JP2003214325A - 風力発電装置 - Google Patents

風力発電装置

Info

Publication number
JP2003214325A
JP2003214325A JP2002018715A JP2002018715A JP2003214325A JP 2003214325 A JP2003214325 A JP 2003214325A JP 2002018715 A JP2002018715 A JP 2002018715A JP 2002018715 A JP2002018715 A JP 2002018715A JP 2003214325 A JP2003214325 A JP 2003214325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame
wind turbine
rotation
fire
generator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002018715A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Hirata
和也 平田
Masanori Goto
正典 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2002018715A priority Critical patent/JP2003214325A/ja
Publication of JP2003214325A publication Critical patent/JP2003214325A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体のコストアップをできるだけ抑えつ
つ、火災が発生した際に迅速かつ確実に消火処理をおこ
ない、火災による二次災害を未然に防止する。 【解決手段】 風力によって回転する風車と、回転エネ
ルギーを電気エネルギーに変換する発電機14と、風車
による回転を発電機14に伝える回転軸10および20
と、回転軸10または20の回転を停止させるブレーキ
13と、を内包するナセル2と、を備え、ナセル2内に
おける火炎の発生を検知する火炎発生検知部18と、火
炎発生検知部18による検知に基づいて火炎の消火をお
こなう消火部19と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、風力発電装置に
関し、特に火災発生に対する対応をとることが可能な風
力発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、風力発電装置にあっては、ナセル
あるいは支柱内に回転軸、ブレーキ、増速機、発電機な
どを備えているため、熱が発生しやすく出火する可能性
があり、火災発生を防止するための多数の対策を講じて
いる。たとえば、過負荷を防止するために、減速機を設
けたり、ブレードの角度を変更したりしている。また、
テフロン(登録商標)などの難燃性の材料を用いたり、
振動熱による発火を防止したり、落雷による火災発生を
防止するための避雷針を設けたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
風力発電装置にあっては、上記のような対策を講じてい
るにも関わらず、異常気象によりあるいは異常気象と他
の悪条件と重なり合って発生した火災に対しては、一旦
火災が発生してしまうとその火災を消火するための有効
な手段を備えているものはなかった。
【0004】また、あらたに消火施設を設けることは、
風力発電装置全体のコストアップにつながってしまうと
いう問題点があった。特に火災発生を起こす可能性があ
るナセル部分は地上から数十メートルの高さにあり、そ
の高さにおける消火施設を設けるためには、多大な費用
がかかってしまうという問題点があった。今後も風力発
電装置は大型化の傾向があり、上記問題は顕著となる。
【0005】また通常、風力発電装置は、民家より離れ
た地域に設置される場合が多く、火災の発見が遅れるば
かりでなく、消火活動のために人手を要する消火活動を
迅速におこなうことができないという問題点があった。
【0006】この発明は上記従来技術による問題を解決
するため、火災が発生した際に、迅速かつ確実に消火処
理をおこない、火災による二次災害を未然に防止するこ
とが可能な風力発電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1に記載の発明かかる風力
発電装置は、風力によって回転する風車と、回転エネル
ギーを電気エネルギーに変換する発電機と、前記風車に
よる回転を前記発電機に伝える回転軸と、前記回転軸の
回転を停止させる回転停止手段と、を内包するナセル
と、前記風車および前記ナセルを支える支柱と、を備え
た風力発電装置において、前記ナセル内における火炎の
発生を検知する火炎発生検知手段と、前記火炎発生検知
手段による検知に基づいて前記火炎の消火をおこなう消
火手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明にかかる風力
発電装置は、風力によって回転する風車と、前記風車を
支える支柱と、を備え、前記支柱内に、回転エネルギー
を電気エネルギーに変換する発電機と、前記風車による
回転を前記発電機に伝える回転軸と、前記回転軸の回転
を停止させる回転停止手段と、を有する風力発電装置に
おいて、前記支柱内における火炎の発生を検知する火炎
発生検知手段と、前記火炎発生検知手段による検知に基
づいて前記火炎の消火をおこなう消火手段と、を備えた
ことを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明にかかる風力
発電装置は、請求項1または2に記載の発明において、
さらに、前記火炎発生検知手段による検知に基づいて所
定の連絡先へ火炎発生情報を通知する通知手段を備えた
ことを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明にかかる風力
発電装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明
において、さらに、前記火炎発生検知手段による検知に
基づいて自装置の周辺地域へ火炎発生を示す警報音また
は警報音声を出力する警報出力手段を備えたことを特徴
とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明にかかる風力
発電装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明
において、前記回転停止手段が、前記火炎発生検知手段
による検知に基づいて前記回転軸の回転を停止させるこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる風力発電装置の好適な実施の形態を詳細に
説明する。
【0013】(風力発電装置の構成)風力発電装置には
大きく分けて、回転軸が地面に水平な水平軸風車と回転
軸が地面に垂直な垂直軸風車の2種類がある。図1およ
び図2は、水平軸風車の一例としてのプロペラ形風車の
風力発電装置の外観を示す正面図および横面図である。
図1および図2に示すように、水平軸風車の一例として
のプロペラ形風車の風力発電装置において、1は風車を
構成するブレードであり、2はナセルであり、3は、ブ
レード1およびナセル2を支えるための支柱である。
【0014】また、図3は、ナセル2の内配置を示す説
明図である。図3において、10は主軸であり、11は
その主軸10を受ける主軸受であり、12は主軸10の
回転速度を変更する増速機(ギアボックス)であり、1
3は増速機12に接続された第2の軸20の回転を停止
するブレーキであり、14は第2の軸20の回転によっ
て電気エネルギーを生成する発電機であり、15はナセ
ルを開閉するナセル開閉部であり、16はメンテナンス
用のクレーンであり、17は、ナセル2全体あるいは発
電機14を冷却する冷却機(ラジエータ)であり、18
は、ナセル2内で火炎が発生した場合にそれを検知する
火炎発生検知部であり、19は、ナセル2内において発
生した火炎を消火する消火部である。
【0015】さらに図示を省略するが、火炎発生検知部
18による検知に基づいて所定の連絡先、たとえば管理
センタ、消防署、警察などへ火炎発生情報を通知する通
知部を備える。通知部は、たとえば無線発信装置などに
よって構成され、火炎発生を示す信号を自動的に発信す
る。また、同様に図示を省略するが、火炎発生検知部1
8による検知に基づいて自装置の周辺地域へ火炎発生を
示す警報音(サイレン)または警報音声(たとえば『危
険ですから、この地域から速やかに避難してください』
という音声)を出力する警報出力部(スピーカ)が設置
されている。警報出力部の設置場所は、たとえば支柱3
のいずれかの高さの位置に設置するとよい。
【0016】かかる構成において、ブレード1の回転が
主軸10に伝わり、その回転の速度を増速機12によっ
て変更(加速)する。その加速された回転によって発電
機14が発電する。また、ブレーキ13は、ディスク型
ブレーキを採用し、必要に応じて第2の軸20の回転を
停止させる。これによって、主軸10の回転も停止し、
よって、ブレード1の回転は停止する。
【0017】また、火炎発生検知部18は、ナセル2内
に配設され、温度センサ、煙センサ、紫外線センサなど
によって構成される。いずれも所定の値を超えた場合に
火炎が発生したと判断することができる。また、発電機
14の電流または電圧値測定器、風速測定器、主軸10
または第2の軸20の回転数測定器などによって構成さ
れていてもよい。この場合直接火炎の発生を検知するわ
けではないが、火炎が発生しやすい異常な状況になった
と判断して、消火あるいは停止動作を開始するとよい。
また、火炎発生検知部18が上記各測定器である場合は
必ずしもナセル2内に配設されている必要はない。さら
に、火炎発生検知部18は、上記各センサの組合せ、あ
るいは上記各センサのいずれかと上記各測定器との組合
せであってもよい。これによって、より正確に火炎の発
生を検知することができる。
【0018】また、消火部19も、同様にナセル2内に
配設され、火炎発生検知部18による検知に基づいて消
火処理を実行する。したがって、消火部19を作動させ
るために、管理者が遠隔によって消火部19を操作する
必要はなく、これによって迅速に消火がおこなわれるこ
とになる。消火方法についての詳細な説明は後述する。
【0019】なお、図3において、消火部19はナセル
2内に1箇所のみ設けたが、これに限定されるものでは
なく、複数箇所に設けるようにしてもよい。その際、各
構成部(増速機12、ブレーキ13、発電機14)のそ
れぞれに対応するようにして別々に設けるようにすると
よい。さらに、各構成部の特性(たとえば増速機12で
あるギアボックスでは油を多く使うなど)に応じて、消
火部19の消火方法もそれぞれ異なるようにするとより
効果的である。
【0020】図4は、垂直軸風車の一例としてのダリウ
ス形風車の風力発電装置の外観を示す外観図である。図
4に示すように、垂直軸風車の一例としてのダリウス形
風車の風力発電装置において、31は風車を構成するブ
レードであり、32はブレード31を支えるための支柱
である。
【0021】また、図5は、支柱32の内配置を示す説
明図である。図5において、33は主軸であり、34は
その主軸33を受ける主軸受(ベアリング)であり、3
5は主軸33の回転によって電気エネルギーを生成する
発電機であり、36は主軸33の回転を停止するブレー
キであり、37は火炎発生検知部であり、38は消火部
である。
【0022】また、図1〜3に示したプロペラ形風車の
風力発電装置と同様に火炎発生検知部37による検知に
基づいて所定の連絡先、たとえば管理センタ、消防署、
警察などへ火炎発生情報を通知する通知部、および火炎
発生検知部37による検知に基づいて自装置の周辺地域
へ火炎発生を示す警報音(サイレン)または警報音声を
出力する警報出力部(スピーカ)を備えている。上記各
構成部については、図1〜3に示したプロペラ形風車の
風力発電装置と同様であるので、その説明は省略する。
【0023】(消火方法の内容)つぎに、消火部19お
よび38による消火方法について説明する。一般に火炎
の消火方法として以下の3つが挙げられ、以下のいずれ
か一つを達成すれば消火は可能である。第1に、火炎と
燃焼している可燃物とを引き離し遠ざける。第2に、火
点周りの可燃物が、火炎からのエネルギーを受け液化・
気化して、可燃性ガスへ相変化するのを防ぐ(冷却効
果)。第3に、火点周りの酸素を遮断する(窒息効
果)。
【0024】一般に火災の際、火炎周りの可燃物は火炎
からエネルギーを受け、液化・気化し可燃性ガスとなり
引火・燃焼し火炎が持続する。この時の可燃物が液化・
気化し可燃性ガスとなる際必要なエネルギーを活性化エ
ネルギーという。火災時に、火炎に放水をおこない消火
を試みるのは、火点周りで水を蒸発させ、水の蒸発潜熱
によって火炎の熱エネルギーを奪い、該エネルギーを活
性化エネルギー以下にして、火炎周辺の可燃物のガス化
を防止する効果を狙ったものである(冷却効果)。
【0025】この効果を考慮して、通常時は安全に爆発
物を保持し、火災発生時には火点近傍で消火剤の中で該
爆発物を爆発させることにより、爆発反応後ガスの膨脹
によって火点周辺の可燃物から火炎を遠ざけたり、火点
周りに局所的な窒息効果を起こすと同時に爆発反応で爆
発物周辺の消火剤を微粒化しながら火点へと到達させる
ことにより、広範囲に効果的に非常に短時間で消火剤を
散布して火炎の熱エネルギーを奪い消火し、また水蒸気
による窒息効果を期するとともに、消火後可燃物を消火
剤が覆うことにより、再燃の可能性も防止する。
【0026】また、火点近傍で消火剤を広範囲に微粒化
させ到達させることができ、非常に少ない分量で消火可
能であり、さらに爆風のみで消火させる方法に比べて爆
発物の量も少なくて済み、ナセル2または支柱32が爆
発によって破損する危険性も少なく、様々な種類の火災
に適用可能な消火方法である。
【0027】図6は消火部19または38としての爆発
消化器の構造を示す説明図である。図6において、40
は玉状の軟質プラスチック製の容器であり、容器40の
内部には消化剤などの不燃性液体41が充填されてい
る。不燃性液体41の層中には玉状の硬質プラスチック
製の容器42が配置され、容器42の内部には爆発物4
3が充填され、爆発物43の中央部には着火薬44が充
填されている。
【0028】着火薬44にはプラスチック製のパイプ4
5を貫通した高速導火線46の一端が接続され、高速導
火線46の他端は容器40の外表面に装着された着火薬
47に接続されている。このプラスチック製のパイプ4
5は高速導火線46を不燃性液体41から遮断するため
のもので、着火薬47に点火した火を高速導火線46で
爆発物43に導くためには、プラスチック製のパイプ4
5の内径は1mm以上である必要がある。
【0029】上記構造の消火部19,38(爆発消火
器)において、着火薬47に点火することにより、火は
高速導火線46を通って、伝播し爆発物43の中央部に
配置された着火薬44に着火することにより、爆発物4
3は爆発する。この爆発により発生する不活性ガスの発
生・拡散や爆風により硬質プラスチック製の容器42が
炸裂し微細片となり拡散し、軟質プラスチック製の容器
40を破壊させる。このガスの拡散や爆風により容器4
0の内部に充填された不燃性液体41は瞬時に微粒子化
して拡散する。
【0030】したがって、上記構造の爆発消火器を火災
発生時の火点近傍で爆発させることによって、その時発
生する不活性ガスの拡散や爆風により、火炎は吹き消さ
れると同時に上記微粒子化した不燃性液体はその吹き消
された火炎の後に残った可燃物を掩うことになる。これ
によって、爆発物43の爆発により火炎は吹き消される
だけでなく、再度酸素を十分に含む新鮮な空気が元の火
点近傍に吹き込んでも、微粒子化した不燃性液体で掩わ
れるので再燃する懸念が無くなる。
【0031】爆発物43としては、たとえば、「ニトロ
セルロース」または「アジ化ソーダ+CuO」などの爆
発物を用い、着火薬44および着火薬47としては、た
とえば、「ホウ素+過酸化鉛」および「トリシネート」
などを用いる。該爆発物を着火爆発させるためには、そ
の重量の1〜10%の量の着火薬44を必要とする。ま
た、爆発物43が爆発すると硬質プラスチック製の容器
42の容器は破壊されるが、爆発によって最初にクラッ
クができると、爆発により発生するガスはその方向に進
行しやすいため、不燃性液体41を微粒状にする作用が
生じにくくなるので、それを防ぐため容器42には均一
な多数の溝を設ける等して該容器42が均一な細かい破
片に砕けるような工夫を施す。
【0032】上記のように、容器40の外表面に着火薬
47を設けることにより、火災発生の際、消火部19,
38(爆発消火器)が火炎の中にあると、着火薬47は
火炎により着火し、高速導火線46を介して伝播し、爆
発物43が着火・爆発するので、消火器を火災の発生場
所に設置するだけで、自動的に爆発物43は爆発し、火
炎を吹き消すとともに、不燃性液体41を微粒子化し、
微粒子化した不燃性液体41で火炎を吹き消した後に残
った可燃物を掩うことになる。したがって、この場合、
着火薬47が火炎発生検知部18,37の作用をするた
め、あらたに火炎発生検知部を設ける必要はない。もち
ろん、火炎発生検知部による検知信号によって着火薬4
7に着火するようにしてもよい。
【0033】図6に示す構造の消火部19,38(爆発
消火器)は一例であり、これに限定されるものでない。
たとえば薄いラテックスなどのカプセルに水などの液状
消火剤を充満し、その中心部に爆発物を吊設するような
構造であってもよい。すなわち、不燃性液体層中に爆発
物を配置し、該爆発物を爆発させることにより、不燃性
液体を瞬時に微粒子化できるような構造であればよい。
また、不燃性液体層に限定されるものではなく、不燃性
粉体層であってもよい。
【0034】また、本発明の爆発消火方法に用いる水ま
たは不燃液は、高吸水性ポリマーなどに吸水させたゼリ
ー状であってもよい。このようにした場合、爆発物は不
燃性の液状消火剤で断熱され安全に保存できる。爆発物
はイグナイタを用いて電気により不燃性液体中で爆発さ
せるようにすることも可能である。爆発物に爆薬を用い
る場合、該爆薬量を加減すれば室内用とすることもでき
る。設置場所の位置、形状により、爆風の方向、威力を
調整すればよい。
【0035】上記構造とすることにより、火災発生時火
点近傍において、爆発を起こすと、その衝撃により水等
の不燃性液体を瞬時に微粒子化する。このとき爆発の際
に発生する熱量では水の場合蒸発はあまりないので、生
成した蒸気の窒息効果ではなく、爆発の反応ガスの膨脹
に伴う窒息効果と、発生する微粒子状の不燃性液体の持
続的冷却効果により確実な鎮火を達成する。
【0036】また、消火部19,38の別の消火方法と
して、ナセル2内または支柱32内における火炎の発生
に対して、ナセル2内または支柱32内に不活性ガスを
充満させることによって上記火炎の消火をおこなうよう
にしてもよい。具体的には、消火部19,38として、
不活性ガスを圧縮して封入したボンベをナセル2内また
は支柱32内に配設し、上記ボンベに図示を省略する電
磁バルブを装着する。
【0037】火炎発生検知部18,37によって火炎を
検知した場合、上記電磁バルブを解放する。電磁バルブ
を解放したことによって、ボンベ内に圧縮されていた不
活性ガスが吹き出し、ナセル2内または支柱32内の不
活性ガスが充満する。これによって、火点周辺の酸素を
遮断する窒息効果によって鎮火を達成する。ここで、窒
息効果をより効果的にするため、電磁バルブを解放する
際に、ナセル2または支柱32を密閉するための蓋部材
などを設け、その蓋部材を閉じることによって密閉性を
高めるようにするとよい。
【0038】また、ナセル2内が不活性ガスで過度に高
圧になるのを防ぐために、ナセル2の所定の箇所に逃が
し弁などを設けてナセル2内の気圧を調整するとよい。
なお、ナセル2内または支柱32内は、風車の運転中は
人が存在することはなく、ナセル2内または支柱32内
に不活性ガスを充満させることによって人的被害がおよ
ぶことはない。
【0039】(消火処理の内容)つぎに、この発明の本
実施の形態にかかる消火処理の内容について説明する。
図7は、本実施の形態にかかる消火処理の手順を示すフ
ローチャートである。図7のフローチャートにおいて、
まず、規定値(たとえば温度)を超えたか否かを判断す
る(ステップS1)。ここで、規定値を超えるのを待っ
て、規定値を超えた場合(ステップS1:Yes)は、
つぎに、電源系統を切断する(ステップS2)。これ
は、ショートなどの二次災害を防ぐためである。
【0040】つぎに、風車の回転を停止させる(ステッ
プS3)。風車が回転した状態で火災が起きた場合であ
っても、風車は回転し続けることになる。これによっ
て、ブレード1または31と主軸10または33との連
結が消失によりはずれ、風車自体が勢いよく飛び出して
しまうことが予想される。また、風車が回転し続けるこ
とで、発電機14,35における火災を助長してしまう
ことになる。したがって、このような危険な状態を回避
するために、風車の回転を迅速かつ確実に停止させるこ
とはきわめて重要である。
【0041】具体的には、ブレーキ13,36によって
第2の軸20または主軸33の回転を停止することによ
っておこなわれる。また、発電機14または35に反対
方向の電流を流すことによって第2の軸20または主軸
33の回転を停止するようにしてもよく、ブレーキ1
3,36との併用によって停止するようにしてもよい。
さらに、ブレード1の全体または先端の一部の角度を調
整することによって回転速度を減速させることも併用す
るとよい。いずれにせよ、より迅速にかつ安全に風車の
回転を停止させることができればよい。
【0042】つぎに、風車の回転の停止によって、上記
規定値以下となったか否かを判断する(ステップS
4)。そして、規定値以下とならず(ステップS4::
No)その状態において所定時間が経過した場合(ステ
ップS5:Yes)は、消火処理を実行する(ステップ
S6)とともに、管理センタなどに警報を送信し(ステ
ップS7)、さらに警報をスピーカを用いて出力する
(ステップS8)。
【0043】風車の回転を停止させた後に消火処理をお
こなった第1の理由としては、たとえば、消化剤が拡散
することによって、ブレーキ13,36が正常に作動し
なくなることが考えられるからである。したがって、ま
ず風車の回転を停止させることを優先させる。ただし、
消火剤がブレーキ13,16におよぼす影響が少ない場
合は、必ずしも風車の回転停止を優先させる必要はな
い。
【0044】風車の回転を停止させた後に消火処理をお
こなった第2の理由として、風車の回転を停止すること
によって温度上昇が下がる場合が考えられる。この場合
は、はじめから火災ではないかあるいはすぐに鎮火した
ことが考えられる。このような場合にも、消火処理を実
施してしまうと、消化剤などによって無用な機器の破損
などが生じ、風力発電装置の修理費が無用に高くなって
しまうからである。
【0045】したがって、所定の時間内に規定値以下に
なった場合(ステップS4:Yes)は、消火処理をお
こなわずに、電源系統の切断および風車の回転の停止に
ついてのみ管理センタなどに通報し(ステップS9)、
一連の処理を終了させればよい。
【0046】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、風力によって回転する風車と、回転エネルギーを電
気エネルギーに変換する発電機14と、風車による回転
を発電機14に伝える回転軸10および20と、回転軸
10または20の回転を停止させるブレーキ13と、を
内包するナセル2と、風車およびナセル2を支える支柱
3と、を備えた風力発電装置において、ナセル2内にお
ける火炎の発生を検知する火炎発生検知部18と、火炎
発生検知部18による検知に基づいて火炎の消火をおこ
なう消火部19と、を備えたため、火災の発生を自ら検
知して消火処理をおこなうことができ、プロペラ形風車
の風力発電装置における火災を迅速かつ確実に鎮火する
ことができる。
【0047】また、本実施の形態によれば、風力によっ
て回転する風車と、風車を支える支柱32と、を備え、
支柱32内に、回転エネルギーを電気エネルギーに変換
する発電機35と、風車による回転を発電機35に伝え
る回転軸33と、回転軸33の回転を停止させるブレー
キ36を有する風力発電装置において、支柱32内にお
ける火炎の発生を検知する火炎発生検知部37と、火炎
発生検知部37による検知に基づいて火炎の消火をおこ
なう消火部38と、を備えたため、火災の発生を自ら検
知して消火処理をおこなうことができ、ダリウス形風車
の風力発電装置における火災を迅速かつ確実に鎮火する
ことができる。
【0048】また、本実施の形態によれば、さらに、火
炎発生検知部18,37による検知に基づいて所定の連
絡先へ火炎発生情報を通知する通知部を備えたため、担
当者が火災発生に対して迅速に対処することができる。
【0049】また、本実施の形態によれば、さらに、火
炎発生検知部18,37による検知に基づいて自装置の
周辺地域へ火炎発生を示す警報音または警報音声を出力
する警報出力部を備えたため、注意を喚起することによ
って火災による二次災害を防止することができる。
【0050】また、本実施の形態によれば、ブレーキ1
3,36が、火炎発生検知部18,37による検知に基
づいて回転軸10,20,33の回転を停止させるた
め、火災発生後も風車が回転し続けることによって生じ
るおそれがある危険を回避することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、装置全体のコストアップをできるだけ抑えつつ、火
災が発生した際に迅速かつ確実に消火処理をおこない、
火災による二次災害を未然に防止することが可能な風力
発電装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】水平軸風車の一例としてのプロペラ形風車の風
力発電装置の外観を示す正面図である。
【図2】水平軸風車の一例としてのプロペラ形風車の風
力発電装置の外観を示す横面図である。
【図3】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置
のナセルの内配置を示す説明図である。
【図4】垂直軸風車の一例としてのダリウス形風車の風
力発電装置の外観を示す外観図である。
【図5】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置
の支柱の内配置を示す説明図である。
【図6】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置
の消火部としての爆発消化器の構造を示す説明図であ
る。
【図7】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置
の消火処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,31 ブレード 2 ナセル 3,32 支柱 10,33 主軸 11 主軸受 12 増速機(ギアボックス) 13,36 ブレーキ 14,35 発電機(ジェネレータ) 18,37 火炎発生検知部 19,38 消火部 20 第2の軸 40 軟質プラスチック製容器 41 不燃性液体 42 硬質プラスチック製容器 43 爆発物 44,47 着火薬 45 プラスチック製パイプ 46 高速導火線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風力によって回転する風車と、 回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、
    前記風車による回転を前記発電機に伝える回転軸と、前
    記回転軸の回転を停止させる回転停止手段と、を内包す
    るナセルと、 前記風車および前記ナセルを支える支柱と、 を備えた風力発電装置において、 前記ナセル内における火炎の発生を検知する火炎発生検
    知手段と、 前記火炎発生検知手段による検知に基づいて前記火炎の
    消火をおこなう消火手段と、 を備えたことを特徴とする風力発電装置。
  2. 【請求項2】 風力によって回転する風車と、前記風車
    を支える支柱と、を備え、 前記支柱内に、回転エネルギーを電気エネルギーに変換
    する発電機と、前記風車による回転を前記発電機に伝え
    る回転軸と、前記回転軸の回転を停止させる回転停止手
    段と、を有する風力発電装置において、 前記支柱内における火炎の発生を検知する火炎発生検知
    手段と、 前記火炎発生検知手段による検知に基づいて前記火炎の
    消火をおこなう消火手段と、 を備えたことを特徴とする風力発電装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記火炎発生検知手段による検
    知に基づいて所定の連絡先へ火炎発生情報を通知する通
    知手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記
    載の風力発電装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記火炎発生検知手段による検
    知に基づいて自装置の周辺地域へ火炎発生を示す警報音
    または警報音声を出力する警報出力手段を備えたことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の風力発
    電装置。
  5. 【請求項5】 前記回転停止手段は、前記火炎発生検知
    手段による検知に基づいて前記回転軸の回転を停止させ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載
    の風力発電装置。
JP2002018715A 2002-01-28 2002-01-28 風力発電装置 Pending JP2003214325A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002018715A JP2003214325A (ja) 2002-01-28 2002-01-28 風力発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002018715A JP2003214325A (ja) 2002-01-28 2002-01-28 風力発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003214325A true JP2003214325A (ja) 2003-07-30

Family

ID=27653948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002018715A Pending JP2003214325A (ja) 2002-01-28 2002-01-28 風力発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003214325A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100999765B1 (ko) * 2008-06-30 2010-12-08 두산중공업 주식회사 풍력 발전 장치
CN102072106A (zh) * 2009-11-24 2011-05-25 西门子公司 具有机舱和散热器装置的装置
WO2012074179A1 (ko) * 2010-12-03 2012-06-07 삼성중공업 주식회사 풍력발전기용 기어 박스의 온도 제어 시스템 및 방법
CN102526913A (zh) * 2011-12-12 2012-07-04 上海东锐风电技术有限公司 风电机舱消防系统
JP2012233481A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Siemens Ag 風力タービンの冷却設備
CN102943747A (zh) * 2012-11-30 2013-02-27 四川威特龙消防设备有限公司 风力发电机组机械刹车散热通风装置
CN104043215A (zh) * 2014-06-27 2014-09-17 无锡市崇安区科技创业服务中心 风电机组自动消防系统
CN112236592A (zh) * 2018-06-15 2021-01-15 维斯塔斯风力系统有限公司 多转子风力涡轮机

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100999765B1 (ko) * 2008-06-30 2010-12-08 두산중공업 주식회사 풍력 발전 장치
CN102072106A (zh) * 2009-11-24 2011-05-25 西门子公司 具有机舱和散热器装置的装置
US8920120B2 (en) 2009-11-24 2014-12-30 Siemens Aktiengesellschaft Arrangement with a nacelle and a radiator arrangement
WO2012074179A1 (ko) * 2010-12-03 2012-06-07 삼성중공업 주식회사 풍력발전기용 기어 박스의 온도 제어 시스템 및 방법
US8866324B2 (en) 2010-12-03 2014-10-21 Samsung Heavy Ind. Co., Ltd. System and method for controlling temperature of gear box for wind power generator
GB2523718A (en) * 2010-12-03 2015-09-09 Samsung Heavy Ind System and method for controlling temperature of a gearbox for wind generator
GB2523718B (en) * 2010-12-03 2017-08-16 Samsung Heavy Ind System and method for controlling temperature of gear box for wind power generator
JP2012233481A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Siemens Ag 風力タービンの冷却設備
CN102526913A (zh) * 2011-12-12 2012-07-04 上海东锐风电技术有限公司 风电机舱消防系统
CN102943747A (zh) * 2012-11-30 2013-02-27 四川威特龙消防设备有限公司 风力发电机组机械刹车散热通风装置
CN104043215A (zh) * 2014-06-27 2014-09-17 无锡市崇安区科技创业服务中心 风电机组自动消防系统
CN112236592A (zh) * 2018-06-15 2021-01-15 维斯塔斯风力系统有限公司 多转子风力涡轮机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020047606A (ja) 二次電池の火災防止システム
JP3924297B2 (ja) 消火方法、消火装置、及び風力発電装置
JPH02501282A (ja) 石炭粉砕機用イナーチング及び消火装置
CN103585737B (zh) 风力发电机组自动消防控制系统
JP2002540596A (ja) トランスの爆発を防止するためのデバイス
CN204759143U (zh) 一种110kv输电线电缆接头防爆装置
CN108543250B (zh) 一种智能多向喷射球形灭火装置
CN111864685B (zh) 一种电缆接头消防系统及实现方法
JP2003214325A (ja) 風力発電装置
Pehr Aspects of safety and acceptance of LH2 tank systems in passenger cars
KR101168168B1 (ko) 화재 초동진압용 자동 소화장치
JP2007068605A (ja) 風力発電設備用自動消火システム
CN106581915A (zh) 一种可燃气体防爆系统及其控制方法和油漆存储库
CN102753239A (zh) 火焰缓解装置和系统
KR100313597B1 (ko) 화재진화용 소화탄
JP3999973B2 (ja) 風力発電装置の運転方法および風力発電装置
CN104797303B (zh) 通过化学抑制减轻蒸气云爆炸
JP2003214326A (ja) 風力発電装置の消火方法
JP2003214328A (ja) 風力発電装置の運転方法
JP2003214324A (ja) 風力発電装置の消火方法
JP2004285984A (ja) 風車装置、および風力発電装置
WO2023040490A1 (zh) 用于电气安全的火尽电子元件、微电子火尽器装置和火尽机保护系统
CN203677796U (zh) 一种风电机组专用灭火装置及风电机组
CN216053244U (zh) 燃气轮机发电机组的火灾防护系统
CN108310707A (zh) 一种抑爆灭火系统及抑爆灭火方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070320

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070731