JP2003206752A - ガスタービン設備 - Google Patents

ガスタービン設備

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JP2003206752A
JP2003206752A JP2002008426A JP2002008426A JP2003206752A JP 2003206752 A JP2003206752 A JP 2003206752A JP 2002008426 A JP2002008426 A JP 2002008426A JP 2002008426 A JP2002008426 A JP 2002008426A JP 2003206752 A JP2003206752 A JP 2003206752A
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Japan
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hot water
intake air
gas turbine
exhaust
recovery boiler
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JP2002008426A
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English (en)
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Tadashi Tsuji
正 辻
Kentaro Fujii
健太郎 藤井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気冷却による効率向上と煙突排気の温度ロ
スの低減を両立させる。 【解決手段】 圧縮機2の吸気ライン5に吸気冷却器9
を設け、温水吸収冷凍機10から冷水を吸気冷却器9に
供給することで吸気冷却を行って出力・効率を向上さ
せ、排熱回収ボイラ6の後流側の温水ボイラ11により
温水吸収冷凍機10の作動用温水を得るようにし、排熱
回収ボイラ6から放出される排気の温度を低下させて排
熱回収ボイラ6でのエネルギーを効率良く回収して吸気
を冷却し、吸気冷却による効率向上と煙突排気の温度ロ
スの低減を両立させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンの圧
縮機への吸気を冷却する冷却装置を備えたガスタービン
設備に関する。
【0002】
【従来の技術】エネルギー資源の有効利用と経済性の観
点から、発電設備(発電プラント)では様々な高効率化
が図られている。ガスタービンと蒸気タービンを組み合
わせたタービン発電プラント(複合発電プラント)もそ
の一つである。複合発電プラントでは、ガスタービンか
らの高温の排気ガスが排熱回収ボイラに送られ、排熱回
収ボイラ内で過熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発
生した蒸気を蒸気タービンに送って蒸気タービンで仕事
をするようになっている。また、複合発電プラント以外
でも、排熱回収ボイラによりガスタービンからの排気ガ
スで蒸気を発生させて蒸気を利用するシステムも種々知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービンの圧縮機
にに送られる吸気は、冷却することにより吸い込み量が
多くなってガスタービンの出力・効率が高くなることが
知られている。このため、従来から、様々な吸気冷却の
技術が提案されているが、効率よく吸気を冷却する余地
は十分に存在するのが現状である。
【0004】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、排熱回収ボイラでのエネルギーを効率良く回収して
吸気を冷却することができるガスタービン設備を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、ガスタービンの圧縮機の吸気ライン
に熱交換器を設け、熱交換器の冷媒としての冷水を供給
することで熱交換器で吸気を冷却させる温水吸収冷凍機
を設け、タービンの排気ガスによって蒸気を発生させる
排熱回収ボイラを備え、排熱回収ボイラの下流側に温水
吸収冷凍機の作動用温水を発生させる温水発生手段を設
置したことを特徴とする。
【0006】そして、排熱回収ボイラの節炭器が高温側
と低温側とに分割され、分割された節炭器の間に温水発
生手段が設置されていることを特徴とする。また、排熱
回収ボイラの節炭器が高温側と低温側とに分割され、温
水吸収冷凍機は、再生器及び凝縮器及び蒸発器及び吸収
器で構成され、分割された節炭器の間に温水吸収冷凍機
の再生器が配置されて温水発生手段が構成されているこ
とを特徴とする。また、排熱回収ボイラへの給水を低温
側の節炭器から温水発生手段を通して高温側の節炭器に
送るラインが設けられていることを特徴とする。
【0007】また、温水発生手段で発生した温水を切り
換えて熱交換器に供給することで吸気を加熱する切換手
段を備えていることを特徴とする。また、熱交換器は、
加熱用と冷却用とが直列に配置されていることを特徴と
する。また、熱交換器は、加熱用と冷却用とが並列に配
置され、供給される吸気を加熱用と冷却用とに振り分け
る振分手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1乃至図9に基づいて本発明の
ガスタービン設備を説明する。
【0009】図1、図2に基づいて本発明の第1実施形
態例のガスタービン設備を説明する。図1には本発明の
第1実施形態例(基本構成)に係るガスタービン設備の
概略系統、図2には排気系及び蒸気系の交換熱量を表す
グラフを示してある。
【0010】図1に示すように、ガスタービン1には圧
縮機2及び燃焼器3及びタービン4が備えられ、圧縮機
2タービン4が同軸に設けられている。圧縮機2には吸
気ライン5から空気が供給され、圧縮機2で圧縮された
圧縮空気は燃焼器3で燃焼ガスとされてタービン3で膨
張される。
【0011】タービン3で仕事を終えた高温の排気ガス
は排熱回収ボイラ6に送られ、排熱回収ボイラ6ではタ
ービン3からの高温の排気ガスによって蒸気を発生さ
せ、発生した蒸気は蒸気利用系7に送られて必要に応じ
て蒸気利用系7から給水として回収される。排熱回収ボ
イラ6で蒸気を発生させて熱回収された排気は煙突8か
ら大気に放出される。
【0012】吸気ライン5には熱交換器としての吸気冷
却器9が備えられ、吸気冷却器9により圧縮機2に供給
される空気が冷却される(吸気冷却)。吸気冷却器9に
冷媒である冷水c1を冷水供給ライン10a から供給する温
水吸収冷凍機としての吸収冷凍機10が備えられ、吸収
冷凍機10から供給される冷水c1により吸気冷却が行わ
れる。吸気冷却器9で熱交換された戻り冷水c2は冷水戻
りライン10b から吸収冷凍機10に送られて再び冷水c1
とされる。
【0013】排熱回収ボイラ6の下流側には温水発生手
段としての温水ボイラ11が設置され、温水ボイラ11
では吸収冷凍機10の作動用の温水h1(例えば90℃)を
発生させて温水供給ライン6aから吸収冷凍機10に供給
する。温水ボイラ11には吸収冷凍機10で戻り冷水c2
を冷却した後の温水h2(例えば60℃乃至85℃)が温水戻
りライン6bから送られる。温水ボイラ11は、排熱回収
ボイラ6の下流側での排気に相当する温度、即ち、蒸気
利用系7で賄う蒸気を発生させた後の温度(例えば100
℃)の排気により温水h1を発生させている。
【0014】上記構成のガスタービン設備では、吸気冷
却器9で冷却された空気が圧縮機2に供給され、圧縮機
2で圧縮された圧縮空気は燃焼器3で燃焼ガスとされて
タービン3で膨張される。タービン3からの高温の排気
ガスが排熱回収ボイラ6に送られ、排熱回収ボイラ6内
で過熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気
が蒸気利用系7に送られる。吸気冷却器9には吸収冷凍
機10から冷水供給ライン10a を通して冷水c1が冷媒と
して供給される。吸収冷凍機10には排熱回収ボイラ6
の下流側に設置された温水ボイラ11から温水供給ライ
ン6aを通して作動用の温水h1が供給され、吸収冷凍機1
0の作動により冷水戻りライン10b から戻された戻り冷
水c2が冷水c1とされる。
【0015】排熱回収ボイラ6の下流側の温水ボイラ1
1は、蒸気利用系7で賄う蒸気を発生させた後の排気
(温度が例えば100 ℃)により温水h1を発生させている
ため、蒸気利用系7で賄う蒸気を発生させる排熱回収ボ
イラ6の排気温度(例えば100℃)以下までの排気を利
用している。
【0016】つまり、図2に示すように、排熱回収ボイ
ラ6の排気(図中実線で示してある)は、タービン4の
出口部の温度(T0)で排熱回収ボイラ6に送られ、蒸気
を発生させて(蒸気系を図中一点鎖線で示してある)温
度T1(例えば100 ℃)の排気(蒸気利用系7で賄う蒸気
を発生させる通常の排気温度)となる。温水ボイラ11
での温度T3の温水h2は、温度T1となった排気により温水
h1とされ、排気は温度T2となって煙突8から大気に放出
される。このため、温度T1を下回る温度の排気が温水h1
の発生に利用されている状態になっている。
【0017】吸気冷却器9により吸気冷却が行われるこ
とで、ガスタービン1の出力・効率が向上する。この
時、吸気冷却器9の冷水c1は吸収冷凍機10の作動によ
り得られ、吸収冷凍機10の作動用の温水h1は、蒸気利
用系7で賄う蒸気を発生させる通常の排気温度T1を下回
る温度の排気により発生され、煙突8から放出する排気
の温度を低下させている。従って、排熱回収ボイラ6で
のエネルギーを効率良く回収して吸気を冷却することが
でき、吸気冷却による効率向上と煙突排気の温度ロスの
低減を両立させることが可能になる。
【0018】図3、図4に基づいて本発明の第2実施形
態例のガスタービン設備を説明する。図3には本発明の
第2実施形態例に係るガスタービン設備の概略系統、図
4には排気系及び蒸気系の交換熱量を表すグラフを示し
てある。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号
を付して重複する説明は省略してある。
【0019】図3に示したガスタービン設備は、排熱回
収ボイラ6の下流側の内部に温水ボイラ11を設け、蒸
気利用系7を蒸気タービンに特定した構成となってい
る。
【0020】即ち、排熱回収ボイラ6の節炭器13が高
温側の節炭器13a と低温側の節炭器13b とに分割され、
節炭器13a,13b の間に温水ボイラ11が設けられている
(伝熱管群の中に温水ボイラ11の配管を配置され
る)。また、排熱回収ボイラ6には蒸発器14及び過熱
器15が設けられ、過熱器15で過熱された蒸気は蒸気
タービン16に供給される。蒸気タービン16で仕事を
終えた排気蒸気は復水器17で復水され、低圧側の節炭
器13b に供給される。低温側の節炭器13b で加熱された
給水は合流部Mで温水戻りライン6bに合流し、温水ボイ
ラ11からの温水の一部が温水供給ライン6aから分岐部
Eで分岐して高温側の節炭器13a に供給される。つま
り、排熱回収ボイラ6への給水を低温側の節炭器13b か
ら温水ボイラ11を通して高温側の節炭器13a に送るラ
インが設けられている。
【0021】排熱回収ボイラ6における各構成部材での
排気系及び蒸気系の交換熱量は、図4に示した通り(排
気系を実線で示し蒸気系を一点鎖線で示してある)であ
り、蒸気タービン16で賄う蒸気を発生させる通常の排
気の温度T1よりも低い温度域で温水ボイラ11での温水
h1の発生がなされ、排気系は温度T2となって煙突8から
大気に放出される。このため、温度T1を下回る温度の排
気が温水h1の発生に利用されている状態になっている。
【0022】その他の構成は図1で示したガスタービン
設備と同一である。尚、蒸気タービン16を蒸気利用系
としたが、その他のプロセス系であっても自由に適用す
ることができる。また、排熱回収ボイラ6の蒸気系は単
圧蒸気で示してあるが、複圧蒸気である場合には、低圧
蒸気の給水加熱系に温水戻りライン6bへの合流部M及び
温水供給ライン6aから分岐部Eを設けることで適用す
る。
【0023】上述したガスタービン設備では、第1実施
形態例と同様に、吸気冷却器9により吸気冷却が行われ
ることで、ガスタービン1の出力・効率が向上する。こ
の時、吸気冷却器9の冷水c1は吸収冷凍機10の作動に
より得られ、吸収冷凍機10の作動用の温水h1は、蒸気
タービン16で賄う蒸気を発生させる通常の排気温度T1
を下回る温度の排気により発生され、煙突8から放出す
る排気の温度を低下させている。従って、排熱回収ボイ
ラ6でのエネルギーを効率良く回収して吸気を冷却する
ことができ、吸気冷却による効率向上と煙突排気の温度
ロスの低減を両立させることが可能になる。また、排熱
回収ボイラ6内の給水予熱部分(節炭器13a,13b の間)
に温水ボイラ11を設けると共に温水戻りライン6bへの
合流部M及び温水供給ライン6aから分岐部Eを設けてい
るので、排熱回収ボイラ6の伝熱設計の修正により対応
することができる。
【0024】図5、図6に基づいて本発明の第3実施形
態例のガスタービン設備を説明する。図5には本発明の
第3実施形態例に係るガスタービン設備の概略系統、図
6には排気系及び蒸気系の交換熱量を表すグラフを示し
てある。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号
を付して重複する説明は省略してある。
【0025】図5に示したガスタービン設備は、吸収冷
凍機10が再生器21及び凝縮器22及び冷凍機側蒸発
機23及び吸収器24で構成され、再生器21が排熱回
収ボイラ6の下流側の内部に配置されて温水発生手段
(温水ボイラ11に相当)が構成されている。そして、
蒸気利用系7を蒸気タービンに特定した構成となってい
る。
【0026】即ち、排熱回収ボイラ6の節炭器13が高
温側の節炭器13a と低温側の節炭器13b とに分割され、
節炭器13a,13b の間に吸収冷凍機10を構成する再生器
21が設けられている。吸収冷凍機10を構成する凝縮
器22及び冷凍機側蒸発機23及び吸収器24は排熱回
収ボイラ6の外部に設置されている。また、排熱回収ボ
イラ6には低圧側蒸発器25、高圧節炭器26、高圧側
蒸発器27及び過熱器15が設けられ、低温側の節炭器
13b から高温側の節炭器13a に給水が送られ、高温側の
節炭器13a から低圧側蒸発器25及び高圧節炭器26に
給水が送られる。低圧側蒸発器25で発生した蒸気s2は
蒸気タービン16の対応圧力部に供給されると共に、高
圧節炭器26で予熱された給水は高圧側蒸発器27で蒸
気を発生して過熱器15で過熱され、蒸気s1となって蒸
気タービン16に供給される。蒸気タービン16で仕事
を終えた排気蒸気は復水器17で復水され、低温側の節
炭器13b に供給される。
【0027】冷凍機側蒸発機23で得られる冷水c1が冷
水供給ライン10a を通して吸気冷却器9に冷媒として供
給され、吸気冷却器9に送られて吸気冷却が行われる。
吸気冷却器9で熱交換された戻り冷水c2は冷水戻りライ
ン10b から冷凍機側蒸発機23に送られて再び冷水c1と
される。冷凍機側蒸発機23には凝縮器22で凝縮され
た温水(凝縮水)h1が冷水c1を生成する作動用として凝
縮水が温水供給ライン6aから送られ、冷水c1を生成して
蒸発した水蒸気は水蒸気ライン24a から吸収器24に送
られる。吸収器24には再生器21で加熱され水分が蒸
発して濃縮された濃溶液jが濃溶液ライン21a から送ら
れ、吸収器24で蒸発器23からの水蒸気が濃溶液jに
吸収されて希溶液iとなり、希溶液ライン21b から希溶
液iが再生器21に送られる。再生器21では希溶液i
を加熱することで水分を蒸発させ濃溶液jを再生すると
共に、濃溶液jを再生することにより生成した蒸気stを
蒸気ライン21c から凝縮器22に供給する。凝縮器22
では、本図では記載を省略した別系統の冷却水との熱交
換により蒸気stを凝縮復水して冷水c1を生成する作動用
としての凝縮水を生成する。
【0028】排熱回収ボイラ6における各構成部材での
排気系及び蒸気系の交換熱量は、図6に示した通り(排
気系を実線で示し蒸気系を一点鎖線で示してある)であ
り、蒸気タービン16で賄う蒸気を発生させる通常の排
気の温度T1よりも低い温度域で再生器21で希溶液の濃
縮がなされ、排気系は温度T2となって煙突8から大気に
放出される。このため、温度T1を下回る温度の排気が濃
溶液の生成に利用されている状態になっている。
【0029】上述したガスタービン設備では、第1実施
形態例と同様に、吸気冷却器9により吸気冷却が行われ
ることで、ガスタービン1の出力・効率が向上する。こ
の時、吸気冷却器9の冷水c1は冷凍機側蒸発機23で得
られ、冷凍機側蒸発機23で冷水c1を得るための吸収冷
凍機10の運転は、蒸気タービン16で賄う蒸気を発生
させる通常の排気温度T1を下回る温度の排気により再生
器21が加熱されて煙突8から放出する排気の温度を低
下させている。従って、排熱回収ボイラ6でのエネルギ
ーを効率良く回収して吸気を冷却することができ、吸気
冷却による効率向上と煙突排気の温度ロスの低減を両立
させることが可能になる。また、復水器17からの給水
が供給される低圧側の節炭器13b は最も低温の排気を用
いるので、温度帯を選んで再生器21を配置することが
でき、ガスタービン排気を熱源とした吸収冷凍機10が
構築される。
【0030】図7に基づいて本発明の第4実施形態例の
ガスタービン設備を説明する。図7には本発明の第4実
施形態例に係るガスタービン設備の概略系統を示してあ
る。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付
して重複する説明は省略してある。
【0031】図7に示したガスタービン設備は、図1に
示したガスタービン設備に対し、吸気ライン5の吸気冷
却器9で空気の冷却と加熱のどちらか一方を行えるよう
にしたものである。
【0032】つまり、温水ボイラ11から作動用の温水
h1を吸収冷凍機10に供給する温水供給ライン6aから分
岐して温水バイパスライン31が設けられ、温水バイパ
スライン31は吸収冷凍機10から吸気冷却器9に冷水
c1を供給する冷水供給ライン10a に合流している。ま
た、吸気冷却器9で熱交換された戻り冷水c2を吸収冷凍
機10に戻す冷水戻りライン10b から分岐して戻りバイ
パスライン32が設けられ、戻りバイパスライン32は
吸収冷凍機10を作動させた後の温水h2を温水ボイラ1
1に戻す温水戻りライン6bに合流している。
【0033】一方、温水バイパスライン31には第1開
閉弁33が設けられ、戻りバイパスライン32には第2
開閉弁34が設けられている。また、温水バイパスライ
ン31の合流部の上流側における冷水供給ライン10a に
は第3開閉弁35が設けられ、戻りバイパスライン32
の分岐部の下流側における冷水戻りライン10b には第4
開閉弁36が設けられ、更に、温水バイパスライン31
の分岐部の後流側における温水供給ライン6aには第5開
閉弁37が設けられている。
【0034】温水バイパスライン31、戻りバイパスラ
イン32、第1開閉弁33、第2開閉弁34、第3開閉
弁35、第4開閉弁36及び第5開閉弁37により切換
手段が構成されている。
【0035】上記構成のガスタービン設備では、吸気冷
却器9で空気の冷却を行う場合、図7に示したように、
第3開閉弁35、第4開閉弁36及び第5開閉弁37を
開くと共に、第1開閉弁33及び第2開閉弁34を閉じ
る。これにより、吸気冷却器9には吸収冷凍機10から
冷水供給ライン10a を通して冷水c1が冷媒として供給さ
れ、吸収冷凍機10には排熱回収ボイラ6の温水ボイラ
11から温水供給ライン6aを通して作動用の温水h1が供
給され、吸収冷凍機10の作動により冷水戻りライン10
b から戻された戻り冷水c2が冷水c1とされる。
【0036】吸気冷却器9での冷却で生じる凝縮水を除
去した後、若干加熱することにより乾き状態の低温空気
を圧縮機2に供給することができる。乾き状態の低温空
気を圧縮機2に供給することで、圧縮機2のエロージョ
ンを防止することができる。
【0037】このため、吸気冷却器9で空気の加熱が行
なえるようになっている。この場合、第3開閉弁35、
第4開閉弁36及び第5開閉弁37を閉じると共に、第
1開閉弁33及び第2開閉弁34を開く。これにより、
温水ボイラ11から温水供給ライン6a及び温水バイパス
ライン33を通って温水h11 が吸気冷却器9に送られ、
温水h11 を熱媒体として空気が加熱される。空気を加熱
した後の温水h21 は戻りバイパスライン32を通って温
水ボイラ11に戻される。
【0038】従って、開閉弁を設けるだけで一つの吸気
冷却器9で空気の冷却及び加熱を行うことが可能にな
り、機器構成の複雑化を抑制すると共に吸気圧力損失の
低下を抑制した状態で吸気冷却及び吸気加熱が可能にな
る。
【0039】図8に基づいて本発明の第5実施形態例の
ガスタービン設備を説明する。図8には本発明の第5実
施形態例に係るガスタービン設備の概略系統を示してあ
る。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付
して重複する説明は省略してある。
【0040】図8に示したガスタービン設備は、図1に
示したガスタービン設備に対し、吸気ライン5の吸気冷
却器9の下流側に熱交換器として吸気加熱器41を設け
た(熱交換器が冷却用と加熱用と直列に配置されてい
る)ものである。そして、温水供給ライン6aから分岐し
て吸気加熱器41に温水h11 を供給する第2温水バイパ
スライン42が設けられ、吸気加熱器41からの温水h2
1 は第2温水戻りライン43を通って温水戻りライン6b
に合流している。また、第2温水バイパスライン42に
は第6開閉弁44が設けられ、第2温水戻りライン43
には第7開閉弁45が設けられている。更に、第2温水
バイパスライン42の分岐部の下流側における温水供給
ライン6aには第8開閉弁46が設けられ、第2温水戻り
ライン43の合流部の上流側における温水戻りライン6b
には第9開閉弁47が設けられている。
【0041】上記構成のガスタービン設備では、吸気冷
却器9で空気の冷却を行う場合、図8に示したように、
第8開閉弁46及び第9開閉弁47を開くと共に、第6
開閉弁44及び第7開閉弁45を閉じる。これにより、
吸気冷却器9には吸収冷凍機10から冷水供給ライン10
a を通して冷水c1が冷媒として供給され、吸収冷凍機1
0には排熱回収ボイラ6の温水ボイラ11から温水供給
ライン6aを通して作動用の温水h1が供給され、吸収冷凍
機10の作動により冷水戻りライン10b から戻された戻
り冷水c2が冷水c1とされる。
【0042】吸気冷却器9での冷却で生じる凝縮水を除
去した後、若干加熱することにより乾き状態の低温空気
を圧縮機2に供給することができる。乾き状態の低温空
気を圧縮機2に供給することで、圧縮機2のエロージョ
ンを防止することができる。
【0043】このため、吸気加熱器41で空気の加熱も
行なえるようになっている。この場合、第6開閉弁44
及び第7開閉弁45を必要開度まで開く。これにより、
温水ボイラ11から温水供給ライン6a及び第2温水バイ
パスライン42を通って温水h11 が吸気加熱器41に送
られ、温水h11 を熱媒体として空気が加熱される。空気
を加熱した後の温水h21 は第2温水戻りライン43を通
って温水ボイラ11に戻される。
【0044】このように、第6開閉弁44、第7開閉弁
45、第8開閉弁46及び第9開閉弁47の開閉を適宜
制御することで、吸気加熱と吸気冷却を同時に併用して
実施することが可能となる。
【0045】従って、直列に配置した吸気冷却器9及び
吸気加熱器41で空気の冷却及び加熱を行うことが可能
になり、簡単な制御により吸気冷却及び吸気加熱が同時
に可能になる。
【0046】図9に基づいて本発明の第6実施形態例の
ガスタービン設備を説明する。図9には本発明の第6実
施形態例に係るガスタービン設備の概略系統を示してあ
る。尚、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付
して重複する説明は省略してある。
【0047】図9に示したガスタービン設備は、図1に
示したガスタービン設備に対し、吸気ライン5に吸気冷
却機9と吸気加熱器51を並列に配置したものである。
そして、吸気ライン5は吸気冷却機9と吸気加熱器51
の入口側で入口ライン5a,5bに分岐され、出口側で出口
ライン5c,5d が合流している。吸気冷却機9の入口ライ
ン5aには第1入口ダンパ52が設けられ、吸気加熱器5
1の入口ライン5bには第2入口ダンパ53が設けられて
いる。また、吸気冷却機9の出口ライン5cには第1出口
ダンパ54が設けられ、吸気加熱器51の出口ライン5d
には第2出口ダンパ55が設けられている。つまり、入
口ライン5a,5b 、出口ライン5c,5d 、第1入口ダンパ5
2、第2入口ダンパ53、第1出口ダンパ54及び第2
出口ダンパ55により、供給される吸気を加熱用と冷却
用に振り分ける振分手段が構成されている。
【0048】更に、温水供給ライン6aから分岐して吸気
加熱器51に温水h11 を供給する第3温水バイパスライ
ン56が設けられ、吸気加熱器51からの温水h21 は第
3温水戻りライン57を通って温水戻りライン6bに合流
している。また、第3温水バイパスライン56には第1
0開閉弁58が設けられ、第3温水バイパスライン56
の分岐部の下流側における温水供給ライン6aには第11
開閉弁59が設けられ、第3温水戻りライン57の合流
部の上流側における温水戻りライン6bには第12開閉弁
60が設けられている。
【0049】上記構成のガスタービン設備では、吸気冷
却器9で空気の冷却を行う場合、図9に示したように、
第11開閉弁59及び第12開閉弁60を開くと共に、
第10開閉弁58を閉じる。更に、第1入口ダンパ52
及び第1出口ダンパ54を所定量に開くと共に、第2入
口ダンパ53及び第2出口ダンパ55を閉じる。これに
より、吸気ライン5からの空気が入口ライン5aから吸気
冷却器9に送られ、吸気冷却器9には吸収冷凍機10か
ら冷水供給ライン10a を通して冷水c1が冷媒として供給
され、吸収冷凍機10には排熱回収ボイラ6の温水ボイ
ラ11から温水供給ライン6aを通して作動用の温水h1が
供給され、吸収冷凍機10の作動により冷水戻りライン
10b から戻された戻り冷水c2が冷水c1とされる。この状
態で、吸気加熱器51には吸気ライン5からの空気は送
られず、加熱用として温水h1も供給されない。
【0050】吸気冷却器9での冷却で生じる凝縮水を除
去した後、若干加熱することにより乾き状態の低温空気
を圧縮機2に供給することができる。乾き状態の低温空
気を圧縮機2に供給することで、圧縮機2のエロージョ
ンを防止することができる。
【0051】このため、吸気加熱器51で空気の加熱が
行なえるようになっている。この場合、第11開閉弁5
9及び第12開閉弁60を閉じると共に、第10開閉弁
58を開く。更に、第1入口ダンパ52及び第1出口ダ
ンパ54を閉じると共に、第2入口ダンパ53及び第2
出口ダンパ55を所定量に開く。これにより、吸気ライ
ン5からの空気が入口ライン5bから吸気加熱器51に送
られ、吸気加熱器51には第3温水バイパスライン56
から加熱用として温水h11 が送られ、温水h11を熱媒体
として空気が加熱される。空気を加熱した後の温水h21
は第3温水戻りライン57を通って温水戻りライン6bか
ら温水ボイラ11に戻される。この状態で、吸気冷却機
9には吸気ライン5からの空気は送られず、吸収冷凍機
10に作動用の温水h1も供給されない。
【0052】尚、第1入口ダンパ52、第2入口ダンパ
53、第1出口ダンパ54及び第2出口ダンパ55及び
第10開閉弁58、第11開閉弁59、第12開閉弁6
0の開閉を適宜制御することで、空気量の配分制御と吸
気冷却機9及び吸気加熱器51の制御を行い、吸気加熱
と吸気冷却を同時に併用して実施することも可能であ
る。
【0053】従って、並列に配置した吸気冷却器9及び
吸気加熱器51で空気の冷却及び加熱を行うことが可能
になり、吸気圧力損失の低下を抑制した状態で吸気冷却
及び吸気加熱が可能になる。
【0054】
【発明の効果】本発明のガスタービン設備は、ガスター
ビンの圧縮機の吸気ラインに熱交換器を設け、熱交換器
の冷媒としての冷水を供給することで熱交換器で吸気を
冷却させる温水吸収冷凍機を設け、タービンの排気ガス
によって蒸気を発生させる排熱回収ボイラを備え、排熱
回収ボイラの下流側に温水吸収冷凍機の作動用温水を発
生させる温水発生手段を設置したので、熱交換器により
吸気冷却が行われることで、ガスタービンの出力・効率
が向上し、熱交換器の冷却媒体は吸収冷凍機の作動によ
り得られ、吸収冷凍機の作動用温水は、排熱回収ボイラ
の後流側の温水発生手段により発生される。この結果、
放出される排気の温度が低下し排熱回収ボイラでのエネ
ルギーを効率良く回収して吸気を冷却することができ、
吸気冷却による効率向上と煙突排気の温度ロスの低減を
両立させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係るガスタービン設
備の概略系統図。
【図2】排気系及び蒸気系の交換熱量を表すグラフ。
【図3】本発明の第2実施形態例に係るタービン設備の
概略系統図。
【図4】排気系及び蒸気系の交換熱量を表すグラフ。
【図5】本発明の第3実施形態例に係るタービン設備の
概略系統図。
【図6】排気系及び蒸気系の交換熱量を表すグラフ。
【図7】本発明の第4実施形態例に係るタービン設備の
概略系統図。
【図8】本発明の第5実施形態例に係るタービン設備の
概略系統図。
【図9】本発明の第6実施形態例に係るタービン設備の
概略系統図。
【符号の説明】
1 ガスタービン 2 圧縮機 3 燃焼器 4 タービン 5 吸気ライン 6 排熱回収ボイラ 6a 温水供給ライン 6b 温水戻りライン 7 蒸気利用系 9 吸気冷却機 10 吸収冷凍機 10a 冷水供給ライン 10b 冷水戻りライン 11 温水ボイラ 13 節炭器 14 蒸発器 15 過熱器 16 蒸気タービン 17 復水器 21 再生器 22 凝縮器 23 冷凍機側蒸発器 24 吸収器 25 低圧側蒸発器 26 高圧節炭器 27 高圧側蒸発器 31 温水バイパスライン 32 戻りバイパスライン 41,51 吸気加熱器 42 第2温水バイパスライン 43 第2温水戻りライン 56 第3温水バイパスライン 57 第3温水戻りライン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンの圧縮機の吸気ラインに熱
    交換器を設け、熱交換器の冷媒としての冷水を供給する
    ことで熱交換器で吸気を冷却させる温水吸収冷凍機を設
    け、タービンの排気ガスによって蒸気を発生させる排熱
    回収ボイラを備え、排熱回収ボイラの下流側に温水吸収
    冷凍機の作動用温水を発生させる温水発生手段を設置し
    たことを特徴とするガスタービン設備。
  2. 【請求項2】 請求項1において、排熱回収ボイラの節
    炭器が高温側と低温側とに分割され、分割された節炭器
    の間に温水発生手段が設置されていることを特徴とする
    ガスタービン設備。
  3. 【請求項3】 請求項2において、排熱回収ボイラへの
    給水を低温側の節炭器から温水発生手段を通して高温側
    の節炭器に送るラインが設けられていることを特徴とす
    るガスタービン設備。
  4. 【請求項4】 請求項1において、排熱回収ボイラの節
    炭器が高温側と低温側とに分割され、温水吸収冷凍機
    は、再生器及び凝縮器及び蒸発器及び吸収器で構成さ
    れ、分割された節炭器の間に温水吸収冷凍機の再生器が
    配置されて温水発生手段が構成されていることを特徴と
    するガスタービン設備。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、温水発生手段で発生した温水を切り換えて熱交
    換器に供給することで吸気を加熱する切換手段を備えて
    いることを特徴とするガスタービン設備。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、熱交換器は、加熱用と冷却用とが直列に配置さ
    れていることを特徴とするガスタービン設備。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、熱交換器は、加熱用と冷却用とが並列に配置さ
    れ、供給される吸気を加熱用と冷却用とに振り分ける振
    分手段を備えていることを特徴とするガスタービン設
    備。
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