JP2003188226A - 真空搬送処理装置 - Google Patents

真空搬送処理装置

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JP2003188226A
JP2003188226A JP2001384861A JP2001384861A JP2003188226A JP 2003188226 A JP2003188226 A JP 2003188226A JP 2001384861 A JP2001384861 A JP 2001384861A JP 2001384861 A JP2001384861 A JP 2001384861A JP 2003188226 A JP2003188226 A JP 2003188226A
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Hiroki Nakayama
広樹 中山
Yoshihiro Katsumata
好弘 勝俣
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Canon Anelva Corp
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Anelva Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で開閉が容易である上面板を備えた搬送
室を有する真空搬送処理装置を提供する。 【解決手段】 縦断面が曲線をなす曲面形状の曲面構造
として外圧に耐え得る強度・剛性が確保された、補強板
を必要としない上面板を備えた搬送室を有する真空搬送
処理装置によって目的を達成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャンバー
方式の真空搬送処理装置の改良に関するものであって、
特に真空に保たれる搬送室の上面板は、その縦断面が曲
線をなす曲面形状の曲面構造である真空搬送処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すような複数の処理室3を備え
た従来使用されているマルチチャンバー方式の真空搬送
処理装置は、ロードロック室2から処理室3への基板搬
送、及び、ある処理室3から他の処理室3への基板搬送
を行う搬送ロボット4を収容する搬送室1を備えてい
る。
【0003】搬送室1は、チャンバー5と、上面板6、
下面板7とで構成されている。上面板6は搬送室1の内
部を外部より観察するためのポート9を有しており、下
面板7には搬送ロボット4が取り付けられている。
【0004】上面板6は、搬送室1内のメンテナンスを
行うために、開閉可能とされており、そのための開閉機
構が取り付けられている。当該開閉機構は、上面板6の
重量によっては、すなわち、上面板6の重量が重い場合
には、開閉を容易にするために、例えば、ダンパーやス
プリング等を有する機構が採用されている。
【0005】搬送室1の周囲には、ロードロック室2、
処理室3が配置されるため搬送室1を上方から見たとき
の平面形状は少なくとも三辺を有する三角形となる。ロ
ードロック室2及び処理室3の設置台数が増設されれ
ば、搬送室1はロードロック室2及び処理室3の設置台
数に相当する辺数が必要となり、搬送室1を上方から見
たときの平面形状は当該辺数に対応する角数の多角形と
なる。
【0006】マルチチャンバー方式の真空搬送処理装置
では、外形が四角形をはじめ、五、六、七、八角形とな
ることが多く、上面板6及び下面板7を上方から見た平
面形状は円形又は多角形となる。
【0007】上面板6と下面板7は、それぞれOリング
シールが取り付けられ、搬送室1を気密状態に保つこと
ができるように、チャンバー5を隔てて搬送室1の上下
へボルト等により取り付けられている。
【0008】このような真空搬送処理装置は、使用時は
搬送室1内部を真空状態とするが、真空状態となった搬
送室の外面には大気圧としておよそ98kPaの圧力が
外圧としてかかることになる。従って、搬送室1が大き
くなれば、搬送室1の外面に加わる総荷重も大きくな
り、特に上面板6及び下面板7はひずみが生じやすくな
るという問題が生じていた。
【0009】このような問題を改善し、大気圧による搬
送室1壁面のひずみを極力減らす手段として、上面板
6、下面板7に補強板10を取り付ける方法がある。こ
の種の補強板の形状としては、例えば、図6、図7に示
す形状のものが採用されている。
【0010】図6は、長方形の補強板10aを2枚平行
に並べて上面板6の上面に取り付けた状態を示すもので
ある。取り付けられる補強板10aの数は2枚とは限ら
ず、それ以上の枚数が取り付けられる場合もある。ま
た、図6では上面板6に補強板10aを取り付けた例を
示しているが、同様に下面板7に補強板10aを取り付
ける場合もある。
【0011】図7は、搬送室1上方から見たときに十字
型の補強板10bを取り付けた状態を示すものである。
補強板10bの形状は、十字型に限られるものではな
く、上面板6の中心から上面板6の外周方向に向かって
放射線状に延びる5本の補強板とするなど、搬送室1の
平面形状が有する辺数に応じて、あらゆる構成のものが
採用されている。
【0012】搬送室1には、搬送室1を構築する素材
(材料)自体に含まれているガスの拡散放出を促進させ
るため、さらに、搬送室1の内壁面に吸着したガスの脱
離放出を促進させるための加熱機構8が備えられてい
る。
【0013】この加熱機構8は、例えば、搬送室1の下
面板7に取り付けられた少なくとも1つのランプヒータ
ーとして、搬送室1内に向けて照射させて加熱すること
ができる。
【0014】
【発明により解決しようとする課題】搬送室の上面板及
び下面板に補強板を取り付ける従来の真空搬送処理装置
では、搬送室全体の重量が取り付けられた補強板の重量
分だけ増加することになる。また、補強板を使用しない
場合に、搬送室に十分な強度を与え、上面板、下面板の
ひずみを極力減らそうとすれば、上面板と下面板の板厚
が厚くなり、この場合も板厚が厚くなった分だけ搬送室
の重量は増加する。
【0015】この搬送室の重量増加は、搬送室の組立、
移動、搬送室を設置する場合の工場床面の構造強化が必
要となる等、各方面、各場面において不都合が生じるこ
とが多く、支障をきたす。また、搬送室の上面板は、搬
送室内部のメンテナンスを行う際に開閉するが、搬送室
の上面板の重量増加に伴って、上面板を開閉する開閉機
構も上面板の重量に耐え得る機構としなければならない
という問題も生じていた。
【0016】また、前記従来例のように上面板、下面板
に補強板を取り付けると、大気圧により生じる板のひず
みの分布が、取り付けられた補強板の形状によって変化
してしまうことがあった。
【0017】さらに、従来の真空搬送処理装置の製作工
程に着目したときにも、上面板、下面板に補強板を取り
付けることは、補強板自体の製作工程、補強板を上面
板、下面板へ取り付ける組み立て工程が加わることとな
り、全体の工程の増加は避けられなかった。
【0018】また、上面板にはハッチ等が設けられるこ
とが多く、下面板には、搬送ロボット4や排気ポンプ1
1(図5)などの大型部品の取付部を設けなければなら
ない。しかし、上面板、下面板に補強板が取り付けられ
ていると、上面板の前記ハッチ、下面板の前記取付部等
の設置が困難となることが多く問題であった。図6図示
のように、補強板10aを2枚平行に並べて取り付けれ
ば、図7図示のように十字型の補強板10bを取り付け
た場合と比較して、補強板を避けてハッチ、取付部等を
設置することは容易であるが、補強板が取り付けられて
いることによって、ハッチ、取付部等の設置の自由度を
減少させていることに変わりはない。
【0019】さらに、補強板の取り付けを必要とする前
記従来の真空搬送処理装置の上面板は平面構造であるこ
とから、以下のような問題点を有していた。すなわち、
上面板へ搬送室内を観察するためのポートを設置しても
上面板が平面構造であると、搬送室内をほぼ垂直方向に
覗くことになるので、搬送室内の観察できる範囲はポー
ト下の限られた範囲とならざるを得なかった。このた
め、搬送室内部の広い範囲を観察するためには、上面板
に多数のポートを設けなければならなかった。また、搬
送室内の加熱機構として、下面板に取り付けたランプヒ
ーターを用いる場合、下面板側から上面板側に垂直に向
かう照射光は、上面板でそのまま垂直方向に反射される
ことになる。このため、ランプヒーターの光は搬送室内
の全域に照射されることは難しく、搬送室内で場所によ
り、よく加熱される場所と、あまり加熱されない場所と
が出来、温度斑が生じる問題もあった。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記多岐に
わたる問題点を改善、解決するためになされたものであ
る。特に、従来搬送室の上面板に補強板を取り付けてい
たことに起因する問題点を改善すべく、上面板に補強板
を取り付けることなく上面板の軽量化、ひいては搬送室
全体の軽量化を達成することを目的としている。
【0021】この目的を達成するために、この発明の真
空搬送処理装置は、搬送室の上面板を平面構造ではな
く、縦断面が曲線をなす曲面形状である構造(以下、
「曲面構造」という)としている。
【0022】一般に、板面に垂直に荷重を加える場合、
平面構造よりも、曲面構造の方が、荷重に対する剛性が
高いことが知られている。
【0023】従って、上面板を曲面構造とすれば、補強
板等の補強・補助部材を使用することなく、また、上面
板の板厚を厚くすることなく大気圧に耐えうる上面板の
強度・剛性を確保しつつ、上面板の軽量化を達成するこ
とが出来る。この発明では、特に、搬送室上部に取り付
けられた上面板の外部側へ突出する形状の曲面構造とし
て、上面板の強度・剛性の確保、軽量化を達成した。
【0024】また、搬送室の上面板の縦断面が前記のよ
うな曲線をなす曲面形状の曲面構造であり、搬送室に搬
送室内部の加熱機構を有する真空搬送処理装置とすれ
ば、加熱機構を有効に利用できる真空搬送処理装置とす
ることが出来る。すなわち、例えば、加熱機構として、
搬送室の下面板に設置して上面板に向かって光を照射す
ることによって搬送室内を加熱するランプヒーターを採
用する場合に、曲面構造の上面板の内面は曲面形状であ
るので、従来の平面構造の上面板と比較して上面板で反
射したランプヒーターの光の反射方向が複雑なものとな
り、搬送室内の広い範囲に反射・照射されやすくなる。
【0025】また、平面構造の上面板と比較して縦断面
が前記のような曲線をなす曲面構造の上面板とすると、
上面板の表面積が増加することになる。上面板の内面側
表面は、搬送室内の不純粒子を吸着する役割を有する
が、上面板の表面積が増加すれば、それだけ搬送室内の
不純粒子の吸着量を増加させることが出来る。さらに、
上面板の内面側表面に吸着する搬送室内の不純粒子は、
平面に吸着するよりも、曲面に吸着し易いため、この点
でも、上面板を曲面構造とすることの利点がある。
【0026】なお、上面板の表面積が増加するというこ
とは、上面板の素材(材料)に含まれているガスの上面
板表面からの放出の増加に結びつくものであるが、前記
のランプヒーター等の加熱機構を稼働させて対応するこ
とが可能である。
【0027】この発明の真空搬送処理装置は、上面板は
搬送室内部を外部より観察できるポートを少なくとも1
つ有するようにすることもできる。
【0028】例えば、ポートを上面板の中央位置に設置
し、搬送室のチャンバーの側壁高さを一定とする条件
で、平面構造の上面板を採用した場合と、上面板の縦断
面が外部側に向かって凸湾した曲面構造の上面板を採用
した場合とを比較すると、後者の方が広範囲の視野面積
を得ることが出来る。すなわち、上面板を縦断面が外部
側に向かって凸湾する形状とすれば、上面板の中央位置
の垂直方向位置が高くなって、搬送ロボット等各種機器
が取り付けられている下面板との距離が大きくなるた
め、ポートを上面板の中央位置に設置する場合であって
も広範囲の視野面積を確保することが出来る。
【0029】また、曲面構造の上面板を採用すれば、上
面板の中央位置以外でもポートを取り付けることが出来
る。すなわち、ポートを上面板の側面に取り付ければ、
搬送室内部を斜めに覗き込む形にもなり、この場合も、
平面構造の上面板の中央位置以外にポートを取り付けた
ときよりも、観察者の体勢をあまり変えることなく容易
に広範囲の視野面積を確保することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。図1は、この発明の真空
搬送処理装置の概略を示す説明図である。本発明の真空
搬送処理装置の基本的な構成及びその動作は、図5を用
いて説明した従来の真空搬送処理装置と同様であるので
その説明を省略する。また図5図示の真空搬送処理装置
で説明した構成要素と同一の構成要素については、同一
の符号を付してその説明を省略する。以下、この発明の
真空搬送処理装置においてその特徴をなしている搬送室
について説明する。
【0031】図2は、上面板の形状、寸法、大気圧によ
る外圧pの関係を説明するものであり、図2(a)は、
真空搬送処理装置に取り付けられる円形上面板が平面構
造の場合の説明図、図2(b)は、図1図示のこの発明
の真空搬送処理装置に取り付けられる曲面構造の円形上
面板の説明図である。
【0032】図1図示の真空搬送処理装置における搬送
室1では、上面板61の縦断面形状が図1中上方に凸湾
した曲面となっている。通常、板面に垂直に荷重を加え
る場合、平面形状よりも、曲面形状の方が、板面に垂直
に荷重を加えた場合の剛性が高いから、図1(a)に示
す平面構造とした場合の円形上面板に生じる応力σ
と、図2(b)に示す曲面構造とした場合の円形上面
板に生じる応力σとを比較すると以下のようになる。
【0033】例えば、外圧pを98kPa、内半径R
を300mm、板厚hを15mmとし、曲面構造の上面
板の曲率半径aを1000mmに設定して比較すると、
平面構造の円形上面板に生じる応力σは、 σ=(3pR )/(4h) で表され、上式に数値を代入してσの値を求めると、
σ=29.40MPaとなる。
【0034】一方、曲面構造の円形上面板に生じる応力
σは、 σ=(pa)/h で表され、上式に数値を代入してσの値を求めると、
σ=6.57MPaとなる。
【0035】以上より、上面板を平面構造から曲面構造
に変更することにより、外圧等の外力により上面板に生
じる応力を約78%低減させることが出来る。
【0036】次に、上面板の形状の相違により生じる重
量差について説明する。
【0037】上面板61の材質は、ステンレススチー
ル、アルミニウム等、搬送室1の真空環境に対応したも
のを採用するが、ここでは、アルミニウムを上面板の材
料として採用した場合の重量差について説明する。
【0038】例えば、外半径Rを350mm、板厚h
を15mmとすると、補強板を設置しない状態の平面構
造の円形上面板重量は、約15.5kgとなる。また、
この場合、外圧pを98kPaとして平面構造の円形上
面板の曲げ量δを計算すると、円形上面板の曲げ量δ
は、 δ=0.171×(pR )/(Eh) で表されるから、δ=0.57mmとなる。
【0039】この曲げ量δを低減させるためには、板厚
を厚くしたり、補強板を取り付けたりする対策が必要と
なる。
【0040】ここで、上面板の板厚を厚くすることによ
って曲げ量δを0.1mm以下に抑えようとすると、前
述の条件で板厚15mmを30mm程度とする必要があ
り、上面板重量は約31kg程度になってしまう。
【0041】また、上面板に補強板を設置して前記と同
様に曲げ量δを0.1mm以下に抑えようとすると、前
記の円形上面板のみの重量約15.5kgに、補強板の
重量が加算されることになる。この結果、補強板重量を
加えた上面板の総重量は、補強板の材質、形状等にも依
るが、約24kg以上となってしまう。
【0042】一方、曲面構造の円形上面板を前記の条件
と同様の外半径Rを350mm、板厚hを15mmの
条件で製作すると、曲げ量δを0.1mm以下に抑え、
重量も約15.7kgに抑えることが出来る。
【0043】以上より、上面板を平面構造から曲面構造
に変更することによって、上記のような条件の場合に
は、上面板重量を35%以上低減することが出来ること
になる。
【0044】次に、この発明の真空搬送装置の搬送室1
内部を観察するために上面板に取り付けられるポートに
ついて説明する。図3は、搬送室1の上面板の中央位置
にポートを取り付けた状態を示したものである。
【0045】上面板を曲面構造としたときのポートから
の視野確保の有効性を、上面板を平面構造とするときと
比較して説明するため、図3中、平面構造の上面板を点
線で示した。
【0046】例えば、搬送室1の内半径R=300m
m、高さH=200mm、ポート直径φL=100m
m、観察者の視点を上面板の内面から100mmの位置
として仮定する。この場合、平面構造の上面板としたと
きの視野は下面板内面において直径L1の範囲で、曲面
構造の上面板としたときの視野は下面板内面で直径L2
の範囲となり、曲面構造の上面板を採用することにより
視野面積を約37%増加させることが出来た。また、観
察者の視点の垂直方向位置が曲面構造の上面板を採用し
たときの方が高いため、搬送室1内の隅々まで観察しよ
うとするときに、視点の水平方向の移動が少なくてす
む。
【0047】次に、この発明の真空搬送装置の搬送室1
内部に取り付けられる加熱機構について説明する。図4
は、搬送室1の下面板7の3ヶ所に加熱機構としてのラ
ンプヒーター8を取り付けた状態を示したものである。
ランプヒーター8の設置数、設置位置は、搬送室1内の
設定温度条件等によって決定されるが、搬送室1の中央
付近ではなく、なるべく隅部に設置するようにして、ラ
ンプヒーター8の照射光の分散照射が効率的に行われる
ように考慮されている。
【0048】ランプヒーター8の照射光は、上面板内面
や下面板内面に照射されるときの入射角が大きいほど大
きく向きが変えられ、搬送室1内の隅々まで照射光を行
き渡らせることが容易となる。下面板側から照射される
照射光の入射角を大きくとるためには、上面板の内面形
状が平面であるよりも、曲面となっていた方が有利であ
る。
【0049】この発明の上面板61の内面形状は図4に
示すように曲面であるから、ランプヒーター8から照射
された照射光は矢示12a、12b、13a、13bの
ように進んで上面板61内面で反射し、次いで、矢示1
2c、12d、13c、13dのように進んで下面板7
内面に到達し、以後、反射を繰り返して上面板内面が平
面であるときと比較して効率的に搬送室1内部の広範囲
を加熱できる。
【0050】図4中、符号5はチャンバーである。
【0051】なお、上面板の曲面構造の曲面形状は、切
削加工により成形し、上面板内部の曲面表面は、特に表
面粗さを指定されるものではないが、表面処理を施すこ
とも可能である。
【0052】以上、この発明の好ましい実施の形態を添
付図面を参照して説明したが、この発明はかかる実施例
に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から
把握される技術的範囲において種々な形態に変更可能で
ある。
【0053】特に、上面板の曲面形状は、搬送室の形
状、大きさ、真空環境等の求められる性能によって曲率
半径等を決定することが出来る。
【0054】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明により強度
・剛性を落とすことなく搬送室の上面板の軽量化が可能
となり、搬送室内のメンテナンス時の上面板開閉作業が
容易となった。上面板の軽量化に伴って、真空搬送処理
装置全体の軽量化も達成でき、該装置の設置床の補強の
必要性も軽減できた。
【0055】また、補強板が不要となったことから、補
強板の製作工程、上面板に補強板を取り付ける組み立て
工程を削減できた。またこれによって、コスト削減が達
成できた。
【0056】さらに、搬送室の下面板に設置して上面板
に向かって光を照射するランプヒーターで加熱を行う場
合、上面板内面が曲面形状であるので、従来の上面板内
面が平面であるものと比較して反射される光を広く分散
させることが出来る効果がある。これにより搬送室内の
不純ガス放出を一段と促進させることが出来た。
【0057】また、上面板内面が平面から曲面となって
表面積が増加したので、上面板内面表面における搬送室
内の不純粒子の吸着量が増加し、曲面形状に由来する吸
着力も得ることが出来た。これにより、搬送室内の不純
粒子による汚染を一段と減少させることが出来た。
【0058】さらに、平面構造の上面板と比較して、上
面板に取り付けたポートの広い視野面積を確保すること
が出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の真空搬送処理装置の概略を示す説明
図。
【図2】(a)従来の平面構造の円形上面板の説明図。 (b)この発明の曲面構造の円形上面板の説明図。
【図3】この発明の上面板の中央位置にポートを取り付
けたときの視野面積の説明図。
【図4】同じくランプヒーターの照射光の反射状態の説
明図。
【図5】従来の平面構造の上面板を採用した真空搬送処
理装置の概略を示す説明図。
【図6】従来の平面構造の上面板に補強板を2枚平行に
取り付けた例の斜視図。
【図7】同じく十字状の補強板を取り付けた例の斜視
図。
【符号の説明】
1 搬送室 2 ロードロック室 3 処理室 4 搬送ロボット 5 チャンバー 6、61 上面板 7 下面板 8 加熱機構 9 ポート 10、10a、10b 補強板 11 排気ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロードロック室と処理室との間の基板搬
    送を行う搬送ロボットを収容する搬送室を備えるマルチ
    チャンバー方式の真空搬送処理装置であって、搬送室の
    上面板は、縦断面が曲線をなす曲面形状であることを特
    徴とする真空搬送処理装置。
  2. 【請求項2】 搬送室は搬送室内部の加熱機構を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の真空搬送処理装置。
  3. 【請求項3】 上面板は搬送室内部を外部より観察でき
    るポートを少なくとも1つ有することを特徴とする請求
    項1記載の真空搬送処理装置。
JP2001384861A 2001-12-18 2001-12-18 真空搬送処理装置 Pending JP2003188226A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005531149A (ja) * 2002-06-21 2005-10-13 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 真空処理システムのための搬送チャンバ
KR100856145B1 (ko) * 2005-09-02 2008-09-03 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 진공 챔버 및 진공 처리 장치

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JP2005531149A (ja) * 2002-06-21 2005-10-13 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 真空処理システムのための搬送チャンバ
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