JP2003176821A - 静圧多孔質軸受 - Google Patents

静圧多孔質軸受

Info

Publication number
JP2003176821A
JP2003176821A JP2002321136A JP2002321136A JP2003176821A JP 2003176821 A JP2003176821 A JP 2003176821A JP 2002321136 A JP2002321136 A JP 2002321136A JP 2002321136 A JP2002321136 A JP 2002321136A JP 2003176821 A JP2003176821 A JP 2003176821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
porous
groove
peripheral surface
rotating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002321136A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Murai
隆司 村井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2002321136A priority Critical patent/JP2003176821A/ja
Publication of JP2003176821A publication Critical patent/JP2003176821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/02Sliding-contact bearings
    • F16C29/025Hydrostatic or aerostatic
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/06Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings
    • F16C32/0603Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings supported by a gas cushion, e.g. an air cushion
    • F16C32/0614Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings supported by a gas cushion, e.g. an air cushion the gas being supplied under pressure, e.g. aerostatic bearings
    • F16C32/0618Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings supported by a gas cushion, e.g. an air cushion the gas being supplied under pressure, e.g. aerostatic bearings via porous material
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/06Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings
    • F16C32/0681Construction or mounting aspects of hydrostatic bearings, for exclusively rotary movement, related to the direction of load
    • F16C32/0685Construction or mounting aspects of hydrostatic bearings, for exclusively rotary movement, related to the direction of load for radial load only

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受剛性,負荷容量を向上させつつしかも自
励振動を抑制できる静圧多孔質軸受を安価に提供する。 【解決手段】 多孔質部材30の内周面から回転部材2
0の外周面に加圧気体を噴出して回転部材を支持する静
圧気体軸受において、多孔質部材30の内周面と対向す
る回転部材20の外周面に、多孔質部材30の内周面と
回転部材20の外周面との間隔より大きい深さを有する
幅狭の溝45を回転部材20の円周方向に沿って設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、超精密機械や高
周速化された工作機械等の主軸や回転テーブル等に用い
られる静圧多孔質軸受の改良に係り、特に、剛性,負荷
容量,自励振動の抑制等の性能を向上した静圧多孔質軸
受に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の静圧多孔質軸受として
は、例えば本出願人が先に出願した実開平1−7562
4号(以下、第1従来例という),特開平4−2666
15号(第2従来例という)等に提案されたものがあ
る。これらはいずれも、一方の軸受部材である固定のハ
ウジングの内側に、他方の軸受部材である円筒状の回転
部材が両端部にフランジ状の鍔部を有して回転自在に非
接触で支承されている。そのハウジングの内周面には短
円筒状の多孔質部材が固着されており、一方の軸受面と
してその多孔質部材の内周面にラジアル軸受面が設けら
れると共に、多孔質部材の端面にスラスト軸受面が設け
られている。 【0003】これに対し、回転部材には、前記ラジアル
軸受面にラジアル軸受すきまを介して対向する他方の軸
受面として円筒状の外周面にラジアル受面が設けられる
とともに、フランジ状の鍔部の内側端面に前記スラスト
軸受面にスラスト軸受すきまを介して対向する他方の軸
受面としてスラスト受面が設けられている。そして、こ
のスラスト受面に、軸受すきまと略同程度の深さのポケ
ットが円周方向に連続して(第1従来例)、又は円周方
向に断続して(第2従来例)設けられている。このポケ
ットは、多孔質部材から軸受すきまに噴出させた圧縮空
気の圧力溜めとして機能し、剛性や負荷容量などの軸受
性能を向上させている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の静圧多孔質軸受にあっては、いずれも圧縮空気の圧
力溜めとなるポケットが存在することにより、気体の圧
縮性に起因する自励振動が発生し易いという問題点を有
している。そこで、この発明は、上記従来の問題点に着
目してなされたものであり、軸受剛性,負荷容量を向上
させつつしかも自励振動を抑制できる従来実用化が困難
とされた静圧多孔質軸受を安価に提供することを目的と
している。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するこ
の発明は、円筒状の回転部材と、この回転部材の外周面
と対向する内周面を有するハウジングと、このハウジン
グの内周面に固設された円筒状の多孔質部材とを備え、
前記多孔質部材の内周面から前記回転部材の外周面に加
圧気体を噴出して前記回転部材を支持する静圧多孔質軸
受において、前記多孔質部材の内周面と対向する前記回
転部材の外周面に、前記多孔質部材の内周面と前記回転
部材の外周面との間より大きい深さを有する幅狭の溝を
前記回転部材の円周方向に沿って設けたことを特徴とす
る。 【0006】 【作用】自励振動は、軸受すきまへ供給される質量流量
(流入質量流量)と軸受すきま内の質量流量と軸受すき
ま内から大気へ放出される質量流量(流出質量流量)と
が全て等しい時には発生しない。従って、自励振動抑制
の見地からみると、外力等により軸受すきまに変化が生
じるなどして前記それぞれの質量流量が平衡状態から変
化したときでも、それぞれの変化分が小さくなることが
望ましい。 【0007】ところで、従来例の静圧多孔質軸受におけ
るポケットは、深さが軸受すきま(ラジアル軸受すきま
は直径方向の片側で7〜13μm、スラスト軸受すきま
は5〜10μmが多い)と同等程度と浅く、且つ幅が5
〜10mmと広い。これに対して、本発明にあっては、
ポケットに比べて深く且つ幅が狭い溝が圧力溜めとして
機能する。そのため、外力等により軸受内で質量流量に
変化が生じても、流入質量流量及び流出質量流量の各変
化分は小さく抑制することができる。 【0008】すなわち、流入質量流量は軸受すきま内の
圧力に反比例する。このため、従来の浅く幅広のポケッ
トの場合は圧力変化が大きいことから流入質量流量の変
化分も大きくなる(軸受すきま内の圧力が高くなると流
入質量流量は著しく低下する)。しかして、本発明の深
く幅の狭い溝にあっては、前記従来のポケットより圧力
変化が小さいことから流入質量流量の変化分は小さい。
しかも、比較的深い溝の場合は圧力が瞬時に変化しずら
いため、溝部分における流入質量流量の変化は殆どな
く、結局総合的に流入質量流量の変化分は更に小さくな
る。 【0009】このことは、軸受すきま内にポケットや溝
をもたない軸受(後述する比較品3)と比較しても、本
発明の溝部分への流入する流量分が、軸受すきま内の圧
力の増加にともなう流入減少変化分を相殺して、結果的
にトータルの流入分の変化分を小さくすることにおいて
は有利である。一方、流出質量流量についてみると、従
来のポケットの場合は、軸受すきまが外力等により狭く
なって軸受すきま内の圧力が高くなると、大気圧との差
圧が大きくなることから流出質量流量が多くなる。ま
た、ポケットが大きい(幅が広い)ことから軸受すきま
が狭くなっても軸受すきま内の流れ抵抗は小さく、その
ため流出質量流量の変化分は大きくなる。しかして、本
発明の深く幅の狭い溝にあっては、軸受すきまが狭くな
って軸受すきま内の圧力が高くなると、流出質量流量は
従来のポケットの場合程ではないが増加しようとするの
に対し、軸受すきまが狭くなると軸受すきま内の流れ抵
抗は増大するため、結局圧力増大による流量増大が軸受
すきま内の流れ抵抗の増大で相殺されて、結果的に流出
質量流量の変化分は小さくなる。また、このことは、軸
受すきま内にポケットや溝をもたない軸受(後述する比
較品3)と比較しても、本発明の溝幅が狭いことから、
軸受すきま内にお流れ抵抗もポケットや溝をもたない軸
受と略同じであり、結果的に、流出する質量流量の変化
分は、軸受すきま内にポケットや溝をもたない軸受と同
等である。このため、本発明の方は従来の場合より流入
質量流量と軸受すきま内の質量流量と流出質量流量とが
平衡状態に近づき易く、自励振動が抑制される。 【0010】軸受剛性,負荷容量等の軸受性能について
は、軸受すきま内に設けた溝が気体の圧力溜めとして作
用し、溝内の静的圧力は軸受すきま内の圧力より高くな
り、その結果、軸受すきま内にポケットや溝等を設けな
い軸受に比べて軸受剛性,負荷容量が大きくなる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明を適用した軸受構造の断面図であ
る。一方の軸受部材である円筒形状又は角形状のハウジ
ング10は不図示の固定部材に固定して支持されてい
る。そのハウジング10の内側に、他方の軸受部材であ
る回転部材20が回転中心軸をXとして回転自在に支持
されている。回転部材20の円筒部の両軸端には、フラ
ンジ状の鍔部21,21が固設してある。そのうち少な
くとも一方の鍔部21は、ハウジング10への回転部材
20の組付けを考慮して、着脱可能にネジ止めされてい
る。 【0012】ハウジング10の内周面には、2個の短円
筒状の多孔質部材30,30が軸方向に若干の間隔をお
いて固定されている。またハウジング10には、その外
周面から各多孔質部材30,30に圧縮空気を送り込む
ために給気孔11,11とこれに続く環状の給気室1
2,12がそれぞれに設けられるとともに、左右の多孔
質部材30,30の間に位置してハウジング内面から外
周面に至る排気孔13が設けられている。 【0013】この実施例の多孔質部材30は、空孔を有
するグラファイト素材からなり、選択された空気透過率
を有する芯部31と、その芯部31の外周表層に例えば
フェノール樹脂を含浸して目づまりさせることにより素
材空孔を減少させてなる表面絞り層32とを備えてい
る。その多孔質部材30の内周面は一方の軸受面である
ラジアル軸受面33を構成し、ラジアル軸受すきま34
(直径方向の片側で7〜13μm)を介して他方の軸受
面である回転部材20の外周面のラジアル受面22に対
向している。 【0014】また、各多孔質部材30の円環状の外側端
面は、一方の軸受面であるスラスト軸受面35を構成し
ている。これに対して、回転部材20の各鍔部21の内
側面は他方の軸受面であるスラスト受面23とされ、前
記スラスト軸受面35とスラスト軸受すきま36を介し
て対向している。図2(a)は、本発明を図1に示す軸
受のスラスト軸受部に採用した第1実施例を示し、
(b)は溝部の詳細を示す。 【0015】そして、他方の軸受面として回転部材の鍔
部21の内側面に設けられた円環状のスラスト受面23
に、V字形断面を有する細い(幅の狭い)溝40が外周
寄りに一本、円環状に形成してある。この実施例の溝4
0は深さ70μm(0.07mm)とされ、スラスト軸受す
きま36の間隔5〜10μmに対し7〜14倍になって
いる。溝幅は約250μm(0.25mm)、溝直径は89
mmである。 【0016】なお、ハウジング10の内周面には、2個
の短円筒状の多孔質部材30,30が軸方向に若干の間
隔をおいて固定されている。またハウジング10には、
図示されてはいないがその外周面から各多孔質部材3
0,30に圧縮空気を送り込むために給気孔とこれに続
く環状の給気室がそれぞれに設けられるとともに、左右
の多孔質部材30,30の間に位置してハウジング10
内面から外周面に至る排気孔が設けられている。 【0017】次に作用を述べる。ハウジング10の給気
孔11から圧縮空気を供給すると、その圧縮空気は給気
室12を経て多孔質部材30内に入り、そこを通って多
孔質部材の内周面のラジアル軸受面33及び外側端面の
スラスト軸受面35から均一に噴出する。これにより、
ラジアル軸受すきま34及びスラスト軸受すきま36に
圧力の高い空気層が形成されて、回転部材20はハウジ
ング10に非接触に浮上支持される。ラジアル軸受面3
3から噴出した圧縮空気はラジアル軸受すきま34に空
気膜を形成して回転部材20をラジアル方向に支持しな
がら排気孔13から大気中へ連続して流出する。また、
スラスト軸受面35から噴出した圧縮空気はスラスト軸
受すきま36に空気膜を形成して回転部材20をスラス
ト方向に支持しながら矢符号Aに示すように排出され
る。 【0018】しかして、このように空気噴出により静圧
を生じさせて回転部材20をラジアル方向及びスラスト
方向に支持するにあたって、スラスト受面23にある溝
40はスラスト軸受すきま36の間隔に比べて深さが1
0倍程度と比較的深いために、スラスト軸受すきま36
において全周にわたり一定で高い空気圧を形成すること
となり、これにより静圧多孔質軸受のスラスト負荷容量
と剛性とを増大させることができる。 【0019】また、自励振動に関しても、前記溝40
の溝幅が約0.25mmと細いためスラスト軸受すきま36
内を流れる気体の抵抗に殆ど影響せず、従って流出質量
流量の変化分は小さく(軸受すきま内にポケット等をも
たない軸受と同等)でき、かつ前記溝40の深さがス
ラスト軸受すきま36の間隔に比べて約10倍と比較的
深いため瞬時の圧力変化が小さく、したがって溝部分へ
の流入質量流量の変化は殆どなく(軸受すきま内にポケ
ット等をもたない軸受よりも有利)、結局流入質量流量
の変化分も小さくできることから自励振動が抑制され
る。 【0020】図3に他の実施例を示す。この実施例は、
回転部材20のスラスト受面23に円環状の二本の溝4
1,42を設けた点が上記第1の実施例と異なってい
る。外側の溝41は、深さ50μm(0.05mm)とさ
れ、溝幅は約173 μm(0.17mm)、溝直径は89mm
である。内側の溝42は、深さ35μm(0.035mm)
とされ、溝幅は約100 μm(0.10mm)、溝直径は62
mmである。 【0021】なお、この実施例では、第1の実施例の溝
40の容積と上記二本の溝41,42の合計溝容積とが
同じ程度になるように、各溝41,42の深さを設定し
てある。作用・効果については、上記第1の実施例のも
のと同様である。図4に更に他の実施例を示す。これは
本発明をラジアル軸受に適用したものである。すなわ
ち、図1の静圧多孔質軸受の回転部材20の他方の軸受
面であるラジアル受面22に、周面を一周する溝45を
設けたものである。この実施例の場合、溝45を各多孔
質部材30のラジアル軸受面33毎に二本づつ設けてあ
り、溝深さは40μm(0.04mm)、溝幅は約138μ
m(0.14mm)にしている。なお、溝をラジアル軸受部
に形成する場合には、回転部材20の中心軸Xの偏心に
対して圧縮空気の周方向のまわり込み(導通効果)を防
止するために、溝深さはラジアル軸受すきま34の5倍
程度としている。 【0022】この実施例の作用・効果は第1の実施例の
場合と略同様である。なお、本第3の実施例の溝45は
円周方向に連続する周溝としてあるが、これに限らず、
円周方向の溝を断続させて形成しても良い。図5に、本
発明の発明品とポケットを有する比較品1とポケットを
有する比較品2とポケットも溝も設けていない比較品3
のそれぞれの回転部材について、三個の試験体(No.
1〜No.3、本実験では同仕様の多孔質部材を入れた
ハウジング三台)を用いて行ったアキシアル剛性測定の
結果を比較してグラフに示す。図6は従来例であるポケ
ットを有する比較品1、図7は従来例であるポケットを
有する比較品2の断面図である。 【0023】図5の結果から、アキシアル剛性について
は、幅広のポケットPを有する比較品2が最も高剛性で
あり、発明品と幅がより狭いポケットPを有する比較品
1とが略同程度の剛性を示して比較品2につぎ、ポケッ
トも溝も設けていない比較品3は最もアキシアル剛性が
低いといえる。すなわち、この発明の静圧多孔質軸受
は、ポケットも溝も設けていない静圧多孔質軸受に比べ
てアキシアル剛性が10〜15%高くなる。 【0024】また、図8には、上記四種類の静圧多孔質
軸受について行った自励振動抑制効果の測定結果を比較
してグラフに示す。試験は、各静圧多孔質軸受のフラン
ジ状の鍔部に荷重を順次搭載し、そのとき自励振動が発
生する給気圧力を測定して行った。(なお、本試験にお
ける給気圧力は、最大10kgf/cm2 (G)までと
した。)図8の結果から、自励振動が発生するに至る給
気圧力については、本実施例の場合、搭載荷重の増加に
関係なく、高給気圧力下で発生することなく安定してお
り、自励振動抑制効果の大きいことが明らかである。こ
れに対して、その他のものはいずれも、搭載荷重の増加
に伴い自励振動が発生し易くなっている。つまり、搭載
荷重70kgにおいて、ポケットも溝も設けていない静
圧多孔質軸受では給気圧力約7kgf/cm2 (G)か
ら自励振動が発生し、比較品1,2ではそれぞれ給気圧
力約5kgf/cm2 (G),4.0 kgf/cm
2 (G)で早くも発生している。これに対して、この発
明の静圧多孔質軸受の場合には、給気圧力約9.5kgf
/cm2 (G)まで自励振動の発生を抑制している。 【0025】なお、上記各実施例では、多孔質部材とし
てグラファイトを用いた場合を説明したが、この発明は
これに限定されるものではなく、その他の多孔質部材、
例えばカーボン,金属の多孔質部材やセラミックス多孔
質部材等でも良い。また、溝深さは、軸受すきまの5〜
10倍がこの発明の効果を得るためには好ましい。しか
しこの範囲から外れても、この発明の範囲には含まれ、
そして、この発明の効果が得られる。 【0026】また、溝幅は1mm以下がこの発明の効果
を得るためには好ましい。しかし、この範囲から外れて
も、この発明の範囲には含まれ、そして、この発明の効
果が得られる。また、溝は一方の軸受面のみに設けても
よく、または他方の軸受面のみにもうけても良く、ある
いは一方の軸受面と他方の軸受面との両方に設けても良
い。 【0027】また、上記各実施例はラジアル軸受とスラ
スト軸受とが連通して併設されたものについて説明した
が、この発明はラジアル軸受単体またはスラスト軸受単
体に対しても適用可能である。また、上記実施例では回
転式の静圧多孔質軸受に適用した場合を説明したが、こ
れに限らず直動式の静圧多孔質軸受にも適用可能であ
る。また、溝の形状については、加工コストが低いV字
形状の溝としたものを示したが、幅1mm以下の他の任
意の形状の溝パターンとすることができる。 【0028】 【発明の効果】以上、説明したように、この発明の静圧
多孔質軸受によれば、一方の軸受面と他方の軸受面との
少なくとも一方に溝を設けたため、供給気体の圧力を局
部的に高めて静的剛性,負荷容量等の軸受性能を向上で
きると同時に、かつ軸受すきまへの流入質量流量及び流
出質量流量の変化分を小さくできて、その結果自励振動
を抑制することができるという効果を奏する。その溝形
状をV字形状にすると、製作容易で安価に提供できると
いう効果も得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明を適用した軸受構造の断面図である。 【図2】(a)はこの発明の第1実施例の要部詳細断面
図、(b)は(a)のB部拡大図である。 【図3】この発明の他の実施例の要部詳細断面図であ
る。 【図4】この発明の更に他の実施例の要部詳細断面図で
ある。 【図5】発明品のアキシアル剛性向上効果を説明するグ
ラフである。 【図6】従来例(比較品1)の静圧多孔質軸受の要部詳
細断面図である。 【図7】従来例(比較品2)の静圧多孔質軸受の要部詳
細断面図である。 【図8】発明品の自励振動抑制効果を説明するグラフで
ある。 【符号の説明】 10 一方の軸受部材(ハウジング) 20 他方の軸受部材(回転部材) 22 他方の軸受面(ラジアル受面) 23 他方の軸受面(スラスト受面) 30 多孔質部材 33 一方の軸受面(ラジアル軸受面) 34 ラジアル軸受すきま 35 一方の軸受面(スラスト軸受面) 36 スラスト軸受すきま 40 溝 41 溝 42 溝 45 溝

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 円筒状の回転部材と、この回転部材の外
    周面と対向する内周面を有するハウジングと、このハウ
    ジングの内周面に固設された円筒状の多孔質部材とを備
    え、前記多孔質部材の内周面から前記回転部材の外周面
    に加圧気体を噴出して前記回転部材を支持する静圧多孔
    質軸受において、 前記多孔質部材の内周面と対向する前記回転部材の外周
    面に、前記多孔質部材の内周面と前記回転部材の外周面
    との間より大きい深さを有する幅狭の溝を前記回転部材
    の円周方向に沿って設けたことを特徴とする静圧多孔質
    軸受。
JP2002321136A 2002-11-05 2002-11-05 静圧多孔質軸受 Pending JP2003176821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002321136A JP2003176821A (ja) 2002-11-05 2002-11-05 静圧多孔質軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002321136A JP2003176821A (ja) 2002-11-05 2002-11-05 静圧多孔質軸受

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6112935A Division JPH07317768A (ja) 1994-05-26 1994-05-26 静圧多孔質軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003176821A true JP2003176821A (ja) 2003-06-27

Family

ID=19197595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002321136A Pending JP2003176821A (ja) 2002-11-05 2002-11-05 静圧多孔質軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003176821A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032028A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 日本電気株式会社 軸受装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032028A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 日本電気株式会社 軸受装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20150074036A (ko) 유연성 댐퍼를 구비한 유체막 유체 동압적 플랙셔 피벗 틸팅 패드 반부동식 링 저널 베어링
TWI622715B (zh) Hydrostatic gas bearing unit
JP5851780B2 (ja) エアベアリングユニット
JP3652187B2 (ja) 流体軸受
JP2003176821A (ja) 静圧多孔質軸受
JP4435848B1 (ja) 軸固定型流体動圧軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータおよび記録ディスク装置
JP3106474B2 (ja) 静圧気体軸受
JPH07317768A (ja) 静圧多孔質軸受
US3719405A (en) Gas bearing
JP2006194203A (ja) エアタービンスピンドル
US11655851B2 (en) Bearing device and rotating device
JPS62141309A (ja) 多孔質静圧気体軸受
JPH08261231A (ja) スクイーズフィルムダンパ軸受
CN111795073A (zh) 气体轴承、压缩机和空调机组
JPH08219159A (ja) 静圧気体軸受
JP3593372B2 (ja) 動圧流体軸受手段を備えたモータ
JP2010025208A (ja) ロール装置
CN212297274U (zh) 气体轴承、压缩机和空调机组
JP2005113941A (ja) フォイル式流体軸受
JPH08261232A (ja) スクイーズフィルムダンパ軸受
JP2711584B2 (ja) 流体軸受装置
JPH04266615A (ja) 静圧多孔質気体軸受
JP2006266437A (ja) ジャーナル軸受
JPH03163216A (ja) 流体軸受装置
KR101840006B1 (ko) 다공성 세라믹 에어베어링

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060516