JP2003174849A - 鮮度液供給養豚方法及び養豚用飲料水 - Google Patents

鮮度液供給養豚方法及び養豚用飲料水

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JP2003174849A JP2001377370A JP2001377370A JP2003174849A JP 2003174849 A JP2003174849 A JP 2003174849A JP 2001377370 A JP2001377370 A JP 2001377370A JP 2001377370 A JP2001377370 A JP 2001377370A JP 2003174849 A JP2003174849 A JP 2003174849A
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hog
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Soichi Yoshizawa
壮一 吉沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の養豚における飲料水としては、水道水や
或いは井戸水を利用するのみで、ミネラル分を有する飲
料水は高価であり、又、大量に消費することもあって供
給対象とはなっていなかった。 【解決手段】本発明は、海洋深層水と天然水とをブレン
ドした鮮度液を少なくとも0.005vol%以上含有
させた養豚用飲料水を継続して供給すると、脂肪厚が薄
く、体重が一定な生体を得ることができることを見出
し、本発明である鮮度液供給養豚方法及び養豚用飲料水
を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、鮮度液供給養豚
方法及び養豚用飲料水に関するものであり、更に詳しく
は、海洋深層水からなる鮮度液を養豚の飲料水として供
給する養豚方法と、該鮮度水を水道水等で希釈した養豚
用飲料水に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来の養豚方法は、固体の体重を増やす生
育方法が主流であったが、近年は量よりも脂質等を調整
した品質主体の生育方法が開発されるようになり、各地
で固体品種、飼料、飼育法統の研究が成されるようにな
った。
【0003】このように市場性のある良い豚肉を提供す
るための生産は、単に品種のみの研究だけでなく総合的
な技術の開発の上に成り立っているものであり、その技
術の一つとして、活性水による飼育方法も研究され、特
に飲料水が重要な要因であることが注目されてきた。
【0004】近年、「健康」と「環境」は時代の話題と
なり、光と空気に並び「水」が注目を集めるように成っ
ていることは周知の通りであるが、海洋深層水は、グリ
ーンランド近辺から約2000年かけて循環してきたと
いわれ、200m以上の深海の水がミネラルバランスが
良いとされている。
【0005】現在、ハワイ沖で大量に採取されている
他、我が国では高知沖、富山沖、沖縄その他の深層水が
市販されているが、特に沖縄の場合、1400mと60
0mという深海から採取しているのが特徴である。
【0006】これらの市販水は何れも高価であるので、
何れはハワイ沖で採取されているように大量生産されな
ければ安価な飲料水とは成りがたいものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように深層海洋
水は高価であるため、通常は養豚場における飲料水とし
ては、水道水や近くの地下水等を用いるのがほとんど
で、大量な飲料水を使用するために高価なミネラル飲料
である深層海洋水等を用いることはできなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は簡易な手段
で、養豚の肉質改良を行える手段を長らく追求してきた
ところ、海洋深層水と天然水をブレンドした鮮度液を水
道水等で希釈した飲料水を供給すると、体重及び脂肪厚
のバランスの良い生体が得ることを見出し、本発明を提
供することができた。
【0009】すなわち本発明の第一は、脱塩処理もしく
は減塩処理した鮮度液を養豚の飲料水の一部として用い
ることを特徴とする鮮度液供給養豚方法である。
【0010】本発明の第二は、前記鮮度液は、海洋深層
水と天然水とをブレンドし、更に水道水又は井戸水で希
釈して成ることを特徴とする請求項1記載の鮮度液供給
養豚方法である。
【0011】本発明の第三は、前記鮮度液は、養豚飲料
水中に少なくとも0.005vol%以上含まれるよう
に用いて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の
鮮度液供給養豚方法である。
【0012】本発明の第四は、脱塩処理もしくは減塩処
理した鮮度液を養豚の飲料水の一部として用いることを
特徴とする養豚用飲料水である。
【0013】本発明の第五は、前記鮮度液は、海洋深層
水と天然水とをブレンドし、更に水道水又は井戸水で希
釈して成ることを特徴とする請求項1記載の養豚用飲料
水である。
【0014】本発明の第六は、前記鮮度液は、養豚飲料
水中に少なくとも0.005vol%以上含まれるよう
に用いて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の
養豚用飲料水である。
【0015】
【発明の実施の態様】本発明の対象生体として、LWD
(ランドレース・ラージホワイト・デュロック)三元交
配の40日令の同腹の子豚10頭を用い、実験区5頭、
対象区5頭に分けて同一豚舎で飼育した。
【0016】用いた鮮度液としては、沖縄の海底140
0mと600mの地点から採取した深層海洋水を富士山
麓の地下水をブレンドして鮮度液とし、これを通常の水
道水で10倍に希釈して飲料水としたものを、1頭当た
り10リットル給水して生体の体重及び脂質厚を検査し
た。
【0017】この場合、鮮度液は飲料水中に少なくとも
0.005vol%以上含まれるように調整して、供給
することにした。
【0018】
【実施例1】対象生体として、LWD(ランドレース・
ラージホワイト・デュロック)三元交配の40日令の同
腹の子豚10頭を用い、実験区5頭、対象区5頭に分け
てN県農業大学校の同一豚舎で飼育した。
【0019】実験期間として、平成13年8月1日から
飼育を開始し、同11月9日に上記生体を解体したが、
この生育期間中、表1に示すように4回の体重測定を行
った他、表2に解体後の体重を示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】飼育開始からの飼料は、8月1日から9月
23日はショートンB、9月23日から11月9日まで
はスペシャルハイを用いたが、生体が成豚となってから
は同一豚舎ながら別の区に移動させて生育した。
【0023】解体後は、各部位毎にパックして約50ヶ
所の消費者に賞味を依頼したほか、中華料理店であるチ
ャーシュー麺屋で加工した加工品を味見した。また他の
中華料理店で味付けをしない料理を試食して味見した。
【0024】表1に示すように、鮮度液を飲ませた実験
区は水道水を飲ませた対象区に比較し、平均体重がやや
少なかったことは判明した。ただ、この場合、頭数が少
ないので両群に有意さがあるとは言い難いが、外観上は
数値以上に実験群の豚が引き締まった印象を得ることが
できた。
【0025】検査センターにおいて、生体の体重が65
〜80kg以外のものは、規格外として認定されるた
め、表1に示すように実験区の1頭、及び対象区の3頭
は規格外とされ、これらの価格は規格品の445円/k
gに対して20〜40円安い価格で取引されるものであ
る。
【0026】また表2に脂質厚や各付けを示したが、鮮
度液を供給した実験区の各付けが「上」であり、また解
体現場でみた肉の色、霜降り様の肉相も実験区のものに
軍配が上がっていた。
【0027】このような主観的な判定だけでなく、背骨
側の脂肪層の厚みが目に見えて実験区の方が薄く、対象
区の方が厚いことが判明した。
【0028】表1及び表2の結果から推定されるのは、
体重差については、全体の頭数が少ないので統計処理に
値しない点も考慮すべきであるが、仮に体重が余り変わ
らずに深層水を与えた群の皮下脂肪層が薄く、厚みも比
較的均一であったとすれば、その脂肪層減少分は、筋肉
内への分散、或いは筋肉質の増量によって補われたもの
といえる。
【0029】飲料水の相違によって、上記のような効果
を得られた原因として、整腸作用による均質の改善、消
化効率の向上と飲料水の増加によって飼料の筋質の改
善、消化効率の向上と飲水量の増加による飼料の摂取量
がいくらか抑制されたことに帰因するものと考えられ
る。
【0030】今後、筋質の組織学的検証や血液成分の分
析を行わなければならないが、本実施例においても、体
重測定や体脂肪率の測定が簡便に、かつ瞬間的に行える
工夫が必要があると考えられる。
【0031】なお本実施例で用いた鮮度液は、微成分で
ある代表的なミネラル分として、カルシウム、マグネシ
ウム、ナトリウム、鉄、亜鉛、セレンが豊富に含有され
ているため、細胞・組織など体を構成する重要な物質と
して、酸素やホルモンの産出・代謝調整に寄与する者で
ある。
【0032】また海洋深層水の持つ特性を生かし、ミネ
ラル成分のバランスを保ち、より細胞になじみやすい
(吸水性の高い)活性度の高い水として使用されてい
る。
【0033】
【発明の効果】本発明の養豚方法によれば、鮮度液を少
なくとも0.005vol%以上含有する養豚用飲料水
を定期的に供給することによって筋質に優れ、脂肪厚が
薄く、体重が規定内の生体を得ることができるため、従
来の飼育法に比較すると飼料代等のコスト削減に寄与す
るものである。
【0034】また筋肉質を保持させるために、従来法の
ように豚舎外での運動をさせる手間が少なくなり、飼育
法としてより簡便な者に成るという効果を併せて有する
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/68 530 C02F 1/68 530A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱塩処理もしくは減塩処理した鮮度液を養
    豚の飲料水の一部として用いることを特徴とする鮮度液
    供給養豚方法。
  2. 【請求項2】前記鮮度液は、海洋深層水と天然水とをブ
    レンドした液であって、更に水道水又は井戸水で希釈し
    て成ることを特徴とする請求項1記載の鮮度液供給養豚
    方法。
  3. 【請求項3】前記鮮度液は、養豚飲料水中に少なくとも
    0.005vol%以上含まれるように用いて成ること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の鮮度液供給養豚方
    法。
  4. 【請求項4】脱塩処理もしくは減塩処理した鮮度液を養
    豚の飲料水の一部として用いることを特徴とする養豚用
    飲料水。
  5. 【請求項5】前記鮮度液は、海洋深層水と天然水とをブ
    レンドし、更に水道水又は井戸水で希釈して成ることを
    特徴とする請求項1記載の養豚用飲料水。
  6. 【請求項6】前記鮮度液は、養豚飲料水中に少なくとも
    0.005vol%以上含まれるように用いて成ること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の養豚用飲料水。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009291151A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 家畜又は伴侶動物用の飼料組成物及び飲用水
KR100958848B1 (ko) 2007-02-23 2010-05-24 서희동 해양 심층수 또는 해저 심층암반수로부터 사료첨가제를 제조하는 방법과 이를 이용하는 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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