JP2003175923A - 耐熱性ボトル - Google Patents

耐熱性ボトル

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JP2003175923A
JP2003175923A JP2002277224A JP2002277224A JP2003175923A JP 2003175923 A JP2003175923 A JP 2003175923A JP 2002277224 A JP2002277224 A JP 2002277224A JP 2002277224 A JP2002277224 A JP 2002277224A JP 2003175923 A JP2003175923 A JP 2003175923A
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bottle
resistant bottle
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mold
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JP2002277224A
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Atsushi Komiya
温 小宮
Hitoshi Fujioka
仁 藤岡
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C2949/00Indexing scheme relating to blow-moulding
    • B29C2949/07Preforms or parisons characterised by their configuration
    • B29C2949/081Specified dimensions, e.g. values or ranges
    • B29C2949/0829Height, length
    • B29C2949/0836Height, length of the bottom

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円周方向及び高さ方向にほぼ均等に配向し、
機械的強度に優れると共に、底部中心も薄肉で配向結晶
により透明である耐熱性ボトルを提供することである。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステルの二軸延伸ブロー
成形及び熱処理で形成され、口部、閉塞底部を備えた耐
熱性ボトルにおいて、胴部が湾曲PSPCマイクロディ
フラクトメータによるX線回折で測定して、下記式
(1) 1.8≧Ih/Ic≧0.55 ・・・(1) 式中、Ihは胴部壁面に垂直にX線を入射すると共にボ
トル高さ方向と直角方向でのブラッグ角(2θ)=16
°付近での回折強度であり、Icは胴部壁面に垂直にX
線を入射すると共にボトル高さ方向でのブラッグ角(2
θ)=16°付近での回折強度であるを満足する配向結
晶化部分を備えていることを特徴とする耐熱性ボトル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性ポリエステ
ルの二軸延伸ブロー成形により形成される耐熱性ボトル
に関し、より詳細には、円周方向及び高さ方向にほぼ均
等に配向し、機械的強度に優れると共に、底部中心も薄
肉で配向結晶により透明である耐熱性ボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑
性ポリエステル樹脂の二軸延伸ブロー成形容器は、優れ
た透明性、表面光沢を有すると共に、ボトルに必要な耐
衝撃性、剛性、ガスバリヤー性をも有しており、各種液
体の瓶詰め容器、すなわちボトルとして利用されてい
る。
【0003】一般に、瓶詰め製品の製造に際しては、内
容物の保存性を高めるために、内容物を熱間充填し或い
は内容物を充填した後、加熱殺菌乃至滅菌することが必
要である。しかしながら、ポリエステル製ボトルは耐熱
性に劣るという欠点があり、内容物を熱間充填する際の
熱変形や容積の収縮変形を生じるため、二軸延伸ブロー
容器を成形後に熱固定(ヒート・セット)することが広
く行われている。
【0004】またボトルに自立性を持たせるために、ボ
トルの丸い底部に軸方向外方及び径方向外方に突出した
脚部を設けることも広く行われているが、この底部中央
部が未延伸乃至低延伸の状態で残留するため、ボトル底
部が落下衝撃等に弱い構造となっている。
【0005】特開平5-200839号公報には、
(イ)最終的なボトルの大きさに対して、縦方向が1.
0〜1.3倍、横方向が0.6〜1.0倍のキャビティ
を有する一次ブロー成形金型を用いて、ネック部から下
の胴体及び底部を面積倍率で4〜22倍に延伸ブローす
る一次ブロー成形工程と、(ロ)前記一次ブロー成形に
より成形した一次ブロー成形品を110〜255℃で加
熱した後にブロー成形する二次ブロー成形工程と、を経
て成形する耐熱性と耐圧性を備えたボトルの成形方法が
記載されており、周方向の配向度が93%、縦方向の配
向度が80〜87%であることも記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この方法による耐熱圧
ボトルでは、底部中央部がどうしても未延伸乃至低延伸
の状態で残留し、耐熱性の点で問題のないボトルであっ
ても、落下衝撃が底部に加えられると、ボトル底部の割
れ等を生じるという問題がある。
【0007】また耐熱性ボトルの場合、熱間充填の容積
縮小に伴う減圧を胴部が吸収するため、上述した特開平
5−200839号公報記載のボトルのように、胴部に
おいては周方向の配向を縦方向の配向に比して大きくし
ているが、縦方向の延伸が十分に行われないと、底部の
充分な薄肉化及び配向結晶化が困難になり、機械的強度
及び底部の透明性に劣るという問題がある。従って本発
明の目的は、円周方向及び高さ方向にほぼ均等に配向
し、機械的強度に優れると共に、底部中心も薄肉で配向
結晶により透明である耐熱性ボトルを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、熱可塑
性ポリエステルの二軸延伸ブロー成形及び熱処理で形成
され、口部、閉塞底部を備えた耐熱性ボトルにおいて、
胴部が湾曲PSPCマイクロディフラクトメータによる
X線回折で測定して、下記式(1) 1.8≧Ih/Ic≧0.55 ・・・(1) 式中、Ihは胴部壁面に垂直にX線を入射すると共にボ
トル高さ方向と直角方向でのブラッグ角(2θ)=16
°付近での回折強度であり、Icは胴部壁面に垂直にX
線を入射すると共にボトル高さ方向でのブラッグ角(2
θ)=16°付近での回折強度であるを満足する配向結
晶化部分を備えていることを特徴とする耐熱性ボトルが
提供される。
【0009】本発明の耐熱性ボトルによれば、(1)底
部中心の厚みが2mm以下であると共に、底部中心も配
向結晶化されていること、(2)胴部に厚肉のウエスト
部が形成されていること、(3)上記式(1)を満足す
る配向結晶化部分が、ウエスト部より下方のパネル部に
存在していること、が好ましい。
【0010】
【発明の実施形態】本発明の耐熱性ボトルにおいては、
胴部が湾曲PSPCマイクロディフラクトメータによる
X線回折で測定して、上記式(1)を満足する配向結晶
化部分を備えていることが重要な特徴であり、これによ
り、ボトルの機械的強度を向上させることが可能となる
のである。尚、この回折ピークの測定にあたっては、容
器胴部の一定の高さの部位から取り出した各試料の測定
試料面にX線を垂直に入射させ、ボトル高さ方向に対し
て直角方向、垂直方向のBragg角(2θ)での回折
強度を、湾曲PSPCマイクロディフラクトメータによ
り測定する。
【0011】図1は、このようにして測定した本発明の
容器の一例について、胴部の各部位のX線像を示してい
る。すなわち図3に示すように、本発明の耐熱性ボトル
の一例の胴部の各部位、上方パネル中央(A)、下方パ
ネル上部(B)、下方パネル中央(C)、及び胴部下端
(D)のそれぞれについて、高さ方向(h)及び円周方
向(c)のX線図を示している。同様に図2は、従来品
の耐熱性ボトルの一例について測定したものを示してい
る。従来品についての回折強度を示す図2から明らかな
ように、従来品の耐熱性ボトルにおいては、円周方向に
ついては、何れの部位においても16°付近に顕著なピ
ークは認められるものの、高さ方向には顕著なピークが
認められない。これに対し本発明の耐熱性ボトルでは、
図1から明らかなように、胴部の何れの部位においても
16°付近に円周方向のみならず高さ方向に顕著なピー
クが現れていることがわかる。
【0012】前述した通り、一般に二軸延伸ブロー成形
による耐熱性ボトルにおいては、熱間充填や加熱滅菌処
理等による容積縮小に伴う減圧を胴部が吸収する必要が
あり、このため、容器胴部においては円周方向に分子配
向を高くしているが、本発明においては、容器胴部に円
周方向のみならず高さ方向にもほぼ均等に配向した部分
を形成しておくことによって、減圧を吸収する機能を損
なうことなく、ボトルの機械的強度を向上させることが
可能になったのである。すなわち、円周方向及び高さ方
向にほぼ均等に配向がなされていることにより、二軸延
伸の効果を最大限引き出すことが可能となり、機械的強
度を顕著に向上することが可能となったのである。
【0013】また本発明の耐熱性ボトルにおいては、高
さ方向にも円周方向とほぼ同程度の配向を付与すること
から、高さ方向の延伸倍率が従来のものに比して大き
く、このため底部が薄肉化されていると共に配向結晶し
ているという特徴がある。このため、本発明の耐熱性ボ
トルにおいては、底部の機械的強度にも優れていると共
に、底部中心においても球晶化していないため透明性に
優れているという利点もある。本発明においては特に、
底部中心の厚みは、2mm以下、特に0.3乃至1.5
mmの範囲にあることが好ましい。
【0014】図3は、本発明の耐熱性ボトルの一例を示
す側面図である。本発明の耐熱性ボトルにおいては、図
3に示すように、胴部にウエスト部が形成されているこ
とが望ましい。すなわち、全体を1で示す本発明の耐熱
性ボトルは、概略的に言って、球晶化された首部2、肩
部3、胴部4及び底部5から成り、この胴部4のほぼ中
央付近に、ウエスト部6が形成され、胴部4が上部パネ
ル部4a及び下部パネル部4bに分割されている。
【0015】このようなウエスト部が胴部に形成される
ことにより、胴部の強度が補強され、熱間充填等による
減圧によって胴部が変形するのを有効に防止できると共
に、胴部の配向のバランスを調節でき、上記式(1)を
満足する配向結晶化部分を所望の位置に形成することが
可能となる。本発明においては、上記式(1)を満足す
る配向結晶化部分が、ウエスト部より下方の下部パネ
ル、特に下部パネルの上方に存在していることが好まし
い。
【0016】またこのウエスト部は、胴部の他の部分に
比して比較的厚肉に形成されるため、胴部が補強され、
熱間充填等による減圧によって胴部が変形するのを有効
に防止できる。ウエスト部は、他の胴部の厚みに対して
0.8乃至1.3倍程度の厚みを保ち、極端に薄肉とな
らないことが望ましい。
【0017】(熱可塑性ポリエステル)本発明に用いる
熱可塑性ポリエステルとしては、従来ポリエステルボト
ルに用いられているポリエステル樹脂を用いることがで
きる。好適には、エステル反復単位の大部分、一般に7
0モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるも
のであり、ガラス転移点が50乃至90℃、特に55乃
至80℃で、融点(Tm)が200乃至275℃、特に
220乃至270℃にある熱可塑性ポリエステルが好適
である。
【0018】テレフタル酸以外の二塩基酸としては、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカル
ボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン
ジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジ
カルボン酸等のポリカルボン酸成分の1又は2種以上の
組み合わせが挙げられ、エチレングリコール以外のジオ
ール成分としては、プロピレングリコール、エチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、p−キシリレ
ングリコール等のポリアルコール成分の1又は2種以上
が挙げられる。
【0019】用いる熱可塑性ポリエステル樹脂は少なく
ともフィルムを形成するに足る分子量を有するべきであ
り、用途に応じて、射出グレード或いは押出しグレード
のものが使用される。この固有粘度(I.V.)は一般
に0.6乃至1.4dl/g、特に0.63乃至1.3
dl/gの範囲にあるものが望ましい。
【0020】(耐熱性ボトルの製法)本発明の耐熱性ボ
トルは、上述した特徴を有する限り、従来公知の製造法
により成形することができるが、好適には以下の製造法
により成形することができる。
【0021】<プリフォーム>本発明に用いられるプリ
フォームは、図4に示すように、首部11、胴部12及
び閉塞底部13から成っており、首部11にはネジ等の
蓋締結機構14及び容器保持のためのサポートリング1
5等が設けられている。本発明においては特に、プリフ
ォームとして底部が、胴部の肉厚に比して薄肉化された
プリフォームを用いることが好ましい。プリフォームの
底部を胴部に比して薄肉にしておくことにより、一次ブ
ロー成形工程で延伸棒及びプレス棒で底部を固定するこ
とにより厚肉になりがちな底部を1mm以下の薄肉化す
ることが可能となるのである。プリフォーム底部の薄肉
化の程度は、胴部肉厚の55乃至85%であることが好
ましい。
【0022】このように底部が胴部に比して薄肉化され
たプリフォームを用い、更に一次延伸ブロー成形を後述
するように、縦延伸倍率が2.5倍以上となるように行
うことによって、円周方向及び高さ方向にほぼ均等に配
向させることが可能となって、機械的強度に優れた最終
成形品を提供することが可能となるのである。また最終
成形品の底部が十分に薄肉化されると共に高度に配向結
晶化され、透明性及び耐熱性に優れた最終成形品を得る
ことができるのである。
【0023】<一次ブロー成形工程>本発明において
は、一次ブロー成形工程において、まず最初にプリフォ
ームが85乃至135℃程度の延伸温度にまで加熱さ
れ、ブロー金型内に挿入される。プリフォームの加熱
は、赤外線加熱、誘導加熱等のそれ自体公知の手段によ
り行われる。図5(A)に示すように、コア金型20、
キャビティ21及びボトム金型22から成るブロー金型
内に設置されたプリフォームは、首部をコア金型20で
支持され、金型内部に配置された可動する延伸棒23と
その外部に設置された所定の圧力にて加圧されたプレス
棒24とでその底部を挟み込まれる。次に、延伸棒23
を上昇させ、その延伸棒22の動きに同期させて高圧気
体をプリフォーム内に導入することにより、プリフォー
ムは延伸加工され、膨らんで、ブロー金型に沿った形状
に形成され、一次ボトルが成形される。
【0024】一次ブロー成形における延伸倍率は、一般
に、周方向に4.0乃至5.5倍、縦方向に2.5乃至
3.5倍程度であることが望ましく、特に本発明におい
ては、縦方向にも十分延伸されていることにより、周方
向及び縦(高さ)方向にほぼ均等に配向され、二軸延伸
効果による機械的強度の向上を図ることができる。一次
ブロー成形では、流体圧は15乃至30kg/cm
ブロー時間は2乃至5秒程度であることが好ましい。ま
た最終成形品の底部が2mm以下の薄肉になるために、
一次ボトルの底部中心の厚みが1.5mm未満となるよ
うに延伸薄肉化されるように行うことが好ましい。
【0025】胴部にウエスト部を形成する場合、図5
(A)に示すように、一次ブロー金型のキャビティ型の
胴部形成部に径の絞られたウエスト形成部25を形成
し、更にウエスト形成部の径(D )とウエスト形成
部の付け根の胴部形成部の径(D )との比(D
)が0.65乃至0.90の範囲にあることが特に
好ましい。
【0026】<加熱処理工程>本発明の耐熱性ボトルに
おいては、一次ブロー成形工程後の加熱処理を、一次ブ
ロー金型内で行う型内加熱(図5(B))及び一次ブロ
ー金型から取り出した型外加熱(図5(C))の二段階
で行うことが好ましい。すなわち一次ブロー成形により
形成された一次ボトルは、直ちに金型から取り出されず
に一次ブロー金型内で加熱処理に付される(図5
(B))。このため、一次ブローキャビティ金型は、ポ
リエステルのガラス転移点(Tg)を基準として、Tg
+30℃乃至Tg+80℃の温度(T )に、また一
次ブローボトム金型が20乃至80℃(T)に加熱さ
れていることが望ましい。加熱時間は、金型の温度にも
よるが、一般には、2乃至5秒であることが好ましい。
【0027】また一次ブロー金型内において、熱処理一
次ボトル表面積/一次ブロー金型表面積の比(R
が0.6乃至0.8となるように型内収縮を行わせるこ
とが望ましい。このため一次ブロー金型として、一次ブ
ロー金型表面積/プリフォーム外表面積の比(R01
が8乃至14であり且つ一次ブロー金型表面積/プリフ
ォーム内表面積の比(R02)が12乃至20となるも
のを用いることが好ましい。
【0028】次いで、一次ブロー金型内で、一次延伸ブ
ロー成形及び加熱収縮させることによって得られた熱処
理一次ボトルを、一次ブロー金型から取り出し、これを
更に型外で加熱処理を行う(図5(C))。熱処理一次
ボトルは、コア金型31に保持されて自転しており、胴
部及び底部に対応する位置に設置された赤外線放射体3
2によって加熱し、胴部及び底部を収縮させる。尚、首
部に対応する部分には、熱遮蔽板33が設けられてい
る。一般に一次ボトルの加熱処理は底部を優先的に収縮
させた後、ボトル全体を収縮させることにより行われる
が、上述した型外熱処理工程においては、予め型内熱処
理を行っているため、底部を先に収縮させることなく熱
処理一次ボトル全体を加熱処理することも可能である。
型外熱処理においては、ボトル胴部の表面温度(T
)がT +0℃乃至T +120℃となる温度
(T )であり、且つT>Tであること、及び/
又はボトル底部の表面温度(T )がT +40℃
乃至T +160℃となる温度(T4 )で、且つT
>Tの関係で行うことが好ましい。
【0029】<二次ブロー成形工程>上述した型外加熱
処理により最終成形品に近い大きさまで収縮された二次
ボトルは、図5(D)に示すように、二次ブロー金型内
で延伸ブローされて最終成形品となる。二次ボトル41
は、コア金型42によりその首部を支持されており、閉
じた二次ブロー成形割金型(キャビティ)43内に保持
される。コア金型の反対側には、最終容器の底形状を規
定する底金型44も配置されている。二次ブロー成形工
程においては、かかる二次ブロー成形金型内に保持され
た二次ボトル内に流体を吹き込んで、図3に示したよう
な最終成形品を製造する。
【0030】二次ブロー成形工程において、用いる二次
ブロー金型は、当然のことながら、二次ボトルよりも大
きく、自立性底形状を含めて最終成形品の寸法及び形状
に合致するものでなければならないが、本発明の耐熱性
ボトルを製造するには、二次金型表面積/熱処理一次ボ
トル表面積の比(R )が1.0乃至1.3となるも
のを用いることが好ましい。また二次ブロー成形におい
ては、熱処理による結晶化で、弾性率が増加しているの
で、高い流体圧を用いて行うのがよく、一般に15乃至
45kg/cmの圧力を用いることが好ましい。更
に、二次ブロー金型の金型温度は、140乃至170℃
の温度に維持して、成形後直ちに冷却が行われるように
してもよいし、或いは最終成形品中に冷風等を流して冷
却が行われるようにしてもよい。成形された最終成形品
は、それ自体公知の取り出し機構(図示せず)により、
開いた二次ブロー金型から外部に取り出される。
【0031】尚、最終成形品にウエスト部を形成する場
合、二次ブロー金型におけるウエスト形成部35が二次
成形品に形成されているウエスト部36と合致する位置
に形成されていることが望ましい。これにより最終成形
品(図5(E))に形成されるウエスト部が厚肉にな
り、ボトル胴部を補強することが可能となる。
【0032】
【実施例】図1に示したX線像を有する本発明の耐熱性
ボトルと、前述した式(1)を満たさない図2に示した
X線像を有する従来品の耐熱性ボトル(ほぼ同一形状で
質量26gの角型PETボトル)について、雰囲気温度
5℃の中で1.5m高さよりボトルを垂直方向に立てた
状態で(縦方向)から5回、更に水平方向に寝かせた状態
(横方向)から5回落下させた。本発明の耐熱性ボトルが
72本中1本に底割れが発生しているのに対し、従来品
は20本中4本が割れ、割れた4本のうち2本は胴部横
(底部に沿った胴周壁下部)に割れが発生し、2本は底部
に割れが発生していた。
【0033】
【発明の効果】本発明の耐熱性ボトルによれば、胴部が
湾曲PSPCマイクロディフラクトメータによるX線回
折で測定して、下記式(1) 1.8≧Ih/Ic≧0.55 ・・・(1) 式中、Ihは胴部壁面に垂直にX線を入射すると共にボ
トル高さ方向と直角方向でのブラッグ角(2θ)=16
°付近での回折強度であり、Icは胴部壁面に垂直にX
線を入射すると共にボトル高さ方向でのブラッグ角(2
θ)=16°付近での回折強度であるを満足する配向結
晶化部分を備えていることにより、円周方向及び高さ方
向にほぼ均等な配向を有し、機械的強度が顕著に向上さ
れていると共に、底部中心も薄肉で配向結晶により透明
である耐熱性ボトルを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐熱性ボトルの一例の胴部の各部位に
ついてのX線像を示す線図である。
【図2】従来の耐熱性ボトルの一例の胴部の各部位につ
いてのX線像を示す線図である。
【図3】本発明の耐熱性ボトルの一例を示す側面図であ
る。
【図4】本発明の耐熱性ボトルの一例のプリフォームを
示す側面図である。
【図5】本発明の耐熱性ボトルの製造方法を説明するた
めの図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA02 BA18 CA02 CA07 DA03 DA08 DB01 DC10 DD01 FA02 FA03 4F208 AA24 AG07 AH55 AR06 LA03 LA04 LG14 LH08 LW01 LW02 LW13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステルの二軸延伸ブロー
    成形及び熱処理で形成され、口部、閉塞底部を備えた耐
    熱性ボトルにおいて、胴部が湾曲PSPCマイクロディ
    フラクトメータによるX線回折で測定して、下記式
    (1) 1.8≧Ih/Ic≧0.55 ・・・(1) 式中、Ihは胴部壁面に垂直にX線を入射すると共にボ
    トル高さ方向と直角方向でのブラッグ角(2θ)=16
    °付近での回折強度であり、Icは胴部壁面に垂直にX
    線を入射すると共にボトル高さ方向でのブラッグ角(2
    θ)=16°付近での回折強度であるを満足する配向結
    晶化部分を備えていることを特徴とする耐熱性ボトル。
  2. 【請求項2】 底部中心の厚みが2mm以下であると共
    に、底部中心も配向結晶化されている請求項1記載の耐
    熱性ボトル。
  3. 【請求項3】 胴部に厚肉のウエスト部が形成されてい
    る請求項1又は2記載の耐熱性ボトル。
  4. 【請求項4】 前記式(1)を満足する配向結晶化部分
    が、前記ウエスト部より下方のパネル部に存在する請求
    項3記載の耐熱性ボトル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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