JP2003174694A - スピーカー用振動板およびスピーカー、並びにパネル式マイクロホン用振動板 - Google Patents

スピーカー用振動板およびスピーカー、並びにパネル式マイクロホン用振動板

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JP2003174694A
JP2003174694A JP2001372777A JP2001372777A JP2003174694A JP 2003174694 A JP2003174694 A JP 2003174694A JP 2001372777 A JP2001372777 A JP 2001372777A JP 2001372777 A JP2001372777 A JP 2001372777A JP 2003174694 A JP2003174694 A JP 2003174694A
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diaphragm
speaker
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foam
fiber
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Hideo Ono
秀夫 小野
Kiyotaka Shichima
清孝 七間
Masato Naito
真人 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、軽量性、引張弾性率に優れ、エネ
ルギーの内部損失においても良好なスピーカー用振動
板、更に音の歪が少なく、無指向性に優れ、広い再生帯
域においてフラットな周波数特性を有する平面スピーカ
ー用振動板、及びこれらの振動板を用いたスピーカー、
更に、パネル式マイクロホン用振動板を提供することを
目的とする。 【解決手段】 本発明のスピーカー用振動板は、熱可塑
性樹脂発泡体、板紙またはダンボール紙から選択される
厚みが0.5〜50mm、単位面積あたりの重さが50
〜2000g/mの基材と、一方向または直交する二
方向に連続的に配列された強化繊維を含む繊維強化熱可
塑性樹脂シートとが積層されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカー用振動
板および該振動板を取り付けてなるスピーカー、並び
に、パネル式マイクロホン用振動板に関する。
【0002】
【従来の技術】スピーカーは、家庭用のオーディオや電
子楽器を始め、劇場や各種のホール等で広く使用されて
いる。かかるスピーカーの音源となるスピーカー用振動
板は、軽量で引張弾性率が高く、エネルギーの内部損失
が大きい材料が好適であるとされており、従来は、紙、
ポリプロピレン樹脂、発泡ポリプロピレン樹脂を素材と
するものが使用されてきた。
【0003】しかしながら、上記従来の材料よりなる振
動板は、いずれも軽量性、引張弾性率、エネルギーの内
部損失の全てを同時に満足することは難しく、スピーカ
ーの用途により適宜選択されているのが現状である。
【0004】一方、DVDの登場によりスピーカー用振
動板として、臨場感や拡がり感を再生するために、広い
再生帯域においてフラットな周波数特性を示すものが求
められている。
【0005】更に、最近は分割振動の原理を活用した平
面スピーカーが注目されている。該平面スピーカーは、
従来のすり鉢型のスピーカーとは異なり、振動板全面が
複雑なさざなみ状に振動するので、音の歪が少なく、ほ
ぼ全周波数帯域において聞く位置がずれても音の定位が
あまりずれないという無指向性を有し、フラットな周波
数特性を示す等、音響性能に優れている。更に平面スピ
ーカーは、スピーカーボックスが不要なので、軽量性、
省スペース、ファッション性にも優れたものとなり、新
しい音源として期待されている。従って、平面スピーカ
ー用振動板素材として、より分割振動特性に優れる素材
を提供することが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述したよ
うに、軽量性、引張弾性率に優れ、エネルギーの内部損
失においても良好なスピーカー用振動板、更に音の歪が
少なく、無指向性に優れ、広い再生帯域においてフラッ
トな周波数特性を有する平面スピーカー用振動板、及び
これらの振動板を用いたスピーカー、更に、パネル式マ
イクロホン用振動板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)熱可塑
性樹脂発泡体、板紙またはダンボール紙から選択される
厚みが0.5〜50mm、単位面積あたりの重さが50
〜2000g/mの基材と、一方向または直交する二
方向に連続的に配列された強化繊維を含む繊維強化熱可
塑性樹脂シートとが積層されていることを特徴とするス
ピーカー用振動板、(2)繊維強化熱可塑性樹脂シート
に含まれる強化繊維がガラス繊維であることを特徴とす
る前記(1)記載のスピーカー用振動板、(3)繊維強
化熱可塑性樹脂シートに含まれる強化繊維の容積比率が
40〜80%であり、該強化繊維が直交する二方向に連
続的に配列されていることを特徴とする前記(1)又は
(2)記載のスピーカー用振動板、(4)繊維強化熱可
塑性樹脂シートの25℃における引張弾性率が押出方向
と幅方向の少なくとも一方の方向において10000M
Pa以上であることを特徴とする前記(1)〜(3)の
いずれかに記載のスピーカー用振動板、(5)基材がポ
リスチレン系樹脂発泡体からなることを特徴とする前記
(1)〜(4)のいずれかに記載のスピーカー用振動
板、(6)全体の厚みが0.7〜17mmであり、25
℃における引張弾性率が800〜3000MPaである
ことを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載
のスピーカー用振動板、(7)平面スピーカー用振動板
として用いられることを特徴とする前記(1)〜(6)
のいずれかに記載のスピーカー用振動板、(8)前記
(1)〜(7)のいずれかに記載のスピーカー用振動板
を取り付けてなるスピーカー、(9)熱可塑性樹脂発泡
体、板紙またはダンボール紙から選択される厚みが0.
5〜15mm、単位面積あたりの重さが50〜2000
g/mの基材と、一方向または直交する二方向に連続
的に配列された強化繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートとが積層されていることを特徴とするパネル式マイ
クロホン用振動板、を要旨とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のスピーカー用振動板にお
いては、熱可塑性樹脂発泡体、板紙またはダンボール紙
から選択される厚みが0.5〜50mm、単位面積あた
りの重さが50〜2000g/mの基材と、一方向ま
たは直交する二方向に連続的に配列された強化繊維を含
む繊維強化熱可塑性樹脂シートとが積層されている。本
発明のスピーカー用振動板はこのような構成を採用する
ことにより、特に振動板全面が複雑なさざなみ状に効率
よく分割振動するので、音の歪が少なく、無指向性に優
れ、広い再生帯域においてフラットな周波数特性を有す
る振動板である。
【0009】本発明のスピーカー用振動板(以下、単に
振動板という。)を構成する前記基材の厚みは、0.5
〜50mmであり、好ましくは0.5〜35mmであ
り、より好ましくは1〜15mmである。基材の厚みが
0.5mm未満の場合は、曲げ強さ、引張弾性率等の物
理的特性において不十分なものとなり振動に耐えられな
い虞がある。一方、厚みが厚すぎる場合は、振動板を振
動させるために必要な入力が大きくなりすぎるので、入
力から音への変換効率が悪くなる虞がある。
【0010】本明細書における基材の厚み、及び後述す
る繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚み、振動板全体の厚
みは、振動板の垂直断面写真に基づいて測定することと
し、振動板の垂直断面の幅方向端部から他方の端部へ略
等間隔に10点垂直断面写真を撮影し該写真から求めら
れる夫々の厚みの算術平均値を、基材の厚み、繊維強化
熱可塑性樹脂シートの厚み、振動板全体の厚みとする。
【0011】前記振動板の単位面積あたりの重さは50
〜2000g/mであり、振動板の厚みが0.5mm
以上15mm未満の場合は単位面積あたりの重さが50
〜1500g/mであることが好ましく、振動板の厚
みが15mm以上50mm未満の場合は単位面積あたり
の重さが400〜2000g/mであることが好まし
い。単位面積あたりの重さが50g/m未満の場合
は、引張弾性率等の物理的特性が不十分なものとなる虞
があり、2000g/mを超える場合は、振動板を振
動させるために必要な入力が大きくなりすぎるので、入
力から音への変換効率が悪くなる虞がある。
【0012】本明細書における基材の単位面積あたりの
重量(g/m)は、繊維強化熱可塑性樹脂シート等が
積層される前の段階においては基材からサンプリングさ
れた測定片の重量を該基材測定片の平面の面積にて除す
ることにより求められる。
【0013】基材と繊維強化熱可塑性樹脂シート等が積
層された後においては、振動板からサンプリングされた
測定片の重量から基材に積層されている繊維強化熱可塑
性樹脂シート等の重量を差し引いた値を、測定片の平面
の面積にて除することにより求められる。なお、基材に
積層されている繊維強化熱可塑性樹脂シート等の重量は
積層されているシート等の厚み、シート等の平面の面
積、該シート等の密度に基づき算出することができる。
【0014】本発明のスピーカー用振動板の基材を構成
する素材は、熱可塑性樹脂発泡体、板紙またはダンボー
ル紙から選択される。
【0015】上記板紙、ダンボール紙としては一般に使
用される厚紙、波形に形成された紙を平らな紙にて挟ん
だ構造のものが例示される。また、熱可塑性樹脂発泡体
としては、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂等の熱可塑性樹脂から成る板状発泡体
が例示される。
【0016】これらの熱可塑性樹脂発泡体の中でも、押
出発泡成形方法により製造されたポリスチレン系樹脂発
泡体が物理的特性、耐水性、加工性の点から好ましい。
【0017】本発明の振動板の基材を熱可塑性樹脂発泡
体で構成する場合、該発泡体の密度は0.025〜0.
2g/cm3 であることが好ましく、0.06〜0.1
5g/cm3であることがより好ましい。又、該熱可塑
性樹脂発泡体の厚みは、0.5〜35mmであることが
好ましく、0.5〜15mmであることがより好まし
い。
【0018】熱可塑性樹脂発泡体の密度が0.025g
/cm3 未満の場合は、引張弾性率等の物理的特性が不
十分なものとなり振動に耐えられない虞がある。一方、
該密度が0.2g/cm3を超える場合は、振動板を振
動させるための入力が大きくなりすぎるため、入力から
音への変換効率が悪くなる虞がある。同様に、発泡体の
厚みが0.5mm 未満の場合は、引張り強度等の物理
的特性が不十分なものとなり振動に耐えられない虞があ
る。一方、該厚みが35mmを超える場合は、振動板を
振動させるための入力が大きくなりすぎるため、入力か
ら音への変換効率が悪くなる虞がある。
【0019】本明細書において基材が熱可塑性樹脂発泡
体により構成される場合、該発泡体の密度は、前記方法
にて求められる発泡体の単位面積あたりの重量を、発泡
体の厚みにより除した値を単位換算することにより求め
られる。
【0020】本発明の振動板の基材を熱可塑性樹脂発泡
体で構成する場合、該発泡体の平均気泡径は0.05〜
1mmであることが好ましい。平均気泡径が0.05〜
1mmの場合、振動板は音質の安定性が優れ、また後述
する繊維強化熱可塑性樹脂シートとの接着性が向上する
ので良好な引張弾性率等の物理的特性を示すものとな
る。
【0021】上記熱可塑性樹脂発泡体の平均気泡径は次
のようにして求める。まず発泡体の幅方向における垂直
断面を顕微鏡で拡大し、所定倍率の拡大図を得、この拡
大図における発泡体表面から厚み方向300μm内部の
位置において、長さ3000μmの基準線を発泡体の幅
方向に引く。次にこの基準線と交差する全ての気泡の数
を数え、下記(1)式により発泡体の平均気泡径を求め
る。この操作を発泡体の表面及び裏面において行ない、
表面及び裏面について求められた平均気泡径の算術平均
値を幅方向の平均気泡径とする。
【0022】熱可塑性樹脂発泡体の押出方向においても
同様にして、発泡体の押出方向における垂直断面の拡大
図を得、この拡大図中の発泡体表面から厚み方向300
μm内部の位置において、長さ3000μmの基準線を
押出方向に引き、この基準線と交差する全ての気泡の数
を数えて、下記(1)式により発泡体の押出方向の平均
気泡径を求める。この操作を発泡体の表面及び裏面にお
いて行ない、表面及び裏面について求められた平均気泡
径の算術平均値を押出方向の平均気泡径とする。
【0023】次に、幅方向と押出方向の平均気泡径の平
均を求め、該平均値を熱可塑性樹脂発泡体の平均気泡径
とする。
【0024】
【数1】 平均気泡径(μm)=3000÷気泡数 ……(1)
【0025】本発明の振動板の基材を熱可塑性樹脂発泡
体で構成する場合、該発泡体の連続気泡率は50%以下
が好ましく、30%以下がより好ましく、10%以下が
更に好ましい。連続気泡率が50%を超える場合は、耐
久性が低下したり、吸水、吸湿により音質が低下する虞
れがある。
【0026】熱可塑性樹脂発泡体の連続気泡率は、該発
泡体の見掛けの体積:Va(cm)、発泡体の真の体
積:Vx(cm)、発泡体の重量:W(g)、発泡体
の基材樹脂の密度:ρ(g/cm)から求められる。
上記発泡体の見掛けの体積とは、サンプルの外寸から求
められる見掛けの体積であり、発泡体の真の体積とは、
発泡体を構成している基材樹脂の容積と、発泡体内の独
立気泡部分の気泡全容積との和である。よって連続気泡
化した気泡の体積百分率(連続気泡率)は、下記に示す
(2)式により求める。
【0027】
【数2】 連続気泡率(%)=(Va−Vx)×100/(Va−W/ρ)……(2)
【0028】上記熱可塑性樹脂発泡体の見掛けの体積、
真の体積、重量の測定においては、発泡体から長さ25
mm、幅40mm、厚み25mmのサンプルを切り出し
て用いる。ただし、1個のサンプルで厚み25mmに満
たない場合には略25mmの厚みとなるように複数枚の
サンプルを重ねて使用する。
【0029】熱可塑性樹脂発泡体の真の体積は、上記サ
ンプルをASTM D−2856−70(手順C)に準
じ、空気比較式比重計を用いて求める。
【0030】前記熱可塑性樹脂発泡体の製造方法として
は、押出発泡成形方法、発泡ビーズの型内成形方法等が
例示される。但し、得られる発泡体の物理的特性、耐水
性、加工性が優れていることから、押出発泡成形方法が
好ましい。
【0031】上記押出発泡成形方法においては、押出機
内で熱可塑性樹脂と必要により添加された気泡調整剤等
の添加剤を加熱溶融混練してから、発泡剤を注入し加熱
混練することにより得られた発泡性樹脂組成物を、発泡
適性温度に調整した後、押出機内から大気中に押出発泡
させてシート状、板状等に形成することにより得ること
ができる。尚、押出機から発泡性樹脂組成物を押出す
際、フラットダイやサーキュラーダイを通すことによ
り、シート状や、板状等として形成される。
【0032】押出発泡成形方法においてフラットダイを
用いた場合、押出発泡された発泡体を、必要に応じて冷
却ロールや賦型装置を通過させながら引き取ることでシ
ート状又は板状の発泡体を得ることができる。
【0033】またサーキュラーダイを用いた場合、押出
発泡された筒状発泡体を円筒状のマンドレル表面上を通
過させて冷却した後、筒状発泡体を押出方向に沿って切
り開くことによりシート状の発泡体を得ることができ
る。該押出方向に沿って切り開かれたシート状の発泡体
は、更に再度加熱炉を通過させて加熱軟化させた後、シ
ートの押出方向に延伸するか、シートの押出方向と幅方
向とに延伸することにより、曲げ強度に優れ、平滑性良
好な板状の発泡体とすることができる。
【0034】又、サーキュラーダイを用いて筒状に押出
された発泡体は、マンドレル表面を通過させることなく
ロール間でクランプすることにより、発泡体の内面を貼
り合せて板状とすることができる。
【0035】又、発泡体はシート状に押出されてさえい
れば、貼り合わせることにより高厚みの発泡体とするこ
とができる。
【0036】前記押出発泡成形に用いる発泡剤として
は、物理発泡剤、分解型発泡剤のいずれも使用可能であ
るが、発泡倍率の高い発泡体を容易に得ることができる
という点で、物理発泡剤を用いることが好ましい。該物
理発泡剤としては二酸化炭素、窒素、空気、水等の無機
系のもの、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペ
ンタン,i−ペンタン、ヘキサン等の低級脂肪族炭化水
素;シクロペンタン、シクロヘキサン等の低級脂環式炭
化水素;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級
脂肪族アルコール;1−クロロ−1,1−ジフルオロエ
タン、ペンタフルオロエタン、1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテ
ル、ジエチエルエーテル等のエーテル等の有機系のもの
が用いられる。
【0037】これらの発泡剤は単独又は2種以上混合し
て使用することができ、分解型発泡剤と物理発泡剤とを
併用したり、無機系物理発泡剤と有機系物理発泡剤とを
併用することも可能である。尚、物理発泡剤に、分解型
発泡剤を併用すると気泡径調整効果がある。
【0038】前記発泡剤の使用量は、発泡剤の種類や得
ようとする発泡体の密度によって異なる。例えば、振動
板の好ましい密度である0.025〜0.2g/cm3
の発泡体を得るための発泡剤添加量の目安は、基材樹脂
100重量部当たり、有機系物理発泡剤で0.5〜10
重量部、無機系物理発泡剤で0.2〜5重量部程度であ
る。
【0039】尚、基材を構成する熱可塑性樹脂発泡体を
有機系物理発泡剤を用いて形成する場合、発泡体中の有
機系物理発泡剤の残存量が発泡体を構成する基材樹脂1
kgに対して0.3モル以下であることが好ましく、
0.15モル以下であることがより好ましい。このよう
に構成された発泡体からなる基材を使用した振動板は、
その形状や寸法、物理的特性等の経時変化が極めて小さ
く、音質の安定性の点において特に優れたものとなるの
で好ましい。
【0040】熱可塑性樹脂発泡体中の有機系物理発泡剤
の残存量の調整法としては、ガス透過速度の異なる発泡
剤を組合せたり、発泡体の連続気泡率を調整したり、発
泡体の養生期間を調節する等の方法が挙げられる。
【0041】前記熱可塑性樹脂発泡体中の有機系残存発
泡剤量は、発泡体サンプルを、トルエンを入れた蓋付の
試料ビンの中に入れ、24時間浸漬、撹拌して発泡体中
の発泡剤をトルエンに溶解させた後、発泡剤を溶解した
トルエンをマイクロシリンジで採取してガスクロマトグ
ラフィー分析にかけて、内部標準法により求めることが
できる。
【0042】前記気泡調整剤としては、タルク、シリカ
等の無機粉末や多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン
酸と炭酸ナトリウムあるいは重炭酸ナトリウムとの反応
混合物等が挙げられる。気泡調整剤は基材樹脂100重
量部当たり、0.025〜5重量部程度添加することが
好ましい。また必要に応じて、更に熱安定剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤、導電性付与剤
等の添加剤を適宜配合することができる。
【0043】本発明の振動板を構成する前記繊維強化熱
可塑性樹脂シートは、一方向または直交する二方向に連
続的に配列された強化繊維を含む。即ち、該繊維強化熱
可塑性樹脂シートは、一方向または直交する二方向に連
続的に配列された強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸させる
ことにより構成されている。かかる繊維強化熱可塑性樹
脂シートと基材とからなる積層体は、引張弾性率や曲げ
弾性率等の物理的特性が優れたものとなる。
【0044】前記強化繊維としては、ガラス繊維、炭素
繊維、ホウ素繊維、金属繊維、セラミック繊維、ポリエ
ステル繊維、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体繊
維、ポリビニルアルコール繊維などが例示されるが、繊
維強化樹脂シートの引張弾性率等を効果的に強化すると
共に寸法安定性に優れるガラス繊維が好ましい。
【0045】前記繊維強化熱可塑性樹脂シートを構成す
る樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱
可塑性樹脂が例示される。
【0046】繊維強化熱可塑性樹脂シート中のガラス繊
維の容積比率は40〜80%が好ましい。容積比率が4
0%未満の場合は、引張弾性率等を強化することができ
ない虞があり、80%を越える場合は含浸される熱可塑
性樹脂の量が少なすぎてシート全体が脆くなる虞があ
る。
【0047】繊維強化熱可塑性樹脂シートの引張弾性率
は押出方向と幅方向の少なくとも一方の方向において1
0000MPa以上であることが好ましく、更に押出方
向と幅方向共に10000MPa以上であることがより
好ましい。かかる繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いる
と、優れた高音域の周波数特性を示す振動板となり、ま
た分割振動特性を有する平面スピーカー用振動板として
も好適なものを得ることができる。尚、引張弾性率の上
限は概ね30000MPaである。
【0048】繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚みは、
0.1〜1.0mmが好ましい。厚みが0.1〜1.0
mmの場合は、軽量性と振動板の引張弾性率とのバラン
スが良好なものとなり、基材と積層接着することにより
フラットな周波数特性を高い音圧レベルで得ることがで
きる。
【0049】本発明における繊維強化熱可塑性樹脂シー
トの最も好ましい構成は、繊維径5〜36μmのガラス
長繊維からなる連続繊維を複数本収束して一方向または
直交する二方向に配列したシート状の強化繊維にポリプ
ロピレン系樹脂を含浸させてなるシートが挙げられる。
更に該シートの中でも、より優れた引張弾性率や曲げ弾
性率が得られることから繊維方向が直交する二方向に配
列したものがより好ましい。かかる態様の繊維強化熱可
塑性樹脂シートは、具体的には特開平7−178859
号等により開示されているものが例示される。
【0050】本発明のスピーカー用振動板においては、
前記基材と繊維強化熱可塑性樹脂シートとが積層されて
おり、基材の片面、好ましくは両面に繊維強化熱可塑性
樹脂シートを接着剤を介して積層することにより製造さ
れる。通常、基材と繊維強化熱可塑性樹脂シートとは、
両者の間に接着剤を介在させることにより積層される
が、基材が熱可塑性樹脂発泡体からなると共に、繊維強
化樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂が基材の発泡体を
構成する熱可塑性樹脂と熱接着可能な同種の樹脂の場合
には、熱接着により積層することも可能である。
【0051】本発明の振動板は、全体の厚みが0.7〜
17mmであり、且つ25℃における引張弾性率が幅方
向および幅方向と直交する方向の両方向において800
MPa以上であることが好ましく、該引張弾性率は10
00MPa以上であることがより好ましい。該引張弾性
率の上限は概ね4000MPaである。尚、上記の通り
本明細書において振動板の引張弾性率とは、幅方向およ
び幅方向と直交する方向の引張弾性率を意味する。厚み
が0.7〜17mmであり、且つ該引張弾性率が800
MPa以上であることにより、所望の分割振動特性を有
する平面スピーカー振動板として好適なものとなる。
【0052】前記繊維強化熱可塑性樹脂シート及び振動
板の引張弾性率の測定は、JISK6301(197
5)のダンベル状1号形(標線間距離40mm)の試験
片を用い、JIS K7113(1981)に準拠し
て、25℃の温度条件下、つかみ治具間距離70mm、
引張速度10mm/分で測定するものとする。
【0053】本発明の振動板は、全体の厚みが0.7〜
17mm、好ましくは0.7〜12mmであり、且つ周
波数1Hzの振動歪を与える曲げ方式の動的粘弾性測定
によって求められる25℃におけるtanδの値が0.
04以上であることが好ましく、0.04〜0.07で
あることがより好ましい。振動板の厚み及びtanδの
値が上記範囲であることにより、中高音域の音圧レベル
が高く、フラットな周波数特性を得る上で優れた振動板
となり、平面スピーカー用振動板として特に優れたもの
となる。尚、tanδの上限は概ね0.2である。
【0054】上記tanδの測定は、次のように測定す
る。まず、振動板を長さ48mm、幅6mm、厚みが振
動板の厚みそのままの短冊状の試験片を作成する。次
に、この試験片をRheometric Scienteific F.E.株式
会社製の動的粘弾性測定装置“Solids Analyzer
RSAII”及びその付属品である3点曲げ測定治具を用
いて以下の条件で動的粘弾性の測定を行なう。
【0055】測定温度:15〜30℃ 昇温速度:0.5℃/分 曲げ歪量:0.1% 曲げ振動周波数:1Hz(6.28rad/秒) オートテンションアジャストメント機能使用 3点曲げ治具のチャック間:44.5mm 3点曲げ治具サンプル中央クランプ部長さ:4mm 3点曲げ治具サンプル中央クランプ部幅:6mm 3点曲げ治具サンプル両端クランプ部長さ:4mm 3点曲げ治具サンプル両端クランプ部幅:6mm
【0056】上記測定により、横軸を温度、縦軸をta
nδとした連続した曲線グラフが得られる。後述する表
1には、上記のようにして得た曲線グラフ上における2
5℃の時のtanδの値を示した。
【0057】本発明のスピーカー用振動板における前記
引張弾性率及びtanδは、基材の物性(基材が熱可塑
性樹脂発泡体の場合は、基材樹脂、密度、気泡構造等の
物性)と積層される繊維強化熱可塑性樹脂シートの物性
を選択し、組み合わせることよって、目的とする範囲内
にすることができる。尚、引張弾性率の値は繊維強化熱
可塑性樹脂シートの物性によるところが大きく、tan
δの値は基材の物性によるところが大きい。
【0058】本発明のスピーカー用振動板は、基材と該
基材の少なくとも片面に繊維強化熱可塑性樹脂シートが
積層されているが、更に、非発泡熱可塑性樹脂のフィル
ム、不織布、織布、紙を、必要に応じて接着層を介し
て、積層することができる。
【0059】前記振動板に積層される非発泡熱可塑性樹
脂のフィルムとしては、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂、ポリカプロラクトン系樹脂、メタクリル酸系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステル系樹脂、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸−ブタジ
エン−スチレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル−スチレンブロック共重合体、スチレン−
ブタジエン−スチレン−共重合体、スチレン−イソプレ
ン−スチレン−ブロック共重合体、スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エ
チレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体等のフ
ィルム等が例示される。
【0060】本発明の振動板には、着色層を設けても良
く、また従来から振動板として使用されている素材を複
合化することもできる。又、振動板が特に熱可塑性樹脂
発泡体を基材とするものの場合は、該振動板に、打ち抜
き加工、プレス加工、金型を用いた熱成形等の成形加工
を施して、平板状、円形状、四角形状、すり鉢形状等の
所望の形状とすることができる。
【0061】本発明の振動板は、平面スピーカー用振動
板として用いられることが好ましい。本発明の振動板を
用いた平面スピーカー用振動板は、分割振動特性が極め
て優れており、音の歪が少なく、ほぼ全周波数帯域にお
いてフラットな周波数特性を示すと共に無指向性を有
し、しかもスピーカーボックスが不要である。
【0062】本発明の振動板を取り付けてなるスピーカ
ーとしては、該振動板と、該振動板を駆動する機構とを
有するものが挙げられる。具体的には、振動板にボイス
コイルを取付け、ダンパー、エッジ等によってフレーム
に支持させ、マグネット、プレート、ヨーク、ポール等
と一体に組み立てる等の方法で得られるものがある。ま
た振動板を、木、金属、合成樹脂、発泡樹脂やこれらの
複合体等からなるキャビネットに取り付けることによっ
ても、スピーカーシステムを形成できる。また、最も単
純な構造のものとしては平面状の振動板と、該振動板の
分割共振を励起させるように振動板に取り付けられた駆
動機構とからなる平面スピーカーが挙げられる。
【0063】本発明の熱可塑性樹脂発泡体と繊維強化熱
可塑性樹脂シートとの積層体は、前述したスピーカー振
動板のみならず、パネル式マイクロホン用振動板とし
て、基材の厚みが0.5〜15mmに限定される以外
は、同様の仕様、同様の好ましい態様にて用いることが
できる。
【0064】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
【0065】実施例1 ポリスチレン樹脂(出光石油化学社製:HH32、メル
トフローレイト:1.3g/10分)100重量部に対
して発泡剤としてブタンを4重量部、気泡調整剤として
タルクを2重量部配合し、押出機中にてこれらを加熱溶
融混練し発泡性溶融樹脂とし、該発泡性溶融樹脂を押出
機先端に取り付けたサーキュラーダイから低圧域に押出
して筒状発泡体とし、該筒状発泡体を柱状の冷却装置側
面上を通過させながら冷却した後、押出方向に切開くこ
とにより熱可塑性樹脂発泡シートとした。該発泡シート
を加熱炉を通して板状に加工しポリスチレン樹脂板状発
泡体を得た。
【0066】次いで、得られたポリスチレン樹脂板状発
泡体の両面に、三井化学株式会社製繊維強化プロピレン
樹脂シート:プレグロンLF15/K15を不織布面が
外面となるようにして、三井化学株式会社製ホットメル
ト型接着剤:エムティーメルトG151を介して接着し
積層することによりスピーカー用の振動板を得た。
【0067】上記プレグロンLF15/K15は、直交
する二方向に連続的に配列されたガラス長繊維を容積比
率で70%含有するポリプロピレン樹脂シート(引張弾
性率が押出方向および幅方向共に19000MPa)
に、更に片面に不織布をラミネートしたものであり、坪
量が320g/m2である。
【0068】実施例2 実施例1と同様にポリスチレン樹脂板状発泡体を得た。
次いで、得られた板状発泡体の両面に、プログレンLK
15/R45をホットメルト型接着剤:エムティーメル
トG151を介して接着し積層することによりスピーカ
ー用の振動板を得た。上記プログレンLK15/R45
は、直交する二方向に連続的に配列されたガラス長繊維
を容積比率で70%含有するポリプロピレン樹脂シート
(引張弾性率が押出方向および幅方向共に19000M
Pa)に、更にみさらしクラフト紙(45g/m)を
両面にラミネートしたものであり、坪量が390g/m
2である。
【0069】実施例3 ポリスチレン樹脂100重量部に対して発泡剤としてブ
タンを2重量部、気泡調整剤としてタルクを1重量部配
合したこと、押出機先端に取り付けたサーキュラーダイ
から低圧域に押出して筒状発泡体とした後、該筒状発泡
体をロール間でクランプすることにより筒状発泡体内面
を貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にしてポリ
スチレン樹脂板状発泡体を得た。
【0070】次いで、得られたポリスチレン樹脂板状発
泡体の両面に、実施例1で使用したプログレンLF15
/K15を不織布面が外面となるようにして、ホットメ
ルト型接着剤:エムティーメルトG151を介して接着
して積層することによりスピーカー用の振動板を得た。
【0071】実施例4 ポリスチレン樹脂100重量部に対して発泡剤としてブ
タンを1重量部とメチルクロライドを6重量部、気泡調
整剤としてタルクを1重量部配合したこと、押出機先端
に取り付けたスリットダイから低圧域に押出した後、賦
形装置を通して板状としたこと以外は、実施例1と同様
にポリスチレン樹脂板状発泡体を得た。
【0072】次いで、得られた板状発泡体の両面に、実
施例1で使用したプログレンLF15/K15を不織布
面が外面となるように、ホットメルト型接着剤:エムテ
ィーメルトG151を介して接着して積層することによ
りスピーカー用の振動板を得た。 実施例5 実施例4にて得られた板状発泡体の両面にプレグロンP
K15/R100をホットメルト型接着剤:エムティー
メルトG151を介して接着し積層することによりスピ
ーカー用の振動板を得た。上記プレグロンPK15/R
100は、一方向に連続的に配列されたガラス長繊維を
含有するポリプロピレン樹脂シート(押出方向の引張弾
性率が10000MPa以上)に、更にみさらしクラフ
ト紙(100g/m)を両面にラミネートしたもので
あり、坪量が350g/m2である。
【0073】比較例1 ポリプロピレン系樹脂(モンテルSDKサンライズ社
製:PF−814)を基材樹脂とするポリプロピレン系
樹脂板状発泡体のみからなるスピーカー用の振動板を得
た。
【0074】比較例2 実施例1と同様にして製造したポリスチレン系樹脂板状
発泡体のみからなるスピーカー用の振動板を得た。
【0075】実施例1〜4及び比較例1、2にて得られ
た振動板の諸物性を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】表1に示す発泡剤残存量は、ガスクロマト
グラフィーにより、シクロペンタンを内部標準物質とし
て用いた内部標準法により測定した。測定に使用した装
置は、島津ガスクロマトグラフGC−14Bで、測定条
件は以下の通りである。
【0078】カラム温度 40℃ 注入口温度 200℃ 検出器温度 200℃ キャリアーガス 窒素ガス キャリアーガス流量 3.5ml/分 カラム SHINWA CHEMICAL INDUSTRIES, LTD. Silicone
DC550 20% カラム長さ:4.1m、カラム内径:3.
2mm、 Support:Chromosorb AW-DMCS、メッシュ 6
0〜80 検出器:FID 試料調整溶媒:トルエン 補正係数:1.13(ブタン)
【0079】表1に示す振動板の引張弾性率は、JIS
K6301(1975)のダンベル状1号形(標線間
距離40mm)の試験片を用い、JIS K7113
(1981)に準拠して測定した。但し、試験条件は、
つかみ治具間距離70mm、引張速度10mm/分で、
25℃の温度条件にて測定した。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスピーカー
用振動板は、軽量であり、引張弾性率が高く、スピーカ
ー用振動板として好適なものである。特に、基材として
ポリスチレン系樹脂発泡シートを使用した場合には、耐
水性、熱成形性も付与することができるため最適なスピ
ーカー用振動板となる。
【0081】また、本発明のスピーカー用振動板は平面
スピーカーの振動板として使用した場合、振動板全面が
効率よく複雑なさざなみ状に振動し、良好にフラットな
周波数特性を示し、音の無指向性にも優れたものとなる
等、優れた特性を発揮する。
【0082】このため、本発明の振動板を取り付けてな
るスピーカーは、天井パネル、ディスプレイ、コンピュ
ーター、CDプレイヤー、車両部品、掲示板、黒板、パ
ッケージ、グリーティングカード、電子楽器等に組み込
む平面スピーカーとしても好適なものである。
【0083】また、本発明のパネル式マイクロホン振動
板は、本発明のスピーカー用振動板と同様に優れた音響
性能を発揮するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 真人 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 Fターム(参考) 5D016 AA01 CA03 CA05 EA08 EA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂発泡体、板紙またはダンボ
    ール紙から選択される厚みが0.5〜50mm、単位面
    積あたりの重さが50〜2000g/mの基材と、一
    方向または直交する二方向に連続的に配列された強化繊
    維を含む繊維強化熱可塑性樹脂シートとが積層されてい
    ることを特徴とするスピーカー用振動板。
  2. 【請求項2】 繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれる
    強化繊維がガラス繊維であることを特徴とする請求項1
    記載のスピーカー用振動板。
  3. 【請求項3】 繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれる
    強化繊維の容積比率が40〜80%であり、該強化繊維
    が直交する二方向に連続的に配列されていることを特徴
    とする請求項1又は2記載のスピーカー用振動板。
  4. 【請求項4】 繊維強化熱可塑性樹脂シートの25℃に
    おける引張弾性率が押出方向と幅方向の少なくとも一方
    の方向において10000MPa以上であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載のスピーカー用振
    動板。
  5. 【請求項5】 基材がポリスチレン系樹脂発泡体からな
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のス
    ピーカー用振動板。
  6. 【請求項6】 全体の厚みが0.7〜17mmであり、
    25℃における引張弾性率が800〜3000MPaで
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    スピーカー用振動板。
  7. 【請求項7】 平面スピーカー用振動板として用いられ
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のス
    ピーカー用振動板。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のスピー
    カー用振動板を取り付けてなるスピーカー。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂発泡体、板紙またはダンボ
    ール紙から選択される厚みが0.5〜15mm、単位面
    積あたりの重さが50〜2000g/mの基材と、一
    方向または直交する二方向に連続的に配列された強化繊
    維を含む繊維強化熱可塑性樹脂シートとが積層されてい
    ることを特徴とするパネル式マイクロホン用振動板。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010011436A (ja) * 2008-05-28 2010-01-14 Onkyo Corp スピーカー振動板およびこれを用いた動電型スピーカー
JP2011178956A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡シート
JP2012005940A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Mitsubishi Electric Corp 流体搬送装置
JP2013128921A (ja) * 2013-01-09 2013-07-04 Mitsubishi Electric Corp 流体搬送装置

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