JP2003232496A - 昇圧方法、調圧方法及び昇圧ガスの形成方法 - Google Patents

昇圧方法、調圧方法及び昇圧ガスの形成方法

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JP2003232496A
JP2003232496A JP2002029976A JP2002029976A JP2003232496A JP 2003232496 A JP2003232496 A JP 2003232496A JP 2002029976 A JP2002029976 A JP 2002029976A JP 2002029976 A JP2002029976 A JP 2002029976A JP 2003232496 A JP2003232496 A JP 2003232496A
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gas
pressure
hydrate
methane
pores
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JP2002029976A
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English (en)
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Tsutomu Uchida
努 内田
Takao Ebinuma
孝郎 海老沼
Jiro Nagao
二郎 長尾
Satoshi Takeya
敏 竹谷
Hideo Narita
英夫 成田
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスハイドレートを利用して、室温程度の加
熱により、ガスを昇圧する方法を提供する。 【解決手段】 密閉容器内において多孔性物質の空孔内
に形成されたガスハイドレートを加熱し、分解させるこ
とを特徴とする昇圧方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスハイドレート
を利用した昇圧方法、調圧方法及び高圧ガスの形成方法
に関し、さらに、該昇圧方法を用いたディーゼルエンジ
ンへの高圧メタンガスの供給方法及び該調圧方法を用い
た圧力エネルギーを機械エネルギーに変換する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスハイドレート(気体包接水和物)
は、その高い気体包蔵性から気体貯蔵媒体等として応用
されることが期待されている(例えば特開平10−19
6895号、特開平10−220695号公報など)。
ガスハイドレートの生成する温度・圧力条件は、反応に
用いる気体の種類、あるいは水溶液の性質等により決ま
り、Sloan(1998:Clathrate hydrates of natura
l gases, 2nd ed., MarcelDekker, Inc., New York, p
p.705)等に種々の気体・媒体についてその平衡線図が
まとめられている。これらの図によれば、ガスハイドレ
ートは、低温・高圧条件下で安定な物質であり、例えば
メタンハイドレートの場合、0℃(273.2K)にお
いて26気圧(2.5MPa)以上の圧力で安定とな
る。
【0003】水を媒体に用いる気体包接水和物であるガ
スハイドレートは、酸化ケイ素など他の包接化合物を生
成する媒体に比べて生成・分解反応が速く、また原料供
給の容易さやハンドリングのし易さなどから利用対象に
なりやすい。しかしながら気体と水という気・液接触を
促進する工夫や、繰り返し反応を行う場合には気・固・
液の三相となることなどから装置系が複雑となり、また
反応を維持することも困難であった。一方、天然ガス等
の気体は、通常、包接化合物が生成しないような低い圧
力で取り扱われることが多く、こうした低圧気体の昇
圧、調圧には包接化合物を利用することができないと考
えられていた。ところが近年、水の代わりに常圧下で包
接化合物を生成するアンモニウム塩を含んだ水溶液を用
いることにより、低圧で気体の吸蔵を行うことができる
ことがわかった(特願2001−252528号)。こ
の手法を応用すれば、より低圧で圧力調節を行うことが
期待される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガスハイド
レートを利用して、室温程度の加熱により、ガスを昇圧
又は調圧する方法及び昇圧ガスを生成する方法を提供
し、さらに、圧力エネルギーを機械エネルギーに変換す
る方法及び圧力エネルギーを機械エネルギーに変換する
方法を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、以下に示す昇圧方
法、調圧方法及び昇圧ガスの形成方法が提供される。 (1)密閉容器内において多孔性物質の空港内に形成さ
れたガスハイドレートを加熱し、分解させることを特徴
とする昇圧方法。 (2)密閉容器内において多孔性物質の空孔内に担持さ
れた水にガスを反応させるガスハイドレート形成工程
と、該多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイドレー
トを加熱し、分解させる昇圧工程からなることを特徴と
する昇圧方法。 (3)該ガスハイドレートが、メタンハイドレート、エ
タンハイドレート又は二酸化炭素ハイドレートであるこ
とを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の昇圧方
法。 (4)該ガスハイドレートに含まれる水が、アルキルア
ンモニウム塩を含有することを特徴とする前記(1)〜
(3)のいずれかに記載の昇圧方法。 (5)密閉容器内において多孔性物質の空孔内に形成さ
れたガスハイドレートの温度を所定温度に調節して該容
器内の圧力を調節することを特徴とする調圧方法。 (6)該ガスハイドレートが、メタンハイドレート、エ
タンハイドレート又は二酸化炭素ハイドレートであるこ
とを特徴とする前記(5)に記載の調圧方法。 (7)該ガスハイドレートに含まれる水が、アルキルア
ンモニウム塩を含有することを特徴とする前記(5)又
は(6)に記載の方法。 (8)昇圧ガスの形成方法において、(i)密閉容器内
において多孔性物質の空孔内に担持された水とガスとを
反応させてガスハイドレートを形成する工程、(ii)該
多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイドレートを加
熱し、分解させる昇圧工程、からなることを特徴とする
昇圧ガスの形成方法。 (9)該ガスハイドレートが、メタンハイドレート、エ
タンハイドレート又は二酸化炭素ハイドレートであるこ
とを特徴とする前記(8)に記載の昇圧ガスの形成方
法。 (10)該ガスハイドレートに含まれる水が、アルキル
アンモニウム塩を含有することを特徴とする前記(8)
又は(9)に記載の昇圧ガスの形成方法。 (11)低圧メタンガスを高圧メタンガスに昇圧した
後、ディーゼンエンジンへ供給する方法であって、
(i)該低圧メタンガスを密着容器内において多孔性物
質の空孔内に担持された水と反応させてメタンハイドレ
ートを形成する工程。(ii)該多孔性物質の空孔内に形
成されたメタンハイドレートを加熱し、分解させる昇圧
工程、を包含することを特徴とするディーゼルエンジン
への高圧メタンガスの供給方法。 (12)高圧と低圧との間の圧力変動を周期的に発生さ
せる工程Aと、該工程Aで発生した圧力変動を機械的に
エネルギーに変換させる工程Bとからなり、該工程Aの
圧力変動を周期的に発生させるために、密閉容器内にお
いて多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイドレート
の温度を周期的に変動させることを特徴とする圧力エネ
ルギーを機械エネルギーに変換する方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、ガスハイドレ
ート形成用媒体として、多孔性物質のその空孔内に水を
担持させた含水多孔性物質を用いる。多孔性物質として
は、水を担持し得るものであればどのようなものでもよ
く、無機質物質及び有機質物質を問わない。また、その
形状も、粉末状、球形状、顆粒状、ブロック状、シート
状、板状等の各種の形状であることができる。多孔性物
質における空孔の孔径は、3nm〜1μm、好ましくは
100〜300nmである。
【0007】本発明においては、多孔性物質としては、
特に、酸化ケイ素(SiO2)、SiO2を主成分とする
多孔質ガラス粉体、ゼオライト、シリカゲル等の多孔性
粉体を好ましく用いることができる。このような粉体に
おいて、その平均粒径は10μm〜1mm、好ましくは
100〜300μmである。
【0008】本発明においては、多孔性物質に水を接触
させ、その空孔内に水を担持させて含水多孔性物質を形
成させる。多孔性物質中に水を担持させる方法として
は、多孔性物質に水を添加混合する方法や、多孔性物質
を水中に浸漬した後、これを水中から取り出し、適度に
乾燥する方法、微細水滴(スプレー水)を多孔性物質と
接触させる方法等が挙げられる。多孔性物質中の含水量
は、その多孔性物質の取り扱いが容易なように、表面に
付着水が存在しない状態、通常、その多孔性物質の飽和
吸水量の50〜95%、好ましくは70〜90%程度に
するのがよい。
【0009】本発明において用いられるガスハイドレー
ト形成用のガスとしては、メタンガスのほか、ハイドレ
ートを単体で生成することの出来るエタンガス、プロパ
ンガスなどの天然ガスの主成分気体(ただし分子径が
0.7nm以下のもの)や、炭酸ガス、窒素ガス、酸素
ガス等の小さな分子、キセノンガス、アルゴンガス、ク
リプトンガスなどの希ガスが挙げられる。
【0010】本発明において用いられるガスハイドレー
ト形成用の水としては、通常脱イオン水や脱気した蒸留
水を用いるが、塩や塩基等の不純物が多少含まれていて
もよい。ただし、含まれる不純物の種類や濃度により、
ハイドレートの生成平衡条件がシフトする場合がある。
吸水させた多孔性ガラス粉体(平均孔径100nm、平
均粒径100μm)を用いたガスハイドレート生成用ガ
スと脱イオン・脱気蒸留水との反応を示すと、この反応
は、例えばメタンハイドレート生成の場合、温度27
3.2Kにおいて2.5MPa以上のメタンガス圧の範
囲で行われる。温度範囲は、水とガスとの反応条件のも
とで行うため273.2K以上が好ましく、またその時
の圧力は、生成平衡圧力より十分高いことが望ましい。
【0011】多孔性物質中に水を担持させるための好ま
しい方法を示すと、多孔性物質の空孔体積に等しい水試
料を添加し、十分に混ぜ合わせる。さらに空孔中に十分
水を浸透させるため、混合した試料を24時間以上保湿
された密封容器(例えば水をためたデシケータ)中に保
管する。このようにして準備された材料は、粒子間に水
がほとんど無く、粉体同士の付着・凝集が見られず、粉
体として扱うことが可能なものである。
【0012】本発明においては、ガスハイドレート形成
用の水としては、アルキルアンモニウム塩を溶解させた
水溶液を好ましく用いることができる。この水溶液を用
いるときには、純水を用いたときよりも、低圧条件でも
気体の昇圧や調圧が可能である。前記アルキルアンモニ
ウム塩としては、下記一般式(1)で表されるものを用
いることができる。
【化1】 前記式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜5、好まし
くは4〜5のアルキル基又は水素を示し、その少なくと
も1つはアルキル基である。Xは陰イオンを示す。前記
アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
アミル等が包含される。陰イオンには、塩素や臭素など
のハロゲンイオンや、硝酸イオン、ヒドロキシルイオン
等が包含される。本発明においては、特に、臭化テトラ
n−ブチルアンモニウムや、塩化テトラ−n−ブチルア
ンモニウム、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム等
の使用が好ましい。アルキルアンモニウム塩を含む水溶
液において、そのアルキルアンモニウム塩の濃度は、3
〜60重量%、好ましくは4.5〜40重量%である。
【0013】アルキルアンモニウム塩を含む水溶液を用
いて形成されるガスハイドレートの生成温度(融点)
は、そのガスハイドレートの形成に用いる水溶液中のア
ルキルアンモニウム塩の濃度に関係し、通常、その濃度
が高くなるにつれて、高くなる。例えば、臭化テトラn
−ブチルアンモニウムを含む水溶液の場合、その水溶液
中濃度が5、10、20、30及び40(%)の場合、
そのガスハイドレートの生成温度(融点)は、それぞ
れ、−0.1、2.2、7.5、10.8及び11.8
(℃)である。
【0014】本発明において、多孔性物質の空孔内に担
持された水とガスとを反応させて該空孔内にガスハイド
レートを形成するには、含水多孔性物質を充填した密閉
容器内にガスを導入して多孔性物質の空孔内に担持され
ている水と反応させる。この場合の反応条件は、ガスハ
イドレートが生成する条件である。反応温度としては、
例えば、メタンガスハイドレート形成の場合、193.
2K〜303.2K、好ましくは273.2〜293.
2Kである。前記のようにして水とガスとを反応させる
場合、ガスハイドレートの生成を促進させるために、2
73.2K以下に一度下げたのち反応温度で反応させる
ことが好ましい。
【0015】容器内の反応圧力(ガス圧)は、その反応
温度において、ガスハイドレートが生成する圧力であ
る。ガスハイドレートを形成する水として純水を用いる
場合、その反応圧力は、ガスハイドレートの生成平衡圧
力よりも高い圧力、通常、その平衡圧力の1.2〜5
倍、好ましくは1.6〜2倍の圧力である。ハイドレー
ト形成用ガスとしてメタンを用いる場合、その反応圧力
は3.0〜12.5MPa、好ましくは4.0〜5.0
MPaである。一方、ガスハイドレート形成用の水とし
て、アルキルアンモニウム塩水溶液を用いる場合、その
反応圧力は、ガスハイドレートの生成平衡圧力よりも低
い圧力でも反応を進行させることができる。
【0016】本発明により容器内においてガスの昇圧を
行うには、前記のようにして多孔性物質の空孔内に形成
されたガスハイドレートを加熱し、分解させる。この場
合のガスハイドレートの分解圧(ガス圧)は、前記水と
ガスとの間のガスハイドレート形成用の反応圧力よりも
大幅に高いものである。即ち、容器内のガス圧は、この
ガスハイドレートの分解により、高められた圧力に昇圧
される。
【0017】ガスハイドレートの分解用熱源としては、
スチーム、加熱水、加熱ガス、電熱等が用いられる。そ
の加熱方式は、ガスハイドレートを容器の外側から加熱
する外熱式及び容器内のガスハイドレートを直接加熱す
る内熱式のいずれであってもよい。ガスハイドレートを
熱分解させるための加熱温度は、ガスハイドレートの種
類にもよるが、一般的には、比較的低い温度でよく、通
常、263.2〜303.2K、好ましくは273.2
〜293.2Kである。また、ガスハイドレートの分解
により生じるガス圧力は、ガスハイドレートの種類にも
よるが、通常は、0.2MPa以上、メタンハイドレー
トの場合、特に、2.5MPa以上である。
【0018】本発明により容器内のガスの調圧を行うに
は、前記のようにして多孔性物質の空孔内に形成された
ガスハイドレートの温度を所定温度に調節すればよい。
容器内のガス圧は、そのガスハイドレートの温度と関係
し、そのガスハイドレートの温度が高くなるにつれて高
いガス圧となる。ガスハイドレートの分解温度以上にな
ると、容器内のガス圧は急速に上昇する。本発明の場
合、そのガスの調圧は可逆的に行うことができ、ガスハ
イドレートの分解温度以上に加熱して高圧を得た後、そ
のガスハイドレートを冷却して分解温度より低い温度に
調節すると、ガスハイドレート生成反応が起り、再び低
い圧力となる。このガスハイドレートを再び加熱分解す
ると、高いガス圧を得ることができる。本発明の場合、
ガスハイドレートは、多孔性物質の空孔内に保持されて
いるために、そのガスハイドレートの生成反応と分解反
応を可逆的に行わせることができ、前記のような調圧が
可能となる。
【0019】本発明により低圧ガスを昇圧して高圧のガ
スを形成するには、先ず、その低圧ガスをガスハイドレ
ート形成工程(i)においてガスハイドレートとした
後、ガスハイドレート分解工程(ii)において、そのガ
スハイドレートを熱分解させて高圧ガスとする。この場
合、ガスハイドレート形成工程は、含水多孔性物質を充
填した密閉容器内にその低圧ガスを導入して、ガスハイ
ドレート生成条件下で多孔性物質の空孔内に担持された
水とその低圧ガスとを反応させることにより実施され
る。一方、ガスハイドレート分解工程は、前記のように
して、多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイドレー
トを、加熱し、分解させることによって実施される。こ
のガスハイドレートの分解により、容器内のガス圧力は
上昇し、容器内には高圧のガスが形成される。この高圧
のガスは、これを容器から抜出すことによって、各種の
用途に用いることができる。
【0020】高圧ガスを得るための前記方法において、
そのガスハイドレート生成工程とガスハイドレート分解
工程は、同一の容器において実施し得る他、複数(2〜
12、好ましくは4〜8)の容器を組合せて実施するこ
とができる。例えば、2つの容器を用いる場合、その1
つをガスハイドレート生成工程の実施に用い、他の1つ
をガスハイドレート分解工程の実施に用いる。この場
合、ガスハイドレートの分解工程の終了した容器はガス
ハイドレート生成工程の実施に用い、一方、ガスハイド
レート生成工程の終了した容器はガスハイドレートの分
解工程の実施に用いる。このようなガスハイドレート生
成工程とガスハイドレート分解工程とからなるサイクル
を繰り返し行うことによって、昇圧ガスを連続的に得る
ことができる。
【0021】また、8つの容器を用いる場合、そのうち
の4つをガスハイドレート生成工程の実施に用い、他の
4つをガスハイドレート分解工程の実施に用いることが
できる。この場合、各容器においては、そのガスハイド
レート生成工程とガスハイドレート分解工程とからなる
サイクルを繰返し行うが、各容器に関しては、そのサイ
クルを時間的に少しずつずらせて実施するのが好まし
い。前記のようにして、複数の容器を用いてガスハイド
レート生成工程とガスハイドレート分解工程からなるサ
イクルを繰返し行うことにより、低圧ガスを高圧ガスに
連続して円滑に変換させることができる。
【0022】前記した1つ又は複数の反応容器からなる
装置系は、高圧ガス形成装置又は昇圧装置として有利に
用いることができる。例えば、メタンガスなど燃料ガス
を輸送パイプラインから本装置に供給し、夜間の余剰電
力を利用して冷却操作を行ってガスハイドレートを生成
し、ガスを貯蔵する。そして昼間にプラントで発生する
室温程度の低温熱源を利用してガスハイドレートを分解
させ、昇圧・調圧してガスタービンエンジンなどの燃料
として供給する。この際、燃料圧力を高くして供給でき
るため、前段の圧縮機の動力を低減させる省エネルギー
効果が期待される。また供給ガスの温度も一定であるた
め、吸い込み温度の変動による出力変動を抑えることが
できる利点も有する。輸送パイプライン中圧力が純水を
用いたガスハイドレートの平衡圧力より低い場合でも、
アンモニウム塩水溶液を用いることで同様の効果を得る
ことができる。例えば、輸送圧力0.6MPaのメタン
ガスパイプラインから30MPaの圧力のメタンガスが
必要であれば、アンモニウム塩水溶液を用いた昇圧装置
でメタンガスハイドレート生成圧力まで昇圧させ、その
後純水を用いたガスハイドレート昇圧装置を取り付けて
295.2Kの温度で昇圧させればよい。
【0023】また、本発明の場合、その反応容器は攪拌
機能を必要としないため、反応容器を大規模化すること
ができ、ガス貯蔵量を増大することが容易である。さら
に繰り返し実施しても常に一様な反応条件を得ることが
できるので、システムとしても安定に働くことが期待で
きる。またこの装置を多重連結することで、任意の圧力
まで昇圧することが可能である。さらに、本装置を用い
ることにより、低温熱源による気体駆動型精密アクチュ
エーターを開発することが可能である。
【0024】図1に本発明の昇圧方法を用いたディーゼ
ルエンジンへの高圧メタンガスの供給方法を実施する場
合のフローシートを示す。図1において、1は高圧発生
装置2は多孔性物質充填層、3は空間部、4はディーゼ
ルエンジン5はシリンダー、6はシリンダーヘッド、7
はピストンを示す。
【0025】図1に示したフローシートに従って高圧メ
タンガスをディーゼルエンジンに供給するには、払出弁
15を閉じた状態で、低圧のメタンガスライン(0.5
〜7MPa)を吸気弁(12)及びメタンガス導入ライ
ン13を通して高圧発生装置1に導入する。高圧発生装
置1は、密閉容器内に前記水を含有する多孔性物質から
なる充填層2を形成した装置からなる。この装置に導入
された低圧のメタンガスは、多孔性物質の空孔内に担持
された水と反応してメタンハイドレートを形成する。次
に、このメタンハイドレート形成後、吸気弁12を閉に
した後、メタンハイドレートを担持した多孔性物質を加
熱してそのメタンハイドレートを分解させる。このメタ
ンハイドレートの分解によって容器内には高圧のメタン
ガスが生成される。この高圧メタンガスは、払出弁15
を開にすることにより、高圧メタンガス払出ライン14
を通して排出することができ、この高圧のメタンガスは
高圧メタンガス供給ライン16を通ってディーゼルエン
ジン4に供給される。
【0026】ディーゼルエンジン4は、通常の直噴式の
もので、シリンダー5と、シリンダーヘッド6と、ピス
トン7からなる。ディーゼルエンジン4に供給された高
圧メタンガスは、シリンダーヘッド6に付設された燃料
噴射弁からシリンダー内に導入され、ここで燃焼され
る。この燃焼により生じた高圧ガスによりピストン7が
移動し、それにより機械エネルギーが発生する。高圧発
生装置1は、前記したように、複数の装置を組合せて用
いることが好ましく、これにより、高圧メタンガスを連
続的にかつ円滑に発生させることができる。
【0027】前記した高圧メタンガスをディーゼルエン
ジンに供給する方法において、ライン11におけるメタ
ンガス圧がメタンハイドレートの生成圧より低い場合、
メタンハイドレート形成用の水としては、前記アルキル
アンモニウム塩を含む水(水溶液)を用いることによ
り、メタンハイドレートを生成することができる。ま
た、ライン11のメタンガス圧がメタンハイドレートの
生成圧以上であれば、メタンハイドレート形成用の水と
しては、通常の水を用いることができる。
【0028】前記のようにして、本発明による昇圧方法
により昇圧された高圧メタンガスをディーゼルエンジン
用燃料ガスとして用いるときには、そのメタンガスを機
械的に圧縮することなく高圧のメタンガスとすることが
できることから、高められたエネルギー効率でディーゼ
ルエンジンを駆動させることができる。
【0029】図2に本発明の調圧方法を用いた圧力エネ
ルギーを機械エネルギーに変換する方法を実施する場合
のフローシートを示す。図2において、21は変動圧力
発生装置22は多孔性物質充填層、23は空間部、24
はエネルギー変換装置25はシリンダー、26はピスト
ンを示す。
【0030】図2に示したフローシートに従って、変動
圧力を機械エネルギーに変換するには、ガスライン31
からのガス(このガスはハイドレート形成性の任意のガ
スであることができる)を、排出弁35を閉にした状態
で、吸気弁32、ガス導入ライン33を介して変動圧力
発生装置21に導入する。変動圧力発生装置21は、密
閉容器内に前記水を含有する多孔性物質からなる充填層
22を形成した装置からなる。この装置に導入された低
圧のガスは、多孔性物質の空孔内に担持された水と反応
してガスハイドレートを形成する。次に、このガスハイ
ドレート形成後、吸気弁32を閉にした後、ガスハイド
レートを担持した多孔性物質に周期的な加熱と冷却から
なる加熱−冷却サイクルを加える。この場合、加熱はガ
スハイドレートを分解させる温度であり、これによって
容器内には高圧のガスが生成される。次に、排出弁35
を開にする。これにより、この高圧ガスはライン34、
ライン36を通ってエネルギー変換装置24に供給され
る。
【0031】エネルギー変換装置24は、変動圧力を機
械的エネルギーに変換させる装置であり、従来公知の各
種のものが用いられる。例えば、図2に示すようなシリ
ンダー25とピストン26とからなるものや、アクチュ
エータ、内部圧力の変動で膨張と収縮を生じる容器等が
挙げられる。
【0032】エネルギー変換装置24に供給された高圧
ガスは、ここで該装置24により機械的エネルギーに変
換される。次に変動圧力発生装置21において、その装
置(密閉容器)内の多孔性物質を冷却する。これによ
り、装置21内の圧力は低圧となり、それに応じてエネ
ルギー変換装置24も低圧となる(図6参照)。その
後、再び装置内の多孔性物質を加熱することにより、高
圧のガスを発生させることができ、それに応じてエネル
ギー変換装置24も高圧となる。以上のようにして、エ
ネルギー変換装置24には、変動圧力発生装置21で生
じた周期的な変動圧力が伝達され、機械的エネルギーに
変換される。
【0033】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳述する。
【0034】この実施例においては、実験装置として図
3に示した装置系を用いた。この図において、1は含水
多孔性物質を充填した高圧容器、2は水の担持されてい
ない多孔性物質を充填した参照用の高圧容器を示す。T
Bは恒温槽、Bはガスボンベ、TCは熱電対、PGは圧
力計、Rは記録計、V1、V2はバルブ、VPは真空ポ
ンプを示す。
【0035】この装置系を用いて本発明を実施する場合
の一般的操作は以下の通りである。酸化ケイ素(SiO
2)を主成分とする粒子状多孔質ガラス(平均孔径約1
00nm、平均粒径約200μm)を約19.3cm3
(容器容積の約85%)用い、空孔体積に相当する量の
脱イオン・脱気蒸留水を加え混合した後、蒸留水の飽和
蒸気圧下で一昼夜放置して粒子間に水分が残存しない状
態の含水多孔性物質試料を準備する。図3に示す高圧容
器1中にこの含水多孔質物質試料を封入し、また、容器
2には、水を担持しない以外は同様の粒子状多孔質ガラ
スを封入する。これらの容器を恒温槽TBに入れて所定
温度T1にする。その際、容器1、2中に残存していた
空気は、バルブV2を開けて真空ポンプVPにて脱気す
る。脱気後バルブV1、V2は閉じる。所定温度に達し
た後バルブV1を開けてボンベBより反応気体を容器
1、2中へ導入し、所定圧力P1まで昇圧させ、容器1
内においてガスハイドレート生成反応を開始させる。反
応時にバルブV1は開放したままで所定圧力P1を保
ち、生成反応に伴い気体を吸蔵させる。十分反応が進む
ようガスハイドレート生成反応は一晩放置して行う。バ
ルブV1を閉じてガスハイドレート生成反応を終了させ
る。しかる後恒温槽TBの温度を所定温度T2に上昇さ
せ、ガスハイドレートの分解反応を観測する。その際反
応容器内外の温度Tin、Tout、圧力Pを記録計R
にて記録する。
【0036】実施例1 上記の装置系を準備し、系全体を冷却させる。温度約2
73.2Kに達した後、メタンガスを約4MPaに加圧
して生成反応を行った。約17時間後、温度を293.
2Kに設定してガスハイドレートの分解反応を観測し
た。図4に、気体にメタンを用いた時の温度Tin、T
out、圧力Pの時間tに関する変化を表わす。図4に
おいて、Pc1は高圧容器1内の圧力[MPa]、Pc
2は参照容器2内の圧力[MPa]、Tin1は高圧容
器1内の温度[K]、Tin2は参照容器2内の温度
[K]、Toutは恒温槽TB内の温度[K]、tは昇
温開始以降の時間[時間]を示す。恒温槽TB中の昇温
速度は平均約45K/hであったのに対し、容器1中の
昇温速度は約18K/hと半分以下になっていた。これ
はガスハイドレートの分解による吸熱により熱が奪われ
たためであり、参照容器2(反応容器と同型器で、乾燥
した多孔質物質と同圧にしたメタンガスを含んでいる)
の昇温速度が約32K/hと恒温槽温度上昇率のほぼ7
0%に達していることを考えると、実験系の熱伝導率は
比較的良好であるといえる。
【0037】図5に前記容器1内の圧力−温度(P−
T)曲線を示す。図5において、Pc1は容器1内の圧
力(MPa)を示し、Pc2は参照容器2内の圧力(M
Pa)を示し、Pdはバルク条件(多孔性物質に担持さ
れていないメタンハイドレート)におけるメタンハイド
レートの平衡圧力(MPa)を示す。図5から、容器
1、2を温度274.2Kより低い安定状態から加熱を
開始すると、容器1内のメタンハイドレートは、その分
解温度274.2Kで分解を開始し、容器1内のガス圧
Pは、2.8MPaからしだいに上昇し、285.7K
で9.2MPaまで上昇する。この場合の昇圧率は約
0.56MPa/Kである。メタンハイドレートのほぼ
全部が分解し終わると、P−Tグラフ上で平衡条件から
外れ、気体の昇温による圧力上昇が観測された。このと
きの昇圧率は、約0.01MPa/Kと見積もられる。
以上のことから、メタンハイドレートを用いてメタンガ
スを昇圧させると、単純に温度を上昇させることにより
得られる昇圧率の56倍もの効果があることがわかっ
た。多孔性物質中の気体貯蔵量は、上記昇圧量から見積
もると、標準状態にして約320cm3となり、使用し
た多孔質ガラスの体積(19.3cm3)の約17倍で
あった。
【0038】次に、前記した装置系を用いて、容器1内
のメタンハイドレートの温度を調節することにより、容
器1内を調圧する実験を行った。その結果、恒温層の温
度Toutを273.2Kより276.2K、279.
2K、282.2Kに設定したときに、メタン圧力が
3.1〜7.8MPaの範囲で平衡圧に応じた圧力を取
ることがわかった。調圧率はほぼ昇圧率に等しく、分解
反応による昇圧も生成反応による減圧もほぼ同じ速度で
変化することが示された。図6に容器1内の圧力Pc1
及び温度Tinと時間t(hr)との関係を示す。
【0039】実施例2 実施例1と同様にして、反応気体としてエタン又は二酸
化炭素を用いた実験を行い、同様な条件下でそれぞれ昇
圧率が、9.0倍、8.0倍になることを確認した。
【0040】実施例3 実施例1において、純水の代わりに臭化n−ブチルアン
モニウム水溶液(濃度40wt%)を用いた以外は同様
にして実験を行った。293.2Kにおいてメタン圧力
を1.73MPa(実験3−1)および0.55MPa
(実験3−2)の条件にしてメタンハイドレートの生成
反応を観測した。263Kまで冷却する間にメタンハイ
ドレートの生成による圧力減少を確認し、その後約15
時間、約273.2Kに保ってメタンハイドレートのハ
イドレート生成を続けた。分解反応は同様に293.2
Kに設定して行った。恒温槽中の昇温速度は約36K/
hであったのに対し、実験3−1の昇温速度は約20K
/h、実験3−2では約34K/hとなった。これは純
水を用いたときとほぼ同様である。ハイドレートの生成
から分解に至る圧力−温度(P−T)変化を観測する
と、純水の場合の平衡条件より十分低圧、高温条件で昇
圧が観測された。昇圧開始温度は、臭化n−ブチルアン
モニウム水の分解温度285.0K程度で、圧力が高い
と若干高温側へシフトしている。昇圧はほぼこの分解温
度近傍で起きている。昇圧率としては、分解反応前が
0.009MPa/K(実験3−1)、0.003MP
a/K(実験3−2)に対し、分解反応時はそれぞれ
0.12MPa/K、0.060MPa/Kといずれも
10倍〜20倍になった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、密閉容器内におけるガ
スの昇圧及び調圧を経済的にかつ簡便に行うことができ
る。さらに、低圧のガスを経済的にかつ簡便に高圧ガス
に変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の昇圧方法を用いたディーゼルエンジン
への高圧メタンガスの供給方法を実施する場合のフロー
シートを示す。
【図2】本発明の調圧方法を用いた圧力エネルギーを機
械エネルギーに変換する方法を実施する場合のフローシ
ートを示す。
【図3】本発明でガスハイドレートの生成及び分解実験
に用いた装置系統図を示す。
【図4】純水とメタンガスを用いて多孔性物質の空孔内
に形成したメタンハイドレートの圧力−温度曲線を示
す。
【図5】純水とメタンガスを用いて多孔性物質の空孔内
に形成したメタンハイドレートの圧力−温度曲線を示
す。
【図6】純水とメタンガスを用いて本発明の調圧方法を
実施した場合の圧力−温度−時間曲線を示す。
【符号の説明】
(図1) 1 高圧発生装置 2 多孔性物質充填層 3 空間部 4 ディーゼルエンジン 5 シリンダー 6 シリンダーヘッド 7 ピストン 11 低圧メタンガスライン(0.5〜7MPa) 12 吸気弁 13 メタンガス導入ライン 14 高圧メタンガス払出ライン 15 払出弁 16 高圧メタンガス供給ライン 17 排気ライン (図2) 21 変動圧力発生装置 22 多孔性物質充填層 23 空間部 24 エネルギー変換装置 25 シリンダー 26 ピストン 31 ガスライン 32 吸気弁 33 ガス導入ライン 34 ガスライン 35 排出弁 36 ガスライン (図3) 1 反応容器 2 参照容器 TB 恒温槽 B ガスボンベ TC 熱電対 PG 圧力計 R 記録計 V1、V2 バルブ VP 真空ポンプ (図4) Pc1 反応容器1内の圧力[MPa] Pc2 参照容器2内の圧力[MPa] Tin1 反応容器1内の温度[K] Tin2 参照容器2内の温度[K] Tout 恒温槽TB内の温度[K] t 昇温開始以降の時間[時間] (図5) Pc1 反応容器1内の圧力[MPa] Pc2 参照容器HV2内の圧力[MPa] Pd バルク条件におけるメタンハイドレートの平衡
圧力[MPa] (図6) Pc1 反応容器1内の圧力[MPa] Tin 反応容器1内の温度[K] t 時間[時間]
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海老沼 孝郎 北海道札幌市豊平区月寒東2条17丁目2番 1号 独立行政法人産業技術総合研究所 北海道センター内 (72)発明者 長尾 二郎 北海道札幌市豊平区月寒東2条17丁目2番 1号 独立行政法人産業技術総合研究所 北海道センター内 (72)発明者 竹谷 敏 北海道札幌市豊平区月寒東2条17丁目2番 1号 独立行政法人産業技術総合研究所 北海道センター内 (72)発明者 成田 英夫 北海道札幌市豊平区月寒東2条17丁目2番 1号 独立行政法人産業技術総合研究所 北海道センター内 Fターム(参考) 3E072 EA10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内において多孔性物質の空孔内
    に形成されたガスハイドレートを加熱し、分解させるこ
    とを特徴とする昇圧方法。
  2. 【請求項2】 密閉容器内において多孔性物質の空孔内
    に担持された水にガスを反応させるガスハイドレート形
    成工程と、該多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイ
    ドレートを加熱し、分解させる昇圧工程からなることを
    特徴とする昇圧方法。
  3. 【請求項3】 該ガスハイドレートが、メタンハイドレ
    ート、エタンハイドレート又は二酸化炭素ハイドレート
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の昇圧方
    法。
  4. 【請求項4】 該ガスハイドレートに含まれる水が、ア
    ルキルアンモニウム塩を含有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の昇圧方法。
  5. 【請求項5】 密閉容器内において多孔性物質の空孔内
    に形成されたガスハイドレートの温度を所定温度に調節
    して該容器内の圧力を調節することを特徴とする調圧方
    法。
  6. 【請求項6】 該ガスハイドレートが、メタンハイドレ
    ート、エタンハイドレート又は二酸化炭素ハイドレート
    であることを特徴とする請求項5に記載の調圧方法。
  7. 【請求項7】 該ガスハイドレートに含まれる水が、ア
    ルキルアンモニウム塩を含有することを特徴とする請求
    項5又は6に記載の調圧方法。
  8. 【請求項8】 昇圧ガスの形成方法において、(i)密
    閉容器内において多孔性物質の空孔内に担持された水と
    ガスとを反応させてガスハイドレートを形成する工程、
    (ii)該多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイドレ
    ートを加熱し、分解させる昇圧工程、からなることを特
    徴とする昇圧ガスの形成方法。
  9. 【請求項9】 該ガスハイドレートが、メタンハイドレ
    ート、エタンハイドレート又は二酸化炭素ハイドレート
    であることを特徴とする請求項8に記載の昇圧ガスの形
    成方法。
  10. 【請求項10】 該ガスハイドレートに含まれる水が、
    アルキルアンモニウム塩を含有することを特徴とする請
    求項8又は9に記載の昇圧ガスの形成方法。
  11. 【請求項11】 低圧メタンガスを高圧メタンガスに昇
    圧した後、ディーゼンエンジンへ供給する方法であっ
    て、(i)該低圧メタンガスを密着容器内において多孔
    性物質の空孔内に担持された水と反応させてメタンハイ
    ドレートを形成する工程。(ii)該多孔性物質の空孔内
    に形成されたメタンハイドレートを加熱し、分解させる
    昇圧工程、を包含することを特徴とするディーゼルエン
    ジンへの高圧メタンガスの供給方法。
  12. 【請求項12】 高圧と低圧との間の圧力変動を周期的
    に発生させる工程Aと、該工程Aで発生した圧力変動を
    機械的にエネルギーに変換させる工程Bとからなり、該
    工程Aの圧力変動を周期的に発生させるために、密閉容
    器内において多孔性物質の空孔内に形成されたガスハイ
    ドレートの温度を周期的に変動させることを特徴とする
    圧力エネルギーを機械エネルギーに変換する方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008106123A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Jfe Engineering Kk 潜熱蓄熱性能を有する包接水和物、その製造方法及び製造装置、潜熱蓄熱媒体ならびに、包接水和物の潜熱蓄熱量の増加方法及び増加させる処理装置
JP2008231176A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Tokyo Gas Co Ltd ガスクラスレート生成促進剤及びガスクラスレートの生成方法
JP2009539582A (ja) * 2006-06-08 2009-11-19 マリーン デサリネーション システムズ エルエルシー 化合物浸透抑制パネルを用いたハイドレート式脱塩および気化式冷却
US8419969B2 (en) 2008-02-29 2013-04-16 Jfe Engineering Corporation Clathrate hydrate with latent heat storing capability, process for producing the same, and apparatus therefor, latent heat storing medium, and method of increasing amount of latent heat of clathrate hydrate and processing apparatus for increasing amount of latent heat of clathrate hydrate

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