JP2003204436A - 画像符号化装置及び画像符号化プログラム - Google Patents

画像符号化装置及び画像符号化プログラム

Info

Publication number
JP2003204436A
JP2003204436A JP2002310533A JP2002310533A JP2003204436A JP 2003204436 A JP2003204436 A JP 2003204436A JP 2002310533 A JP2002310533 A JP 2002310533A JP 2002310533 A JP2002310533 A JP 2002310533A JP 2003204436 A JP2003204436 A JP 2003204436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bit
tile
attention area
image
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002310533A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Wada
田 祐 司 和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP2002310533A priority Critical patent/JP2003204436A/ja
Publication of JP2003204436A publication Critical patent/JP2003204436A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質や処理速度に影響を及ぼすことなく、容
易にタイルノイズの発生を防ぐこと。 【解決手段】 本発明における注目領域指定器は、本来
的な機能に加えて、タイルノイズ除去ために各タイル領
域11内のタイル境界線12付近の所定領域を注目領域
13として指定する機能を有している。この注目領域1
3においては、ウェーブレット変換演算器の演算後に各
構成要素による画像圧縮処理が行われたとしても、少な
くとも注目領域13内の画素については失われるデータ
はない。したがって、低ビットレート(高圧縮率)で画
像圧縮処理が行われたとしても、復号化時にはタイルノ
イズのない良好な画像を復元することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化規格JPEG20
00を用いて画像データの圧縮を行う画像符号化装置及び
画像符号化プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像圧縮方式としては、最も一般的なJP
EGを始めとして従来から種々の方式が用いられてきてい
るが、最近国際標準化され注目されている画像圧縮方式
としてJPEG2000がある。このJPEG2000は、従来のJPEGが
離散コサイン変換(DCT)を用いた方式であるのに対
し、ウェーブレット変換(DWT)を用いた方式であ
り、より高画質及び高階調の画像が得られ、また同程度
の画質に比べ圧縮率を高くすることができるなど多くの
メリットを有している。
【0003】図2は、このJPEG2000を用いた画像符号化
装置の構成を示すブロック図であり、この装置は、DC
レベルシフト器1、カラー変換器2、タイリング器3、
ウェーブレット変換演算器4、スカラ量子化器5、注目
領域指定器6、係数ビットモデリング器7、ビット切り
捨て・算術符号化器8、及びビットストリーム生成器9
を備えている。なお、これらの構成要素のうち、ウェー
ブレット変換演算器4、ビット切り捨て・算術符号化器
8、及びビットストリーム生成器9を除いたものは、JP
EG2000においてはオプションとして備えられたものであ
る。また、DCレベルシフト器1〜タイリング器3が行
う処理は入力画像全体についての処理であり、ウェーブ
レット変換演算器4〜ビットストリーム生成器9の処理
は分割された個々のタイル領域についての処理である。
【0004】次に、この図2に係る装置の動作について
説明すると、まず、入力画像はDCレベルシフト器1に
入力され、DCレベルがシフトされる。DCレベルのシ
フトとは、DC(直流)成分すなわちゼロ成分を基準と
して、入力画像データのレベルをシフトすることであ
る。例えば、或る入力画像データが8ビットで表されて
いるとすると、このデータは0〜255のいずれかの値
となるが、DCレベルシフトすることによりこのデータ
の値を0を中心として−128〜127の値とすること
ができる。このようにDCレベルシフトを行う理由は、
一般的な入力画像の周波数分布においては、ゼロ成分が
他の成分より多くなるため、ゼロ成分を基準としたデー
タ配置とした方が(レベルの絶対値の最大値を小さくし
た配置とした方が)符号化効率を高めることができるか
らである。そして、DCレベルシフト器1からの入力画
像データはカラー変換器2に入力され、ここでRGBカ
ラー空間における値からYUVカラー空間における値へ
の変換が行われる。この変換も符号化効率を高めるため
に行われるものである。
【0005】カラー変換器2でカラー変換された入力画
像データはタイリング器3に入力され、ここでタイリン
グされて複数のタイル領域に分割される。このようなタ
イリングを行っているのは、各タイル領域間の相関関係
をなくすことにより並列処理が可能となり、ウェーブレ
ット変換の際の変換速度を高めることができるからであ
る。もし、このようなタイリングを行うことなく、この
後のウェーブレット変換を行った場合には、演算量の増
大により変換速度が低下し、また必要なメモリ容量が大
きく増大することになる。図3は、このようなタイリン
グが行われた入力画像10についての概念図である。こ
の入力画像10は複数のタイル領域11に分割され、各
タイル領域11はタイル境界線12により画成されてい
る。
【0006】タイリング器3によりタイリングされた画
像データはウェーブレット変換演算器4に入力され、各
タイル領域11毎にウェーブレット変換が行われる。ウ
ェーブレット変換演算器4からは、ウェーブレット変換
により得られる係数(以下、DWTによる係数)が出力
される。
【0007】ウェーブレット変換は、複雑な振動波形の
解析等を行う場合に用いられる変換であり、フーリェ解
析の特徴を生かしつつ、時間的又は空間的な変動を同時
にとらえることができる波形データ解析手法である。そ
して、このウェーブレット変換は、画像を低域成分と高
域成分とに分けて変換を行うものであり、変換係数が整
数で構成されるものを「整数型」、実数で構成されるも
のを「実数型」と呼んでいる。前者は可逆変換が可能で
あり回路構成を小さくできるというメリットがあり、一
方、後者は可逆変換は不可であるが圧縮率を上げた場合
にも良好な画質が得られるというメリットがある。画像
処理一般におけるウェーブレット変換では、変換係数や
参照画素数などを種々の値に設定可能であり、従って種
々の変換フィルタを用いることが可能である。しかし、
JPEG2000では画質や回路構成等を考慮の結果、「整数
型」では低域用参照画素数が5で高域用参照画素数が3
の5×3フィルタを採用し、「実数型」では低域用参照
画素数が9で高域用参照画素数が7の9×7フィルタを
採用している。
【0008】スカラ量子化器5は、ウェーブレット変換
演算器4からの変換データ(DWTによる係数)をある
値で割算することにより、この変換データをスカラ値に
量子化する。そして、注目領域指定器6は、スカラ量子
化器5により量子化されたデータに対し、注目領域(RO
I:Region of Interest)を指定する(量子化を行わな
い場合にはウェーブレット変換データに対してROIを指
定する)。ここで、注目領域とは、画像データの圧縮処
理を行う際に失われる元のデータが他の領域よりも少な
くなるように符号化を行い、復号化された画像データの
画質が劣化しにくいようにした領域(つまり、他の領域
よりも圧縮率を低くするか、又は圧縮を行わないように
した領域)のことである。例えば、ディジタルカメラ等
の画面において、背景画面の中央付近に人物その他の重
要な被写体が位置することが多いが、このような重要な
被写体が位置する領域を注目領域として指定すれば、符
号化の際にはこの注目領域のデータは切り捨てられるこ
とがないので、復号化後には重要な被写体に関して元の
画像データを忠実に再生することができる。なお、画像
データの圧縮率については、このスカラ量子化器5によ
りある程度指定することができるが、正確に指定するこ
とはできない。正確な指定は、後述するビット切り捨て
・算術符号化器8のビット切り捨てにより行うことがで
きる。
【0009】係数ビットモデリング器7は、スカラ量子
化器5により量子化が行われ、且つ注目領域指定器6に
より注目領域が指定されたDWTによる係数に対して係
数ビットモデリングを行う。係数ビットモデリングと
は、JPEG2000の規格で決められており、例えば2進数で
表されたある桁数の複数のDWTによる係数を、桁方向
にスライスできるように、ビットプレーン毎に分けて2
値化する処理のことである。JPEG2000では、注目領域を
指定する場合、この係数ビットモデリングにおいてMax
Shift 方式と呼ばれる方式が採用されており、注目領域
指定器6により指定された注目領域のDWTによる係数
は、MSB側へシフトされるようになっている。係数ビ
ットモデリング器7の出力は、ビット列である。
【0010】ビット切り捨て・算術符号化器8は、係数
ビットモデリング器7により係数ビットモデリングが行
われたビット列に対し、ビット切り捨て及び算術符号化
を行う。ビット切り捨てとは、上記の係数ビットモデリ
ングが行われたビット列に対し、ある桁のビットを切り
捨てることである。一般に、画像データにおいては、最
上位(MSB)側のビットを切り捨てると画像劣化が著
しくなるが、最下位(LSB)側のビットを切り捨てて
もそれほどの画像劣化は生じない。したがって、通常
は、最下位の桁からある桁数までのビットを切り捨てる
ようにしており、どの桁までのビットを残すかによって
圧縮率を指定することができる。但し、ビット切り捨て
・算術符号化器8は、注目領域指定器6により指定され
た注目領域のビット列については切り捨てを行わないよ
うにしている(このとき、ビット切り捨て・算術符号化
器8は、注目領域のビット列であるか否かを上記のMS
B側へのシフトの有無に基づき判別している)。
【0011】また、算術符号化とは信号列圧縮方式の一
つであり、この例では係数ビットモデリング器7から出
力されるビット列に対し、ビット切り捨て・算術符号化
器8がMQ-Coderと呼ばれる符号化器を用いて、バイトコ
ードへ符号化を行う。
【0012】ビットストリーム生成器9は、ビット切り
捨て・算術符号化器8から出力されるビット列を用いて
ビットストリームを生成する。そして、このときのY,
U,Vの各カラー成分、解像度、SNR等についての順
序は予め設定された優先度に基づき決定される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、JPEG
2000ではウェーブレット変換を用いた符号化を行ってい
るため、DCT変換を用いた従来のJPEGに比べて高品質
の画像を得ることができる。しかし、タイリングを行う
JPEG2000において低ビットレートで圧縮を行った場合
(圧縮率を一定レベル以上高くした場合)には、タイル
領域11のタイル境界線12付近の画像劣化が増加し、
所謂タイルノイズが発生することになる。また、高ビッ
トレートで圧縮を行ったとしても、復号化時のビットレ
ートを低く設定した場合にはやはりタイルノイズが発生
することになる。
【0014】このタイルノイズは、ウェーブレット変換
演算器4がタイル境界線12付近においては「対称周期
拡張」と呼ばれる手法を用いてウェーブレット変換を行
っていることに起因している。図4は、この「対称周期
拡張」についての説明図である。
【0015】この図4は、「実数型」ウェーブレット変
換を用いて変換対象画素a0に対する演算を行う場合を
示しているが、タイル領域11の中央側に位置する変換
対象画素a0に対するウェーブレット変換は、変換対象
画素a0を中心として左右対称に配列された画素a1〜a
4のデータ、及び画素a5〜a8を用いて行われるので問
題はない。ところが、変換対象画素a0がタイル境界線
12に近接している場合には、変換対象画素a0の一方
の側(図示の例では左側)には画素a1〜a4が存在して
いるが、他方の側(図示の例では右側)には画素が存在
していないため(実際には、別のタイル領域の画素が存
在しているが、各タイル領域毎に独立して変換を行わな
ければならないので隣のタイル領域に属する画素を用い
ることはできない)、このままではウェーブレット変換
演算器4が演算を行うことができない。そこで、この場
合、ウェーブレット変換演算器4は、一方の側の画素a
1〜a4を折り返すようにしてa0と対称になるように他
方の側に仮想画素として配列し、これら一方の側の実際
の画素a1〜a4のデータと、他方の側の仮想画素a4〜
a1のデータとを用いて演算を行うようにしている。こ
のような演算手法が「対称周期拡張」であるが、この対
称周期拡張では、実際の画素ではない仮想画素a4〜a1
を用いているために、当然のことながらタイル領域を越
えて実際の画素値を用いたときに比べて演算精度が低下
している。この演算精度の低下は、圧縮率が一定レベル
を下回った状態では顕在化することはないが、一定レベ
ル以上になると輝度値、明度、色差等について元のデー
タとの相違が顕在化し、また、各タイル領域間ではデー
タに相関関係がないのでその相違がタイル境界線12付
近で目立ちやすくなるため、タイル境界線12に沿った
ラインが画面上に現れる。これが上記のタイルノイズの
正体である。
【0016】このようなタイルノイズの発生を回避する
方策として、タイル境界線12付近に平均値フィルタを
かけることが考えられるが、平均値フィルタをかけるこ
と自体が画像劣化を招く虞があるものであり、画質向上
を目指す観点からは決して好ましい方策とは言えない。
また、画素a1〜a4のデータから仮想画素a4〜a1に対
応するデータを推測演算することも考えられるが、演算
内容が複雑になるため処理速度に影響を及ぼす虞があ
る。
【0017】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、画質や処理速度に影響を及ぼすことなく、容易に
タイルノイズの発生を防ぐことが可能な画像符号化装置
及び画像符号化プログラムを提供することを目的として
いる。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1記載の発明は、入力画像を複数
のタイル領域に分割するタイリング手段と、前記タイリ
ング手段により分割された各タイル領域に対しウェーブ
レット変換を行うウェーブレット変換演算手段と、前記
ウェーブレット変換演算手段により演算処理された変換
データに対し注目領域を指定する注目領域指定手段と、
前記注目領域が指定された前記変換データに対し係数ビ
ットモデリングを行う係数ビットモデリング手段と、前
記係数ビットモデリング手段により係数ビットモデリン
グされたビット列に対し、ビット切り捨て及び算術符号
化を行うビット切り捨て算術符号化手段と、前記ビット
切り捨て算術符号化手段によりビット切り捨て及び算術
符号化が行われたビット列に基づきビットストリーム生
成を行うビットストリーム生成手段と、を備え、入力画
像に対して圧縮を行う画像符号化装置において、前記注
目領域指定手段は、各タイル領域内のタイル境界線周辺
部を注目領域として指定するものである、ことを特徴と
する。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記注目領域指定手段は、圧縮率が一定レ
ベル以上高くなった場合にのみ、前記注目領域の指定を
行うものである、ことを特徴とする。
【0020】請求項3記載の発明は、入力画像に対して
圧縮を行うためにコンピュータを、入力画像を複数のタ
イル領域に分割するタイリング手段、前記タイリング手
段により分割された各タイル領域に対しウェーブレット
変換を行うウェーブレット変換演算手段、ウェーブレッ
ト変換演算手段により演算処理された変換データに対し
注目領域を指定する注目領域指定手段、前記注目領域が
指定された前記変換に対し係数ビットモデリングを行う
係数ビットモデリング手段、前記係数ビットモデリング
手段により係数ビットモデリングされたビット列に対
し、ビット切り捨て及び算術符号化を行うビット切り捨
て算術符号化手段、前記ビット切り捨て算術符号化手段
によりビット切り捨て及び算術符号化が行われたビット
列に基づきビットストリーム生成を行うビットストリー
ム生成手段、として機能させるための画像符号化プログ
ラムにおいて、前記注目領域指定手段は、各タイル領域
内のタイル境界線周辺部を注目領域として指定するもの
である、ことを特徴とする。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記注目領域指定手段は、圧縮率が一定レ
ベル以上高くなった場合にのみ、前記注目領域の指定を
行うものである、ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る画像符号
化装置の構成は、図2に示した構成と同様のものである
ためそのブロック図を省略する。本実施形態に係る装置
が従来装置と異なっている点は注目領域指定器6の機能
である。すなわち、ディジタルカメラにおける画像符号
化装置を例に取ると、従来技術における注目領域指定器
6は、画質を劣化させたくない重要な被写体に対して注
目領域を指定する機能を有するだけのものであったが、
本発明における注目領域指定器6は、このような機能に
加えて、タイルノイズ除去ために各タイル領域内のタイ
ル境界線付近の所定領域を注目領域として指定する機能
を有している。
【0023】図1は、上記のようなタイルノイズ除去の
ための注目領域指定機能によって注目領域が設定された
画面についての説明図である。この図に示すように、入
力画像10は複数のタイル領域11に分割され、各タイ
ル領域11はタイル境界線12により画成されている。
そして、各タイル領域11内にはタイル境界線12に沿
って形成された注目領域13が設定されている。この注
目領域13の幅は、5×3フィルタを用いる整数型ウェ
ーブレット変換の場合には3画素分以上の幅とし、9×
7フィルタを用いる実数型ウェーブレット変換の場合に
は5画素分以上の幅とすることが好ましいが、特に限定
されるわけではなく種々の幅を設定することが可能であ
る。
【0024】注目領域指定器6の機能に基づき設定され
た上記の注目領域13においては、ウェーブレット変換
演算器4の演算後にスカラ量子化器5、注目領域指定器
6、及びビット切り捨て・算術符号化器8の各構成要素
による画像圧縮処理が行われたとしても、少なくとも注
目領域13内の画素については失われるデータはない
(又は、他の領域よりも失われるデータが非常に少な
い)。したがって、低ビットレート(高圧縮率)で画像
圧縮処理が行われたとしても、復号化時にはタイルノイ
ズのない良好な画像を復元することができる。
【0025】ところで、本実施形態では、上述したタイ
ルノイズ除去のための注目領域指定機能は、原則とし
て、画像圧縮率の値如何にかかわらず符号化時には常に
働かせるようにする構成を想定している。つまり、JPEG
2000においては、復号化処理が必ず一定レベル以上のビ
ットレートで行われるものと仮定すれば、タイルノイズ
が発生するのは一定レベル以下の低ビットレートで画像
圧縮処理が行われた場合のみであると考えることができ
るため、このような場合のみに注目領域13の指定を行
う構成とすればよいようにも見える。しかし、例えば、
対象機器がビデオカメラの場合(ディジタルカメラの動
画像データを他の再生機器再生を行う場合も同様)、一
定レベル以下の低ビットレートで復号化処理を行うこと
もあり得るため、常にタイルノイズの発生を防止するた
めには符号化時の圧縮率の値如何にかかわらず常に注目
領域13の指定を行う構成とすることが好ましい。
【0026】これに対し、ディジタルカメラの静止画像
データ又は動画像データをカメラ本体背面に設けられた
液晶画面で再生するときのように、復号化時のビットレ
ートが固定値となっているような場合は、一定レベル以
下の低ビットレートで画像圧縮処理が行われた場合のみ
注目領域13の指定を行う構成としてもよい。
【0027】なお、本発明では、注目領域指定機能を本
来的な用い方の他に、タイルノイズ除去のためにも用い
る構成としているため、従来よりも最大圧縮率の値は当
然のことながら低下する。しかし、画面全体に対する注
目領域13の面積は僅かなものであり、最大圧縮率が低
下するといってもそれは非常に小さな値である。したが
って、実用上は何ら問題となることはない。
【0028】また、上記の実施形態では、扱う入力画像
がカラー画像である場合を想定しているためカラー変換
器2を備えた構成となっているが、入力画像が白黒画像
である場合にはこのカラー変換器2を省略することがで
きる(DCレベルシフト器1も状況に応じて省略できる
ことがある)。
【0029】さらに、本発明は、コンピュータを上述の
画像符号化装置として機能させるプログラムも含むもの
である。このプログラムは、コンピュータに挿入される
記録媒体から取り込まれて実行されてもよいし、通信ネ
ットワークを介して配信され、これがコンピュータに取
り込まれて配信されても良い。
【0030】上述したように、本発明では、各タイル領
域毎にウェーブレット変換を行うことに起因してタイル
ノイズが発生するというJPEG2000特有の問題を、もとも
とオプション機能としてJPEG2000に備えられている注目
領域(ROI)指定手段を有効利用することにより、画質
や処理速度に影響を及ぼすことなく容易に解決してい
る。つまり、従来は画質の劣化を生じさせたくない重要
な被写体に対して用いられていた注目領域指定機能を、
タイルノイズ発生防止のために活用するという全く異な
る側面からのユニークな発想に基づき解決している。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、注目領
域指定手段が、各タイル領域内のタイル境界線周辺部を
注目領域として指定する構成としているので、画質や処
理速度に影響を及ぼすことなく、容易にタイルノイズの
発生を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態において、タイルノイズ除去
のための注目領域指定機能によって注目領域が設定され
た画面についての説明図。
【図2】本発明及び従来例に係る画像符号化装置の構成
を示すブロック図。
【図3】従来例において、タイリングが行われた場合の
入力画像10についての概念図。
【図4】図2におけるウェーブレット変換演算器4が行
う「対称周期拡張」についての説明図。
【符号の説明】
1 DCレベルシフト器 2 カラー変換器 3 タイリング器 4 ウェーブレット変換演算器 5 スカラ量子化器 6 注目領域指定器 7 係数ビットモデリング器 8 ビット切り捨て・算術符号化器 9 ビットストリーム生成器 10 入力画像 11 タイル領域 12 タイル境界線 13 注目領域
フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK03 MA00 MA24 MC11 MC38 ME11 PP01 PP16 SS14 TA41 TB08 TC33 UA02 5C078 AA04 BA53 CA21 DA01 DA02 DB07 5J064 AA01 BA10 BA16 BB07 BC16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像を複数のタイル領域に分割するタ
    イリング手段と、 前記タイリング手段により分割された各タイル領域に対
    しウェーブレット変換を行うウェーブレット変換演算手
    段と、 前記ウェーブレット変換演算手段により演算処理された
    変換データに対し注目領域を指定する注目領域指定手段
    と、 前記注目領域が指定された前記変換データに対し係数ビ
    ットモデリングを行う係数ビットモデリング手段と、 前記係数ビットモデリング手段により係数ビットモデリ
    ングされたビット列に対し、ビット切り捨て及び算術符
    号化を行うビット切り捨て・算術符号化手段と、 前記ビット切り捨て・算術符号化手段によりビット切り
    捨て及び算術符号化が行われたビット列に基づきビット
    ストリーム生成を行うビットストリーム生成手段と、 を備え、入力画像に対して圧縮を行う画像符号化装置に
    おいて、 前記注目領域指定手段は、各タイル領域内のタイル境界
    線周辺部を注目領域として指定するものである、 ことを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】前記注目領域指定手段は、圧縮率が一定レ
    ベル以上高くなった場合にのみ、前記注目領域の指定を
    行うものである、 ことを特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】入力画像に対して圧縮を行うためにコンピ
    ュータを、 入力画像を複数のタイル領域に分割するタイリング手
    段、 前記タイリング手段により分割された各タイル領域に対
    しウェーブレット変換を行うウェーブレット変換演算手
    段、 ウェーブレット変換演算手段により演算処理された変換
    データに対し対し注目領域を指定する注目領域指定手
    段、 前記注目領域が指定された前記変換データに対し係数ビ
    ットモデリングを行う係数ビットモデリング手段、 前記係数ビットモデリング手段により係数ビットモデリ
    ングされたビット列に対し、ビット切り捨て及び算術符
    号化を行うビット切り捨て・算術符号化手段、 前記ビット切り捨て・算術符号化手段によりビット切り
    捨て及び算術符号化が行われたビット列に基づきビット
    ストリーム生成を行うビットストリーム生成手段、 として機能させるための画像符号化プログラムにおい
    て、 前記注目領域指定手段は、各タイル領域内のタイル境界
    線周辺部を注目領域として指定するものである、 ことを特徴とする画像符号化プログラム。
  4. 【請求項4】前記注目領域指定手段は、圧縮率が一定レ
    ベル以上高くなった場合にのみ、前記注目領域の指定を
    行うものである、 ことを特徴とする請求項3記載の画像符号化プログラ
    ム。
JP2002310533A 2001-10-29 2002-10-25 画像符号化装置及び画像符号化プログラム Pending JP2003204436A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002310533A JP2003204436A (ja) 2001-10-29 2002-10-25 画像符号化装置及び画像符号化プログラム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-331074 2001-10-29
JP2001331074 2001-10-29
JP2002310533A JP2003204436A (ja) 2001-10-29 2002-10-25 画像符号化装置及び画像符号化プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003204436A true JP2003204436A (ja) 2003-07-18

Family

ID=27666609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002310533A Pending JP2003204436A (ja) 2001-10-29 2002-10-25 画像符号化装置及び画像符号化プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003204436A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005032122A1 (en) * 2003-09-29 2005-04-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Denoising method and apparatus
US7720295B2 (en) 2004-06-29 2010-05-18 Sanyo Electric Co., Ltd. Method and apparatus for coding images with different image qualities for each region thereof, and method and apparatus capable of decoding the images by adjusting the image quality
CN101527037B (zh) * 2009-04-13 2011-05-04 天津大学 基于邻域加窗的平稳小波图像去噪方法
US8005309B2 (en) 2004-02-09 2011-08-23 Sanyo Electric Co., Ltd. Image coding apparatus, image decoding apparatus, image display apparatus and image processing apparatus
US8150173B2 (en) 2004-10-29 2012-04-03 Sanyo Electric Co., Ltd. Image coding method and apparatus, and image decoding method and apparatus
CN104096362A (zh) * 2013-04-02 2014-10-15 辉达公司 基于游戏者关注区域改进视频流的码率控制比特分配
US9984504B2 (en) 2012-10-01 2018-05-29 Nvidia Corporation System and method for improving video encoding using content information
US10237563B2 (en) 2012-12-11 2019-03-19 Nvidia Corporation System and method for controlling video encoding using content information
WO2020079900A1 (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 ソニー株式会社 符号化装置、符号化方法、復号装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005032122A1 (en) * 2003-09-29 2005-04-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Denoising method and apparatus
US8326058B2 (en) 2004-02-09 2012-12-04 Sanyo Electric Co., Ltd. Image coding apparatus, image decoding apparatus, image display apparatus and image processing apparatus
US8005309B2 (en) 2004-02-09 2011-08-23 Sanyo Electric Co., Ltd. Image coding apparatus, image decoding apparatus, image display apparatus and image processing apparatus
US7720295B2 (en) 2004-06-29 2010-05-18 Sanyo Electric Co., Ltd. Method and apparatus for coding images with different image qualities for each region thereof, and method and apparatus capable of decoding the images by adjusting the image quality
US8150173B2 (en) 2004-10-29 2012-04-03 Sanyo Electric Co., Ltd. Image coding method and apparatus, and image decoding method and apparatus
US8208738B2 (en) 2004-10-29 2012-06-26 Sanyo Electric Co., Ltd. Image coding method and apparatus, and image decoding method and apparatus
CN101527037B (zh) * 2009-04-13 2011-05-04 天津大学 基于邻域加窗的平稳小波图像去噪方法
US9984504B2 (en) 2012-10-01 2018-05-29 Nvidia Corporation System and method for improving video encoding using content information
US10237563B2 (en) 2012-12-11 2019-03-19 Nvidia Corporation System and method for controlling video encoding using content information
CN104096362A (zh) * 2013-04-02 2014-10-15 辉达公司 基于游戏者关注区域改进视频流的码率控制比特分配
CN104096362B (zh) * 2013-04-02 2017-10-24 辉达公司 基于游戏者关注区域改进视频流的码率控制比特分配
US10242462B2 (en) 2013-04-02 2019-03-26 Nvidia Corporation Rate control bit allocation for video streaming based on an attention area of a gamer
WO2020079900A1 (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 ソニー株式会社 符号化装置、符号化方法、復号装置
JPWO2020079900A1 (ja) * 2018-10-18 2021-09-24 ソニーグループ株式会社 符号化装置、符号化方法、復号装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5249784B2 (ja) 高ダイナミックレンジコーデック
JP3743384B2 (ja) 画像符号化装置及び方法、並びに画像復号装置及び方法
JP3298915B2 (ja) 符号化装置
JP2003046785A (ja) 圧縮された画像の画質の向上
KR20090110307A (ko) 이미지에서 아티팩트를 감소시키는 시스템 및 방법
KR100944928B1 (ko) 버터플라이 프로세서를 이용하여 이산 코사인 변환을인코딩하고 계산하는 장치 및 방법
JP2003204436A (ja) 画像符号化装置及び画像符号化プログラム
US20030081848A1 (en) Image encoder, image encoding method and image-encoding program
JP2008501261A (ja) 高速高品質画像処理のための画像圧縮方法
US7660469B2 (en) Image decoding apparatus and image decoding method
US20100322305A1 (en) Arbitrary-resolution, extreme-quality video codec
JP2000059782A (ja) 空間領域デジタル画像の圧縮方法
JP2004040429A (ja) ディジタル画像符号化装置及びそれに用いるディジタル画像符号化方法並びにそのプログラム
TWI390959B (zh) 視頻訊號處理裝置,視頻訊號處理方法及視頻訊號處理程式
JP2919986B2 (ja) 画像信号復号化装置
JPH042275A (ja) 画像信号復号再生装置
JP2002064821A (ja) 動画像情報の圧縮方法およびそのシステム
JP2545302B2 (ja) 高能率符号化装置
CA2639643C (en) Fixed bit rate, intraframe compression and decompression of video
JPH11177982A (ja) 画像データの符号量制御方法および装置
JP3722169B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2001309381A (ja) 画像処理装置及びその方法と記憶媒体
JP2002232721A (ja) 画像符号化装置及びその方法並びに記憶媒体
JPH10336656A (ja) 画像符号化装置および方法
JP2004056264A (ja) 画像復号装置、画像処理装置、動画像表示システム、プログラム、記憶媒体及び画像復号方法