JP2003189357A - 移動通信端末及び移動通信端末の制御方法 - Google Patents

移動通信端末及び移動通信端末の制御方法

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JP2003189357A
JP2003189357A JP2001381591A JP2001381591A JP2003189357A JP 2003189357 A JP2003189357 A JP 2003189357A JP 2001381591 A JP2001381591 A JP 2001381591A JP 2001381591 A JP2001381591 A JP 2001381591A JP 2003189357 A JP2003189357 A JP 2003189357A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子バリュー情報の不正使用を防止でき、且
つ、電子バリュー情報を使用させたくないユーザが端末
を変更する場合でもそのユーザによる使用を抑止し得る
移動通信端末および移動通信端末の制御方法を提供する
こと。 【解決手段】 基地局との間で通信信号の送受信を行う
移動通信端末1において、通信端末本体に着脱可能であ
り、加入者情報が格納されたUIM12と、電子バリュ
ー情報を利用するアプリケーションが格納されたアプリ
ケーション管理部24と、を備え、UIM12は、アプ
リケーションの利用可否に関する利用可否情報を格納
し、UIMの利用可否情報がアプリケーションを利用で
きる旨を示す場合は、そのアプリケーションは実行可能
な状態になっている。一方、UIMの利用可否情報がア
プリケーションを利用できない旨を示す場合は、そのア
プリケーションは実行できない状態になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話やPHS
等の移動通信端末及びその制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、移動通信端末に関する技術は急速
に発展しており、ユーザの利便性を向上させるべく端末
に様々な機能を持たせる試みがなされている。このよう
な試みの一例としては、電子定期券やコンサートチケッ
ト等の金銭的・経済的価値を有する電子バリュー情報を
移動通信端末に格納することが挙げられる。このような
電子バリュー情報を利用することで、ユーザは、移動通
信端末を定期券、コンサートチケット、或いは、クレジ
ットカード等の代わりに使用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような移動通信端末には、次のような問題があった。す
なわち、電子バリュー情報を格納した移動通信端末はク
レジットカード等の代わりになって便利である一方、電
子バリュー情報の不正使用による損害発生も起こり得
る。不正使用の形態としては、他人の移動通信端末を盗
んで電子バリュー情報を悪用する場合や、何らかの理由
でサービス提供事業者が電子バリュー情報を利用させた
くない不正ユーザによって電子バリュー情報が使用され
るという場合等が考えられる。前者の盗用による電子バ
リュー情報の使用は、移動通信端末の真のユーザに損害
を与え、後者の不正ユーザによる電子バリュー情報の使
用は、電子バリュー情報を利用したアプリケーションの
サービス提供事業者に損害を与えかねない。このような
理由により、本発明者らは、このような電子バリュー情
報の不正使用を防止する必要性を重視した。
【0004】また、例えば電子バリュー情報を利用する
アプリケーションの使用をサービス提供事業者に禁じら
れたユーザが、移動通信端末を買い換える等の手段によ
って新たにアプリケーションの使用許諾を得てしまうこ
とも考えられる。このような事態を放置しては、不正ユ
ーザによる使用を招来しかねない。
【0005】本発明は、このような背景の下でなされた
ものであり、電子バリュー情報の不正使用を防止でき、
且つ、電子バリュー情報を使用させたくないユーザが端
末を変更する場合でもそのユーザによる使用を抑止し得
る移動通信端末および移動通信端末の制御方法を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記課題を解決す
るために、本発明は、基地局との間で通信信号の送受信
を行う移動通信端末において、通信端末本体に着脱可能
であり、加入者情報が格納されたUIMと、電子バリュ
ー情報を利用するアプリケーションが格納されたアプリ
ケーション管理部と、を備え、前記UIMは、前記アプ
リケーションの利用可否に関する利用可否情報を格納
し、前記UIMの前記利用可否情報が前記アプリケーシ
ョンを利用できる旨を示す場合、そのアプリケーション
は実行可能な状態になっており、前記UIMの前記利用
可否情報が前記アプリケーションを利用できない旨を示
す場合、そのアプリケーションは実行できない状態にな
っていることを特徴とする。
【0007】本発明に係る移動通信端末によれば、電子
バリュー情報に関するアプリケーションを利用できるか
否かを示す利用可否情報がUIMに格納されており、こ
の利用可否情報を、アプリケーションが利用できない旨
を示すように設定することで、電子バリュー情報の不正
使用を防止できる。また、UIMには、通話等の移動通
信端末の基本動作に必要な加入者情報が格納されてお
り、移動通信端末の筐体を変更する場合は、このUIM
を新たな移動通信端末に装着することで変更前の加入者
情報を引き続き利用できる。そして、本発明では、この
ようなUIMに上記の利用可否情報が格納されているた
め、アプリケーションを実行できない状態に設定された
ユーザがUIMを他の移動通信端末に装着した場合で
も、依然としてそのアプリケーションは実行できないま
まとなっている。
【0008】また、本発明に係る他の移動通信端末は、
基地局との間で通信信号の送受信を行う移動通信端末に
おいて、通信端末本体に着脱可能であり、加入者情報が
格納されたUIMと、電子バリュー情報を利用するアプ
リケーションが格納されたアプリケーション管理部と、
を備え、前記UIMは、前記アプリケーションの利用可
否に関する利用可否情報を格納し、前記UIMの前記利
用可否情報が前記アプリケーションを利用できる旨を示
す場合、前記アプリケーション管理部は、そのアプリケ
ーションに対応した前記電子バリュー情報を外部へ出力
可能な状態となっており、前記UIMの前記利用可否情
報が前記アプリケーションを利用できない旨を示す場
合、前記アプリケーション管理部は、そのアプリケーシ
ョンに対応した前記電子バリュー情報を外部へ出力でき
ない状態となっていることを特徴とする。
【0009】本発明に係る移動通信端末によれば、電子
バリュー情報に関するアプリケーションを利用できるか
否かを示す利用可否情報がUIMに格納されており、こ
の利用可否情報を、アプリケーションが利用できない旨
を示すように設定することで、電子バリュー情報の不正
使用を防止できる。また、UIMには、通話等の移動通
信端末の基本動作に必要な加入者情報が格納されてお
り、移動通信端末の筐体を変更する場合は、このUIM
を新たな移動通信端末に装着することで変更前の加入者
情報を引き続き利用できる。そして、本発明では、この
ようなUIMに上記の利用可否情報が格納されているた
め、電子バリュー情報を出力できない状態に設定された
ユーザがUIMを他の移動通信端末に装着した場合で
も、依然として電子バリュー情報は出力できないままで
ある。
【0010】さらに、このような移動通信端末におい
て、外部から前記電子バリュー情報の取得要求があった
場合に、前記アプリケーション管理部は、前記UIMに
対してそのアプリケーションの前記利用可否情報を問い
合わせ、前記利用可否情報が前記アプリケーションを利
用できる旨を示す場合は、そのアプリケーションに対応
した前記電子バリュー情報を出力し、前記利用可否情報
が前記アプリケーションを利用できない旨を示す場合
は、そのアプリケーションに対応した前記電子バリュー
情報を出力しないようにしてもよい。
【0011】これにより、外部から電子バリュー情報の
取得要求があった場合に、ユーザは、利用が許可されて
いるアプリケーションについては電子バリュー情報を利
用できるものの、利用が許可されていないアプリケーシ
ョンについては電子バリュー情報を利用することができ
ない。
【0012】また、上記本発明の各移動通信端末におい
て、前記アプリケーション管理部には、複数の前記アプ
リケーションが格納されており、前記UIMは、前記複
数のアプリケーションそれぞれの前記利用可否情報を管
理することが好ましい。この場合、複数のアプリケーシ
ョンについてそれぞれ別個に、使用を認めるかどうかを
管理することができる。
【0013】さらに、本発明の移動通信端末において、
基地局を経由して受信する指示信号に基づいて、前記U
IMに格納された前記利用可否情報は、前記アプリケー
ションを利用できる旨の情報、或いは、前記アプリケー
ションを利用できない旨の情報とされるように構成する
ことが好適である。
【0014】このように構成することで、移動通信端末
の外部の例えばアプリケーションを提供するサービス提
供事業者がある移動通信端末の利用可否情報を変更した
い場合に、基地局を経由してその移動通信端末に指示信
号を送信することで、所望の利用可否情報に変更するこ
とができる。
【0015】(2)本発明に係る移動通信端末の制御方
法は、基地局との間で通信信号の送受信を行う移動通信
端末の制御方法において、前記移動通信端末は、通信端
末本体に着脱可能であり、加入者情報が格納されたUI
Mと、電子バリュー情報を利用するアプリケーションが
格納されたアプリケーション管理部と、を備え、前記U
IMは、前記アプリケーションの利用可否に関する利用
可否情報を格納しており、前記アプリケーション管理部
が、前記電子バリュー情報の取得要求を外部から取得す
るステップと、前記アプリケーション管理部が、前記U
IMに対してそのアプリケーションの前記利用可否情報
を問い合わせるステップと、前記アプリケーション管理
部は、前記利用可否情報が前記アプリケーションを利用
できる旨を示す場合は、そのアプリケーションに対応し
た前記電子バリュー情報を出力し、一方、前記利用可否
情報が前記アプリケーションを利用できない旨を示す場
合は、そのアプリケーションに対応した前記電子バリュ
ー情報を出力しないステップと、を含むことを特徴とす
る。
【0016】本発明に係る移動通信端末の制御方法によ
れば、電子バリュー情報の取得要求を外部から取得した
場合に、UIMの利用可否情報がアプリケーションを利
用できる旨を示す場合にのみ電子バリュー情報が出力さ
れる。このため、利用可否情報を、アプリケーションが
利用できない旨を示すように設定することで、電子バリ
ュー情報の不正使用を防止できる。また、UIMには、
通話等の移動通信端末の基本動作に必要な加入者情報が
格納されており、移動通信端末の筐体を変更する場合
は、このUIMを新たな移動通信端末に装着することで
変更前の加入者情報を引き続き利用できる。そして、本
発明では、このようなUIMに上記の利用可否情報が格
納されているため、電子バリュー情報を出力できない状
態に設定されたユーザがUIMを他の移動通信端末に装
着した場合でも、依然として電子バリュー情報は出力で
きないままである。
【0017】また、本発明に係る他の移動通信端末の制
御方法は、基地局との間で通信信号の送受信を行う移動
通信端末の制御方法において、前記移動通信端末は、通
信端末本体に着脱可能であり、加入者情報が格納された
UIMと、電子バリュー情報を利用するアプリケーショ
ンが格納されたアプリケーション管理部と、を備え、前
記UIMは、前記アプリケーションの利用可否に関する
利用可否情報を格納しており、前記アプリケーション管
理部が、前記アプリケーションの実行要求を外部から取
得するステップと、前記アプリケーション管理部が、前
記実行要求がなされたアプリケーションの前記利用可否
情報を前記UIMに対して問い合わせるステップと、前
記アプリケーション管理部は、前記利用可否情報が前記
アプリケーションを利用できる旨を示す場合は、そのア
プリケーションを実行させ、一方、前記利用可否情報が
前記アプリケーションを利用できない旨を示す場合は、
そのアプリケーションを実行しないステップと、を含む
ことを特徴とする。
【0018】本発明に係る移動通信端末の制御方法によ
れば、電子バリュー情報の取得要求を外部から取得した
場合に、UIMの利用可否情報がアプリケーションを利
用できる旨を示す場合にのみアプリケーションが実行さ
れる。このため、利用可否情報を、アプリケーションが
利用できない旨を示すように設定することで、電子バリ
ュー情報の不正使用を防止できる。また、UIMには、
通話等の移動通信端末の基本動作に必要な加入者情報が
格納されており、移動通信端末の筐体を変更する場合
は、このUIMを新たな移動通信端末に装着することで
変更前の加入者情報を引き続き利用できる。そして、本
発明では、このようなUIMに上記の利用可否情報が格
納されているため、アプリケーションを実行できない状
態に設定されたユーザがUIMを他の移動通信端末に装
着した場合でも、依然としてアプリケーションは実行で
きないままである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る移動通信端末及び移動通信端末の制御方法の好
適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素に
は同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略す
る。
【0020】[第1実施形態]図1は、本実施形態の移
動通信端末1を示す概略構成図であり、図2は、この移
動通信端末1の斜視図である。移動通信端末1は、図示
を省略する基地局との間で通信信号の送受信を行うもの
であって、金銭的・経済的価値を有する電子バリューを
扱うアプリケーションも実行できるように構成されてい
る。
【0021】移動通信端末1には、携帯電話としての基
本機能を実行するためのOS(Operating System)と、
電子バリュー情報を利用するアプリケーションを実行さ
せるためのOSとが記憶されている。前者の基本機能に
関するOSはメモリ11に記憶され、後者のアプリケー
ションに関するOSはメモリ21に記憶されている。ま
た、移動通信端末1の筐体には、電気的に接続された2
つのICチップが内蔵されており、メモリ11は第1の
ICチップ10に搭載され、メモリ21は第2のICチ
ップ20に搭載されている。第1のICチップ10に
は、メモリ11の他、無線部15及び画像処理部16等
が搭載されている。また、第1のICチップ10には、
発信先の電話番号やメールメッセージ等の各種情報を入
力するための入力部30、通話相手の音声等を出力する
ためのスピーカ40、及び、自分の声を入力するための
マイクロホン50等が電気的に接続されている。
【0022】移動通信端末1には、加入者情報が格納さ
れたUIM(User IdentificationModule)12が内蔵
されている。UIM12は、移動通信端末1の本体に対
して着脱可能とされており、本実施形態では、本体側部
のスロットから挿入できるように構成されている。移動
通信端末1へ装着されたUIM12は、第1のICチッ
プ10と情報通信可能に接続される。
【0023】UIM12には、加入者の電話番号や認証
手続に利用する暗証番号等の加入者情報及び上記アプリ
ケーションの利用可否に関する利用可否情報が格納され
た加入者情報メモリ13と、UIM12の制御を統括す
る制御部14と、が備えられている。認証手続に利用す
る暗証番号は、一般的にPIN(Personal Identificat
ion Number)と称されるものである。UIM12は、ユ
ーザが正しいPINを入力して認証されることで、加入
者情報メモリ13内の情報を利用できる状態になる。
【0024】無線部15は、アンテナ70との間で信号
の送受信を行うと共に、通話を確立するために、信号の
変復調、マイクロホン50から入力された音声信号の符
号化、スピーカ40から音声を出力させるための受信信
号の複合化等、公知の様々な機能を実現する。画像処理
部16は、メモリ11のOSの指示に従ってディスプレ
イ60の表示画面を制御する。
【0025】第1のICチップ10のメモリ11には、
第2ICチップ制御部17が設けられている。第2IC
チップ制御部17は、第2のICチップ20の動作を制
御するものである。一方、第2のICチップ20のメモ
リ21には、アプリケーション管理部24が設けられて
いる。アプリケーション管理部24には、上記の電子バ
リュー情報を利用する1又は複数のアプリケーションが
格納される。このようなアプリケーションは、移動通信
端末1がユーザに受け渡される前にインストールしてお
いてもよいし、インターネット等を利用してユーザ自ら
がインストールしてもよい。本実施形態では、電子バリ
ューとして映画チケットを利用したアプリケーション
1、コンサートチケットを利用したアプリケーション
2、及び電子定期券を利用したアプリケーション3の3
種類が格納されているものとする。
【0026】すでに簡単に述べたが、UIM12の加入
者情報メモリ13には、このような各アプリケーション
を利用できるか否かを示す利用可否情報が格納されてい
る。図3は、加入者情報メモリ13に格納された利用可
否情報を示すデータテーブルである。アプリケーション
1および3の利用可否情報は“Active”となって
おり、これらのアプリケーションを利用できる旨が示さ
れている。一方、アプリケーション2の利用可否情報は
“Non−Active”となっており、このアプリケ
ーションを利用できない旨が示されている。そして、利
用可否情報が“Non−Active”となっているア
プリケーションは実行することができず、“Activ
e”となっているアプリケーションは実行できるよう
に、移動通信端末1が構成されている。
【0027】利用可否情報は、例えばアプリケーション
を提供するサービス提供事業者から基地局を通じて移動
通信端末1に送信される指示信号によって、“Acti
ve”から“Non−Active”に、又は、“No
n−Active”から“Active”に切り換えら
れる。詳しくは、サービス提供業者から発信された例え
ば“Active”から“Non−Active”へ変
更させる指示信号は、アンテナ70及び無線部15を経
由して第2ICチップ制御部17に到達する。該信号を
受信した第2ICチップ制御部17は、UIM12の制
御部14にアクセスし、加入者情報メモリ13に格納さ
れた利用可否情報を“Active”から“Non−A
ctive”へ変更させる。
【0028】尚、利用可否情報の“Active”から
“Non−Active”への変更は、例えば、移動通
信端末を紛失したり、盗難された場合に、ユーザがアプ
リケーションのサービス提供事業者等にその旨を連絡す
ることで実施される。或いは、サービス提供事業者が、
一旦アプリケーションの利用を許諾したユーザが、何ら
かの問題(例えば金銭トラブル)を起こしている等の不
正ユーザであることが判明した場合に、アプリケーショ
ンを利用できないようにする場合にも実施される。
【0029】一方、利用可否情報の“Non−Acti
ve”から“Active”への変更は、紛失した移動
通信端末が発見されてユーザの手元に戻った場合や、サ
ービス提供事業者が、それまで不正ユーザとみなしてい
た者に対して、何らかの理由(例えば滞納していたアプ
リケーションの使用料を払った場合等)でアプリケーシ
ョンを利用できるようにする場合等に実施される。
【0030】また、利用可否情報の変更は、無線信号に
よって行われるのではなく、サービス提供事業者等の担
当者が、入力部30を操作して利用可否情報を切り換え
られるようにしてもよい。この場合は、利用可否情報を
切り換える権限の無い者による操作を防ぐために、利用
可否情報を切り換える際に、サービス提供事業者等の担
当者に暗証番号を入力させるようにすることが好まし
い。
【0031】また、第2のICチップ20には、それ専
用のOSが記憶された上記のメモリ21の他、外部のリ
ードライタ等と電子バリュー情報の送受信を行う外部イ
ンターフェース22が設けられている。外部インターフ
ェース22は、IrDAやブルートゥース等に対応した
ものとすることが可能である。
【0032】以上が、本実施形態の移動通信端末1の構
成である。次に、図4のフローチャートを参照して、移
動通信端末1の制御方法を説明する。
【0033】ここでは、電子バリューとして映画チケッ
トを利用する場合を説明する。また、移動通信端末1に
格納されたアプリケーションおよびその利用可否情報
は、図3に示す通りとする。映画チケットの利用可否情
報は、例えば移動通信端末1によってインターネットで
映画チケットを購入した場合に、Activeに設定さ
れる。映画チケットを1枚購入した場合は、移動通信端
末1に格納された電子バリュー情報は映画チケット1枚
分の価値を示す情報となり、映画チケットを2枚購入し
た場合は、2枚分の価値を示す情報となる。
【0034】まず、映画館に訪れたユーザが、入場ゲー
トに設置されたリードライタに移動通信端末1の外部イ
ンターフェース22を向けると、該リードライタから発
信されている電子バリュー情報の読取り要求を外部イン
ターフェース22で受信する(S101)。
【0035】上記要求を受信した移動通信端末1では、
映画チケットに関するアプリケーション1を起動させの
るに先立ち、第2のICチップ20のアプリケーション
管理部24は、第1のICチップ10を通じてUIM1
2に、アプリケーション1の利用可否情報を問い合わせ
る(S102)。
【0036】このような問い合せをされたUIM12で
は、制御部14が加入者情報メモリ13にアクセスし、
アプリケーション1の利用可否情報が“Active”
又は“Non−Active”のいずれであるかを確認
する。そして、図3に示すように、映画チケットに関す
るアプリケーション1の利用可否情報は“Activ
e”になっているため、S104に進む。
【0037】S104では、UIM12の制御部14
は、アプリケーション1が利用し得る状態にある旨の情
報を第2ICチップ制御部17に送信し、該情報を受信
した第2ICチップ制御部17は、第2のICチップ2
0のアプリケーション管理部24に記憶されたアプリケ
ーション1を起動させる。そして、起動したアプリケー
ション1は、S101における要求に応じて、電子バリ
ュー情報すなわち映画チケットの価値を有する情報を入
場ゲートのリードライタに送信する(S105)。この
電子バリュー情報を受信したリードライタでは該情報を
複合化して検証し、真正な映画チケットに相当すると判
断された場合は、入場ゲートが開いてユーザが映画館へ
入場することができる。
【0038】なお、ここでは利用可否情報が“Acti
ve”であるアプリケーション1を例にして説明した
が、利用可否情報が“Non−Active”である場
合は、次のような処理が実行される。以下、図3に示す
コンサートチケットに関するアプリケーション2を例に
する。
【0039】ユーザが例えばコンサート会場に訪れ、入
場ゲートに設置されたリードライタに移動通信端末1の
外部インターフェース22を向けると、上記のS10
1,102と同様の処理が行われる。つまり、第2のI
Cチップ20のアプリケーション管理部24は、第1の
ICチップ10を通じてUIM12に、コンサートチケ
ットに関するアプリケーション2の利用可否情報を問い
合わせる。
【0040】すると、S103では、アプリケーション
2の利用可否情報が“Non−Active”と判定さ
れるため、S106に進み、そのアプリケーションを実
行できない旨がディスプレイ60に表示される。詳しく
は、画像処理部16が作動し、ディスプレイ60に例え
ば「コンサートチケットのアプリケーションを実行でき
ません。」等と表示させる。この場合は、アプリケーシ
ョン2が実行されず、ユーザはコンサート会場に入場で
きない。
【0041】このように本実施形態では、電子バリュー
情報に関するアプリケーションを利用できるか否かを示
す利用可否情報がUIM12に格納されており、この利
用可否情報を、アプリケーションが利用できない旨を示
すように設定する(本実施形態では、“Non−Act
ive”とする)ことで、電子バリュー情報の不正使用
を防止できる。これにより、移動通信端末の盗難による
電子バリュー情報の悪用や、何らかの理由でサービス提
供事業者が電子バリュー情報を利用させたくない不正ユ
ーザによる電子バリュー情報の使用を防止できる。
【0042】また、本実施形態によれば次のような効果
も得られる。すなわち、ユーザのなかには、移動通信端
末のデザインに飽きた場合等に、比較的短期間で移動通
信端末の筐体変更を望む者がいる。更に、筐体変更に際
しては、ユーザは、自分の電話番号やメールアドレス等
の基本的な情報を保持したまま、デザインのみを変更し
たがる傾向にある。また、新たな機能を備えた移動通信
端末が登場した場合も、その機能を利用すべく移動通信
端末を変更したがるユーザもいる。本実施形態の移動通
信端末1では、基本的な情報を含む加入者情報が格納さ
れたUIM12を利用しており、このUIM12を他の
移動通信端末にセットすることで、ユーザは、従前の加
入者情報を引き続き利用しつつ、新たな移動通信端末を
使用することができる。
【0043】このような理由により、ユーザは、加入者
情報の引き続いての利用を図るべく、これまで使用して
いたUIM12を新たな移動通信端末に装着することに
なるが、このUIM12に各アプリケーションの利用可
否情報が格納されているため、アプリケーションを実行
できない状態に設定されたユーザがUIMを他の移動通
信端末に装着した場合でも、依然としてそのアプリケー
ションは実行できないままである。つまり、移動通信端
末を買い換えたとしても、ユーザが同じUIM12を使
用しつづける限り、利用可否情報が”Non−Acti
ve”となっているアプリケーションを実行させること
はできないのである。これにより、不正ユーザによる電
子バリュー情報の使用を抑止することができる。
【0044】また、本実施形態では、複数のアプリケー
ションそれぞれの利用可否情報がUIM12で管理され
ている。これにより、アプリケーションのサービス提供
事業者等は、複数のアプリケーションについてそれぞれ
別個に、ユーザに使用を認めるかどうかを移動通信端末
1にて管理することができる。もちろん、複数のアプリ
ケーションがアプリケーション管理部24に格納されて
いる場合に、利用可否情報を、それらのアプリケーショ
ンを一括したものに対して作成するようにしてもよい。
つまり、利用可否情報が”Active”の場合は、す
べてのアプリケーションが実行できる状態にあり、一
方、利用可否情報が”Non−Active”の場合
は、すべてのアプリケーションが実行できないことにな
る。
【0045】[第2実施形態]次に、図5に示すフロー
チャートを参照して、本発明に係る移動通信端末および
移動通信端末の制御方法の第2実施形態を説明する。
尚、本実施形態の移動通信端末1の構成要素は、第1実
施形態と同様である。
【0046】本実施形態が第1実施形態と異なるのは、
映画館等のリードライタから電子バリュー情報の要求を
受信した際に(S101)、UIM12に格納された利
用可否情報を確認することなくアプリケーションを実行
させる点(S102)である。但し、この段階ではアプ
リケーションを実行させるに留まり、電子バリュー情報
は要求元のリードライトへ送信しない。
【0047】次いで、第2のICチップ20のアプリケ
ーション管理部24は、第1のICチップ10を通じて
UIM12に、電子バリュー情報の取得要求がなされた
アプリケーションの利用可否情報を問い合わせる(S1
03)。そして、S104で、UIM12に格納された
利用可否情報が“Active”と判定された場合は、
S105に進み、そのアプリケーションの電子バリュー
情報をリードライトへ送信する。
【0048】一方、S104で、電子バリュー情報の取
得要求がされたアプリケーションの利用可否情報が“N
on−Active”と判定された場合は、S106に
進み、そのアプリケーションを実行できない旨をディス
プレイ60に表示させる。
【0049】このように、本実施形態では、外部から電
子バリュー情報の取得要求があった場合に、UIM12
内の利用可否情報の内容に関わらず、一旦アプリケーシ
ョンを起動させ、利用可否情報が”Active”の場
合にのみ電子バリュー情報を要求先に送信し、”Non
−Active”の場合は該情報を要求先に送信しない
ように構成されている。
【0050】本実施形態によれば、第1実施形態と同様
に、電子バリュー情報の不正使用を防止できる。更に、
電子バリュー情報を使用させたくないユーザが移動通信
端末の筐体を変更するような場合でも、そのユーザがU
IM12を新しい移動通信端末に装着した際には、引き
続いて電子バリュー情報の使用を抑止することができ
る。
【0051】以上、本発明者らによってなされた発明を
実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各
実施形態に限定されるものではない。例えば、アプリケ
ーション管理部に格納するアプリケーションは、複数で
なく1つのみでもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る移動
通信端末および移動通信端末の制御方法によれば、電子
バリュー情報の不正使用を防止でき、且つ、電子バリュ
ー情報を使用させたくないユーザが端末を変更する場合
でもそのユーザによる使用を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動通信端末の一実施形態を示す
構成図である。
【図2】図1に示した移動通信端末の一実施形態を示す
斜視図である。
【図3】UIMに格納された利用可否情報を示すデータ
テーブルである。
【図4】本発明に係る移動通信端末の制御方法の第1実
施形態を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る移動通信端末の制御方法の第2実
施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…移動通信端末、10…第1のICチップ、11…メ
モリ、12…UIM、13…加入者情報メモリ、15…
無線部、16…画像処理部、17…第2ICチップ制御
部、20…第2のICチップ、21…メモリ、22…外
部インターフェース、24…アプリケーション管理部、
30…入力部、40…スピーカ、50…マイクロホン、
60…ディスプレイ、70…アンテナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K027 AA11 BB09 HH23 5K067 AA32 BB04 BB32 DD17 EE02 EE10 FF01 FF31 HH23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局との間で通信信号の送受信を行う
    移動通信端末において、 通信端末本体に着脱可能であり、加入者情報が格納され
    たUIMと、 電子バリュー情報を利用するアプリケーションが格納さ
    れたアプリケーション管理部と、を備え、 前記UIMは、前記アプリケーションの利用可否に関す
    る利用可否情報を格納し、 前記UIMの前記利用可否情報が前記アプリケーション
    を利用できる旨を示す場合、そのアプリケーションは実
    行可能な状態になっており、 前記UIMの前記利用可否情報が前記アプリケーション
    を利用できない旨を示す場合、そのアプリケーションは
    実行できない状態になっていることを特徴とする移動通
    信端末。
  2. 【請求項2】 基地局との間で通信信号の送受信を行う
    移動通信端末において、 通信端末本体に着脱可能であり、加入者情報が格納され
    たUIMと、 電子バリュー情報を利用するアプリケーションが格納さ
    れたアプリケーション管理部と、を備え、 前記UIMは、前記アプリケーションの利用可否に関す
    る利用可否情報を格納し、 前記UIMの前記利用可否情報が前記アプリケーション
    を利用できる旨を示す場合、前記アプリケーション管理
    部は、そのアプリケーションに対応した前記電子バリュ
    ー情報を外部へ出力可能な状態となっており、 前記UIMの前記利用可否情報が前記アプリケーション
    を利用できない旨を示す場合、前記アプリケーション管
    理部は、そのアプリケーションに対応した前記電子バリ
    ュー情報を外部へ出力できない状態となっていることを
    特徴とする移動通信端末。
  3. 【請求項3】 外部から前記電子バリュー情報の取得要
    求があった場合に、前記アプリケーション管理部は、前
    記UIMに対してそのアプリケーションの前記利用可否
    情報を問い合わせ、 前記利用可否情報が前記アプリケーションを利用できる
    旨を示す場合は、そのアプリケーションに対応した前記
    電子バリュー情報を出力し、 前記利用可否情報が前記アプリケーションを利用できな
    い旨を示す場合は、そのアプリケーションに対応した前
    記電子バリュー情報を出力しないことを特徴とする請求
    項2記載の移動通信端末。
  4. 【請求項4】 前記アプリケーション管理部には、複数
    の前記アプリケーションが格納されており、 前記UIMは、前記複数のアプリケーションそれぞれの
    前記利用可否情報を管理することを特徴とする請求項1
    〜請求項3のうち何れか一項記載の移動通信端末。
  5. 【請求項5】 基地局を経由して受信する指示信号に基
    づいて、前記UIMに格納された前記利用可否情報は、
    前記アプリケーションを利用できる旨の情報、或いは、
    前記アプリケーションを利用できない旨の情報とされる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項
    記載の移動通信端末。
  6. 【請求項6】 基地局との間で通信信号の送受信を行う
    移動通信端末の制御方法において、 前記移動通信端末は、通信端末本体に着脱可能であり、
    加入者情報が格納されたUIMと、電子バリュー情報を
    利用するアプリケーションが格納されたアプリケーショ
    ン管理部と、を備え、前記UIMは、前記アプリケーシ
    ョンの利用可否に関する利用可否情報を格納しており、 前記アプリケーション管理部が、前記アプリケーション
    の実行要求を外部から取得するステップと、 前記アプリケーション管理部が、前記実行要求がなされ
    たアプリケーションの前記利用可否情報を前記UIMに
    対して問い合わせるステップと、 前記アプリケーション管理部は、前記利用可否情報が前
    記アプリケーションを利用できる旨を示す場合は、その
    アプリケーションを実行させ、一方、前記利用可否情報
    が前記アプリケーションを利用できない旨を示す場合
    は、そのアプリケーションを実行しないステップと、を
    含むことを特徴とする移動通信端末の制御方法。
  7. 【請求項7】 基地局との間で通信信号の送受信を行う
    移動通信端末の制御方法において、 前記移動通信端末は、通信端末本体に着脱可能であり、
    加入者情報が格納されたUIMと、電子バリュー情報を
    利用するアプリケーションが格納されたアプリケーショ
    ン管理部と、を備え、前記UIMは、前記アプリケーシ
    ョンの利用可否に関する利用可否情報を格納しており、 前記アプリケーション管理部が、前記電子バリュー情報
    の取得要求を外部から取得するステップと、 前記アプリケーション管理部が、前記UIMに対してそ
    のアプリケーションの前記利用可否情報を問い合わせる
    ステップと、 前記アプリケーション管理部は、前記利用可否情報が前
    記アプリケーションを利用できる旨を示す場合は、その
    アプリケーションに対応した前記電子バリュー情報を出
    力し、一方、前記利用可否情報が前記アプリケーション
    を利用できない旨を示す場合は、そのアプリケーション
    に対応した前記電子バリュー情報を出力しないステップ
    と、 を含むことを特徴とする移動通信端末の制御方法。
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