JP2003230544A - 脳波計 - Google Patents

脳波計

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JP2003230544A
JP2003230544A JP2002032674A JP2002032674A JP2003230544A JP 2003230544 A JP2003230544 A JP 2003230544A JP 2002032674 A JP2002032674 A JP 2002032674A JP 2002032674 A JP2002032674 A JP 2002032674A JP 2003230544 A JP2003230544 A JP 2003230544A
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wave
signal
electroencephalogram
electroencephalogram signal
timing
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Application number
JP2002032674A
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English (en)
Inventor
Fumio Shichijo
文雄 七條
Yosuke Kiuchi
陽介 木内
Yoshio Kaji
芳雄 加治
Hirokazu Nakayama
拓和 中山
Masatake Akutagawa
正武 芥川
Kazuhiko Furukawa
和彦 古川
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Techno Network Shikoku Co Ltd
Original Assignee
Techno Network Shikoku Co Ltd
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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ速やかに、しかも正確に患者の脳波
の変化を検出する。 【解決手段】 脳波計は、所定の時間にわたって検出し
た脳波信号を周波数帯域別に分析し、分析された周波数
帯域の強度を表示する演算表示器1を備える。演算表示
器1は、基準脳波信号に対する相対強度として表示する
表示部8を備える。基準脳波信号を特定するために、脳
波信号の基準タイミングを変更して特定できるタイミン
グ変更部を備える。タイミング変更部が特定した基準タ
イミングにおける脳波信号を基準脳波信号として、基準
脳波信号に対する周波数帯域別の相対的な強度を表示部
8で表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脳波信号を周波数
帯域別に分析して、分析された周波数帯域の強度を表示
する脳波計に関する。
【0002】
【従来の技術】脳波信号を周波数帯域別に分析して、周
波数帯域別の強度を表示する脳波計は、周波数帯域の強
度を絶対値として表示する。この脳波計は、個人によっ
て正常時の値が異なるので、全ての患者の正常時を基準
とする変化を明確に検査できない。したがって、たとえ
ば麻酔をする等の環境の変化により脳波がどのように変
化するかの変化を明確に検出できない欠点がある。本発
明者は、この欠点を解消するために、周波数帯域別の強
度を絶対値でなくて、基準脳波信号に比較して表示する
脳波計を開発した。この脳波計は、基準脳波信号に対す
る相対値として周波数帯域別の強度を表示するので、患
者個人によって安静時の脳波が異なっても、安静時に対
する変化を明確に検査できる。このため、経時的に脳波
の変化を見る場合個人差による検出誤差を少なくでき
る。この脳波計は、基準脳波信号を検出するために、脳
波を検査する最初に、患者を閉眼して安静させる。この
ときに患者から検出する脳波を基準脳波信号とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】基準脳波信号に対する
相対値を検出する脳波計は、個人差による誤差を少なく
して脳波の変化を明確に検査できる。この脳波計は、基
準脳波信号を検出するために、患者を安静閉眼させる
が、この状態においても全ての患者の脳波を必ずしも安
静な状態とすることはできない。安静閉眼しても、患者
の脳は種々のことを考えているからである。さらに病院
のベッドで脳波を検査される患者は、緊張して脳波を安
定させるのが難しいこともあるからである。このため、
脳波の変化を正確に検出するためには、患者の脳波が安
定するまで待つ必要があり、速やかに正確に脳波の変化
を検出できない。また、安定しない脳波を基準脳波信号
とすると、脳波の変化を正確に検出できなくなる欠点が
あった。
【0004】さらに、従来の脳波計は、仮に患者を安定
させて安静閉眼に対する相対値を正確に検出しても、患
者の脳の変化を正確に検出するのが難しいことがある。
たとえば、患者に麻酔をかけて頚動脈等の手術をすると
きは、血流を一時的に停止した前後に起こる患者の脳の
変化を正確に検出することが大切である。脳の変化によ
っては、閉塞する部分にバイパスを設ける必要があるか
らである。従来の安静閉眼の状態を基準にして相対的な
周波数帯域別の強度を表示する脳波計は、頚動脈を閉塞
する前後の脳の変化をリアルタイムで正確に検出するの
が極めて難しい。それは、動脈を閉塞する前の脳波と閉
塞後の脳波を相互に比較検討した上で、その変化を判定
するからである。
【0005】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、簡単で速やかに、しかも患者の脳波の変化を極めて
正確に検出できる脳波計を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の脳波計は、所定
の時間にわたって検出した脳波信号を、周波数帯域別に
分析して、分析された周波数帯域の強度を表示する演算
表示器1を備える。演算表示器1は、周波数帯域別の強
度を、基準脳波信号に対する相対的な強度として表示す
る表示部8を備える。さらに、演算表示器1は、基準脳
波信号を特定するための脳波信号の基準タイミングを変
更して特定できるタイミング変更部9を備える。タイミ
ング変更部9で特定した基準タイミングにおける脳波信
号を基準脳波信号として、この基準脳波信号に対する周
波数帯域別の相対的な強度を演算表示器1の表示部8に
表示する。
【0007】タイミング変更部9は、好ましくは、基準
タイミングの開始時間と終了時間を設定できる。さら
に、演算表示器1は、基準脳波信号に対するδ波、θ
波、α波、α波、β波、β波等強度を同時に表
示することができる。さらに、演算表示器1は、周波数
帯域別の強度を対数値で表示することができる。また、
演算表示器1は、周波数帯域別の相対的な強度に加え
て、脳波信号も表示部8に表示することができる。脳波
信号には、基準タイミングの開始時間と終了時間を表示
することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための脳波計を例示するもので
あって、本発明は脳波計を下記のものに特定しない。
【0009】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0010】図1に示す脳波計は、患者の頭表面に誘導
される脳波信号を検出する電極3と、この電極3に誘導
される脳波信号を増幅してデジタル信号に変換して出力
する脳波アダプタ10と、この脳波アダプタ10を接続
している演算表示器1とを備える。演算表示器1は、マ
イクロコンピューターが使用できる。
【0011】脳波アダプタ10は、電極3に誘導される
脳波信号を増幅するアンプ4と、アンプ4から出力され
るアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバ
ータ5と、A/Dコンバータ5でデジタル信号に変換さ
れた脳波信号を記憶する記憶回路とを備える。
【0012】電極3は、患者の頭の表面に電気的に接触
されて、誘導される脳波信号を検出する。脳波計は、複
数の電極3を頭に接触させている。たとえば、脳波計
は、16個の電極3を備える。ただ、脳波計は、16個
よりも多く、あるいは少ない電極で脳波を検出すること
もできる。脳波信号は、両耳に接続している基準電極3
Aに対する電圧信号として検出される。ただし、基準電
極は両耳に特定されない。たとえば、人体の他の部分に
接触する電極を基準電極として使用することもできる。
【0013】アンプ4は、各々の電極3に誘導される脳
波信号をA/Dコンバータ5でデジタル値に変換できる
電圧まで増幅する。アンプ4は、各々の電極3に誘導さ
れる脳波信号を独立して増幅するので、各々の電極3に
独立してアンプ4を接続している。このため、電極3の
数と同じ数のアンプ4が使用される。両耳を基準電極3
Aとする脳波計は、アンプ4として差動アンプを使用す
る。差動アンプは、一方の入力端子に頭に接触される電
極3の信号を入力し、他方の入力端子に耳等に接触させ
ている基準電極3Aの信号を入力する。
【0014】A/Dコンバータ5は、各々のアンプ4か
ら出力される脳波信号をアナログ信号からデジタル信号
変換する。A/Dコンバータ5は、たとえば、1〜50
msecのサンプリング周期でアンプ4の出力信号をデ
ジタル信号に変換する。脳波計は、たとえば、δ波、θ
波、α波、α波、β波、β波の強度を検出す
る。δ波、θ波、α波、α波、β波、β波の波
長は、たとえば2〜3Hzをδ波、4〜7Hzをθ波、
8〜9Hzをα波、10〜12Hzをα波、13〜
19Hzをβ波、20〜29Hzをβ波とする。た
だ、2〜4Hzをδ波、4〜8Hzをθ波、8〜10H
zをα波、10〜13Hzをα波、13〜20Hz
をβ波、20〜30Hzをβ波とすることもでき
る。
【0015】以上の脳波計は、2〜30Hzと極めてゆ
っくりと変化する周波数成分の脳波信号を検出する。し
たがって、A/Dコンバータ5のサンプリング周期は、
前述のように非常に遅くできる。
【0016】記憶回路2は、A/Dコンバータ5でデジ
タル信号に変換された各々のチャンネルの脳波信号を別
々に記憶する。記憶回路2は、たとえば半導体メモリ、
ハードディスクやフレキシブルディスク等の磁気記憶メ
モリ、その他デジタル信号を記憶できる全ての記憶媒体
が使用できる。記憶回路2は、たとえば1分〜24時
間、好ましくは30分〜10時間の脳波信号を記憶でき
る容量を有する。記憶回路2が脳波信号を長時間にわた
って記憶できる脳波計はより便利に使用できる。
【0017】演算表示器1は、周波数帯域分析部7と、
表示部8と、タイミング変更部9と、相対強度演算部1
1と、コントロール回路6を備える。
【0018】周波数帯域分析部7は、脳波信号に含まれ
るδ波、θ波、α波、α波、β 波、β波等の強
度を演算する。δ波、θ波、α波、α波、β波、
β波等の強度は、脳波信号をフーリエ級数に分解して
周波数帯域別の振幅として演算される。図の周波数帯域
分析部7は、脳波信号をフーリエ級数に分解して、脳波
信号に含まれるδ波、θ波、α波、α波、β波、
β波の振幅を検出する。最も低い周波数のδ波は、2
〜3Hzである。フーリエ級数に分解して、最低周波数
の振幅を正確に検出するには、最低周波数の1周期より
も長い時間帯の脳波信号をフーリエ級数に分解する必要
がある。最も周波数が低いδ波の1周期は、1/2〜1
/3秒である。したがって、δ波の振幅を正確に検出す
るために、周波数帯域分析部は1〜10秒間、好ましく
は1〜5秒間、さらに好ましくは1〜3秒間、最適には
2秒間の脳波信号をフーリエ級数に分解する。フーリエ
級数に分解する脳波信号の時間帯は、長くして振幅をよ
り正確に分析できるが、脳波の変化をリアルタイムに表
示する時間は遅くなる。したがって、脳波の変化を表示
するタイミングと、振幅の精度とを考慮して、フーリエ
級数に分解する脳波信号の時間帯を前述の範囲で特定す
る。基準脳波信号は、フーリエ級数に分解する時間帯を
長くしても、脳波の変化を表示する時間は遅くならな
い。この信号をフーリエ級数に分解した信号を基準とし
て、脳波の変化を表示するからである。したがって、基
準脳波信号は、好ましくは10〜30秒と長い時間間隔
で検出した脳波信号をフーリエ級数に分解する。
【0019】周波数帯域分析部7でフーリエ級数に分解
して演算されたδ波、θ波、α波、α波、β波、
β波の強度は、相対強度演算部11に出力される。周
波数帯域分析部7は、アナログフィルターでδ波、θ
波、α波、α波、β波、β波の強度を検出する
こともできる。アナログフィルターで周波数帯域別に分
解する周波数帯域分析部は、デジタル値の脳波信号をD
/Aコンバータでアナログ値の脳波信号に変換し、アナ
ログの脳波信号をバンドパスフィルターでδ波、θ波、
α波、α波、β波、β波の周波数に分析する。
各々のバンドパスフィルターは、δ波、θ波、α波、
α波、β波、β波を通過させる。バンドパスフィ
ルターの出力信号は、A/Dコンバータで再びデジタル
値に変換される。A/Dコンバータの出力信号は、表示
回路で演算されて、δ波、θ波、α 波、α波、β
波、β波の強度を検出する。
【0020】本発明の脳波計は、δ波、θ波、α波、
α波、β波、β波等の強度を絶対的な強度として
は表示しない。基準脳波信号に対する相対強度として表
示する。相対強度は、基準脳波信号に対する相対的な強
度の比率として演算される。相対強度演算部11は、δ
波、θ波、α波、α波、β波、β波等の相対強
度を、基準脳波信号を基準として演算する。相対強度演
算部11は、基準脳波信号をフーリエ級数に分析した値
を基準として、変化する脳波信号をフーリエ級数に変換
した比率を演算して、基準脳波信号に対するδ波、θ
波、α波、α波、β波、β波等の相対強度を演
算する。
【0021】アナログのバンドパスフィルターでδ波、
θ波、α波、α波、β波、β 波等の強度を検出
する周波数帯域分析部は、各バンドパスフィルターの出
力を、基準脳波信号を基準として演算して、δ波、θ
波、α波、α波、β波、β波等の強度相対的な
強度を演算する。
【0022】相対強度演算部11は、δ波、θ波、α
波、α波、β波、β波等の相対的な強度を対数値
として演算する。この脳波計は、小さい変化を明確に表
示しながら、大きな変化もオーバーフローすることなく
表示できる。ただ、相対強度演算部11は、必ずしもδ
波、θ波、α波、α波、β波、β波等の周波数
成分に分析された強度を対数で演算する必要はない。
【0023】表示部8は、液晶モニタやテレビモニタ
で、脳波信号に含まれる周波数帯域別に分析した成分、
すなわちδ波、θ波、α波、α波、β波、β
の基準脳波信号に対する相対的な強度を表示する。表示
部8は、一定の周期で、たとえば、1〜10秒、好まし
くは1〜5秒間、さらに好ましくは1〜3秒間、最適に
は2秒の周期で、基準脳波信号に対する相対強度を表示
する。A/Dコンバータ5から直接に脳波信号を演算表
示器1に入力するときは、表示部8のモニタでもって、
脳波信号に含まれるのδ波、θ波、α波、α波、β
波、β波の相対強度を一定の周期でリアルタイムに
表示する。脳波アダプタ10の記憶回路2から演算表示
器1に脳波信号を入力するとき、演算表示器1は脳波ア
ダプタ10の記憶回路2から入力される脳波信号に含ま
れるδ波、θ波、α波、α波、β波、β波の相
対的を強度を一定の周期で表示する。
【0024】δ波、θ波、α波、α波、β波、β
波の相対強度は、たとえば図2に示すように、頭の表
面の色で表示する。δ波、θ波、α波、α波、β
波、β波の強度は、基準脳波信号に対する相対強度と
して色で表示される。この図は、電極3に誘導されるδ
波、θ波、α波、α波、β波、β波の周波数成
分の強度を色の違いで表示している。電極3の間は、電
極3に誘導されるδ波、θ波、α波、α波、β
波、β波の強度をスプライン関数等で補間して演算
して表示している。
【0025】さらに、表示部8のモニタは、図2に示す
ように、電極3に誘導される脳波信号を時間−電圧のグ
ラフで表示する。この脳波信号は、横軸を時間軸とし、
縦軸を振幅として、所定時間にわたって各々のチャンネ
ル別に表示される。図のモニタは、短い時間軸と長い時
間軸とからなる2組の脳波信号を表示している。短い時
間軸は、たとえば1sec/DIVで2秒の脳波信号を
表示し、長い時間軸は10〜15sec/DIVとして
100〜150秒の脳波信号を表示する。短い時間軸に
表示される2秒間の脳波信号は、フーリエ級数に分解さ
れて、δ波、θ波、α波、α波、β波、β波の
基準脳波信号に対する相対強度としてモニタに表示され
る。この脳波信号をフーリエ級数に分解された周波数成
分は、短い時間軸の脳波信号の横に表示される。長い時
間軸は、基準脳波信号を特定する基準タイミングを一対
の縦線の時間ラインで表示している。モニタは、一対の
時間ライン間の脳波信号を基準脳波信号として、δ波、
θ波、α波、α波、β 波、β波の相対強度を表
示する。図は、2組の時間ラインで2組の基準脳波信号
を特定している。このように、長い時間軸に複数の基準
脳波信号を特定し、特定する基準脳波信号を切り換えて
δ波、θ波、α波、α波、β波、β波の相対強
度を表示する脳波計は、より便利に使用できる。
【0026】δ波、θ波、α波、α波、β波、β
波の相対強度と、脳波信号とフーリエ級数に分解され
た周波数成分等の表示は、ひとつのモニタからなる表示
部8、あるいは複数のモニタからなる表示部8で表示す
ることができる。
【0027】タイミング変更部9は、基準脳波信号を特
定する基準タイミングを特定する。脳波信号は、時間と
共に変化している。変化する脳波信号は、基準タイミン
グで特定される時間帯の信号に含まれる成分を基準脳波
信号とする。周波数帯域分析部7は、このタイミング変
更部9で特定された時間帯の脳波信号を基準脳波信号と
して、この信号に含まれる周波数帯域別の強度を演算す
る。タイミング変更部9は、基準脳波信号の開始時間と
終了時間を設定して基準タイミングを特定する。ただ、
基準タイミングは、開始時間と終了時間のいずれか一
方、あるいは基準タイミングの中間の時間を設定して、
基準タイミングを特定することもできる。この基準タイ
ミングは、基準タイミングの長さを記憶するタイマーを
内蔵している。開始時間と終了時間と中間時間のいずれ
かが設定されると、タイマーに記憶される時間が基準タ
イミングとして特定される。
【0028】タイミング変更部9は、脳波信号の開始時
間と終了時間のいずれかまたは両方を入力するための入
力器12を接続している。図の脳波計は、入力器12と
してマウス12Aやキーボード12Bを使用している。
ユーザーは、マウス12Aやキーボード12Bを操作し
て、基準脳波信号の基準タイミングを特定する開始時間
や終了時間を特定する。特定された時間が時間ラインと
して、表示部8であるモニタの脳波信号に交差する縦線
として表示される。一対の時間ラインは、基準脳波信号
の時間帯を特定する基準タイミングに位置する。いいか
えると、一対の時間ラインが位置する間の脳波信号を基
準脳波信号とする。
【0029】周波数帯域分析部7は、基準タイミングの
脳波信号である基準脳波信号に含まれるδ波、θ波、α
波、α波、β波、β波の強度と、基準脳波信号
に対する患者の脳波の変化を測定する測定タイミングに
含まれるδ波、θ波、α波、α波、β波、β
の相対強度とを演算する。相対強度は、基準脳波信号に
対する測定タイミングにおける脳波信号の周波数帯域別
の強度である。基準タイミングは、タイミング変更部9
で特定されるが、測定タイミングは必ずしも特定する必
要はない。それは、たとえば、一定の時間毎に、脳波信
号に含まれるδ波、θ波、α波、α波、β波、β
波の相対強度を演算して表示部8のモニタに表示でき
るからである。ただ、患者に麻酔をする等の刺激を与
え、その後、所定時間後に、脳波がどのように変化する
かを検出する脳波計は、入力器12で測定タイミングを
特定する。測定タイミングは、基準タイミングと同じよ
うにして特定できる。測定タイミングが特定されると、
周波数帯域分析部7は、測定タイミングの時間帯におけ
る脳波信号に含まれるδ波、θ波、α波、α波、β
波、β波の相対強度を演算する。演算されたδ波、
θ波、α波、α波、β波、β波の相対強度が表
示部8に表示される。
【0030】脳波信号に含まれる周波数帯域別の強度を
測定するには、所要の長さの時間帯の脳波信号を必要と
する。測定タイミングを2秒とする脳波計は、2秒間隔
で変化するδ波、θ波、α波、α波、β波、β
波の相対強度をモニタに表示する。
【0031】以上の脳波計は、相対強度演算部11と周
波数帯域分析部7とタイミング変更部9をコントロール
回路6で制御し、以下のようにして脳波信号に含まれる
周波数帯域別の相対強度を表示する。 (1) 電極3を装着して、頭の表面に誘導される電位を
脳波信号として検出し、検出した脳波信号を脳波アダプ
タ10に入力する。 (2) 脳波アダプタ10は、入力される脳波信号をアン
プ4で増幅してA/Dコンバータ5に入力する。 (3) A/Dコンバータ5は、所定のサンプリング周期
で、アンプ4から入力されるアナログ信号をデジタル信
号に変換する。 (4) A/Dコンバータ5でデジタル値に変換された脳
波信号は、順番に記憶回路2に入力され、あるいは記憶
回路2に記憶されることなく、演算表示器1に出力され
る。記憶回路2に記憶される脳波信号は、コントロール
回路6からの信号で出力される。
【0032】(5) 脳波アダプタ10から演算表示器1
に脳波信号が入力されると、表示部8のモニタに各チャ
ンネルの脳波信号が表示される。脳波信号は、図2に示
すように、横軸を時間軸とし縦軸を脳波信号の振幅とし
て表示する。脳波信号は、短い時間軸と長い時間軸の両
方で表示される。脳波信号は次々と入力されるので、脳
波信号は左から右に移動する。 (6) マウス12Aやキーボード12B等の入力器12
を操作して、基準タイミングの開始時間を入力し、その
後、終了時間を入力する。入力された開始時間と終了時
間は、長い時間軸に時間ラインとして表示される。開始
時間と終了時間を示す一対の時間ラインは、基準タイミ
ングを特定する開始位置と終了位置にある。 (7) 基準タイミングが特定されると、周波数帯域分析
部7は、この基準タイミングの時間帯における脳波信号
を基準脳波信号として、この信号に含まれる周波数帯域
別の強度を検出する。 (8) その後、脳波信号が入力されると、一定の時間
帯、たとえば2秒ピッチで測定タイミングが設定され、
この測定タイミングの脳波信号に含まれる周波数帯域別
の強度が周波数帯域分析部7で演算される。演算された
結果が、基準脳波信号の周波数帯域別の強度に比較され
て、基準脳波信号に対するδ波、θ波、α波、α
波、β波、β波の相対強度が演算される。演算さ
れたδ波、θ波、α波、α波、β波、β波の相
対強度は、表示部8のモニタに表示される。度脳波信号
は次々と入力されるので、測定タイミングとして設定し
ている2秒毎に、変化するδ波、θ波、α波、α
波、β波、β波の相対強度が表示部8のモニタに
表示される。
【0033】この脳波計は、次々と入力される脳波信号
に含まれるδ波、θ波、α波、α 波、β波、β
波の相対強度が、一定の周期でモニタに表示される。し
たがって、モニタを見て患者の脳波の変化をリアルタイ
ムに検出できる。ただ、本発明の脳波計は、基準タイミ
ングと同じように、入力器を走査して測定タイミングを
特定するように設計することもできる。この脳波計は、
特定された測定タイミングの脳波信号に含まれるδ波、
θ波、α波、α波、β波、β波の相対強度を表
示部8のモニタに表示できる。
【0034】
【発明の効果】本発明の脳波計は、簡単で速やかに、し
かも正確に患者の脳波の経時的変化を検出できる特長が
ある。それは、本発明の脳波計が、基準脳波信号に対す
る相対強度としてδ波、θ波、α波、α波、β
波、β波等を表示すると共に、相対強度を演算して
表示する演算表示器が、基準脳波信号を特定するための
基準タイミングを変更して特定するタイミング変更部を
備えており、このタイミング変更部で特定した基準タイ
ミングにおける脳波信号を基準脳波信号とし、この基準
脳波信号に対する周波数帯域別の相対的な強度を表示部
で表示するからである。このように、本発明の脳波計
は、基準タイミングを自由に変更でき、変更された基準
タイミングの脳波信号を基準脳波信号として周波数帯域
別の強度を表示するので、患者の状態に左右されること
なく、また、患者の特定の時間帯に対する変化を、簡単
にしかも極めて正確に速やかに検出できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる脳波計の概略構成図
【図2】表示部のモニタに表示する一例を示す図
【符号の説明】
1…演算表示器 2…記憶回路 3…電極 3A…基準電極 4…アンプ 5…A/Dコンバータ 6…コントロール回路 7…周波数帯域分析部 8…表示部 9…タイミング変更部 10…脳波アダプタ 11…相対強度演算部 12…入力器 12A…マウス 12B…キーボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 拓和 徳島県徳島市住吉1丁目3−24−301 (72)発明者 芥川 正武 徳島県徳島市住吉3丁目9−15−111 (72)発明者 古川 和彦 徳島県小松島市坂野町野神22 Fターム(参考) 4C027 AA03 CC00 GG03 GG11 HH03 HH11 HH21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の時間にわたって検出した脳波信号
    を周波数帯域別に分析して、分析された周波数帯域の強
    度を表示する演算表示器(1)を備える脳波計であって、 演算表示器(1)が、周波数帯域別の強度を、基準脳波信
    号に対する相対的な強度として表示する表示部(8)を備
    えると共に、基準脳波信号を特定するための脳波信号の
    基準タイミングを変更して特定できるタイミング変更部
    (9)を備え、タイミング変更部(9)で特定した基準タイミ
    ングにおける脳波信号を基準脳波信号として、この基準
    脳波信号に対する周波数帯域別の相対的な強度を演算表
    示器(1)の表示部(8)に表示するようにしている脳波計。
  2. 【請求項2】 タイミング変更部(9)が、基準脳波信号
    を検出する基準タイミングの開始時間と終了時間を設定
    できる請求項1に記載される脳波計。
  3. 【請求項3】 演算表示器(1)が、基準脳波信号に対す
    るδ波、θ波、α波、α波、β波、β波のいず
    れかの相対的な強度を表示部(8)に表示する請求項1に
    記載される脳波計。
  4. 【請求項4】 演算表示器(1)が、周波数帯域別の強度
    を表示部(8)に対数値で表示する請求項1に記載される
    脳波計。
  5. 【請求項5】 演算表示器(1)が、周波数帯域別の相対
    的な強度と、脳波信号とを表示部(8)に表示する請求項
    1に記載される脳波計。
  6. 【請求項6】 演算表示器(1)が、脳波信号に基準タイ
    ミングの開始時間と終了時間とを表示部(8)に表示する
    請求項5に記載される脳波計。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008229233A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Equos Research Co Ltd 状態評価装置、及び状態評価プログラム
JP2013531532A (ja) * 2010-07-07 2013-08-08 ユニヴェルシテ・ピエール・エ・マリ・キュリ・(パリ・6) 呼吸支援下に置かれた患者の状態とこの支援に使用される装置の制御との不適切を脳波により検出するためのシステム、および制御を調整するための本検出の使用
WO2022172792A1 (ja) * 2021-02-12 2022-08-18 学校法人慶應義塾 症状判定装置及び症状判定プログラム

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