JP2003231542A - 食器洗浄機用洗浄剤及び計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品 - Google Patents

食器洗浄機用洗浄剤及び計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品

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JP2003231542A
JP2003231542A JP2002291193A JP2002291193A JP2003231542A JP 2003231542 A JP2003231542 A JP 2003231542A JP 2002291193 A JP2002291193 A JP 2002291193A JP 2002291193 A JP2002291193 A JP 2002291193A JP 2003231542 A JP2003231542 A JP 2003231542A
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dishwasher
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built
detergent
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JP2002291193A
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English (en)
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Tatsuo Sugimoto
達夫 杉本
Migiko Suzuki
右子 鈴木
Toru Ogawa
徹 小川
Atsushi Ichiyanagi
厚史 一柳
Kazuo Horie
和生 堀江
Hideo Kuroda
英男 黒田
Hisashi Kamiya
恒 神谷
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計量性及び使用性が良好となる食器洗浄機用
洗浄剤及び計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品
を提供する。 【解決手段】 計量器内蔵容器に収容される食器洗浄機
用洗浄剤であって、該食器洗浄機用洗浄剤が界面活性剤
10%以下、嵩密度0.8g/cm3以上、安息角30
°〜50°、全量を100質量%とした時の直径710
μm以上の粒径が12%未満であり、かつ、直径180
μm未満の粒径が12%以下となることを特徴とする食
器洗浄機用洗浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計量器内蔵容器に
好適に収容される食器洗浄機用洗浄剤及び計量器内蔵容
器入り食器洗浄機用洗浄剤製品に関する。
【0002】
【従来技術】近年、自動食器洗浄機は、ここ数年急激に
普及しており、普及に伴って狭い台所やシステムキッチ
ンに組み込まれたものなどがあり、洗浄剤の保管場所も
自動食器洗浄機の上やシンクの下など様々である。
【0003】既存の食器洗浄機用洗浄剤の多くは、箱の
上部が大きく開口する容器から付属のスプーンで秤り取
り食器洗浄機の中に入れて使用するものであった。この
容器に収容された食器洗浄機用洗浄剤を用いる場合に、
洗浄する食器類が多い場合やシステムキッチンに組み込
まれた大型のタイプでは、計量スプーンで秤り取る回数
を2〜3回に増やして使用量を調節して使用するもので
ある。
【0004】しかしながら、秤り取る回数が多くなれば
なるほど、その際の洗浄剤がこぼれる又は粉の飛散が生
じ周りが汚れやすくなる点に課題がある。また、計量ス
プーンによる目分量による計量の不正確、不正確である
がゆえに標準量より多く使用し続けることにより食器の
傷みを亢進することが派生することとなる。これらの食
器洗浄機用洗浄剤製品を使う場所は、そのほとんどが台
所であり、台所には食品や食器、さらには食事をするテ
ーブルやダイニングが近くにあり、粉の飛散はきわめて
不快であると共にその周囲で行われる生活行動には好ま
しくないものである。更に、台所での後片付け仕事に伴
って、食器洗浄機に食器を入れるため、濡れた手で洗浄
剤を取り扱うことになり、指に洗浄剤が付着し皮膚への
不快感を生じることがある。これを防ぐには、手を拭く
または乾かす等の手間を必要とし、使用性が悪くなる点
に課題があるのが現状である。
【0005】一方、衣服用洗浄剤等を計量するための計
量器を内蔵し、1回の必要量を振りだすことのできる洗
浄剤用容器は、既に数多くの構造のものが知られている
(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】特公平7―116480号公報(特許請
求の範囲等)
【特許文献2】特開平9―194896号公報(特許請
求の範囲等)
【0007】しかしながら、上記特許文献1及び2に記
載される計量機を内臓する容器に食器洗浄機用洗浄剤を
充填してみると、十分に計量されない場合、または、十
分に排出されない場合があったり、使用性などに課題を
生じるものである。すなわち、食器洗浄機用洗浄剤は一
般家庭の衣服用洗剤などで用いられている粒状洗剤など
の成分と配合組成(配合量、製造方法等)が異なり、こ
れらで得られた食器洗浄機用洗浄剤を、例えば、傾動、
倒立、正立などを繰り返すことにより計量する計量器内
蔵容器に充填して使用してみると、食器洗浄機用洗浄剤
の成分同士が凝集したり、組成が不均一になったり、ま
た、計量器内に食器洗浄機用洗浄剤が付着したりして、
十分に計量されない場合や排出されない場合があるなど
の課題を生じることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするも
のであり、従来の計量スプーン等で秤り取ることによる
粉の飛散、不必要な浪費などを防ぐことができると共
に、計量器内蔵容器に収容した場合において食器洗浄機
用洗浄剤の計量器内での付着及び凝集などを防止して優
れた計量性及び使用性を有する食器洗浄機用洗浄剤及び
計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等について、計量器内蔵容器に収容される食
器洗浄機用洗浄剤成分等について鋭意検討した結果、界
面活性剤の量を特定量以下に配合すると共に、洗浄剤の
嵩密度及び安息角を特定範囲とし、かつ、その粒度分布
を特定範囲とすることにより、上記目的の食器洗浄機用
洗浄剤及び計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品
が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った
のである。すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存す
る。 (1) 計量器内蔵容器に収容される食器洗浄機用洗浄剤で
あって、該食器洗浄機用洗浄剤が界面活性剤10%以
下、嵩密度0.8g/cm3以上、安息角30°〜50
°、全量を100質量%とした時の直径710μm以上
の粒径が12%未満であり、かつ、直径180μm未満
の粒径が12%以下となることを特徴とする食器洗浄機
用洗浄剤。 (2) 上記(1)記載の食器洗浄機用洗浄剤を収容する容器
本体部と、該容器本体部内の洗浄剤を必要量排出するべ
く、傾けあるいは倒した時に次回分の洗浄剤を量り取る
計量器を備えた蓋部とを有する計量器内蔵容器からな
り、該容器を傾けあるいは倒した時に蓋部の中に次回分
の洗浄剤が流入口と排出口に挟まれた空間部に蓄えら
れ、この状態が視認される材質で成型されたことを特徴
とする計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品。 (3) 1回の排出量が3g〜6gの範囲である上記(2)記
載の計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の食器洗浄機用洗浄剤は、計量器
内蔵容器に収容される食器洗浄機用洗浄剤であって、該
食器洗浄機用洗浄剤が界面活性剤10%以下、嵩密度
0.8g/cm3以上、安息角30°〜50°、全量を
100質量%とした時の直径710μm以上の粒径が1
2%未満であり、かつ、直径180μm未満の粒径が1
2%以下となることを特徴とするものである。
【0011】本発明において計量器内蔵容器に収容され
る食器洗浄機用洗浄剤成分としては、上記各特性を有す
ることができるものであれば、食器洗浄機用粉末洗剤に
一般的に使われている洗浄成分を使用することができ
る。これらの食器洗浄機用粉末洗剤に用いられる成分と
しては、アルカリ剤、界面活性剤、酸化剤及びキレート
剤などが挙げられる。用いることができるアルカリ剤と
しては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩及び各種珪酸
塩類等が挙げられる。具体的なアルカリ金属としては、
例えば、ナトリウムやカリウムを挙げることができる。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。また、
アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムを挙げることが
できる。アルカリ金属珪酸塩としては、例えば、オルト
珪酸ナトリウム、オルト珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリ
ウム、メタ珪酸カリウム等を挙げることができる。これ
らのうちで最も一般的に使用されるアルカリ剤は、炭酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムであ
る。これらのアルカリ剤の配合量は、特に限定するもの
ではないが、本発明の洗浄剤全量(100質量%、以下
同様)に対して、1〜90質量%(以下、単に「%」と
いう)、好ましくは、5〜80%の範囲で用いられる。
【0012】用いることができるキレート剤は、特に限
定されるものではないが、例えば、アミノカルボン酸、
オキシカルボン酸、ポリマー、縮合リン酸などの金属
塩、特にナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属
塩が挙げられる。アミノカルボン酸塩としては、具体的
には、アルカリ金属エチレンジアミン4酢酸塩、アルカ
リ金属ニトリロ3酢酸塩、アルカリ金属ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン3酢酸塩、アルカリ金属ジエチレン
トリアミン5酢酸塩、アルカリ金属トリエチレンテトラ
アミン6酢酸塩、アルカリ金属ヒドロキシイミノ2酢酸
塩、アルカリ金属ヒドロキシアミノ酢酸塩、アルカリ金
属グリシン塩、アルカリ金属ジヒドロキシエチルグリシ
ン等を挙げることができる。オキシカルボン酸として
は、具体的には、グルコン酸、クエン酸、グリコール
酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等を挙げることができる。
また、ポリマーとしては、具体的には、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ア
クリル酸とビニル化合物との共重合体、アクリル酸とマ
レイン酸との共重合体、マレイン酸重合体のアルカリ金
属塩等を挙げることができる。更に、縮合リン酸塩とし
ては、具体的には、アルカリ金属ピロリン酸塩、アルカ
リ金属トリポリリン酸塩、アルカリ金属ヘキサメタリン
酸塩、アルカリ金属ポリリン酸塩等を挙げることができ
る。これらのキレート剤の配合量は、特に限定するもの
ではないが、本発明の洗浄剤全量に対して、5〜80
%、好ましくは、10〜70%の範囲で用いられる。
【0013】用いることができる酸化剤は、特に限定さ
れるものではないが、次亜塩素酸ナトリウムや過酸化水
素等の溶液状の酸化剤は形態的に使用できない。用いる
ことができる酸化剤としては、例えば、モノパーオキシ
フタル酸等の有機酸またはその塩、アルカリ金属の過硼
酸塩、過炭酸塩、過ケイ酸塩等の水溶液中で過酸化水素
を発生する過酸化物などを使用することができる。これ
らのうちで、最も一般的に使用される酸化剤は過硼酸ナ
トリウムや過炭酸ナトリウムである。酸化剤は、洗浄力
の増強剤や殺菌剤として使用されるが、高濃度で常用し
た場合には、食器の絵柄の変色や塩素による食器洗浄機
自体の腐食等の原因となるので、洗浄剤の用途により好
ましい配合量が適宜設定される。酸化剤の配合量は、特
に限定するものではないが、本発明の洗浄剤全量に対し
て、0.1〜40%、好ましくは、1〜20%の範囲で
用いられる。
【0014】また、本発明に用いる界面活性剤として
は、特に、ノニオン性界面活性剤が好ましい。これは、
ノニオン性界面活性剤はイオン性界面活性剤とは異な
り、温度が高温曇点以上に上昇すると発泡性が低下する
からである。食器洗浄機で使用する場合には、発泡性の
高い界面活性剤は使用不可能であり、低発泡性若しくは
無泡性の界面活性剤に限定されることとなる。用いるこ
とかできる界面活性剤は、特に限定されずいずれも使用
することができ、例えば、エトキシ化ノニルフェノール
類、エトキシ化オクチルフェノール類、エトキシ化ソル
ビタン脂肪酸エステル類及びこれらのプロピレンオキシ
ド付加物等が挙げられる。具体的には、アルコール乃至
フェノールに1分子当たり平均1〜10、好ましくは2
〜6のエチレンオキサイドと、平均0〜12、好ましく
は2〜6のプロピレンオキサイドとをランダム又はブロ
ック付加した構造をもつ化合物、例えば、エトキシ化第
1級脂肪族アルコール類、エトキシ化第2級脂肪族アル
コール類及びこれらのプロピレンオキサイド付加物など
が挙げられる。
【0015】本発明において、界面活性剤の配合量は、
洗浄剤全量に対して、10%以下、好ましくは、0.5
〜8%、更に好ましくは、1〜6%の範囲で用いられ
る。界面活性剤の配合量が10%を越えると、泡立ち抑
制の面と粉体流動性が損なわれることから、好ましくな
い。
【0016】更に、これらの有効成分の他に、本発明の
効果を損なわない範囲内で、その他任意成分としては、
例えば、エタノール、プロピレングリコールや精製水等
の溶媒類や、酵素、無機金属塩、有機性及び/又は無機
性の固形化剤、pH調整剤、抗菌・殺菌剤、消臭剤、安
定剤、イオン性界面活性剤、高分子、無機塩類等、洗浄
機用洗浄剤中に一般的に配合されている物質を適宜配合
することもできる。
【0017】本発明の食器洗浄機用洗浄剤は、上述の各
成分を常法により配合することにより調製されるもので
あるが、本発明の目的の効果を発揮させるためには、該
食器洗浄機用洗浄剤の粉体特性、すなわち、嵩密度を
0.8g/cm3以上、好ましくは0.9〜1.5g/
cm3とし、安息角を30°〜50°とし、かつ、全量
を100質量%とした時の直径710μm以上の粒径が
12質量%未満であり、かつ、直径180μm未満の粒
径が12質量%以下とすることが必要である。本発明で
は、計量原理が容積で行う方法であるために、食器洗浄
機用洗浄剤の嵩密度が0.8g/cm3未満であると、
1回の計量で必要量の洗浄剤が計量できない場合があ
り、使用性等が低下する原因となる場合があり、好まし
くない。
【0018】また、本発明では、食器洗浄機用洗浄剤の
安息角を30°〜50゜の範囲とすることにより正確な
計量性が確保されるが、安息角が30゜未満であると流
動性が良くなると共に、計量部分へ流動性の優れる比較
的大きな粒子が先に流れ込み、複数成分を混合した場合
の食器洗浄機用洗浄剤では分級が生じ易くなり、計量し
た1回分の成分の均一性が損なわれることとなる。ま
た、安息角が50゜を越えると、流動性が悪くなり、容
器を傾ける、あるいは倒立させた時に急激な粉体の移動
や計量部分への粉体の移動が得られなくなって必要量が
足りない、あるいは計量の正確さが著しく損なわれ、本
発明の目的とする使用性の良好な食器洗浄機用洗浄剤は
得られないこととなる。
【0019】更に、本発明の食器洗浄機用洗浄剤は、全
量を100%とした時の直径710μm以上の粒径が1
2%未満であり、かつ、直径180μm未満の粒径が1
2%以下とすることが必要である。この各粒度分布の範
囲を充足することにより、より計量性及び使用性に優れ
た粉体特性を得ることができる。直径710μm以上の
粒径が12%を越えると、分級が生じ易くなり、また、
直径180μm未満の粒径が12%を越えると、流動性
が悪くなり、好ましくない。
【0020】このように構成される特性の食器洗浄機用
洗浄剤を収容する計量器内蔵容器としては、洗浄剤を計
量するための計量器を内蔵し、1回の排出量(必要
量)、好ましくは、1回の排出量が3g〜6gの範囲で
振りだすことのできる洗浄剤用容器構造であれば、特に
限定するものでないが、好ましくは、上記特性の食器洗
浄機用洗浄剤を収容する容器本体部と、該容器本体部内
の洗浄剤を必要量排出するべく、傾けあるいは倒した時
に次回分の洗浄剤を量り取る計量器を備えた蓋部とを有
する計量器内蔵容器からなり、該容器を傾けあるいは倒
した時に蓋部の中に次回分の洗浄剤が流入口と排出口に
挟まれた空間部に蓄えられ、この状態が視認される材
質、例えば、透明部材又は半透明部材で成型された容器
が挙げられる。このように構成される本発明の食器洗浄
機用洗浄剤では、計量器内蔵容器に収容して使用する場
合において、食器洗浄機用洗浄剤の界面活性剤を10%
以下、嵩密度を0.8g/cm3以上、安息角を30°
〜50°とし、全量を100質量%とした時の直径71
0μm以上の粒径を12%未満とし、かつ、直径180
μm未満の粒径を12%以下とすることにより、初めて
優れた計量性及び使用性を備えたものとなる。
【0021】次に、本発明の計量器内蔵容器入り食器洗
浄機用洗浄剤製品は、上記特性を有する食器洗浄機用洗
浄剤を収容する容器本体部と、該容器本体部内の洗浄剤
を必要量排出するべく、好ましくは、1回の排出量が3
g〜6gの範囲で排出するべく、傾けあるいは倒した時
に次回分の洗浄剤を量り取る計量器を備えた蓋部とを有
する計量器内蔵容器からなり、該容器を傾けた時に蓋部
の中に次回分の洗浄剤、好ましくは、1回の排出量が3
g〜6gの範囲となる洗浄剤が流入口と排出口に挟まれ
た空間部に蓄えられ、この状態が視認される材質、例え
ば、透明部材又は半透明部材で成型されたことを特徴と
するものである。
【0022】本発明の洗浄剤製品に用いる計量器内蔵容
器としては、上記構成となる構造のものであれば、特に
限定されるものではなく、例えば、図1〜図4に示され
る第1実施形態の計量器内蔵容器1、若しくは、図5〜
図6に示される第2実施形態の計量器内蔵容器30、ま
たは、図7〜図8に示される第3実施形態の計量器内蔵
容器60が挙げられる。図1〜図4に示す第1実施形態
の計量器内蔵容器1は、図1〜図4に示すように、有底
筒状の容器本体部2と、この容器本体部2の上側部に螺
合部3aで着脱自在に螺合された定量吐出部材となる計
量器部4とを備えたものである。容器本体部2は、合成
樹脂あるいはガラスなどの透明又は半透明部材からなる
視認性を有する材質、または不透明な材質で形成された
ものであり、上端開口部3から内部に上記特性の食器洗
浄機用洗浄剤が収容されるものである。なお、食器洗浄
剤は、容器本体部2の全容積に対し、体積率で5〜95
%の範囲で使用され、この範囲を外れると、正確な計量
に支障をきたし、好ましくない。また、容器本体部2を
合成樹脂とした場合には、可塑剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤等、ホコリ付着防止や食器洗浄剤に配合された香
料などの劣化防止を目的として、必要に応じて配合する
ことが可能である。
【0023】計量器部4は、容器本体部2と外径が等し
く成形され、この計量器部4が容器本体部2に取り付け
られた状態において、この容器1は計量精度の点から、
全体として円筒状の外観を有している。この計量器部4
は、透明又は半透明部材からなる視認性を有する材質か
らなる合成樹脂などで成形された有蓋円筒状の成形物で
あり、底板部5と、外筒部9と、天板部12とを備えて
いる。上記底板部5は、リング状の板状部6と、その上
面内周縁に一体に突設された中空円錐台状の中間部7
と、この中間部7の上端縁に一体に突設され、上方に延
出する円筒状部8とからなり、この底板部5は、上記容
器本体部2の上端開口部3を覆うように設けられ、上記
円筒状部8内が洗浄剤(粉粒体)の流通路Aを形成して
いる。
【0024】外筒部9は、円筒状に形成され、その下端
が上記板状部6の外周面下部に一体に設けられたリング
状連結部10を介して上記板状部6に一体に連結されて
いると共に、外筒部9の下端には下方に延出するリング
状装着部11が一体に連設され、この装着部11の内周
面には、上記容器本体部2の上側部外周面に形成された
螺合部3aと螺合する螺合部11aが形成され、これら
両螺合部3a,1laを互いに螺合することにより、上
記外筒部9及びこれと一体に底板部5が容器本体2に着
脱自在に取り付けられるものである。
【0025】天板部12は、有頭円筒状に形成され、そ
の側部12a下端部が、上記板状部6と外筒部9との間
に形成されたリング状嵌着溝13内に嵌合すると共に、
側部12a下部外周面に突設されたリング状凸部14が
これと対向して外筒部9内周面に設けられたリング状凹
部15に嵌合することにより、外筒部9に固定される。
この天板部12の天井部12b下面中央部には、円筒状
のスカート部16が一体に垂下されている。このスカー
ト部16は、上記底板部5の円筒状部8の上端部よりそ
の下方に長さ(重なり長)Lだけ延出されていると共
に、その内周面が円筒状部8の外周面と幅Wだけ離間す
るように設けられており、これにより上記スカート部1
6内に存して計量器部4の中央部上部に計量室Bが形成
されていると共に、スカート部16内周面と円筒状部8
外周面との間隙Cを介して上記計量室Bと連通する貯蔵
室Dがスカート部16外周面と天板部12の側部12a
内周面との間に存して上記計量室Bの側方下部に形成さ
れている。
【0026】更に、上記天板部12には、外周縁部に近
接して上記貯蔵室Dと連通する排出口17が形成されて
いる。そして天板部12下面には、上記排出口17側に
存して、天板部12天井部12bと天板部側部12aと
スカート部16とで形成された貯蔵室Dを区画する排出
制限板18が天板部12内にかけわたされた状態で垂下
形成されている。この排出制限板18は、内容物が貯蔵
室口内に過剰に貯蔵された場合に、この内容物が排出口
17から排出される量を制限するために設けられている
もので、その幅方向両端部が側部12aの内壁面に達す
る平坦な板状物である。また、この排出制限板18は、
この排出制限板18によって区画された一方の貯蔵室区
画部分D’と排出口17が通じるように設けられてい
る。また、図中19は、キャップとなる蓋部であり、こ
の蓋部19は天板部12の全体を覆う形状に成形され、
外筒部9の上端部に排出口17から離れた位置に設けら
れたヒンジ20を介して揺動自在に取り付けられてい
る。また、蓋部19の下面には、閉じた時に排出口17
を密に封止する位置に、筒状のコンタクトリング21が
成形されている。なお、この例では、くの字形の接続片
22が、一方の端末を蓋部19の外周面に、他方の端末
を外筒部9の外周面に、それぞれヒンジを介して取り付
けられ、これらのヒンジと前記のヒンジ20とがいわゆ
る「三点ヒンジ」を構成して、蓋部19が閉位置か、開
位置か、いずれかの位置を2値的に定位できるようにな
っている。なお、この形態では排出制限板を一部材で構
成したが、スカート部16から側部12aにわたる吐出
制限板を2枚設け、これによって貯蔵室Dを区画するよ
うにしてもよい。
【0027】上記計量器部4及び蓋部19から構成され
ることとなるキャップの材質は、視認性、吸水率及びヒ
ンジ特性から選定することが好ましく、視認性の点から
は、材質としてアクリル樹脂、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリブ
タジエン、AS樹脂(アクリロニトリルとスチレン共重
合体)等が好ましい。また、吸水率は、内容物が食器洗
浄機用洗浄剤であることを考慮すると、吸水しない材質
が好ましく、この点からは、吸水性が非常に低いポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、フッ素樹脂、
サラン樹脂、ポリメチルペンテン等が好ましい。更に、
繰り返し蓋部が開閉されるため、キャップの材質を選定
するにはヒンジ特性が重要なファクターとなり、ヒンジ
特性に優れた材質としては、ポリプロピレンが挙げられ
る。ポリプロピレンは、透明性においてアクリル樹脂に
比べ劣るが、半透明性(視認性)は有しており、総合し
て判断すると、キャップの材質としてはポリプロピレン
が最も好ましい(後述する第2実施形態及び第3実施形
態においても同様)。
【0028】このように構成される本第1実施形態の計
量器内蔵容器1の使用形態について、図3(a),
(b)及び図4を用いて説明する。まず、この計量器内
蔵容器1に上述の特性を備えた食器洗浄機用洗浄剤を充
填するには、螺合部3aを回転して容器本体部2と計量
器部4とを分離し、大きく開口された容器本体部2の上
端開口部3から食器洗浄機用洗浄剤を容器本体2に充填
した後、容器本体2と計量器部4とを螺合する。本発明
となる食器洗浄機用洗浄剤が充填された計量器内蔵容器
1の該洗浄剤を定量排出する場合は、図3(a)に示す
ように、まずこの計量器内蔵容器1を蓋部19を閉じた
まま底部を上にした倒立状態とする。この操作により容
器本体部2内の食器洗浄機用洗浄剤は、流通路Aを通過
して落下し、計量室Bに流入する。この時、間隙CのL
/Wが1.0以上とすることにより、間隙Cを通過する
食器洗浄機用洗浄剤に適度な流動抵抗が付与されるの
で、食器洗浄機用洗浄剤が間隙Cを通過して貯蔵室Dに
あふれ出ることはなく、計量室Bを満たした状態で容器
本体部2からの食器洗浄機用洗浄剤の落下は自然停止す
る。従って、計量室Bに流入する食器洗浄機用洗浄剤の
容量は常に一定となる。
【0029】次いで、計量器内蔵容器1を正立させる
と、図3(b)に示すように、計量室B内に充填された
食器洗浄機用洗浄剤は、間隙Cを通って貯蔵室口に流下
し、計量室B内に食器洗浄機用洗浄剤が残留することが
なく、計量室Bで計量された食器洗浄機用洗浄剤は定量
的に貯蔵室Dに移行する。この状態でキャップ部材19
を開き、図4に示すように、計量器内蔵容器1を転倒又
は傾斜させると、貯蔵室Dに蓄えられた食器洗浄機用洗
浄剤は排出口17から排出されるものとなる。この際、
容器本体部2内の食器洗浄機用洗浄剤が流通路Aから計
量室B内に流入する。この場合、誤操作等により排出1
7を閉止した状態のままで計量器内蔵容器1を複数回、
倒立と正立を繰り返し、この状態で計量器内蔵容器1の
キャップ部材19を開状態とし、貯蔵室口内の食器洗浄
機用洗浄剤を排出すると、この食器洗浄機用洗浄剤が過
剰量あるので、通常操作での排出量に比べ、その排出量
が多くなるおそれがあるが、上記した計量器内蔵容器1
では、貯蔵室D内の食器洗浄機用洗浄剤の一部が排出制
限板18によって排出を阻止されるので、その排出量を
一定範囲内に抑えることができる。また、傾斜状態から
正立状態に戻す途中で余分な食器洗浄機用洗浄剤がこぼ
れ出す、いわゆる「粉切れが悪い」という現象も回避さ
れることとなる。
【0030】このように構成される第1実施形態の計量
器内蔵容器1では、上述の特性を有する食器洗浄機用洗
浄剤が収容され、該容器を倒立−正立−振り出しの一連
の操作を実施しても、余分の食器洗浄機用洗浄剤が排出
されることがなく、排出量のバラツキが少なく円滑に排
出される計量性の良好な計量器内蔵容器が得られること
となる。また、本実施形態の計量器内蔵容器1では、誤
操作等により、食器洗浄機用洗浄剤が貯蔵室Dに過剰量
であっても、排出量を一定範囲内に抑えることができ、
更に排出制限板18が取り付けられていれば、倒立状態
から正立状態に戻す途中で余分な食器洗浄機用洗浄剤が
こぼれ出す、いわゆる「粉切れが悪い」という現象も回
避され、定立性が更に向上するものである。また、本第
1実施形態の計量器内蔵容器1では、食器洗浄機用洗浄
剤の詰め替えは、螺合部3aを回動して容器本体部2と
計量器部4とを分離し、大径の容器本体部2の上端開口
部3から容器本体部2に充填した後、容器本体部2と計
量器部4とを螺合すればよいので極めて容易である。従
って、この計量器内蔵容器lは詰め替え用容器として繰
り返し上記特性の食器洗浄機用洗浄剤を補充して使用で
き、経済的かつ省資源的なものとなる。
【0031】図5及び図6は、第2実施形態となる計量
器内蔵容器30である。この計量器内蔵容器30は、基
本的に上記第1実施形態と同様の操作により定量排出さ
れるものであり、上記特性の自動食器用洗浄剤を収容す
る有底筒状の容器本体部31と、この容器本体部31の
上側部に螺合部で着脱自在に螺合する定量吐出部材とな
る視認性を有する部材からなる計量器部32を有する計
量本体部40及び該計量本体部40に固着される蓋部5
0とを備えたものである。この実施形態の計量器内蔵容
器30において、上述の特性を備えた食器洗浄機用洗浄
剤を充填するには、図5(a)に示すように、まず、螺
合部31aを回転して容器本体部31と計量器部32を
有する計量本体部部40とを分離し、大きく開口された
容器本体部31の上端開口部から食器洗浄機用洗浄剤を
容器本体31に充填した後、容器本体31と計量器部3
2を有する計量本体部40とを螺合する。本発明となる
食器洗浄機用洗浄剤が充填された計量器内蔵容器30の
該洗浄剤を定量排出する場合は、図5(b)に示すよう
に、まずこの計量器内蔵容器30の底部を上にして傾け
た状態とする。この操作により容器本体部31内の食器
洗浄機用洗浄剤は、計量本体部40に設けられる流通路
33を通過し、計量室34に流入する。この時、蓋部5
0に垂下する流動制御板51及び計量本体部40に設け
られる流通路33により、一定量の食器洗浄機用洗浄剤
が貯蔵された状態で容器本体部31からの食器洗浄機用
洗浄剤の落下は自然停止する。従って、計量室34に流
入する食器洗浄機用洗浄剤の容量は常に一定となる。な
お、52は排出口である。
【0032】次いで、計量器内蔵容器31を正立させる
と、図6(a)に示すように、計量室34内に充填され
た食器洗浄機用洗浄剤は、計量器部32に流下し、計量
室34内に食器洗浄機用洗浄剤が残留することがなく、
計量室34で計量された食器洗浄機用洗浄剤は定量的に
計量器部32に移行する。この状態で、図6(b)に示
すように、計量器内蔵容器31を転倒又は傾斜させる
と、計量器部32に蓄えられた食器洗浄機用洗浄剤は排
出口52から排出されるものとなる。この際、容器本体
部31内の食器洗浄機用洗浄剤が流通路33から計量室
34内に流入する。この流入し貯蔵される食器洗浄機用
洗浄剤は次回分に排出される食器洗浄機用洗浄剤とな
る。上記排出後、容器本体部31を正立させると、図6
(c)に示すように、次回分に排出される食器洗浄機用
洗浄剤が計量器部32内に貯蔵されるものとなる。この
ように構成される実施形態の計量器内蔵容器30では、
上述の特性を有する食器洗浄機用洗浄剤が収容され、該
容器を傾け(倒立)−正立−振り出しの一連の操作を実
施しても、余分な食器洗浄機用洗浄剤が排出されること
がなく、排出量のバラツキが少なく円滑に排出される計
量性の良好なものとなる。
【0033】図7及び図8は、第3実施形態となる計量
器内蔵容器60である。この計量器内蔵容器60は、基
本的に上記第1実施形態と同様の操作により定量排出さ
れるものであり、図7(a)〜(d)に示すように、上
記特性の自動食器用洗浄剤を収容する有底筒状の高分子
ポリマー(高密度ポリエチレン:HDPE)からブロー
成形された弾性変形可能な容器本体部61と、この容器
本体部61の上側部に螺合部で着脱自在に螺合する定量
吐出部材となる視認性を有する部材からなる計量器部を
有する計量本体部70及び該計量本体部70に固着され
るヒンジ部80aを有する蓋部80とを備えたものであ
り、キャップを構成することとなる計量本体部70及び
蓋部80はポリプロピレン(PP)から構成されてお
り、弾性変形をしないものとなっている。なお、上記容
器本体部61の材質をHDPEの代わりに、低密度ポリ
エチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)を使用
してもよい。
【0034】この第3実施形態となる計量器内蔵容器6
0は、蓋部80の蓋体81が蓋部80の天面82に対し
て、20〜50度の傾斜(R)が設けられている点、蓋
体81の面積が蓋部80の天面全体の半分以下とした点
で、上記第1実施形態の計量器内蔵容器1と基本的に異
なるものであり、その他の構成(内部の計量本体部の構
成)は略共通するものである。なお、第1実施形態の計
量器内蔵容器1では、蓋部19が天面全体にあり、天面
に対して傾斜角のない(0度)の形態を示すものであ
る。また、第1実施形態の計量器内蔵容器1と同様の構
成は同一符号を付けてその説明を以下において省略す
る。
【0035】この第3実施形態の計量器内蔵容器60で
は、蓋体81の面積を蓋部80の天面全体の半分以下と
することにより、蓋体81を開けたときの大きさを小さ
くして、食器洗浄機に入れた食器に当たらないように工
夫しているものであり、また、蓋体81の部分が片手で
容易に開閉できるようにしたものである。また、この第
3実施形態の計量器内蔵容器60では、洗浄剤の振り出
しは、蓋体81の開閉部に設けられた傾斜(R:20〜
50度)により、スムーズに投入が可能となるものであ
る。この傾斜が20度未満では、片手で操作できても、
開いた蓋体81部分が食器に若干当たり易くなり、逆に
50度を越えると、片手で操作することが若干難しくな
り、所定の場所に洗浄剤を投入することが難しくなるこ
とがある。また、天面の面積は、1回の計量質量3〜6
gの範囲では、直径45mm程度が好ましく、蓋体81
の開閉部は天面が全て開閉部と仮定した場合に比較し
て、その15〜40%程度が好ましい。蓋体81の面積
が40%より大きくなると、開封時、蓋が食器に若干当
たり易くなり、逆に15%より低くなると、洗浄剤を投
入するとき、若干出難くなることとなる。
【0036】この実施形態の計量器内蔵容器80におい
て、上述の特性を備えた食器洗浄機用洗浄剤を充填、定
量排出する場合は、上述の第1実施形態と同様の操作に
より行うことができる。すなわち、洗浄剤を充填等する
には、図7(a)に示すように、螺合部3aを回転して
容器本体部61と計量本体部70とを分離し、大きく開
口された容器本体部61の上端開口部から食器洗浄機用
洗浄剤を容器本体部61に充填した後、容器本体部61
と計量本体部70とを螺合することにより行う。また、
計量器内蔵容器60の該洗浄剤を定量排出する場合は、
図8(a)及び(b)に示すように、この計量器内蔵容
器60を14度以上傾けることで容器本体部61内に充
填された洗浄剤が計量室Bに入り、容器本体部61を図
8(c)に示すように、元に戻すことで計量されること
となる。次いで、蓋部80の蓋体81を開け、容器本体
部61を再度傾けると、計量室Bで計量された洗浄剤を
全自動食器洗い機に投入でき、同時に、次の洗浄剤が計
量室B内に入る。この容器本体61を元に戻せば、必要
量が計量されることとなる。なお、容器本体部61の傾
ける角度が140度に満たないと、洗浄剤の移動が充分
ではなく正確に計量できない場合がある。
【0037】このように構成される第3実施形態の計量
器内蔵容器60では、上述の特性を有する食器洗浄機用
洗浄剤が収容され、該容器を傾け(倒立)−正立−振り
出しの一連の操作を実施しても、余分な食器洗浄機用洗
浄剤が排出されることがなく、排出量のバラツキが少な
く円滑に排出される計量性の良好なものとなる。また、
この第3実施形態となる計量器内蔵容器60は、蓋部8
0の蓋体81が蓋部80の天面82に対して、20〜5
0度の傾斜(R)が設けられると共に、蓋体81の面積
が蓋部80の天面全体の半分以下としたものであるの
で、蓋体81を開けたときの大きさを小さくして、食器
洗浄機に入れた食器に当たることがなく、しかも、蓋体
81の部分が片手で容易に開閉することができ、更に、
洗浄剤の振り出しは、蓋体81の開閉部に設けられた傾
斜(R:20〜50度)により、スムーズに投入が可能
となるものである。なお、図9は、第3実施形態の蓋部
80の変形形態であり、この形態の蓋部90は、蓋体9
1部分が第3実施形態と同様に天面の一部にあり、蓋体
91は傾斜角を持たない(0度)ものであり、傾斜角
(20〜50度)を有する上記第3実施形態と異なるも
のであり、他の構成は上記第3実施形態と同様である。
【0038】このように構成される自動食器洗浄機用洗
浄剤製品では、本発明の特性を有する食器洗浄機用洗浄
剤を収容する容器本体部と、該容器本体部内の洗浄剤を
必要量排出するべく、傾けあるいは倒した時に次回分の
洗浄剤を量り取る計量器を備えた蓋部とを有する計量器
内蔵容器からなり、該容器を傾けた時に蓋部の中に次回
分の洗浄剤が流入口と排出口に挟まれた空間部に蓄えら
れ、この状態が視認される材質で成型されているので、
容器本体部を傾け(倒立)−正立−振り出しの一連の操
作で排出量のバラツキがなく円滑に排出されることとな
るので、計量性及び使用性に優れたものとなる。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により更に
詳述するが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。
【0040】〔実施例1〜10及び比較例1〜5〕下記
表1及び2に示す各嵩密度、安息角及び粒度分布を有す
る食器洗浄機用粉末洗浄剤を調製した。なお、表3は、
表1及び表2で使用した香料の配合組成である。各嵩密
度、安息角及び粒度分布は下記方法により測定したもの
である。 (1)嵩密度の測定法 約1L容の円柱状容器に粉末洗浄剤を一定速度にて静か
に充填し、すりきり後の重量を量り、重量/容積(g/
mL)にて算出した。 (2)安息角の測定法 10×10×3cmの透明直方体に粉末洗浄剤を充填
し、側面の排出口を開き、重力により排出させ、残留し
ている粉末洗浄剤の傾斜角(°)を測定した。 (3)粒度分布の測定法 直径20cm、深さ4.5cmのステンレス製ふるいを
用い、左右前後50回ずつ振幅15cmにてふるった
後、測定量100gに対するふるい上の残渣の割合を算
出した。
【0041】得られた各特性となる食器洗浄機用粉末洗
浄剤を図1〜図3に準拠し、及び下記仕様となる計量器
内蔵容器に入れ、下記方法により使用性、計量性を評価
した。これらの結果を下記表1及び2に示す。 〔計量器内蔵容器の仕様〕 容器本体部2の内容積:600cm3 円筒状部8の内径:12mm スカート部16の内径:24mm 計量室Bの高さ(円筒状部上端面と天板部12下面との
間の距離):14mm 間隙幅(円筒状部8とスカート部との幅)W:3mm 重なり長さL:7mm スカート部16外周面と天板部12の側部12a内周面
との間の距離:7mm
【0042】〔使用性の評価方法〕容器を図1の正立状
態から図4の傾斜角度状態まで約2秒間で傾けた場合、
粉末洗浄剤が計量容器から抵抗なく連続的に排出され、
3〜6gの排出量が得られる場合を良好(○評価)と
し、これ以外の場合を不良(×評価)とした。 〔計量性の評価方法〕上記使用性の評価方法にて排出さ
れた粉末洗浄剤の重量を測定した。なお、5回の平均値
で評価した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】上記表1及び表2の結果から明らかなよう
に、本発明の範囲となる実施例1〜10は、本発明の範
囲外となる比較例1〜5に較べて、使用性、計量性に優
れたものであることが判明した。具体的にみると、実施
例1〜10は、界面活性剤が10%以下であり、洗浄剤
の嵩密度が0.8g/cm3以上、安息角が30°〜5
0°の範囲となり、全量を100質量%とした時の直径
710μm以上の粒径が12%未満であり、かつ、直径
180μm未満の粒径が12%以下となる食器洗浄機用
洗浄剤は、計量性、使用性に優れたものとなり、計量器
内蔵容器の好適であることが判明した。これに対して、
比較例1〜5を見ると、比較例1及び2は界面活性剤の
配合量、安息角、直径180μm未満の粒径が本発明の
範囲外となるものであり、比較例3及び4は、安息角、
直径710μm以上の粒径が本発明の範囲外となるもの
であり、比較例5は界面活性剤の配合量、嵩密度、安息
角が本発明の範囲外となるものであり、これらの場合
は、使用性及び計量性に劣ることが判る。以上のよう
に、同じ構造の計量器内蔵容器を使用した場合におい
て、食器洗浄機用洗浄剤の界面活性剤の配合量、嵩密
度、安息角、粒度分布の相違により、計量性、使用性が
相違するものとなり、本発明の食器洗浄機用洗浄剤を計
量器内蔵容器内に収容して使用した場合には、優れた計
量性及び使用性を発揮せしめることとなる。
【0047】〔実施例11〜18及び比較例6〜7〕下
記表4に示す各嵩密度、安息角及び粒度分布を有する食
器洗浄機用粉末洗浄剤(配合例A,B)を調製した。な
お、各嵩密度、安息角及び粒度分布は上記方法により測
定したものである。得られた各特性となる食器洗浄機用
粉末洗浄剤を下記表5及び表6に示す計量器内蔵容器構
造(図7、図9、図1)に準拠し、及び図1は上記実施
例1と同様の仕様となる計量器内蔵容器に入れ、図7及
び図9は、下記仕様となる計量器内蔵容器に入れ、上記
方法により使用性、計量性を評価すると共に、更に、下
記方法により蓋の片手開閉性、食器洗浄機内の食器への
蓋接触について評価した。これらの結果を下記表5及び
表6に示す。
【0048】〔図7、図9の計量器内蔵容器の仕様〕 (容器本体) 形態:容器本体部は図7に示す形態のボトル状容器(容
量:約700ml)を使用した。 素材:HDPE 成形:ボトル高さ×幅×奥行き=約180mm×約80
mm×約60mmとなるようにブロー成形にて作製し、
容器素材には、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミン
系の帯電防止剤を添加した。 (計量機構付きキャップ) 形態:図1、図7、図9に示す形状(1回の計量:5
g)を使用した。 素材:計量器を含めPPを用いた。 成形:キャップ高さ×直径=50mm×50mm、周壁
厚み1〜4mmの範囲内で射出成形した作製した。図7
においては、下記表5に示す各傾斜角の蓋開閉部、及び
各天面に対する蓋の面積比率のものを使用した。図9は
図7の傾斜角なし(0度)のものである。円筒状部の内
径、スカート部の内径、計量室Bの高さ、間隙幅幅W、
重なり長さL、スカート部外周面と天板部の側部内周面
との間の距離は、上述の図1と同様である。
【0049】〔蓋の片手開閉性の評価方法〕容器の蓋を
片手で開閉できるかどうかについて、下記評価基準で評
価した。 評価基準: ◎:片手で簡単に開閉できる。 ○:上記◎より劣るが、片手で開閉できる。 △:親指1本での開閉は困難である。 ×:両手でないと簡単に蓋を開閉することができない。 〔食器洗浄機内の食器への蓋接触の評価方法〕全自動食
器洗い機(National NP−33S2、松下電
器産業社製)に満杯(標準収納容量)となるように食器
35点〔大皿5点(直径D:230±10・高さH:2
5±5)、中皿4点(直径D:180±10・高さH:
20±3)、小皿6点(直径D:120±10・高さ
H:20±5)、茶碗5点(直径D:120±5・高さ
H:55±5)、汁碗5点(直径D:120±5・高さ
H:55±5)、ガラスコップ5点(直径D:60±5
・高さH:110±5)、湯のみ5点(直径D:65±
5・高さH:80±5)、その他:フォーク1点(長さ
L:180±10)、スプーン1点(長さL:180±
10)、ナイフ1点(長さL:200±10)、箸(丸
箸)1点(長さL:220±10)〕を入れ、下記表5
に示す各形態の計量機構付き容器の蓋を開けて洗浄剤を
食器洗い機の洗浄剤投入箇所に振り出した時の蓋が食器
に当たるかどうかを下記評価基準で評価した。 評価基準: ◎:蓋が食器に当たることなく洗浄剤投入箇所に簡単に
振り出すことができる。 ○:蓋が食器に当たることなく洗浄剤投入箇所に振り出
すことができる。 △:蓋が食器に当たるが洗浄剤投入箇所に簡単に振り出
すことができる。 ×:蓋が食器に当たり洗浄剤投入箇所に振り出すことが
できない。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】上記表4〜表6の結果から明らかなよう
に、本発明の範囲となる実施例11〜18は、本発明の
範囲外となる比較例6〜7に較べて、使用性、計量性、
蓋開閉性等に優れたものであることが判明した。特に、
実施例11〜15では、蓋体を蓋部の天面に対して、2
0〜50度の傾斜(R)を設けると共に、蓋体の面積が
蓋部の天面全体の半分以下としたものは、蓋体を開けた
ときの大きさが小さいので、食器洗浄機に入れた食器に
当たることがなく洗浄剤投入箇所に簡単に振り出すこと
ができ、しかも、蓋体を片手で簡単に開閉することがで
き、更に、洗浄剤の振り出しは、蓋体81の開閉部に設
けられた傾斜(R:20〜50度)により、スムーズに
投入が可能となることが判った。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、計量性及び使用性など
に優れた食器洗浄機用洗浄剤及び計量器内蔵容器入り食
器洗浄機用洗浄剤製品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる計量器内蔵容器の第1実施形態
を示す縦断面図である。
【図2】図1の計量器内蔵容器の計量器部の要部を示す
横断面図である。
【図3】(a)及び(b)は、図1に示す計量器内蔵容
器に本発明の食器洗浄機用洗浄剤を充填した使用状態
(本発明の計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品
の使用状態)を示すものであり、(a)は倒立状態(計
量状態)を示す縦断面図、(b)は正立状態(貯蔵状
態)を示す縦断面図である。
【図4】図3(b)の状態から洗浄剤を排出・計量する
状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に用いる計量器内蔵容器の第2実施形態
の一例を示す縦断面図であり、(a)は、計量器内蔵容
器に本発明の食器洗浄機用洗浄剤を充填した使用状態
(本発明の計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品
の使用状態)を示すものであり、(b)は傾けた状態
(計量状態)を示す縦断面図である。
【図6】図5からの一連の操作状態を示すものであり、
(a)は正立状態(貯蔵状態)を示す縦断面図、(b)
は洗浄剤を排出・計量する状態を示す縦断面図、(c)
はは正立状態(貯蔵状態)を示す縦断面図である。
【図7】本発明に用いる計量器内蔵容器の第3実施形態
の一例を示す図面であり、(a)は、計量器内蔵容器に
本発明の食器洗浄機用洗浄剤を充填した使用状態(本発
明の計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品の使用
状態)を示すものであり、(b)は蓋部の斜視図であ
り、(c)は、蓋部の蓋体を開けた状態を示す部分斜視
図であり、(d)は、(b)の概略縦断面図である。
【図8】(a)は正立状態(貯蔵状態)を示す縦断面
図、(b)は洗浄剤を排出・計量する状態を示す縦断面
図、(c)はは正立状態(貯蔵状態)を示す縦断面図、
(d)は定量排出・計量状態を示す縦断面図である。
【図9】本発明に用いる計量器内蔵容器の蓋部の別の実
施形態の一例を示す図面であり、(a)は、蓋体を閉じ
た状態の側面図であり、(b)は蓋体を開けた状態を示
す側面図である。
【符号の説明】
1 計量器内蔵容器 2 容器本体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 徹 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 一柳 厚史 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 堀江 和生 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 黒田 英男 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 神谷 恒 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 3E084 AA02 AA12 AA24 AB07 AB10 BA03 CA01 CB02 CC03 DA01 DB12 DB18 DC03 FA03 FB01 GA04 GB04 GB06 HD01 JA05 LA18 LE07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量器内蔵容器に収容される食器洗浄機
    用洗浄剤であって、該食器洗浄機用洗浄剤が界面活性剤
    10%以下、嵩密度0.8g/cm3以上、安息角30
    °〜50°、全量を100質量%とした時の直径710
    μm以上の粒径が12%未満であり、かつ、直径180
    μm未満の粒径が12%以下となることを特徴とする食
    器洗浄機用洗浄剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の食器洗浄機用洗浄剤を収
    容する容器本体部と、該容器本体部内の洗浄剤を必要量
    排出するべく、傾けあるいは倒した時に次回分の洗浄剤
    を量り取る計量器を備えた蓋部とを有する計量器内蔵容
    器からなり、該容器を傾けあるいは倒した時に蓋部の中
    に次回分の洗浄剤が流入口と排出口に挟まれた空間部に
    蓄えられ、この状態が視認される材質で成型されたこと
    を特徴とする計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製
    品。
  3. 【請求項3】 1回の排出量が3g〜6gの範囲である
    請求項2記載の計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤
    製品。
JP2002291193A 2001-12-03 2002-10-03 食器洗浄機用洗浄剤及び計量器内蔵容器入り食器洗浄機用洗浄剤製品 Pending JP2003231542A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006151461A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Yoshino Kogyosho Co Ltd 定量吐出容器
JP2015160663A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 株式会社吉野工業所 錠剤容器
JP2015163517A (ja) * 2014-02-28 2015-09-10 株式会社吉野工業所 錠剤容器

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