JP2003185139A - ガスタービンエンジン用の燃焼器 - Google Patents

ガスタービンエンジン用の燃焼器

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JP2003185139A
JP2003185139A JP2002354301A JP2002354301A JP2003185139A JP 2003185139 A JP2003185139 A JP 2003185139A JP 2002354301 A JP2002354301 A JP 2002354301A JP 2002354301 A JP2002354301 A JP 2002354301A JP 2003185139 A JP2003185139 A JP 2003185139A
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mils
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Steven W Burd
ダブル.バード スティーブン
Kenneth S Siskind
エス.シスカインド ケニス
Charles B Graves
ビー.グレーブズ チャールズ
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    • F23RGENERATING COMBUSTION PRODUCTS OF HIGH PRESSURE OR HIGH VELOCITY, e.g. GAS-TURBINE COMBUSTION CHAMBERS
    • F23R3/00Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel
    • F23R3/42Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the arrangement or form of the flame tubes or combustion chambers
    • F23R3/60Support structures; Attaching or mounting means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23MCASINGS, LININGS, WALLS OR DOORS SPECIALLY ADAPTED FOR COMBUSTION CHAMBERS, e.g. FIREBRIDGES; DEVICES FOR DEFLECTING AIR, FLAMES OR COMBUSTION PRODUCTS IN COMBUSTION CHAMBERS; SAFETY ARRANGEMENTS SPECIALLY ADAPTED FOR COMBUSTION APPARATUS; DETAILS OF COMBUSTION CHAMBERS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F23M5/00Casings; Linings; Walls
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F23R3/02Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the air-flow or gas-flow configuration
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    • F23R3/06Arrangement of apertures along the flame tube
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    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
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    • F23R2900/00Special features of, or arrangements for continuous combustion chambers; Combustion processes therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力降下の増大が殆どなしで熱伝達を改善で
きる燃焼器を提供する。 【解決手段】 複数のライナセグメント12と支持シェ
ルを含んでなるガスタービンエンジン用の燃焼器であ
る。支持シェルは内面、外面、複数の取付け用穴、支持
シェルを貫通して延在する複数のインピンジメント冷却
用穴を含んでいる。ライナセグメント12のそれぞれは
パネル24と複数の取付けスタッド32を含んでいる。
パネル24は前面、後面36、およびこれらを貫通して
延在する複数の冷却用穴38を含んでいる。パネル24
の後面36は、燃焼器を通る圧力低下が実質的に増加せ
ず、ライナセグメント12の熱伝達性を向上させるため
の表面プロファイルを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンエンジ
ン用の燃焼器に関し、より詳しくは、二重壁のガスター
ビン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンエンジンは、一般的に、非
常に長い期間の間熱負荷にさらされる。このような熱負
荷に伴う熱応力を軽減するため、燃焼器の壁を冷却する
ことが知られている。このような冷却により、燃焼器の
構成部品の有効寿命を長くすることができて、エンジン
全体の信頼性が向上する。
【0003】1つの冷却の形態においては、燃焼器は、
連続して配置された複数のオーバーラップする壁セグメ
ントを含んでおり、また各壁セグメントの前縁は、燃焼
器の外側に沿って流れる冷却空気を受けるように位置し
ている。この壁セグメントの前縁は冷却空気を壁セグメ
ントの内側、即ち”熱い側”に向け、これにより壁セグ
メントの内側のための境膜冷却(膜冷却、フィルム冷
却)が形成される。この冷却手法の欠点は、必要とする
ハードウエアが多数の部品を含んでいるといることであ
る。当業者には、費用の観点からだけでなく、安全性や
信頼性などの理由から、ガスタービンエンジン内の部品
点数を最小限にすることは非常に価値があることは認識
できる。特にタービンや圧縮機のような内部の構成部品
は、エンジンを通って流れる空気の流れ内に運ばれた異
物による損傷を受け易い。
【0004】上記の冷却手法における別の欠点は、多数
の部品を用いることによってエンジン全体の重量が重く
なることである。当業者には、ガスタービンエンジンに
おいては重量は全ての構成部品の重要な設計上のパラメ
ータであり、できる限り重量を最小にすることは大きな
利益があることは認識できる。
【0005】別の冷却手法においては、内壁と外壁が所
定距離だけ離れて設けられている二重壁構造が採用され
る。冷却空気は、外壁内の多数の穴を通過し、次いで内
壁内の多数の穴をさらに通過し、最終的に燃焼室内に流
れる。オーバーラッピング壁セグメント構造と比べて、
この二重壁セグメントは、二重壁の組立て構造体が構造
的により強固であるという利点がある。しかしながら、
この二重構造には、熱膨張を厳密に計算しなければなら
ないという欠点がある。特に、燃焼器内における熱負荷
が不均一である傾向がある。その結果、燃焼器の異なる
部品が異なる大きさの熱膨張、応力および歪みを受けて
しまう。燃焼器の設計において不均一な熱膨張、応力お
よび歪みを計算できない場合、燃焼器の有効寿命に悪影
響がでてしまう。
【0006】本出願の譲受人に譲渡された米国特許第
5,758,503号には、ガスタービンエンジン用の
改良された燃焼器が開示されている。この米国特許第
5,758,503号の燃焼器の利点は、不均一な熱負
荷を調整できることである。この発明によるライナセグ
メントと支持シェル構造体では、熱負荷が燃焼器のどの
区域に存在しても、その熱負荷に相応する熱膨張が許容
される。セグメント間の隙間により、機械的応力および
歪みの原因となるバインデング(ビンディング)なし
に、熱膨張が許容される。
【0007】上記の支持シェルとライナセグメントの構
造体は、支持シェルおよび/またはライナセグメントを
横切る熱勾配を最小にし、このため、燃焼機内の熱応力
および歪みが最小になる。この支持シェルとライナセグ
メントの構造体はまた、燃焼器を冷却するのに必要とさ
れる冷却空気の流量を最小にする。当業者には、冷却目
的で使用される冷却空気の流量を最小にできることは顕
著な利点であることは認識できる。ライナ−シェルの最
小限の圧力低下で熱伝導が改善されることは有用であ
る。これは、燃焼器の空力学的な効率が固定された状態
では、冷却(剤)の必要性(量)が低減できることを意
味する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】燃焼器を通る圧力降下
あるいは冷却空気流量に影響を与えることなく、ガスタ
ービンエンジン用燃焼器の熱伝達効率を向上させること
が非常に有用である。本発明の目的は、圧力降下の増大
が殆どなしで、熱伝達の改善を達成できる上記の燃焼器
を提供することにある。本発明の別の目的は、熱伝達効
率が改善された、軽量のガスタービンエンジン用燃焼器
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
各目的は、複数のライナセグメントと支持シェルとを含
むガスタービン用燃焼器を提供することによって達成さ
れる。支持シェルは内面、外面、複数の取付用穴、およ
び支持シェルを貫通して延在する複数のインピンジメン
ト冷却用穴を含んでなる。各ライナセグメントは、パネ
ルと、複数の取付けスタッドを含んでいる。パネルは、
前面、後面、これらを通って延在する複数の冷却用穴を
含んでいる。パネルの後面は、燃焼器の支持シェルとラ
イナセグメントとによって形成される二重壁を横切る圧
力降下の増加が実質的になしに、ライナセグメントの熱
伝達性を改善ないし向上させるための表面プロファイ
ル、つまり表面の外形(形状)ないし輪郭を有してい
る。
【0010】本発明の別の利点は、添付図面を参照して
詳述する以下の実施形態の説明から明らかになる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1を参照して、ガスタービンエ
ンジン用の燃焼器10は、支持シェル14と複数のライ
ナセグメント12とを含んでおり、これらは互いに25
ミルから200ミルまで、好ましくは60ミルから10
0ミルまでの間隔で離間されている。図1に示された支
持シェル14は、環状に形成された支持シェルの部分断
面図である。これに代えて、燃焼器10は、円筒形の支
持シェル(図示せず)のような他の形状で形成すること
もできる。支持シェル14は、内面16、外面18、複
数の取付け用穴20、および内面16と外面18とを貫
通ないし通って延在する複数のインピンジメント冷却用
穴22とを含んでいる。冷却用ないしインピンジメント
用穴は、15ミルから60ミルまで、好ましくは20ミ
ルから35ミルまでの直径を有しており、また孔密度
(穴密度)は1平方インチあたり5穴から50穴まで、
好ましくは10穴から35穴までである。これらの穴2
2は、好ましい密度で、4から16までの直径の間隔で
配置される。
【0012】図2および図3を参照して、各ライナセグ
メント12は、パネル24、複数の取付け用スタッド3
2を含んでおり、また前壁26、後壁28および一対の
側壁30を含んでいても良い。パネル24は、前面34
(図3参照)、後面36、および前面34と後面36に
垂直または傾斜して、つまり前面34と後面36に向け
て、これら前面と後面36を貫通して延在する複数の冷
却用穴38を含んでいる。冷却用穴38は、15ミルか
ら60ミルまで、好ましくは20ミルから35ミルまで
の直径を有し、また孔密度は1平方インチあたり10か
ら150穴まで、好ましくは20から120穴までであ
る。図示例では、前壁26はパネル24の前縁40に沿
って配置され、後壁28はパネル24の後縁42に沿っ
て配置される。各側壁30は前壁26と後壁28とを連
結ないし接続している。前壁26、後壁28、および各
側壁30は、後面36から所定の距離で延出している。
複数の取付けスタッド32は後面36から延出してお
り、またそれぞれ締付け手段44(図1参照)を含んで
なる。好ましい実施形態において、スタッド32はネジ
付き、つまりネジ山が切られており、また締付け手段4
4が複数の止めナット45である。
【0013】図2を参照して、パネル24の後面36か
ら延出するリブがいくつかの実施形態において追加の構
造支持用に設けられる。パネル24の後面36から出る
リブ46の高さは、前壁26、後壁28、側壁30の高
さ以下である。
【0014】図3を参照して、前フランジ48が前壁2
6から延出し、また後フランジ50が後壁28から延出
している。前フランジ48および後フランジ50はアー
チ形(弓形)の形状を有しており、これにより、隣接す
るライナセグメント12間の流れの移行がスムーズにな
り、このため、各ライナセグメント12の境膜冷却およ
びライナセグメント12間の露出領域を最小にできる。
【0015】ライナセグメント12のそれぞれは、いつ
かの理由により鋳造で形成される。第1の理由は鋳造に
よりセグメントそれぞれの構成要素であるパネル24、
各壁26、28、30および取付け用スタッド32を部
分品ユニットとして一体的に形成でき、このため、ライ
ナセグメント12の製造が容易になることである。ま
た、各ライナセグメント12を鋳造することで、ライナ
セグメント12のそれぞれの重さを最小にできる。特に
ライナセグメント12の各構成要素を部分品ユニットに
一体的に形成することで、各構成要素が隣接する他の構
成要素と一体となって機械的強さを生じさせる。その結
果、個々の構成要素が嵩張ったり重くなったりすること
がなく、構成要素間の取付手段の必要性が回避される。
また、各ライナセグメント12を鋳造することで、ライ
ナセグメント12の寸法の均一性を高めることができ
る。均一なライナセグメント12は、ライナセグメント
12間の均一性およびライナセグメント12の高さの均
一性が高まる。均一な隙間(ギャップ)によって隣接す
るセグメント12間のバインディング(ビンディング)
が最小となり、また均一なライナセグメントの高さによ
って、より滑らかな集合流れ面(aggregate flow surfa
ce)が作られる。
【0016】図1を参照して、燃焼器10の組立てにお
いて、ライナセグメント12の各取付けスタッド32は
支持シェル14内の取付け用穴20内部に受容され、こ
れによりスタッド32が支持シェル14の外面18上に
延出する。止めナット45がスタッド32に螺合され、
これによりライナセグメント12が支持シェル14の内
面16上に固定される。支持シェル14内におけるライ
ナセグメント12の位置およびライナセグメント12の
幾何学的形状によって、1つまたはそれ以上の止めナッ
ト45が溝付きの取付け用穴で移動ないし”浮き上が
る”のが許容され、ライナセグメント12が特定の方向
へ熱膨張できる。しかしながら、如何なる場合でも、ラ
イナセグメント12は、支持シェル14の内面16とセ
グメントライナ12の各壁26、28、30(図2およ
び図3参照)との間にシールを形成するように十分に締
付けされる。各ワッシャをシールに利用しても良い。こ
れらワッシャは、シェルの外面とナットとの間に配置さ
れる。
【0017】図2を参照して、ライナセグメント12が
別の構造支持用のリブ46を有する場合、パネル24の
後面36から出るリブ46の高さは各壁26、28、3
0の高さ以下にされ、これにより、リブ46と支持シェ
ル14の内面との間に隙間(ギャップ)が残される。こ
の隙間は、必要に応じて、冷却空気がリブ46の下に入
るのを許容する。
【0018】次に、図4および5を特に参照して、本発
明の新規な特徴を説明する。
【0019】インピンジメント熱伝達は、ライナの後面
から熱を取り除くことにより、ガスタービンエンジン用
燃焼器のライナセグメントを冷却する有効な手段であ
る。米国特許第5,758,503号はそのような手法
を用いている。ライナの各設計の成功および所望の耐久
性を得るためのそれらの能力は、インピンジメント背面
(backside impingement)の空気力学的な効率および熱効
率を最大化することに依存する。熱伝達容量を最大にす
るため、本発明では、燃焼器のライナセグメントの設計
に高密度の表面増大技術を組み込んでいる。
【0020】図4および図5に例示された、本発明の領
域(面積)増大のための特徴部は、ライナセグメントの
パネル後面の少なくとも一部、および燃焼器ライナを横
切る圧力降下を実質的に増加させることなくライナの熱
伝達性を向上させるための表面プロファイルを設けるこ
とを有してなる。この表面プロファイル、つまり表面の
外形ないし輪郭は、滑らかな面と比べた場合において圧
力降下の増加が僅かな状態で熱伝達のための背面の表面
積を実質的に増大する、表面粗さを有してなるものであ
る。僅かな圧力降下とは、圧力降下における最大の増加
が10%あるいは10%以下、好ましくは5%あるいは
5%以下であることを意味する。個々の表面特徴部は、
四角形ベースのピン(ピン形状のもので基部が四角
形)、円形ベースのピン(ピン形状のもので基部が円
形)、四角形ベースの角錐(角錐形状のもので基部が四
角形)、円形ベースの円錐(円錐形状のもので基部が円
形)、テーパ付きピンの配列、あるいは同様なものから
構成される。その他の実施形態としては、多角形ベース
の角錐(角錐形状のもので基部が多角形)、凸状ないし
凸面の円錐、凹状ないし凹面の円錐、蛇行した微少リブ
(曲がりくねったマイクロリブ)、半球、凹みなどを含
んでおり、それぞれは熱伝達の向上のために後面の表面
積を増加ないし増大させる機能を果たす。上記の各表面
特徴部はアレイとして、つまりそれぞれの間に僅かな間
隔を空けて、後面に並べて(アレイ状に)配列される。
図4と図5は、本発明による好ましい表面パターンを例
示したものである。
【0021】粗さ要素よりなる表面プロファイルは、所
定のサンプリング長さおよび領域にわたって所定振幅の
幾何学的に規則的で反復可能な配列であるように意図さ
れる。しかしながら、振幅は、性能や実例に合わせるた
めランダムないし任意にしても良く、その場合にはあま
り厳密ではない粗さで作られる。反復性のある、あるい
はランダムなプロファイルは、特定の間隔で配置された
山と谷により特徴付けられる。これらの大きさは、熱伝
達を最大にし(滑らかあるいは平らな背後のベースライ
ンと比較した場合、20%から50%増加)、またライ
ナシェルの圧力降下を最小にするため(圧力降下におい
て10%以下、好ましくは5%以下の増加)、すなわ
ち、インピンジメント境界層の大きさに応じて必要な大
きさで形成される。上記のことは、表面プロファイルの
設計により達成される。図5を参照して、山から谷まで
の高さAは、100ミル以下、好ましくは4ミルから4
5ミルの間である。また図5においてB、つまり1つの
山のセンターラインから隣接する山のセンターラインま
での間隔は、10ミル以上、好ましくは15ミルから5
0ミルの間である。本発明の好ましい実施形態によれ
ば、表面形状の配列は好ましくは図4に図示されたよう
に均一である。ライナシェル圧力降下が殆ど増加しない
点と、熱伝達効率において、均一な配列が一般的に最も
予測可能で一貫した性能をもたらすからである。
【0022】表面の粗さは、例えばダイキャスティング
などの従来公知の方法で製造される。表面形状の製造方
法はコストだけの理由で制限ないし限定され、本発明は
製造方法を特定するものではない。
【0023】表面プロファイルは、燃焼器ライナの背後
ないし背面の対流熱伝達に利用可能な表面積を増加させ
る。この表面プロファイルは、圧力降下は殆ど増加させ
ることなく、本発明の表面プロフィールが施されない平
らあるいは滑らかな表面の3倍ないし3倍以上(好まし
くは1.5倍以上4.75倍まで)の熱伝達表面積を提
供できる。熱伝達を高めるレベルは、表面プロファイル
を形成する表面特徴部の形、大きさ、間隔によって得ら
れる表面積の増加と、フローパターンつまり流れ方式に
依存する。これはまた、ライナシェルの配置によって圧
力降下を制御し規制する。燃焼器ラインの後面上に表面
プロファイルを設けることで、冷却のために必要とされ
る空気の大きな流れを実質的に低減できると共に、非常
に高い冷却効率ないし効果が得られる。
【0024】本発明によれば、上記で説明した本発明の
表面増大部を備えることで、平らな後面と比較した場
合、圧力降下の増加が殆どないまま、50%まで、好ま
しくは20%から50%のまでの間で熱伝達効率が増大
したことが知得された。
【0025】本発明の利点は次の実施例を考慮し明らか
となる。
【0026】(実施例)本発明は縮尺実験により例証さ
れた。試験装置は表1で説明された表面プロファイルを
有する6つの鋳造金属板より隙間距離(65ミル)離れ
た模擬のインピンジメントシェルから構成される。シェ
ルには、千鳥形配列で位置決めされた一連のインピンジ
メント用穴(直径20ミル)が開けられており、孔密度
は1平方インチあたり約27穴である。インピンジメン
ト用穴はおよそ直径9.5間隔だけ離れて配置されてい
る。穴は外板を貫通して表面に垂直に開けられている。
鋳造金属板は燃焼器パネルを模擬したものである。表1
に説明されているように、表面積特徴部を備えた6つの
パネルが燃焼器合金で鋳造され、表面プロファイルのな
い平らな表面板と比較した。穴は鋳造板に垂直に開けら
れる。穴は表面積の増大部にも貫通して開けられた。穴
は千鳥形配列で直径20ミルであり、孔密度は1平方イ
ンチあたり20穴である。
【0027】熱伝達パフォーマンスを評価するため、熱
流(熱流束)を制御しつつ鋳造板が電気加熱された。計
量された冷却流れが種々のレイノルド数でプレナムを介
して供給された。プレナムは風洞の床に取付けられた。
風洞内の流れと温度は実験の際に固定された境界条件を
強制するため制御された。設定された冷却流れ、温度、
加熱率、金属板の温度は校正された赤外線カメラで監視
された。よって、固定ないし一定状態では、パネルの温
度は熱伝達性能を示すものである。冷却された冷却材を
使うと低いパネルの温度は一層良い冷却効率を示す。表
面増大部を備えた全ての場合において、滑らかな表面
(図6を参照のこと)よりも計測された表面温度は低か
った。1次元熱伝達モデルと滑らかな表面の場合をベー
スラインとして使用し、この性能を相対的なインピンジ
メント熱除去率として定量化した。全ての場合において
熱除去率が例示され、それらは、滑らかな面の場合と比
べて1.2Xから1.5Xまで(熱伝達効率において20
%から50%までの増加)であった。
【0028】これらの実験の際にシステム(ライナおよ
びシェル)の圧力降下における表面増大部の衝撃を評価
するため、冷却供給流の静圧と排出時の静圧がモニタさ
れた。鋳造板と滑らかな表面が再び比較された。実験
は、圧力降下の増加が実質的にないまま、表面増大部が
この性能を達成できることを示した。実際には、表1か
ら明らかなように、統計的な減少が見られたケースもあ
る。換言すれば、流れ速度の全てにおいて実測の不確実
性を超えるような圧力降下における増加は見られなかっ
た。
【0029】 表1 ID 理想的な 高さ 中心間間隔 表面積 圧力降下 構造 の増加 の増加* 1 四角ピン 0.025インチ 0.0225インチ 296% −7% 2 四角ピン 0.040インチ 0.030 インチ 355% −5% 3 四角ピン 0.040インチ 0.0225インチ 474% −3% 4 角錐 0.040インチ 0.020 インチ 312% −5% 5 角錐 0.025インチ 0.020 インチ 169% −7% 6 角錐 0.025インチ 0.015 インチ 248% −6% 7 角錐台 0.040インチ 0.025 インチ 230% −7% *+/−3%の不確実性
【0030】結論として、研究室での縮尺実験では、圧
力降下が殆ど増加せずに熱伝達の増大においての50%
の増加が達成された。
【0031】本発明は上記で例示した、本発明を実施す
るのに最良の方法に限られるものではなく、また形や大
きさ、部品の配置や操作の詳細については変更の余地が
あるものである。よって、本発明は、特許請求の範囲に
記載された技術思想および範囲を逸脱することなくその
ような全ての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼器の概略的な部分図である。
【図2】ライナセグメントの斜視図である。
【図3】線3−3に沿って切断された図2のライナセグ
メントの横断面図である。
【図4】本発明による好ましい表面プロファイルの斜視
図である。
【図5】図4の拡大断面図である。
【図6】様々な表面増大部による冷却効率への影響を示
した棒グラフである。
【符号の説明】
10 燃焼器 12 ライナセグメント 14 支持シェル 24 パネル 38 冷却用穴 46 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーブン ダブル.バード アメリカ合衆国,コネチカット 06410, チェシャー,レネ コート 36 (72)発明者 ケニス エス.シスカインド アメリカ合衆国,コネチカット 06073− 3306,サウス グラストンベリー,フェア ビュー テラス 101 (72)発明者 チャールズ ビー.グレーブズ アメリカ合衆国,コネチカット 06074, サウス ウインザー,トランバル レーン 179

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面と、内面と、前記外面と前記内面と
    の間の前記支持シェルを通って延在する複数のインピン
    ジメント冷却用穴とを有する支持シェル、および前記支
    持シェルに取付けられた少なくとも一つのライナセグメ
    ントを有してなり、 前記ライナセグメントが、前面と、後面と、複数の冷却
    用穴とを有したパネルを有してなり、前記パネルの前記
    後面が、前記支持シェルの内面と対向すると共に前記支
    持シェルから離間されてその間に隙間が規定されてお
    り、前記パネルの前記後面の少なくとも一部が、前記パ
    ネルの平らな後面と比べて、燃焼器を通る圧力降下の増
    加が実質的になしでライナセグメントの熱伝達性を高め
    るための表面プロファイルを有している、ことを特徴と
    するガスタービンエンジン用の燃焼器。
  2. 【請求項2】 前記表面プロファイルが、前記パネルの
    前記後面の表面積を、前記平らな後面と比べて、少なく
    とも50%増加させるものである、ことを特徴とする請
    求項1記載の燃焼器。
  3. 【請求項3】 前記熱伝達効率が、前記平らな後面と比
    べて、少なくとも20%向上する、ことを特徴とする請
    求項1記載の燃焼器。
  4. 【請求項4】 圧力降下の増加が、前記平らな後面と比
    べて、10%より小さい、ことを特徴とする請求項1記
    載の燃焼器。
  5. 【請求項5】 前記表面プロファイルが、100ミル以
    下の高さAと、10ミル以上の間隔Bを有する表面特徴
    部のアレイを有してなる、ことを特徴とする請求項1記
    載の燃焼器。
  6. 【請求項6】 表面積の増加が、前記平らな後面と比べ
    て、1.5倍から4.75倍までの間である、ことを特
    徴とする請求項2記載の燃焼器。
  7. 【請求項7】 熱伝達効率が、前記平らな後面と比べ
    て、20%から50%まで増大する、ことを特徴とする
    請求項3記載の燃焼器。
  8. 【請求項8】 圧力降下の増加が、平らな後面と比較し
    た場合、5%より小さい、ことを特徴とする請求項4記
    載の燃焼器。
  9. 【請求項9】 高さAが4ミルから45ミルまで、間隔
    Bが15ミルから50ミルまでである、ことを特徴とす
    る請求項5記載の燃焼器。
  10. 【請求項10】 前記表面プロファイルが、四角形ベー
    スピン、円形ベースのピン、四角形ベースの角錐、円形
    ベースの円錐、テーパ状のピン、多角形ベースの角錐、
    凸状の円錐台、凹状の円錐台、曲がりくねった微少リ
    ブ、半球、凹みおよびこれら組み合わせよりなるグルー
    プから選択された表面特徴部のアレイを有してなる、こ
    とを特徴とする請求項1記載の燃焼器。
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