JP2003202417A - 光学フィルムの製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

光学フィルムの製造方法及び液晶表示装置

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JP2003202417A
JP2003202417A JP2002002129A JP2002002129A JP2003202417A JP 2003202417 A JP2003202417 A JP 2003202417A JP 2002002129 A JP2002002129 A JP 2002002129A JP 2002002129 A JP2002002129 A JP 2002002129A JP 2003202417 A JP2003202417 A JP 2003202417A
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light
laser light
film
laser
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Ichiro Amino
一郎 網野
Toshihiko Ariyoshi
俊彦 有吉
Seiji Umemoto
清司 梅本
Yuuki Nakano
勇樹 中野
Riyouji Kinoshita
亮児 木下
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶表示パネルの側面より入射させた光を効率
よく視認方向に光路変換して薄型軽量で明るく、見易い
表示の液晶表示装置を形成しうる、両端部分が鋭角に掘
り込まれた微細構造の凹部を位置精度よく分散分布させ
てなる光出射手段を有する薄型軽量の光学フィルムが得
られる製造方法の開発。 【解決手段】レーザー光透過部(21,31)を形成し
た投影マスク(2,3)を介してレーザー光(1)を照
射し、その投影マスクより透過したレーザー光の大きさ
を光学機器(4)を介し制御して、かつレーザー光の照
射量に変化をもたせて高分子膜(5)に照射して、当該
高分子膜の形成材をレーザーエッチングにて部分的に除
去することにより、横断面形状が三角形の凹部(51)
の複数を当該高分子膜の片面に、不連続に分布させてな
る光出射手段を有する光学フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、液晶表示パネルの側面よ
り入射させた光を効率よく視認方向に光路変換して薄型
軽量で明るく、見易い表示の液晶表示装置を形成しうる
光学フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、ストライプ状のプリズム構造から
なる光出射手段を有するサイドライト型導光板を液晶表
示パネルの視認側表面に配置してなるフロントライト式
の反射型液晶表示装置が知られていた(特開平11−2
50715号公報)。斯かる光出射手段の形成は、型板
の表面をダイヤモンドバイト等で切削する機械加工方式
や、三角形の投影マスクを走査させるドライエッチング
方式にて行われる。
【0003】しかし、ストライプ状のプリズム構造では
液晶パネルの画素と干渉してモアレが発生し、表示品位
が低下しやすいこと、導光板が液晶パネルの前面に位置
するフロントライト式では、外光の表面反射で液晶表示
のコントラストが低下しやすく、また導光板の傷等の欠
陥が目立ちやすいこと、さらに導光板の使用で嵩高・高
重量化することなどの難点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】前記に鑑みて本発明者等は、微小
サイズの凹部(溝)の多数を分散分布させてなる光出射
手段による方式に想到した。これによれば、前記したモ
アレ問題や表面反射問題、欠陥による視認阻害問題や嵩
高・高重量化問題などを容易に克服しうる。
【0005】しかしながら、斯かる微小サイズの凹部を
分散分布させてなる光出射手段を従来の方法で製造する
ことが困難であった。ちなみに機械加工では微小サイズ
の凹部を所定位置に精度よく分散分布させる断続構造を
形成することは著しく困難であり、ダイヤモンド砥石を
用いる方法でも断面形状が一定な凹部の断続構造を形成
することは著しく困難である。また三角形の投影マスク
を走査させるドライエッチング方法にても、断続する凹
部の両端部分を鋭角に切り込むことが困難で、垂直に近
い形状の端部を形成することができない。
【0006】前記に鑑みて本発明は、液晶表示パネルの
側面より入射させた光を効率よく視認方向に光路変換し
て薄型軽量で明るく、見易い表示の液晶表示装置を形成
しうる、両端部分が鋭角に掘り込まれた微細構造の凹部
を位置精度よく分散分布させてなる光出射手段を有する
薄型軽量の光学フィルムを得ることができる製造方法の
開発を課題とする。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は、所定形状のレーザー光透
過部を形成した投影マスクを介してレーザー光を照射
し、その投影マスクより透過したレーザー光を、投影像
を作り出す光学機器を介しその大きさを制御して、かつ
レーザー光の照射量に変化をもたせて高分子膜に照射し
つつ、前記の投影マスク又は高分子膜の少なくとも一方
を移動させて、当該高分子膜の形成材をレーザーエッチ
ングにて部分的に除去することにより、当該高分子膜平
面に対する傾斜角が35〜48度の光路変換斜面と、5
0〜90度の立面とを具備し、横断面形状が三角形で、
当該高分子膜面での開口が矩形状の凹部の複数を当該高
分子膜の片面に、不連続に分布させてなる光出射手段を
形成するものであり、前記の投影マスクが、不必要な透
過光を遮蔽してレーザー光を矩形状に成形するレーザー
光透過部を形成する1枚又は2枚以上のマスクと、前記
矩形状の短辺方向におけるレーザー光透過量の積分値を
連続的に変化させて、形成される凹部の深さ方向におけ
る単位面積当たりのエッチング量を連続的に変化させる
レーザー光透過部を形成する1枚又は2枚以上のマスク
との組合せからなることを特徴とする光学フィルムの製
造方法を提供するものである。
【0008】また本発明は、前記の方法で製造した光学
フィルムの光出射手段を形成した面上に、電気鋳造によ
り金属層を形成した後、その金属層と光学フィルムを分
離して金型を得ることを特徴とする光学フィルム形成用
金型の製造方法、及びその光学フィルム形成用金型にお
ける光出射手段を形成しうる凸部を有する面に、放射線
硬化型樹脂を密着させて、その光出射手段の形状を写し
た成形層を形成し、その成形層に放射線を照射して硬化
させたのち金型より分離することを特徴とする光学フィ
ルムの製造方法、並びに前記の方法により製造した光学
フィルムを、液晶セルの少なくとも片側に配置してなる
ことを特徴とする液晶表示装置を提供するものである。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、複数の投影マスクを介
してエッチングの平面サイズと深さを規制するレーザー
エッチング方式に基づくことにより、両端部分が鋭角に
掘り込まれた微細構造の凹部を位置精度よく分散分布さ
せてなる光出射手段を有する光学フィルムを得ることが
でき、それを用いて液晶表示パネルの側面より入射させ
た光を効率よく視認方向に光路変換して薄型軽量で明る
く、見易い表示の液晶表示装置を形成することができ
る。特に電鋳方式で形成した金型を介し放射線硬化型樹
脂を所定形状に成形して硬化処理する方法では、所定の
光出射手段を有する光学フィルムを効率よく得ることが
できる。
【0010】
【発明の実施形態】本発明による製造方法は、所定形状
のレーザー光透過部を形成した投影マスクを介してレー
ザー光を照射し、その投影マスクより透過したレーザー
光を、投影像を作り出す光学機器を介しその大きさを制
御して、かつレーザー光の照射量に変化をもたせて高分
子膜に照射しつつ、前記の投影マスク又は高分子膜の少
なくとも一方を移動させて、当該高分子膜の形成材をレ
ーザーエッチングにて部分的に除去することにより、当
該高分子膜平面に対する傾斜角が35〜48度の光路変
換斜面と、50〜90度の立面とを具備し、横断面形状
が三角形で、当該高分子膜面での開口が矩形状の凹部の
複数を当該高分子膜の片面に、不連続に分布させてなる
光出射手段を形成して光学フィルムを得るものであり、
前記の投影マスクが、不必要な透過光を遮蔽してレーザ
ー光を矩形状に成形するレーザー光透過部を形成する1
枚又は2枚以上のマスクと、前記矩形状の短辺方向にお
けるレーザー光透過量の積分値を連続的に変化させて、
形成される凹部の深さ方向における単位面積当たりのエ
ッチング量を連続的に変化させるレーザー光透過部を形
成する1枚又は2枚以上のマスクとの組合せからなるも
のである。
【0011】前記した製造方法の工程例を図1、図3に
例示した。1がレーザー光を照射するためのレーザー発
振器、2、3が所定形状のレーザー光透過部21、2
2、31、32を形成した投影マスク、4がレーザー光
の投影像41、42を作り出す光学機器としてのレン
ズ、5がレーザー光の照射を受ける高分子膜で、51が
高分子膜5が形成する平面に対する傾斜角が35〜48
度の光路変換斜面と、50〜90度の立面とを具備し、
横断面形状が三角形で、当該高分子膜面での開口が矩形
状の凹部である。
【0012】なお2A、3Aは投影マスク2、3を固定
保持するマスクステージであり、6は高分子膜5を固定
保持するワークステージである。図例のマスクステージ
3A及びワークステージ6は、図外の駆動源を介し独立
して、三次元直交座標に基づくX軸、Y軸及びZ軸の各
軸方向に移動でき、かつX軸、Y軸及びZ軸の各軸にお
いて軸回転可能である。
【0013】従ってマスクステージ3Aの前記各軸方向
における移動又は/及び軸回転を介して、投影マスク3
の位置と配置角度を高分子膜5とは独立に制御すること
ができる。またワークステージ6の前記各軸方向におけ
る移動又は/及び軸回転を介して、高分子膜5の位置と
配置角度を投影マスク3とは独立に制御することができ
る。
【0014】なおレーザー発振器1と光学機器4は、独
立して前記各軸方向における移動と軸回転が可能となっ
ており、マスクステージ3A(投影マスク3)に対する
位置と配置角度を制御できるようになっている。またマ
スクステージ2Aも、独立して前記各軸方向における移
動と軸回転が可能となっており、マスクステージ3A
(投影マスク3)に対する位置と配置角度を制御できる
ようになっている。
【0015】また図例では、レーザー発振器1とマスク
ステージ2Aと光学機器4は、前記した投影マスク3に
対する位置と配置角度を制御したのちは、凹部の形成に
際してその状態が固定系として維持される。ただしそれ
らは、必要に応じマスクステージ3Aと連動して、一体
的に移動又は/及び軸回転可能に形成することもでき
る。
【0016】前記により、レーザー発振器1に基づくレ
ーザー光が、投影マスク2におけるレーザー光透過部2
1、22より透過し、レーザー光透過部以外の部分が他
のレーザー光を不必要な光としてその透過を遮蔽して、
レーザー光を矩形状に成形してその矩形状のレーザー光
線像を投影マスク3に投影する。なお図例で投影マスク
2は、1枚のマスクにて形成されているが、2枚以上の
マスクにて目的とするレーザー光透過部を形成する方式
も採ることができる。
【0017】また投影マスク2のレーザー光透過部は、
レーザー光を矩形状に成形するものである点より通例、
矩形状の透過部として形成される。その矩形状のレーザ
ー光透過部は、対向する少なくとも一対の辺が平行関係
にある長方形のレーザー光線像を形成するものであれば
よく、そのレーザー光線像を光学機器4を介し高分子膜
5に投影した場合に、その投影像の長辺方向の長さが、
高分子膜に形成する凹部の長辺方向の長さと同等以上、
就中、同等となるものが好ましい。なお前記の長方形や
その平行関係は、厳密なものでなくてもよく、製造精度
等に基づく変形が許容されるものである。
【0018】次に、投影マスク2を介して投影マスク3
に投影されたレーザー光は、投影マスク3におけるレー
ザー光透過部31、32より透過し、レーザー光透過部
以外の部分が他のレーザー光を不必要な光としてその透
過を遮蔽して、その透過光に基づくレーザー光線像の大
きさがレンズ4を介し制御されて、高分子膜5に照射さ
れ、その高分子膜の形成材がレーザー光によりエッチン
グされて消失し、除去される。
【0019】従って投影マスク3は、投影マスク2を介
したレーザー光線像の制御マスクとして機能するもので
あり、投影マスク2を介して成形した矩形状のレーザー
光線像の短辺方向、すなわち当該矩形状の短辺方向にお
けるレーザー光透過量の積分値を連続的に変化させて、
形成される凹部の深さ方向における単位面積当たりのエ
ッチング量を連続的に変化させる役割をする。なお図例
では投影マスク3も、1枚のマスクにて形成されている
が、2枚以上のマスクにて目的とするレーザー光透過部
を形成する方式も採ることができる。
【0020】前記の場合に、レーザー光を高分子膜に照
射しつつ、投影マスク3をそのマスクステージ3Aを介
し、投影マスク2にて成形した矩形状のレーザー光線像
の長辺方向に走査させることにより、その移動距離又は
当該長辺方向の長さに応じ、高分子膜の形成材を連続的
に除去でき、またレーザー光透過量の積分値が多い位置
ほど深くエッチングされて、図2bにおける51の如
き、目的とする横断面形状が三角形の凹部(溝)を形成
することができる。なお斯かる三角形も、厳密なもので
なくてもよく、製造精度等に基づく変形が許容されるも
のである。
【0021】そしてワークステージ6を介した高分子膜
5の移動と、レーザー照射の断続による前記エッチング
操作の繰り返しで、高分子膜の所定位置における形成材
を部分的に除去して、凹部が分散分布してなる光出射手
段を形成することができる。従ってワークスステージを
介した高分子膜5の移動をランダムとし、またその移動
距離に長短差をもたせることで、凹部がランダムに配置
され、また分布密度が変化する状態の光出射手段を容易
に形成することができる。
【0022】上記のように、少なくとも2枚のマスクを
用いて形成した、レーザー照射の平面サイズ、特にその
長辺方向の長さを規制する投影マスクと、エッチング除
去の深さを規制する投影マスクの2種のマスクの組合せ
にて、横断面三角形の凹部を形成する方式とすることに
より、長辺方向の両端が鋭角に切り込まれた微小サイズ
の凹部を形成でき、その凹部が不連続に分散分布してな
る光出射手段を有する光学フィルムを製造することがで
きる。
【0023】前記において、横断面三角形の凹部を形成
するために、投影マスク3に設けるレーザー光透過部の
形状、すなわち投影マスク2を介して成形した矩形状の
レーザー光線像の短辺方向におけるレーザー光透過量の
積分値を連続的に変化させて、形成される凹部の深さ方
向における単位面積当たりのエッチング量を連続的に変
化させるための、投影マスク3におけるレーザー光透過
部の形状については、適宜に決定することができる。
【0024】ちなみに図1の例では、投影マスク3にお
けるレーザー光透過部31の形状に基づいて、レーザー
光透過量の積分値を連続的に変化させうるようになって
いる。すなわち図2aの如く、レーザー光透過部31の
形状を三角形とすることで、その頂点から底辺にかけ
て、図2bの如くレーザー光透過量の積分値を連続的に
増大させることができる。
【0025】従って三角形のレーザー光透過部を有する
投影マスク3を用いた場合には、それを透過したレーザ
ー光線像の大きさを光学機器を介して制御し、所定の寸
法、特に三角形の光線像の高さを形成する凹部の短辺方
向の長さと同一としたレーザー光線像として高分子膜に
照射しつつ、図1の例における矢印の如く、投影マスク
3又は/及び高分子膜5を一方向に所定距離移動させる
ことで、横断面形状が三角形で、高分子膜面での開口が
矩形状の凹部を形成することができる。
【0026】また前記の操作を高分子膜の所定位置に対
して繰り返すことで、図4、5に例示した如く、当該凹
部51の複数が高分子膜5の片面に、不連続に分布して
なる光出射手段を有する光学フィルムを得ることができ
る。なおレーザー光透過部を形成する三角形の頂角を制
御することにより、形成される凹部における光路変換斜
面等の角度を調節することができる。また三角形は、図
例の如く二等辺三角形であってもよいし、二等辺でなく
てもよい。
【0027】三角形のレーザー光透過部を有する投影マ
スク3を用いた場合の、光学フィルムの好ましい製造方
法は、次のものである。すなわち、投影マスク2を介し
て形成(成形)する矩形状のレーザー光線像の長辺方向
の長さが、その光学機器を介した投影像に基づいて、形
成目的の凹部の長辺方向の長さと同じとなるように、投
影マスク2を介してレーザー光を矩形状に成形し、その
矩形状のレーザー光線像の照射下に、三角形のレーザー
光透過部を有する投影マスク3を、投影マスク2による
矩形状のレーザー光線像の長辺方向に一端から他端まで
走査する方式である。
【0028】前記によれば、投影マスク3を介して、投
影マスク2による矩形状のレーザー光線像の短辺方向に
エッチング量を連続的に変化させることができ、投影マ
スク2による矩形状のレーザー光線像の長辺方向の長さ
に規定されて、形成する凹部の長辺長を一定化でき、ま
た投影マスク3のレーザー光透過部を形成する三角形の
高さに規定されて、形成する凹部の短辺長を一定化する
ことができる。
【0029】一方、図3の例では、四角形のレーザー光
透過部32を有する投影マスク3を用いて、レーザー光
透過量の積分値を連続的に変化させて、形成される凹部
の深さ方向における単位面積当たりのエッチング量を連
続的に変化させる。この方式は、投影マスク2を介して
成形した矩形状のレーザー光線像の照射下に、投影マス
ク3のレーザー光透過部32をその矩形状のレーザー光
線像の短辺方向に移動させて、その投影マスク2による
矩形状のレーザー光線像と投影マスク3のレーザー光透
過部32との重畳時間の長短に基づいて、レーザー光透
過量の積分値を連続的に変化させるものである。
【0030】前記した四角形のレーザー光透過部を有す
る投影マスク3を用いた場合の、光学フィルムの好まし
い製造方法は、次のものである。すなわち、先ず投影マ
スク2を介して形成(成形)する矩形状のレーザー光線
像の長辺方向及び短辺方向の長さが、その光学機器を介
した投影像に基づいて、形成目的の凹部の長辺方向及び
短辺方向の長さと同一以上、就中、同一となるように、
投影マスク2を介してレーザー光を矩形状に成形する。
【0031】次に、当該投影マスク2による矩形状のレ
ーザー光線像のサイズが、形成目的の凹部のサイズより
も大きい場合には、その凹部のサイズと同一サイズの四
角形、一方、当該投影マスク2による矩形状のレーザー
光線像のサイズが、形成目的の凹部のサイズと同一であ
る場合には、その凹部のサイズよりも大きい任意サイズ
の四角形のレーザー光透過部を有する投影マスク3をそ
のレーザー光透過部32が、投影マスク2による矩形状
のレーザー光線像の照射内を通過するように、図例の如
くその矩形状の短辺方向に走査させ、形成目的の凹部の
短辺長を走査した時点でレーザー光の照射を停止する方
式である。
【0032】前記した投影マスク3の矩形状の短辺方向
における走査は、単位面積あたりの総エッチング量が増
加する方向又は減少する方向のいずれであってもよい。
ただし前者の増加する方向に走査させる場合には、投影
マスク2による矩形状のレーザー光線像の照射内に投影
マスク3のレーザー光透過部32を位置させた状態でレ
ーザー照射を開始し、かつ投影マスク3の走査を開始す
る。
【0033】一方、後者の単位面積あたりの総エッチン
グ量が減少する方向に走査させる場合には、投影マスク
2による矩形状のレーザー光線像の照射外に投影マスク
3のレーザー光透過部32を位置させた状態で投影マス
ク3の走査を開始する。この場合、レーザー照射は、投
影マスク3の走査開始以前に開始することができる。
【0034】前記によれば、投影マスク3の走査を介し
て、投影マスク2による矩形状のレーザー光線像と投影
マスク3のレーザー光透過部32との重畳時間を調節で
き、その重畳時間の長短に基づいて、投影マスク2によ
る矩形状のレーザー光線像の短辺方向におけるレーザー
光透過量の積分値を連続的に変化させてエッチング量を
連続的に変化させることができ、投影マスク2による矩
形状のレーザー光線像のサイズ、又は投影マスク3のレ
ーザー光透過部のサイズに規定されて、横断面が三角形
で一定サイズの凹部を形成することができる。
【0035】本発明は上記した方法により、図6Aに例
示した如く、高分子膜5が形成する平面に対する傾斜角
θ1が35〜48度の光路変換斜面aと、当該傾斜角θ
2が50〜90度の立面bとを具備し、横断面形状が三
角形で、当該高分子膜面での開口が矩形状の凹部51の
複数を当該高分子膜の片面に、不連続に分布させてなる
光出射手段を形成して光学フィルムを得るものである。
【0036】上記において、レーザー発振器としては、
例えばエキシマレーザーやYAGレーザー、COレー
ザーやフェムト秒レーザーなどの適宜なものを1種又は
2種以上用いうる。就中、微細加工精度等の点より波長
400nm以下の紫外領域のレーザー光が得られる発振器
によるアブレーション加工が好ましい。形成される凹部
の形状やサイズ、その分散分布の配置状態は、光学機器
等を付加したレーザー加工機の解像力と位置決め精度に
依存し、形成斜面の精度もレーザー加工機の発振周波
数、及びステージ等を介した移動の速度と精度に依存す
るので、高精度の加工機を用いることが好ましい。
【0037】投影マスクとしては、金属などの紫外線遮
蔽性材料からなる適宜なものを用いうる。石英等からな
るガラス板上に金属や誘電体等の適宜な紫外線遮蔽性材
料を蒸着し、その蒸着層をパターニングしてレーザー光
透過部を形成してなるガラスマスクなども用いうる。こ
の場合には、フィルター式のレーザー光透過部の形成も
容易である。
【0038】前記のガラスマスクにおける蒸着材料とし
ては、限定するものではないが、レーザー光に対する耐
久性や解像力の点より、クロムやアルミニウム、モリブ
デンや誘電体多層膜などが好ましい。なお投影マスク
は、上記したように2枚又は3枚以上の複数を重ねてレ
ーザー光の照射に供することもできる。その重畳方式に
てレーザー光透過部におけるレーザ光透過率を部分的す
る変化させてフィルター効果をもたせることもできる。
【0039】上記のように各凹部の形成、さらにはその
凹部の複数を分布させてなる光出射手段の形成に際して
は、投影マスク又は高分子膜の少なくとも一方が移動さ
せられるが、その場合、投影マスクと高分子膜の両方を
同期させて移動させる方式も採ることができる。
【0040】高分子膜としては、電気絶縁性を示してレ
ーザー光でエッチングできる適宜な材質からなるものを
用いることができ、特に限定がない。一般には高分子フ
ィルムが用いられる。就中、紫外域のレーザー光による
加工性の点よりは、アクリル系やメタクリル系やウレタ
ン系等の紫外線硬化樹脂などからなる紫外線吸収性のも
のが好ましい。また可視光域の透過率に優れるものが好
ましい。膜厚は、任意であるが加工時のハンドリング性
や、形成される凹部におけるエッジ部分のシャープさ、
加工表面のフラット性などの点より500μm以下、就
中10〜200μmが好ましい。
【0041】ちなみに前記高分子膜の例としては、ポリ
エステル系樹脂やエポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂やポ
リスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポリアミド系
樹脂、ポリイミド系樹脂やABS樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂やシリコーン系樹脂等からなる塗工膜やフィル
ムなどがあげられる。就中、耐熱性や耐薬品性、レーザ
ー加工性の点より熱硬化性樹脂、特にポリイミド系樹脂
からなる高分子膜が好ましい。なお高分子膜は、必要に
応じガラス基板上や金属板上に保持して、ワークステー
ジ上に配置することもできる。
【0042】光学フィルムは、上記した方法で一体ずつ
製造することができる。量産性等の点より光学フィルム
の好ましい製造方法は、上記の方法で得た光学フィルム
を母型に用いて、光学フィルム形成用の金型を製造し、
その金型を用いて光学フィルムを量産する方法である。
【0043】前記の方法は例えば、母型となる光学フィ
ルムの光出射手段を形成した面上に電気鋳造により金属
層を形成した後、その金属層と光学フィルムを分離して
光学フィルム形成用の金型を製造し、その金型における
光出射手段を形成しうる凸部を有する面に、放射線硬化
型樹脂を密着させて、その光出射手段の形状を写した成
形層を形成し、その成形層に放射線を照射して硬化させ
たのち、製造された光学フィルムを金型より分離する方
法などにより実施することができる。
【0044】前記方法の工程例を図6に示した。図例
は、金型の形成(A〜C)から、光学フィルムの形成
(D、E)までを示している。図例の如く光学フィルム
8は、所定の凸部71を有する金型7を介して、フィル
ム面に対する傾斜角θ1が35〜48度の光路変換斜面
aを具備する凹部の複数からなる光出射手段を成形する
ことにより形成される。
【0045】金型7の形成は、図1Bの例の如く、所定
の凹部51の複数からなる光出射手段を設けた高分子膜
(光学フィルム)5に、電気鋳造法を適用することによ
り行われる。これにより図1Cの例の如く、高分子膜5
に設けた凹部51に高精度に対応した凸部71を有する
金型7を形成することができる。
【0046】前記の電気鋳造法としては、高分子膜の凹
部を設けた側に金属を充填して、高分子膜の当該凹部を
設けた側の面形状を写したレプリカを有する金属層から
なる金型を形成する、従来に準じた方法を適用すること
ができる。従って金属層の形成に際しては高分子膜の凹
部を設けた側に導電膜が設けられるが、その導電膜の形
成についても従来に準じた方法を適用することができ
る。
【0047】金型を形成する金属の種類については特に
限定はなく、一般には例えば金や銀、銅や鉄、ニッケル
やコバルト、あるいはそれらの合金類などが用いられ、
窒化物やリン等を添加したものなどであってもよい。用
いる金属種は、1種でもよし、2種以上であってもよ
く、また異種金属を積層してなる金型を形成することも
できる。
【0048】金型として形成する金属層の厚さは、適宜
に決定してよい。高分子膜と分離する際の破損防止や、
光学フィルム形成時のハンドリング性などの点より、凸
部を有しない部分の厚さが0.02〜3mm程度の金属層
からなる金属箔ないし金属板による金型としたものが好
ましい。
【0049】光学フィルム8の形成は、例えば図1Dの
例の如く、放射線硬化型樹脂を必要に応じ透明フィルム
等に塗布して支持した状態で、金型7の凸部71を形成
した面に密着させて、放射線硬化型樹脂層に金型の凸部
形成側の表面形状を写し、それにより当該表面形状を写
した成形層を形成し、それに放射線を照射して成形層を
硬化させ、その成形硬化層8を金型7から分離すること
により行われる。
【0050】前記により、図1Eの如く、金型の凸部形
成側の表面形状に高精度に対応した凹部81と表面形状
を有する、従って母型の高分子膜5における光出射手段
を高精度に再現してなる、フィルム面に対する傾斜角θ
1が35〜48度の光路変換斜面aと、当該傾斜角θ2
が50〜90度の立面bとを具備し、横断面形状が三角
形で、フィルム面での開口が矩形状の凹部81の複数が
片面に、不連続に分布してなる光出射手段を有する光学
フィルム8が得られる。
【0051】前記において光学フィルムの好ましい製造
方法は、変形性の金型を円柱状ないし円筒状の円形回転
体の外周に捲着し、その回転体を介し金型を回転させな
がらその回転下の金型に、長尺の透明フィルムに設けた
放射線硬化型樹脂の塗布層を順次圧着して金型の表面形
状を写した成形層を連続的に形成しつつ、その成形層に
透明フィルムを介し放射線を照射して、光学フィルムを
連続的に製造する方法である。
【0052】上記のように本発明方法は、図4、5の例
の如く高分子膜5又はフィルム(8)が形成する平面に
対する傾斜角が35〜48度の光路変換斜面と、50〜
90度の立面とを具備し、横断面形状が三角形で、高分
子膜面又はフィルム面での開口が矩形状の凹部51(8
1)の複数が片面に、不連続に分布してなる光出射手段
を有する光学フィルム5(8)を得るものである。
【0053】前記の光学フィルムは、液晶セルの側面よ
り光源を介し入射させた光ないしその伝送光を、光路変
換斜面を介し反射させて裏面側(光出射手段を有しない
側)に、従って液晶表示パネルの視認方向に光路変換し
て出射させ、その出射光を液晶表示パネル等の照明光
(表示光)として利用できることを可能とするものであ
る。従って光学フィルムは通例、液晶セルの平面に沿う
方向にその光出射手段の形成面が外側となるように配置
される。
【0054】上記において、必要に応じ放射線硬化型樹
脂の支持に用いて、光学フィルムを形成することのある
透明フィルムは、光源等を介して入射させる光の波長域
に応じそれに透明性を示す適宜な材料の1種又は2種以
上を用いて形成しうる。ちなみに可視光域では、例えば
アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂、セルロース
系樹脂やノルボルネン系樹脂等で代表される透明樹脂、
熱や紫外線、電子線等の紫外線で重合処理しうる硬化型
樹脂などがあげられる。
【0055】光路変換斜面への入射効率を高めて、明る
くてその均一性に優れる表示の液晶表示装置を得る点よ
り、透明フィルムの好ましい屈折率は、液晶セル、特に
そのセル基板と同等以上、就中1.49以上、特に1.
52以上である。またフロントライト方式とする場合の
表面反射を抑制する点よりは1.6以下、就中1.56
以下、特に1.54以下の屈折率であることが好まし
い。なお斯かる屈折率は、可視光域の場合、D線に基づ
くことが一般的であるが、入射光の波長域に特異性等の
ある場合には前記に限定されず、その波長域に応じるこ
ともできる(以下同じ)。
【0056】輝度ムラや色ムラを抑制して、表示ムラの
少ない液晶表示装置を得る点より好ましい透明フィルム
は、複屈折を示さないか、複屈折の小さいもの、就中、
面内の平均位相差が50nm以下のものである。位相差の
小さい透明フィルムとすることにより、光学フィルム等
を介した直線偏光が入射した場合に、その偏光状態を良
好に維持できて表示品位の低下防止に有利である。
【0057】表示ムラ防止の点より、透明フィルムにお
ける面内の好ましい平均位相差は、30nm以下、就中2
0nm以下、特に10nm以下であり、その位相差の場所毎
のバラツキが可及的に小さいものがより好ましい。さら
に透明フィルムに発生する内部応力を抑制して、その内
部応力による位相差の発生を防止する点よりは、光弾性
係数の小さい材料からなる透明フィルムが好ましい。加
えて透明フィルムの厚さ方向の平均位相差も50nm以
下、就中30nm以下、特に20nm以下であることが表示
ムラ防止等の点より好ましい。
【0058】斯かる低位相差の透明フィルムの形成は、
例えば既成のフィルムを焼鈍処理する方式等にて、内部
の光学歪みを除去する方式などの適宜な方式にて行いう
る。好ましい形成方式は、キャスティング方式にて位相
差の小さい透明フィルムを形成する方式である。透明フ
ィルムにおける前記の位相差は、可視域の光、特に波長
550nmの光に基づくものであることが好ましい。
【0059】なお上記した面内の平均位相差は、(nx
−ny)×dにて定義され、厚さ方向の平均位相差は、
{(nx+ny)/2−nz}×dにて定義される。ただ
しnxは、フィルム面内において最大の屈折率を示す方
向の平均屈折率、nyは、フィルム面内においてnx方向
に直交する方向の平均屈折率、nzは、フィルムの厚さ
方向の平均屈折率、dはフィルムの平均厚さを意味す
る。
【0060】透明フィルムは通例、単層物として形成さ
れるが、同種又は異種の材料からなる積層体などとして
形成されていてもよい。透明フィルムの厚さは、適宜に
決定できて特に限定はないが、薄型軽量化等の点よりは
5〜500μm、就中10〜300μm、特に20〜10
0μmが好ましい。斯かる厚さとすることで打ち抜き処
理等によるサイズ加工も容易に行うことができる。
【0061】光学フィルムに設ける光出射手段は、モア
レの防止等の点より図4、5の例の如く、高分子膜5又
はフィルム8が形成する平面に対する傾斜角が35〜4
8度の光路変換斜面と、50〜90度の立面とを具備
し、横断面形状が三角形で、高分子膜面又はフィルム面
での開口が矩形状の凹部51、81の複数が片面に、不
連続に分布したものとして形成される。
【0062】横断面三角形の凹部は、サイズの小型化に
よる視覚性の低減や製造効率などの点より有利である。
凹部は、高分子膜内又は光学フィルム内に凹んでいるこ
と(溝)を意味する。また横断面は、凹部における光路
変換斜面に対する横断面を意味する。なお横断面に基づ
く三角形は、上記したように厳密な意味ではなく、面の
角度変化や面の交点からなる角における丸み等は許容さ
れる。
【0063】前記により、液晶セルの側面等に配置した
光源による側面方向からの入射光ないしその伝送光を、
光路変換斜面aを介し光学フィルムの光出射手段を有し
ない裏面側に光路変換して、液晶セル等に対し法線方向
の指向性に優れる光を、光源光の利用効率よく出射させ
ることができる。
【0064】光路変換斜面の当該傾斜角が35度未満で
は、液晶表示パネルより出射する表示光の角度が30度
を越えることとなり、視認に不利となる。一方、光路変
換斜面の当該傾斜角が48度を超えると、全反射されず
に斜面から光洩れが生じやすくなり、光利用効率が低下
する。
【0065】前記において光路変換斜面による反射方式
に代えて、表面を粗面化した光出射手段による散乱反射
方式とした場合には、垂直な方向に反射しにくく液晶表
示パネルから正面方向より大きく傾いた方向に出射され
て液晶表示が暗く、コントラストに乏しくなる。
【0066】光路変換斜面を介し効率よく全反射させ
て、光出射手段を有しない側より、高分子膜面又はフィ
ルム面の法線方向に指向性よく出射させ、液晶セルを効
率よく照明して明るくて見やすい液晶表示を達成する点
より、光路変換斜面の好ましい当該傾斜角θ1は、38
〜45度、就中40〜43度である。
【0067】光出射手段は、図4、5の例の如く、不連
続に断続する凹部の複数を分散分布させたものとして形
成される。凹部は、その光路変換斜面に基づいて図4の
例の如く平行に分布していてもよいし、不規則に分布し
ていてもよい。さらに図5の例の如く仮想中心に対して
ピット状(同心円状)に配置された分布状態にあっても
よい。
【0068】ちなみに前記したピット状配置の分布は、
レーザー光を照射する際に、高分子膜の端面又はその外
側に仮想中心を想定し、その仮想中心より派生する仮想
の放射線に対して直交する方向に投影マスク又は/及び
高分子膜を移動させることにより形成することができ
る。なお二箇所以上の仮想中心を想定して、その各仮想
中心に対してピット状に分布配置した複数の凹部からな
る光出射手段とすることもできる。
【0069】複数の凹部の分散分布による配置状態は、
その凹部の形態などに応じて適宜に決定することができ
る。上記したように光路変換斜面aは、照明モードにお
いて光源による側面方向からの入射光を裏面方向に反射
して光路変換するものであることより、斯かる光路変換
斜面を具備する凹部を全光線透過率が75〜92%で、
ヘイズが4〜20%となるように光学フィルムの片面
に、不連続に分散分布させることが、光源を介した側面
方向からの光を光路変換して液晶セルを効率よく照明す
る面光源を得て、明るくてコントラストに優れる液晶表
示を達成する点より好ましい。
【0070】斯かる全光線透過率とヘイズの特性は、凹
部のサイズや分布密度等の制御にて達成でき、例えば光
学フィルムにおける光出射手段の形成面に占める光出射
手段の投影面積に基づく占有面積を1/100〜1/
8、就中1/50〜1/10、特に1/30〜1/15
とすることにより達成することができる。
【0071】より具体的には凹部、ないしその光路変換
斜面のサイズが大きいと、観察者にその斜面の存在が認
識されやすくなって表示品位を大きく低下させやすくな
り、液晶セルに対する照明の均一性も低下しやすくなる
ことなども考慮して、高分子膜面での開口が矩形状の凹
部において、その開口の長辺長が短辺長の3倍以上、就
中5以上、特に8以上の凹部であることが好ましい。
【0072】また光路変換斜面の長さを、凹部の深さの
5倍以上、就中8以上、特に10以上の凹部とすること
が好ましい。さらに光路変換斜面の長さは、500μm
以下、就中200μm以下、特に10〜150μm、凹部
の深さ及び幅は2μm〜100μm、就中5〜80μm、
特に10〜50μmとすることが好ましい。なお前記の
長さは、光路変換斜面の長辺方向の長さに基づき、深さ
は光学フィルムの光出射手段形成面を基準とする。また
幅は、光路変換斜面の長辺方向と深さ方向とに直交する
方向の長さに基づく。
【0073】なお凹部を形成する面であって所定傾斜角
の光路変換斜面aを満足しない面、すなわち光路変換斜
面aに対向する立面bは、セル側面方向からの入射光を
裏面より出射することに寄与するものではなく、表示品
位や光伝送ないし光出射に可及的に影響しないことが好
ましい。ちなみに立面の傾斜角θ2が小さいとフィルム
面に対する投影面積が大きくなり、光学フィルムを視認
側に配置するフロントライト方式による外光モードで
は、その立面による表面反射光が観察方向に戻って表示
品位を阻害しやすくなる。
【0074】従って立面の傾斜角θ2は大きいほど有利
であり、それによりフィルム面に対する投影面積を小さ
くできて全光線透過率の低下等を抑制でき、また光路変
換斜面と立面による頂角も小さくできて表面反射光を低
減でき、その反射光をフィルム面方向に傾けることがで
きて液晶表示への影響を抑制することができる。斯かる
点より立面の好ましい傾斜角θ2は、60度以上、就中
70度以上、特に75〜90度である。
【0075】凹部51(81)を形成する斜面は、直線
面や屈折面や湾曲面等の適宜な面形態に形成されていて
よい。また凹部の断面形状は、その傾斜角等がシートの
全面で一定な形状であってもよいし、吸収ロスや先の光
路変換による伝送光の減衰に対処して光学フィルム上で
の発光の均一化を図ることを目的に、光が入射する側の
側面から遠離るほど凹部を大きくしてもよい。
【0076】また凹部を一定ピッチで分散分布させた光
出射手段とすることもできるし、光が入射する側の側面
から遠離るほど徐々にピッチを狭くして、凹部の分布密
度を高くした光出射手段とすることもできる。さらに凹
部の分布密度や配置位置等が不規則なランダムピッチに
よる光出射手段にて、光学フィルム上での発光の均一化
を図ることもできる。ランダムピッチは、画素との干渉
によるモアレの防止に特に有利である。よって光出射手
段は、ピッチに加えて、形状等も異なる凹部の組合せか
らなっていてもよい。
【0077】凹部における光路変換斜面は、液晶セルの
側面方向より入射させる光の方向に対面していることが
出射効率の向上の点より好ましい。従って線状光源を用
いる場合の光路変換斜面は、一定の方向を向いているこ
とが好ましい。また発光ダイオード等の点状光源を用い
る場合の光路変換斜面は、その点状光源の発光中心の方
向を向いていることが好ましい。
【0078】凹部の断続端の形状等については特に限定
はないが、その部分への入射光の低減化等による影響の
抑制の点より、鋭角に掘り込まれたものであることが好
ましく、従って上記の立面に準じて60〜90度の角度
にあることが好ましい。
【0079】また光学フィルムは、光出射手段を形成す
る凹部部分を除き、その表裏面が可及的に平滑な平坦面
であること、就中±2度以下の角度変化、特に0度の平
坦面であることが好ましい。またその角度変化が長さ5
mmあたり1度以内であることが好ましい。斯かる平坦面
とすることにより、フィルム面の大部分を角度変化が2
度以下の平滑面とすることでき、液晶セルの内部を伝送
する光を効率よく利用できて、画像を乱さない均一な光
出射を達成することができる。
【0080】上記したように凹部のピット状配置は、点
状光源を液晶表示パネルの側面等に配置し、その点状光
源による側面方向からの放射状の入射光ないしその伝送
光を光路変換斜面aを介し光路変換して、光学フィルム
を可及的に均一に発光させ、液晶セル等に対し法線方向
の指向性に優れる光を光源光の利用効率よく光学フィル
ムから出射させることを目的とする。
【0081】従って凹部のピット状配置は、点状光源の
配置が容易となるように、光学フィルムの端面又はその
外側に仮想中心が形成されるように行うことが好まし
い。仮想中心は、同じ又は異なる光学フィルム端面に対
して一箇所又は二箇所以上形成することができる。
【0082】上記において、放射線硬化型樹脂の成形硬
化層の形成に際し、支持用の透明フィルムを用いた場
合、光学フィルムは、透明フィルムと当該成形硬化層と
が固着一体化したものとして得ることもできるし、透明
フィルムとは分離された状態の当該成形硬化層からなる
ものとして得ることもできる。透明フィルムと当該成形
硬化層の分離は、例えば透明フィルムを剥離剤で表面処
理する方式などの適宜な方式にて達成することができ
る。
【0083】前記の成形硬化層を形成する放射線硬化型
樹脂には、例えば上記した紫外線硬化型樹脂などの紫外
線の照射、就中、紫外線又は/及び電子線の照射にて硬
化処理できる適宜な樹脂の1種又は2種以上を用いるこ
とができ、その種類について特に限定はない。就中、光
透過率に優れる成形硬化層を形成できる放射線硬化型樹
脂が好ましい。
【0084】また前記した固着一体化の場合、成形硬化
層と透明フィルムの屈折率差が大きいと、界面反射等に
て光の出射効率が大きく低下する場合がある。それを防
止する点より、透明フィルムとの屈折率差が可及的に小
さい、就中0.10以内、特に0.05以内の成形硬化
層を形成できる放射線硬化型樹脂が好ましい。
【0085】さらに前記の場合、透明フィルムよりも付
加する成形硬化層の屈折率を高くすることが出射効率の
点より好ましい。なお透明フィルム上に形成する放射線
硬化型樹脂の塗布層の厚さは、金型における凸部の高さ
の1〜5倍、就中1.1〜3倍、特に1.2〜2倍が好
ましいが、これに限定されない。
【0086】本発明による光学フィルムは、その光出射
手段(光路変換斜面)を介して、光源による側面方向か
らの入射光ないしその伝送光を視認に有利な垂直性に優
れる方向(法線方向)に光路変換して、光の利用効率よ
く出射し、また外光に対しても良好な透過性を示すもの
とすることができて、例えば明るくて見やすい薄型軽量
の反射型や透過型の外光・照明両用式の液晶表示装置な
どの種々の装置を形成することができる。
【0087】液晶表示装置の形成は、例えば光学フィル
ムをその光出射手段を有する側が外側となるように、液
晶セルの少なくとも片側に配置する方式などにより行う
ことができる。その場合、照明機構は、液晶セルの1又
は2以上の側面、特に光学フィルムを配置した側のセル
基板の1又は2以上の側面に、1個又は2個以上の光源
を配置することにより形成することができる。また光学
フィルムは、接着層を介し液晶セル等に接着することが
明るい表示を達成する点より好ましい。
【0088】前記の照明機構の形成に際し、ピット状配
置の光出射手段を有する光学フィルムの場合には、点状
光源による放射状入射光を効率よく利用して明るい表示
を達成する点より、ピット状配置の光出射手段の仮想中
心を含む垂直線上における液晶セルの側面に点状光源を
配置することが好ましい。仮想中心に対応した点状光源
の斯かる配置に際しては、光出射手段の仮想中心が光学
フィルムの端面にあるかその外側にあるかに応じてセル
基板の点状光源を配置する側を突出させる方式などの適
宜な対応策を採ることができる。
【0089】液晶セルの側面に配置する光源としては、
適宜なものを用いることができる。例えば前記した発光
ダイオード等の点状光源のほか、(冷,熱)陰極管等の
線状光源、点状光源を線状や面状等に配列したアレイ
体、あるいは点状光源と線状導光板を組合せて点状光源
からの入射光を線状導光板を介し線状光源に変換するよ
うにしたものなどが好ましく用いうる。
【0090】また光源は、光学フィルムの光路変換斜面
が対面することとなるセル側面に配置することが出射効
率の点より好ましい。上記したピット状配置の場合も含
めて光路変換斜面が光源に対して可及的に垂直に対面す
るように配置することにより光源を介した側面からの入
射光を効率よく面光源に変換して、高効率に発光させる
ことができる。なおピット状配置の場合には、光学フィ
ルムにおける光出射手段の仮想中心に対応した1個所又
は2個所以上に点状光源を配置することもできる。
【0091】光源は、その点灯による照明モードでの視
認を可能とするものであり、外光・照明両用式の液晶表
示装置の場合に外光による外光モードにて視認するとき
には点灯の必要がないので、その点灯・消灯を切り替え
うるものとされる。その切り替え方式には任意な方式を
採ることができ、従来方式のいずれも採ることができ
る。なお光源は、発光色を切り替えうる異色発光式のも
のであってもよく、また異種の光源を介して異色発光さ
せうるものとすることもできる。
【0092】光源に対しては必要に応じ、発散光を液晶
セルの側面に導くためにそれを包囲するリフレクタなど
の適宜な補助手段を配置した組合せ体とすることもでき
る。リフレクタとしては、高反射率の金属薄膜を付設し
た樹脂シートや、白色シートや、金属箔などの適宜な反
射シートを用いうる。リフレクタは、その端部をセル基
板等の端部に接着する方式などにて光源の包囲を兼ねる
固定手段として利用することもできる。
【0093】液晶表示装置は一般に、液晶シャッタとし
て機能する液晶セルとそれに付随の駆動装置、フロント
ライト又はバックライト及び必要に応じての反射層や補
償用位相差板等の構成部品を適宜に組立てることなどに
より形成される。本発明においては、上記した光学フィ
ルムと光源を用いて照明機構を形成する点を除いて特に
限定はなく、従来のフロントライト型やバックライト型
のものに準じて形成することができる。
【0094】従って用いる液晶セルについては、特に限
定はなく、セル基板間に封止材を介し液晶を封入し、そ
の液晶等による光制御を介して表示光を得るようにした
適宜な反射型や透過型のものを用いることができる。
【0095】ちなみに前記した液晶セルの具体例として
は、TN型液晶セルやSTN型液晶セル、IPS型液晶
セルやHAN型液晶セル、OCB型液晶セルやVA型液
晶セルの如きツイスト系や非ツイスト系、ゲストホスト
系や強誘電性液晶系の液晶セル、あるいは内部拡散式等
の光拡散型の液晶セルなどがあげられる。また液晶の駆
動方式も例えばアクティブマトリクス方式やパッシブマ
トリクス方式などの適宜なものであってよい。
【0096】フロントライト式で反射型の液晶表示装置
では反射層の配置が必須であるが、その配置位置につい
ては、液晶セルの内側に電極を兼ねるものとして設ける
こともできるし、液晶セルの外側に設けることもでき
る。
【0097】反射層についは、例えばアルミニウムや
銀、金や銅やクロム等の高反射率金属の粉末をバインダ
樹脂中に含有する塗工層や、蒸着方式等による金属薄膜
の付設層、その塗工層や付設層を基材で支持した反射シ
ート、金属箔や透明導電膜、誘電体多層膜などの従来に
準じた適宜な反射層として形成することができる。透過
型の液晶表示装置で外光・照明両用式のものとする場合
に、光学フィルムの外側に配置する反射層についても前
記に準じて適宜なものとすることができる。
【0098】一方、透過型の液晶表示装置は、液晶セル
の視認背面側に光学フィルムをバックライトを構成する
ものとして配置することにより形成しうる。その場合、
光出射手段の背面側(外側)に反射層を設けることによ
り、光路変換斜面等から洩れる光を反射させて液晶セル
の方向に戻すことでセル照明に利用でき、輝度の向上を
図ることができる。
【0099】前記の場合、その反射層を拡散反射面とす
ることで、反射光を拡散させて正面方向に向けることが
でき、視認により有効な方向に向けることができる。ま
た前記の反射層を設けることで、上記したように透過型
で、かつ外光・照明両用式の液晶表示装置として利用す
ることもできる。
【0100】
【実施例】実施例1 金属箔に長方形の開口を設けてレーザー光透過部を形成
した投影マスクを介し、波長248nmのエキシマレーザ
ー光をビーム幅1.5mmで照射してレーザー光を矩形状
に成形し、そのレーザー光線像内を、金属箔に頂角が8
4度の二等辺三角形からなる開口を設けてレーザー光透
過部を形成した投影マスクを当該矩形状光線像の長辺方
向に直線的に走査させると共に、その二等辺三角形のマ
スク透過光をレンズを介し1/15に縮小して厚さ50
μmのポリイミドフィルムに照射しながら、二等辺三角
形のレーザー光透過部を有する投影マスクのレーザー光
透過部をそれを固定したマスクステージを介し、前記レ
ーザー光線像内を端から端まで完全に通過させて凹部を
形成した(図1)。
【0101】前記の凹部は、横断面が三角形であり、そ
の最も深くエッチングされた部分が投影マスクのレーザ
ー光透過部を形成する二等辺三角形の底辺に該当し、光
路変換斜面の始まり(エッチング量0)がマスクの頂角
に該当した。また凹部は、長さ約100μm、幅約10
μm、深さ約8μmで、フィルム面に対する傾斜角が約4
2度の光路変換斜面と、それに対面して傾斜角が約75
度の立面を有するものであった(図2b)。
【0102】ついで前記のエッチング加工を、ワークス
テージのXYZθの各軸を走査してポリイミドフィルム
に対する位置を変えながら繰り返して、ポリイミドフィ
ルムの片面に前記凹部の複数をランダムな分布状態で、
かつ分布密度がフィルムの一辺より遠離るほど大きくな
る状態で有する高分子膜(母型としての光学フィルム)
を形成した(図5、図6A)。なお凹部の開口がフィル
ム表面で占有する面積は、1/10であった。
【0103】次に、前記高分子膜の凹部付き面に電気鋳
造法によりニッケルを充填して、厚さが約500μmの
金属層を形成した後、高分子膜を剥離して所定の凸部形
成面を有する金型を得た(図6B、C)。そしてその金
型の凸部形成面に対して、放射線硬化型のアクリル系樹
脂を75μmの厚さで塗布し、その上に透明フィルムを
被せて余分な樹脂と気泡を押出し、金型の表面形状を写
した成形層を形成した後、それに放射線を照射して成形
層を硬化させ、形成された成形硬化層を金型より剥離し
て、光出射手段を有する光学フィルムを得た(図6D、
E)。
【0104】前記の光学フィルムにおける光出射手段
は、フィルム面に対する傾斜角が約42度の光路変換斜
面と、それに対面する傾斜角が約75度の立面を有す
る、長さ約100μm、幅約10μm、深さ約8μmの凹
部の複数からなり、これは母型のポリイミドフィルムに
設けた凹部からなる光出射手段と高精度に対応するもの
であった。また凹部の両端部は、鋭角に掘り込まれたも
のであった。
【0105】比較例 機械加工によりストライプ状の凹部からなる光出射手段
を形成した導光板を用いた。
【0106】評価試験 実施例による光学フィルム、又は比較例による導光板を
組み込んだ液晶表示装置を形成した。その結果、比較例
ではモアレの発生が確認された。また導光板とパネル間
の空隙で界面反射が生じてコントラストが低下し、導光
板の直視でその導光板における欠陥が非常に目立つもの
であった。
【0107】前記に対し実施例では、光出射手段が微小
サイズで両端の堀込みがシャープな凹部をランダムに粗
密配置したものよりなることより、モアレの発生はな
く、パネルへの接着層を介した密着処理で界面反射も生
じなかった。また実施例の光学フィルムは、比較例の導
光板に比べて薄型軽量性に遙かに優れており、また光出
射手段を形成する凹部の形状と配置位置の精度も比較例
の導光板に比べて遙かに優れて液晶表示装置における解
像力が高かった。
【0108】前記の実施例より、矩形状のレーザー光線
像内を端から端まで走査することで、両端を鋭角に掘り
込んだ凹部を形成できることが判る。また三角形からな
るレーザー光透過部を形成した投影マスクを用いること
により、横断面三角形の凹部を形成できることも判る。
その場合、光路変換斜面のフィルム面に対する傾斜角
は、レーザー光透過部を形成する三角形の頂角にて制御
することができる。さらに当該凹部の不規則配置などそ
の分散分布状態も容易に制御できることも判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造方法の説明図
【図2】投影マスクとそれにより形成される凹部の説明
【図3】他の製造方法の説明図
【図4】光学フィルムの斜視説明図
【図5】他の光学フィルムの平面説明図
【図6】さらに他の製造方法の説明図
【符号の説明】
1:レーザー発振器 2:投影マスク 21、22:レーザー光透過部 3:投影マスク 31、32:レーザー光透過部 4:光学機器 41、42:投影像 5:高分子膜(光学フィルム) 51:凹部 a:光路変換斜面 b:立面 7:金型 8:光学フィルム 81:凹部 a:光路変換斜面 b:立面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅本 清司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 中野 勇樹 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 木下 亮児 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H042 BA04 BA14 BA15 BA20 2H091 FA23X FB04 FC23 FC26 FD22 LA18 LA21 4E068 AC01 AF01 CD10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状のレーザー光透過部を形成した
    投影マスクを介してレーザー光を照射し、その投影マス
    クより透過したレーザー光を、投影像を作り出す光学機
    器を介しその大きさを制御して、かつレーザー光の照射
    量に変化をもたせて高分子膜に照射しつつ、前記の投影
    マスク又は高分子膜の少なくとも一方を移動させて、当
    該高分子膜の形成材をレーザーエッチングにて部分的に
    除去することにより、当該高分子膜平面に対する傾斜角
    が35〜48度の光路変換斜面と、50〜90度の立面
    とを具備し、横断面形状が三角形で、当該高分子膜面で
    の開口が矩形状の凹部の複数を当該高分子膜の片面に、
    不連続に分布させてなる光出射手段を形成するものであ
    り、前記の投影マスクが、不必要な透過光を遮蔽してレ
    ーザー光を矩形状に成形するレーザー光透過部を形成す
    る1枚又は2枚以上のマスクと、前記矩形状の短辺方向
    におけるレーザー光透過量の積分値を連続的に変化させ
    て、形成される凹部の深さ方向における単位面積当たり
    のエッチング量を連続的に変化させるレーザー光透過部
    を形成する1枚又は2枚以上のマスクとの組合せからな
    ることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、投影マスクが2枚の
    マスクの組合せからなる光学フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、レーザー光を
    矩形状に成形する1枚又は2枚以上のマスクが形成する
    レーザー光透過部に基づく光学機器を介した投影像の長
    辺方向の長さが、形成される凹部の長辺方向の長さと同
    じであり、矩形状の短辺方向におけるレーザー光透過量
    の積分値を連続的に変化させる1枚又は2枚以上のマス
    クが形成するレーザー光透過部が三角形で、そのマスク
    を前記長辺方向に走査させた場合に、前記短辺方向にエ
    ッチング量が連続的に変化する光学フィルムの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、レーザー光を
    矩形状に成形する1枚又は2枚以上のマスクが形成する
    レーザー光透過部に基づく光学機器を介した投影像の長
    辺方向及び短辺方向の長さが、形成される凹部の長辺方
    向及び短辺方向の長さと同一以上であり、矩形状の短辺
    方向におけるレーザー光透過量の積分値を連続的に変化
    させる1枚又は2枚以上のマスクが形成するレーザー光
    透過部が四角形で、そのマスクを前記短辺方向に走査さ
    せた場合に、その走査方向にエッチング量が連続的に変
    化する光学フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、矩形状の短辺方向に
    おけるレーザー光透過量の積分値を連続的に変化させる
    1枚又は2枚以上のマスクを、単位面積あたりの総エッ
    チング量が増加又は減少する方向に走査させる光学フィ
    ルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5において、高分子膜がアク
    リル系、メタクリル系又はウレタン系の紫外線硬化樹脂
    からなる光学フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6において、光出射手段の分
    布が単位面積当りの個数及び配置位置に基づいて不規則
    である光学フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、光出射手段が仮想中
    心に対してピット状に配列してなる光学フィルムの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8において、高分子膜面での
    開口が矩形状の凹部における当該開口の長辺長が短辺長
    の3倍以上である光学フィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9において、波長が400
    nm以下の紫外線レーザー光にてエッチング処理する光学
    フィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10に記載の光学フィルム
    の光出射手段を形成した面上に、電気鋳造により金属層
    を形成した後、その金属層と光学フィルムを分離して金
    型を得ることを特徴とする光学フィルム形成用金型の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の光学フィルム形成
    用金型における光出射手段を形成しうる凸部を有する面
    に、放射線硬化型樹脂を密着させて、その光出射手段の
    形状を写した成形層を形成し、その成形層に放射線を照
    射して硬化させたのち金型より分離することを特徴とす
    る光学フィルムの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10又は12に記載の製造
    方法による光学フィルムを、液晶セルの少なくとも片側
    に配置してなることを特徴とする液晶表示装置。
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