JP2003178738A - ニッケル水素電池用水素ガス処理装置及びニッケル水素電池の水素ガス処理方法 - Google Patents

ニッケル水素電池用水素ガス処理装置及びニッケル水素電池の水素ガス処理方法

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JP2003178738A
JP2003178738A JP2001377065A JP2001377065A JP2003178738A JP 2003178738 A JP2003178738 A JP 2003178738A JP 2001377065 A JP2001377065 A JP 2001377065A JP 2001377065 A JP2001377065 A JP 2001377065A JP 2003178738 A JP2003178738 A JP 2003178738A
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hydrogen
nickel
battery
hydrogen gas
air supply
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JP2001377065A
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Yoshiji Ishikura
誉士 石倉
Takeshi Sakurai
健 櫻井
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】性能低下を伴わずにニッケル水素電池を急速充
電することを可能とするニッケル水素電池用水素ガス処
理装置を提供する。 【解決手段】水素ガス貯蔵タンク4を、複数のニッケル
水素電池2(2a〜2e)と給排気管5及び制御バルブ
3(3a〜3e)を介して接続する。制御バルブ3は、
ニッケル水素電池2の充電時にニッケル水素電池の電槽
内の圧力が第1の規定値以上となったときに開弁して、
ニッケル水素電池2から排出される水素ガスを給排気管
5を介して水素貯蔵タンク4に回収すると共に、ニッケ
ル水素電池2の放電時にニッケル水素電池2の電槽内の
圧力が第2の規定値以下となったときに開弁して水素貯
蔵タンク4に貯蔵された水素ガスをニッケル水素電池2
に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル水素電池
の充電時に該ニッケル水素電池から放出される水素ガス
の処理を行なう装置及び該水素ガスの処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電気自動車の電源電池
として、ニッケル水素電池が採用されている。そして、
ニッケル水素電池の充電時には、ニッケル水素電池の電
槽で水素ガスが発生して電槽内の圧力が高くなるため、
ニッケル水素電池には、電槽内の圧力がある規定圧以上
となったときに開弁して水素ガスを外部に排出する過圧
逃がし弁が設けられ、これにより過圧により電槽が破損
することを防止していた。
【0003】そして、ニッケル水素電池の電槽から外部
に水素を排出すると、元々ニッケル水素電池の負極の水
素貯蔵合金に貯蔵されていた水素の量が減少してニッケ
ル水素電池の寿命が短くなりニッケル水素電池の性能が
悪化する。そこで、従来は、充電電流を小さくしてニッ
ケル水素電池の電槽内における水素ガスの発生量を抑制
し、発生する水素ガスがニッケル水素電池の負極を形成
する水素貯蔵合金に全て吸収されるようにして、ニッケ
ル水素電池が満充電されるまでに電槽内の圧力が前記規
定圧以上とならないようにしていた。
【0004】しかし、ニッケル水素電池の充電時間の短
縮化が要望されており、充電時間を短縮するためには、
充電電流を大きくしてニッケル水素電池を充電する必要
がある。そして、充電電流を大きくすると電槽からの水
素ガスの発生量が増加し、発生する水素ガスを負極の水
素貯蔵合金に全て回収することが不可能となる。その結
果、電槽内の水素ガスの量が増加して電槽内の圧力が高
くなる。
【0005】そこで、充電電流を大きくして電槽内の圧
力が高くなっても耐えられるように、ニッケル水素電池
自体の耐圧性を高めることが考えられるが、この場合に
はニッケル水素電池の重量が増加してしまうという不都
合がある。
【0006】また、ニッケル水素電池の急速充電開始
後、電槽内の圧力が前記規定圧となる前に充電を終了す
ることも考えられるが、この場合には、ニッケル水素電
池を満充電することができないという不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記背景を鑑
みてなされたものであり、性能低下を伴わずにニッケル
水素電池を急速充電することを可能とするニッケル水素
電池用水素ガス処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、水素ガス貯蔵手段と、該水素ガス貯蔵手
段とニッケル水素電池の電槽とを連通する給気管及び排
気管と、該給気管を開閉する給気弁と、該排気管を開閉
する排気弁と、前記ニッケル水素電池の充電時に、前記
ニッケル水素電池の電槽内の圧力が第1の規定値以上と
なったときに前記排気弁を開弁して該電槽から排出され
る水素ガスを前記排気管を介して前記水素貯蔵手段に回
収する水素回収手段と、前記ニッケル水素電池の放電時
に、前記ニッケル水素電池の電槽内の圧力が第2の規定
値以下となったときに前記給気弁を開弁して前記水素ガ
ス貯蔵手段に貯蔵された水素ガスを前記給気管を介して
前記ニッケル水素電池の電槽に供給する水素供給手段と
を備えたことを特徴とする。
【0009】かかる本発明によれば、電槽の正極に水酸
化ニッケルを用い、負極に水素吸蔵合金に貯蔵された水
素を使用した前記ニッケル水素電池の充電時に、電槽の
負極で発生する水素ガスが該負極の水素吸蔵合金に吸蔵
し切れずに電槽内に滞留することによって、前記ニッケ
ル水素電池の電槽内の圧力が前記第1の規定値以上とな
ると、前記水素回収手段により前記排気弁が開弁され
て、前記ニッケル水素電池の電槽から放出される水素ガ
スが前記排気管を介して前記水素ガス貯蔵手段に回収さ
れる。そのため、前記ニッケル水素電池に比較的大きな
電流を流して急速充電を行なっても、前記ニッケル水素
電池の電槽内の圧力が前記第1の規定値を超えることが
なく、過圧により前記ニッケル水素電池が破損すること
がない。
【0010】また、前記ニッケル水素電池の放電時に
は、負極の水素貯蔵合金に貯蔵されていた水素の消費に
より電槽内の圧力が次第に低下するが、電槽内の圧力が
前記第2の規定値よりも低くなると、前記水素供給手段
により前記水素ガス貯蔵手段から前記給気管を介して前
記ニッケル水素電池の電槽に水素ガスが供給される。こ
れにより、充電時の水素ガスの排出によって減少した前
記ニッケル水素電池の負極の水素貯蔵合金の水素貯蔵量
が補充されるため、水素貯蔵量の減少により前記ニッケ
ル水素電池の充電容量が減少することを防止することが
できる。
【0011】また、前記水素ガス貯蔵手段を、複数のニ
ッケル水素電池と、各ニッケル水素電池に個別に設けら
れた前記給気管及び前記排気管を介して連通し、各給気
管に対して前記給気弁と前記水素供給手段とを設け、各
排気管に対して前記排気弁と前記水素回収手段とを設け
たことを特徴とする。
【0012】そして、前記複数のニッケル水素電池を同
時に充電することにより、電槽内の水素貯蔵量が多いニ
ッケル水素電池から順に、電槽から排出される水素ガス
を前記水素貯蔵手段に回収すると共に、前記複数のニッ
ケル水素電池を同時に放電することにより、電槽内の水
素貯蔵量が少ないニッケル水素電池から順に、前記水素
貯蔵手段から電槽に水素ガスを供給することによって、
前記複数のニッケル水素電池の電槽内の水素貯蔵量を平
均化することを特徴とする。
【0013】かかる本発明によれば、前記複数のニッケ
ル水素電池を同時に充電するときは、水素ガスの放出に
より電槽内の圧力が前記第1の規定値を超えたニッケル
水素電池から順に、該ニッケル水素電池に対して設けら
れた前記水素回収手段により、該ニッケル水素電池の電
槽から排出される水素ガスが前記水素ガス貯蔵手段に回
収される。そのため、元々電槽内における水素の貯蔵量
が多かったニッケル水素電池から順に、電槽内の水素の
貯蔵量が減少する。
【0014】一方、前記複数のニッケル水素電池を同時
に放電するときには、水素ガスの消費により電槽内の圧
力が前記第2の規定値よりも低くなったニッケル水素電
池から順に、該ニッケル水素電池に対して設けられた前
記水素供給手段により、前記水素ガス貯蔵手段から該ニ
ッケル水素電池の電槽に水素ガスが供給される。そのた
め、元々電槽内の水素の貯蔵量が少なかったニッケル水
素電池から順に、電槽内の水素の貯蔵量が増加する。
【0015】したがって、前記複数のニッケル水素電池
の充電と放電を同時に行なうことによって、各ニッケル
水素電池の水素貯蔵量を平均化することができる。そし
て、これにより、複数のニッケル水素電池の充電を同時
に開始したときに各ニッケル水素電池の充電量が満充電
レベルに至る時期を合わせることができ、また、複数の
ニッケル水素電池の放電を同時に開始したときに各ニッ
ケル水素電池の残充電量が放電限界レベルに至る時期を
合わせることができる。そのため、各ニッケル水素電池
を満充電レベルまで充電すると共に、放電限界レベルま
で放電させて効率良く使用することができる。
【0016】また、前記水素ガス貯蔵手段から前記給気
管への水素ガスの供給圧を高めるためのコンプレッサを
備えることにより、前記水素ガス貯蔵手段に貯蔵された
水素ガスが減少して、前記水素ガス貯蔵手段からの水素
ガスの供給圧が低下した場合であっても、前記水素ガス
貯蔵手段から前記ニッケル水素電池に水素ガスを供給す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て、図1〜図4を参照して説明する。図1は本発明のニ
ッケル水素電池用水素ガス処理装置の全体構成図、図2
は図1に示したニッケル水素電池の構造図、図3は図1
に示した制御バルブの作動説明図、図4は充放電時のニ
ッケル水素電池用水素ガス処理装置の作動説明図であ
る。
【0018】図1を参照して、ニッケル水素電池用水素
ガス処理装置1は、ニッケル水素電池2(2a〜2e)
の給排気口と接続された制御バルブ3(3a〜3e、本
発明の給気弁、水素供給手段、排気弁、及び水素回収手
段の機能を有する)と、水素吸蔵合金により形成された
水素貯蔵タンク4(本発明の水素ガス貯蔵手段に相当す
る)と、各ニッケル水素電池2の電槽を制御バルブ3を
介して水素貯蔵タンク4と連通する給排気管5(本発明
の給気管及び排気管の機能を有する)と、給排気管5の
途中に設けられた給排気中継部6とにより構成される。
【0019】また、給排気中継部6は、水素貯蔵タンク
4からニッケル水素電池2への水素ガスの流通を禁止す
ると共にニッケル水素電池2から水素貯蔵タンク4への
水素ガスの供給を供給圧を98kPaに制限するレギュ
レータバルブ10と、圧力変動を抑制するためのアキュ
ムレータ11と、水素貯蔵タンク4に貯蔵された水素ガ
スをニッケル水素電池2に強制的に送出するためのコン
プレッサ12と、アキュムレータ10内の圧力を検出す
る圧力センサ13と、圧力センサ13の検出圧力が98
kPa以下となったときにコンプレッサ12を作動させ
るコンプレッサ制御手段14とにより構成される。
【0020】そして、ニッケル水素電池2の充電時に
は、充電装置20がニッケル水素電池2と接続されて、
各ニッケル水素電池2a〜2eが同時に充電される。ま
た、ニッケル水素電池2の放電時には、モータ等の負荷
21がニッケル水素電池2と接続されて、各ニッケル水
素電池2a〜2eが同時に放電する。
【0021】ここで、ニッケル水素電池2は、図2に示
したように、ケース30内に正極31(水酸化ニッケ
ル)と負極32(水素吸蔵合金)をセパレータ33によ
り絶縁して配置し、電解液に水酸化カリウムを主成分と
した水溶液を用いた電槽を封口板34で密閉して形成さ
れている。
【0022】そして、以下の反応式により、充電時(左
→右)には負極32の水素吸蔵合金に水素が吸蔵され、
放電時(右→左)には負極32の水素吸蔵合金に吸蔵さ
れていた水素が消費される。
【0023】 Ni(OH)2 + M ⇔ NiOOH + MH 但し、M:水素吸蔵合金、MH:金属水素化物。
【0024】ここで、ニッケル水素電池2の充電時に
は、電槽内で水素ガスが発生して負極32の水素吸蔵合
金に吸蔵されるが、ニッケル水素電池2に比較的大きな
電流を流して急速充電を行うと、発生する水素ガスの量
が過剰となって負極32の水素吸蔵合金に全て吸蔵し切
れなくなり、電槽内に水素ガスが滞留するようになる。
【0025】そして、電槽内に滞留した水素ガスが増加
するにつれて、電槽内の圧力が高くなるが、圧力が過大
となるとケース30の破損等を生じるおそれがある。そ
こで、封口板34の開口部35に制御バルブ3が装着さ
れ、電槽内の圧力が第1の規定値(例えば392kP
a)以上となったときに、電槽と水素貯蔵タンク4とを
連通状態とし、電槽から排出される水素ガスを水素貯蔵
タンク4に回収することによって、充電時に電槽内の圧
力が過大となることを防止している。
【0026】しかし、このようにニッケル水素電池2の
電槽から水素ガスが排出されると、負極32に吸蔵され
る水素の量が減少するため、ニッケル水素電池2の充電
容量が減少してしまう。そこで、制御バルブ3は、ニッ
ケル水素電池2の放電時に電槽内の圧力が第2の規定値
(例えば49kPa)以下となったときに、電槽と水素
貯蔵タンク4とを連通状態として水素貯蔵タンク4から
電槽に水素ガスを供給するように構成され、これによ
り、ニッケル水素電池2の充電容量が減少することを抑
制している。
【0027】次に、図3を参照して、制御バルブ3の作
動について説明する。制御バルブ3は、シリンダ40の
内周面に沿って上下方向に摺動する摺動部材41を、閉
塞部材42と摺動部材41間に設けられたバネ43によ
り下方に付勢して構成され、摺動部材41には摺動部材
41をシリンダ40の内周面に圧接して摺動部材41と
シリンダ40の内周面間の気密性を維持するためのOリ
ング44(44a、44b、44c)が装着されてい
る。
【0028】また、シリンダ40の側面に設けられた第
1の接続口45に給排気管5が接続され、シリンダ40
の底面に設けられた第2の接続口46がニッケル水素電
池2の給排気口35を介してニッケル水素電池2の電槽
と連通している。さらに、摺動部材41のOリング44
aと44b間の箇所には、給気口47が設けられ、給気
口47は、摺動部材41内に設けられた給気通路48を
介して第2の接続口46と連通している。
【0029】摺動部材41の位置はニッケル水素電池2
の電槽内の圧力に応じて上下し、急速充電時に水素ガス
の排出により電槽内の圧力が第1の規定値(392kP
a)以上となると、摺動部材41は図3(a)に示した
位置まで上昇する。図3(a)の状態では、第1の接続
口45と第2の接続口46とが連通し、ニッケル水素電
池2の電槽から排出される水素ガスが、制御バルブ3と
給排気管5を介して水素貯蔵タンク4に回収される。そ
して、これにより、ニッケル水素電池2の急速充電時に
ニッケル水素電池2の電槽内が過圧状態となることを防
止している。
【0030】また、ニッケル水素電池2の電槽内の圧力
が第1の規定値(392kPa)よりも低く第2の規定
値(49kPa)よりも高いときは、図3(b)及び図
3(c)に示したように、第1の接続口45が、摺動部
材41に装着されたOリング44bと44cの間に位置
する状態となる。この状態では、第1の接続口45が第
2の接続口46から遮断されるため、ニッケル水素電池
2の電槽と水素貯蔵タンク4間が遮断された状態とな
る。
【0031】また、ニッケル水素電池2の放電が進んで
電槽内の圧力が第2の規定値(49kPa)以下となる
と、図3(d)に示したように、摺動部材41がさらに
下降して、第1の接続口45が摺動部材41に装着され
たOリング44aと44bの間に位置する状態となる。
この状態では、第1の接続口45が摺動部材41の給気
口47と給気通路48を介して第2の接続口46と連通
する。
【0032】これにより、ニッケル水素電池2の電槽と
水素貯蔵タンク4が給排気管5を介して接続され、水素
貯蔵タンク4からニッケル水素電池2の電槽内に水素ガ
スが供給されて急速充電時に排出された水素ガスが補充
されるため、ニッケル水素電池2の水素貯蔵量が減少す
ることを抑制することができる。
【0033】そして、図1を参照して、圧力センサ13
により検出されるアキュムレータ11内の圧力が第2の
規定値(48kPa)以下となると、コンプレッサ制御
手段14によりコンプレッサ12が作動されるため、水
素貯蔵タンク4内に貯蔵された水素ガスを全てニッケル
水素電池2に供給することができる。
【0034】また、本実施の形態では、図1に示したよ
うに、1つの水素貯蔵タンク4に対して複数(5個)の
ニッケル水素電池2が接続されている。そして、該複数
のニッケル水素電池2に対して同時に充放電が行なわれ
る。
【0035】この場合、充電時には、図4(a)に示し
たように、電槽内の圧力が第1の規定値(392kP
a)以上となったニッケル水素電池2に装着された制御
バルブ3から順に、図3(a)に示した状態となって水
素ガスが排出され、排出された水素ガスが水素貯蔵タン
ク4に回収される(図4(a)では、制御バルブ3cが
開弁した状態を示している)。そのため、各ニッケル水
素電池2の電槽内の圧力が第1の規定値(392kP
a)よりも低くなるように調節される。
【0036】一方、放電時には、図4(b)に示したよ
うに、電槽内の圧力が第2の規定値(49kPa)以下
となったニッケル水素電池2に装着された制御バルブ3
から順に、図3(d)に示した状態となって、水素貯蔵
タンク4から電槽内に水素ガスが供給される(図4
(b)では、制御バルブ3dが開弁した状態を示してい
る)。そのため、各ニッケル水素電池2の電槽内の圧力
が第2の規定値(49kPa)以上となるように調節さ
れる。
【0037】そして、このように複数のニッケル水素電
池2に対する充電と放電を同時に行なうことによって、
元々水素の貯蔵量が多かったニッケル水素電池2の水素
の貯蔵量が減少し、元々水素の貯蔵量が少なかったニッ
ケル水素電池2の水素の貯蔵量が増加する。そのため、
各ニッケル水素電池2の水素の貯蔵量を平均化すること
ができる。
【0038】そして、このように各ニッケル水素電池2
の水素の貯蔵量を平均化することによって、放電時に各
ニッケル水素電池2の水素の貯蔵量が所定の放電下限レ
ベルまで低下する時期を合わせることができる。そのた
め、あるニッケル水素電池2の水素の貯蔵量のみが放電
下限レベルまで減少し、他のニッケル水素電池2の水素
の貯蔵量にはまだ余裕があるにも拘わらず、放電を停止
しなければならないという状況となることを抑制するこ
とができる。したがって、各ニッケル水素電池2の水素
貯蔵量が放電下限レベルになるまで放電を行って、複数
のニッケル水素電池2全体の放電量を増加させることが
できる。
【0039】また、充電時には、各ニッケル水素電池2
の水素の貯蔵量が所定の充電上限レベルまで上昇する時
期を合わせることができる。そのため、あるニッケル水
素電池2の水素の貯蔵量のみが充電上限レベルまで上昇
し、他のニッケル水素電池2の水素の貯蔵量にはまだ充
電余裕があるにも拘わらず、充電を停止しなければなら
ないという状況が生じることを抑制することができる。
したがって、各ニッケル水素電池2に対して水素の貯蔵
量が充電上限レベル付近となるまで充電を行って、複数
のニッケル水素電池2全体の充電量を増加させることが
できる。
【0040】なお、本実施の形態では、複数のニッケル
水素電池3(3a〜3e)を給排気管5を介して水素貯
蔵タンク4と接続した例を示したが、1個のニッケル水
素電池3を水素貯蔵タンク4と接続する場合であっても
本発明の効果を得ることができる。
【0041】また、本実施の形態では、コンプレッサ1
2により、水素貯蔵タンク4に貯蔵された水素ガスを強
制的にニッケル水素電池2の電槽に送出するようにした
が、コンプレッサ12を設けずに、水素貯蔵タンク4か
らの供給圧のみによってニッケル水素電池2の電槽に水
素ガスを供給する場合にも本発明の効果を得ることがで
きる。
【0042】また、本実施の形態では、給排気管5を介
して、ニッケル水素電池2から水素貯蔵タンク4への水
素ガスの回収と、水素貯蔵タンク4からニッケル水素電
池2への水素ガスの供給とを行なったが、ニッケル水素
電池2から水素貯蔵タンク4への水素ガスの回収を行な
うための排気管と、水素貯蔵タンク4からニッケル水素
電池2への水素ガスの供給を行なうための給気管を別個
に設けてもよい。
【0043】そして、本実施の形態では、制御バルブ3
により、本発明の給気弁、排気弁、水素供給手段、及び
水素回収手段の機能を実現したが、給気管を開閉する給
気弁と排気管を開閉する排気弁と別個に設け、ニッケル
水素電池2の電槽内の圧力が第1の規定値以上となった
ときに該給気弁を開弁して電槽から排出される水素ガス
を水素貯蔵タンク4に回収する水素回収手段と、ニッケ
ル水素電池2の電槽内の圧力が第2の規定値以上となっ
たときに該給気弁を開弁して水槽貯蔵タンク4からニッ
ケル水素電池2に水素ガスを供給する水素供給手段を別
個に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニッケル水素電池用水素ガス処理装置
の全体構成図。
【図2】ニッケル水素電池の構造図。
【図3】制御バルブの作動説明図。
【図4】水素ガスの回収及び供給処理の説明図。
【符号の説明】
1…ニッケル水素電池用水素ガス処理装置、2…ニッケ
ル水素電池、3…制御バルブ、4…水素貯蔵タンク、5
…給排気管、6…給排気中継部、10…レギュレータバ
ルブ、11…アキュムレータ、12…コンプレッサ、1
3…圧力センサ、14…コンプレッサ制御手段
フロントページの続き Fターム(参考) 5H012 AA07 BB02 CC08 DD03 FF10 GG04 5H028 AA10 5H030 AA02 AS08 FF31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素ガス貯蔵手段と、該水素ガス貯蔵手段
    とニッケル水素電池の電槽とを連通する給気管及び排気
    管と、該給気管を開閉する給気弁と、該排気管を開閉す
    る排気弁と、 前記ニッケル水素電池の充電時に、前記ニッケル水素電
    池の電槽内の圧力が第1の規定値以上となったときに前
    記排気弁を開弁して該電槽から排出される水素ガスを前
    記排気管を介して前記水素貯蔵手段に回収する水素回収
    手段と、 前記ニッケル水素電池の放電時に、前記ニッケル水素電
    池の電槽内の圧力が第2の規定値以下となったときに前
    記給気弁を開弁して前記水素ガス貯蔵手段に貯蔵された
    水素ガスを前記給気管を介して前記ニッケル水素電池の
    電槽に供給する水素供給手段とを備えたことを特徴とす
    るニッケル水素電池用水素ガス処理装置。
  2. 【請求項2】前記水素ガス貯蔵手段を、複数のニッケル
    水素電池と、各ニッケル水素電池に個別に設けられた前
    記給気管及び前記排気管を介して連通し、 各給気管に対して前記給気弁と前記水素供給手段とを設
    け、各排気管に対して前記排気弁と前記水素回収手段と
    を設けたことを特徴とする請求項1記載のニッケル水素
    電池用水素ガス処理装置。
  3. 【請求項3】前記水素ガス貯蔵手段から前記給気管への
    水素ガスの供給圧を高めるためのコンプレッサを備えた
    ことを特徴とする請求項1又2記載のニッケル水素電池
    用水素ガス処理装置。
  4. 【請求項4】複数のニッケル水素電池を各ニッケル水素
    電池に個別に設けられた給気管及び排気管を介して水素
    ガス貯蔵手段と連通し、 前記各排気管に対して、該排気管を開閉する排気弁と、
    該排気管が連通したニッケル水素電池の充電時に該ニッ
    ケル水素電池の電槽内の圧力が第1の規定値以上となっ
    たときに該排気弁を開弁して該電槽から排出される水素
    ガスを該給気管を介して前記水素ガス貯蔵手段に回収す
    る水素回収手段とを設け、 前記各給気管に対して、該給気管を開閉する給気弁と、
    該給気管が連通したニッケル水素電池の充電時に該ニッ
    ケル水素電池の電槽内の圧力が第2の規定値以下となっ
    たときに該給気弁を開弁して前記水素ガス貯蔵手段から
    該電槽に水素ガスを供給する水素供給手段とを設けて、 前記複数のニッケル水素電池を同時に充電することによ
    り、電槽内の水素貯蔵量が多いニッケル水素電池から順
    に、電槽から排出される水素ガスを前記水素貯蔵手段に
    回収すると共に、前記複数のニッケル水素電池を同時に
    放電することにより、電槽内の水素貯蔵量が少ないニッ
    ケル水素電池から順に、前記水素貯蔵手段から電槽に水
    素ガスを供給することによって、前記複数のニッケル水
    素電池の電槽内の水素貯蔵量を平均化することを特徴と
    するニッケル水素電池の水素ガス処理方法。
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