JP2003173746A - カラー陰極線管とその製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管とその製造方法

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JP2003173746A
JP2003173746A JP2001371592A JP2001371592A JP2003173746A JP 2003173746 A JP2003173746 A JP 2003173746A JP 2001371592 A JP2001371592 A JP 2001371592A JP 2001371592 A JP2001371592 A JP 2001371592A JP 2003173746 A JP2003173746 A JP 2003173746A
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cathode ray
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Masanori Taniguchi
真紀 谷口
Noriharu Matsudate
法治 松舘
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Hitachi Ltd
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドウマスクの剛性を向上して曲面フラッ
ト性と曲面の自己保持特性を高め、動作中の温度上昇等
による変形を抑制すると共にパネル周辺部の肉厚の低減
化を実現する。 【解決手段】 カラー陰極線管に具備するシャドウマス
ク6の基体材料となる鋼板にフォトリソグラフィー技法
により多数の電子ビーム通過孔60を有する有孔領域を
形成し、これをプレス加工して有孔領域に所定の曲率を
付与すると共に、有孔領域の周辺を屈曲したスカート部
をもつシャドウマスク6に成形する。その後、所定のガ
ス雰囲気中での熱処理により当該シャドウマスク6の表
面から所定の深さの層内に窒素と炭素を浸透させ、急冷
却して当該シャドウマスクの層内表面近傍に金属炭化物
6Cおよび金属窒化物6Nを析出させると共に、金属炭
化物および金属窒化物のオーステナイトがマルテンサイ
ト化した部位を有せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスク型
のカラー陰極線管に係り、特にシャドウマスクの剛性を
向上してプレス加工で成形した後の曲面フラット性と曲
面の自己保持特性を高め、動作中の温度上昇等による変
形を抑制すると共にパネル周辺部の肉厚の低減化を実現
したカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の情報機器用モニター装置、カラー
受像機の表示手段に用いられるカラー陰極線管は、その
画像表示面であるパネル(フェースパネル)を平坦にし
たフラットフェース化が急速に浸透している。特に、水
平、垂直方向の少なくとも一方に有孔面を湾曲させたプ
レス成形方式のシャドウマスクを採用する場合、このフ
ラットフェースのカラー陰極線管(フラットフェース
管)のパネルは、外面が略平面に近く、内面は外面より
もかなり大きな曲率をもつものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなフラットフ
ェース管を設計する際の技術的課題の一つとしてシャド
ウマスク強度(剛性)がある。シャドウマスクはパネル
の内面の曲率に近似した曲率に成形されるが、フラット
フェース管は内外面が湾曲したラウンドフェース管に比
べてパネル内面曲率が小さいため、フラットフェース管
のシャドウマスクの曲率も小さくならざるを得ない。そ
のため、動作時の電子ビームの衝突でシャドウマスクの
温度が上昇することによるシャドウマスク有孔面の所謂
ドーミング現象による熱変形に対する強度を保持するこ
とが難しくなる。また、シャドウマスクの落下、衝撃等
に対する物理的な強度を保持することも難しい。
【0004】この種のシャドウマスクの強度を確保する
ための材料として、シャドウマスク材(シャドウマスク
基体材料、以下シャドウマスク基材とも言う)にはアル
ミキルド鋼材(AK鋼)が用いられて来たが、画像の高
精細化や画面のフラットフェース化に伴って、従来から
のニッケルを30%以上含む鉄合金であるアンバー材
や、アンバー材にコバルトを添加したコバルト添加アン
バー材(通称、U−アンバー材)が用いられている。
【0005】シャドウマスク強度向上のために用いられ
るコバルト添加アンバー材は通常のアンバー材に比べて
約20%の強度を確保でき、上記したシャドウマスクの
変形を抑制することができる。しかし、コバルト添加ア
ンバー材を用いたシャドウマスクでは、(1)コバルト
が高価であるためのコスト増、(2)コバルトの耐食性
が良好であるためのエッチング能率の低下、(3)加工
性低下、(4)磁気特性低下などのデメリットがある。
【0006】シャドウマスクの有孔領域を含む全面をフ
ラットに近づけるほど、曲率半径を大きくすることがで
きない。そのため、フラットパネルの内面曲率は外面の
曲率に比較して大きくせざるを得ない。すなわち、パネ
ルの周辺における厚みが中央部に比べて極めて肉厚とな
ってしまう。そして、パネル内面の周辺部肉厚が大きく
なることにより、当該パネル外面から見た内面反射の影
響が顕著になる。この対策として高コストの内面フィル
タを用いている。
【0007】なお、この種のフラット化シャドウマスク
に剛性を付与するための従来技術として特開平11−2
24614号公報に開示されたものがある。この公報に
開示のシャドウマスクは、シャドウマスク基体に浸炭窒
化処理を施して表面には主として窒素化合物を、内部に
炭素化合物を生成させ、その後プレス加工を施して所定
のシャドウマスク形状に成形するものである。
【0008】しかし、上記公報に記載の技術では、浸炭
窒化処理されたシャドウマスク基体は脆くなってしま
い、その後にプレス加工を施す時に応力が集中した部分
に断裂が生じる可能性が大きい。
【0009】本発明の目的は、シャドウマスクの剛性を
向上して曲面フラット性と曲面の自己保持特性を高め、
動作中の温度上昇等による変形を抑制すると共にパネル
周辺部の肉厚の低減化を実現したフラットフェース型の
カラー陰極線管を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の代表的な要点は、カラー陰極線管に具備する
シャドウマスクの基体材料となる鋼板にフォトリソグラ
フィー技法により多数の電子ビーム通過孔を有する有孔
領域を形成し、これをプレス加工して有孔領域に所定の
曲率を付与すると共に、有孔領域の周辺を屈曲したスカ
ート部をもつシャドウマスクに成形する。
【0011】その後、所定のガス雰囲気中での熱処理に
より当該シャドウマスクの表面から所定の深さの層内に
窒素と炭素を浸透させ、急冷却して当該シャドウマスク
の層内表面近傍に金属炭化物および金属窒化物を析出さ
せると共に、金属炭化物および金属窒化物のオーステナ
イトがマルテンサイト化した部位を有せしめる点にあ
る。本発明の構成のうち、代表的な特徴点は下記のよう
に記述される。
【0012】まず、カラー陰極線管については、 (1)、内面に複数色の蛍光体を塗布したパネルと、電
子銃を収納したネックと、前記パネルとネックとを連接
するファンネルとからなる真空外囲器を有し、前記パネ
ルの内面に塗布した蛍光体に近接して設置した多数の色
選択用開孔を持つシャドウマスクを備え、前記シャドウ
マスクを構成する基体材料が鋼板であり、前記鋼板の層
内表面近傍に金属炭化物および金属窒化物の析出層を有
することを特徴とする。
【0013】(2)、(1)における前記金属炭化物お
よび金属窒化物の析出層にマルテンサイト部位を含むこ
とを特徴とする。
【0014】(3)、(1)または(2)における前記
金属窒化物の析出量が前記金属炭化物の析出量よりも大
であることを特徴とする。
【0015】(4)、(1)〜(3)の何れかにおける
前記金属窒化物の析出層の前記鋼板の層内表面下深さが
前記金属炭化物の析出層よりも深いことを特徴とする。
【0016】(5)、(1)〜(4)の何れかにおける
前記金属窒化物と前記金属炭化物の析出層が、前記鋼板
の層内表面下5μm以上に有することを特徴とする。
【0017】(6)、(1)〜(4)の何れかにおける
前記金属窒化物と前記金属炭化物の析出層が、前記鋼板
の層内表面下10μm以上に有することを特徴とする。
【0018】以上の各構成としたことにより、シャドウ
マスクの剛性が向上し、曲面フラット性と曲面の自己保
持特性を高めることができ、カラー陰極線管の動作中の
温度上昇等による変形が抑制されると共に、パネル周辺
部の肉厚を低減化して原則として内部フィルタを要しな
いフラットフェース型のカラー陰極線管を提供すること
が可能となる。
【0019】そして、カラー陰極線管の製造方法につい
ては、 (7)、前記シャドウマスク構体を構成するシャドウマ
スク基体材料となる鋼板にフォトリソグラフィー技法に
より多数の電子ビーム通過孔を有する有孔領域を形成す
る・・・・シャドウマスク原板作製工程、作製したシャ
ドウマスク原板をプレス加工して有孔領域に所定の曲率
を付与すると共に、有孔領域の周辺を屈曲したスカート
部をもつシャドウマスクに成形する・・・・シャドウマ
スク成形工程、成形したシャドウマスクを、窒化水素と
炭化水素および空気との混合気体雰囲気中に所定の温度
で所定時間放置して当該シャドウマスクの表面から所定
の深さの層内に窒素と炭素を浸透させる・・・・熱処理
工程、熱処理したシャドウマスクを急冷却しして当該シ
ャドウマスクの層内表面近傍に金属炭化物および金属窒
化物を析出させると共に、金属炭化物および金属窒化物
のオーステナイトがマルテンサイト化した部位を有せし
める・・・・析出工程、析出工程を経たシャドウマスク
をマスクフレームに溶接してシャドウマスク構体とする
・・・・シャドウマスク構体組み立て工程、とを含むこ
とを特徴とする。
【0020】(8)、(6)において、前記熱処理工程
における前記所定の温度が約730°C〜900°C、
好ましくは800°Cであり、前記所定の時間が約20
分〜60分、好ましくは30分であることを特徴とす
る。
【0021】(9)、(6)または(7)において、前
記混合気体が、窒化水素:プロパン:空気=1:1:
7.14であることを特徴とする。
【0022】以上の各製造工程を採用することにより、
シャドウマスクの剛性を向上することができ、曲面フラ
ット性と曲面の自己保持特性を高め、動作中の温度上昇
等による変形を抑制すると共にパネル周辺部の肉厚の低
減化が実現される。
【0023】なお、本発明は上記の各構成および後述す
る実施例で説明する構造、方法に限定されるものではな
く、本発明の技術思想を逸脱することなく種々の変形が
可能であることは言うまでもない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本
発明のカラー陰極線管の1実施例を説明するためのシャ
ドウマスク構体を構成するシャドウマスクの要部を断面
で示す模式図である。また、図2は本実施例のシャドウ
マスク構体の斜視図である。シャドウマスク6は図2に
示したように、その主要部である有孔領域ARが後述す
るフェースパネルの内面曲率に対応した曲面に成形され
ており、略管軸方向に屈曲された周辺部(スカート部)
61をマスクフレーム7に溶接固定してシャドウマスク
構体を構成している。なお、マスクフレーム7にはフェ
ースパネルのスカート部内壁に植立したスタッドピンに
取付けるための懸架スプリング8が取付けられている
(この構成については、図9で後述する)。
【0025】本実施例のシャドウマスク6を構成するシ
ャドウマスク基材はアルミキルド鋼材で構成され、図1
のZ軸(管軸:矢印Z)方向で示した側の一方の面(表
面)6Aを蛍光面側とし、他方の面(裏面)6Bを電子
銃側として多数の電子ビーム通過孔60が形成されてい
る。図1のシャドウマスク6はホトレジストの塗布、マ
スク露光、エッチング処理の一連の加工(フォトリソグ
ラフィー技法)により多数の電子ビーム通過孔60を形
成後、プレス加工で有孔領域ARに所定の曲率を付与す
ると共に、有孔領域ARの周辺を屈曲して図2に示した
スカート部61を形成してある。
【0026】このシャドウマスク6はシャドウマスク基
材の層内表面近傍に金属炭化物6Cおよび金属窒化物6
Nの析出層を有する。図1中、白丸は金属炭化物6C、
黒丸は金属窒化物6Nを模式的に示す。これらの金属炭
化物6Cおよび金属窒化物6Nは上記したプレス加工後
に析出形成される。シャドウマスク基材の表面から層内
への金属炭化物6Cおよび金属窒化物6Nの浸透深さは
異なり、金属窒化物6Nは金属炭化物6Cよりも深層ま
で浸透している。これは、電子ビーム通過孔60の内壁
においても同様である。
【0027】なお、図1に示した実施例は、電子ビーム
通過孔60の形状を略円形のドット状としたものであ
る。しかし、本発明はこれに限定されず、上記電子ビー
ム通過孔の形状を一方向(一般には垂直偏向方向)に長
軸をもつ略長方形のスロット状、または一方向(一般に
は垂直偏向方向)に連続したスリット状(すだれ状)と
したものでも同様に実施できる。
【0028】図3は本発明のカラー陰極線管の製造方法
の1実施例を説明するための概略工程図である。先ず、
前記したように、厚さ0.15mmに圧延したアルミキ
ルド鋼材のシャドウマスク基材にホトレジスト塗布、露
光、エッチングの一連のプロセスからなるフォトリソグ
ラフィー技法により多数の電子ビーム通過孔を有する有
孔領域を形成する(工程P−1)。このとき、有孔領域
とスカート部の境界部分、スカート部の壁面に、必要に
応じて後段のプレス加工で発生するスプリングバックや
熱による応力の緩和を目的とする円形あるいはスリット
状の開口も形成される。電子ビーム通過孔のピッチは、
例えば0.25mmである。
【0029】次に、電子ビーム通過孔等の必要な加工を
施したシャドウマスク基材をプレス加工して所要の形状
を有するシャドウマスクに成形する(工程P−2)。成
形後のシャドウマスクの有孔領域の曲率半径は、例え
ば、対角サイズが51cmのモニター管の場合、300
0mmである。
【0030】成形したシャドウマスクのコーナー4点を
固定した状態で、窒素(N)と炭素(C)を成分に有す
る処理ガス中で730°Cから900°Cの雰囲気に2
0分〜1時間放置する。ここでは、上記の処理ガスとし
て、NH2 :プロパン:空気=1:1:7.4のガスを
用い、800°Cの雰囲気の加熱炉に30分間放置して
浸炭・窒化処理を施す(工程P−3)。この工程を経る
ことで、浸炭と窒化が同時に行われる。この浸炭と窒化
は同時に行われ、シャドウマスク基材の表裏両面(電子
ビーム通過孔の内壁も含む)から5μm以上、好ましく
は10μm以上の深さに金属炭化物と金属窒化物が析出
する。
【0031】その後、シャドウマスクを加熱炉から取り
出し、空冷により常温まで急冷却して焼き入れを行う
(工程P−4)。この冷却工程において、シャドウマス
ク基材の表面層近傍に残留しているオーステナイト(靱
性が大)がマルテンサイト(高硬度かつ脆性が大)化さ
れ、シャドウマスクは全体として高剛性化される。した
がって、内部層を高靱性を保った状態で浸炭と窒化を有
するシャドウマスクの表面近傍が高硬度化されることに
なる。
【0032】こうして形成したシャドウマスクのスカー
ト部を懸架スプリングを溶接したマスクフレームに溶接
する(工程P−5)。これを例えば400°Cで1時間
のスタビライズ工程でシャドウマスク内部及び溶接部位
の残留応力を低減し、シャドウマスク構体を完成する。
なお、図2では懸架スプリングをマスクフレームの辺壁
に取り付けたものとして示したが、特に大サイズのカラ
ー陰極線管用のシャドウマスク構体では、懸架スプリン
グをマスクフレームのコーナー部に取り付ける場合が多
い。
【0033】図4は図3で説明した浸炭・窒化処理によ
り浸透したシャドウマスク表面から深さ方向への炭素濃
度と窒素濃度の説明図である。図4の横軸はシャドウマ
スク表面からの深さ(μm)、縦軸は炭素と窒素の濃度
(wt%)である。図2において、炭素(C)はシャド
ウマスク表面から約35μmの深さに浸透しており、窒
素(N)はシャドウマスク表面から約50μmの深さに
浸透しているのが示されている。つまり、図1に模式的
に示したように、金属炭化物は浅く、金属窒化物は金属
炭化物よりも深く浸透している。
【0034】図5は本発明の実施例による浸炭・窒化処
理後を施したシャドウマスクと浸炭・窒化処理後を施さ
ないAK鋼の諸特性を比較した説明図である。両者の比
較において、硬度、透磁率、熱膨張率、熱放射率につい
て、AK鋼の特性を100としたとき、本発明によるシ
ャドウマスクの硬度は25%向上し、熱膨張率は約20
%程度低減していることが分かる。
【0035】したがって、本実施例によれば、シャドウ
マスクの剛性を向上することができ、その曲率を小さく
してマスクの曲面を成形することが容易になる。そし
て、フラットに近づけたフェースパネルの内面に相当し
た小さな曲率のシャドウマスクを成形することが可能と
なるため、熱変形を低減できる。その結果、カラー陰極
線管のパネルの内面の曲率半径を大きくでき、パネルの
周辺部肉厚を低減して計量化するとともにパネル内面反
射を抑制 したシャドウマスクを備えたカラー陰極線管
を実現できる。
【0036】また、上記した実施例ではシャドウマスク
基材にAK鋼を用いたが、アンバー鋼などの他の鋼材を
用いた場合も同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0037】以上説明した実施例のシャドウマスク構体
を用いた場合には、そのシャドウマスクの曲率を小さく
して(曲率半径を大きくして)シャドウマスクの曲面
(主として有孔領域)を成形することが容易になり、フ
ラットに近づけたフェースパネルの内面に相当した小さ
な曲率のシャドウマスクを成形することが可能となる。
【0038】図6は従来のアンバー材で構成したシャド
ウマスクを内面の曲率が大きいフラットパネルに組み合
わせたカラー陰極線管で実際に観察されるイメージの模
式的説明図であり、同図(a)はアンバー材で成形した
シャドウマスク、同(b)は内面の曲率が大きいフラッ
トパネル、同(c)は当該シャドウマスクを当該フェー
スパネルに組み合わせた場合の当該パネル上で実際に観
察されるイメージの模式的説明図である。
【0039】図6(a)は水平(長軸沿い)方向の平均
曲率半径Rxが1600mm、垂直(短軸沿い)方向の
平均曲率半径Ryが1300mmにプレス成形したシャ
ドウマスクの有孔領域、図6(b)は外面が略フラット
で内面に大きな曲率をもつフェースパネルの有効画面領
域で、コーナー部の管軸方向の厚みTrが中心部の管軸
方向の厚みTcより相当大(Tr>>Tc)である。こ
の場合、パネル有効画面コーナー(対角方向端)と中心
における肉厚差Tr−Tcを対角方向ウェッジ量(コー
ナーウェッジ量)Wrとすると、この対角方向ウェッジ
量Wrとパネル中心肉厚Tcとの比Wr/Tcが1.2
以上である。
【0040】このプレス成形によるシャドウマスクで
は、図6(c)に示したようにパネルの中央から周辺に
移動するに従って画面が凹むように見える。そして、見
え方の方向としては画面中央が凸となり、フラット感の
少ない画像が観察される。
【0041】図7は円筒面状に成形したシャドウマスク
を水平方向にのみ曲率を与えたフラットパネルに組み合
わせた場合の当該フェースパネル上で実際に観察される
イメージの模式的説明図である。
【0042】すなわち、図7(a)は円筒面状に成形し
たシャドウマスク、図7(b)は内面で水平方向にのみ
曲率を与えたフラットフェースパネル、図7(c)は当
該シャドウマスクを当該フェースパネルに組み合わせた
場合の当該フェースパネル上で実際に観察されるイメー
ジの模式的説明図である。
【0043】図7(a)は水平(長軸沿い)方向の平均
曲率半径Rxが2000mm、垂直(短軸沿い)方向の
曲率半径Ryが無限大(∞)としたシャドウマスク(所
謂、すだれ状の色選択電極)の有孔領域、図7(b)は
外面が略フラットで内面の水平方向にのみ曲率をもつフ
ェースパネルの有効画面領域で、コーナー部の管軸方向
の厚みTrが中心部の管軸方向の厚みTcより相当大
(Tr>>Tc)である。この場合、前記対角方向ウェ
ッジ量Wrとパネル中心肉厚との比Wr/Tcが1.0
以上である。
【0044】この円筒面状に成形したシャドウマスク
は、図7(a)に示したように垂直方向にテンションを
かけた所謂テンションマスクであり、テンション方向に
は曲率を持たせることができない。そのため、フェース
パネルの内面もシャドウマスクのテンション方向に対し
ては曲率半径はほぼ無限大、いわば垂直方向がほぼ直線
である。このため、フェースパネルを構成するガラス材
の屈折により、同図(c)に示したように垂直方向にお
いてフェースパネルの中央部が凹状に湾曲して観察され
る。
【0045】図8は本発明の一実施例のシャドウマスク
を内面の曲率が小さいフラットパネルに組み合わせた場
合の当該パネル上で実際に観察されるイメージの模式的
説明図である。図8(a)は本実施例のシャドウマス
ク、同図(b)は内面の曲率が小さいフラットパネル、
同図(c)は当該シャドウマスクを当該パネルに組み合
わせた場合の当該パネル上で実際に観察されるイメージ
の模式的説明図である。
【0046】図8(a)は水平(長軸沿い)方向の平均
曲率半径Rxが5000mm、垂直(短軸沿い)方向の
平均曲率半径Ryが4000mmにプレス成形したシャ
ドウマスクの有孔領域、同(b)は外面が略フラットで
内面の曲率が図6(b)よりも小さいフェースパネルの
有効画面領域で、コーナー部の管軸方向の厚みTrは中
心部の管軸方向の厚みTcより若干大(Tr>Tc)で
ある。
【0047】本実施例では、光学的にフラットに見える
ための条件を備えた陰極線管の設計が可能となる。すな
わち、本実施例のシャドウマスクは、所定の曲面にプレ
ス成形後に表裏両面の表面近傍の層内に浸炭・窒化処理
を施すことで、物理的な強度(剛性)が大きく、層内中
心部分に靱性を有し、シャドウマスク自体が大きい形状
自己保持性を持つため、大きな耐衝撃性と耐熱変形性を
有するシャドウマスク構体を構成できる。
【0048】したがって、図8(b)に示したパネルの
コーナー部の厚みTrと中心部の厚みTcの差(コーナ
ーウェッジ量Wr)を小さくすることができ、コーナー
部の厚みTrの光学的な距離LrTrと中心部の厚みT
cの光学的な距離LcTcが略等しくなる。そして、観
察される画像のイメージも同図(c)に示したように略
フラットとすることができる。この場合、前記コーナー
ウェッジ量Wrとパネル中心肉厚Tcとの比Wr/Tc
を0.8以下としている。
【0049】また、フェースパネルの周辺部の厚みを減
少することができることから、画像の高輝度化が容易と
なり、画面全体における輝度均一性が向上する。さら
に、上記図7(a)のテンションマスクに、本実施例の
シャドウマスク材を適用した場合は、水平方向の曲率半
径を大きくして曲面を成形できるため、フェースパネル
の内面の水平方向の曲率半径も大きくとることができ
る。そして、上記図8(b)と同様に、フェースパネル
周辺部の厚みを低減し、表示画面の輝度特性を向上する
ことが可能となる。
【0050】また、前記図7(a)のテンションマスク
は、その色選択用開孔が一方に連続したすだれ状である
ため、当該すだれ状の色選択用開孔を繋いでいるすだれ
状のグリッドが衝撃等により振動することがある。そこ
で、この振動を防止するために、テンションマスク曲面
の外側に長軸(X軸)に沿って細いワイヤーが装着され
ている。しかし、上記テンションマスクに本実施例によ
る複合傾斜合金材を適用すると、材料強度が従来のアン
バー材に比べて相当強いので、わざわざ上記振動防止用
のワイヤーを装着しなくても良い。
【0051】以上のように、本発明によるシャドウマス
クであるプレスマスクをフラットに近づけることが可能
となるため、陰極線管のパネルに対してもその内面をフ
ラットに近づけて好適に設計を行うことができる。そし
て、図6(b)のパネルの中央部と周辺部の肉厚差によ
るパネル内面からの反射光を、内面フィルタ膜等の反射
防止手段を必要とせずに軽減できる。また、パネル内面
をフラットに近づけることによりパネルの周辺部も薄く
することができるので、パネルの軽量化、カラー陰極線
管の低コスト化を達成できる。
【0052】また、一方向(一般には垂直方向)にテン
ションをかけた所謂テンションマスクを用いたカラー陰
極線管に対しても、適用するパネルの上記一方向と直交
する方向(一般には水平方向)の内面の曲率半径を大き
くできるため、パネル周辺部の肉厚を薄くでき、パネル
内面からの反射光抑制、パネルの軽量化、カラー陰極線
管のコスト低減が可能となる。
【0053】また、上記図8(a)の本実施例のプレス
マスクの短軸(Y軸)沿いの平均曲率半径Ryを100
00mm以上とすると、前記テンションマスクに代えて
本実施例のプレスマスクを上記図8(b)に示した内面
が円筒面状のタイプで長軸(X軸)方向の内面曲率半径
を大きくしたフェースパネルに用いることができる。
【0054】さらに、本実施例のシャドウマスク基材は
前記実施例で説明した表裏両面の表面近傍層内に浸炭・
窒化を施した鋼材であり、それ自体が形状自己保持機能
を有し、シャドウマスク曲面の部分的なドーミング、例
えばウインドウパターン表示による局部的ドーミングに
対しても耐変形性を有する設計が可能となり、従来では
ドーミング補正し切れない高電流領域での動作も可能な
高輝度、高精細度のカラー陰極線管を提供することがで
きる。
【0055】図9は本発明のカラー陰極線管全体構成の
一例を説明する模式断面図である。このカラー陰極線管
は、内面に複数色の蛍光体を塗布したパネル(フェース
パネル)1と、電子銃11を収納したネック2と、パネ
ル1とネック2とを連接する略漏斗状のファンネル3と
からなる真空外囲器を有する。
【0056】パネル1の内面には3色の蛍光体4が塗布
され、この蛍光体4に近接して多数の色選択用開孔を持
つシャドウマスク6が設置されている。符号5はシャド
ウマスク構体であり、このシャドウマスク構体5を構成
するシャドウマスク6は前記した複合傾斜合金板をエッ
チング処理した多数の電子ビーム通過孔を有し、マスク
フレーム7に溶接して固定されている。
【0057】このシャドウマスク構体5を構成するシャ
ドウマスク6は水平及び垂直方向に大きな曲率半径で湾
曲している(すなわち、フラットに極めて近い)。シャ
ドウマスク6の略長方形状の有孔領域の短軸(Y軸:図
の矢印Y方向)に直交し当該有孔領域の中央Omを通る
軸をZ軸(管軸)、シャドウマスク6の有孔領域におけ
る任意の点(x,y)での当該有孔領域の中央Omから
のZ軸方向の落ち込み量をZvとすると、シャドウマス
ク6の曲面形状は一般的に次の式で定義される。
【0058】Zv=A1x2 +A2x4 +A3y2 +A
4y4 +A5x2 2+A6x2 4 +A7x4 2
A8x4 4 (A1乃至A8は係数) そして、この式の係数A1乃至A8を決定することによ
って所望の曲面形状が得られる。なお、上記曲面形状は
シャドウマスク6を例にとって定義したが、パネル1の
有効面積領域についても同様に定義できる。
【0059】上記定義式による曲面は非球面形状である
場合が多く、曲面の任意の位置によってその曲率半径が
異なる。そこで、シャドウマスクの曲率(曲率半径)を
上記図9(a)で述べた平均曲率半径として次のように
定義できる。
【0060】Ry=(Zv2 +V2 )/2Zv 但し、Ryは有孔領域の短軸(Y軸)沿いの平均曲率半
径(mm)、Vは有孔領域の中央OmからY軸沿い端部
までのZ軸と直交する方向の距離(mm)、Zvは有孔
領域の中央OmとY軸沿い端部間のZ軸方向の落ち込み
量(mm)を示す。
【0061】なお、上記平均曲率半径はシャドウマスク
有孔領域の短軸(Y軸)沿いを例にとって定義したが、
長軸(X軸)沿いまたは対角線沿いについても同様に定
義できる。また、パネル1の有効面積領域についても同
様に定義できる。
【0062】このマスクフレーム7はその電子銃側には
磁気シールド10が固定され、懸架スプリング8を介し
てパネル1のスカート部の内壁に植立したスタッドピン
9に懸架保持されている。ファンネルのネック側には偏
向ヨーク13が外装してあり、電子銃11から出射した
3本の電子ビームBを水平方向と垂直方向(図の矢印Y
方向)に偏向し、蛍光面4上に画像を形成する。符号1
2はピュリティ補正やコンバーゼンス補正等の磁気補正
装置、14は爆縮バンドである。
【0063】このように構成したカラー陰極線管によ
り、耐衝撃性が向上すると共に、シャドウマスク曲面の
ドーミングによる色ずれを抑制した高輝度、高精細度の
カラー画像表示を得ることができる。
【0064】図10は本発明のカラー陰極線管全体構成
の他の例を説明する模式断面図であり、図9と同一符号
は同一機能部分に対応する。このカラー陰極線管は、内
面に複数色の蛍光体を塗布したパネル1と、電子銃11
を収納したネック2と、パネル1とネック2とを連接す
る略漏斗状のファンネル3とからなる真空外囲器を有す
るが、パネル1の内面は水平方向に大きな曲率半径を有
し、垂直方向(図の矢印Y方向)の曲率半径は無限大で
ある。
【0065】このカラー陰極線管に設置するシャドウマ
スク構体5を構成する色選択電極であるシャドウマスク
6は、1方向(一般に、水平方向)に大きな曲率半径を
有し、上記一方向に直交する他の方向(一般に、垂直方
向、図中のY方向)は水平方向よりかなり大きな曲率半
径もしくは無限大となっている。
【0066】そして、このシャドウマスク6はマスクフ
レーム7にテンションをかけて固定してある。しかし、
テンションをかけないで自己形状保持の状態でマスクフ
レームに固定してもよい。テンションをかけないで自己
形状保持の状態でマスクフレームに固定した場合でも、
当該シャドウマスクの形状自己保持機能によってドーミ
ングが補正され、色ずれ等を軽減する。このように構成
したカラー陰極線管により、耐衝撃性を有し、ドーミン
グによる色ずれを抑制した高輝度、高精細度のカラー画
像表示を得ることができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の代表的な
構成によれば、基体材料となる鋼板にフォトリソグラフ
ィー技法により多数の電子ビーム通過孔を有する有孔領
域を形成し、プレス加工して有孔領域に所定の曲率を付
与した後、表裏両表面から所定の深さの層内表面近傍に
金属炭化物および金属窒化物を析出させると共に、金属
炭化物および金属窒化物のオーステナイトがマルテンサ
イト化した部位を有せしめたことにより、耐衝撃性を有
し、ドーミングによる色ずれを抑制した高輝度、高精細
度のカラー画像表示を得ることができる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー陰極線管の1実施例を説明する
ためのシャドウマスク構体を構成するシャドウマスクの
要部を断面で示す模式図である。
【図2】本発明のカラー陰極線管の1実施例のシャドウ
マスク構体の斜視図である。
【図3】本発明のカラー陰極線管の製造方法の1実施例
を説明するための概略工程図である。
【図4】図3で説明した浸炭・窒化処理により浸透した
シャドウマスク表面から深さ方向への炭素濃度と窒素濃
度の説明図である。
【図5】本発明の実施例による浸炭・窒化処理後を施し
たシャドウマスクと浸炭・窒化処理後を施さないAK鋼
の諸特性を比較した説明図である。
【図6】従来のアンバー材で構成したシャドウマスクを
内面の曲率が大きいフラットパネルに組み合わせたカラ
ー陰極線管で実際に観察されるイメージの模式的説明図
である。
【図7】円筒面状に成形したシャドウマスクを水平方向
にのみ曲率を与えたフラットパネルに組み合わせた場合
の当該フェースパネル上で実際に観察されるイメージの
模式的説明図である。
【図8】本発明の一実施例のシャドウマスクを内面の曲
率が小さいフラットパネルに組み合わせた場合の当該パ
ネル上で実際に観察されるイメージの模式的説明図であ
る。
【図9】本発明のカラー陰極線管全体構成の一例を説明
する模式断面図である。
【図10】本発明のカラー陰極線管全体構成の他の例を
説明する模式断面図である。
【符号の説明】
1 フェースパネル 2 ネック 3 ファンネル 4 蛍光体 5 シャドウマスク構体 6 シャドウマスク 6A 一方の面(表面) 6B 他方の面(裏面) 61 スカート部 7 マスクフレーム 8 懸架スプリング 9 スタッドピン 10 磁気シールド 11 電子銃 12 磁気補正装置 13 偏向ヨーク 14 爆縮バンド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K028 AA03 AB01 AC08 5C027 HH16 HH23 HH25 HH30 5C031 EE06 EH04 EH06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に複数色の蛍光体を塗布したパネル
    と、電子銃を収納したネックと、前記パネルとネックと
    を連接するファンネルとからなる真空外囲器を有し、前
    記パネルの内面に塗布した蛍光体に近接して設置した多
    数の色選択用開孔を持つシャドウマスクを備え、 前記シャドウマスクを構成する基体材料が鋼板であり、
    前記鋼板の層内表面近傍に金属炭化物および金属窒化物
    の析出層を有することを特徴とするカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】前記金属炭化物および金属窒化物の析出層
    にマルテンサイト部位を含むことを特徴とする請求項1
    に記載のカラー陰極線管。
  3. 【請求項3】前記金属窒化物の析出量が前記金属炭化物
    の析出量よりも大であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のカラー陰極線管。
  4. 【請求項4】前記金属窒化物の析出層の前記鋼板の層内
    表面下深さが前記金属炭化物の析出層よりも深いことを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のカラー陰極線
    管。
  5. 【請求項5】前記金属窒化物と前記金属炭化物の析出層
    が、前記鋼板の層内表面下5μm以上に有することを特
    徴とする請求項1〜4の何れかに記載のカラー陰極線
    管。
  6. 【請求項6】前記金属窒化物と前記金属炭化物の析出層
    が、前記鋼板の層内表面下10μm以上に有することを
    特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のカラー陰極線
    管。
  7. 【請求項7】内面に複数色の蛍光体を塗布したパネル
    と、電子銃を収納したネックと、前記パネルとネックと
    を連接するファンネルとからなる真空外囲器を有し、前
    記パネルの内面に塗布した蛍光体に近接して設置した多
    数の色選択用開孔を持つシャドウマスク構体を備えたカ
    ラー陰極線管の製造方法であって、 前記シャドウマスク構体が、 当該シャドウマスク構体を構成するシャドウマスク基体
    材料となる鋼板にフォトリソグラフィー技法により多数
    の電子ビーム通過孔を有する有孔領域を形成するシャド
    ウマスク原板作製工程と、 作製したシャドウマスク原板をプレス加工して有孔領域
    に所定の曲率を付与すると共に、有孔領域の周辺を屈曲
    したスカート部をもつシャドウマスクに成形するシャド
    ウマスク成形工程と、 成形したシャドウマスクを、窒化水素と炭化水素および
    空気との混合気体雰囲気中に所定の温度で所定時間放置
    して当該シャドウマスクの表面から所定の深さの層内に
    窒素と炭素を浸透させる熱処理工程と、 熱処理したシャドウマスクを急冷却しして当該シャドウ
    マスクの層内表面近傍に金属炭化物および金属窒化物を
    析出させると共に、金属炭化物および金属窒化物のオー
    ステナイトがマルテンサイト化した部位を有せしめる析
    出工程と、 析出工程を経たシャドウマスクをマスクフレームに溶接
    してシャドウマスク構体とするシャドウマスク構体組み
    立て工程と、を含むことを特徴とするカラー陰極線管の
    製造方法。
  8. 【請求項8】前記熱処理工程における前記所定の温度が
    約730°C〜900°C、好ましくは800°Cであ
    り、前記所定の時間が約20分〜60分、好ましくは3
    0分であることを特徴とする請求項6に記載のカラー陰
    極線管の製造方法。
  9. 【請求項9】前記混合気体が、窒化水素:プロパン:空
    気=1:1:7.14であることを特徴とする請求項6
    または7に記載のカラー陰極線管の製造方法。
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