JP2003231603A - 液体肥料と混用可能な水中懸濁農薬製剤及びその使用方法 - Google Patents
液体肥料と混用可能な水中懸濁農薬製剤及びその使用方法Info
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Abstract
題を生じることなく、かつ組成物として静置安定性の良
好な水中懸濁農薬製剤を提供する。 【解決手段】 常温で固体かつ水難溶性又は不溶性の農
薬原体1種以上を50重量%以下、界面活性剤を0.1
〜10重量%、増粘剤としてケルザンASXを0.01
〜1重量%を含有させることを特徴とする液体肥料と混
用可能かつ静置安定性の良好な水中懸濁農薬製剤。 【効果】 田植え時同時に肥料施用、農薬散布を行うこ
とができ効率的な農作業が可能となる。
Description
能かつ静置安定性の良好な水中懸濁農薬製剤及びその使
用方法に関するものである。
薬製剤を混用し施用すれば、省力化の面で優れている。
例えば既に水和剤を液体肥料と混用し施用する例はある
が、水和剤は液体肥料に投入する際に粉立つため、作業
者の安全衛生上好ましい剤型ではなかった。また、粉立
ちのない顆粒水和剤又は水中懸濁製剤等を予め少量の水
に分散し、それを液体肥料と混用する方法があったが、
作業に手間がかかり好ましい方法ではなかった。加え
て、ひとつの液体散布装置で肥料と薬剤を処理すべく、
従来の水中懸濁製剤を直接液体肥料に混用すると、液体
肥料の高い塩濃度の影響を受けて分散しなかったり分散
したとしても経時的に凝集を発生し、常に攪拌しなけれ
ばならないといった問題点があった。尚、本発明に用い
ても良い増粘剤の1種であるケルザンASXは、除草剤
の水性懸濁状製剤の製造に用いる分散媒の増粘剤の組み
合わせのひとつとして用い得ることが知られているが、
液体肥料等との混用を考慮したものではなかった。(例
えば、特許文献1参照。)
(第10頁、実施例4等)
実現するため、複雑高価な機械を用いることなく、簡便
な作業により肥料と混用することができ、更に肥料と混
用しても均一に分散し、長時間放置しても凝集等を生じ
ることのない農薬製剤が求められていた。
らは鋭意検討した結果、増粘剤としてある種のキサンタ
ンガムを使用した場合側条施用に使用する液体肥料との
混用時に均一に分散し、長時間放置しても凝集の生じな
い水中懸濁農薬製剤が得られた。
する増粘剤は酸又はアルカリにより増粘性能を損なわれ
ない性質を有するものが良い。また、無機塩の存在下で
も増粘性に影響を受けないものが好ましい。特に好まし
いのは酸に対して粘度安定性を有するキサンタンガムの
一種であるケルザンASX(商品名、ケルコ社製)であ
る。添加量の下限は約0.01%であり、好ましくは
0.02%、より好ましくは0.05%であり、上限は
約1%程度であり、好ましくは0.8%、より好ましく
は0.5%である。また、他の無機系増粘剤との混合使
用も可能である。
は、常温で固体かつ水難溶性または水不溶性である化合
物であれば、特に限定されない。常温で固体かつ水難溶
性又は不溶性の農薬原体として好ましいものとしては、
実用薬量から算出される理論水中濃度が水溶解度より大
きい化合物であれば良く、例えば、N−(3−クロロ−
4−メチルフェニル)−4−メチル−1,2,3−チア
ジアゾール−5−カルボキサミド(化学名)、クロメプ
ロップ(一般名)、ベンゾビシクロン(一般名)、ペン
トキサゾン(一般名)、ピリブチカルブ(一般名)、ク
ミルロン(一般名)、ベンゾフェナップ(一般名)、ピ
ラゾレート(一般名)、ピラゾキシフェン(一般名)等
が挙げられ、また、添加量は0.01%〜50重量%で
ある。好ましくは殺菌剤又は殺虫剤であり、これらの混
合剤であっても良い。より好ましくは、N−(3−クロ
ロ−4−メチルフェニル)−4−メチル−1,2,3−
チアジアゾール−5−カルボキサミド等の長期持続型殺
菌剤である。製剤安定性に悪影響を与えない物性であれ
ば上記常温で固体かつ水難溶性または水不溶性である化
合物以外の農薬原体を含有することもできる。
て、補助剤として界面活性剤、消泡剤、凍結防止剤、防
腐剤、農薬成分の安定化剤等を用いることが出来る。界
面活性剤としては一般に使用されるものであればよく、
例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオオ
キシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レン及びポリプロピレングリコールブロックポリマー等
のノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチ
レンポリスチリルフェニルエーテルサルフェート、ポリ
オキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルホスフェ
ート、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アル
キルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、リグニ
ンスルホネート、ジオクチルスルホサクシネート等のア
ニオン系界面活性剤等が挙げられる。これらは単独でも
2種以上を併用することもできる。
ール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ
る。消泡剤としてはシリコン系、脂肪酸系物質等が挙げ
られる。防腐剤としては、1,2−ベンズイソチアゾリ
ン−3−オン、パラクロロメタキシレノール、パラオキ
シ安息香酸ブチル等を添加することが出来る。更に必要
に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤等その他の添加剤も
加えることが可能である。
側条施用等の目的で混用することができる液体肥料又は
ペースト状肥料等は各種水溶性の無機、有機の肥料成分
を含む肥料であっても良く特に限定されないが、尿素、
燐酸カリウム、リン酸アンモニウム、塩化カリウム、硫
酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硝酸カ
ルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニウム等を含
有することができ、その他微量成分を含んでいても良
く、微量成分としては例えば、ホウ酸、亜鉛、鉄のイオ
ン等を挙げることができる。窒素分、リン酸分、カリウ
ム分の配合バランスは特に限定されないが、例えば、各
々0〜30%程度で、種々の配合比率であっても良い。
配合比率としては、例えば10:10:10や12:1
0:10等で配合することができる。窒素分としては、
グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン等のアミノ酸
の形態で配合しても良い。
アールあたり1ミリリットル〜20リットルであれば良
く、好ましくは4ミリリットル〜1リットルの範囲であ
る。
条施用に混用することができる液体肥料の有効量は10
アールあたり1〜40リットルであれば良く、好ましく
は10〜20リットルである。本発明の水中懸濁農薬組
成物は、液肥と混合後、側条施肥装置付き田植機を用い
て、田植えと同時に側条施用することが最も省力的で好
ましいが、もちろん田植えと別時期に処理することもで
きる。また、他の散布・処理装置を用いて施用すること
も可能であり、例えば、動力散布機や無人ヘリによる散
布、プラスチック製等の容器に入れて手振り散布する等
の施用形態・方法が挙げられる。
試験例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、実施例中の部は全て重量%で示す。 実施例1.水30.13部にプロピレングリコール5
部、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物(商品名
モルウェットD425、ウィトコ(WITOCO)社
製)3部を加えて混合し、更にN−(3−クロロ−4−
メチルフェニル)−4−メチル−1,2,3−チアジア
ゾール−5−カルボキサミド原体31部を混合する。パ
ラクロロメタキシレノール0.1部よびシリコン系消泡
剤(商品名シリコンKM−73、信越化学(株)製)
0.05部を加え、ダイノミルKDL型(ワイリー・A
・バッコーフェンアクチエンゲゼルシャフト(WILLY A
BachofenAG)社製)で湿式粉砕物の平均粒子径が2μm
になるように微粉砕する。粉砕用メディアとしては1.
0〜1.5mmのガラスビーズを使用した。原体粉砕物
70部にキサンタンガム(商品名ケルザンASX、ケル
コ(株)製)の1%水溶液30部を混合し、水中懸濁農
薬製剤を得た。
を添加し、実施例1と同様の製造方法で水中懸濁製剤を
得た。 比較例2.実施例1の増粘剤をキサンタンガム(商品名
ケルザンM、ケルコ(株)製)に変更し、実施例1と同
様の製造方法で水中懸濁製剤を得た。 比較例3.実施例1の増粘剤をキサンタンガム(商品名
ロドポール23、ローディア日華(株)製)に変更し、
実施例1と同様の製造方法で水中懸濁製剤を得た。
ガム(商品名モナートガムDA、大日本製薬(株)製)
に変更し、実施例1と同様の製造方法で水中懸濁製剤を
得た。 比較例5.実施例1の増粘剤をウェランガム(商品名K
1A96、ケルコ(株)製)に変更し、実施例1と同様
の製造方法で水中懸濁製剤を得た。 比較例6.実施例1の増粘剤をポリサッカライド(商品
名レオザン、ローディア日華(株)製)に変更し、実施
例1と同様の製造方法で水中懸濁製剤を得た。
験 側条施用に使用する液体肥料との混用試験を実施した。
250mlの供栓付きメスシリンダーに液体肥料(グリ
ーンペースト1号、東京化研(株)製)を250ml入
れる。試験例1よび比較例1〜5により得られた製剤を
1g投入し、供栓をした後1秒間に1回の割合で30回
転倒させる。1時間静置後、分離・凝集・未分散の有無
を観察した。結果を表1に示す。
側条施用に使用される液体肥料との混用が可能である。
また、比較例中のケルザンASX以外の増粘剤を使用し
た場合、混用時に凝集が認められ、比較例1の増粘剤無
添加の場合は混用可能であることから、側条施用に使用
する肥料との混用可否は増粘剤の選択に起因している。
製剤を100mlプラスチックボトルにいれ、40℃3
ヶ月の条件で保存した。保存後に製剤の分離を測定し
た。結果を表2に示す。
た。増粘剤を含まない比較例1では保存安定性に欠けて
おり、成分固化の恐れもあり実用的では無い。
00mlを側条施用用液体肥料(グリーンペースト1
号、東京化研(株)製)40リットルに直接投入し混合
した後、側条施肥装置付き田植機を用いて田植えと同時
に側条施用した。また、対照として市販の混用前に水に
希釈してから液体肥料と混用するオリゼメート顆粒水和
剤(北興化学(株)製)500gを予め500mlの水
に分散させた後、側条施用用液体肥料(グリーンペース
ト1号、東京化研(株)製)40リットルに混合し、側
条施肥装置付き田植機を用いて田植えと同時に側条施用
した。施用69日後の稲いもち病に対する防除価を病班
面積率から判定した。結果を表3に示す。
体肥料と混用しなければならない比較例のオリゼメート
顆粒水和剤以上の防除価を示した。本発明の水中懸濁農
薬製剤を用いた場合、簡便な作業で従来技術同等以上の
いもち病防除効果を得ることができた。
側条施用に使用する液体肥料との混用が可能で、静置安
定性も良好であり、生物効果も予め希釈してから液体肥
料と混用する顆粒水和剤より優れていた。
により、従来のような散布作業中の凝集等が無いため予
め作り置きした液体肥料等と農薬散布液を攪拌等せずに
散布できる。このことにより、田植え時同時に肥料施
用、農薬散布を効率良く行うことができ、簡便な散布装
置を用いても省力的な農作業が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 常温で固体かつ水難溶性又は不溶性の農
薬原体1種以上を50重量%以下、界面活性剤を0.1
〜10重量%及び酸に対して粘度安定性を有する増粘剤
を0.01〜1重量%を含有し、側条施用に使用する液
体肥料と混用可能かつ静置安定性の良好な水中懸濁農薬
製剤。 - 【請求項2】 酸に対して粘度安定性を有する増粘剤が
側条施用に使用される液体肥料と混用可能なキサンタン
ガムである請求項1記載の水中懸濁農薬製剤。 - 【請求項3】 酸に対して粘度安定性を有する増粘剤が
無機塩の存在により増粘効果に影響を受けないキサンタ
ンガムである請求項1記載の水中懸濁農薬製剤。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3いずれか1項記載の
水中懸濁農薬製剤の有効量と側条施用に使用される液体
肥料の有効量を混用して施用することを特徴とする請求
項1乃至3いずれか1項記載の水中懸濁農薬製剤の使用
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002353058A JP2003231603A (ja) | 2001-12-04 | 2002-12-04 | 液体肥料と混用可能な水中懸濁農薬製剤及びその使用方法 |
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JP2001-369433 | 2001-12-04 | ||
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JP (1) | JP2003231603A (ja) |
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2002
- 2002-12-04 JP JP2002353058A patent/JP2003231603A/ja active Pending
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