JP2003227544A - 振動制御装置 - Google Patents
振動制御装置Info
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- JP2003227544A JP2003227544A JP2002025269A JP2002025269A JP2003227544A JP 2003227544 A JP2003227544 A JP 2003227544A JP 2002025269 A JP2002025269 A JP 2002025269A JP 2002025269 A JP2002025269 A JP 2002025269A JP 2003227544 A JP2003227544 A JP 2003227544A
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- rigid
- control device
- main
- vibration control
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Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Recording Measured Values (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストでメンテナンスフリーでありなが
ら、出荷前の品質確認の目安及び実使用時の性能耐久性
の判断を適確に行え、しかも、長期間経過後でも所定の
変位履歴は確実に記録し性能耐久性の判断を常に適正に
行えるようにする。 【解決手段】 両者間にエネルギー吸収部材3が介在さ
れて所定の方向Fに相対変位する第1及び第2剛性部材
1,2間に、硬質材料製針状筆記部材4A及び板状被筆
記部材4Bからなる変位履歴記録手段4が設けられてお
り、この変位履歴記録手段4の針状筆記部材4Aが、両
剛性部材1,2の主たる相対変位方向Fとは異なる方向
F1の相対変位力を吸収して、主たる方向Fへの相対変
位履歴のみ記録可能な状態に弾性保持されている。
ら、出荷前の品質確認の目安及び実使用時の性能耐久性
の判断を適確に行え、しかも、長期間経過後でも所定の
変位履歴は確実に記録し性能耐久性の判断を常に適正に
行えるようにする。 【解決手段】 両者間にエネルギー吸収部材3が介在さ
れて所定の方向Fに相対変位する第1及び第2剛性部材
1,2間に、硬質材料製針状筆記部材4A及び板状被筆
記部材4Bからなる変位履歴記録手段4が設けられてお
り、この変位履歴記録手段4の針状筆記部材4Aが、両
剛性部材1,2の主たる相対変位方向Fとは異なる方向
F1の相対変位力を吸収して、主たる方向Fへの相対変
位履歴のみ記録可能な状態に弾性保持されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震性能や防振性
能、制振性能、動吸振性能等を発揮させるべく用いられ
る振動制御装置に関する。詳しくは、例えばビルや橋梁
等の建造物とそれを支持する地盤等の支持体との間に介
在設置されて風圧や振動、地震等によって両者間に相対
変位力が働いたとき、その変位(振動)エネルギーを吸
収し減衰させるように構成されている振動制御装置に関
するものである。
能、制振性能、動吸振性能等を発揮させるべく用いられ
る振動制御装置に関する。詳しくは、例えばビルや橋梁
等の建造物とそれを支持する地盤等の支持体との間に介
在設置されて風圧や振動、地震等によって両者間に相対
変位力が働いたとき、その変位(振動)エネルギーを吸
収し減衰させるように構成されている振動制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の一般的な振動制御装置は、建造
物と地盤等の支持体といったように、相対変位する物体
の一方側に固定状態に取付けられる第1剛性部材と他方
側に固定状態に取付けられ第1剛性部材に対向して配置
された第2剛性部材との間に、これら両剛性部材の主た
る方向、例えば水平方向や垂直方向への相対変位時のエ
ネルギーをせん断変形作用あるいは圧縮・引張変形作用
により吸収可能なエネルギー吸収部材、例えば積層ゴム
や積層ゴム及び摺動構造体を組合わせた弾性すべり支承
等を介在させて構成されている。
物と地盤等の支持体といったように、相対変位する物体
の一方側に固定状態に取付けられる第1剛性部材と他方
側に固定状態に取付けられ第1剛性部材に対向して配置
された第2剛性部材との間に、これら両剛性部材の主た
る方向、例えば水平方向や垂直方向への相対変位時のエ
ネルギーをせん断変形作用あるいは圧縮・引張変形作用
により吸収可能なエネルギー吸収部材、例えば積層ゴム
や積層ゴム及び摺動構造体を組合わせた弾性すべり支承
等を介在させて構成されている。
【0003】上記のごとき構成の振動制御装置において
は、当該装置を製品として出荷する前に製品の性能及び
品質を確認するために、地震等により発生される振動等
の相対変位力に見合うテスト用変位力を与えて、このテ
スト用変位力に対する第1剛性部材と第2剛性部材との
相対変位量や変位動作状況等を検証する性能テストの実
施が重要である。また、当該装置を実際に相対変位物体
間に組込み設置した実使用状態では、免震機能や防振機
能など当該装置本来の振動制御性能の低下度合や継続使
用の可否等の性能耐久性を判断する上で、相対変位力が
働いた後の第1剛性部材と第2剛性部材との相対変位量
や変位動作状況等を検証することが非常に重要である。
は、当該装置を製品として出荷する前に製品の性能及び
品質を確認するために、地震等により発生される振動等
の相対変位力に見合うテスト用変位力を与えて、このテ
スト用変位力に対する第1剛性部材と第2剛性部材との
相対変位量や変位動作状況等を検証する性能テストの実
施が重要である。また、当該装置を実際に相対変位物体
間に組込み設置した実使用状態では、免震機能や防振機
能など当該装置本来の振動制御性能の低下度合や継続使
用の可否等の性能耐久性を判断する上で、相対変位力が
働いた後の第1剛性部材と第2剛性部材との相対変位量
や変位動作状況等を検証することが非常に重要である。
【0004】このような重要な事項、つまり、振動制御
装置本来の性能(設計性能)、品質の確認及び実使用に
伴う性能低下度合や耐久性の判断を行う上で必要な第1
剛性部材と第2剛性部材との相対変位量や変位動作状況
等の検証手段としては、当該装置内に電気的な変位セン
サーを組み込んで、このセンサーによる変位検出信号を
取り出して記録したり、あるいは、画面表示させて相対
変位量や変位動作状況等を検証する手段を採用するのが
一般的である。
装置本来の性能(設計性能)、品質の確認及び実使用に
伴う性能低下度合や耐久性の判断を行う上で必要な第1
剛性部材と第2剛性部材との相対変位量や変位動作状況
等の検証手段としては、当該装置内に電気的な変位セン
サーを組み込んで、このセンサーによる変位検出信号を
取り出して記録したり、あるいは、画面表示させて相対
変位量や変位動作状況等を検証する手段を採用するのが
一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振動制
御装置内に電気的な変位センサーを組み込む場合は、セ
ンサー本体のほかに、信号線や変位記録装置あるいは表
示装置等の付帯設備が必要であることから、大きな初期
投資を要するだけでなく、センサーが正常な動作状態に
保たれているか否か、あるいは、電源電池の消耗具合の
確認等のメンテナンスにも多大な手間及びコストを要す
る。また、電源を確保できる出荷前の性能テストには問
題がないとしても、実使用状態で非常に頻度の低い地震
等の発生時にはライフライン(商用電源)の切断や電源
電池切れで変位センサーが正常に動作しない可能性があ
り、最も知りたい性能耐久性の判断のための変位量等の
検出が不能になるとか、検出は可能であるとしても検出
結果が極めて不正確で所定の性能耐久性を判断する上で
は用をなさない可能性を有している等の問題が発生しや
すい。
御装置内に電気的な変位センサーを組み込む場合は、セ
ンサー本体のほかに、信号線や変位記録装置あるいは表
示装置等の付帯設備が必要であることから、大きな初期
投資を要するだけでなく、センサーが正常な動作状態に
保たれているか否か、あるいは、電源電池の消耗具合の
確認等のメンテナンスにも多大な手間及びコストを要す
る。また、電源を確保できる出荷前の性能テストには問
題がないとしても、実使用状態で非常に頻度の低い地震
等の発生時にはライフライン(商用電源)の切断や電源
電池切れで変位センサーが正常に動作しない可能性があ
り、最も知りたい性能耐久性の判断のための変位量等の
検出が不能になるとか、検出は可能であるとしても検出
結果が極めて不正確で所定の性能耐久性を判断する上で
は用をなさない可能性を有している等の問題が発生しや
すい。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、初期投資が小さくてすみ、かつ、メンテナンスも不
要あるいは大幅に省略できるものでありながら、製品出
荷前の性能テストによる品質確認の目安及び実使用状態
での性能耐久性等の判断を適確に行うことができ、しか
も、長期間経過後でも主たる相対変位方向の変位履歴は
確実に記録して性能耐久性の判断を常に適正に行うこと
ができる振動制御装置を提供することを目的としてい
る。
で、初期投資が小さくてすみ、かつ、メンテナンスも不
要あるいは大幅に省略できるものでありながら、製品出
荷前の性能テストによる品質確認の目安及び実使用状態
での性能耐久性等の判断を適確に行うことができ、しか
も、長期間経過後でも主たる相対変位方向の変位履歴は
確実に記録して性能耐久性の判断を常に適正に行うこと
ができる振動制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る振動制御装置は、第1剛性部材とこの
第1剛性部材に対して対向配置された第2剛性部材との
間に、両剛性部材の主たる方向への相対変位時のエネル
ギーを吸収可能なエネルギー吸収部材を介在させてなる
振動制御装置において、上記第1及び第2剛性部材間
に、両剛性部材の主たる方向への相対変位に伴い互いに
接触状態で同方向に相対変位して、その変位履歴を物理
的に記録する硬質材料製針状筆記部材及び板状被筆記部
材とからなる変位履歴記録手段が設けられており、この
変位履歴記録手段を構成する硬質材料製針状筆記部材及
び板状被筆記部材のうち少なくとも一方は、両剛性部材
の主たる相対変位方向とは異なる方向の相対変位力を吸
収して、主たる方向への相対変位履歴のみ記録可能に弾
性保持されていることを特徴とするものである。
に、本発明に係る振動制御装置は、第1剛性部材とこの
第1剛性部材に対して対向配置された第2剛性部材との
間に、両剛性部材の主たる方向への相対変位時のエネル
ギーを吸収可能なエネルギー吸収部材を介在させてなる
振動制御装置において、上記第1及び第2剛性部材間
に、両剛性部材の主たる方向への相対変位に伴い互いに
接触状態で同方向に相対変位して、その変位履歴を物理
的に記録する硬質材料製針状筆記部材及び板状被筆記部
材とからなる変位履歴記録手段が設けられており、この
変位履歴記録手段を構成する硬質材料製針状筆記部材及
び板状被筆記部材のうち少なくとも一方は、両剛性部材
の主たる相対変位方向とは異なる方向の相対変位力を吸
収して、主たる方向への相対変位履歴のみ記録可能に弾
性保持されていることを特徴とするものである。
【0008】ここで、本発明が対象とする振動制御装置
としては、請求項2に記載したように、第1及び第2剛
性部材の主たる相対変位方向がエネルギー吸収部材の圧
縮・引張変形方向に設定されたもの、請求項3に記載し
たように、第1及び第2剛性部材の主たる相対変位方向
がエネルギー吸収部材のせん断変形方向に設定されたも
の、請求項4に記載したように、第1剛性部材と第2剛
性部材との間のエネルギー吸収部材として、両剛性部材
間に、複数枚の硬質板と板状弾性ゴムを交互に積層した
積層ゴム構造体及び第1剛性部材と第2剛性部材との主
たる方向への相対変位時に同方向に相対摺動してエネル
ギーを減衰する二つ以上の摺動材を重合させた摺動構造
体からなるすべり支承のいずれか一方もしくは両方を挟
在させたもの、のいずれであってもよい。
としては、請求項2に記載したように、第1及び第2剛
性部材の主たる相対変位方向がエネルギー吸収部材の圧
縮・引張変形方向に設定されたもの、請求項3に記載し
たように、第1及び第2剛性部材の主たる相対変位方向
がエネルギー吸収部材のせん断変形方向に設定されたも
の、請求項4に記載したように、第1剛性部材と第2剛
性部材との間のエネルギー吸収部材として、両剛性部材
間に、複数枚の硬質板と板状弾性ゴムを交互に積層した
積層ゴム構造体及び第1剛性部材と第2剛性部材との主
たる方向への相対変位時に同方向に相対摺動してエネル
ギーを減衰する二つ以上の摺動材を重合させた摺動構造
体からなるすべり支承のいずれか一方もしくは両方を挟
在させたもの、のいずれであってもよい。
【0009】上記構成の本発明によれば、製品出荷前に
行われる性能テスト時及び実使用状態で地震等の発生に
伴い相対変位力が働いた時のいずれにおいても、第1剛
性部材と第2剛性部材の主たる方向への相対変位履歴
を、互いに接触状態のままで同方向に相対変位する硬質
材料製針状筆記部材、例えばケガキ針あるいは鉄筆等及
び板状被筆記部材、例えばケガキ板あるいはヤスリ板及
び原紙等という物理的な変位履歴記録手段で記録させる
ものであるから、電気的な変位センサーを組み込む場合
に比べて、初期投資が小さくてすみ、かつ、メンテナン
スも殆ど必要としないものでありながら、両剛性部材の
主たる方向への相対変位履歴を物理的に記録し、その記
録された変位履歴から出荷製品の性能テスト結果、すな
わち、品質確認のための1つの目安が得られるととも
に、実使用状態での地震等に伴う相対変位量や変位動作
状況等を検証して当該装置の性能耐久性等を適確に判断
することが可能である。
行われる性能テスト時及び実使用状態で地震等の発生に
伴い相対変位力が働いた時のいずれにおいても、第1剛
性部材と第2剛性部材の主たる方向への相対変位履歴
を、互いに接触状態のままで同方向に相対変位する硬質
材料製針状筆記部材、例えばケガキ針あるいは鉄筆等及
び板状被筆記部材、例えばケガキ板あるいはヤスリ板及
び原紙等という物理的な変位履歴記録手段で記録させる
ものであるから、電気的な変位センサーを組み込む場合
に比べて、初期投資が小さくてすみ、かつ、メンテナン
スも殆ど必要としないものでありながら、両剛性部材の
主たる方向への相対変位履歴を物理的に記録し、その記
録された変位履歴から出荷製品の性能テスト結果、すな
わち、品質確認のための1つの目安が得られるととも
に、実使用状態での地震等に伴う相対変位量や変位動作
状況等を検証して当該装置の性能耐久性等を適確に判断
することが可能である。
【0010】加えて、変位履歴記録手段を構成する針状
筆記部材及び板状被筆記部材の少なくとも一方を弾性保
持させることによって、例えば繰り返し変位に伴うエネ
ルギー吸収部材のへたりや偏摩耗、さらには地震波の伝
達方向等に起因して第1及び第2剛性部材が主たる方向
に相対変位する際に、その主たる方向とは異なる、例え
ば交差方向の変位成分を発現する事態に陥るとか、ある
いは、せん断変形タイプの振動制御装置のように、もと
もと主たる方向への相対変位時にその主たる変位方向と
は傾斜する方向の変位が必然的に発生するとかして、両
筆記部材に主たる変位方向とは異なる方向の相対変位力
が働くことになったとしても、その異なる方向の相対変
位力を弾性吸収させることで両筆記部材の接触圧が異常
に高くなって部材が破損されたり、あるいは、両筆記部
材が離反して記録不能な非接触状態になったりすること
を防止して両筆記部材を常にほぼ一定圧の接触状態に保
持することが可能であり、これによって、設置から長期
間経過後でも主たる方向の相対変位履歴を確実に記録し
振動制御装置にとって最も重要な性能耐久性の判断を常
に適正に行うことが可能である。
筆記部材及び板状被筆記部材の少なくとも一方を弾性保
持させることによって、例えば繰り返し変位に伴うエネ
ルギー吸収部材のへたりや偏摩耗、さらには地震波の伝
達方向等に起因して第1及び第2剛性部材が主たる方向
に相対変位する際に、その主たる方向とは異なる、例え
ば交差方向の変位成分を発現する事態に陥るとか、ある
いは、せん断変形タイプの振動制御装置のように、もと
もと主たる方向への相対変位時にその主たる変位方向と
は傾斜する方向の変位が必然的に発生するとかして、両
筆記部材に主たる変位方向とは異なる方向の相対変位力
が働くことになったとしても、その異なる方向の相対変
位力を弾性吸収させることで両筆記部材の接触圧が異常
に高くなって部材が破損されたり、あるいは、両筆記部
材が離反して記録不能な非接触状態になったりすること
を防止して両筆記部材を常にほぼ一定圧の接触状態に保
持することが可能であり、これによって、設置から長期
間経過後でも主たる方向の相対変位履歴を確実に記録し
振動制御装置にとって最も重要な性能耐久性の判断を常
に適正に行うことが可能である。
【0011】なお、請求項1〜3に記載の本発明に係る
振動制御装置におけるエネルギー吸収部材としては、ゴ
ム弾性体、高減衰ゴム、ウレタンアスファルト系もしく
はゴム系粘弾性体、粘性体、弾塑性体、塑性体及び熱可
塑性エラストマーの中から選択された一つもしくはそれ
らの組み合わせを用いることが可能である。
振動制御装置におけるエネルギー吸収部材としては、ゴ
ム弾性体、高減衰ゴム、ウレタンアスファルト系もしく
はゴム系粘弾性体、粘性体、弾塑性体、塑性体及び熱可
塑性エラストマーの中から選択された一つもしくはそれ
らの組み合わせを用いることが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明に係る振動制御装
置の一例である圧縮・引張変形タイプの防振装置を対象
にした第1実施例を示す全体側面図であり、この圧縮・
引張変形タイプの防振装置10は、第1剛性部材用の厚
肉鋼板1とこの厚肉鋼板1に対して平行姿勢で対向配置
された第2剛性部材用の厚肉鋼板2との間に、エネルギ
ー吸収部材の一例としてのゴム弾性体3を介在させてな
り、両厚肉鋼板1,2が主たる方向(上下方向)Fに相
対変位する時の振動エネルギーを、ゴム弾性体3の圧縮
・引張変形作用によって吸収すべく構成されている。
にもとづいて説明する。図1は本発明に係る振動制御装
置の一例である圧縮・引張変形タイプの防振装置を対象
にした第1実施例を示す全体側面図であり、この圧縮・
引張変形タイプの防振装置10は、第1剛性部材用の厚
肉鋼板1とこの厚肉鋼板1に対して平行姿勢で対向配置
された第2剛性部材用の厚肉鋼板2との間に、エネルギ
ー吸収部材の一例としてのゴム弾性体3を介在させてな
り、両厚肉鋼板1,2が主たる方向(上下方向)Fに相
対変位する時の振動エネルギーを、ゴム弾性体3の圧縮
・引張変形作用によって吸収すべく構成されている。
【0013】上記のような基本構成を有する防振装置1
0において、第2剛性部材用の厚肉鋼板2の一端近傍部
には、その先端先鋭部を横(水平)外向きにして、例え
ば鋼材やダイヤモンド等の低摩耗硬質材料からなるケガ
キ針あるいは鉄筆等の針状筆記部材4Aが取り付けられ
ているとともに、第1剛性部材用の厚肉鋼板1の一端部
には、上記針状筆記部材4Aの先端先鋭部が接触する状
態で、例えばアルミニウムやプラスチック等の傷が付き
やすい素材からなるケガキ板あるいはヤスリ板及び原紙
等の板状被筆記部材4Bが垂下姿勢で固定されており、
これら針状筆記部材4A及び板状被筆記部材4Bにより
両厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相対変位履歴を物
理的に記録する変位履歴記録手段4が構成されている。
0において、第2剛性部材用の厚肉鋼板2の一端近傍部
には、その先端先鋭部を横(水平)外向きにして、例え
ば鋼材やダイヤモンド等の低摩耗硬質材料からなるケガ
キ針あるいは鉄筆等の針状筆記部材4Aが取り付けられ
ているとともに、第1剛性部材用の厚肉鋼板1の一端部
には、上記針状筆記部材4Aの先端先鋭部が接触する状
態で、例えばアルミニウムやプラスチック等の傷が付き
やすい素材からなるケガキ板あるいはヤスリ板及び原紙
等の板状被筆記部材4Bが垂下姿勢で固定されており、
これら針状筆記部材4A及び板状被筆記部材4Bにより
両厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相対変位履歴を物
理的に記録する変位履歴記録手段4が構成されている。
【0014】上記変位履歴記録手段4を構成する針状筆
記部材4Aは、図2に明示するように、厚肉鋼板2から
上方に向けて固定突出された取付板5に対して水平方向
に摺動自在に保持されているとともに、この針状筆記部
材4Aの後端部には取付板5にその両端を固着した板状
弾性ゴム6の中間部が当接されており、これによって、
両厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相対変位時にその
主たる相対変位方向Fとは異なる方向F1の相対変位力
が作用したとき、針状筆記部材4Aを矢印a−b方向に
弾性摺動させて異なる方向F1の相対変位力を吸収し
て、両筆記部材4A,4Bの接触圧をほぼ一定に保持可
能な状態に構成している。
記部材4Aは、図2に明示するように、厚肉鋼板2から
上方に向けて固定突出された取付板5に対して水平方向
に摺動自在に保持されているとともに、この針状筆記部
材4Aの後端部には取付板5にその両端を固着した板状
弾性ゴム6の中間部が当接されており、これによって、
両厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相対変位時にその
主たる相対変位方向Fとは異なる方向F1の相対変位力
が作用したとき、針状筆記部材4Aを矢印a−b方向に
弾性摺動させて異なる方向F1の相対変位力を吸収し
て、両筆記部材4A,4Bの接触圧をほぼ一定に保持可
能な状態に構成している。
【0015】なお、主たる相対変位方向Fとは異なる方
向F1の相対変位力とは、両厚肉鋼板1,2の主たる方
向Fへの圧縮変形に伴い発生する360°範囲の分力成
分を含み、その360°範囲の分力成分である相対変位
力を弾性吸収することが可能である。
向F1の相対変位力とは、両厚肉鋼板1,2の主たる方
向Fへの圧縮変形に伴い発生する360°範囲の分力成
分を含み、その360°範囲の分力成分である相対変位
力を弾性吸収することが可能である。
【0016】また、異なる方向F1の相対変位力を吸収
するための弾性保持構造としては、図2に示す構造以外
に、図3の(a)〜(h)で示すような構造のいずれで
あってもよい。図3(a)は針状筆記部材4Aを水平摺
動自在に保持する取付板5に筒状弾性ゴム6を嵌着させ
たもの、図3(b)は針状筆記部材4Aをコイルスプリ
ング7を介して取付板5に弾性支持させたもの、図3
(c)は針状筆記部材4Aの後端部にスプリング受部4
aを形成し、このスプリング受部4aと取付板5との間
にコイルスプリング7を介在させたもの、図3(d)は
針状筆記部材4Aの後端部及び先端部近くにそれぞれス
プリング受部4a,4bを形成し、これらスプリング受
部4a,4bと取付板5の表裏両面との間にそれぞれコ
イルスプリング7,7を介在させたもの、図3(e)は
針状筆記部材4Aを取付板5に弾性支持させるコイルス
プリング7の外周部に嵌合する筒部材9を取付板5から
固着突出させたもの、図3(f)は針状筆記部材4Aの
先端部近くにスプリング受部4bを形成し、このスプリ
ング受部4bと取付板5との間にコイルスプリング7を
介在させたもの、図3(g)は針状筆記部材4Aの中間
位置にスプリング受部4cを形成するとともに、取付板
5側に針状筆記部材4Aの後端部を包囲する有底筒カバ
ー11を固着し、この筒カバー11の底部内面とスプリ
ング受部4cとの間にコイルスプリング7を介在させた
もの、図3(h)は針状筆記部材4Aと取付板5との間
に屈折可能なリンク12,13を設け、この屈折リンク
12,13間に圧縮バネ14を張設したものである。
するための弾性保持構造としては、図2に示す構造以外
に、図3の(a)〜(h)で示すような構造のいずれで
あってもよい。図3(a)は針状筆記部材4Aを水平摺
動自在に保持する取付板5に筒状弾性ゴム6を嵌着させ
たもの、図3(b)は針状筆記部材4Aをコイルスプリ
ング7を介して取付板5に弾性支持させたもの、図3
(c)は針状筆記部材4Aの後端部にスプリング受部4
aを形成し、このスプリング受部4aと取付板5との間
にコイルスプリング7を介在させたもの、図3(d)は
針状筆記部材4Aの後端部及び先端部近くにそれぞれス
プリング受部4a,4bを形成し、これらスプリング受
部4a,4bと取付板5の表裏両面との間にそれぞれコ
イルスプリング7,7を介在させたもの、図3(e)は
針状筆記部材4Aを取付板5に弾性支持させるコイルス
プリング7の外周部に嵌合する筒部材9を取付板5から
固着突出させたもの、図3(f)は針状筆記部材4Aの
先端部近くにスプリング受部4bを形成し、このスプリ
ング受部4bと取付板5との間にコイルスプリング7を
介在させたもの、図3(g)は針状筆記部材4Aの中間
位置にスプリング受部4cを形成するとともに、取付板
5側に針状筆記部材4Aの後端部を包囲する有底筒カバ
ー11を固着し、この筒カバー11の底部内面とスプリ
ング受部4cとの間にコイルスプリング7を介在させた
もの、図3(h)は針状筆記部材4Aと取付板5との間
に屈折可能なリンク12,13を設け、この屈折リンク
12,13間に圧縮バネ14を張設したものである。
【0017】上記図3(a)〜(h)で示すいずれの構
造を採用しても、図2に示す構造のものと同様に、両厚
肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相対変位時にその主た
る相対変位方向Fとは異なる方向F1の相対変位力が作
用したとき、針状筆記部材4Aを矢印a−b方向に弾性
摺動させて異なる方向F1の相対変位力を吸収して、両
筆記部材4A,4Bの接触圧をほぼ一定に保持すること
が可能である。
造を採用しても、図2に示す構造のものと同様に、両厚
肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相対変位時にその主た
る相対変位方向Fとは異なる方向F1の相対変位力が作
用したとき、針状筆記部材4Aを矢印a−b方向に弾性
摺動させて異なる方向F1の相対変位力を吸収して、両
筆記部材4A,4Bの接触圧をほぼ一定に保持すること
が可能である。
【0018】さらに、エネルギー吸収部材としては、上
記したゴム弾性体3に限らず、高減衰ゴム、ウレタンア
スファルト系もしくはゴム系粘弾性体、粘性体、弾塑性
体、塑性体及び熱可塑性エラストマーの中から選択され
た一つもしくはそれらの二種以上を組み合わせたものを
使用してもよい。
記したゴム弾性体3に限らず、高減衰ゴム、ウレタンア
スファルト系もしくはゴム系粘弾性体、粘性体、弾塑性
体、塑性体及び熱可塑性エラストマーの中から選択され
た一つもしくはそれらの二種以上を組み合わせたものを
使用してもよい。
【0019】上記のように構成された防振装置10は、
上下に対向位置する二つの物体間に介在設置して用いら
れ、その使用態様において振動、地震等によって両物
体、つまり、上下両厚肉鋼板1,2間に主たる方向Fの
相対変位力が働いたとき、その変位(振動)エネルギー
をゴム弾性体3の圧縮・引張変形作用により吸収し減衰
して所定の防振機能を発揮する。
上下に対向位置する二つの物体間に介在設置して用いら
れ、その使用態様において振動、地震等によって両物
体、つまり、上下両厚肉鋼板1,2間に主たる方向Fの
相対変位力が働いたとき、その変位(振動)エネルギー
をゴム弾性体3の圧縮・引張変形作用により吸収し減衰
して所定の防振機能を発揮する。
【0020】このような防振機能を発揮する防振装置1
0において、上下両厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの
相対変位に伴い、変位履歴記録手段4を構成する針状筆
記部材4Aと板状被筆記部材4Bも同様に相対変位し
て、その変位軌跡の履歴が被筆記部材4Bの筆記面上に
記録されることになり、この被筆記部材4Bの筆記面上
に記録された変位軌跡履歴を検証することによって、出
荷製品(防振装置10)の性能テスト結果、すなわち、
品質確認のための1つの目安が得られるとともに、実使
用状態での地震等に伴う相対変位量や変位動作状況等を
検証して該防振装置10の性能耐久性等を適確に判断す
ることが可能である。
0において、上下両厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの
相対変位に伴い、変位履歴記録手段4を構成する針状筆
記部材4Aと板状被筆記部材4Bも同様に相対変位し
て、その変位軌跡の履歴が被筆記部材4Bの筆記面上に
記録されることになり、この被筆記部材4Bの筆記面上
に記録された変位軌跡履歴を検証することによって、出
荷製品(防振装置10)の性能テスト結果、すなわち、
品質確認のための1つの目安が得られるとともに、実使
用状態での地震等に伴う相対変位量や変位動作状況等を
検証して該防振装置10の性能耐久性等を適確に判断す
ることが可能である。
【0021】また、長期間使用による繰り返し変位でゴ
ム弾性体3にへたりや偏摩耗が発生し、さらには地震波
の伝達方向等に起因して、上下両厚肉鋼板1,2間に
は、それらの主たる方向Fへの相対変位に伴ってその主
たる方向Fとは異なる方向F1の相対変位力が働くこと
がある。この場合、その異なる方向F1の相対変位力は
図2中の板状弾性ゴム6あるいは図3(a)〜(h)中
の筒状弾性ゴム6、コイルスプリング7またはバネ13
によって弾性吸収されるために、両筆記部材4A,4B
の接触圧が異常に高くなって両筆記部材4A,4Bのい
ずれか一方が破損されたり、あるいは、両筆記部材4
A,4Bが離反して記録不能な非接触状態になったりす
ることがなく、両筆記部材4A,4Bをほぼ一定圧の接
触状態に保持することが可能であり、これによって、設
置から長期間経過後でも主たる方向Fの相対変位履歴を
確実に記録し防振装置10にとって最も重要な性能耐久
性の判断を常に適正に行うことが可能である。
ム弾性体3にへたりや偏摩耗が発生し、さらには地震波
の伝達方向等に起因して、上下両厚肉鋼板1,2間に
は、それらの主たる方向Fへの相対変位に伴ってその主
たる方向Fとは異なる方向F1の相対変位力が働くこと
がある。この場合、その異なる方向F1の相対変位力は
図2中の板状弾性ゴム6あるいは図3(a)〜(h)中
の筒状弾性ゴム6、コイルスプリング7またはバネ13
によって弾性吸収されるために、両筆記部材4A,4B
の接触圧が異常に高くなって両筆記部材4A,4Bのい
ずれか一方が破損されたり、あるいは、両筆記部材4
A,4Bが離反して記録不能な非接触状態になったりす
ることがなく、両筆記部材4A,4Bをほぼ一定圧の接
触状態に保持することが可能であり、これによって、設
置から長期間経過後でも主たる方向Fの相対変位履歴を
確実に記録し防振装置10にとって最も重要な性能耐久
性の判断を常に適正に行うことが可能である。
【0022】図4は上記と同様な防振装置10を対象に
した第2実施例を示す全体側面図であり、この第2実施
例の防振装置10では、物理的な変位履歴記録手段4を
構成する針状筆記部材4A及び板状被筆記部材4Bの取
付け位置を第1実施例とは内外逆の関係にしたものであ
る。すなわち、下部の厚肉鋼板2側に取付板5を介して
水平方向に摺動自在に保持された針状筆記部材4Aを外
側に、かつ、上部の厚肉鋼板1側に垂下姿勢で固定した
板状被筆記部材4Bを内側に配置したものであり、その
他の構成は第1実施例と全く同一であり、また、防振機
能動作及び変位履歴記録動作も第1実施例と同様である
ため、それらの詳しい説明は省略する。
した第2実施例を示す全体側面図であり、この第2実施
例の防振装置10では、物理的な変位履歴記録手段4を
構成する針状筆記部材4A及び板状被筆記部材4Bの取
付け位置を第1実施例とは内外逆の関係にしたものであ
る。すなわち、下部の厚肉鋼板2側に取付板5を介して
水平方向に摺動自在に保持された針状筆記部材4Aを外
側に、かつ、上部の厚肉鋼板1側に垂下姿勢で固定した
板状被筆記部材4Bを内側に配置したものであり、その
他の構成は第1実施例と全く同一であり、また、防振機
能動作及び変位履歴記録動作も第1実施例と同様である
ため、それらの詳しい説明は省略する。
【0023】図5及び図6は本発明に係る振動制御装置
の一例である圧縮・引張変形タイプの動吸振装置を対象
にした第3実施例及び第4実施例を示す全体側面図であ
る。この動吸振装置20は、第1剛性部材用の厚肉鋼板
1とこれに対向配置された第2剛性部材用の板状錘部材
2との間にエネルギー吸収部材としての角柱形状のゴム
弾性体3を介在させてなり、この動吸振装置20におけ
る板状錘部材2側に、例えば鋼材やダイヤモンド等の低
摩耗硬質材料からなるケガキ針あるいは鉄筆等の針状筆
記部材4Aを取り付けるとともに、厚肉鋼板1側に、上
記針状筆記部材4Aの先端先鋭部が接触する状態で、例
えばアルミニウムやプラスチック等の傷が付きやすい素
材からなるケガキ板あるいはヤスリ板及び原紙等の板状
被筆記部材4Bを垂下姿勢で固定したのが第3実施例で
あり、両者4A,4Bの取付位置関係を逆にしたのが第
4実施例である。
の一例である圧縮・引張変形タイプの動吸振装置を対象
にした第3実施例及び第4実施例を示す全体側面図であ
る。この動吸振装置20は、第1剛性部材用の厚肉鋼板
1とこれに対向配置された第2剛性部材用の板状錘部材
2との間にエネルギー吸収部材としての角柱形状のゴム
弾性体3を介在させてなり、この動吸振装置20におけ
る板状錘部材2側に、例えば鋼材やダイヤモンド等の低
摩耗硬質材料からなるケガキ針あるいは鉄筆等の針状筆
記部材4Aを取り付けるとともに、厚肉鋼板1側に、上
記針状筆記部材4Aの先端先鋭部が接触する状態で、例
えばアルミニウムやプラスチック等の傷が付きやすい素
材からなるケガキ板あるいはヤスリ板及び原紙等の板状
被筆記部材4Bを垂下姿勢で固定したのが第3実施例で
あり、両者4A,4Bの取付位置関係を逆にしたのが第
4実施例である。
【0024】これら第3実施例及び第4実施例共に、厚
肉鋼板1と板状錘部材2の主たる相対変位方向Fとは異
なる方向F1の相対変位力を吸収するための弾性保持構
造としては、図2及び図3(a)〜(h)で示す構造の
いずれを採用してもよく、また、これら第3,第4実施
例の動吸振装置20の防振機能動作及び変位履歴記録動
作も第1,第2実施例と同様であるため、それらの詳し
い説明も省略する。
肉鋼板1と板状錘部材2の主たる相対変位方向Fとは異
なる方向F1の相対変位力を吸収するための弾性保持構
造としては、図2及び図3(a)〜(h)で示す構造の
いずれを採用してもよく、また、これら第3,第4実施
例の動吸振装置20の防振機能動作及び変位履歴記録動
作も第1,第2実施例と同様であるため、それらの詳し
い説明も省略する。
【0025】図7は本発明に係る振動制御装置の一例で
あるせん断変形タイプの免震装置30を対象にした第5
実施例、図8は同じくせん断変形タイプの制振装置40
を対象にした第6実施例、図9はすべり支承50を対象
にした第7実施例、図10は同じくせん断変形タイプで
免震装置30とすべり支承50とを組合わせたものを対
象にした第8実施例を示す全体側面図であり、これら各
実施例における主たる相対変位方向Fは水平方向に設定
されている。
あるせん断変形タイプの免震装置30を対象にした第5
実施例、図8は同じくせん断変形タイプの制振装置40
を対象にした第6実施例、図9はすべり支承50を対象
にした第7実施例、図10は同じくせん断変形タイプで
免震装置30とすべり支承50とを組合わせたものを対
象にした第8実施例を示す全体側面図であり、これら各
実施例における主たる相対変位方向Fは水平方向に設定
されている。
【0026】図7に示す第5実施例の免震装置30は、
建造物等の上部構造体15に固定される第1剛性部材用
の上部厚肉鋼板1と支持地盤等の下部構造体16に固定
される第2剛性部材用の下部厚肉鋼板2との間に、エネ
ルギー吸収部材3として、薄肉鋼板等の複数枚の硬質板
3aと薄い弾性ゴム層3bを交互に積層した積層ゴム構
造体を介在させて構成されている。図8に示す第6実施
例の制振装置40は、建造物等の上部構造体15に固定
して垂下させた第1剛性部材用の鋼材1とこの鋼材1に
対し水平方向に離間させた位置で支持地盤等の下部構造
体16から上方に固定突出させた第2剛性部材用の鋼材
2との間に、エネルギー吸収部材3として、棒状のゴム
弾性体3を水平姿勢に介在させて構成されている。な
お、図8に示す第6実施例の制振装置40において、エ
ネルギー吸収部材3となるゴム弾性体に代えて、極軟銅
や鉛等のような塑性体金属を用いてもよい。
建造物等の上部構造体15に固定される第1剛性部材用
の上部厚肉鋼板1と支持地盤等の下部構造体16に固定
される第2剛性部材用の下部厚肉鋼板2との間に、エネ
ルギー吸収部材3として、薄肉鋼板等の複数枚の硬質板
3aと薄い弾性ゴム層3bを交互に積層した積層ゴム構
造体を介在させて構成されている。図8に示す第6実施
例の制振装置40は、建造物等の上部構造体15に固定
して垂下させた第1剛性部材用の鋼材1とこの鋼材1に
対し水平方向に離間させた位置で支持地盤等の下部構造
体16から上方に固定突出させた第2剛性部材用の鋼材
2との間に、エネルギー吸収部材3として、棒状のゴム
弾性体3を水平姿勢に介在させて構成されている。な
お、図8に示す第6実施例の制振装置40において、エ
ネルギー吸収部材3となるゴム弾性体に代えて、極軟銅
や鉛等のような塑性体金属を用いてもよい。
【0027】また、図9に示す第7実施例のすべり支承
50は、エネルギー吸収部材3として、建造物等の上部
構造体15に固定される第1剛性部材用の凸型摺動材2
1と支持地盤等の下部構造体16に固定される第2剛性
部材用の平板状摺動材22とを重合させて上部構造体1
5と下部構造体16との主たる方向Fへの相対変位時に
両摺動材21.22が同方向Fに相対摺動してエネルギ
ーを減衰する摺動構造体3Bを上下両構造体15,16
間に挟在させて構成されている。また、図10に示す第
8実施例の免震装置30とすべり支承50の組合せは、
エネルギー吸収部材3として、建造物等の上部構造体1
5に固定される第1剛性部材用の上部厚肉鋼板1と支持
地盤等の下部構造体16に固定される第2剛性部材用の
下部厚肉鋼板2との間に、薄肉鋼板等の複数枚の硬質板
3aと薄い弾性ゴム層3bを交互に積層した積層ゴム構
造体3A及び上下厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相
対変位時に同方向Fに相対摺動してエネルギーを減衰す
る二つの摺動材17,18を重合した摺動構造体3Bを
共に挟在して構成されている。なお、この第8実施例の
すべり支承50における摺動構造体3Bとなる二つの摺
動材17,18のうち下部摺動材18は下部の厚肉鋼板
2で兼用されたもので図示するが、三つ以上の摺動材を
重合させた構造であってもよい。また、第8実施例にお
いてエネルギー吸収部材3の一方となる積層ゴム構造体
3Aに代えて、厚肉のゴム弾性体や高減衰ゴム等を用い
てもよい。
50は、エネルギー吸収部材3として、建造物等の上部
構造体15に固定される第1剛性部材用の凸型摺動材2
1と支持地盤等の下部構造体16に固定される第2剛性
部材用の平板状摺動材22とを重合させて上部構造体1
5と下部構造体16との主たる方向Fへの相対変位時に
両摺動材21.22が同方向Fに相対摺動してエネルギ
ーを減衰する摺動構造体3Bを上下両構造体15,16
間に挟在させて構成されている。また、図10に示す第
8実施例の免震装置30とすべり支承50の組合せは、
エネルギー吸収部材3として、建造物等の上部構造体1
5に固定される第1剛性部材用の上部厚肉鋼板1と支持
地盤等の下部構造体16に固定される第2剛性部材用の
下部厚肉鋼板2との間に、薄肉鋼板等の複数枚の硬質板
3aと薄い弾性ゴム層3bを交互に積層した積層ゴム構
造体3A及び上下厚肉鋼板1,2の主たる方向Fへの相
対変位時に同方向Fに相対摺動してエネルギーを減衰す
る二つの摺動材17,18を重合した摺動構造体3Bを
共に挟在して構成されている。なお、この第8実施例の
すべり支承50における摺動構造体3Bとなる二つの摺
動材17,18のうち下部摺動材18は下部の厚肉鋼板
2で兼用されたもので図示するが、三つ以上の摺動材を
重合させた構造であってもよい。また、第8実施例にお
いてエネルギー吸収部材3の一方となる積層ゴム構造体
3Aに代えて、厚肉のゴム弾性体や高減衰ゴム等を用い
てもよい。
【0028】上記の図7〜図10に示す第5〜第8実施
例の免震装置30、制振装置40、すべり支承50のい
ずれも、第1剛性部材(厚肉鋼板や鋼材1、摺動材2
1)と第2剛性部材(厚肉鋼板や鋼材2、摺動材22)
との間に、例えば鋼材やダイヤモンド等の低摩耗硬質材
料からなるケガキ針あるいは鉄筆等の針状筆記部材4A
及び、例えばアルミニウムやプラスチック等の傷が付き
やすい素材からなるケガキ板あるいはヤスリ板及び原紙
等の板状被筆記部材4Bからなる物理的な変位履歴記録
手段4が設けられており、この変位履歴記録手段4の針
状筆記部材4Aを、主たる相対変位方向(水平方向)F
とは異なる方向F1の相対変位力を吸収可能な状態に弾
性保持する構造としては、図11に明示するように、厚
肉鋼板1または鋼材1に対して針状筆記部材4Aを上下
方向に摺動自在に保持するとともに、この針状筆記部材
4Aの上端部には厚肉鋼板1、鋼材1または摺動材20
にその両端を固着した板状弾性ゴム6の中間部が当接さ
れており、これによって、両厚肉鋼板1,2、両鋼材
1,2、両摺動材21,22の主たる方向Fへの相対変
位時にその主たる相対変位方向Fとは異なる方向F1の
相対変位力が作用したとき、針状筆記部材4Aを矢印a
−b方向に弾性摺動させて異なる方向F1の相対変位力
を吸収して、両筆記部材4A,4Bの接触圧をほぼ一定
に保持可能な状態に構成した構造が採用されている。
例の免震装置30、制振装置40、すべり支承50のい
ずれも、第1剛性部材(厚肉鋼板や鋼材1、摺動材2
1)と第2剛性部材(厚肉鋼板や鋼材2、摺動材22)
との間に、例えば鋼材やダイヤモンド等の低摩耗硬質材
料からなるケガキ針あるいは鉄筆等の針状筆記部材4A
及び、例えばアルミニウムやプラスチック等の傷が付き
やすい素材からなるケガキ板あるいはヤスリ板及び原紙
等の板状被筆記部材4Bからなる物理的な変位履歴記録
手段4が設けられており、この変位履歴記録手段4の針
状筆記部材4Aを、主たる相対変位方向(水平方向)F
とは異なる方向F1の相対変位力を吸収可能な状態に弾
性保持する構造としては、図11に明示するように、厚
肉鋼板1または鋼材1に対して針状筆記部材4Aを上下
方向に摺動自在に保持するとともに、この針状筆記部材
4Aの上端部には厚肉鋼板1、鋼材1または摺動材20
にその両端を固着した板状弾性ゴム6の中間部が当接さ
れており、これによって、両厚肉鋼板1,2、両鋼材
1,2、両摺動材21,22の主たる方向Fへの相対変
位時にその主たる相対変位方向Fとは異なる方向F1の
相対変位力が作用したとき、針状筆記部材4Aを矢印a
−b方向に弾性摺動させて異なる方向F1の相対変位力
を吸収して、両筆記部材4A,4Bの接触圧をほぼ一定
に保持可能な状態に構成した構造が採用されている。
【0029】また、変位履歴記録手段4の針状筆記部材
4Aを、主たる相対変位方向(水平方向)Fとは異なる
方向F1の相対変位力を吸収可能な状態に弾性保持する
構造としては、図11示す構造以外に、図12の(a)
〜(l)で示すような構造のいずれを採用してもよい。
4Aを、主たる相対変位方向(水平方向)Fとは異なる
方向F1の相対変位力を吸収可能な状態に弾性保持する
構造としては、図11示す構造以外に、図12の(a)
〜(l)で示すような構造のいずれを採用してもよい。
【0030】図12(a)は、第1〜第4実施例の防振
装置10や動吸振装置20における弾性保持構造の一例
である図3(a)に示す構造を90°反転させたもの、
図12(b)は図3(b)に示す構造を90°反転させ
たもの、図12(c)は上部厚肉鋼板1または鋼材1の
下面から突出させたリンク21の先端に別のリンク22
を揺動自在に枢支連結し、この揺動リンク22の先端に
針状筆記部材4Aを固定するとともに、揺動リンク22
と厚肉鋼板1または鋼材1の下面との間に圧縮バネ23
を介在させたもの、図12(d)は針状筆記部材4Aを
厚肉鋼板1または鋼材1の下面に接着支持させた略逆円
錐状の弾性ゴム筒24に保持させたもの、図12(e)
は図3(c)に示す構造を90°反転させたもの、図1
2(f)は図3(d)に示す構造を90°反転させたも
の、図12(g)は図3(e)に示す構造を90°反転
させたもの、図12(h)は上部厚肉鋼板1または鋼材
1の下面から突出させたリンク21の先端に板ばね部材
25を固定連結し、この板ばね部材25の先端に針状筆
記部材4Aを固定するとともに、板ばね部材25の先端
部と厚肉鋼板1または鋼材1の下面との間に圧縮バネ2
3を介在させたもの、図12(i)は図3(f)に示す
構造を90°反転させたもの、図12(j)は図3
(g)に示す構造を90°反転させたもの、図12
(k)は図3(h)に示す構造を90°反転させたも
の、図12(l)は図12(k)に示す構造の圧縮バネ
14に代えてつる巻きバネ26を使用したものである。
装置10や動吸振装置20における弾性保持構造の一例
である図3(a)に示す構造を90°反転させたもの、
図12(b)は図3(b)に示す構造を90°反転させ
たもの、図12(c)は上部厚肉鋼板1または鋼材1の
下面から突出させたリンク21の先端に別のリンク22
を揺動自在に枢支連結し、この揺動リンク22の先端に
針状筆記部材4Aを固定するとともに、揺動リンク22
と厚肉鋼板1または鋼材1の下面との間に圧縮バネ23
を介在させたもの、図12(d)は針状筆記部材4Aを
厚肉鋼板1または鋼材1の下面に接着支持させた略逆円
錐状の弾性ゴム筒24に保持させたもの、図12(e)
は図3(c)に示す構造を90°反転させたもの、図1
2(f)は図3(d)に示す構造を90°反転させたも
の、図12(g)は図3(e)に示す構造を90°反転
させたもの、図12(h)は上部厚肉鋼板1または鋼材
1の下面から突出させたリンク21の先端に板ばね部材
25を固定連結し、この板ばね部材25の先端に針状筆
記部材4Aを固定するとともに、板ばね部材25の先端
部と厚肉鋼板1または鋼材1の下面との間に圧縮バネ2
3を介在させたもの、図12(i)は図3(f)に示す
構造を90°反転させたもの、図12(j)は図3
(g)に示す構造を90°反転させたもの、図12
(k)は図3(h)に示す構造を90°反転させたも
の、図12(l)は図12(k)に示す構造の圧縮バネ
14に代えてつる巻きバネ26を使用したものである。
【0031】上記図12(a)〜(l)で示すいずれの
構造を採用しても、図11に示す構造のものと同様に、
両厚肉鋼板または両鋼材1,2の主たる方向(水平方
向)Fへの相対変位時にその主たる相対変位方向Fとは
異なる方向F1の相対変位力が作用したとき、針状筆記
部材4Aを矢印a−b方向に弾性摺動させて異なる方向
F1の相対変位力を吸収して、両筆記部材4A,4Bの
接触圧をほぼ一定に保持させることが可能であり、これ
によって、主たる方向Fへの相対変位時にその主たる変
位方向Fとは傾斜する方向F1の変位力が必然的に発生
するにもかかわらず、両筆記部材4A,4Bの接触圧が
異常に高くなって両筆記部材4A,4Bのいずれか一方
が破損されたり、あるいは、両筆記部材4A,4Bが離
反して記録不能な非接触状態になったりすることをなく
して、設置から長期間経過後でも主たる方向Fの相対変
位履歴を確実に記録し各装置30,40,50にとって
最も重要な性能耐久性の判断を常に適正に行うことが可
能である。
構造を採用しても、図11に示す構造のものと同様に、
両厚肉鋼板または両鋼材1,2の主たる方向(水平方
向)Fへの相対変位時にその主たる相対変位方向Fとは
異なる方向F1の相対変位力が作用したとき、針状筆記
部材4Aを矢印a−b方向に弾性摺動させて異なる方向
F1の相対変位力を吸収して、両筆記部材4A,4Bの
接触圧をほぼ一定に保持させることが可能であり、これ
によって、主たる方向Fへの相対変位時にその主たる変
位方向Fとは傾斜する方向F1の変位力が必然的に発生
するにもかかわらず、両筆記部材4A,4Bの接触圧が
異常に高くなって両筆記部材4A,4Bのいずれか一方
が破損されたり、あるいは、両筆記部材4A,4Bが離
反して記録不能な非接触状態になったりすることをなく
して、設置から長期間経過後でも主たる方向Fの相対変
位履歴を確実に記録し各装置30,40,50にとって
最も重要な性能耐久性の判断を常に適正に行うことが可
能である。
【0032】なお、上記各実施例以外にも、第1剛性部
材と第2剛性部材との主たる相対変位方向Fが確定され
ており、その主たる相対変位方向Fの動作量や動作状況
を知ることで、装置の性能耐久性を判断する資料として
有効に活用できるものであれば、どのような構造、形態
の振動制御装置に適用しても同様な効果を奏することが
可能である。
材と第2剛性部材との主たる相対変位方向Fが確定され
ており、その主たる相対変位方向Fの動作量や動作状況
を知ることで、装置の性能耐久性を判断する資料として
有効に活用できるものであれば、どのような構造、形態
の振動制御装置に適用しても同様な効果を奏することが
可能である。
【0033】
【発明の効果】以上要するに、本発明によれば、製品出
荷前に行われる性能テスト時及び実使用状態で地震等の
発生に伴い所定方向の相対変位力が働いた時は、その主
たる方向の相対変位履歴を物理的に記録するようにして
いるので、電気的な変位センサーを組み込む場合に比べ
て、装置全体のコストダウン及びメンテナンスフリーを
図りつつ、物理的な記録変位履歴から出荷製品の性能テ
スト結果である品質確認を目安的に判断することができ
るとともに、実使用状態で頻度が非常に小さい地震等に
伴う相対変位量や変位動作状況等の検証による性能耐久
性等の判断を常に適確に行うことができる。
荷前に行われる性能テスト時及び実使用状態で地震等の
発生に伴い所定方向の相対変位力が働いた時は、その主
たる方向の相対変位履歴を物理的に記録するようにして
いるので、電気的な変位センサーを組み込む場合に比べ
て、装置全体のコストダウン及びメンテナンスフリーを
図りつつ、物理的な記録変位履歴から出荷製品の性能テ
スト結果である品質確認を目安的に判断することができ
るとともに、実使用状態で頻度が非常に小さい地震等に
伴う相対変位量や変位動作状況等の検証による性能耐久
性等の判断を常に適確に行うことができる。
【0034】しかも、繰り返し変位に伴うエネルギー吸
収部材のへたりや偏摩耗、さらには地震波の伝達方向等
に起因して、あるいは、せん断変形タイプの振動制御装
置のように、もともとの構造形態に起因して、主たる方
向への相対変位時にその主たる変位方向とは傾斜する方
向の相対変位力が発生し、この相対変位力が両筆記部材
に働くことがあったとしても、その異なる方向の相対変
位力を弾性吸収させることが可能であるから、両筆記部
材の接触圧が異常に高くなって部材が破損されたり、あ
るいは、両筆記部材が離反して記録不能な非接触状態に
なったりすることを防止して、両筆記部材を常にほぼ一
定圧の接触状態に保持することができる。したがって、
設置してから長期間経過後でも主たる方向の相対変位履
歴を確実に記録し振動制御装置にとって最も重要な性能
耐久性の判断を常に適正に行うことができるという効果
を奏する。
収部材のへたりや偏摩耗、さらには地震波の伝達方向等
に起因して、あるいは、せん断変形タイプの振動制御装
置のように、もともとの構造形態に起因して、主たる方
向への相対変位時にその主たる変位方向とは傾斜する方
向の相対変位力が発生し、この相対変位力が両筆記部材
に働くことがあったとしても、その異なる方向の相対変
位力を弾性吸収させることが可能であるから、両筆記部
材の接触圧が異常に高くなって部材が破損されたり、あ
るいは、両筆記部材が離反して記録不能な非接触状態に
なったりすることを防止して、両筆記部材を常にほぼ一
定圧の接触状態に保持することができる。したがって、
設置してから長期間経過後でも主たる方向の相対変位履
歴を確実に記録し振動制御装置にとって最も重要な性能
耐久性の判断を常に適正に行うことができるという効果
を奏する。
【図1】本発明に係る振動制御装置のうち、防振装置に
適用した第1実施例を示す全体側面図である。
適用した第1実施例を示す全体側面図である。
【図2】同防振装置における針状筆記部材の弾性保持構
造の代表例を示す要部の拡大縦断面図である。
造の代表例を示す要部の拡大縦断面図である。
【図3】(a)〜(h)は弾性保持構造の他の例を示す
要部の拡大縦断面図である。
要部の拡大縦断面図である。
【図4】防振装置に適用した第2実施例を示す全体側面
図である。
図である。
【図5】本発明に係る振動制御装置のうち、動吸振装置
に適用した第3実施例を示す全体側面図である。
に適用した第3実施例を示す全体側面図である。
【図6】動吸振装置に適用した第4実施例を示す全体側
面図である。
面図である。
【図7】本発明に係る振動制御装置のうち、免震装置に
適用した第5実施例を示す全体側面図である。
適用した第5実施例を示す全体側面図である。
【図8】本発明に係る振動制御装置のうち、制振装置に
適用した第6実施例を示す全体側面図である。
適用した第6実施例を示す全体側面図である。
【図9】本発明に係る振動制御装置のうち、すべり支承
に適用した第7実施例を示す全体側面図である。
に適用した第7実施例を示す全体側面図である。
【図10】本発明に係る振動制御装置のうち、免震装置
とすべり支承との組合せに適用した第8実施例を示す全
体側面図である。
とすべり支承との組合せに適用した第8実施例を示す全
体側面図である。
【図11】第5〜第8実施例の各装置における針状筆記
部材の弾性保持構造の代表例を示す要部の拡大縦断面図
である。
部材の弾性保持構造の代表例を示す要部の拡大縦断面図
である。
【図12】(a)〜(l)は第5〜第8実施例の各装置
における弾性保持構造の他の例を示す要部の拡大縦断面
図である。
における弾性保持構造の他の例を示す要部の拡大縦断面
図である。
1 第1剛性部材(厚肉鋼板、鋼材)
2 第2剛性部材(厚肉鋼板、錘部材、鋼材)
3 エネルギー吸収部材(ゴム弾性体、積層ゴム構造
体、積層ゴム構造体3Aプラス摺動構造体3B) 3a 硬質板 3b 弾性ゴム層 4 変位履歴記録手段 4A 針状筆記部材(ケガキ針あるいは鉄筆等) 4B 板状被筆記部材(ケガキ板あるいはヤスリ板及び
原紙等) 10 防振装置 20 動吸振装置 30 免震装置 40 制振装置 50 すべり支承 F 主たる相対変位方向 F1 異なる相対変位方向
体、積層ゴム構造体3Aプラス摺動構造体3B) 3a 硬質板 3b 弾性ゴム層 4 変位履歴記録手段 4A 針状筆記部材(ケガキ針あるいは鉄筆等) 4B 板状被筆記部材(ケガキ板あるいはヤスリ板及び
原紙等) 10 防振装置 20 動吸振装置 30 免震装置 40 制振装置 50 すべり支承 F 主たる相対変位方向 F1 異なる相対変位方向
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G01D 9/12 G01D 9/12 Z
Claims (5)
- 【請求項1】 第1剛性部材とこの第1剛性部材に対し
て対向配置された第2剛性部材との間に、両剛性部材の
主たる方向への相対変位時のエネルギーを吸収可能なエ
ネルギー吸収部材を介在させてなる振動制御装置におい
て、 上記第1及び第2剛性部材間に、両剛性部材の主たる方
向への相対変位に伴い互いに接触状態で同方向に相対変
位して、その変位履歴を物理的に記録する硬質材料製針
状筆記部材及び板状被筆記部材とからなる変位履歴記録
手段が設けられており、 この変位履歴記録手段を構成する硬質材料製針状筆記部
材及び板状被筆記部材のうち少なくとも一方は、両剛性
部材の主たる相対変位方向とは異なる方向の相対変位力
を吸収して、主たる方向への相対変位履歴のみ記録可能
に弾性保持されていることを特徴とする振動制御装置。 - 【請求項2】 対象とする装置は、第1及び第2剛性部
材の主たる相対変位方向がエネルギー吸収部材の圧縮・
引張変形方向に設定されたものである請求項1に記載の
振動制御装置。 - 【請求項3】 対象とする装置は、第1及び第2剛性部
材の主たる相対変位方向がエネルギー吸収部材のせん断
変形方向に設定されたものである請求項1に記載の振動
制御装置。 - 【請求項4】 対象とする装置が、第1剛性部材と第2
剛性部材との間のエネルギー吸収部材として、両剛性部
材間に、複数枚の硬質板と板状弾性ゴムを交互に積層し
た積層ゴム構造体及び第1剛性部材と第2剛性部材との
主たる方向への相対変位時に同方向に相対摺動してエネ
ルギーを減衰する二つ以上の摺動材を重合させた摺動構
造体からなるすべり支承のいずれか一方もしくは両方を
挟在させたものである請求項1に記載の振動制御装置。 - 【請求項5】 上記エネルギー吸収部材が、ゴム弾性
体、高減衰ゴム、ウレタンアスファルト系もしくはゴム
系粘弾性体、粘性体、弾塑性体、塑性体及び熱可塑性エ
ラストマーの中から選択された一つもしくはそれらの組
み合わせである請求項1ないし3のいずれかに記載の振
動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002025269A JP2003227544A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | 振動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002025269A JP2003227544A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | 振動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003227544A true JP2003227544A (ja) | 2003-08-15 |
Family
ID=27747471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002025269A Withdrawn JP2003227544A (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | 振動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003227544A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005069982A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-03-17 | Shimizu Corp | 変位センサー、制震ダンパー及び制震構造 |
KR101960415B1 (ko) * | 2017-12-13 | 2019-03-20 | 서울시설공단 | 받침부 변위궤적 추적을 통한 교량거동 모니터링 장치 |
KR102120979B1 (ko) * | 2019-12-09 | 2020-06-10 | 진충한 | 교량받침용 변위량 게이지 및 이를 구비한 교량받침 |
CN113432817A (zh) * | 2021-06-02 | 2021-09-24 | 中国航空规划设计研究总院有限公司 | 一种机械式检测文物防震装置力学参数的设备及检测方法 |
-
2002
- 2002-02-01 JP JP2002025269A patent/JP2003227544A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005069982A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-03-17 | Shimizu Corp | 変位センサー、制震ダンパー及び制震構造 |
KR101960415B1 (ko) * | 2017-12-13 | 2019-03-20 | 서울시설공단 | 받침부 변위궤적 추적을 통한 교량거동 모니터링 장치 |
KR102120979B1 (ko) * | 2019-12-09 | 2020-06-10 | 진충한 | 교량받침용 변위량 게이지 및 이를 구비한 교량받침 |
CN113432817A (zh) * | 2021-06-02 | 2021-09-24 | 中国航空规划设计研究总院有限公司 | 一种机械式检测文物防震装置力学参数的设备及检测方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050405 |