JP2003227822A - 慢性閉塞性肺疾患の診断薬 - Google Patents

慢性閉塞性肺疾患の診断薬

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JP2003227822A
JP2003227822A JP2002345422A JP2002345422A JP2003227822A JP 2003227822 A JP2003227822 A JP 2003227822A JP 2002345422 A JP2002345422 A JP 2002345422A JP 2002345422 A JP2002345422 A JP 2002345422A JP 2003227822 A JP2003227822 A JP 2003227822A
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acid sequence
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seq
protein
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JP2002345422A
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Atsushi Nakanishi
淳 中西
Shigeru Morita
滋 森田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の診断薬な
どの提供。 【解決手段】配列番号:1で表されるアミノ酸配列と
同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
ンパク質に対する抗体、配列番号:2で表されるアミ
ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するタンパク質に対する抗体および配列番号:3
で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の
アミノ酸配列を含有するタンパク質に対する抗体を含有
することを特徴とする呼吸器疾患の診断薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気管支喘息または
慢性閉塞性肺疾患の診断薬または診断方法、気管支喘息
または慢性閉塞性肺疾患の予防・治療用化合物のスクリ
ーニング方法などに関する。
【0002】
【従来の技術】気管支喘息は気道の慢性炎症性疾患であ
り、気道狭窄を示し、発作性の呼吸困難、喘鳴、咳など
の症状が見られる。その発症と進展には気道上皮細胞、
肥満細胞、好酸球、Tリンパ球などの多くの細胞が関与
している。気管支喘息の最も重要な特徴の1つは、気道
が刺激に対して反応しやすいこと(気道過敏性)であ
る。この気道過敏性は、好酸球など気道に浸潤した細胞
から分泌される化学伝達物質による気道上皮の剥離を中
心とする気道の炎症に起因するが、さらに、遺伝因子や
環境因子も複雑に影響していると考えられている。外界
からの刺激(アレルゲン、排気物)やウイルス感染によ
り気道の炎症反応の引き金が引かれると、気道上皮細胞
や気管支周辺の毛細血管内皮細胞上にVCAM−1やI
CAM−1などの接着分子が発現し[J. Allergy Clin.
Immunol.、96巻、941頁(1995)]、サイト
カインや化学遊走物質が産生される。気管支喘息の患者
はTh2型のヘルパーT細胞の機能が亢進しており、I
L−3、IL−4、IL−5、IL−13、GM−CS
FなどのTh2型のサイトカインやeotaxin、RANT
ESなどのケモカインの産生が増加する。IL−4やI
L−13はIgEの産生誘導作用があり、IL−3やI
L−4は肥満細胞の増殖誘導作用がある。さらに、IL
−5、GM−CSFなどの作用により好酸球が分化増殖
し、eotaxin、RANTESにより気道に浸潤してくる
[Allergy Asthma Proc.、20巻、141頁(199
9)]。気管・気管支の粘膜を覆っている上皮細胞は外
界からの刺激が直接粘膜下組織に伝わるのを防ぐバリヤ
ーの機能、分泌物や異物の排泄機能を持つだけでなく、
上皮由来平滑筋弛緩因子の分泌などによって気管の収縮
を制御している。気管支喘息患者の気道に浸潤してきた
好酸球は、活性化されMBP(主要塩基性タンパク)や
ECP(好酸球陽イオンタンパク)などの細胞内の顆粒
タンパクを脱顆粒により放出する[Compr. Ther.、20
巻、651頁(1994)]。これら顆粒タンパクの細
胞傷害作用により上皮細胞の剥離・損傷が起こる。上皮
細胞の剥離は知覚神経末端の露出、上皮透過性の亢進、
上皮由来平滑筋弛緩因子の喪失につながる。また、好酸
球が産生するロイコトリエンC4(LTC4)や血小板
活性化因子(PAF)は気管支平滑筋の緊張を亢進す
る。以上のような変化が繰り返されて慢性化すると、気
管支壁が肥厚し、気道過敏性につながると考えられる。
以上のように、気道の炎症に伴って上述したサイトカイ
ンや接着分子の遺伝子の発現が上昇することが知られて
いるが、肺・気管支の病変部位に発現が限局し気道過敏
性の成立と関連がある遺伝子の変動を体系的に解析した
報告はない。一方、クロライドチャネルと疾患との関与
は、CFTRが嚢胞性繊維症と[Science、257巻、
1125頁(1992)]、CICクロライドチャネル
が筋緊張症と関係している[Nature、354巻、304
頁(1991)]ことが報告されているのみで、カルシ
ウム依存性クロライドチャネルが気管支喘息などの疾患
に関与しているという報告はない。ヒト由来CLCA1
やマウス由来gob−5は文献に記載されており[Geno
mics、54巻、200頁(1998);Biochem Biophy
s Res Commun、255巻、347頁(1999)]、こ
れらのDNAまたはタンパク質が気管支喘息、慢性閉塞
性肺疾患と関連していることが報告されている(特許文
献1:WO 01/38530号公報)。ヒト由来CL
CA2およびヒト由来CLCA4のcDNAおよびタン
パク質は、FEBS Letters、455巻、295頁、199
9年(非特許文献1)に報告されているものの、気管支
喘息や慢性閉塞性肺疾患との関連性については記載され
ていない。
【特許文献1】WO 01/38530号公報
【非特許文献1】FEBS Letters、455巻、295頁、
1999年
【0003】
【発明が解決しようとする課題】気管支喘息や慢性閉塞
性肺疾患を効率良く診断する方法や、副作用が少なく、
連用しても効果が弱くならない気管支喘息または慢性閉
塞性肺疾患鼻炎の予防・治療剤の開発が求められてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、気管支喘息
または慢性閉塞性肺疾患の患者において、CLCA1お
よびCLCA4の発現量が増加し、CLCA2の発現量
は変化しないことを見出し、この知見に基づいて、さら
に検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)配列番号:
1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質(以下、CLCA
1と略記することもある)もしくはその部分ペプチドま
たはその塩に対する抗体、配列番号:2で表されるア
ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するタンパク質(以下、CLCA2と略記するこ
ともある)もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対
する抗体および配列番号:3で表されるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
タンパク質(以下、CLCA4と略記することもある)
もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を
含有することを特徴とする気管支喘息または慢性閉塞性
肺疾患の診断薬、(2)CLCA1またはその部分ペ
プチドをコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌ
クレオチド、CLCA2またはその部分ペプチドをコ
ードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
およびCLCA4またはその部分ペプチドをコードす
るポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを含有
することを特徴とする気管支喘息または慢性閉塞性肺疾
患の診断薬、(3)CLCA1もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩に対する抗体、CLCA2もしくは
その部分ペプチドまたはその塩に対する抗体およびC
LCA4もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対す
る抗体を組み合わせて用いることを特徴とする気管支喘
息または慢性閉塞性肺疾患の診断方法、(4)CLC
A1もしくはその部分ペプチドまたはその塩の量および
CLCA4もしくはその部分ペプチドまたはその塩の
量の増加を指標とする上記(3)記載の診断方法、
(5)CLCA1またはその部分ペプチドをコードす
るポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、C
LCA2またはその部分ペプチドをコードするポリヌク
レオチドを含有するポリヌクレオチドおよびCLCA
4またはその部分ペプチドをコードするポリヌクレオチ
ドを含有するポリヌクレオチドを組み合わせて用いるこ
とを特徴とする気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の診
断方法、(6)CLCA1またはその部分ペプチドの
mRNA量およびCLCA4またはその部分ペプチド
のmRNA量の増加を指標とする上記(5)記載の診断
方法、(7)CLCA1もしくはその部分ペプチドま
たはその塩に対する抗体およびCLCA4もしくはそ
の部分ペプチドまたはその塩に対する抗体とを組み合わ
せてなる気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の予防・治
療剤、(8)CLCA1またはその部分ペプチドをコ
ードするポリヌクレオチドの塩基配列に相補的もしくは
実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含有するア
ンチセンスポリヌクレオチドおよびCLCA4または
その部分ペプチドをコードするポリヌクレオチドの塩基
配列に相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列または
その一部を含有するアンチセンスポリヌクレオチドを組
み合わせてなる気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の予
防・治療剤、(9)CLCA1もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩、CLCA2もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩およびCLCA4もしくはその部分
ペプチドまたはその塩を用いることを特徴とする、C
LCA1もしくはその部分ペプチドまたはその塩および
(または)CLCA4もしくはその部分ペプチドまた
はその塩の活性を阻害し、CLCA2もしくはその部
分ペプチドまたはその塩の活性を阻害しない化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(10)CLCA1
またはその部分ペプチドをコードするポリヌクレオチド
を含有するポリヌクレオチド、CLCA2またはその
部分ペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有する
ポリヌクレオチドおよびCLCA4またはその部分ペ
プチドをコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌ
クレオチドを用いることを特徴とする、CLCA1も
しくはその部分ペプチドまたはその塩および(または)
CLCA4もしくはその部分ペプチドまたはその塩の
遺伝子の発現を阻害し、CLCA2もしくはその部分
ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害しない化合
物またはその塩のスクリーニング方法、(11)(i)
CLCA1もしくはその部分ペプチドまたはその塩、
CLCA2もしくはその部分ペプチドまたはその塩お
よび(または)CLCA4もしくはその部分ペプチド
またはその塩を産生する能力を有する細胞をカルシウム
賦活剤で活性化した場合と(ii)試験化合物の存在
下、上記細胞をカルシウム賦活剤で活性化した場合との
比較を行なうことを特徴とする、CLCA1もしくは
その部分ペプチドまたはその塩および(または)CL
CA4もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を
阻害し、CLCA2もしくはその部分ペプチドまたは
その塩の活性を阻害しない化合物またはその塩のスクリ
ーニング方法、(12)(i)と(ii)の場合におけ
る、CLCA1もしくはその部分ペプチドまたはその
塩、CLCA2もしくはその部分ペプチドまたはその
塩およびCLCA4もしくはその部分ペプチドまたは
その塩のクロライドチャネル活性を測定して、比較する
ことを特徴とする上記(11)記載のスクリーニング方
法、(13)(i)と(ii)の場合における、CL
CA1もしくはその部分ペプチドまたはその塩、CL
CA2もしくはその部分ペプチドまたはその塩および
CLCA4もしくはその部分ペプチドまたはその塩の発
現量を測定して、比較することを特徴とする上記(1
1)記載のスクリーニング方法、(14)気管支喘息ま
たは慢性閉塞性肺疾患の予防・治療用の化合物またはそ
の塩のスクリーニング方法である上記(9)〜(13)
記載のスクリーニング方法、(15)CLCA1もく
はその部分ペプチドまたはその塩、CLCA2もしく
はその部分ペプチドまたはその塩およびCLCA4も
しくはその部分ペプチドまたはその塩を含有することを
特徴とする、CLCA1もしくはその部分ペプチドま
たはその塩および(または)CLCA4もしくはその
部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害し、CLCA
2もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害
しない化合物またはその塩のスクリーニング用キット、
(16)CLCA1またはその部分ペプチドをコード
するポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、
CLCA2またはその部分ペプチドをコードするポリヌ
クレオチドを含有するポリヌクレオチドおよびCLC
A4またはその部分ペプチドをコードするポリヌクレオ
チドを含有するポリヌクレオチドを含有することを特徴
とする、CLCA1もしくはその部分ペプチドまたは
その塩および(または)CLCA4もしくはその部分
ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害し、CL
CA2もしくはその部分ペプチドまたはその塩の遺伝子
の発現を阻害しない化合物またはその塩のスクリーニン
グ用キット、(17)上記(9)〜(14)記載のいず
れかのスクリーニング方法または上記(15)もしくは
上記(16)記載のスクリーニング用キットを用いて得
られうる、(i)CLCA1もしくはその部分ペプチ
ドまたはその塩および(または)CLCA4もしくは
その部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害し、CL
CA2もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を
阻害しない化合物またはその塩、または(ii)CL
CA1もしくはその部分ペプチドまたはその塩および
(または)CLCA4もしくはその部分ペプチドまた
はその塩の遺伝子の発現を阻害し、CLCA2もしく
はその部分ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害
しない化合物またはその塩、(18)(i)CLCA
1もしくはその部分ペプチドまたはその塩および(また
は)CLCA4もしくはその部分ペプチドまたはその
塩の活性を阻害し、CLCA2もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩の活性を阻害しない化合物またはその
塩、または(ii)CLCA1もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩および(または)CLCA4もしく
はその部分ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害
し、CLCA2もしくはその部分ペプチドまたはその
塩の遺伝子の発現を阻害しない化合物またはその塩を含
有してなる気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の予防・
治療剤などを提供する。
【0006】本発明で用いられる配列番号:1、配列番
号:2または配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同
一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
パク質(以下、本発明のタンパク質または本発明で用い
られるタンパク質と称することもある)は、ヒトや温血
動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ニワト
リ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)の細胞
(例えば、肝細胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵
臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハン
ス細胞、表皮細胞、上皮細胞、杯細胞、内皮細胞、平滑
筋細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免
疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュ
ラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸
球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨
芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細
胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン
細胞など)もしくはそれらの細胞が存在するあらゆる組
織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁桃核、大脳
基底球、海馬、視床、視床下部、大脳皮質、延髄、小
脳)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、
甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管
(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下
腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、関
節、骨格筋などに由来するタンパク質であってもよく、
合成タンパク質であってもよい。
【0007】配列番号:1、配列番号:2または配列番
号:3で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ
酸配列としては、配列番号:1、配列番号:2または配
列番号:3で表わされるアミノ酸配列と約50%以上、
好ましくは約60%以上、さらに好ましくは約70%以
上、より好ましくは約80%以上、特に好ましくは約9
0%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有す
るアミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:1、配列
番号:2または配列番号:3で表されるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質とし
ては、例えば、前記の配列番号:1、配列番号:2また
は配列番号:3で表されるアミノ酸配列と実質的に同一
のアミノ酸配列を含有し、配列番号:1、配列番号:2
または配列番号:3で表されるアミノ酸配列を有するタ
ンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質など
が好ましい。
【0008】実質的に同質の活性としては、例えば、ク
ロライドチャネル様活性(カルシウム依存性クロライド
チャネル活性など)などが挙げられる。実質的に同質と
は、それらの性質が性質的に(例、生理学的に、または
薬理学的に)同質であることを示す。したがって、クロ
ライドチャネル様活性が同等(例、約0.01〜100
倍、好ましくは約0.1〜10倍、より好ましくは0.
5〜2倍)であることが好ましいが、これらの活性の程
度、タンパク質の分子量などの量的要素は異なっていて
もよい。クロライドチャネル様活性などの活性の測定
は、公知の方法に準じて行うことが出来るが、例えば、
Genomics、54巻、200頁(1998)に記載の方法
またはそれに準じる方法に従って測定することができ
る。
【0009】また、本発明で用いられるタンパク質とし
ては、例えば、配列番号:1、配列番号:2または配
列番号:3で表されるアミノ酸配列中の1または2個以
上(例えば1〜100個程度、好ましくは1〜30個程
度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数
(1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、
配列番号:1、配列番号:2または配列番号:3で表さ
れるアミノ酸配列に1または2個以上(例えば1〜10
0個程度、好ましくは1〜30個程度、好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)のアミ
ノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1、配列番
号:2または配列番号:3で表されるアミノ酸配列に1
または2個以上(例えば1〜100個程度、好ましくは
1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好
ましくは数(1〜5)個)のアミノ酸が挿入されたアミ
ノ酸配列、配列番号:1、配列番号:2または配列番
号:3で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上
(例えば1〜100個程度、好ましくは1〜30個程
度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数
(1〜5)個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換された
アミノ酸配列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸
配列を含有するタンパク質などのいわゆるムテインも含
まれる。上記のようにアミノ酸配列が挿入、欠失または
置換されている場合、その挿入、欠失または置換の位置
としては、とくに限定されないが、配列番号:1、配列
番号:2または配列番号:3のそれぞれの配列番号で表
されるアミノ酸配列に共通するアミノ酸配列以外の位置
などが挙げられる。
【0010】本明細書におけるタンパク質は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1、
配列番号:2または配列番号:3で表わされるアミノ酸
配列を含有するタンパク質をはじめとする、本発明で用
いられるタンパク質は、C末端がカルボキシル基(−C
OOH)、カルボキシレート(−COO-)、アミド(−
CONH2)またはエステル(−COOR)の何れであ
ってもよい。ここでエステルにおけるRとしては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基、
例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6-12アリール
基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C
1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα−
ナフチル−C1-2アルキル基などのC7-14アラルキル
基、ピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本発
明で用いられるタンパク質がC末端以外にカルボキシル
基(またはカルボキシレート)を有している場合、カル
ボキシル基がアミド化またはエステル化されているもの
も本発明で用いられるタンパク質に含まれる。この場合
のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステル
などが用いられる。さらに、本発明で用いられるタンパ
ク質には、N末端のアミノ酸残基(例、メチオニン残
基)のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチ
ル基などのC 1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基な
ど)で保護されているもの、生体内で切断されて生成す
るN末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したも
の、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば−O
H、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール
基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホル
ミル基、アセチル基などのC1-6アルカノイル基などの
1-6アシル基など)で保護されているもの、あるいは
糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパ
ク質なども含まれる。
【0011】本発明で用いられるタンパク質の部分ペプ
チドとしては、前記した本発明で用いられるタンパク質
の部分ペプチドであって、好ましくは、前記した本発明
で用いられるタンパク質と同様の性質を有するものであ
ればいずれのものでもよい。具体的には、後述する本発
明の抗体を調製する目的には、配列番号:1で表される
アミノ酸配列において第22〜914番目のアミノ酸配
列、配列番号:2で表されるアミノ酸配列において第3
0〜943番目のアミノ酸配列を有するペプチド、配列
番号:3で表されるアミノ酸配列において第21〜91
7番目のアミノ酸配列を有するペプチドなどがあげられ
る。また、後述の本発明のスクリーニング方法またはス
クリーニング用キットには、細胞膜結合部位(例、配列
番号:1で表されるアミノ酸配列において第1〜21番
目のアミノ酸配列)を含有し、配列番号:1で表される
アミノ酸配列において第22〜914番目のアミノ酸配
列の一部分、配列番号:2で表されるアミノ酸配列にお
いて第30〜943番目のアミノ酸配列の一部分または
配列番号:3で表されるアミノ酸配列において第21〜
917番目のアミノ酸配列の一部分を有するペプチドな
どが好ましく用いられる。例えば、本発明で用いられる
タンパク質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個
以上、好ましくは50個以上、さらに好ましくは70個
以上、より好ましくは100個以上、最も好ましくは2
00個以上のアミノ酸配列を有するペプチドなどが用い
られる。また、本発明で用いられる部分ペプチドは、そ
のアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1
〜10個程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)のア
ミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または
2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数(1〜5)個)
のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列に1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ま
しくは1〜10個程度、さらに好ましくは数(1〜5)
個)のアミノ酸が挿入され、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
より好ましくは数個、さらに好ましくは1〜5個程度)
のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていてもよい。
【0012】また、本発明で用いられる部分ペプチドは
C末端がカルボキシル基(−COOH)、カルボキシレ
ート(−COO-)アミド(−CONH2)またはエステ
ル(−COOR)の何れであってもよい。さらに、本発
明で用いられる部分ペプチドには、前記した本発明で用
いられるタンパク質と同様に、C末端以外にカルボキシ
ル基(またはカルボキシレート)を有しているもの、N
末端のアミノ酸残基(例、メチオニン残基)のアミノ基
が保護基で保護されているもの、N端側が生体内で切断
され生成したグルタミン残基がピログルタミン酸化した
もの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護
基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわ
ゆる糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含まれる。本
発明で用いられる部分ペプチドは抗体作成のための抗原
としても用いることができる。
【0013】本発明で用いられるタンパク質または部分
ペプチドの塩としては、生理学的に許容される酸(例、
無機酸、有機酸)や塩基(例、アルカリ金属塩)などと
の塩が用いられ、とりわけ生理学的に許容される酸付加
塩が好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸
(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、
あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、
フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、
リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸)との塩などが用いられる。本発明で用い
られるタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその
塩は、前述したヒトや温血動物の細胞または組織から公
知のタンパク質の精製方法によって製造することもでき
るし、タンパク質をコードするDNAを含有する形質転
換体を培養することによっても製造することができる。
また、後述のペプチド合成法に準じて製造することもで
きる。ヒトや哺乳動物の組織または細胞から製造する場
合、ヒトや哺乳動物の組織または細胞をホモジナイズし
た後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆相クロマト
グラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロ
マトグラフィーを組み合わせることにより精製単離する
ことができる。
【0014】本発明で用いられるタンパク質もしくは部
分ペプチドまたはその塩、またはそのアミド体の合成に
は、通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることがで
きる。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル
樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセ
トアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2’,4’−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチ
ル)フェノキシ樹脂、4−(2’,4’−ジメトキシフ
ェニル−Fmocアミノエチル)フェノキシ樹脂などを
挙げることができる。このような樹脂を用い、α−アミ
ノ基と側鎖官能基を適当に保護したアミノ酸を、目的と
するタンパク質の配列通りに、公知の各種縮合方法に従
い、樹脂上で縮合させる。反応の最後に樹脂からタンパ
ク質または部分ペプチドを切り出すと同時に各種保護基
を除去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジスルフィド結
合形成反応を実施し、目的のタンパク質もしくは部分ペ
プチドまたはそれらのアミド体を取得する。 上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク質合
成に使用できる各種活性化試薬を用いることができる
が、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミド類
としては、DCC、N,N'−ジイソプロピルカルボジ
イミド、N−エチル−N'−(3−ジメチルアミノプロ
リル)カルボジイミドなどが用いられる。これらによる
活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt,H
OOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加する
かまたは、対称酸無水物またはHOBtエステルあるい
はHOOBtエステルとしてあらかじめ保護アミノ酸の
活性化を行なった後に樹脂に添加することができる。
【0015】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に使用しう
ることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド
類、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジ
ン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類あるいは
これらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度はタ
ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られてい
る範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範
囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は
通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応
を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基
の脱離を行なうことなく縮合反応を繰り返すことにより
十分な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても
十分な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセ
チルイミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化
することによって、後の反応に影響を与えないようにす
ることができる。
【0016】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、t−ペンチルオキシカルボニル、イソ
ボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル、Cl−Z、Br−Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カル
ボキシル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状もし
くは環状アルキルエステル化)、アラルキルエステル化
(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジルエス
テル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロベン
ジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェナシ
ルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド
化、t−ブトキシカルボニルヒドラジド化、トリチルヒ
ドラジド化などによって保護することができる。セリン
の水酸基は、例えば、エステル化またはエーテル化によ
って保護することができる。このエステル化に適する基
としては、例えば、アセチル基などの低級(C1-6)ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t−ブチル基などである。チロシンの
フェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bz
l、Cl2−Bzl、2−ニトロベンジル、Br−Z、
t−ブチルなどが用いられる。ヒスチジンのイミダゾー
ルの保護基としては、例えば、Tos、4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル、DNP、
ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fm
ocなどが用いられる。
【0017】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニ
トロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロ
フェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシミド、N
−ヒドロキシフタルイミド、HOBt)とのエステル〕
などが用いられる。原料のアミノ基の活性化されたもの
としては、例えば、対応するリン酸アミドが用いられ
る。保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、Pd
−黒あるいはPd−炭素などの触媒の存在下での水素気
流中での接触還元や、また、無水フッ化水素、メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸あるいはこれらの混合液などによる酸処理や、ジ
イソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリ
ジン、ピペラジンなどによる塩基処理、また液体アンモ
ニア中ナトリウムによる還元なども用いられる。上記酸
処理による脱離反応は、一般に約−20℃〜40℃の温
度で行なわれるが、酸処理においては、例えば、アニソ
ール、フェノール、チオアニソール、メタクレゾール、
パラクレゾール、ジメチルスルフィド、1,4−ブタン
ジチオール、1,2−エタンジチオールなどのようなカ
チオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒスチジンの
イミダゾール保護基として用いられる2,4−ジニトロ
フェニル基はチオフェノール処理により除去され、トリ
プトファンのインドール保護基として用いられるホルミ
ル基は上記の1,2−エタンジチオール、1,4−ブタ
ンジチオールなどの存在下の酸処理による脱保護以外
に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニアなどによる
アルカリ処理によっても除去される。
【0018】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。タンパク質または部分ペプチドの
アミド体を得る別の方法としては、例えば、まず、カル
ボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基をアミド化し
て保護した後、アミノ基側にペプチド(タンパク質)鎖
を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチド鎖のN末端の
α−アミノ基の保護基のみを除いたタンパク質または部
分ペプチドとC末端のカルボキシル基の保護基のみを除
去したタンパク質または部分ペプチドとを製造し、これ
らのタンパク質またはペプチドを上記したような混合溶
媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同
様である。縮合により得られた保護タンパク質またはペ
プチドを精製した後、上記方法によりすべての保護基を
除去し、所望の粗タンパク質またはペプチドを得ること
ができる。この粗タンパク質またはペプチドは既知の各
種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥する
ことで所望のタンパク質またはペプチドのアミド体を得
ることができる。タンパク質またはペプチドのエステル
体を得るには、例えば、カルボキシ末端アミノ酸のα−
カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸
エステルとした後、タンパク質またはペプチドのアミド
体と同様にして、所望のタンパク質またはペプチドのエ
ステル体を得ることができる。
【0019】本発明で用いられる部分ペプチドまたはそ
れらの塩は、公知のペプチドの合成法に従って、あるい
は本発明で用いられるタンパク質を適当なペプチダーゼ
で切断することによって製造することができる。ペプチ
ドの合成法としては、例えば、固相合成法、液相合成法
のいずれによっても良い。すなわち、本発明で用いられ
る部分ペプチドを構成し得る部分ペプチドもしくはアミ
ノ酸と残余部分とを縮合させ、生成物が保護基を有する
場合は保護基を脱離することにより目的のペプチドを製
造することができる。公知の縮合方法や保護基の脱離と
しては、例えば、以下の〜に記載された方法が挙げ
られる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチド合
成、広川書店 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶などを組み合わせて本発明で用いられる部分ペ
プチドを精製単離することができる。上記方法で得られ
る部分ペプチドが遊離体である場合は、公知の方法ある
いはそれに準じる方法によって適当な塩に変換すること
ができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法ある
いはそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変
換することができる。
【0020】本発明のタンパク質をコードするポリヌク
レオチドとしては、上記した本発明のタンパク質をコー
ドする塩基配列(DNAまたはRNA、好ましくはDN
A)を含有するものであればいかなるものであってもよ
い。該ポリヌクレオチドとしては、本発明のタンパク質
をコードするDNA、mRNA等のRNAであり、二本
鎖であっても、一本鎖であってもよい。二本鎖の場合
は、二本鎖DNA、二本鎖RNAまたはDNA:RNA
のハイブリッドでもよい。一本鎖の場合は、センス鎖
(すなわち、コード鎖)であっても、アンチセンス鎖
(すなわち、非コード鎖)であってもよい。本発明のタ
ンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて、例え
ば、公知の実験医学増刊「新PCRとその応用」15
(7)、1997記載の方法またはそれに準じた方法に
より、本発明のタンパク質のmRNAを定量することが
できる。本発明で用いられるタンパク質をコードするD
NAとしては、前述した本発明で用いられるタンパク質
をコードする塩基配列を含有するものであればいかなる
ものであってもよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDN
Aライブラリー、前記した細胞・組織由来のcDNA、
前記した細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成
DNAのいずれでもよい。ライブラリーに使用するベク
ターは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、
ファージミドなどいずれであってもよい。また、前記し
た細胞・組織よりtotalRNAまたはmRNA画分を調
製したものを用いて直接Reverse Transcriptase Polyme
rase Chain Reaction(以下、RT−PCR法と略称す
る)によって増幅することもできる。本発明で用いられ
るタンパク質をコードするDNAとしては、例えば、配
列番号:4、配列番号:5または配列番号:6で表され
る塩基配列を含有するDNA、または配列番号:4、配
列番号:5または配列番号:6で表される塩基配列とハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基
配列を含有し、前記した配列番号:1、配列番号:2ま
たは配列番号:3で表されるアミノ酸配列を含有するタ
ンパク質と実質的に同質の性質を有するタンパク質をコ
ードするDNAであれば何れのものでもよい。
【0021】配列番号:4、配列番号:5または配列番
号:6で表される塩基配列とハイストリンジェントな条
件下でハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、
配列番号:4、配列番号:5または配列番号:6で表さ
れる塩基配列と約50%以上、好ましくは約60%以
上、さらに好ましくは約70%以上、より好ましくは約
80%以上、特に好ましくは約90%以上、最も好まし
くは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有する
DNAなどが用いられる。ハイブリダイゼーションは、
公知の方法あるいはそれに準じる方法、例えば、Molecu
lar Cloning 2nd(J. Sambrook et al., Cold Spring H
arbor Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行
なうことができる。また、市販のライブラリーを使用す
る場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なう
ことができる。より好ましくは、ハイストリンジェント
な条件に従って行なうことができる。ハイストリンジェ
ントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約19〜4
0mM、好ましくは約19〜20mMで、温度が約50
〜70℃、好ましくは約60〜65℃の条件を示す。特
に、ナトリウム濃度が約19mMで温度が約65℃の場
合が最も好ましい。より具体的には、配列番号:1で表
されるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコードする
DNAとしては、配列番号:4で表される塩基配列を含
有するDNAなどが用いられる。配列番号:2で表され
るアミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするDN
Aとしては、配列番号:5で表される塩基配列を含有す
るDNAなどが用いられる。配列番号:3で表されるア
ミノ酸配列を含有するタンパク質をコードするDNAと
しては、配列番号:6で表される塩基配列を含有するD
NAなどが用いられる。
【0022】本発明のタンパク質をコードするDNAの
塩基配列の一部、または該DNAと相補的な塩基配列の
一部を含有してなるポリヌクレオチドとは、下記の本発
明の部分ペプチドをコードするDNAを包含するだけで
はなく、RNAをも包含する意味で用いられる。本発明
に従えば、タンパク質遺伝子の複製または発現を阻害す
ることのできるアンチセンスポリヌクレオチド(核酸)
を、クローン化した、あるいは決定されたタンパク質を
コードするDNAの塩基配列情報に基づき設計し、合成
しうる。そうしたポリヌクレオチド(核酸)は、タンパ
ク質遺伝子のRNAとハイブリダイズすることができ、
該RNAの合成または機能を阻害することができるか、
あるいはタンパク質関連RNAとの相互作用を介してタ
ンパク質遺伝子の発現を調節・制御することができる。
タンパク質関連RNAの選択された配列に相補的なポリ
ヌクレオチド、およびタンパク質関連RNAと特異的に
ハイブリダイズすることができるポリヌクレオチドは、
生体内および生体外でタンパク質遺伝子の発現を調節・
制御するのに有用であり、また病気などの治療または診
断に有用である。タンパク質遺伝子の5’端ヘアピンル
ープ、5’端6−ベースペア・リピート、5’端非翻訳
領域、ポリペプチド翻訳開始コドン、タンパク質コード
領域、ORF翻訳終止コドン、3’端非翻訳領域、3’
端パリンドローム領域、および3’端ヘアピンループは
好ましい対象領域として選択しうるが、タンパク質遺伝
子内の如何なる領域も対象として選択しうる。
【0023】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的なポリヌクレオチドとの関係は、対象物とハイブ
リダイズすることができるポリヌクレオチドとの関係
は、「アンチセンス」であるということができる。アン
チセンス・ポリヌクレオチドは、2−デオキシ−D−リ
ボースを含有しているポリデオキシヌクレオチド、D−
リボースを含有しているポリデオキシヌクレオチド、プ
リンまたはピリミジン塩基のN−グリコシドであるその
他のタイプのポリヌクレオチド、あるいは非ヌクレオチ
ド骨格を有するその他のポリマー(例えば、市販のタン
パク質、核酸および合成配列特異的な核酸ポリマー)ま
たは特殊な結合を含有するその他のポリマー(但し、該
ポリマーはDNAやRNA中に見出されるような塩基の
ペアリングや塩基の付着を許容する配置をもつヌクレオ
チドを含有する)などが挙げられる。それらは、2本鎖
DNA、1本鎖DNA、2本鎖RNA、1本鎖RNA、
さらにDNA:RNAハイブリッドであることができ、
さらに非修飾ポリヌクレオチド(または非修飾ポリヌク
レオチド)、さらには公知の修飾の付加されたもの、例
えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの付
いたもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌク
レオチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチド
修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチル
ホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデー
ト、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結合
または硫黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホ
スホロジチオエートなど)を持つもの、例えばタンパク
質(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキ
シン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンな
ど)や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖
基を有しているもの、インターカレート化合物(例え
ば、アクリジン、ソラレンなど)を持つもの、キレート
化合物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、
酸化性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含
有するもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αア
ノマー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレ
オシド」、「ヌクレオチド」および「核酸」とは、プリ
ンおよびピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾さ
れたその他の複素環型塩基をもつようなものを含んでい
て良い。こうした修飾物は、メチル化されたプリンおよ
びピリミジン、アシル化されたプリンおよびピリミジ
ン、あるいはその他の複素環を含むものであってよい。
修飾されたヌクレオチドおよび修飾されたヌクレオチド
はまた糖部分が修飾されていてよく、例えば、1個以上
の水酸基がハロゲンとか、脂肪族基などで置換されてい
たり、あるいはエーテル、アミンなどの官能基に変換さ
れていてよい。
【0024】本発明のアンチセンスポリヌクレオチド
(核酸)は、RNA、DNA、あるいは修飾された核酸
(RNA、DNA)である。修飾された核酸の具体例と
しては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート誘導体、そ
してポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレオシドアミ
ドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、それに限定さ
れるものではない。本発明のアンチセンス核酸は次のよ
うな方針で好ましく設計されうる。すなわち、細胞内で
のアンチセンス核酸をより安定なものにする、アンチセ
ンス核酸の細胞透過性をより高める、目標とするセンス
鎖に対する親和性をより大きなものにする、そしてもし
毒性があるならアンチセンス核酸の毒性をより小さなも
のにする。こうして修飾は当該分野で数多く知られてお
り、例えば J. Kawakami et al.,Pharm Tech Japan, Vo
l. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395, 1992; S. T. Cr
ooke et al. ed., Antisense Research and Applicatio
ns, CRC Press, 1993 などに開示がある。本発明のアン
チセンス核酸は、変化せしめられたり、修飾された糖、
塩基、結合を含有していて良く、リポゾーム、ミクロス
フェアのような特殊な形態で供与されたり、遺伝子治療
により適用されたり、付加された形態で与えられること
ができうる。こうして付加形態で用いられるものとして
は、リン酸基骨格の電荷を中和するように働くポリリジ
ンのようなポリカチオン体、細胞膜との相互作用を高め
たり、核酸の取込みを増大せしめるような脂質(例え
ば、ホスホリピド、コレステロールなど)といった疎水
性のものが挙げられる。付加するに好ましい脂質として
は、コレステロールやその誘導体(例えば、コレステリ
ルクロロホルメート、コール酸など)が挙げられる。こ
うしたものは、核酸の3’端あるいは5’端に付着させ
ることができ、塩基、糖、分子内ヌクレオシド結合を介
して付着させることができうる。その他の基としては、
核酸の3’端あるいは5’端に特異的に配置されたキャ
ップ用の基で、エキソヌクレアーゼ、RNaseなどの
ヌクレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙げら
れる。こうしたキャップ用の基としては、ポリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコールなどのグリコー
ルをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護基が
挙げられるが、それに限定されるものではない。アンチ
センス核酸の阻害活性は、本発明の形質転換体、本発明
の生体内や生体外の遺伝子発現系、あるいはタンパク質
の生体内や生体外の翻訳系を用いて調べることができ
る。該核酸は公知の各種の方法で細胞に適用できる。
【0025】本発明で用いられる部分ペプチドをコード
するDNAとしては、前述した本発明で用いられる部分
ペプチドをコードする塩基配列を含有するものであれば
いかなるものであってもよい。また、ゲノムDNA、ゲ
ノムDNAライブラリー、前記した細胞・組織由来のc
DNA、前記した細胞・組織由来のcDNAライブラリ
ー、合成DNAのいずれでもよい。本発明で用いられる
部分ペプチドをコードするDNAとしては、例えば、配
列番号:4、配列番号:5または配列番号:6で表され
る塩基配列を有するDNAの一部分を有するDNA、ま
たは配列番号:4、配列番号:5または配列番号:6で
表される塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズする塩基配列を含有し、本発明のタンパク
質と実質的に同質の活性を有するタンパク質をコードす
るDNAの一部分を含有するDNAなどが用いられる。
配列番号:4、配列番号:5または配列番号:6で表さ
れる塩基配列とハイブリダイズできるDNAは、前記と
同意義を示す。ハイブリダイゼーションの方法およびハ
イストリンジェントな条件は前記と同様のものが用いら
れる。
【0026】本発明で用いられるタンパク質、部分ペプ
チド(以下、これらをコードするDNAのクローニング
および発現の説明においては、これらを単に本発明のタ
ンパク質と略記する場合がある)を完全にコードするD
NAのクローニングの手段としては、本発明のタンパク
質をコードする塩基配列の一部分を有する合成DNAプ
ライマーを用いてPCR法によって増幅するか、または
適当なベクターに組み込んだDNAを本発明のタンパク
質の一部あるいは全領域をコードするDNA断片もしく
は合成DNAを用いて標識したものとのハイブリダイゼ
ーションによって選別することができる。ハイブリダイ
ゼーションの方法は、例えば、Molecular Cloning 2nd
(J. Sambrook et al., Cold Spring Harbor Lab. Pres
s, 1989)に記載の方法などに従って行なうことができ
る。また、市販のライブラリーを使用する場合、添付の
使用説明書に記載の方法に従って行なうことができる。
DNAの塩基配列の置換は、PCRや公知のキット、例
えば、MutanTM-superExpress Km(宝酒造(株))、Mut
anTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA-LAPCR法、Gap
ped duplex法、Kunkel法等の公知の方法あるいはそれら
に準じる方法に従って行なうことができる。クローン化
されたタンパク質をコードするDNAは目的によりその
まま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカ
ーを付加したりして使用することができる。該DNAは
その5’末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有
し、また3’末端側には翻訳終止コドンとしてのTA
A、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。本発明のタ
ンパク質の発現ベクターは、例えば、(イ)本発明のタ
ンパク質をコードするDNAから目的とするDNA断片
を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター
中のプロモーターの下流に連結することにより製造する
ことができる。
【0027】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322、pBR325、pUC12、p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0、pTP5、pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19、pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス、ワクシニアウイル
ス、バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMVプロモーター、HSV-TK
プロモーターなどが挙げられる。これらのうち、CMV
(サイトメガロウイルス)プロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーター、T7プロモーターなどが、宿主が
バチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、S
PO2プロモーター、penPプロモーターなど、宿主
が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプ
ロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター
などが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘ
ドリンプロモーター、P10プロモーターなどが好まし
い。
【0028】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイ
ニーズハムスター細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含
まない培地によっても選択できる。また、必要に応じ
て、宿主に合ったシグナル配列を、本発明のタンパク質
のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属菌である
場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル
配列などが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−ア
ミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配列
などが、宿主が酵母である場合は、MFα・シグナル配
列、SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細胞であ
る場合には、インシュリン・シグナル配列、α−インタ
ーフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル配列な
どがそれぞれ利用できる。このようにして構築された本
発明のタンパク質をコードするDNAを含有するベクタ
ーを用いて、形質転換体を製造することができる。
【0029】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
例えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K1
2・DH1〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA、60巻、1
60(1968)〕,JM103〔Nucleic Acids Rese
arch、9巻、309(1981)〕、JA221〔Jour
nal of Molecular Biology、120巻、517(197
8)〕、HB101〔Journal of Molecular Biology、
41巻、459(1969)〕,C600〔Genetics、
39巻、440(1954)〕などが用いられる。バチ
ルス属菌としては、例えば、バチルス・サブチルス(Ba
cillus subtilis)MI114〔ジーン,24巻,25
5(1983)〕,207−21〔Journalof Biochemist
ry、95巻、87(1984)〕などが用いられる。酵
母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-、NA87−11A、DKD−5D、20B−1
2、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913、NCYC2036、ピ
キア・パストリス(Pichia pastoris)KM71などが
用いられる。
【0030】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spod
optera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia n
iの中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来の
High FiveTM細胞、Mamestrabrassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bombyx
mori N 細胞;BmN細胞)などが用いられる。該Sf
細胞としては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、
Sf21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、In Vivo、1
3、213−217(1977))などが用いられる。
昆虫としては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる
〔前田ら、Nature、315巻、592(1985)〕。
動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−7,Ver
o,チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO
細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムス
ター細胞CHO(以下、CHO(dhfr-)細胞と略
記),マウスL細胞,マウスAtT−20,マウスミエ
ローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細胞などが用いら
れる。エシェリヒア属菌を形質転換するには、例えば、
Proc. Natl. Acad. Sci. USA、69巻、2110(19
72)やGene、17巻、107(1982)などに記載
の方法に従って行なうことができる。
【0031】バチルス属菌を形質転換するには、例え
ば、Molecular & General Genetics、168巻、11
1(1979)などに記載の方法に従って行なうことが
できる。酵母を形質転換するには、例えば、Methods in
Enzymology、194巻、182−187(199
1)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、75巻、1929
(1978)などに記載の方法に従って行なうことがで
きる。昆虫細胞または昆虫を形質転換するには、例え
ば、Bio/Technology、6、47−55(1988)など
に記載の方法に従って行なうことができる。動物細胞を
形質転換するには、例えば、細胞工学別冊8 新細胞工
学実験プロトコール.263−267(1995)(秀
潤社発行)、Virology、52巻、456(1973)に
記載の方法に従って行なうことができる。このようにし
て、タンパク質をコードするDNAを含有する発現ベク
ターで形質転換された形質転換体を得ることができる。
宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である形質転換
体を培養する際、培養に使用される培地としては液体培
地が適当であり、その中には該形質転換体の生育に必要
な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられる。
炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、
可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、例えば、ア
ンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカー、
ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽
出液などの無機または有機物質、無機物としては、例え
ば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マ
グネシウムなどが挙げられる。また、酵母エキス、ビタ
ミン類、生長促進因子などを添加してもよい。培地のp
Hは約5〜8が望ましい。
【0032】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller)、Journal of Experiments in Mole
cular Genetics、431−433、Cold Spring Harbor
Laboratory, New York(1972)〕が好ましい。こ
こに必要によりプロモーターを効率よく働かせるため
に、例えば、3β−インドリルアクリル酸のような薬剤
を加えることができる。宿主がエシェリヒア属菌の場
合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24時間行な
い、必要により、通気や撹拌を加えることもできる。宿
主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃で
約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌を加える
こともできる。宿主が酵母である形質転換体を培養する
際、培地としては、例えば、バークホールダー(Burkho
lder)最小培地〔Bostian, K. L.ら、Proc. Natl. Aca
d. Sci.USA、77巻、4505(1980)〕や0.5
%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitter, G. A.ら、P
roc. Natl. Acad. Sci. USA、81巻、5330(19
84)〕が挙げられる。培地のpHは約5〜8に調整す
るのが好ましい。培養は通常約20℃〜35℃で約24
〜72時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する
際、培地としては、Grace's Insect Medium(Grace, T.
C.C.、Nature、195、788(1962))に非働化
した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが
用いられる。培地のpHは約6.2〜6.4に調整する
のが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5日間行な
い、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿主が動物細胞
である形質転換体を培養する際、培地としては、例え
ば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地〔Scie
nce、122巻、、501(1952)〕,DMEM培
地〔Virology、8巻、396(1959)〕、RPMI
1640培地〔The Journal of the American Medical
Association、199巻、519(1967)〕、19
9培地〔Proceeding of the Society for the Biologic
al Medicine、73巻、1(1950)〕などが用いら
れる。pHは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常
約30〜40℃で約15〜60時間行ない、必要に応じ
て通気や撹拌を加える。以上のようにして、形質転換体
の細胞内、細胞膜または細胞外に本発明のタンパク質を
生成せしめることができる。
【0033】上記培養物から本発明のタンパク質を分離
精製するには、例えば、下記の方法により行なうことが
できる。本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞か
ら抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体ある
いは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音
波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
タンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられ
る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどのタンパク
質変性剤や、トリトンX−100TMなどの界面活性剤が
含まれていてもよい。培養液中にタンパク質が分泌され
る場合には、培養終了後、公知の方法で菌体あるいは細
胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにして得
られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれるタンパク
質の精製は、公知の分離・精製法を適切に組み合わせて
行なうことができる。これらの公知の分離、精製法とし
ては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法、
透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の
差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなど
の荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグ
ラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速
液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方
法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法
などが用いられる。
【0034】かくして得られるタンパク質が遊離体で得
られた場合には、公知の方法あるいはそれに準じる方法
によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場
合には公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊
離体または他の塩に変換することができる。なお、組換
え体が産生するタンパク質を、精製前または精製後に適
当なタンパク質修飾酵素を作用させることにより、任意
に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去するこ
ともできる。タンパク質修飾酵素としては、例えば、ト
リプシン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダ
ーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用い
られる。かくして生成する本発明のタンパク質の存在
は、特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイやウエ
スタンブロッティングなどにより測定することができ
る。具体的には、CLCA1をコードするcDNAの単
離およびCLCA1の製造は、Genomics、54巻、20
0頁(1998)、Biochem Biophys Res Commun、25
5巻、347頁(1999)などに記載の方法に従って
行うことができる。CLCA2またはCLCA4をコー
ドするcDNAのクローニングおよびCLCA2または
CLCA4の製造は、FEBS Letters、455巻、295
頁などに記載の方法に従って行うことができる。
【0035】本発明で用いられるタンパク質もしくは部
分ペプチドまたはその塩に対する抗体は、本発明で用い
られるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩を
認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノク
ローナル抗体の何れであってもよい。本発明で用いられ
るタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩(以
下、抗体の説明においては、これらを単に本発明のタン
パク質と略記する場合がある)に対する抗体は、本発明
のタンパク質を抗原として用い、公知の抗体または抗血
清の製造法に従って製造することができる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクローナル抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、温血動物に対して投与により抗
体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤と
ともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用いられる温血
動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモッ
ト、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが挙げら
れるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モ
ノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原で免
疫された温血動物、例えばマウスから抗体価の認められ
た個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリン
パ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種ま
たは異種動物の骨髄腫細胞と融合させることにより、モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することが
できる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標
識化タンパク質と抗血清とを反応させたのち、抗体に結
合した標識剤の活性を測定することにより行なうことが
できる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミ
ルスタインの方法〔Nature、256、495(197
5)〕に従い実施することができる。融合促進剤として
は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセン
ダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが
用いられる。
【0036】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1などの温血動物の骨髄
腫細胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられ
る。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細
胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、
PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6000)
が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40℃、
好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキュベート
することにより効率よく細胞融合を実施できる。モノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには
種々の方法が使用できるが、例えば、タンパク質抗原を
直接あるいは担体とともに吸着させた固相(例、マイク
ロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、次に
放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体
(細胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウス
免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテインA
を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸着
させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射性
物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げら
れる。モノクローナル抗体の選別は、公知あるいはそれ
に準じる方法に従って行なうことができる。通常HAT
(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加
した動物細胞用培地で行なうことができる。選別および
育種用培地としては、ハイブリドーマが生育できるもの
ならばどのような培地を用いても良い。例えば、1〜2
0%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含むRP
MI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含むG
IT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブリドー
マ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0037】(b)モノクローナル抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、公知の方法、例え
ば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコ
ール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体
(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロテ
インGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なう
ことができる。
【0038】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、公知あるいはそれに準じる方法に
従って製造することができる。例えば、免疫抗原(タン
パク質抗原)自体、あるいはそれとキャリアータンパク
質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製
造法と同様に温血動物に免疫を行ない、該免疫動物から
本発明のタンパク質に対する抗体含有物を採取して、抗
体の分離精製を行なうことにより製造することができ
る。温血動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキ
ャリアータンパク質との複合体に関し、キャリアータン
パク質の種類およびキャリアーとハプテンとの混合比
は、キャリアーに架橋させて免疫したハプテンに対して
抗体が効率良くできれば、どの様なものをどの様な比率
で架橋させてもよいが、例えば、ウシ血清アルブミンや
ウシサイログロブリン、ヘモシアニン等を重量比でハプ
テン1に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の
割合でカプルさせる方法が用いられる。また、ハプテン
とキャリアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いる
ことができるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミ
ド、マレイミド活性エステル、チオール基、ジチオビリ
ジル基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。縮
合生成物は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位
にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。
投与に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイント
アジュバントや不完全フロイントアジュバントを投与し
てもよい。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約
3〜10回程度行なわれる。ポリクローナル抗体は、上
記の方法で免疫された温血動物の血液、腹水など、好ま
しくは血液から採取することができる。抗血清中のポリ
クローナル抗体価の測定は、上記の抗血清中の抗体価の
測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗体の分
離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製と同様
の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうことがで
きる。
【0039】本発明で用いられるタンパク質または部分
ペプチドをコードするDNA(以下、アンチセンスポリ
ヌクレオチドの説明においては、これらのDNAを本発
明のDNAと略記する場合がある)の塩基配列に相補的
な、または実質的に相補的な塩基配列またはその一部を
含有するアンチセンスポリヌクレオチドとしては、本発
明のDNAの塩基配列に相補的な、または実質的に相補
的な塩基配列またはその一部を含有し、該DNAの発現
を抑制し得る作用を有するものであれば、いずれのアン
チセンスポリヌクレオチドであってもく、アンチセンス
DNAが好ましい。本発明のDNAに実質的に相補的な
塩基配列とは、例えば、本発明のDNAに相補的な塩基
配列(すなわち、本発明のDNAの相補鎖)の全塩基配
列あるいは部分塩基配列と約70%以上、好ましくは約
80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好まし
くは約95%以上の相同性を有する塩基配列などが挙げ
られる。特に、本発明のDNAの相補鎖の全塩基配列う
ち、本発明のタンパク質のN末端部位をコードする部分
の塩基配列(例えば、開始コドン付近の塩基配列など)
の相補鎖と約70%以上、好ましくは約80%以上、よ
り好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以
上の相同性を有するアンチセンスポリヌクレオチドが好
適である。具体的には、配列番号:4、配列番号:5ま
たは8で表わされる塩基配列を有するDNAの塩基配列
に相補的な、もしくは実質的に相補的な塩基配列、また
はその一部分を有するアンチセンスポリヌクレオチド、
好ましくは例えば、配列番号:4、配列番号:5または
配列番号:6で表わされる塩基配列を有するDNAの塩
基配列に相補な塩基配列、またはその一部分を有するア
ンチセンスポリヌクレオチド(より好ましくは、配列番
号:4、配列番号:5または配列番号:6で表わされる
塩基配列を有するDNAの塩基配列に相補な塩基配列、
またはその一部分を有するアンチセンスポリヌクレオチ
ド)が挙げられる。アンチセンスポリヌクレオチドは通
常、10〜40個程度、好ましくは15〜30個程度の
塩基から構成される。ヌクレアーゼなどの加水分解酵素
による分解を防ぐために、アンチセンスDNAを構成す
る各ヌクレオチドのリン酸残基(ホスフェート)は、例
えば、ホスホロチオエート、メチルホスホネート、ホス
ホロジチオネートなどの化学修飾リン酸残基に置換され
ていてもよい。これらのアンチセンスポリヌクレオチド
は、公知のDNA合成装置などを用いて製造することが
できる。
【0040】気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患など肺・気
道の炎症を伴う肺・胸部疾患の患者においては、配列番
号:1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質(CLCA
1)および配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質(CLCA4)の発現が増加し、配列番号:2で表
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質(CLCA2)の発現は
変化しない。したがって、CLCA1もしくはその部分
ペプチドまたはその塩(以下、CLCA1と略記す
る)、CLCA2もしくはその部分ペプチドまたはその
塩(以下、CLCA2と略記する)、CLCA4もしく
はその部分ペプチドまたはその塩(以下、CLCA4と
略記する)、それらをコードするポリヌクレオチド
(例、DNA)、それらに対する抗体、およびそれらを
コードするDNAに対するアンチセンスポリヌクレオチ
ドは、以下の用途を有する。
【0041】(1)疾患に対する医薬候補化合物のスク
リーニング 気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患など肺・気道の炎症を伴
う肺・胸部疾患の患者において。CLCA1およびCL
CA4の発現は増加し、CLCA2の発現は変化しない
ので、CLCA1およびCLCA4の活性を阻害し、C
LCA2を阻害しない化合物またはその塩は、副作用の
少ない気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患などの予防・治療
剤として使用することができる。したがって、CLAC
1、CLCA2、CLCA4は、CLCA1およびCL
CA4の活性を阻害し、CLCA2を阻害しない化合物
またはその塩のスクリーニングのための試薬として有用
である。
【0042】すなわち、本発明は、(1)CLCA1、
CLCA2およびCLCA4を用いることを特徴とす
る、CLCA1および(または)CLCA4の活性を阻
害し、CLCA2の活性を阻害しない化合物またはその
塩のスクリーニング方法、(2)(i)CLCA1、C
LCA2および(または)CLCA4を産生する能力を
有する細胞をカルシウム賦活剤で活性化した場合と(i
i)試験化合物の存在下、上記細胞をカルシウム賦活剤
で活性化した場合との比較を行なうことを特徴とする、
CLCA1および(または)CLCA4の活性を阻害
し、CLCA2の活性を阻害しない化合物またはその塩
のスクリーニング方法、(3)(i)と(ii)の場合
における、CLCA1、CLCA2およびCLCA4の
クロライドチャネル活性を測定して、比較することを特
徴とする上記(2)記載のスクリーニング方法、(4)
気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の予防・治療用の化
合物またはその塩のスクリーニング方法である上記
(1)〜(3)記載のスクリーニング方法などを提供す
る。カルシウム賦活剤は、試験化合物と混合した後に、
CLCA1、CLCA2および(または)CLCA4を
産生する能力を有する細胞に添加してもよく、また、C
LCA1、CLCA2および(または)CLCA4を産
生する能力を有する細胞にカルシウム賦活剤を添加した
後、試験化合物を添加してもよい。カルシウム賦活剤と
しては、例えばイオノマイシン、A23187(カルシ
マイシン)などが用いられる。
【0043】試験化合物としては、例えば、ペプチド、
タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが
挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよい
し、公知の化合物であってもよい。上記のスクリーニン
グ方法を実施するには、CLCA1、CLCA2および
(または)CLCA4を産生する能力を有する細胞をス
クリーニングに適したバッファーに浮遊して調製する。
バッファーには、pH約4〜10(望ましくは、pH約
6〜8)のリン酸バッファー、ホウ酸バッファーなど
の、CLCA1、CLCA2、CLCA4のクロライド
チャネル活性を阻害しないバッファーであればいずれで
もよい。CLCA1、CLCA2および(または)CL
CA4を産生する能力を有する細胞としては、例えば、
前述したCLCA1、CLCA2またはCLCA4をコ
ードするDNAを含有するベクターで形質転換された宿
主(形質転換体)が用いられる。宿主としては、例え
ば、CHO細胞などの動物細胞が好ましく用いられる。
該スクリーニングには、例えば、前述の方法で培養する
ことによって、CLCA1、CLCA2および(また
は)CLCA4を細胞膜上に発現させた形質転換体が好
ましく用いられる。本発明のスクリーニング方法では、
(1)CLCA1、CLCA2またはCLCA4をそれ
ぞれ産生する能力を有する3種類の細胞を用いて実施す
ることもできるし、(2)CLCA1、CLCA2およ
びCLCA4を産生する能力を有する細胞を用いて実施
することもできるし、(3)CLCA1、CLCA2お
よびCLCA4のいずれか2種類を産生する能力を有す
る細胞といずれか1種類を産生する能力を有する細胞を
用いて実施することもできる。CLCA1、CLCA2
またはCLCA4のクロライドチャネル活性は、公知の
方法、例えば、Genomics、54巻、200頁(199
8)に記載の方法あるいはそれに準じる方法に従って測
定することができる。例えば、上記(ii)の場合にお
けるCLCA1および(または)CLCA4のクロライ
ドチャネル活性を、上記(i)の場合に比べて、約20
%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは約50
%以上阻害し、CLCA2のクロライドチャネル活性を
阻害しない試験化合物をCLCA1および(または)C
LCA4の活性を阻害し、CLCA2の活性を阻害しな
い化合物またはその塩として選択することができる。C
LCA2の活性を阻害しないとは、上記(ii)の場合
におけるCLCA2のクロライドチャネル活性を、上記
(i)の場合に比べて、約20%未満、好ましくは10
%以上、より好ましくは約5%未満程度しか阻害しない
ことをいう。
【0044】さらに、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患な
ど肺・気道の炎症を伴う肺・胸部疾患の患者において、
CLCA1またはCLCA4の遺伝子も発現が増加し、
CLCA2をコードする遺伝子の発現は変化しないの
で、CLCA1および(または)CLCA4の遺伝子の
発現を阻害し、CLCA2の遺伝子の発現を阻害しない
化合物またはその塩も、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患
などの予防・治療剤として使用することができる。した
がって、CLCA1、CLCA2またはCLCA4をコ
ードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
(特に、cDNAやmRNA)は、CLCA1および
(または)CLCA4の遺伝子の発現を阻害し、CLC
A2の遺伝子の発現を阻害しない化合物またはその塩の
スクリーニングのための試薬として有用である。すなわ
ち、本発明は、(1)CLCA1をコードするポリヌ
クレオチドを含有するポリヌクレオチド、CLCA2
をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオ
チドおよびCLCA4をコードするポリヌクレオチド
を含有するポリヌクレオチドを用いることを特徴とす
る、CLCA1および(または)CLCA4の遺伝子の
発現を阻害し、CLCA2の遺伝子の発現を阻害しない
化合物またはその塩のスクリーニング方法、(2)
(i)CLCA1、CLCA2および(または)CLC
A4を産生する能力を有する細胞をカルシウム賦活剤で
活性化した場合と(ii)試験化合物の存在下、上記細
胞をカルシウム賦活剤で活性化した場合との比較を行な
うことを特徴とする、CLCA1および(または)CL
CA4の遺伝子の発現を阻害し、CLCA2の遺伝子の
発現を阻害しない化合物またはその塩のスクリーニング
方法、(3)(i)と(ii)の場合における、CLC
A1、CLCA2およびCLCA4のタンパク質量また
はmRNA量を測定して、比較することを特徴とする上
記(2)記載のスクリーニング方法、(4)気管支喘息
または慢性閉塞性肺疾患の予防・治療用の化合物または
その塩のスクリーニング方法である上記(1)〜(3)
記載のスクリーニング方法を提供する。
【0045】具体的には、上記方法において、(i)と
(ii)の場合における、前記遺伝子の発現量(具体的
には、CLCA1、CLCA2およびCLCA4の発現
量(タンパク質量)またはCLCA1、CLCA2また
はCLCA4をコードするmRNA量)を測定して、比
較する。試験化合物およびCLCA1、CLCA2およ
び(または)CLCA4を産生する能力を有する細胞と
しては、上記と同様のものが挙げられる。タンパク質量
の測定は、公知の方法、例えば、CLCA1、CLCA
2またはCLCA4を認識する抗体を用いて、細胞抽出
液中などに存在するCLCA1、CLCA2またはCL
CA4を、ウェスタン解析、ELISA法などの方法ま
たはそれに準じる方法に従い測定することができる。m
RNA量の測定は、公知の方法、例えば、プローブとし
て配列番号:4、配列番号:5もしくは配列番号:6で
表される塩基配列またはその一部を含有する核酸を用い
るノーザンハイブリダイゼーション、あるいはPCR法
またはそれに準じる方法に従い測定することができる。
例えば、上記(ii)の場合におけるCLCA1および
(または)CLCA1の遺伝子の発現量を、上記(i)
の場合に比べて、約20%以上、好ましくは30%以
上、より好ましくは約50%以上阻害し、CLCA2の
遺伝子の発現量を阻害しない試験化合物を、CLCA1
および(または)CLCA4の遺伝子の発現を阻害し、
CLCA2の遺伝子の発現を阻害しない化合物またはそ
の塩として選択することができる。CLCA2の遺伝子
の発現を阻害しないとは、上記(ii)の場合における
CLCA2の遺伝子の発現を、上記(i)の場合に比べ
て、約20%未満、好ましくは10%以上、より好まし
くは約5%未満程度しか阻害しないことをいう。
【0046】本発明のスクリーニング用キットは、CL
CA1、CLCA2およびCLCA4、またはCLCA
1、CLCA2および(または)CLCA4を産生する
能力を有する細胞を含有するものである。本発明のスク
リーニング方法またはスクリーニング用キットを用いて
得られる化合物またはその塩は、上記した試験化合物、
例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動
物組織抽出液、血漿などから選ばれた化合物またはその
塩であり、(1)CLCA1および(または)CLCA
4の活性(例、クロライドチャネル活性、タンパク質発
現など)を阻害し、CLCA2の活性(例、クロライド
チャネル活性、タンパク質発現など)を阻害しない化合
物またはその塩、(2)CLCA1および(または)C
LCA4の遺伝子の発現を阻害し、CLCA2の遺伝子
の発現を阻害しない化合物またはその塩である。該化合
物の塩としては、前記した本発明のタンパク質の塩と同
様のものが用いられる。上記(1)および(2)の化合
物またはその塩は、例えば、肺・気道の炎症を伴う肺・
胸部疾患や呼吸器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾患(例、慢
性気管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、内因性喘
息など)、気管支喘息、嚢胞性線維症、過敏性肺炎、肺
線維症など〕、炎症性腸疾患、アレルギー性結膜炎に対
する予防・治療剤などの低毒性で安全な医薬として有用
である。
【0047】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上述の予防・治療剤として使用する場合、常套手段に
従って製剤化することができる。例えば、錠剤、カプセ
ル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶
液、懸濁液剤などとすることができる。このようにして
得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒト
または温血動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒ
ツジ、ブタ、ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チ
ンパンジーなど)に対して経口的にまたは非経口的に投
与することができる。該化合物またはその塩の投与量
は、その作用、対象疾患、投与対象、投与ルートなどに
より差異はあるが、例えば、慢性閉塞性肺疾患治療の目
的で本発明のタンパク質の活性を阻害する化合物または
その塩を経口投与する場合、一般的に成人(体重60k
gとして)においては、一日につき該化合物またはその
塩を約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50
mg、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。非
経口的に投与する場合は、該化合物またはその塩の1回
投与量は投与対象、対象疾患などによっても異なるが、
例えば、慢性閉塞性肺疾患治療の目的で本発明のタンパ
ク質の活性を阻害する化合物またはその塩を注射剤の形
で通常成人(体重60kgとして)に投与する場合、一
日につき該化合物またはその塩を約0.01〜30mg
程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好まし
くは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与する
のが好都合である。他の動物の場合も、体重60kg当
たりに換算した量を投与することができる。
【0048】(2)CLCA1、CLCA2、CLCA
4の定量 CLCA1、CLCA2またはCLCA4(以下、各C
LCAと略記する場合がある)に対する抗体(以下、各
抗体と略記する場合がある)は、各CLCAを特異的に
認識することができるので、被検液中の各CLCAの定
量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使用
することができる。すなわち、本発明は、(i)各抗体
と、被検液および標識化された各CLCAとを競合的に
反応させ、該抗体に結合した標識化された各CLCAの
割合を測定することを特徴とする被検液中の各CLCA
の定量法、および(ii)被検液と担体上に不溶化した
各抗体および標識化された別の各抗体とを同時あるいは
連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の活性
を測定することを特徴とする被検液中の各CLCAの定
量法を提供する。上記(ii)の定量法においては、一
方の抗体が各CLCAのN端部を認識する抗体で、他方
の抗体が各CLCAのC端部に反応する抗体であること
が望ましい。
【0049】また、各CLCAに対するモノクローナル
抗体(以下、各モノクローナル抗体と称する場合があ
る)を用いて各CLCAの定量を行なえるほか、組織染
色等による検出を行なうこともできる。これらの目的に
は、抗体分子そのものを用いてもよく、また、抗体分子
のF(ab')2、Fab'、あるいはFab画分を用いて
もよい。各抗体を用いる各CLCAの定量法は、特に制
限されるべきものではなく、被測定液中の抗原量(例え
ば、タンパク質量)に対応した抗体、抗原もしくは抗体
−抗原複合体の量を化学的または物理的手段により検出
し、これを既知量の抗原を含む標準液を用いて作製した
標準曲線より算出する測定法であれば、いずれの測定法
を用いてもよい。例えば、ネフロメトリー、競合法、イ
ムノメトリック法およびサンドイッチ法が好適に用いら
れるが、感度、特異性の点で、後述するサンドイッチ法
を用いるのが特に好ましい。標識物質を用いる測定法に
用いられる標識剤としては、例えば、放射性同位元素、
酵素、蛍光物質、発光物質、ランタニド元素などが用い
られる。放射性同位元素としては、例えば、
125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが用い
られる。上記酵素としては、安定で比活性の大きなもの
が好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グル
コシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダ
ーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質
としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッセン
イソチオシアネートなどが用いられる。発光物質として
は、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェ
リン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体ある
いは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系を用
いることもできる。
【0050】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常タンパク質あるいは酵
素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用
いる方法でもよい。担体としては、アガロース、デキス
トラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、ある
いはガラス等が挙げられる。サンドイッチ法においては
不溶化した各モノクローナル抗体に被検液を反応させ
(1次反応)、さらに標識化した別の各モノクローナル
抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化担体上の標
識剤の活性を測定することにより被検液中の各タンパク
質量を定量することができる。1次反応と2次反応は逆
の順序に行っても、また、同時に行なってもよいし時間
をずらして行なってもよい。標識化剤および不溶化の方
法は前記のそれらに準じることができる。また、サンド
イッチ法による免疫測定法において、固相用抗体あるい
は標識用抗体に用いられる抗体は必ずしも1種類である
必要はなく、測定感度を向上させる等の目的で2種類以
上の抗体の混合物を用いてもよい。本発明のサンドイッ
チ法による各CLCAの測定法においては、1次反応と
2次反応に用いられる各モノクローナル抗体は、各CL
CAの結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いられ
る。すなわち、1次反応および2次反応に用いられる抗
体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、各CLC
AのC端部を認識する場合、1次反応で用いられる抗体
は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を認識する抗
体が用いられる。
【0051】各モノクローナル抗体をサンドイッチ法以
外の測定システム、例えば、競合法、イムノメトリック
法あるいはネフロメトリーなどに用いることができる。
競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体に対し
て競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原(F)
と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し(B/F
分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被検液中の
抗原量を定量する。本反応法には、抗体として可溶性抗
体を用い、B/F分離をポリエチレングリコール、前記
抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、および、第
1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、第1抗
体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗体を用
いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック法で
は、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識化抗
体に対して競合反応させた後固相と液相を分離するか、
あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体とを反
応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体を固
相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次に、い
ずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を定量す
る。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは溶液中
で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈降物の量を測定
する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の沈降物し
か得られない場合にもレーザーの散乱を利用するレーザ
ーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0052】これら個々の免疫学的測定法を本発明の定
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて各C
LCAの測定系を構築すればよい。これらの一般的な技
術手段の詳細については、総説、成書などを参照するこ
とができる。例えば、入江 寛編「ラジオイムノアッセ
イ」(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編「続ラジ
オイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発行)、石川
栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭和53年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版)(医
学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測
定法」(第3版)(医学書院、昭和62年発行)、「Me
thods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunochemical Techniq
ues(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Techniq
ues(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Techniq
ues(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Techniq
ues(Part D:Selected Immunoassays))、 同書 Vol. 92
(Immunochemical Techniques(Part E:Monoclonal Antib
odies and General Immunoassay Methods))、 同書 Vo
l. 121(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma
Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、アカ
デミックプレス社発行)などを参照することができる。
以上のようにして、各抗体を用いることによって、各C
LCAを感度良く定量することができる。したがって、
各抗体を用いて各CLCAの濃度を定量することによっ
て、CLCA1および(または)CLCA4の濃度の増
加が検出され、CLCA2の濃度の変化がないことが検
出された場合、例えば、肺・気道の炎症を伴う肺・胸部
疾患や呼吸器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾患(例、慢性気
管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、内因性喘息な
ど)、気管支喘息、嚢胞性線維症、過敏性肺炎、肺線維
症など〕、炎症性腸疾患、アレルギー性結膜炎である、
または将来罹患する可能性が高いと診断することができ
る。
【0053】(3)遺伝子診断薬 各CLCAのDNAは、例えば、プローブとして使用す
ることにより、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、
マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)にお
ける各CLCAをコードするDNAまたはmRNAの異
常(遺伝子異常)を検出することができるので、例え
ば、該DNAまたはmRNAの損傷、突然変異あるいは
発現低下や、該DNAまたはmRNAの増加あるいは発
現過多などの遺伝子診断薬として有用である。各CLC
AのDNAを用いる上記の遺伝子診断は、例えば、公知
のノーザンハイブリダイゼーションやPCR−SSCP
法(Genomics、第5巻、874〜879頁(1989
年)、Proceedings of the National Academy of Scien
ces of the United States of America、第86巻、2
766〜2770頁(1989年))などにより実施す
ることができる。例えば、ノーザンハイブリダイゼーシ
ョンによりCLCA1および(または)CLCA4の発
現過多が検出され、CLCA2の発現量に変化がないこ
とが検出された場合やPCR−SSCP法によりCLC
A1および(または)CLCA3のDNAの突然変異が
検出された場合は、例えば、肺・気道の炎症を伴う肺・
胸部疾患や呼吸器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾患(例、慢
性気管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、内因性喘
息など)、気管支喘息、嚢胞性線維症、過敏性肺炎、肺
線維症など〕、炎症性腸疾患、アレルギー性結膜炎であ
る可能性が高いと診断することができる。
【0054】(4)アンチセンスポリヌクレオチドを含
有する医薬 CLCA1のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現
を抑制することができるアンチセンスポリヌクレオチド
およびCLCA4のDNAに相補的に結合し、該DNA
の発現を抑制することができるアンチセンスポリヌクレ
オチドは低毒性であり、生体内におけるCLCA1およ
びCLCA4、またはCLCA1およびCLCA4のそ
れぞれのDNAの機能(例、クロライドチャネル活性)
を抑制することができるので、これらの2種類のアンチ
センスポリヌクレオチドを組み合わせて用いることによ
り、例えば、肺・気道の炎症を伴う肺・胸部疾患や呼吸
器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾患(例、慢性気管支炎、肺
気腫、びまん性汎細気管支炎、内因性喘息など)、気管
支喘息、嚢胞性線維症、過敏性肺炎、肺線維症など〕、
炎症性腸疾患、アレルギー性結膜炎などの予防・治療剤
として使用することができる。上記アンチセンスポリヌ
クレオチドを上記の予防・治療剤として使用する場合、
公知の方法に従って製剤化し、投与することができる。
例えば、該アンチセンスポリヌクレオチドを用いる場
合、該アンチセンスポリヌクレオチドを単独あるいはレ
トロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデ
ノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなどの適
当なベクターに挿入した後、常套手段に従って、ヒトま
たは哺乳動物(例、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して経口的または非経
口的に投与することができる。該アンチセンスポリヌク
レオチドは、そのままで、あるいは摂取促進のために補
助剤などの生理学的に認められる担体とともに製剤化
し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテー
テルによって投与できる。あるいは、エアロゾル化して
吸入剤として気管内に局所投与することもできる。該ア
ンチセンスポリヌクレオチドの投与量は、対象疾患、投
与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例えば、
慢性閉塞性肺疾患治療の目的で本発明のアンチセンスポ
リヌクレオチドを吸入剤として気管内に局所投与する場
合、一般的に成人(体重60kg)においては、一日に
つき該アンチセンスポリヌクレオチドを約0.1〜10
0mg投与する。
【0055】(5)各CLCAに対する抗体を含有する
医薬 CLCA1および(または)CLCA4の活性を中和す
る作用を有する抗体は、例えば、肺・気道の炎症を伴う
肺・胸部疾患や呼吸器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾患
(例、慢性気管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、
内因性喘息など)、気管支喘息、嚢胞性線維症、過敏性
肺炎、肺線維症など〕、炎症性腸疾患、アレルギー性結
膜炎などの予防・治療剤として使用することができる。
本発明の抗体を含有する上記疾患の予防・治療剤は低毒
性であり、そのまま液剤として、または適当な剤型の医
薬組成物として、ヒトまたは哺乳動物(例、ラット、ウ
サギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に
対して経口的または非経口的に投与することができる。
投与量は、投与対象、対象疾患、症状、投与ルートなど
によっても異なるが、例えば、成人の慢性閉塞性肺疾患
予防・治療のために使用する場合には、本発明の抗体を
1回量として、通常0.01〜20mg/kg体重程
度、好ましくは0.1〜10mg/kg体重程度、さら
に好ましくは0.1〜5mg/kg体重程度を、1日1
〜5回程度、好ましくは1日1〜3回程度、静脈注射に
より投与するのが好都合である。他の非経口投与および
経口投与の場合もこれに準ずる量を投与することができ
る。症状が特に重い場合には、その症状に応じて増量し
てもよい。
【0056】本発明の抗体は、それ自体または適当な医
薬組成物として投与することができる。上記投与に用い
られる医薬組成物は、上記抗体またはその塩と薬理学的
に許容され得る担体、希釈剤もしくは賦形剤とを含むも
のである。かかる組成物は、経口または非経口投与に適
する剤形として提供される。すなわち、例えば、経口投
与のための組成物としては、固体または液体の剤形、具
体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげら
れる。かかる組成物は公知の方法によって製造され、製
剤分野において通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦
形剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担体、賦
形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マ
グネシウムなどが用いられる。非経口投与のための組成
物としては、例えば、注射剤、坐剤などが用いられ、注
射剤は静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射
剤、点滴注射剤などの剤形を包含する。かかる注射剤
は、公知の方法に従って、例えば、上記抗体またはその
塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液
に溶解、懸濁または乳化することによって調製する。注
射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖
やその他の補助薬を含む等張液などが用いられ、適当な
溶解補助剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、
ポリアルコール(例、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール)、非イオン界面活性剤〔例、ポリソル
ベート80、HCO−50(polyoxyethylene(50mo
l)adduct of hydrogenated castor oil)〕などと併用
してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油
などが用いられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、
ベンジルアルコールなどを併用してもよい。調製された
注射液は、通常、適当なアンプルに充填される。直腸投
与に用いられる坐剤は、上記抗体またはその塩を通常の
坐薬用基剤に混合することによって調製される。上記の
経口用または非経口用医薬組成物は、活性成分の投与量
に適合するような投薬単位の剤形に調製されることが好
都合である。かかる投薬単位の剤形としては、錠剤、丸
剤、カプセル剤、注射剤(アンプル)、坐剤などが例示
され、それぞれの投薬単位剤形当たり通常5〜500m
g、とりわけ注射剤では5〜100mg、その他の剤形
では10〜250mgの上記抗体が含有されていること
が好ましい。なお前記した各組成物は、上記抗体との配
合により好ましくない相互作用を生じない限り他の活性
成分を含有してもよい。
【0057】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commission
on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当
該分野における慣用略号に基づくものであり、その例を
下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場
合は、特に明示しなければL体を示すものとする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0058】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2-Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0059】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。 〔配列番号:1〕ヒトCLCA1タンパク質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:2〕ヒトCLCA2タンパク質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:3〕ヒトCLCA4タンパク質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:4〕配列番号:1で表されるアミノ酸配列
を有するヒトCLCA1タンパク質をコードするDNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕配列番号:2で表されるアミノ酸配列
を有するヒトCLCA2タンパク質をコードするDNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕配列番号:3で表されるアミノ酸配列
を有するヒトCLCA4タンパク質をコードするDNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕実施例1で用いたプライマー1の塩基
配列を示す。 〔配列番号:8〕実施例1で用いたプライマー2の塩基
配列を示す。 〔配列番号:9〕実施例1で用いたTaqManプロー
ブ1の塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕実施例2で用いたプライマー3の塩
基配列を示す。 〔配列番号:11〕実施例2で用いたプライマー4の塩
基配列を示す。 〔配列番号:12〕実施例2で用いたTaqManプロ
ーブ2の塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕実施例3で用いたプライマー5の塩
基配列を示す。 〔配列番号:14〕実施例3で用いたプライマー6の塩
基配列を示す。 〔配列番号:15〕実施例3で用いたTaqManプロ
ーブ3の塩基配列を示す。
【0060】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はそれに限定される
ものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法
は、Molecularcloningに記載されている方法に従った。
【0061】
【実施例】実施例1 (1)慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者でのCLCA
1遺伝子ファミリーの発現 誘発喀痰は、COPD患者(14名)および非喫煙健常
者(12名)より採取した。全RNAはそれぞれの誘発
喀痰よりISOGEN(和光純薬社製)を用いて抽出し
た。これらの全RNA100ngを出発材料としてTa
qMan Gold RT−PCR Kit(アプライ
ドバイオシステムズ社製)を用いて100μlの反応液
中で逆転写反応によりcDNAを合成した。そのうちの
10μlを用いてABI PRISM 7700シーク
エンスディテクター(アプライドバイオシステムズ社
製)を用いたTaqMan PCR法により、CLCA
1各遺伝子コピー数を測定した。遺伝子量検出に用いた
プライマー〔プライマー1(配列番号:7)、プライマ
ー2(配列番号:8)〕およびTaqManプローブ1
(配列番号:9)はPrimer Expressプロ
グラムを用いて設計した。TaqManプローブのレポ
ーター色素には6-carboxyfluorescein(FAM)を使用
した。非特異的な増幅を除去するために逆転写酵素を含
まないサンプルも同様に処理し、次式より、全RNAあ
たりの遺伝子コピー数を求め、COPD患者と非喫煙健
常者で発現を比較した。 (逆転写酵素含有サンプル中の遺伝子コピー数)−(逆
転写酵素非含有サンプル中の遺伝子コピー数)=(遺伝
子コピー数) 結果を図1に示す。これより、CLCA1遺伝子(配列
番号:4)の発現がCOPD患者で有意に増加していた
(**p<0.01)ことがわかった。
【0062】(2)慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者
でのCLCA2遺伝子ファミリーの発現 誘発喀痰は、COPD患者(14名)および非喫煙健常
者(12名)より採取した。全RNAはそれぞれの誘発
喀痰よりISOGEN(和光純薬社製)を用いて抽出し
た。これらの全RNA100ngを出発材料としてTa
qMan Gold RT−PCR Kit(アプライ
ドバイオシステムズ社製)を用いて100μlの反応液
中で逆転写反応によりcDNAを合成した。そのうちの
10μlを用いてABI PRISM 7700シーク
エンスディテクター(アプライドバイオシステムズ社
製)を用いたTaqMan PCR法により、CLCA
2各遺伝子コピー数を測定した。遺伝子量検出に用いた
プライマー〔プライマー3(配列番号:10)、プライ
マー4(配列番号:11)〕およびTaqManプロー
ブ2(配列番号:12)はPrimer Expres
sプログラムを用いて設計した。TaqManプローブ
のレポーター色素には6-carboxyfluorescein(FAM)
を使用した。非特異的な増幅を除去するために逆転写酵
素を含まないサンプルも同様に処理し、次式より、全R
NAあたりの遺伝子コピー数を求め、COPD患者と非
喫煙健常者で発現を比較した。 (逆転写酵素含有サンプル中の遺伝子コピー数)−(逆
転写酵素非含有サンプル中の遺伝子コピー数)=(遺伝
子コピー数) 結果を図2に示す。これより、CLCA2遺伝子(配列
番号:5)は、発現していないことがわかった。
【0063】(3)慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者
でのCLCA4遺伝子ファミリーの発現 誘発喀痰は、COPD患者(14名)および非喫煙健常
者(12名)より採取した。全RNAはそれぞれの誘発
喀痰よりISOGEN(和光純薬社製)を用いて抽出し
た。これらの全RNA100ngを出発材料としてTa
qMan Gold RT−PCR Kit(アプライ
ドバイオシステムズ社製)を用いて100μlの反応液
中で逆転写反応によりcDNAを合成した。そのうちの
10μlを用いてABI PRISM 7700シーク
エンスディテクター(アプライドバイオシステムズ社
製)を用いたTaqMan PCR法により、CLCA
4各遺伝子コピー数を測定した。遺伝子量検出に用いた
プライマー〔プライマー5(配列番号:13)、プライ
マー6(配列番号:14)〕およびTaqManプロー
ブ3(配列番号:15)はPrimer Expres
sプログラムを用いて設計した。TaqManプローブ
のレポーター色素には6-carboxyfluorescein(FAM)
を使用した。非特異的な増幅を除去するために逆転写酵
素を含まないサンプルも同様に処理し、次式より、全R
NAあたりの遺伝子コピー数を求め、COPD患者と非
喫煙健常者で発現を比較した。 (逆転写酵素含有サンプル中の遺伝子コピー数)−(逆
転写酵素非含有サンプル中の遺伝子コピー数)=(遺伝
子コピー数) 結果を図3に示す。これより、CLCA4遺伝子(配列
番号:6)の発現がCOPD患者で有意に増加していた
(**p<0.01)ことがわかった。
【0064】
【発明の効果】CLCA1、CLCA2およびCLCA
4を組み合わせて用いることにより、肺・気道の炎症を
伴う肺・胸部疾患や呼吸器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾患
(例、慢性気管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、
内因性喘息など)、気管支喘息、嚢胞性線維症、過敏性
肺炎、肺線維症など〕などの診断を効果的に実施するこ
とがきる。また、CLCA1、CLCA2およびCLC
A4を組み合わせて用いることにより、肺・気道の炎症
を伴う肺・胸部疾患や呼吸器疾患〔例、慢性閉塞性肺疾
患(例、慢性気管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支
炎、内因性喘息など)、気管支喘息、嚢胞性線維症、過
敏性肺炎、肺線維症など〕などの予防・治療剤を効率良
くスクリーニングすることができる。
【0065】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> An Agent for Diagnosing COPD <130> P02-0144 <150> JP2001-364715 <151> 2001-11-29 <160> 15 <210> 1 <211> 914 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Gly Pro Phe Lys Ser Ser Val Phe Ile Leu Ile Leu His Leu Leu 5 10 15 Glu Gly Ala Leu Ser Asn Ser Leu Ile Gln Leu Asn Asn Asn Gly Tyr 20 25 30 Glu Gly Ile Val Val Ala Ile Asp Pro Asn Val Pro Glu Asp Glu Thr 35 40 45 Leu Ile Gln Gln Ile Lys Asp Met Val Thr Gln Ala Ser Leu Tyr Leu 50 55 60 Phe Glu Ala Thr Gly Lys Arg Phe Tyr Phe Lys Asn Val Ala Ile Leu 65 70 75 80 Ile Pro Glu Thr Trp Lys Thr Lys Ala Asp Tyr Val Arg Pro Lys Leu 85 90 95 Glu Thr Tyr Lys Asn Ala Asp Val Leu Val Ala Glu Ser Thr Pro Pro 100 105 110 Gly Asn Asp Glu Pro Tyr Thr Glu Gln Met Gly Asn Cys Gly Glu Lys 115 120 125 Gly Glu Arg Ile His Leu Thr Pro Asp Phe Ile Ala Gly Lys Lys Leu 130 135 140 Ala Glu Tyr Gly Pro Gln Gly Lys Ala Phe Val His Glu Trp Ala His 145 150 155 160 Leu Arg Trp Gly Val Phe Asp Glu Tyr Asn Asn Asp Glu Lys Phe Tyr 165 170 175 Leu Ser Asn Gly Arg Ile Gln Ala Val Arg Cys Ser Ala Gly Ile Thr 180 185 190 Gly Thr Asn Val Val Lys Lys Cys Gln Gly Gly Ser Cys Tyr Thr Lys 195 200 205 Arg Cys Thr Phe Asn Lys Val Thr Gly Leu Tyr Glu Lys Gly Cys Glu 210 215 220 Phe Val Leu Gln Ser Arg Gln Thr Glu Lys Ala Ser Ile Met Phe Ala 225 230 235 240 Gln His Val Asp Ser Ile Val Glu Phe Cys Thr Glu Gln Asn His Asn 245 250 255 Lys Glu Ala Pro Asn Lys Gln Asn Gln Lys Cys Asn Leu Arg Ser Thr 260 265 270 Trp Glu Val Ile Arg Asp Ser Glu Asp Phe Lys Lys Thr Thr Pro Met 275 280 285 Thr Thr Gln Pro Pro Asn Pro Thr Phe Ser Leu Leu Gln Ile Gly Gln 290 295 300 Arg Ile Val Cys Leu Val Leu Asp Lys Ser Gly Ser Met Ala Thr Gly 305 310 315 320 Asn Arg Leu Asn Arg Leu Asn Gln Ala Gly Gln Leu Phe Leu Leu Gln 325 330 335 Thr Val Glu Leu Gly Ser Trp Val Gly Met Val Thr Phe Asp Ser Ala 340 345 350 Ala His Val Gln Ser Glu Leu Ile Gln Ile Asn Ser Gly Ser Asp Arg 355 360 365 Asp Thr Leu Ala Lys Arg Leu Pro Ala Ala Ala Ser Gly Gly Thr Ser 370 375 380 Ile Cys Ser Gly Leu Arg Ser Ala Phe Thr Val Ile Arg Lys Lys Tyr 385 390 395 400 Pro Thr Asp Gly Ser Glu Ile Val Leu Leu Thr Asp Gly Glu Asp Asn 405 410 415 Thr Ile Ser Gly Cys Phe Asn Glu Val Lys Gln Ser Gly Ala Ile Ile 420 425 430 His Thr Val Ala Leu Gly Pro Ser Ala Ala Gln Glu Leu Glu Glu Leu 435 440 445 Ser Lys Met Thr Gly Gly Leu Gln Thr Tyr Ala Ser Asp Gln Val Gln 450 455 460 Asn Asn Gly Leu Ile Asp Ala Phe Gly Ala Leu Ser Ser Gly Asn Gly 465 470 475 480 Ala Val Ser Gln Arg Ser Ile Gln Leu Glu Ser Lys Gly Leu Thr Leu 485 490 495 Gln Asn Ser Gln Trp Met Asn Gly Thr Val Ile Val Asp Ser Thr Val 500 505 510 Gly Lys Asp Thr Leu Phe Leu Ile Thr Trp Thr Thr Gln Pro Pro Gln 515 520 525 Ile Leu Leu Trp Asp Pro Ser Gly Gln Lys Gln Gly Gly Phe Val Val 530 535 540 Asp Lys Asn Thr Lys Met Ala Tyr Leu Gln Ile Pro Gly Ile Ala Lys 545 550 555 560 Val Gly Thr Trp Lys Tyr Ser Leu Gln Ala Ser Ser Gln Thr Leu Thr 565 570 575 Leu Thr Val Thr Ser Arg Ala Ser Asn Ala Thr Leu Pro Pro Ile Thr 580 585 590 Val Thr Ser Lys Thr Asn Lys Asp Thr Ser Lys Phe Pro Ser Pro Leu 595 600 605 Val Val Tyr Ala Asn Ile Arg Gln Gly Ala Ser Pro Ile Leu Arg Ala 610 615 620 Ser Val Thr Ala Leu Ile Glu Ser Val Asn Gly Lys Thr Val Thr Leu 625 630 635 640 Glu Leu Leu Asp Asn Gly Ala Gly Ala Asp Ala Thr Lys Asp Asp Gly 645 650 655 Val Tyr Ser Arg Tyr Phe Thr Thr Tyr Asp Thr Asn Gly Arg Tyr Ser 660 665 670 Val Lys Val Arg Ala Leu Gly Gly Val Asn Ala Ala Arg Arg Arg Val 675 680 685 Ile Pro Gln Gln Ser Gly Ala Leu Tyr Ile Pro Gly Trp Ile Glu Asn 690 695 700 Asp Glu Ile Gln Trp Asn Pro Pro Arg Pro Glu Ile Asn Lys Asp Asp 705 710 715 720 Val Gln His Lys Gln Val Cys Phe Ser Arg Thr Ser Ser Gly Gly Ser 725 730 735 Phe Val Ala Ser Asp Val Pro Asn Ala Pro Ile Pro Asp Leu Phe Pro 740 745 750 Pro Gly Gln Ile Thr Asp Leu Lys Ala Glu Ile His Gly Gly Ser Leu 755 760 765 Ile Asn Leu Thr Trp Thr Ala Pro Gly Asp Asp Tyr Asp His Gly Thr 770 775 780 Ala His Lys Tyr Ile Ile Arg Ile Ser Thr Ser Ile Leu Asp Leu Arg 785 790 795 800 Asp Lys Phe Asn Glu Ser Leu Gln Val Asn Thr Thr Ala Leu Ile Pro 805 810 815 Lys Glu Ala Asn Ser Glu Glu Val Phe Leu Phe Lys Pro Glu Asn Ile 820 825 830 Thr Phe Glu Asn Gly Thr Asp Leu Phe Ile Ala Ile Gln Ala Val Asp 835 840 845 Lys Val Asp Leu Lys Ser Glu Ile Ser Asn Ile Ala Arg Val Ser Leu 850 855 860 Phe Ile Pro Pro Gln Thr Pro Pro Glu Thr Pro Ser Pro Asp Glu Thr 865 870 875 880 Ser Ala Pro Cys Pro Asn Ile His Ile Asn Ser Thr Ile Pro Gly Ile 885 890 895 His Ile Leu Lys Ile Met Trp Lys Trp Ile Gly Glu Leu Gln Leu Ser 900 905 910 Ile Ala <210> 2 <211> 943 <212> PRT <213> Human <400> 2 Met Thr Gln Arg Ser Ile Ala Gly Pro Ile Cys Asn Leu Lys Phe Val 5 10 15 Thr Leu Leu Val Ala Leu Ser Ser Glu Leu Pro Phe Leu Gly Ala Gly 20 25 30 Val Gln Leu Gln Asp Asn Gly Tyr Asn Gly Leu Leu Ile Ala Ile Asn 35 40 45 Pro Gln Val Pro Glu Asn Gln Asn Leu Ile Ser Asn Ile Lys Glu Met 50 55 60 Ile Thr Glu Ala Ser Phe Tyr Leu Phe Asn Ala Thr Lys Arg Arg Val 65 70 75 80 Phe Phe Arg Asn Ile Lys Ile Leu Ile Pro Ala Thr Trp Lys Ala Asn 85 90 95 Asn Asn Ser Lys Ile Lys Gln Glu Ser Tyr Glu Lys Ala Asn Val Ile 100 105 110 Val Thr Asp Trp Tyr Gly Ala His Gly Asp Asp Pro Tyr Thr Leu Gln 115 120 125 Tyr Arg Gly Cys Gly Lys Glu Gly Lys Tyr Ile His Phe Thr Pro Asn 130 135 140 Phe Leu Leu Asn Asp Asn Leu Thr Ala Gly Tyr Gly Ser Arg Gly Arg 145 150 155 160 Val Phe Val His Glu Trp Ala His Leu Arg Trp Gly Val Phe Asp Glu 165 170 175 Tyr Asn Asn Asp Lys Pro Phe Tyr Ile Asn Gly Gln Asn Gln Ile Lys 180 185 190 Val Thr Arg Cys Ser Ser Asp Ile Thr Gly Ile Phe Val Cys Glu Lys 195 200 205 Gly Pro Cys Pro Gln Glu Asn Cys Ile Ile Ser Lys Leu Phe Lys Glu 210 215 220 Gly Cys Thr Phe Ile Tyr Asn Ser Thr Gln Asn Ala Thr Ala Ser Ile 225 230 235 240 Met Phe Met Gln Ser Leu Ser Ser Val Val Glu Phe Cys Asn Ala Ser 245 250 255 Thr His Asn Gln Glu Ala Pro Asn Leu Gln Asn Gln Met Cys Ser Leu 260 265 270 Arg Ser Ala Trp Asp Val Ile Thr Asp Ser Ala Asp Phe His His Ser 275 280 285 Phe Pro Met Asn Gly Thr Glu Leu Pro Pro Pro Pro Thr Phe Ser Leu 290 295 300 Val Gln Ala Gly Asp Lys Val Val Cys Leu Val Leu Asp Val Ser Ser 305 310 315 320 Lys Met Ala Glu Ala Asp Arg Leu Leu Gln Leu Gln Gln Ala Ala Glu 325 330 335 Phe Tyr Leu Met Gln Ile Val Glu Ile His Thr Phe Val Gly Ile Ala 340 345 350 Ser Phe Asp Ser Lys Gly Glu Ile Arg Ala Gln Leu His Gln Ile Asn 355 360 365 Ser Asn Asp Asp Arg Lys Leu Leu Val Ser Tyr Leu Pro Thr Thr Val 370 375 380 Ser Ala Lys Thr Asp Ile Ser Ile Cys Ser Gly Leu Lys Lys Gly Phe 385 390 395 400 Glu Val Val Glu Lys Leu Asn Gly Lys Ala Tyr Gly Ser Val Met Ile 405 410 415 Leu Val Thr Ser Gly Asp Asp Lys Leu Leu Gly Asn Cys Leu Pro Thr 420 425 430 Val Leu Ser Ser Gly Ser Thr Ile His Ser Ile Ala Leu Gly Ser Ser 435 440 445 Ala Ala Pro Asn Leu Glu Glu Leu Ser Arg Leu Thr Gly Gly Leu Lys 450 455 460 Phe Phe Val Pro Asp Ile Ser Asn Ser Asn Ser Met Ile Asp Ala Phe 465 470 475 480 Ser Arg Ile Ser Ser Gly Thr Gly Asp Ile Phe Gln Gln His Ile Gln 485 490 495 Leu Glu Ser Thr Gly Glu Asn Val Lys Pro His His Gln Leu Lys Asn 500 505 510 Thr Val Thr Val Asp Asn Thr Val Gly Asn Asp Thr Met Phe Leu Val 515 520 525 Thr Trp Gln Ala Ser Gly Pro Pro Glu Ile Ile Leu Phe Asp Pro Asp 530 535 540 Gly Arg Lys Tyr Tyr Thr Asn Asn Phe Ile Thr Asn Leu Thr Phe Arg 545 550 555 560 Thr Ala Ser Leu Trp Ile Pro Gly Thr Ala Lys Pro Gly His Trp Thr 565 570 575 Tyr Thr Leu Asn Asn Thr His His Ser Leu Gln Ala Leu Lys Val Thr 580 585 590 Val Thr Ser Arg Ala Ser Asn Ser Ala Val Pro Pro Ala Thr Val Glu 595 600 605 Ala Phe Val Glu Arg Asp Ser Leu His Phe Pro His Pro Val Met Ile 610 615 620 Tyr Ala Asn Val Lys Gln Gly Phe Tyr Pro Ile Leu Asn Ala Thr Val 625 630 635 640 Thr Ala Thr Val Glu Pro Glu Thr Gly Asp Pro Val Thr Leu Arg Leu 645 650 655 Leu Asp Asp Gly Ala Gly Ala Asp Val Ile Lys Asn Asp Gly Ile Tyr 660 665 670 Ser Arg Tyr Phe Phe Ser Phe Ala Ala Asn Gly Arg Tyr Ser Leu Lys 675 680 685 Val His Val Asn His Ser Pro Ser Ile Ser Thr Pro Ala His Ser Ile 690 695 700 Pro Gly Ser His Ala Met Tyr Val Pro Gly Tyr Thr Ala Asn Gly Asn 705 710 715 720 Ile Gln Met Asn Ala Pro Arg Lys Ser Val Gly Arg Asn Glu Glu Glu 725 730 735 Arg Lys Trp Gly Phe Ser Arg Val Ser Ser Gly Gly Ser Phe Ser Val 740 745 750 Leu Gly Val Pro Ala Gly Pro His Pro Asp Val Phe Pro Pro Cys Lys 755 760 765 Ile Ile Asp Leu Glu Ala Val Lys Val Glu Glu Glu Leu Thr Leu Ser 770 775 780 Trp Thr Ala Pro Gly Glu Asp Phe Asp Gln Gly Gln Ala Thr Ser Tyr 785 790 795 800 Glu Ile Arg Met Ser Lys Ser Leu Gln Asn Ile Gln Asp Asp Phe Asn 805 810 815 Asn Ala Ile Leu Val Asn Thr Ser Lys Arg Asn Pro Gln Gln Ala Gly 820 825 830 Ile Arg Glu Ile Phe Thr Phe Ser Pro Gln Ile Ser Thr Asn Gly Pro 835 840 845 Glu His Gln Pro Asn Gly Glu Thr His Glu Ser His Arg Ile Tyr Val 850 855 860 Ala Ile Arg Ala Met Asp Arg Asn Ser Leu Gln Ser Ala Val Ser Asn 865 870 875 880 Ile Ala Gln Ala Pro Leu Phe Ile Pro Pro Asn Ser Asp Pro Val Pro 885 890 895 Ala Arg Asp Tyr Leu Ile Leu Lys Gly Val Leu Thr Ala Met Gly Leu 900 905 910 Ile Gly Ile Ile Cys Leu Ile Ile Val Val Thr His His Thr Leu Ser 915 920 925 Arg Lys Lys Arg Ala Asp Lys Lys Glu Asn Gly Thr Lys Leu Leu 930 935 940 <210> 3 <211> 917 <212> PRT <213> Human <400> 3 Met Gly Leu Phe Arg Gly Phe Val Phe Leu Leu Val Leu Cys Leu Leu 5 10 15 His Gln Ser Asn Thr Ser Phe Ile Lys Leu Asn Asn Asn Gly Phe Glu 20 25 30 Asp Ile Val Ile Val Ile Asp Pro Ser Val Pro Glu Asp Glu Lys Ile 35 40 45 Ile Glu Gln Ile Glu Asp Met Val Thr Thr Ala Ser Thr Tyr Leu Phe 50 55 60 Glu Ala Thr Glu Lys Arg Phe Phe Phe Lys Asn Val Ser Ile Leu Ile 65 70 75 80 Pro Glu Asn Trp Lys Glu Asn Pro Gln Tyr Lys Arg Pro Lys His Glu 85 90 95 Asn His Lys His Ala Asp Val Ile Val Ala Pro Pro Thr Leu Pro Gly 100 105 110 Arg Asp Glu Pro Tyr Thr Lys Gln Phe Thr Glu Cys Gly Glu Lys Gly 115 120 125 Glu Tyr Ile His Phe Thr Pro Asp Leu Leu Leu Gly Lys Lys Gln Asn 130 135 140 Glu Tyr Gly Pro Pro Gly Lys Leu Phe Val His Glu Trp Ala His Leu 145 150 155 160 Arg Trp Gly Val Phe Asp Glu Tyr Asn Glu Asp Gln Pro Phe Tyr Arg 165 170 175 Ala Lys Ser Lys Lys Ile Glu Ala Thr Arg Cys Ser Ala Gly Ile Ser 180 185 190 Gly Arg Asn Arg Val Tyr Lys Cys Gln Gly Gly Ser Cys Leu Ser Arg 195 200 205 Ala Cys Arg Ile Asp Ser Thr Thr Lys Leu Tyr Gly Lys Asp Cys Gln 210 215 220 Phe Phe Pro Asp Lys Val Gln Thr Glu Lys Ala Ser Ile Met Phe Met 225 230 235 240 Gln Ser Ile Asp Ser Val Val Glu Phe Cys Asn Glu Lys Thr His Asn 245 250 255 Gln Glu Ala Pro Ser Leu Gln Asn Ile Lys Cys Asn Phe Arg Ser Thr 260 265 270 Trp Glu Val Ile Ser Asn Ser Glu Asp Phe Lys Asn Thr Ile Pro Met 275 280 285 Val Thr Pro Pro Pro Pro Pro Val Phe Ser Leu Leu Lys Ile Arg Gln 290 295 300 Arg Ile Val Cys Leu Val Leu Asp Lys Ser Gly Ser Met Gly Gly Lys 305 310 315 320 Asp Arg Leu Asn Arg Met Asn Gln Ala Ala Lys His Phe Leu Leu Gln 325 330 335 Thr Val Glu Asn Gly Ser Trp Val Gly Met Val His Phe Asp Ser Thr 340 345 350 Ala Thr Ile Val Asn Lys Leu Ile Gln Ile Lys Ser Ser Asp Glu Arg 355 360 365 Asn Thr Leu Met Ala Gly Leu Pro Thr Tyr Pro Leu Gly Gly Thr Ser 370 375 380 Ile Cys Ser Gly Ile Lys Tyr Ala Phe Gln Val Ile Gly Glu Leu His 385 390 395 400 Ser Gln Leu Asp Gly Ser Glu Val Leu Leu Leu Thr Asp Gly Glu Asp 405 410 415 Asn Thr Ala Ser Ser Cys Ile Asp Glu Val Lys Gln Ser Gly Ala Ile 420 425 430 Val His Phe Ile Ala Leu Gly Arg Ala Ala Asp Glu Ala Val Ile Glu 435 440 445 Met Ser Lys Ile Thr Gly Gly Ser His Phe Tyr Val Ser Asp Glu Ala 450 455 460 Gln Asn Asn Gly Leu Ile Asp Ala Phe Gly Ala Leu Thr Ser Gly Asn 465 470 475 480 Thr Asp Leu Ser Gln Lys Ser Leu Gln Leu Glu Ser Lys Gly Leu Thr 485 490 495 Leu Asn Ser Asn Ala Trp Met Asn Asp Thr Val Ile Ile Asp Ser Thr 500 505 510 Val Gly Lys Asp Thr Phe Phe Leu Ile Thr Trp Asn Ser Leu Pro Pro 515 520 525 Ser Ile Ser Leu Trp Asp Pro Ser Gly Thr Ile Met Glu Asn Phe Thr 530 535 540 Val Asp Ala Thr Ser Lys Met Ala Tyr Leu Ser Ile Pro Gly Thr Ala 545 550 555 560 Lys Val Gly Thr Trp Ala Tyr Asn Leu Gln Ala Lys Ala Asn Pro Glu 565 570 575 Thr Leu Thr Ile Thr Val Thr Ser Arg Ala Ala Asn Ser Ser Val Pro 580 585 590 Pro Ile Thr Val Asn Ala Lys Met Asn Lys Asp Val Asn Ser Phe Pro 595 600 605 Ser Pro Met Ile Val Tyr Ala Glu Ile Leu Gln Gly Tyr Val Pro Val 610 615 620 Leu Gly Ala Asn Val Thr Ala Phe Ile Glu Ser Gln Asn Gly His Thr 625 630 635 640 Glu Val Leu Glu Leu Leu Asp Asn Gly Ala Gly Ala Asp Ser Phe Lys 645 650 655 Asn Asp Gly Val Tyr Ser Arg Tyr Phe Thr Ala Tyr Thr Glu Asn Gly 660 665 670 Arg Tyr Ser Leu Lys Val Arg Ala His Gly Gly Ala Asn Thr Ala Arg 675 680 685 Leu Lys Leu Arg Pro Pro Leu Asn Arg Ala Ala Tyr Ile Pro Gly Trp 690 695 700 Val Val Asn Gly Glu Ile Glu Ala Asn Pro Pro Arg Pro Glu Ile Asp 705 710 715 720 Glu Asp Thr Gln Thr Thr Leu Glu Asp Phe Ser Arg Thr Ala Ser Gly 725 730 735 Gly Ala Phe Val Val Ser Gln Val Pro Ser Leu Pro Leu Pro Asp Gln 740 745 750 Tyr Pro Pro Ser Gln Ile Thr Asp Leu Asp Ala Thr Val His Glu Asp 755 760 765 Lys Ile Ile Leu Thr Trp Thr Ala Pro Gly Asp Asn Phe Asp Val Gly 770 775 780 Lys Val Gln Arg Tyr Ile Ile Arg Ile Ser Ala Ser Ile Leu Asp Leu 785 790 795 800 Arg Asp Ser Phe Asp Asp Ala Leu Gln Val Asn Thr Thr Asp Leu Ser 805 810 815 Pro Lys Glu Ala Asn Ser Lys Glu Ser Phe Ala Phe Lys Pro Glu Asn 820 825 830 Ile Ser Glu Glu Asn Ala Thr His Ile Phe Ile Ala Ile Lys Ser Ile 835 840 845 Asp Lys Ser Asn Leu Thr Ser Lys Val Ser Asn Ile Ala Gln Val Thr 850 855 860 Leu Phe Ile Pro Gln Ala Asn Pro Asp Asp Ile Asp Pro Thr Pro Thr 865 870 875 880 Pro Thr Pro Thr Pro Asp Lys Ser His Asn Ser Gly Val Asn Ile Ser 885 890 895 Thr Leu Val Leu Ser Val Ile Gly Ser Val Val Ile Val Asn Phe Ile 900 905 910 Leu Ser Thr Thr Ile 915 <210> 4 <211> 2742 <212> DNA <213> Human <400> 4 atggggccat ttaagagttc tgtgttcatc ttgattcttc accttctaga aggggccctg 60 agtaattcac tcattcagct gaacaacaat ggctatgaag gcattgtcgt tgcaatcgac 120 cccaatgtgc cagaagatga aacactcatt caacaaataa aggacatggt gacccaggca 180 tctctgtatc tgtttgaagc tacaggaaag cgattttatt tcaaaaatgt tgccattttg 240 attcctgaaa catggaagac aaaggctgac tatgtgagac caaaacttga gacctacaaa 300 aatgctgatg ttctggttgc tgagtctact cctccaggta atgatgaacc ctacactgag 360 cagatgggca actgtggaga gaagggtgaa aggatccacc tcactcctga tttcattgca 420 ggaaaaaagt tagctgaata tggaccacaa ggtaaggcat ttgtccatga gtgggctcat 480 ctacgatggg gagtatttga cgagtacaat aatgatgaga aattctactt atccaatgga 540 agaatacaag cagtaagatg ttcagcaggt attactggta caaatgtagt aaagaagtgt 600 cagggaggca gctgttacac caaaagatgc acattcaata aagttacagg actctatgaa 660 aaaggatgtg agtttgttct ccaatcccgc cagacggaga aggcttctat aatgtttgca 720 caacatgttg attctatagt tgaattctgt acagaacaaa accacaacaa agaagctcca 780 aacaagcaaa atcaaaaatg caatctccga agcacatggg aagtgatccg tgattctgag 840 gactttaaga aaaccactcc tatgacaaca cagccaccaa atcccacctt ctcattgctg 900 cagattggac aaagaattgt gtgtttagtc cttgacaaat ctggaagcat ggcgactggt 960 aaccgcctca atcgactgaa tcaagcaggc cagcttttcc tgctgcagac agttgagctg 1020 gggtcctggg ttgggatggt gacatttgac agtgctgccc atgtacaaag tgaactcata 1080 cagataaaca gtggcagtga cagggacaca ctcgccaaaa gattacctgc agcagcttca 1140 ggagggacgt ccatctgcag cgggcttcga tcggcattta ctgtgattag gaagaaatat 1200 ccaactgatg gatctgaaat tgtgctgctg acggatgggg aagacaacac tataagtggg 1260 tgctttaacg aggtcaaaca aagtggtgcc atcatccaca cagtcgcttt ggggccctct 1320 gcagctcaag aactagagga gctgtccaaa atgacaggag gtttacagac atatgcttca 1380 gatcaagttc agaacaatgg cctcattgat gcttttgggg ccctttcatc aggaaatgga 1440 gctgtctctc agcgctccat ccagcttgag agtaagggat taaccctcca gaacagccag 1500 tggatgaatg gcacagtgat cgtggacagc accgtgggaa aggacacttt gtttcttatc 1560 acctggacaa cgcagcctcc ccaaatcctt ctctgggatc ccagtggaca gaagcaaggt 1620 ggctttgtag tggacaaaaa caccaaaatg gcctacctcc aaatcccagg cattgctaag 1680 gttggcactt ggaaatacag tctgcaagca agctcacaaa ccttgaccct gactgtcacg 1740 tcccgtgcgt ccaatgctac cctgcctcca attacagtga cttccaaaac gaacaaggac 1800 accagcaaat tccccagccc tctggtagtt tatgcaaata ttcgccaagg agcctcccca 1860 attctcaggg ccagtgtcac agccctgatt gaatcagtga atggaaaaac agttaccttg 1920 gaactactgg ataatggagc aggtgctgat gctactaagg atgacggtgt ctactcaagg 1980 tatttcacaa cttatgacac gaatggtaga tacagtgtaa aagtgcgggc tctgggagga 2040 gttaacgcag ccagacggag agtgataccc cagcagagtg gagcactgta catacctggc 2100 tggattgaga atgatgaaat acaatggaat ccaccaagac ctgaaattaa taaggatgat 2160 gttcaacaca agcaagtgtg tttcagcaga acatcctcgg gaggctcatt tgtggcttct 2220 gatgtcccaa atgctcccat acctgatctc ttcccacctg gccaaatcac cgacctgaag 2280 gcggaaattc acgggggcag tctcattaat ctgacttgga cagctcctgg ggatgattat 2340 gaccatggaa cagctcacaa gtatatcatt cgaataagta caagtattct tgatctcaga 2400 gacaagttca atgaatctct tcaagtgaat actactgctc tcatcccaaa ggaagccaac 2460 tctgaggaag tctttttgtt taaaccagaa aacattactt ttgaaaatgg cacagatctt 2520 ttcattgcta ttcaggctgt tgataaggtc gatctgaaat cagaaatatc caacattgca 2580 cgagtatctt tgtttattcc tccacagact ccgccagaga cacctagtcc tgatgaaacg 2640 tctgctcctt gtcctaatat tcatatcaac agcaccattc ctggcattca cattttaaaa 2700 attatgtgga agtggatagg agaactgcag ctgtcaatag cc 2742 <210> 5 <211> 2829 <212> DNA <213> Human <400> 5 atgacccaaa ggagcattgc aggtcctatt tgcaacctga agtttgtgac tctcctggtt 60 gccttaagtt cagaactccc attcctggga gctggagtac agcttcaaga caatgggtat 120 aatggattgc tcattgcaat taatcctcag gtacctgaga atcagaacct catctcaaac 180 attaaggaaa tgataactga agcttcattt tacctattta atgctaccaa gagaagagta 240 tttttcagaa atataaagat tttaatacct gccacatgga aagctaataa taacagcaaa 300 ataaaacaag aatcatatga aaaggcaaat gtcatagtga ctgactggta tggggcacat 360 ggagatgatc catacaccct acaatacaga gggtgtggaa aagagggaaa atacattcat 420 ttcacaccta atttcctact gaatgataac ttaacagctg gctacggatc acgaggccga 480 gtgtttgtcc atgaatgggc ccacctccgt tggggtgtgt tcgatgagta taacaatgac 540 aaacctttct acataaatgg gcaaaatcaa attaaagtga caaggtgttc atctgacatc 600 acaggcattt ttgtgtgtga aaaaggtcct tgcccccaag aaaactgtat tattagtaag 660 ctttttaaag aaggatgcac ctttatctac aatagcaccc aaaatgcaac tgcatcaata 720 atgttcatgc aaagtttatc ttctgtggtt gaattttgta atgcaagtac ccacaaccaa 780 gaagcaccaa acctacagaa ccagatgtgc agcctcagaa gtgcatggga tgtaatcaca 840 gactctgctg actttcacca cagctttccc atgaatggga ctgagcttcc acctcctccc 900 acattctcgc ttgtacaggc tggtgacaaa gtggtctgtt tagtgctgga tgtgtccagc 960 aagatggcag aggctgacag actccttcaa ctacaacaag ccgcagaatt ttatttgatg 1020 cagattgttg aaattcatac cttcgtgggc attgccagtt tcgacagcaa aggagagatc 1080 agagcccagc tacaccaaat taacagcaat gatgatcgaa agttgctggt ttcatatctg 1140 cccaccactg tatcagctaa aacagacatc agcatttgtt cagggcttaa gaaaggattt 1200 gaggtggttg aaaaactgaa tggaaaagct tatggctctg tgatgatatt agtgaccagc 1260 ggagatgata agcttcttgg caattgctta cccactgtgc tcagcagtgg ttcaacaatt 1320 cactccattg ccctgggttc atctgcagcc ccaaatctgg aggaattatc acgtcttaca 1380 ggaggtttaa agttctttgt tccagatata tcaaactcca atagcatgat tgatgctttc 1440 agtagaattt cctctggaac tggagacatt ttccagcaac atattcagct tgaaagtaca 1500 ggtgaaaatg tcaaacctca ccatcaattg aaaaacacag tgactgtgga taatactgtg 1560 ggcaacgaca ctatgtttct agttacgtgg caggccagtg gtcctcctga gattatatta 1620 tttgatcctg atggacgaaa atactacaca aataatttta tcaccaatct aacttttcgg 1680 acagctagtc tttggattcc aggaacagct aagcctgggc actggactta caccctgaac 1740 aatacccatc attctctgca agccctgaaa gtgacagtga cctctcgcgc ctccaactca 1800 gctgtgcccc cagccactgt ggaagccttt gtggaaagag acagcctcca ttttcctcat 1860 cctgtgatga tttatgccaa tgtgaaacag ggattttatc ccattcttaa tgccactgtc 1920 actgccacag ttgagccaga gactggagat cctgttacgc tgagactcct tgatgatgga 1980 gcaggtgctg atgttataaa aaatgatgga atttactcga ggtatttttt ctcctttgct 2040 gcaaatggta gatatagctt gaaagtgcat gtcaatcact ctcccagcat aagcacccca 2100 gcccactcta ttccagggag tcatgctatg tatgtaccag gttacacagc aaacggtaat 2160 attcagatga atgctccaag gaaatcagta ggcagaaatg aggaggagcg aaagtggggc 2220 tttagccgag tcagctcagg aggctccttt tcagtgctgg gagttccagc tggcccccac 2280 cctgatgtgt ttccaccatg caaaattatt gacctggaag ctgtaaaagt agaagaggaa 2340 ttgaccctat cttggacagc acctggagaa gactttgatc agggccaggc tacaagctat 2400 gaaataagaa tgagtaaaag tctacagaat atccaagatg actttaacaa tgctatttta 2460 gtaaatacat caaagcgaaa tcctcagcaa gctggcatca gggagatatt tacgttctca 2520 ccccagattt ccacgaatgg acctgaacat cagccaaatg gagaaacaca tgaaagccac 2580 agaatttatg ttgcaatacg agcaatggat aggaactcct tacagtctgc tgtatctaac 2640 attgcccagg cgcctctgtt tattcccccc aattctgatc ctgtacctgc cagagattat 2700 cttatattga aaggagtttt aacagcaatg ggtttgatag gaatcatttg ccttattata 2760 gttgtgacac atcatacttt aagcaggaaa aagagagcag acaagaaaga gaatggaaca 2820 aaattatta 2829 <210> 6 <211> 2751 <212> DNA <213> Human <400> 6 atggggttat tcagaggttt tgttttcctc ttagttctgt gcctgctgca ccagtcaaat 60 acttccttca ttaagctgaa taataatggc tttgaagata ttgtcattgt tatagatcct 120 agtgtgccag aagatgaaaa aataattgaa caaatagagg atatggtgac tacagcttct 180 acgtacctgt ttgaagccac agaaaaaaga ttttttttca aaaatgtatc tatattaatt 240 cctgagaatt ggaaggaaaa tcctcagtac aaaaggccaa aacatgaaaa ccataaacat 300 gctgatgtta tagttgcacc acctacactc ccaggtagag atgaaccata caccaagcag 360 ttcacagaat gtggagagaa aggcgaatac attcacttca cccctgacct tctacttgga 420 aaaaaacaaa atgaatatgg accaccaggc aaactgtttg tccatgagtg ggctcacctc 480 cggtggggag tgtttgatga gtacaatgaa gatcagcctt tctaccgtgc taagtcaaaa 540 aaaatcgaag caacaaggtg ttccgcaggt atctctggta gaaatagagt ttataagtgt 600 caaggaggca gctgtcttag tagagcatgc agaattgatt ctacaacaaa actgtatgga 660 aaagattgtc aattctttcc tgataaagta caaacagaaa aagcatccat aatgtttatg 720 caaagtattg attctgttgt tgaattttgt aacgaaaaaa cccataatca agaagctcca 780 agcctacaaa acataaagtg caattttaga agtacatggg aggtgattag caattctgag 840 gattttaaaa acaccatacc catggtgaca ccacctcctc cacctgtctt ctcattgctg 900 aagatccgtc aaagaattgt gtgcttagtt cttgataagt ctggaagcat ggggggtaag 960 gaccgcctaa atcgaatgaa tcaagcagca aaacatttcc tgctgcagac tgttgaaaat 1020 ggatcctggg tggggatggt tcactttgat agtactgcca ctattgtaaa taagctaatc 1080 caaataaaaa gcagtgatga aagaaacaca ctcatggcag gattacctac atatcctctg 1140 ggaggaactt ccatctgctc tggaattaaa tatgcatttc aggtgattgg agagctacat 1200 tcccaactcg atggatccga agtactgctg ctgactgatg gggaggataa cactgcaagt 1260 tcttgtattg atgaagtgaa acaaagtggg gccattgttc attttattgc tttgggaaga 1320 gctgctgatg aagcagtaat agagatgagc aagataacag gaggaagtca tttttatgtt 1380 tcagatgaag ctcagaacaa tggcctcatt gatgcttttg gggctcttac atcaggaaat 1440 actgatctct cccagaagtc ccttcagctc gaaagtaagg gattaacact gaatagtaat 1500 gcctggatga acgacactgt cataattgat agtacagtgg gaaaggacac gttctttctc 1560 atcacatgga acagtctgcc tcccagtatt tctctctggg atcccagtgg aacaataatg 1620 gaaaatttca cagtggatgc aacttccaaa atggcctatc tcagtattcc aggaactgca 1680 aaggtgggca cttgggcata caatcttcaa gccaaagcga acccagaaac attaactatt 1740 acagtaactt ctcgagcagc aaattcttct gtgcctccaa tcacagtgaa tgctaaaatg 1800 aataaggacg taaacagttt ccccagccca atgattgttt acgcagaaat tctacaagga 1860 tatgtacctg ttcttggagc caatgtgact gctttcattg aatcacagaa tggacataca 1920 gaagttttgg aacttttgga taatggtgca ggcgctgatt ctttcaagaa tgatggagtc 1980 tactccaggt attttacagc atatacagaa aatggcagat atagcttaaa agttcgggct 2040 catggaggag caaacactgc caggctaaaa ttacggcctc cactgaatag agccgcgtac 2100 ataccaggct gggtagtgaa cggggaaatt gaagcaaacc cgccaagacc tgaaattgat 2160 gaggatactc agaccacctt ggaggatttc agccgaacag catccggagg tgcatttgtg 2220 gtatcacaag tcccaagcct tcccttgcct gaccaatacc caccaagtca aatcacagac 2280 cttgatgcca cagttcatga ggataagatt attcttacat ggacagcacc aggagataat 2340 tttgatgttg gaaaagttca acgttatatc ataagaataa gtgcaagtat tcttgatcta 2400 agagacagtt ttgatgatgc tcttcaagta aatactactg atctgtcacc aaaggaggcc 2460 aactccaagg aaagctttgc atttaaacca gaaaatatct cagaagaaaa tgcaacccac 2520 atatttattg ccattaaaag tatagataaa agcaatttga catcaaaagt atccaacatt 2580 gcacaagtaa ctttgtttat ccctcaagca aatcctgatg acattgatcc tactcctact 2640 cctactccta ctcctgataa aagtcataat tctggagtta atatttctac gctggtattg 2700 tctgtgattg ggtctgttgt aattgttaac tttattttaa gtaccaccat t 2751 <210> 7 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 7 accttgaccc tgactgtcac gt 22 <210> 8 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 8 gtccttgttc gttttggaag tcac 24 <210> 9 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 9 cgtccaatgc taccctgcct ccaattac 28 <210> 10 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 10 ggtgacaaag tggtctgttt agtgc 25 <210> 11 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 11 cggcttgttg tagttgaagg agt 23 <210> 12 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 12 atgtgtccag caagatggca gaggct 26 <210> 13 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 13 aacccgccaa gacctgaaa 19 <210> 14 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 14 ataccacaaa tgcacctccg g 21 <210> 15 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 15 accttggagg atttcagccg aacagca 27
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1(1)で調べたCLCA1遺伝子の
非喫煙健常者とCOPD患者での発現量を示す。
【図2】 実施例1(2)で調べたCLCA2遺伝子の
非喫煙健常者とCOPD患者での発現量を示す。
【図3】 実施例1(3)で調べたCLCA4遺伝子の
非喫煙健常者とCOPD患者での発現量を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 45/00 A61K 45/00 4C086 48/00 48/00 A61P 11/00 A61P 11/00 11/06 11/06 C12N 15/09 ZNA C12Q 1/02 C12Q 1/02 1/68 A 1/68 G01N 33/15 Z G01N 33/15 33/50 Z 33/50 33/566 33/566 C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 BB29 BB51 CB01 DA13 DA36 FB02 FB03 4B024 AA01 AA11 CA01 CA09 DA02 EA02 EA04 FA02 GA11 HA12 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ13 QQ42 QQ52 QQ79 QR08 QR33 QR42 QR55 QR59 QR62 QR77 QR80 QS05 QS25 QS34 QS36 QX02 4C084 AA13 AA17 ZA59 4C085 AA13 AA14 BB11 CC02 CC23 DD63 DD88 GG02 GG03 GG04 GG05 GG08 4C086 AA01 EA16 NA14 ZA59

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対
    する抗体、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対する
    抗体および配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対する
    抗体を含有することを特徴とする気管支喘息または慢性
    閉塞性肺疾患の診断薬。
  2. 【請求項2】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌ
    クレオチドを含有するポリヌクレオチド、配列番号:
    2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペ
    プチドをコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌ
    クレオチドおよび配列番号:3で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリ
    ヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを含有するこ
    とを特徴とする気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の診
    断薬。
  3. 【請求項3】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対
    する抗体、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対する
    抗体および配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタン
    パク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対する
    抗体を組み合わせて用いることを特徴とする気管支喘息
    または慢性閉塞性肺疾患の診断方法。
  4. 【請求項4】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の量
    および配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一も
    しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
    質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の量の増加を
    指標とする請求項3記載の診断方法。
  5. 【請求項5】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌ
    クレオチドを含有するポリヌクレオチド、配列番号:
    2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部分ペ
    プチドをコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌ
    クレオチドおよび配列番号:3で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリ
    ヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを組み合わせ
    て用いることを特徴とする気管支喘息または慢性閉塞性
    肺疾患の診断方法。
  6. 【請求項6】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその部分ペプチドのmRNA量および
    配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もしくは
    実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質また
    はその部分ペプチドのmRNA量の増加を指標とする請
    求項5記載の診断方法。
  7. 【請求項7】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対
    する抗体および配列番号:3で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩に対
    する抗体を組み合わせてなる気管支喘息または慢性閉塞
    性肺疾患の予防・治療剤。
  8. 【請求項8】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリヌ
    クレオチドの塩基配列に相補的もしくは実質的に相補的
    な塩基配列またはその一部を含有するアンチセンスポリ
    ヌクレオチドおよび配列番号:3で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポ
    リヌクレオチドの塩基配列に相補的もしくは実質的に相
    補的な塩基配列またはその一部を含有するアンチセンス
    ポリヌクレオチドを組み合わせてなる気管支喘息または
    慢性閉塞性肺疾患の予防・治療剤。
  9. 【請求項9】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列
    と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
    タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩、
    配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実
    質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしく
    はその部分ペプチドまたはその塩および配列番号:3
    で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の
    アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペ
    プチドまたはその塩を用いることを特徴とする、配列
    番号:1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
    に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはそ
    の部分ペプチドまたはその塩および(または)配列番
    号:3で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
    同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその
    部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害し、配列番
    号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
    同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその
    部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害しない化合物ま
    たはその塩のスクリーニング方法。
  10. 【請求項10】 配列番号:1で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリ
    ヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、配列番
    号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
    同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部
    分ペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有するポ
    リヌクレオチドおよび配列番号:3で表されるアミノ
    酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードする
    ポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを用いる
    ことを特徴とする、配列番号:1で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩
    および(または)配列番号:3で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩の
    遺伝子の発現を阻害し、配列番号:2で表されるアミ
    ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
    含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはそ
    の塩の遺伝子の発現を阻害しない化合物またはその塩の
    スクリーニング方法。
  11. 【請求項11】 (i)配列番号:1で表されるアミ
    ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
    含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはそ
    の塩、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一も
    しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
    質もしくはその部分ペプチドまたはその塩および(また
    は)配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩を産生する能力
    を有する細胞をカルシウム賦活剤で活性化した場合と
    (ii)試験化合物の存在下、上記細胞をカルシウム賦活
    剤で活性化した場合との比較を行なうことを特徴とす
    る、配列番号:1で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩および(また
    は)配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害
    し、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害し
    ない化合物またはその塩のスクリーニング方法。
  12. 【請求項12】 (i)と(ii)の場合における、配
    列番号:1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質
    的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくは
    その部分ペプチドまたはその塩、配列番号:2で表さ
    れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
    酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチド
    またはその塩および配列番号:3で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩
    のクロライドチャネル活性を測定して、比較することを
    特徴とする請求項11記載のスクリーニング方法。
  13. 【請求項13】 (i)と(ii)の場合における、配
    列番号:1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質
    的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくは
    その部分ペプチドまたはその塩、配列番号:2で表さ
    れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
    酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチド
    またはその塩および配列番号:3で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩
    の発現量を測定して、比較することを特徴とする請求項
    11記載のスクリーニング方法。
  14. 【請求項14】 気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患の
    予防・治療用の化合物またはその塩のスクリーニング方
    法である請求項9〜13記載のスクリーニング方法。
  15. 【請求項15】 配列番号:1で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩、
    配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは
    実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もし
    くはその部分ペプチドまたはその塩および配列番号:
    3で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分
    ペプチドまたはその塩を含有することを特徴とする、
    配列番号:1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実
    質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしく
    はその部分ペプチドまたはその塩および(または)配
    列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質
    的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくは
    その部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害し、配列
    番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
    に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはそ
    の部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害しない化合物
    またはその塩のスクリーニング用キット。
  16. 【請求項16】 配列番号:1で表されるアミノ酸配
    列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有す
    るタンパク質またはその部分ペプチドをコードするポリ
    ヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、配列番
    号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
    同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその部
    分ペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有するポ
    リヌクレオチドおよび配列番号:3で表されるアミノ
    酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有するタンパク質またはその部分ペプチドをコードする
    ポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを含有す
    ることを特徴とする、配列番号:1で表されるアミノ
    酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその
    塩および(または)配列番号:3で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩
    の遺伝子の発現を阻害し、配列番号:2で表されるア
    ミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列
    を含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたは
    その塩の遺伝子の発現を阻害しない化合物またはその塩
    のスクリーニング用キット。
  17. 【請求項17】 請求項9〜14記載のいずれかのスク
    リーニング方法または請求項15もしくは請求項16記
    載のスクリーニング用キットを用いて得られうる、
    (i)配列番号:1で表されるアミノ酸配列と同一も
    しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク
    質もしくはその部分ペプチドまたはその塩および(また
    は)配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害
    し、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩の活性を阻害し
    ない化合物またはその塩、または(ii)配列番号:1
    で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の
    アミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペ
    プチドまたはその塩および(または)配列番号:3で
    表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
    ミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその部分ペプ
    チドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害し、配列番
    号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に
    同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしくはその
    部分ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害しない
    化合物またはその塩。
  18. 【請求項18】 (i)配列番号:1で表されるアミ
    ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
    含有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはそ
    の塩および(または)配列番号:3で表されるアミノ
    酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
    有するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその
    塩の活性を阻害し、配列番号:2で表されるアミノ酸
    配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
    するタンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩
    の活性を阻害しない化合物またはその塩、または(ii)
    配列番号:1で表されるアミノ酸配列と同一もしくは
    実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もし
    くはその部分ペプチドまたはその塩および(または)
    配列番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実
    質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質もしく
    はその部分ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現を阻害
    し、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もし
    くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
    もしくはその部分ペプチドまたはその塩の遺伝子の発現
    を阻害しない化合物またはその塩を含有してなる気管支
    喘息または慢性閉塞性肺疾患の予防・治療剤。
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JP2010523964A (ja) * 2007-04-02 2010-07-15 ザ ユニバーシティ ホスピタル オブ ノース スタフォードシャー エヌエイチエス トラスト Copdの判定方法およびそれに使用する装置

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