JP2003175828A - ステアリングホイール - Google Patents

ステアリングホイール

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JP2003175828A
JP2003175828A JP2001376345A JP2001376345A JP2003175828A JP 2003175828 A JP2003175828 A JP 2003175828A JP 2001376345 A JP2001376345 A JP 2001376345A JP 2001376345 A JP2001376345 A JP 2001376345A JP 2003175828 A JP2003175828 A JP 2003175828A
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steering wheel
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surface material
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JP2001376345A
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Yasumasa Shimizu
康雅 清水
Toshiharu Fukushima
敏晴 福島
Toru Makino
徹 牧野
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリングホイールにおいて、表面材の表
面に形成された塗装膜が割れることを防止できるように
する。 【解決手段】 化粧材5と化粧強化層6とが積層された
2分割可能な表面材4内に、芯金2と、芯材層3とを収
容し、これら表面材4、芯金2および芯材層3を一体に
成形し、前記表面材4の表面に塗装膜が形成されてなる
ステアリングホイール1において、前記表面材4の継目
7における該表面材4の肉厚が、該継目7以外の部分よ
りも薄く形成されていることを特徴とするステアリング
ホイール1を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のステアリ
ングホイールに関し、特に、表面材の内側に樹脂製の芯
材層を有するステアリングホールに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のステアリングホイールは、一般
的に、芯金と、この芯金を覆う芯材層と、表面材とから
構成されている。このようなステアリングホイールとし
て、例えば、特開2000−38139号公報記載のス
テアリングホイールが提案されている。図6に示すよう
に、このステアリングホイール31は、棒状またはパイ
プ状の金属からなる芯金32と、芯金32の外周を覆う
樹脂製の芯材層33と、表面材34とから概略構成され
ている。表面材34は、表面層となる化粧材35と、そ
の内側に化粧強化層36とが積層されたものである。ま
た、このステアリングホイール31では、分割して成形
された表面材34,34が継ぎ合わされて、継目37,
37が芯金32を通る面上に位置しており、化粧材35
の表面には、図示しない塗装膜が形成されている。
【0003】このステアリングホイール31は、例え
ば、次のように製造される。はじめに、化粧材35に曲
面加工を施して予備成形をし、次いで、化粧材35の内
側にインサート成形により化粧強化層36を形成して断
面略半円状の表面材34を得る。そして、表面材34,
34の間に芯金32を配して、表面材34,34と芯金
32との間に樹脂を充填して、芯材層33を形成する。
これにより、芯金32、芯材層33および表面材34,
34が一体的に成形され、最後に、表面材34,34の
表面に図示しない塗装膜を形成してステアリングホイー
ル31を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ステアリングホイール31においては、樹脂製の芯材層
33が高温下において熱膨張するため、表面材34,3
4の継目37,37に応力が集中し、図7に示すよう
に、継目37において表面材34と芯材層33とが接す
る部分を中心に大きく開くことがあり、塗装膜38が継
目37に沿って割れるという問題があった。
【0005】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たものであって、表面材の表面に形成された塗装膜が割
れることを防止できるステアリングホイールを提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は以下の手段を提案している。請求項1に
係る発明は、化粧材と化粧強化層とが積層された2分割
可能な表面材内に、芯金と、芯材層とを収容し、これら
表面材、芯金および芯材層を一体に成形し、前記表面材
の表面に塗装膜が形成されてなるステアリングホイール
において、前記表面材の継目における該表面材の肉厚
が、該継目以外の部分よりも薄く形成されていることを
特徴とするステアリングホイールを提案している。
【0007】この発明に係るステアリングホイールにお
いては、継目における表面材の肉厚が他の部分よりも薄
いため、芯材層が熱膨張する際に、継目に応力が集中し
て、継目において表面材が芯材層に接する部分を中心に
開いた場合にも、その開きが小さくなる。
【0008】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載のステアリングホイールにおいて、前記継目を形成
する前記表面材の一方の端部と、他方の端部との突き合
わせ部に、前記継目に向けて該表面材の肉厚を漸次薄く
する断面V字溝形成用の傾斜面が形成されていることを
特徴とするステアリングホイールを提案している。
【0009】この発明に係るステアリングホイールにお
いては、突き合わせ部に断面V字溝が形成されるため、
継目における表面材の肉厚が薄くなる。このため、芯材
層が高温下において熱膨張する際には、継目に応力が集
中して、継目において表面材が芯材層に接する部分を中
心に開いた場合にも、その開きが小さくなる。また、断
面V字溝を形成することにより、突き合わせ部における
表面材の肉厚のみを薄く形成することができる。
【0010】また、請求項3に係る発明は、化粧材と化
粧強化層とが積層された2分割可能な表面材内に、芯金
と、芯材層とを収容し、これら表面材、芯金および芯材
層を一体に成形し、前記表面材の表面に塗装膜が形成さ
れてなるステアリングホイールにおいて、前記化粧強化
層の肉厚が0.5mm以上、かつ1.0mm以下である
ことを特徴とするステアリングホイールを提案してい
る。
【0011】この発明に係るステアリングホイールにお
いては、表面材を形成する化粧強化層が1.0mm以下
の薄い肉厚となっているため、芯材層が熱膨張して継目
に応力が集中して、継目において表面材が芯材層に接す
る部分を中心に開いた場合にも、その開きが小さくな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1から図3はこの発明に係る第
1の実施形態を示す。図1に示すように、この実施の形
態に係るステアリングホイール1は、芯金2と、芯金2
の外周を覆う芯材層3と、表面材4とから構成されてい
る。表面材4は、化粧材5と、化粧材5の内側に積層さ
れた化粧強化層6とから形成されている。また、ステア
リングホイール1においては、分割して成形された表面
材4,4が継ぎ合わされて、継目7,7が芯金2を通る
面上に位置しており、化粧材5の表面に図示しない塗装
膜が形成されている。以上の構成は従来のものと同様で
ある。
【0013】芯金2は、鉄等の金属からなる棒状または
パイプ状のものである。また、芯金2の断面形状は円形
に限らず、例えば、V字状、U字状等であってもよい。
この芯金2は、アルミニウムやマグネシウムなどの軽金
属をダイキャスト成形したものであってもよい。
【0014】芯材層3は、合成樹脂材料から形成されて
おり、表面材4,4の間に芯金2を配した状態で一体的
に固定するためのものである。芯材層3を形成する合成
樹脂材料としては、例えば、発泡ウレタン樹脂、発泡エ
ポキシ樹脂等の発泡性樹脂、ウレタン樹脂、フェノール
樹脂、熱硬化性ポリエステル等の熱硬化性樹脂、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリカーボネート、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(以下、「A
BS樹脂」と略す。)、ポリエーテルイミド、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、アクリル樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ナイロン等の熱可塑性
樹脂が用いられる。これらの中でも、発泡ウレタン樹
脂、発泡エポキシ樹脂等の発泡性樹脂が好ましく用いら
れる。
【0015】芯材層3の密度は、好ましくは0.1〜
0.5g/cm3、より好ましくは0.1〜0.3g/
cm3である。芯材層3の密度が、0.1g/cm3未満
の場合には、芯材層3の強度が不足し、0.5g/cm
3を超える場合には、芯材層3の成形性が悪くなるため
である。また、芯材層3の曲げ強度は、好ましくは0.
5〜1.5MPa、より好ましくは0.7〜1.2MP
aである。芯材層3の曲げ強度が、0.5MPa未満の
場合には、芯金2を保持することができず、1.5MP
aを超える場合には、芯材層3の熱膨張により生じる応
力が大きくなり、結果として、化粧材5の表面に形成さ
れる塗装膜が、継目7,7に沿って割れる虞がある。さ
らに、芯材層3の線膨張率は、好ましくは0〜6×10
-5/℃、より好ましくは0〜4×10-5/℃である。芯
材層3の線膨張率が6×10-5/℃を超える場合には、
芯材層3の熱膨張により、芯材層3の外周を覆う化粧強
化層6が変形する虞がある。
【0016】表面材4は、化粧材5と化粧強化層6とが
積層、一体化され、曲面加工が施されたものである。化
粧材5を形成する材料としては、(1)金属薄板の両面
に木質単板を積層させた3層化粧材、(2)木質単板を
裏打ち材で裏打ちした裏打ち化粧材、(3)1層または
複数層の木質単板からなる積層単板、(4)木質単板と
樹脂製の薄板とを積層させた単板・樹脂複合材、(5)
木質ではない材料に印刷柄を施したフィルム材料、など
を適宜選択して用いることができる。
【0017】具体的に、(1)3層化粧材としては、金
属薄板の両面に、表層となる木質単板および内層となる
木質単板が、それぞれ接着剤などを介して積層一体化さ
れたものが用いられる。金属薄板と木質単板との接着に
用いられる接着剤は特に限定されないが、耐熱性の熱硬
化型接着剤が好ましい。金属薄板としては、可撓性を有
し、かつ両面に積層される木質単板を補強する強度を有
するものが用いられる。また、金属薄板の厚さは使用さ
れる金属によって設定されるが、通常、金属薄板の厚さ
は0.01〜0.50mmが好ましい。また、金属薄板
の材料としては、アルミニウム、アルミニウム系合金、
マグネシウム、マグネシウム系合金、チタン、チタン系
合金、銅、銅系合金、鉄、鉄系合金、真鍮、ステンレス
などが用いられる。表層となる木質単板および内層とな
る木質単板は同じものでもよいが、特に表層となるもの
は木目柄が美しいものが望ましい。また、木質単板の厚
さは0.15〜1.00mmが好ましい。
【0018】(2)裏打ち化粧材としては、厚さ0.1
5〜1.00mmの木質単板に、和紙、化学繊維の不織
布などが裏打ち材で裏打ちされたものが好ましく用いら
れる。このような裏打ち化粧材を用いる場合は、その裏
面にプライマーを塗布することが好ましく、これにより
化粧材5の裏面に積層される化粧強化層6との密着性を
向上することができる。プライマーとしては、アクリル
系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂などを用いる
ことができる。プライマーの膜厚は20〜100μmで
あることが好ましい。
【0019】(3)積層単板としては、木質単板の裏面
に1枚または複数枚の木質単板が積層された合板が用い
られる。積層単板の厚さは、0.15〜3.00mmで
あることが好ましい。積層単板の厚さが、0.15mm
未満の場合には、成形後の積層単板の形状保持性が悪く
なり、3.0mmを超える場合には、成形性が悪くな
る。また、複数枚の木質単板を積層、一体化して積層単
板を製造するのと同時に、積層単板を曲面加工などの予
備成形をすることもできる。
【0020】(4)単板・樹脂複合材としては、厚さ
0.15〜1.00mmの木質単板の裏面に、厚さ0.
10〜3.00mmの樹脂製薄板を接着したものが用い
られる。樹脂製薄板の材料としては、ポリフェニレンス
ルフィド、ポリカーボネート、ABS樹脂などが用いら
れる。 (5)フィルム材料としては、プラスチックフィルムの
表面に印刷などを施したものや、カーボン繊維織布フィ
ルムなどの意匠性を有するものなどが用いられる。
【0021】化粧強化層6は、化粧材5の形状精度およ
び強度を向上させるためのものであり、曲面加工して予
備成形された化粧材5の内側に形成されている。また、
継目7における化粧強化層6の肉厚は、他の部分よりも
薄く形成されており、化粧強化層6の継目7から頂点部
8までの化粧強化層6の肉厚は、漸次厚くなるように形
成されている。継目7における化粧強化層6の肉厚は、
0.5〜3.0mmであり、好ましくは0.5〜1.0
mmである。また、表面材4の頂点部8における化粧強
化層6の肉厚は、0.5〜7mmであり、好ましくは
0.5〜3mmである。化粧強化層6の肉厚が0.5未
満である場合には、表面材4の形状精度および強度を保
持することができない虞がある。
【0022】この化粧強化層6を形成する材料として
は、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、A
BS樹脂などの熱可塑性樹脂、または、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂など
の熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。また、化粧強化
層6には、充填材としてガラス繊維、カーボン繊維、ア
ラミド繊維、ウイスカが、0〜70重量%程度充填され
ていてもよい。
【0023】化粧強化層6の曲げ強度は、好ましくは1
00〜300MPa、より好ましくは150〜250M
Paである。化粧強化層6の曲げ強度が、100MPa
未満である場合には、ステアリングホイール1全体の剛
性が低下し、300MPaを超える場合には、化粧材5
と化粧強化層6とを積層してなる表面材4の成形性が悪
くなるためである。
【0024】また、化粧強化層6のヤング率は、好まし
くは10〜25GPa、より好ましくは15〜20GP
aである。化粧強化層6のヤング率が、10GPa未満
である場合には、ステアリングホイール1全体の剛性が
低下し、25GPaを超える場合には、表面材4の成形
性が悪くなるためである。また、化粧強化層6の線膨張
率は、好ましくは0〜8×10-5/℃、より好ましくは
0〜5×10-5/℃である。化粧強化層6の線膨張率が
8×10-5/℃を超える場合には、高温下において化粧
強化層6が熱膨張により変形する。
【0025】また、化粧強化層6は、曲面加工して予備
成形された化粧材5の内側に、インサート成形により形
成されるか、または、あらかじめ上記熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂を用いてシートモールディングコンパウンド
(sheet molding compound、以
下、「SMC」と略す。)、バルクモールディングコン
パウンド(bulk molding compoun
d、以下、「BMC」と略す。)等の成形材料を成形
し、化粧材5に積層、一体化されて形成されるものであ
る。
【0026】以上のように構成されたステアリングホイ
ール1は、次のようにして製造される。はじめに、ステ
アリングホイール1の表側となる化粧材5と裏側となる
化粧材5とを、それぞれ曲面加工による予備成形をす
る。この予備成形によって、化粧材5をステアリングホ
イール1の表面形状に近い状態に成形するが、必ずしも
最終形状と一致させなくてもよい。この際、表側と裏側
とで同じ金型を用いて成形してもよく、あるいは裏側用
の化粧材5の予備成形は、グリップの凹凸を有する金型
を用いて行なってもよい。
【0027】化粧材5の予備成形は、熱圧プレスによっ
て行なわれ、熱圧プレス条件は、100〜150℃で1
〜5分とする。また、化粧材5の予備成形に先立って、
公知の方法による加湿処理、アンモニアを用いたアルカ
リ処理等を行なうことにより、化粧材5を軟化させても
よい。このような前処理を化粧材5に施すことにより、
曲面加工時に化粧材5が割れるのを防止し、成形性を向
上することができる。
【0028】次いで、化粧強化層6を形成して、化粧材
5に化粧強化層6を積層、一体化して表面材4を得る。
このとき、化粧強化層6を、予備成形された化粧材5の
内側にインサート成形により形成するか、または、あら
かじめ化粧強化層6を形成する熱可塑性樹脂または熱硬
化性樹脂を用いてSMC、BMC等の成形材料を成形
し、化粧材5に積層、一体化して形成する。化粧強化層
6をインサート成形により形成するには、まず、開閉自
在な上型と下型とからなり、下型のキャビティの内面形
状がステアリングホイール1の外面形状と等しく形成さ
れている成形用金型を用意する。次いで、下型のキャビ
ティ内に、予備成形した化粧材5を配し、上型を閉じ
て、化粧材5と上型との間に樹脂を充填し、化粧強化層
6をインサート成形し、表面材4を金型から取り出す。
インサート成形時のシリンダー温度を150〜330
℃、金型温度を50〜160℃、射出圧力を30〜15
0MPaとする。このとき、化粧材5が、射出成形圧力
によって、下型のキャビティの内面形状に沿った形状に
成形される。
【0029】また、SMC、BMC等の成形材料を化粧
材5と積層、一体化するには、まず、開閉自在な上型と
下型とからなり、下型のキャビティの内面形状がステア
リングホイール1の外面形状と等しく形成されている成
形用金型を用意する。次いで、下型を100〜150℃
に加熱し、下型のキャビティ内に、予備成形した化粧材
5を配し、化粧材5上に短冊状に切り出したSMC、B
MC等の成形材料を載置する。次いで、上型を閉じて、
金型温度を100〜150℃、圧力を2〜8MPaとし
て、3〜5分加熱・加圧成形し、所定時間経過後、化粧
材5と化粧強化層6とが一体化された表面材4を金型か
ら取り出す。
【0030】そして、上記の成形によって生じたバリ等
の余分な部分を表面材4から除去し、その後、成形用金
型のキャビティ内に、図2に示すように、ステアリング
ホイール1の表側をなす表面材4および裏側をなす表面
材4を突き合わせて配するとともに、芯金2がこれらの
中央に位置するように配する。次いで、上型を閉じて、
表面材4,4と芯金2との間に発泡ウレタン樹脂、発泡
エポキシ樹脂等の発泡性樹脂を充填して、芯材層3を形
成し、表面材4,4と芯金2とを一体化し、ステアリン
グホイール用成形体を得る。なお、上記の発泡性樹脂を
用いて芯材層3を成形する条件は、20〜50℃で3〜
15分とする。最後に、このようにして得られたステア
リングホイール用成形体を金型から取り出し、表面材
4,4の継目7,7をサンドペーパー等で仕上げた後、
化粧材5の表面に塗装膜を形成して、ステアリングホイ
ール1を得る。
【0031】上記のように、このステアリングホイール
1によれば、図3に示すように、芯材層3が高温下にお
いて熱膨張する際に、継目7において表面材4が芯材層
3に接する部分を中心に開いた場合にも、その開きが小
さくなるため、塗装膜9が継目7に沿って割れることを
防止できる。
【0032】なお、上記の実施の形態においては、継目
7における化粧強化層6の肉厚が他の部分よりも薄いと
したが、化粧強化層6に限ることはなく、継目7におけ
る表面材4の肉厚が他の部分よりも薄ければよい。
【0033】また、継目7における化粧強化層6の肉厚
を他の部分よりも薄くするとしたが、化粧強化層の肉厚
をすべて等しくしてもよい。この場合には、化粧強化層
の肉厚を0.5以上、かつ1.0mm以下の肉厚とする
ことにより、前述と同様に、芯材層が熱膨張した際に、
継目における表面材の開きを小さくすることができ、し
たがって、塗装膜が割れることを防止できる。
【0034】図4および図5はこの発明に係る第2の実
施形態を示しており、この図に示す実施形態は、図1か
ら図3に示すステアリングホイール1と基本的構成およ
び製造方法が同一であるが、化粧強化層の形状が異なっ
ている。ここでは、図4,5において、化粧強化層11
の形状のみについて説明し、図1から図3の構成要素と
同一の部分については同一符号を付し、その説明を省略
する。
【0035】化粧強化層11は、図4に示すように、化
粧材5の形状精度および強度を向上させるためのもので
あり、曲面加工して予備成形された化粧材5の内側に形
成されている。図5に示すように、化粧強化層11,1
1の突き合わせ部12,12には、傾斜面13,13が
形成されており、この突き合わせ部12,12を突き合
わせることにより断面V字溝14が形成される。
【0036】継目7における化粧強化層11の肉厚は、
断面V字溝14が形成されることによって他の部分より
も薄く形成され、0.5〜3.0mmであり、好ましく
は0.5〜1.0mmである。また、突き合わせ部12
以外の部分における化粧強化層11の肉厚は、0.5〜
7mmであり、好ましくは0.5〜3mmである。化粧
強化層11の肉厚が0.5未満である場合には、表面材
4の形状精度および強度を保持することができない。ま
た、傾斜面13の角度は、継目7における化粧強化層1
1の肉厚が他の部分よりも薄くなる範囲内において、任
意に設定してよい。
【0037】上記のように、このステアリングホイール
1によれば、芯材層3が高温下において熱膨張する際
に、継目7において表面材4が芯材層3に接する部分を
中心に開いた場合にも、その開きが小さくなるため、塗
装膜9が継目7に沿って割れることを防止できる。ま
た、突き合わせ部12における肉厚のみを薄くしている
ため、第1の実施形態に示した構成と比較して、表面材
4の強度を十分に確保することができる。
【0038】なお、上記の実施の形態においては、断面
V字溝14を形成する傾斜面13の断面形状を直線形状
としたが、これに限ることはなく、例えば任意の曲線形
状であってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、芯材層が熱膨張する際に、継目における表
面材の開きが小さくなるため、表面材の表面に塗装され
た塗装膜が継目に沿って割れることを防止できる。
【0040】また、請求項2に係る発明によれば、芯材
層が熱膨張する際に、継目における表面材の開きが小さ
くなるため、表面材の表面に塗装された塗装膜が継目に
沿って割れることを防止できる。さらに、突き合わせ部
を除いた表面材の肉厚を厚く形成することができるた
め、表面材の強度を十分に確保することができる。
【0041】また、請求項3に係る発明によれば、芯材
層が熱膨張する際に、継目における表面材の開きが小さ
くなるため、表面材の表面に形成された塗装膜が継目に
沿って割れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るステアリング
ホイールを示す断面図である。
【図2】 図1のステアリングホイールにおいて、製造
方法を示す概略断面図である。
【図3】 図1のステアリングホイールの要部を示す拡
大断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係るステアリング
ホイールを示す断面図である。
【図5】 図4のステアリングホイールの要部を示す拡
大断面図である。
【図6】 従来のステアリングホイールの一例を示す断
面図である。
【図7】 図6のステアリングホイールの要部を示す拡
大断面図である。
【符号の説明】
1・・・ステアリングホイール、2・・・芯金、3・・
・芯材層、4・・・表面材、5・・・化粧材、6,11
・・・化粧強化層 7・・・継目、9・・・塗装膜、12・・・突き合わせ
部 13・・・傾斜面、14・・・断面V字溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 徹 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 3D030 DA25 DA34 DA38 DA44

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧材と化粧強化層とが積層された2分
    割可能な表面材内に、芯金と、芯材層とを収容し、 これら表面材、芯金および芯材層を一体に成形し、 前記表面材の表面に塗装膜が形成されてなるステアリン
    グホイールにおいて、 前記表面材の継目における該表面材の肉厚が、該継目以
    外の部分よりも薄く形成されていることを特徴とするス
    テアリングホイール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のステアリングホイール
    において、 前記継目を形成する前記表面材の一方の端部と、他方の
    端部との突き合わせ部に、前記継目に向けて該表面材の
    肉厚を漸次薄くする断面V字溝形成用の傾斜面が形成さ
    れていることを特徴とするステアリングホイール。
  3. 【請求項3】 化粧材と化粧強化層とが積層された2分
    割可能な表面材内に、芯金と、芯材層とを収容し、 これら表面材、芯金および芯材層を一体に成形し、 前記表面材の表面に塗装膜が形成されてなるステアリン
    グホイールにおいて、 前記化粧強化層の肉厚が0.5mm以上、かつ1.0m
    m以下であることを特徴とするステアリングホイール。
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