JP2003199574A - ヌクレオソーム構造を制御する酵母因子とその遺伝子、並びにそれらの利用 - Google Patents
ヌクレオソーム構造を制御する酵母因子とその遺伝子、並びにそれらの利用Info
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Abstract
と、その遺伝子、遺伝子変異酵母株を提供する。 【解決手段】 酵母由来の特定なアミノ酸配列を有する
分裂酵母因子cia1と、この分裂酵母因子cia1をコードす
る分裂酵母遺伝子DNA、分裂酵母因子cia1を欠損したcia
1欠損分裂酵母株、cia1欠損分裂酵母株に、出芽酵母因
子Asf1pをコードするポリヌクレオチドを導入したAsf1p
遺伝子導入/cia1欠損分裂酵母株。
Description
ソームアセンブリー活性等の機能を有する新規の酵母因
子および酵母因子の機能ドメインペプチド、これらをコ
ードするポリヌクレオチド、並びにそれらの利用に関す
るものである。これらの発明は、新規の生理活性物質の
探索等の分野において有用である。
Aによって規定される。例えば生物の最も基本的な能力
である自己複製は、細胞が自身のDNAを適切な時期に複
製・分配する能力によって保証されている。生物が遺伝
情報を保持するには、細胞がDNAを紫外線や化学物質な
どから保護し、DNA上に損傷が生じた場合は速やかにこ
れを修復する必要がある。さらに、生物が発生・分化し
ていくためには、時期・位置情報に応じて適切な遺伝子
が発現することが不可欠であるが、遺伝子発現について
もDNAからの転写によって規定されている。
位置するDNAであるが、ヒトにおいて約30億塩基対、酵
母において約1千万塩基対から構成されるゲノムDNAは、
細胞内において単独で存在しているわけではない。真核
生物のゲノムDNAの場合、核内においてヒストンタンパ
ク質が巻き付いたヌクレオソーム構造を形成しており、
この基本単位に基づいて高度に凝集したクロマチン構造
体が形成されている(Kornberg, 1974; Luger et al.,
1997)。このようなDNAの折り畳み構造は、空間的に限
局された細胞内に膨大な遺伝情報を詰め込む上で、また
細胞内外環境から遺伝情報を保護する上で必須な構造体
である。
ソーム構造はコアヒストンH2A、H2B、H3、H4が2分子ず
つ会合した8量体とDNAとの複合体を指す。ヌクレオソー
ム構造は原子レベルで三次構造が解かれており、146塩
基対のDNAがヒストンオクタマーを1.75回巻いた構造で
あることが判明している(Kornberg, 1974; Lugar et a
l., 1997)。隣接するヌクレオソームは約20〜40塩基対
おきに形成されるが、リンカーDNAと呼ばれるこのヌク
レオソーム間領域にはヒストンH1などのリンカーヒスト
ンが結合している。細胞内ではこのようなヌクレオソー
ム構造単位がさらに折り畳まれて10nmファイバー、30nm
ファイバー、クロマチン構造という階層性を構成し、最
終的に染色体構造が構築されると考えられている。クロ
マチン構造の形成・維持・変換は可逆的であり、細胞周
期を通じて構造変換され、分裂期に最も凝集した構造を
形成している。また、核内において全てのDNAが均一な
クロマチン構造を構築しているわけではなく、凝縮度の
高いヘテロクロマチン領域では転写の抑制とDNA複製の
遅延が観察される(Brown, 1966; Pimpinelli et al.,1
986)。
・DNA複製・DNA修復・組換えなどの核内反応は全てクロ
マチン・ヌクレオソーム構造をとったDNAに対して行わ
れることから、真核細胞内のDNA反応の制御機構を解明
するにはクロマチン・ヌクレオソーム構造の形成・維持
・変換反応の制御機構を解析することが不可欠である。
子としては、ヒストンに結合してヒストン-DNA間の相互
作用を調節し、ヌクレオソーム構造を構築するヌクレオ
ソームアセンブリー因子が知られている(Ito et al.,
2000)。ヌクレオソームアセンブリー因子は、ヒストン
に結合してヒストン-DNA間の相互作用の調節を行い、ヒ
ストンオクタマーを鋳型DNAに巻き付けてヌクレオソー
ム構造を構築する活性を有している。
子としては、ヌクレオプラスミンやCIA(CCG1-interact
ing factor A)などが知られている(Munakata et al.,
2000)。CIAはヒト因子であるが、出芽酵母にも相同因
子Asf1pが存在し、その一次構造はC端の酸性領域を除い
てヒトから酵母まで類似していることが判明している。
さらに、この出芽酵母因子Asf1pは、真核生物共通の構
造体であるテロメア(染色体の末端部位)のクロマチン
構造に影響を与えること(テロメアサイレンシング制御
活性)が判明している。テロメアはDNA複製ごとにテロ
メア反復配列部分が減少していくことから、テロメラー
ゼによる短縮配列の付加、凝縮構造の形成などによって
保護されているとともにテロメア領域の反復配列・構造
が細胞の分裂回数を規定することが知られている。ヒト
においても癌細胞ではテロメアが短縮されないことが無
限増殖性の原因となっていると考えられている。ただ
し、この出芽酵母因子Asf1pは、そのヌクレオソームア
センブリー活性やテロメアサイレンシング活性を担う機
能ドメインは知られていない。また、分裂酵母では、出
芽酵母因子Asf1pの機能的相同因子は全く知られていな
い。
学研究の生物材料として広く使用されており、特に、真
核細胞で高度に保存されている酵母遺伝子とその発現産
物は、ヒトをはじめとする広範な生物種における遺伝子
機能の解明等にとって極めて有用である。ヌクレオソー
ムアセンブリー因子および/またはテロメアサイレンシ
ング制御因子は、その活性がクロマチン構造や染色体構
造、あるいは細胞分裂に直接影響を及ぼすことから、そ
れら因子の活性に作用する物質を特定することは、癌を
はじめとする様々なヒト疾患の原因究明にとって極めて
有用である。また、これら因子の欠損は致死的に作用す
ることから、これら因子の活性を阻害する物質を探索す
ることは、真菌類等の有害微生物に対する殺菌剤の開発
にとっても有用である。
てなされたものであって、分裂酵母のヌクレオソームア
センブリー活性等を有する新規因子を提供することを課
題としている。
pのヌクレオソームアセンブリー活性およびテロメアサ
イレンシング活性を担う機能ドメインペプチドを提供す
ることを課題としている。
因子や機能ドメインペプチドをコードする遺伝子および
ポリヌクレオチドと、それらの利用を提供することを課
題としている。特に利用発明として、前記の各因子を機
能的に欠損した酵母株、野生株および因子欠損酵母株に
因子遺伝子を導入した遺伝子導入酵母株を提供すること
を課題としている。
を解決するための発明として、以下の(1)〜(18)の発明
を提供する。 (1) 配列番号2のアミノ酸配列を有する分裂酵母因子c
ia1。 (2) 配列番号2のアミノ酸配列を有する分裂酵母因子c
ia1をコードする分裂酵母遺伝子DNA。 (3) 前記発明(2)の遺伝子DNAまたはそのmRNAから単離
精製もしくは合成されたポリヌクレオチド。 (4) 配列番号1の少なくともコード領域のヌクレオチ
ド配列を有する前記発明(3)のポリヌクレオチド。 (5) 出芽酵母因子Asf1pの機能ドメインペプチドであっ
て、配列番号4の第1-169番アミノ酸配列またはその一
部連続配列からなるAsf1pペプチド。 (6) 前記発明(5)のAsf1pペプチドをコードするポリヌ
クレオチド。 (7) 配列番号3の第1-507番ヌクレオチド配列またはそ
の一部連続配列からなる前記発明(6)のポリヌクレオチ
ド。 (8) 前記発明(1)の分裂酵母因子cia1を欠損したcia1欠
損分裂酵母株。 (9) 出芽酵母因子Asf1pの、少なくとも前記発明(5)のA
sf1pペプチド領域を欠損したAsf1p欠損出芽酵母株。 (10) 出芽酵母因子Asf1pをコードするポリヌクレオチ
ドを導入したAsf1p遺伝子導入出芽酵母株。 (11) 前記発明(7)のポリヌクレオチドを導入したAsf1p
遺伝子導入出芽酵母株。 (12) 前記発明(8)のcia1欠損分裂酵母株に、出芽酵母
因子Asf1pをコードするポリヌクレオチドを導入したAsf
1p遺伝子導入/cia1欠損分裂酵母株。 (13)前記発明(8)のcia1欠損分裂酵母株に、前記発明(7)
のポリヌクレオチドを導入したAsf1p遺伝子導入/cia1
欠損分裂酵母株。 (14) 前記発明(9)のAsf1p欠損出芽酵母株に、前記発明
(3)のポリヌクレオチドを導入したcia1遺伝子導入/Asf
1p欠損出芽酵母株。 (15) 前記発明(9)のAsf1p欠損出芽酵母株で発現上昇す
る遺伝子群。 (16) 前記発明(15)の遺伝子群を構成する各遺伝子DNA
またはそれらのmRNAから単離精製もしくは合成されたポ
リヌクレオチド、またはそれらの一部配列からなるオリ
ゴヌクレオチドの集合。 (17) 前記発明(9)のAsf1p欠損出芽酵母株で発現減少す
る遺伝子群。 (18) 前記発明(17)の遺伝子群を構成する各遺伝子DNA
またはそれらのmRNAから単離精製もしくは合成されたポ
リヌクレオチドの集合、またはそれらの一部配列からな
るオリゴヌクレオチドの集合。
配列番号2に示した262アミノ酸配列からなる精製タン
パク質である。このcia1タンパク質は、出芽酵母のヌク
レオソームアセンブリー因子Asf1pの分裂酵母相同体と
して、分裂酵母におけるヒストン、ヌクレオソーム、ク
ロマチン構造あるいは染色体構造の更なる解析のターゲ
ットとして利用することができる。また、クロマチン構
造の維持、変換に作用する生理活性物質等の探索、開
発、評価等にも利用することができる。
列情報に基づいて、公知の化学合成法によってペプチド
を合成する方法、分裂酵母細胞を公知の方法で培養し、
その培養物から公知の手段で単離精製する方法、このci
a1タンパク質をコードするポリヌクレオチド(発明(3)
または(4))を用いた組換えDNA技術を用いて製造するこ
とができる。組換えDNA技術を用いた場合には、前記の
ポリヌクレオチドを適当な発現ベクターに連結すること
によって、インビトロ転写翻訳系や、非酵母細胞(微生
物、昆虫細胞、哺乳動物細胞、植物細胞等)の培養物か
ら、cia1タンパク質を単離精製することができる。
転写翻訳系で発現させる場合には、前記ポリヌクレオチ
ドを、RNAポリメラーゼプロモーターを有するベクター
に挿入して組換えベクターを作製する。このベクター
を、プロモーターに対応するRNAポリメラーゼを含むウ
サギ網状赤血球溶解物や小麦胚芽抽出物などのインビト
ロ転写翻訳系に添加すれば、この発明のcia1タンパク質
をインビトロで生産することができる。RNAポリメラー
ゼプロモーターとしては、T7、T3、SP6などが例示でき
る。これらのRNAポリメラーゼプロモーターを含むベク
ターとしては、pKA1、pCDM8、pT3/T7 18、pT7/3 19、pB
luescript IIなどが例示できる。
現させる場合には、微生物中で複製可能なオリジン、プ
ロモーター、リボソーム結合部位、DNAクローニング部
位、ターミネーター等を有する発現ベクターに前記のポ
リヌクレオチドを組換えて発現ベクターを作成する。こ
の発現ベクターで宿主細胞を形質転換すれば、cia1タン
パク質を発現する形質転換体細胞を得ることができ、こ
の形質転換体を培養すれば、その培養物から目的のタン
パク質を大量生産することができる。大腸菌用発現ベク
ターとしては、pUC系、pBluescript II、pET発現システ
ム、pGEX発現システムなどが例示できる。
させる場合には、前記のポリヌクレオチドを、プロモー
ター、ポリ(A)付加部位等を有する真核細胞用発現ベク
ターに挿入して組換えベクターを作成する。このベクタ
ーを真核細胞内に導入して培養すれば、目的とする変異
型タンパク質を発現する形質転換真核細胞を得ることが
できる。発現ベクターとしては、pKA1、pCDM8、pSVK3、
pMSG、pSVL、pBK-CMV、pBK-RSV、EBVベクター、pRS、pY
ES2などが例示できる。真核細胞としては、ヒト胎児腎
臓由来細胞HEK293T、サル腎臓細胞COS7、チャイニーズ
ハムスター卵巣細胞CHOなどの哺乳動物培養細胞、ある
いはヒト臓器から単離した初代培養細胞などが使用でき
る。出芽酵母、分裂酵母、カイコ細胞、アフリカツメガ
エル卵細胞なども使用できる。発現ベクターを細胞に導
入するには、電気穿孔法、リン酸カルシウム法、リポソ
ーム法、DEAEデキストラン法など公知の方法を用いるこ
とができる。
を単離精製するためには、公知の分離操作を組み合わせ
て行うことができる。例えば、尿素などの変性剤や界面
活性剤による処理、超音波処理、酵素消化、塩析や溶媒
沈殿法、透析、遠心分離、限外濾過、ゲル濾過、SDS-PA
GE、等電点電気泳動、イオン交換クロマトグラフィー、
疎水性クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグ
ラフィー、逆相クロマトグラフィーなどが挙げられる。
された後、細胞内で各種修飾を受ける場合がある。した
がって、修飾されたタンパク質もこの発明の変異型タン
パク質の範囲に含まれる。このような翻訳後修飾として
は、N末端メチオニンの脱離、アセチル化、糖鎖付加、
細胞内プロテア−ゼによる限定分解、ミリストイル化、
イソプレニル化、リン酸化、ユビキチン化、ADPリボシ
ル化、メチル化などである。
のcia1タンパク質をコードする分裂酵母のゲノム遺伝子
DNAであり、cia1タンパク質の発現に対する制御領域
(プロモーター/エンハンサー、サプレッサー等)も含
まれる。これらの発現制御領域は、cia1タンパク質の更
なる機能解析や遺伝子の欠失変異等のメカニズムを解明
するためにも有用である。
1の塩基配列またはその一部配列からなる精製ポリヌク
レオチドまたはオリゴヌクレオチドをプローブとして分
裂酵母ゲノムDNAライブラリーをスクリーニングするこ
とによって単離することができる。得られたゲノム遺伝
子DNAは、例えば、PCR(Polymerase Chain Reaction)
法、NASBN(Nucleic acid sequence based amplificati
on)法、TMA(Transcription-mediated amplificatio
n)法およびSDA(Strand Displacement Amplificatio
n)法などの通常行われる遺伝子増幅法により増幅する
ことができる。
RNAから単離精製もしくは合成することによって発明(3)
のポリヌクレオチド(DNA断片、RNA断片)が得られる。
DNA断片は、具体的には配列番号1の塩基配列を有して
おり、この出願はこのポリヌクレオチドの一態様とし
て、配列番号1の少なくともタンパク質コード領域(op
en reading frame:ORF)の塩基配列を有するポリヌク
レオチド(発明(4))を提供する。なお、配列番号1の
塩基配列はcia1タンパク質をコードする分裂酵母ゲノム
遺伝子の配列であるが、このゲノム遺伝子にはイントロ
ンが存在しないため、そのORF領域はcDNAと実質的に同
一である。従って、そのORF領域からなるポリヌクレオ
チドは、分裂酵母から単離したmRNAを鋳型とするRT-PCR
法によっても単離調製することができる。これらのポリ
ヌクレオチドは、前記の通りにcia1タンパク質を遺伝子
工学的に製造する場合の遺伝子材料として使用すること
ができる。また、後記するような遺伝子導入酵母株の作
成に使用することができる。
に示した方法によって、出芽酵母因子Asf1pタンパク質
の機能ドメインとして同定された領域(配列番号4の第
1-169番アミノ酸配列またはその一部連続配列)のペプ
チドである。なお、「一部連続配列」とは、配列番号4
の第1-169番アミノ酸配列における5アミノ酸残基以上
の連続配列を意味する。
ヒストン、ヌクレオソーム、クロマチン構造および染色
体構造をさらに詳細に解明する場合のターゲット分子と
して利用することができる。また、また、クロマチン構
造の維持、変換に作用する生理活性物質等の探索、開
発、評価等にも利用することができる。
ノ酸配列に基づき公知の方法により化学合成することに
よって得ることができる。あるいは、発明(6)のポリヌ
クレオチドを適当なベクターに連結することによって、
インビトロ転写翻訳や形質転換細胞培養物からの単離精
製によってAsf1pタンパク質を調製し、このタンパク質
を適当なプロテアーゼで処理することによって得ること
もできる。さらには、発明(7)のポリヌクレオチドを遺
伝子工学的に発現させることによっても得ることができ
る。
1pタンパク質遺伝子から単離精製された全長ポリヌクレ
オチド(DNA断片またはRNA断片。cDNAの塩基配列は配列
番号3)を適当な制限酵素で切断することによって得る
ことができる。この出願は、このポリヌクレオチドの一
態様として、配列番号3の第1-507番ヌクレオチド配列
またはその一部連続配列からなるポリヌクレオチド(発
明(7))を提供する。なお、この場合の「一部連続配
列」とは、配列番号3の第1-507番ヌクレオチド配列に
おける15ヌクレオチド以上の連続配列を意味する。
チドを遺伝子工学的に製造する場合の遺伝子材料とし
て、また、後記のAsf1p遺伝子導入酵母株を作成するた
めに有用である。
a1を欠損したcia1欠損分裂酵母株(以下、「cia1(-)分
裂酵母株」と記載することがある)である。このcia1
(-)分裂酵母株は、cia1タンパク質が機能欠損している
ことを特徴とするものであり、cia1遺伝子の転写産物に
対する拮抗分子(アンチセンス鎖)を導入することによ
ってcia1タンパク質の機能を破壊したものとして作出す
ることもできるが、好ましくは、以下の遺伝子操作方法
によって作出することができる。
クレオチド(発明(4))を挿入し、そのORF領域を完全に
除去後、マーカー遺伝子を挿入し(例えば分裂酵母の別
の遺伝子ポリヌクレオチドを逆方向に挿入し)、cia1遺
伝子破壊コンストラクトを構築する。このcia1遺伝子破
壊コンストラクトを適当な制限酵素で消化して直鎖状と
し、野生型分裂酵母2倍体株に形質転換する。シングル
化した形質転換体コロニーについて少量培養後、ゲノム
DNAを取得し、PCRによりcia1遺伝子座にマーカー遺伝子
が置換された酵母株を選択し、この株を胞子形成させる
ことによって、1倍体のcia1(-)分裂酵母株を得ることが
できる。
(以下、「Asf1p(-)出芽酵母株」と記載することがあ
る)も、配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチ
ドを使用してAsf1p遺伝子破壊コンストラクトを作成す
ること、野生型出芽酵母を使用することを除き、前記ci
a1(-)分裂酵母株と同一の方法によって作出することが
できる。
するポリヌクレオチド(配列番号3)を導入したAsf1p
遺伝子導入出芽酵母株(以下、「Asf1p(+)出芽酵母株」
と記載することがある)である。また、発明(11)は、発
明(7)のポリヌクレオチド(発明(5)のAsf1pペプチドを
コードするポリヌクレオチド)を導入したAsf1p遺伝子
導入出芽酵母株(以下、「Asf1p-pep(+)出芽酵母株」と
記載することがある)である。これらの遺伝子導入出芽
酵母株は、前記のポリヌクレオチドまたは組換えプラス
ミドを公知の方法によって出芽酵母に導入することによ
って作出することができる。例えば、栄養豊富液体培地
(YPDA液体培地等)で対数増殖期まで培養した出芽酵母
株を脱イオン水にて数回洗浄・遠心後、酢酸リチウム溶
液と混合する。次いで、この菌体溶液を約1mgのプラス
ミドDNAまたはDNA断片、熱処理サケ精子DNA、50%ポリエ
チレングリコール3350溶液と混合する。この溶液を30℃
で30分間保温後、DMSOを加え、さらに42℃で15分間保温
する。この溶液を遠心・脱イオン水にて洗浄後、プラス
ミドにコードされた選択マーカーを除いた最小培地(SC
プレート等)に蒔き、30℃で3〜5日間保温して形質転換
体のコロニーを取得する。さらに、形質転換出芽酵母株
を蒸留脱イオン水にて混合し、トリプトファン非含有SC
培地、トリプトファン非含有5-FOA含有最小培地(SC培
地等)にそれぞれ等量を蒔いた後、30℃で約3日保温し
てコロニーの出現の有無を確認するようにしてもよい。
に、Asf1pポリヌクレオチドを導入したAsf1p遺伝子導入
/cia1欠損分裂酵母株(以下、「Asf1p(+)/cia1(-)分
裂酵母株」と記載することがある)である。また、発明
(13)は、発明(8)のcia1(-)分裂酵母株に、Asf1pペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドを導入したAsf1p遺伝
子導入/cia1欠損分裂酵母株(以下、「Asf1p-pep(+)/
cia1(-)分裂酵母株」と記載することがある)である。
さらに、発明(14)は、発明(9)のAsf1p(-)出芽酵母に、
発明(3)のcia1ポリヌクレオチドを導入したcia1遺伝子
導入/Asf1p欠損出芽酵母株(以下、「cia1(+)/Asf1p
(-)出芽酵母株」と記載することがある)である。これ
らの酵母株も、欠損酵母株を対象とすることを除き、前
記と同一の形質転換方法によって作出することができ
る。
/欠損酵母株は、各種薬剤の有効成分等をスクリーニン
グする系として有用である。発明(15)は発明(9)のAsf1p
(-)出芽酵母株で発現が上昇する遺伝子群であり、発明
(17)は発明(9)のAsf1p(-)出芽酵母株で発現が減少する
遺伝子群である。
クレオソーム構造変換反応において、またテロメア作用
において、標的遺伝子もしくは間接的な下流遺伝子であ
ると想定される。従ってこれらの遺伝子発現の変動は、
Asf1p遺伝子、Asf1p蛋白質、Asf1p欠損酵母株の作用を
検討する上で有用な指標、マーカーとなる。さらに、抗
癌剤等の薬剤成分(リード化合物等)をスクリーニング
する際の標的遺伝子としても利用することができる。
ilter(Research Genetics)またはYeast Gene Chip(A
ffymetrix)等を用いて特定することができる。Yeast G
eneFilterを用いた解析の場合、野生型株およびAsf1p
(-)出芽酵母株からそれぞれ調製したpoly(A)+RNAをオリ
ゴdTプライマーとアニール後、逆転写反応を行い、逆転
写産物の未反応基質を除去後、これらをフィルターまた
はチップに固定し、標識したポリヌクレオチド集合物を
用いて約12-16時間ハイブリダイゼーションを行う。フ
ィルターまたはチップの洗浄後、イメージングプレート
またはスキャナーを用いて解析することによって、各遺
伝子からのmRNA転写量を定量することができる。また、
遺伝子発現量の測定は、SAGE:Serial Analysis of Gen
e Expression法(Science 276:1268, 1997; Cell 88:24
3, 1997; Science 270:484, 1995; Nature 389:300, 19
97; 米国特許第5,695,937号)等によっても行うことが
できる。
各遺伝子DNAまたはそのmRNAから単離精製することによ
って、もしくは合成することによって精製ポリヌクレオ
チドまたはオリゴヌクレオチドを得ることができる。こ
れらのポリヌクレオチド群またはオリゴヌクレオチド群
は、各遺伝子産物を遺伝子工学的に製造するために材料
として、あるいはDNAチップ(マイクロアレイ)のプロ
ーブ材料として、前記のスクリーニング等に使用するこ
とができる。
いてさらに詳細かつ具体的に説明するが、この出願の発
明は以下の例によって限定されるものではない。なお、
以下の実施例で使用した酵母株は以下のとおりである。
分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)は、JY741(h-
ade6-M216 leu1 ura4-D18)、JY746(h + ade6-M210 le
u1 ura4-D18)、UT2(h+/h- ade6-M210/ade6-M216 leu1
/leu1 ura4-D18/ura4-D18 cia1+/cia1+::ura4+)を使用
した。出芽酵母(Saccharomycescerevisiae)は、Dr.
D. E. Gottshlingから供与されたUCC18(MATa ade2 can
1-100 his3 leu3 trp1 ura3-1 URA3-TEL)をベースとし
て使用した。各酵母株は、適当なアミノ酸と塩基を補充
したSD培地(アミノ酸を含まない0.67%酵母窒素源(Dif
co)および2%グルコース(Wako))で培養した。
1、出芽酵母株を表2に示す。
単離 cia1遺伝子をコードする部分cDNAを、PCR法によって分
裂酵母ゲノムライブラリーから単離した。PCRプライマ
ーは、配列番号5(センスプライマー)および配列番号
6(アンチセンスプライマー)からなる合成オリゴヌク
レオチドを使用した。これらのプライマーは、ヒトCIA
cDNA(Munakata et al., 2000)の+115〜+134および+43
6〜+461にそれぞれ対応する。PCR反応は、Taqポリメラ
ーゼを使用し、(95℃/1.5分;37℃/2分;63℃/3
分)×30サイクルの条件で行った。推定サイズ(約315b
p)の増幅産物を精製し、pBluescript II SK(-)のSmaI
サイトにサブクローニングし、塩基配列を決定した。こ
のDNA断片は、ヒトCIAと44%一致する105アミノ酸配列を
コードしていたため、これがヒトCIAの分裂酵母相同遺
伝子のゲノム断片であると予想した。次いで、この増幅
DNA断片をPstIおよびBamHIで切断し、random priming
(Boehringer Mannheim)によって[32P]dCTP標識し、こ
れをプローブとして分裂酵母ゲノムライブラリーからci
a1遺伝子を含む全長ORFを単離した。約1×105プラーク
から76のポジティブクローンを得、3つのポジティブク
ローンからそれぞれファージDNAをフェノール−クロロ
フォルム抽出し、BamHI消化によってインサート断片
(約2.2kb)を得、これをpBluescriptII SK(-)にサブク
ローニングして、塩基配列を確認し、配列番号1に示し
た一次構造を決定した。
配列を、配列番号2にcia1タンパク質のアミノ酸配列を
示す。出芽酵母Asf1pは、出芽酵母データベースの情報
を参考にゲノムPCRを行い、全長ORFを含む断片を単離
し、pBluescript II SK(-)にサブクローニングして配列
を決定した。配列番号3にAsf1pポリヌクレオチドの塩
基配列を、配列番号4にAsf1pタンパク質のアミノ酸配
列を示す。
およびヒトCIAタンパク質のアミノ酸配列を比較した図
である。出芽酵母Asf1pタンパク質および分裂酵母cia1
タンパク質は進化上極めて高く保存されており、中央の
約150アミノ酸領域ではヒトと分裂酵母で58%、ヒトと出
芽酵母で62%のアミノ酸配列が同一性を示す。 実施例2:cia1(-)分裂酵母株の作出と生育性の検討 pBluescript II SK(-)(STRATAGENE)プラスミドをBssH
IIで消化後、ライゲーション反応によりプラスミドのマ
ルチクローニングサイトを欠損させた。このプラスミド
をBamHIで再消化し、このベクターにcia1ポリヌクレオ
チドのBamHI断片(2233塩基対:配列番号1)を挿入し
た。このプラスミドをMluIとBst1107Iで消化してcia1ポ
リヌクレオチドのコーディング領域(ORF)を完全に除
去後、分裂酵母ura4+遺伝子を逆方向に挿入し、cia1遺
伝子破壊コンストラクトとした。cia1遺伝子破壊コンス
トラクトはBamHIで消化し、h+/h- ade6-M210/ade6-M216
leu2/leu2 ura4-D18/ura4-D18の遺伝型で表示される野
生型分裂酵母2倍体株に形質転換した。形質転換体の取
得は選択マーカーとして用いたウラシルの要求性で行っ
た。シングル化した形質転換体コロニーについて少量培
養後、ゲノムDNAを取得し、PCRによりcia1遺伝子座にマ
ーカー遺伝子ura4+が置換されたことを確認した。UT2と
名付けたこの欠損株を胞子形成させ、1倍体のcia1(-)分
裂酵母株の生育性を検討した。
母の四分子解析法に準じて行った。具体的には、分裂酵
母2倍体株UT2を胞子形成培地(MEAプレート等)上で27
℃、2〜3日保温させることにより、胞子形成中の2倍体
を取得した。この個体を顕微鏡観察の下で分離した。胞
子形成培地上で保温することにより得られる4胞子を再
度分離後、それぞれを栄養豊富培地(YEAプレート等)
に静置し、30℃で5〜6日保温してコロニーの出現の有無
を確認した。この方法では、遺伝子欠損が致死的でない
場合、4胞子は全て生育することが期待される。一方遺
伝子欠損が致死的である場合、4胞子のうち2胞子のみ
が生育することが期待される。cia1(-)分裂酵母株を用
いた解析の場合、図2Cに示すとおり2胞子のみの生育
であったことから、cia1遺伝子の欠損は分裂酵母の生育
に致死的であることが判明した。
ある。 実施例3:他種CIAによるcia1(-)分裂酵母株の機能相補 ベクターのみ、分裂酵母cia1 DNA、ヒトCIA DNA および
出芽酵母Asf1p DNAをそれぞれ分裂酵母2倍体株UT2に形
質導入し、UT21、UT22、UT23、UT25株をそれぞれ単離し
た。分裂酵母株に形質導入した方法は以下の通りであ
る。栄養豊富液体培地(YEL、YEAL液体培地等)で対数
増殖期まで培養した分裂酵母株を脱イオン水にて数回洗
浄および遠心後、酢酸リチウム溶液と混合した。この菌
体溶液を約1mgのプラスミドDNAまたはDNA断片、52%ポリ
エチレングリコール4000溶液と混合し、30℃で1〜2時間
保温後、43℃で15分間熱処理した。室温にて約10分放置
冷却後、遠心・脱イオン水にて洗浄し、プラスミドにコ
ードされた選択マーカーを除いたSDプレートに蒔き、30
℃で4〜6日間保温して形質転換体のコロニーを取得し
た。それぞれの形質転換体をシングル化した後、これら
の分裂酵母株をロイシン・ウラシル含有MEAプレート上
で27℃、5〜6日保温させることにより、胞子を取得し
た。形成させた胞子は蒸留脱イオン水と混合・攪拌し、
エタノールを最終濃度30%まで加えてさらに約30分間攪
拌した後、等量をそれぞれアデニンを含有する最小培地
プレート(SDプレートなど)、アデニンおよびウラシル
を含有するプレートに蒔き、30℃で5〜6日保温してコロ
ニーを出現させた。ウラシルを含有しないプレート上で
生えるコロニーの数をA、ウラシルを含有するプレート
上で生えるコロニーの数をBとすると、cia1(-)分裂酵母
株が生育可能な時、理論上A/B=0.5を与える。cia1(-)分
裂酵母株が致死的な時、A/Bの値は理論上0を与える。実
験操作上においては、通常胞子とならなかった2倍体の
微量のコンタミネーションが起こりうるため、一般にA/
B値が0.1以下の時は致死的、A/B値が0.4〜0.6の時は生
育可能と判断する。その結果、図3に示したように、分
裂酵母cia1遺伝子の欠損はヒトCIAでは置換できないこ
とが示唆された。また分裂酵母cia1遺伝子の欠損は出芽
酵母Asf1p遺伝子では機能相補されることが判明した。
明者から入手可能である。 実施例4:出芽酵母Asf1pタンパク質のヌクレオソーム
アセンブリー活性 形質転換大腸菌を用いて出芽酵母Asf1pタンパク質を調
製し、このタンパク質のヌクレオソームアセンブリー活
性をプラスミドスーパーコイリングアッセイおよびマイ
クロコッカルヌクレアーゼ切断アッセイにより評価し
た。 (1) Asf1pタンパク質の調製 出芽酵母Asf1pをコードするポリヌクレオチド(配列番
号3)をpGEX-5X-2にクローニングし、発現ベクターpGE
X-5X-2/Asf1pを構築した。この発現ベクターでE.coli B
J21(DE3)を形質転換し、20μg/mlアンピシリン含有のLB
培地で、37℃、濁度A600が約0.6となるまで培養した。
次いで、0.4mM IPTGを添加し、30℃で3時間培養し、タ
ンパク質の発現を誘導した。菌体を遠心で集め、4℃で5
分間超音波溶菌し、遠心分離(18,500 rpm、30分)の
後、その上清をglutathione-Sepharose beads(Amersha
m Pharmacia Biotech)とともに4℃で2時間インキュベ
ーションした。遠心でビーズを集め、洗浄バッファーで
3回洗浄し、20mMグルタチオンを含む洗浄バッファーで
5回溶出し、出芽酵母Asf1pタンパク質を調製した。ま
た、HeLa細胞のコアヒストンは、ハイドロキシアパタイ
トカラム(Simon & Felsenfeld, 1979)を用いて調製し
た。 (2) プラスミドスーパーコイリングアッセイ プラスミドスーパーコイリングアッセイは、文献(Fuji
i-Nakata, 1992)に記載の方法に準じて行った。すなわ
ち、0.1 pmolの環状pBluescript II SK(-)プラスミド
(3.0kbp)を、2.5ユニットのトポイソメラーゼ Iを含
むtopo Iバッファー(10mM Tris-HCl[pH 7.5], 100mM N
aCl, 3.5mM MgCl2, 0.5mM DTT, 0.1mg/mlBSA)で37℃、
30分間プレインキュベーションして弛緩させた。3pmol
のコアヒストンを、4pmolのGST-Asf1p、Asf1p欠失変異
体、またはGSTとともに、50μlのアセンブリーバッファ
ー(10mM Tris-HCl[pH 7.5], 100mM NaCl, 2mM MgCl2,
0.5mM DTT, 0.1mg/ml BSA)中で37℃、30分間プレイン
キュベーションした。図4Aのレーン1、3、5において1.
5pmolのコアヒストンを使用し、図4Aのレーン2、4、6
では3pmolのコアヒストンを使用した。次いで、サンプ
ルを0.1pmolの弛緩プラスミドと混合し、さらに37℃で1
時間インキュベーションした。等量のstop Aバッファー
(20mM EDTA[pH 8.0], 1% SDS, 0.2mg/ml proteinase
K, 0.8mg/ml tRNA)を加えて37℃で30分間インキュベー
ションすることによって反応を停止させ、フェニール−
クロロフォルムでプラスミドを抽出し、エタノール沈殿
させた。凝集したプラスミドを1.2%アガロースゲルに電
気泳動し、エチジウムブロマイドで染色して可視化し
た。 (3) マイクロコッカルヌクレアーゼ切断アッセイ マイクロコッカルヌクレアーゼ(MNase)による切断に
よって、ヌクレオソーム構造の形成を調べた。ヌクレオ
ソームアセンブリー反応は基本的に(2)と同様にして行
った。具体的には、3pmolのコアヒストンを、3.5pmolの
Asf1pタンパク質またはGSTとともに、50μlのアセンブ
リーバッファー中で37℃、30分間プレインキュベーショ
ンした。サンプルは、次いで、0.6pmolの弛緩プラスミ
ドと混合し、27℃で1時間インキュベーションした。100
mM CaCl2を3mMまで添加し、MNaseを50または200ユニッ
ト/ml添加し、37℃で1分間インキュベーションした。
等量のstop Bバッファー(20mM EDTA[pH 8.0], 1% SD
S)を添加して反応を停止させ、切断したDNAを精製後、
1.5%アガロースゲルで電気泳動し、エチジウムブロマイ
ドで染色して可視化した。 (4) 結果 結果は図4に示したとおりである。図4Aはプラスミド
スーパーコイリングアッセイの結果を示す。GST-Asf1p
およびヒストンの添加により、弛緩したプラスミドがス
ーパーコイル状に変換されたことが分かる。これはヒス
トンとDNAがヌクレオソームを形成したことにより、DNA
のトポロジーが変化したことを意味している。図4BはM
Naseアッセイの結果である。GST-Asf1pの添加によってM
Naseにより約140塩基対ごとのラダーパターンが生じて
いる。これはヌクレオソームの1単位(約146塩基対)
の大きさとほぼ一致することからAsf1pはヌクレオソー
ム形成を促進したことが分かる。これらの結果、出芽酵
母Asf1pタンパク質は、試験管内においてヒストン、ト
ポイソメラーゼ I、弛緩DNAと混合した時に単独でヌク
レオソームを形成させる活性を持つことが判明した。 実施例5:出芽酵母Asf1p遺伝子によるcia1(-)分裂酵母
株の生育相補 出芽酵母Asf1p遺伝子の段階的欠失コンストラクト(N端
側からの段階的欠失コンストラクト3種、およびC端側か
らの段階的欠失コンストラクト4種)を分裂酵母2倍体株
UT2に形質導入し、UT201-UT207株をそれぞれ単離した。
分裂酵母株に形質導入した方法は実施例3と同一であ
る。
施例3と同様にランダム胞子解析を行った。遺伝子相補
実験に使用したAsf1p遺伝子のコード領域の部位は図5
に模式的に示した。図5において、WTはAsf1p全長タン
パク質、ΔC1はASF1(Δ221-279)、ΔC2はASF1(Δ170
-279)、ΔC3はASF1(Δ135-279)、ΔC4はASF1(Δ89-
279)、ΔN1はASF1(Δ1-88)、ΔN2はASF1(Δ1-13
4)、ΔN3はASF1(Δ1-169)をそれぞれ示す。
cia1遺伝子欠損はASF1(Δ221-279)(図5中のΔC1)
またはASF1(Δ170-279)(図5中のΔC2)を形質導入
した場合には相補可能であるが、それ以外の欠失コンス
トラクトを用いた場合は相補できないことが判明した。
この実験の結果から、分裂酵母の生育にはAsf1pのC端酸
性領域は不必要であり、cia1(-)分裂酵母株の生育致死
を相補する機能ドメインは分子N端から中央領域にかけ
ての高保存領域(配列番号4の第1-169番アミノ酸配
列)に担われていることが判明した。
手可能である。 実施例6:出芽酵母Asf1pのヒストン結合ドメインの解
析 実施例4(1)の方法によって調製した出芽酵母Asf1pを用
いて、GSTプルダウンアッセイによりヒストン結合ドメ
インを解析した。
GST単独を、バインディングバッファー(24mM Hepes-KO
H[pH 7.5], 150mM KCl, 12.5mM MgCl2, 10% glycerol,
0.1% NP-40, 0.3% β-mercaptoethanol)中で、50μlの
glutathione-Sepharose beadsと共に4℃で2時間インキ
ュベーションした。バインディングバッファーで3回洗
浄した後、3.6μgのコアヒストンを添加し、4℃で2時間
インキュベーションした。ビーズを遠心で集め、バイン
ディングバッファーで3回洗浄し、SDS-PAGEサンプルバ
ッファー(15μl)をビーズに添加し、各サンプルを95
℃で3分間煮沸させ、15% SDS-PAGEに泳動し、クーマシ
ーブリリアントブルーで染色した。
タンパク質のC端酸性領域を欠いたドメインASF1(Δ17
0-279)(図6中のΔC2)が、試験管内においてヒスト
ンH3およびH4との結合に必要であることが判明した。 実施例7:出芽酵母Asf1pペプチドのヌクレオソームア
センブリー活性 実施例4(1)で調製したAsf1pタンパク質を用い、実施例
4(2)のプラスミドスーパーコイリングアッセイによっ
て、Asf1pペプチド(Asf1pのC端酸性領域を欠いたドメ
インペプチド)が、試験管内におけるヌクレオソームを
形成させる活性を有するか否かを解析した。
C2で示すAsf1pペプチドが試験管内におけるヌクレオソ
ームを形成させる活性に必要十分であることが判明し
た。 実施例8:Asf1p形質導入によるテロメアサイレンシン
グ解除活性 テロメア近傍にURA3遺伝子を挿入した出芽酵母株UCC18
(Aparicio et al., 1991)はMATa ade2 can1-100 his3
leu3 trp1 ura3-1 URA3-TELの遺伝型で表される。この
出芽酵母株に対して、出芽酵母Asf1p遺伝子およびその
部分欠失遺伝子を含むプラスミドを導入した。出芽酵母
株の形質転換については、第一に栄養豊富液体培地(YP
DA液体培地等)で対数増殖期まで培養した出芽酵母株を
脱イオン水にて数回洗浄・遠心後、酢酸リチウム溶液と
混合した。この菌体溶液を約1mgのプラスミドDNAまたは
DNA断片、熱処理サケ精子DNA、50%ポリエチレングリコ
ール3350溶液と混合した。この溶液を30℃、30分間保温
後、DMSOを加え、さらに42℃、15分間保温した。この溶
液を遠心・脱イオン水にて洗浄後、プラスミドにコード
された選択マーカーを除いた最小培地(SCプレート等)
に蒔き、30℃で3〜5日間保温して形質転換体のコロニー
を取得した。これにより、表2で示すYTC101、YTC102、
YTC201、YTC202、YTC203、YTC204、YTC205、YTC206、YT
C207の各株をそれぞれ取得した。これらの出芽酵母株を
蒸留脱イオン水にて混合し、トリプトファン非含有SC培
地、トリプトファン非含有5-FOA含有最小培地(SC培地
等)にそれぞれ等量を蒔いた後、30℃で約3日保温して
コロニーの出現の有無を検討した。
生物の染色体末端では凝縮したクロマチン構造が形成さ
れており、テロメア近傍の遺伝子はプロモーターとは無
関係に発現抑制(サイレンシング)されていることが知
られている。出芽酵母7番染色体左腕のテロメア繰り返
し領域に隣接してマーカー遺伝子URA3を挿入した出芽酵
母株UCC18を用いて、Asf1p遺伝子の強制発現株の表現型
を調べた。すなわち、出芽酵母内ではURA3遺伝子の働き
があると、Fluorootic Acid(5-FOA)は致死的な中間体
に代謝されることから、5-FOA含有プレート上では生育
することができない。一方URA3遺伝子の働きがない出芽
酵母は細胞内でウラシルを生合成できないが、外来的に
ウラシルを添加したプレート上では生育することができ
る。用いたUCC18株は、マーカー遺伝子URA3の発現がサ
イレンシングにより部分的に抑制されており、5-FOA存
在下で約21%の酵母が生育可能であることが確認されて
いる(Aparicio et al., 1991)。図8に示すように、A
sf1pの強制発現により生育可能な酵母数がベクター導入
株の酵母数に比べて減少した。またこの活性には、C端
酸性領域を欠いたドメインが必要十分であることが判明
した。この結果からAsf1pタンパク質またはAsf1pのC端
酸性領域を欠いたドメインペプチド(Asf1pペプチド)
の導入がテロメア近傍のURA3遺伝子のサイレンシングを
解除すること、すなわち細胞内においてヌクレオソーム
構造に影響を与える活性を持つことが明らかとなった。
質および部分ペプチドの各機能の関係を図9にまとめて
示した。 実施例9:Asf1p(-)出芽酵母株の遺伝子発現変動解析 野生型出芽酵母株およびAsf1p(-)出芽酵母株の遺伝子発
現解析に用いたpoly(A)+RNAは、生育に必要なアミノ
酸、塩基を含む最小栄養培地(SC等)において液体培養
後、対数増殖期にて集菌した。集菌した細胞は脱イオン
水にて数回洗浄、遠心後、グラスビーズ法にて4℃以下
で破砕し、total RNAを調製した。poly(A)+RNAについて
はOligotex-dT30 <Super>(JSR)を用いて製造者のプロ
トコールにより精製した。
株における遺伝子発現変動解析は、Yeast Gene Filter
およびYeast Gene Chipを用いて行った。すなわち、MAT
a ade2 can1-100 his3 leu3 trp1 ura3-1の遺伝型で表
記される野生型株およびAsf1p(-)出芽酵母株YTC002から
それぞれ上記の方法で調製したpoly(A)+RNAをオリゴdT
プライマーとアニール後、逆転写反応を行った。逆転写
産物については未反応基質を除去後、標識したポリヌク
レオチド集合物を用いて約12-16時間ハイブリダイゼー
ションを行った。フィルターまたはチップの洗浄後、イ
メージングプレートまたはスキャナーを用いて解析し
た。これらの方法により、表3に示す遺伝子が野生型株
に比べて20倍以上発現上昇していること、および表4に
示す遺伝子が野生型株に比べて20倍以上発現減少してい
ることを見出した。
発明によって、ヌクレオソームアセンブリー活性等を有
する分裂酵母因子cia1と、出芽酵母Asf1pの機能ドメイ
ンペプチド、これらを用いた欠失変異酵母株および/ま
たは遺伝子導入酵母株が提供される。これらの因子や酵
母株は、遺伝子探索や薬剤成分のスクリーニング系とし
て有用である。
79-1287. (2) Brown, Science 151 (1966) 417-425. (3) Ito et al., Genes Cells 2 (1997) 593-600. (4) Kornberg, Science 184 (1974) 868-871. (5) Luger et al., Nature 389 (1997) 251-260. (6) Munakata et al., Genes Cells 5 (2000) 221-233. (7) Pimpinelli et al, Trends Genet. 2 (1986) 17-2
0. (8) Simon and Felsenfeld, Nucleic Acids Res. 6 (19
79) 689-696. (9) Fujii-Nakata et al., J. Biol. Chem. 267 (1992)
20980-20986.
酵母cia1遺伝子の位置を示す。B, E, M, BsはそれぞれB
amHI, EcoRV, MluI, Bst11071の制限酵素認識部位を示
す。Bは、分裂酵母cia1、出芽酵母Asf1p、およびヒトCI
Aタンパク質のアミノ酸配列比較である。Sp; 分裂酵
母、Sc; 出芽酵母、Hs; ヒトを表す。CはBの一次構造比
較を模式的に示した図である。
ある。Aはcia1破壊コンストラクトの構成、BはUT2株と
その親株のゲノム中におけるcia1遺伝子座の構成の相違
を検出した図である。UT2株においてcia1遺伝子の1コ
ピーがura4+遺伝子に置換されたことが分かる。CはUT2
株由来の4胞子の生育の状態を示す写真像である。
解析した結果の写真像(A)と、生存率の結果を示すグ
ラフ(B)である。出芽酵母ASF1遺伝子の導入により分
裂酵母cia1遺伝子破壊による致死性が相補されたことが
分かる。
センブリー活性を解析した結果を示す電気泳動像であ
る。図4Aはプラスミドスーパーコイリングアッセイの
結果を示す。GST-Asf1pおよびヒストンの添加により、
弛緩したプラスミドがスーパーコイル状に変換されたこ
とが分かる。これはヒストンとDNAがヌクレオソームを
形成したことにより、DNAのトポロジーが変化したこと
を意味している。BはMNaseアッセイの結果である。GST-
Asf1pの添加によってMNaseにより約140塩基対ごとのラ
ダーパターンが生じている。これはヌクレオソームの1
単位(約146塩基対)の大きさとほぼ一致することからA
sf1pはヌクレオソーム形成を促進したことが分かる。
の生育相補を解析した結果であり、Aは各遺伝子導入株
の生育状態を示す写真像、BはAsf1p欠失変異の構成、C
は生存率を示すグラフである。WTはAsf1p全長タンパク
質、ΔC1はASF1(Δ221-279)、ΔC2はASF1(Δ170-27
9)、ΔC3はASF1(Δ135-279)、ΔC4はASF1(Δ89-27
9)、ΔN1はASF1(Δ1-88)、ΔN2はASF1(Δ1-134)、
ΔN3はASF1(Δ1-169)をそれぞれ示す。
析結果を示す電気泳動像である。BはAの解析に用いたAs
f1p欠失変異タンパク質の電気泳動像を示す。WTはAsf1p
全長タンパク質、ΔC1はASF1(Δ221-279)、ΔC2はASF
1(Δ170-279)、ΔC3はASF1(Δ135-279)、ΔC4はASF
1(Δ89-279)、ΔN1はASF1(Δ1-88)、ΔN2はASF1
(Δ1-134)、ΔN3はASF1(Δ1-169)をそれぞれ示す。
ンブリー活性をスーパーコイリングアッセイにより解析
した結果を示す電気泳動像である。WTはAsf1p全長タン
パク質、ΔC1はASF1(Δ221-279)、ΔC2はASF1(Δ170
-279)、ΔC3はASF1(Δ135-279)、ΔC4はASF1(Δ89-
279)、ΔN1はASF1(Δ1-88)、ΔN2はASF1(Δ1-13
4)、ΔN3はASF1(Δ1-169)をそれぞれ示す。Asf1p全
長タンパク質、ASF1(Δ221-279)またはASF1(Δ170-2
79)の添加により弛緩したプラスミドにスーパーコイル
が導入されたことが確認できる。
解除活性を解析した結果として、コロニー形成の程度を
示した写真像である。左側が5-FOA含有プレート、右側
が5-FOA非含有プレートでの生育を示す。Asf1p全長タン
パク質、ASF1(Δ221-279)またはASF1(Δ170-279)の
添加によりテロメア近傍のURA3遺伝子が発現し、生育不
全を示したことからAsf1p全長タンパク質、ASF1(Δ221
-279)、ASF1(Δ170-279)のペプチドがテロメアにお
ける遺伝子発現のサイレンシングを解除する活性を有す
ることが確認された。
要約である。WTはAsf1p全長タンパク質、ΔC1はASF1
(Δ221-279)、ΔC2はASF1(Δ170-279)、ΔC3はASF1
(Δ135-279)、ΔC4はASF1(Δ89-279)、ΔN1はASF1
(Δ1-88)、ΔN2はASF1(Δ1-134)、ΔN3はASF1(Δ1
-169)をそれぞれ示す。
Claims (18)
- 【請求項1】 配列番号2のアミノ酸配列を有する分裂
酵母因子cia1。 - 【請求項2】 配列番号2のアミノ酸配列を有する分裂
酵母因子cia1をコードする分裂酵母遺伝子DNA。 - 【請求項3】 請求項2の遺伝子DNAまたはそのmRNAか
ら単離精製もしくは合成されたポリヌクレオチド。 - 【請求項4】 配列番号1の少なくともコード領域のヌ
クレオチド配列を有する請求項3のポリヌクレオチド。 - 【請求項5】 出芽酵母因子Asf1pの機能ドメインペプ
チドであって、配列番号4の第1-169番アミノ酸配列ま
たはその一部連続配列からなるAsf1pペプチド。 - 【請求項6】 請求項5のAsf1pペプチドをコードする
ポリヌクレオチド。 - 【請求項7】 配列番号3の第1-507番ヌクレオチド配
列またはその一部連続配列からなる請求項6のポリヌク
レオチド。 - 【請求項8】 請求項1の分裂酵母因子cia1を欠損した
cia1欠損分裂酵母株。 - 【請求項9】 出芽酵母因子Asf1pの、少なくとも請求
項5のAsf1pペプチド領域を欠損したAsf1p欠損出芽酵母
株。 - 【請求項10】 出芽酵母因子Asf1pをコードするポリ
ヌクレオチドを導入したAsf1p遺伝子導入出芽酵母株。 - 【請求項11】 請求項7のポリヌクレオチドを導入し
たAsf1p遺伝子導入出芽酵母株。 - 【請求項12】 請求項8のcia1欠損分裂酵母株に、出
芽酵母因子Asf1pをコードするポリヌクレオチドを導入
したAsf1p遺伝子導入/cia1欠損分裂酵母株。 - 【請求項13】 請求項8のcia1欠損分裂酵母株に、請
求項7のポリヌクレオチドを導入したAsf1p遺伝子導入
/cia1欠損分裂酵母株。 - 【請求項14】 請求項9のAsf1p欠損出芽酵母株に、
請求項3のポリヌクレオチドを導入したcia1遺伝子導入
/Asf1p欠損出芽酵母株。 - 【請求項15】 請求項9のAsf1p欠損出芽酵母株で発
現上昇する遺伝子群。 - 【請求項16】 請求項15の遺伝子群を構成する各遺
伝子DNAまたはそれらのmRNAから単離精製もしくは合成
されたポリヌクレオチド、またはそれらの一部配列から
なるオリゴヌクレオチドの集合。 - 【請求項17】 請求項9のAsf1p欠損出芽酵母株で発
現減少する遺伝子群。 - 【請求項18】 請求項17の遺伝子群を構成する各遺
伝子DNAまたはそれらのmRNAから単離精製もしくは合成
されたポリヌクレオチドの集合、またはそれらの一部配
列からなるオリゴヌクレオチドの集合。
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JP2001401463A JP2003199574A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | ヌクレオソーム構造を制御する酵母因子とその遺伝子、並びにそれらの利用 |
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Cited By (1)
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CN114107362A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-03-01 | 江南大学 | 染色质调控因子Ahc1p在减少酿酒酵母尿素积累中的应用 |
-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001401463A patent/JP2003199574A/ja active Pending
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CN114107362A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-03-01 | 江南大学 | 染色质调控因子Ahc1p在减少酿酒酵母尿素积累中的应用 |
CN114107362B (zh) * | 2021-11-18 | 2023-07-25 | 江南大学 | 染色质调控因子Ahc1p在减少酿酒酵母尿素积累中的应用 |
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