参照板を規定量移動させることにより,上記反
射光と上記参照光との位相差を変化させながら撮像し,
撮像された上記干渉画像と,上記位相差に基づいて上記
板状物体の厚み分布を算出する厚み分布測定方法におい
て,瞬時の干渉画像を取得する瞬時画像取得方法を有し
てなることを特徴とする厚み分布測定方法と考えること
ができる。
【0022】更に本発明は,板状物体の表面及び裏面
と,基準平面を有してなる参照板とにそれぞれ直交する
2つの偏波面を有する照明光を照射する照明手段と,上
記板状物体のそれぞれの面から反射される反射光及び上
記基準平面から反射される参照光に,上記偏波間で所定
の位相差をもたせる位相差発生手段と,上記反射光と上
記参照光とを上記各偏波同土で合成することによって形
成される干渉画像を,上記偏波毎に取得する画像取得手
段と,取得された上記偏波毎の上記干渉画像に基づいて
上記板状物体の厚み分布を算出する厚み算出手段とを具
備してなることを特徴とする厚み分布測定装置と構成す
ることも可能である。ここで,上記位相差発生手段とし
ては,複屈折性を有する光学波長板で構成したものが考
えられ,更には,当該光学波長板で構成されてなる上記
位相差発生手段が,上記参照板を兼ねることが考えられ
る。このような構成により,上記画像取得手段におい
て,上記偏波間で所定の位相差を有する上記偏偏波毎の
干渉画像を取得することができる。従って,上記板状物
体の厚み分布の演算において,上記参照板を移動させる
ことなく,所定の位相差を有する干渉画像を同時に所得
することが可能となり,厚み分布の測定における手間を
省略可能となり,装置としての使用性が向上する。ま
た,上記照明手段から照射される照明光としては,単一
のパルスレーザ光であることが望ましい。これにより,
測定対象である板状物体が外乱振動等によって振動して
いる場合にも,ブレのないコントラストの高い干渉画像
を取得することが可能となり,取得された干渉画像に基
づいて算出される上記板状物体の厚み分布を高精度なも
のとすることができる。
【0023】更には,上記参照板を規定量移動させるこ
とにより,上記板状物体のそれぞれの面から反射される
反射光と上記基準平面から反射される参照光との位相差
を変化させる位相差調節手段を更に具備しても良い。こ
の場合には,単一の干渉画像に基づいて上記板状物体の
厚みを測定する場合に較べて,更に高精度に上記板状物
体の厚み分布を測定することができる。
【0024】ここで,上記請求項6〜10に記載の測定
装置に適用した測定方法として捉えることによって,本
発明は,板状物体の表面及び裏面と,基準平面を有して
なる参照板とにそれぞれ直交する2つの偏波面を有する
照明光を照射し,上記板状物体のそれぞれの面から反射
される反射光及び上記基準平面から反射される参照光
を,上記偏波間で所定の位相差をもたせた後に上記各偏
波同土で合成することによって形成される干渉画像を上
記偏波毎に取得し,取得された上記偏波毎の上記干渉画
像に基づいて上記板状物体の厚み分布を算出してなるこ
とを特徴とする厚み分布測定方法と考えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る厚み分布測定装置の
概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態に係る厚み分布測定装置に
より得た干渉画像を表す図。
【図3】本発明の実施の形態に係る実施例を示す図。
【図4】本発明の実施の形態に係る第2の実施例を示す
図。
【図5】図4に示す実施例に係る厚み分布測定装置によ
り得た干渉画像を表す図。
【図6】本発明の実施の形態に係る第3の実施例を示す
図。
【符号の説明】
A …厚み分布測定装置 B …厚み分布測定装置 C …厚み分布測定装置 X …干渉計 Y …コンピュータ Z …モニタ 1 …光源装置 2 …ビームスプリッタ 3,4 …レンズ 5,6 …光ファイバー 7,8 …レンズ 9,10 …エキスパンダレンズ 11,12 …コリメータレンズ 13,14 …参照板 15 …板状物体 15F …板状物体の表面 15B …板状物体の裏面 16 …保持機構 17,19…ビームスプリッタ 18,20 …カメラ 21 …連続波レーザ 22 …ビームスプリッタ 23 …音響光学変調器 24 …音響光学変調器 25 …光分配器 26 …半波長板 27 …1/8波長板 28 …偏光ビームスプリッタ 29,30,31,32 …カメラ 33 …ミラー 34 …ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 康司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 2F065 AA30 BB02 CC19 DD14 FF04 FF51 GG04 HH09 JJ03 JJ26 LL02 LL09 LL31 LL57

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状物体の表面及び裏面と,基準平面を
    有してなる参照板とに照明光を照射する照明手段と,上
    記参照板を規定量移動させることにより,上記板状物体
    のそれぞれの面から反射される反射光と上記基準平面か
    ら反射される参照光との位相差を変化させる位相差調節
    手段と,上記反射光と,上記参照光とを合成することに
    よって形成される干渉画像を撮像する撮像手段と,撮像
    された上記干渉画像と,上記位相差に基づいて上記板状
    物体の厚み分布を算出する厚み算出手段とを具備してな
    る厚み分布測定装置において,上記板状物体のそれぞれ
    の面に対する瞬時の干渉画像を,同時に取得する瞬時画
    像取得手段を有してなることを特徴とする厚み分布測定
    装置。
  2. 【請求項2】 上記瞬時画像取得手段が,単一のパルス
    レーザ光を発生する照明手段である請求項1に記載の厚
    み分布測定装置。
  3. 【請求項3】 上記瞬時画像取得手段が,高速シャッタ
    機構を備えた撮像手段である請求項1に記載の厚み分布
    測定装置。
  4. 【請求項4】 上記厚み算出手段が,撮像された任意の
    上記干渉画像における干渉光強度の最大及び最小を示す
    データに基づいて上記板状物体の厚み分布を算出する請
    求項1〜3のいずれかに記載の厚み分布測定装置。
  5. 【請求項5】 板状物体の表面及び裏面と,基準平面を
    有してなる参照板とに照明光を照射し,上記板状物体の
    それぞれの面から反射される反射光と上記参照面から反
    射される参照光とを合成することによって形成される干
    渉画像を,上記参照板を規定量移動させることにより,
    上記反射光と上記参照光との位相差を変化させながら撮
    像し,撮像された上記干渉画像と,上記位相差に基づい
    て上記板状物体の厚み分布を算出する厚み分布測定方法
    において,瞬時の干渉画像を取得する瞬時画像取得方法
    を有してなることを特徴とする厚み分布測定方法。
  6. 【請求項6】 板状物体の表面及び裏面と,基準平面を
    有してなる参照板とにそれぞれ直交する2つの偏波面を
    有する照明光を照射する照明手段と,上記板状物体のそ
    れぞれの面から反射される反射光及び上記基準平面から
    反射される参照光に,上記偏波間で所定の位相差をもた
    せる位相差発生手段と,上記反射光と上記参照光とを上
    記各偏波同土で合成することによって形成される干渉画
    像を,上記偏波毎に取得する画像取得手段と,取得され
    た上記偏波毎の上記干渉画像に基づいて上記板状物体の
    厚み分布を算出する厚み算出手段と,を具備してなるこ
    とを特徴とする厚み分布測定装置。
  7. 【請求項7】 上記位相差発生手段が,複屈折性を有す
    る光学波長板で構成されてなる請求項6に記載の厚み分
    布測定装置。
  8. 【請求項8】 上記光学波長板で構成されてなる上記位
    相差発生手段が,上記参照板を兼ねる請求項7に記載の
    厚み分布測定装置。
  9. 【請求項9】 上記照明手段から照射される照明光が,
    単一のパルスレーザ光である請求項6〜8のいずれかに
    記載の厚み分布測定装置。
  10. 【請求項10】 上記参照板を規定量移動させることに
    より,上記板状物体のそれぞれの面から反射される反射
    光と上記基準平面から反射される参照光との位相差を変
    化させる位相差調節手段を更に具備してなる請求項6〜
    9のいずれかに記載の厚み分布測定装置。
  11. 【請求項11】 板状物体の表面及び裏面と,基準平面
    を有してなる参照板とにそれぞれ直交する2つの偏波面
    を有する照明光を照射し,上記板状物体のそれぞれの面
    から反射される反射光及び上記基準平面から反射される
    参照光を,上記偏波間で所定の位相差をもたせた後に上
    記各偏波同土で合成することによって形成される干渉画
    像を上記偏波毎に取得し,取得された上記偏波毎の上記
    干渉画像に基づいて上記板状物体の厚み分布を算出して
    なることを特徴とする厚み分布測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007263748A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Mitsutoyo Corp 光学干渉計
JP2009079933A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Fujinon Corp 大型サンプル測定用干渉計装置
WO2020010031A1 (en) * 2018-07-03 2020-01-09 Kla-Tencor Corporation Dual-interferometry sample thickness gauge

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