JP2003218101A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003218101A
JP2003218101A JP2002013125A JP2002013125A JP2003218101A JP 2003218101 A JP2003218101 A JP 2003218101A JP 2002013125 A JP2002013125 A JP 2002013125A JP 2002013125 A JP2002013125 A JP 2002013125A JP 2003218101 A JP2003218101 A JP 2003218101A
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reaction gas
semiconductor substrates
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Kazunori Inoue
和範 井上
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性を犠牲にすることなくCVD膜の面内
均一性を向上させることのできる半導体装置の製造方法
を提供する。 【解決手段】 縦型減圧気相成長装置1は、アウターチ
ューブ2、インナーチューブ3、保持具4、底板5、反
応ガス導入管6および反応ガス排出管7から、主として
構成されている。複数枚のウェハ20を、上下に隣り合
う2枚一組のウェハ20における裏側の面どうしが約
4.76mmで対向するように、かつ、ある一組のウェ
ハ20とその真上あるいは真下に位置すべき別の一組の
ウェハ20との間隔が約9.52mmになるように、保
持具4に載置する。保持具4に載置されたウェハ20
を、所定温度まで加熱されたインナーチューブ3内に配
置する。反応ガス導入管6から所定の反応ガスを導入す
るとともに、反応ガス排出管7からガス排出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関するものであり、さらに詳しくは、半導体基板
(ウェハ)の表面に気相成長により酸化膜を形成して半
導体装置を得る減圧気相成長装置において酸化膜形成用
反応ガスとしてシラン系ガス(SiH4−N2O)を使用
する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造においては、電
極形成やマスクを用いる膜形成など、多くの成膜工程が
あり、それらの実現手段として各種の減圧気相成長装置
が用いられている。図4に、従来の各種減圧気相成長装
置のうち、縦型減圧気相成長装置の模式的構成説明図を
示す。
【0003】図4に示すように、縦型減圧気相成長装置
101は、アウターチューブ102、インナーチューブ
103、保持具104、底板105、反応ガス導入管1
06および反応ガス排出管107から、主として構成さ
れている。反応ガス導入管106はインナーチューブ1
03の内部に連通しており、反応ガス排出管107はア
ウターチューブ102とインナーチューブ103との隙
間に連通している。保持具104は、基台108と、こ
の基台108に設けられた複数本の支柱109と、これ
らの支柱109の上端部および下端部にそれぞれ配置さ
れた上側保持板110aおよび下側保持板110bとか
ら構成されている。
【0004】図5に示すように、それぞれの支柱109
には、内側部分に、複数の保持溝109aが上下に等間
隔で設けられており、これらの保持溝109aを利用し
て、半導体基板としての数十枚のウェハ111をほぼ水
平な状態で上下に棚状に保持するように構成されてい
る。
【0005】このような縦型減圧気相成長装置101
は、次のようにして使用される。まず、底板105の上
に保持具104を配置し、昇降機構(図示略)によっ
て、これらを所定温度に加熱されたインナーチューブ1
03内へ上昇させる。そして、底板105でアウターチ
ューブ102の下部開口を閉塞する。その後、反応ガス
導入管106から所定の反応ガスとしてのシラン系ガス
をインナーチューブ103内へ供給するとともに、この
ガスを反応ガス排出管107から排出する。
【0006】これにより、縦型減圧気相成長装置101
の内部には、図4の矢印で示すようなガスの流れが生
じ、それぞれのウェハ111の表面には所定のCVD膜
が形成される。
【0007】ところで、半導体素子は近年、高集積化さ
れる傾向にあり、その回路パターンが、水平成分だけで
なく垂直成分に対しても微細化されつつあり、基板上に
堆積する膜の厚さ制御もいっそう厳密に行われ、膜の厚
さの面内・面間の均一性を向上させることが重要になり
つつある。
【0008】一例として、シラン系ガスを使用して高温
酸化膜を減圧気相成長させる場合において、縦型減圧気
相成長装置による良好な段差被覆性の利点を生かし、M
OSゲート電極段差部における側壁部分の形成などに縦
型減圧気相成長装置を使用すると、形成されたCVD膜
のウェハ面内・バッチ内におけるばらつきが次工程の異
方性エッチングでのばらつきを誘発し、結果として、半
導体装置の歩留りを低下させるおそれがある。
【0009】一方、前記のような従来の縦型減圧気相成
長装置でCVD膜の形成を行った場合に、成膜の条件や
膜の種類などによっては、成膜がガス供給量に支配され
る供給律速となり、反応ガスの供給しやすさにより膜厚
のばらつきが決定されるという問題があった。
【0010】具体的には、ウェハ111における支柱1
09の周辺部近傍の膜厚が他の部位に比べて薄くなる傾
向を示すことや、ウェハ111における支柱109の周
辺部以外の領域で膜厚が厚くなり、装置内のガス分布が
影響することがあった。
【0011】そこで、このような問題を解決するため、
例えば縦型減圧気相成長装置では、ウェハ111を保持
するための保持具として、ディスクボート型のものを用
いたり、従来のウェハボートでウェハ111の間隔を拡
げたり(4.76mmピッチ→9.52mmピッチ)し
て、膜厚の均一性を確保している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シラン
系ガス(SiH4−N2O)による高温酸化膜の形成にお
いては、SiH4ガスは、約400℃から分解を始め、
約600℃以上で迅速に分解する性質を持っている。N
2Oガスは、約600℃でほぼすべてがO2とN2とに分
解する性質を持っている。このため、700℃から85
0℃付近での減圧気相成長においてガスの種類に特有の
問題点があり、反応ガス導入管106の近傍に該当する
インナーチューブ103の下部領域ではSiH4の熱分
解による反応で律速されるが、インナーチューブ103
の上部へ進むにつれて供給律速となり、バッチ内で膜厚
を均一に制御することが困難であった。
【0013】膜厚のウェハ面内における分布状態として
は、支柱109付近で膜厚が薄くなり、インナーチュー
ブ103内のガス分布が大きく影響するという問題があ
った。
【0014】また、インナーチューブ103の内径Y
も、CVD膜の堆積特性に大きな影響を与えるという問
題があった。すなわち、絞り込みやガス流速の増大など
により膜厚の均一性を向上させることができるが、一般
的な傾向として、インナーチューブ103内が高真空な
状態であるほどCVD膜の面内均一性は向上するもの
の、膜の堆積速度は低下し、生産性の面から最適化が必
要であるという問題があった。
【0015】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、生産性を犠牲にすることな
くCVD膜の面内均一性(膜厚・膜質)を向上させるこ
とのできる半導体装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上端部
が閉鎖状に下端部が開放状に設けられた縦長のアウター
チューブと、このアウターチューブの内部にこれとほぼ
同軸にかつ上端部および下端部が開放状に設けられた縦
長のインナーチューブと、このインナーチューブの下端
部に設けられた底板と、この底板に載置されてインナー
チューブ内で複数枚の半導体基板をそれぞれほぼ水平に
かつ上下方向に並べて保持するための保持棚を有する保
持具と、インナーチューブの下端部に設けられ、インナ
ーチューブ内へ膜形成用反応ガスを導入する導入管と、
アウターチューブの下端部に設けられ、アウターチュー
ブとインナーチューブとの隙間から反応ガスを排出する
排出管とを備えてなる縦型減圧気相成長装置を用いて、
複数枚の半導体基板を上向きに流動する反応ガスに接触
させ、各半導体基板に膜を形成する半導体装置の製造方
法であって、複数枚の半導体基板を保持具により上下方
向に並べて保持するに際して、各半導体基板の表面どう
しおよび裏面どうしがそれぞれ対向するように表裏を交
互に配置し、かつ、表面どうしが対向する間隔を裏面ど
うしが対向する間隔よりも大きくすることを特徴とする
半導体装置の製造方法が提供される。
【0017】この半導体装置の製造方法では、複数枚の
半導体基板は、各半導体基板の表面どうしおよび裏面ど
うしがそれぞれ対向するように表裏が交互に配置され、
かつ、表面どうしが対向する間隔を裏面どうしが対向す
る間隔よりも大きくなるように、これらをほぼ水平に保
持するための保持具に保持される。
【0018】換言すれば、これらの半導体基板は、上下
1枚おきに裏返った(裏側の面を上にした)状態にな
り、かつ、裏返ったある1枚の半導体基板とその真下に
(表側の面を上にして)位置すべき1枚の半導体基板と
の間隔(第2所定間隔)が、裏返ったその1枚の半導体
基板とその真上に(表側の面を上にして)位置すべき1
枚の半導体基板との間隔(第1所定間隔)よりも大きく
なるように、保持具に配置される。
【0019】複数枚の半導体基板をこのように保持具に
配置するには、例えば、次のようにする。
【0020】まず、保持具に、数十段の保持棚部を上下
等間隔に、すなわち、互いに第1所定間隔を置いて設け
ておく。そして、第1段の保持棚部および第2段の保持
棚部に、第1組をなす2枚の半導体基板を裏側の面どう
しが対向するようにそれぞれ配置し、第3段の保持棚部
には半導体基板を配置しないようにし、第4段の保持棚
部および第5段の保持棚部に、第2組をなす次の2枚の
半導体基板を裏側の面どうしが対向するようにそれぞれ
配置し、第6段の保持棚部には半導体基板を配置しない
ようにする。
【0021】このとき、これらの保持棚部が上下等間隔
に、すなわち、互いに第1所定間隔を置いて設けられて
いるので、第2段の保持棚部と第4段の保持棚部との間
隔、すなわち第2所定間隔は、第1所定間隔の2倍にな
っている。従って、第1組をなす2枚の半導体基板と第
2組をなす2枚の半導体基板との間隔(第2所定間
隔)、すなわち、第2段の保持棚部に配置された半導体
基板と第4段の保持棚部に配置された半導体基板との間
隔は、第1組をなす2枚の半導体基板どうしの間隔(第
1所定間隔)よりも大きくされている。
【0022】第7〜12段の保持棚部には、第1〜6段
の保持棚部と同様にして、第3組および第4組をなす次
の4枚の半導体基板を配置する。第13段以降について
も同様にする。
【0023】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
複数枚の半導体基板は、上下に隣り合う2枚一組の半導
体基板における表側どうしの面の間隔(第2所定間隔)
が裏側の面どうしの間隔(第1所定間隔)よりも大きい
状態で保持具に配置されるので、膜(例えば酸化膜)形
成用反応ガスが半導体基板における表側の面(膜が形成
される面)により多く触れることになり、生産性を犠牲
にすることなくCVD膜の面内均一性(膜厚・膜質)を
向上させることができる。
【0024】本発明の半導体装置の製造方法は、複数枚
の半導体基板を保持具により保持するに際して、保持具
をその保持棚部に粗面化処理を施して用いるのが好まし
い。
【0025】このようにした場合には、粗面化処理が施
された保持具の保持棚部とそこに配置された半導体基板
との接触箇所における接触抵抗が増大し、半導体基板が
保持棚部から脱落するおそれが防止される。
【0026】このような粗面化処理としては例えば、鋼
製の小粒子を保持具の保持棚部に一定の速度で多数投射
してその表面を粗くするショットブラスト処理あるい
は、保持具の保持棚部を酸やアルカリなどの溶液中に浸
してその表面を粗くする化学エッチング処理が好適に用
いられる。
【0027】これらのショットブラスト処理あるいは化
学エッチング処理を用いると、簡単にかつ低コストで、
保持具の保持棚部に粗面化処理を施すことができる。
【0028】本発明の半導体装置の製造方法は、複数枚
の半導体基板を保持具により保持するに際して、半導体
基板を1枚ずつ保持し、その半導体基板の表裏を交互に
反転させ、その半導体基板を保持具まで移送して載置す
る基板移載装置を用いるのがいっそう好ましい。
【0029】このような基板移送装置を用いると、複数
枚の半導体基板を1枚ずつ、表あるいは裏を上にして確
実に保持具に載置することが可能になり、半導体装置製
造の効率化を図ることができる。
【0030】本発明の半導体装置の製造方法は、複数枚
の半導体基板を上向きに流動する反応ガスに接触させる
に際して、反応ガスを、インナーチューブの内径を上向
きに段階的にあるいは連続状に絞って加速させるのがい
っそう好ましい。
【0031】このように構成した場合には、インナーチ
ューブ内の上部における反応ガスの流速が上がり、CV
D膜の面内均一性をいっそう向上させることができる。
【0032】本発明の半導体装置の製造方法は、前記底
板に、前記インナーチューブに連通する上方開口部の設
けられた周壁を形成するとともに、この周壁に、パージ
用ガス導入口を複数箇所、周壁内側のランダム方向へ向
けて設けるのがいっそう好ましい。
【0033】底板の周壁をこのように構成した場合に
は、複数枚の半導体基板の間に滞留する空気溜まりが、
周壁のパージ用ガス導入口からインナーチューブ内へ流
入したパージ用ガスにより除去されて、自然酸化膜の成
長が抑制される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る1つの実施の
形態を図面に基づいて説明する。なお、これによって本
発明が限定されるものではない。
【0035】図1は、本発明の化学気相成長膜の形成方
法を縦型減圧気相成長装置による半導体基板への膜形成
に適用した一例の概要を模式的に示すものである。
【0036】縦型減圧気相成長装置1は、アウターチュ
ーブ2、インナーチューブ3、保持具4、底板5、反応
ガス導入管6および反応ガス排出管7から、主として構
成されている。
【0037】すなわち、縦型減圧気相成長装置1は、上
端部が閉鎖状に下端部が開放状に設けられた縦長のアウ
ターチューブ2と、このアウターチューブ2の内部にこ
れとほぼ同軸にかつ上端部および下端部が開放状に設け
られた縦長のインナーチューブ3と、このインナーチュ
ーブ3の下端部を開放/閉鎖するように昇降可能に設け
られた底板5と、この底板5に載置されてインナーチュ
ーブ3内で複数枚の半導体基板としての円形ウェハ20
(直径が約150mm)のそれぞれをほぼ水平に保持す
る保持具4と、インナーチューブ3の下端部に設けら
れ、インナーチューブ3内へ酸化膜形成用反応ガスを導
入する導入管6と、アウターチューブ2の下端部に設け
られ、アウターチューブ2とインナーチューブ3との隙
間から反応ガスを排出する排出管7とを備えてなる。
【0038】反応ガス導入管6はインナーチューブ3の
内部に連通しており、反応ガス排出管7はアウターチュ
ーブ2とインナーチューブ3との隙間に連通している。
【0039】インナーチューブ3は、その内径が、下端
部側から上端部側へ向けて2段階に小さくされている
(図1参照)。
【0040】底板5は、インナーチューブ3に連通する
上方開口部の設けられた周壁5aを備えてなるととも
に、この周壁5aに、パージ用ガス導入口(図示略)が
複数箇所、周壁内側のランダム方向へ向けて設けられて
いる。
【0041】保持具4は、耐熱性に優れ、発塵やアウト
ガスの少ない石英、SiCなどから作られ、基台8と、
この基台8に設けられた複数本の支柱(ボート支柱)9
と、これらの支柱9の上端部および下端部にそれぞれ配
置された上側保持板10aおよび下側保持板10bと、
支柱9を利用して上下等間隔に、すなわち、互いに第1
所定間隔(本例では約4.76mm)を置いて設けられ
た数十段の保持棚部11とから構成されている。
【0042】それぞれの保持棚部11は、図3(a)に
示すように平面形状がほぼ半円弧状であり、図3(b)
に示すように垂直断面形状がほぼL字状であり、各ウェ
ハ20の縁部のほぼ半分が一定幅だけ(本例では約3.
0mm)載置される載置部11aと、この載置部11a
の上側に段状に連なりウェハ20の載置位置を決める位
置決め部11bとからなる。載置部11aの上面から位
置決め部11bの上面までの距離は、各ウェハ20の厚
さ(本例では約0.625mm)にほぼ等しくなるよう
に決められている。
【0043】載置部11aの上面は、ショットブラスト
処理あるいは化学エッチング処理により、粗面化処理が
施されている。
【0044】複数枚のウェハ20は、上下に隣り合う2
枚一組のウェハ20における裏側の面どうしが第1所定
間隔で対向するように、かつ、ある一組のウェハ20と
その真上あるいは真下に位置すべき別の一組のウェハ2
0との間隔が前記第1所定間隔よりも大きい第2所定間
隔(本例では約9.52mm)になるように、保持具4
に配置される。
【0045】すなわち、これらのウェハ20は、上下1
枚おきに裏返った(裏側の面を上にした)状態になり、
かつ、裏返ったある1枚のウェハ20とその真下に(表
側の面を上にして)位置すべき1枚のウェハ20との間
隔(第2所定間隔)が、裏返ったその1枚のウェハ20
とその真上に(表側の面を上にして)位置すべき1枚の
ウェハ20との間隔(第1所定間隔)よりも大きくなる
ように、保持具4に配置される。
【0046】複数枚のウェハ20をこのように保持具4
に配置するには次のようにする。
【0047】保持具4における第1段の保持棚部11お
よび第2段の保持棚部11に、第1組をなす2枚のウェ
ハ20を裏側の面どうしが対向するようにそれぞれ配置
し、第3段の保持棚部11にはウェハ20を配置しない
ようにし、第4段の保持棚部11および第5段の保持棚
部11に、第2組をなす次の2枚のウェハ20を裏側の
面どうしが対向するようにそれぞれ配置し、第6段の保
持棚部11にはウェハ20を配置しないようにする。
【0048】このとき、これらの保持棚部11が上下等
間隔に、すなわち、互いに第1所定間隔(本例では前記
のように約4.76mm)を置いて設けられているの
で、第2段の保持棚部11と第4段の保持棚部11との
間隔、すなわち第2所定間隔は、第1所定間隔の2倍
(本例では前記のように約9.52mm)になってい
る。
【0049】第7〜12段の保持棚部11には、第1〜
6段の保持棚部11と同様にして、第3組および第4組
をなす次の4枚のウェハ20を配置する。第13段以降
についても同様にする。
【0050】このようなウェハ20の保持棚部11への
配置は、ウェハ移載装置(図示略)によって行われた。
すなわち、このウェハ移載装置は、ウェハ20を1枚ず
つ保持し、保持したウェハ20を表側の面あるいは裏側
の面が真上あるいは真下に向くように回動させ、そのウ
ェハ20を保持具4の保持棚部11まで移送して載置す
ることのできるものである。
【0051】次に、この縦型減圧気相成長装置1を用い
てウェハ20に酸化膜を形成する方法について説明す
る。
【0052】保持具4を縦型減圧気相成長装置1の底部
に位置する昇降可能な底板5の上に配置し、この底板5
を昇降機構(図示略)によって上昇させ、保持具4に載
置された半導体基板20を、所定温度まで加熱されたイ
ンナーチューブ3内に配置する。
【0053】その後、反応ガス導入管6から所定の原料
ガスであるSiH4およびN2Oを導入するとともに、反
応ガス排出管7からガス排出を行う。このとき、アウタ
ーチューブ2およびインナーチューブ3の内部を所定の
減圧下(0.6Torr)に維持し、かつ、アウターチ
ューブ2およびインナーチューブ3の内部温度が充分安
定するまで少なくとも60分待ち、その後、前記原料ガ
スをSiH4に対してN2Oを40倍から60倍の範囲に
設定し、導入する。これにより、減圧気相成長が開始す
る。
【0054】気相成長の温度設定範囲は、800℃から
850℃までの間で少なくとも3点に分割された独立制
御加熱機構により設定する。
【0055】以下、本発明に至るまでの実験結果と対比
させて説明する。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示すように、CVD膜の均一性は、
ウェハ20どうしの間隔に依存し、この間隔が大きいほ
ど、ウェハ20の面内均一性が向上する。また、表記は
しないが、この間隔が大きいほど、成長速度も速くな
る。ウェハ20の端面部での反応ガスの流速が、ウェハ
20の中心部よりも大きく、反応が供給律速であること
を考慮した場合、膜厚のウェハ20端面部での増加には
ガス流分布が影響しており、ウェハ20の間隔を広げる
ことで面内分布が向上する。ウェハ20どうしの間隔は
広い方がよい。
【0058】
【表2】
【0059】表2に示すように、CVD膜厚について
は、インナーチューブ3の内面とウェハ20の端との距
離を小さくすることで、面内均一性が向上する。
【0060】
【表3】
【0061】表3は、CVD膜厚均一性の、図2に示す
ウェハ20の端からボート支柱9までの距離Wに対する
依存度を示したものである。この距離Wを大きくとるこ
とで、支柱9の近傍における膜厚の落ち込みを改善する
ことができるが、反面、インナーチューブ3の内面とウ
ェハ20の端との間隔が狭くなる。そこで、設備(底板
5)の昇降動作や処理中の保持具4の回転動作における
信頼性を確保する上で、本例ではWを3mmに設定して
いる。
【0062】図6のグラフは、この縦型減圧気相成長装
置1においてボート支柱9の影響を可能な限り排除した
場合のウェハ20上に形成されたCVD膜の膜厚分布A
と、図5に示した従来方法によりウェハ上に形成された
CVD膜の膜厚分布Bとの違いを、比較して示すもので
ある。なお、このグラフにおいて、縦軸は膜厚を示し、
横軸は、ウェハ20あるいはウェハの測定位置を、ウェ
ハ20あるいはウェハの中心を通る直線TS上の位置で
示す。
【0063】以上からシラン系高温酸化膜を減圧気相成
長法で製造する場合において、ウェハ20どうしの間隔
を量産性が犠牲にならない範囲内で可能な限り広くし、
また、インナーチューブ3の内径あるいは断面積を可能
な限り小さくし、さらに、ウェハ20の端と支柱9との
距離を可能な限り大きくすることが、CVD膜厚の均一
性を向上させる手段として有効である。
【0064】ウェハ20の保持具4へのセットは、前記
ウェハ移載装置がウェハ20を180度反転させる機構
を有していることで、CVD膜成長面の間隔を広くとる
ことができ、反応ガスのウェハ20への導入を容易にさ
せる。また、複数枚のウェハ20を同一方向に向けて配
置しそれらの間隔を広く設定するよりも、表−表、裏−
裏と交互に配置することにより、バッチ式処理の生産性
を向上させることを目的としている。本例では、前記の
ように、ウェハ20の裏−裏面間隔を約4.76mm
に、表−表面間隔を約9.52mmにしている。
【0065】ウェハ20の保持具4への移送・載置は、
前記ウェハ移載装置によって自動的に行われる。すなわ
ち、ウェハ20を真空機構で前記ウェハ移載装置に吸着
させ、あらかじめ設定しておいたウェハ20間隔で同一
面(表面あるいは裏面)になるウェハ20をすべて自動
的に連続移載した後に、反対面(裏面あるいは表面)に
なるウェハ20をすべて自動的に連続移載することによ
り、行われる。
【0066】この場合、ウェハ20の表面を上向きにし
て移送する条件と、ウェハ20の表面を下向きにして、
すなわち180度反転させた後に移送する条件との2通
りについて、あらかじめ原点を設定することにより実施
される。
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】表4および表5は、CVD膜厚と屈折率と
のバッチ内での関係を示したものである。インナーチュ
ーブ3の内径あるいは断面積を小さくすると、供給律速
状態を維持しつつ、ガス流速を上げることが可能にな
り、膜の成長速度は低下するが、熱酸化膜により近い膜
質を実現することができ、バッチ内でCVD膜質の均衡
が保たれて膜厚の均一性の向上が測れる結果、屈折率の
バラツキを減少させることができる。さらに、インナー
チューブ3の内径あるいは断面積を変化させることで、
より均一なバッチ内分布を実現することができる。
【0070】図1は、本例に基づく縦型減圧気相成長装
置1の構成説明図であり、インナーチューブ3の内径を
上方側でφ185mmからφ180mmに絞り込んだ例
を示している。インナーチューブ3の内径をこのように
絞り込んだ結果、表6に示すように、膜厚と屈折率とを
均一に加工することにより、エッチング分布の向上も実
現することが可能になる。
【0071】
【表6】
【0072】もともと減圧気相成長が困難であるシラン
系高温酸化膜を減圧気相成長法で使用する目的は、デバ
イスの段差部分、例えばゲート形成部分の段差などにお
ける被覆性に優れていることや、堆積したCVD膜の耐
圧性が優れていることなどの利点を有するからである。
【0073】本発明により形成したCVD膜の膜厚と屈
折率とが均一であるということは、次工程であるエッチ
ング加工工程においてもゲート側壁部分の形状が安定
し、ソース、ドレイン形成部を安定的に加工することが
できることを意味する。
【0074】
【発明の効果】請求項1に係る半導体装置の製造方法に
あっては、複数枚の半導体基板は、各半導体基板の表面
どうしおよび裏面どうしがそれぞれ対向するように表裏
が交互に配置され、かつ、表面どうしが対向する間隔を
裏面どうしが対向する間隔よりも大きくなるように、こ
れらをほぼ水平に保持するための保持具に保持されるの
で、膜形成用反応ガスが半導体基板における表側の面
(膜が形成される面)により多く触れることになり、生
産性を犠牲にすることなくCVD膜の面内均一性(膜厚
・膜質)を向上させることができる。
【0075】請求項2に係る半導体装置の製造方法にあ
っては、複数枚の半導体基板を保持具により保持するに
際して、保持具をその保持棚部に粗面化処理を施して用
いるので、粗面化処理の施された保持具の保持棚部とそ
こに配置された半導体基板との接触箇所における接触抵
抗が増大し、半導体基板が保持棚部から脱落するおそれ
が防止される。
【0076】請求項3に係る半導体装置の製造方法にあ
っては、前記粗面化処理がショットブラスト処理あるい
は化学エッチング処理であるので、簡単にかつ低コスト
で、保持具の保持棚部に粗面化処理を施すことができ
る。
【0077】請求項4に係る半導体装置の製造方法にあ
っては、複数枚の半導体基板を保持具により保持するに
際して、半導体基板を1枚ずつ保持し、その半導体基板
の表裏を交互に反転させ、その半導体基板を保持具まで
移送して載置する基板移載装置を用いるので、複数枚の
半導体基板を1枚ずつ、表あるいは裏を上にして確実に
保持具に載置することが可能になり、半導体装置製造の
効率化を図ることができる。
【0078】請求項5に係る半導体装置の製造方法にあ
っては、複数枚の半導体基板を上向きに流動する反応ガ
スに接触させるに際して、反応ガスを、インナーチュー
ブの内径を上向きに段階的にあるいは連続状に絞って加
速させるので、インナーチューブ内の上部における反応
ガスの流速が上がり、CVD膜の面内均一性をいっそう
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における1つの実施の形態に係
る縦型減圧気相成長装置の構成説明図である。
【図2】図2は、図1の縦型減圧気相成長装置における
保持具の保持棚部を示す縦断面図である。
【図3】図3(a)は、図2の保持棚部の平面図であ
る。図3(b)は、図2の保持棚部のX−X’線に沿う
断面図である。
【図4】図4は、従来の縦型減圧気相成長装置の構成説
明図である。
【図5】図5は、図4の縦型減圧気相成長装置における
支柱の保持溝を示す縦断面図である。
【図6】図6は、図1の縦型減圧気相成長装置により形
成されたCVD膜の膜厚分布と、図4の縦型減圧気相成
長装置により形成されたCVD膜の膜厚分布とを比較す
るためのグラフである。
【図7】図7は、図1の縦型減圧気相成長装置によりC
VD膜をゲート電極側壁部分へ形成した例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 縦型減圧気相成長装置 2 アウターチューブ 3 インナーチューブ 4 保持具 5 底板 6 反応ガス導入管 7 反応ガス排出管 8 基台 9 支柱 10a 上側保持板 10b 下側保持板 11 保持棚部 20 ウェハ(半導体基板)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部が閉鎖状に下端部が開放状に設け
    られた縦長のアウターチューブと、このアウターチュー
    ブの内部にこれとほぼ同軸にかつ上端部および下端部が
    開放状に設けられた縦長のインナーチューブと、このイ
    ンナーチューブの下端部に設けられた底板と、この底板
    に載置されてインナーチューブ内で複数枚の半導体基板
    をそれぞれほぼ水平にかつ上下方向に並べて保持するた
    めの保持棚部を有する保持具と、インナーチューブの下
    端部に設けられ、インナーチューブ内へ膜形成用反応ガ
    スを導入する導入管と、アウターチューブの下端部に設
    けられ、アウターチューブとインナーチューブとの隙間
    から反応ガスを排出する排出管とを備えてなる縦型減圧
    気相成長装置を用いて、複数枚の半導体基板を上向きに
    流動する反応ガスに接触させ、各半導体基板に膜を形成
    する半導体装置の製造方法であって、 複数枚の半導体基板を保持具により上下方向に並べて保
    持するに際して、各半導体基板の表面どうしおよび裏面
    どうしがそれぞれ対向するように表裏を交互に配置し、
    かつ、表面どうしが対向する間隔を裏面どうしが対向す
    る間隔よりも大きくすることを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 複数枚の半導体基板を保持具により保持
    するに際して、保持具をその保持棚部に粗面化処理を施
    して用いることを特徴とする請求項1に記載の半導体装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粗面化処理が、ショットブラスト処
    理あるいは化学エッチング処理であることを特徴とする
    請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 複数枚の半導体基板を保持具により保持
    するに際して、半導体基板を1枚ずつ保持し、その半導
    体基板の表裏を交互に反転させ、その半導体基板を保持
    具まで移送して載置する基板移載装置を用いることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数枚の半導体基板を上向きに流動する
    反応ガスに接触させるに際して、反応ガスを、インナー
    チューブの内径を上向きに段階的にあるいは連続状に絞
    って加速させることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1つに記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8435353B2 (en) 2010-06-11 2013-05-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Thin film forming apparatus and method
JP2016502753A (ja) * 2012-11-01 2016-01-28 ユ−ジーン テクノロジー カンパニー.リミテッド パージチャンバー及びそれを具備する基板処理装置
JPWO2020188857A1 (ja) * 2019-03-20 2020-09-24

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