JP2003203397A - 情報媒体用スタンパーの製造方法および情報媒体用スタンパーの製造装置 - Google Patents

情報媒体用スタンパーの製造方法および情報媒体用スタンパーの製造装置

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JP2003203397A
JP2003203397A JP2002320689A JP2002320689A JP2003203397A JP 2003203397 A JP2003203397 A JP 2003203397A JP 2002320689 A JP2002320689 A JP 2002320689A JP 2002320689 A JP2002320689 A JP 2002320689A JP 2003203397 A JP2003203397 A JP 2003203397A
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layer
forming
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JP2002320689A
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Hisashi Koyake
久司 小宅
Hiroaki Takahata
広彰 高畑
Hajime Utsunomiya
肇 宇都宮
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの高騰を招くことなく狭いピッチ
の案内溝を確実かつ容易に形成し得る情報媒体用スタン
パーの製造方法を提供する。 【解決手段】 レーザービームLを吸収するビーム吸収
素材を含む光吸収層22をガラス基材21上に形成し、
光吸収層22上にフォトレジスト層23を形成し、この
フォトレジスト層23にレーザービームLを照射して潜
像を形成した後に現像して凹凸パターンが形成されたフ
ォトレジスト原盤2を作製し、フォトレジスト原盤2に
おける凹凸パターンの形成面上にスタンパー形成材を形
成し、フォトレジスト原盤2のガラス基材21を剥離
し、強アルカリ液を用いてフォトレジスト層23と共に
光吸収層22を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトレジスト原
盤に形成した凹凸パターンをスタンパー形成材に転写し
て情報媒体用スタンパーを製造する情報媒体用スタンパ
ーの製造方法および情報媒体用スタンパーの製造装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の製造方法に従って製造された情
報媒体用スタンパーの一例として、図12に示すスタン
パー51が従来から知られている。このスタンパー51
は、光記録媒体用のディスク基材D11(図18参照)
を製造する際に、ディスク基材D11の上面にトラッキ
ング制御用の案内溝D11aなどの凹凸パターンを形成
するための光記録媒体用スタンパーであって、無電解ニ
ッケル層11などの導電層に電解ニッケル層12を積層
して構成されている。このスタンパー51は、全体とし
て平板状に形成され、その下面には、ディスク基材D1
1の上面に凹凸パターンを形成するための凸部51aが
螺旋状に形成されている。この場合、隣り合う凸部51
a,51aのピッチ(凸部51aの形成ピッチ)は、デ
ィスク基材D11の案内溝D11aの形成ピッチに応じ
て例えば0.74μm程度に規定されている。
【0003】このスタンパー51の製造に際しては、ま
ず、スタンパー51の型となるフォトレジスト原盤(図
14参照。以下、「原盤」ともいう)52を作製する。
この原盤52は、その凹凸形状がディスク基材D11と
ほぼ同一に形成され、ディスク基材D11において案内
溝D11aとなるべき位置に凹部52aが形成されてい
る。この原盤52の製造に際しては、図13に示すよう
に、まず、ガラス基材21の上面にフォトレジスト層2
3を形成する。次に、凹部52aを形成すべき部位に、
例えば、開口数(NA)が0.90のレンズを介して波
長(λ)が351nmのパターニング用のレーザービー
ムL(露光用ビーム。一例として、ピーク強度(1/e
)の状態でスライスした際のスポット径が0.32μ
mのレーザービーム)を照射する。これにより、フォト
レジスト層23に潜像が形成される。次いで、この状態
のフォトレジスト層23を現像することにより、図14
に示すように、レーザービームLの照射部位が除去され
て凹部52aが形成される。これにより、原盤52が作
製される。
【0004】次に、この原盤52を用いてスタンパー5
1を製造する際には、図15に示すように、まず、フォ
トレジスト層23の凹凸パターンに沿って例えば無電解
めっきによって無電解ニッケル層11を形成する。これ
により、フォトレジスト層23の表面が導電性を有する
ことになる。次に、図16に示すように、無電解ニッケ
ル層11を電極として使用して電解めっき処理を施すこ
とにより、無電解ニッケル層11の上に電解ニッケル層
12を形成する。次いで、この状態の積層体からガラス
基材21を剥離した後にレジスト剥離液に浸すことによ
り、フォトレジスト層23を溶融する。これにより、図
12に示すように、無電解ニッケル層11および電解ニ
ッケル層12からなるスタンパー51が作製される。
【0005】一方、このスタンパー51を用いて光記録
媒体を製造する際には、ディスク基材D11を成形する
ための金型内にスタンパー51をセットした後に樹脂R
を注入することにより、図17に示すようにディスク基
材D11を射出成形する。これにより、図18に示すよ
うに、スタンパー51の凸部51aが樹脂Rに転写され
て案内溝D11aが形成され、これにより、ディスク基
材D11が作製される。この場合、スタンパー51を用
いてディスク基材D11を大量に製造したときには、ス
タンパー51が減耗して凹凸パターンの角部が丸みを帯
びてその後の製造に使用するのが困難となる。したがっ
て、ディスク基材D11を量産する際には、まず、スタ
ンパー51をマスタースタンパーとして用いて、その凹
凸パターンを転写したマザー盤を作製する。次に、この
マザー盤の凹凸パターンを転写してチャイルドスタンパ
ーを作製し、そのチャイルドスタンパーを用いてディス
ク基材D11を製造する。これにより、チャイルドスタ
ンパーを順次新たなチャイルドスタンパーに交換できる
ため、ディスク基材D11を量産することが可能とな
る。この場合、用途によっては、前述したマザー盤をス
タンパーとして使用することもある。
【0006】
【特許文献1】特開平9−292715号公報(第2−
7頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の情報
媒体用スタンパーの製造方法には、以下の問題点があ
る。すなわち、従来の製造方法では、原盤52の製造工
程において、開口数が0.90程度のレンズを介して出
射された波長が351nmのレーザービームLを照射し
てフォトレジスト層23に潜像を形成している。この場
合、潜像(凹部52a)の形成ピッチは、レーザービー
ムLのスポット径によって制限される。具体的には、レ
ーザービームLのスポット径よりも狭いピッチ(この場
合、0.32μm以下のピッチ)で凹部52aを形成し
ようとする場合、フォトレジスト層23に凹部52aを
形成すべく既に照射された部位と、その凹部52aに隣
り合う凹部52aを形成すべく照射された部位との一部
同士が重なり合うことになる。このため、レーザービー
ムLの照射範囲が重なった部位のフォトレジスト層23
が多重露光される結果、図19に示す原盤62のよう
に、凹部62aが目標の深さよりも浅くなったり、その
溝形状が丸みを帯びたりする。したがって、このような
原盤62を用いて製造したスタンパー61(図20参
照)を使用して製造したディスク基材D12では、案内
溝D12aが浅くなったり、その溝形状が丸みを帯びた
りする結果、正確なトラッキングが困難となり、記録デ
ータの正常な読み書きが困難となる。その一方、今日の
情報媒体(一例として光記録媒体)には、記録容量の大
容量化が望まれており、これに伴って案内溝のピッチを
狭くして記録データの記録密度を向上させる必要があ
る。しかしながら、前述したように、凹部52aの形成
ピッチにレーザービームLのスポット径による制限があ
る以上、スタンパー51における凸部51aの狭ピッチ
化、すなわちディスク基材における案内溝の狭ピッチ化
が困難となる。このため、案内溝の狭ピッチ化による記
録密度の向上が依然として困難である。
【0008】この場合、開口数0.90程度のレンズを
使用して波長266nmや257nmのレーザービーム
を露光用のレーザービームLとして出射したり、開口数
1.30程度のレンズ(SIL:Solid Immersion Len
s)を使用したりすることで、スポット径を比較的小さ
くして多重露光を防止して凹部52aを狭いピッチで形
成する製造方法を採用することも考えられる。しかし、
レーザービームの照射範囲が重ならない程度の形成ピッ
チで潜像を形成した場合、ガラス基材21によってレー
ザービームが反射されて、この反射光に起因してフォト
レジスト層23が多重に露光されて潜像が崩れることが
ある。かかる場合には、凹部52aが浅く形成された
り、その溝形状が丸みを帯びたりするため、正常に読み
書き可能な光記録媒体を製造するのが困難となる。ま
た、スポット径が小さいレーザービームを出射可能なレ
ーザ装置(露光装置またはカッティング装置ともいう)
を新規に導入した場合、原盤52,62の製造コスト、
ひいてはスタンパー51や光記録媒体の製造コストが高
騰するという問題が生じる。さらに、レーザービームに
代えて、スポット径を小さくできるエレクトロンビーム
を用いた潜像の形成方法も考えられる。しかし、エレク
トロンビームを出射する出射装置を採用する場合、その
出射装置が高価であり、加えてメンテナンスが非常に煩
雑であるため、スタンパー51および光記録媒体の製造
コストが高騰するという問題が生じる。
【0009】一方、特開平4−263140号公報に
は、ガラス板(1)の片面あるいは両面に無反射コート
を施すことにより、ガラス板によるレーザービームの反
射を阻止してフォトレジスト(3)の多重露光を防止す
る製造方法が開示されている。しかし、この製造方法で
は、例えば0.32μm以下といった極く狭いピッチで
フォトレジストに潜像を形成しようとしたときには、フ
ォトレジストが多重に露光されて潜像が崩れてしまう。
かかる場合には、凹部が浅く形成されたり、その溝形状
が丸みを帯びたりするため、正常に読み書き可能な光記
録媒体を製造するのが困難となる。
【0010】また、同公報に開示されているガラス原盤
のうち、ガラス板上面に無反射コート層(6)を形成
し、その上にプライマー剤層(2)およびフォトレジス
ト層(3)を形成したガラス原盤(同公報図3参照)で
は、無反射コート層として用いる素材(例えばバインダ
ーとして樹脂を用いた場合)によっては、そのガラス原
盤を用いてスタンパーを製造する際に、スタンパーから
ガラス原盤(上記の原盤52に相当する)を剥離し難い
という問題点がある。つまり、このガラス原盤に例えば
無電解ニッケル層および電解ニッケル層などを積層して
スタンパーを形成した後にガラス板を剥離する際に、無
反射コート層がガラス板から剥離してフォトレジスト層
側に残ってしまうことがある。かかる場合には、無電解
ニッケル層、電解ニッケル層、フォトレジスト層および
無反射コート層の積層体をレジスト剥離液に浸した場
合、無反射コート層によってフォトレジストの溶融が妨
げられてしまう。
【0011】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、製造コストの高騰を招くことなく狭いピッ
チの案内溝を確実かつ容易に形成し得る情報媒体用スタ
ンパーの製造方法および情報媒体用スタンパーの製造装
置を提供することを主目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明に係る情報媒体用スタンパーの製造方法は、露光用
ビームを吸収するビーム吸収素材を含む光吸収層を基材
上に形成し、当該光吸収層上にフォトレジスト層を形成
し、前記基材上に形成された前記フォトレジスト層に前
記露光用ビームを照射して潜像を形成した後に現像する
ことによって凹凸パターンが形成されたフォトレジスト
原盤を作製し、当該フォトレジスト原盤における前記凹
凸パターンの形成面上にスタンパー形成材を形成し、当
該フォトレジスト原盤の前記基材を剥離し、強アルカリ
液を用いて前記フォトレジスト層と共に前記光吸収層を
剥離して情報媒体用スタンパーを製造する。
【0013】この場合、前記強アルカリ液として水酸化
ナトリウム水溶液を使用するのが好ましい。
【0014】また、メラミン樹脂と、光吸収剤としての
4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンとを
含む混合物を前記ビーム吸収素材として前記光吸収層を
形成するのが好ましい。
【0015】さらに、金属材料を前記フォトレジスト原
盤に析出させて前記スタンパー形成材を形成するのが好
ましい。
【0016】また、本発明に係る情報媒体用スタンパー
の製造方法は、上記の情報媒体用スタンパーの製造方法
に従って製造した情報媒体用スタンパーをマスタースタ
ンパーとして用いて当該マスタースタンパーの凹凸パタ
ーンを転写することによって情報媒体に凹凸パターンを
転写するための第1のスタンパーを製造する。
【0017】また、本発明に係る情報媒体用スタンパー
の製造装置は、露光用ビームを吸収するビーム吸収素材
を含む光吸収層を基材上に形成する光吸収層形成装置
と、前記光吸収層上にフォトレジスト層を形成するレジ
スト層形成装置と、前記フォトレジスト層に前記露光用
ビームを照射して潜像を形成する露光装置と、前記潜像
が形成された前記フォトレジスト層を現像することによ
って凹凸パターンが形成されたフォトレジスト原盤を作
製する現像装置と、前記フォトレジスト原盤における前
記凹凸パターンの形成面上に導電層を付与する導電層付
与装置と、前記導電層上にスタンパー形成材を形成する
スタンパー形成材形成装置と、強アルカリ液を用いて前
記フォトレジスト層と共に前記光吸収層を前記スタンパ
ー形成材から剥離する剥離装置とを備えて構成されてい
る。
【0018】この場合、前記剥離装置が前記強アルカリ
液として水酸化ナトリウム水溶液を使用するのが好まし
い。
【0019】また、前記光吸収層形成装置が、メラミン
樹脂と、光吸収剤としての4,4’−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノンとを含む混合物を前記ビーム吸収
素材として使用するのが好ましい。
【0020】さらに、前記スタンパー形成材形成装置
が、前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターン
の形成面上に金属材料を析出させて前記スタンパー形成
材を形成するのが好ましい。
【0021】さらに、前記光吸収層が剥離された前記ス
タンパー形成材をマスタースタンパーとして使用して、
情報媒体に凹凸パターンを転写するための第1のスタン
パーを製造する転写装置を備えた構成を採用することも
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る情報媒体用スタンパーの製造方法および製造装
置の好適な実施の形態について説明する。なお、情報媒
体の一例として、光記録媒体を用いて説明し、従来の製
造方法におけるスタンパー51および原盤52と同一構
造の構成要素については、同一の符号を付して重複した
説明を省略する。
【0023】図1に示すスタンパー1は、本発明におけ
る情報媒体用スタンパーに相当し、光記録媒体用のディ
スク基材D1(図8参照)の射出成形時や、マザー盤3
2(図9参照)の製造時に使用される。このスタンパー
1は、無電解ニッケル層11に電解ニッケル層12が積
層されて構成され、全体として平板状に形成されてい
る。また、スタンパー1の下面には、ディスク基材D1
の上面に微細な凹凸パターンを形成するための微細な凸
部1aが螺旋状に形成されている。この場合、隣り合う
凸部1a,1aのピッチ(凸部1aの形成ピッチ)は、
ディスク基材D1における案内溝D1aの形成ピッチに
応じて例えば0.30μmに規定されている。
【0024】次に、このスタンパー1を製造する製造装
置100について、図11を参照して説明する。
【0025】この製造装置100は、光吸収層形成装置
101、レジスト層形成装置102、露光装置103、
現像装置104、導電層付与装置105、スタンパー形
成材形成装置106および剥離装置107を備え、ガラ
ス基材21を使用してスタンパー1を製造可能に構成さ
れている。
【0026】このスタンパー1を製造する際には、製造
装置100を用いることにより、最初に、図4に示すフ
ォトレジスト原盤(以下、「原盤」ともいう)2を作製
する。この原盤2は、ガラス基材21、光吸収層22お
よびフォトレジスト層23が順に積層されて構成され、
スタンパー1の凸部1aを形成するための微細な凹部2
aが螺旋状に形成されている。
【0027】光吸収層22は、一例として厚み150n
m程度に形成されている。なお、光吸収層22の厚みは
特に限定されるものではないが、後述するフォトレジス
ト層23の露光時に露光用のレーザービームLを十分に
吸収することができる程度の厚みに形成する。具体的に
は、光吸収層22は、レーザービームLに対する吸収係
数kが0.01以上、好ましくは0.1以上の範囲内で
吸収できるのが好ましい。この場合、光吸収層22の厚
みが十分でないときには、レーザービームLを十分に吸
収することができずに、フォトレジスト層23に形成し
た潜像が崩れる。一方、300nmを超える厚みに形成
したときであっても、レーザービームLに対する光吸収
性が顕著に向上される訳ではなく、光吸収層22を形成
するための材料を不要に消費する。また、300nmを
超える厚みに形成した場合には、レーザービームLの照
射時に光吸収層22が過剰に蓄熱し、これに起因してフ
ォトレジスト層23が熱分解する結果、安定した露光が
困難となる傾向がある。したがって、光吸収層22の厚
みは、1nm以上300nm以下に規定するのが好まし
く、より好ましくは10nm以上150nm以下の厚み
に形成するのがよい。この場合、上記した光吸収層22
の蓄熱に起因するフォトレジスト層23の熱分解の度合
いは、照射するレーザービームLの照射パワーに応じて
変化する。このため、比較的小パワーのレーザービーム
Lを使用して露光するときには、光吸収層22の厚みを
300nm超500nm以下とすることもできる。
【0028】この光吸収層22は、露光時に照射される
レーザービームLの波長に対して光吸収性をもつ有機化
合物(本発明におけるビーム吸収素材に相当し、以下、
光吸収剤ともいう)を含有し、例えば、光開始助剤、染
料、または、光開始助剤と染料との混合物などが用いら
れている。この場合、光開始助剤は、紫外線等の光を吸
収する有機化合物で構成される。本発明の実施の形態で
は、光吸収剤の一例として、4,4′−ビス(ジエチル
アミノ)ベンゾフェノン(以下、「ベンゾフェノン系化
合物」ともいう)を使用する。フォトレジスト層23
は、スタンパー1の上面に凹凸パターンを形成するため
の層であって、一例として厚み30nm程度に形成され
ている。本発明の実施の形態では、フォトレジスト層2
3の材料として、例えば、フォトレジスト(日本ゼオン
(株)製のDVR100)を使用する。
【0029】原盤2の作製に際しては、まず、例えばメ
ラミンおよびホルマリンなどを合成したメラミン樹脂
(熱硬化型樹脂)にベンゾフェノン系化合物を溶融し
て、光吸収層22を形成するための塗布液を作製する。
また、作製した塗布液を、光吸収層形成装置101内に
貯留する。この際に、メラミン樹脂に代えて紫外線硬化
型樹脂を用いることもできる。また、後に形成されるフ
ォトレジスト層23との接着性を向上させるために、接
着助剤、吸光剤、界面活性剤などの各種添加物を添加し
て塗布液を作製してもよい。さらに、4,4′−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンとメラミン樹脂との
合成物に代えて、各種の光吸収材を熱硬化型樹脂や光硬
化型樹脂などに混合した合成物を用いることもできる。
【0030】製造装置100では、まず、光吸収層形成
装置101が、ガラス基材21の上に光吸収層22を形
成する。具体的には、光吸収層形成装置101は、表面
を平坦に研磨したガラス基材21の上にカップリング剤
層(図示せず)を形成した後、図2に示すように、ガラ
ス基材21の上に光吸収剤を含有する塗布液をスピンコ
ート法によって塗布する。次いで、光吸収層形成装置1
01は、この状態のガラス基材21に対して加熱処理を
施すことによって塗膜を硬化させる。なお、塗布液の作
製時に紫外線硬化樹脂を用いた場合には、光吸収層形成
装置101は、塗布液を塗布した後に硬化用の紫外線を
照射することによって塗膜を硬化させる。これにより、
ガラス基材21の上に光吸収層22が形成される。続い
て、レジスト層形成装置102が、光吸収層22の上に
フォトレジストをスピンコートした後に、ベーキングに
よって残留溶剤を蒸発させる。これにより、図3に示す
ように、光吸収層22の上にフォトレジスト層23が形
成される。
【0031】次に、露光装置103(いわゆるカッティ
ングマシン)が、凹部2aを形成すべき部位(ディスク
基材D1の案内溝D1aが形成されるべき部位)に、例
えば開口数(NA)0.90のレンズを介して、波長
(λ)351nmのパターニング用のレーザービームL
(露光用ビーム。一例として、ピーク強度(1/e
の状態でスライスした際のスポット径が0.32μmの
レーザービーム)を照射する。これにより、フォトレジ
スト層23に例えば形成ピッチが0.30μm程度で、
幅0.15μm程度の螺旋状潜像が形成される。この場
合、ガラス基材21とフォトレジスト層23との間に光
吸収層22が形成されているため、露光装置103から
出射されてフォトレジスト層23を透過した(潜像を形
成した)レーザービームLの大部分は、ガラス基材21
に到達することなく、光吸収層22によって吸収され
る。一方、光吸収層22によって吸収し切れずに、ガラ
ス基材21に到達して反射された微量のレーザービーム
Lは、フォトレジスト層23に到達することなく、光吸
収層22によって吸収される。したがって、ガラス基材
21による反射が阻止されてフォトレジスト層23の多
重露光が防止されるため、狭い(細い)ピッチでシャー
プな潜像が形成される。次いで、現像装置104がこの
状態のフォトレジスト層23を現像することにより、図
4に示すように、レーザービームLの照射部位が除去さ
れて凹部2aが形成され、これにより、原盤2が作製さ
れる。
【0032】続いて、製造装置100では、導電層付与
装置105が、まず、無電解めっき(析出)により、図
5に示すように、フォトレジスト層23の凹凸パターン
に沿って金属材料であるニッケルからなる無電解ニッケ
ル層11(導電層)を形成する。これにより、フォトレ
ジスト層23の表面が導電性を有することになる。この
場合、フォトレジスト層23の表面に導電性を付与する
ための層(導電層)を形成するための素材はニッケルに
限定されるものではなく、各種金属材料を用いることが
できる。また、導電層の形成方法も無電解めっき法に限
定されるものではなく、蒸着法やスパッタ法などの各種
成膜方法によって各種金属材料層(例えば、ニッケル
層)を形成してもよい。次いで、スタンパー形成材形成
装置106が、無電解ニッケル層11を電極として使用
して電解めっき処理を施すことにより(析出により)、
図6に示すように、無電解ニッケル層11の上に電解ニ
ッケル層12を形成(積層)する。この場合、スタンパ
ー形成材形成装置106によって形成された電解ニッケ
ル層12は、本発明におけるスタンパー形成材であり、
無電解ニッケル層11と電解ニッケル層12の積層体
(以下、「スタンパー側積層体」ともいう)が後にスタ
ンパー1を構成する。
【0033】次に、スタンパー側積層体が積層された原
盤2からガラス基材21を剥離した後、剥離装置107
が、スタンパー側積層体、光吸収層22およびフォトレ
ジスト層23の積層体を20質量%の水酸化ナトリウム
水溶液に浸してフォトレジスト層23を溶融して除去す
る。これにより、この積層体から光吸収層22が容易に
剥離される。この際に、水酸化ナトリウム水溶液は、一
般的なフォトレジスト剥離液よりもアルカリ性が高い強
アルカリ液のため、光吸収層22を溶融せずに、フォト
レジスト層23のみを短時間(例えば3分程度)で溶融
する。この場合、従来の製造方法において使用されてい
た剥離液に例えば1日程度浸したとしても、フォトレジ
スト層23の溶融が不完全であるため、光吸収層22を
剥離するのがやや困難となる。一方、水酸化ナトリウム
水溶液を剥離液として使用した場合、短時間で確実にフ
ォトレジスト層23の溶融が完了するため、光吸収層2
2を短時間でしかも確実に剥離することができる。これ
により、スタンパー1(図1参照)が作製される。
【0034】一方、作製したスタンパー1を用いて光記
録媒体を製造する際には、一例として、スタンパー1を
セットした金型内に樹脂Rを注入することにより、図7
に示すようにディスク基材D1を射出成形する。これに
より、図8に示すように、スタンパー1の凸部1aが樹
脂Rに転写されることによって案内溝D1aが形成され
て、ディスク基材D1が作製される。また、ディスク基
材D1を量産する際には、一例として、図11に示すよ
うに、製造装置100に転写装置108を追加して、転
写装置108によって複数のチャイルドスタンパー(本
発明における第1のスタンパーの一例)B,B・・を作
製可能に構成するのが好ましい。この場合、転写装置1
08は、図9に示すように、まず、スタンパー1をマス
タースタンパーとして使用し、その凹凸パターンを例え
ば金属材料に転写してマザー盤32を作製する。次に、
転写装置108は、このマザー盤32の凹凸パターンを
転写して複数のチャイルドスタンパーB,B・・を作製
する。ディスク基材D1を製造する際には、このチャイ
ルドスタンパーBが使用される。これにより、チャイル
ドスタンパーBが摩耗する以前に順次新たなチャイルド
スタンパーBに交換できるため、ディスク基材D1を量
産することが可能となる。
【0035】この場合、用途によっては上記したマザー
盤32をスタンパー(本発明における第1のスタンパー
の他の一例)として使用することもできる。この際に
は、図10に示すように、マザー盤32をスタンパーと
して使用し、このスタンパー(マザー盤32)をセット
した金型内に樹脂Rを注入する。これにより、同図に示
すように、ディスク基材D1に対して凹凸パターンが反
転したディスク基材D2が射出成形される。このよう
に、マザー盤32をスタンパーとして用いてディスク基
材D2を製造する方法は、近年検討されている高密度光
記録媒体用のディスク基材を製造する際に有効に適用す
ることができる。この場合、この高密度光記録媒体で
は、再生用レーザービームおよび記録用レーザービーム
として青色レーザーを使用するため、記録再生時にピッ
クアップを記録層に接近させる必要がある。したがっ
て、レーザービームの入射方向を既存の光記録媒体とは
逆向きにして、ディスク基材よりも薄い光透過層側から
レーザービームを入射させるため、通常のディスク基材
に対して凹凸パターンを反転させたディスク基材を製造
する必要がある。このため、スタンパー1に対して凹凸
パターンが反転しているマザー盤32をスタンパーとし
て使用することで高密度光記録媒体用のディスク基材を
容易に製造することができる。
【0036】このように、この光記録媒体用スタンパー
(スタンパー1)の製造方法および製造装置100によ
れば、原盤2の製造に際してガラス基材21とフォトレ
ジスト層23との間に光吸収層22を形成することによ
り、この光吸収層22によってレーザービームLが吸収
されることでガラス基材21による反射に起因するフォ
トレジスト層23の多重露光を回避できる結果、狭いピ
ッチでシャープな潜像を形成することができる。これに
より、案内溝形成用の凸部1a,1a・・をシャープに
形成できるため、このスタンパー1を用いてディスク基
材D1を製造することで、トラッキングエラーなどを好
適に防止し得る案内溝をディスク基材D1に形成するこ
とができる。この場合、この製造方法および製造装置1
00では、レーザービームLのスポット径よりも狭いピ
ッチで潜像を形成したとしても、光吸収層22による吸
収によって多重露光が回避されるため、比較的シャープ
な潜像が形成される。したがって、この製造方法および
製造装置100で形成したスタンパー1を用いてディス
ク基材D1を製造することで、記録データの記録密度を
十分に向上させることができる。また、マザー盤32を
スタンパーとして用いてディスク基材D2を製造する場
合においても、上記したようにマザー盤32を作製する
ためのスタンパー1における凸部1a,1a・・を狭い
ピッチでシャープに形成できるため、ディスク基材D2
の案内溝を形成するための各凹部(凸部1a,1a・・
によってマザー盤32に形成される凹部)をシャープに
形成することができ、これにより、トラッキングエラー
などを好適に防止し得る案内溝をディスク基材D2に形
成することができる。この結果、記録データの記録密度
を十分に向上させることができる。
【0037】さらに、この製造方法および製造装置10
0によれば、フォトレジスト層23を剥離するための剥
離液として水酸化ナトリウム水溶液を使用することによ
り、短時間でしかも確実にスタンパー側積層体から光吸
収層22を剥離可能な状態とすることができる。この結
果、Oプラズマなどを用いたフォトレジスト層23の
除去工程や除去装置を不要にできるため、製造コストを
十分に低減することができる。また、4,4′−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンとメラミン樹脂との
合成物からなる塗布液を用いて光吸収層22を形成する
ことにより、フォトレジスト層23の露光時にフォトレ
ジスト層23を透過した(潜像を形成した)レーザービ
ームLの大部分がガラス基材21に到達することなく光
吸収層22によって吸収され、かつ吸収されずにガラス
基材21に到達して反射された極く微量のレーザービー
ムLについてもフォトレジスト層23に到達することな
く光吸収層22によって吸収されるため、フォトレジス
ト層23の多重露光を有効に防止できる結果、狭いピッ
チでシャープな潜像を形成することができる。
【0038】さらに、転写装置108を追加して、スタ
ンパー1をマスタースタンパーとしてマザー盤32を作
製し、このマザー盤32を用いて複数のスタンパー(チ
ャイルドスタンパー)を製造する工程を実施することに
より、新たなスタンパーに順次交換することができるた
め、案内溝D1aの溝形状がシャープなディスク基材D
1を量産することができる。
【0039】なお、本発明は、上記した発明の実施の形
態に限らず、適宜変更が可能である。例えば、本発明の
実施の形態では、原盤2の製造に際してガラス基材21
を使用した例を説明したが、本発明における基材はこれ
に限定されず、金属基材、半金属基材およびセラミック
基材などの各種基材を使用することができる。また、本
発明における凹凸パターンは、本発明の実施の形態に例
示した螺旋状の凹凸パターンに限定されず、同心円状の
凹凸パターンや、その他各種形状の凹凸パターンであっ
てもよい。さらに、本発明は、案内溝を形成するための
スタンパーの製造に限定されず、例えば情報ピットを形
成するためのスタンパーを形成する場合にも有効に適用
することができる。また、情報媒体として光記録媒体を
例に挙げて説明したが、磁気ディスク(ディスクリート
媒体等)に対しても本発明を適用できることは勿論であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る情報媒体用
スタンパーの製造方法および製造装置によれば、ビーム
吸収素材を用いて基材上に形成した光吸収層上にフォト
レジスト層を形成し、そのフォトレジスト層に露光用ビ
ームを照射して潜像を形成した後に現像して凹凸パター
ンを有するフォトレジスト原盤を作製し、そのフォトレ
ジスト原盤における凹凸パターンの形成面上にスタンパ
ー形成材を形成し、フォトレジスト原盤の基材を剥離
し、強アルカリ液を用いてフォトレジスト層を除去する
と共に光吸収層を剥離することにより、光吸収層によっ
てフォトレジスト層の多重露光を回避できるため、狭い
ピッチでシャープな潜像を形成することができる。した
がって、ディスク基材の案内溝を形成するための凹凸パ
ターンを狭いピッチで形成したとしても、その凹凸パタ
ーンの形状をシャープに形成することができる結果、こ
の情報媒体用スタンパーを用いることで、トラッキング
エラーなどを好適に防止し得る案内溝を有するディスク
基材を製造することができる。この場合、特殊な開口数
のレンズを介して特殊な波長のレーザービームやエレク
トロンビームなどを照射せずに、フォトレジスト層に狭
いピッチで潜像を形成することができるため、情報媒体
用スタンパーの製造コスト、ひいては情報媒体の製造コ
ストを低減することができる。また、剥離液として強ア
ルカリ液を使用することにより、フォトレジスト層を短
時間でしかも確実に溶融させることができる結果、情報
媒体用スタンパーから光吸収層を確実かつ容易に剥離す
ることができる。したがって、この情報媒体用スタンパ
ーを用いることで、トラッキングエラーなどを好適に防
止し得る案内溝を有するディスク基材を製造することが
できる。
【0041】また、本発明に係る情報媒体用スタンパー
の製造方法および製造装置によれば、強アルカリ液とし
て水酸化ナトリウム水溶液を使用することにより、情報
媒体用スタンパーから光吸収層を短時間でしかも確実か
つ容易に剥離することができる。
【0042】さらに、本発明に係る情報媒体用スタンパ
ーの製造方法および製造装置によれば、メラミン樹脂
と、光吸収剤としての4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノンとを含む混合物をビーム吸収素材と
して光吸収層を形成することにより、フォトレジスト層
の露光時に照射されたレーザービームなどが4,4’−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンによって吸収さ
れるため、狭いピッチでシャープな潜像を確実かつ容易
に形成することができる。
【0043】また、本発明に係る情報媒体用スタンパー
の製造方法および製造装置によれば、スタンパー形成材
としての金属材料をフォトレジスト原盤に析出させて情
報媒体用スタンパーを製造することにより、スタンパー
形成材として樹脂などを使用する製造方法と比較して、
フォトレジスト原盤の凹凸パターンを正確に転写するこ
とができる。
【0044】さらに、本発明に係る情報媒体用スタンパ
ーの製造方法および製造装置によれば、上記した本発明
に係る製造方法および製造装置で製造した情報媒体用ス
タンパーをマスタースタンパーとして用いてマスタース
タンパーの凹凸パターンを転写して情報媒体に凹凸パタ
ーンを転写するための第1のスタンパーを製造すること
により、情報媒体用のディスク基材を量産する際に、使
用した情報媒体用スタンパーを順次新たな情報媒体用ス
タンパーに交換することができるため、案内溝の溝形状
がよりシャープなディスク基材を量産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスタンパー1の断面
図である。
【図2】原盤2の製造工程においてガラス基材21の上
に光吸収層22を形成した状態の断面図である。
【図3】原盤2の製造工程において光吸収層22の上に
形成したフォトレジスト層23に露光用のレーザービー
ムLを照射している状態の断面図である。
【図4】作製した原盤2の断面図である。
【図5】スタンパー1の製造工程において原盤2の上に
無電解ニッケル層11を形成した状態の断面図である。
【図6】無電解ニッケル層11の上に電解ニッケル層1
2を形成した状態の断面図である。
【図7】スタンパー1の凹凸パターンを樹脂R(ディス
ク基材D1)に転写した状態の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るディスク基材D1の
断面図である。
【図9】スタンパー1の凹凸パターンを転写してマザー
盤32を作製した状態の断面図である。
【図10】マザー盤32の凹凸パターンを転写してディ
スク基材D2を作製した状態の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るスタンパーの製造
装置100のブロック図である。
【図12】従来のスタンパー51の断面図である。
【図13】原盤52の製造工程においてガラス基材21
の上に形成したフォトレジスト層23に露光用のレーザ
ービームLを照射している状態の断面図である。
【図14】作製した原盤52の断面図である。
【図15】スタンパー51の製造工程において原盤52
の上に無電解ニッケル層11を形成した状態の断面図で
ある。
【図16】無電解ニッケル層11の上に電解ニッケル層
12を形成した状態の断面図である。
【図17】スタンパー51の凹凸パターンを樹脂R(デ
ィスク基材D11)に転写した状態の断面図である。
【図18】従来のディスク基材D11の断面図である。
【図19】従来の製造方法に従って製造した原盤62の
断面図である。
【図20】原盤62を用いて製造したスタンパー61、
およびスタンパー61を用いて製造したディスク基材D
12の断面図である。
【符号の説明】
1,31 スタンパー 1a 凸部 2 原盤 2a 凹部 11 無電解ニッケル層(導電層) 12 電解ニッケル層 21 ガラス基材 22 光吸収層 23 フォトレジスト層 32 マザー盤 100 製造装置 101 光吸収層形成装置 102 レジスト層形成装置 103 露光装置 104 現像装置 105 導電層付与装置 106 スタンパー形成材形成装置 107 剥離装置 108 転写装置 D1 ディスク基材 D1a 案内溝 L レーザービーム R 樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇都宮 肇 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D121 BA05 BB04 BB21 BB28 BB31 BB38 CB06 CB07 CB08 CB09 GG16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光用ビームを吸収するビーム吸収素材
    を含む光吸収層を基材上に形成し、当該光吸収層上にフ
    ォトレジスト層を形成し、前記基材上に形成された前記
    フォトレジスト層に前記露光用ビームを照射して潜像を
    形成した後に現像することによって凹凸パターンが形成
    されたフォトレジスト原盤を作製し、当該フォトレジス
    ト原盤における前記凹凸パターンの形成面上にスタンパ
    ー形成材を形成し、当該フォトレジスト原盤の前記基材
    を剥離し、強アルカリ液を用いて前記フォトレジスト層
    と共に前記光吸収層を剥離して情報媒体用スタンパーを
    製造する情報媒体用スタンパーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記強アルカリ液として水酸化ナトリウ
    ム水溶液を使用する請求項1記載の情報媒体用スタンパ
    ーの製造方法。
  3. 【請求項3】 メラミン樹脂と、光吸収剤としての4,
    4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンとを含む
    混合物を前記ビーム吸収素材として前記光吸収層を形成
    する請求項1または2記載の情報媒体用スタンパーの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 金属材料を前記フォトレジスト原盤に析
    出させて前記スタンパー形成材を形成する請求項1から
    3のいずれかに記載の情報媒体用スタンパーの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の情報
    媒体用スタンパーの製造方法に従って製造した情報媒体
    用スタンパーをマスタースタンパーとして用いて当該マ
    スタースタンパーの凹凸パターンを転写することによっ
    て情報媒体に凹凸パターンを転写するための第1のスタ
    ンパーを製造する情報媒体用スタンパーの製造方法。
  6. 【請求項6】 露光用ビームを吸収するビーム吸収素材
    を含む光吸収層を基材上に形成する光吸収層形成装置
    と、 前記光吸収層上にフォトレジスト層を形成するレジスト
    層形成装置と、 前記フォトレジスト層に前記露光用ビームを照射して潜
    像を形成する露光装置と、 前記潜像が形成された前記フォトレジスト層を現像する
    ことによって凹凸パターンが形成されたフォトレジスト
    原盤を作製する現像装置と、 前記フォトレジスト原盤における前記凹凸パターンの形
    成面上に導電層を付与する導電層付与装置と、 前記導電層上にスタンパー形成材を形成するスタンパー
    形成材形成装置と、 強アルカリ液を用いて前記フォトレジスト層と共に前記
    光吸収層を前記スタンパー形成材から剥離する剥離装置
    とを備えた情報媒体用スタンパーの製造装置。
  7. 【請求項7】 前記剥離装置は、前記強アルカリ液とし
    て水酸化ナトリウム水溶液を使用する請求項6記載の情
    報媒体用スタンパーの製造装置。
  8. 【請求項8】 前記光吸収層形成装置は、メラミン樹脂
    と、光吸収剤としての4,4’−ビス(ジエチルアミ
    ノ)ベンゾフェノンとを含む混合物を前記ビーム吸収素
    材として使用する請求項6または7記載の情報媒体用ス
    タンパーの製造装置。
  9. 【請求項9】 前記スタンパー形成材形成装置は、前記
    フォトレジスト原盤における前記凹凸パターンの形成面
    上に金属材料を析出させて前記スタンパー形成材を形成
    する請求項6から8のいずれかに記載の情報媒体用スタ
    ンパーの製造装置。
  10. 【請求項10】 前記光吸収層が剥離された前記スタン
    パー形成材をマスタースタンパーとして使用して、情報
    媒体に凹凸パターンを転写するための第1のスタンパー
    を製造する転写装置を備えた請求項6から9のいずれか
    に記載の情報媒体用スタンパーの製造装置。
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