JP2003229180A - 鉛蓄電池の充電制御方法 - Google Patents
鉛蓄電池の充電制御方法Info
- Publication number
- JP2003229180A JP2003229180A JP2002025990A JP2002025990A JP2003229180A JP 2003229180 A JP2003229180 A JP 2003229180A JP 2002025990 A JP2002025990 A JP 2002025990A JP 2002025990 A JP2002025990 A JP 2002025990A JP 2003229180 A JP2003229180 A JP 2003229180A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- storage battery
- charging
- voltage
- temperature
- charging voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 正極格子に実質上Sbを含まない鉛合金格子
を用いた制御弁式(シール式)鉛蓄電池に第一段目の充
電電圧V1を蓄電池の平衡電圧+80mV以上とし、第
二段目以降の充電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡電圧+
70mV以下とする多段充電制御方式を適用した場合に
寿命改善効果が認められるもののばらつきの大きい問題
がある。 【解決手段】 前記、多段充電制御方式において、蓄電
池温度に応じて、第二段目の充電電圧V2〜Vnを補正
する充電制御方法であって、前記、充電電圧V2〜Vn
を温度勾配係数により補正する方式において、温度によ
り異なる温度勾配係数を適用し、前記、温度勾配係数を
D(mV/℃)としたとき、蓄電池温度が40℃未満の
場合、−3≦D≦−1、40℃以上の場合、−1<D≦
+1の関係を適用することを特徴とする。
を用いた制御弁式(シール式)鉛蓄電池に第一段目の充
電電圧V1を蓄電池の平衡電圧+80mV以上とし、第
二段目以降の充電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡電圧+
70mV以下とする多段充電制御方式を適用した場合に
寿命改善効果が認められるもののばらつきの大きい問題
がある。 【解決手段】 前記、多段充電制御方式において、蓄電
池温度に応じて、第二段目の充電電圧V2〜Vnを補正
する充電制御方法であって、前記、充電電圧V2〜Vn
を温度勾配係数により補正する方式において、温度によ
り異なる温度勾配係数を適用し、前記、温度勾配係数を
D(mV/℃)としたとき、蓄電池温度が40℃未満の
場合、−3≦D≦−1、40℃以上の場合、−1<D≦
+1の関係を適用することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御弁式(シール
式)鉛蓄電池の充電制御方法に関するものである。
式)鉛蓄電池の充電制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非常用予備電源あるいは電力貯蔵システ
ムに使用される制御弁式(シール形)鉛蓄電池の充電
は、負荷と蓄電池とを並列に接続させた状態で、常時負
荷へ電力を供給しながら、同時に蓄電池へも自己放電を
補うに必要な電流が流れるようにした常時インバータ給
電方式(フロート方式)と、常時は蓄電池を負荷から切
り離し、独立して自己放電を補うのに必要な電流で充電
を行い、非常時にインバータを介して蓄電池から負荷を
供給する常時商用給電方式(トリクル方式)および整流
機能とインバータ機能を1つの回路で実現した双方向電
力変換器を使用して、蓄電池を充電する場合は整流回路
として、蓄電池からの供給時にはインバータ回路として
作動させる双方向方式がある。いずれにしても、充電
は、定電圧充電方式が適用されており、その電圧は通
常、蓄電池の平衡電圧よりも1セル当り約100mV以
上高い値に設定されている。このように一般的には充電
電圧が高く設定されているために前記電圧には負の温度
勾配係数(−3mV/℃程度)のみが設けられているの
が普通であった。
ムに使用される制御弁式(シール形)鉛蓄電池の充電
は、負荷と蓄電池とを並列に接続させた状態で、常時負
荷へ電力を供給しながら、同時に蓄電池へも自己放電を
補うに必要な電流が流れるようにした常時インバータ給
電方式(フロート方式)と、常時は蓄電池を負荷から切
り離し、独立して自己放電を補うのに必要な電流で充電
を行い、非常時にインバータを介して蓄電池から負荷を
供給する常時商用給電方式(トリクル方式)および整流
機能とインバータ機能を1つの回路で実現した双方向電
力変換器を使用して、蓄電池を充電する場合は整流回路
として、蓄電池からの供給時にはインバータ回路として
作動させる双方向方式がある。いずれにしても、充電
は、定電圧充電方式が適用されており、その電圧は通
常、蓄電池の平衡電圧よりも1セル当り約100mV以
上高い値に設定されている。このように一般的には充電
電圧が高く設定されているために前記電圧には負の温度
勾配係数(−3mV/℃程度)のみが設けられているの
が普通であった。
【0003】このような使用条件での蓄電池の劣化の主
要因は、正極格子の腐食である。すなわち、正極格子
は、開回路の状態でも電位の高い正極活物質と常時接し
ているため、常に腐食される環境にある。充電時には充
電過電圧が加わるため、腐食はさらに加速される。格子
は、集電体としての機能と活物質を保持する機能を持っ
ているが、腐食が進めば、これらの機能が低下して蓄電
池の容量を低下させることになる。
要因は、正極格子の腐食である。すなわち、正極格子
は、開回路の状態でも電位の高い正極活物質と常時接し
ているため、常に腐食される環境にある。充電時には充
電過電圧が加わるため、腐食はさらに加速される。格子
は、集電体としての機能と活物質を保持する機能を持っ
ているが、腐食が進めば、これらの機能が低下して蓄電
池の容量を低下させることになる。
【0004】したがって、蓄電池を常時充電すること
は、蓄電池の自己放電を絶えず補い、非常時に所要電力
を供給できるというメリットと同時に、格子腐食を加速
して、蓄電池寿命を短くするというデメリットを生じる
ので、これら両者をうまくバランスさせて、蓄電池機能
を最大限に発揮させるようにすることが蓄電池の長寿命
化に対して重要である。
は、蓄電池の自己放電を絶えず補い、非常時に所要電力
を供給できるというメリットと同時に、格子腐食を加速
して、蓄電池寿命を短くするというデメリットを生じる
ので、これら両者をうまくバランスさせて、蓄電池機能
を最大限に発揮させるようにすることが蓄電池の長寿命
化に対して重要である。
【0005】また、特に、正極格子に実質上Sbを含ま
ない鉛合金を用いた蓄電池では、非常用予備電源あるい
は電力貯蔵システム用途のように絶えず充電電位におか
れるような場合には、上記の腐食の問題以外に、正極格
子の酸化が進みすぎるため、放電時にその部分が優先的
に放電し、正極格子と活物質との界面に硫酸鉛の絶縁層
が形成され容量が低下するといった問題が生じることが
ある。特に、電力貯蔵システムのように外部の負荷を平
準化するために蓄電池の放電頻度が高い場合にはその影
響が大きい。
ない鉛合金を用いた蓄電池では、非常用予備電源あるい
は電力貯蔵システム用途のように絶えず充電電位におか
れるような場合には、上記の腐食の問題以外に、正極格
子の酸化が進みすぎるため、放電時にその部分が優先的
に放電し、正極格子と活物質との界面に硫酸鉛の絶縁層
が形成され容量が低下するといった問題が生じることが
ある。特に、電力貯蔵システムのように外部の負荷を平
準化するために蓄電池の放電頻度が高い場合にはその影
響が大きい。
【0006】上記劣化要因を抑制する方法として充電時
の充電電圧を充電状態によって変化させる多段充電制御
方式が検討されている。すなわち、平衡電位+80mV
を超える高い電位を正極板に印加する時間を短くする
程、正極格子の腐食および正極活物質の劣化を抑制でき
ることが明らかになり、第一段目の充電電圧は蓄電池の
平衡電圧+80mV以上とし、ほぼ充電された時点で、
第二段目の充電電圧を平衡電位+70mV以下とする方
式が提案されている。この方式は、前記制御弁式(シー
ル式)鉛蓄電池の寿命改善に効果はあるもののばらつき
が大きく安定した結果が得られない問題がある。すなわ
ち、第二段目の充電電圧を低く設定することから前記電
圧を細かく調整する必要が生じた。
の充電電圧を充電状態によって変化させる多段充電制御
方式が検討されている。すなわち、平衡電位+80mV
を超える高い電位を正極板に印加する時間を短くする
程、正極格子の腐食および正極活物質の劣化を抑制でき
ることが明らかになり、第一段目の充電電圧は蓄電池の
平衡電圧+80mV以上とし、ほぼ充電された時点で、
第二段目の充電電圧を平衡電位+70mV以下とする方
式が提案されている。この方式は、前記制御弁式(シー
ル式)鉛蓄電池の寿命改善に効果はあるもののばらつき
が大きく安定した結果が得られない問題がある。すなわ
ち、第二段目の充電電圧を低く設定することから前記電
圧を細かく調整する必要が生じた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、発明
者が実質上Sbを含まない正極格子を用いた制御弁式
(シール式)鉛蓄電池に多段充電制御方式を適用した場
合の充電時の蓄電池温度の影響について試験を行い、得
た知見に基づき上記問題を解決することにある。
者が実質上Sbを含まない正極格子を用いた制御弁式
(シール式)鉛蓄電池に多段充電制御方式を適用した場
合の充電時の蓄電池温度の影響について試験を行い、得
た知見に基づき上記問題を解決することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する手段
として、請求項1によれば、実質上Sbを含まない正極
格子を用いた制御弁式(シール式)鉛蓄電池に、第一段
目の充電電圧V1を蓄電池の平衡電圧+80mV以上と
し、第二段目以降の充電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡
電圧+70mV以下とする多段充電制御方式を適用する
において、蓄電池温度に応じて前記、充電電圧V2〜V
nを補正することを特徴とするものである。
として、請求項1によれば、実質上Sbを含まない正極
格子を用いた制御弁式(シール式)鉛蓄電池に、第一段
目の充電電圧V1を蓄電池の平衡電圧+80mV以上と
し、第二段目以降の充電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡
電圧+70mV以下とする多段充電制御方式を適用する
において、蓄電池温度に応じて前記、充電電圧V2〜V
nを補正することを特徴とするものである。
【0009】充電特性は蓄電池温度によって変化する。
すなわち、鉛蓄電池温度が高くなれば、充電過電圧(一
種の充電抵抗のようなもの)が下がるため同じ充電電圧
でも充電電流が大きくなり過充電傾向になる。一方、温
度が低くなると充電過電圧が高くなり同じ充電電圧でも
充電電流が小さくなり、充電不足の傾向になる。したが
って、蓄電池温度に応じて充電電圧を補正し、充電電流
をいつもほぼ一定に保つ必要がある。
すなわち、鉛蓄電池温度が高くなれば、充電過電圧(一
種の充電抵抗のようなもの)が下がるため同じ充電電圧
でも充電電流が大きくなり過充電傾向になる。一方、温
度が低くなると充電過電圧が高くなり同じ充電電圧でも
充電電流が小さくなり、充電不足の傾向になる。したが
って、蓄電池温度に応じて充電電圧を補正し、充電電流
をいつもほぼ一定に保つ必要がある。
【0010】請求項2によれば、充電電圧V2〜Vnを
温度勾配係数により補正する方式において、前記温度勾
配係数を蓄電池温度によって異なる係数を適用すること
を特徴とするものである。
温度勾配係数により補正する方式において、前記温度勾
配係数を蓄電池温度によって異なる係数を適用すること
を特徴とするものである。
【0011】蓄電池温度が高い場合、上述したように充
電過電圧が低くなり過充電傾向になるので、温度勾配係
数を乗じて充電電圧を下げるのが好ましいのであるが、
温度が高い場合、蓄電池の平衡電圧が高くなり、充電電
圧V2〜Vnと平衡電圧との電圧差が小さくなり充電電
流が小さくなる傾向にあると共に、自己放電も増加する
のでそれを補う充電電流が必要で、温度勾配係数を大き
くとり、充電電圧を下げ過ぎると充電不足が発生するこ
とがある。したがって、蓄電池温度および設定する充電
電圧に応じて適切な温度勾配係数を選定する必要があ
る。
電過電圧が低くなり過充電傾向になるので、温度勾配係
数を乗じて充電電圧を下げるのが好ましいのであるが、
温度が高い場合、蓄電池の平衡電圧が高くなり、充電電
圧V2〜Vnと平衡電圧との電圧差が小さくなり充電電
流が小さくなる傾向にあると共に、自己放電も増加する
のでそれを補う充電電流が必要で、温度勾配係数を大き
くとり、充電電圧を下げ過ぎると充電不足が発生するこ
とがある。したがって、蓄電池温度および設定する充電
電圧に応じて適切な温度勾配係数を選定する必要があ
る。
【0012】請求項3によれば、前記、温度勾配係数を
D(mV/℃)(としたときに、蓄電池温度が40℃未
満の場合、−3≦D≦−1、40℃以上の場合、−1<
D≦+1の関係を適用することを特徴とするものであ
る。
D(mV/℃)(としたときに、蓄電池温度が40℃未
満の場合、−3≦D≦−1、40℃以上の場合、−1<
D≦+1の関係を適用することを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明によれば、蓄電池温度によって異な
る温度勾配係数を適用することであるが、具体的には、
蓄電池温度が40℃未満では、自己放電がそれほど大き
くないので正極格子の腐食を抑制することを重点にお
き、−3≦D≦−1mV/℃、の範囲の温度勾配係数を
乗じて充電電圧を低くすることが有効である。一方、4
0℃以上においては蓄電池の平衡電圧が高くなり、同じ
充電電圧を適用しても充電電流が小さくなる傾向にあ
り、さらに自己放電も促進されるので、充電電圧を低く
し過ぎると充電不足の傾向になる。したがって、−1<
D≦+1mV/℃の範囲の温度勾配係数を適用し、充電
電圧が低くなり過ないようにするのが好ましい。
る温度勾配係数を適用することであるが、具体的には、
蓄電池温度が40℃未満では、自己放電がそれほど大き
くないので正極格子の腐食を抑制することを重点にお
き、−3≦D≦−1mV/℃、の範囲の温度勾配係数を
乗じて充電電圧を低くすることが有効である。一方、4
0℃以上においては蓄電池の平衡電圧が高くなり、同じ
充電電圧を適用しても充電電流が小さくなる傾向にあ
り、さらに自己放電も促進されるので、充電電圧を低く
し過ぎると充電不足の傾向になる。したがって、−1<
D≦+1mV/℃の範囲の温度勾配係数を適用し、充電
電圧が低くなり過ないようにするのが好ましい。
【0014】なお、平衡電圧とは、厳密には満充電状態
における電解液(希硫酸)の濃度と蓄電池温度に依存す
る蓄電池の起電力のことである。簡易的には蓄電池の電
解液比重+0.84(V)から平衡電圧を求めることが
可能で、本願においてもそのように定義している。
における電解液(希硫酸)の濃度と蓄電池温度に依存す
る蓄電池の起電力のことである。簡易的には蓄電池の電
解液比重+0.84(V)から平衡電圧を求めることが
可能で、本願においてもそのように定義している。
【0015】ここでの満充電状態とはJIS規格C87
02−1の6.1に記載の条件で充電された状態をい
う。
02−1の6.1に記載の条件で充電された状態をい
う。
【0016】ここでの正極格子に実質上Sbを含まない
とは、JIS H2105で規定される鉛地金の不純物
として含有されるSbの基準量以下のことを言う。
とは、JIS H2105で規定される鉛地金の不純物
として含有されるSbの基準量以下のことを言う。
【0017】
【実施の形態】本発明は、第一段目の充電電圧V1を蓄
電池の平衡電圧+80mV以上とし、第二段目以降の充
電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡電圧+70mV以下と
する多段充電制御方式において、蓄電池温度に応じて充
電電圧V2〜Vnを補正することを特徴とするもので、
前記、充電電圧V2〜Vnを温度勾配係数により補正す
る方式を以下に具体的に示す。
電池の平衡電圧+80mV以上とし、第二段目以降の充
電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡電圧+70mV以下と
する多段充電制御方式において、蓄電池温度に応じて充
電電圧V2〜Vnを補正することを特徴とするもので、
前記、充電電圧V2〜Vnを温度勾配係数により補正す
る方式を以下に具体的に示す。
【0018】蓄電池温度が基準温度からずれた場合に第
二段目の充電電圧を変化させる方法は、下式による。
二段目の充電電圧を変化させる方法は、下式による。
【0019】A=−D(B−C)
ここで、Aは第二段目の基準充電電圧に加算あるいは減
算する電圧(mV)、Bは充電時の蓄電池温度(℃)、
Cは基準温度(℃)、通常、25℃が用いられる、D
(mV/℃)は温度勾配係数をそれぞれ表す。
算する電圧(mV)、Bは充電時の蓄電池温度(℃)、
Cは基準温度(℃)、通常、25℃が用いられる、D
(mV/℃)は温度勾配係数をそれぞれ表す。
【0020】Aを求める一例を以下に示す。
【0021】充電時の蓄電池温度Bを50℃、基準温度
を25℃、基準温度での第二段目の充電電圧を2.22
V、温度勾配係数は蓄電池が40℃以上であるので−
0.8mV−1mV/℃を適用すると、加算あるいは減
算する電圧A(mV)は下記のようになる。
を25℃、基準温度での第二段目の充電電圧を2.22
V、温度勾配係数は蓄電池が40℃以上であるので−
0.8mV−1mV/℃を適用すると、加算あるいは減
算する電圧A(mV)は下記のようになる。
【0022】A=−0.8(50−25)=−20mV
したがって、蓄電池温度50℃における補正充電電圧
は、2.22V−20mV/1000=2.20Vとな
る。
は、2.22V−20mV/1000=2.20Vとな
る。
【0023】以上のように蓄電池温度が50℃になった
場合に、温度勾配係数−0.8を乗じ、第二段目の充電
電圧を2.22V(基準温度:25℃)から2.20V
に下げることによって充電電流が低減され過充電が回避
でき、しかも充電電圧が下がり過ぎないので充電不足に
もならず多段充電制御方式が良好に機能する。
場合に、温度勾配係数−0.8を乗じ、第二段目の充電
電圧を2.22V(基準温度:25℃)から2.20V
に下げることによって充電電流が低減され過充電が回避
でき、しかも充電電圧が下がり過ぎないので充電不足に
もならず多段充電制御方式が良好に機能する。
【0024】
【実施例】本発明の効果を具体的に示すために実施例に
基づいて以下に説明する。
基づいて以下に説明する。
【0025】鉛−0.06質量%カルシウム−1.5質
量%スズ合金格子に活物質を充填して化成した正極板と
負極板とを、ガラス繊維セパレータを介し、交互に積層
して極板群を形成し、比重1.32(20℃)の希硫酸
を吸収、保持させて、2V−50Ahの制御弁式(シー
ル式)鉛蓄電池を作製した。なお、この蓄電池の25℃
における平衡電圧は2.16Vである。
量%スズ合金格子に活物質を充填して化成した正極板と
負極板とを、ガラス繊維セパレータを介し、交互に積層
して極板群を形成し、比重1.32(20℃)の希硫酸
を吸収、保持させて、2V−50Ahの制御弁式(シー
ル式)鉛蓄電池を作製した。なお、この蓄電池の25℃
における平衡電圧は2.16Vである。
【0026】上記蓄電池について第二段目の充電電圧V
2および温度勾配係数を変えて50℃での加速寿命試験
を行った。その内容を表1に示す。
2および温度勾配係数を変えて50℃での加速寿命試験
を行った。その内容を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】次に、試験条件を示す。
〔試験条件〕
第一段目の充電電圧(V1):2.30V(平衡電圧+
140mV) 上記電圧で最大充電電流10A(0.2CA)で12時
間の充電を行い、ほぼ満充電状態とした後、上記補正後
の充電電圧で各蓄電池の充電を行い、1カ月毎に25℃
の環境下で放電電流10A、終止電圧1.7Vの放電を
行い、蓄電池の性能評価を行った。容量が初期の80%
以下になった時点を寿命とした。その試験結果を表2に
示す。寿命は、容量が初期の80%以上を維持した月数
で表した。
140mV) 上記電圧で最大充電電流10A(0.2CA)で12時
間の充電を行い、ほぼ満充電状態とした後、上記補正後
の充電電圧で各蓄電池の充電を行い、1カ月毎に25℃
の環境下で放電電流10A、終止電圧1.7Vの放電を
行い、蓄電池の性能評価を行った。容量が初期の80%
以下になった時点を寿命とした。その試験結果を表2に
示す。寿命は、容量が初期の80%以上を維持した月数
で表した。
【0029】
【表2】
【0030】表2に示すように、基本充電電圧2.20
Vにおいて、温度勾配係数−2mVを乗じたものは、本
発明の条件を逸脱したもので、充電電圧が平衡電圧より
低く、当然、充電不足で短寿命であった。−0.9mV
を乗じたものも、基本充電電圧が2.20Vと低いので
平衡電圧を僅か上回る程度であり、若干充電不足傾向に
あったが、正極格子の腐食は抑制された。温度勾配係数
を0mV、すなわち、温度勾配係数を乗じなかったもの
は50℃という温度条件では適切な充電電圧であり良好
な寿命特性を示した。
Vにおいて、温度勾配係数−2mVを乗じたものは、本
発明の条件を逸脱したもので、充電電圧が平衡電圧より
低く、当然、充電不足で短寿命であった。−0.9mV
を乗じたものも、基本充電電圧が2.20Vと低いので
平衡電圧を僅か上回る程度であり、若干充電不足傾向に
あったが、正極格子の腐食は抑制された。温度勾配係数
を0mV、すなわち、温度勾配係数を乗じなかったもの
は50℃という温度条件では適切な充電電圧であり良好
な寿命特性を示した。
【0031】一方、基本充電電圧2.22Vにおいて
は、温度勾配係数−2mVを乗じたものは、基本充電電
圧2.22Vの中では補正後の充電電圧が最も低いもの
で若干充電不足気味であったが正極格子の腐食は抑制さ
れた。−0.9mVを乗じたものは、適切な充電電圧で
最も良好な寿命特性を示した。0mV、すなわち、温度
勾配係数を乗じなかった場合、この中では補正後の充電
電圧が高いので若干過充電傾向で格子の腐食が見られ、
−0.9mVを乗じたものより若干寿命特性が劣った。
は、温度勾配係数−2mVを乗じたものは、基本充電電
圧2.22Vの中では補正後の充電電圧が最も低いもの
で若干充電不足気味であったが正極格子の腐食は抑制さ
れた。−0.9mVを乗じたものは、適切な充電電圧で
最も良好な寿命特性を示した。0mV、すなわち、温度
勾配係数を乗じなかった場合、この中では補正後の充電
電圧が高いので若干過充電傾向で格子の腐食が見られ、
−0.9mVを乗じたものより若干寿命特性が劣った。
【0032】以上のように、多段充電制御方式を制御弁
式(シール式)鉛蓄電池に適用する場合に、蓄電池温度
によって二段目の充電電圧V2〜Vnを補正することに
よって温度にかかわらずほぼ一定の充電電流がえられ、
常時充電を行う方式において、蓄電池の自己放電を絶え
ず補い、非常時に所要電力を供給できるというメリット
と同時に、格子腐食を加速して、蓄電池寿命を短くする
というデメリットとがうまくバランスされ、安定した寿
命性能が得られる。
式(シール式)鉛蓄電池に適用する場合に、蓄電池温度
によって二段目の充電電圧V2〜Vnを補正することに
よって温度にかかわらずほぼ一定の充電電流がえられ、
常時充電を行う方式において、蓄電池の自己放電を絶え
ず補い、非常時に所要電力を供給できるというメリット
と同時に、格子腐食を加速して、蓄電池寿命を短くする
というデメリットとがうまくバランスされ、安定した寿
命性能が得られる。
【0033】特に、正極格子に実質上Sbを含まない鉛
合金を用いた蓄電池では、正極格子の酸化が進み過ぎる
ため、放電時にその部分が優先的に放電し、正極格子と
活物質との界面に硫酸鉛の絶縁層が形成され容量が低下
するといった問題が、大幅に抑制され放電頻度の高い使
用条件でより効果的である。
合金を用いた蓄電池では、正極格子の酸化が進み過ぎる
ため、放電時にその部分が優先的に放電し、正極格子と
活物質との界面に硫酸鉛の絶縁層が形成され容量が低下
するといった問題が、大幅に抑制され放電頻度の高い使
用条件でより効果的である。
【0034】
【発明の効果】以上、説明したように、実質上Sbを含
まない正極格子を用いた制御弁式(シール式)鉛蓄電池
に、第一段目の充電電圧V1を蓄電池の平衡電圧+80
mV以上とし、第二段目以降の充電電圧V2〜Vnを蓄
電池の平衡電圧+70mV以下とする多段充電制御方式
を適用するにおいて、蓄電池温度に応じて前記、充電電
圧V2〜Vnを補正する充電制御方法であって、前記、
充電電圧V2〜Vnを温度勾配係数により補正する方式
において、温度により異なる温度勾配係数を適用し、前
記、温度勾配係数をD(mV/℃)としたとき、蓄電池
温度が40℃未満の場合、−3≦D≦−1、40℃以上
の場合、−1<D≦+1の関係を適用することによっ
て、安定した寿命性能が得られ、その工業的効果が大で
ある。
まない正極格子を用いた制御弁式(シール式)鉛蓄電池
に、第一段目の充電電圧V1を蓄電池の平衡電圧+80
mV以上とし、第二段目以降の充電電圧V2〜Vnを蓄
電池の平衡電圧+70mV以下とする多段充電制御方式
を適用するにおいて、蓄電池温度に応じて前記、充電電
圧V2〜Vnを補正する充電制御方法であって、前記、
充電電圧V2〜Vnを温度勾配係数により補正する方式
において、温度により異なる温度勾配係数を適用し、前
記、温度勾配係数をD(mV/℃)としたとき、蓄電池
温度が40℃未満の場合、−3≦D≦−1、40℃以上
の場合、−1<D≦+1の関係を適用することによっ
て、安定した寿命性能が得られ、その工業的効果が大で
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 実質上Sbを含まない正極格子を用いた
制御弁式(シール式)鉛蓄電池に、第一段目の充電電圧
V1を蓄電池の平衡電圧+80mV以上とし、第二段目
以降の充電電圧V2〜Vnを蓄電池の平衡電圧+70m
V以下とする多段充電制御方式を適用するにおいて、蓄
電池温度に応じて前記、充電電圧V2〜Vnを補正する
ことを特徴とする充電制御方法。 - 【請求項2】 前記、充電電圧V2〜Vnを温度勾配係
数により補正する方式において、前記温度勾配係数を蓄
電池温度によって異なる係数を適用することを特徴とす
る請求項1に記載の充電制御方法。 - 【請求項3】 前記、温度勾配係数をD(mV/℃)と
したとき、蓄電池温度が40℃未満の場合、−3≦D≦
−1、40℃以上の場合、−1<D≦+1の関係を適用
することを特徴とする請求項1又は2に記載の充電制御
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002025990A JP2003229180A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | 鉛蓄電池の充電制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002025990A JP2003229180A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | 鉛蓄電池の充電制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003229180A true JP2003229180A (ja) | 2003-08-15 |
Family
ID=27747971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002025990A Pending JP2003229180A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | 鉛蓄電池の充電制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003229180A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100697741B1 (ko) * | 2004-09-24 | 2007-03-22 | 가부시끼가이샤 도시바 | 축전 시스템, 회생 축전 시스템 및 자동차 |
WO2011051997A1 (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-05 | 新神戸電機株式会社 | 鉛蓄電池の運用方法及び該運用方法により運用される鉛蓄電池を備えた蓄電装置 |
KR101084828B1 (ko) | 2009-10-12 | 2011-11-21 | 삼성에스디아이 주식회사 | 배터리팩의 충전제어방법 |
CN102354771A (zh) * | 2011-10-26 | 2012-02-15 | 浙江天能电池江苏新能源有限公司 | 一种铅酸蓄电池快速充电装置及其快速充电方法 |
CN103560281A (zh) * | 2013-10-24 | 2014-02-05 | 中国计量学院 | 一种太阳能铅酸蓄电池快速充电方法 |
-
2002
- 2002-02-01 JP JP2002025990A patent/JP2003229180A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100697741B1 (ko) * | 2004-09-24 | 2007-03-22 | 가부시끼가이샤 도시바 | 축전 시스템, 회생 축전 시스템 및 자동차 |
KR101084828B1 (ko) | 2009-10-12 | 2011-11-21 | 삼성에스디아이 주식회사 | 배터리팩의 충전제어방법 |
US8618773B2 (en) | 2009-10-12 | 2013-12-31 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Battery pack and charging control method thereof |
WO2011051997A1 (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-05 | 新神戸電機株式会社 | 鉛蓄電池の運用方法及び該運用方法により運用される鉛蓄電池を備えた蓄電装置 |
CN102150316A (zh) * | 2009-10-26 | 2011-08-10 | 新神户电机株式会社 | 铅蓄电池的运用方法和具有根据该运用方法运用的铅蓄电池的蓄电装置 |
JP4941618B2 (ja) * | 2009-10-26 | 2012-05-30 | 新神戸電機株式会社 | 鉛蓄電池の運用方法及び該運用方法により運用される鉛蓄電池を備えた蓄電装置 |
US8441236B2 (en) | 2009-10-26 | 2013-05-14 | Shin-Kobe Electric Machinery Co., Ltd. | Grid plate for lead acid storage battery, plate, and lead acid storage battery provided with same plate |
CN102150316B (zh) * | 2009-10-26 | 2013-12-25 | 新神户电机株式会社 | 铅蓄电池的运用方法和具有根据该运用方法运用的铅蓄电池的蓄电装置 |
CN102354771A (zh) * | 2011-10-26 | 2012-02-15 | 浙江天能电池江苏新能源有限公司 | 一种铅酸蓄电池快速充电装置及其快速充电方法 |
CN103560281A (zh) * | 2013-10-24 | 2014-02-05 | 中国计量学院 | 一种太阳能铅酸蓄电池快速充电方法 |
CN103560281B (zh) * | 2013-10-24 | 2015-12-09 | 中国计量学院 | 一种太阳能铅酸蓄电池快速充电方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2010137334A1 (ja) | 鉛蓄電池の充電制御方法、充電制御回路、電源装置、及び鉛蓄電池 | |
US20050127875A1 (en) | Method for prolonging the life of lithium ion batteries | |
Rand et al. | Lead–acid battery fundamentals | |
Wong et al. | Charge regimes for valve-regulated lead-acid batteries: Performance overview inclusive of temperature compensation | |
JP2010160955A (ja) | 組電池の充電方法 | |
JP2006049025A (ja) | 制御弁式鉛蓄電池 | |
JP2003229180A (ja) | 鉛蓄電池の充電制御方法 | |
JP4812386B2 (ja) | 鉛蓄電池の製造方法 | |
JP2003346912A (ja) | 鉛蓄電池の充電制御方法 | |
JP2003178806A (ja) | 鉛蓄電池の充電制御方法 | |
JP2003229181A (ja) | 鉛蓄電池の充電制御方法 | |
JP3091167B2 (ja) | 鉛蓄電池 | |
JP2004039434A (ja) | 鉛蓄電池の充電制御方法 | |
JP2001126771A (ja) | 密閉形鉛蓄電池の充電方式 | |
JP2004320838A (ja) | 蓄電池の充電方法および充電装置 | |
Burrows et al. | Low maintenance lead-acid batteries for energy storage | |
JP7213442B2 (ja) | 鉛蓄電池の運転制御方法および微小容量充電装置 | |
JP2002165378A (ja) | 制御弁式鉛蓄電池の充電方式 | |
JP2001157376A (ja) | 密閉形鉛蓄電池の充電方式 | |
JPH0770321B2 (ja) | 密閉式鉛蓄電池 | |
JP2003234128A (ja) | 鉛蓄電池の充電方法 | |
JP6519793B2 (ja) | 制御弁式鉛蓄電池の充電方法 | |
JP4923399B2 (ja) | 鉛蓄電池 | |
RU2218635C2 (ru) | Способ заряда герметизированных свинцовых аккумуляторов | |
JP2000243456A (ja) | 鉛蓄電池の充電方法 |