JP2003217480A - カラー陰極線管 - Google Patents
カラー陰極線管Info
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- JP2003217480A JP2003217480A JP2002017072A JP2002017072A JP2003217480A JP 2003217480 A JP2003217480 A JP 2003217480A JP 2002017072 A JP2002017072 A JP 2002017072A JP 2002017072 A JP2002017072 A JP 2002017072A JP 2003217480 A JP2003217480 A JP 2003217480A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フェ−ス部の反射を軽減して二重映像及び多
重反射を抑制し、色純度の優れた高精細のカラー陰極線
管を提供する。 【解決手段】 パネル1のフェ−ス部外表面1a2 に反
射防止/帯電防止の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収
膜1cを持つカラ−陰極線管で、この外側光吸収膜1c
を構成する多層膜の一つの下層膜33を屈折率の異なる
複数の微粒子34、35で第1層膜31と第2層膜に分
けて形成し、屈折率の高い方の微粒子34の第1層膜3
1をフェ−ス部外表面1a2 側に配置し、外側光吸収膜
1cの裏面1c2 の視感反射率の低減を図った。
重反射を抑制し、色純度の優れた高精細のカラー陰極線
管を提供する。 【解決手段】 パネル1のフェ−ス部外表面1a2 に反
射防止/帯電防止の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収
膜1cを持つカラ−陰極線管で、この外側光吸収膜1c
を構成する多層膜の一つの下層膜33を屈折率の異なる
複数の微粒子34、35で第1層膜31と第2層膜に分
けて形成し、屈折率の高い方の微粒子34の第1層膜3
1をフェ−ス部外表面1a2 側に配置し、外側光吸収膜
1cの裏面1c2 の視感反射率の低減を図った。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
係り、特にパネルフェ−ス部外表面に反射防止/帯電防
止の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収膜を備えた高精
細のカラー陰極線管に関する。
係り、特にパネルフェ−ス部外表面に反射防止/帯電防
止の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収膜を備えた高精
細のカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ受像機の映像管やパソコン等のモ
ニター管として、パネルフェ−ス部外表面に反射防止/
帯電防止の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収膜を備え
た高精細のカラー陰極線管が広く採用されるようになっ
ている。
ニター管として、パネルフェ−ス部外表面に反射防止/
帯電防止の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収膜を備え
た高精細のカラー陰極線管が広く採用されるようになっ
ている。
【0003】図9は従来の平面パネル型で外側光吸収膜
を備えた高精細のカラー陰極線管の構造例を説明する概
略断面図である。このカラー陰極線管は、内面に蛍光体
を備えたパネル1と、このパネル1と連接されたファン
ネル3とで真空外囲器の一部を構成している。
を備えた高精細のカラー陰極線管の構造例を説明する概
略断面図である。このカラー陰極線管は、内面に蛍光体
を備えたパネル1と、このパネル1と連接されたファン
ネル3とで真空外囲器の一部を構成している。
【0004】パネル1はフェ−ス部1aとこのフェ−ス
部1aの周縁に略垂直に立ち上がる側壁部1bを有しこ
の側壁部1bで囲まれた前記フェ−ス部内表面1a1に
は一般に赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体
をドット状あるいはストライプ状に塗布してなる蛍光体
層4を有し、この蛍光体層4に近接して色選択電極であ
るシャドウマスク(以下、色選択電極をシャドウマスク
として説明する)5が配置されている。一方、パネル1
の外表面1a2には反射防止/帯電防止の機能を持つ外
側光吸収膜1cが塗布されている。
部1aの周縁に略垂直に立ち上がる側壁部1bを有しこ
の側壁部1bで囲まれた前記フェ−ス部内表面1a1に
は一般に赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体
をドット状あるいはストライプ状に塗布してなる蛍光体
層4を有し、この蛍光体層4に近接して色選択電極であ
るシャドウマスク(以下、色選択電極をシャドウマスク
として説明する)5が配置されている。一方、パネル1
の外表面1a2には反射防止/帯電防止の機能を持つ外
側光吸収膜1cが塗布されている。
【0005】シャドウマスク5はプレス成形した自立形
状保持型であり、その周辺をマスクフレーム6に溶接
し、パネル1の側壁部1b内壁に植立したスタッドピン
8に懸架スプリング7を介して懸架支持される。この種
のカラー陰極線管は、例えば特開2001−10198
4号公報等にも開示されているように、製造コスト、作
り易さの点等から、そのパネルのフェース部の外表面1
a2を大きな曲率半径(等価曲率半径)すなわち平面に
近いものとし、蛍光体層を形成する内表面1a1は外表
面1a2側から表示画面を見たときに表示画像のフラッ
ト感を損なわない程度に、比較的小さい曲率半径(同
上)としているものがある。
状保持型であり、その周辺をマスクフレーム6に溶接
し、パネル1の側壁部1b内壁に植立したスタッドピン
8に懸架スプリング7を介して懸架支持される。この種
のカラー陰極線管は、例えば特開2001−10198
4号公報等にも開示されているように、製造コスト、作
り易さの点等から、そのパネルのフェース部の外表面1
a2を大きな曲率半径(等価曲率半径)すなわち平面に
近いものとし、蛍光体層を形成する内表面1a1は外表
面1a2側から表示画面を見たときに表示画像のフラッ
ト感を損なわない程度に、比較的小さい曲率半径(同
上)としているものがある。
【0006】図9に示したこの種のカラー陰極線管で
は、特にパネル1のフェース部1aの中央部と周辺部と
では厚さが異なり、周辺部が中央部より厚くなってい
る。そのため、パネルに入射した外光L1が外表面1a
2で反射すると共に、内表面1a1で反射した反射光L
2が外面から出射して画像が見難くなる。さらに、内面
反射を伴う多重反射L3も起こる。また、パネル1のフ
ェース部1aの中央部と周辺部とで光の透過率が異なる
ため、蛍光体層4から出射する光L4の強度が異り、周
辺で画像の明るさが低下する。なお、、パネル1の外表
面1a2での反射は反射防止/帯電防止層である外側光
吸収膜1cで抑制されるが、しかし外面反射も完全に防
止できるものではない。
は、特にパネル1のフェース部1aの中央部と周辺部と
では厚さが異なり、周辺部が中央部より厚くなってい
る。そのため、パネルに入射した外光L1が外表面1a
2で反射すると共に、内表面1a1で反射した反射光L
2が外面から出射して画像が見難くなる。さらに、内面
反射を伴う多重反射L3も起こる。また、パネル1のフ
ェース部1aの中央部と周辺部とで光の透過率が異なる
ため、蛍光体層4から出射する光L4の強度が異り、周
辺で画像の明るさが低下する。なお、、パネル1の外表
面1a2での反射は反射防止/帯電防止層である外側光
吸収膜1cで抑制されるが、しかし外面反射も完全に防
止できるものではない。
【0007】外面の反射を抑制するために、従来から反
射防止膜を形成することが知られている。特開平4−3
45737号公報に開示された陰極線管では、パネルの
内表面と蛍光体層の間に光選択吸収層を設けている。こ
の光選択吸収層は、有機化合物、または無機化合物の顔
料または染料からなる2種以上の物質の混合物で、その
顔料の粒径は1.0μm以下であって、2つ以上の分光
吸収ピークを有する。
射防止膜を形成することが知られている。特開平4−3
45737号公報に開示された陰極線管では、パネルの
内表面と蛍光体層の間に光選択吸収層を設けている。こ
の光選択吸収層は、有機化合物、または無機化合物の顔
料または染料からなる2種以上の物質の混合物で、その
顔料の粒径は1.0μm以下であって、2つ以上の分光
吸収ピークを有する。
【0008】又、パネル外表面には導電性物質とバイン
ダーの混合層、あるいはパネルを構成するガラスよりも
低い屈折率の単層反射防止膜、または2乃至4層の屈折
率が異なる層で構成した多層反射防止膜、もしくはこの
多層反射防止膜中にATOやITO等の導電性微粒子を
混合した膜を形成する技術も開示されている。
ダーの混合層、あるいはパネルを構成するガラスよりも
低い屈折率の単層反射防止膜、または2乃至4層の屈折
率が異なる層で構成した多層反射防止膜、もしくはこの
多層反射防止膜中にATOやITO等の導電性微粒子を
混合した膜を形成する技術も開示されている。
【0009】又、パネルの光透過率を一様にするために
パネル外面に着色剤を塗布し、その密度を中央で高く、
周辺で低くした陰極線管が特開平5−182604号公
報に開示されている。この公報に開示の発明では、着色
剤をシリカのバインダーに混合してパネル外面にスプレ
ー塗布し、その上にさらに着色剤を添加しない導電剤を
スプレーして表面に凹凸を形成している。この表面凹凸
による光沢度(グロス値)は塗布液に加えるエチレング
リコールの添加量を変えることで調整している。
パネル外面に着色剤を塗布し、その密度を中央で高く、
周辺で低くした陰極線管が特開平5−182604号公
報に開示されている。この公報に開示の発明では、着色
剤をシリカのバインダーに混合してパネル外面にスプレ
ー塗布し、その上にさらに着色剤を添加しない導電剤を
スプレーして表面に凹凸を形成している。この表面凹凸
による光沢度(グロス値)は塗布液に加えるエチレング
リコールの添加量を変えることで調整している。
【0010】さらに、米国特許第4815821号明細
書に開示の発明では、カラー陰極線管のパネル内表面に
接してパネルガラスよりも高い屈折率の第1透明層を設
け、その上に不透明のパターン(光吸収マトリクス:ブ
ラックマトリクス(BM))を形成し、さらにその上に
第1透明層よりも小さい屈折率の第2透明層を形成して
いる。第1透明層の屈折率は1.7乃至2.0で、各透
明層の膜厚を可視光の波長の1/4としてある。
書に開示の発明では、カラー陰極線管のパネル内表面に
接してパネルガラスよりも高い屈折率の第1透明層を設
け、その上に不透明のパターン(光吸収マトリクス:ブ
ラックマトリクス(BM))を形成し、さらにその上に
第1透明層よりも小さい屈折率の第2透明層を形成して
いる。第1透明層の屈折率は1.7乃至2.0で、各透
明層の膜厚を可視光の波長の1/4としてある。
【0011】又、特開平10−162756号公報に
は、カラー陰極線管のパネル外表面に、還元、析出され
たAg微粒子を表面に被着した高屈折率のTiO2 微粒
子と各種色素とを混合して形成した第一層と、この第一
層上に被着されたSiO2 と前記各種色素とを混合した
第二層とを備えた構成の外側光吸収膜を具備し、低反射
及び低抵抗の状態のままで波長選択吸収効果の高い高精
細のブラウン管が開示されている。
は、カラー陰極線管のパネル外表面に、還元、析出され
たAg微粒子を表面に被着した高屈折率のTiO2 微粒
子と各種色素とを混合して形成した第一層と、この第一
層上に被着されたSiO2 と前記各種色素とを混合した
第二層とを備えた構成の外側光吸収膜を具備し、低反射
及び低抵抗の状態のままで波長選択吸収効果の高い高精
細のブラウン管が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、平面
パネル型のカラー陰極線管ではパネル内外面の各曲率半
径を適性値としてフラット感と管球(真空外囲器)の作
り易さとを両立させることが必要となる。しかしなが
ら、このような平面パネル型のカラー陰極線管では、パ
ネル内面と外面とに大きな曲率差を付加することにな
り、パネルの中央部と周辺部に肉厚差が生じ、パネル中
央部と周辺部の表示画像の明るさが大きく異なることに
よる表示品質の劣化を解消することが1つの課題となっ
ている。
パネル型のカラー陰極線管ではパネル内外面の各曲率半
径を適性値としてフラット感と管球(真空外囲器)の作
り易さとを両立させることが必要となる。しかしなが
ら、このような平面パネル型のカラー陰極線管では、パ
ネル内面と外面とに大きな曲率差を付加することにな
り、パネルの中央部と周辺部に肉厚差が生じ、パネル中
央部と周辺部の表示画像の明るさが大きく異なることに
よる表示品質の劣化を解消することが1つの課題となっ
ている。
【0013】このような明るさの相違を多少でも軽減す
るために、パネルのガラス材料を変更して光透過率の高
いパネルを用いることが提案されている。ところがこの
手法は、パネル全体の光透過率が上昇するために、表示
画像のコントラストが低下し、蛍光体から発する光のパ
ネルの内外表面での多重反射をガラス材料で吸収減衰さ
せる抑制効果が少なくなり、色純度の低下を招く恐れが
ある。
るために、パネルのガラス材料を変更して光透過率の高
いパネルを用いることが提案されている。ところがこの
手法は、パネル全体の光透過率が上昇するために、表示
画像のコントラストが低下し、蛍光体から発する光のパ
ネルの内外表面での多重反射をガラス材料で吸収減衰さ
せる抑制効果が少なくなり、色純度の低下を招く恐れが
ある。
【0014】図10は前記図9に示す従来のカラー陰極
線管の蛍光面の要部を拡大して示す模式断面図で、図9
と同一参照符号は同一部分に対応する。図10におい
て、パネル1の外表面1a2 に形成された外側光吸収膜
1cは、還元、析出されたAg微粒子21を表面に被着
した高屈折率のTiO2 微粒子22及び各種色素(図示
せず)とを混合して形成した下層膜23と、この下層膜
23上に被着されたSiO2 と前記各種色素とを混合し
た上層膜24とを備えた構成となっている。
線管の蛍光面の要部を拡大して示す模式断面図で、図9
と同一参照符号は同一部分に対応する。図10におい
て、パネル1の外表面1a2 に形成された外側光吸収膜
1cは、還元、析出されたAg微粒子21を表面に被着
した高屈折率のTiO2 微粒子22及び各種色素(図示
せず)とを混合して形成した下層膜23と、この下層膜
23上に被着されたSiO2 と前記各種色素とを混合し
た上層膜24とを備えた構成となっている。
【0015】又、1c1 は外側光吸収膜1cの表面で、
この表面1c1 は外部に露呈している。更に、1c2 は
外側光吸収膜1cの裏面で、この裏面1c2 は前記パネ
ル1の外表面1a2 に接している。
この表面1c1 は外部に露呈している。更に、1c2 は
外側光吸収膜1cの裏面で、この裏面1c2 は前記パネ
ル1の外表面1a2 に接している。
【0016】図11及び図12は図10に示す構成にお
ける外側光吸収膜1cの表面1c1と裏面1c2 の可視
光域(400〜700nm)における分光反射率を示す
もので、図11は下層膜23としてTiO2 微粒子と還
元、析出されたAu/Ag/Pd微粒子からなり、膜厚
が70〜150nmのものを、又図12は下層膜23と
してTiO2 微粒子と還元、析出されたAg/Pd微粒
子からなり、膜厚が70〜150nmのものを夫れ夫れ
用い、上層膜24は両者共にSiO2 膜からなり、膜厚
が60〜130nmとしたものである。
ける外側光吸収膜1cの表面1c1と裏面1c2 の可視
光域(400〜700nm)における分光反射率を示す
もので、図11は下層膜23としてTiO2 微粒子と還
元、析出されたAu/Ag/Pd微粒子からなり、膜厚
が70〜150nmのものを、又図12は下層膜23と
してTiO2 微粒子と還元、析出されたAg/Pd微粒
子からなり、膜厚が70〜150nmのものを夫れ夫れ
用い、上層膜24は両者共にSiO2 膜からなり、膜厚
が60〜130nmとしたものである。
【0017】この図11及び図12から明らかなよう
に、下層膜23と上層膜24との干渉作用により外側光
吸収膜1cの表面1c1側の反射率、すなわち表面反射
率はカラー陰極線管の映視像面として実用上問題の無い
値迄十分小さくなる。
に、下層膜23と上層膜24との干渉作用により外側光
吸収膜1cの表面1c1側の反射率、すなわち表面反射
率はカラー陰極線管の映視像面として実用上問題の無い
値迄十分小さくなる。
【0018】一方、これに反して外側光吸収膜1cの裏
面1c2 側の反射率、すなわち裏面反射率は4〜10%
と大きくなり、これに伴い色純度の劣化と高精細化パタ
ーンの視認性低下問題が発生する。すなわち、この種の
カラー陰極線管では前述した様に映視像面の明るさの均
一性を求めてパネルは光透過率の高い特性が求められて
いる。
面1c2 側の反射率、すなわち裏面反射率は4〜10%
と大きくなり、これに伴い色純度の劣化と高精細化パタ
ーンの視認性低下問題が発生する。すなわち、この種の
カラー陰極線管では前述した様に映視像面の明るさの均
一性を求めてパネルは光透過率の高い特性が求められて
いる。
【0019】しかしながら、この様な光透過率の高いパ
ネルでは蛍光体から発する光が外側光吸収膜1cの裏面
1c2で反射され、この反射光が更に前記パネル1の内
表面1a1及び蛍光体層4で反射されるので、映視像面
には蛍光体層4からの直接光による映像と、反射光によ
る位置ずれした映像とが同時に映し出され、映像が二重
に見えたり、多重反射によるハレ−ションが発生し、色
純度の劣化と高精細化パターンの視認性低下問題が発生
する。
ネルでは蛍光体から発する光が外側光吸収膜1cの裏面
1c2で反射され、この反射光が更に前記パネル1の内
表面1a1及び蛍光体層4で反射されるので、映視像面
には蛍光体層4からの直接光による映像と、反射光によ
る位置ずれした映像とが同時に映し出され、映像が二重
に見えたり、多重反射によるハレ−ションが発生し、色
純度の劣化と高精細化パターンの視認性低下問題が発生
する。
【0020】この様に、従来技術においては外側光吸収
膜の裏面反射については何ら対策が無されておらず、そ
の解決が求められている。そしてさらに、近年のエルゴ
ノミックスに対する要求は厳しく、不要電磁輻射の抑制
と外光の反射防止機能を保持することがこの種の陰極線
管を含めたディスプレイデバイスに対して要求されてい
るので、これも満足しなければならない。本発明の目的
は、上記従来技術の課題を解決して、フラット感が良好
で、コントラスト、色純度に優れ、且つ精細度の高いカ
ラー陰極線管を提供することにある。
膜の裏面反射については何ら対策が無されておらず、そ
の解決が求められている。そしてさらに、近年のエルゴ
ノミックスに対する要求は厳しく、不要電磁輻射の抑制
と外光の反射防止機能を保持することがこの種の陰極線
管を含めたディスプレイデバイスに対して要求されてい
るので、これも満足しなければならない。本発明の目的
は、上記従来技術の課題を解決して、フラット感が良好
で、コントラスト、色純度に優れ、且つ精細度の高いカ
ラー陰極線管を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、フェース部外表面に形成する反射防止/
帯電防止膜の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収膜の裏
面の視感反射率を低減した。本発明の代表的な構成を記
述すれば次の通りである。
に、本発明は、フェース部外表面に形成する反射防止/
帯電防止膜の機能を持つ多層膜構造の外側光吸収膜の裏
面の視感反射率を低減した。本発明の代表的な構成を記
述すれば次の通りである。
【0022】(1) フェ−ス部と該フェ−ス部の周縁
に略垂直に立ち上がる側壁部を有しこの側壁部で囲まれ
た前記フェ−ス部内面に蛍光体層を備えたパネルと、電
子銃を収容したネックおよび前記パネルと前記ネックと
を連接するファンネルとで構成した真空外囲器を持ち、
前記フェ−ス部外表面に多層膜構造の外側光吸収膜を備
えたカラー陰極線管であって、前記外側光吸収膜が、屈
折率の異なる複数の微粒子を有する下層膜と、この下層
膜上に積層された上層膜とを有することを特徴とする。
に略垂直に立ち上がる側壁部を有しこの側壁部で囲まれ
た前記フェ−ス部内面に蛍光体層を備えたパネルと、電
子銃を収容したネックおよび前記パネルと前記ネックと
を連接するファンネルとで構成した真空外囲器を持ち、
前記フェ−ス部外表面に多層膜構造の外側光吸収膜を備
えたカラー陰極線管であって、前記外側光吸収膜が、屈
折率の異なる複数の微粒子を有する下層膜と、この下層
膜上に積層された上層膜とを有することを特徴とする。
【0023】(2) 前記(1)において、前記外側光
吸収膜の前記フェ−ス部外表面側の面の視感反射率が4
%未満であることを特徴とする。
吸収膜の前記フェ−ス部外表面側の面の視感反射率が4
%未満であることを特徴とする。
【0024】(3) 前記(1)又は(2)で、前記下
層膜の膜厚が80〜200nmであることを特徴とす
る。
層膜の膜厚が80〜200nmであることを特徴とす
る。
【0025】(4) 前記(1)乃至(3)の何れか
で、前記下層膜は、屈折率nが1.6〜2.4の微粒子
を含む第1層膜と、この第1層膜より低屈折率及び小粒
径の微粒子を含む第2層膜とを有することを特徴とす
る。
で、前記下層膜は、屈折率nが1.6〜2.4の微粒子
を含む第1層膜と、この第1層膜より低屈折率及び小粒
径の微粒子を含む第2層膜とを有することを特徴とす
る。
【0026】(5) 前記(1)乃至(4)の何れか
で、前記下層膜中の前記屈折率nが1.6〜2.4の微
粒子の割合Rが、
で、前記下層膜中の前記屈折率nが1.6〜2.4の微
粒子の割合Rが、
【数2】
但し、t:下層膜の膜厚(nm)
x:下層膜のフェ−ス部外表面からの距離(nm)
であることを特徴とする。
【0027】(6) 前記(1)乃至(5)の何れか
で、前記第1層膜の微粒子は、粒径が20〜100nm
であることを特徴とする。
で、前記第1層膜の微粒子は、粒径が20〜100nm
であることを特徴とする。
【0028】(7) 前記(1)乃至(6)の何れか
で、前記第2層膜の微粒子は、粒径が5〜50nmで、
かつ前記第1層膜の微粒子径の1/2〜1/20である
ことを特徴とする。
で、前記第2層膜の微粒子は、粒径が5〜50nmで、
かつ前記第1層膜の微粒子径の1/2〜1/20である
ことを特徴とする。
【0029】(8) 前記(1)乃至(7)の何れか
で、前記第1層膜の微粒子は、酸化錫、酸化亜鉛、酸化
ジルコニウム、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化ニ
オブ、酸化チタン、窒化アルミニウムからなる群から選
ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とす
る。
で、前記第1層膜の微粒子は、酸化錫、酸化亜鉛、酸化
ジルコニウム、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化ニ
オブ、酸化チタン、窒化アルミニウムからなる群から選
ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とす
る。
【0030】(9) 前記(1)乃至(8)の何れか
で、前記第2層膜の微粒子は、金、銀、白金、パラジウ
ム、ルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種
を主成分とすることを特徴とする。
で、前記第2層膜の微粒子は、金、銀、白金、パラジウ
ム、ルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種
を主成分とすることを特徴とする。
【0031】(10) フェ−ス部と該フェ−ス部の周
縁に略垂直に立ち上がる側壁部を有しこの側壁部で囲ま
れた前記フェ−ス部内面に蛍光体層を備えたパネルと、
電子銃を収容したネックおよび前記パネルと前記ネック
とを連接するファンネルとで構成した真空外囲器を持
ち、前記フェ−ス部外表面に多層膜構造の外側光吸収膜
を備えたカラー陰極線管であって、前記外側光吸収膜
が、屈折率の異なる複数の微粒子を有する下層膜と、こ
の下層膜上に積層された上層膜とを有し、更に前記蛍光
体層に内側光吸収膜を有することを特徴とする。
縁に略垂直に立ち上がる側壁部を有しこの側壁部で囲ま
れた前記フェ−ス部内面に蛍光体層を備えたパネルと、
電子銃を収容したネックおよび前記パネルと前記ネック
とを連接するファンネルとで構成した真空外囲器を持
ち、前記フェ−ス部外表面に多層膜構造の外側光吸収膜
を備えたカラー陰極線管であって、前記外側光吸収膜
が、屈折率の異なる複数の微粒子を有する下層膜と、こ
の下層膜上に積層された上層膜とを有し、更に前記蛍光
体層に内側光吸収膜を有することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本
発明によるカラー陰極線管の1実施例を示す概略断面図
である。このカラー陰極線管は、内面に蛍光体を備えた
パネル1と、電子ビ−ム発射源を収容したネック2およ
びパネル1とネック2とを連接するファンネル3とで真
空外囲器を構成している。
て、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本
発明によるカラー陰極線管の1実施例を示す概略断面図
である。このカラー陰極線管は、内面に蛍光体を備えた
パネル1と、電子ビ−ム発射源を収容したネック2およ
びパネル1とネック2とを連接するファンネル3とで真
空外囲器を構成している。
【0033】パネル1はフェ−ス部1aとこのフェ−ス
部1aの周縁に略垂直に立ち上がる側壁部1bを有しこ
の側壁部1bで囲まれた前記フェ−ス部内面には一般に
赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体をドット
状あるいはストライプ状に塗布してなる蛍光体層4を有
し、この蛍光体層4に近接して色選択電極であるシャド
ウマスク5が配置されている。一方、パネル1の外表面
には反射防止/帯電防止の機能を持つ外側光吸収膜1c
が塗布されている。
部1aの周縁に略垂直に立ち上がる側壁部1bを有しこ
の側壁部1bで囲まれた前記フェ−ス部内面には一般に
赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体をドット
状あるいはストライプ状に塗布してなる蛍光体層4を有
し、この蛍光体層4に近接して色選択電極であるシャド
ウマスク5が配置されている。一方、パネル1の外表面
には反射防止/帯電防止の機能を持つ外側光吸収膜1c
が塗布されている。
【0034】シャドウマスク5はプレス成形した自立形
状保持型であり、その周辺をマスクフレーム6に溶接
し、パネル1の側壁部1b内壁に植立したスタッドピン
8に懸架スプリング7を介して懸架支持される。なお、
マスクフレーム6のシャドウマスク5と反対側には磁気
シールド9が固定されている。ファンネル3にはアノー
ドボタン10が貫通して設けられると共にその内壁には
内部導電膜11が、又外壁の一部からネック−ファンネ
ルの遷移領域には偏向ヨーク12が外装されており、前
記アノードボタン10から導入された高電圧を内部導電
膜11を介してネック2に収容された電子ビ−ム発射源
である電子銃13の主レンズおよび蛍光体層4の上層に
形成された導電膜に印加する。
状保持型であり、その周辺をマスクフレーム6に溶接
し、パネル1の側壁部1b内壁に植立したスタッドピン
8に懸架スプリング7を介して懸架支持される。なお、
マスクフレーム6のシャドウマスク5と反対側には磁気
シールド9が固定されている。ファンネル3にはアノー
ドボタン10が貫通して設けられると共にその内壁には
内部導電膜11が、又外壁の一部からネック−ファンネ
ルの遷移領域には偏向ヨーク12が外装されており、前
記アノードボタン10から導入された高電圧を内部導電
膜11を介してネック2に収容された電子ビ−ム発射源
である電子銃13の主レンズおよび蛍光体層4の上層に
形成された導電膜に印加する。
【0035】真空外囲器のネック−ファンネルの遷移領
域に外装された前記偏向ヨーク12により、ネック2に
収容された電子銃13から出射する3本の変調された電
子ビーム14を水平(X方向)と垂直(Y方向)に偏向
することで、電子ビーム14を蛍光体層4を2次元走査
し、画像を再現する。
域に外装された前記偏向ヨーク12により、ネック2に
収容された電子銃13から出射する3本の変調された電
子ビーム14を水平(X方向)と垂直(Y方向)に偏向
することで、電子ビーム14を蛍光体層4を2次元走査
し、画像を再現する。
【0036】図1において、パネル1は当該パネル1の
フェ−ス部1aの中央での厚み(ガラスの厚み)は、パ
ネル1の周辺(フェ−ス部1aの周辺部分)部の厚みよ
り薄く、前記したように外表面の等価曲率半径はパネル
1の内表面の等価曲率半径より遥かに大きく、外表面は
略フラット(平坦)な形状である。
フェ−ス部1aの中央での厚み(ガラスの厚み)は、パ
ネル1の周辺(フェ−ス部1aの周辺部分)部の厚みよ
り薄く、前記したように外表面の等価曲率半径はパネル
1の内表面の等価曲率半径より遥かに大きく、外表面は
略フラット(平坦)な形状である。
【0037】図2は図1に示す本発明によるカラー陰極
線管のパネル部の要部を拡大して示す模式断面図であ
り、前述した各図と同一符号は同一部分に対応する。図
2において、パネル1のフェ−ス部1aの外表面1a2
上に形成された外側光吸収膜1cは、後述する構成から
なる下層膜33と、SiO2 を含む上層膜24との積層
構造となっている。又、前記フェ−ス部1aの内表面1
a1 には蛍光体絵素41、ブラックマトリクス(BM)
膜42及びメタルバック層43を有する蛍光体層4が形
成されている。
線管のパネル部の要部を拡大して示す模式断面図であ
り、前述した各図と同一符号は同一部分に対応する。図
2において、パネル1のフェ−ス部1aの外表面1a2
上に形成された外側光吸収膜1cは、後述する構成から
なる下層膜33と、SiO2 を含む上層膜24との積層
構造となっている。又、前記フェ−ス部1aの内表面1
a1 には蛍光体絵素41、ブラックマトリクス(BM)
膜42及びメタルバック層43を有する蛍光体層4が形
成されている。
【0038】前記外側光吸収膜1cは、前記図2の要部
の詳細を示す図3及び図4を参照して更に詳細に説明す
る。まず、この外側光吸収膜1cは前記フェ−ス部1a
の外表面1a2 上に設けられた下層膜33と、それに積
層された上層膜24とを有する多層膜構成となってお
り、外側の上層膜24は前述のごとくSiO2 を含む透
明な低屈折率膜となっている。一方、前記フェ−ス部1
aの外表面1a2 側の下層膜33は、第1層膜31と第
2層膜32との積層構造となっている。
の詳細を示す図3及び図4を参照して更に詳細に説明す
る。まず、この外側光吸収膜1cは前記フェ−ス部1a
の外表面1a2 上に設けられた下層膜33と、それに積
層された上層膜24とを有する多層膜構成となってお
り、外側の上層膜24は前述のごとくSiO2 を含む透
明な低屈折率膜となっている。一方、前記フェ−ス部1
aの外表面1a2 側の下層膜33は、第1層膜31と第
2層膜32との積層構造となっている。
【0039】すなわち、先ずフェ−ス部1aの外表面1
a2 側に設けらた第1層膜31は、酸化錫、酸化亜鉛、
酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化タンタル、酸
化ニオブ、酸化チタン、窒化アルミニウムからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種を主成分とし、屈折率nが
1.6〜2.4で、粒径が20〜100nmの微粒子
(以下高屈折率微粒子と云う)34から構成されてい
る。
a2 側に設けらた第1層膜31は、酸化錫、酸化亜鉛、
酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化タンタル、酸
化ニオブ、酸化チタン、窒化アルミニウムからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種を主成分とし、屈折率nが
1.6〜2.4で、粒径が20〜100nmの微粒子
(以下高屈折率微粒子と云う)34から構成されてい
る。
【0040】一方、この第1層膜31上に積層された第
2層膜32は、金、銀、白金、パラジウム、ルテニウム
からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とし、
かつ粒径は5〜50nmの微粒子(以下導電性微粒子と
云う)35から構成されている。この導電性微粒子35
の粒径は、前述の様に5〜50nmであるが、実用上は
塗布溶液中の微粒子の沈降速度等との関係から第1層膜
31に用いられる前記高屈折率微粒子34の粒径を基に
決定され、高屈折率微粒子34の粒径の1/2〜1/2
0の関係の下で用いられる。
2層膜32は、金、銀、白金、パラジウム、ルテニウム
からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とし、
かつ粒径は5〜50nmの微粒子(以下導電性微粒子と
云う)35から構成されている。この導電性微粒子35
の粒径は、前述の様に5〜50nmであるが、実用上は
塗布溶液中の微粒子の沈降速度等との関係から第1層膜
31に用いられる前記高屈折率微粒子34の粒径を基に
決定され、高屈折率微粒子34の粒径の1/2〜1/2
0の関係の下で用いられる。
【0041】更に、この導電性微粒子35は前記高屈折
率微粒子34より低屈折率である。又、前記下層膜33
の膜厚は、80〜200nmが望ましく、これを外れる
と光干渉作用の点から裏面反射率の低減が期待出来ず、
本発明の効果が得られ難い。図3では高屈折率微粒子3
4からなる第1層膜31中に導電性微粒子35の一部が
分散され、更にその一部は膜の裏面1c2 迄に達する構
成を示し、又、図4では高屈折率微粒子34からなる第
1層膜31と導電性微粒子35からなる第2層膜32と
は分離された構成を示している。
率微粒子34より低屈折率である。又、前記下層膜33
の膜厚は、80〜200nmが望ましく、これを外れる
と光干渉作用の点から裏面反射率の低減が期待出来ず、
本発明の効果が得られ難い。図3では高屈折率微粒子3
4からなる第1層膜31中に導電性微粒子35の一部が
分散され、更にその一部は膜の裏面1c2 迄に達する構
成を示し、又、図4では高屈折率微粒子34からなる第
1層膜31と導電性微粒子35からなる第2層膜32と
は分離された構成を示している。
【0042】次に、前述した図3及び図4に示す構成を
含む本発明のカラ−陰極線管の外側光吸収膜の形成方法
を説明する。
含む本発明のカラ−陰極線管の外側光吸収膜の形成方法
を説明する。
【0043】例1
先ず、図3の構成のものでは、外側光吸収膜を形成する
状態にあるカラ−陰極線管管球のパネルフェ−ス外表面
を洗浄して乾燥させた後、このパネルフェ−ス外表面を
上に向けた状態で保持し、管球を回転させながら組成1
の溶液をパネルフェ−ス外表面にスピン塗布する。
状態にあるカラ−陰極線管管球のパネルフェ−ス外表面
を洗浄して乾燥させた後、このパネルフェ−ス外表面を
上に向けた状態で保持し、管球を回転させながら組成1
の溶液をパネルフェ−ス外表面にスピン塗布する。
【0044】
組成1
wt% 平均粒径
酸化ジルコニウム微粒子 0.5 60nm
金、銀、パラジウムの超微粒子 0.3 20nm
エタノ−ル 40
エチレングリコ−ル 1
純水 残部
塗布された直後の溶液では、粒子径の大きい酸化ジルコ
ニウム微粒子(ZnO2)がパネルフェ−ス外表面側に
沈降堆積する。
ニウム微粒子(ZnO2)がパネルフェ−ス外表面側に
沈降堆積する。
【0045】一方、粒子径の小さい金、銀、パラジウム
(Au、Ag、Pd)の超微粒子の殆どがその上に堆積
するが、一部はZnO2微粒子の隙間に入り込むことも
ある。このようにして第1層膜31と第2層膜32とか
らなる下層膜33を形成する。
(Au、Ag、Pd)の超微粒子の殆どがその上に堆積
するが、一部はZnO2微粒子の隙間に入り込むことも
ある。このようにして第1層膜31と第2層膜32とか
らなる下層膜33を形成する。
【0046】次に、この下層膜33上に組成2の溶液を
スピン塗布して上層膜24の透明の低屈折率膜を形成
し、外側光吸収膜1cを形成する。
スピン塗布して上層膜24の透明の低屈折率膜を形成
し、外側光吸収膜1cを形成する。
【0047】
組成2
wt%
エチルシリケ−ト加水分解物 1
メタノ−ル 75
エタノ−ル 20
硝酸 0.001
純水 残部
この様して形成した各層の膜厚は、下層膜33が80〜
110nm、上層膜24は60〜100nmである。
110nm、上層膜24は60〜100nmである。
【0048】例2
次に、図4に示す構成のものでは、前述と同様にパネル
フェ−ス外表面を洗浄して乾燥させた後、このパネルフ
ェ−ス外表面を上に向けた状態で保持し、管球を回転さ
せながら組成3の溶液をパネルフェ−ス外表面にスプレ
−塗布する。
フェ−ス外表面を洗浄して乾燥させた後、このパネルフ
ェ−ス外表面を上に向けた状態で保持し、管球を回転さ
せながら組成3の溶液をパネルフェ−ス外表面にスプレ
−塗布する。
【0049】
組成3
wt% 平均粒径
酸化チタン微粒子 0.5 50nm
エタノ−ル 30
メタノ−ル 20
純水 残部
【0050】この塗布により、先ずパネルフェ−ス外表
面に酸化チタン微粒子(TiO2 )の無秩序な凹凸の膜
からなる第1層膜31を形成する。次に、この第1層膜
31が形成されたパネルフェ−ス外表面に組成4の溶液
をスピン塗布する。
面に酸化チタン微粒子(TiO2 )の無秩序な凹凸の膜
からなる第1層膜31を形成する。次に、この第1層膜
31が形成されたパネルフェ−ス外表面に組成4の溶液
をスピン塗布する。
【0051】
組成4
wt% 平均粒径
金、銀、パラジウムの超微粒子 0.3 20nm
エタノ−ル 30
エチレングリコ−ル 1
純水 残部
【0052】この塗布により第1層膜31の無秩序な凹
凸の膜上に粒子径の小さい金、銀、パラジウム(Au、
Ag、Pd)の微粒子の殆どが堆積するが、一部はTi
O2微粒子の隙間に入り込むこともある。このようにし
て第2層膜32を積層して下層膜33を形成する。次
に、この下層膜33上に組成2の溶液をスピン塗布し上
層膜24の透明な低屈折率膜を形成し、外側光吸収膜1
cを形成する。この様にして形成した各層の膜厚は、下
層膜33が70〜110nm、上層膜24は60〜10
0nmである。
凸の膜上に粒子径の小さい金、銀、パラジウム(Au、
Ag、Pd)の微粒子の殆どが堆積するが、一部はTi
O2微粒子の隙間に入り込むこともある。このようにし
て第2層膜32を積層して下層膜33を形成する。次
に、この下層膜33上に組成2の溶液をスピン塗布し上
層膜24の透明な低屈折率膜を形成し、外側光吸収膜1
cを形成する。この様にして形成した各層の膜厚は、下
層膜33が70〜110nm、上層膜24は60〜10
0nmである。
【0053】例3
更に、他の形成方法を説明すると、前述と同様にパネル
フェ−ス外表面を洗浄して乾燥させた後、このパネルフ
ェ−ス外表面を上に向けた状態で保持し、管球を回転さ
せながら組成5の溶液をパネルフェ−ス外表面にスピン
塗布する。
フェ−ス外表面を洗浄して乾燥させた後、このパネルフ
ェ−ス外表面を上に向けた状態で保持し、管球を回転さ
せながら組成5の溶液をパネルフェ−ス外表面にスピン
塗布する。
【0054】
組成5
wt% 平均粒径
酸化ジルコニウム微粒子 0.8 60nm
銀、パラジウムの微粒子 0.7 20nm
エタノ−ル 40
エチレングリコ−ル 1
純水 残部
【0055】塗布された直後の溶液では、粒子径の大き
い酸化ジルコニウム微粒子(ZnO 2 )がパネルフェ−
ス外表面側に沈降堆積し第1層膜31を形成する。一
方、粒子径の小さい銀、パラジウム(Ag、Pd)の微
粒子の殆どがその上に堆積するが、一部はZnO2 微粒
子の隙間に入り込むこともあり、第2層膜32を積層し
て形成し下層膜膜33を形成する。 次に、この下層膜
33上に組成2の溶液をスピン塗布して上層膜24の透
明な低屈折率膜を形成し、外側光吸収膜1cを形成す
る。この様して形成した各層の膜厚は、下層膜33が1
20〜170nm、上層膜24は60〜100nmであ
る。
い酸化ジルコニウム微粒子(ZnO 2 )がパネルフェ−
ス外表面側に沈降堆積し第1層膜31を形成する。一
方、粒子径の小さい銀、パラジウム(Ag、Pd)の微
粒子の殆どがその上に堆積するが、一部はZnO2 微粒
子の隙間に入り込むこともあり、第2層膜32を積層し
て形成し下層膜膜33を形成する。 次に、この下層膜
33上に組成2の溶液をスピン塗布して上層膜24の透
明な低屈折率膜を形成し、外側光吸収膜1cを形成す
る。この様して形成した各層の膜厚は、下層膜33が1
20〜170nm、上層膜24は60〜100nmであ
る。
【0056】次に、図5及び図6は本発明のカラ−陰極
線管の外側光吸収膜1cの表面1c 1 と裏面1c2 の可
視光域(400〜700nm)における分光反射率を示
すもので、縦軸に反射率、横軸に光の波長を採ったもの
である。先ず、図5は図3に示す構成で下層膜33とし
てTiO2 微粒子からなる第1層膜31と、Au/Ag
/Pd微粒子からなる第2層膜32を積層して形成し、
積層された下層膜33の膜厚が80〜110nmであ
る。又、上層膜24はSiO2 膜で、膜厚は60〜10
0nmである。
線管の外側光吸収膜1cの表面1c 1 と裏面1c2 の可
視光域(400〜700nm)における分光反射率を示
すもので、縦軸に反射率、横軸に光の波長を採ったもの
である。先ず、図5は図3に示す構成で下層膜33とし
てTiO2 微粒子からなる第1層膜31と、Au/Ag
/Pd微粒子からなる第2層膜32を積層して形成し、
積層された下層膜33の膜厚が80〜110nmであ
る。又、上層膜24はSiO2 膜で、膜厚は60〜10
0nmである。
【0057】この構成では、前述の分光反射率を基にし
て求められた前記視感反射率は表面1c1 側で0.48
%、裏面1c2 側で1.81となり、表面側の反射率を
増加させることなく裏面側の反射率を低減させることが
出来た。又、図6は図4の構成で下層膜33としてTi
O2 微粒子からなる第1層膜31とAg/Pd微粒子か
らなる第2層膜32を積層して形成し、積層された下層
膜33の膜厚は70〜110nmである。又、上層膜2
4はSiO2 膜で、膜厚は60〜100nmである。こ
の構成では、前記視感反射率は表面1c1 側で0.91
%、裏面1c2側で1.03となり、表面側の反射率を
増加させることなく裏面側の反射率を低減させることが
出来た。
て求められた前記視感反射率は表面1c1 側で0.48
%、裏面1c2 側で1.81となり、表面側の反射率を
増加させることなく裏面側の反射率を低減させることが
出来た。又、図6は図4の構成で下層膜33としてTi
O2 微粒子からなる第1層膜31とAg/Pd微粒子か
らなる第2層膜32を積層して形成し、積層された下層
膜33の膜厚は70〜110nmである。又、上層膜2
4はSiO2 膜で、膜厚は60〜100nmである。こ
の構成では、前記視感反射率は表面1c1 側で0.91
%、裏面1c2側で1.03となり、表面側の反射率を
増加させることなく裏面側の反射率を低減させることが
出来た。
【0058】又、前述した例3の構成では、視感反射率
は表面1c1 側で0.76%、裏面1c2 側で1.54
であり、前述と同様に表面側の反射率を増加させること
なく裏面側の反射率を低減させることが出来た。この図
5及び図6から明らかなように、第1層膜31と第2層
膜32を積層して形成した下層膜33と、上層膜24と
の干渉作用により表面の反射率はカラー陰極線管の映視
像面として実用上問題の無い値迄十分小さくなる。
は表面1c1 側で0.76%、裏面1c2 側で1.54
であり、前述と同様に表面側の反射率を増加させること
なく裏面側の反射率を低減させることが出来た。この図
5及び図6から明らかなように、第1層膜31と第2層
膜32を積層して形成した下層膜33と、上層膜24と
の干渉作用により表面の反射率はカラー陰極線管の映視
像面として実用上問題の無い値迄十分小さくなる。
【0059】一方、裏面反射率も下層膜33の構成と相
俟って4%未満となり、これに伴い二重映像の発生の防
止、多重反射の発生によるハレーションが減少し、これ
に伴い優れた色純度と高精細パターンの視認性が向上す
る。
俟って4%未満となり、これに伴い二重映像の発生の防
止、多重反射の発生によるハレーションが減少し、これ
に伴い優れた色純度と高精細パターンの視認性が向上す
る。
【0060】次に、図7は外側光吸収膜1cの下層膜3
3の膜厚と高屈折率微粒子34の含有割合Rとの関係を
示す図で、実斜線は膜厚80nm、一点斜線は膜厚20
0nmの例をそれぞれ示している。この含有割合Rは次
の式で表される。
3の膜厚と高屈折率微粒子34の含有割合Rとの関係を
示す図で、実斜線は膜厚80nm、一点斜線は膜厚20
0nmの例をそれぞれ示している。この含有割合Rは次
の式で表される。
【数3】
【0061】図7から明らかなように、実斜線で示す膜
厚80nmの例では膜厚が30nm迄は高屈折率微粒子
34の存在割合が約80%程度で高い含有割合である
が、フェ−ス部外表面1a2から離れるにつれてその割
合が低下している。これは膜厚200nmの例でも約9
0nm厚さ迄は約80%程度で高い含有割合であるが、
100nm付近では50%程度となり、その後は急激に
減少している。
厚80nmの例では膜厚が30nm迄は高屈折率微粒子
34の存在割合が約80%程度で高い含有割合である
が、フェ−ス部外表面1a2から離れるにつれてその割
合が低下している。これは膜厚200nmの例でも約9
0nm厚さ迄は約80%程度で高い含有割合であるが、
100nm付近では50%程度となり、その後は急激に
減少している。
【0062】ここで、前記下層膜33の膜厚が80nm
未満となると、裏面反射率が高くなって二重映像及び多
重反射の問題があり、逆に200nmを超えると屈折率
との関連から同様に裏面反射率が高くなり、実用上問題
となる。従って、下層膜33の第1層膜31を構成する
高屈折率微粒子34の屈折率、及びこの値と導電性微粒
子35の屈折率との相対関係を含め、前述した範囲、関
係を外れると裏面反射率の低減が困難となる。
未満となると、裏面反射率が高くなって二重映像及び多
重反射の問題があり、逆に200nmを超えると屈折率
との関連から同様に裏面反射率が高くなり、実用上問題
となる。従って、下層膜33の第1層膜31を構成する
高屈折率微粒子34の屈折率、及びこの値と導電性微粒
子35の屈折率との相対関係を含め、前述した範囲、関
係を外れると裏面反射率の低減が困難となる。
【0063】次に、図8は本発明によるカラー陰極線管
の他の実施例のパネル部の要部を拡大して示す模式断面
図であり、前述した各図と同一符号は同一部分に対応す
る。図8において、パネル1のフェ−ス部1aの外表面
1a2 上に形成された外側光吸収膜1cは、前述した構
成からなる下層膜33と、SiO2 を含む上層膜24と
の積層構造となっている。更に、前記フェ−ス部1aの
内表面1a1に光吸収マトリックスであるブラックマト
リクス(BM)42を直接形成してあり、このブラック
マトリクス(BM)42を覆って内側光吸収膜44が形
成されている。そして、内側光吸収膜44の上層に3色
の蛍光体絵素41が形成されている。
の他の実施例のパネル部の要部を拡大して示す模式断面
図であり、前述した各図と同一符号は同一部分に対応す
る。図8において、パネル1のフェ−ス部1aの外表面
1a2 上に形成された外側光吸収膜1cは、前述した構
成からなる下層膜33と、SiO2 を含む上層膜24と
の積層構造となっている。更に、前記フェ−ス部1aの
内表面1a1に光吸収マトリックスであるブラックマト
リクス(BM)42を直接形成してあり、このブラック
マトリクス(BM)42を覆って内側光吸収膜44が形
成されている。そして、内側光吸収膜44の上層に3色
の蛍光体絵素41が形成されている。
【0064】これら蛍光体絵素41、ブラックマトリク
ス(BM)膜42、メタルバック層43及び内側光吸収
膜44で蛍光体層4が形成されている。この内側光吸収
膜44としては、例えば前述した特開2001−101
984号公報に詳細に開示されている様な例えば無機顔
料を含む組成からなるものが用いられている。
ス(BM)膜42、メタルバック層43及び内側光吸収
膜44で蛍光体層4が形成されている。この内側光吸収
膜44としては、例えば前述した特開2001−101
984号公報に詳細に開示されている様な例えば無機顔
料を含む組成からなるものが用いられている。
【0065】この実施例の構成では、内側光吸収膜44
の存在と、裏面反射率の低い外側光吸収膜1cとの効果
が相俟って二重映像の発生の防止、多重反射の発生もな
くなり、これに伴い優れた色純度と高精細パターンの視
認性が向上する。更に、反射防止と帯電防止を兼ね備え
た外側光吸収膜1cの機能により、不要電磁輻射が抑制
され、高い表示品質でエルゴノミックスに対する要求を
満たすカラー陰極線管が得られる。ここで、上述の実施
例では外側光吸収膜を下層膜と上層膜の2層構造とした
が、更に多層構造としても良い。又、本発明は上述の実
施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸
脱しないもので有れば良いことは勿論である。
の存在と、裏面反射率の低い外側光吸収膜1cとの効果
が相俟って二重映像の発生の防止、多重反射の発生もな
くなり、これに伴い優れた色純度と高精細パターンの視
認性が向上する。更に、反射防止と帯電防止を兼ね備え
た外側光吸収膜1cの機能により、不要電磁輻射が抑制
され、高い表示品質でエルゴノミックスに対する要求を
満たすカラー陰極線管が得られる。ここで、上述の実施
例では外側光吸収膜を下層膜と上層膜の2層構造とした
が、更に多層構造としても良い。又、本発明は上述の実
施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸
脱しないもので有れば良いことは勿論である。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外側光吸収膜のフェース部外表面側の面の視感反射率を
低減したことにより、外光及び出射光の反射を軽減して
二重映像の発生を防止すると共に、多重反射の発生もな
くなり、更にエルゴノミックスに対する要求も十分満足
出来るものとなり、色純度の優れた、かつ高精細のカラ
ー陰極線管を提供することができる。
外側光吸収膜のフェース部外表面側の面の視感反射率を
低減したことにより、外光及び出射光の反射を軽減して
二重映像の発生を防止すると共に、多重反射の発生もな
くなり、更にエルゴノミックスに対する要求も十分満足
出来るものとなり、色純度の優れた、かつ高精細のカラ
ー陰極線管を提供することができる。
【0067】
【図1】本発明によるカラー陰極線管の1実施例を示す
概略断面図である。
概略断面図である。
【図2】図1に示す本発明によるカラー陰極線管のパネ
ル部の要部を拡大して示す模式断面図である。
ル部の要部を拡大して示す模式断面図である。
【図3】図1に示す本発明によるカラー陰極線管のパネ
ル外面に形成する外側光吸収膜の構造例を説明するパネ
ル部分の模式断面図である。
ル外面に形成する外側光吸収膜の構造例を説明するパネ
ル部分の模式断面図である。
【図4】図1に示す本発明によるカラー陰極線管のパネ
ル外面に形成する外側光吸収膜の他の構造例を説明する
パネル部分の模式断面図である。
ル外面に形成する外側光吸収膜の他の構造例を説明する
パネル部分の模式断面図である。
【図5】本発明のカラ−陰極線管の外側光吸収膜の一例
の可視光域における分光反射率を示す図である。
の可視光域における分光反射率を示す図である。
【図6】本発明のカラ−陰極線管の外側光吸収膜の他の
例の可視光域における分光反射率を示す図である。
例の可視光域における分光反射率を示す図である。
【図7】本発明によるカラー陰極線管の外側光吸収膜の
下層膜の膜厚と高屈折率微粒子の含有割合Rとの関係を
示す図である。
下層膜の膜厚と高屈折率微粒子の含有割合Rとの関係を
示す図である。
【図8】本発明によるカラー陰極線管の他の例のパネル
部の要部を拡大して示す模式断面図である。
部の要部を拡大して示す模式断面図である。
【図9】従来のカラー陰極線管のパネル部の要部を拡大
して示す模式断面図である。
して示す模式断面図である。
【図10】従来のカラー陰極線管のパネル外面の外側光
吸収膜の構造例を説明する模式断面図である。
吸収膜の構造例を説明する模式断面図である。
【図11】従来のカラ−陰極線管の外側光吸収膜の一例
の可視光域における分光反射率を示す図である。
の可視光域における分光反射率を示す図である。
【図12】従来のカラ−陰極線管の外側光吸収膜の他の
例の可視光域における分光反射率を示す図である。
例の可視光域における分光反射率を示す図である。
1 パネル
1a フェ−ス部
1a1 フェ−ス部外表面
1a2 フェ−ス部内表面
1b 側壁部
1c 外側光吸収膜
1c1 外側光吸収膜の表面
1c2 外側光吸収膜の裏面
2 ネック
3 ファンネル
4 蛍光体層
41 蛍光体絵素
42 ブラックマトリックス(BM)膜
43 メタルバック層
44 内側光吸収膜
5 シャドウマスク
23、33 下層膜
24 上層膜
31 第1層膜、
32 第2層膜、
34 高屈折率微粒子
35 導電性微粒子。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 西澤 昌紘
千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立
製作所ディスプレイグループ内
(72)発明者 東條 利雄
千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス
エンジニアリング株式会社内
Fターム(参考) 5C032 AA02 DD02 DE01 DE03 DG01
DG02 DG06
Claims (10)
- 【請求項1】フェース部と該フェース部の周縁に略垂直
に立ち上がる側壁部を有しこの側壁部で囲まれた前記フ
ェース部内面に蛍光体層を備えたパネルと、電子銃を収
容したネックおよび前記パネルと前記ネックとを連接す
るファンネルとで構成した真空外囲器を持ち、前記フェ
ース部外表面に多層膜構造の外側光吸収膜を備えたカラ
ー陰極線管であって、 前記外側光吸収膜が、屈折率の異なる複数の微粒子を有
する下層膜と、この下層膜上に積層された上層膜とを有
することを特徴とするカラー陰極線管。 - 【請求項2】前記外側光吸収膜の前記フェース部外表面
側の面の視感反射率が4%未満であることを特徴とする
請求項1に記載のカラー陰極線管。 - 【請求項3】前記下層膜の膜厚が80〜200nmであ
ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラ
ー陰極線管。 - 【請求項4】前記下層膜は、屈折率nが1.6〜2.4
の微粒子を含む第1層膜と、この第1層膜より低屈折率
及び小粒径の微粒子を含む第2層膜とを有することを特
徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のカラー
陰極線管。 - 【請求項5】前記下層膜中の前記屈折率nが1.6〜
2.4の微粒子の割合Rが、 【数1】 但し、t:下層膜の膜厚(nm) x:下層膜のフェ−ス部外表面からの距離(nm) であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか
に記載のカラー陰極線管。 - 【請求項6】前記第1層膜の微粒子は、粒径が20〜1
00nmであることを特徴とする請求項1乃至請求項5
の何れかに記載のカラー陰極線管。 - 【請求項7】前記第2層膜の微粒子は、粒径が5〜50
nmで、かつ前記第1層膜の微粒子径の1/2〜1/2
0であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れ
かに記載のカラー陰極線管。 - 【請求項8】前記第1層膜の微粒子は、酸化錫、酸化亜
鉛、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化タンタ
ル、酸化ニオブ、酸化チタン、窒化アルミニウムからな
る群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを
特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のカラ
ー陰極線管。 - 【請求項9】前記第2層膜の微粒子は、金、銀、白金、
パラジウム、ルテニウムからなる群から選ばれる少なく
とも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至
請求項8の何れかに記載のカラー陰極線管。 - 【請求項10】フェ−ス部と該フェ−ス部の周縁に略垂
直に立ち上がる側壁部を有しこの側壁部で囲まれた前記
フェ−ス部内面に蛍光体層を備えたパネルと、電子銃を
収容したネックおよび前記パネルと前記ネックとを連接
するファンネルとで構成した真空外囲器を持ち、前記フ
ェ−ス部外表面に多層膜構造の外側光吸収膜を備えたカ
ラー陰極線管であって、 前記外側光吸収膜が、屈折率の異なる複数の微粒子を有
する下層膜と、この下層膜上に積層された上層膜とを有
し、更に前記蛍光体層に内側光吸収膜を有することを特
徴とするカラー陰極線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002017072A JP2003217480A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | カラー陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002017072A JP2003217480A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | カラー陰極線管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003217480A true JP2003217480A (ja) | 2003-07-31 |
Family
ID=27652896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002017072A Pending JP2003217480A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | カラー陰極線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003217480A (ja) |
-
2002
- 2002-01-25 JP JP2002017072A patent/JP2003217480A/ja active Pending
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