JP2003178914A - 超電導マグネット装置 - Google Patents

超電導マグネット装置

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JP2003178914A
JP2003178914A JP2002245505A JP2002245505A JP2003178914A JP 2003178914 A JP2003178914 A JP 2003178914A JP 2002245505 A JP2002245505 A JP 2002245505A JP 2002245505 A JP2002245505 A JP 2002245505A JP 2003178914 A JP2003178914 A JP 2003178914A
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JP
Japan
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superconducting
magnet device
coil
refrigerator
superconducting magnet
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Application number
JP2002245505A
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English (en)
Inventor
Tsuginori Hasebe
次教 長谷部
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超電導マグネット装置において、励磁、消磁
時の発熱を低減し、しかもマグネット装置本体以外の被
冷却物の温度上昇をも防止できるようにする。 【解決手段】 超電導コイル53を冷凍機55により冷
却するようにした冷凍機冷却型超電導マグネット装置に
おいて、冷凍機55の第2段冷却ステージ55−2と超
電導コイル53との間に介在する巻枠57を熱伝達を抑
制する熱伝達抑制部材とし、所定電流変化速度の励磁、
消磁中の発熱によって超電導コイル53の温度がその動
作臨界温度の直下の値となるように、前記熱伝達抑制部
材の熱抵抗を定めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超電導マグネット装
置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導マグネット装置のいくつかの例に
ついて説明する。図3は、液体ヘリウム冷却型超電導マ
グネット装置を示している。この超電導マグネット装置
は、真空断熱容器(クライオスタット)(以下、真空容
器と呼ぶ)21内に筒状の熱シールド体22を配置し、
熱シールド体22内には上側を開口とした液体ヘリウム
容器23を配置する。熱シールド体22は液体窒素ある
いは冷凍機により冷却される。液体ヘリウム容器23内
には超電導コイル24を配置し、液体ヘリウム25に浸
漬するようにされる。超電導コイル24は、ガス冷却型
電流リード26を介して真空容器21外の電源に接続さ
れる。真空容器21内にはまた、熱シールド体22及び
液体ヘリウム容器23を通してその中心軸部に真空容器
21外と連通する室温空間27が形成され、室温空間2
7内で超電導コイル24の発生する強磁場を利用する。
【0003】超電導マグネット装置を運転するために
は、真空容器21とは別に設置された液体へリウム供給
容器28から液体へリウム移送管29を用いて、液体ヘ
リウムを液体ヘリウム容器23へ供給する必要がある。
この供給作業は熟練を要し、かつ定期的に補給を繰り返
す必要がある。超電導コイル24は、液体へリウム25
に常時浸漬されている状態のため、停電の有無に関わら
ず超電導コイル24は超電導臨界温度以下に保持するこ
とが可能である。
【0004】しかしながら、初期冷却時、貯液、定期的
において、液体ヘリウム供給容器28からの大量の液体
ヘリウムの移送作業が必要で、取り扱いが煩雑であると
いう欠点がある。また、液体ヘリウムは高価な液体であ
るため、超電導マグネット装置の運転に要するコストが
大きい事も欠点である。
【0005】そこで、酸化物高温超電導電流リードを用
い、信頼性の高い小型冷凍機のみによって冷却する冷凍
機冷却型超電導マグネット(通常、へリウムフリー超電
導マグネットと呼ばれる)装置が提案されている(特許
第2551875号、特許第2756551号など)。
【0006】図4は冷凍機冷却型超電導マグネット装置
の第1の例を示している。図4において、この冷凍機冷
却型超電導マグネット装置は、へルムホルツタイプの超
電導コイル30を真空断熱容器(クライオスタット)
(以下、真空容器と呼ぶ)31内において2段式GM冷
凍機32からの固体熱伝導のみで冷却するタイプのマグ
ネット装置である。
【0007】真空容器31内に設置されるヘルムホルツ
タイプの超電導コイル30は、上下2段に間隔を空けて
一体的に形成された巻枠33の上巻枠33−1に上コイ
ル30−1が、下巻枠33−2に下コイル30−2がそ
れぞれ巻回されており、これら上コイル30−1と下コ
イル30−2は以下に述べる如く直列に接続されてい
る。即ち、34−1は下コイル30−2の巻始め電極、
34−2は下コイル30−2の巻終り電極、35−1は
上コイル30−1の巻始め電極、35−2は上コイル3
0−1の巻終り電極であり、下コイル30−2の巻終り
電極34−2と上コイル30−1の巻始め電極35−1
とはブスバー(上下接続リード)36−1で接続されて
いる。
【0008】上記の超電導コイル30は、図示していな
い支柱に連結されている第2熱負荷フランジ37上に下
巻枠33−2が載置固定されており、第2熱負荷フラン
ジ37は、GM冷凍機32の第2段冷却ステージ32−
2に伝熱体38で連結されている。したがって、下コイ
ル30−2は第2熱負荷フランジ37上に載置されてい
る下巻枠33−2からの伝熱で冷却され、上コイル30
−1は下巻枠33−2を介して下コイル30−1と一体
的に連結されている上巻枠33−1からの伝熱で冷却さ
れる。上コイル30−1の巻終り電極35−2及び下コ
イル30−2の巻始め電極34−1は酸化物超電導電流
リード39を介してそれぞれ外部電源(図示せず)に接
続されている。
【0009】39−1は酸化物超電導電流リード39の
低温側電極で、第2熱負荷フランジ37に電気的には絶
縁されているが、伝熱可能に接続されており、ブスバー
36−2を介して上コイル30−1の巻終り電極35−
2に接続されている。39−2は高温側電極で、第1熱
負荷フランジ40に銅網線41、銅製電流リード42、
絶縁板43を介して電気的には絶縁されているが伝熱可
能に接続されている。44はGM冷凍機32の第1段冷
却ステージ32−1と第1段熱負荷フランジ40との伝
熱体である。45は真空シール電流導入端子である。
【0010】なお、図示していないが下コイル30−2
の巻始め電極34−1にも上記酸化物超電導電流リード
39を介して上記接続手段と同様な手段で外部電源に接
続されている。真空容器31内にはまた、熱シールド板
46を通してその中心軸部に真空容器31外と連通する
室温空間47が形成され、室温空間47内で超電導コイ
ル30の発生する強磁場を利用する。48は真空容器3
1の主フランジ、49は架台である。
【0011】図5を参照して、冷凍機冷却型超電導マグ
ネット装置の第2の例について説明する。この超電導マ
グネット装置は、基台50と、真空断熱容器(クライオ
スタット)(以下、真空容器と呼ぶ)51と、筒状の熱
シールド板52と、超電導コイル53と、正負極一対の
高温超電導電流リード54と、冷凍機55と、外部電源
56とを有する。
【0012】真空容器51は、真空としたその内部に熱
シールド板52と、超電導コイル53と、高温超電導電
流リード54と、冷凍機55の第1段冷却ステージ55
−1及び第2段冷却ステージ55−2とを収容してい
る。
【0013】熱シールド板52は、冷凍機55の第1段
冷却ステージ55−1に接触固定すると共に、その内部
の超電導コイル53及び高温超電導電流リード54への
熱侵入を防止している。
【0014】超電導コイル53は、巻枠57に超電導線
材を巻いたもので、その外周に外周冷却用銅ブロック5
8を締め付けてある。巻枠57及び外周冷却用銅ブロッ
ク58を冷凍機55の第2段冷却ステージ55−2に接
触固定することにより、超電導線材を効率的に極低温ま
で冷却可能としている。
【0015】高温超電導電流リード54は、その正負極
一対を設けてあり、高温側電極54−1と、リード本体
である電流リードバルク54−2と、低温側電極54−
3とを有する。電流リードバルク54−2は、ビスマス
系、イットリウム系、タリウム系等の酸化物高温超電導
体材料により構成することができる。
【0016】高温超電導電流リード54は、銅製のワイ
ヤなどからなる常電導電流リード59及び常温端子60
を介して外部電源56に接続してあり、その高温側端部
(高温側電極54−2)を冷凍機55の第1段冷却ステ
ージ55−1に、低温側端部(低温側電極54−3)を
第2段冷却ステージ55−2にそれぞれ電気的に絶縁さ
れかつ熱的に接続可能に取り付けてある。
【0017】冷凍機55は、GM冷凍機などの冷凍機で
あって、第1段冷却ステージ55−1は温度40Kから
77K付近まで冷却可能であり、第2段冷却ステージ5
5−2は極低温4〜10Kまで冷却可能としてある。
【0018】図4、図5のような冷凍機冷却型超電導マ
グネット装置は、超電導コイルを液体ヘリウムに浸漬さ
せるというようなことを全く必要とせず、冷凍機に接続
されている圧縮機ユニット(図示せず)の起動スイッチ
を投入するだけで冷却することができるため、磁気科学
研究用の磁場発生装置、磁場下熱処理装置、磁場下単結
晶製造装置、着磁装置など各所の産業用途への普及が行
われている。また、真空容器に液体ヘリウムを溜めてい
ないために、超電導マグネットを任意の方向に回転させ
ることも可能で、強磁場利用の自由度の高い超電導マグ
ネット装置である。
【0019】上記のように、GM冷凍機などの機械式冷
凍機によってNbTi、Nb3 Snなどの超電導線材に
よる超電導コイルを固体熱伝導で約4K程度にまで冷却
するタイプの超電導マグネット装置においては、超電導
コイルは冷凍機の冷却ステージと熱的に強固に接続され
ている。つまり、冷却ステージに取り付けられた銅製の
熱負荷フランジに超電導コイルの巻枠をボルト締結し、
この巻枠を介して超電導コイルを冷却するようにしてい
る。この場合に、巻枠の材料としてはクロム銅等の熱伝
導の良好な金属を用いることが多い。
【0020】また、図5で説明したように、超電導コイ
ルの巻線最外周の更に外側に冷却促進部材として銅など
の板(外周冷却用銅ブロック58)を密着させて巻き付
け、その冷却促進部材の一部を熱負荷フランジもしくは
冷凍機の冷却ステージに熱的に接続することによって、
超電導コイルを外周側からも冷却することも行われてい
る。
【0021】また、図4で説明したように、超電導コイ
ルの巻き始めや巻き終わり、さらには中間の接続電極部
(例えばブスバー36−1)などを熱負荷フランジに接
続し、電極を介して超電導線の長手方向の熱伝導により
超電導コイルを冷却することも行われている。
【0022】上記の様に超電導コイルを極低温冷凍機の
冷却ステージに熱的に強固に接続して効率良く冷却する
ことは、超電導コイルの運転温度を低くすることがで
き、運転電流密度を大きくすることが可能で、小型で高
効率の超電導マグネットシステムを提供することを可能
としてきた。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、GM冷
凍機などの機械式冷凍機においては連続運転を継続する
状態において、冷媒用のバルブやディスプレーサなどの
可動部品に摩耗等の劣化が発生する。このため、その性
能を長期にわたって維持するには一定時間毎に定期メン
テナンスを実施する必要がある。このメンテナンス間隔
は、例えば積算運転時間で10,000時間毎や、単純
に1年毎等となっている。
【0024】しかしながら、このメンテナンスサイクル
の期間中において冷却性能は常に最良の状態を保持する
わけではなく、徐々に劣化の度合いを進めることは容易
に想像できる。従って、この見地に立って冷凍機冷却型
の超電導マグネット装置の設計を検討する場合は、定期
メンテナンス間隔における冷却能力低下を考慮し、設計
に余裕を持って運転温度を決定することになる。このこ
とは、超電導コイルの運転電流密度を低く抑えることに
なり、超電導コイルの容積が大きくなることを意昧す
る。
【0025】その結果として、運用初期の状態では、冷
凍機の性能劣化が無く、超電導コイルの冷却温度が設計
温度より必要以上に低い場合、つまり臨界電流密度が必
要以上に高い場合が起こりうる。また、超電導マグネッ
ト装置は磁場を励起(励磁)する間、ならびに磁場を消
失(消磁)させる間において、超電導線材の磁気的ヒス
テリシス(履歴)効果によって発熱を引き起こすことが
知られている。このヒステリシス損失(交流損による発
熱)の大きさは、Vsc・Jc ・Bmax (但し、Vscは超
電導体の体積、Jc は臨界電流密度、Bmax は最大経験
磁場である)に比例することが知られており、超電導線
材の経験磁界とその臨界電流密度に比例する。即ち、超
電導線の温度が低く、臨界電流密度が大きいときにはよ
り多くの発熱が生じることになる。よって、先の冷凍機
冷却型の超電導マグネット装置では交流損による発熱が
大きく、冷凍機の冷却ステージの温度を上昇させてしま
うことがある。
【0026】一方、超電導コイルを冷却する極低温冷凍
機によって同時に物性測定試料や超電導デバイスなどを
冷却するマグネットシステムを構成する場合がある。こ
のような場合にはマグネットの励磁、消磁によって冷凍
機の冷却ステージの温度が一時的に大きく変動すること
は好ましくなく、温度上昇が物性測定試料や超電導デバ
イスの冷却温度を越えるような時には、励消磁速度や励
磁の間隔を調節するなどの措置や、場合によっては冷凍
機そのものをより大型で能力の高いものに交換する必要
がある。
【0027】以上のような点に鑑み、本発明の課題は、
超電導マグネット装置において、励磁、消磁時の発熱を
低減し、しかもマグネット装置本体以外の被冷却物の温
度上昇をも防止できるようにすることにある。
【0028】本発明は特に、冷凍機冷却型超電導マグネ
ット装置において、励磁、消磁時の発熱を低減し、超電
導コイルを冷却する極低温冷凍機、ならびにこの極低温
冷凍機によって同時に冷却されるマグネット装置本体以
外の被冷却物の温度上昇を防止できるようにすることに
ある。
【0029】一方で、本発明の課題は、冷凍機冷却型超
電導マグネット装置において、超電導コイルのコイル運
転温度Tmと超電導コイルのコイル臨界温度Tcとの関
係に着目することにより、経済的で超電導安定性に優れ
た超電導マグネット装置を実現することにある。
【0030】
【課題を達成するための手段】本発明は、超電導コイル
を極低温の冷却源により冷却するようにした超電導マグ
ネット装置において、前記冷却源と前記超電導コイルと
の間に熱伝達を抑制する熱伝達抑制部材を介在させ、所
定電流変化速度の励磁、消磁中の発熱によって前記超電
導コイルの温度がその動作臨界温度の直下の値となるよ
うに、前記熱伝達抑制部材の熱抵抗を定めるようにした
ことを特徴とする。
【0031】なお、超電導マグネット装置が冷凍機を前
記冷却源とする冷凍機冷却型である場合、前記超電導コ
イルを巻回する巻枠を前記熱伝達抑制部材とする。
【0032】そして、前記巻枠の材質をGFRP(ガラ
ス繊維強化樹脂)とし、前記超電導コイルを冷凍機の冷
却ステージから断熱した状態で取付け、前記超電導コイ
ルの電流供給線とそれに並列に付随する伝熱部材を前記
超電導コイルの外部で前記冷凍機の冷却ステージに熱的
に接続することによって、前記熱抵抗を実現する。
【0033】超電導マグネット装置が冷凍機を前記冷却
源とする冷凍機冷却型である場合にはまた、前記超電導
コイルを巻回する巻枠の材質を熱伝導率の良い金属と
し、該巻枠と前記冷凍機の冷却ステージとの間に、前記
熱抵抗から超電導コイルの給電線による熱伝導を差し引
いた熱抵抗を有する熱伝達抑制部材を介在させるように
しても良い。
【0034】超電導マグネット装置がヘリウム冷却型で
ある場合、前記超電導コイルをGFRP(ガラス繊維強
化樹脂)による容器に収めたうえで液体ヘリウム中に浸
漬させることで該液体ヘリウムから前記超電導コイルへ
の熱伝達を抑制する。
【0035】本発明は、超電導コイルを冷凍機により冷
却するようにした冷凍機冷却型超電導マグネット装置に
おいて、前記超電導コイルのコイル運転温度をTm、前
記超電導コイルのコイル臨界温度をTcとするとき、T
m/Tcは0.6以上0.95以下であることを特徴と
する。
【0036】第1の例としては、前記超電導コイルはN
bTiなどの合金系の超電導材料を使用して形成され、
前記冷凍機はHoCuを最低温度部の蓄冷材とする。
【0037】第2の例としては、前記超電導コイルはN
SnなどのAl5型化合物系の超電導材料を使用し
て形成され、前記冷凍機はHoCuを最低温度部の蓄
冷材とする。
【0038】第3の例としては、前記超電導コイルはB
SrCaCuやBi SrCaCu
やYBaCuなどの銅酸化物系の超電導
材料を使用して形成され、前記冷凍機はPbを最低温度
部の蓄冷材とする。
【0039】第4の例としては、前記超電導コイルはN
bTiなどの合金系の超電導材料とNbSnなどのA
l5型化合物系の超電導材料とBiSrCaCu
やBiSrCaCuやYBaCu
などの銅酸化物系の超電導材料の3系の超電導材
料のうちの少なくとも2系の超電導材料を使用して形成
され、前記冷凍機はHoCuを最低温度部の蓄冷材と
する。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、冷凍機冷却型超
電導マグネット装置の場合について言えば、超電導コイ
ルと冷凍機の冷却ステージとの熱接触を意図的に不十分
なものとして、励磁、消磁中の超電導コイルの温度を冷
凍機の冷却ステージより高い状態にするようにした点に
ある。
【0041】これを図4あるいは図5に示した冷凍機冷
却型超電導マグネット装置に適用して言えば、具体的に
は、超電導コイルの巻枠(図4の33、図5の57)を
GFRP(ガラス繊維強化樹脂)製の熱伝達抑制部材と
して超電導コイルを極低温冷凍機の冷却ステージから断
熱する構造とする。そして、NbTiやNb3 Snとい
った超電導線材が銅などの安定化材に埋め込まれた形の
超電導線及びその超電導線と並列に付加された銅ブスバ
ー(例えば図4の巻始め電極34−1、図5の巻始め、
巻終わり電極62)とによって構成される給電線を超電
導コイルの外部で極低温冷凍機の冷却ステージに熱アン
カーを設けることによって、超電導コイルを冷却する構
造とする。特に、熱アンカー部から超電導コイル入り口
もしくは出口までの給電線の長さと断面積を最適化する
ことによって、励磁、消磁中の超電導コイルの温度を臨
界温度の近く(臨界温度の直下)までに上昇させ、ヒス
テリシス損失を最小に抑えることが可能となる。
【0042】一方、超電導コイルの巻枠として通常の
銅、ステンレスなどの熱伝導率の良い金属製のものを使
用した場合でも、冷凍機の冷却ステージと巻枠との間に
熱抵抗を有するGFRPなどの部材を熱伝達抑制部材と
して介在させることによって所定の熱抵抗を実現するこ
とができる。これは、例えば図4における伝熱体38に
代えてGFRPなどの熱伝達抑制部材を設けることで実
現できる。但し、このような構成にする場合は給電線を
通しての熱伝導を考慮し、所定の伝熱量からこの給電線
を通しての伝熱量を差し引いた伝熱量が上記熱伝達抑制
部材を流れることとしてその伝熱設計を行う必要があ
る。
【0043】図1、図2を参照して更に説明する。図1
において、冷凍機の冷却ステージと超電導コイルとの間
の熱伝導を熱伝達係数として表記して、熱伝導を良好と
なるようにした場合の従来型のものとして熱伝達係数が
10のもの(図1中最上段)と、本発明により熱伝導を
抑えた設計として熱伝達係数を0.02としたもの(図
1中最下段)とを比較する。冷凍機の能力は3K/0
W、4K/1Wとし、その後1K上昇する毎に1W増え
るものと仮定する。
【0044】図1における冷凍機温度Tr 、マグネット
温度Tm 、臨界電流Ic 、交流損発熱量Qacはそれぞ
れ、図1に示された式で算出される。
【0045】超電導線の臨界電流の温度依存性(磁場は
2Tで一定と仮定)を図2(a)のように仮定する。更
に、前に述べたように、交流損失QはVsc・Jc ・B
max に比例することから、交流損失は臨界電流に比例す
るものとしてその比例常数は0.02と仮定する。図2
(a)は図2(b)の値をプロットした図である。
【0046】冷凍機への熱負荷が無いとした場合、従来
型のものではマグネット温度3.90K、冷凍機温度
3.82Kとなるのに対して、本発明による熱伝達係数
0.02のものでは同じ条件でマグネット温度8.73
K、冷凍機温度3.11Kとなる。一方、マグネット温
度に関しては、従来型のものは3.90、4.76、
5.62とばらつきがあるのに対し、本発明では8.7
3、8.83、8.92とほぼ一定となっている。
【0047】本形態のように、励磁、消磁中の発熱によ
り超電導コイルの温度を初期冷却温度よりやや上昇せし
めることによって、超電導コイルを動作臨界温度直下
(動作臨界温度以下でしかもそれに近い値)の温度とし
て臨界電流密度を低くすることができるので、ヒステリ
シス損失による発熱量を低減することができる。超電導
コイル内に蓄積された熱は励磁、消磁のサイクルが終了
した後に徐々に冷凍機の冷却ステージに伝わり冷却され
る。よって、冷却ステージの温度上昇は励磁、消磁のサ
イクルより長い時間にわたることになるが、上昇幅は非
常に小さく抑えられることになる。
【0048】以上、本発明の実施の形態を冷凍機冷却型
超電導マグネット装置に適用した場合について説明した
が、本発明はこれに限らず、図3で説明したような液体
ヘリウム冷却型の超電導マグネット装置に適用した場合
でも効果がある。即ち、図3で言えば、超電導コイル2
4をGFRPによる容器に収めたうえで液体ヘリウム2
5に浸漬するようにして液体ヘリウムからの熱伝達を抑
える構造とすることにより、超電導コイル24の運転温
度を液体ヘリウム温度よりやや高く設定することがで
き、その結果として交流損失を低減でき、液体ヘリウム
の蒸発量を減少させることが可能である。また、液体ヘ
リウム溜めに接した熱アンカーからの固体熱伝導で冷却
される超電導マグネット装置においても本発明の有効性
は同様である。
【0049】更に、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 Oなどの
臨界温度が液体窒素温度以上である、いわゆる高温超電
導材製の超電導マグネット装置においても本発明の効果
は有効である。特に、高温超電導マグネットの外側にN
3 SnやNbTiなどのいわゆる低温超電導のマグネ
ットをバックアップ磁場発生用として組み合わせて使用
する場合には、本発明を高温超電導マグネットのみに適
用し、低温超電導マグネットと冷凍機をより低い温度レ
ベルに設定したままで、高温超電導マグネットを前者の
温度より高い最適の温度において運転することが可能と
なる。
【0050】(コイル運転温度Tmとコイル臨界温度T
cとの関係)ここで、図4や図5のように、超電導コイ
ル30・53を冷凍機32・55により冷却するように
した冷凍機冷却型超電導マグネット装置において、超電
導コイルのコイル運転温度Tm(図1におけるマグネッ
ト温度Tmに相当)と超電導コイル30・53のコイル
臨界温度Tcとの関係に着目する。
【0051】冷凍機冷却型超電導マグネット装置におい
て、Tm/Tcは0.6以上0.95以下であることが
望ましい。0.6未満だと、過剰品質になり冷凍能力・
冷凍機・運転コストがかさんでしまうためであり、0.
95超過だと、冷却できずクエンチしてしまうためであ
る。このように、Tm/Tcを0.6以上0.9以下に
することにより、経済的で超電導安定性に優れた超電導
マグネット装置を実現することができる。
【0052】さらに、Tm/Tcを0.6直上にすれ
ば、GM冷凍機のように運転時間の積算によって冷却能
力が変化する冷凍機を使用した場合において、冷凍機の
メンテナンス時期近くになってコイル運転温度Tmが上
昇した場合にも、Tm/Tcを0.95以下に維持する
ことができる。このように、Tm/Tcを0.6直上に
することにより、信頼性の高い超電導マグネット装置を
実現することができる。
【0053】以下、具体例について説明する。
【0054】超電導コイル30・53をNbTiなどの
臨界温度が10K以下の合金系の超電導材料を使用して
形成する(NbTiコイル)とき、冷凍機32・55は
HoCuを最低温度部の蓄冷材とする蓄冷式冷凍機と
することが考えられる。図6のように、HoCuの比
熱の温度特性は10K以下においてピークを持ち4K近
傍においても十分な蓄冷性能を持つので、HoCu
最低温度部の蓄冷材として4Kで冷却可能な「4K冷凍
機」が市販されている。そこで、NbTiコイルのコイ
ル臨界温度Tcを4.2K以上6.7K以下に設定し
て、4K冷凍機を使用してコイル運転温度Tmを4Kと
することにより、Tm/Tcを0.6以上0.95以下
にすることができる。
【0055】超電導コイル30・53をNbSnなど
の臨界温度が10K以上24K以下のAl5型化合物系
の超電導材料を使用して形成する(NbSnコイル)
とき、冷凍機32・55はHoCuを最低温度部の蓄
冷材とする蓄冷式冷凍機とすることが考えられる。そし
て、NbSnコイルのコイル臨界温度Tcを6.3K
以上10K以下に設定して、4K冷凍機を使用してコイ
ル運転温度Tmを6Kとすることにより、Tm/Tcを
0.6以上0.95以下にすることができる。ここで、
コイル運転温度Tmを6Kとする場合には4Kとする場
合と比較して熱負荷量を大きくとることが可能であり、
例えば、4Kで1Wの冷却能力を持つ4K冷凍機は6K
で4Wの冷却能力を発揮する。そのため、冷凍能力の低
い4K冷凍機を使用したり、4K冷凍機の使用台数を減
らしたりして、より経済的にすることが可能である。
【0056】超電導コイル30・53をBiSr
CuやBiSrCa CuやYB
Cuなどの臨界温度が70K以上の銅酸化物
系の超電導材料を使用して形成する(高臨界温度コイ
ル)とき、冷凍機32・55はPbを最低温度部の蓄冷
材とする蓄冷式冷凍機とすることが考えられる。ここ
で、HoCuより以前からPbは蓄冷材として使用さ
れており、Pbを最低温度部の蓄冷材として20Kで冷
却可能な「20K冷凍機」が市販されている。そこで、
高臨界温度コイルのコイル臨界温度Tcを21K以上3
3K以下に設定して、20K冷凍機を使用してコイル運
転温度Tmを20Kとすることにより、Tm/Tcを
0.6以上0.95以下にすることができる。なお、2
0K冷凍機は4K冷凍機より安価なので、より経済的で
あるという利点がある。
【0057】超電導コイル30・53を上述した合金系
の超電導材料と上述したAl5型化合物系の超電導材料
と上述した銅酸化物系の超電導材料の3系の超電導材料
のうちの少なくとも2系の超電導材料を使用して形成す
る(ハイブリッド方式コイル)とき、冷凍機32・55
はHoCuを最低温度部の蓄冷材とする蓄冷式冷凍機
とすることが考えられる。例えば、3系の超電導材料に
係るハイブリッド方式コイルにおいては、ハイブリッド
方式コイルのコイル臨界温度Tcを4.2K以上6.7
K以下に設定して、4K冷凍機を使用してコイル運転温
度Tmを4Kとすることにより、Tm/Tcを0.6以
上0.95以下にすることができる。この場合、高臨界
温度コイルはNbTiコイルとNbSnコイルのバッ
クアップ磁場のもとで15T以上の強磁場を発生するた
めの手段として有効である。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、冷凍機冷却型超電導マ
グネット装置について言えば、その励磁、消磁時の発熱
を低減し、超電導コイルを冷却する極低温冷凍機、なら
びにこの極低温冷凍機によって同時に冷却されるマグネ
ット装置本体以外の被冷却物の温度上昇を防止できる。
またヘリウム冷却型超電導マグネット装置の場合も、同
様に交流損による発熱を低減し、マグネット装置本体以
外の被冷却物の温度上昇を防止できる。
【0059】一方で、本発明によれば、冷凍機冷却型超
電導マグネット装置において、超電導コイルのコイル運
転温度Tmと超電導コイルのコイル臨界温度Tcとの関
係に着目することにより、経済的で超電導安定性に優れ
た超電導マグネット装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷凍機冷却型超電導マグネット装置における交
流損に起因した冷凍機温度、マグネット温度について本
発明の効果を説明するために、本発明と従来の場合との
値をシミュレーションした結果を示した図である。
【図2】図1のシミュレーションに際して使用した、N
bTiによる超電導線材の臨界電流と、その温度と、冷
凍機の能力との関係を示した特性図である。
【図3】ヘリウム冷却型超電導マグネット装置の例を示
した図である。
【図4】冷凍機冷却型超電導マグネット装置の第1の例
を示した図である。
【図5】冷凍機冷却型超電導マグネット装置の第2の例
を示した図である。
【図6】HoCuとNdInCuの比熱の温度特性
を表すグラフである。
【符号の説明】
21、31、51 真空断熱容器 23 液体ヘリウム容器 24、30、53 超電導コイル 25 液体ヘリウム 26 ガス冷却型電流リード 27、47 室温空間 32 GM冷凍機 33、57 巻枠 36−1、36−2 ブスバー 37 第2熱負荷フランジ 39 酸化物超電導電流リード 40 第1熱負荷フランジ 42 銅製電流リード 46、52 熱シールド板 54 高温超電導電流リード 55 冷凍機 55−1 第1段冷却ステージ 55−2 第2段冷却ステージ 58 外周冷却用銅ブロック 59 常電導電流リード

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導コイルを極低温の冷却源により冷
    却するようにした超電導マグネット装置において、前記
    冷却源と前記超電導コイルとの間に熱伝達を抑制する熱
    伝達抑制部材を介在させ、所定電流変化速度の励磁、消
    磁中の発熱によって前記超電導コイルの温度がその動作
    臨界温度の直下の値となるように、前記熱伝達抑制部材
    の熱抵抗を定めるようにしたことを特徴とする超電導マ
    グネット装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超電導マグネット装置に
    おいて、該超電導マグネット装置は冷凍機を前記冷却源
    とする冷凍機冷却型であり、前記超電導コイルを巻回す
    る巻枠を前記熱伝達抑制部材とすることを特徴とする超
    電導マグネット装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の超電導マグネット装置に
    おいて、前記巻枠の材質をGFRP(ガラス繊維強化樹
    脂)とし、前記超電導コイルを冷凍機の冷却ステージか
    ら断熱した状態で取付け、前記超電導コイルの電流供給
    線とそれに並列に付随する伝熱部材を前記超電導コイル
    の外部で前記冷凍機の冷却ステージに熱的に接続するこ
    とによって、前記熱抵抗を実現することを特徴とする超
    電導マグネット装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の超電導マグネット装置に
    おいて、該超電導マグネット装置は冷凍機を前記冷却源
    とする冷凍機冷却型であり、前記超電導コイルを巻回す
    る巻枠の材質を熱伝導率の良い金属とし、該巻枠と前記
    冷凍機の冷却ステージとの間に、前記熱抵抗から超電導
    コイルの給電線による熱伝導を差し引いた熱抵抗を有す
    る熱伝達抑制部材を介在させることを特徴とする超電導
    マグネット装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の超電導マグネット装置に
    おいて、該超電導マグネット装置はヘリウム冷却型であ
    り、前記超電導コイルをGFRP(ガラス繊維強化樹
    脂)による容器に収めたうえで液体ヘリウム中に浸漬さ
    せることで該液体ヘリウムから前記超電導コイルへの熱
    伝達を抑制することを特徴とする超電導マグネット装
    置。
  6. 【請求項6】 超電導コイルを冷凍機により冷却するよ
    うにした冷凍機冷却型超電導マグネット装置において、
    前記超電導コイルのコイル運転温度をTm、前記超電導
    コイルのコイル臨界温度をTcとするとき、Tm/Tc
    は0.6以上0.95以下であることを特徴とする超電
    導マグネット装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の超電導マグネット装置に
    おいて、前記超電導コイルは合金系の超電導材料を使用
    して形成され、前記冷凍機はHoCuを最低温度部の
    蓄冷材とすることを特徴とする超電導マグネット装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の超電導マグネット装置に
    おいて、前記超電導コイルはAl5型化合物系の超電導
    材料を使用して形成され、前記冷凍機はHoCuを最
    低温度部の蓄冷材とすることを特徴とする超電導マグネ
    ット装置。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の超電導マグネット装置に
    おいて、前記超電導コイルは銅酸化物系の超電導材料を
    使用して形成され、前記冷凍機はPbを最低温度部の蓄
    冷材とすることを特徴とする超電導マグネット装置。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の超電導マグネット装置
    において、前記超電導コイルは合金系の超電導材料とA
    l5型化合物系の超電導材料と銅酸化物系の超電導材料
    の3系の超電導材料のうちの少なくとも2系の超電導材
    料を使用して形成され、前記冷凍機はHoCuを最低
    温度部の蓄冷材とすることを特徴とする超電導マグネッ
    ト装置。
  11. 【請求項11】 請求項7又は10記載の超電導マグネ
    ット装置において、前記合金系の超電導材料はNbTi
    であることを特徴とする超電導マグネット装置。
  12. 【請求項12】 請求項8又は10記載の超電導マグネ
    ット装置において、前記Al5型化合物系の超電導材料
    はNbSnであることを特徴とする超電導マグネット
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項9又は10記載の超電導マグネ
    ット装置において、前記銅酸化物系の超電導材料はBi
    SrCaCuとBiSrCaCu
    とYBaCuのうちのいずれかであること
    を特徴とする超電導マグネット装置。
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