JP2003224450A - 圧電共振子及び圧電共振装置 - Google Patents

圧電共振子及び圧電共振装置

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JP2003224450A
JP2003224450A JP2002020158A JP2002020158A JP2003224450A JP 2003224450 A JP2003224450 A JP 2003224450A JP 2002020158 A JP2002020158 A JP 2002020158A JP 2002020158 A JP2002020158 A JP 2002020158A JP 2003224450 A JP2003224450 A JP 2003224450A
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piezoelectric substrate
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基本波を用いて高周波にて共振可能であり、共
振周波数の調整が容易でかつ安価な圧電共振子及び圧電
共振装置を提供する。 【解決手段】機械的研磨により作製され、厚みが先端に
向けて次第に薄くなる楔部30bを有する圧電基板30
と、楔部30bの対向する両主面に形成された駆動電極
31、32とを具備するとともに、基本波における共振
周波数が100MHz以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電共振子及び圧電
共振装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、圧電共振子を組み込んだ圧電共振装
置として、圧電共振子とともにICチップ、コンデン
サ、抵抗などの電子部品素子を搭載した発振子が知られ
ている。
【0003】従来の圧電共振子を用いた圧電共振装置と
して、例えば図14に示すような水晶からなる圧電共振
子53を用いた発振子が知られている。この圧電共振子
53は、圧電基板530、駆動電極531、533、引
き出し電極532、534を具備して構成されている。
圧電基板530は矩形板状の基部530aと、この基部
530aの両側に形成され、長さ方向先端部に向けて次
第に厚みが薄くなる楔部530bとから構成されてお
り、駆動電極531、533は基部530aの両主面に
対向するように形成されている。
【0004】また、駆動電極531、533には、引き
出し電極532、534がそれぞれ接続され、一方の楔
部530bに引き出されている。
【0005】圧電共振子53は、図示しないが、収納容
器であるセラミックパッケージなどに、導電性樹脂ペー
ストを用いて、圧電基板530下面に形成された引き出
し電極532、534をセラミックパッケージのキャビ
ティ底面に形成される電極パッドに接続、固定され、発
振子が構成されていた。
【0006】このような圧電共振子53は、図15に示
すように、前述のようにセラミックパッケージなどの収
納容器に接続、固定された後、一方の主面の駆動電極5
31にAgなどを蒸着させたり、Arイオンを照射し表
面のAu層を薄くするなどの方法で発振周波数の調整を
行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような水
晶振動子では主に振動モードとして厚み滑り振動を用い
ており、発振周波数は駆動電極531、533が形成さ
れた圧電基板530の基部530aの厚みにより決定さ
れるが、水晶からなる圧電共振子53では薄くなると取
り扱いが困難であることに起因して、圧電基板530の
基部530aの厚みは20μm程度(即ち、基本波で8
0MHzでの発振可能な厚み)までしか薄くすることが
できなかった。即ち、80MHz以下でしか発振させら
れず、基本波を用いて100MHz〜300MHzとい
った高周波にて発振させることは困難であった。
【0008】また、発振周波数は基部530aの厚みに
より決定されるため、エッチングにより厚みを厳密に制
御する必要があり、作製が困難で量産性に欠け、製造コ
ストの増大につながるという問題があった。即ち、高周
波にて共振させるには、圧電基板の厚みを薄くし、しか
も所望の共振周波数を得るべく均一厚みに制御する必要
があるため、従来から水晶基板をエッチング処理して圧
電基板を作製していたが、エッチング処理という量産性
に欠ける工程が必要であった。
【0009】一方、量産性に優れるものの比較的加工精
度が低い、ベベル加工やコンベックス加工により圧電基
板を作製することもなされているが、いずれも低い共振
周波数のものであり、ベベル加工やコンベックス加工に
より作製された圧電基板を高周波にて共振させようとす
ると、加工精度が低いため所望の共振周波数が得られな
いという問題があった。このため、高周波にて共振させ
る圧電基板はエッチング処理で作製されたものでしか用
いることができず、量産性に欠け、製造コストが増大す
るという問題があった。
【0010】また、従来、発振子を3倍波を用いて発振
させる方法もあったが、電圧や温度などの条件が変わる
と基本波やさらに3倍波よりも高次での発振といった所
望ではない次数において発振が起こってしまう場合があ
り、確実に動作させることが困難であった。
【0011】さらに、発振周波数の調整を、一方の主面
の駆動電極531にAgなどを蒸着させたり、Arイオ
ンを照射し駆動電極531の表面のAu層を薄くするな
どの方法で行っていたが、このような方法は、駆動電極
531の重さを変化させて周波数調整を行うため、駆動
電極531の重量変化による周波数変化は小さく、発振
周波数の調整は困難であった。
【0012】本発明は、基本波を用いて高周波にて共振
可能であり、共振周波数の調整が容易でかつ安価な圧電
共振子及び圧電共振装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電共振子は、
機械的研磨により作製され、厚みが先端に向けて次第に
薄くなる楔部を有する圧電基板と、前記楔部の対向する
両主面に形成された駆動電極とを具備するとともに、基
本波における共振周波数が100MHz以上であること
を特徴とする。
【0014】本発明の圧電共振子では、厚みが先端に向
けて次第に薄くなる楔部に駆動電極を設けることによ
り、100MHz以上の共振周波数とすることができる
とともに、圧電基板は厚みが厚い部分を有するため強度
的に高い。また、駆動電極は傾斜面を有する楔部に形成
されており、駆動電極により挟持された楔部の厚みは駆
動電極の形成位置により変化するため、駆動電極の形成
位置を制御することにより、所望の共振周波数を得るこ
とができる。
【0015】さらに、本発明では、厚みが先端に向けて
次第に薄くなる楔部に駆動電極を設けるため、量産性に
優れるものの比較的加工精度が低い、ベベル加工やコン
ベックス加工の機械的研磨により作製された水晶からな
る圧電基板を用いた場合でも、上記したように共振周波
数の調整が容易であるため、厚み縦振動モードや厚み滑
り振動モードの基本波を用いた100MHz以上の高周
波で共振可能な水晶からなる圧電共振子を安価に量産す
ることができる。
【0016】また、本発明の圧電共振子は、駆動電極か
ら楔部の厚みが厚くなる方向に引き出された引き出し電
極を具備することが望ましい。
【0017】本発明の圧電共振装置は、上記した圧電共
振子を収納容器内に収容するとともに、前記圧電共振子
の引き出し電極を、前記収納容器の底面に形成された電
極パッドに導電性接着剤で接合してなるものである。
【0018】このような圧電共振装置では、機械的研磨
で作製された圧電基板を用いて、高い共振周波数を有
し、共振周波数調整が容易な量産性に優れた圧電共振子
を得ることができるため、発振周波数が高く、周波数調
整が容易な量産性に優れた圧電共振装置を提供できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧電共振子を図面
に基づいて詳説する。図1は、水晶からなる圧電基板を
用いた圧電共振子の斜視図、図2は圧電共振子の側断面
図を示すもので、圧電共振子3は、水晶からなる圧電基
板30、駆動電極31、32、引き出し電極311、3
21を具備して構成されている。尚、圧電基板30と
は、圧電性を有する水晶、セラミックス、単結晶からな
る基板を含む概念である。
【0020】圧電基板30は、所定結晶方位角に従って
カット(ATカット)されたものが用いられており、矩
形板状の基部30aの長さ方向両側に側面形状が台形状
の楔部30bを設けて構成され、楔部30bの両主面の
傾斜面は、ベベル加工またはコンベックス加工により形
成されている。
【0021】圧電基板30は、図2に示したように、長
辺に沿った方向の両端に最も厚みが薄い最薄肉部300
a(楔部30bの先端)が形成され、長辺方向の中心周
辺には最も厚みが厚い基部30aが形成されている。最
薄肉部300aの厚みは、基部30aの厚みの0.2倍
以上とされている。最薄肉部300aと基部30aの間
に形成される傾斜面のテーパーは2/100以下とされ
ている。
【0022】即ち、圧電基板30の長さをL、最薄肉部
300aの厚みをt1、基部30aの厚みをt2とする
と、t2>t1≧0.2t2で表され、各傾斜面のテー
パーは(t2−t1)/2Lで表され、トータルテーパ
は(t2−t1)/Lとなり、トータルテーパ(t2−
t1)/L≦2/100とされている。
【0023】最薄肉部300aの厚みをt1、基部30
aの厚みをt2としたとき、t1≧0.2t2としたの
は、最薄肉部300aが数μmの厚みの圧電基板30を
作製する場合でも、ベベリング加工などによる圧電基板
30の加工バラツキを20%以下に抑制できるため、こ
の範囲内のバラツキでは最薄肉部300aと基部30a
の間の所望位置に駆動電極31、32を形成することで
所望共振周波数を再現性よく得ることができるからであ
る。特に、駆動電極31、32を圧電基板30の楔部3
0bの先端部に置くという点から、先端部の厚み加工バ
ラツキは5%以下に抑制することが望ましい。
【0024】また、傾斜面において(t2−t1)/L
を2/100以下としたのは、駆動電極31、32によ
るエネルギー閉じ込めを大きく壊すことなく、また駆動
電極31、32の厚み分布を工夫することによって元々
平板で実現できる基本振動に近い振動モードを実現する
ことができるからである。特に蒸着などで形成される駆
動電極31、32の厚みは1μm以下であるから、駆動
電極31、32の厚み分布に工夫を加えることによって
模擬的に平板に近い振動条件を実現するためには、駆動
電極31、32の最薄肉部300a側端での基板厚み
と、基部30a側端での基板厚みの差が駆動電極31、
32の厚みあるいはそれ以下であることが望ましいため
である。
【0025】圧電基板30の長さは、ベベル加工、コン
ベックス加工で加工でき、傾斜面のテーパ(t2−t
1)/Lが2/100以下であるという点から、0.5
〜5.0mmであることが望ましい。最薄肉部300a
の厚みt1と基部30bの厚みt2の平均厚み、即ち圧
電基板の平均厚みは、所望の発振周波数に合うように設
定される。
【0026】また、図1の右側に形成された楔部30b
の両主面には駆動電極31、32が形成されており、駆
動電極31、32は、この駆動電極31、32から楔部
30bの厚みが厚くなる方向に引き出され、図1の左側
の楔部30bに形成された引き出し電極321、311
に、引き出し線312、322を介して接続されてい
る。引き出し電極321、311は、楔部30bの先端
部の両主面に対向するように、かつ連続して形成されて
いる。
【0027】尚、駆動電極31、32は図において全て
略矩形状で説明したが、これに限定されることはなく、
例えば、円形であってもよい。また、楔部30bの厚み
変化を補う形で駆動電極31、32の厚みを楔部30b
先端にいくほど厚くすることにより、エネルギーを更に
有効に閉じ込めることができ、圧電基板30の長辺方向
の陪振動によるリップルを抑制することができる。
【0028】このような圧電共振子3は、先ず、矩形状
の水晶からなる基板を準備し、この矩形状の両端部に、
ベベル加工またはコンベックス加工により傾斜面を作製
し、基部30aの両側に楔部30bを形成した圧電基板
30を作製する。
【0029】具体的に説明すると、まず、図3(a)に
示すように所定枚数の水晶ウエハーをその主面を張り合
わせて積み重ねる。この接着作業は、例えばパラフィン
系の熱可塑性の接着剤を用いて行う。上記水晶ウエハー
を主面に直角に所定幅に切断する。この後、(b)に示
すように所定幅に切断した水晶ウエハーを、例えば10
0℃程度に加熱して個々に分離し、(c’)に示すよう
な形状の水晶からなる基板を作製し、(d’)に示すよ
うに水晶基板の長辺方向両端部に向けて厚みが薄くなる
ようにベベル加工またはコンベックス加工する。
【0030】例えば、黄銅または鉄製の円筒容器内に研
磨剤や研磨加工を促進させるためのメディアなどととも
に上記水晶からなる基板を収納して密閉し、円筒容器を
回転駆動する。このような過程を経ることで、水晶から
なる基板の双方の短辺側を研磨し、双方の短辺にベベル
加工された(d’)に示すような圧電基板が得られる。
【0031】この後、この圧電基板30の上面及び下面
に、所定形状のマスクを配置して、蒸着やスパッタ等の
手段を用いてAu、Ag、Crなどを蒸着等して駆動電
極31、32、引き出し電極311、321、引き出し
線312、322を形成する。駆動電極31、32は、
厚み縦振動モードや厚み滑り振動モードにおいて基本波
が100MHz以上の所望の共振周波数を得るべく、楔
部30bの厚みが所定の厚みの部分に形成されている。
【0032】さらに、共振周波数の微調整が必要な場合
には、駆動電極31、32の基部30a側の部分や楔部
30b先端側部分を、上方からレーザー光を照射して除
去したり、駆動電極31、32の先端を楔部30bの先
端とともに同時に研磨する。駆動電極31、32の楔部
30b先端側部分を除去すると共振周波数が低周波側に
移動し、逆に、駆動電極31、32の基部30a側の部
分を除去すると高周波側に移動する。また、上記のレー
ザー光照射や研磨による周波数調整を周波数粗調整工程
として行い、その後、周波数微調整工程としてArイオ
ン照射などのイオンガンを用いる手法を併用しても構わ
ない。これらの周波数調整により良品に作り込む余地が
増えるため、歩留まりを上げることができ、高い生産効
率を実現することができる。
【0033】本発明の圧電共振子3では、ベベル加工ま
たはコンベックス加工の機械的研磨で楔部30bを有す
る圧電基板30を作製し、圧電基板30の楔部30bの
厚みが基部30aから最薄肉部300aに向けて次第に
薄くなっているため、駆動電極31、32が形成される
楔部30bに厚みバラツキがあっても、適切な駆動電極
31、32の形成位置を選択すれば100MHz以上の
所望の共振周波数を得ることができ、これにより量産性
を向上できる。
【0034】本発明者等は、本発明の圧電共振子につい
て、駆動電極31、32の形成位置を変化させることに
より、共振周波数を変化させることができかどうかにつ
いて、また、圧電共振子として用いることができるか否
かについて、シミュレーションを行った。
【0035】条件は、楔部30bの長さLを0.5m
m、最薄肉部300aの厚みt1を2μm、基部30a
の厚み(楔部30bの基部30a側端の厚み)t2を1
2μmとした側面形状が台形状の圧電基板30を用い、
トータルテーパ(t2−t1)/Lを2/100とし
た。圧電磁器は通常のPZT材を用いた。この結果を図
5(a)、(b)に示す。図5(b)は駆動電極をテー
パー方向(長さ方向)の中心に置いたもの、図5(a)
は中心から基部30aの方向に50μmずらした位置に
置いたもののインピーダンス特性の結果を示す。
【0036】この図5から、駆動電極31、32の形成
位置を変化させることにより、基本波における共振周波
数が100MHz以上で、駆動電極の形成位置を変化さ
せることにより共振周波数を変化させることができるこ
とがわかる。
【0037】尚、本発明においては、厚み滑り振動を用
いており、代表例として図1に示すように振動の方向を
OL方向にしたが、OW方向に振動の方向を合わせて形
成してもよい。
【0038】また、実際には振動の起こる範囲として
は、圧電基板30の傾斜面の基部30a側寄りの領域が
主となる。さらには、特に、前述のようにトータルテー
パーが最大値の(t2−t1)/L=2/100をとっ
た場合、駆動電極31、32の長さELとして0.5m
mを超えてとると、圧電基板30の傾斜している長辺方
向に延びる部分が長くなり、薄肉部において振動の起こ
らない部分が増え、このように振動しない部分に起因し
て電気特性を著しく悪化させてしまう危険がある。具体
的には、CI値を悪化させてしまう危険がある。そのた
め、このような場合を避けるため、図1(b)に示すよ
うに例えばEL=0.2mm、EW=1.0mmのよう
に、駆動電極31、32の圧電基板30の長辺方向の長
さを極力小さくし、短辺方向の長さを広く形成すれば十
分な振動のエネルギーが得られ、同時に振動を閉じ込め
ることが可能になる。即ち、CI値を良好に得ることが
できる。
【0039】このような圧電共振子は収納容器内に収容
されて圧電共振装置が作製される。図4は圧電共振装置
を示すもので、図1及び図2に示すような圧電共振子3
が、収納容器41内に収容され、圧電共振子3の引き出
し電極321、311が収納容器41の内部底面に形成
された一対の電極パッド45にそれぞれ電気的に接続さ
れており、収納容器41の開口部には、Fe−Ni、F
e−Ni−Coなどの金属からなる環状のシールリング
47を介して金属製蓋体49が接合されている。
【0040】収納容器41は、矩形状の単板セラミック
基板41aと、このセラミック基板41a上にリング状
基板41bを積層して形成されている。セラミック基板
41aの底面には、外部プリント配線基板と接合するた
めの外部端子電極51が形成されており、シールリング
47、金属製蓋体49と電気的に接続されている。
【0041】また、電極パッド45の表面には、導電性
金属ペーストの焼き付け、導電性樹脂ペースト、絶縁性
樹脂ペーストの印刷、硬化により形成された接続固定部
53が形成されており、引き出し電極321、311と
それぞれ接続されている。
【0042】尚、上記した研磨、レーザー光照射による
周波数調整は、収納容器41内に圧電共振子3を接合固
定した後に行うことが、確実な周波数調整を行うという
点から望ましい。
【0043】本発明の他の形態として、図6に示すよう
な圧電共振子について説明する。この圧電共振子では、
駆動電極31、32の形成位置は変えずに、引き出し電
極321、311の位置を圧電基板30の基部30aに
形成し、駆動電極31、32から引き出し電極321、
311への引き出し線312、322の長さを短くする
こともできる。
【0044】このような圧電共振子は、図7に示すよう
に、圧電基板30の基部30aが、収納容器41の内部
底面に接合され、基部30aに形成された引き出し電極
321、311が一対の電極パッド45にそれぞれ電気
的に接続され、圧電共振装置が構成されている。
【0045】このような圧電共振子では、引き出し線3
12、322が有するL成分を小さくすることができ、
圧電共振装置としての発振特性をさらに向上できる。圧
電基板30の中央部の基部30aを収納容器に固定する
ためバランスがとれており、圧電共振子の保持固定を確
実に行うことができる。
【0046】本発明のさらに他の形態として、図8に示
すような圧電共振子について説明する。この圧電共振子
の圧電基板30は、楔部30bの上面のみに傾斜面が形
成され、基部30aの下面と楔部30bの下面は同一平
面とされている。
【0047】圧電基板30の上面のみにベベル加工また
はコンベックス加工(即ち、プラノコンベックス加工)
するには、図3(c)に示すように、略短冊形状の水晶
からなる基板の一方の主面に略同一形状のガラス基板3
1を張り合わせ、図3(d)に示すように、ベベル加工
またはコンベックス加工を施し、その後、圧電基板30
からガラス基板31を取り外すことにより圧電基板30
を形成できる。
【0048】このような圧電共振子は、図9に示すよう
に、圧電基板30の楔部30bが収納容器41の内部底
面に接合され、圧電共振装置が構成されている。
【0049】このような圧電共振子は、一方の主面に略
同一面積のガラス基板31を接着した上で、周知のパイ
プ法によって作製される。即ち、金属製の円筒容器に研
磨剤やメディアなどとともに基板を収容して密閉し、前
記容器を回転駆動させることにより、図3(d)に示す
ように、前記ガラス基板31と張り合わせた状態で双方
の短辺がベベル加工された基板を得る。この後、図3
(e)のように圧電基板30をガラス基板31から外
し、図8に示すような圧電基板30が得られる。
【0050】この際に、圧電基板30の傾斜面をつける
主面は一方のみでよく、即ち、傾斜を大きくつけること
が必要になる。このためには、前記円筒容器の径を小さ
くすることになり、通常は時間が長時間必要なパイプ法
を用いるのであるが、従来のように径の大きい場合に比
べ、径が小さい場合は短時間の加工によって傾斜をつけ
ることが可能になる。
【0051】尚、上記図1の例では、楔部30bの上下
両側に傾斜面を形成し、この場合の傾斜面のトータルテ
ーパー(t2−t1)/Lを2/100以下としたが、
一方の主面にのみ傾斜面を形成し、他方の主面が平坦面
である図8の場合についても、テーパーについては薄肉
部と厚肉部という見方でよいので、同様に(t2−t
1)/Lが2/100以下であることが望ましい。
【0052】本発明のさらに他の形態として、図10に
示すような圧電共振子について説明する。この圧電共振
子の圧電基板30は、基部30aの一方側のみに楔部3
0bが形成されており、引き出し電極321、311を
圧電基板30の基部30aに形成し、駆動電極31、3
2から引き出し電極321、311への引き出し線31
2、322の長さを短くすることもできる。このような
圧電基板30は、図3(c’)に示すように、ブランク
の長辺方向の寸法が従来と同等になるような水晶からな
る基板を作製し、その後、円筒容器に研磨剤やメディア
などとともに基板を収容して密閉し、前記容器を回転駆
動させることにより、(d’)に示すように、従来と長
辺方向の長さが同等で、且つ双方の短辺がベベル加工さ
れた圧電基板を得、これを(e’)に示すように、長辺
方向に略同等の寸法となるように切断することにより、
本発明の圧電基板30が得られる。
【0053】このような圧電共振子は、図11に示すよ
うに、圧電基板30の基部30aが、収納容器41の内
部底面に接合され、基部30aに形成された引き出し電
極321、311が一対の電極パッド45にそれぞれ電
気的に接続され、圧電共振装置が構成されている。
【0054】このような圧電共振子では、長辺方向の寸
法を従来に比べ1/2とすることができるため、圧電共
振子30、ひいては該圧電共振子30を収容した圧電共
振装置の長辺方向の寸法を小型化することができる。
【0055】本発明のさらに他の形態として、図12に
示すような圧電共振子について説明する。この圧電共振
子の圧電基板30は、基部30aの一方側のみに楔部3
0bが形成され、且つ楔部30bの上面のみに傾斜面が
形成され、基部30aの下面と楔部30bの下面は同一
平面とされている。
【0056】圧電基板30の上面のみにベベル加工また
はコンベックス加工(即ち、プラノコンベックス加工)
するには、前述と同様に図3(c)、(d)のように略
短冊形状の水晶からなる基板の一方の主面に略同一形状
のガラス基板31を張り合わせ、ベベル加工またはコン
ベックス加工を施し、その後、圧電基板30からガラス
基板31を取り外すことにより圧電基板30を形成でき
る。
【0057】さらに、その後、図3(e)、(f)に示
すように、長辺方向に略同等の寸法となるように切断す
ることにより、本発明の圧電基板30が得られる。この
ような圧電共振子は、図13に示すように、圧電基板3
0の基部30aが収納容器41の内部底面に接合され、
基部30aに形成された引き出し電極321、311が
一対の電極パッド45にそれぞれ電気的に接続され、圧
電共振装置が構成されている。このような圧電共振子
は、一方の主面に略同一面積のガラス基板31を接着し
た上で、周知のパイプ法によって作製される。即ち、金
属製の円筒容器に研磨剤やメディアなどとともに基板を
収容して密閉し、前記容器を回転駆動させることによ
り、図3(d)に示すように、前記ガラス基板31と張
り合わせた状態で双方の短辺がベベル加工された基板を
得る。この後、図3(e)のように圧電基板30をガラ
ス基板31から外し、さらに、(f)に示すように、長
辺方向に略同等の寸法となるように切断することによ
り、図12〜図13に示すような圧電基板30が得られ
る。
【0058】この際に、圧電基板の傾斜面をつける主面
は一方のみでよく、即ち、傾斜を大きくつけることが必
要になる。このためには、前記円筒容器の径を小さくす
ることになり、ベベル加工やコンベックス加工に要する
時間が短くなり、、従来のように径の大きい場合に比
べ、径が小さい場合は短時間の加工によって傾斜をつけ
ることが可能になる。
【0059】さらに、圧電基板30を長辺方向に略同等
の寸法となるように切断するため、圧電共振子3を収容
した圧電共振装置とした場合、同時に小型化が可能とな
る。即ち、加工時間が短縮でき、同時に小型化が達成で
きるため、生産効率を飛躍的に向上させることができ
る。
【0060】
【発明の効果】本発明では、厚みが先端に向けて次第に
薄くなる楔部に駆動電極を設けることにより、100M
Hz以上の共振周波数とすることができるとともに、圧
電基板は厚みが厚い部分を有するため強度的を高くで
き、また、楔部における駆動電極の形成位置を制御する
ことにより、所望の共振周波数を得ることができる。
【0061】本発明では、厚みが先端に向けて次第に薄
くなる楔部に駆動電極を設けるため、量産性に優れるも
のの比較的加工精度が低い、ベベル加工やコンベックス
加工の機械的研磨により作製された水晶からなる圧電基
板を用いた場合でも、上記したように共振周波数の調整
が容易であるため、厚み縦振動モードや厚み滑り振動モ
ードの基本波を用いた100MHz以上の高周波で共振
可能な水晶からなる圧電共振子を安価に量産することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電共振子の斜視図である。
【図2】図1の側断面図である。
【図3】圧電基板の製法を説明するための説明図であ
る。
【図4】図1の圧電共振子を用いた圧電共振装置の断面
図である。
【図5】本発明の圧電共振子のインピーダンス特性を示
すシミュレーション結果を示す図であり、(a)は最薄
肉部の方向に中心から50μmだけずらした位置に形成
し、(b)は駆動電極を圧電基板の長さ方向中心部に形
成したシミュレーション結果である。
【図6】本発明の他の圧電共振子を示す斜視図である。
【図7】図6の圧電共振子を用いた圧電共振装置の断面
図である。
【図8】本発明のさらに他の圧電共振子を示す斜視図で
ある。
【図9】図8の圧電共振子を用いた圧電共振装置の断面
図である。
【図10】本発明のさらに他の圧電共振子を示す斜視図
である。
【図11】図10の圧電共振子を用いた圧電共振装置の
断面図である。
【図12】本発明のさらに他の圧電共振子を示す斜視図
である。
【図13】図12の圧電共振子を用いた圧電共振装置の
断面図である。
【図14】従来の圧電共振子を示す斜視図である。
【図15】図14の共振周波数調整方法を説明するため
の斜視図である。
【符号の説明】
3・・・圧電共振子 30・・・圧電基板 30b・・・楔部 31、32・・・駆動電極 311、321・・・引き出し電極 41・・・収納容器 45・・・電極パッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機械的研磨により作製され、厚みが先端に
    向けて次第に薄くなる楔部を有する圧電基板と、前記楔
    部の対向する両主面に形成された駆動電極とを具備する
    とともに、基本波における共振周波数が100MHz以
    上であることを特徴とする圧電共振子。
  2. 【請求項2】圧電基板はベベル加工又はコンベックス加
    工により作製されていることを特徴とする請求項1記載
    の圧電共振子。
  3. 【請求項3】駆動電極から楔部の厚みが厚くなる方向に
    引き出された引き出し電極を具備することを特徴とする
    請求項1又は2記載の圧電共振子。
  4. 【請求項4】請求項3記載の圧電共振子を収納容器内に
    収容するとともに、前記圧電共振子の引き出し電極を、
    前記収納容器の底面に形成された電極パッドに導電性接
    着剤で接合してなることを特徴とする圧電共振装置。
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