JP2003172952A - ゲーム機用表示板 - Google Patents

ゲーム機用表示板

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JP2003172952A
JP2003172952A JP2001373839A JP2001373839A JP2003172952A JP 2003172952 A JP2003172952 A JP 2003172952A JP 2001373839 A JP2001373839 A JP 2001373839A JP 2001373839 A JP2001373839 A JP 2001373839A JP 2003172952 A JP2003172952 A JP 2003172952A
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display
particles
electrode
game machine
display board
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Application number
JP2001373839A
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English (en)
Inventor
Manabu Yakushiji
薬師寺  学
Mitsuharu Takagi
光治 高木
Kazuya Murata
和也 村田
Norio Nihei
則夫 二瓶
Yoshitomo Masuda
善友 増田
So Kitano
北野  創
Takahiro Kawagoe
隆博 川越
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答性にすぐれ、構造が簡単で、コストが低
く、消費電力が少なく、しかも、視認性や視野角にすぐ
れた乾式のゲーム機用表示板を提供する。 【解決手段】 透明基板3と、対向基板4との間に、色
および帯電極性の異なる二種類のドライ粒子6,7を封
入するとともに、それらの粒子に静電界を与える、極性
の異なる二種類の電極8,9を対向基板側に配設してな
る表示素子1の複数を整列させて配置し、それぞれの表
示素子1のそれぞれの電極8,9に、所要の極性を付与
可能としてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この本発明は、クーロン力を
利用したドライ粒子の飛翔移動に基づいて、文字、記号
または図形等を繰り返し表示し、そして消去できる、パ
チンコ、スロットルマシーン等を含むゲーム機に用いる
表示板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコ、スロットルマシーン等を含む
ゲーム機には、種々の文字、記号あるいは図形などを用
いて、これらを用いてゲームを行う人に、進行中のゲー
ムのシーンや状況を表示するためのディスプレーあるい
は表示部が設けられており、最近では、多くの種類の複
雑な情報を、コンパクトに表示するため、これらの情報
を分かりやすく自由にレイアウトできる一枚の表示板に
液晶素子を配置したものが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶表示素
子は、たとえば、上下二枚の透明基板の間に、液晶層を
挟んだ二枚の透明電極を配設するとともに、それぞれの
透明基板の外側に偏光膜を設け、また、液晶層と接する
二枚の配向膜を配設することにより構成されることか
ら、その液晶表示素子には、構造が複雑であるとともに
製造が困難であってコストが高い他、反射型および透過
型のいずれにあっても、光が多くの部材に通過すること
から輝度が低く、視認性に劣るとともに視野角が狭く、
さらに、液晶分子の移動速度によって特定される応答性
が低いという問題があり、また、表示の維持のために常
時の電界印加が必要になって消費電力が大きいという問
題もあった。
【0004】そこでこの発明は、ドライ粒子それ自体に
静電界を直接的に付与することで、それらの粒子をクー
ロン力によって迅速に飛躍移動させることができる新規
な表示素子を用いることにより、構造が簡単であるとと
もに、製造が容易でコストが低く、また、環境温度に影
響を受けにくく、広い視野角を含む、すぐれた視認性を
発揮することができ、高い応答性の動画表示が可能なゲ
ーム機用表示板を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係るゲーム機
用表示板は、ゲーム機の表示部に配設されるものであっ
て、透明基板と、それに向き合って平行に位置する対向
基板との間に、色および帯電極性の異なる二種類のドラ
イ粒子を封入するとともに、それらの粒子に静電界を与
える、極性の異なる二種類の電極を配設してなる表示素
子の複数を、文字、記号もしくは図形等の所要の表示形
態に応じて整列させて配置して、それぞれの表示素子の
それぞれの電極に、所要の極性を付与可能としたもので
ある。いわゆる反射型としたここでの各表示素子は、た
とえば、時刻や時間、あるいは製品の作動状態を表示す
るための文字の一部、図形や図形の全部もしくは一部等
を形成する。ここでいうゲーム機とは、パチンコやスロ
ットルマシーンなどの商業用ゲーム機や、携帯して持ち
運べる家庭用ゲーム機を含む、電気で作動もしくは制御
される機器をいうものとする。
【0006】このようなゲーム機において、表示素子の
二種類の電極は、対向基板側に配設することができる
他、透明基板側と対向基板側とのそれぞれに離隔させて
配設するとともに、透明基板側の電極を透明電極とする
こともできる。ここで好ましくは、ドライ粒子の色を白
色および黒色とする。
【0007】またこの発明に係る他のゲーム機用表示板
は、相互に対向する平行な二枚の透明基板間に、帯電極
性の異なる、好ましくはともに黒色の二種類のドライ粒
子を封入するとともに、それらの粒子に静電界を与える
二対の電極、およびカラーフィルターを配設し、たとえ
ば、そのカラーフィルターから離隔して位置する一方の
透明基板の外側にバックライトを配設してなる表示素子
の複数を、文字、記号もしくは図形等の所要の表示形態
に応じて整列させて配置して、それぞれの表示素子のそ
れぞれの電極に、所要の極性を付与可能としたものであ
る。いわゆる透過型としたここにおける各表示素子もま
た先の場合と同様の部分を形成する。
【0008】これらのそれぞれのゲーム機用表示板にお
いて、ドライ粒子の平均粒径は0.1〜50μmとする
ことが好ましく、また、ドライ粒子の帯電量は、絶対値
で10〜100μC/gとすることが好ましい。
【0009】そしてまた、ドライ粒子は、その表面と1
mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に8kVの
電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させ
た場合に、0.3秒後の表面電位の最大値が300Vよ
り大きい粒子とすることが好ましい。
【0010】ところで、後者の装置にあっては、二対の
電極中、一対を基板の中央部に配置した透明電極対と
し、他の一対を、基板の周辺部および側壁の少なくとも
一方に配置した電極対とすることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基づいて説明する。図1は、この発明
の実施の形態を示す断面斜視図であり、ここに示すゲー
ム機用表示板は、反射型の複数の表示素子1を、それら
のそれぞれの隔壁2を介して相互に密着させて、前後左
右にマトリクス状に整列させて配置したものである。
【0012】この表示板では、モノクロ表示の場合は、
一つの表示素子1が一つの画素となる。白黒以外の任意
の色表示をする場合は、後に述べるドライ粒子の色の組
み合わせを適宜行えばよい。また、フルカラー表示の場
合は、三種類の表示素子、すなわち、R(赤色)、G
(緑色)およびB(青色)の着色粒子を持ちかつ各々黒
色の粒子を持つ表示素子を1組とし、それらを複数組配
置して表示板とするのが好ましい。
【0013】なお、ここでは相互に接触して位置するこ
とになる二枚のそれぞれの隣接間隔2は、隣り合う二個
の表示素子1のそれぞれに共通の一枚の隔壁とすること
もでき、この場合には、後述する基板を、複数の表示素
子1に共用することが好ましい。
【0014】この図では、各表示素子1を、上側に位置
する透明基板3と、この透明基板3の下側で、それに向
き合って平行に延びる対向基板4とのそれぞれを、隔壁
2をもって所定の間隔をおいて位置決めするとともに、
これらの基板3,4および隔壁2により、大気圧のまた
は負圧の気密室5を区画し、そして、この気密室内に、
色および帯電極性のそれぞれが相違する二種類のドライ
粒子6,7を封入し、また、対向基板上に、表示用電極
8および対向電極9となる、極性の異なる二種類の電極
を、それらの相互間に絶縁体10を介在させて配設する
ことによって構成し、好ましくは、表示用電極8を対向
基板4の中央域に、そして、対向電極9を、その基板4
の周辺部および隔壁2の少なくとも一方に配設する。な
お、図中11,12はそれぞれ、表示用電極8および対
向電極9からの引出し線を示す。
【0015】このように構成してなる表示板における、
それぞれの表示素子1の作動は以下のようにして行われ
る。図1に示すように、相互に対向する両基板3,4間
に、相互に色の異なる正帯電ドライ粒子6および負帯電
ドライ粒子7のそれぞれがランダムに配置された状態の
下で、表示用電極8が負極に、対向電極9が正極になる
ように電源電圧を付加した場合は、クーロン力の作用に
基づいて、正帯電粒子6は、図2に示すように、表示用
電極8側へ、負帯電粒子7は対向電極9側に飛翔移動す
る。この時、透明基板3側から視認される表示は、正帯
電粒子6の色をもつ、表示用電極8の輪郭と対応する形
状となる。
【0016】一方、電源の極性を切り替えて、表示用電
極8が正極、対向電極9が負極となるように電圧を付加
すると、図3に示すように、クーロン力によって負帯電
粒子7は表示用電極8に飛翔移動し、正帯電粒子6は対
向電極9の側に飛翔移動する。この時には透明基板1側
から見える表示は負帯電粒子7の色をもつ、表示用電極
形状となる。
【0017】このようにここでは、電源の極性を反転す
ることで見える色および形状を可逆的に変化させること
ができるので、たとえば、負帯電粒子7を白色とし、正
帯電粒子6を黒色とするか、負帯電粒子7を黒色とし、
正帯電粒子6を白色とすると、表示は白いと黒色との間
の可逆表示となる。
【0018】ところで、このようにして移動されるそれ
ぞれのドライ粒子6,7は電極に鏡像力により付着した
状態にあるので、電源を切った後も表示画像は長期に保
存されて、すぐれたメモリー保持性が発揮されることに
なる。
【0019】かくしてここでは、複数の表示素子1のそ
れぞれを、所要に応じて、たとえば相互の独立下で適宜
に作動させることにより、表示板全体として、所要の文
字、記号、図形等を表示できることはもちろん、その表
示を連続的に変化させることもできる。またここでの表
示は、反射光に基づいて行われるので、屋外等での明る
い場所でもすぐれた視認性を確保することができる。
【0020】この一方において、ここにおける表示板、
直接的には表示素子1は、構造が簡単であってコストが
低く、しかも、ドライ粒子6、7の移動スペースを確保
できる限りにおいて薄型化することができ、また、わず
かな消費電力にてドライ粒子6,7を飛翔移動させると
ともに、電源を切ってなお、すぐれたメモリー保持性の
下に表示を長期間にわたって維持できることから、ラン
ニングコストを有利に低減させることができる。そして
また、粒子6,7の瞬時の飛翔移動に基づき、表示の応
答性を高めることができ、併せて、表示の視認を、透明
基板3を介した粒子6、7の直接的な外部目視にて行う
ことにより、広い視野角を確保することができる。さら
には、表示素子1の整列配置個数を多くすることで、装
置を簡単にかつ容易に大型化することができる。
【0021】なお、このような表示板におけるこの表示
素子1、ひいては、表示板においては、少なくとも一方
の基板は装置外側から粒子の色が確認できる透明基板で
あるので、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料
が好適であるが、対向基板は透明でも不透明でもかまわ
ない。
【0022】またこの表示板では、表示用電極8および
対向電極9のそれぞれをともに対向基板側に配設してい
るので、図4に示すように、表示用電極8を透明基板側
に、対向電極9を対向基板側にそれぞれ配設する場合に
比して、表示用電極8の透明性が不要となり、それ故
に、銅、アルミニウム等の安価で、かつ抵抗の低い金属
電極を使用できる利点がある。
【0023】この一方で、図4に示すように、表示用電
極8と対向電極9とを、ドライ粒子6、7を挟んで、透
明基板側と対向基板側とのそれぞれに離隔させて配設す
るとともに、表示用電極8を透明電極とした場合には、
両電極8,9を表示素子1の全体にわたって配設するこ
とで、各素子1の表示域を拡大できる利点がある。
【0024】表示素子1を図4に示すように構成した場
合には、表示用電極8が負極、対向電極9が正極となる
ように電圧を付加すると、図5(a)に示すように、ク
ーロン力によって、正帯電粒子6は表示用電極8側に飛
翔移動し、負帯電粒子7は対向電極9側に飛翔移動する
ことになり、この場合、透明基板3側からは正帯電粒子
6の色が視認されることになる。一方、極性をきりかえ
て、表示用電極8が正極、対向電極9が負極となるよう
に電圧を付加すると、図5(b)に示すように、クーロ
ン力によって、負帯電粒子7は表示用電極8側に飛翔移
動し、正帯電粒子7は対向電極9側に飛翔移動するの
で、透明基板3側からは負帯電粒子7の色が視認される
ことになる。
【0025】ここで、図5(a)と図5(b)との間は
電源の極性を反転するだけで繰り返し表示することがで
き、このように電源の極性を反転することで可逆的に色
を変化させることができる。そして、このような表示素
子1によって表示板を構成した場合にあってもまた、先
に述べたと同様の作用効果をもたらすことができる。
【0026】以上のような表示板において、電極8,9
は、帯電したドライ粒子6,7の電荷が逃げないように
絶縁性のコート層を形成することが好ましい。そしてま
た、電極8,9に外部電圧を印加するための電流として
は直流電流またはそれに交流を重畳させた電流を用いる
ことができる。
【0027】ところで、ドライ粒子6,7は、負または
正帯電性の着色粒子で、クーロン力により飛翔移動する
ものであればいずれも良いが、特に帯電性が大きく、球
形で比重の小さい粒子が好適である。粒子には白色およ
び黒色の粒子が好適に用いられる。粒子の平均粒径は
0.1〜50μmが好ましく、特に1〜30μmが好ま
しい。粒径がこの範囲より小さいと粒子の電荷密度が大
きすぎて電極や基板への鏡像力が強すぎ、メモリ性はよ
いが、電界を反転した場合の追随性が悪くなる。反対に
粒子径がこの範囲より大きいと、追随性は良いが、メモ
リー性が悪くなる。
【0028】このような粒子6,7を負または正に帯電
させる方法は、特に限定されないが、コロナ放電法、電
極注入法、摩擦法等の粒子を帯電する方法が用いられ
る。粒子6,7の帯電量は絶対値で10〜100μC/
gの範囲が好ましく、特に20〜60μC/gが好まし
い。帯電量がこの範囲より低いと電界の変化に対する応
答速度が低くなり、メモリー性も低くなる。帯電量がこ
の範囲より高いと電極や基板への鏡像力が強すぎ、メモ
リー性はよいが、電界を反転した場合の追随性が悪くな
る。粒子6,7はその帯電電荷を保持する必要があるの
で、1010Ω・cm以上の絶縁粒子が好ましく、特に1
12Ω・cm以上の絶縁粒子が好ましい。
【0029】そしてさらに、これらの粒子としては、以
下に述べる方法で評価した電荷減衰性の低い粒子がより
好ましい。すなわち、粒子を、別途、プレス、加熱溶
融、キャストなどにより、厚み5〜100μm範囲のフ
ィルム状にして、そのフィルム表面と1mmの間隔をも
って配置したコロナ放電器に、8kVの電圧を印加して
コロナ放電を発生させて表面を帯電させ、その表面電位
の変化を測定し判定する。この場合、0.3秒後におけ
る表面電位の最大値が300Vより大きく、好ましくは
400Vより大きくなるように、粒子構成材料を選択、
作成することが望ましい。
【0030】このような表面電位の測定は、たとえば図
6に示す装置(QEA社製CRT2000)により行う
ことができる。ここでは、前述したフィルムを表面に配
置したロールシャフトの両端部をチャック21にて保持
し、小型のコロトロン放電器22と表面電位計23とを
所定間隔離して併設した計測ユニットを上記帯電部材の
表面と1mmの間隔を持って対向配置し、上記のロール
シャフトを静止した状態のまま、上記計測ユニットを該
ロールシャフトの一端から他端まで一定速度で移動させ
ることにより、表面電荷を与えつつその表面電位を測定
する方法が好適に採用される。ここで、測定環境は温度
25±3℃、湿度55±5RH%とする。
【0031】なお、このような粒子は、帯電性能等の特
性が満たされれば、いずれの材料から構成されても良
い。たとえば樹脂、電荷制御剤、着色剤、無機添加剤等
から、あるいは着色剤単独等で形成することができる。
【0032】また、粒子の製造例については特に限定さ
れないが、たとえば、電子写真のトナーを製造する場合
に準じた粉砕法および重合法が使用できる他、無機また
は有機顔料の粉体の表面に樹脂や荷電制御剤等をコート
する方法も用いられる。
【0033】さらに、表示素子1の、透明基板3と対向
基板4との間隔は、粒子6,7が飛翔移動でき、コント
ラストを維持できれば良いが、通常10〜5000μ
m、好ましくは30〜500μmに調整される。そし
て、このような基板間への、粒子充填量は、基板間の空
間体積に対して、10〜80%、好ましくは20〜70
%を占める体積になるように充填するのが良い。
【0034】図7は、マトリクス状に整列配置されるそ
れぞれの表示素子を透過型のものとした他の実施形態を
示す図である。ここにおける各表示素子31は、隔壁3
2を隔てて相互に平行をなす、ともに透明な表示基板3
3と対向基板34との間に、相互に離隔して、それぞれ
の基板33,34に近接して位置する一対の透明電極3
5,36を配設するとともに、これらの透明電極35,
36をそれぞれの基板33,34の中央域に位置させ、
また、両基板33,34の周辺部に、透明であると否と
を問わない他の一対の電極37,38を、透明電極3
5,36に対し、絶縁体39を介して隣接させて配設
し、そして、図では上側に位置する表示基板33と、そ
れぞれの電極35,37との間にカラーフィルター40
を介装するとともに、下側に位置する対向基板34の下
方に隣接させてバックライト41を配設したところにお
いて、それぞれの対の電極間に、帯電極性の異なる二種
類のドライ粒子42,43を充填したものである。
【0035】ここで、両基板33,34および隔壁32
は先の場合と同様の気密室を形成するので、基板33,
34と平行方向への余分な粒子移動を阻止し、耐久繰り
返し性、メモリー保持性を向上させることができる。
【0036】表示板のこのような表示素子31は、電源
により、表示基板33側の透明電極35を負極、反対側
の透明電極36を正極となるように電圧を付加すると、
図8(a)に示すように、粒子に作用するクーロン力に
よって正帯電粒子42は図の上側の透明電極35側に飛
翔移動し、負帯電粒子7は反対側の電極36に飛翔移動
する。この場合、表示基板33側から見た表示面はバッ
クライト41からの光が、それぞれの粒子42,43に
よって遮られるので、非表示状態(通常は黒色)にな
る。これに対し、電源の極性を切り替えて、両透明電極
35,36をアースに落として、たとえば、他の対の電
極37,38の、表示基板側のものが負極、対向基板側
のものが正極となるように電圧を付加すると、図8
(b)に示すように負帯電粒子43は対向基板側電極3
8に飛翔移動し、正帯電粒子42は表示基板側電極37
に飛翔移動する。この場合、表示基板33側から見た表
示面は表示状態となり、カラーフィルター9の色が視認
される。ここでは、バックライト41を用いることか
ら、明るく、鮮明な色表示となる。
【0037】かかる表示素子31においてもまた、図8
(a)と図8(b)との間の表示態様は、電源の極性を
切り替えるだけで繰り返すことができ、可逆的に表示を
変化させることができる。例えば、負帯電粒子43およ
び正帯電粒子42を黒色とし、カラーフィルター40を
R(赤色)、G(緑色)またはB(青色)とすれば各色
の表示ができる。
【0038】そして、この表示素子31においても、各
粒子42,43は電極の鏡像力により付着した状態にあ
るので、電源を切った後も表示画像は長期に保持され、
メモリー保持性が良い。又、帯電粒子は気体中をクーロ
ン力によって飛翔移動するものであるから表示速度は非
常に早く、1msec以下が可能である。
【0039】図9は透明電極対以外の電極対37,38
を隔壁32の内側に設置した表示素子31を示す。な
お、この表示素子31のその他の構成は、前述したとこ
ろと同様である。この表示素子31において、電源によ
り、表示基板側の透明電極35が負極、反対側の透明電
極36が正極となるように電圧を付加すると、図10
(a)に示すように、正帯電粒子42は電極35側に飛
翔移動し、負帯電粒子43は電極36側に飛翔移動す
る。
【0040】この場合、表示基板33側から見た表示面
はバックライト41からの光が粒子42,43に遮られ
るので非表示状態(通常は黒色)になる。一方、電源の
極性を切り替えて、電極35および電極36をアースに
落として、電極37が正極、電極38が負極となるよう
に電圧を付加すると、図10(b)に示すようにクーロ
ン力によって、負帯電粒子43は電極37に飛翔移動
し、正帯電粒子42は電極38に飛翔移動する。このと
きは、表示基板33の側から見た表示面は表示状態とな
り、カラーフィルター9の色が視認される。図10
(a)と図10(b)との間の表示態様は、電源の極性
を切り替えるだけで繰り返すことができ、可逆的に色を
変化させることができる。
【0041】以上のような表示素子31を用いた表示板
によってもまた、ドライ粒子42,43の飛翔移動に基
づいて、先の場合と同様に、所要の文字、記号、図形等
を静止させて、または連続的に変化させて表示すること
ができ、その表示にバックライト41の作用下で、高い
視認性を付与することができる。そしてさらには、表示
板の構造を簡単にして、表示板のコストの低減、表示板
の薄型化を実現できる他、ランニングコストを低減させ
ることもできる。
【0042】なお、この表示素子31では、表示基板3
3および対向基板34のいずれもが透明基板であるの
で、両者ともに、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良
い材料で構成することが好適である。基板材料を例示す
ると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサル
フォン、ポリエチレン、ポリカーボネイト、ポリイミ
ド、アクリルなどのポリマーシートや、ガラス、石英な
どの無機シートが挙げられる。基板の厚みは2μm〜5
000μmが好ましく、特に5〜1000μmが好適で
あり、薄すぎると、強度、基板間の間隔の均一性等を保
ちにくくなり、厚すぎると、表示機能としての鮮明さ、
コントラストの低下が発生する。
【0043】また、表示素子31の一対の透明電極3
5,36は、透明かつパターン形成可能である導電性材
料で形成され、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等
の金属やITO、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の透
明導電金属酸化物をスパッタリング法、真空蒸着法、C
VD法、塗布法等で薄膜状に形成したものや、導電剤を
溶媒や合成樹脂バインダに混合して塗布したものを用い
ることができ、他の対の電極37,38としては、上記
透明電極材料を用いることができる他、アルミニウム、
銀、ニッケル、銅、金等の非透明電極材料を用いること
もできる。
【0044】そして、各電極は帯電した粒子の電荷が逃
げないように絶縁性のコート層を形成する事が好まし
い。このコート層は、負帯電粒子に対しては正帯電性の
樹脂を、正帯電粒子に対しては負帯電性の樹脂を用いる
と粒子の電荷が逃げ難いので特に好ましい。ところで、
表示素子31に封入するそれぞれのドライ粒子42,4
3の粒径、帯電量その他の物性、充填量等は前述の場合
と同様とすることが好ましい。
【0045】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、帯電極性の異なるドライ粒子を適用した反射型また
は透過型の表示素子をもって構成してなるこの発明の表
示板によれば、それをパチンコやスロットルマシーンを
含むゲーム機に用いて、簡単な構造による、少ない設備
コストおよび十分な薄型化の下で、ドライ粒子の高いメ
モリー保持性に基づく静止表示および、動画のような連
続的に変化する表示を応答性よく、しかも少ないランニ
ングコストにより実現することができ、また、粒子もし
くはカラーフィルターの直接的な目視による表示の視認
を可能とすることで、十分広い視野を確保することがで
き、さらには、反射型素子では、液晶表示素子等と比較
して、介在する部材がはるかに少ないことによる高い反
射率に基づき、また、透過型素子では、バックライトの
作用に基づいて、明るい場所でも優れた視認性を確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態を示す断面斜視図であ
る。
【図2】 図1に示す装置の作動説明図である。
【図3】 図1に示す装置の作動説明図である。
【図4】 二種類の電極の他の配設態様を示す断面図で
ある。
【図5】 図4に示す装置の作動説明図である。
【図6】 粒子の表面電位の測定要領を示す図である。
【図7】 この発明の他の実施形態を示す断面斜視図で
ある。
【図8】 図7に示す装置の作動説明図である。
【図9】 二対の極性の他の配設態様を示す断面図であ
る。
【図10】 図9に示す装置の作動説明図である。
【符号の説明】
1,31 表示素子 2,32 隔壁 3 透明基板 4,34 対向基板 5 気密室 6,7,42,43 ドライ粒子 8 表示用電極 9 対向電極 10,39 絶縁体 11,12 引出し線 33 表示基板 35,36 透明電極 37,38 電極 40 カラーフィルター 41 バックライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 二瓶 則夫 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 増田 善友 東京都羽村市神明台3−5−28 (72)発明者 北野 創 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、それに向き合って位置する
    対向基板との間に、色および帯電極性の異なる二種類の
    ドライ粒子を封入するとともに、それらの粒子に静電界
    を与える、極性の異なる二種類の電極を配設してなる表
    示素子の複数を、文字、記号もしくは図形の所要の表示
    形態に応じて整列させて配置し、それぞれの表示素子の
    それぞれの電極に、所要の極性を付与可能としてなるゲ
    ーム機用表示板。
  2. 【請求項2】 表示素子の二種類の電極を、対向基板側
    に配設してなる請求項1に記載のゲーム機用表示板。
  3. 【請求項3】 表示素子の二種類の電極を、透明基板側
    と対向基板側とに離隔させて配設するとともに、透明基
    板側の電極を透明電極としてなる請求項1に記載のゲー
    ム機用表示板。
  4. 【請求項4】 ドライ粒子の色を白色および黒色として
    なる請求項1〜3のいずれかに記載のゲーム機用表示
    板。
  5. 【請求項5】 相互に対向する二枚の透明基板間に、帯
    電極性の異なる二種類のドライ粒子を封入するととも
    に、それらの粒子に静電界を与える二対の電極、および
    カラーフィルターを配設し、一方の透明基板の外側にバ
    ックライトを配設してなる表示素子の複数を、文字、記
    号もしくは図形の所要の表示形態に応じて整列させて配
    置し、それぞれの表示素子のそれぞれの電極に、所要の
    極性を付与可能としてなるゲーム機用表示板。
  6. 【請求項6】 ドライ粒子の色を黒色としてなる請求項
    5に記載のゲーム機用表示板。
  7. 【請求項7】 ドライ粒子の平均粒径を0.1〜50μ
    mとしてなる請求項1〜6のいずれかに記載のゲーム機
    用表示板。
  8. 【請求項8】 ドライ粒子の帯電量を絶対値で10〜1
    00μC/gとしてなる請求項1〜7のいずれかに記載
    のゲーム機用表示板。
  9. 【請求項9】 ドライ粒子を、その表面と1mmの間隔
    をもって配置されたコロナ放電器に8kVの電圧を印加
    してコロナ放電を発生させて表面を帯電させた場合に、
    0.3秒後におけるその粒子の表面電位の最大値を30
    0Vより大きくしてなる請求項1〜8のいずれかに記載
    のゲーム機用表示板。
  10. 【請求項10】 二対の電極のうち、一対を基板の中央
    部に配置された透明電極対とし、他の一対を基板の周辺
    部および側壁の少なくとも一方に配置した電極対として
    なる請求項5〜9のいずれかに記載のゲーム機用表示
    板。
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