JP2003183535A - 黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター - Google Patents

黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター

Info

Publication number
JP2003183535A
JP2003183535A JP2001391501A JP2001391501A JP2003183535A JP 2003183535 A JP2003183535 A JP 2003183535A JP 2001391501 A JP2001391501 A JP 2001391501A JP 2001391501 A JP2001391501 A JP 2001391501A JP 2003183535 A JP2003183535 A JP 2003183535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
green
color filter
pigment composition
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001391501A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Katsube
浩史 勝部
Eiichi Kiuchi
栄一 木内
Akira Kimura
亮 木村
Arata Kudo
新 工藤
Seiji Funakura
省二 船倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001391501A priority Critical patent/JP2003183535A/ja
Publication of JP2003183535A publication Critical patent/JP2003183535A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】被着色物に添加した際に、微細緑色フタロシア
ニン系顔料と黄色有機顔料との単なる混合物よりも経時
安定性に優れ、かつ透明性と着色力に優れた着色物が得
られる顔料組成物を提供する。 【系結手段】緑色フタロシアニン系化合物と黄色有機顔
料とを原料として、これらを共に磨砕することを特徴と
する黄味の微細緑色顔料組成物の製造方法、及びこの製
造方法で得られた顔料組成物を含むことを特徴とするカ
ラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷インキ、塗料
及び着色プラスチック等の着色剤として使用できる黄味
の微細緑色顔料組成物の製造方法に関し、中でもパソコ
ン用ディスプレー、モニター、テレビ等の大画面用高色
純度液晶表示装置を備えるカラーフィルターに好適な、
黄味の微細緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた
微細緑色顔料組成物を用いたカラーフィルターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来使用されていたカラーフィルターは
高透明性であり、バックライトの輝線を良く透過させて
色表示できる顔料が優れているとされていた。この技術
は現在でも携帯電話やモバイルゲーム機、PDA等、二
次電池や乾電池等の限られた電気量で、バックライト光
源が電気容量を小さくする必要のある機器については有
利である。
【0003】しかしながら、パーソナルコンピュータの
液晶表示モニター、液晶テレビ等、電源を常につないだ
状態で使用される機器に使用されるカラーフィルター
は、バックライト光源が常に供給される電源を持つた
め、その要求特性は色純度が高く、かつ高透過性の色材
が要求される。
【0004】この高色純度が要求される液晶表示装置に
用いられるカラーフィルターは、ガラス等の透明基板上
に赤色、緑色、青色の3色のパターンが形成されたもの
であり、緑色の着色パターンを形成するためには、一般
に塩素化銅フタロシアニン顔料(C.I.PIGMEN
T Green7)や塩素化臭素化銅フタロシアニン
(C.I.PIGMENT Green36)等の緑色
顔料からなる着色剤が使用されている。
【0005】銅フタロシアニンは、銅原子のまわりに4
個のイソインドールを持つ環状化合物であり、1分子中
に4個の芳香環を有する。そして、この芳香環はそれぞ
れ4個の水素原子を有していて、これら合計16個の水
素原子は臭素、塩素等のハロゲン原子によって置換可能
である。
【0006】従って、高色純度が要求される液晶表示装
置に用いられるカラーフィルターの緑色パターンに使用
される上記着色剤は、通常、この16個の水素原子のう
ちの一部またはすべてが、塩素や臭素によって置換され
たハロゲン化銅フタロシアニン顔料を含む緑色顔料組成
物が使用されていた。
【0007】また、特開平9−269410号公報、特
開平10−160928号公報等では、カラーフィルタ
ー用途において緑色顔料のみや緑色顔料と黄色顔料の混
色での色相等を改良する目的で、C.I.Pigmen
t Green 7、同36等の緑色顔料に、C.I.
Pigment Yellow 138、同150、同
185等の黄色顔料を添加し、黄味が強い緑色とした緑
色顔料組成物も記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
フイルター用途の従来の技術においては、緑色顔料と黄
色顔料とを混色して得られた顔料組成物から黄味の緑色
の顔料分散レジストを調製したり、あるいは緑色顔料か
ら得た顔料分散レジストと黄色顔料から得た顔料分散レ
ジストとを混色して黄味の緑色の顔料分散レジストを調
製している。従ってこの様な方法では、黄味の緑色は発
色可能であっても、経時的に色別れが起きたり、顔料分
散レジストが増粘したりして、安定性が不充分であると
いう欠点があった。そしてこの様な経時安定性不良は、
カラーフィルター用途以外の印刷インキや塗料等の一般
的用途の場合でも、多かれ少なかれ起こる現象である。
本発明は、被着色媒体に加えた時に経時的な色別れや増
粘が起こりにくい顔料組成物を提供する。また、前記の
他CIE発色系色度におけるY値が大きく透明性に優れ
たカラーフィルターが得られる顔料組成物、高着色力で
保存安定性に優れたカラーフィルター用顔料分散レジス
トおよび透明性と高着色力を兼備するカラーフィルター
を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、緑色フタロシ
アニン系化合物と黄色有機顔料とを原料として、これら
を共に磨砕して得られた黄味でより微細な緑色顔料組成
物とし、それを用いることで、上記課題を解決できるこ
とを見い出し、本発明に至った。即ち本発明は、緑色フ
タロシアニン系化合物と黄色有機顔料とを原料として、
これらを共に磨砕することを特徴とする黄味の微細緑色
顔料組成物の製造方法、及びこの製造方法で得られた顔
料組成物を含むことを特徴とするカラーフィルターを提
供することを目的とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明
するが、「カラーフィルター用顔料組成物」のことを
「顔料組成物」と、また「カラーフィルター用顔料分散
レジスト」のことを「顔料分散レジスト」と、それぞれ
略記する。
【0011】本明細書においては、CIE発色系色度
(Y,x,y)のy値が大きいものを「色純度が高い」
という。x、y値が一定の値となるように顔料分散レジ
スト硬化塗膜の膜厚を決めた場合、膜厚が薄いものを
「色濃度が高い」といい、Y値が大きいものを「透明性
が高い」という。
【0012】本発明における一方の原料である緑色フタ
ロシアニン系化合物は、公知慣用のものがいずれも使用
できるが、ハロゲン化金属フタロシアニンがある。この
様な緑色を呈するハロゲン化金属フタロシアニンとして
は、例えば、塩素化銅フタロシアニン、塩素化臭素化銅
フタロシアニン、臭素化銅フタロシアニン、沃素化銅フ
タロシアニン、前記した銅以外の中心金属を芳香環に有
するハロゲン化金属フタロシアニン等が挙げられる。
尚、ハロゲン化金属フタロシアニンとしては、C.I.
ピグメントグリーン 7、同36の様な市販のハロゲン
化金属フタロシアニン顔料やそれらに対応する粗顔料を
用いることも出来る。これら緑色フタロシアニン系化合
物は、単独で使用することも出来るし、2種以上を併用
することも出来る。
【0013】芳香環の水素原子を置換するハロゲン原子
の種類と数の組み合わせはいろいろあるが、本発明の顔
料組成物をカラーフィルター用途に用いる場合には、緑
色フタロシアニン系化合物としては、芳香環に置換可能
な水素原子16のうち、ハロゲン原子として、3〜10
個の臭素原子と5〜13個の塩素原子とを有しており、
残りが水素原子を有するハロゲン化金属フタロシアニン
化合物を用いることが好ましい。それは、臭素原子数が
3個〜10個有するハロゲン化金属フタロシアニン顔料
は、色濃度が高く、高着色力を示すからである。
【0014】上記した様なハロゲン化金属フタロシアニ
ンは、公知の製造方法、たとえば、塩化アルミ法、クロ
ルスルホン酸法、ハロゲン化フタロニトリル法などによ
って製造することができる。
【0015】上記いずれの製造方法においても、反応終
了後、得られた反応混合物を水、あるいは塩酸等の酸性
水溶液中に投入すると、ハロゲン化金属フタロシアニン
の粗顔料が沈殿する。該粗顔料を濾過後、水、あるいは
硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶
液、もしくは水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ水
溶液で洗浄し、必要に応じてアセトン、トルエン、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、ジメチルホルムアミ
ド等の有機溶剤洗浄後、乾燥して使用するのが好まし
い。
【0016】ハロゲン化金属フタロシアニンの粗顔料
を、必要に応じてアトライター、ボールミル、振動ミ
ル、振動ボールミル等の粉砕機で乾式摩砕し、ついで、
ソルベントソルトミリング法やソルベントボイリング法
等で顔料化することによって、より一層分散性や着色力
に優れ、かつ、黄味を帯びた透明性の高い緑色を発色す
る顔料とすることができる。
【0017】本発明においては、ハロゲン化金属フタロ
シアニン粗顔料の顔料化方法には特に制限はないが、多
量の有機溶剤中で粗顔料を加熱攪拌するソルベントボイ
リング法よりも、容易に結晶成長を抑制でき、かつ比表
面積の大きい顔料粒子が得られるソルベントソルトミリ
ング法を採用するのが好ましい。
【0018】本発明おけるもう一方の原料である黄色有
機顔料としては、市販黄色有機顔料やそれに対応する粗
顔料が挙げられる。黄色有機顔料としては、例えばC.
I.ピグメントイエロー 83、C.I.ピグメントイ
エロー128、C.I.ピグメントイエロー138、
C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメン
トイエロー150、C.I.ピグメントイエロー18
0、C.I.ピグメントイエロー185等の黄色有機顔
料が挙げられる。これら黄色有機顔料は、単独で用いる
ことも2種以上を併用することもできる。粗顔料の場合
は、緑色フタロシアニン系化合物と同様にして顔料とな
してから、用いることも出来る。
【0019】カラフィルター用途に本発明の製造方法で
得た顔料組成物を用いる場合には、色純度と透明性に優
れている点で、上記黄色有機顔料の中でもC.I.ピグ
メントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー1
39、C.I.ピグメントイエロー150が好ましい。
【0020】本発明では、上記した緑色フタロシアニン
系化合物と、黄色有機顔料とを共に磨砕して、緑色フタ
ロシアニン系顔料と黄色有機顔料とを含む、より微細と
なった黄味の緑色を呈する顔料組成物とする(この共に
磨砕するという工程を、以下、共磨砕と称する。)。こ
の共磨砕により顔料組成物を調製することにより、緑色
フタロシアニン系顔料と黄色有機顔料とを混合し攪拌す
る様な単純混合による顔料組成物の調製に比べて、各種
用途において、より着色力に優れた顔料組成物とするこ
とが出来る。また、例えば塗料用途の様な場合、緑色フ
タロシアニン系顔料を含む塗料と黄色有機顔料を含む塗
料とを混合し混色塗料を調製することがあるが、本発明
の顔料組成物を用いて調製した塗料は、前記混色塗料よ
り着色力に優れた塗料とすることが出来る。
【0021】本発明における顔料組成物を調製するに当
たっての、緑色フタロシアニン系化合物と黄色有機顔料
との割合は、用途に応じて適宜選択することができる
が、緑色フタロシアニン系化合物/黄色有機顔料(質量
比)=90/10〜10/90である。本発明の顔料組
成物をカラーフィルター用途に使用する場合は、一般的
に緑色フタロシアニン系化合物/黄色有機顔料(質量
比)=90/10〜40/60、中でも同質量比70/
30〜50/50となる様にするのが好ましい。
【0022】本発明における共磨砕は、前記緑色フタロ
シアニン系化合物と前記黄色有機顔料と有機溶剤と水溶
性無機塩とを混練する操作である。より具体的には、前
記緑色フタロシアニン系化合物と前記黄色有機顔料と水
溶性無機塩の混合物に少量の有機溶剤を加え混練する。
この混練には、一般的には、ニーダー等が使用される。
【0023】水溶性無機塩としては、例えば塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウウム等が挙げられ
る。
【0024】有機溶剤としては、公知慣用のものが採用
できるが、水溶性であることが好ましい。混練時に蒸発
し難く、安全性の点から沸点が高い有機溶剤が好まし
い。この様な有機溶剤としては、例えば、ジエチレング
リコール、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール
モノアルキルエーテル、液体ポリエチレングリコール、
アルコキシアルカノール、ジプロピレングリコール,ジ
プロピレングリコールモノアルキルエーテル、低分子量
ポリプロピレングリコール等が用いられる。
【0025】共磨砕を行うに当たっての、前記緑色フタ
ロシアニン系化合物と、前記黄色有機顔料と、水溶性無
機塩と、有機溶剤との割合は、特に制限されないが、一
般的には質量換算で、前記緑色フタロシアニン系化合物
と前記黄色有機顔料との合計100部あたり、水溶性無
機塩300〜2000部、有機溶剤1〜500部であ
る。
【0026】この共磨砕は、例えば温度30〜150℃
で3〜20時間の範囲で行うことが出来る。また共磨砕
は、窒素ガスや希ガスの様な不活性ガスの存在下で行う
ことも出来る。
【0027】こうして共磨砕により得られた混練物は、
水と混合し攪拌し懸濁液となし、水と有機溶剤とを濾過
等により分離することにより、本発明における顔料組成
物を含むウエットケーキを取り出すことが出来る。この
ウエットケーキは洗浄し乾燥することにより、粉体で微
細な粒子径を有する、本発明における顔料組成物とする
ことが出来る。
【0028】用途を問わず顔料は、被分散媒体への分散
状態におけるその粒子径が小さいほど、これを使用して
得られる着色物の透明性が高くなる。したがって、本発
明において使用する前記緑色フタロシアニン系化合物お
よび黄色有機顔料は、いずれも一次粒子の平均粒子径が
10〜100nmの範囲であるものが好ましく、30〜
50nmの範囲が特に好ましい。従って共磨砕は、磨砕
前よりも磨砕後の方が平均粒子径が小さくなる様にし
て、上記平均粒子径範囲の微細有機顔料の混合物の粒子
となるまで行うことが好ましい。
【0029】本発明の製造方法により得た顔料組成物を
例えばカラーフィルター用途に用いる場合には、例えば
それから顔料ペーストや顔料分散レジストを調製するこ
とになる。ここで顔料分散ペースト中に分散させた顔料
の一次の平均粒子径が100nmを超えている場合は、
これを使用して製造されたカラーフィルター画素部の透
明性が低下する傾向にあるので好ましくない。また同1
0nmよりも小さい場合は、顔料ペースト等の粘度が経
時的に上昇したり、チキソトロピーが強く現れたりする
ほか、顔料が凝集しやすくなるため、分散状態におい
て、かえって粒子径の大きい二次粒子を形成することが
あり、この場合もまた、カラーフィルター画素部の透明
性が低下する原因となるので好ましくない。
【0030】こうして得られた本発明における顔料組成
物は、公知慣用の印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂、成形
用樹脂等に対して分散させることにより、印刷インキ、
塗料、着色樹脂成形品等を得ることが出来る。また、静
電荷像現像用トナーやカラーフィルターを得るために使
用することが出来る。
【0031】カラーフィルターを製造するに当たって
は、本発明の製造方法で得た顔料組成物から、顔料ペー
ストや顔料分散レジスト等が予め調製される場合が多
い。この際の顔料ペーストは、例えば上記の様にして得
られた緑色フタロシアニン系顔料および黄色有機顔料を
必須成分とし、これに分散剤、溶剤、および必要に応じ
て各種添加剤を混合して調製する。
【0032】前記顔料ペーストに使用する分散剤として
は、一般の顔料分散に使用される公知のものを使用する
ことができ、特に限定されるものではないが、例をあげ
れば、界面活性剤、顔料の中間体もしくは誘導体、染料
の中間体もしくは誘導体、あるいは、ポリアミド系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリ
ル系樹脂などの樹脂型分散剤があげられる。これらの分
散剤は、1種単独でも、あるいは、2種以上を組み合わ
せて使用することもできる。
【0033】前記顔料ペーストには、本発明における顔
料組成物を安定的に分散させることができる有機溶剤を
使用する。この有機溶剤としては、上記分散剤、および
後述する顔料分散レジストに使用する樹脂およびその他
の成分を溶解するものが好ましい。このような溶剤の具
体例としては、たとえば酢酸エステル系溶剤、プロピオ
ネート系溶剤、芳香族系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン
系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、窒素化合物系溶剤、ラ
クトン系溶剤、カルバミン酸エステルなどが挙げられ
る。これらの溶剤は、1種単独でも、あるいは2種以上
を組み合わせて使用することもできる。
【0034】前記顔料ペーストは、上記で得られた緑色
フタロシアニン系顔料と黄色有機顔料との混合物、分散
剤、有機溶剤、および必要に応じて配合する各種添加剤
を、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、3本ロール
ミル、ペイントコンディショナー、アトライター、分散
攪拌機、あるいは超音波分散機等を使用して混合して調
製することが出来る。
【0035】前記顔料ペースト中に含有される不揮発分
の含有率は10〜35質量%の範囲にあるのが好まし
い。また該不揮発分中に含有される、緑色フタロシアニ
ン系顔料と黄色有機顔料の合計含有率は8〜23質量
%、分散剤の含有率は2〜15質量%の範囲、残部が有
機溶剤であるのが好ましい。
【0036】本発明における顔料分散レジストは、前記
顔料組成物、分散剤、酸性基を有するアルカリ可溶性バ
インダー樹脂、光硬化性化合物、および有機溶剤からな
る混合物に、必要に応じて添加剤を加えたものである。
【0037】酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー
樹脂としては、一分子中に酸性基とエチレン性二重結合
を有する単量体とその他の単量体との共重合体が挙げら
れる。一分子中に酸性基とエチレン性二重結合を有する
単量体としては、(メタ)アクリル酸、p−スチレンカ
ルボン酸、p−スチレンスルホン酸、p−ヒドロキシス
チレン、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等が
挙げられる。中でも、カルボキシル基あるいはフェノー
ル性水酸基を有する単量体を使用するのが好ましい。
【0038】一分子中に酸性基とエチレン性二重結合を
有する単量体と共重合可能な単量体としては、たとえ
ば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
などの(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、メチ
ルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル、N−ビニ
ルピロリドン、アクリルアミドなど、公知の単量体が挙
げられる。
【0039】該酸性基を有するアルカリ可溶性バインダ
ー樹脂の酸価は、共重合用単量体の組成によっても異な
るが、20〜250mgKOH/gとするのが好まし
く、50〜150mgKOH/gであればなお好まし
い。
【0040】本発明における顔料分散レジストに使用す
る光硬化性化合物としては、光重合性あるいは光硬化性
官能基を有する化合物を含有する。光重合性官能基を有
する化合物を使用する場合は、必要に応じて光重合開始
剤を添加する。
【0041】光重合性あるいは光硬化性官能基を有する
化合物は、紫外線や可視光線を照射することにより重合
するか、または架橋することによって硬化する。このよ
うな化合物の代表的なものとしては、側鎖にケイ皮酸残
基やアジド基を有する光架橋型感光性樹脂や、光によっ
てラジカル重合あるいは、イオン重合可能な単量体な
ど、いずれも公知の化合物を挙げることができる。この
ような単量体としては、たとえば、メチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの一官能の
単量体の他に、トリメチロールプロパンジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レートなどの二〜六官能の多官能の単量体が挙げられ
る。
【0042】本発明においては、上記単量体の中でも、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなど、
多官能でしかも揮発性の低いものを使用するのが好まし
い。これらの単量体は、単独で用いることも、2種以上
を混合して使用することもできる。
【0043】光重合性あるいは光硬化性官能基を有する
化合物の配合率は、アルカリ可溶性バインダー樹脂に対
して25〜150質量%の範囲が好ましい。光重合性あ
るいは光硬化性官能基を有する化合物そのものはアルカ
リに不溶であっても、これを、前記顔料ペーストととも
にアルカリ可溶性バインダー樹脂と混合し、さらに必要
に応じて光重合開始剤を添加して顔料分散レジストを調
製しフォトリソグラフィー法に使用した場合は、該顔料
分散レジスト塗膜の、紫外線あるいは可視光が照射され
た部分は、光硬化してアルカリ現像液に不溶となるが、
照射されなかった部分はアルカリ現像液に溶解除去され
て現像される。光重合性あるいは光硬化性官能基を有す
る化合物の配合率が、アルカリ可溶性バインダー樹脂に
対して150質量%を超えると、現像性が低下する傾向
にあり、25質量%未満では、塗膜の光硬化が不十分と
なる。
【0044】光重合開始剤としては、公知慣用の光重合
開始剤が使用できる。具体的には、たとえば、各種ベン
ゾフェノン類;キサントン類;p−ジメチルアミノアセ
トフェノン、ベンジル−4−ジメチルアミノベンゾエー
ト、4−ビス−トリクロロメチル−6−(4−エトキ
シ)フェニル−S−トリアジン、2−アミルアントラキ
ノン、β−クロルアントラキノン、ビイミダゾールなど
が挙げられる。
【0045】市販の光重合開始剤としては、たとえば、
チバスペシャルティーケミカルズ社製「イルガキュア−
184」、「イルガキュア−369」、「ダロキュア−
1173」、BASF社製「ルシリン−TPO」、日本
化薬社製「カヤキュアーDETX」、「カヤキュアーO
A」、ストーファー社製「バイキュアー10」、「バイ
キュアー55」、アクゾー社製「トリゴナールPI」、
サンド社製「サンドレー1000」、アップジョン社製
「デープ」、黒金化成社製「ビイミダゾール」などがあ
る。
【0046】また上記光重合開始剤に公知慣用の光増感
剤を併用することもできる。光増感剤としては、たとえ
ば、アミン類、尿素類、硫黄原子を有する化合物、燐原
子を有する化合物、塩素原子を有する化合物またはニト
リル類もしくはその他の窒素原子を有する化合物等が挙
げられる。これらは、単独で用いることも、2種以上を
組み合わせて用いることもできる。
【0047】光重合開始剤の配合率は、特に限定される
ものではないが、光重合性あるいは光硬化性官能基を有
する化合物に対して0.1〜30質量%の範囲が好まし
い。0.1質量%未満では、光硬化時の感光度が低下す
る傾向にあり、30質量%を超えると、顔料分散レジス
トの塗膜を乾燥させたときに、光重合開始剤の結晶が析
出して塗膜物性の劣化を引き起こすことがある。
【0048】顔料分散レジストに用いる有機溶剤として
は、上記顔料ペーストを得る際に使用出来るとして挙げ
たものが使用できる。
【0049】本発明の顔料組成物および顔料分散レジス
トには、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲
で、例えば顔料誘導体、染料、樹脂、カップリング剤、
レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、安定剤等、公知慣
用の添加剤を添加することができる。
【0050】本発明の顔料分散レジストは、前記緑色フ
タロシアニン系化合物と黄色有機化合物の合計4〜12
質量%、分散剤0.8〜9質量%、酸性基を有するアル
カリ可溶性バインダー樹脂3〜15質量%、光硬化性組
成物0.8〜23質量%、光重合開始剤0.1〜7質量
%、有機溶剤および必要に応じて添加剤を加えて、不揮
発分を20〜30質量%の範囲とするのが好ましい。
【0051】一般に、カラーフィルターは以下の工程を
経て作成される。顔料分散レジストを、カラーフィルタ
ー用基板のブラックマトリックスを設けた側全面に塗
布、加熱乾燥(プリベーク)した後、フォトマスクを通
して紫外線あるいは可視光を照射し、現像することによ
って、画素部に顔料分散レジストの光硬化塗膜層を形成
する。各色ごとに同様の操作を3回繰り返して、所定の
位置に赤色、緑色、青色(あるいは、シアン、マジェン
タ、イエロー)の画素を有するカラーフィルターを作成
する。その後必要に応じて、カラーフィルター全体を加
熱処理(ポストベーク)して該顔料分散レジストの光硬
化塗膜層をさらに熱硬化させることもできる。
【0052】以下に、本発明の顔料分散レジストを用い
たカラーフィルターの製造方法を、上記一般的な製造方
法を例として、工程順にさらに詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0053】顔料分散レジストをカラーフィルター用基
板表面に塗布する方法については、特に限定はない。塗
布方法としては、たとえば、印刷法、スプレー法、ロー
ルコート法、バーコート法、カーテンコート法、スピン
コート法等、公知の方法を用いることができる。
【0054】カラーフィルター用基板に塗布した顔料分
散レジストの塗膜の乾燥条件は、各成分の種類、配合割
合等によっても異なるが、通常、50〜150℃で、1
〜15分間程度である。この加熱処理を一般に「プリベ
ーク」という。
【0055】顔料分散レジスト塗膜の光硬化に用いる光
としては、200〜500nmの波長範囲の紫外線ある
いは可視光を使用するのが好ましい。中でも波長が短く
エネルギーの高い紫外線を使用するのが好ましい。紫外
線あるいは可視光の光源としては、フォトファブリケー
ションの分野で広く使用されているものを使用すること
ができる。具体的には、たとえば、低圧水銀ランプ、高
圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドラン
プ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キ
セノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、
ヘリウム・カドミウムレーザー、アルゴンレーザー、N
d−YAGレーザーを用いたTHGやFHG光レーザー
などが挙げられる。光源としてレーザーを使用した場合
は、フォトマスクを使用しないで、顔料分散レジスト塗
膜に直接画素パターンを描画することができる。
【0056】本発明の顔料分散レジストは、上記の光だ
けではなく、電子線に対しても感度を有するので、レー
ザーと同様に、電子線で顔料分散レジスト塗膜に直接画
素パターンを描画することもできる。この場合は、前記
光硬化性組成物中に必ずしも光重合開始剤を配合する必
要はない。
【0057】顔料分散レジストの塗膜に光照射して画素
パターンを焼き付けた後、現像する際に用いるアルカリ
現像液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、トリメチルアンモニウムヒ
ドロキシドなどの水溶液などを使用することができる。
該アルカリ現像液中に、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール等の水溶性有機溶剤、界面活性剤を適当量
添加してもよい。
【0058】現像方法は、液盛り法、ディッピング法、
スプレー法等のいずれでもよい。現像後、水洗し乾燥さ
せる。本発明の顔料ペーストおよび顔料分散レジスト
は、緑色画素部用であるが、一般には、各色ごとに上記
操作を3回繰り返し、所定の位置の画素部に、それぞれ
赤色、緑色、青色の顔料分散レジストの光硬化塗膜層を
有するカラーフィルターを作成する。得られたカラーフ
ィルターを、ホットプレート、オーブン等の加熱装置に
より、100〜280℃で、所定時間加熱処理(ポスト
ベーク)することによって、塗膜中の揮発性成分を除去
すると同時に、顔料分散レジストの光硬化塗膜中に残存
する未反応のDPHAを熱硬化させ、カラーフィルター
が完成する。
【0059】上記工程を経て得られる本発明のカラーフ
ィルターの緑色画素部は、透明性、色純度、色濃度に優
れている。
【0060】カラーフィルターは、カラー個体撮像素子
や、液晶カラーディスプレイ、カラーCRT等のカラー
ディスプレイに使用されている。従来のノート型パソコ
ン、携帯情報端末等の小型カラー液晶ディスプレイで
は、省電力化が重視されるため、カラーフィルターに
は、特に透明性が要求されたが、近年、用途が多様化し
てカラーモニターやカラーテレビ等に使用されるように
なった。これと同時にカラー液晶ディスプレイパネルの
大型化が図られている。このような背景のもとで、カラ
ーフィルターにも、従来の透明性に加えて、色再現性、
耐熱性、耐光性、耐薬品性等の信頼性向上がより要求さ
れるようになってきた。
【0061】この要求に対応するため、カラーフィルタ
ーの製造方法も、初期においては着色剤として染料を使
用する「染色法」が主流であったが、最近では耐熱性、
耐光性、耐薬品性等に優れる顔料を使用した「顔料分散
法」が主流となっている。さらに、バインダー樹脂中に
分散剤を用いて顔料を分散させた着色組成物に、光重合
性モノマー、光重合開始剤を添加した光硬化性着色組成
物を基材上に塗布して乾燥させ、フォトマスクを通して
露光した後、現像して得られる着色パターンを固着する
フォトリソグラフィー法が一般的に広く行われている。
本発明によれば、上記した要求に合致したカラーフィル
ターを提供できる。
【0062】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、「部」および「%」は、特に断りが
ない限り、それぞれ「質量部」および「質量%」を表
す。
【0063】(実施例1)市販緑色フタロシアニン系顔
料(C.I.Pigment Green 36)85
部、市販黄色有機顔料(C.I.Pigment Ye
llow 138)15部、ジエチレングリコール20
0部、食塩700部を内容積2Lの双腕式ニーダーに入
れ、内温が118℃〜120℃になるよう温度調節をし
て、より微細な粒子径となる様に6時間磨砕した。その
後、内容物を20倍量の温湯に解膠し、濾過、洗浄を行
い、食塩、ジエチレングリコールを洗い落とした。その
後、90℃で一昼夜乾燥した。得られた本発明の顔料組
成物は、黄味の緑色を呈しており、一次粒子の平均粒子
径35nmであり、原料よりも微細であった。
【0064】(実施例2)市販緑色フタロシアニン系顔
料(C.I.Pigment Green 7)85部
と市販黄色有機顔料(C.I.Pigment Yel
low 150)15部、ジエチレングリコール200
部、食塩700部を用いる以外は実施例1と同様の操作
を行った。得られた本発明の顔料組成物は、黄味の緑色
を呈しており、一次粒子の平均粒子径40nmであり、
原料よりも微細であった。
【0065】(実施例3)市販緑色フタロシアニン系顔
料40部と市販黄色有機顔料40部、ジエチレングリコ
ール150部、食塩720部を用いる以外は実施例2と
同様の操作を行った。得られた本発明の顔料組成物は、
黄味の緑色を呈しており、一次粒子の平均粒子径30n
mであり、原料よりも微細であった。
【0066】(実施例4〜6)直径0.5mmのジルコ
ニアビーズを仕込んだ五十嵐機械製造社製高速分散機
「TSC−6H」に、一次粒子径が35〜45nmで、
実施例1、2及び3で各々得た微細緑色顔料組成物15
部、ビックケミー社製アクリル系分散剤「BYK−20
01」4.5部、プロピレングリコールモノエチルエー
テルアセテート(以下、PGMAcと略記する)80.
5部を仕込み、毎分2000回転で8時間攪拌して、カ
ラーフィルター用緑色顔料ペーストを得た。
【0067】該カラーフィルター用緑色顔料ペースト1
00部、大日本インキ化学工業(株)製アルカリ可溶性バ
インダー樹脂のPGMAc溶液「エクセディックLC−
295」(不揮発分:40%、溶液の酸価:33mgK
OH/g)31.3部、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート(以下、DPHAと略記する。)12.5
部、およびチバスペシャルティーケミカルズ社製光重合
開始剤「イルガキュアー#369」0.3部、PGMA
c17.1部を混合した後、孔径1.0μmのフィルタ
ーを用いて濾過し、対応する本発明のカラーフィルター
用顔料分散レジストを、実施例4(実施例1の顔料組成
物を使用)、実施例5(実施例2の顔料組成物を使
用)、実施例6(実施例3の顔料組成物を使用)で各々
で得た。
【0068】(比較例1)直径0.5mmのジルコニア
ビーズを仕込んだ五十嵐機械製造社製高速分散機「TS
C−6H」に、実施例1で使用した市販緑色フタロシア
ニン系顔料のみを用いて実施例1と同様にニーダー磨砕
を行って得た同様の一次粒子の平均粒子径をもつ微細緑
色フタロシアニン系顔料15部、ビックケミー社製アク
リル系分散剤「BYK−2001」4.5部、PGMA
c80.5部を仕込み、毎分2000回転で8時間攪拌
して、微細緑色顔料ペーストを得た。
【0069】直径0.5mmのジルコニアビーズを仕込
んだ五十嵐機械製造社製高速分散機「TSC−6H」
に、実施例1で使用した市販黄色顔料のみを用いて実施
例1と同様にニーダー磨砕を行って得た同様の一次粒子
の平均粒子径をもつ微細黄色有機顔料15部、ビックケ
ミー社製アクリル系分散剤「BYK−2001」4.5
部、PGMAc80.5部を仕込み、毎分2000回転
で8時間攪拌して、微細黄色顔料ペーストを得た。
【0070】上記カラーフィルター用緑色顔料ペースト
85部、上記カラーフィルター用黄色顔料ペースト15
部、大日本インキ化学工業(株)製アルカリ可溶性バイン
ダー樹脂のPGMAc溶液「エクセディックLC−29
5」(不揮発分:40%、溶液の酸価:33mgKOH
/g)31.3部、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート(以下、DPHAと略記する。)12.5部、
およびチバスペシャルティーケミカルズ社製光重合開始
剤「イルガキュアー#369」0.3部、PGMAc1
7.1部を混合した後、孔径1.0μmのフィルターを
用いて濾過し、カラーフィルター用顔料分散レジストを
得た。
【0071】上記実施例4〜6及び比較例1のカラーフ
ィルター用顔料分散レジストについて以下の項目につい
て測定を行った。
【0072】(粘度測定)これらの各顔料分散レジスト
について、東機産業(株)製VISCOMETERMOD
EL R−Lで、レジスト作成2時間後と10日後の粘
度を各々測定をした。
【0073】(カラーフィルター色評価)実施例4〜6
及び比較例1の顔料分散レジストは1mm厚ガラスに乾
燥膜厚1μmとなるように塗布した。次いでフォトマス
クを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露
光部分を有機溶剤で洗浄することによりカラーフィルタ
ーとした。
【0074】これらの実施例4〜6及び比較例1から製
造したカラーフィルターの緑色パターンの着色力を目視
評価した(評価基準は、次の通り。◎;極めて良好、
○;良好、×;不良)。また、このカラーフィルター上
の硬化したカラーレジスト塗膜について、オリンパス
(株)製顕微分光測光装置OSP−SP−200で、色
座標x,y値を合わせてCIE発色系色度におけるY値
を測定した。これらの結果を、まとめて表1に示した。
【0075】
【表1】表 1
【0076】表1から明らかなように、緑色フタロシア
ニン系顔料と黄色有機顔料の共磨砕により作製された顔
料組成物を含む黄味の緑色顔料分散レジストは、微細緑
色顔料分散レジストと微細黄色顔料分散レジストとを混
合した黄味の微細緑色顔料分散レジストに比べて、粘度
の経時変化がほとんどなく、比較的低いことがわかる。
また、同レジストを使用して製造したカラーフィルター
はY値、着色力がより高いことがわかる。尚、共磨砕を
行わず、実施例1と同様の一次粒子の平均粒子径を有す
る微細緑色フタロシアニン系顔料と同微細黄色有機顔料
とを単純に混合分散して調製した微細顔料組成物を用い
て実施例1と同様にして得た黄味の緑色顔料分散レジス
トについても、各測定項目について上記実施例1との対
比を行ったが、比較例1のレベルと大差はなく、いずれ
の測定項目においても不満足であった。
【0077】
【発明の効果】本発明の製造方法により得た黄味の微細
緑色顔料組成物は、従来の黄味の微細緑色顔料組成物よ
り、樹脂等の被着色媒体への分散性に優れ保存安定性に
富み、着色樹脂皮膜の透明性(Y値)、着色力がより高
くなるという格別顕著な効果を奏する。したがって、本
発明の製造方法により得た顔料組成物は、カラーフィル
ターの緑色パターンの形成に最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/22 G02B 5/22 (72)発明者 工藤 新 茨城県鹿島郡神栖町知手3428−1 (72)発明者 船倉 省二 千葉県成田市美郷台3−4−1−302 Fターム(参考) 2H048 BA02 BA11 BA45 BA47 BB02 BB42 CA04 CA09 CA14 CA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緑色フタロシアニン系化合物と黄色有機
    顔料とを原料として、これらを共に磨砕することを特徴
    とする黄味の微細緑色顔料組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 緑色フタロシアニン系化合物が、ハロゲ
    ン化金属フタロシアニンであり、かつ用途がカラーフィ
    ルター用である請求項1記載の組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一次粒子の平均粒子径が10〜100n
    mとなる様に磨砕を行う請求項1または2記載の組成物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の製造方法で
    得られた微細緑色顔料組成物を含むことを特徴とするカ
    ラーフィルター。
JP2001391501A 2001-12-25 2001-12-25 黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター Pending JP2003183535A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001391501A JP2003183535A (ja) 2001-12-25 2001-12-25 黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001391501A JP2003183535A (ja) 2001-12-25 2001-12-25 黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003183535A true JP2003183535A (ja) 2003-07-03

Family

ID=27599074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001391501A Pending JP2003183535A (ja) 2001-12-25 2001-12-25 黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003183535A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005064366A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Toyo Ink Mfg. Co., Ltd. カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2005266429A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Toyo Ink Mfg Co Ltd カラーフィルタ用緑色着色組成物およびカラーフィルタ
JP2006309171A (ja) * 2005-03-28 2006-11-09 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 画素形成用着色剤およびその使用
JP2006321821A (ja) * 2005-04-22 2006-11-30 Toyo Ink Mfg Co Ltd 顔料の製造方法
EP1717277A3 (en) * 2005-03-28 2009-06-17 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Pixel-forming colorant compositions and their use
JP2009244321A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Fujifilm Corp 固体撮像素子用緑色硬化性組成物、固体撮像素子用カラーフィルタ及びその製造方法
JP2010195911A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Toyo Ink Mfg Co Ltd ポリハロゲン化フタロシアニン顔料組成物、およびそれを用いた着色組成物
JP2013213208A (ja) * 2012-03-07 2013-10-17 Fujifilm Corp 着色組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、及びそれを備えた液晶表示装置、有機el表示装置、及び固体撮像素子
WO2018151044A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 東レ株式会社 着色組成物、それを用いたカラーフィルタ基板および表示装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005064366A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Toyo Ink Mfg. Co., Ltd. カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
CN100416308C (zh) * 2003-12-26 2008-09-03 东洋油墨制造株式会社 滤色器用着色组合物以及滤色器
JP2005266429A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Toyo Ink Mfg Co Ltd カラーフィルタ用緑色着色組成物およびカラーフィルタ
JP4525122B2 (ja) * 2004-03-19 2010-08-18 東洋インキ製造株式会社 カラーフィルタ用緑色着色組成物およびカラーフィルタ
CN1847326B (zh) * 2005-03-28 2011-05-25 大日精化工业株式会社 像素形成用着色剂及其使用
JP2006309171A (ja) * 2005-03-28 2006-11-09 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 画素形成用着色剤およびその使用
EP1717277A3 (en) * 2005-03-28 2009-06-17 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Pixel-forming colorant compositions and their use
JP4738214B2 (ja) * 2005-03-28 2011-08-03 大日精化工業株式会社 画素形成用着色剤およびその使用
US7611572B2 (en) 2005-03-28 2009-11-03 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Pixel-forming colorant compositions and their use
KR100970076B1 (ko) 2005-03-28 2010-07-16 다이니치 세이카 고교 가부시키가이샤 화소 형성용 착색제 및 그 사용
JP2006321821A (ja) * 2005-04-22 2006-11-30 Toyo Ink Mfg Co Ltd 顔料の製造方法
JP2009244321A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Fujifilm Corp 固体撮像素子用緑色硬化性組成物、固体撮像素子用カラーフィルタ及びその製造方法
JP2010195911A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Toyo Ink Mfg Co Ltd ポリハロゲン化フタロシアニン顔料組成物、およびそれを用いた着色組成物
JP2013213208A (ja) * 2012-03-07 2013-10-17 Fujifilm Corp 着色組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、及びそれを備えた液晶表示装置、有機el表示装置、及び固体撮像素子
WO2018151044A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 東レ株式会社 着色組成物、それを用いたカラーフィルタ基板および表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5836126B2 (ja) 着色組成物及びカラーフィルタ
KR101607705B1 (ko) 컬러 필터용 녹색 착색 조성물, 및 컬러 필터
TWI482824B (zh) 顏料分散液,其製造方法,使用該顏料分散液之感光性著色樹脂組成物,噴墨用墨水暨電子照相印刷用碳粉,及彩色濾光片
JP2004070342A (ja) カラーフィルター用緑色顔料、緑色顔料分散体、感光性着色組成物、カラーフィルター、及び、液晶パネル
JP2007284590A (ja) ポリハロゲン化金属フタロシアニン粗製顔料、同顔料及び同顔料を緑色画素部に含有させてなるカラーフィルタ
JP2012068559A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びカラーフィルタ
JP6024149B2 (ja) カラーフィルター用着色樹脂組成物、カラーフィルター、及び液晶表示装置
JP2003161828A (ja) 顔料分散組成物、顔料分散レジスト、およびカラーフィルター
KR101355070B1 (ko) 컬러필터용 감광성 수지 조성물 및 이를 이용한 컬러필터
JP4539477B2 (ja) カラーフィルタ用顔料組成物、その製造方法及びカラーフィルタ
JP5583334B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法
JP2003183535A (ja) 黄味の緑色顔料組成物の製造方法、それで得られた緑色顔料組成物を用いたカラーフィルター
JP2003161823A (ja) カラーフィルター用顔料分散レジストおよびカラーフィルター
JP2003192947A (ja) カラーフィルター用インクジェットインキ組成物及びカラーフィルター
JP2019105727A (ja) カラーフィルタ用着色剤、着色組成物およびカラーフィルタ
JP5561337B2 (ja) カラーフィルタ用緑色着色組成物、及びカラーフィルタ
JP2003185825A (ja) 顔料組成物、顔料分散レジスト、およびカラーフィルター
JP2003064293A (ja) カラーフィルター用顔料分散組成物、顔料分散レジスト、およびカラーフィルター
JP5723091B2 (ja) カラーフィルタ用黄色着色層用樹脂組成物、カラーフィルタ用黄色着色層用感光性樹脂組成物、およびカラーフィルタ
JP2004091602A (ja) 黄味の赤色顔料組成物の製造方法、それで得られた赤色顔料組成物を用いたカラーフィルター
JP2001164142A (ja) 顔料分散体組成物
JP2005189561A (ja) 感光性黒色組成物、それを用いたブラックマトリックス基板およびカラーフィルタ
JP2005275052A (ja) カラーフィルター用青色顔料組成物及びカラーフィルター
JP2018163287A (ja) カラーフィルタ用着色剤、着色組成物及びカラーフィルタ
JP5855155B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041215

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080925