JP2003227495A - ピンチ連結による可変角度ベーン制御装置 - Google Patents

ピンチ連結による可変角度ベーン制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターボ機械圧縮機の固定子用の可変角度ベー
ンを制御する装置を提供すること。 【解決手段】 その装置は、リンク20と、リンクの第
1の端部20aと制御リングの間にヒンジを形成する連
結手段8と、制御されるベーンのピボット30にリンク
の第2の端部20bを固定する固定手段12と、リンク
の第2の端部をピボット上でゆるみなく回転をロックす
るようにリンクの長手方向中心平面Pに対して横方向に
動作するピンチ手段40とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、設定角度が可変な
ベーンの制御に関する。本発明の詳細な応用は、航空分
野におけるものであり、さらに詳細には、飛行機のター
ボ機械などターボ機械の圧縮機内の空気入口案内ベーン
の角位置を制御するためのものである。
【0002】
【従来の技術】ターボ機械内の可変設定ベーンを制御す
るための知られている装置は通常、ターボ機械のケーシ
ングを囲むリングの形態をした制御部材と、複数のレバ
ーまたはリンクとを具備し、各リンクはヒンジにより制
御リングに連結された第1の端部、およびそれぞれのベ
ーンのピボットに取り付けられた第2の端部を有する。
【0003】リングをターボ機械の軸回りに回転させる
ことにより、ベーンの角位置は同期的に変更される。リ
ングの回転動作に追従できるように、各リンクとリング
の間の連結は、リングに対してほぼ径方向に延びる軸回
りでの回転における少なくともある自由度を有する。そ
れにもかかわらず、リンクは対応するベーンのピボット
に堅固に取り付けられているので、リングを回転させる
ことによりリングとベーンピボットに取り付けられたリ
ンクの部分との間に別の相対運動が誘発される。これら
の別の運動、または少なくともそのいくつかを受けとめ
る(accommodate)ために、ボール−ソケッ
トジョイントまたは類似する部品の形態で連結を行うこ
とが知られており、リングに対してほぼ径方向である軸
回りの回転に加えて、この連結によりリングに対してほ
ぼ円周方向である軸回りの回転が可能になる。また、リ
ングに対してほぼ径方向である方向に平行移動する際に
追加の自由度を提供する連結が提案されている。とりわ
け仏国特許出願公開第FR−A−2608678号明細
書または仏国特許出願公開第FR−A−2746141
号明細書を参照できる。
【0004】米国特許第6,019,574号明細書
は、ベーンピボットとほぞ−ほぞ穴システムによって取
り付けられたリンクの端部との間の機械ヒンジを開示し
ており、ベーンピボットは、制御リンクを貫通するオリ
フィスを挿通するねじ山付き端部を有する。ピボットの
ねじ山付き端部上に締め付けられたナットにより、この
部品アセンブリが共に回転することができるようにな
る。同様に、欧州特許出願公開第1,010,862号
明細書には、ベーンピボットに固定され、ピボットに取
り付けられたリンクの端部に形成されたスロットを挿通
する駆動スタッドによって得られるヒンジが記載されて
いる。このアセンブリは同様に、ベーンピボットのねじ
山付き端部にねじ込まれたナットにより全体的に回転さ
れる。
【0005】それにもかかわらず、これらの文献では、
制御リンクがベーンピボットに対して相対的に回転する
精度には、通常の実施において0.4°〜0.6°の範
囲の誤差が残る。この低レベルの精度は、制御装置のア
センブリの公差により種々の部品間に間隙が存在する事
実に由来する。特に、ピボットとその上に取り付けられ
たリンクの端部の間にゆるみが発生する。これにより、
アセンブリの適切な操作に対して特に有害なリンクを回
転させる際の精度の不足が生じる。
【0006】
【特許文献1】仏国特許出願公開第FR−A−2608
678号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第FR−A−2746
141号明細書
【特許文献3】米国特許第6019574号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1,010,862
号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、リンクをベーンピボット上にゆるみなく保持するこ
とができる、リンクのための固定手段を使用する制御装
置を提案することにより、このような欠点を軽減するこ
とを目的とする。本発明の別の目的は、回転の精度の不
足をなくすことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明はタ
ーボ機械圧縮機の固定子用の可変角度ベーンを制御する
ための装置を提供する。この装置は、リンクと、リンク
の第1の端部と制御リングの間にヒンジを形成する連結
手段と、リンクの第2の端部を制御されるベーンのピボ
ットに固定する固定手段を具備する。この装置はさら
に、リンクの第2の端部を回転中にピボット上にゆるみ
なくロックするように、リンクの長手方向中心平面に対
して横方向に作用するピンチ手段を具備することを特徴
とする。
【0009】結果として、ベーンピボットとそれに取り
付けられたリンクの端部の間のゆるみの恐れがなくな
る。したがって、リンクがベーンピボットを回転させる
精度が改善される。
【0010】ピンチ手段は、クランピングキャップを具
備し、このクランピングキャップは、リンクの第2の端
部に当てられ、固定手段の作用により軸方向締め付け力
がかけられる。クランピングキャップは、少なくとも1
つの内側面を有する径方向通路を有し、この内側面は前
記通路の長手方向中心平面に対して傾斜し、またリンク
の第2の端部の側面と協働して、狭持力を発生する。
【0011】クランピングキャップは、この狭持力をリ
ンクの第2の端部の少なくとも1つの対応する傾斜側面
に直接に、あるいはクランピングキャップの少なくとも
1つの傾斜側面とリンクの第2の端部の対応する側面と
の間に挿入された接触要素を介して加えることができ
る。
【0012】接触要素は、ピボットの中心ブロックの片
側から長手方向に突出する少なくとも1つの可撓性舌金
の形態、あるいはクランピングキャップとリンクの第2
の端部の側面の間に介在する少なくとも1つのシムの形
態のいずれでもよい。
【0013】リンクの第2の端部は、ピボットの中心ブ
ロックの側部表面と衝合する、2つのフランジを備えた
溝形断面であってよい。
【0014】リンクの前縁部と後縁部の混同を避けるキ
ーを提供するために、側面の位置またはリンクのフラン
ジの位置を、中心平面に関して非対称にすることができ
る。
【0015】固定手段は、リンクの第2の端部に形成さ
れた第1のオリフィスと、クランピングキャップに形成
された第2のオリフィスと、ベーンピボットに形成され
た第3のオリフィスとを連続的に挿通するねじを具備す
ることができる。変更形態では、固定手段は、ねじ込ま
れた軸方向クランピングナットを有するベーンピボット
に固定されたねじ切りロッドによって構成される、ねじ
−ナットシステムを具備することができる。
【0016】本発明の別の特徴および利点は、限定的な
性格のものではない種々の実施形態を示す添付の図面を
参照して行う以下の説明から分かる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、設定角度が可変のベーン
2を備えた、ターボ機械、例えば飛行機のターボジェッ
トの小部分を示す。例を挙げると、このベーンはターボ
機械の圧縮機への入口にある案内ベーンであり、その軸
の回りに配置される。図1では、1つのベーンのみを示
す。
【0018】よく知られる方法では、ベーン2の角位置
はターボ機械(図1には、部分的にのみ示す)のケーシ
ング6を囲む制御リング4によって、また複数のリンク
20によって制御される。各リンク20は、ヒンジ形成
連結手段によって制御リング4に連結された第1の端部
20aを有する。例を挙げると、ヒンジはリンク20の
第1の端部20aを挿通するピンまたはフィンガ8によ
って構成され、制御リング4の径方向ハウジング10に
係合される。
【0019】リンク20の第2の端部20bが、ベーン
2のピボット30に固定手段12によって取り付けられ
る。この固定手段12は従来通り、独立ねじ14と、ベ
ーンピボットに埋め込まれた自己制動ブシュ(図示せ
ず)を具備する。ベーンピボットの径方向の広がりが小
さ過ぎて、自己制動ブシュを埋め込むことができない場
合、ねじ込まれた軸方向クランピングナットを有するベ
ーンピボットに固定されたねじ切りロッドを具備する、
ねじ−ナットシステム(図示せず)の形態の固定手段を
設けることも可能である。
【0020】本発明では、リンクの長手方向中心平面P
に対して横方向に作用して、ゆるみのない回転を行うた
めにベーンのピボット上のリンク20の第2の端部20
bをロックする、ピンチ手段が設けられる。このピンチ
手段は、リンク20の第2の端部20bに、また固定手
段12によってベーンピボットに押圧されるクランピン
グキャップ40を具備する。リンク20の第2の端部2
0bおよびベーンのピボット30は、長手方向中心平面
Pにほぼ平行な側面を介して横方向に互いと衝合する。
クランピングキャップ40は、少なくとも1つの内側面
を有し、この内側面はリンクの長手方向中心平面Pに対
して傾斜し、またリンクの第2の端部20bの対応する
傾斜面、ピボット30の対応する傾斜面、またはリンク
の第2の端部20bとピボット30の間に挿入された接
触要素の対応する傾斜面と協働する。クランピングキャ
ップ40の軸方向の締め付けの作用により、傾斜面は互
いに協働して、ベーンピボット上のリンクの第2の端部
20bに対して横方向に及ぶ狭持力を発生する。
【0021】ピンチ手段のいくつかの実施形態を以下に
説明する。
【0022】図2および図3に示すように本発明の第1
の実施形態では、制御装置のベーンのピボット30は、
その縁部付近にピボット30の上部面32から長手方向
に突出する剛性側部31を有する。この剛性側部は、ピ
ボット30と一体化され、長手方向中心平面Pにほぼ平
行な平内側面31aを有し、また長手方向中心平面Pに
対して傾斜する平外側面31bを有する。また、リンク
20をピボット30上に堅固に保持するために、剛性側
部の平内側面31aを長手方向中心平面Pに対してわず
かに傾斜させることができる。
【0023】リンク20の第2の端部20bは、ねじ1
4(あるいは、ベーンピボットに固定されたねじ切りロ
ッド)が隙間を伴ってはめ込まれるオリフィス21を有
し、前記第2の端部は、ピボット30の上部面32と衝
合する。リンクのこの第2の端部20bは、第1の側面
22aを有し、この第1の側面は、リンクの長手方向中
心平面Pにほぼ平行であり、剛性側部31の平内側面3
1aと衝合する。この第2の端部はまた、長手方向中心
平面Pに対して傾斜した第2の側面22bを有する。
【0024】以下の記載では、表面がリンクの長手方向
中心平面Pに対して傾斜したと言う場合、前記表面は例
えば、長手方向中心平面Pに対して15°〜30°の範
囲の角度をなすことを意味する。
【0025】クランピングキャップ40は、その下端部
においてカラー44によって拡張されたほぼ円筒形の部
分42を有する。クランピングキャップ40は、その上
端部に、ねじ14(または、ねじ切りロッド)が係合す
るオリフィス46を有する。横方向通路48が、キャッ
プの円筒形の部分42に形成されて、リンク20の第2
の端部20bおよびピボット30の剛性側部31を受け
る。横方向通路48は、側面22b、31bの傾斜に対
応し、それと衝合する傾斜の2つの傾斜側面48a、4
8bの間にある。
【0026】ねじ14は、クランピングキャップのオリ
フィス46を通り、リンクの第2の端部のオリフィス2
1を通り、ベーンピボット内に軸方向に形成されたオリ
フィス(図示せず)内に連続的に挿入される。ねじ−ナ
ットシステムを使用する場合、ベーンピボットに固定さ
れたねじ切りロッドは同様に、リンクの第2の端部のオ
リフィス21、およびクランピングキャップのオリフィ
ス46を挿通する。軸方向の締め付けの作用と、その結
果生じる傾斜した側面22b、31bへ圧迫する力(b
earing force)により、横方向の狭持が行
われて、側面31a、22aを互いに押し付けるように
働き、それによってリンク20とベーンのピボット30
の間の回転におけるゆるみのない連結が提供される。
【0027】ここに示す例において、クランピングキャ
ップ40は、ほぼ対称な形状をしており、通路48の両
側の2つの傾斜側面48a、48bで対称的な締め付け
力を発揮する。変更形態では、リンクの第2の端部20
bで第2の側面22bと協働するために、側面48aの
みを傾斜させる必要があるが、もう一方の側面48bは
長手方向中心平面Pに平行であり、この場合、平外側面
31bも平行にするべきである。
【0028】図4、5に示す本発明の第2の実施形態で
は、制御装置のベーンのピボット30は、上記第1の実
施形態と比較してさらに、可撓性側部舌金33を具備す
る。この可撓性側部舌金は、ピボット30の上部面32
から長手方向に突出し、リンクの長手方向中心平面Pに
関して剛性側部31とほぼ対称的に配置される。この可
撓性側部舌金33は、ピボット30と一体化され、長手
方向中心平面Pにほぼ平行な内側面33aと、長手方向
中心平面Pに対して傾斜した外側面33bを有する。
【0029】リンク20の第2の端部20bは、ピボッ
ト30の上部面32と衝合する。リンクの第2の端部2
0bの第1の側面22aは、長手方向中心平面Pに平行
であり、剛性側部31の平内側面31aと衝合する。ま
た、同第2の端部20bの第2の側面22bは同様に、
長手方向中心平面Pに平行であり、可撓性側部舌金33
の内側面33aと衝合する。
【0030】ねじ14は、クランピングキャップのオリ
フィス46を通り、またリンクの第2の端部のオリフィ
ス21を通り、ベーンピボットに形成されたオリフィス
内に連続的に挿入される。ねじ−ナットシステムを使用
する場合、ベーンピボットに固定されたねじ切りロッド
は同様に、リンクの第2の端部のオリフィス21、およ
びクランピングキャップのオリフィス46を挿通する。
前述の実施形態では、クランピングキャップ40は、キ
ャップの円筒形の部分42に形成され、面33b、31
bの傾斜に対応した傾斜を有してこれらと衝合する2つ
の傾斜側面48a、48bを備える横方向通路48を有
する。
【0031】ねじ14によって(または、ねじ切りロッ
ドを使用する場合は、ナットによって)発生した軸方向
の締め付けの作用により、またその結果生じた傾斜した
面33b、31b上支承力の作用により、横方向の狭持
が行われて、面31aと22a、33aと22bがそれ
ぞれ対として互いに押圧するように働く。クランピング
キャップ40は、可撓性側部舌金33を介してリンク2
0の第2の端部20bに間接狭持力をかけるために、ベ
ーンピボットの剛性側部31と衝合する。このため、ゆ
るみのおそれがなくなり、リンク20は回転中に実際に
ベーンのピボット30上にロックされる。
【0032】図4、5に示す例では、可撓性側部舌金3
3の傾斜した外側面33bおよびクランピングキャップ
40内の横方向通路48の傾斜側面48aは、平面とし
て示されている。もちろん、これら2つの面がほぼ円錐
形であることも可能である。同様に、剛性側部31の外
側面31bおよびクランピングキャップ40内の横方向
通路48の傾斜側面48bも、ほぼ円錐形であってもよ
い。
【0033】次に、本発明の第3の実施形態を示す図
6、7について説明する。本実施形態では、制御装置の
ベーンのピボット30は、2つのスロット34a、34
bを有する。このスロットは、長手方向中心平面Pにほ
ぼ平行であり、ピボット30の中心ブロック35と可撓
性舌金を形成する2つの薄い側部36a、36bの間に
形成される。これらの薄い側部はそれぞれ、リンクの長
手方向中心平面Pに対して傾斜した外側面37a、37
bを有する。
【0034】リンク20の第2の端部20bは、ピボッ
ト30の中心ブロック35の上部面32と衝合する。こ
の第2の端部20bは、ベーンのピボット30のスロッ
ト34a、34bにそれぞれ係合する2つのフランジ2
4a、24bを有する溝形断面である。
【0035】ねじ14は、クランピングキャップのオリ
フィス46を通り、またリンクの第2の端部のオリフィ
ス21を通り、ベーンピボットに形成されたオリフィス
内に連続的に挿入される。ねじ−ナットシステムを使用
する場合、ベーンピボットに固定されたねじ切りロッド
が同様に、リンクの第2の端部のオリフィス21、およ
びクランピングキャップのオリフィス46を挿通する。
キャップの円筒形の部分42に形成された横方向通路4
8の2つの傾斜側面48a、48bは、可撓性舌金36
a、36bの傾斜した外側面37a、37bの傾斜に対
応する傾斜を有しており、これらと衝合する。
【0036】ねじ14によって(または、ねじ切りロッ
ドを使用する場合は、ナットによって)発生した締め付
け作用により、クランピングキャップ40の傾斜側面4
8a、48bは、可撓性舌金の傾斜した外側面37a、
37bと衝合して、ベーンピボットのスロット34a、
34b内でリンクの第2の端部20bのフランジ24
a、24bに対する横方向狭持効果を得ることができ
る。このように、可撓性舌金36a、36bの可撓性を
利用して、クランピングキャップがリンク20の第2の
端部20bに対して間接的に狭持力をかけることができ
る。可撓性舌金の傾斜した外側面37a、37bによ
り、固定手段12によって発生したこの締め付け力を長
手方向中心平面Pに対して対称的に伝達させることがで
きる。したがって、リンク20は回転中にベーンのピボ
ット30上に間隙なくロックされる。
【0037】図8、9A、9Bに示すような本発明の第
4の実施形態では、制御装置のベーンのピボット30
は、2つの平側面38a、38bをもつ中心ブロック3
5を有し、これらの側面は、長手方向中心平面Pにほぼ
平行で、前記長手方向中心平面Pに関して対称である。
【0038】リンク20の第2の端部20bは、中心ブ
ロック35の上部面32と衝合する。この第2の端部2
0bは、ベーンのピボット30の対応する平側面38
a、38bと衝合する2つのフランジ24a、24bを
有する溝形断面である。
【0039】複数のシム50a、50bが、クランピン
グキャップ40の円筒形の部分42に形成された横方向
通路48の傾斜側面48a、48bと、リンクの第2の
端部20bのフランジ24a、24bの間に挿入されて
いる。これら複数のシム50a、50bの上部は、長手
方向中心平面Pに対して傾斜した第1の外側面51a、
51bを有する。
【0040】ねじ14は、クランピングキャップのオリ
フィス46を通り、またリンクの第2の端部のオリフィ
ス21を通り、ベーンピボットに形成されたオリフィス
内に連続的に挿入される。ねじ−ナットシステムを使用
する場合、ベーンピボットに固定されたねじ切りロッド
が同様に、リンクの第2の端部のオリフィス21、およ
びクランピングキャップのオリフィス46を挿通する。
キャップの円筒形の部分42に形成された横方向通路4
8の2つの傾斜側面48a、48bは、複数のシム50
a、50bの傾斜した第1の外側面51a、51bの傾
斜に対応する傾斜を有しており、これらと衝合する。
【0041】ねじ14によって(または、ねじ切りロッ
ドを使用する場合は、ナットによって)発生した軸方向
締め付け力により、横方向狭持力がリンクの第2の端部
20bでフランジ24a、24b上にかかって、複数の
シム50a、50bに対するクランピングキャップ40
の傾斜側面48a、48bからの支承スラストの下でピ
ボット30の平側面38a、38bに対してこれらを押
圧する。したがって、クランピングキャップ40は、複
数のシムの第1の外側面51a、51bと衝合すること
によって、リンク20の第2の端部20bに間接的に狭
持力をかける。したがって、リンク20は回転中にベー
ンのピボット30上でゆるみなくロックされる。
【0042】図9Aに示す通り、複数のシム50a、5
0bは、有利には、その底部において、ベーンのピボッ
ト30の対応する面と衝合する第2の外側面52a、5
2bを有する。これら第2の外側面52a、52bは、
好ましくは、長手方向中心平面Pに対して傾斜し、傾斜
した第1の外側面51a、51bの傾斜角度と反対の角
度の傾斜を有し、例えば、複数のシム50a、50bの
横方向中心平面に関して対称である。傾斜した第2の外
側面52a、52bは、ピボットの中心ブロック35の
両側の溝39a、39bに形成された対応する傾斜面と
衝合する。その結果、クランピングキャップによって加
えられた狭持力を伝達する、複数のシム50a、50b
は、ベーンピボットの平側面38a、38bにほぼ垂直
な方向に、また複数のシム50a、50bの設計(傾斜
面の角度、アセンブリ内でこれらのために選択された位
置、...)によって決まるレベルに維持される。
【0043】この第4の実施形態の変更形態では、図9
Bに示す通り、2つのシム50a、50bのそれぞれの
第1の外側面51a、51bはほぼ曲線断面である。さ
らに、フランジ24a、24bは、外側に折り曲げられ
た先端を有し、ピボットの中心ブロック35の両側の溝
39’a、39’b内に受けられるリム25a、25b
を形成する。この配置により、ゆるみなしにピボット3
0上にリンク20を保持することができるようになる。
【0044】図10、11に示す本発明の第5の実施形
態では、制御装置のベーンのピボット30は同様に、2
つの平側面38a、38bを有する中心ブロック35を
有し、これらの平側面は、長手方向中心平面Pにほぼ平
行で、前記長手方向中心平面Pに関して対称に配置され
る。
【0045】リンク20の第2の端部20bは、ピボッ
ト30の中心ブロック35の上部面32と衝合する。こ
の第2の端部20bは、平側面38a、38bと衝合す
る2つのフランジ24a、24bを有する溝形断面であ
る。スプライン26a、26bは、フランジ24a、2
4bに対しその外側面に一体的に形成される。これらの
スプライン26a、26bは、長手方向中心平面Pに対
して傾斜した外側面27a、27bを有する。
【0046】ねじ14は、クランピングキャップのオリ
フィス46を通り、またリンクの第2の端部のオリフィ
ス21を通り、ベーンピボットに形成されたオリフィス
内に連続的に挿入される。ねじ−ナットシステムを使用
する場合、ベーンピボットに固定されたねじ切りロッド
は同様に、リンクの第2の端部のオリフィス21、およ
びクランピングキャップのオリフィス46を挿通する。
クランピングキャップ40に形成された横方向通路48
の傾斜側面48a、48bは、スプライン26a、26
bの外側面27a、27bの傾斜に対応する傾斜を有す
る。
【0047】ねじ14によって(または、ねじ切りロッ
ドを使用する場合は、ナットによって)発生した軸方向
締め付けの作用により、横方向狭持力がリンクの第2の
端部20bのフランジ24a、24b上にかかり、スプ
ライン26a、26bの側面27a、27bに対するク
ランピングキャップ40の傾斜側面48a、48bから
のスラストを受けて、それらをピボット30の平側面3
8a、38bに対して押圧する。したがって、クランピ
ングキャップ40は、スプライン26a、26bの外側
面と衝合することによって、狭持力をリンク20の第2
の端部20bに直接かける。したがって、リンク20の
第2の端部20bは回転中にベーンのピボット30上で
ゆるみなくロックされる。
【0048】図1〜11中、クランピングキャップ40
は、ほぼ円筒形の部分42を有する。変更様態では、こ
の円筒形の部分を、例えば、ほぼ長方形の部分で置き換
えることができ、この場合、ピンチ手段は同様に動作す
る。
【0049】本発明の制御装置の5つの実施形態に共通
する種々のその他の特徴を以下に説明する。
【0050】図1に示す通り、制御装置は、ターボ機械
のケーシング6にあるベーン2のピボット30が取り付
けられる開口部のリップ62とクランピングキャップ4
0との間にベーンのピボット30の周りに配置されたブ
シュ60を具備することができる。このブシュ60は、
ケーシング内の開口部内でベーンピボットを心合わせす
るように働く。このような状況で、クランピングキャッ
プ40はまた、その周面によりブシュ60と衝合する。
有利には、これらの部品間に存在しうる軸方向の間隙を
取り除くため、1つのシム64がそれゆえ、クランピン
グキャップ40とブシュ60の間に挿入される。さら
に、減摩座金66を、ケーシング6の開口部のリップ6
2とベーンのピボット30の基部の間に配置してもよ
い。
【0051】また、設定角度が可変のベーンに大きな空
力的な作用する場合、制御リンクの長さを通常の標準よ
りも長くする必要があることが知られている。つまり、
クランピングキャップ40と衝合するリンク20の第2
の端部20bの上部表面とクランピングキャップとの間
の軸方向間隙(例えば、約0.10ミリメートル(m
m))の調節を行うことが適切である。上記のような本
発明の第2、第3、および第4の実施形態では、任意選
択でばね(この部品は図示せず)の作用により、スペー
サとして動作するように、2つの部品間に別の部品を挿
入することによって、この調節を行うことができる。例
を挙げると、スペーサは円形部品として作製してもよ
い。とはいえ、このようなスペーサの存在は、本発明の
第1および第2の実施形態に記載の制御装置には必要で
はない。
【0052】最後に、本発明の有利な特徴によれば、リ
ンクの前縁部と後縁部を区別するためのキーとなる効果
をもたらすために、側面22a、22bの位置、または
リンク20のフランジ24a、24bの位置は、長手方
向中心平面Pに関して非対称であってもよい。図3、5
に例として示すように、リンク20の側面22a、22
b(またはフランジ24a、24b)の片方と長手方向
中心平面Pの間の距離D1が、もう一方の側面22b、
22a(またはもう一方のフランジ24b、24a)と
長手方向中心平面Pの間の距離D2を上回る、または下
回る場合、位置は非対称であると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置の第1の実施形態を示す、長
手方向部分断面図である。
【図2】図1の装置の、切開斜視図である。
【図3】図2の面III−IIIに沿った断面図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施形態を構成する制御装置の
切開斜視図である。
【図5】図4の面V−Vに沿った断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態の切開斜視図である。
【図7】図6の面VII−VIIに沿った断面図であ
る。
【図8】本発明の第4の実施形態を構成する制御装置の
切開斜視図である。
【図9A】一変更形態を示す、図8の面IX−IXに沿
った断面図である。
【図9B】別の変更形態を示す、図8の面IX−IXに
沿った断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態の制御装置の切開斜
視図である。
【図11】図10の面XI−XIに沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ベーン 4 制御リング 6 ケーシング 8 ピンまたはフィンガ、連結手段 10 径方向ハウジング、連結手段 12 固定手段 14 ねじ 20 リンク 20a 第1の端部 20b 第2の端部 21、46 オリフィス 22a 第1の側面 22b 第2の側面 24a、24b フランジ 25a、25b リム 26a、26b スプライン 27a、27b、33b、37a、37b 外側面 30 ピボット 31 剛性側部、剛性部分 31a 平内側面 31b 平外側面 32 上部面 33 可撓性側部舌金 33a 内側面 34a、34b スロット 35 中心ブロック 36a、36b 薄い側部、可撓性舌金 38a、38b 平側面 39a、39b、39’a、39’b 溝 40 クランピングキャップ、ピンチ手段 42 ほぼ円筒形の部分 44 カラー 48 横方向通路、径方向通路 48a、48b 傾斜側面、内側面 50a、50b、64 シム 51a、51b 第1の外側面 52a、52b 第2の外側面 60 ブシュ 62 リップ 66 減摩座金 D1、D2 距離 P 長手方向中心平面

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リンク(20)と、前記リンクの第1の
    端部(20a)と制御リング(4)の間にヒンジを形成
    する連結手段(8、10)と、制御されるベーン(2)
    のピボット(30)に前記リンクの第2の端部(20
    b)を固定する固定手段(12)とを具備する装置にお
    いて、 さらに、前記リンクの前記第2の端部を回転中に前記ピ
    ボット(30)上にゆるみなくロックするように前記リ
    ンクの長手方向中心平面(P)に対して横方向に作用す
    るピンチ手段(40)を具備することを特徴とする、タ
    ーボ機械圧縮機の固定子用可変角度ベーンを制御する装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ピンチ手段は、前記リンク(20)
    の前記第2の端部(20b)に当てられ、前記固定手段
    (12)の作用により軸方向締め付け力がかけられるク
    ランピングキャップ(40)を具備し、前記クランピン
    グキャップは、前記径方向通路(48)の長手方向中心
    平面(P)に対して傾斜し、また前記リンクの前記第2
    の端部の対応する傾斜側面と協働するための少なくとも
    1つの内側面(48a、48b)をもつ径方向通路(4
    8)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記クランピングキャップ(40)は、
    前記クランピングキャップと前記リンクの前記第2の端
    部との間で径方向通路(48)に挿入された接触要素
    (31、33、36a、36b、50a、50b)を介
    して前記リンク(20)の前記第2の端部(20b)の
    対応する面に横方向狭持力を加えることを特徴とする請
    求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記クランピングキャップ(40)の前
    記径方向通路(48)は、前記通路の前記長手方向中心
    平面(P)に関して対称である2つの傾斜内側面(48
    a、48b)を有することを特徴とする請求項3に記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 前記ピボットは、前記ピボットの上部面
    (32)からその片側において長手方向に突出し、前記
    リンク(20)の前記第2の端部(20b)の第1の側
    面(22a)が衝合する内側面(31a)を有する剛性
    部分(31)を備えることを特徴とする請求項3に記載
    の装置。
  6. 【請求項6】 前記クランピングキャップ(40)の前
    記傾斜面(48a)は、前記剛性部分(31)の前記内
    側面(31a)が衝合する前記第1の側面(22a)と
    反対側で、前記リンク(20)の前記第2の端部(20
    b)の第2の傾斜側面(22b)と衝合することを特徴
    とする請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記ピボットはさらに、前記剛性部分
    (31)が突出する側と反対側において前記ピボット
    (30)の前記上部面(32)から長手方向に突出する
    可撓性舌金(33)を有し、前記可撓性舌金は、前記剛
    性部分(31)の前記内側面(31a)が衝合する前記
    第1の側面(22a)と反対側で前記リンク(20)の
    前記第2の端部(20b)の前記第2の側面(22b)
    に衝合する内側面(33a)と、前記クランピングキャ
    ップ(40)の前記傾斜側面(48a)が衝合する傾斜
    外側面(33b)とを有することを特徴とする請求項5
    に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記可撓性舌金(33)の前記傾斜外側
    面(33b)および前記クランピングキャップ(40)
    の前記傾斜側面(48a)は、平面であることを特徴と
    する請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記可撓性舌金(33)の前記傾斜外側
    面(33b)および前記クランピングキャップ(40)
    の前記傾斜側面(48a)は、ほぼ円錐形であることを
    特徴とする請求項7に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記リンク(20)の前記第2の端部
    (20b)の前記側面(22a、22b)は、前記長手
    方向中心平面(P)に関して対称な位置をとることを特
    徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記ベーンのピボット(30)は、前
    記ピボットの中心ブロック(35)と、前記リンクの前
    記長手方向中心平面(P)に対して傾斜する外側面(3
    7a、37b)を有する前記可撓性舌金を形成する2つ
    の薄い側部(36a、36b)の間に形成された2つの
    スロット(34a、34b)とを有し、 前記リンク(20)の前記第2の端部(20b)は、前
    記ピボットの前記スロット(34a、34b)に係合す
    る2つのフランジ(24a、24b)を備えた溝形断面
    であり、 前記クランピングキャップの前記傾斜側面(48a、4
    8b)は、前記固定手段(12)の作用により前記可撓
    性舌金(36a、36b)の前記傾斜側面(37a、3
    7b)と衝合して、前記ベーンピボットの前記スロット
    (34a、34b)内で前記リンクの前記第2の端部の
    前記フランジ(24a、24b)上に横方向狭持力を発
    生させることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記リンク(20)の前記第2の端部
    (20b)は、前記ベーンピボットの前記中心ブロック
    (35)の平側面(38a、38b)と衝合する2つの
    フランジ(24a、24b)を備えた溝形断面であり、 複数のシム(50a、50b)が、前記クランピングキ
    ャップの前記傾斜側面(48a、48b)と、前記リン
    クの前記第2の端部の前記フランジ(24a、24b)
    との間に挿入され、 前記クランピングキャップの前記傾斜側面(48a、4
    8b)は、前記固定手段(12)の作用により前記複数
    のシム(50a、50b)の対応する傾斜の第1の外側
    面(51a、51b)と衝合して、前記ベーンピボット
    の前記平側面(38a、38b)に対して前記リンクの
    前記第2の端部の前記フランジ上に横方向狭持力を発生
    させることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記複数のシム(50a、50b)
    は、これらの前記第1の外側面(51a、51b)の傾
    斜とは逆の傾斜であって前記ベーンピボットの対応する
    面と衝合する第2の傾斜外側面(52a、52b)を有
    することを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記2つのシム(50a、50b)そ
    れぞれの前記第1の外側面(51a、51b)は、ほぼ
    曲線断面であることを特徴とする請求項12に記載の装
    置。
  15. 【請求項15】 前記リンク(20)の前記第2の端部
    (20b)の前記フランジ(24a、24b)は、前記
    長手方向中心平面(P)に関して対称な位置をとること
    を特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載
    の装置。
  16. 【請求項16】 前記リンク(20)の前記第2の端部
    (20b)は、前記ベーンのピボット(30)の前記中
    心ブロック(35)の平側面(38a、38b)と衝合
    する2つのフランジ(24a、24b)を備えた溝形断
    面であり、 前記リンクの前記第2の端部の両方の前記フランジ(2
    4a、24b)は、それぞれの外部スプライン(26
    a、26b)を有し、 前記クランピングキャップの前記傾斜側面(48a、4
    8b)は、前記固定手段(12)の作用により前記外部
    スプライン(26a、26b)の対応する傾斜の外側面
    (27a、27b)と衝合して、前記ベーンピボットの
    前記平側面(38a、38b)に対して前記リンクの前
    記第2の端部の前記フランジ(24a、24b)上に横
    方向狭持力を発生させることを特徴とする請求項3に記
    載の装置。
  17. 【請求項17】 前記固定手段(12)は、前記リンク
    (20)の前記第2の端部(20b)に形成された第1
    のオリフィス(21)、および前記クランピングキャッ
    プ(40)に形成された第2のオリフィス(46)を通
    り、前記ベーンのピボット(30)に形成された第3の
    オリフィスへと挿通するねじ(14)を具備することを
    特徴とする請求項2から16のいずれか一項に記載の装
    置。
  18. 【請求項18】 前記固定手段(12)は、前記ベーン
    のピボット(30)に固定されたねじ山付きロッドを具
    備し、このロッドは、前記リンクの前記第2の端部(2
    0b)に形成された前記第1のオリフィス(21)、お
    よび前記クランピングキャップ(40)に形成された前
    記第2のオリフィス(46)を挿通し、その上にクラン
    ピングナットが締め付けられることを特徴とする請求項
    2から16のいずれか一項に記載の装置。
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