JP2003199330A - スイッチング電源装置用制御回路及びこれを用いたスイッチング電源装置 - Google Patents
スイッチング電源装置用制御回路及びこれを用いたスイッチング電源装置Info
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Abstract
度にスイッチング電源装置を制御可能なスイッチング電
源装置用の制御回路を提供する。 【解決手段】 スイッチング電源装置の出力電圧Voに
基づき、1制御周期Tc内において、それぞれ第1のパ
ルス幅及び第1のパルス幅とは異なる第2のパルス幅の
いずれか一方のパルス幅を有する複数のスイッチング制
御信号SWを生成する。1制御周期内Tcにおいて第2
のパルス幅をもつスイッチング制御信号の出現回数を制
御することにより等価的に出力電圧精度が高められるこ
とから、クロック周波数fsを高めることなく、より高
精度にスイッチング電源装置を制御することが可能とな
る。
Description
装置用の制御回路及びこれを用いたスイッチング電源装
置に関し、さらに詳細には、スイッチング電源装置をデ
ジタル制御する制御回路及びこれを用いたスイッチング
電源装置に関する。
て、いわゆるDC/DCコンバータが知られている。代
表的なDC/DCコンバータは、スイッチング回路を用
いて直流入力を一旦交流に変換し、出力回路を用いて再
びこれを直流に変換する装置であり、これによって入力
電圧とは異なる電圧を持った直流出力を得ることができ
る。
は、制御回路によって出力電圧が検出され、これに基づ
いてスイッチング回路によるスイッチング動作が制御さ
れる。これにより、スイッチング電源装置が駆動すべき
負荷には安定した動作電圧が供給される。
源装置に用いる制御回路の一部若しくは全部をデジタル
化する試みが数多くなされている。ここで、連続的な値
を用いるアナログ制御とは異なり、離散的な値を用いる
デジタル制御においては、最小制御単位がクロック信号
の周波数(クロック周波数)に依存するため、より高精
度な制御を行うためにはクロック周波数を高く設定する
必要がある。
限界がある一方で、消費電力はクロック周波数に比例し
て増大してしまう。このため、クロック周波数を高める
ことなく、より高精度な制御が可能なスイッチング電源
装置用の制御回路が望まれている。
波数を高めることなく、より高精度にスイッチング電源
装置を制御可能なスイッチング電源装置用の制御回路及
びこれを用いたスイッチング電源装置を提供することで
ある。
スイッチング電源装置をデジタル制御するための制御回
路であって、前記スイッチング電源装置の出力電圧に基
づき、1制御周期内において、それぞれ第1のパルス幅
及び前記第1のパルス幅とは異なる第2のパルス幅のい
ずれか一方のパルス幅を有する複数のスイッチング制御
信号を生成することを特徴とする制御回路によって達成
される。
2のパルス幅をもつスイッチング制御信号の出現回数を
制御することにより等価的に出力電圧精度を高めている
ことから、クロック周波数を高めることなく、より高精
度にスイッチング電源装置を制御することが可能とな
る。
記第1のパルス幅と前記第2のパルス幅との差が、クロ
ック信号の1周期に相当する。
は、前記出力電圧を第1の精度で検出した結果に基づい
て前記第1のパルス幅を決定し、前記出力電圧を前記第
1の精度よりも細かい第2の精度で検出した結果に基づ
いて前記第2のパルス幅を有するスイッチング制御信号
の数を決定する。
は、前記出力電圧をデジタル化し、これを除算すること
により得られた商に基づいて前記第1のパルス幅を決定
し、剰余に基づいて前記第2のパルス幅を有するスイッ
チング制御信号の数を決定する。
は、1制御周期を複数の副制御周期に分割し、前記各副
制御周期において同じ内容を有する複数のスイッチング
制御信号を生成する。
ば、第2のパルス幅をもつスイッチング制御信号の最大
出現周期が短くなるので、スイッチング電源装置の出力
電圧に周期の長いリップルが生じにくくなる。
御信号に基づいてスイッチング動作を行うスイッチング
回路部と、前記スイッチング回路部からの出力電力を受
ける出力回路部と、前記出力回路部からの出力電圧に基
づき、1制御周期内において、それぞれ第1のパルス幅
及び前記第1のパルス幅とは異なる第2のパルス幅のい
ずれか一方のパルス幅を有する複数のスイッチング制御
信号を生成する制御回路部とを備えるスイッチング電源
装置によって達成される。
て説明する前に、スイッチング電源装置をデジタル制御
する場合に最小制御単位がクロック周波数に依存する様
子について、参考例を用いて説明する。
依存することを説明するためのスイッチング制御信号S
Wのタイミング図である。
場合、スイッチング電源装置の出力電圧Voは、制御回
路によって生成されるスイッチング制御信号SWのパル
ス幅によって定められる。ここで、スイッチング制御信
号SWの最小分解能Tonminは、式(1)に示すよ
うに、クロック信号(クロック周波数=fs)の1周期
に一致する。
チング制御信号SWが取りうるパルス幅の種類(Qco
unt)は式(2)に示すように制限され、これによ
り、出力電圧Voの最小制御幅△Voは、式(3)に示
すように制限される。
号の周波数fsが40MHzであり、スイッチング周期
Tswが2.5μsec(スイッチング周波数fsw=
400KHz)であり、入力電圧Vinが12Vである
とすれば、出力電圧Voの最小制御幅△Voは、0.1
2Vとなる。
制御信号SWのパルス幅は、一般に、スイッチング周期
Tswの数百倍の周期をもつ制御周期Tcごとに現在の
出力電圧Voに応じて見直され、変更される。すなわ
ち、各制御周期内においてスイッチング制御信号SWの
パルス幅は一定に制御されるので、上記の例で言えば、
出力電圧Voは、各制御周期ごとに0.12V単位で制
御されることになる。したがって、CPU用のスイッチ
ング電源装置のように出力電圧Voが例えば1Vと非常
に低い場合、出力電圧精度(△Vo/Vo)は±12%
となり、非常に精度が低くなってしまう。
て出力電圧精度(△Vo/Vo)を高めるためには、式
(3)から明らかなように、Qcountを大きくする
ことが有効である。しかしながら、Qcountを大き
くするためには、式(1)及び式(2)から明らかなよ
うに、クロック信号の周波数fsを高める必要があり、
これには種々の技術的な困難性を伴うばかりでなく、消
費電力の増大を招いてしまう。
タル制御すると最小制御幅△Voがクロック周波数に依
存するが、本発明は、実際の最小制御幅△Voを変更す
ることなく、等価的に出力電圧精度を高めるものであ
り、以下、その好ましい実施態様について詳細に説明す
る。
るスイッチング電源装置の回路図である。
イッチング電源装置は、入力電源端子1に供給される入
力電圧Vinを降圧して出力電圧Voを生成し、これを
出力電源端子2に供給する装置であり、スイッチング回
路部10と、出力回路部20と、制御回路部30とを備
えて構成される。出力電源端子2には、CPU等の直流
負荷3が接続される。以下に詳述するように、本実施態
様にかかるスイッチング電源装置は、出力電圧Voが低
いほど効果的であることから、CPUのように動作電圧
の低い負荷を駆動するためのスイッチング電源装置とし
て好適に用いることができる。
サ11と、スイッチ素子12及び13によって構成され
る。入力コンデンサ11は、入力電源端子1とグランド
との間に接続されており、入力電圧Vinを安定化させ
る役割を果たす。また、スイッチ素子12は、入力コン
デンサ11と出力回路部20との間に接続されており、
スイッチ素子13は、スイッチ素子12と出力回路部2
0の接続点とグランドとの間に接続されている。これら
スイッチ素子12及び13は、制御回路部30による制
御のもと所定のデッドタイムを介して交互にオン状態と
なる。
出力コンデンサ22によって構成される。出力リアクト
ル21は、スイッチング回路部10と出力電源端子2と
の間に接続されており、出力コンデンサ22は、出力電
源端子2とグランドとの間に接続されている。
6と、ラッチ回路32と、カウンタ33、35と、パル
ス幅制御回路34と、タイミング制御回路37と、ドラ
イバ38とを備える。特に限定されるものではないが、
制御回路部30を構成する各要素のうち、少なくともラ
ッチ回路32、カウンタ33、35、パルス幅制御回路
34、コンパレータ36、タイミング制御回路37につ
いては、アナログ信号を取り扱わず、また、大きなドラ
イブ能力を必要としないことから、これらを1つの半導
体チップ上に集積することが好ましい。
信号CLK0を受け、これに基づいてタイミング信号C
LK1、CLK2及びCLK3を生成する回路である。
本実施態様においては、タイミング信号CLK1の周波
数は基本クロック信号CLK0の周波数fsに一致し、
タイミング信号CLK2の周波数はスイッチング周波数
fswに一致し、タイミング信号CLK3の周波数は制
御周波数fcに一致する。したがって、本明細書におい
ては、タイミング信号CLK1の1周期(1/fs)を
クロック周期(Ts)と呼ぶことがあり、タイミング信
号CLK2の1周期(1/fsw)をスイッチング周期
(Tsw)と呼ぶことがあり、タイミング信号CLK3
の1周期(1/fc)を制御周期(Tc)と呼ぶことが
ある。
0内の基本クロックとして用いられる信号であり、スイ
ッチング周波数fswよりも十分に高く設定する必要が
ある。また、スイッチング周期Tsw(=1/fsw)
とはスイッチング回路部10に含まれるスイッチ素子1
2、13の動作周期である。また、制御周期Tc(=1
/fc)とは、出力電圧Voに基づいて制御内容を見直
し、変更する周期である。特に限定されるものではない
が、fs=100×fswfsw=300×fc程度に
設定することが好ましい。より具体的には、タイミング
信号CLK1、CLK2及びCLK3の周波数を、それ
ぞれ40MHz、400KHz及び1.33KHz程度
に設定することが好ましい。この場合、クロック周期T
s、スイッチング周期Tsw及び制御周期Tcは、それ
ぞれ25nsec、2.5μsec及び750μsec
となる。
及び非反転入力端子(+)を有し、反転入力端子(−)
には出力電圧Voの目標値である基準電圧Vrefが供
給されており、非反転入力端子(+)は出力電源端子2
に接続されることにより出力電圧Voが供給されてい
る。したがって、コンパレータ31は、現在の出力電圧
Voが目標値である基準電圧Vrefよりも高くなると
その出力信号S1をハイレベル(1)とし、逆に、現在
の出力電圧Voが目標値である基準電圧Vrefよりも
低くなるとその出力をローレベル(0)とする。
型(D型)のラッチ回路であり、データ入力端子
(D)、クロック入力端子(C)及びデータ出力端子
(Q)を備えている。データ入力端子(D)にはコンパ
レータ31からの出力信号S1が供給され、クロック入
力端子(C)にはタイミング制御回路37により生成さ
れるタイミング信号CLK1が供給されている。ラッチ
回路32の動作は、通常のデータラッチ型のラッチ回路
と同様であり、クロック入力端子(C)に供給されるタ
イミング信号CLK1が活性化したタイミングにおいて
データ入力端子(D)に供給される出力信号S1の論理
レベルをラッチし、データ出力端子(Q)より出力する
出力信号S2を当該論理レベルとする。
T)、クロック入力端子(C)、リセット端子(R)及
びデータ出力端子(Q)を備えており、カウント端子
(COUNT)にはラッチ回路32からの出力信号S2
が供給され、クロック入力端子(C)及びリセット端子
(R)には、タイミング制御回路37により生成される
タイミング信号CLK1及びCLK3がそれぞれ供給さ
れている。カウンタ33は、クロック入力端子(C)に
供給されるタイミング信号CLK1が活性化したタイミ
ングにおいてカウント端子(COUNT)に供給される
出力信号S2の論理レベルがハイレベルであればカウン
トアップ、すなわち内部レジスタ(図示せず)のインク
リメントを行い、そのカウント値を出力信号S3として
データ出力端子(Q)より出力する。また、カウンタ3
3は、リセット端子(R)供給されるタイミング信号C
LK3が活性化すると、カウント値をゼロにリセットす
る。
CLK3の周波数がそれぞれ40MHz及び1.33K
Hzであるとすれば、出力信号S3(カウント値)は0
〜30000の値をとることになる。
ある。
は、除算器41と、商レジスタ42と、剰余レジスタ4
3と、補助レジスタ44と、マルチプレクサ45と、調
整回路46とを備える。
号S3(カウント値)を受け、タイミング信号CLK3
が活性化したタイミングにおいてこれをスイッチング周
波数fswと制御周波数fcとの比(fsw/fc)で
除算する回路であり、得られた商は商レジスタ42に格
納され、剰余は剰余レジスタ43に格納される。
LK2及びCLK3の周波数がそれぞれ40MHz、4
00KHz及び1.33KHzであるとすれば、除算器
41は出力信号S3(カウント値)を300で除算する
ことになり、その商は0〜100の値をとり、剰余は0
〜299の値をとることになる。
納されている値に「1」を加算した値が格納されるレジ
スタである。
基づいて、商レジスタ42に格納されている値及び補助
レジスタ44に格納されている値のいずれか一方を選択
する回路であり、選択された値は出力信号S4としてコ
ンパレータ36に供給される。本実施態様においては、
選択信号SELの論理レベルが「0」であれば商レジス
タ42に格納されている値が選択され、選択信号SEL
の論理レベルが「1」であれば補助レジスタ44に格納
されている値が選択される。
された値に基づいて、選択信号SELを生成する回路で
あり、その動作の詳細は次の通りである。
ミング制御回路37により生成されるタイミング信号C
LK2及びCLK3が供給されており、調整回路46
は、タイミング信号CLK3が活性化する度に、剰余レ
ジスタ43に格納された値を参照し、その値並びにタイ
ミング信号CLK2に基づいて、当該制御周期内の各ス
イッチング周期における選択信号SELの論理レベルを
決定すす。具体的には、参照された剰余レジスタ43内
の値をmとすれば、当該制御期間内において、合計mス
イッチング周期分の期間は選択信号SELの論理レベル
を「1」とし、その他の期間は選択信号SELの論理レ
ベルを「0」とする。
力信号S3(カウント値)をスイッチング周波数fsw
と制御周波数fcとの比(fsw/fc)で除算した剰
余が格納されるので、かかる剰余が最大値((fsw/
fc)−1)である場合には、当該制御周期内の1スイ
ッチング周期においてのみ選択信号SELの論理レベル
が「0」となり、その他の期間((fsw/fc)−
2)×Tsw)においては選択信号SELの論理レベル
は常に「1」となる。一方、かかる剰余が「0」である
場合には、当該制御周期内の全てのスイッチング周期に
おいて選択信号SELの論理レベルが「0」となる。
「1」とする期間は、当該制御周期内においてできる限
り分散させることが好ましい。例えば、剰余レジスタ4
3に格納されている値がfsw/2fc(上述した例で
は150となる)である場合には、1スイッチング周期
ごとに選択信号SELの論理レベルを交互に「0」又は
「1」とすればよい。同様に、剰余レジスタ43に格納
されている値がfsw/3fc(上述した例では100
となる)である場合には、2スイッチング周期おきに選
択信号SELの論理レベルを「1」とし、他の期間は選
択信号SELの論理レベルを「0」とすればよい。さら
に同様に、剰余レジスタ43に格納されている値が2f
sw/3fc(上述した例では200となる)である場
合には、2スイッチング周期おきに選択信号SELの論
理レベルを「0」とし、他の期間は選択信号SELの論
理レベルを「1」とすればよい。
入力端子(C)、リセット端子(R)及びデータ出力端
子(Q)を備えており、クロック入力端子(C)及びリ
セット端子(R)には、タイミング制御回路37により
生成されるタイミング信号CLK1及びCLK2がそれ
ぞれ供給されている。カウンタ35は、クロック入力端
子(C)に供給されるタイミング信号CLK1が活性化
する度に、内部レジスタ(図示せず)のインクリメント
を行い、そのカウント値を出力信号S5としてデータ出
力端子(Q)より出力する。また、カウンタ35は、リ
セット端子(R)供給されるタイミング信号CLK2が
活性化すると、カウント値をゼロにリセットする。
CLK2の周波数がそれぞれ40MHz及び400KH
zであるとすれば、出力信号S5(カウント値)は0〜
100の値をとることになる。
及び非反転入力端子(+)を有し、反転入力端子(−)
にはカウンタ35より供給される出力信号S5(カウン
ト値)が供給され、非反転入力端子(+)にはパルス幅
制御回路34より供給される出力信号S4(カウント
値)が供給されている。したがって、コンパレータ36
は、出力信号S4が示す値の方が出力信号S5が示す値
以上である場合にはその出力であるスイッチング制御信
号SWをハイレベル(1)とし、逆に、出力信号S4が
示す値の方が出力信号S5が示す値よりも小さい場合に
はその出力であるスイッチング制御信号SWをローレベ
ル(0)とする。
子を模式的に示すタイミング図である。図4では、コン
パレータ36による比較の様子をアナログ的に示してい
るが、コンパレータ36はデジタル信号である出力信号
S4と出力信号S5を比較するデジタル回路であり、実
際にはデジタル的にこれらの比較が行われる。
である出力信号S5は、タイミング信号CLK1に応答
してその値が段階的に増大するとともに、タイミング信
号CLK2に応答してリセットされることから、出力信
号S5の値の変化をアナログ的に示すと、図4に示すよ
うにのこぎり波形となる。また、パルス幅制御回路34
の出力である出力信号S4は、商レジスタ42に格納さ
れている値及び補助レジスタ44に格納されている値
(商+1)のいずれか一方であり、これが出力信号S5
の値以上となる期間によってスイッチング制御信号SW
のパルス幅が定められることから、スイッチング制御信
号SWのパルス幅は、商レジスタ42に格納されている
値により定められる幅(第1のパルス幅)及び補助レジ
スタ44に格納されている値(商+1)により定められ
る幅(第2のパルス幅)のいずれかとなる。
との差は、クロック信号CLK1の周波数fsにより規
定される最小制御幅であり、クロック周期Tsに一致す
る。また、第2のパルス幅をもつスイッチング制御信号
SWの出現回数は、剰余レジスタ43に格納された値と
一致する。
御信号SWがハイレベルとなっている期間においてスイ
ッチ素子12をオンさせるとともに、スイッチング制御
信号SWがローレベルとなっている期間においてスイッ
チ素子13をオンさせる。但し、これらスイッチ素子1
2、13が同時にオンしないよう、所定のデッドタイム
が挿入される。
制御回路部30による制御のもと、出力電圧Voが基準
電圧Vrefに一致するようにスイッチング動作を行
う。この場合、1制御周期におけるスイッチング制御信
号SWのパルス幅は固定ではなく、剰余レジスタ43に
格納された値に基づいて最小制御幅の変更が加えられる
ことから、等価的に出力電圧精度が高められる。
ルス幅をもつスイッチング制御信号SWが出現する回数
は、0〜(fsw/fc)−1であるから、1制御周期
における出力電圧Voの最小制御幅△Vo’は、次式に
よって表すことができる。
LK3の周波数がそれぞれ40MHz、400KHz及
び1.33KHzであり、入力電圧Vinが12Vであ
るとすれば、1制御周期における出力電圧Voの最小制
御幅△Vo’は0.0004Vとなり、非常に高い精度
を得ることが可能となる。
力電圧Voの最小制御幅△Voはあくまでタイミング信
号CLK1の周波数に依存し、上記の例では0.12V
となる。しかしながら、一般的なスイッチング電源装置
においては、各制御周期内においてスイッチング制御信
号SWのパルス幅は一定に制御されることから、1スイ
ッチング周期における出力電圧Voの最小制御幅△Vo
は、そのまま1制御周期における出力電圧Voの最小制
御幅△Vo’に相当する。一方、スイッチング電源装置
の実際の制御においては、主に、1制御周期における出
力電圧Voの最小制御幅△Vo’によって実際の出力電
圧精度が決まることから、本実施態様にかかるスイッチ
ング電源装置においては、非常に高い出力電圧を得るこ
とができる。
ジタル制御されるスイッチング電源装置において、1制
御周期内においてスイッチング制御信号SWのパルス幅
を微調整していることから、クロック周波数を高めるこ
となく、非常に高い出力電圧精度を得ることが可能とな
る。したがって、CPUのように動作電圧が低い直流負
荷3を駆動するためのスイッチング電源装置として特に
好適である。
かかるスイッチング電源装置の回路図である。
イッチング電源装置は、図1に示した制御回路部30内
のコンパレータ31、ラッチ回路32及びカウンタ33
が削除されて代わりにA/Dコンバータ51及びローパ
スフィルタ52が備えられ、さらに、タイミング制御回
路37がタイミング信号CLK4を生成している点にお
いて、図1に示したスイッチング電源装置と相違してい
る。その他の点については図1に示したスイッチング電
源装置と同一であるので、重複する説明は省略する。
に接続されることにより出力電圧Voが供給され、タイ
ミング信号CLK4が活性化する度に、出力電圧Voを
デジタル値に変換する。ここで、タイミング信号CLK
4の周波数としては、少なくとも制御周波数fcよりも
高い必要があり、制御周波数fcの数十倍から数百倍に
設定することが好ましく、スイッチング周波数fswよ
りも高く設定することが特に好ましい。また、ローパス
フィルタ52は、A/Dコンバータ51より供給される
デジタル値を平均化する回路である。図5に示すよう
に、ローパスフィルタ52により平均化されたデジタル
値は、出力信号S3として用いられ、図1に示したスイ
ッチング電源装置と同様、パルス幅制御回路34に供給
される。
装置によれば、タイミング信号CLK4の周波数をある
程度高く設定することによって、出力電圧Voのより正
確な監視を行うことができる。
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
(Nは、fsw/fcの整数分の1)の周期を副制御周
期Tcsubと定義することにより、1制御周期Tc内
に複数の副制御周期Tcsubを設け、各副制御周期T
csubおいて同じ内容のスイッチング制御信号SWの
パルス幅制御を繰り返し行っても構わない。この場合
も、出力電圧Voの監視結果に基づき、1副制御周期T
csub内に含まれるN個のスイッチング制御信号SW
のそれぞれが第1のパルス幅または第2のパルス幅に制
御される。このような方法によれば、上記実施態様にか
かるスイッチング電源装置ほど高い出力電圧精度は得ら
れないものの、第2のパルス幅をもつスイッチング制御
信号SWの最大出現周期が短くなるので、出力回路部2
0を構成する出力リアクトル21及び出力コンデンサ2
2によるフィルタリングが容易になると言う利点を有し
ている。
よって、剰余レジスタ43に格納されている値をさらに
fsw/(fc×N)で除算し、得られた商並びにタイ
ミング信号CLK2に基づき、当該副制御周期内の各ス
イッチング周期における選択信号SELの論理レベルを
決定すればよい。具体的には、得られた商をm’とすれ
ば、当該副制御期間内において、合計m’スイッチング
周期分の期間は選択信号SELの論理レベルを「1」と
し、その他の期間は選択信号SELの論理レベルを
「0」とし、このような処理を当該制御期間内の全ての
副制御周期において行えばよい。
グ電源装置においては、スイッチング回路部10として
いわゆるバックコンバータを用いているが、本発明はこ
れに限定されることなく、他のスイッチング回路を用い
たスイッチング電源装置に適用することも可能である。
ング電源装置においては、スイッチング回路部10と出
力回路部20とが絶縁されていないが、本発明はこれに
限定されることなく、トランスを用いて絶縁したタイプ
のスイッチング電源装置に適用することも可能である。
においては、タイミング信号CLK直流負荷3に応答し
てカウンタ33のカウント値をリセットしているが、こ
れを直ちにリセットすることなく複数の制御周期に関わ
るカウント値を保存し、その移動平均値を出力信号S3
として用いても構わない。
ング電源装置においては、除算器41を用いて出力信号
S3を除算しているが、単に、出力信号S3の上位数ビ
ットを商レジスタ42に格納し、残りの下位数ビットを
剰余レジスタ43に格納しても構わない。
クロック周波数を高めることなく、簡単な方法によって
高い出力電圧精度を得ることが可能となる。したがっ
て、本発明は、CPUのように動作電圧が低い負荷を駆
動するためのスイッチング電源装置への適用が特に好適
である。
を説明するためのスイッチング制御信号SWのタイミン
グ図である。
グ電源装置の回路図である。
示すタイミング図である。
チング電源装置の回路図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 スイッチング電源装置をデジタル制御す
るための制御回路であって、前記スイッチング電源装置
の出力電圧に基づき、1制御周期内において、それぞれ
第1のパルス幅及び前記第1のパルス幅とは異なる第2
のパルス幅のいずれか一方のパルス幅を有する複数のス
イッチング制御信号を生成することを特徴とする制御回
路。 - 【請求項2】 前記第1のパルス幅と前記第2のパルス
幅との差が、クロック信号の1周期に相当することを特
徴とする請求項1に記載の制御回路。 - 【請求項3】 前記出力電圧を第1の精度で検出した結
果に基づいて前記第1のパルス幅を決定し、前記出力電
圧を前記第1の精度よりも細かい第2の精度で検出した
結果に基づいて前記第2のパルス幅を有するスイッチン
グ制御信号の数を決定することを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の制御回路。 - 【請求項4】 前記出力電圧をデジタル化し、これを除
算することにより得られた商に基づいて前記第1のパル
ス幅を決定し、剰余に基づいて前記第2のパルス幅を有
するスイッチング制御信号の数を決定することを特徴と
する請求項3に記載の制御回路。 - 【請求項5】 1制御周期を複数の副制御周期に分割
し、前記各副制御周期において同じ内容を有する複数の
スイッチング制御信号を生成することを特徴とする請求
項1乃至4のいずれか1項に記載の制御回路。 - 【請求項6】 スイッチング制御信号に基づいてスイッ
チング動作を行うスイッチング回路部と、前記スイッチ
ング回路部からの出力電力を受ける出力回路部と、前記
出力回路部からの出力電圧に基づき、1制御周期内にお
いて、それぞれ第1のパルス幅及び前記第1のパルス幅
とは異なる第2のパルス幅のいずれか一方のパルス幅を
有する複数のスイッチング制御信号を生成する制御回路
部とを備えるスイッチング電源装置。
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