JP2003210778A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003210778A
JP2003210778A JP2003002088A JP2003002088A JP2003210778A JP 2003210778 A JP2003210778 A JP 2003210778A JP 2003002088 A JP2003002088 A JP 2003002088A JP 2003002088 A JP2003002088 A JP 2003002088A JP 2003210778 A JP2003210778 A JP 2003210778A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 徐々に消滅する3次元の画像を比較的簡単な
処理で表示することができる遊技機を提供する。 【解決手段】 ワールド座標系内にポリゴンを配置し
て、そのポリゴンを所与の視点から観察した様子を表示
する。ポリゴンの画像Gを表示する際には、視点に基づ
いて設定された投影平面にポリゴンを投影して、その投
影されたポリゴンの形状に合わせて変形されたテクスチ
ャを描画している。ここで、テクスチャに非表示の部分
を設けるとともに、その非表示の部分が変化してテクス
チャの画像を消滅させるための複数種類のマスクパター
ンを、ポリゴンの形状に合わせて変形後のテクスチャに
作用させる。これにより、それらのテクスチャが順次貼
付けらえて生成されるポリゴンの画像Gが表示画面6a
上で徐々に消滅するように表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機、スロ
ットマシンあるいはコイン遊技機などの遊技機に係り、
特に、3次元の画像を表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機として一般的に知られて
いるものに、例えばパチンコ機がある。このパチンコ機
には、多数個のパチンコ球を取得することができる遊技
者にとって有利な大当たり状態と、パチンコ球を消費す
る遊技者にとって不利な通常状態との2つの遊技状態が
ある。いずれの状態においても遊技者の面白味を永続さ
せるために、臨場感のある表示態様を遊技状態に応じて
表示している。特に、通常状態における表示態様には、
遊技者が遊技状態を識別するための2次元の画像である
識別図柄を単に変動させる通常変動と、大当たり状態の
発生を遊技者に予感させるように識別図柄を変動させる
リーチとがある。これら各表示態様では、例えば遠近法
などを用いて描かれた2次元の画像である識別図柄を表
示画面上で拡大または縮小、移動させたりすることによ
り、遊技者が臨場感を感じることができるようにしてい
る。また、通常変動とリーチとではその表示態様が各々
異なるので、例えば通常変動からリーチへ移行する際に
は、通常変動で表示されていた複数個の識別図柄の中か
らリーチに関係の無い識別図柄を表示画面上から消滅さ
せることにより、リーチに関係する識別図柄だけを残し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のパチンコ機においては、次のような問題があ
る。従来のパチンコ機では、表示画面上で2次元の画像
である識別図柄を単に拡大または縮小、移動させている
ので、全体として臨場感が乏しく遊技者が臨場感を感じ
ることができないという問題が生じていた。そこで、近
年、複数のポリゴンで形成されるオブジェクトを3次元
の座標空間である仮想3次元空間内に配置して、その仮
想3次元空間内でオブジェクトを変動させることによ
り、表示画面にオブジェクトの画像である識別図柄の変
動を表示して臨場感のある表示態様を実現する試みが行
われている。具体的には、まず、パチンコ機の表示画面
に識別図柄を表示するためのオブジェクトを仮想3次元
空間内に配置する。次に、そのオブジェクトを仮想3次
元空間内に設定された投影平面に投影する。そして、投
影平面に投影されたオブジェクトの各ポリゴンの形状に
合わせて変形させた識別図柄の画像であるテクスチャを
各ポリゴンに貼付けることで、オブジェクトの画像すな
わち識別図柄を含む表示画像を生成する。このようにし
て次々生成される表示画像を順次表示することで、臨場
感のある識別図柄の変動を表示している。また、通常回
転からリーチへ移行する際には、リーチに関係しない識
別図柄のオブジェクトを仮想3次元空間内に配置しない
ことで、表示画面上からリーチに関係しない識別図柄を
消滅させている。
【0004】しかし、上述したように、仮想3次元空間
内にオブジェクトを配置しないことで識別図柄を表示画
面上から消滅させると、識別図柄が表示画面から突然消
えるので、不自然な表示態様になり遊技者の面白味を永
続させることができないという問題が生じている。ま
た、そのような問題を解決するために、識別図柄を徐々
に消滅させようとすれば、識別図柄に背景の画像を徐々
に混合するという複雑な処理を行う必要が生じる。さら
に、色を部分的に間引いた半透明のテクスチャを予め用
意しておいて、その半透明のテクスチャにより識別図柄
を徐々に消滅させる処理も考えることができるが、この
場合には半透明のテクスチャを変形させた後にポリゴン
に貼付ける必要があるので、変形させた際にテクスチャ
の間引かれた部分がつぶれてしまう。つまり、このよう
なテクスチャによって表示される画像では、表示画面上
から識別図柄を徐々に消滅させることができないという
問題も生じる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、徐々に消滅するオブジェクトの画像を
比較的簡単な処理で表示することができる遊技機を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。本発明の
構成は、複数のポリゴンで形成されたオブジェクトを記
憶した第1記憶手段と、前記オブジェクトの各ポリゴン
に貼付けるテクスチャを記憶した第2記憶手段と、前記
第1記憶手段から読み出したオブジェクトを仮想3次元
空間内に配置するオブジェクト配置手段と、前記仮想3
次元空間内に配置されたオブジェクトを投影平面に投影
する投影手段と、前記投影平面に投影されたオブジェク
トの各ポリゴンの形状に合わせて前記第2記憶手段から
読み出したテクスチャを変形させて、そのテクスチャを
ポリゴンに貼付けたオブジェクトの画像を含む表示画像
を生成する表示画像生成手段と、前記表示画像を表示す
る表示手段とを備えた遊技機において、前記オブジェク
トに貼付けられるテクスチャに非表示の部分を設け、前
記テクスチャ全体が表示されなくなるまで前記非表示の
部分を段階的に変化させるように構成された複数種類の
マスクパターンを記憶した第3記憶手段を備えたことを
特徴とするものである。なお、本発明の構成を構成1と
すると、さらに本発明を以下のように構成することもで
きる。
【0007】構成2は、構成1に記載の遊技機におい
て、さらに、前記遊技機は、前記第3記憶手段から順次
読み出したマスクパターンを、前記オブジェクトの各ポ
リゴンの形状に合わせて変形された後のテクスチャに順
次作用させて、前記表示手段に表示されるオブジェクト
の画像を徐々に消滅させるオブジェクト画像消滅手段を
備える遊技機である。この構成によれば、オブジェクト
配置手段は、第1記憶手段に記憶されている複数のポリ
ゴンで形成されたオブジェクトを読み出し、そのオブジ
ェクトを仮想3次元空間内に配置する。投影手段は、投
影平面に仮想3次元空間内のオブジェクトを投影する。
これにより、仮想3次元空間内のオブジェクトが3次元
から2次元に変換される。表示画像生成手段は、第2記
憶手段からオブジェクトの各ポリゴンに貼付けるための
テクスチャを読み出し、そのテクスチャを投影平面に投
影されたポリゴン形状に変形して、その変形後のテクス
チャを投影平面上の各ポリゴンに貼付ける。これによ
り、オブジェクトの画像を含む表示画像が生成される。
表示手段は、その表示画像を表示する。そして、オブジ
ェクト画像消滅手段は、第3記憶手段に記憶されている
複数種類のマスクパターンを読み出す。これら複数種類
のマスクパターンは、各ポリゴンに貼付けられるテクス
チャの表示手段に表示されない部分である非表示の部分
を設けるとともに、そのテクスチャ全体が表示手段に表
示されなくなるまで、非表示の部分を段階的に変化させ
るパターンである。オブジェクト画像消滅手段は、さら
に、各ポリゴンの形状に合わせて変形された後のテクス
チャに、複数種類のマスクパターンを順次作用させて、
表示手段に表示されるオブジェクトの画像を徐々に消滅
させる。したがって、表示手段には、初めにオブジェク
トの画像全体が表示されており、その後、オブジェクト
の画像が徐々に消えて行くように表示される。その結
果、テクスチャに複数種類のマスクパターンを作用させ
るという比較的簡単な処理で、表示手段に表示されたオ
ブジェクトの画像が徐々に消えて行くという表示態様を
実現することができ、この表示態様によって遊技者の面
白味を永続させることができる。さらに、投影平面に投
影されたオブジェクトの各ポリゴンの形状に合わせて変
形された後のテクスチャに各マスクパターンを作用させ
ているので、テクスチャの変形前に各マスクパターンを
作用させる場合のようにテクスチャの非表示の部分がテ
クスチャの変形によってつぶれてしまうという弊害を防
止して、所望の表示態様でオブジェクトの画像を徐々に
消滅させることができる。遊技者の面白味を永続させる
ことができる所望の臨場感のある表示態様を比較的簡単
な処理で実現することができる。
【0008】構成3は、構成1に記載の遊技機におい
て、前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャ
に設けられる非表示の部分の個数が段階的に増加するよ
うに構成された遊技機である。この構成によれば、オブ
ジェクト画像消滅手段は、第3記憶手段に記憶されてい
る複数種類のマスクパターンを読み出す。これら複数種
類のマスクパターンは、各ポリゴンに貼付けられるテク
スチャに表示手段に表示されない部分である非表示の部
分を設けるとともに、そのテクスチャ全体が表示手段に
表示されなくなるまで、非表示の部分の個数を段階的に
増加させるパターンである。オブジェクト画像消滅手段
は、さらに、各ポリゴンの形状に合わせて変形された後
のテクスチャに、複数種類のマスクパターンを順次作用
させる。これにより、表示手段に表示されるオブジェク
トの画像上の非表示の部分の個数が段階的に増加して、
その後、オブジェクトの画像が表示手段に表示されなく
なる。したがって、表示手段には、初めにオブジェクト
の画像全体が表示されており、その後、オブジェクトの
画像が徐々に消えて行くように表示される。その結果、
オブジェクトの画像の色合いがほぼ全体的に薄くなり徐
々に消えて行くような臨場感のある表示態様を実現する
ことができる。さらに、構成1と同様の効果も得られ
る。
【0009】構成4は、構成1に記載の遊技機におい
て、前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャ
に設けられる非表示の部分の面積が段階的に広がるよう
に構成された遊技機である。この構成によれば、オブジ
ェクト画像消滅手段は、第3記憶手段に記憶されている
複数種類のマスクパターンを読み出す。これら複数種類
のマスクパターンは、各ポリゴンに貼付けられるテクス
チャに表示手段に表示されない部分である非表示の部分
を設けるとともに、そのテクスチャ全体が表示手段に表
示されなくなるまで、非表示の部分の面積を段階的に広
げるようなパターンである。オブジェクト画像消滅手段
は、さらに、各ポリゴンの形状に合わせて変形された後
のテクスチャに、複数種類のマスクパターンを順次作用
させる。これにより、表示手段に表示されるオブジェク
トの画像上の非表示の部分の面積が段階的に広がり、そ
の後、オブジェクトの画像が表示手段に表示されなくな
る。したがって、表示手段には、初めにオブジェクトの
画像全体が表示されており、その後、オブジェクトの画
像が徐々に消えて行くように表示される。その結果、オ
ブジェクトの画像の一部が欠けた状態からその欠けた部
分が徐々に大きくなり、そのオブジェクトの画像が徐々
に消滅するという臨場感のある表示態様を実現すること
ができる。さらに、構成1と同様の効果も得られる。
【0010】構成5は、構成4に記載の遊技機におい
て、前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャ
のほぼ中央に設けられる非表示の部分の面積が前記テク
スチャの周縁に向かって段階的に広がるように構成され
た遊技機。この構成によれば、表示手段には、非表示の
部分がほぼ中央から広がり消滅する画像の様子が表示さ
れる。その結果、遊技者はより臨場感を感じることがで
きる。
【0011】構成6は、構成4に記載の遊技機におい
て、前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャ
の周縁の一端に設けられる非表示の部分の面積が他端に
向かって段階的に広がるように構成された遊技機。この
構成によれば、表示手段には、非表示の部分が画像の周
縁の一端から広がり消滅する画像の様子が表示される。
その結果、遊技者はより臨場感を感じることができる。
【0012】構成7は、構成4に記載の遊技機におい
て、前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャ
の全周縁端に設けられる非表示の部分の面積が前記テク
スチャの中央に向かって段階的に広がるように構成され
た遊技機。この構成によれば、表示手段には、非表示の
部分が画像の周縁から中央に向かって広がり消滅する画
像の様子が表示される。その結果、遊技者はより臨場感
を感じることができる。
【0013】構成8は、上記構成1ないし構成7のいず
れかに記載の遊技機がパチンコ機である。このパチンコ
機の基本構成としては、操作ハンドルを備えておりその
ハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射さ
せ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動
口に入賞することを必要条件として表示手段における識
別図柄および補助図柄の変動が開始することが挙げられ
る。また、特定の遊技状態発生中には遊技領域内の所定
の位置に配置された入賞口が所定の態様で開放されて遊
技球を入賞可能として、その入賞個数に応じた有価価値
(景品球のみならず、磁気カードへの書き込む等も含
む)が付与されることが挙げられる。その結果、パチン
コ機を遊技する遊技者の面白味を永続させることができ
る。
【0014】構成9は、構成8に記載のパチンコ機にお
いて、前記オブジェクトの画像は、パチンコ機の遊技状
態を識別するための識別図柄であるパチンコ機である。
この構成によれば、オブジェクト配置手段は、パチンコ
機を遊技する遊技者が遊技状態を識別するための識別図
柄を表示するための複数のポリゴンで形成されたオブジ
ェクトを第1記憶手段から読み出し、そのオブジェクト
を仮想3次元空間内に配置する。投影手段は、投影平面
に仮想3次元空間内のオブジェクトを投影する。これに
より、仮想3次元空間内のオブジェクトが3次元から2
次元に変換される。表示画像生成手段は、識別図柄のオ
ブジェクトの各ポリゴンに貼付ける画像であるテクスチ
ャを第2記憶手段から読み出し、そのテクスチャを投影
平面に投影されたポリゴンの形状に変形して、その変形
後のテクスチャを投影平面上の各ポリゴンに貼付ける。
これにより、オブジェクトの画像すなわち識別図柄を含
む表示画像が生成される。表示手段はその表示画像を表
示する。そして、オブジェクト画像消滅手段は、第3記
憶手段に記憶されている複数種類のマスクパターンを読
み出す。これら複数種類のマスクパターンは、各ポリゴ
ンに貼付けられるテクスチャに表示手段に表示されない
部分である非表示の部分を設けるとともに、そのテクス
チャ全体が表示手段に表示されなくなるまで、非表示の
部分を段階的に変化させるパターンである。オブジェク
ト画像消滅手段は、さらに、各ポリゴンの形状に合わせ
て変形された後のテクスチャに、複数種類のマスクパタ
ーンを順次作用させて、表示手段に表示される識別図柄
を徐々に消滅させる。したがって、表示手段には、初め
に識別図柄全体が表示されており、その後、識別図柄が
徐々に消えて行くように表示される。その結果、識別図
柄が徐々に消滅するという臨場感のある表示態様によっ
て遊技者の面白味を永続させることができる。
【0015】構成10は、構成9に記載のパチンコ機に
おいて、前記オブジェクト画像消滅手段は、パチンコ機
における識別図柄の通常変動からリーチへ移行する際
に、前記リーチに関係する識別図柄以外の識別図柄を徐
々に消滅させるパチンコ機である。この構成によれば、
オブジェクト画像消滅手段は、パチンコ機における通常
変動からリーチへ移行する際に、リーチに関係する識別
図柄以外の識別図柄すなわちリーチの対象とならない識
別図柄を表示するためのオブジェクトの各ポリゴンの形
状に合わせて変形された後のテクスチャに、複数種類の
マスクパターンを順次作用させて、リーチの対象となら
ない識別図柄を徐々に消滅させる。したがって、表示手
段には、リーチの対象となる識別図柄だけが残るように
表示される。なお、パチンコ機の遊技状態には、遊技者
がパチンコ球を消費する通常状態と、遊技者が多数個の
パチンコ球を取得することができる大当たり状態とがあ
る。さらに、通常状態では、遊技者が遊技状態を識別す
るための識別図柄が単に変動する表示態様である通常変
動と、大当たり状態が発生するかのように識別図柄が変
動する表示態様であるリーチとがある。また、リーチ
は、複数個の識別図柄の中のリーチに関係する所定個数
の識別図柄が、縦、横または斜めに同一種類で揃うかの
ように変動する表示態様である。その結果、リーチの対
象となる識別図柄は表示され続け、リーチの対象となら
ない識別図柄は徐々に消えて行くので、臨場感のある表
示態様を実現することができる。さらに、構成1と同様
の効果も得られる。
【0016】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。オブジェク
ト配置手段は、第1記憶手段に記憶されている複数のポ
リゴンで形成されたオブジェクトを読み出し、そのオブ
ジェクトを仮想3次元空間内に配置する。投影手段は、
投影平面に仮想3次元空間内のオブジェクトを投影す
る。これにより、仮想3次元空間内のオブジェクトが3
次元から2次元に変換される。表示画像生成手段は、第
2記憶手段からオブジェクトの各ポリゴンに貼付けるた
めのテクスチャを読み出し、そのテクスチャを投影平面
に投影されたポリゴン形状に変形して、その変形後のテ
クスチャを投影平面上の各ポリゴンに貼付ける。これに
より、オブジェクトの画像を含む表示画像が生成され
る。表示手段は、その表示画像を表示する。このとき、
第3記憶手段に記憶されている複数種類のマスクパター
ンが利用され、各ポリゴンに貼付けられるテクスチャの
表示手段に表示されない部分である非表示の部分を設け
られ、そのテクスチャ全体が表示手段に表示されなくな
るまで、非表示の部分を段階的に変化される。したがっ
て、表示手段には、初めにオブジェクトの画像全体が表
示されており、その後、オブジェクトの画像が徐々に消
えて行くように表示される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。画像表示装置を備える遊技機として
パチンコ機を例に採って説明する。図1は本実施例に係
るパチンコ機の概略構成を示す正面図であり、図2はパ
チンコ機に備える制御基盤および画像表示装置の概略構
成を示す機能ブロック図であり、図3は画像表示装置に
おける3次元画像処理部の概略構成を示す機能ブロック
図である。
【0018】本実施例に係るパチンコ機は、パチンコ機
の全体を制御する制御基盤1(図2参照)を備える遊技
盤2と、遊技盤2が取り付けられた枠体3と、遊技盤2
の下側に設けられた上受け皿4と、上受け皿4に貯留し
たパチンコ球を遊技盤2の盤面に発射する図示しない発
射装置が連結された回転式ハンドル5と、上受け皿4の
下側に設けられた下受け皿8と、遊技者が遊技状態を識
別する識別図柄、およびその遊技状態における演出効果
を高めるために表示される識別図柄以外の図柄を表示す
る液晶モニタ6の表示画面6aが遊技盤2の盤面のほぼ
中央に配置されるように搭載された画像表示装置7(図
2参照)とを備えている。表示画面6aには、所定の模
様が描かれた背景上で1または複数個の識別図柄や補助
図柄の変動(移動,回転,変形等)が、遊技機における
遊技状態に応じて表示される。なお、パチンコ機には、
遊技者が多数個のパチンコ球を取得することができる大
当たり状態と、遊技者がパチンコ球を消費する通常状態
との2種類の遊技状態がある。通常状態には、複数個の
識別図柄が単に変動する表示態様である通常変動と、大
当たり状態の発生の有無に関係なく、大当たり状態が発
生するかのような表示態様であるリーチとが表示され
る。一方、大当たり状態には、主に補助図柄が表示さ
れ、そのラウンド毎に異なる表示態様が表示される。ま
た、パチンコ機における遊技が行われていない場合に
は、デモンストレーションなどの表示が行われる。ここ
で、識別図柄とは、パチンコ機における大当たりやリー
チ等の遊技状態を遊技者に認識させるためのいわゆる図
柄番号または図柄番号が付けられた図柄の画像をいい、
補助図柄とは大当たりやリーチ等においてその演出効果
を高めるために表示される識別図柄以外の図柄をいう。
【0019】遊技盤2には、回転式ハンドル5によって
発射されたパチンコ球を盤面に案内するレール2aと、
パチンコ球を不特定箇所に誘導する複数本の図示しない
クギと、クギによって誘導されてきたパチンコ球が入賞
する複数個の入賞口2bと、遊技盤2のほぼ中央付近に
誘導されてきたパチンコ球が入賞する始動口2cと、特
定の遊技状態において比較的多数のパチンコ球を一時に
入賞させることができる大入賞口2dとが設けられてい
る。各入賞口2b、始動口2cおよび大入賞口2d内に
は、パチンコ球の入球を検出する入賞検出センサ11
(図2参照)がそれぞれ設けられている。入賞検出セン
サ11がパチンコ球の入球を検出すると、遊技盤2に備
える制御基盤1によって所定個数のパチンコ球が上受け
皿4に供給される。また、始動口2c内には、始動開始
センサ12(図2参照)が設けられている。さらに、大
入賞口2dには、開閉式ソレノイド13(図2参照)が
設けられており、この開閉式ソレノイド13の動作によ
って、大入賞口2dが 閉自在に構成されている。な
お、上述したものの他に始動口2cに入球したパチンコ
球の個数を記憶する例えば保留ランプ等を備えるが、こ
の実施例ではその説明を省略する。
【0020】上受け皿4は、受け皿形状になっており、
パチンコ球が供給される球供給口4aから供給されたパ
チンコ球を貯留する。また、球供給口4aが配置された
上受け皿4の反対側には、パチンコ球をレール2aに向
けて発射する発射装置に連通する図示しない球送り口が
設けられている。さらに、上受け皿4の上部には、貯留
したパチンコ球を下受け皿8に移すための球抜きボタン
4bが設けられており、この球抜きボタン4bを押すこ
とで、上受け皿4に貯留したパチンコ球を下受け皿8に
移すことができる。下受け皿8は、受け皿形状になって
おり、上受け皿4から移されてきたパチンコ球を受け止
める。なお、下受け皿8には、その中に貯留したパチン
コ球を抜く図示しない球抜きレバーが設けられている。
【0021】回転式ハンドル5には、パチンコ球をレー
ル2aに向けて発射する発射装置が連結されている。回
転式ハンドル5を回転させることにより、発射装置はそ
の回転量に応じた強さでパチンコ球を発射する。なお、
遊技者が回転式ハンドル5を回転させた状態で保持する
ことにより、発射装置はパチンコ球を所定の間隔ごとに
一個ずつ発射する。
【0022】図2に示すように、遊技盤2に備える制御
基盤1は、メモリおよびCPU等で構成されるマイクロ
コンピュータである主制御部16と、遊技機における遊
技状態を決定する値を出力するカウンタ14と、始動口
2c(図1参照)でパチンコ球の入球を検出する始動開
始センサ12と、入賞口2b等(図1参照)でパチンコ
球の入球を検出する入賞検出センサ11と、大入賞口2
d(図1参照)を開閉する開閉式ソレノイド13と、画
像表示装置7のI/F(インターフェイス)17に情報
流通可能に接続されるI/F(インターフェイス)15
などを備えて構成されている。この制御基盤1は、上述
した入賞口2bや始動口2cの球検出センサの検出に基
づいて所定量のパチンコ玉を供給したり、図示しないラ
ンプやスピーカを作動させたりする各種のイベントを実
行するものである。また、制御基盤1は、遊技状態に応
じた表示態様を指示するための各種のコマンドをI/F
15を通じて画像表示装置7に送信する。
【0023】具体的に、制御基盤1で行なわれる処理に
ついて図4に示すフローチャートを参照しながら詳細に
説明する。 ステップS1(入球を検出) 遊技者は、回転式ハンドル5によってパチンコ球を遊技
盤2内に打ち込み、パチンコ遊技を開始する。遊技盤2
内に打ち込まれた一部のパチンコ球は盤面の中央付近ま
で導かれ、始動口2cに入球する。パチンコ球が始動口
2cに入球すると、始動口2c内に入球した球を検出す
る始動開始センサ12は、始動開始信号を主制御部16
に送るとともに、始動口2c内に設けられた入賞検出セ
ンサ11は、入賞信号を主制御部16に送る。なお、こ
の実施例では、始動開始センサ12と入賞検出センサ1
1とは、同一のセンサによって併用される。また、入賞
口2bにパチンコ球が入球した場合にも、各入賞口2b
の入賞検出センサ11は、入賞信号を主制御部16に送
る。
【0024】ステップS2(パチンコ球を供給) 主制御部16は、入賞検出センサ11からの入賞信号を
検出すると、図示しないパチンコ球供給機構を稼働させ
て、所定数量のパチンコ球を球供給口4aを通じて上受
け皿4に供給する。
【0025】ステップS3(大当たり抽選) 主制御部16は、始動開始センサ12からの始動開始信
号を検出すると、カウンタ14の出力値を読取り、大当
たり抽選を行う。大当たり抽選では、カウンタ14の出
力値が所定値であれば、「大当たり」を発生させる。一
方、カウンタ14の出力値が所定値以外であれば、「は
ずれ」である通常の遊技状態を継続する。
【0026】ステップS4(コマンドを送信) 主制御部16は、通常の遊技状態または特定の遊技状態
に応じた表示態様を決定し、その表示態様に応じたコマ
ンドをI/F15を介して画像表示装置7に送信する。
コマンドは、画像表示装置7に所定の表示プログラムを
実行させる命令であり、その表示プログラムの実行によ
り遊技状態に応じた表示パターンが表示画面6aに表示
される。例えば、大当たりの場合には、主制御部16
は、所定のリーチの開始を指示するコマンドを送信し、
所定時間経過後に、そのリーチの最終段階で停止させる
大当たりの識別図柄の種類を指示するコマンドを送信す
る。これにより、画像表示装置7の表示画面6aには、
コマンドで指示された種類のリーチが表示された後に、
さらにコマンドで指示された種類の大当たりの識別図柄
で停止するように表示される。このとき、主制御部16
は、表示画面6aにおいて大当たりの識別図柄の停止が
表示された後に、開閉式ソレノイド13に開放信号を与
えて大入賞口2dを開放して、遊技者が多数個のパチン
コ球を取得できる状態にする。さらに、この遊技状態に
おいて、制御基盤1は例えば約10個の球が大入賞口2
dに入賞したのを1ラウンドとして、そのラウンドが終
了するたびにそのラウンドの終了または次のラウンドの
開始を指示するコマンドを画像表示装置7に送信する。
これにより、表示画面6aには、ラウンドごとに異なる
パターンの表示態様が表示される。一方、ハズレの場合
には、リーチの最終段階で停止させるハズレの識別図柄
の種類を指示するコマンド、または通常の遊技状態時に
変動されている識別図柄をハズレの識別図柄で停止させ
るためのコマンドを画像表示装置7に送信する。これに
より、表示画面6aには、リーチを表示した後にハズレ
の識別図柄で停止するように、または通常変動後にハズ
レの識別図柄で停止するように表示される。
【0027】ステップS5(新たな入球検出?) 主制御部16は、始動開始センサ12からの新たな始動
開始信号の有無(新たな入球)を検出するまで待機す
る。新たな始動開始信号がなければ、この処理を終了し
て新たな始動開始信号が検出されるまで待機する。上述
したステップS1〜S5を実行する制御基盤1は、いわ
ば遊技状態発生手段に相当する。なお、識別図柄の変動
(リーチ、通常変動等)中にパチンコ球の入球を始動開
始センサ12が検出し、その入球したパチンコ球の個数
を記憶する上述で説明を省略した保留ランプが点灯して
いる場合には、その保留ランプの点灯を新たな始動開始
信号として検出する。新たな始動開始信号があれば、ス
テップS2〜S4を繰り返し行なう。
【0028】画像表示装置7は、図2に示すように、制
御基盤1から送られてきたコマンドを受信するI/F1
7と、そのコマンドに基づいて仮想3次元空間であるワ
ールド座標系に配置される3次元情報であるオブジェク
ト、そのオブジェクトの模様の画像情報であるテクスチ
ャおよび背景画像を記憶するキャラクタ記憶部18と、
受信したコマンドに応じたプログラムを実行して、ワー
ルド座標系にオブジェクトを設定するとともに、そのオ
ブジェクトにテクスチャを貼付けた表示画像を生成する
3次元画像処理部19と、3次元画像処理部19で生成
された表示画像を一時的に記憶する画像記憶部20と、
その表示画像を表示する液晶モニタ6とを備えている。
なお、ワールド座標系とは、本発明における仮想3次元
空間に相当する3次元の座標系である。オブジェクトと
は、ワールド座標系に配置される3次元の仮想物体であ
り、複数のポリゴンによって構成された3次元情報であ
る。ポリゴンとは、複数個の3次元座標の頂点で定義さ
れる多角形平面である。テクスチャとは、オブジェクト
の各ポリゴンに貼付ける画像であり、テクスチャがオブ
ジェクトに貼付けられることにより、オブジェクトに対
応する画像、例えば識別図柄や補助図柄や背景などが生
成される。
【0029】I/F17は、制御基盤1のI/F15に
情報流通可能に接続されており、制御基盤1から送られ
てくるコマンドを受信するものである。I/F17は、
受信したコマンドを3次元画像処理部19に順次渡す。
【0030】キャラクタ記憶部18は、3次元画像処理
部19から適宜読み出される3次元情報であるオブジェ
クトおよびそのオブジェクトの2次元の画像であるテク
スチャを記憶するメモリである。具体的には、キャラク
タ記憶部18には、大当たり時の当たり識別図柄例えば
魚やタコなどの模様のテクスチャと、大当たりのラウン
ドの回数を示すラウンド表示図柄のテクスチャと、その
ラウンド時に演出用に表示される補助図柄例えば海亀の
模様のテクスチャなどの種々のテクスチャとともに、そ
れら各テクスチャが貼付けられる1または複数のポリゴ
ンで構成された複数種類のオブジェクトが記憶されてい
る。さらに、キャタクタ記憶部18には、液晶モニタ6
の表示画面6aの背景として表示される例えば海底の珊
瑚礁の模様が描かれた背景画像も記憶されている。これ
ら各オブジェクト、テクスチャおよび背景画像の各デー
タは、表示画像の生成時に3次元画像処理部19によっ
て適宜読み出される。なお、オブジェクトやテクスチャ
を記憶するキャラクタ記憶部18は、本発明における第
1記憶手段および第2記憶手段に相当する。
【0031】3次元画像処理部19は、画像表示装置全
体を制御管理するCPU(中央処理装置)、CPUにお
ける演算結果等を適宜記憶するメモリ、液晶モニタ6に
出力する画像を生成する画像データプロセッサなどで構
成されるものである。3次元画像処理部19は、コマン
ドに応じた表示態様を実現するために、本発明の仮想3
次元空間に相当する3次元の座標系であるワールド座標
系内に、視点およびキャラクタ記憶部18から読み出し
た各種のオブジェクトを配置し、そのオブジェクトを変
動させたり視点を変位させる、いわゆるジオメトリ演算
処理を行う。また、ワールド座標系内のオブジェクトを
視点からの視線に基づく投影平面に投影した2次元座標
情報である投影情報を生成する。その投影情報に基づい
て、画像記憶部20に設けられたフレームメモリ内にお
ける各オブジェクトの各ポリゴンの頂点に相当する位置
すなわちフレームメモリ内のアドレスを求める。そし
て、キャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャを
各オブジェクトの各ポリゴンの頂点に合うように変形さ
せて、そのテクスチャをフレームメモリ内の各アドレス
に基づいて描画する。このとき、そのテクスチャが表示
画面6a上から消滅する識別図柄のオブジェクトに貼付
けるテクスチャである場合には、所定のマスクパターン
によって半透明状態にする。全てのオブジェクトへのテ
クスチャの描画が終了すると、画像記憶部20のフレー
ムメモリ内に表示画像が生成され、その表示画像を液晶
モニタ6に出力する。なお、後の説明で明らかになる
が、3次元画像処理部19は、本発明におけるオブジェ
クト配置手段、投影手段、表示画像生成手段および第3
記憶手段に相当する。
【0032】3次元画像処理部19は、例えば次のよう
に構成されている。以下、3次元画像処理部19の一例
について図3を参照しながら詳細に説明する。図3に示
すように、3次元画像処理部19は、CPU21と、C
PU21によって実行されるプログラムを記憶したプロ
グラムROM22と、プログラムの実行によって得られ
たデータを記憶するワークRAM23と、CPU21の
指示によってワークRAM23に記憶したデータを一括
して転送するDMA24と、DMA24によって転送さ
れたデータを受信するI/F25と、そのI/F25に
よって受信したデータに基づいて座標演算処理を行うジ
オメトリ演算処理部26と、I/F25によって受信し
たデータ等に基づいて表示画像を生成するレンダリング
処理部27と、複数種類のカラーパレットに基づく色情
報をレンダリング処理部27に適宜与えるパレット処理
部28と、画像記憶部20内に設けられた複数のフレー
ムメモリを切り換えるセレクタ部29と、表示画像を液
晶モニタ6に出力するビデオ出力部30とを備えてい
る。また、上述したCPU21とプログラムROM22
とワークRAM23とDMA24とI/F25とは同一
のデータバスに接続されており、オブジェクトおよびテ
クスチャ等を記憶したキャラクタ記憶部18は、上述し
たデータバスとは独立したデータバスを介してジオメト
リ演算処理部26およびレンダリング処理部に接続され
ている。
【0033】プログラムROM22は、遊技機に電源が
投入された際にCPU21によって最初に実行されるプ
ログラムや、制御基盤1から送られてくるコマンドの種
類に応じた表示を行うための複数種類のプログラム、マ
ップデータ、カラーパレットおよびテクスチャを半透明
にするマスクパターンのデータなどを記憶したものであ
る。表示を行うためのプログラムは、例えば予め用意さ
れたテーブルを参照したり、参照したデータに演算処理
を施すことで、コマンドに応じた表示態様を実現するた
めにワールド座標系にオブジェクトおよび視点を設定す
るための設定情報を導出するものである。表示プログラ
ムには、単独で実行されるプログラムだけでなく、例え
ば複数個のタスクを組み合わせることで、コマンドの種
類に応じた表示を行うためのタスクを生成するようなも
のも含まれる。また、設定情報は、ワールド座標系内に
オブジェクトを配置するための座標値、ワールド座標系
内に配置するオブジェクトの姿勢をそのオブジェクトの
基準姿勢からの回転量で指示する回転角度、ワールド座
標系内に視点を設定するための座標値、ワールド座標系
における視点の視線(例えばz軸)を所定方向に定める
ために視線を回転させる回転角度、キャラクタ記憶部1
8内に記憶されたオブジェクト、テクスチャ、背景画像
などの格納アドレスなど各種のデータを含む情報である
とともに、表示画面6aに表示する一画面分の表示画像
を生成するための情報である。
【0034】CPU21は、プログラムROM22に記
憶された制御プログラムによって画像表示装置7の全体
を管理・制御する中央演算処理装置であり、主に、制御
基盤1から送られてきたコマンドに応じたプログラムを
実行することで、表示画面6aに所定の表示態様を表示
するために、ワールド座標系内にオブジェクトおよび視
点を設定する処理などを行うものである。具体的には、
CPU21は、I/F17によって受信したコマンドの
種類に応じて、そのコマンドに対応する表示を行うため
の表示プログラムを実行して得られた設定情報をワーク
RAM23に順次書き込み、所定の割り込み処理間隔
(例えば1/30秒や1/60秒)ごとに、ワークRA
M23内の設定情報の転送をDMA24に指示するもの
である。
【0035】ワークRAM23は、CPU21によって
得られた実行結果である設定情報を一時的に記憶するも
のである。また、DMA24は、CPU21での処理を
介さずワークRAM23内に記憶されたデータを転送す
ることができる、いわゆるダイレクトメモリアクセスコ
ントローラである。つまり、DMA24は、CPU21
からの転送開始の指示に基づいて、ワークRAM23に
記憶された設定情報を一括してI/F25へ転送する。
【0036】I/F25は、DMA24によって転送さ
れてきた設定情報を受信する。I/F25は、設定情報
に含まれる、キャラクタ記憶部18に記憶されたオブジ
ェクトの格納アドレスや、オブジェクトをワールド座標
系に配置するため配置座標値や、視点を設定する配置座
標値などの座標演算の対象となるデータをジオメトリ演
算処理部26に与えるとともに、画像描画の対象となる
設定情報に含まれるキャラクタ記憶部18に記憶された
基本テクスチャデータなどの格納アドレスのデータをレ
ンダリング処理部27に与える。さらに、I/F25
は、設定情報に含まれているテクスチャの色合いを指示
するためのカラーパレットをパレット処理部28に与え
る。
【0037】ジオメトリ演算処理部26は、I/F25
から与えられたデータに基づいて、3次元の座標点の移
動や回転等に伴う座標演算処理を行うものである。具体
的には、ジオメトリ演算処理部26は、キャラクタ記憶
部18内に記憶されたオブジェクトの格納アドレスに基
づいて、ローカル座標系に配置された複数のポリゴン構
成されたオブジェクトを読み出し、回転角度に基づいて
回転させた姿勢のオブジェクトを配置座標値に基づいて
ワールド座標系に配置する際のワールド座標系における
オブジェクトの各ポリゴンの座標値を算出する。ローカ
ル座標系とは、基準の姿勢のオブジェクトが設定される
オブジェクト独自の座標系である。さらに、視点の配置
座標値および回転角度に基づいて設定される視点を基準
とする視点座標系におけるオブジェクトの各ポリゴンの
座標値を算出する。さらに、視点に基づく視線に垂直に
設定された投影平面にオブジェクトを投影した際の投影
平面上のオブジェクトの各ポリゴンの2次元の座標値を
含む投影情報を算出する。そして、ジオメトリ演算処理
部26は、投影情報をレンダリング処理部27に与え
る。
【0038】パレット処理部28は、CPU21によっ
て書き込まれる複数種類の色情報で構成される複数種類
のカラーパレットを格納する図示しないパレットRAM
を備えており、CPU21からI/F25を通じて指示
されたカラーパレットのデータをレンダリング処理部2
7に与えるものである。カラーパレットを与えるとは、
例えばパレットRAMに記憶されたカラーパレットの格
納アドレスをレンダリング処理部27に与えることをい
い、レンダリング処理部27は、表示画像を生成する際
にその格納アドレスに記憶された色情報を参照する。な
お、各色情報は、赤色(R),緑色(G),青色(B)
の組合せによって決定されるものであり、カラーパレッ
トのデータサイズが例えば16ビットの場合には、0〜
15の各値に所定の色情報が割り当てられる。また、カ
ラーパレットの各データすなわち各パレットは、テクス
チャを構成する各ドットに割り当てられており、各パレ
ットの色情報で各ドットを描画することで、テクスチャ
の全体が描画される。なお、このカラーパレットの各パ
レットに割り当てられている色情報を順次変更すること
で、段階的に色合いが異なる複数種類のテクスチャを生
成することもできる。
【0039】レンダリング処理部27は、まず、キャラ
クタ記憶部18内の背景画像が格納されている格納アド
レスに基づいて背景画像を読み出し、その背景画像を画
像記憶部20内に設けられたフレームメモリ内に描画
し、そのフレームメモリ内に投影情報に基づくオブジェ
クトの各ポリゴンを展開する。さらに、レンダリング処
理部27は、キャラクタ記憶部18内のテクスチャの格
納アドレスとカラーパレットのデータに基づいて、キャ
ラクタ記憶部18から読み出したテクスチャをフレーム
メモリ内の各ポリゴンに相当する領域上に描画する。こ
のとき、表示画面6a上から消滅させる識別図柄を描画
するのであれば、レンダリング処理部27は、CPU2
1から指示されたマスクパターンによってテクスチャの
色情報を部分的に間引いて半透明状態にする。これによ
り、フレームメモリ内には、背景画像上に各種のオブジ
ェクトに対応する図柄の画像が描画された表示画像が生
成される。この表示画像は、フレームメモリの容量にも
よるが、所定の縦横比例えば縦横比が3:4の表示画像
である。なお、上述したジオメトリ演算処理部26およ
びレンダリング処理部27では、画面に表示する部分を
決定するクリッピング処理、ポリゴンの前後関係によっ
て見える部分と見えない部分とを判定する隠面処理、光
源からの光の当たり具合や反射の様子を演算するシェー
ディング計算処理などの処理も適宜行われる。
【0040】セレクタ部29は、複数のフレームメモリ
を適宜選択するものである。具体的には、セレクタ部2
9は、上述したレンダリング処理部27によって画像の
描画が行われる際には、画像記憶部20内に設けられた
複数のフレームメモリである例えば第1フレームメモリ
または第2フレームメモリのいずれか一方を選択する。
この場合には、その選択されている側のフレームメモリ
内に表示画像が生成される。一方、セレクタ部29は、
描画が行われていない側のフレームメモリから既に表示
画像の生成が終わっている表示画像を読み出し、その表
示画像をビデオ出力部30に送る。なお、セレクタ部2
9は、読み出し側のフレームメモリと、描画側のフレー
ムメモリとを順次切り換える。ビデオ出力部30は、セ
レクタ部29から送られてきた表示画像をビデオ信号に
変換して液晶モニタ6に出力する。
【0041】画像記憶部20は、レンダリング処理部2
7によって生成される表示画像を記憶するいわゆるビデ
オRAMである。画像記憶部20には、例えば一画面分
の表示画像を記憶する記憶領域である第1フレームメモ
リと、第2フレームメモリとが設けられたいわゆるダブ
ルバッファを構成している。なお、画像記憶部20に設
けるフレームメモリは、2つに限定されるものではな
く、1つ以上であれば幾つでもよい。
【0042】液晶モニタ6は、ビデオ出力部30から出
力された表示画像を表示する画面6aを備えており、そ
の画面6aが遊技盤2の盤面に露出するように取り付け
られている。その表示画面6aは例えば縦横比が9:1
6のいわゆるワイド画面であり、液晶モニタ6は、ビデ
オ出力部30から出力されてきた縦横比が3:4の表示
画像を表示画面6aの縦横比に合わせて、表示画面6a
に表示画像を表示する。また、液晶モニタ6には、縦横
比が3:4の表示画像をそのまま表示する機能をも備え
ており、遊技状態に応じて表示画面6aに表示される表
示画像の縦横比を適宜変化させることもできる。なお、
液晶モニタ6は、本発明における表示手段に相当する。
【0043】まず、本発明の理解を容易にするために、
図5に示す表示態様が表示される場合の処理について説
明する。図5は台形状に表示された画像が徐々に消滅す
る様子を図示したものである。図5(a)に示すよう
に、表示画面6aには、所定空間内に横たわったほぼ正
方形の平面Gを手前斜め上から見た3次元の画像が表示
されている。また、図5(b)〜(d)に示すように、
表示画面6aには、時間の経過に従って、その平面Gの
画像の色合いが徐々に薄くなり消滅する様子が表示され
る。
【0044】上述した平面Gの3次元の画像は、ポリゴ
ンおよびそのポリゴンに貼付けられるテクスチャによっ
て表示される。なお、この実施例では、ポリゴンについ
て説明するが、1または複数のポリゴンで構成されるオ
ブジェクトでも同じである。具体的には、表示画面6a
に表示される平面Gの画像は、図6に示すように、例え
ばローカル座標系に設定された1枚の四角形のポリゴン
GP(図6(a)参照)と、そのポリゴンGPに貼付け
られる画像であるテクスチャT(図6(b)参照)とで
生成される。ポリゴンGPは、ローカル座標系における
3次元の座標値で表される4つの頂点P1〜P4で構成
されている。テクスチャTは、ポリゴンGPの頂点P1
〜P4に一致する頂点P1〜P4で囲まれる画像で構成
されている。ポリゴンGPおよびテクスチャTは、キャ
ラクタ記憶部18に記憶されている。
【0045】図7に示すように、3次元画像処理部19
は、キャラクタ記憶部18からポリゴンGPを読み出
し、そのポリゴンGPを仮想3次元空間であるワールド
座標系に配置する。さらに、3次元画像処理部19は、
ワールド座標系内の様子を表示するための視点SPを設
定し、その視点SPからの視線(図ではz軸方向)に垂
直な投影平面TMを設定する。そして、ワールド座標系
におけるポリゴンGPの頂点P1〜P4を投影平面TM
にそれぞれ透視投影する。これにより、図8に示すよう
に、投影平面TMには、ワールド座標系においてほぼ正
方形のポリゴンGPが台形状に投影され、ポリゴンGP
の頂点P1〜P3が投影平面TM上の2次元の座標値に
変換される。
【0046】図9(a)に示すように、3次元画像処理
部19は、投影平面TM上のポリゴンGPの形状に合う
ように、キャラクタ記憶部18から読み出したテクスチ
ャTの形状を変形し、そのポリゴンGPに貼付ける。つ
まり、ポリゴンGPの各頂点P1〜P4と、テクスチャ
Tの各頂点P1〜P4とがそれぞれ一致するように描画
する。そして、その描画が終了すると、投影平面TM内
すなわちフレームメモリ内に生成された表示画像を液晶
モニタ6に送る。これにより、液晶モニタ6の表示画面
6aには、図5(a)に示した平面Gの画像が表示され
る。
【0047】上述した3次元画像処理部19のプログラ
ムROM22内には、複数種類のマスクパターンが記憶
されている。これら複数種類のマスクパターンは、ポリ
ゴンGPに合わせて変形された後のテクスチャTに作用
させて、表示画面6aに表示されない非表示の部分を変
形後のテクスチャTに設けるためのものであり、さら
に、テクスチャTが貼付けられるポリゴンGPの画像で
ある平面Gを徐々に消滅させるように、テクスチャT全
体が表示されなくなるまでそのテクスチャTに設けた非
表示の部分を段階的に変化させるように構成されてい
る。
【0048】具体的には、図10に示すマスクパターン
M1〜M9がプログラムROM22内に記憶されてい
る。マスクパターンM1〜M9の符号60(図中、右下
がり斜線部分)の示す部分は、テクスチャT上に非表示
の部分を設けるためのデータであり、符号61の示す部
分は、テクスチャTの画像が残る部分すなわち表示画面
6aに表示される部分である。より具体的には、マスク
パターンM1は、00H,11H,00H,00H,0
0H,11H,00H,00Hの8バイトのデータとし
てプログラムROM22内に記憶されている。例えば1
1Hは16進数であるので、これを2進数で表すと「0
0010001」となり、「1」が符号60の部分に、
「0」が符号61の部分にそれぞれ相当する。同様に、
マスクパターンM2は、00H,11H,00H,44
H,00H,11H,00H,44Hの8バイト、マス
クパターンM3は、00H,55H,00H,55H,
00H,55H,00H,55Hの8バイト、マスクパ
ターンM4は、22H,55H,88H,55H,22
H,55H,88H,55Hの8バイト、マスクパター
ンM5は、AAH,55H,AAH,55H,AAH,
55H,AAH,55Hの8バイト、マスクパターンM
6は、BBH,DDH,AAH,55H,BBH,DD
H,AAH,55Hの8バイト、マスクパターンM7
は、BBH,FFH,AAH,77H,BBH,FF
H,AAH,77Hの8バイト、マスクパターンM8
は、BBH,FFH,EEH,FFH,BBH,FF
H,EEH,FFHの8バイト、マスクパターンM9
は、FFH,FFH,FFH,FFH,FFH,FF
H,FFH,FFHの8バイトのデータとしてプログラ
ムROM22内にそれぞれ記憶されている。なお、この
実施例では9段階に変化する9枚のマスクパターンを利
用したが、本願発明はこれに限定されるものなく、2段
階以上に変化する複数のマスクパターンであれば幾つで
もよい。また、これら各マスクパターンのパターンに限
定されるものではない。
【0049】3次元画像処理部19は、これら各マスク
パターンM1〜M9を、変形後のテクスチャTに順次重
ねることで、テクスチャTに重なった符号60の部分を
非表示にしたテクスチャTをポリゴンGPに描画する。
例えば、マスクパターンM5を利用する場合を例にとっ
て説明すると、図9(a)に示すように、変形後のテク
スチャT上の全体に非表示の部分を設けるように、テク
スチャT上にマクスパターンM5を重ねる。これによ
り、図9(b)に示すように、テクスチャTを例えば非
表示の部分が千鳥状に設けられた状態にすることがで
き、このテクスチャTをポリゴンGPに描画すること
で、表示画面6aに千鳥状の模様の平面Gの画像を表示
させることができる。このように、非表示の部分の個数
が段階的に増加するような順番で、マスクパターンM1
〜M9をテクスチャTに作用させることで、図5(a)
〜(d)に示すように、平面Gの画像が徐々に消滅する
ような表示態様を実現することができる。なお、この実
施例では、非表示の部分の個数が段階的に増加する場合
について説明したが、例えば非表示の部分の面積が段階
的に広がるようなマスクパターンを用いることもでき
る。このようなマスクパターンを用いれば、図11
(a)〜(d)に示すように、平面Gの画像上の一点か
らその周囲に非表示の部分が広がって、その画像が消滅
するような表示態様を表示することもできる。また、図
11とは逆に、画像の周縁から中央に向かって消滅させ
るようなマスクパターンを用いてもよい。さらに、画像
の周縁の一端から他端に向かって消滅させるようなマス
クパターンでもよい。
【0050】次に、上述した処理を利用した本実施例に
係るパチンコ機で実際に表示される表示態様について、
図12,図13を参照しながら説明する。液晶モニタ6
の表示画面6aには、制御基盤1から送られてきたコマ
ンドに基づいて、例えば図12(a)〜(c),図13
(a)〜(c)に示すような表示態様が表示される。こ
の表示態様は、パチンコ機における通常変動からリーチ
へ移行する際の一態様である。ここで、表示画面6aに
は、図12,図13に示すように、表示画面6a内を縦
方向に3つに分けた上段領域A,中段領域B,下段領域
Cのそれぞれの領域内に複数種類の識別図柄が表示され
ている。これら各領域A〜Cには、それぞれ1〜9の連
番の図柄番号が付けられた複数種類の識別図柄が表示さ
れる。
【0051】通常変動時の上段領域Aおよび中段領域C
では、1〜9の図柄番号が付けられた識別図柄が、1〜
9の順番に表示画面6aに現れるように右側から左側へ
と移動するように表示される。通常変動時の下段領域C
では、1〜9の図柄番号が付けられた識別図柄が、9〜
1の順番に表示画面6aに現れるように右側から左側へ
と移動するように表示される。そして、各領域A〜Bに
おける識別図柄の移動が停止することで、一回の通常変
動が終了する。このとき、上段領域A、下段領域C、中
段領域Bの識別図柄の順番でそのの移動が停止するが、
上段領域Aおよび下段領域Cで停止した識別図柄が縦ま
たは斜め方向に同種のものであれば、通常変動からリー
チへ移行して、リーチが開始される。リーチ時には、中
段領域Bにおける識別図柄のみが移動して、最終的に縦
または横方向に全て同種の識別図柄で停止すると、大当
たり状態が発生することになる。以下、通常変動からリ
ーチへ移行する際の表示態様について具体的に説明す
る。
【0052】図12(a)は、通常変動時において、上
段領域Aおよび下段領域Cの右側で、同種の識別図柄が
停止した様子を示すものであり、中段領域Bの識別図柄
は横方向に移動し続けている。例えば、表示画面6aの
上段領域Aには、その左側に図柄番号「1」が付けられ
たタコの画像である識別図柄A1が、その右側に図柄番
号「9」が付けられた蟹の画像である識別図柄A9が停
止している。また、下段領域Cには、その左側に図柄番
号「1」が付けられたタコの画像である識別図柄C1
が、その右側には図柄番号「2」が付けられたハリセン
ボンの画像である識別図柄C2が停止している。一方、
中段領域Bでは、図柄番号「7」が付けられたセイウチ
の画像である識別図柄B7や魚の画像である識別図柄B
8等が右側から左側へ移動している。したがって、同種
のタコの識別図柄A1,C1が、表示画面6aの左側で
縦に揃った状態である。この同種の識別図柄A1,C1
で揃ったものをリーチに関係する識別図柄といい、それ
以外の例えば識別図柄A9,C2をリーチに関係のない
識別図柄という。例えば識別図柄A9,C2等は、本発
明におけるリーチに関係する識別以外の識別図柄に相当
する。
【0053】図12(b),(c),図13(a)〜
(c)に示すように、下段領域Cの左側で停止していた
識別図柄C1は、左側から右側へ移動する。さらに、こ
の識別図柄C1の移動に従って、リーチに関係がない識
別図柄A9,C2は徐々に消滅する。これにより、リー
チに関係する識別図柄を遊技者に正確に認識させること
ができ、遊技者を惑わせることがなく遊技者の面白味を
永続させることができる。また、下段領域Cの右側にま
で識別図柄C1が移動したことによって、中段領域Bの
中央で停止する識別図柄の種類によって大当たり状態に
なるか否かが決定する。なお、この図では現れていない
が、リーチ時に中段領域Bにおける識別図柄の大きさが
通常変動時の大きさに比べて大きく表示されている。こ
のように、本パチンコ機では、リーチに特定の識別図柄
の大きさを変化(拡大または縮小)させる大きさ可変手
段の機能を備えている。
【0054】次に、上述した図12,図13に示す表示
態様を実現するために画像表示装置7で行なわれる処理
を図14に示すフローチャートを参照しながら詳細に説
明する。
【0055】ステップT1(コマンドの把握) I/F17は、制御基盤1から送られてくるコマンドを
順次受信して、そのコマンドを3次元画像処理部19に
順次渡す。3次元画像処理部19は、そのコマンドをワ
ークRAM23に設けた図示しないコマンドバッファ内
に記憶する。さらに、3次元画像処理部19は、液晶モ
ニタ6からの割り込み処理があるたびに、コマンドバッ
ファ内に記憶したコマンドを読み出し、そのコマンドに
対応するプログラムROM22内のプログラムを実行し
て1画面分の表示画像を順次生成する。そのプログラム
の実行によって、3次元画像処理部19内では、以下の
ステップが実行される。なお、上述した割り込み処理は
液晶モニタ6の1/30秒または1/60秒ごとの例え
ば垂直走査信号に同期して行われる。
【0056】ステップT2(ワールド座標系に視点を設
定) 3次元画像処理部19は、表示画面に表示するワールド
座標系内の位置を決めるための注目点を設定する。この
注目点は、例えばワールド座標系に配置される特定のオ
ブジェクトの配置位置にほぼ一致するような位置に設定
される。さらに、その注目点に基づいてワールド座標系
内の様子を液晶モニタ6の表示画面6aに表示するため
の視点を設定する。この視点は3次元の座標系の原点で
あり、視点からの視線の方向が注目点を向くように設定
される。視線は、視点を原点とした座標系の例えばz軸
である。以下、注目点に向いた視線を有する視点をワー
ルド座標系に設定するまでの概念および具体的な算出方
法について説明する。
【0057】表示画面6aに識別図柄が表示される初期
の状態において、図15に示すように、識別図柄A1等
を表示するためのオブジェクトJ1等が、ワールド座標
系内にそれぞれ配置される場合に、3次元画像処理部1
9は、表示画面6aのほぼ中央付近に識別図柄B7〔図
12(a)参照〕を表示するためのオブジェクトJ7の
ワールド座標系における配置位置WPの座標値(W
x ,WPy ,WPz )を求める。この配置位置WPの
座標値は、例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプロ
グラム内に予め用意されたワールド座標系の座標値を参
照したり、例えばパチンコ機以外の遊技機の場合にはコ
ントローラ等の入力手段からの入力信号に基づいて算出
したりして求められるものである。3次元画像処理部1
9は、配置位置WPの座標値(WPx ,WPy ,W
z )を注目点の座標値として設定する。
【0058】3次元画像処理部19は、図16に示すよ
うに、注目点の配置位置WPを原点Oとする新たな3次
元の座標系をワールド座標系内に設定する。また、図1
7(a)に示すように、新たな3次元の座標系の2次元
の各軸周りにその新たな3次元の座標系を回転させる。
例えば、新たな3次元の座標系をx軸周りにθx °,y
軸周りにθy °だけ回転させる。回転角度θx °,θy
°は、例えば本実施例のパチンコ機の場合にはプログラ
ム内に予め用意された回転角度のデータを参照したり、
例えばパチンコ機以外の遊技機の場合にはコントローラ
等の入力手段からの入力信号に基づいて算出したりして
求められるものである。これにより、図17(b)に示
すように、新たな座標系の他の一次元の軸であるz軸
が、注目点を中心に各回転角度に応じて変位して、その
z軸が任意方向を向く。さらに、図17(c)に示すよ
うに、予め与えられている注目点から視点までの距離L
のデータに基づいて、新たな3次元の座標系のz軸上の
注目点から距離Lだけ離れた配置位置P0 に、新たな座
標系を移動させる。このとき、新たな3次元の座標系の
z軸が注目点を向くように移動される。なお、本実施例
では、視線の方向がz軸のプラス側になるように説明す
るが、これに限定されるものではなく、例えば視線の方
向がz軸のマイナス側になるようにすることもできる。
具体的には、3次元画像処理部19は、上述した注目点
の配置位置WPの座標値と、新たな座標系の各軸周りの
回転角度θx ,θy と、注目点からの距離Lとの各値
を、次式(1)に示す式に代入する。
【0059】 (P0X, P0Y, P0Z)=(Lsinθy cosθx +WPx ,Lsinθx +WPy ,Lcosθy cosθx +WPz ) … (1)
【0060】3次元画像処理部19は、上述した式
(1)によって、注目点がz軸にある3次元の座標系の
原点Oのワールド座標系における座標値(P0X, P0Y,
0Z)を算出し、その座標値(P0X, P0Y, P0Z)で特
定されるワールド座標系の配置位置P0 に新たな3次元
の座標系を移動させる。このワールド座標系の配置位置
0 における新たな3次元の座標系を、注目点を向く視
線を有する視点SPとする。後の説明で明らかになるよ
うに、視点SPからの視線が向いた方向のワールド座標
系内の様子が液晶モニタ6の表示画面6aに表示され
る。なお、この実施例では、注目点は移動させる場合に
ついて説明しないが、例えば適宜注目点を移動させるこ
とにより、視線の方向を変位させることもできる。ステ
ップT2は、本いわば注目点設定手段および視線設定手
段の機能である。
【0061】ステップT3(各オブジェクトを配置) 3次元画像処理部19は、表示画面6aに識別図柄A
1,C1(図12参照)をそれぞれ表示するためのオブ
ジェクトJ1と、識別図柄A9(図12参照)を表示す
るためのオブジェクトJ9と、識別図柄B7(図12参
照)を表示するためのオブジェクトB7と、識別図柄B
8(図12参照)を表示するためのオブジェクトJ8
と、識別図柄C2(図12参照)を表示するためのオブ
ジェクトJ2とをキャラクタ記憶部18からそれぞれ読
み出す。そして、図18に示すように、3次元画像処理
部19は、各識別図柄が図12(a)で図示した表示画
面6a上の各位置に表示されるように、視点SPの配置
位置P0 の座標値(P0X, P0Y, P0Z)を基準とする各
座標値に応じて、ワールド座標系内の各座標値を求め
て、それら各座標値に基づく各配置位置に各オブジェク
トJ1,J2,J7〜J9をそれぞれ配置する。
【0062】具体的には、ワールド座標系内の配置位置
2 (P0X+ΔP2X,P0Y+ΔP2Y,P0Z+ΔP2Z)と
配置位置P4 (P0X+ΔP4X,P0Y+ΔP4Y,P0Z+Δ
4Z)とにそれぞれオブジェクトJ1を、配置位置P1
(P0X+ΔP1X,P0Y+ΔP 1Y,P0Z+ΔP1Z)にオブ
ジェクトJ9を、配置位置P3 (P0X+ΔP3X,P0Y
ΔP3Y,P0Z+ΔP3Z)にオブジェクトJ2を、配置位
置P5 (P0X+ΔP5X,P0Y+ΔP5Y,P0Z+ΔP5Z
にオブジェクトJ7を、配置位置P6 (P0X+ΔP6X
0Y+ΔP6Y,P0Z+ΔP6Z)にオブジェクトJ8を、
それぞれ配置する。さらに、貝の図柄を表示するための
オブジェクトをそれぞれの配置位置に配置する。なお、
図18では便宜上各オブジェクトの形態を球体形状で図
示しているが、各オブジェクトの形状はそれぞれの画像
の形状に応じた3次元形状で形成されている。また、本
実施例では、視点SPを基準として各オブジェクトJ1
等を配置しているので、視点SPの配置位置や視線方向
を変位させた場合すなわち注目点を移動させた場合であ
っても、各オブジェクトJ1等によって表示される識別
図柄を表示画面6a上の一定の位置に表示させることが
できる。
【0063】次に、表示画面6aの中段領域Bに表示さ
れる識別図柄B7,B8を表示するためのオブジェクト
J7,J8の配置位置P5 ,P6 の各X軸成分の座標値
を割り込み処理ごとに順次更新(座標値を減算または加
算)して、オブジェクトJ7,J8の各配置位置P5 ,
6 の位置を横方向(図18中の矢印で示す)に徐々に
移動させる。さらに、図19に示すように、識別図柄C
1を表示するためのオブジェクトJ1の配置位置P4 の
座標値が、オブジェクトJ2の配置位置P3 の座標値に
一致するまで、配置位置P4 の座標値を変化させて、オ
ブジェクトJ1を配置位置P3 にまで移動させる。オブ
ジェクトJ1の配置位置P4 の座標値が配置位置P3
座標値に一致した時点で、オブジェクトJ2およびオブ
ジェクトJ9の配置を止める。なお、ステップT3は、
本発明におけるオブジェクト配置手段の機能に相当す
る。また、上述した移動方向は横方向に限らず、配置位
置のX,Y,Zの各座標値を適宜更新することで、所定
方向例えば縦,斜め,奥から手前方向にも同様に移動さ
せることができる。
【0064】ステップT4(視点座標系を変形補正) 3次元画像処理部19は、ワールド座標系内に配置され
た各オブジェクトJ1,J2,J7〜J9(以下、単に
「オブジェクトJ1等」とよぶ)の配置位置P1 等の座
標値を、視点SPを基準すなわち原点とする視点座標系
の座標値に変換する。ここで、レンダリング処理部27
によってフレームメモリ内に生成される表示画像の縦横
比は3:4であるので、この表示画像を縦横比が9:1
6の表示画面6aに表示すると、表示画像が間延びした
画像となるという弊害が生じる。そこで、表示画像の縦
横比と、表示画面の縦横比とをに応じて、視点座標系を
変形補正することにより、その視点座標系内に配置され
た各図柄等を変形させる。
【0065】具体的には、3次元画像処理部19は、視
点座標系を変形補正するための変形補正値を算出する。
この変形補正値は、各オブジェクトJ1等の縦幅または
横幅を拡大もしくは縮小するための倍率値である。変形
補正値は、表示画面6aの縦横比をA:B、表示画像の
縦横比をa:bとすると、次式(2)によって算出する
ことができる。なお、次式(2)で算出される変形補正
値は、表示画像の縦倍率を基準にして、その横幅を画面
に合わせて変形した場合には、オブジェクト等の横幅を
変形補正するための倍率値であり、表示画像の横倍率を
基準にして、その縦幅を画面に合わせて変形した場合に
は、各オブジェクトJ1等の縦幅を変形補正するための
倍率値である。
【0066】(A×b)÷(a×B) …(2)
【0067】フレームメモリ内に生成される表示画像の
縦横比が3:4であり、表示画面6aの縦横比が9:1
6である場合には、表示画面6aには表示画像の縦横比
が9:16で表示されるので、表示画像の横幅が4/3
倍に拡大されたように表示される。このとき、表示画像
に含まれるオブジェクトJ1〜J3の図柄の横幅も4/
3倍に拡大される。ここで、式(2)に表示画像および
表示画面6aの縦横比の各値を代入することで、各オブ
ジェクトJ1〜J3の横幅を4分の3倍(以下、「3/
4倍」と示す)に縮小する倍率値の変形補正値を算出す
る。さらに、3次元画像処理部19は、変形補正値に基
づいて視点座標系の横方向(x軸方向)を3/4倍に縮
小する。その結果、各オブジェクトJ1等は、視点座標
系のx軸方向に3/4倍に縮小される。なお、この実施
例では、ステップT4によって視点座標系を変形補正し
たが、変形補正することなくステップT4以降の処理を
行うこともできる。
【0068】ステップT5(投影平面に投影) 3次元画像処理部19は、視点SPとオブジェクトJ1
等との間に、視点座標系の視線の方向であるz軸に垂直
な投影平面TMを設定する(図18等参照)。投影平面
TMは、視点座標系のz軸に垂直であり、z値が固定さ
れているので、投影平面TM上では2次元の座標系とし
て取り扱うことができる。この投影平面TMは、画像記
憶部20内に設けられたフレームメモリに対応する領域
を有している。
【0069】さらに、3次元画像処理部19は、投影平
面TMに各オブジェクトJ1等を透視投影または平行投
影する。これにより、各オブジェクトJ1等をそれぞれ
構成する各ポリゴンの各頂点は、投影平面TMに透視移
動または平行移動するように投影され、各頂点の3次元
の座標値が投影平面TM上の2次元の座標値に変換され
る。3次元画像処理部19は、全てのオブジェクトの投
影が終了することにより、ワールド座標系内の各オブジ
ェクトの投影情報を取得する。なお、本実施例では、遊
技者が把握するための識別図柄を認識しすくするために
は、各オブジェクトJ1等を平行投影し、例えばより立
体感を表現するためには、各オブジェクトJ1等を透視
投影することが好ましい。さらに、本実施例では、特に
識別図柄以外の補助図柄について説明していないが、補
助図柄にも同様に透視投影または平行投影を適用するこ
とができる。ステップT5は、本発明における投影手段
の機能に相当する。
【0070】ステップT6(表示画像を生成) まず、3次元画像処理部19は、キャラクタ記憶部18
に記憶されている背景画像を読み出し、その背景画像を
画像記憶部20内のフレームメモリ内に描画する。この
背景画像は、図12,13に図示したような例えば海中
および海底の様子を表示する画像である。
【0071】次に、3次元画像処理部19は、投影情報
に含まれる各オブジェクトJ1等の各ポリゴンの各頂点
の座標値に対応する画像記憶部20のフレームメモリ内
のアドレス、すなわちフレームメモリ内の各オブジェク
トJ1〜J3の各ポリゴンの位置を求める。そして、キ
ャラクタ記憶部18から読み出したテクスチャを各ポリ
ゴンに合わせて変形させながら各ポリゴンに描画する。
これにより、背景画像上に、各オブジェクトJ1等の画
像すなわち識別図柄A1等が重ねられた表示画像がフレ
ームメモリ内に生成される。
【0072】さらに、3次元画像処理部19は、プログ
ラムROM22内から上述したマスクパターンM1〜M
9を所定回数の割り込み処理ごとに順次読み出す。そし
て、ステップT3におけるオブジェクトJ1が配置位置
4 から配置位置P3 へ移動するのに従って、オブジェ
クトJ2,J9の各ポリゴンに合わせて変形後のテクス
チャに、各マスクパターンM1〜M9を順次作用させ
る。それら各マスクパターンM1〜M9によって非表示
の部分が設けられたテクスチャを各ポリゴンに描画す
る。これにより、図12,図13に示したように、識別
図柄A9,C2を徐々に消滅するように表示することが
できる。なお、ステップT6は、本発明における表示画
像生成手段の機能に相当する。
【0073】ステップT7(表示) 3次元画像処理部19は、フレームメモリ内に生成され
た表示画像をビデオ出力部30を介して液晶モニタ6に
出力する。液晶モニタ6は、割り込み処理ごとに3次元
画像処理部19から送られてくる縦横比が3:4の表示
画像を、縦横比が9:16の表示画面6aに合わせて順
次表示する。その結果、図12(a)〜(c)および図
13(a)〜(c)に示した表示態様が表示される。
【0074】上述したパチンコ機では、ポリゴンの形状
にあわせて変形後すなわちポリゴンにテクスチャを描画
するときに、複数種類のマスクパターンM1〜M9によ
ってテクスチャに非表示の部分を設けるとともに、テク
スチャが貼付けられた画像が徐々に消滅するように、そ
の非表示の部分を変化させているので、比較的簡単な処
理で、例えばリーチに無関係の識別図柄が消滅するよう
な面白味のある表示態様を表示することができ、遊技者
の面白味を永続させることができる。また、一度揃った
識別図柄を移動させるとともに、その識別図柄の移動に
従ってリーチに無関係の識別図柄を消滅させているの
で、遊技者の面白味をより永続させることができる。
【0075】なお、上述した実施例では、液晶モニタに
ついて説明したが、例えば、液晶モニタの代わりにCR
Tモニタや、LEDモニタなどにすることもできる。
【0076】また、上述した実施例では、識別図柄の透
明度が変化して消滅するようにしたが、例えば、図11
に示したように、、識別図柄の一部の非表示の部分の面
積が広がって消滅するようにすることもできる。
【0077】また、上述した実施例では、遊技機として
パチンコ機について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えばスロットマシン、コインゲー
ム機などの遊技機に変形実施することができる。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、テクスチャに複数種類のマスクパターンを作
用させるという比較的簡単な処理で、表示手段に表示さ
れたオブジェクトの画像が徐々に消えて行くという表示
態様を実現することができ、この表示態様によって遊技
者の面白味を永続させることができる。その結果、遊技
者の面白味を永続させることができる所望の臨場感のあ
る表示態様を比較的簡単な処理で実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るパチンコ機の概略構成を示す外観
図である。
【図2】実施例に係るパチンコ機の機能ブロック図であ
る。
【図3】3次元画像処理部の機能ブロック図である。
【図4】パチンコ機の制御基盤での処理を示すフローチ
ャートである。
【図5】表示画面6aにおける一表示態様を示す図であ
る。
【図6】ポリゴンとテクスチャとの様子を示す図であ
る。
【図7】ポリゴンをワールド座標系内に配置した様子を
示す図である。
【図8】ポリゴンを投影平面に投影した様子を示す図で
ある。
【図9】変形させたテクスチャにマスクパターンを作用
させる様子を示す図である。
【図10】複数種類のマスクパターンを示す図である。
【図11】変形例における一表示態様を示す図である。
【図12】パチンコ機における実際の表示態様を示す図
である。
【図13】パチンコ機における実際の表示態様の続きを
示す図である。
【図14】画像表示装置での処理を示すフローチャート
である。
【図15】ワールド座標系内に各オブジェクトを配置し
た様子を示す図である。
【図16】オブジェクトの配置位置に注目点を設定した
様子を示す図である。
【図17】注目点に基づいて視点を設定する様子を示す
図である。
【図18】ワールド座標系内の視点と各オブジェクトと
の関係を示す図である。
【図19】ワールド座標系内の視点と各オブジェクトと
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 … 制御基盤 6 … 液晶モニタ 6a… 表示画面 7 … 画像表示装置 18 … キャラクタ記憶部 19 … 3次元画像処理部 20 … 画像記憶部 22 … プログラムROM M1〜M9 … マスクパターン SP … 視点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C088 AA35 AA36 BC22 BC25 CA30 EB55

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のポリゴンで形成されたオブジェク
    トを記憶した第1記憶手段と、前記オブジェクトの各ポ
    リゴンに貼付けるテクスチャを記憶した第2記憶手段
    と、前記第1記憶手段から読み出したオブジェクトを仮
    想3次元空間内に配置するオブジェクト配置手段と、前
    記仮想3次元空間内に配置されたオブジェクトを投影平
    面に投影する投影手段と、前記投影平面に投影されたオ
    ブジェクトの各ポリゴンの形状に合わせて前記第2記憶
    手段から読み出したテクスチャを変形させて、そのテク
    スチャをポリゴンに貼付けたオブジェクトの画像を含む
    表示画像を生成する表示画像生成手段と、前記表示画像
    を表示する表示手段とを備えた遊技機において、 前記オブジェクトに貼付けられるテクスチャに非表示の
    部分を設け、前記テクスチャ全体が表示されなくなるま
    で前記非表示の部分を段階的に変化させるように構成さ
    れた複数種類のマスクパターンを記憶した第3記憶手段
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遊技機において、 前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャに設
    けられる非表示の部分の個数が段階的に増加するように
    構成されたことを特徴とする遊技機。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の遊技機において、 前記複数種類のマスクパターンは、前記テクスチャに設
    けられる非表示の部分の面積が段階的に広がるように構
    成されたことを特徴とする遊技機。
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