JP2003207314A - 膜厚測定方法、膜厚分布測定方法及び膜厚測定装置 - Google Patents

膜厚測定方法、膜厚分布測定方法及び膜厚測定装置

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JP2003207314A JP2002008162A JP2002008162A JP2003207314A JP 2003207314 A JP2003207314 A JP 2003207314A JP 2002008162 A JP2002008162 A JP 2002008162A JP 2002008162 A JP2002008162 A JP 2002008162A JP 2003207314 A JP2003207314 A JP 2003207314A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非接触で、曲面に被覆された膜の厚さを精度良
く測定できる膜厚測定方法、膜の厚さ分布を測定できる
膜厚分布測定方法、及びこれらの方法を用いた膜厚分布
装置を提供する。 【解決手段】被測定物10において、膜が被覆される前
の対象曲面10aの形状を測定し、その形状データに基
づいて、被測定物10の対象曲面10aにおける測定点
の法線の方向を、光源7からの光軸と一致させること
で、対象曲面10aに被覆された膜の厚さを精度良く測
定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、曲面に被覆された
膜の厚さを測定できる膜厚測定方法、曲面に被覆された
膜の厚さ分布を測定できる膜厚分布測定方法、及びこれ
らの方法を用いた膜厚分布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に発展している光ピックアッ
プ装置の分野では、極めて高精度な対物レンズなどの光
学素子が用いられている。プラスチックやガラスなどの
素材を、金型を用いてそのような光学素子に成形する
と、均一な形状の製品を迅速に製造することができるた
め、かかる金型成形は、そのような用途の光学素子の大
量生産に適しているといえる。ここで、金型は消耗品で
あり、また不測の事態による破損なども予想されること
から、高精度な光学素子を成形するためには、定期的或
いは不定期の金型交換が必要であるといえる。従って、
光学素子を成形するための金型(光学素子成形用金型と
もいう)も、一定精度のものをある程度の量だけ予め用
意しておく必要があるといえる。
【0003】ここで、単結晶ダイヤモンド工具などを用
いた切削加工で金型を製造した場合、手間がかかる上
に、全く同一形状の金型を切り出すことは困難といえ、
それ故金型交換前後で光学素子製品の形状バラツキが生
じる恐れがあり、又コストもかかるという問題がある。
【0004】特に、光ピックアップ装置に用いるある種
の光学素子には、収差特性を良好にすべく、光学面の光
軸に同心に、断面がブレーズ形状の微細な回折輪帯を設
けることが行われている。このような回折輪帯に対応し
た同心溝を、金型の光学面転写面に形成する場合、切削
加工に手間と時間がかかるという問題がある。光学素子
成形用金型を超鋼などで形成する場合、精度良く所望の
光学面転写面形状を得るためには、ダイアモンド工具に
よる切削加工等によらなくてはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に対
し、例えば光学素子の光学面に対応した母光学面を有す
る母型に対し、化学反応を通じて電鋳等を成長させるこ
とで、金型を製作しようとする試みがある。このような
電鋳による金型製作手法を用いると、例えば光学素子の
回折輪帯に対応した輪帯を備えた非球面を精度良く形成
した母型を一つ用意するだけで、寸法バラツキの少ない
光学素子成形用金型を比較的容易に転写形成することが
できる。
【0006】しかるに、かかる手法によれば、例えば回
折輪帯に対応する輪帯を形成するために、母型の表面に
レジストを被覆し、電子描画を行い、現像処理し、電鋳
処理を行って、光学素子成形用金型を得ることが必要と
なる。ここで、被覆されたレジストの膜厚により、回折
輪帯の溝深さが決まるため、高度な光学特性を有する光
学素子を得るためには、レジストの膜厚を許容範囲内に
精度良く収める必要がある。ここで、レジストを被覆す
べき母型の母光学面は、光学素子の光学面に対応して一
般的には非球面形状となっているため、かかる非球面上
にレジストを均一な膜厚で被覆するためには、高度な被
覆技術を要する。しかしながら、高度な被覆技術を用い
て母型の母光学面にレジストを被覆しても、その膜厚が
測定できないのでは、均一な膜厚が被覆されているかど
うか分からないという問題がある。
【0007】このような問題に対し、従来技術によれ
ば、平板に被覆された膜厚を測定する方法はあるもの
の、曲面上に被覆された膜厚を精密に測定する技術は知
られていない。一方、曲面上に被覆された膜厚を剥がせ
ば、電子顕微鏡等を用いて膜厚を精密に測定できるが、
膜厚を一旦剥がすと再度付着させることはできないた
め、以降の工程における処理を行えず、そのような膜厚
測定では、製品の全数検査などに使えないという問題が
ある。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題に鑑
みてなされたものであり、非接触で、曲面に被覆された
膜の厚さを精度良く測定できる膜厚測定方法、膜の厚さ
分布を測定できる膜厚分布測定方法、及びこれらの方法
を用いた膜厚分布装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の本発明の膜厚測定
方法は、対象曲面上に被覆された膜の厚さを測定する膜
厚測定方法において、前記膜が被覆される前の前記対象
曲面の反射率スペクトルを取得し、且つ前記膜が被覆さ
れた後の前記対象曲面の反射率スペクトルを取得し、そ
れら反射率スペクトル同士の差に基づいて、前記対象曲
面に被覆された前記膜の厚さを求めるため、前記対象曲
面に被覆された前記膜の厚さを非接触で精度良く測定す
ることができる。尚、「前記膜が被覆された後の前記対
象曲面」は、反射スペクトルを取得した前記膜が被覆さ
れる前の前記対象曲面と同一である他、その複製であっ
ても良く、その場合、前記膜が被覆される前の前記対象
曲面に実際に膜が被覆されるか否かは問わない。
【0010】図1は、膜厚測定の原理を説明するための
図である。図1において、基板B(ここでは鏡面状の平
板を例にとる)に、膜Mが被覆されているものとする。
不図示の光源から、基板Bに向かって照射された光L1
(ハロゲン光のような比較的広い可視帯域を有するもの
とする)の一部は、膜Mの表面で反射して反射光L2と
なり、一方、光L2の残りは、膜Mを透過し基板Bの表
面で反射して反射光L3となり、膜Mの表面から出射す
る。尚、膜Mの表面で再び基板B側に反射する光は、こ
こでは無視する。
【0011】ここで、膜Mの膜厚をd、その屈折率をn
とすると、反射光L3は、反射光L2に対して光路差が
2dだけ長くなることから光の干渉が生じ、膜厚dに応
じて、所定の波長で光強度のピークが生じる。かかる反
射光を固体撮像素子等で電気信号に変換し解析すること
で、反射光スペクトルを得ることができる。ここで光源
波長は、例えばi線やg線などを用いた場合、ある程度
広い波長帯域を有するため、光強度のピークが不明瞭と
なる。そこで、予め膜Mが被覆されていない基板Bに対
して、光源から光を照射することで、その反射率スペク
トルを同様にして得ることができるから、膜の被覆前後
の反射スペクトルの差に基づいて、図2に示すごときグ
ラフを得ることができる。図2は、図1に示す状態での
反射光のスペクトル(反射率スペクトル)分析を行った
ものであり、582nmに山のピークがあり、548n
m、622nmに谷のピークがある。
【0012】一方、山のピークの波長をλ2mとし、谷
のピークの波長をλ2m+1としたとき、膜Mの膜厚
d、屈折率nは、 nd=(λ2m×λ2m+1)/4(λ2m−λ2m+1) (1) で表せる。従って、屈折率nが既知であれば、膜厚dを
精度良く測定することができるといえる。
【0013】ところで、上記手法は、一般的には平板に
被覆された膜の厚さを測定するものであり、光源は、被
測定物である平板の表面に対して、その光軸が直交する
ように配置され、平板の表面から反射した光は、光源に
向かうが、その途中の光路中に配置されたビームスプリ
ッタ等により反射されてCCDなどの受光面で検出され
るようになっている。しかるに、曲面に被覆された膜の
厚さを測定する場合、同様に配置した光源から出射され
る光は、曲面の頂点においては、光源に向かう方向に反
射されるが、頂点以外の部分で反射された光は、曲面の
角度に従い、光源以外の方向に向かうこととなるため、
測定に十分な光量をCCD等で測定することはできず、
測定精度が落ちる恐れがある。
【0014】このような課題に対する一つの解決策は、
被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向を、光
源からの光軸と一致(完全に一致させる必要はなく、測
定可能な程度に一致させればよい。これを略一致とい
う)させるよう、回転ステージやXYZステージなどを
用いて、膜厚測定手段(ここでは光源又はビームスプリ
ッタとCCD等、これに限られない)と被測定物の対象
曲面との相対位置関係を変更することである。被測定物
の対象曲面における測定点の法線の方向が、かかる光軸
と一致すれば、測定点からの反射光は、上述したごとく
光路中に配置されたビームスプリッタで反射された後、
必ずCCD等の受光面により検出されることとなり、測
定精度を向上させることができる。
【0015】かかる場合、どのようにして、被測定物の
対象曲面における測定点の法線の方向を、光源からの光
軸と一致させるかが問題である。本来的には、膜が被覆
された対象曲面の形状を測定し、その形状データに基づ
いて、被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向
を、光源からの光軸と一致させることが好ましいといえ
る。しかしながら、膜が被覆された対象曲面の形状を精
度良く測定することが困難である場合もある。そこで、
膜が被覆される前の対象曲面の形状を測定し、その形状
データに基づいて、被測定物の対象曲面における測定点
の法線の方向を、光源からの光軸と一致させるようにす
ればよい。或いは、被測定物の複製が存在する場合、膜
が被覆される前の複製の対象曲面の形状を測定し、その
形状データに基づいて、被測定物の対象曲面における測
定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致させるよう
にしても良い。複製が複数存在するような場合、特定の
複製の形状データがあれば、それに基づいて、全ての複
製について測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一
致させるようにすることができるため、測定の効率を向
上させることができる。
【0016】但し、膜が被覆される前の対象曲面にかか
る形状データも、その複製にかかる形状データも存在し
ない場合には、膜が被覆された後の対象曲面を測定する
他ない。そこで、形状データが存在しない場合、別なモ
ードを設定することで、膜が被覆された対象曲面の形状
を測定して形状データを得ることにより、それ以降は、
上述と同様にして膜厚測定を行えることとなる。
【0017】すなわち、前記対象曲面の形状データに基
づいて、光源と前記対象曲面との相対位置関係を変更
し、前記光源より前記対象曲面に投射される光を用い
て、反射率スペクトルを取得することができる。尚、
「対象曲面に被覆される膜」は、例えば0.5〜10μ
m程度の薄膜であると好ましいが、それに限られない。
又、「光源と対象曲面との相対位置関係を変更する」と
は、少なくとも一方を他方に対して移動させることをい
い、どちらを移動させてもかまわない。
【0018】又、前記対象曲面の測定点の法線が、前記
光源より投射される光の光軸に略一致するように、前記
光源と前記対象曲面との相対位置関係が変更されると、
前記膜厚測定手段が精度良い測定を行えるので好まし
い。
【0019】更に、前記光源は、前記対象曲面に光を投
射し、その反射光において生じる光の干渉を用いて、膜
厚を測定すると好ましい。
【0020】又、前記膜は、レジストであると好まし
い。
【0021】更に、前記対象曲面は、光学素子成形用金
型の曲面もしくは光学素子成形用金型を形成するための
母型の曲面であると、高精度な光学素子を成形できる光
学素子成形用金型、もしくはその母型を形成することが
できるが、それに限られることはなく、例えば光学素子
の光学面に被覆された反射防止膜の膜厚などを測定する
のに用いることもできる。
【0022】第2の本発明の膜厚分布測定方法は、対象
曲面上に被覆された膜の厚さ分布を測定する膜厚分布測
定方法において、前記膜が被覆される前の前記対象曲面
における複数の測定点において反射率スペクトルを取得
し、且つ前記膜が被覆された後の前記対象曲面における
前記複数の測定点において反射率スペクトルを取得し、
それら反射率スペクトル同士の差に基づいて、前記対象
曲面に被覆された前記膜の厚さを求めることを特徴とす
る。第2の本発明によれば、上述した第1の本発明を利
用して、複数の測定点における膜厚を測定することで、
曲面上の膜厚分布を求めることができるため、例えば回
転対称な対象曲面を回転させつつ膜を塗布する際には、
膜厚分布に基づいて対象曲面の回転速度を調整するなど
の対処が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して具体的に説明する。まず、本実施の
形態にかかる膜厚測定方法(膜厚分布測定方法)及び膜
厚測定装置を説明する。図3は、第1の実施の形態の膜
厚測定装置を示すブロック図である。図4は、第1の実
施の形態の膜厚測定方法を示すフローチャート図であ
る。図5は、回転対称な被測定物の対象曲面におけ径方
向の輪郭を示す図である。
【0024】図3において、パソコン1は、ステージド
ライバー2を介して回転ステージ3,Zステージ4,X
ステージ5をそれぞれ独立的に駆動制御可能となってい
る。回転ステージ3,Zステージ4,Xステージ5の上
に載置され、各ステージの移動に応じて移動する試料台
6上には、対象曲面10aを有する被測定物10が載置
されている。
【0025】ハロゲンランプなどの光源7から照射され
る光束(径が10μm程度に大きければ、対象曲面10
a上の研磨傷などによる散乱の影響を抑制できる)は、
集光光学系8のビームスプリッタ(不図示)で反射さ
れ、被測定物10の対象曲面10aに向かい、そこから
の反射光は、再度集光光学系8に入射し、ビームスプリ
ッタを透過して、CCD等の撮像素子を含む分光器9の
受光面に入射する。パソコン1は、分光器9の受光面に
入射した光束の位置を電気信号として得ることができ
る。光源7,集光光学系8,分光器9,パソコン1が膜
厚測定手段を構成する。
【0026】本実施の形態の膜厚測定方法を実行するに
当たって、まず、膜が被覆される前の対象曲面10aの
形状又は対象曲面10aの複製の形状が既知である、す
なわちその形状データ(本実施の形態では、対象曲面の
測定点のXZ座標)が存在することが必要となる。膜が
被覆される前の対象曲面10aの形状としては、例えば
被測定物を、光学素子を成形するのに用いる光学素子成
形用金型を形成するための母型とするならば、その母光
学面(光学素子の光学面に対応)をNC機で加工する際
の3次元形状データが存在することが多いので、それを
用いればよい。又、一つの元型から複数の母型(複製)
を成形等により得る場合には、一つの母型の形状を測定
することで、その形状データを得て、それを、全ての複
製の形状データとして用いることもできる。かかる形状
データは、図5に示すように、被測定物10の対象曲面
10aの半径方向の断面外形を複数に分割して、k個の
微少領域(測定点に対応)に分け、各領域毎に3次元デ
ータをファイルとして、パソコン1の記憶領域に記憶さ
れる。被測定物10は回転対称だから、中心から半径方
向のデータがあれば足りるが、回転非対称の曲面に関し
ても膜厚測定は可能であり、その場合には、対象曲面1
0aの断面外形全てにわたっての形状データが必要とな
る。
【0027】図3,4を参照して、本実施の形態の膜厚
測定方法について説明する。図4のステップS101
で、膜(ここではレジスト膜)を被覆した被測定物10
を試料台6上に載置する。更に、ステップS102にお
いて、初期設定を行い、この被測定物10の形状データ
を、パソコン1の記憶領域から読み出して(形状データ
が複数組ある場合は、その中から対応する形状データを
選択して)、且つn=1とおく。続くステップS103
で、n=1番目の測定点(ここでは対象曲面10aの中
心)の反射率を測定する。具体的には、光源7から出射
された光(光束)に対して、膜の表面と対象曲面10a
とから反射した光を分光器9で読み取り、図2に示すご
ときスペクトル成分から反射率を求める。更に、ステッ
プS104において、得られた反射率に基づいて屈折率
が求まり、また反射スペクトルのピークからピークまで
の値も分かるので、(1)式より1番目の測定点の膜厚
dを求めることができる。尚、レジスト膜の屈折率が既
知であれば、それを用いても良い。
【0028】ステップS105で、k番目の測定がまだ
行われていないと判断された場合、ステップS107
で、n=n+1とし、ステップS108〜S110で、
被測定物10の対象曲面10aにおけるn+1番目の測
定点の法線が、光源7からの光の光軸に一致するように
被測定物10を移動させる。具体的には、被測定物を移
動させる状態を示す図6において、n+1番目の測定点
の形状データ(2次元座標(X0n,Z0n)で表せ
る)に基づいて、回転ステージ3を用いて、回転ステー
ジ3の回転中心Lcに対して被測定物10を角度θ1n
回転し(ステップS108)、更にXステージ5を用い
て,被測定物10をX軸に平行に−X1n平行移動し
(ステップS109)、更にZステージ4を用いて、被
測定物10をZ軸に平行に−Z1n移動する(ステップ
S110)ことで、n+1番目の測定点の法線が、光源
7からの光軸と一致するようになる。尚、ステージドラ
イバー2の駆動制御に必要な値θ1n、X1n、Z1n
に関しては、予め求めてパソコン1に記憶されている形
状データ(X0n,Z0n)と回転中心Lcより、以下
の式に基づいて算出できる。
【数1】
【0029】このようにして、ステップS103で、n
+1(すなわち2)番目の測定点の反射率を測定し、ス
テップS104で膜厚を演算する。同様にして、k番目
の測定点の膜厚演算が終了したら、ステップS106
で、各測定点の膜厚の演算結果をまとめ、ファイルとし
て記憶することで、膜厚測定が終了する。尚、以上の膜
厚測定は、対象曲面10aの半径方向における断面の外
形に沿って、k個の測定点で行った膜厚測定であるか
ら、それらをつなぎ合わせることで、膜厚の分布が得ら
れることに鑑みると、対象曲面の膜厚分布測定を行った
ともいうことができる。
【0030】図7は、対象曲面に膜を被覆した被測定物
の断面を示す図であり、図8は、かかる被測定物の膜厚
を求めるために用いる反射率スペクトルを、測定点を変
えて測定した結果を示す図である。図7に示す測定点A
〜Cにおいて、実線で示すのが、対象曲面に膜を被覆す
る前の反射率スペクトルと、その対象曲面に膜を被覆し
た後の反射率スペクトルとの差から得られた反射率スペ
クトルの波形であり、点線で示すのが、対象曲面と同じ
素材(すなわち反射率が等しいと考えられる)における
膜を被覆していない平面からの反射率スペクトルと、対
象曲面に膜を被覆した後の反射率スペクトルとの差から
得られた反射率スペクトルの波形である。
【0031】図8から明らかなように、平面の反射率ス
ペクトルを用いた場合(点線で示す)には、波形の乱れ
が生じ波形の中心線が右に傾き、ピークを検出しにくく
なるだけでなく、ピーク値が高周波数側にずれる傾向が
ある。同様のことは、対象曲面の反射スペクトルでも測
定点でない反射スペクトルを用いた場合にも生じうる。
これに対し、本実施の形態のごとく、各測定点毎に、膜
を被覆する前の対象曲面の反射スペクトルを用いること
で(実線で示す)、波形の中心線が水平になり、ピーク
を検出しやすくなるため、膜厚の測定を精度良く行うこ
とができる。尚、膜を被覆する前の対象曲面の反射スペ
クトルを取得し、それをデータとして記憶することで、
その対象曲面の複製について被覆された膜の厚さを測定
する場合には、記憶された反射スペクトルのデータを用
いることができるため、必ずしも同一対象曲面で膜を被
覆する前後の反射スペクトルを測定する必要はない。
【0032】ところで、対象曲面の形状データ
(X0n,Z0n)を、予め用意しておくことは困難な
場合もあるが、それにより膜厚が測定できないのであれ
ば、膜厚測定方法の用途が限られる恐れがある。以下に
述べる第2の実施の形態は、形状データが予め記憶され
ていない場合でも、膜厚の測定を可能とするものであ
る。
【0033】図9は、第2の実施の形態の膜厚測定装置
を示すブロック図である。図10は、第2の実施の形態
の膜厚測定方法を示すフローチャート図である。図9に
おいて、本実施の形態の膜厚測定装置は、図3に示す実
施の形態の構成に加えて、被測定物10の形状測定機能
を有している。かかる機能を達成するために、より具体
的には、試料台6上に載置された被測定物10に向かっ
て測定光を投射する投射部101と、投射部101に対
向して配置され、被測定物10に遮られなかった測定光
を受光する受光部103と、試料台6と共に移動する被
測定物10の変位を光学式変位計102とが追加されて
いる。
【0034】図9,10を参照して、本実施の形態の膜
厚測定方法について説明する。図10のステップS10
1で、膜(ここではレジスト膜)を被覆した被測定物1
0を試料台6上に載置する。更に、ステップS102に
おいて、初期設定を行い、且つn=1とおく。続くステ
ップS201で、この被測定物10に関する形状データ
がパソコン1に記憶されているか否か判断する(かかる
判断は、本実施の形態ではパソコン1が自動的行うが、
作業者が記憶されたファイルを検索することで行っても
良い)。記憶されていない場合、そのままでは膜厚を測
定することができないため、第2のモードが設定され、
ステップS202〜S205で、被測定物10の形状デ
ータの測定及び取得が行われる。
【0035】より具体的には、ステップS202で、ま
ずn=1番目の測定点の座標を測定する。この測定は、
Zステージ4を移動させながら、投射部101から投射
した測定光が、被測定物10のn番目の測定点に遮られ
るぎりぎりの位置を、受光部103からの出力で検出
し、その測定点の高さを光学式変位計102により求め
て、Z座標とする。対象曲面10aに被覆された膜の厚
さは1μ前後であるので、Z座標として無視できる。こ
のとき、X座標はゼロである。続くステップS203
で、n=n+1として、ステップS201に戻って、n
=2番目の測定点の座標を測定する。この測定は、n=
2番目の測定点が、光学式変位計102の直下に来るよ
うにXステージ5を移動させ、更にZステージ4を移動
させながら、投射部101から投射した測定光が、被測
定物10のn番目の測定点に遮られるぎりぎりの位置
を、受光部103からの出力で検出し、その測定点の高
さを光学式変位計102により求めて、Z座標とする。
このときX座標は、n=1番目の測定点の測定位置を原
点としたXステージ5の移動量となる。n=kになるま
で、上述の測定を繰り返し(ステップS204)、n=
kになったとき、ステップS205で測定結果を、かか
る被測定物10の対象曲面10aの形状データとしてフ
ァイル化し、パソコン1に記憶する(ステップS20
5)。以上の動作により、被測定物10の対象曲面10
aの形状データが得られたので、それに被覆される膜厚
のデータを求めることができる。その後、ステップS2
06で、各ステージを、図9(b)に示すように、光源
7からの照射光が対象曲面10aの中心に位置するよう
に、図の右方に移動させることで、膜厚の測定準備を行
う。
【0036】続いて、ステップS102において、初期
設定を行い、且つn=1とおく。ステップS201で
は、形状データが測定されていることから、第1のモー
ドが選択され、膜厚測定及び膜厚データ取得が行われ
る。尚、膜厚測定及び膜厚データ取得に関しては、上述
したステップS103〜S110と同じ処理を行うた
め、以下の説明を省略する。
【0037】このように、本実施の形態によれば、形状
データが分からない場合には、まず第2のモードで被測
定物10の対象曲面10aの形状データを測定するの
で、形状データが予め分かっていない被測定物の対象曲
面に被覆された膜の厚さも、容易に測定することができ
る。
【0038】続いて、対象曲面に膜を被覆する被測定物
として、光学素子を成形するのに用いる光学素子成形用
金型を形成するための母型を用いた例を説明する。但
し、本実施の形態にかかる膜厚測定方法、膜厚分布測定
方法及び膜厚測定装置は、その用途に限定されることは
ない。
【0039】図11は、母型の製造工程を示すフローチ
ャートである。図12は、図11に示す主要な工程にお
いて、処理される母型の素材又はそれと電極部材の組立
体(部材Aという)を示す断面図である。尚、本実施の
形態により製作される母型は、対象曲面となるその母光
学面に、光学素子の回折輪帯に対応した輪帯が形成され
るものとする。
【0040】まず、図11のステップS301で、Si
製の略半球型の形状を有する母型の素材10を、金属な
ど導電性の素材からなる円盤状の電極部材11の中央開
口11aに埋め込み接着剤で相対回転不能に固定し(図
12(a)参照)、部材Aを得る。その後、ステップS
302で、不図示の超精密旋盤(SPDT加工機)のチ
ャックに部材Aを取り付ける。更に、ステップS303
で、部材Aを回転させなから、ダイヤモンド工具によ
り、母型の素材10の上面を図12(b)に示すように
切削加工し母光学面(成形しようとする光学素子の光学
曲面に相当)10aを形成し、且つ電極部材11の上面
に周溝11a(第1のマーク)を切削加工し、更に電極
部材11の外周面11fを切削加工する。このとき、母
光学面10aの光軸の位置は、その外形から確認するこ
とはできないが、同時に加工されることから母光学面1
0aと周溝11aとは、精度良く同軸に形成されること
となり、又、円筒面に形成された電極部材11の外周面
11fも、光軸と精度良く同軸に形成される。
【0041】ここで、周溝11aは、例えば、暗視野部
と明視野部とからなる複数の溝から形成されてよく、暗
視野部、明視野部を各々複数個有するとさらに好まし
い。また、周溝11aの凹凸形状により、後述するごと
く塗布されるレジスト飛散防止の堤防としても機能させ
ることができる。
【0042】更に、ステップS304で、部材Aを超精
密旋盤から取り外し、ステップS305で、不図示のF
IB(Focused Ion Beam)加工機のス
テージ上にセットする。続くステップS306で、FI
B加工機のステージ上の部材Aにおける周溝11aを読
み取り、例えばその内側エッジから母型の素材10の光
軸の位置を決定し、ステップS307で、決定した光軸
から等距離で3つ(4つ以上でも良い)の第2のマーク
11bを、電極部材11上に描画する(図12(b)参
照)。ダイヤモンド工具により加工形成した周溝11a
の幅は比較的広いため、これを用いて加工の基準とする
ことは、加工精度を低下させる恐れがあるが、FIB加
工機は、幅が20nmの線を形成できるため、例えば十
字線を形成すると、20nm×20nmの微細なマーク
を形成することができ、それを加工の基準とすること
で、より高精度な加工が期待できる。ステップS308
で、部材AをFIB加工機から取り外す。
【0043】ステップS309で、第2のマーク11b
上に保護テープ13を貼り付ける(図12(c)参
照)。この保護テープ13は、後加工で母型の素材10
上に塗布されるレジスト膜Lが、第2のマーク11bに
付着しないようにするためのものである。レジスト膜L
が第2のマーク11bに付着すると、加工の基準として
読み取りが不適切になる恐れがある。
【0044】更に、ステップS310で、部材Aを不図
示のスピンコータにセットし、ステップS311で、レ
ジスト膜Lを母型の素材10上に流下させながらプレス
ピンを実施し、その後ステップS312で本スピンを実
施し、レジスト膜Lの被膜を行う(図12(d)参
照)。プレスピンと本スピンとを分けたのは、複雑な曲
面である母光学面10aに、均一な膜厚のレジスト膜L
を被膜させるためである。
【0045】その後、ステップS313で、部材Aをス
ピンコータから取り外し、ステップS314で、ベーキ
ングを行ってレジスト膜Lの被膜を安定させる。このと
き、抜き取り検査或いは全数検査で、上述した膜厚測定
方法及び膜厚測定装置を用いて、レジスト膜Lの膜厚を
測定できる。かかる測定の結果、レジスト膜Lの厚さが
許容範囲に入っていない場合、その部材Aは不良品とし
て除去されることとなる。但し、レジスト膜Lの厚さが
薄い場合、その上から新たにレジスト膜Lを被覆しても
よい。適正な厚さのレジスト膜Lが形成された部材Aに
ついては、ステップS315で保護テープ13を剥が
す。かかる状態の部材Aが、図12(d)に示されてい
る。
【0046】続いて、ステップS316で、部材Aを不
図示の形状測定器(画像認識手段と記憶手段とを有す
る)にセットし、ステップS317で、形状測定器の画
像認識手段を用いて、第2のマーク11bを検出する。
更に、ステップS318で、超精密旋盤に用いた母型の
素材10の母光学面10aの3次元座標を、第2のマー
ク11bに基づく3次元座標に変換して、これを記憶手
段に記憶する。このように、母光学面10aを新たな3
次元座標で記憶し直すのは、後工程で電子ビーム描画を
行う際に、母光学面10aの被加工面に対して、狭い電
子ビームの焦点深度を合わせるために、電子銃と部材A
との相対位置を調整する必要があるからである。尚、第
2のマーク11bは、測定の際、測定データにかかる座
標の基準点がどこなのかを作業者が視認するための位置
認識マークとして利用できる。その後、ステップS31
9で部材Aを形状測定器から取り外す。
【0047】ステップS320で、部材Aを、不図示の
電子ビーム描画装置の3次元ステージにセットし、ステ
ップS321で、読取手段(走査型電子顕微鏡:電子ビ
ーム描画装置に付属していると好ましい)を介して部材
Aの第2のマーク11bを検出し、それと記憶されてい
る母光学面10aの3次元座標とから、母光学面10a
の被加工面の形状を求め、ステップS322で、求めた
被加工面の形状に対して電子ビームの焦点が合うよう
に、3次元ステージを移動させ、電子ビームB(図12
(d)参照)を照射し、所定の処理として所望の輪帯形
状を描画する。描画後、ステップS323で、3次元ス
テージより部材Aを取り外し、ステップS324で現像
処理を行って、輪帯形状のレジストを得る。ここで、同
一点における電子ビームBの照射時間を長くすれば、そ
れだけレジストの除去量が増大するため、位置と照射時
間(ドーズ量)を調整することで、ブレーズ形状の輪帯
になるよう、レジストを残すことができる。尚、電極部
材11の外周面11fを基準として、上述したごとく輪
帯形状のレジストを得ることで、後述するごとく母光学
面にブレース状の輪帯を形成しても良い。
【0048】更に、ステップS325で、プラズマシャ
ワーによるドライエッチングを経て、母型の素材10の
母光学面10aの表面を彫り込んでブレーズ状の輪帯1
0b(実際より誇張されて描かれている)を形成する
(図12(e)参照)。このとき、レジスト膜Lの膜厚
が適正範囲(1μm前後)であれば、微細なブレーズ状
の輪帯10bの高さを精度良く許容範囲に収めることが
でき、光学素子の所望の光学特性を得ることができる。
【0049】以上の工程で加工処理された部材Aが、母
型として製作されたこととなる。その後、ステップS3
26で、スルファミン酸ニッケル浴中に、表面を活性処
理した母型すなわち部材Aを浸し、電極部材11と外部
の電極14との間に電流を流すことで、電鋳20を成長
させる(図12(f)参照)。このとき、電極部材11
の外周面11fに絶縁剤を塗布することで、絶縁剤が塗
布された部分の電鋳形成を抑制できる。射出成形時に許
容できるチルト角度を1分として以下の加工を行う場
合、その基準面となる電鋳が形成されない外周面11f
の軸線方向長さを7mm以上とすることが望ましい。電
鋳20は、その成長の過程で、母光学面10aに精度良
く対応した光学面転写面20aと、輪帯10bに精度良
く対応した輪帯転写面20bとを形成する。
【0050】その後、ステップS327で、電極部材1
1の外周面11fを基準として、部材Aと電鋳20とを
一体で、SPDT加工機の回転軸と部材Aの光軸とを一
致させるようにしてチャックに取り付け、電鋳20の外
周面20cを切削加工する(図12(g)参照)。上述
したように、外周面11fの軸線方向長さを7mm以上
とすることで、例えば部材Aをチャックに取り付ける際
に用いる支持部材(不図示)と、部材Aとの端面平行度
を考慮する必要がなく、セットの手間が省ける。
【0051】加えて、図12(g)に示すように、電鋳
20に、裏打ち部材との位置決め部としてのピン孔20
d(中央)及びネジ孔20eを加工する。その後、図1
2(g)の矢印Xで示す位置でカットすることにより、
部材Aから電鋳20を脱型する(ステップS328)。
尚、ピン孔20dの代わりに円筒軸を形成しても良い。
【0052】ステップS329において、このようにし
て形成した光学素子成形用金型すなわち電鋳20に加工
処理を施し、以下に述べるように裏打ち部材と一体化す
ることで、可動コア30を形成する。
【0053】図13は、可動コア30の断面図である。
図13において、可動コア30は、先端(図で右側)に
配置した電鋳20と、後端(図で左側)に配置した押圧
部36と、その間に配置された摺動部材35とから構成
される。摺動部材35及び押圧部36が裏打ち部材とな
る。
【0054】電鋳20は、そのピン孔20dに、円筒状
の摺動部材35の端面中央から突出したピン部35aを
係合させることで、摺動部材35と所定の関係で位置決
めされ、更に、摺動部材35を軸線に平行に貫通する2
つのボルト孔35bに挿通したボルト37を、ネジ孔2
0eに螺合させることで、電鋳20は摺動部材35に取
り付けられる。
【0055】摺動部材35は、ピン部35aの設けられ
た端面(図で右端)に対向する端面(図で左端)の中央
に突出して形成されたネジ軸35cを、略円筒状の押圧
部36の端部に形成されたネジ孔36aに螺合させるこ
とで、押圧部36に対して所定の位置関係で取り付けら
れる。図13において、摺動部材35の外周面35e
は、電鋳20及び押圧部36のフランジ部36b以外の
部分の外周面よりも大径となっている。
【0056】図14は、このようにして形成された可動
コア30を用いて光学素子を成形する状態を示す図であ
る。図14において、光学面転写面41aを有する光学
素子成形用金型41を保持する保持部42は、可動側キ
ャビティ43に固定されている。可動側キャビティ43
は、小開口43aと、それに同軸な大開口43bとを有
している。可動側キャビティ43内に可動コア30を挿
入したときに、摺動部材35の外周面35eが、小開口
43aの内周面と摺動し、押圧部36のフランジ部36
bの外周面36dが、大開口43bの内周面と摺動す
る。かかる2つの摺動部によって案内されることで、可
動側キャビティ43に対して、大きく傾くことなく可動
コア30は軸線方向に移動可能となる。光学素子成形用
金型31、電鋳20の間に溶融した樹脂を射出し、可動
コア30を矢印方向に加圧することで、光学素子OEが
成形される。本実施の形態によれば、母型の素材10か
ら精度良く転写形成された光学素子成形用金型としての
電鋳20を用いることで、光学素子OEの光学面には、
電鋳20の光学面転写面20aが転写形成され、且つ輪
帯転写面20bに対応した回折輪帯が光軸に同心的に精
度よく形成されることとなる。
【0057】以上、実施の形態並びに実施例を参照して
本発明を説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に
限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良(実
施の形態の組み合わせを含む)が可能であることは勿論
である。例えば、測定の対象となる膜は、母型のみなら
ず、光学素子整形用金型の表面に被覆されても良く、光
学素子の光学面に被覆されていても良い。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、非接触で、曲面に被覆
された膜の厚さを精度良く測定できる膜厚測定方法、膜
の厚さ分布を測定できる膜厚分布測定方法、及びこれら
の方法を用いた膜厚分布装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜厚測定の原理を説明するための図である。
【図2】図1に示す状態での反射光のスペクトル分析を
行ったものである。
【図3】第1の実施の形態の膜厚測定装置を示すブロッ
ク図である。
【図4】第1の実施の形態の膜厚測定方法を示すフロー
チャート図である。
【図5】回転対称な被測定物の対象曲面におけ径方向の
輪郭を示す図である。
【図6】被測定物を移動させる状態を示す図である。
【図7】対象曲面に膜を被覆した被測定物の断面を示す
図である。
【図8】被測定物の膜厚を求めるために用いる反射率ス
ペクトルを、測定点を変えて測定した結果を示す図であ
る。
【図9】第2の実施の形態の膜厚測定装置を示すブロッ
ク図である。
【図10】第2の実施の形態の膜厚測定方法を示すフロ
ーチャート図である。
【図11】母型の製造工程を示すフローチャートであ
る。
【図12】図11に示す主要な工程において、処理され
る母型の素材を含む部材の断面図である。
【図13】可動コア30の断面図である。
【図14】可動コア30を用いて光学素子を成形する状
態を示す図である。
【符号の説明】
1 パソコン 2 ステージドライバー 3 回転ステージ 4 Zステージ 5 Xステージ 6 試料台 7 光源 8 集光光学系 9 分光器 10 被測定物(例えば母型) 10a 対象曲面(例えば母光学面) 101 投射部 102 受光部 103 光学式変位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 雅弘 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 堀井 康司 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 久慈 明希子 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA30 BB05 CC31 DD06 FF51 GG02 JJ03 JJ26 LL46 MM03 MM04 PP12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象曲面上に被覆された膜の厚さを測定
    する膜厚測定方法において、 前記膜が被覆される前の前記対象曲面の反射率スペクト
    ルを取得し、且つ前記膜が被覆された後の前記対象曲面
    の反射率スペクトルを取得し、それら反射率スペクトル
    同士の差に基づいて、前記対象曲面に被覆された前記膜
    の厚さを求めることを特徴とする膜厚測定方法。
  2. 【請求項2】 前記対象曲面の形状データに基づいて、
    光源と前記対象曲面との相対位置関係を変更し、前記光
    源より前記対象曲面に投射される光を用いて、反射率ス
    ペクトルを取得することを特徴とする請求項1に記載の
    膜厚測定方法。
  3. 【請求項3】 前記対象曲面の測定点の法線が、前記光
    源より投射される光の光軸に略一致するように、前記光
    源と前記対象曲面との相対位置関係が変更されることを
    特徴とする請求項1に記載の膜厚測定方法。
  4. 【請求項4】 前記光源は、前記対象曲面に光を投射
    し、その反射光において生じる光の干渉を用いて、膜厚
    を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の膜厚測定方法。
  5. 【請求項5】 前記膜は、レジストであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の膜厚測定方法。
  6. 【請求項6】 前記対象曲面は、光学素子成形用金型の
    曲面もしくは光学素子成形用金型を形成するための母型
    の曲面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の膜厚測定方法。
  7. 【請求項7】 対象曲面上に被覆された膜の厚さ分布を
    測定する膜厚分布測定方法において、 前記膜が被覆される前の前記対象曲面における複数の測
    定点において反射率スペクトルを取得し、且つ前記膜が
    被覆された後の前記対象曲面における前記複数の測定点
    において反射率スペクトルを取得し、それら反射率スペ
    クトル同士の差に基づいて、前記対象曲面に被覆された
    前記膜の厚さを求めることを特徴とする膜厚分布測定方
    法。
  8. 【請求項8】 前記対象曲面の形状データに基づいて、
    光源と前記対象曲面との相対位置関係を変更し、前記光
    源より前記対象曲面の各測定点に投射される光を用い
    て、反射率スペクトルを取得することを特徴とする請求
    項7に記載の膜厚分布測定方法。
  9. 【請求項9】 前記測定点における法線が、前記光源よ
    り投射される光の光軸に略一致するように、前記光源と
    前記対象曲面との相対位置関係が変更されることを特徴
    とする請求項8に記載の膜厚分布測定方法。
  10. 【請求項10】 前記光源は、前記対象曲面に光を投射
    し、その反射光において生じる光の干渉を用いて、膜厚
    を測定することを特徴とする請求項8又は9に記載の膜
    厚分布測定方法。
  11. 【請求項11】 前記膜は、レジストであることを特徴
    とする請求項7〜10のいずれかに記載の膜厚分布測定
    方法。
  12. 【請求項12】 前記対象曲面は、光学素子の成形用金
    型の曲面もしくは光学素子の成形用金型を形成するため
    の母型の曲面であることを特徴とする請求項7〜11の
    いずれかに記載の膜厚分布測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜6に記載の膜厚測定方法又
    は請求項7〜12のいずれかに記載の膜厚分布測定方法
    を用いた膜厚測定装置。
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JP2018149284A (ja) * 2017-03-14 2018-09-27 株式会社トプコン 涙液層厚み測定装置及び方法

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