JP2003211184A - 難分解性化合物の分解方法 - Google Patents

難分解性化合物の分解方法

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JP2003211184A
JP2003211184A JP2002008755A JP2002008755A JP2003211184A JP 2003211184 A JP2003211184 A JP 2003211184A JP 2002008755 A JP2002008755 A JP 2002008755A JP 2002008755 A JP2002008755 A JP 2002008755A JP 2003211184 A JP2003211184 A JP 2003211184A
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decomposing
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Masaaki Matsubara
正明 松原
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃液中等の難分解性化合物を効率的に分解処
理することができる難分解性化合物の分解方法を提供す
る。 【解決手段】 (1) 難分解性化合物分解能を有すると共
にセルロース資化能を有する糸状菌を多孔質セルロース
担体に固定化し、これを用いて難分解性化合物を分解す
る方法であって、前記担体の孔径が0.1〜2mmであ
り、前記糸状菌が前記担体のセルロースを資化できる状
態で固定化されていることを特徴とする難分解性化合物
の分解方法、(2) 前記糸状菌が木材腐朽菌であることを
特徴とするもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難分解性化合物の
分解方法に関する技術分野に属するものであり、詳細に
は、糸状菌を用いて難分解性化合物を分解する方法に関
し、例えば、廃液中の芳香族化合物、ハロゲン化有機化
合物、着色原因物質等の難分解性化合物を分解する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の産業発達に伴い、様々な有害化学
物質が放出、漏えいされる等して、環境破壊が進んでい
る。このような有害化学物質は、人体に与える悪影響も
指摘されており、大きな社会問題を招いている。
【0003】このような有害化学物質の中でも、ベンゾ
ピレンやアントラセン等の芳香族化合物、及び、ダイオ
キシン類やクロロフェノール類を始めとする有機塩素化
合物等のハロゲン化有機化合物は、有害かつ難分解性で
あり、しかも、環境中や人体等への蓄積性も高いため、
これらの有害化合物の処理方法を早急に確立することが
不可欠であった。また、メラノイジンや染料等を含む種
々の廃水については、着色の問題があり、河川や海域の
水質悪化の原因の一つとなっている。
【0004】上記化合物は難分解性であり、従来の活性
汚泥法等では分解されにくく、処理後の排水にも残存す
るため、問題となっていた。
【0005】これまでに提案あるいは実施されている上
記化合物の分解方法としては、燃焼法、アルカリ処理
法、超臨界水分解法、触媒酸化法、オゾン分解法等の物
理化学的方法が挙げられる。
【0006】しかし、これらの物理化学的方法はエネル
ギー消費量が大きく、このため、最近では、これらの物
理化学的方法に代わるエネルギー消費の小さい分解方法
として、細菌等の微生物を用いる生物学的方法が注目さ
れ、検討が進められている。
【0007】ところが、細菌を用いる方法では、分解対
象物質に対する基質特異性が高い、塩素置換数が4個以
上のダイオキシン類は分解できない等、分解できる化合
物が限られており、また、誘導物質として有機化合物が
必要であるなどの問題があった。
【0008】一方、ファネロケーテ属等の所謂木材腐朽
菌が細菌よりも優れた分解能を有することが知られてお
り、木材腐朽菌を用いる方法が検討されている。
【0009】木材腐朽菌を用いる廃水処理においては、
菌体を効率的に処理装置内に保持するため、通常、木材
腐朽菌を担体に生育させた所謂固定化菌体を用いる場合
が多い。
【0010】木材腐朽菌固定化用の担体として、一般的
にはポリウレタンフォーム、木材チップなどが用いられ
るが、これらの一般的な担体を用いた廃水処理では、難
分解性化合物の分解処理効率は不十分であり実用化には
到っていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】木材腐朽菌を用いる難
分解性化合物含有廃水の処理は、多くのコストとエネル
ギーを必要とする物理・化学的処理に代わる処理法とし
て有望な技術であると考えられているが、従来の方法で
は、木材腐朽菌の能力が廃水処理装置中で十分に発揮さ
れず、効率的に分解処理が行われないという問題があっ
た。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、難分解性化合物を効率的
に分解処理することができる難分解性化合物の分解方法
を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る難分解性化合物の分解方法は、請求
項1〜2記載の難分解性化合物の分解方法としており、
それは次のような構成としたものである。
【0014】すなわち、請求項1記載の難分解性化合物
の分解方法は、難分解性化合物分解能を有すると共にセ
ルロース資化能を有する糸状菌を多孔質セルロース担体
に固定化し、これを用いて難分解性化合物を分解する方
法であって、前記担体の孔径が0.1〜2mmであり、
前記糸状菌が前記担体のセルロースを資化できる状態で
固定化されていることを特徴とする難分解性化合物の分
解方法であることとしている(第1発明)。
【0015】請求項2記載の難分解性化合物の分解方法
は、前記糸状菌が木材腐朽菌であることを特徴とする請
求項1記載の難分解性化合物の分解方法であることとし
ている(第2発明)。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば次のような形態
で実施する。
【0017】難分解性化合物分解能を有すると共にセル
ロース資化能を有する糸状菌を多孔質セルロース担体に
固定化する。このとき、多孔質セルロース担体として、
孔径0.1〜2mmであるものを用いる。また、多孔質
セルロース担体には樹脂皮膜の被覆等をせず、糸状菌が
多孔質セルロース担体のセルロースを資化できる状態で
固定化されているようにする。即ち、多孔質セルロース
担体の表面と糸状菌との間に、糸状菌がセルロースを資
化することを妨害する樹脂皮膜等が介在しないようにす
る。
【0018】上記の糸状菌を固定化した多孔質セルロー
ス担体を用いて廃液中の難分解性化合物を分解する。よ
り具体的には、例えば、上記多孔質セルロース担体をカ
ラムに充てんし、このカラムの下側から難分解性化合物
を含有する廃液を連続的に通液して、廃液中の難分解性
化合物の分解を行う。
【0019】このような形態で本発明が実施される。
【0020】本発明は、前記目的を達成するために鋭意
研究を重ねた結果、得られた知見に基づき完成されたも
のである。この詳細について、以下説明する。
【0021】本発明者らは、難分解性化合物を効率的に
分解処理することができる難分解性化合物の分解方法を
開発すべく鋭意研究および検討を行った。その結果、難
分解性化合物分解能を有すると共にセルロース資化能を
有する糸状菌を、孔径0.1〜2mmの多孔質セルロー
ス担体に、該担体のセルロースを糸状菌が資化できる状
態で固定化し、これを用いて難分解性化合物の分解処理
を行うと、難分解性化合物を効率的に分解処理すること
ができることを見出した。即ち、難分解性化合物分解能
およびセルロース資化能を有する糸状菌(例えば木材腐
朽菌)を孔径:0.1〜2mmの多孔質セルロース担体
(しかも表面に糸状菌がセルロースを資化することを妨
害する樹脂皮膜等が存在しない)に生育させることによ
り、糸状菌を効率的に固定化でき、しかもセルロースが
糸状菌の栄養源となって糸状菌の働きを活性化させて、
効率的に難分解性化合物の分解処理を行うことができる
ことを見出した。
【0022】以上のような知見に基づき、本発明は完成
された。このようにして完成された本発明に係る難分解
性化合物の分解方法は、難分解性化合物分解能を有する
と共にセルロース資化能を有する糸状菌を多孔質セルロ
ース担体に固定化し、これを用いて難分解性化合物を分
解する方法であって、前記担体の孔径が0.1〜2mm
であり、前記糸状菌が前記担体のセルロースを資化でき
る状態で固定化されていることを特徴とする難分解性化
合物の分解方法である(第1発明)。この難分解性化合
物の分解方法によれば、難分解性化合物を効率的に分解
処理することができる。
【0023】なお、多孔質セルロース担体の孔径が0.
1mm未満の場合、目が詰まり過ぎて、糸状菌が効率的
に担体内部に伸長しないため、効率よく糸状菌を固定化
することができない。ひいては、難分解性化合物を効率
的に分解処理することができなくなる。このような孔径
0.1mm未満と目が詰まった多孔質セルロース担体の
例としては木材チップ等がある。一方、多孔質セルロー
ス担体の孔径が2mm超の場合、比表面積が小さいた
め、糸状菌を高濃度に固定化することができず、また、
孔が大きすぎるため、糸状菌が担体から脱落しやすい。
ひいては、難分解性化合物を効率的に分解処理すること
ができなくなる。以上の点から、多孔質セルロース担体
の孔径は0.1〜2mmであることが必要である。
【0024】多孔質セルロース担体の表面が樹脂コーテ
ィングされていると、この担体のセルロースを糸状菌が
資化することができない。このように担体に樹脂コーテ
ィング等がされて担体のセルロースを糸状菌が資化する
ことができない場合には、担体のセルロースが糸状菌の
栄養源となって糸状菌の働きを活性化させることができ
なくなり、ひいては、効率的に難分解性化合物の分解処
理を行うことができなくなる。かかる点から、担体のセ
ルロースを糸状菌が資化することができるような状態に
しておく必要がある。即ち、糸状菌が担体のセルロース
を資化できる状態で固定化されていることが必要であ
る。なお、糸状菌がセルロースを資化することとは、糸
状菌がセルロースを分解して菌体内に取り込み、エネル
ギー源や菌体構成成分として利用することである。セル
ロース資化能を有することとは、このような機能を有す
ることである。
【0025】糸状菌が多孔質セルロース担体のセルロー
スを資化できる状態で固定化されていることとは、多孔
質セルロース担体の表面と糸状菌との間に糸状菌がセル
ロースを資化することを妨害する樹脂皮膜等が介在しな
い状態で、糸状菌が担体に直接固定化されていることを
いう。
【0026】前記多孔質セルロース担体の孔径が0.1
〜2mmの範囲内において、多孔質セルロース担体の孔
径が大きいほど、糸状菌が容易に担体内部に伸長し、こ
のため、効率よく糸状菌を固定化することができる。か
かる点から、多孔質セルロース担体の孔径は0.3mm
以上とすることが望ましく、更に0.6mm以上とする
ことが望ましく、更には1mm以上あるいは更に1.3
mm以上とすることはさらに望ましい。一方、前記多孔
質セルロース担体の孔径が小さいほど、比表面積が大き
いため、糸状菌を高濃度に固定化することができ、ま
た、糸状菌が担体から脱落し難い。かかる点から、多孔
質セルロース担体の孔径は1.7mm以下とすることが
望ましく、更に1.4mm以下とすることが望ましく、
更には1mm以下あるいは更に0.7mm以下とするこ
とはさらに望ましい。
【0027】本発明において、多孔質セルロース担体の
素材としては、セルロース100%のものが最も望まし
いが、セルロースが主成分の素材を用いることもでき
る。
【0028】多孔質セルロース担体の形状としては、特
には限定されず、種々のものを用いることができ、例え
ば、立方体(サイコロ状)、球状、シート状などのもの
を用いることができる。廃水処理の場合には廃水処理装
置(リアクター)の方式に応じて多孔質セルロース担体
の形状を変えて使用すればよい。例えば、菌固定化担体
を流動させて処理する方式の流動床型リアクターや菌固
定化担体を充填して用いる固定床型リアクター等では、
サイコロ状あるいは球状にした多孔質セルロース担体を
用いればよいし、回転円板形リアクターでは、シート状
にした多孔質セルロース担体を円板表面に取り付けて使
用すればよい。
【0029】難分解性化合物分解能を有すると共にセル
ロース資化能を有する糸状菌としては、その種類は特に
は限定されず、種々のものを用いることができる。即
ち、糸状菌としては難分解性化合物分解能を有すると共
にセルロース資化能を有するものであればよく、例えば
木材腐朽菌を用いることができる(第2発明)。
【0030】木材腐朽菌としては、次のような各属に属
する微生物が例示される。ファネロケーテ属〔Phan
erochaete chrysosporium A
TCC 34541等〕、トラメテス属〔Tramet
es versicolorIFO 30388(カワ
ラタケ)、Trametes dickinsiiIF
O 6488等〕、ポリポラス属〔Polyporus
mikadoiIFO 6517等〕、ステレウム属
〔Stereum frustulosum IFO
4932等〕、ガノデルマ属〔Ganoderma a
pplanatum IFO 6499等〕、レンチテ
ス属〔Lenzites betulina IFO
8714等〕、ホーメス属〔Fomes foment
arius IFO 30371等〕、ポロディスキュ
ラス属〔Porodisculus pendulus
IFO 4967等〕、レンチヌス属〔Lentin
us edodes IFO 31336、Lenti
nus lepideus IFO 7043等〕、セ
ルプラ属〔Serpula lacrymans IF
O 8697等〕、その他。
【0031】難分解性化合物としては、芳香族化合物、
ハロゲン化有機化合物、着色原因物質などが挙げられ
る。
【0032】一般的には、芳香族化合物のなかにはハロ
ゲン化された芳香族化合物も含まれるが、本発明におい
ては、ハロゲン化物は全てハロゲン化有機化合物に含有
されるものとし、芳香族化合物はハロゲン化されていな
い芳香族化合物を意味するものとする。従って、本発明
に係るハロゲン化有機化合物のなかには、芳香族化合物
の如何を問わず、ハロゲン化された有機化合物であれば
全て包含されることになり、一方、芳香族化合物のなか
には、ハロゲン化された芳香族化合物は含まれないこと
とする。
【0033】上記の本発明における芳香族化合物として
は、ハロゲン化されたものを除き、芳香環を有する化合
物であれば全て含まれ、単素環、複素環の種類を問わな
い。この中、単素環としては、ベンゼン、ニトロベンゼ
ンやフルオランテン等の置換基を有するベンゼン、フェ
ノール、ニトロフェノール、ノニルフェノールやオクチ
ルフェノールあるいはベンチルフェノール等のアルキル
フェノール、カテコール等が挙げられ、更に、フタル酸
ジメチルやフタル酸ジエチルやフタル酸ジブチルやフタ
ル酸ジヘプチルあるいはフタル酸ジオクチル等のフタル
酸エステル、ナフタレン、アントラセン、ピレンやベン
ゾピレンあるいはジベンゾピレン等のピレン類、ビスフ
ェノールA等のビスフェノール系化合物、エストラジオ
ール等が挙げられる。また、複素環としては、炭素以外
に、N,O,Sなどのヘテロ原子を1個以上含む環が挙
げられ、例えば、ピリジンやピリミジンやフランやチオ
フェンあるいはピロール等の芳香族化合物、これらの関
連化合物が包含される。もちろん、単素環および複素環
の混合物も上記の芳香族化合物の範囲内に包含される。
また、芳香環を有するポリマー原料やその分解物(オリ
ゴマー、部分分解物等)なども包含される。
【0034】上記のハロゲン化有機化合物としては、塩
素、臭素を少なくとも1種有する有機化合物であれば特
に限定されない。ハロゲン化有機化合物の中には、PC
DDs(ポリ塩化ジベンソダイオキシン類)やPCDF
s(ポリ塩化ジベンゾフラン類)等に代表されるダイオ
キシン類、前記ダイオキシン類において塩素の代わりに
臭素を含むダイオキシン類、コプラナーPCBを含むP
CBs(ポリ塩化ビフェニル類)、トリクロロベンゼン
やヘキサクロロベンゼン等のクロロベンゼン類、ジクロ
ロフェノールやペンタクロロフェノール等のクロロフェ
ノール類、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン
等の塩素置換有機溶媒、DDT やディルドリンあるいはヘ
キサクロロシクロヘキサン等の有機塩素系農薬等が包含
される。
【0035】着色原因物質としては、メラノイジンやリ
グニン等の高分子化合物、オレンジ等のアゾ系染料、ク
リスタルバイオレット等のトリフェニルメタン系染料、
ミツイナイロンファストスカイブルーB(商品名)等の
アントラキノン系染料等が含有される。
【0036】本発明において、難分解性化合物分解能を
有すると共にセルロース資化能を有する糸状菌として
は、前述の如く、例えば木材腐朽菌を用いることができ
る。かかる木材腐朽菌を用いる場合、難分解性化合物分
解能に特に優れる木材腐朽菌を単用ないし2種類以上使
用すれば、難分解性化合物をより効率的に分解処理する
ことができ、さらに分解処理効率が上昇する。このよう
な難分解性化合物分解能に特に優れて効率の高い木材腐
朽菌として、木材腐朽菌の一種である担子菌LSB−6
9株(工業技術院生命工学工業技術研究所受託番号:F
ERM P−17514)が例示される。
【0037】木材腐朽菌の培養のための培地としては、
木材腐朽菌の培養や酵素調製用に通常に使用される培地
であるところの、ポテト・グルコース培地や、麦芽エキ
ス培地、サブロー培地、低窒素合成培地等を用いること
ができる。これらの培地の組成を表1〜4に示す。表1
はポテト・グルコース培地の組成、表2は麦芽エキス培
地の組成、表3はサブロー培地の組成、表4は低窒素合
成培地の組成を示すものである。なお、表4中の微量金
属溶液の組成は、表5に示すとおりである。
【0038】多孔質セルロース担体への糸状菌(菌糸)
の固定化の方法としては、糸状菌懸濁液(菌糸懸濁液ま
たは胞子懸濁液)と多孔質セルロース担体とを培地に添
加し撹拌または静置して培養を行う方法、多孔質セルロ
ース担体を充てんした所に糸状菌懸濁液を通液する方
法、多孔質セルロース担体に直接糸状菌を接種する方法
等が挙げられる。なお、これらの固定化方法は一例であ
り、多孔質セルロース担体に糸状菌を生育させることが
できる方法であればどのような方法でもかまわない。
【0039】本発明において分解の対象となる難分解性
化合物は、廃水や廃液等の溶液中に存在する難分解性化
合物に限定されるものではなく、種々の物質中に存在す
る難分解性化合物が含まれ、例えば土壌中に存在する難
分解性化合物も含まれる。即ち、本発明に係る難分解性
化合物の分解方法は、廃液中の芳香族化合物、ハロゲン
化有機化合物、着色原因物質等の難分解性化合物の分解
に適用することに限定されず、例えば土壌中に存在する
難分解性化合物の分解にも適用することができる。
【0040】本発明に係る難分解性化合物の分解方法
は、木材腐朽菌等の糸状菌の優れた化合物分解能力を効
果的に発揮させることができ、これにより難分解性化合
物を効率的に分解処理することができる。
【0041】
【実施例】本発明の実施例および比較例を以下説明する
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、前
・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更を加えて実施する
ことは全て本発明の技術的範囲に包含される。
【0042】〔実施例1および比較例1〕木材腐朽菌の
一種である担子菌LSB−69株(工業技術院生命工学
工業技術研究所受託番号:FERM P−17514)
をポテト・グルコース培地で培養した後、この培養され
た菌体を80ミリリットル(以下、mL)の低窒素合成
培地中で懸濁した。これにより得られた菌懸濁液(80
mL)と1cm角のサイコロ状の担体(40個)とを容
量200mLの三角フラスコに入れ、30℃で72時間
振とう培養することにより、担体に糸状菌(木材腐朽
菌)を生育させた。
【0043】このとき、担体としては、孔径:0.5m
mの多孔質セルロース担体〔担体1〕、孔径:0.5m
mの樹脂コーティング多孔質セルロース担体(即ち、孔
径:0.5mmの多孔質セルロース担体に樹脂コーティ
ングを施したもの)〔担体2〕、孔径:0.05mmの
多孔質セルロース担体〔担体3〕、孔径:0.5mmの
多孔質ポリウレタンフォーム担体〔担体4〕の4種類を
用いた。なお、担体1は樹脂皮膜等の皮膜を有さず、い
わゆる裸状態のものであり、本発明の実施例1に係るも
のである。担体2〜4は比較例1に係るものである。
【0044】このようにして得られた4種類の菌固定化
担体(担体に木材腐朽菌を固定化したもの)を用いて、
次のような難分解性化合物の分解処理を行った。即ち、
菌固定化担体40個と80mLの低窒素合成培地とを2
00mLの三角フラスコに入れ、これに難分解性化合物
としてペンタクロロフェノール(ハロゲン化有機化合物
の1種)を該濃度が20mg/L(リットル)となるよ
うに添加し、30℃で緩やかに振とうし24時間反応さ
せた。なお、このペンタクロロフェノールの濃度は、ペ
ンタクロロフェノール添加後のものの中の溶液分(低窒
素合成培地とペンタクロロフェノールの混合体)1L当
たりのペンタクロロフェノールの質量(mg)である。
【0045】上記反応終了後(即ち、分解処理の後)、
上記化合物(即ち、ペンタクロロフェノール)をアセト
ニトリルで3回抽出した後、高速液体クロマトグラフィ
ーで定量分析し、ペンタクロロフェノールの分解率を算
出した。この結果を図1に示す。なお、ペンタクロロフ
ェノールの分解率は、反応開始時のペンタクロロフェノ
ール濃度をa(mg/L)、反応終了後のペンタクロロ
フェノール濃度をb(mg/L)としたときに、分解率
=(1−b/a)×100(%)として算出される。
【0046】図1より、孔径:0.5mmの多孔質セル
ロース担体〔担体1〕を用いた場合に、分解率が最も高
く、最も効率よくハロゲン化有機化合物(ペンタクロロ
フェノール)が分解されていることが分かる。
【0047】これに対して、担体1の表面を樹脂コーテ
ィングした担体、即ち、孔径:0.5mmの樹脂コーテ
ィング多孔質セルロース担体〔担体2〕を用いた場合
は、担体1の場合と比較して分解率は極めて低かった。
担体2の場合は、その表面が樹脂であるため、木材腐朽
菌がセルロースを利用できない状態であり、このため、
木材腐朽菌が活性化されず、極めて低い分解率になった
ものと考えられる。
【0048】孔径:0.05mmの多孔質セルロース担
体〔担体3〕は、担体1と同様にセルロース素材の担体
であるが、この担体3を用いた場合には分解率は担体1
の場合と比較して極めて低かった。これは、担体3の場
合は、目が細か過ぎるため、菌糸(木材腐朽菌)が担体
の細孔にうまく入り込めず、菌の固定化が効率的に行わ
れなかったためであると考えられる。
【0049】孔径:0.5mmの多孔質ポリウレタンフ
ォーム担体〔担体4〕は、担体1と同様の孔径を有する
多孔質担体であるが、素材はポリウレタンフォームであ
り、この担体4を用いた場合は担体1の場合と比較して
分解率が極めて低かった。
【0050】以上のように、担体として、孔径:0.5
mmの多孔質セルロース担体〔担体1〕を用いた場合
は、孔径:0.5mmの樹脂コーティング多孔質セルロ
ース担体〔担体2〕や、孔径:0.05mmの多孔質セ
ルロース担体〔担体3〕、孔径:0.5mmの多孔質ポ
リウレタンフォーム担体〔担体4〕を用いた場合に比較
して、分解率が極めて高く、極めて効率よくハロゲン化
有機化合物が分解されている。即ち、本発明の実施例1
(担体:担体1)の場合には、比較例1(担体:担体2
〜4)の場合に比べて、難分解性化合物を極めて効率的
に分解処理することができる。
【0051】なお、上記実施例においては多孔質セルロ
ース担体として孔径:0.5mmの多孔質セルロース担
体〔担体1〕を用いたが、これに代えて孔径:0.1m
mの多孔質セルロース担体〔担体1a〕を用い、担体2
に代えて孔径:0.1mmの樹脂コーティング多孔質セ
ルロース担体〔担体2a〕を用いた場合も、上記と同様
の傾向の結果が得られた。即ち、担体1aを用いた場合
には、担体2aを用いた場合に比較して分解率が極めて
高く、また、担体3を用いた場合に比較しても分解率が
極めて高く、更に、担体4を用いた場合に比較して分解
率が極めて高かった。
【0052】また、担体1に代えて孔径:1mmの多孔
質セルロース担体〔担体1b〕を用い、担体2に代えて
孔径:1mmの樹脂コーティング多孔質セルロース担体
〔担体2b〕を用い、担体3に代えて孔径:2.5mm
の多孔質セルロース担体〔担体3b〕を用いた場合も、
上記と同様の傾向の結果が得られた。即ち、担体1bを
用いた場合には、担体2bを用いた場合に比較して分解
率が極めて高く、また、担体3bを用いた場合に比較し
ても分解率が極めて高く、更に、担体3を用いた場合に
比較して分解率が極めて高く、また、担体4を用いた場
合に比較して分解率が極めて高かった。
【0053】更に、担体1に代えて孔径:2mmの多孔
質セルロース担体〔担体1c〕を用い、担体2に代えて
孔径:2mmの樹脂コーティング多孔質セルロース担体
〔担体2c〕を用い、担体3に代えて孔径:2.5mm
の多孔質セルロース担体〔担体3c(=担体3b)〕を
用いた場合も、上記と同様の傾向の結果が得られた。即
ち、担体1cを用いた場合には、担体2cを用いた場合
に比較して分解率が極めて高く、また、担体3c(=担
体3b)を用いた場合に比較しても分解率が極めて高
く、更に、担体3を用いた場合に比較して分解率が極め
て高く、また、担体4を用いた場合に比較して分解率が
極めて高かった。
【0054】上記の担体1(孔径:0.5mm)、担体
1a(孔径:0.1mm)、担体1b(孔径:1m
m)、担体1c(孔径:2mm)は、いずれも本発明に
係る多孔質セルロース担体である。これらは孔径が相違
する。この孔径の影響に関する結果について以下記述す
る。即ち、担体1を用いた場合は、担体1a、担体1
b、担体1cを用いた場合に比較すると分解率が高かっ
た。担体1、担体1a、担体1b、担体1cは、孔径
0.1mm未満の多孔質セルロース担体、及び、孔径2
mmを超える多孔質セルロース担体と比較して明らかに
高い分解率を示すが、その中でも担体1が最も高い分解
率であった。即ち、孔径は0.1mm〜2mmが好まし
いが、その中でも特に0.5mm前後の孔径を有する担
体が木材腐朽菌の固定化に適しているといえる。
【0055】以上の結果は、糸状菌としては木材腐朽菌
(担子菌LSB−69株)を用い、多孔質セルロース担
体の素材としてはセルロース100%のものを用い、難
分解性化合物としてはペンタクロロフェノール(ハロゲ
ン化有機化合物の1種)を用いた場合のものであるが、
これらの種類が変化した場合であっても、以上の場合と
同様の傾向の結果が得られる。即ち、糸状菌として上記
以外の木材腐朽菌を用いた場合も、木材腐朽菌以外の糸
状菌を用いた場合も、以上の場合と同様の傾向の結果が
得られる。多孔質セルロース担体の素材としてセルロー
ス60%程度のものを用いた場合も、以上の場合と同様
の傾向の結果が得られる。難分解性化合物としてペンタ
クロロフェノール以外のハロゲン化有機化合物を用いた
場合も、ハロゲン化有機化合物以外の難分解性化合物
(芳香族化合物、着色原因物質)を用いた場合も、以上
の場合と同様の傾向の結果が得られる。
【0056】〔実施例2〕木材腐朽菌の一種である担子
菌LSB−69株(工業技術院生命工学工業技術研究所
受託番号:FERM P−17514)をポテト・グル
コース培地で培養した後、この培養された菌体を2リッ
トル(以下、L)の低窒素合成培地に懸濁した。これに
より得られた菌懸濁液(2L)と、1cm角のサイコロ
状の孔径:0.1mm〜2mmの多孔質セルロース担体
(1000個)とを、容量5Lの三角フラスコに入れ、
30℃で72時間振とう培養することにより、担体に菌
糸(木材腐朽菌)を生育させた。
【0057】このようにして得られた菌固定化担体を用
いて、固定床型リアクターによる難分解性化合物の連続
分解処理を次のようにして行った。即ち、上記菌固定化
担体を直径:約10cm、高さ:約90cmのカラムに
充てんし、下からペンタクロロフェノール溶液(約20
mg/L)を連続的に約3日間(70時間)通液してペ
ンタクロロフェノールの分解処理を行った。通液速度
は、カラムでのペンタクロロフェノール溶液の平均滞留
時間が約8時間となるように設定した。随時、カラムの
入口及び出口のペンタクロロフェノール濃度を高速液体
クロマトグラフィーで定量分析した。
【0058】この結果を図2に示す。カラムの入口のペ
ンタクロロフェノール濃度が約20mg/Lであるのに
対し、出口濃度(カラムの出口でのペンタクロロフェノ
ール濃度)は2〜4mg/L前後であり、効率的にハロ
ゲン化有機化合物(ペンタクロロフェノール)が連続分
解処理できていることが分かる。
【0059】上記実施例では糸状菌としては木材腐朽菌
(担子菌LSB−69株)を用い、多孔質セルロース担
体の素材としてはセルロース100%のものを用い、難
分解性化合物含有溶液としてペンタクロロフェノール溶
液を用いたが、これらの種類が変化した場合であって
も、以上の場合と同様の傾向の結果が得られる。即ち、
効率的な難分解性化合物の連続分解処理ができる。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【発明の効果】本発明に係る難分解性化合物の分解方法
によれば、難分解性化合物を効率的に分解処理すること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1および比較例2に係る担体(担体
1、担体2、担体3、担体4)と難分解性化合物の分解
率との関係を示すグラフである。
【図2】 実施例2に係る難分解性化合物の連続分解処
理の際のカラムの入口及び出口のペンタクロロフェノー
ル濃度の経時変化を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:645)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難分解性化合物分解能を有すると共にセ
    ルロース資化能を有する糸状菌を多孔質セルロース担体
    に固定化し、これを用いて難分解性化合物を分解する方
    法であって、前記担体の孔径が0.1〜2mmであり、
    前記糸状菌が前記担体のセルロースを資化できる状態で
    固定化されていることを特徴とする難分解性化合物の分
    解方法。
  2. 【請求項2】 前記糸状菌が木材腐朽菌であることを特
    徴とする請求項1記載の難分解性化合物の分解方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010183859A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Tottori Univ アルコールの製造方法、アルコール飲料の製造方法、アルコール含有食品の製造方法、および、それらに用いる種菌
JP2012206039A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Kurita Water Ind Ltd 有機物含有排水の処理装置
CN105174495A (zh) * 2015-10-23 2015-12-23 武汉工程大学 生物质载体固定化细菌处理氯代有机物废水的方法
JP2017064585A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 王子ホールディングス株式会社 水処理用担体および水処理方法
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