JP2003185363A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JP2003185363A
JP2003185363A JP2001391135A JP2001391135A JP2003185363A JP 2003185363 A JP2003185363 A JP 2003185363A JP 2001391135 A JP2001391135 A JP 2001391135A JP 2001391135 A JP2001391135 A JP 2001391135A JP 2003185363 A JP2003185363 A JP 2003185363A
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temperature region
exhaust gas
heat exchanger
heat transfer
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JP2001391135A
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Haruhiko Komatsu
晴彦 小松
Hiroyuki Tanaka
宏幸 田中
Masashi Shinohara
雅志 篠原
Bunichi Saito
文一 齋藤
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の熱交換効率をできるだけ高める。 【解決手段】 排気マニホールド22および排気管24
の間に配置された蒸発器23は、上流側から下流側に向
けて第3段熱交換器H3を有する第1排気ガス通路56
と、第2段熱交換器H2を有する第2排気ガス通路55
と、第1段熱交換器H1を有するび第3排気ガス通路5
0とを順次備える。第2段熱交換器H2の環状の第2排
気ガス通路55には、螺旋状の伝熱板68で仕切られた
螺旋状の通路が形成され、そこに複数本の波形の伝熱管
67を位相をずらして重ね合わせたものが、前記伝熱板
68に沿うように螺旋状に配置される。伝熱板68で排
気ガスの通路長を長くし、かつ伝熱管67で排気ガスの
流れを乱流にすることで、排気ガスが伝熱板68および
伝熱管67に接触する機会を増加させて熱交換効率を高
めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱流体通路の内部
を温度低下しながら流れる熱流体と接触するように伝熱
部材を配置し、伝熱部材の内部に熱流体の流れに対向す
る方向に熱吸収媒体を流すことで、熱流体の持つ熱エネ
ルギーを伝熱部材を介して熱吸収媒体に回収する熱交換
器に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる熱交換器は、本出願人の出願に係
る特開2001−207839号公報により公知であ
る。この熱交換器は、ジクザクに屈曲させたパイプ部材
および螺旋状に巻いたパイプ部材よりなる伝熱部材中を
流れる水を、内燃機関の排気ガスで加熱して高温・高圧
蒸気を発生させる蒸発器であり、排気ガス通路の下流側
ほど伝熱面密度(伝熱面積/体積)を高めることで、熱
交換器の全域に亘って均一な伝熱性能が得られるように
している。
【0003】また特開平6−300207号公報には、
貫流式ボイラの燃焼ガスが流れる通路断面積を下流側ほ
ど小さくすることで、燃焼ガスの流速を次第に増加させ
てボイラ全体の伝熱量を増加させたものが記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開2
001−207839号公報に記載されたものは、排気
ガス通路の下流側の伝熱面密度を高めるために、そこに
配置される螺旋状に巻いた多数のパイプ部材を高密度で
組み付けることが必要になり、パイプ部材の接合個所が
増加して組付工数が嵩むだけでなく、各パイプ部材を流
れる水の流量が不均一になり易いために、熱交換効率が
低下したり空焚きが発生したりする可能性がある。
【0005】また上記特開平6−300207号公報に
記載されたものは、燃焼ガスが流れる通路断面積を下流
側ほど小さくすることが必要なため、ボイラ全体の形状
に大きな制約を受けて設計自由度が低下する問題があ
る。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、熱交換器の熱交換効率をできるだけ高めることを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、熱流体通路の
内部を温度低下しながら流れる熱流体と接触するように
伝熱部材を配置し、伝熱部材の内部に熱流体の流れに対
向する方向に熱吸収媒体を流すことで、熱流体の持つ熱
エネルギーを伝熱部材を介して熱吸収媒体に回収する熱
交換器において、前記伝熱部材は、熱流体の流れを偏向
させるガイド部材と、ガイド部材により偏向された熱流
体の流れを乱流にする攪乱部材とを含むことを特徴とす
る熱交換器が提案される。
【0008】上記構成によれば、熱流体と熱吸収媒体と
の間で熱交換を行う熱交換器において、熱吸収媒体が流
れる伝熱部材が、熱流体の流れを偏向させるガイド部材
と、ガイド部材により偏向された熱流体の流れを乱流に
する攪乱部材とを含むので、熱流体通路の通路長を長く
して熱流体が伝熱部材と接触する面積を増加させ、かつ
乱流により熱流体が伝熱部材と接触する機会を増加させ
ることで、熱流体と伝熱部材との間の伝熱を効果的に行
わせて熱交換効率を高めることができる。
【0009】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、前記熱流体通路は熱流体の流
れ方向の上流側から下流側に向けて高温領域、中温領域
および低温領域に区画されており、熱流体が高温領域か
ら中温領域を経て低温領域に流れるにつれて、その温度
および流速が次第に低下するようになっており、少なく
とも前記中温領域に前記ガイド部材および攪乱部材を配
置したことを特徴とする熱交換器が提案される。
【0010】上記構成によれば、熱流体通路の流れ方向
中間に位置する熱流体の中温領域に前記ガイド部材およ
び攪乱部材を配置したので、熱流体の上流側の高温領域
において熱吸収媒体に回収しきれなかった熱エネルギー
を、その下流側の中温領域においてできる限り回収し、
熱交換器全体の熱エネルギー回収効率を高めることがで
きる。
【0011】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項2の構成に加えて、前記中温領域における熱流体
通路の通路断面積を、その入口において絞ったことを特
徴とする熱交換器が提案される。
【0012】上記構成によれば、中温領域における熱流
体通路の入口で通路断面積を絞ったので、その熱流体通
路を流れる熱流体の流速を増加させて熱交換効率を高め
ることができる。
【0013】また請求項4に記載された発明によれば、
請求項2または請求項3の構成に加えて、前記中温領域
における熱流体通路は環状をなしており、前記ガイド部
材は環状の熱流体通路内に配置された螺旋状の伝熱板か
ら構成され、前記攪乱部材は複数本の波形の伝熱管を位
相をずらして重ね合わせたもの前記ガイド部材に沿うよ
うに螺旋状に巻いて構成されることを特徴とする熱交換
器が提案される。
【0014】上記構成によれば、環状をなす中温領域の
熱流体通路に配置されるガイド部材を螺旋状の伝熱板か
ら構成したので、部品点数の少ない簡単な構造で熱流体
の流れを偏向させることができ、また複数本の波形の伝
熱管を位相をずらして重ね合わせたものをガイド部材に
沿うように螺旋状に巻いて攪乱部材を構成したので、長
い伝熱管を狭い空間にコンパクトに配置して伝熱面密度
を高めることができるだけでなく、熱流体に効果的に乱
流を発生させて伝熱管との接触の機会を増加させること
で熱交換効率を更に高めることができる。
【0015】また請求項5に記載された発明によれば、
請求項2〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記
高温領域を流れる熱流体を層流としたことを特徴とする
熱交換器が提案される。
【0016】上記構成によれば、高温領域を流れる熱流
体を層流としたので、高温領域における熱流体の圧損を
最小限に抑えることができる。
【0017】また請求項6に記載された発明によれば、
請求項2〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記
高温領域の半径方向外側を覆うように前記中温領域を配
置し、この中温領域の半径方向外側を覆うように前記低
温領域を配置したことを特徴とする熱交換器が提案され
る。
【0018】上記構成によれば、熱交換器の半径方向内
側から外側に高温領域、中温領域および低温領域を順次
配置したので、高温領域から半径方向外側に逃げる熱を
中温領域で回収し、また中温領域から半径方向外側に逃
げる熱を低温領域で回収することで、熱流体の持つ熱エ
ネルギーを余すことなく回収することができる。
【0019】また請求項7に記載された発明によれば、
請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、前記
熱流体は内燃機関の排気ガスであり、前記熱交換器は排
気ガスの熱で熱吸収媒体を蒸発させる蒸発器であること
を特徴とする熱交換器が提案される。
【0020】上記構成によれば、内燃機関が排出する熱
流体としての排気ガスを、熱交換器としての蒸発器にお
いて熱交吸収媒体との間で熱交換させることで、高温・
高圧蒸気を発生させて内燃機関の廃熱を有効に利用する
ことができる。
【0021】尚、実施例の伝熱管61,67,70およ
び伝熱板68は本発明の伝熱部材に対応し、特に伝熱管
67および伝熱板68はそれぞれ本発明の攪乱部材およ
びガイド部材に対応する。また実施例の第1〜第3排気
ガス通路56,55,50は本発明の熱流体通路に対応
し、実施例の蒸発器23は本発明の熱交換器に対応す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0023】図1〜図12は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は蒸発器を備えた内燃機関の正面図、図2は
図1の2−2線拡大断面図(図3の2−2線断面図)、
図3は図2の3−3線矢視図、図4は図2の4−4線断
面図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図2の6−
6線断面図、図7は図2の7部拡大図、図8は図2の8
方向拡大矢視図、図9は蒸発器の分解図、図10は第1
段熱交換器および第2段熱交換器の伝熱管および伝熱板
の分解斜視図、図11は第3段熱交換器の触媒担体およ
び伝熱管の分解斜視図、図12は伝熱管を流れる水の経
路を示す図である。
【0024】図1に示すように、直列多気筒の内燃機関
Eはシリンダブロック11の上面に結合されたシリンダ
ヘッド12およびヘッドカバー13と、シリンダブロッ
ク11の下面に結合されたオイルパン14とを備えてお
り、シリンダブロック11に設けたシリンダボア15…
に摺動自在に嵌合するピストン16…がコネクティング
ロッド17…を介してクランクシャフト18に接続され
る。シリンダヘッド12に形成した吸気ポート19…お
よび排気ポート20…にそれぞれ吸気マニホールド21
および排気マニホールド22が結合され、排気マニホー
ルド22の下流に蒸発器23を介して排気管24が接続
される。蒸発器23は本発明の熱交換器を構成するもの
で、熱流体としての排気ガスの熱で熱吸収媒体としての
水を加熱して高温・高圧蒸気を発生させる。
【0025】以下、図1〜図12に基づいて蒸発器23
の構造を説明する。
【0026】図1〜図3および図9に示すように、蒸発
器23の外郭は円筒状のセンターケーシング31と、セ
ンターケーシング31の上端に結合された環状のヘッダ
ー32と、ヘッダー32の上端に結合されたアッパーケ
ーシング33と、センターケーシング31の下端に結合
されたロアケーシング34とを備える。アッパーケーシ
ング33に上面にアッパーカバー35が嵌合し、アッパ
ーカバー35の外周に放射状に突設した12個の突起部
35a…をボルト36…でアッパーケーシング33の上
面に締結することで、アッパーケーシング33にアッパ
ーカバー35が固定される。アッパーカバー35の筒状
部35bの上端には、排気マニホールド22の取付フラ
ンジ37に複数本のボルト38…で結合される取付フラ
ンジ39が設けられる。またロアケーシング34の下端
には、排気管24の取付フランジ40に複数本のボルト
41…で結合される取付フランジ42が設けられる。
【0027】ロアケーシング34の内部に3個のストラ
ット43…を介してコーン状のロアカバー44が支持さ
れており、ロアカバー44の外周部にターンプレート4
5の外周部が結合される。ロアカバー44とターンプレ
ート45との間には密閉された空間46が区画される。
円筒状のセンターケーシング31の内側に円筒状の第1
隔壁47および第2隔壁48が同軸に配置されており、
第1、第2隔壁47,48の下端は前記ロアカバー44
の外周部およびターンプレート45の外周部にそれぞれ
結合され、上端は環状をなす共通の連結部材49に結合
される。センターケーシング31と第1隔壁47との間
に環状の第3排気ガス通路50が区画され、第1、第2
隔壁47,48間に微小幅の隙間が形成される。
【0028】前記第2隔壁48の内側に円筒状の第3隔
壁51および第4隔壁52が同軸に配置されており、第
3、第4隔壁51,52の上端はアッパーケーシング3
3の内端に結合され、下端は環状をなすヘッダー53,
54に結合される。第2隔壁48と第3隔壁51との間
に環状の第2排気ガス通路55が区画され、第4隔壁5
2の内側に円筒状の第1排気ガス通路56が区画され、
第3、第4隔壁51,52間に微小幅の隙間が形成され
る。
【0029】しかして、排気マニホールド22からアッ
パーカバー35を経て第1排気ガス通路56に流入した
排気ガスは、第1排気ガス通路56の内部を下向きに流
れてターンプレート45に衝突し、そこで180°方向
変換して第2排気ガス通路55に流入する。第2排気ガ
ス通路55を上向きに流れた排気ガスはアッパーケーシ
ング33に衝突し、そこで180°方向変換して第3排
気ガス通路50を下向きに流れた後、ロアケーシング3
4およびロアカバー44間の空間を通って排気管24に
合流する。
【0030】第3排気ガス通路50、第2排気ガス通路
55および第1排気ガス通路56に、それぞれ第1段熱
交換器H1、第2段熱交換器H2および第3段熱交換器
H3が配置される。熱吸収媒体としての水は第1段熱交
換器H1→第2段熱交換器H2→第3段熱交換器H3の
内部を順次流れる間に、第1排気ガス通路56→第2排
気ガス通路55→第3排気ガス通路50の内部を順次流
れる排気ガスとの間で熱交換を行って高温・高圧蒸気に
なる。このように、排気ガスの流れ方向に水の流れ方向
を対向させることで、熱交換により次第に温度低下する
排気ガスと、熱交換により次第に温度上昇する水との間
の温度差を、第1段熱交換器H1〜第3段熱交換器H3
の全域で充分に確保し、熱交換効率を高めることができ
る。
【0031】次に、第3排気ガス通路50内に配置され
る第1段熱交換器H1の構造を説明する。
【0032】第1段熱交換器H1の伝熱部材は4本の伝
熱管61…を組み合わせたもので、その入口端はロアケ
ーシング34のヘッダー部34aに設けた円弧状の分岐
通路62を介して水供給管63に接続される(図2、図
6および図12参照)。センターケーシング31の内面
にろう付けにより一体に固定された4本の伝熱管61…
(図7参照)の出口端は、センターケーシング31の上
端に設けたヘッダー32およびジョイント64…を介し
て、アッパーケーシング33の上端から突出する4個の
突出部33a…に形成したT字状をなす4個の分岐通路
65…(図2、図3および図12参照)に連通する。分
岐通路65…の上端開口部はそれぞれ蓋部材66…(図
2参照)で覆われる。
【0033】次に、第2排気ガス通路55内に配置され
る第2段熱交換器H2の構造を説明する。
【0034】第2段熱交換器の伝熱部材は、合計12本
の伝熱管67…および4枚の伝熱板68…から構成され
る。合計12本の伝熱管67…は、各々が3本の伝熱管
67…からなる4セットに分かれており、1セットの3
本の伝熱管67…の入口端が前記T字状をなす4個の分
岐通路65…のそれぞれに接続される。各々が波形に屈
曲する3本の伝熱管67…は相互に位相をずらした状態
で重ね合わされ、全体として螺旋状に巻かれた状態で環
状の第2排気ガス通路55内に配置される(図5、図1
0および図12参照)。そして4セットの伝熱管67…
の間が、螺旋状に形成された4枚の伝熱板68…で仕切
られる。12本の伝熱管67…の出口端は、ヘッダー5
3,54の割り面に形成した円形の集合通路69の円周
方向の4個所に、3本ずつ接続される(図6参照)。
【0035】図4から明らかなように、第2段熱交換器
H2が配置される第2排気ガス通路55の入口55a…
は4枚の伝熱板68…の端部によって区画される。この
ように第2排気ガス通路55の入口55a…において排
気ガスの通路断面積を絞ることにより、第2段熱交換器
H2内の排気ガスの流速を充分に確保して熱交換器効率
の向上に寄与することができる。
【0036】次に、第1排気ガス通路56内に配置され
る第3段熱交換器H3の構造を説明する。
【0037】第3段熱交換器の伝熱部材は2本の伝熱管
70,70から構成される。伝熱管70,70の入口端
はヘッダー53,54の割り面に形成した円形の集合通
路69(図6および図12参照)に接続され、出口端は
アッパーケーシング33のヘッダー部33bに形成した
円弧状の集合通路71(図2、図3および図12参照)
において集合した後、蒸気排出管72に接続される。そ
れぞれの伝熱管70は一平面内でジグザグに屈曲した後
に、順次隣接する平面内でジグザグに屈曲する形状を有
しており、2本の伝熱管70,70は相互に噛み合うよ
うに組み合わされる。そして複数枚の平板状の触媒担体
73…が、組み合わされた2本の伝熱管70,70の間
の空間に収まるように配置される。各触媒担体73は表
面積が大きい折り板で構成されており(図8参照)、そ
の表面に排気ガス浄化触媒が担持される。
【0038】しかして、図12から明らかなように、給
水ポンプから水供給管63を介して供給された水は、分
岐通路62→第1段熱交換器H1の4本の伝熱管61…
→4個の分岐通路65…→第2段熱交換器H2の12本
の伝熱管67…→環状の集合通路69→第3段熱交換器
H3の2本の伝熱管70,70→集合通路71を経て、
高温・高圧蒸気となって蒸気排出管72に排出される。
【0039】内燃機関Eの排気マニホールド22から排
出された排気ガスは、先ず蒸発器23の第1排気ガス通
路56に流入して下向きに流れ、そこに設けられた第3
段熱交換器H3との間で熱交換を行う。第3段熱交換器
H3が配置される第1排気ガス通路56は一定の円形断
面を有する直線状の通路であり、第3段熱交換器H3と
一体化された触媒担体73…は排気ガスの流れ方向と平
行に配置された板状の部材であるため、そこを流れる排
気ガスは層流となる。これにより、排気ガスの圧損を最
小限に抑えて第2段熱交換器H2に流速の高い排気ガス
を供給することができる。しかも排気ガス浄化触媒にお
ける触媒反応に伴って発生する反応熱が第3段熱交換器
H3を流れる水に吸収されることで、エネルギーの回収
効率が一層高められる。
【0040】第1排気ガス通路56を出た排気ガスは、
ターンプレート45に案内されて180°旋回し、第1
排気ガス通路56の外側を囲む環状の第2排気ガス通路
55を上向きに流れる。ターンプレート45は排気ガス
の流れをスムーズにUターンさせるのに適した形状にな
っている。第2排気ガス通路55に配置された第2段熱
交換器H2は、4枚の伝熱板68…で区画された4本の
螺旋状通路を備えているため、そこを流れる排気ガスの
流路が長くなり、かつ排気ガスの流れの向きが偏向して
旋回流となる。しかも第2段熱交換器H2の伝熱管67
…は波形に屈曲したものを螺旋状に巻いた構造を有して
いるため、全長の長い伝熱管67…をコンパクトに配置
することができるだけでなく、隣接する伝熱管67…の
波形の位相をずらしたことで排気ガスに均一に接触する
ことができ、しかも排気ガスとの接触面積が増加し、か
つ排気ガスに効果的に乱流を発生させることができる。
【0041】以上のように、前記伝熱板68…および伝
熱管67…の両方が排気ガスとの間の熱交換に寄与する
ので、第2段熱交換器H2の伝熱面密度(伝熱面積/体
積)を高めて熱交換効率が高められ、特に排気ガスの流
れが旋回流かつ乱流となることで、排気ガスを伝熱板6
8…および伝熱管67…に充分に接触させて熱交換効率
を高めることができる。更に、第2排気ガス通路55の
4個の入口55a…(図4参照)は排気ガスの通路断面
積が絞られているので、そこで流速が高められた排気ガ
スが第2排気ガス通路55に流入することで、熱交換効
率の更なる向上が可能になる。
【0042】第2排気ガス通路55の上流端に達した排
気ガスはアッパーケーシング33に案内されて180°
旋回し、第2排気ガス通路55の外側を囲む環状の第3
排気ガス通路50を下向きに流れる。排気ガスは、第3
排気ガス通路50に配置された第1段熱交換器H1の螺
旋状に巻かれた4本の伝熱管61…を流れる水との間で
熱交換を行った後、ロアケーシング34およびロアカバ
ー44間の通路を通って排気管24に排出される。第1
段熱交換器H1の4本の伝熱管61…はセンターケーシ
ング31の内面にろう付けにより一体に固定されている
ため、伝熱管61…およびセンターケーシング31が相
互に補強しあって蒸発器23全体の剛性が高められる。
【0043】以上説明したように、蒸発器23の半径方
向内側から外側に高温の排気ガスが流れる第1排気ガス
通路56、中温の排気ガスが流れる第2排気ガス通路5
5および低温の排気ガスが流れる第3排気ガス通路50
を順次配置したので、第1排気ガス通路56から半径方
向外側に逃げる熱を第2排気ガス通路55で回収し、ま
た第2排気ガス通路55から半径方向外側に逃げる熱を
第1排気ガス通路56で回収することで、排気ガスの持
つ熱エネルギーを余すことなく回収することができる。
特に、最も低温の水が流れる第3排気ガス通路50を、
熱交換器の外郭を構成して大気に直接接触するセンター
ケーシング31に内周に沿って配置したので、第3排気
ガス通路50を断熱層として機能させてセンターケーシ
ング31の外部への熱逃げを最小限に抑えることができ
る。
【0044】また蒸発器23において使用されている伝
熱管61…,67…,70,70の総本数は4本+12
本+2本の僅かに18本であり、従来の蒸発器における
数百本に比べて部品点数が大幅に削減されるだけでな
く、それら伝熱管61…,67…,70,70をヘッダ
ーにろう付けする作業を減らしてコストダウンに寄与す
ることができる。また伝熱管61…,67…,70,7
0の本数が減ったことでヘッダーが小型化されるので、
各伝熱管61…,67…,70,70に水を均一に配分
することが可能となり、空焚きの発生による損傷を未然
に回避することができる。
【0045】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0046】例えば、実施例では熱流体として内燃機関
Eの排気ガスを例示し、熱吸収媒体として水を例示した
が、熱流体および熱吸収媒体として他の適宜のものを採
用することができる。
【0047】またロアカバー44およびターンプレート
45に囲まれた空間46を利用して第1排気ガス通路5
6の下流端を排気管24に接続するバイパス通路を設
け、このバイパス通路に開閉弁を設ければ、蒸発器23
の内部圧力が高まったときに開閉弁を開いて圧力を逃が
すことができる。
【0048】またロアケーシング34にロアカバー44
を支持するストラット43を利用して、酸素濃度センサ
等を取り付けることができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、熱流体と熱吸収媒体との間で熱交換を行う熱
交換器において、熱吸収媒体が流れる伝熱部材が、熱流
体の流れを偏向させるガイド部材と、ガイド部材により
偏向された熱流体の流れを乱流にする攪乱部材とを含む
ので、熱流体通路の通路長を長くして熱流体が伝熱部材
と接触する面積を増加させ、かつ乱流により熱流体が伝
熱部材と接触する機会を増加させることで、熱流体と伝
熱部材との間の伝熱を効果的に行わせて熱交換効率を高
めることができる。
【0050】また請求項2に記載された発明によれば、
熱流体通路の流れ方向中間に位置する熱流体の中温領域
に前記ガイド部材および攪乱部材を配置したので、熱流
体の上流側の高温領域において熱吸収媒体に回収しきれ
なかった熱エネルギーを、その下流側の中温領域におい
てできる限り回収し、熱交換器全体の熱エネルギー回収
効率を高めることができる。
【0051】また請求項3に記載された発明によれば、
中温領域における熱流体通路の入口で通路断面積を絞っ
たので、その熱流体通路を流れる熱流体の流速を増加さ
せて熱交換効率を高めることができる。
【0052】また請求項4に記載された発明によれば、
環状をなす中温領域の熱流体通路に配置されるガイド部
材を螺旋状の伝熱板から構成したので、部品点数の少な
い簡単な構造で熱流体の流れを偏向させることができ、
また複数本の波形の伝熱管を位相をずらして重ね合わせ
たものをガイド部材に沿うように螺旋状に巻いて攪乱部
材を構成したので、長い伝熱管を狭い空間にコンパクト
に配置して伝熱面密度を高めることができるだけでな
く、熱流体に効果的に乱流を発生させて伝熱管との接触
の機会を増加させることで熱交換効率を更に高めること
ができる。
【0053】また請求項5に記載された発明によれば、
高温領域を流れる熱流体を層流としたので、高温領域に
おける熱流体の圧損を最小限に抑えることができる。
【0054】また請求項6に記載された発明によれば、
熱交換器の半径方向内側から外側に高温領域、中温領域
および低温領域を順次配置したので、高温領域から半径
方向外側に逃げる熱を中温領域で回収し、また中温領域
から半径方向外側に逃げる熱を低温領域で回収すること
で、熱流体の持つ熱エネルギーを余すことなく回収する
ことができる。
【0055】また請求項7に記載された発明によれば、
内燃機関が排出する熱流体としての排気ガスを、熱交換
器としての蒸発器において熱交吸収媒体との間で熱交換
させることで、高温・高圧蒸気を発生させて内燃機関の
廃熱を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸発器を備えた内燃機関の正面図
【図2】図1の2−2線拡大断面図(図3の2−2線断
面図)
【図3】図2の3−3線矢視図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図2の5−5線断面図
【図6】図2の6−6線断面図
【図7】図2の7部拡大図
【図8】図2の8方向拡大矢視図
【図9】蒸発器の分解図
【図10】第1段熱交換器および第2段熱交換器の伝熱
管および伝熱板の分解斜視図
【図11】第3段熱交換器の触媒担体および伝熱管の分
解斜視図
【図12】伝熱管を流れる水の経路を示す図
【符号の説明】
23 蒸発器(熱交換器) 50 第3排気ガス通路(熱流体通路) 55 第2排気ガス通路(熱流体通路) 55a 入口 56 第1排気ガス通路(熱流体通路) 61 伝熱管(伝熱部材) 67 伝熱管(伝熱部材、攪乱部材) 68 伝熱板(伝熱部材、ガイド部材) 70 伝熱管(伝熱部材) E 内燃機関
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 雅志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 齋藤 文一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3L103 AA35 BB15 CC02 CC27 DD05 DD09 DD19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱流体通路(50,55,56)の内部
    を温度低下しながら流れる熱流体と接触するように伝熱
    部材(61,67,68,70)を配置し、伝熱部材
    (61,67,68,70)の内部に熱流体の流れに対
    向する方向に熱吸収媒体を流すことで、熱流体の持つ熱
    エネルギーを伝熱部材(61,67,68,70)を介
    して熱吸収媒体に回収する熱交換器において、 前記伝熱部材(67,68)は、熱流体の流れを偏向さ
    せるガイド部材と、ガイド部材により偏向された熱流体
    の流れを乱流にする攪乱部材とを含むことを特徴とする
    熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記熱流体通路(50,55,56)は
    熱流体の流れ方向の上流側から下流側に向けて高温領
    域、中温領域および低温領域に区画されており、熱流体
    が高温領域から中温領域を経て低温領域に流れるにつれ
    て、その温度および流速が次第に低下するようになって
    おり、少なくとも前記中温領域に前記ガイド部材(6
    8)および攪乱部材(67)を配置したことを特徴とす
    る、請求項1に記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記中温領域における熱流体通路(5
    5)の通路断面積を、その入口(55a)において絞っ
    たことを特徴とする、請求項請求項2に記載の熱交換
    器。
  4. 【請求項4】 前記中温領域における熱流体通路(5
    5)は環状をなしており、前記ガイド部材(68)は環
    状の熱流体通路(55)内に配置された螺旋状の伝熱板
    から構成され、前記攪乱部材(67)は複数本の波形の
    伝熱管を位相をずらして重ね合わせたもの前記ガイド部
    材(68)に沿うように螺旋状に巻いて構成されること
    を特徴とする、請求項請求項2または請求項3に記載の
    熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記高温領域を流れる熱流体を層流とし
    たことを特徴とする、請求項2〜請求項4の何れか1項
    に記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 前記高温領域の半径方向外側を覆うよう
    に前記中温領域を配置し、この中温領域の半径方向外側
    を覆うように前記低温領域を配置したことを特徴とす
    る、請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の熱交換
    器。
  7. 【請求項7】 前記熱流体は内燃機関(E)の排気ガス
    であり、前記熱交換器は排気ガスの熱で熱吸収媒体を蒸
    発させる蒸発器(23)であることを特徴とする、請求
    項1〜請求項6の何れか1項に記載の熱交換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6823668B2 (en) * 2000-09-25 2004-11-30 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Waste heat recovery device of internal combustion engine
CN104422318A (zh) * 2013-09-05 2015-03-18 中央大学 固液相变冷却装置
JP2015213966A (ja) * 2014-05-07 2015-12-03 高松機械工業株式会社 主軸台座冷却槽

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