JP2003225592A - 回転霧化塗装装置 - Google Patents

回転霧化塗装装置

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JP2003225592A JP2002026408A JP2002026408A JP2003225592A JP 2003225592 A JP2003225592 A JP 2003225592A JP 2002026408 A JP2002026408 A JP 2002026408A JP 2002026408 A JP2002026408 A JP 2002026408A JP 2003225592 A JP2003225592 A JP 2003225592A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗装装置の相互汚れを防止する回転霧化塗装装
置を提供する。 【解決手段】内周面32に塗料Pが供給される回転可能
なベルカップ30と、ベルカップ30の背面側の周囲に
沿って開口され当該背面側から前方に向かってシェーピ
ングエアーを供給するエアー吹出口46とを備える回転
霧化塗装装置100であり、ベルカップ30とエアー吹
出口46との間に設けられ、シェーピングエアーを前方
へ誘導するエアー誘導面42を有するエアーガイド部材
40をさらに備え、エアー吹出口46よりも上流側に設
けられ、その延長線がエアーガイド部材40のエアー誘
導面42に交わるエアー供給孔50を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転霧化静電塗装
装置に関し、特にシェーピングエアーの流れを考慮する
ことで、塗装装置の相互汚れを防止する回転霧化塗装装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体又は自動車部品の塗装装置と
して、従来よりその背面からシェーピングエアーが供給
されるベルカップを用いた回転霧化静電塗装装置が知ら
れている(例えば特開平9−285742号公報参
照)。このシェーピングエアーは、ベルカップにより噴
霧された帯電塗粒を被塗物方向へ集約させ、効率の良い
リング状塗装パターンを形成させる。これに関し、塗着
効率の向上を目的として、ベルカップとエアー吹出口と
の間にエアー誘導面を有するエアーガイド部材を設けた
回転霧化塗装装置が提案されている(例えば特開200
0−126653号公報参照)。このエアーガイド部材
を設けた回転霧化塗装装置では、塗着効率の向上ととも
にパターン幅の拡大が図られ、重ね塗りを効率良く行う
ことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パター
ン幅の拡大は塗料の飛散領域の拡大に繋がり、複数の塗
装装置を並列に配置した場合に、相互にその側面を汚し
合ってしまうという不都合がある。この塗装装置の汚れ
は、塗装不良の原因ともなりうるため、未然に防止する
ことが好ましい。尤も、塗料の飛散を防ぐためにシェー
ピングエアーの勢いを強くすることも考えられる。しか
し、エアーの消費量が増加するうえ、余剰のエアーが塗
着した塗料粒子の一部を吹き飛ばし、却って塗着効率を
低下させてしまう。
【0004】本発明は、塗着効率及び塗料の発色を適切
に維持向上させつつ、並列に配置された塗装装置の相互
汚れを防止する回転霧化塗装装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明によれば、内周面に塗料が供給される回転可能なベル
カップと、前記ベルカップの背面側の周囲に沿って開口
され当該背面側から前方に向かって前記ベルカップで微
粒化された塗料粒子を被塗物に搬送するシェーピングエ
アーを供給するエアー吹出口とを備えた回転霧化塗装装
置において、前記エアー吹出口の上流側近傍に設けら
れ、前記エアー吹出口から供給されるシェーピングエア
ーの外側領域に乱流域を形成するエアー供給孔を有する
回転霧化塗装装置が提供される。
【0006】この発明では、エアー供給孔が、シェーピ
ングエアーの外側領域に乱流域を形成する。よって、塗
着効率に寄与する整流のエアー流れと、並設された回転
霧化塗装装置の相互汚れを防止する乱流(方向の整って
いない流れ)のエアー流れとを同時に形成することがで
きる。
【0007】すなわち、微粒化された塗料粒子の大半
は、整流のエアー流れによって、ベルカップの前方の被
塗物へ搬送される。一方、この整流のエアー流れを突き
抜けた塗料粒子は、その外側領域で形成された乱流域に
おいて、シェーピングエアーの外側(回転霧化塗装装置
の並設方向)に向かう速度が減衰される。よって、被塗
物への塗料粒子の塗着を確保しつつ、塗料粒子がシェー
ピングエアーの外側へ飛散することを防止することがで
きる。
【0008】これにより、塗着効率及び塗料の発色を適
切に維持向上させつつ、並列に配置された塗装装置の相
互汚れを防止する回転霧化塗装装置を提供することがで
きる。
【0009】(2)請求項2記載の発明によれば、内周
面に塗料が供給される回転可能なベルカップと、前記ベ
ルカップの背面側の周囲に沿って開口され当該背面側か
ら前方に向かって前記ベルカップで微粒化された塗料粒
子を被塗物に搬送するシェーピングエアーを供給するエ
アー吹出口とを備えた回転霧化塗装装置において、前記
ベルカップと前記エアー吹出口との間に設けられ、前記
シェーピングエアーを前記ベルカップの前方へ誘導する
エアー誘導面と、前記エアー吹出口の上流側近傍に設け
られ、その延長線が前記エアー誘導面に交わるエアー供
給孔とを有する回転霧化塗装装置が提供される。
【0010】この回転霧化塗装装置は、シェーピングエ
アーを吹き出すエアー吹出口とともに、その延長線がエ
アー誘導面に交わるエアー供給孔を有している。この発
明において、エアー供給孔の延長線がエアー誘導面に交
わるとは、エアー誘導面そのものに接するのみならず、
エアー誘導面の延長線に接するような状態をも含む意味
である。
【0011】エアー吹出口から吹き出されたエアーは、
エアー誘導面に沿って、その流れ方向が整った状態でベ
ルカップの前方へ流れ、微粒化された塗料粒子を被塗物
に搬送する。他方、エアー供給孔から供給されるエアー
は、エアー誘導面に衝突し、衝突したエアーはシェーピ
ングエアーの外側に向かい、その流れ方向が乱れた(整
っていない)状態でベルカップの前方へ向かって流れ
る。このようにエアー供給孔から供給されるエアーは、
エアー吹出口から吹き出される整流のエアーを含むシェ
ーピングエアーの外側領域に乱流域を形成する。
【0012】同様に、シェーピングエアーの外側領域に
乱流域を形成するとの観点から、請求項3記載の発明に
よれば、内周面に塗料が供給される回転可能なベルカッ
プと、前記ベルカップの背面側の周囲に沿って開口され
当該背面側から前方に向かって前記ベルカップで微粒化
された塗料粒子を被塗物に搬送するシェーピングエアー
を供給するエアー吹出口とを備えた回転霧化塗装装置に
おいて、前記ベルカップと前記エアー吹出口との間に設
けられ、前記シェーピングエアーを前記ベルカップの前
方へ誘導するエアー誘導面と、前記エアー吹出口の外周
壁を構成するカバー部材と、前記エアー吹出口の上流側
近傍に設けられ、その延長線が前記カバー部材の内壁面
に交わるエアー供給孔とを有する回転霧化塗装装置が提
供される。この発明において、前記エアー供給孔は、当
該エアー供給孔から供給されるエアーが前記カバー部材
の内壁面に衝突し、当該衝突により反射したエアーが前
記エアー誘導面に沿って前記ベルカップの前方へ向かう
ように設けられることが好ましい(請求項4)。
【0013】この回転霧化塗装装置は、シェーピングエ
アーを供給するエアー吹出口とともに、その延長線がエ
アー吹出口の外周壁を構成するカバー部材の内壁面に交
わるエアー供給孔を有している。
【0014】エアー吹出口から吹き出されたエアーは、
エアー誘導面に沿って、その流れ方向が整った状態でベ
ルカップの前方へ流れ、微粒化された塗料粒子を被塗物
に搬送する。他方、エアー供給孔から供給されるエアー
は、カバー部材の内壁面に衝突し、衝突したエアーはエ
アー誘導面を流れるエアー又はエアー誘導面そのものに
再度衝突反射し、シェーピングエアーの外側領域へ進
み、その流れ方向が乱れた(整っていない)状態でベル
カップの前方へ向かって流れる。このとき、エアー供給
孔は、供給したエアーがカバー部材の内壁面に衝突反射
し、反射したエアーがエアー誘導面に沿ってベルカップ
の前方へ向かうような角度や向きをもって設けられてい
ることが好ましい。このようにエアー供給孔から供給さ
れるエアーは、エアー吹出口から吹き出される整流のエ
アーを含むシェーピングエアーの外側領域に乱流域を形
成する。エアー供給孔から供給されたエアーが、エアー
誘導面に沿って流れることにより、乱流域を形成すると
ともに塗着効率を維持することができる。
【0015】以上のとおり、請求項2〜4記載の発明で
は、エアー供給孔を、その延長線がエアー誘導面又はカ
バー部材の内周面に交わるように設けることにより、エ
アーをエアー誘導面又はカバー部材の内周面に衝突させ
て、シェーピングエアーの外側領域に乱流域を形成させ
る。これによれば、塗着効率に寄与する整流のエアー流
れと、並設された回転霧化塗装装置の相互汚れを防止す
る乱流(方向が整っていない流れ)のエアー流れとを同
時に形成することができる。すなわち、微粒化された塗
料粒子の大半は、整流のエアー流れによって、ベルカッ
プの前方の被塗物へ搬送される。一方、この整流された
エアー流れを突き抜けた塗料粒子は、その外側領域で形
成された乱流域において、当該乱流と衝突し、シェーピ
ングエアーの外側方向(回転霧化塗装装置の並設方向)
に向かう速度が減衰される。よって、被塗物への塗料粒
子の塗着を確保しつつ、塗料粒子がシェーピングエアー
の外側へ飛散することを防止することができる。これに
より、塗着効率及び塗料の発色を適切に維持向上させつ
つ、並列に配置された塗装装置の相互汚れを防止する回
転霧化塗装装置を提供することができる。
【0016】(3)請求項5記載の発明によれば、前記
エアー誘導面が形成されたエアーガイド部材に着脱自在
に設けられた円環状のバッフルリングを有し、前記エア
ー供給孔は、前記バッフルリングに形成されている回転
霧化塗装装置が提供される。
【0017】この発明では、エアー供給孔は環状のバッ
フルリングに形成されている。よって、エアーガイド部
材に装着されたバッフルリングに形成されたエアー供給
孔から吹き出されたエアーが、エアー誘導面又はカバー
部材の内壁面に衝突し、シェーピングエアーの外側領域
に乱流域を形成する。
【0018】これにより、上記発明と同様の作用及び効
果を奏する。加えて、エアー供給孔の形状、大きさ、断
面積、数、配置等の異なる、数種類のバッフルリングを
用意することにより、塗装する部位に応じてバッフルリ
ングを交換する、又はバッフルリングを取り除くことに
より、シェーピングエアーの状態を変化させることがで
き、容易に回転霧化塗装装置の塗装特性を変更させるこ
とができる。
【0019】(4)上記発明に関し、請求項6記載の発
明によれば、前記エアー供給孔は、前記ベルカップの回
転方向に対向する方向にエアーを供給し、前記ベルカッ
プの回転軸に対して30°〜60°の角度をもって捻ら
れている回転霧化塗装装置が提供される。
【0020】この発明のエアー供給孔は、ベルカップの
回転方向に対向する方向にエアーを供給し、回転軸に対
して捻られた状態で設けられている。この構成により、
シェーピングエアーの外側領域で、エアー供給孔から供
給されるエアーの流れが、エアー吹出口から吹き出され
るシェーピングエアーの流れと対向し、乱流域が効率良
く形成される。具体的には、エアー供給孔は、ベルカッ
プの回転軸に対して30°〜60°の角度をもって捻ら
れていることが好ましく、45°の角度をもって捻られ
ていることがさらに好ましい。1°から30°未満の捻
り角度であっても捻らない場合に比べれば乱流域を効率
良く形成することができるが、捻り角度を30°以上と
することにより、乱流域の形成がより効率的に行われ
る。具体的には、本発明の回転霧化塗装装置を用いた所
定条件を満たす塗装に必要なエアー量を、捻り角度を3
0°未満とした回転霧化塗装装置を用いた同条件の塗装
に必要なエアー量よりも少なくすることができる。
【0021】他方、捻り角度を60°以上とすると、エ
アー吹出口から吹き出される整流のエアーの流れを却っ
て弱めてしまい、微粒化された塗料粒子を被塗物に搬送
するシェーピングエアーの機能を低下させてしまう。こ
のため、本発明ではエアー供給孔の捻り角度を30°〜
60°とすることとした。
【0022】これにより、塗着効率及び塗料の発色を適
切に維持向上させつつ、並列に配置された塗装装置の相
互汚れを防止する回転霧化塗装装置を提供することがで
きる。
【0023】(5)上記発明に関し、請求項7記載の発
明によれば、前記エアー供給孔の総断面積は、前記エア
ー吹出口の総断面積に対して、20%〜60%である回
転霧化塗装装置が提供される。
【0024】この発明では、エアー供給孔の総断面積
を、エアー吹出口の総断面積に対して20%〜60%と
している。エアー供給孔は、エアー誘導面又はカバー部
材の内周面にエアーを衝突させるようにエアーを供給し
て、エアー吹出口が形成するシェーピングエアーの外側
領域に乱流域を形成する。エアー供給孔の総断面積の割
合が20%未満となると、塗料粒子の広がりを抑制する
乱流域が十分に形成されない。他方、60%より大きい
値とすると、エアー吹出口から吹き出されるエアーの流
れを弱めてしまい、微粒化された塗料粒子を被塗物に搬
送するシェーピングエアーの機能を低下させてしまう。
このため、本発明ではエアー供給孔の総断面積のエアー
吹出口の総断面積に対する割合を20%〜60%とする
こととした。
【0025】これにより、塗着効率及び塗料の発色を適
切に維持向上させつつ、並列に配置された塗装装置の相
互汚れを防止する回転霧化塗装装置を提供することがで
きる。
【0026】(6)上記発明に関し、請求項8記載の発
明によれば、前記エアー誘導面は、その延長線が前記ベ
ルカップの最大外径部に近接ないし接する回転霧化塗装
装置が提供される。
【0027】このように形成されたエアー誘導面は、シ
ェーピングエアーをベルカップの最大外径部に近接ない
し接するように誘導するため、ベルカップの最大外径部
において塗料粒子を被塗物側へ偏向させる。これによ
り、アルミ顔料やマイカ顔料その他の扁平顔料を含んだ
塗料の色目の黒ずみを防止することができる。また、こ
のエアー誘導面によりベルカップの前方へ誘導されたシ
ェーピングエアーは、塗布パターンの分布がフラットに
近くなり、その結果、膜厚の均一性を得ることができ
る。
【0028】(7)上記発明に関し、請求項9記載の発
明によれば、前記エアー吹出口は、前記エアー誘導面を
内壁面とする円環状のスリットからなり、前記スリット
の幅が1mm以下である回転霧化塗装装置が提供され
る。
【0029】スリット幅が1mmを越えると、エアー誘
導面によるシェーピングエアーの誘導効果が低下し、塗
料粒子を被塗物へ搬送するベルカップの回転軸側のエア
ーの流れ方向に乱れが生じるからである。
【発明の効果】請求項1〜9記載の発明によれば、塗着
効率及び塗料の発色を適切に維持向上させつつ、並列に
配置された塗装装置の相互汚れを防止する回転霧化塗装
装置を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の3つの実施形態を
図面に基づいて説明する。これら3つの実施形態におい
て共通する構成は第1の実施形態において説明する。
【0031】<第1の実施形態>図1(a)は本発明の
回転霧化塗装装置の第1の実施形態を示す断面図であ
り、図1(b)は図1(a)で示した矢印Aに沿って見
たエアー供給孔50を拡大して示す図である(カバー部
材48を除いて状態で示す)。図1(a)に示すよう
に、本実施形態の回転霧化塗装装置100は、ハウジン
グ10内に回転軸20が図外のモータにより回転可能に
支持されており、この回転軸20の先端にベルカップ3
0がベルハブ部34において固定されている。ベルカッ
プ30は、塗装時において、例えば35,000rpm
程度の高速で回転される。
【0032】また、ベルカップ30の内周面32とベル
ハブ部34との隙間には、複数の塗料孔36が開設され
ており、回転軸20に挿通された塗料ノズル50の先端
からベルハブ部34の裏面に供給された塗料は、これら
の塗料孔36を通ってベルカップ30の内周面32に導
かれることになる。なお、図示は省略したが、ベルカッ
プ30の内周面32の先端には、内周面32に沿って液
膜状に広がった塗料Pを微粒化するための、微細な凹凸
が形成されている。また、印加電圧回路は回転軸20に
接続され、当該回転軸20を介してベルカップ30に例
えば−60kV程度の直流電圧が印加される。
【0033】本実施形態の回転霧化静電塗装装置では、
ハウジング10とベルカップ30との間にエアーガイド
部材40が固定されており、このエアーガイド部材40
の外表面の全周にわたってエアー誘導面42が形成され
ている。このエアーガイド部材40は、ハウジング10
の外側に設けられたハウジングカバー14にねじ込むこ
とでハウジング10側に固定される。このエアーガイド
部材40は、そのエアー誘導面42を、ベルカップ30
の最大外径部(最先端縁)38の外径に等しい外径の円
筒体として形成し、エアー誘導面42は、その延長線が
ベルカップ30の最大外径部38に近接ないし接するよ
うに設けられている。これにより環状のエアー通路16
およびエアー通路44から供給された圧縮エアーは、ス
リット状のエアー吹出口46からベルカップ30の最大
外径部38に対して平行かつ、この最大外径部38に接
するシェーピングエアーとして吐出されることになる。
ちなみに、本実施形態では、ベルカップ30の先端から
エアー誘導面42の塗出前方側先端部までの距離は8m
mである。なお、エアー誘導面42を形成するエアーガ
イド部材40を、ベルカップ30の最大外径部38の外
径より大きい外径を有する円錐体の一部とすることも可
能である。
【0034】また、ハウジング10とハウジングカバー
14との間には環状のエアー通路16が形成され、この
環状のエアー通路16は、エアーガイド部材40に形成
された複数のエアー通路44に連通され、このエアー通
路44を介して、エアー吹出口46にまで連通されてい
る。
【0035】さらに、エアー通路44は、エアー溜り1
8を介して、同じくエアーガイド部材40に形成された
エアー供給孔50にも連通されている。すなわち、エア
ー通路44から供給された圧縮エアーは、エアー吹出口
46とエアー供給孔50とから装置外部に吹き出され
る。
【0036】本実施形態のエアー吹出口46は、エアー
ガイド部材40のエアー誘導面42を内周面としたカバ
ー部材48の内面を外周面とする円環状のスリットで構
成されている。特に限定はされないが、スリット状のエ
アー吹出口46のスリット幅は1mm以下とすることが
望ましい。これより幅広のスリットであると、エアー誘
導面42によるエアーの誘導効果が低下するとともに、
シェーピングエアーの流れを乱すからである。なお、本
実施形態では、エアー吹出口46を円環状のスリットと
したが、その形状は限定されず、丸孔状のものを設けて
もよい。
【0037】このエアー吹出口の上流側(エアー供給源
側)には、エアー供給孔50が設けられている。具体的
には、エアー吹出口46よりも上流側(エアー供給源
側)のエアー誘導面42とカバー部材48との間に、円
環状のエアー吹出口46に沿って72個のエアー供給孔
50が等間隔に設けられている。図1(b)には図1
(a)で示した矢印Aに沿って見たエアー供給孔50を
拡大して示した。図1(b)に示すように、エアー供給
孔50は、その延長線をエアー誘導面42に交わらせる
ように開口している。ちなみに、このエアー供給孔50
はエアー誘導面42そのもののみならず、エアー誘導面
の延長線に交わるように設けてもよい。
【0038】このエアー供給孔50の延長線とエアー誘
導面42とのなす角度は特に限定されず、少なくとも、
エアー供給孔50から供給されるエアーがエアー誘導面
42に衝突するような角度又はエアー誘導面42を通過
するエアーに衝突するような角度をもって設けられてい
ればよい。また、エアー供給孔50は、エアー誘導面4
2に対して傾きを有するとともに、ベルカップ30の回
転軸20に対して捻られた状態で設けられていてもよ
い。本実施形態に係るエアー供給孔50は、ベルカップ
30の回転方向に対向する方向にエアーを供給し、回転
軸に対して45°の角度を持って捻られている。
【0039】さらに、この72個のエアー供給孔50の
総断面積は52mmであり、スリット状のエアー吹出
口46の総断面積の130mmに対して40%の面積
比率とした。もちろん、このような値に限定されること
なく、エアー供給孔50は、エアー吹出口46の総断面
積に対して20%から60%とすることができ、さらに
好ましくは30%から50%とすることができる。
【0040】本実施形態は、エアーガイド部材40をハ
ウジングカバー14にねじ込んだのち、このエアーガイ
ド部材40の外側にカバー部材48をねじ込むことによ
り、当該カバー部材48とエアーガイド部材40のエア
ー誘導面42との間にスリット状のエアー吹出口46を
形成し、さらに、エアーガイド部材40とカバー部材4
8との間に空気溜り18とこれに連通するエアー供給孔
50を形成する。
【0041】図外の圧縮エアー供給源から、このように
構成された環状のエアー通路16およびエアー通路44
を介してエアーを供給すると、エアー吹出口46とエア
ー供給孔50との両方から同時にエアーが吹き出され
る。このうちエアー吹出口46は、ベルカップ30に向
けてシェーピングエアーを環状に吹き出す。このエアー
吹出口46から吹き出されたシェーピングエアーの流れ
の方向は整っており、この整流のエアー流れは塗料粒子
を被塗物へ向けて搬送する。他方、エアー供給孔50か
ら吹き出されたエアーは、エアー誘導面42に衝突し、
シェーピングエアーの外側領域において、当該シェーピ
ングエアーを包むように、乱流域を形成する。
【0042】次に作用を説明する。本実施形態では、ベ
ルカップ30を回転させて、塗料Pを塗料ノズル50か
らベルハブ部34の裏面へ供給すると、ベルカップ30
の回転遠心力によって、塗料Pは塗料孔36を通過して
ベルカップ30の内周面32を液膜状に広がりながら先
端に至る。そして、このベルカップ30の内周面先端に
形成された微細な凹凸によって微粒化しながら、帯電し
た塗粒がベルカップ30の半径方向外方へ飛び出す。
【0043】このとき、エアー吹出口46から吹き出さ
れたシェーピングエアーは、エアーガイド部材40のエ
アー誘導面42に沿って流れ、ベルカップ30の最大外
径部38に向かって平行かつ接するように吹き出され
(図1(a)矢印aで示す)、当該ベルカップ30の最
大外径部38において前述した塗粒を被塗物側へ偏向さ
せる。エアー吹出口46から吹き出されたシェーピング
エアーの流れは、被塗物へ向かう方向に整った整流であ
る。このようなエアー誘導面42を設けることにより、
アルミ顔料やマイカ顔料その他の扁平顔料を含んだ塗料
の色目の黒ずみを防止することができる。また、このエ
アー誘導面42によりベルカップ30の前方へ誘導され
たシェーピングエアーは、塗布パターンの分布がフラッ
トに近くなり、その結果、膜厚の均一性を得ることがで
きる。
【0044】他方、エアー供給孔50から吹き出された
エアーは、エアー誘導面42に衝突し、衝突したエアー
はシェーピングエアーの外側領域(回転軸20から離れ
る方向の外延の領域)へ向かって流れる。反射したエア
ーは、シェーピングエアーの外側領域に流れ方向の揃っ
ていない乱流域(図1(a)矢印b参照)を形成する。
【0045】このように形成された乱流域は、塗料粒子
の飛散を防止する。具体的に説明すると、エアー吹出口
46から吹き出されるエアーは原則として流れ方向の整
った整流であり、この整流のエアーが塗料粒子を被塗物
へ搬送する。ところが、遠心力を利用した回転霧化塗装
装置100では、微粒化した塗料粒子がこの整流のエア
ー流れを突き抜けて、その外側領域に形成された乱流域
に突入する。乱流域は様々な方向のエアー流れを含むた
め、整流のエアー流れを突き抜けてきた塗料粒子にも衝
突する。この衝突により塗料粒子のシェーピングエアー
の外側へ向かう速度は減衰され、並設された他の装置に
まで飛散しない。こうして乱流域は、シェーピングエア
ーを包み込み塗料粒子の飛散を防止する。
【0046】特に、本実施形態ではエアー供給孔50の
総断面積を、エアー吹出口46の総断面積に対して40
%としたため、エアー吹出口46から吹き出される整流
のエアー流れを弱めることもなく、塗料粒子の飛散を抑
制する乱流域が十分に形成され、塗料粒子の飛散を防止
しつつも塗装効率や発色効果を維持向上することができ
る。
【0047】また、本実施形態のエアー供給孔50を、
ベルカップ30の回転方向に対向する方向にエアーを供
給させるとともに、ベルカップの回転軸20に対して4
5°の角度をもって捻った状態で設けている。このた
め、捻り角度が0°の場合に比べてエアー供給量が10
%〜30%少ない状態であっても塗着効率及び発色効果
を維持することができる。
【0048】以上のとおり、本実施形態の回転霧化塗装
装置100は、シェーピングエアーの外側領域に乱流域
を形成させるエアー供給孔50を設けたことにより、塗
着効率及び塗料の発色を適切に維持向上させつつ、並列
に配置された塗装装置の相互汚れを防止することができ
る。
【0049】<第2の実施形態>続いて第2の実施形態
を図2(a)(b)を参照しつつ説明する。この実施形
態は、第1の実施形態と比較するとエアー供給孔50の
形態が異なるため、このエアー供給孔50を中心に説明
する。
【0050】第2の実施形態では、エアー誘導面42と
ともに、このエアー誘導面に沿ってエアーを吹き出すエ
アー吹出口46の外周壁を構成するカバー部材48とを
備えている。このカバー部材48とエアーガイド部材4
0との同軸性は確保されている。
【0051】エアー供給孔50は、エアー吹出口46の
上流側近傍(エアー供給源側の近傍)に設けられ、その
延長線がカバー部材48の内壁面に交わるように設けら
れている。図2に示すように、エアー供給孔50は、エ
アーガイド部材40内部に形成されたエアー溜まり18
に連なり、このエアー溜まり18からエアー吹出口46
近傍のエアー誘導面42に臨むように設けられている。
【0052】圧縮エアーは、第1実施形態と同様に環状
のエアー通路16、エアー通路44を介して供給され
る。供給されたエアーは、エアー吹出口46とエアー供
給孔50とから吹き出される。エアー吹出口46から吹
き出されたエアーは、流れ方向の整った整流の流れであ
り(図2の矢印a)、ベルカップで微粒化された塗料粒
子を被塗物に搬送する。
【0053】他方、エアー供給孔50から供給されたエ
アーは、カバー部材48の内壁面に衝突し、反射する。
反射したエアーはエアー誘導面42に再度衝突して反射
し、ベルカップ30の前方へ向けて吹き出される。この
とき反射したエアーはエアー誘導面42に沿って(エア
ー誘導面42の接線乃至その近傍)通過する。エアー誘
導面42に反射したエアーの流れの方向は様々であり
(図2の矢印bで示す)、エアーの流れ方向が整ってい
ない乱流域をシェーピングエアーの外側領域に形成し、
当該シェーピングエアーを包み込む。これにより、第2
の実施形態は第1の実施形態と同様の作用・効果を奏す
ることとなる。特に、本実施形態ではエアー溜まり18
部分を回転軸20に近い部分に設けることができるた
め、回転霧化塗装装置100の先端部分をコンパクトに
することができる。
【0054】ちなみに、本実施形態のエアー供給孔50
の配置(孔の角度、捻り方向及び角度)エアー供給孔5
0の大きさ、数、及びエアー吹出口46の形状、大きさ
等は第1の実施形態と同様の設計とした。
【0055】<第3の実施形態>さらに、第3の実施形
態について、図3を参照しつつ説明をする。この実施形
態は、上記2つの実施形態と比較すると、バッフルリン
グ52にエアー供給孔50が設けられている点が異な
る。
【0056】図3(a)に示したように、バッフルリン
グ52は、エアー誘導面42の上流側(エアー供給源
側)に挿入される。バッフルリング52には予めエアー
供給孔52となる細孔が多数設けられており、環状のエ
アー通路16及びエアー通路44を介してエアーが供給
される点は前述の実施形態と同様である。また、エアー
吹出口46はスリット状に構成されてもよいし、バッフ
ルリング52にエアー吹出口46用に穿孔されてもよ
い。
【0057】バッフルリング52のエアー供給孔50
を、図3(b)に示した。エアー供給孔50は、その延
長線をエアー誘導面42に交えるように設けられる。そ
れに加えて、図3(b)に示すように、ベルカップ30
の回転軸20の回転方向(矢印で示す)に対向する方向
にエアーを供給するようにエアー供給孔50が向けら
れ、ベルカップ30の回転軸20に対して45°の角度
をもって捻じられている。この捻じり角度は特に限定さ
れないが、30°から60°であることが好ましい。
【0058】これにより、第3の実施形態は第1の実施
形態と同様の作用・効果を奏することとなる。特に、こ
のようにバッフルリング52にエアー供給孔50を設け
ることにより、バッフルリング52を交換、又はバッフ
ルリング52を取り除くことにより、容易に回転霧化塗
装装置100の塗装特性を変更することができる。
【0059】ちなみに、本実施形態のエアー供給孔50
の配置(孔の角度、捻り方向及び角度)エアー供給孔5
0の大きさ、数、及びエアー吹出口46の形状、大きさ
等は第1の実施形態と同様の設計とした。
【0060】以上、第1の実施形態から第3の実施形態
について、その構成と作用及び効果を説明した。ここで
は、これら各実施形態の塗装効率、パターン幅、シェー
ピングエアー量の観点から、第1乃至第3の実施形態を
検討する。また、比較のために、比較例1及び比較例2
についても併せて検討する。
【0061】この比較例1は、本実施形態のエアー誘導
面42及びエアー供給孔50に相当する構成を備えてい
ない、例えば特開平9−285742号に記載された回
転霧化塗装装置である。また、比較例2は、本実施形態
のエアー誘導面42に相当する構成を備えるが、エアー
供給孔50に相当する構成を備えていない、例えば特開
2000−126653号に記載された回転霧化塗装装
置である。
【0062】これら5つの回転霧化塗装装置を用いて、
ベルカップ30の先端から200mmの距離にある被塗
物に塗装を行った場合のシェーピングエアー量、パター
ン幅、塗装効率を計測した。結果は以下のとおりであ
る。
【0063】第1の実施形態 シェーピングエアー量が600NL/minにおいて、
パターン幅が350mmの良好な塗装が得られ、塗着効
率は70%〜75%であった。
【0064】第2の実施形態 シェーピングエアー量が600NL/minにおいて、
パターン幅が350mmの良好な塗装が得られ、塗着効
率は70%〜75%であった。
【0065】第3の実施形態 シェーピングエアー量が600NL/minにおいて、
パターン幅が350mmの良好な塗装が得られ、塗着効
率は70%〜75%であった。
【0066】以上のとおり、第1の実施形態から第3の
実施形態については、同様の効果が得られた。続いて、
比較例1及び比較例2についての結果を述べる。
【0067】比較例1 シェーピングエアー量が500NL/minにおいて、
パターン幅が300mmの塗装が得られ、塗着効率は6
5%〜70%であった。
【0068】比較例2 シェーピングエアー量が700NL/minにおいて、
パターン幅が400mmの塗装が得られ、塗着効率は7
0%〜75%であった。
【0069】これらに基づいて、第1から第3の実施形
態(以下、本実施形態という)の回転塗装装置100
と、比較例1の回転塗装装置及び比較例2の回転塗装装
置との効果を比較する。
【0070】まず、本実施形態を比較例1と比較する。
本実施形態の塗着効率は70%〜75%であり、比較例
1の65%〜70%を大きく向上させている。一方、本
実施形態のパターン幅は350mmであり、比較例1の
300mmに対して多少拡大している。よって、本実施
形態はパターン幅の拡大を最小限に抑制しつつ、塗着効
率を大幅に向上させることができる。この比較におい
て、パターン幅は塗料粒子の飛散の程度に関連づけて考
察することができるため、本実施形態は塗料粒子の飛散
を最小限に抑えつつ、塗着効率を大幅に向上させること
ができる。
【0071】続いて、本実施形態を比較例2と比較す
る。本実施形態のシェーピングエアーの量は600NL
/minであり、比較例2のシェーピングエアーの流量
は700NL/minである。よって、シェーピングエ
アー量の多い比較例2の方がより高い塗着効率が予想さ
れる。ところが、本実施形態の塗着効率は70%〜75
%と比較例2のそれと同じであり、本実施形態は塗着効
率のレベルを維持している。また、比較例2のシェーピ
ングエアーの量が本実施形態のそれよりも大きいことか
ら、より強いシェーピングエアーを吹き出す比較例2の
パターン幅は、本実施形態のパターン幅よりも小さいも
のになると予測される。ところが、本実施形態のパター
ン幅は350mmであり比較例2のパターン幅の400
mmよりも小さい。このように、本実施形態は、少ない
シェーピングエアー量で、塗着効率を維持しつつ、さら
にパターン幅を小さく抑え、塗料粒子の飛散を防止する
ことができる。
【0072】また、比較例1と比較例2と本実施形態と
を比較する。比較例2は比較例1よりも高い塗着効率
(65%〜70%から70〜75%へ向上)を実現する
が、それに伴いパターン幅の若干の拡大(300mmか
ら400mmへ拡大)が見られる。パターン幅の拡大に
は作業効率の向上等の利点があるものの、並列に並んだ
装置を互いに汚し合うという欠点がある。本実施形態を
これら2つの比較例と比較すると、塗着効率の維持向上
を果たしつつ、パターン幅の拡大を抑制し、装置同士の
汚し合いを防止することができる。
【0073】以上のとおり、本実施形態は、シェーピン
グエアーの量を増加させることなく、また塗着効率を維
持向上させ、さらに塗料粒子の飛散を防止することがで
きる。よって、塗装装置を並列に配置した場合であって
も、塗装装置相互間の汚し合いを防ぐことができる回転
霧化塗装装置を提供することができる。
【0074】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の回転霧化塗装装置の第1
の実施形態を示す断面図であり、図1(b)は図1
(a)に示す矢印Aから見たエアー吹出口周辺の図であ
る。
【図2】本発明の回転霧化塗装装置の第2の実施形態を
示す断面図である。
【図3】図3(a)は本発明の回転霧化塗装装置の第3
の実施形態を示す断面図であり、図3(b)は図3
(a)で示した回転霧化塗装装置の切り欠き図である。
【符号の説明】
100…回転霧化塗装装置 30…ベルカップ 32…内周面 34…ベルハブ 36…塗料孔 38…最先端 40…エアーガイド部材 42…エアー誘導面 44…エアー通路 46…エアー吹出口 48…カバー部材 50…エアー供給孔 52…バッフルリング

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面に塗料が供給される回転可能なベル
    カップと、前記ベルカップの背面側の周囲に沿って開口
    され当該背面側から前方に向かって前記ベルカップで微
    粒化された塗料粒子を被塗物に搬送するシェーピングエ
    アーを供給するエアー吹出口とを備えた回転霧化塗装装
    置において、 前記エアー吹出口の上流側近傍に設けられ、前記エアー
    吹出口から供給されるシェーピングエアーの外側領域に
    乱流域を形成するエアー供給孔を有する回転霧化塗装装
    置。
  2. 【請求項2】内周面に塗料が供給される回転可能なベル
    カップと、前記ベルカップの背面側の周囲に沿って開口
    され当該背面側から前方に向かって前記ベルカップで微
    粒化された塗料粒子を被塗物に搬送するシェーピングエ
    アーを供給するエアー吹出口とを備えた回転霧化塗装装
    置において、 前記ベルカップと前記エアー吹出口との間に設けられ、
    前記シェーピングエアーを前記ベルカップの前方へ誘導
    するエアー誘導面と、 前記エアー吹出口の上流側近傍に設けられ、その延長線
    が前記エアー誘導面に交わるエアー供給孔とを有する回
    転霧化塗装装置。
  3. 【請求項3】内周面に塗料が供給される回転可能なベル
    カップと、前記ベルカップの背面側の周囲に沿って開口
    され当該背面側から前方に向かって前記ベルカップで微
    粒化された塗料粒子を被塗物に搬送するシェーピングエ
    アーを供給するエアー吹出口とを備えた回転霧化塗装装
    置において、 前記ベルカップと前記エアー吹出口との間に設けられ、
    前記シェーピングエアーを前記ベルカップの前方へ誘導
    するエアー誘導面と、 前記エアー吹出口の外周壁を構成するカバー部材と、 前記エアー吹出口の上流側近傍に設けられ、その延長線
    が前記カバー部材の内壁面に交わるエアー供給孔とを有
    する回転霧化塗装装置。
  4. 【請求項4】前記エアー供給孔は、当該エアー供給孔か
    ら供給されるエアーが前記カバー部材の内壁面に衝突
    し、当該衝突により反射したエアーが前記エアー誘導面
    に沿って前記ベルカップの前方へ向かうように設けられ
    た請求項3記載の回転霧化塗装装置。
  5. 【請求項5】前記エアー誘導面が形成されたエアーガイ
    ド部材に着脱自在に設けられた円環状のバッフルリング
    を有し、 前記エアー供給孔は、前記バッフルリングに形成されて
    いる請求項2〜4記載の回転霧化塗装装置。
  6. 【請求項6】前記エアー供給孔は、前記ベルカップの回
    転方向に対向する方向にエアーを供給し、前記ベルカッ
    プの回転軸に対して30°〜60°の角度をもって捻ら
    れている請求項2〜5記載の回転霧化塗装装置。
  7. 【請求項7】前記エアー供給孔の総断面積は、前記エア
    ー吹出口の総断面積に対して、20%〜60%である請
    求項2〜6記載の回転霧化塗装装置。
  8. 【請求項8】前記エアー誘導面は、その延長線が前記ベ
    ルカップの最大外径部に近接ないし接する請求項2〜7
    記載の回転霧化塗装装置。
  9. 【請求項9】前記エアー吹出口は、前記エアー誘導面を
    内壁面とする円環状のスリットからなり、前記スリット
    の幅が1mm以下である請求項2〜8記載の回転霧化塗
    装装置。
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