JP2003183293A - 有機リン化合物の製造法 - Google Patents

有機リン化合物の製造法

Info

Publication number
JP2003183293A
JP2003183293A JP2001386647A JP2001386647A JP2003183293A JP 2003183293 A JP2003183293 A JP 2003183293A JP 2001386647 A JP2001386647 A JP 2001386647A JP 2001386647 A JP2001386647 A JP 2001386647A JP 2003183293 A JP2003183293 A JP 2003183293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
acid
compounds
groups
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001386647A
Other languages
English (en)
Inventor
Hatsuhiko Harashina
初彦 原科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP2001386647A priority Critical patent/JP2003183293A/ja
Publication of JP2003183293A publication Critical patent/JP2003183293A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温和な条件下で、不飽和化合物に対して水素
原子−リン結合を有するリン化合物を付加反応させ、有
機リン化合物を得る。 【解決手段】 N−ヒドロキシル基、N−オキシル基、
N−オキシド基、オキシム基又はニトロソ基を含有する
窒素化合物(N−ヒドロキシフタル酸イミドなど)と酸
化剤(酸素、遷移金属化合物など)との共存下、水素原
子−リン結合を有するリン化合物(ホスフィン類、ホス
ホン酸類、ホスフィン酸類など)を、炭素−炭素不飽和
結合を有する不飽和化合物(オレフィン類など)に対し
て付加反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の窒素化合物
と酸化剤との共存下、水素原子−リン結合を有するリン
化合物を、炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和化合物
に対して付加反応させて有機リン化合物を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、炭素−リン結合を有する有機
リン化合物は、難燃剤、医薬・農薬等の生理活性物質、
核廃棄物処理剤、錯体触媒の配位子及びそれらの合成中
間体として有用である。このような有機リン化合物を合
成する方法としては、例えば、有機リチウムやグリニヤ
ール反応剤を用いる方法及び有機ハロゲン化物を用いる
方法[D.E.C.Corbridge,Studie
s in Inorganic Chemistry
20”Phosphorus An Outline
of Its Chemistry,Biochemi
stry andUses” 5th ed. p31
6〜336,Elsevier(1995)]が知られ
ている。しかし、これらの方法は、置換反応のために効
率が悪く、工業的に有利な方法とは言えない。
【0003】そこで、上記置換反応の欠点を克服するた
めに、付加反応による有機リン化合物の合成方法、例え
ば、ラジカル開始剤を用いて有機リン化合物を製造する
方法が報告されている。特許第2525408号公報に
は、4−フェニル−1−ブテンを有機アルコール溶媒及
びラジカル開始剤の存在下、次亜リン酸と還流条件下で
反応させ、4−フェニルブチル亜ホスホン酸を製造する
方法が開示されている。特許第3128015号公報に
は、次亜リン酸又は次亜リン酸塩と炭素数4〜12のア
ルケンとをアルコール溶媒中でラジカル開始剤の存在下
で反応させて、アルキルホスフィン酸を生成させる第一
工程、次いでこのアルキルホスフィン酸と(メタ)アク
リル酸エステルをラジカル開始剤の存在下で反応させて
2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸
エステルを生成させる第二工程、次いでこのエステルを
加水分解する第三工程により、2−ヒドロキシカルボニ
ルエチルアルキルホスフィン酸を製造する方法が開示さ
れている。この方法では、最終目的物の末端にヒドロキ
シカルボニル基を導入するために、前記のような段階的
な工程を必要とする。
【0004】また、特開平10−87678号公報に
は、アクリロニトリルを上昇した温度(130〜250
℃)で、リン化合物と反応させ、2−シアノエチルホス
フィン酸エステルを製造する方法が開示されている。こ
の方法は、不活性ガス雰囲気下において行われることが
有利である。
【0005】さらに、遷移金属触媒を利用して有機リン
化合物を製造する方法が報告されている。例えば、J.
Am.Chem.Soc.,122,p5407−54
08(2000)には、環状リン化合物を、炭素−炭素
二重結合を有する不飽和化合物に対して付加させる方法
が開示されている。しかし、この文献では、利用できる
リン化合物が特定の環状リン化合物に特定されており、
また、高価で特異な遷移金属触媒を用いている。一方、
特開2000−256380号公報及び特開2000−
256381号公報には、第2級ホスファイトをアセチ
レン化合物に対して付加させる方法が開示されている。
また、特開平9−241276号公報及び特開平9−2
95993号公報には、第2級ホスフィンオキシドをア
セチレン化合物に対して付加させる方法が開示されてい
る。これらの方法は、いずれも高価なパラジウム錯体触
媒を用い、そして反応の中間体が酸素に敏感であるため
に、不活性ガス下で行われる。したがって、このような
高価な遷移金属触媒を利用する方法は、触媒の入手性や
回収性、生産性、経済性などの点から、必ずしも工業的
に有利な方法とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、温和な条件下で、有機リン化合物を効率よく製造で
きる方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、酸素の存在下であっ
ても、広範な触媒を用いて、有機リン化合物を工業的に
有利に製造できる方法を提供することにある。
【0008】本発明の別の目的は、段階的な工程を経な
くても、反応系を設計することによって、不飽和化合物
の付加とともにその付加末端(例えば、リン原子のβ
位、ω位など)にヒドロキシル基を導入できる方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため鋭意検討の結果、特定の窒素化合物と酸化
剤との共存下、水素原子−リン結合を有するリン化合物
と、炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和化合物とを反
応させると、温和な条件下で付加反応が進行し、有機リ
ン化合物が効率的に得られることを見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の方法では、N−ヒドロ
キシル基、N−オキシル基、N−オキシド基、オキシム
基又はニトロソ基を有する窒素化合物と酸化剤との共存
下、少なくとも1つの水素原子−リン結合を有するリン
化合物又はその塩を、少なくとも1つの炭素−炭素不飽
和結合を有する不飽和化合物に対して付加反応させ、有
機リン化合物を製造する。
【0011】本発明の反応において、窒素化合物は、N
−ヒドロキシル基(ヒドロキシイミノ基)又はN−オキ
シル基を有する有機化合物から選択された少なくとも一
種の化合物であってもよい。また、窒素化合物は、イミ
ド化合物、トリアゾール化合物、トリアジン化合物、ア
ミド化合物及びヒンダードアミン化合物からなる群より
選択された少なくとも一種の化合物であってもよい。な
お、本発明の反応において、窒素化合物は、下記式
(I)で表されるイミド骨格を有するイミド化合物であ
ってもよい。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Xは酸素原子、ヒドロキシル基、
アシルオキシ基又はアリールカルボニルオキシ基を示
す) 前記方法において、各成分の使用量は、例えば、不飽和
化合物1モルに対して、リン化合物0.1〜10モル、
窒素化合物0.0001〜1モル、酸化剤0.0001
モル以上であってもよい。前記酸化剤は、酸素、オゾ
ン、酸化窒素、過酸化物、金属化合物、アゾ化合物、酸
化酵素及びハロゲンからなる群より選択された少なくと
も一種の化合物であってもよい。また、酸化剤は、酸
素、オゾン及び酸化窒素からなる群より選択された少な
くとも一種の酸素源と、過酸化物、金属化合物、アゾ化
合物、酸化酵素及びハロゲンからなる群より選択された
少なくとも一種の酸化促進剤とで構成してもよく、金属
化合物は、例えば、遷移金属化合物であってもよい。な
お、前記反応において、窒素化合物と酸化促進剤との割
合は、例えば、前者1モルに対して後者0.0001〜
10モル程度であってもよい。
【0014】前記反応において、リン化合物は、下記式
(II)又は(III)で表されるリン化合物又はその
塩であってもよい。
【0015】
【化5】
【0016】(式中、R1及びR2は、同一又は異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、アリール基、アラルキル基、複素環基、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、シクロア
ルキルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基又はアリー
ルオキシ基を示す。R1及びR2は置換基を有していても
よい。Yは、酸素原子を示す) このようなリン化合物(II)又は(III)は、ホス
フィン類、ホスフィンオキシド類、ホスホン酸類、ホス
フィン酸類などを含んでいる。リン化合物は、このよう
な化合物あるいはその金属塩又はアンモニウム塩であっ
てもよい。
【0017】また、前記不飽和化合物としては、オレフ
ィン類(例えば、鎖状C2-20オレフィン)又はアセチレ
ン類などを使用してもよい。
【0018】なお、前記反応は、相間移動触媒の共存下
で反応させてもよい。
【0019】本発明では、下記式(I)
【0020】
【化6】
【0021】(式中、Xは酸素原子、ヒドロキシル基、
アシルオキシ基又はアリールカルボニルオキシ基を示
す)で表されるイミド骨格を有するイミド化合物と、酸
素及び遷移金属化合物との共存下、ホスフィン類、ホス
フィンオキシド類、ホスホン酸類及びホスフィン酸類か
ら選択されたリン化合物を、鎖状C2-20オレフィンに対
して付加反応させ、有機リン化合物を製造できる。
【0022】
【発明の実施の形態】[リン化合物]リン化合物は、分
子内に少なくとも1つの水素原子−リン結合を有する化
合物である限り特に制限されず、無機リン化合物及び有
機リン化合物が含まれる。リン化合物としては、例え
ば、下記式(II)又は(III)で表されるリン化合
物が用いられる。
【0023】
【化7】
【0024】(式中、R1及びR2は、同一又は異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、アリール基、アラルキル基、複素環基、ヒドロキ
シル基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アルケニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、シクロ
アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシル基、カ
ルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アシルオキシ基、アミノ基、ホスフィ
ノ基、スルフィニル基、スルホニル基又は有機金属基を
示す。R1及びR2は置換基を有していてもよい。Yは、
酸素原子、硫黄原子、Se原子、Te原子、又は置換基
を有していてもよいボラン基を示す) ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子
が含まれる。アルキル基には、例えば、メチル、エチ
ル、ブチル、ヘキシル、デシル、ドデシル、エイコシ
ル、トリアコンチルなどの炭素数1〜30程度の直鎖状
又は分岐鎖状アルキル基が含まれる。アルケニル基に
は、例えば、ビニル、アリル、ヘキセニル、デセニル、
ドデセニル、エイコセニル、トリアコンテニル、プロパ
ジエニル、1,4−オクタジエニル、1,3,5−ヘキ
サトリエニルなどの炭素数2〜30程度の直鎖状又は分
岐鎖状アルケニル基が含まれる。アルキニル基には、例
えば、エチニル、プロピニル、ヘキシニル、デシニル、
ドデシニル、エイコシニル、トリアコンチニルなどの炭
素数2〜30程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基が
含まれる。
【0025】シクロアルキル基には、例えば、シクロプ
ロピル、シクロヘキシル、シクロデシル、シクロドデシ
ル、シクロエイコシル、シクロドトリアコンチルなどの
3- 32シクロアルキル基が含まれる。シクロアルケニル
基には、例えば、シクロブテニル、シクロヘキセニル、
シクロデセニル、シクロドデセニル、シクロエイコセニ
ル、シクロドトリアコンテニル、1,16−シクロトリ
アコンタジエニルなどのC3-32シクロアルケニル基が含
まれる。アリール基には、例えば、フェニル、ナフチル
などのC6-14アリール基が含まれる。アラルキル基に
は、例えば、ベンジル、フェネチルなどのC6-10アリー
ル−C1-4アルキル基が含まれる。
【0026】複素環基には、窒素、酸素及び硫黄原子か
ら選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環の構成原
子として含む5又は6員複素環基、複素環と炭化水素基
とが縮合した縮合複素環基が含まれ、複素環基は芳香族
性又は非芳香族性複素環基であってもよい。このような
複素環基には、例えば、ピロリル、ピリジル、ピラジニ
ル、ピペリジル、インドリル、キノリルなどの窒素原子
含有複素環基、フリル、フロイル、フルフリルなどの酸
素原子含有複素環基、チエニル、オクチルチエニル、テ
ニルなどの硫黄原子含有複素環基などが含まれる。
【0027】アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エ
トキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ、ド
デシルオキシ、エイコシルオキシ、トリアコンチルオキ
シなどの炭素数1〜30程度のアルコキシ基が含まれ
る。アルキルチオ基には、例えば、メチルチオなどのC
1-4アルキルチオ基が含まれる。アルケニルオキシ基に
は、例えば、ブテニルオキシ、ヘキセニルオキシ、デセ
ニルオキシ、ドデセニルオキシ、エイコセニルオキシ、
トリアコンテニルオキシなどの炭素数2〜30程度のア
ルケニルオキシ基が含まれる。シクロアルキルオキシ基
には、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシル
オキシ、シクロデシルオキシ、シクロドデシルオキシ、
シクロエイコシルオキシ、シクロドトリアコンチルオキ
シなどの炭素数3〜32程度のシクロアルキルオキシ基
が含まれる。シクロアルケニルオキシ基には、例えば、
シクロペンテニルオキシ、シクロヘキセニルオキシ、シ
クロデセニルオキシ、シクロドデセニルオキシ、シクロ
エイコセニルオキシ、シクロドトリアコンテニルオキシ
などの炭素数3〜32程度のシクロアルケニルオキシ基
が含まれる。アリールオキシ基には、例えば、フェノキ
シ、ナフチルオキシなどの炭素数6〜14程度のアリー
ルオキシ基が含まれる。アシル基には、例えば、アセチ
ル、プロピオニル基などの炭素数1〜6程度の脂肪族ア
シル基、ベンゾイル基などの芳香族アシル基などが含ま
れる。アルコキシカルボニル基には、例えば、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル
基などのC1-10アルコキシ−カルボニル基が含まれる。
アリールオキシカルボニル基には、例えば、フェノキシ
カルボニル基などのC6-14アリールオキシ−カルボニル
基が含まれる。アシルオキシ基には、例えば、ホルミル
オキシ、アセチルオキシ(アセトキシ)などの炭素数1
〜6程度のアシルオキシ基が含まれる。
【0028】アミノ基には、例えば、アミノ基、N−置
換アミノ基(メチルアミノなどのN−モノ又はジC1-4
アルキルアミノ基、アセチルアミノ基などのアシルアミ
ノ基など)などが含まれる。ホスフィノ基には、例え
ば、ホスフィノ基、P−置換ホスフィノ基(メチルホス
フィノなどのP−モノ又はジC1-4アルキルホスフィノ
基など)が含まれる。スルフィニル基には、例えば、ス
ルフィニル基、置換スルフィニル基(メチルスルフィニ
ルなどのC1-4アルキルスルフィニル基など)が含まれ
る。スルホニル基には、例えば、スルホニル基、置換ス
ルホニル基(メチルスルホニルなどのC1-4アルキルス
ルホニル基など)が含まれる。
【0029】有機金属基には、シリル基[例えば、シラ
ノール、アルキルシリル基(例えば、メチルシリルなど
のモノ、ジ又はトリC1-4アルキルシリル基)、アルコ
キシシリル基(例えば、メトキシシリルなどのモノ、ジ
又はトリC1-4アルコキシシリル基など)]、及びこれ
らのシリル基に対応する有機金属基(例えば、セレン、
テルル又はゲルマニウム原子含有有機金属基など)が含
まれる。
【0030】好ましいR1及びR2は、同一又は異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、アリール基、アラルキル基、複素環基、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、シクロア
ルキルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基又はアリー
ルオキシ基である。
【0031】R1及びR2は、その種類に応じて置換基を
有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子(フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子など)、前記例示のアル
キル基、前記例示のアルケニル基、前記例示のアルキニ
ル基、前記例示のシクロアルキル基、前記例示のシクロ
アルケニル基、前記例示のアリール基、前記例示のアラ
ルキル基、前記例示の複素環基、ヒドロキシル基、前記
例示のアルコキシ基、前記例示のアルケニルオキシ基、
前記例示のシクロアルキルオキシ基、前記例示のシクロ
アルケニルオキシ基、前記例示のアリールオキシ基、カ
ルボニル基(又はケト基)、前記例示のアシル基、カル
ボキシル基、前記例示のアルコキシカルボニル基、前記
例示のアリールオキシカルボニル基、前記例示のアシル
オキシ基、前記例示のアミノ基、ニトロ基、シアノ基、
カルコゲン含有基(チオ基、セレノ基、テルロ基など)
などが例示できる。これらの置換基は、単独で又は二種
以上組み合わせて置換されていてもよい。なお、R1
びR2は、橋かけ環式基、縮合多環式基、環式テルペン
基などの多環式基(例えば、ビシクロヘキシル、ジシク
ロペンタジエニル、イソカンフィル、フェンキル、イン
デニル、ツジル、アビエチル、ヒドロアビエチルなど)
であってもよい。
【0032】Yには、酸素原子、硫黄原子、Se原子、
Te原子、又は置換されていてもよいボラン基[例え
ば、トリメチルボランなどのトリアルキルボラン基、三
塩化ボランなどのトリハロゲン化ボラン基など]が含ま
れる。好ましいYは酸素原子である。
【0033】好ましいリン化合物(II)又は(II
I)としては、例えば、ホスフィン類、ホスフィンオキ
シド類、ホスホン酸類及びホスフィン酸類が挙げられ
る。
【0034】上記式(II)で表される好ましいホスフ
ィン類において、R1は、水素原子、アルキル基(特
に、メチル、エチル、ヘキシル基などのC1-18アルキル
基)、シクロアルキル基(特に、シクロプロピル、シク
ロヘキシルなどのC3-10シクロアルキル基)、アリール
基(特に、フェニル、ナフチルなどのC6-14アリール
基)、アラルキル基(特に、ベンジルなどのC6-10アリ
ール−C1-4アルキル基)又はヒドロキシル基であり、
2は、水素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基(特
に、メトキシ、エトキシなどのC1-8アルコキシ基)、
シクロアルキルオキシ基(特に、シクロプロピルオキシ
などのC3-10シクロアルキルオキシ基)又はアリールオ
キシ基(特に、フェノキシ、ナフチルオキシなどのC
6-14アリールオキシ基)である。
【0035】ホスフィン類としては、例えば、ホスフィ
ン、アルキルホスフィン(メチルホスフィン、エチルホ
スフィン、ヘキシルホスフィンなど)、シクロアルキル
ホスフィン(シクロプロピルホスフィン、シクロヘキシ
ルホスフィンなど)、アリールホスフィン(フェニルホ
スフィン、ナフチルホスフィンなど)、アラルキルホス
フィン(ベンジルホスフィンなど)、アルコキシホスフ
ィン(メトキシホスフィン、エトキシホスフィン、プロ
ポキシホスフィン、オクチルオキシホスフィンなど)、
シクロアルキルオキシホスフィン(シクロプロピルオキ
シホスフィン、シクロヘキシルオキシホスフィンな
ど)、アリールオキシホスフィン(フェノキシホスフィ
ン、ナフチルオキシホスフィンなど)、ヒドロキシホス
フィン(ヒドロキシホスフィン(亜ホスフィン酸)、ヒ
ドロキシメチルホスフィン、シクロヘキシルヒドロキシ
ホスフィンオキシド、ヒドロキシフェニルホスフィン、
ジヒドロキシホスフィン(亜ホスホン酸)など)などが
挙げられる。
【0036】特に、好ましいホスフィン類としては、ホ
スフィン、フェニルホスフィン、ヒドロキシホスフィン
(亜ホスフィン酸)及びジヒドロキシホスフィン(亜ホ
スホン酸)が挙げられる。
【0037】上記式(III)で表される好ましいホス
フィンオキシド類において、R1は、水素原子、アルキ
ル基(特に、メチル、エチル基などのC1-18アルキル
基)、シクロアルキル基(特に、シクロプロピル、シク
ロヘキシルなどのC3-10シクロアルキル基)、アリール
基(特に、フェニル、ナフチルなどのC6-14アリール
基)、アラルキル基(特に、ベンジルなどのC6-10アリ
ール−C1-4アルキル基)又はヒドロキシル基であり、
2は、水素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基(特
に、メトキシ、エトキシなどのC1-8アルコキシ基)、
シクロアルキルオキシ基(特に、シクロプロピルオキシ
などのC3-10シクロアルキルオキシ基)又はアリールオ
キシ基(特に、フェノキシ、ナフチルオキシなどのC
6-14アリールオキシ基)であり、Yは、酸素原子であ
る。
【0038】ホスフィンオキシド類としては、例えば、
ホスフィンオキシド、アルキルホスフィンオキシド(メ
チルホスフィンオキシド、エチルホスフィンオキシド、
イソブチルホスフィンオキシド、ヘキシルホスフィンオ
キシドなど)、シクロアルキルホスフィンオキシド(シ
クロプロピルホスフィンオキシド、シクロヘキシルホス
フィンオキシドなど)、アリールホスフィンオキシド
(フェニルホスフィンオキシド、ナフチルホスフィンオ
キシドなど)、アラルキルホスフィンオキシド(ベンジ
ルホスフィンオキシドなど)、アルコキシホスフィンオ
キシド(メトキシホスフィンオキシド、エトキシホスフ
ィンオキシド、プロポキシホスフィンオキシド、オクチ
ルオキシホスフィンオキシドなど)、シクロアルキルオ
キシホスフィンオキシド(シクロプロピルオキシホスフ
ィンオキシド、シクロヘキシルオキシホスフィンオキシ
ドなど)、アリールオキシホスフィンオキシド(フェノ
キシホスフィンオキシド、ナフチルオキシホスフィンオ
キシドなど)、ヒドロキシホスフィンオキシド(エチル
ヒドロキシホスフィンオキシド、シクロヘキシルヒドロ
キシホスフィンオキシド、ヒドロキシフェニルホスフィ
ンオキシドなど)などが挙げられる。
【0039】上記式(III)で表される好ましいホス
ホン酸類において、R1は、水素原子、アルキル基(特
に、メチル、エチル基などのC1-18アルキル基)、シク
ロアルキル基(特に、シクロプロピル、シクロヘキシル
などのC3-10シクロアルキル基)、アリール基(特に、
フェニル、ナフチルなどのC6-14アリール基)、アラル
キル基(特に、ベンジルなどのC6-10アリール−C1-4
アルキル基)又はヒドロキシル基であり、R2は、水素
原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基(特に、メトキ
シ、エトキシなどのC1-8アルコキシ基)、シクロアル
キルオキシ基(特に、シクロプロピルオキシなどのC
3-10シクロアルキルオキシ基)又はアリールオキシ基
(特に、フェノキシ、ナフチルオキシなどのC6-14アリ
ールオキシ基)であり、Yは、酸素原子である。ホスホ
ン酸類には、そのエステル及びその塩(特に、アルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩及びアンモニ
ウム塩)も含まれる。
【0040】ホスホン酸類としては、例えば、ホスホン
酸、アルキルホスホン酸(メチルホスホン酸、エチルホ
スホン酸など)、シクロアルキルホスホン酸(シクロプ
ロピルホスホン酸、シクロヘキシルホスホン酸など)、
アリールホスホン酸(フェニルホスホン酸、ナフチルホ
スホン酸など)、アラルキルホスホン酸(ベンジルホス
ホン酸など)、上記ホスホン酸のエステル誘導体[例え
ば、ホスホン酸モノエステル(ホスホン酸モノメチル、
ホスホン酸モノエチルなどのホスホン酸モノアルキル、
ホスホン酸モノシクロプロピル、ホスホン酸モノシクロ
ヘキシルなどのホスホン酸モノシクロアルキル、ホスホ
ン酸モノフェニル、ホスホン酸モノナフチルなどのホス
ホン酸モノアリールなど)など]、上記ホスホン酸の塩
[例えば、アルカリ金属塩(ホスホン酸ナトリウム、ホ
スホン酸カリウムなど)、アルカリ土類金属塩(ホスホ
ン酸マグネシウムなど)、遷移金属塩(ホスホン酸マン
ガン、ホスホン酸銅(II)など)、アンモニウム塩
(ホスホン酸アンモニウムなど)など]などが挙げられ
る。
【0041】特に、好ましいホスホン酸類としては、ホ
スホン酸、ホスホン酸アルカリ金属塩(ナトリウム塩、
カリウム塩など)及びホスホン酸アンモニウム塩が挙げ
られる。
【0042】上記式(III)で表される好ましいホス
フィン酸類において、R1は、水素原子、アルキル基
(特に、メチル、エチル基などのC1-18アルキル基)、
シクロアルキル基(特に、シクロプロピル、シクロヘキ
シルなどのC3-10シクロアルキル基)、アリール基(特
に、フェニル、ナフチルなどのC6-14アリール基)、ア
ラルキル基(特に、ベンジルなどのC6-10アリール−C
1-4アルキル基)又はヒドロキシル基であり、R2は、水
素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基(特に、メトキ
シ、エトキシなどのC1-8アルコキシ基)、シクロアル
キルオキシ基(特に、シクロプロピルオキシなどのC
3-10シクロアルキルオキシ基)又はアリールオキシ基
(特に、フェノキシ、ナフチルオキシなどのC6-14アリ
ールオキシ基)であり、Yは、酸素原子である。ホスフ
ィン酸類には、そのエステル及びその塩(特に、アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩及びアンモ
ニウム塩)も含まれる。
【0043】ホスフィン酸類としては、例えば、ホスフ
ィン酸、アルキルホスフィン酸(メチルホスフィン酸、
エチルホスフィン酸など)、シクロアルキルホスフィン
酸(シクロプロピルホスフィン酸、シクロヘキシルホス
フィン酸など)、アリールホスフィン酸(フェニルホス
フィン酸、ナフチルホスフィン酸など)、アラルキルホ
スフィン酸(ベンジルホスフィン酸など)、上記ホスフ
ィン酸のエステル誘導体[例えば、ホスフィン酸モノエ
ステル(ホスフィン酸モノメチル、ホスフィン酸モノエ
チルなどのホスフィン酸モノアルキル、ホスフィン酸モ
ノシクロプロピル、ホスフィン酸モノシクロヘキシルな
どのホスフィン酸モノシクロアルキル、ホスフィン酸モ
ノフェニル、ホスフィン酸モノナフチルなどのホスフィ
ン酸モノアリールなど)、9,10−ジヒドロ−9−オ
キサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド
及びその(ハロゲン、アルキル基及び/又はアリール
基)置換誘導体など]、上記ホスフィン酸の塩[例え
ば、アルカリ金属塩(ホスフィン酸ナトリウム、ホスフ
ィン酸カリウムなど)、アルカリ土類金属塩(ホスフィ
ン酸バリウムなど)、遷移金属塩(ホスフィン酸マンガ
ン、ホスフィン酸鉄(III)、ホスフィン酸ニッケル
など)、アンモニウム塩(ホスフィン酸アンモニウムな
ど)など]などが挙げられる。
【0044】特に、好ましいホスフィン酸類としては、
ホスフィン酸、ホスフィン酸金属塩(ナトリウム塩、カ
リウム塩など)及びホスフィン酸アンモニウム塩が挙げ
られる。
【0045】[炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和化
合物]不飽和化合物には、オレフィン類、アレン類、ア
セチレン類などが包含され、例えば、下記式(IV)で
表されるオレフィン類、下記式(V)で表されるアレン
類、又は下記式(VI)で表されるアセチレン類が用い
られる。
【0046】 R34C=CR56 (IV) R34C=C=CR56 (V) R7−C≡C−R8 (VI) (式中、R3〜R8は、同一又は異なって、それぞれ、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アラルキル基、複素環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、カル
ボキシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、カルボニルジオキシ基、アミノ基、シアノ基、ホス
ホノ基、ホスフィニコ基、スルホ基又はシリル基を示
す。R3〜R8は置換基を有していてもよい。R3とR4
5とR6は、互いに結合して二重結合、あるいは芳香族
性又は非芳香族性環を形成してもよい。R7とR8は、互
いに結合して環を形成していてもよい) ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子
が含まれる。アルキル基には、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ヘキシル、デシルなどの炭素数1〜18
程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が含まれる。アル
ケニル基には、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、
3−ブテニルなどの炭素数2〜18程度の直鎖状又は分
岐鎖状アルケニル基が含まれる。
【0047】シクロアルキル基には、例えば、シクロヘ
キシル、シクロオクチル、シクロドデシルなどのC5-18
シクロアルキル基が含まれる。アリール基には、例え
ば、フェニル、ナフチルなどのC6-14アリール基及びそ
れらの置換体(トリル、クレジル、キシリル、クミルな
ど)が含まれる。アラルキル基には、例えば、ベンジ
ル、フェネチル、フェニルベンジル、ナフチルメチルな
どのC6-10アリール−C1- 4アルキル基が含まれる。複
素環基には、窒素、酸素及び硫黄原子から選択された少
なくとも1つのヘテロ原子を環の構成原子として含む5
又は6員複素環基、複素環と炭化水素基とが縮合した縮
合複素環基が含まれ、複素環基は芳香族性又は非芳香族
性複素環基であってもよい。このような複素環基には、
例えば、ピロリル、ピリジル、ピラジニル、ピペリジ
ル、インドリル、キノリルなどの窒素原子含有複素環
基、フリル、フロイル、フルフリルなどの酸素原子含有
複素環基、チエニル、オクチルチエニル、テニルなどの
硫黄原子含有複素環基などが含まれる。
【0048】アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エ
トキシ、ブトキシなどの炭素数1〜8程度のアルコキシ
基が含まれる。アリールオキシ基には、例えば、フェノ
キシ、ナフチルオキシなどの炭素数6〜14程度のアリ
ールオキシ基が含まれる。アシル基には、例えば、ホル
ミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル基などの炭素
数1〜6程度のアシル基が含まれる。アシルオキシ基に
は、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ(アセト
キシ)、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシなどの炭
素数1〜6程度のアシルオキシ基が含まれる。アルコキ
シカルボニル基には、例えば、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、ブトキシカルボニル基などのC1-10
アルコキシ−カルボニル基が含まれる。アミノ基には、
例えば、アミノ基、N−置換アミノ基(メチルアミノな
どのN−モノ又はジC1-4アルキルアミノ基、アセチル
アミノ基などのアシルアミノ基など)などが含まれる。
シリル基には、例えば、シラノール、アルキルシリル基
(例えば、メチルシリルなどのモノ、ジ又はトリC 1-4
アルキルシリル基)、アルコキシシリル基(例えば、メ
トキシシリルなどのモノ、ジ又はトリC1-4アルコキシ
シリル基など)などが含まれる。
【0049】前記R3〜R8は、その種類に応じて置換基
を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲ
ン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子など)、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、
アミノ基、N−置換アミノ基(N−アルキルアミノ基な
ど)、アミド基、ニトロ基、シアノ基などが挙げられ
る。
【0050】オレフィン類には、α−オレフィン類、環
状オレフィン類、直鎖ジエン類、環状ジエン類が挙げら
れる。α−オレフィン類には、例えば、エチレン、プロ
ピレン、n−ブテン、イソブテン、n−ペンテン、イソ
ペンテン、n−ヘキセン、イソヘキセン、n−オクテン
(例えば、1−オクテン)、イソオクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセ
ン、n−エイコセン、2,4,4−トリメチルペンテン
異性体類の混合物などのC2-20α−オレフィンが含まれ
る。環状オレフィン類には、例えば、シクロペンテン、
シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロデセンなどの
3-10環状オレフィンが含まれる。直鎖ジエン類には、
例えば、ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエ
ンなどのC 3-10鎖状ジエンが含まれる。環状ジエン類に
は、例えば、1,3−シクロペンタジエン、ジシクロペ
ンタジエン、1,5−シクロオクタジエン、ノルボルナ
ジエンなどのC3-10環状ジエンが含まれる。
【0051】また、官能基を有するオレフィン類には、
アクリル酸及びその誘導体(アクリル酸エステル、アク
リル酸金属塩、アクリル酸のβ−炭化水素基置換体な
ど)、メタクリル酸及びその誘導体(メタクリル酸エス
テル、メタクリル酸金属塩、メタクリル酸のβ−炭化水
素基置換体など)、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリルアミド、有機カルボン酸ビニル、アルキル
ビニルケトン、芳香族ビニルケトン、(メタ)アクロレ
イン、キノン(ベンゾキノン、ナフトキノンなど)、
(メタ)アクロレインシアノヒドリン、アリルアルコー
ル、イタコン酸及びその誘導体(イタコン酸エステル、
イタコン酸金属塩、イタコン酸無水物、イタコン酸アミ
ドなど)、マレイン酸及びその誘導体(マレイン酸エス
テル、マレイン酸金属塩、無水マレイン酸、マレイン酸
アミド、マレイン酸イミドなど)、フマル酸及びその誘
導体(フマル酸エステル、フマル酸金属塩、フマル酸ア
ミドなど)、フマロニトリル、ビニルホスホン酸及びそ
の誘導体(ビニルホスホン酸エステル、ビニルホスホン
酸金属塩など)、ビニルアルキルホスフィン酸及びその
誘導体(ビニルアリールホスフィン酸エステル、ビニル
アリールホスフィン酸金属塩など)、ビニルアリールホ
スフィン酸及びその誘導体(エステル、金属塩など)、
ビニルスルホン酸及びその誘導体(ビニルスルホン酸金
属塩など)、ハロゲン化オレフィンなどが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0052】アレン類には、鎖状アレン類、例えば、ア
レン(プロパンジエン)、1,2−ブタジエンなどが挙
げられる。
【0053】アセチレン類には、鎖状アセチレン類が挙
げられる。鎖状アセチレン類には、例えば、アセチレ
ン、ブチン、オクチン、フェニルアセチレン、シクロヘ
キセニルアセチレン、ブタジイン、2−ブチン−1,4
−ジオール、プロパギルアルコール、ビニルアセチレ
ン、トリメチルシリルアセチレン、エチニルチオフェ
ン、プロピオニトリル、ヘキシノニトリルなどが挙げら
れる。
【0054】好ましい不飽和化合物としては、オレフィ
ン類及びアセチレン類、特に、C2- 20鎖状オレフィンが
挙げられる。
【0055】なお、本発明において用いられる不飽和化
合物は、何ら前述の記載に限定されるものではなく、例
えば、成書「高分子学会編 高分子データ・ハンドブッ
ク−基礎編−」第2頁〜第364頁(培風館、198
6)に記載されている不飽和化合物を使用することもで
きる。
【0056】[窒素化合物]窒素化合物は、N−ヒドロ
キシル基、N−オキシル基、N−オキシド基、オキシム
基及びニトロソ基からなる群より選択された少なくとも
1つの活性基(以下、単に窒素含有活性基と言う場合が
ある)を有する有機化合物である限り特に制限されな
い。代表的な窒素化合物は、例えば、脂肪族化合物、脂
環式化合物、芳香族化合物、複素環式化合物及び複素芳
香族化合物からなる群より選択された少なくとも1つの
化合物である。
【0057】好ましい窒素化合物は、N−ヒドロキシル
基又はN−オキシル基を有する。窒素化合物には、通
常、イミド化合物、トリアゾール化合物、トリアジン化
合物、イミダゾール化合物、アミド化合物又はヒンダー
ドアミン化合物が含まれる。
【0058】前記イミド化合物としては、特に、脂環族
又は芳香族イミド化合物が好ましく用いられ、例えば、
下記式(I)で表されるイミド骨格を有する化合物が用
いられる。
【0059】
【化8】
【0060】(式中、Xは酸素原子、ヒドロキシル基、
アシルオキシ基又はアリールカルボニルオキシ基を示
す) アシルオキシ基には、例えば、ホルミルオキシ、アセチ
ルオキシ(アセトキシ)、プロピオニルオキシ、ブチリ
ルオキシなどの炭素数1〜6程度のアシルオキシ基(好
ましくは、C1-4アシルオキシ基、特にアセチルオキシ
基)が含まれる。
【0061】また、アリールカルボニルオキシ基には、
ベンゾイルオキシ、トルオイルオキシ、ナフトイルオキ
シなどの炭素数6〜20程度のアリールカルボニルオキ
シ基が含まれる。
【0062】イミド化合物の具体例としては、例えば、
下記式(VII)で表される化合物が挙げられる。
【0063】
【化9】
【0064】(式中、R9及びR10は、同一又は異なっ
て、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アル
コキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、
アシル基を示し、R9及びR10は、互いに結合して二重
結合、あるいは芳香族性又は非芳香族性環を形成しても
よく、R9及びR10により形成される芳香族性又は非芳
香族性環は、前記式(I)で示されるイミド骨格を少な
くとも1つ有していてもよい。Xは前記に同じ) R9及びR10において、ハロゲン原子には、フッ素、塩
素、臭素及びヨウ素原子が含まれる。アルキル基には、
例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル基などの
炭素数1〜10程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基
(好ましくはC1-6アルキル基、特にC1-4アルキル基)
が含まれる。
【0065】シクロアルキル基には、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロオクチル基などのC3-10シクロ
アルキル基が含まれる。アリール基には、フェニル基、
ナフチル基などのC6-14アリール基が含まれる。アルコ
キシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブ
トキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などの炭素
数1〜10程度のアルコキシ基が含まれる。
【0066】アルコキシカルボニル基には、例えば、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ
ル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボ
ニル基などの、アルコキシ部分の炭素数が1〜10程度
のアルコキシカルボニル基(好ましくはC1-6アルコキ
シ−カルボニル基、さらに好ましくはC1-4アルコキシ
−カルボニル基)が含まれる。
【0067】アシル基には、例えば、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル基などの炭素数1〜6程
度のアシル基が含まれる。
【0068】前記R9及びR10は、同一又は異なってい
てもよい。また、前記式(VII)において、R9及び
10は互いに結合して、二重結合、あるいは芳香族性又
は非芳香族性の環を形成してもよい。好ましい芳香族性
又は非芳香族性環は5〜12員環、特に6〜10員環程
度であり、複素環又は縮合複素環であってもよいが、炭
化水素環である場合が多い。芳香族性又は非芳香族性環
は、前記式(VII)で表されるイミド骨格を少なくと
も1つ(通常、1又は2)有していてもよい。このよう
な環には、例えば、非芳香族性脂環族環(置換基を有し
ていてもよいシクロアルカン環(シクロヘキサン環な
ど)、置換基を有していてもよいシクロアルケン環(シ
クロヘキセン環など)など)、非芳香族性橋かけ環(5
−ノルボルネン環などの置換基を有していてもよい橋か
け式炭化水素環など)、ベンゼン環、ナフタレン環など
の置換基を有していてもよい芳香族環が含まれる。前記
環は、芳香族環で構成される場合が多い。
【0069】好ましいイミド化合物には、下記式で表さ
れる化合物が含まれる。
【0070】
【化10】
【0071】(式中、R11〜R14は、同一又は異なっ
て、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アル
コキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、シアノ基、
アミノ基を示す。R9、R10及びXは前記に同じ) R11〜R14において、ハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基として
は、前記と同様の基又は原子が例示できる。R11〜R14
は、通常、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4程度
の低級アルキル基、カルボキシル基、ニトロ基である場
合が多い。
【0072】脂環族又は芳香族イミド化合物の例として
は、多価カルボン酸イミド誘導体、例えば、N−ヒドロ
キシコハク酸イミド類、N−ヒドロキシ(アルキル)コ
ハク酸イミド類、N−ヒドロキシマレイン酸イミド類、
N−ヒドロキシヘキサヒドロフタル酸イミド類、N,
N’−ジヒドロキシシクロヘキサンテトラカルボン酸イ
ミド類、N−ヒドロキシフタル酸イミド類、N−ヒドロ
キシヘット酸イミド類、N−ヒドロキシハイミック酸イ
ミド類、N−ヒドロキシトリメリット酸イミド類、N,
N’−ジヒドロキシピロメリット酸イミド類、N,N’
−ジヒドロキシナフタレンテトラカルボン酸イミド類、
及びこれらのN−オキシル体(例えば、N−オキシルコ
ハク酸イミド類、N−オキシルフタル酸イミド類など)
などが挙げられる。さらに、エステル誘導体(例えば、
N−アルキルカルボニルオキシコハク酸イミド類、N−
アルキルカルボニルオキシマレン酸イミド類、N−アル
キルカルボニルオキシフタル酸イミド類、N−アリール
カルボニルオキシフタル酸イミド類など)及びエーテル
誘導体(例えば、N−アルコキシコハク酸イミド類、N
−アルコキシフタル酸イミド類、N−アリールオキシフ
タル酸イミド類など)を使用できる。特に、好ましいイ
ミド化合物としては、フタル酸イミド骨格を有する化合
物、例えば、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N−オキ
シルフタル酸イミド、N−アセトキシフタル酸イミド及
びN−ベンゾイルオキシフタル酸イミドが挙げられる。
【0073】トリアゾール化合物には、窒素含有活性
基、例えば、N−ヒドロキシル基又はN−オキシル基を
有する化合物が挙げられる。好ましいトリアゾール化合
物には、脂環族及び芳香族トリアゾール化合物、例え
ば、1−ヒドロキシ−1,2,3−トリアゾール−4,
5−ジカルボン酸類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル類、及びこれらのN−オキシル体(例えば、3H−ベ
ンゾトリアゾール−1−オキシド類、2H−ベンゾトリ
アゾール−1−オキシド類など)などが挙げられる。さ
らに、エステル誘導体(例えば、1−アルキルカルボニ
ルオキシベンゾトリアゾール類、1−アリールカルボニ
ルオキシベンゾトリアゾール類など)及びエーテル誘導
体(例えば、1−アルキルカルボニルベンゾトリアゾー
ル類、1−アリールカルボニルベンゾトリアゾール類な
ど)を使用できる。特に、好ましいトリアゾール化合物
としては、ベンズトリアゾール化合物、例えば、1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾト
リアゾールの金属錯体、3H−ベンゾトリアゾール−1
−オキシド、2H−ベンゾトリアゾール−1−オキシ
ド、1−アセトキシベンゾトリアゾール及び1−ベンゾ
イルオキシベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0074】トリアジン化合物、イミダゾール化合物又
はアミド化合物には、窒素含有活性基、例えば、N−ヒ
ドロキシル基又はN−オキシル基を有する化合物が挙げ
られる。好ましいトリアジン化合物、イミダゾール化合
物又はアミド化合物には、脂環族及び芳香族化合物、例
えば、N−ヒドロキシベンゾトリアジン−4−オン類、
1−ヒドロキシベンゾイミダゾール類、N−ヒドロキシ
−2−ピリドン類、N−ヒドロキシホルムアニリド類、
N−ヒドロキシアセトアニリド類、及びこれらのN−オ
キシル体などが挙げられる。さらに、エステル誘導体
(例えば、N−アルキルカルボニルベンゾトリアジン−
4−オン類、N−アルキルカルボニル−2−ピリドン
類、N−アルキルカルボニルアセトアニリド類、N−ア
リールカルボニルアセトアニリド類など)及びエーテル
誘導体も使用できる。特に、好ましいトリアジン化合
物、イミダゾール化合物又はアミド化合物としては、ベ
ンゾトリアジン化合物又はアニリド化合物、例えば、N
−ヒドロキシベンゾトリアジン−4−オン、N−ヒドロ
キシ−2−ピリドン、N−ヒドロキシアセトアニリド、
N−アセトキシベンゾトリアジン−4−オン及びN−ア
セトキシアセトアニリドが挙げられる。
【0075】ヒンダードアミン化合物には、窒素含有活
性基、例えば、N−ヒドロキシル基又はN−オキシル基
を有する化合物が挙げられる。好ましいヒンダードアミ
ン化合物には、脂肪族及び脂環族化合物、例えば、2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル
類、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オ
キシル類、2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリ
ン−1−オキシル類、2,2,5,5−テトラメチル−
3−イミダゾリン−3−オキシド−1−オキシル類、
2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリジン−
1−オキシル類などが挙げられる。特に、好ましい化合
物としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−1−オキシル化合物、例えば、2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシ
ル及び4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−1−オキシルが挙げられる。
【0076】オキシム基又はニトロソ基を有する有機化
合物としては、特に、複素環族及び芳香族化合物が好ま
しく用いられる。例えば、ビオルル酸類、ニトロソフェ
ノール類、ニトロソナフトール類、ニトロソフェナント
レン類、ニトロソピリジノール類、ヒドロキシニトロソ
キノリン類、ヒドロキシニトロソイソキノリン類、アミ
ノニトロソピリジン類、アミノニトロソキノリン類、ア
ミノニトロソイソキノリン類などが挙げられる。特に、
好ましい化合物としては、ビオルル酸、ビオルル酸の
塩、ニトロソナフトール及びニトロソピリジノールが挙
げられる。
【0077】窒素化合物は、さらに、官能基(例えば、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、複素環基、アルコキシ基、アルキルカルボニル
基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシ
カルボニル基、カルボキシレート基、シアノ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、カルバモイル基、ニトロ基、ヒ
ドロキシル基、ホルミル基、アルキルカルボニルオキシ
基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、スルホ基、
スルホナト基など)を有していてもよい。
【0078】特に、入手性、経済性及び生産性の点から
好ましい窒素化合物は、N−ヒドロキシフタル酸イミ
ド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキ
シアセトアニリド及びこれらの誘導体からなる群より選
択された化合物である。
【0079】なお、本発明で使用できる窒素化合物は、
前述の化合物に何ら限定されるものではなく、例えば、
特開平11−9292号公報、特開平11−12215
号公報、及び有機合成協会誌 vol.29,p366
−p385(1971)に記載の化合物を使用すること
もできる。
【0080】[酸化剤]酸化剤は、酸化能を有する限り
特に限定されず、例えば、酸素、オゾン、酸化窒素、過
酸化物、金属化合物、アゾ化合物、酸化酵素、ハロゲン
などから選択できる。酸化剤は、一種で又は二種以上組
み合わせて使用できる。好ましい酸化剤は、酸素、オゾ
ン及び酸化窒素からなる群より選択された少なくとも一
種の酸素源と、過酸化物、金属化合物、アゾ化合物、酸
化酵素及びハロゲンからなる群より選択された少なくと
も一種の酸化促進剤とで構成でき、酸化促進剤は、通
常、少なくとも金属化合物で構成されている。特に、酸
化剤を、酸素と金属化合物とで構成すると、温和な条件
で効率的に反応を行うことができる。
【0081】酸素源は、活性酸素、オゾンなどであって
もよいが、分子状酸素を使用するのが経済的に有利であ
る。分子状酸素としては、純粋な酸素を用いてもよく、
窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素などの不活性ガ
スで希釈した酸素を使用してもよい。経済性、操作性及
び安全性などの点から、空気を使用するのが好ましい場
合が多い。
【0082】過酸化物には、有機過酸化物及び無機過酸
化物が含まれる。有機過酸化物としては、例えば、有機
過酸類(過ギ酸、過酢酸、過安息香酸など)、ジアシル
ペルオキシド類(アセチルペルオキシド、ジイソブチリ
ルペルオキシド、ジノナノイルペルオキシド、ジラウロ
イルペルオキシドなど)、ジベンゾイルペルオキシド類
(過酸化ベンゾイルなど)、ジアルキルペルオキシド類
(ジ−t−ブチルペルオキシド)、ヒドロペルオキシド
類(クミルペルオキシドなど)、ケトンペルオキシド
類、ペルオキシケタール類、アルキルペルエステル類、
ペルオキシカーボネート類、水溶性ペルオキシド類(ペ
ルオキシジコハク酸など)などが挙げられる。無機過酸
化物としては、例えば、過酸化水素、ペルオキソ二硫酸
酸塩(例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩)、ペ
ルオキソホウ酸酸塩(例えば、アンモニウム塩、アルカ
リ金属塩)などが挙げられる。
【0083】金属化合物としては、例えば、周期表2A
族元素[Mg、Ca、Sr、Baなど]、遷移金属元素
及び周期表3B族元素[B、Alなど]を含む化合物が
挙げられる。金属化合物は、一種で又は二種以上組み合
わせて使用することができる。前記遷移金属元素として
は、例えば、周期表3A族元素[例えば、Sc、Y、ラ
ンタノイド元素(La、Ce、Smなど)、アクチノイ
ド元素(Acなど)]、4A族元素[Ti、Zr、Hf
など]、5A族元素[V、Nb、Taなど]、6A族元
素[Cr、Mo、Wなど]、7A族元素[Mn、Tc、
Reなど]、8族元素[Fe、Ru、Os、Co、R
h、Ir、Ni、Pd、Ptなど]、1B族元素[C
u、Ag,Auなど]、2B族元素[Zn、Cdなど]
などが挙げられる。好ましい金属化合物を構成する元素
には、遷移金属の元素[例えば、Ceなどのランタノイ
ド元素、アクチノイド元素などの周期表3A族元素、4
A族元素、5A族元素、6A族元素、7A族元素、8族
元素、1B族元素及び2B族元素]ならびに3B族元素
が含まれる。金属化合物は、金属単体、水酸化物などで
あってもよいが、通常、前記元素を含む金属酸化物(複
酸化物、酸素酸又はその塩も含む)、有機酸塩(例え
ば、酢酸塩など)、無機酸塩、ハロゲン化物、前記金属
元素を含む配位化合物(錯体)やポリ酸(ヘテロポリ酸
やイソポリ酸)又はその塩などである。前記錯体を形成
する配位子としては、OH(ヒドロキソ)、メトキシ、
エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、
アセチル、プロピオニルなどのアシル基、メトキシカル
ボニル(アセタト)、エトキシカルボニルなどのアルコ
キシカルボニル基、アセチルアセトナト、シクロペンタ
ジエニル基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、
CO、CN、酸素原子、H2O(アコ)、ホスフィン
(例えば、トリフェニルホスフィンなどのトリアリール
ホスフィン)などのリン化合物、NH3(アンミン)、
NO、NO2(ニトロ)、NO3(ニトラト)、エチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェナン
トロリンなどの窒素含有化合物などが挙げられる。好ま
しい配位子には、例えば、OH、アルコキシ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、アセチルアセトナト、ハ
ロゲン原子、CO、CN、H2O、トリフェニルホスフ
ィンなどのリン化合物、及びNH3、NO2、NO3を含
む窒素含有化合物が含まれる。
【0084】アゾ化合物には、有機アゾ化合物が含まれ
る。有機アゾ化合物としては、例えば、アゾニトリル類
[アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1,1−
カルボニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペ
ンタン酸)など]、水溶性アゾ類(化合物)[2,2’
−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,
2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミ
ジン)二塩酸塩など]などが例示される。
【0085】酸化酵素には、タンパク質又はペプチド化
合物などが含まれ、例えば、ラッカーゼなどが挙げられ
る。
【0086】前記酸化剤による酸化反応は、例えば、電
気分解(電解層のアノード)、紫外線、電子線、高エネ
ルギー電離放射線、超音波などを作用させることにより
促進してもよい。
【0087】[相間移動触媒]本発明において用いられ
る相間移動触媒には、多原子陽イオン又は多原子陰イオ
ンと、対イオンとで構成された有機オニウム塩が含ま
れ、前記多原子陽イオン又は多原子陰イオンは、少なく
とも1つの有機基が結合した周期表15族又は16族元
素(好ましくは、窒素、リンもしくは硫黄原子)を含有
する。好ましい有機オニウム塩には、特に、有機アンモ
ニウム塩、有機ホスホニウム塩及び有機スルホニウム塩
が含まれる。対イオンには、ハロゲン原子(フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素原子など)、ヒドロキシル基、無機酸
基(硝酸基、硫酸基、リン酸基、過塩素酸基など)、有
機酸基(酢酸基、メタンスルホン酸基など)などが含ま
れる。
【0088】有機アンモニウム塩としては、窒素原子に
4つの炭化水素基が結合した第4級アンモニウム塩(例
えば、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチ
ルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムク
ロリド、テトラヘキシルアンモニウムクロリド、トリオ
クチルメチルアンモニウムクロリド、トリブチルヘキサ
デシルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチル
アンモニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウ
ムクロリド、トリエチルベンジルアンモニウムクロリ
ド、トリブチルベンジルアンモニウムクロリド、トリメ
チルフェニルアンモニウムクロリド、トリエチルフェニ
ルアンモニウムクロリド、及びこれらの第4級アンモニ
ウムクロリドに対応した第4級アンモニウムブロミドな
ど)、ならびに環状第4級アンモニウム塩(例えば、
N、N−ジメチルピペリジニウムクロリド、N−ラウリ
ルピリジニウムクロリド、N−ヘキサデシルピリジニウ
ムクロリド、N−ラウリルピコリニウムクロリド、N−
ベンジルピコリニウムクロリド、N−メチルキノリウム
クロリド、及びこれらの環状第4級アンモニウムクロリ
ドに対応した環状第4級アンモニウムブロミドなど)な
どが含まれる。
【0089】有機ホスホニウム塩としては、リン原子に
4つの炭化水素基が結合した第4級ホスホニウム塩(例
えば、テトラメチルホスホニウムクロリド、テトラブチ
ルホスホニウムクロリド、トリブチルヘキサデシルホス
ホニウムクロリド、トリエチルヘキサデシルホスホニウ
ムクロリド、トリオクチルメチルホスホニウムクロリ
ド、トリエチルフェニルホスホニウムクロリド、トリフ
ェニルメチルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホ
スホニウムクロリド、及びこれらの第4級ホスホニウム
クロリドに対応した第4級ホスホニウムブロミドなど)
などが含まれる。
【0090】有機スルホニウム塩としては、アルキルス
ルホン酸塩(例えば、オクタンスルホン酸アルカリ金属
塩、ドデカンスルホン酸アルカリ金属塩、及びこれらの
アルカリ金属塩に対応したアルカリ土類金属塩など)、
ならびにアルキルアリールスルホン酸塩(例えば、デシ
ルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸
塩、及びこれらのアルカリ金属塩に対応したアルカリ土
類金属塩など)などが含まれる。
【0091】[反応方法]本発明において、リン化合物
と不飽和化合物との付加反応は、窒素含有活性基を有す
る窒素化合物と酸化剤とを使用することにより、又はさ
らに相間移動触媒を併用使用することにより、効率的に
進行する。
【0092】不飽和化合物とリン化合物との割合は、目
的とする生成物によって広範な範囲で選択できる。例え
ば、リン化合物の使用量は、不飽和化合物1モルに対し
て、0.00001〜100モルの範囲から選択でき、
通常、0.01〜10モル、特に0.1〜10モル(例
えば、0.2〜5モル)程度である。リン化合物のリン
原子に結合した水素原子(活性水素原子)と不飽和化合
物の不飽和結合との割合に関し、不飽和化合物の不飽和
結合1当量(不飽和結合当たりのモル数)に対するリン
化合物の活性水素原子当量(活性水素原子当たりのモル
数)は、0.02〜50当量、通常、0.1〜10当
量、例えば、0.3〜2当量の範囲から選択される。一
般に、重合性の高い不飽和化合物を過剰に用いた場合に
は、水素原子−リン結合基に不飽和化合物が多重付加し
たテロマー(オリゴマー)を得ることもできる。
【0093】窒素化合物の使用量は、例えば、不飽和化
合物1モルに対して、1モル以下で十分であり、通常、
0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5
モルである。酸化剤の使用量は、例えば、不飽和化合物
1モルに対して、0.0001モル以上であり、通常、
0.0001〜100モル程度である。
【0094】酸化剤が、酸素源と酸化促進剤とで構成さ
れている場合、酸素源の使用量は、例えば、不飽和化合
物1モルに対して、0.5モル以上(例えば、1モル以
上)、好ましくは1〜100モル程度であり、酸化促進
剤の使用量は、例えば、不飽和化合物1モルに対して、
0.00001〜0.7モル、好ましくは0.0000
5〜0.5モル程度である。酸素源に対する酸化促進剤
の割合は、例えば、酸素源1モルに対して、酸化促進剤
の使用量は、0.000001〜1モル、通常、0.0
00005〜0.1モル程度である。
【0095】さらに、窒素化合物に対する酸化促進剤の
割合は、反応速度や選択率を損なわない範囲で選択で
き、例えば、窒素化合物1モルに対して、酸化促進剤の
使用量は、0.0001〜10モル、好ましくは0.0
005〜1モル程度である。
【0096】酸化剤が、少なくとも酸素を含む場合、不
飽和化合物に対して過剰モルの酸素を使用する場合が多
く、特に空気や酸素ガスなどの分子状酸素を含有する雰
囲気下で反応させるのが有利である。
【0097】相間移動触媒の使用量は、通常、不飽和化
合物1モルに対して0.0001〜0.7モル、好まし
くは0.001〜0.5モル程度である。
【0098】本発明の反応は特に溶媒を用いなくてもよ
いが、必要に応じて溶媒中で行うこともできる。溶媒と
しては、通常、反応に不活性な溶媒が使用される。この
ような溶媒としては、例えば、水、有機カルボン酸類
(ギ酸、酢酸、プロピオン酸など)、オキシカルボン酸
類、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、
ベンゾニトリルなど)、アミド類(ホルムアミド、アセ
トアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドンなど)、アルコール類(t−
ブタノール、t−アミルアルコール、エチレングリコー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノメチルエーテルなど)、脂肪族炭化水素
類(ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ケロシン、
軽油など)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、
キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼンなど)、ニトロ化合物(ニトロベンゼン、
ニトロメタン、ニトロエタンなど)、エステル類(酢酸
エチル、酢酸ブチルなど)、エーテル類(ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフランなど)、スルホラン類(スルホランなど)、
ホスホルアミド類(ヘキサメチルホスホルアミドな
ど)、及びこれらの混合溶媒などが挙げられる。
【0099】本発明の反応をプロトン酸の存在下で行う
と、さらに酸化反応をより効率的に行うことができる場
合がある。このプロトン酸は、前記のように溶媒として
用いてもよい。プロトン酸としては、有機酸(ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸
などの有機カルボン酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸な
どのオキシカルボン酸のほか、メタンスルホン酸、エタ
ンスルホン酸などのアルキルスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸などのアリールスルホ
ン酸など)、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン
酸など)が含まれる。
【0100】また、反応選択率向上のため、反応は、必
要に応じて重合禁止剤の存在下で行ってもよい。重合禁
止剤としては、例えば、キノン類(ハイドロキノン、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル、2−t−ブチルハイ
ドロキノンなど)、ヒンダードフェノール類(t−ブチ
ルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ルなど)などを挙げることができるが、これらに限定さ
れない。重合禁止剤の使用量は、不飽和化合物に対して
10〜10000ppm程度である。
【0101】本発明の方法において、反応は、比較的温
和な条件で進行する。反応温度は、例えば、−50〜3
00℃(例えば、0〜250℃)程度の範囲から選択で
き、通常、10〜200℃程度、好ましくは30〜15
0℃、さらに好ましくは50〜120℃で反応する場合
が多い。反応は、常圧又は加圧下で行うことができ、加
圧下で反応させる場合には、通常、1〜100atm、
好ましくは1〜70atm程度である。反応時間は、反
応温度及び圧力に応じて、例えば、30分〜50時間程
度の範囲から適当に選択できる。反応は、回分式、半回
分式、連続式などの方法により行うことができる。反応
後、反応混合物からの生成物の分離精製は、濾過、濃
縮、抽出、蒸留、晶析、再結晶、クロマトグラフィーな
どの方法及びこれらの併用法によって容易に達成され
る。
【0102】このようにして得られた有機リン化合物
は、樹脂用添加剤、抽出溶媒、界面活性剤、医薬・農
薬、触媒の配位子、及びそれらの合成中間体などとして
利用できる。さらに、前記有機リン化合物は、反応系を
設計することによって、不飽和化合物の付加とともにそ
の付加末端(例えば、リン原子のβ位、ω位など)にヒ
ドロキシル基などを導入でき、必要に応じてこのヒドロ
キシル基などを修飾することにより、上記の用途などに
利用してもよい。
【0103】
【発明の効果】本発明の方法において、温和な条件下
で、少なくとも1つの水素原子−リン結合を有するリン
化合物を、少なくとも1つの炭素−炭素不飽和結合を有
する不飽和化合物に対して付加反応させることによっ
て、有機リン化合物を効率的に得ることができる。
【0104】
【実施例】本発明を以下の実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0105】実施例1 1−オクテン1.79g(16mmol)、フェニルホ
スフィン酸2.00g(14mmol)、N−ヒドロキ
シフタル酸イミド(0.16mmol)、コバルトアセ
チルアセトナト(II)(0.008mmol)、及び
酢酸10gを、1気圧の酸素雰囲気下に、80℃で15
時間、加熱攪拌した。反応後、31P−NMRで分析した
ところ、フェニルホスフィン酸の1−オクテン付加体
が、定量的(フェニルホスフィン酸基準の転化率:98
mol%)に生成していた。
【0106】実施例2 1−オクテン1.79g(16mmol)、ホスフィン
酸ナトリウム・1水塩0.56g(5.3mmol)、
N−ヒドロキシフタル酸イミド(0.16mmol)、
コバルトアセチルアセトナト(II)(0.008mm
ol)、及び酢酸10gを、1気圧の酸素雰囲気下に、
85℃で15時間、加熱攪拌した。反応後、31P−NM
Rで分析したところ、ホスフィン酸の1−オクテン付加
体が定量的(ホスフィン酸ナトリウム・1水塩基準の転
化率:95mol%)に生成していた。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−ヒドロキシル基、N−オキシル基、
    N−オキシド基、オキシム基又はニトロソ基を有する窒
    素化合物と酸化剤との共存下、少なくとも1つの水素原
    子−リン結合を有するリン化合物又はその塩を、少なく
    とも1つの炭素−炭素不飽和結合を有する不飽和化合物
    に対して付加反応させ、有機リン化合物を製造する方
    法。
  2. 【請求項2】 窒素化合物が、N−ヒドロキシル基又は
    N−オキシル基を有する有機化合物から選択された少な
    くとも一種の化合物である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 窒素化合物が、イミド化合物、トリアゾ
    ール化合物、トリアジン化合物、アミド化合物及びヒン
    ダードアミン化合物からなる群より選択された少なくと
    も一種の化合物である請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 窒素化合物が、下記式(I) 【化1】 (式中、Xは酸素原子、ヒドロキシル基、アシルオキシ
    基又はアリールカルボニルオキシ基を示す)で表される
    イミド骨格を有するイミド化合物である請求項1〜3の
    いずれかの項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 不飽和化合物1モルに対して、リン化合
    物0.1〜10モル、窒素化合物0.0001〜1モ
    ル、酸化剤0.0001モル以上を使用する請求項1記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 酸化剤が、酸素、オゾン、酸化窒素、過
    酸化物、金属化合物、アゾ化合物、酸化酵素及びハロゲ
    ンからなる群より選択された少なくとも一種の化合物で
    ある請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 酸化剤が、酸素、オゾン及び酸化窒素か
    らなる群より選択された少なくとも一種の酸素源と、過
    酸化物、金属化合物、アゾ化合物、酸化酵素及びハロゲ
    ンからなる群より選択された少なくとも一種の酸化促進
    剤とで構成されている請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 金属化合物が、遷移金属化合物である請
    求項6又は7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 窒素化合物と酸化促進剤との割合が、前
    者1モルに対して後者0.0001〜10モルである請
    求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 リン化合物が、下記式(II)又は
    (III) 【化2】 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
    ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
    基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール
    基、アラルキル基、複素環基、ヒドロキシル基、アルコ
    キシ基、アルケニルオキシ基、シクロアルキルオキシ
    基、シクロアルケニルオキシ基又はアリールオキシ基を
    示す。R1及びR2は置換基を有していてもよい。Yは、
    酸素原子を示す)で表される化合物又はその塩である請
    求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 リン化合物が、ホスフィン類、ホスフ
    ィンオキシド類、ホスホン酸類又はホスフィン酸類であ
    る請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 リン化合物が、式(II)又は(II
    I)において、R1が、水素原子、アルキル基、シクロ
    アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヒドロキシ
    ル基であり、R2が、水素原子、ヒドロキシル基、アル
    コキシ基、シクロアルキルオキシ基又はアリールオキシ
    基であり、Yが、酸素原子である化合物、あるいはその
    金属塩又はアンモニウム塩である請求項10記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 不飽和化合物が、オレフィン類又はア
    セチレン類である請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 不飽和化合物が、鎖状C2-20オレフィ
    ンである請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 相間移動触媒の共存下で反応させる請
    求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 下記式(I) 【化3】 (式中、Xは酸素原子、ヒドロキシル基、アシルオキシ
    基又はアリールカルボニルオキシ基を示す)で表される
    イミド骨格を有するイミド化合物と、酸素及び遷移金属
    化合物との共存下、ホスフィン類、ホスフィンオキシド
    類、ホスホン酸類及びホスフィン酸類から選択されたリ
    ン化合物を鎖状C2-20オレフィンに対して付加反応さ
    せ、有機リン化合物を製造する方法。
JP2001386647A 2001-12-19 2001-12-19 有機リン化合物の製造法 Pending JP2003183293A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386647A JP2003183293A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 有機リン化合物の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001386647A JP2003183293A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 有機リン化合物の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003183293A true JP2003183293A (ja) 2003-07-03

Family

ID=27595743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001386647A Pending JP2003183293A (ja) 2001-12-19 2001-12-19 有機リン化合物の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003183293A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7872689B2 (en) 2002-12-20 2011-01-18 Snell Limited System and method for improved composite decoding

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7872689B2 (en) 2002-12-20 2011-01-18 Snell Limited System and method for improved composite decoding

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100707704B1 (ko) 디알킬포스핀산의 제조방법 및 이를 포함하는 제품
Fuchita et al. Synthesis and reactivity of arylgold (III) complexes from aromatic hydrocarbons via C–H bond activation
CN107592863B (zh) 具有含有磷环的配体的铬络合物和由其得到的烯烃低聚反应催化剂
EP1369422B1 (en) Process for preparation of alkenylphosphine oxides or alkenylphosphinic acid esters
AU2005299450B2 (en) Process for the preparation of highly purified, dialkyl phosphinic acids
CN1140531C (zh) 膦化合物的生产方法
GB2055839A (en) Ferrocene compounds suitable as ligands for rhodium based catalysts
V. Salin et al. The Pudovik reaction catalyzed by tertiary phosphines
Kulakova et al. Hexacoppergermsesquioxanes as complexes with N-ligands: Synthesis, structure and catalytic properties
EA032533B1 (ru) Новые лиганды карбонилирования и их применение в карбонилировании этиленненасыщенных соединений
JPH0441153B2 (ja)
JP2003183293A (ja) 有機リン化合物の製造法
Bálint et al. The catalyst-free addition of dialkyl phosphites on the triple bond of alkyl phenylpropiolates under microwave conditions
JP2001512094A (ja) 直鎖アルデヒドの改良された調製方法
WO2009059963A1 (de) Verfahren zur hydroformylierung
Zheng et al. Synthesis of new dipyridinylamine and dipyridinylmethane ligands and their coordination chemistry with Mg (II) and Zn (II)
JP2794089B2 (ja) アルケニルホスフィンオキシド化合物の製造法
EP1473297A1 (en) Process for producing tertiary phosphine having bulky hydrocarbon group bonded
KR101075727B1 (ko) 3차 포스핀과 그 제조 방법
EP1218387B1 (en) An improved regiospecific synthesis of phosphonous acids
JP3007984B1 (ja) 不飽和ホスホン酸エステルの製造方法
JP2849712B2 (ja) アルケニルホスフィンオキシド化合物の製造方法
JP2775426B2 (ja) 不飽和ホスホン酸エステルの製造方法
Van Doorn et al. Addition of diphenylphosphine to maleic anhydride and related compounds
JP3610371B2 (ja) (α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスフィンオキシド化合物、(α−及び/又はβ−ホルミルエチル)ホスホン酸エステル化合物とその製造方法