JP2003169420A - 電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム - Google Patents

電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム

Info

Publication number
JP2003169420A
JP2003169420A JP2001364924A JP2001364924A JP2003169420A JP 2003169420 A JP2003169420 A JP 2003169420A JP 2001364924 A JP2001364924 A JP 2001364924A JP 2001364924 A JP2001364924 A JP 2001364924A JP 2003169420 A JP2003169420 A JP 2003169420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
generator
reactive power
control amount
power
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001364924A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosuke Wada
幸祐 和田
Sadaji Ishigaki
定二 石垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba System Technology Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001364924A priority Critical patent/JP2003169420A/ja
Publication of JP2003169420A publication Critical patent/JP2003169420A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 VQC制御装置において、調相機器に対して
は最も効果的な時のみ動作させるような制約を与えて動
作回数を極力減らし、発電機に対しては常に無効電力調
整余力を一定以上確保した上で制御を行うこと。 【解決手段】 調相機器の動作制約を設定する調相機器
制約設定手段を有し、求められた電力系統の状態と設定
された調相機器制約をもとに、監視点電圧が運用目標値
の所定範囲内に収まる様に電力系統の複数箇所に設けた
電圧無効電力の調整機器(発電機/調相機器/LRT)
の制御量を算出する。算出された制御量をVQC機器に
対して指令出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電圧無効電力監視制
御装置(以下、VQC装置という)に関する。
【0002】
【従来の技術】図42は、従来のVQC装置の構成図で
ある。情報伝送装置を介して伝送された系統情報を取込
み、電力系統の状態を作成する電力系統情報入力手段1
1と、監視対象母線(以下、監視点という)の電圧が運
用目標値の所定範囲内に収まる様に電力系統の複数箇所
に設けた電圧無効電力調整機器(発電機,LRT(負荷
時電圧調整変圧器),調相機器(電力用コンデンサ(以
下、SC、という)、分路リアクトル(以下、ShR、
という)))に対する制御量を算出する制御量算出手段
12と、制御量算出手段12からの各電圧無効電力調整
機器の制御量を情報伝送装置を介して、電力系統の各機
器に対して出力する指令出力手段14からなる。
【0003】また、制御量算出手段12における各電圧
無効電力調整機器の制御量の算出方法を図43に示す。
【0004】最初に、目的関数算出手段121で監視点
電圧を取り込んで、運用目標値と比較し、その偏差の和
を求め、これを目的関数とする。なお、各々の偏差が許
容値以内のときは、その偏差を零と見なして処理する。
【0005】次に、監視点電圧維持のために効果のある
電圧無効電力調整機器を制御機器として抽出する。制御
機器の効果順位決定処理123において、この目的関数
を各電圧無効電力調整機器の操作量で微分して、単位操
作量に対する目的関数の変化量を求める。この値が大き
いほど監視点電圧逸脱に対する解消効果が大きいことを
意味する。目的関数微分値の最も大きい制御機器から制
御の優先順位を決定する。
【0006】制御量算出処理124にて効果の大きい機
器から順に制御量を求め、この制御量による目的関数値
を計算前と比較して、目的関数が小さくなっていれば効
果有りとして当該機器の制御量として確定する。もし、
目的関数が大きくなっていれば、当該制御機器は効果な
しとする。
【0007】制御量の確定後、目的関数、制御機器制約
条件更新処理125にて目的関数の更新、当該機器の制
約条件(例、制御量に対する上下限余裕値)を更新す
る。更新した目的関数について、目的関数の許容値判定
処理126にて全監視点電圧が許容値以内(目的関数値
=0)に収まった場合には、機器の選択を終了する。
【0008】全監視点電圧が許容値以内でない時(目的
関数値≠0)は、繰り返し回数逸脱判定処理122にて
許容値を超過するまで次の制御効果機器を選択してい
く。
【0009】監視点電圧の許容値逸脱が解消されずに繰
り返し回数許容値を超過した場合には、電圧維持不能処
理と判定する。
【0010】最後に、制御量出力処理128にて効果機
器として抽出された機器の制御量を出力する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のVQC装置で
は、監視点電圧の逸脱に対して最大効果機器から順に選
択し、監視点電圧の逸脱が解消するまで制御を行う。制
御機器の特性を考えた場合、調相機器については単機容
量が大きい為、一回の入り切り操作で大きな制御効果を
得られるが、動作回数は機器の寿命を考えると極力少な
い方が望ましい。一方、発電機については無効電力を細
かく制御できる。また制御応答スピードが速く連続動作
が可能である。しかし一回の動作量は比較的小さく、か
つ上下限制約もある。
【0012】従って、調相機器は朝の立ち上がり時のよ
うに大きな需要変動に対して制御を行うのが効果的であ
り、発電機は無効電力調整余力を常に確保し、総需要の
比較的小さな変動に対して細かい制御を行うことが望ま
しい。
【0013】しかしながら、従来のVQC装置は、調相
機器の動作回数は考慮しておらず、また発電機の無効電
力調整余力に対する考慮も行っていないため、結果とし
て必要な時に発電機の余裕がなかったり、調相機器が動
作しすぎる現象が発生する。
【0014】本発明は、この様な現象を回避するため
に、VQC装置において、調相機器に対しては最も効果
的な時のみ動作させるような制約を与えて動作回数を極
力減らすこと、発電機に対しては常に無効電力調整余力
を一定以上確保した上で制御を行うこと、さらに、発電
機の調整余力が不足する場合には、調相機器との制御量
の持ち替えにより余力を確保すること、等を目的とす
る。
【0015】
【課題を達成するための手段】本発明の請求項1に関わ
るVQC装置は、電力系統から状態量を検出し、情報伝
送装置を介して電子計算機に入力することにより、母線
電圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なうVQC
装置において、情報伝送装置を介して伝送されてきた系
統情報をもとに電力系統の状態を求める電力系統情報入
力手段と、調相機器の動作制約を設定する調相機器制約
設定手段と、前記求められた電力系統の状態と、設定さ
れた調相機器制約をもとに、監視点電圧が運用目標値の
所定範囲内に収まる様に前記した電力系統の複数箇所に
設けた電圧無効電力の調整機器(発電機/調相機器/L
RT)の制御量を算出する制御量算出手段と、前記電圧
無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介し
て指令出力する指令出力手段を備えることを特徴とす
る。
【0016】この請求項1の発明では、あらかじめオペ
レータが総需要の変化傾向を考慮した調相機器の動作制
約を設定することを可能とする。これにより、オペレー
タの意図した需要変化に見合った効果的な調相機器の動
作が期待でき、かつ必要以上の調相機器動作を防ぐこと
で機器の寿命の短縮を防ぐことができる。
【0017】本発明の請求項2に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、所定期
間の総需要予測パターンを取込み単調増加/単調現象の
時間帯を自動抽出する総需要予測パターン取込み手段
と、抽出した需要変化方向から調相機器の動作方向の制
約を自動抽出する調相機器制約抽出手段と、前記求めら
れた電力系統の状態と、抽出された調相機器の動作方向
の制約をもとに監視対象母線電圧が運用目標値の所定範
囲内に収まる様に前記した電力系統の複数箇所に設けた
電圧無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算出
手段と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情
報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備え、
総需要の変化方向から適正な調相機器制約を自動抽出す
ることを特徴とする。
【0018】この請求項2の発明では、当日の総需要予
想値における需要変化方向を考慮して適正な調相機器動
作制約を自動抽出することを可能とする。これにより、
平日/休日などの総需要変化パターンに見合った動作制
約をオペレータを介在せずに自動でかけることで設定作
業の省力化が可能である。
【0019】本発明の請求項3に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、過去1
乃至複数の所定期間の調相機器の動作回数制約を設定す
る調相機器動作回数制約設定手段と、調相機器の動作回
数をカウントし動作回数制約に違反する場合には、違反
している期間は動作禁止制約を与える調相機器動作禁止
判定手段と、前記求められた電力系統の状態と、与えら
れた調相機器動作禁止制約をもとに、監視対象母線電圧
が運用目標値の所定範囲内に収まる様に前記した電力系
統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御量
を算出する制御量算出手段と、前記電圧無効電力調整機
器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する
指令出力手段を備えることを特徴とする。
【0020】この請求項3の発明では、動作回数の多い
調相機器は動作させないことで動作回数の平均的な使用
頻度を確保することを可能とする。これにより、調相機
器の動作頻度が偏ることによる機器の寿命の短縮を防ぐ
ことができる。
【0021】本発明の請求項4に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、過去1
乃至複数の所定期間の調相機器の動作回数制約を設定す
る調相機器動作回数制約設定手段と、調相機器の動作回
数をカウントし動作回数に応じて制御の優先順位を決定
する補正係数を補正する調相機器補正係数補正手段と、
前記求められた電力系統の状態と、決定された補正係数
をもとに、監視対象母線電圧が運用目標値の所定範囲内
に収まる様に前記した電力系統の複数箇所に設けた電圧
無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算出手段
と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝
送装置を介して指令出力する指令出力手段を備えること
を特徴とする。
【0022】この請求項4の発明では、動作回数の多い
調相機器は動作しにくくすることで動作回数の平均的な
使用頻度を確保するが、補正後の値をとっても最効果機
器として抽出された場合には動作回数に関係なく動作さ
せることを可能とする。これにより、調相機器の動作頻
度が偏ることによる機器の寿命の短縮を防ぐことができ
るとともに、動作回数の多い調相機器の投入でしか電圧
逸脱を解消できない様な場合では解消を優先するといっ
た柔軟性を持つため、制御の仕上がりが期待できる。
【0023】本発明の請求項5に関わるVQC装置は、
請求項2に記載のVQC装置において、過去1乃至複数
の所定期間の調相機器の動作回数制約を設定する調相機
器動作回数制約設定手段と、調相機器の動作回数をカウ
ントし動作回数制約に違反する場合には、違反している
期間は動作禁止制約を与える調相機器動作禁止判定手段
と、前記調相機器制約抽出手段と前記調相機器動作禁止
判定手段の適用時間帯を各々設定する制約適用時間帯設
定手段と、設定された時間帯に従い各々の制約の適用可
否を判定する制約適用可否判定手段を,さらに備えるこ
とを特徴とする。
【0024】この請求項5の発明では、当日の総需要予
想値における需要変化方向を考慮して適正な調相機器動
作制約を自動抽出する時間帯と、動作回数の多い調相機
器は動作させない制約をかける時間帯をオペレータによ
り任意に設定することを可能とする。これにより、需要
変化が比較的大きな時間帯においては優先的に総需要変
化に見合った動作制約をかけ、需要変化が小さい時間帯
においては動作回数の平均的な使用頻度を確保する様に
動作させるなどの調相機器制約の柔軟な使い分けが可能
である。
【0025】また、この請求項5のVQC装置に加え、
送電線事故などの系統の状態変化があった場合には調相
機器の制約を自動的に解除する制約自動解除手段を備え
た構成とすることができる。これにより、事故などの緊
急時には復旧操作が優先されるため、調相機器の制約が
解除された状態で柔軟な運用を行うことができる。
【0026】本発明の請求項6に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、発電機
無効電力の設備上下限値に対する余力量の許容値を設定
する発電機余力許容値設定手段と、発電機無効電力の余
力が設定された許容値以下となった場合に、当該発電機
の補正係数を補正し発電機の制御優先順位を下げる発電
機補正係数補正手段と、電力系統の状態と決定された制
御優先順位をもとに、監視対象母線電圧が運用目標値の
所定範囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇所に設け
た電圧無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算
出手段と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を
情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備え
ることを特徴とする。
【0027】この請求項6の発明では、発電機無効電力
の余力を常に一定値以上確保することを可能とする。こ
れにより、発電機の無効電力が上限、又は下限に張り付
くことなく、需要変化による電圧変動に対する発電機の
応動遅れを防ぎ、需要変化に即座に追従することができ
る。
【0028】本発明の請求項7に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、グルー
ピングを行う発電機を設定する発電機グループ設定手段
と、発電機グループ設定手段で設定された発電機グルー
プの無効電力余力許容値を設定する発電機グループ余力
許容値設定手段と、前記発電機グループの無効電力の余
力が設定された許容値以下となった場合に、当該発電機
グループに属する発電機の補正係数を補正し発電機の制
御優先順位を下げる発電機グループ補正係数補正手段
と、電力系統の状態と決定された制御優先順位をもと
に、監視対象母線電圧が運用目標値の所定範囲内に収ま
る様に前記電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の
調整機器の制御量を算出する制御量算出手段と、前記電
圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介
して指令出力する指令出力手段を備えることを特徴とす
る。
【0029】この請求項7の発明では、ある発電機の余
力が不足してもグループ内の他の発電機で補うことがで
きるという概念のもと、設定された発電機グループ単位
で無効電力の余力を常に一定値以上確保することを可能
する。これにより、個々の発電機に余力許容値を設定す
る場合と比較し、制御機器の選択肢を広げることができ
る。
【0030】本発明の請求項8に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、発電機
無効電力の設備上下限値に対する余力量の許容値を設定
する発電機余力許容値設定手段と、設定された余力許容
値を元に余力を考慮した発電機上下限値を算出する発電
機上下限算出手段と、電力系統の状態と算出された発電
機上下限値をもとに、監視対象母線電圧が運用目標上限
値の所定範囲内に収まる様に電圧無効電力の調整機器の
制御量を発電機の無効電力余力を許容値以上確保する条
件のもとで算出し、電圧逸脱が解消できない場合には、
余力不足となる発電機の上下限値を運用上下限値に切り
替えて不足制御量を再算出する発電機余力考慮制御量算
出手段と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を
情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備え
ることを特徴とする。
【0031】この請求項8の発明では、監視点電圧の逸
脱発生を抑えることに重みを置きながらも、発電機無効
電力の余力を極力一定値以上確保することを可能とす
る。これにより、平常時は発電機の余力を確保しながら
も、系統状態によっては発電機の余力を無視してでも母
線電圧の維持が必要となる場合等に柔軟な制御が可能と
なる。
【0032】本発明の請求項9に関わるVQC装置は、
電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介して電
子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさと無
効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置において、情
報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をもとに電
力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、グルー
ピングを行う発電機を設定する発電機グループ設定手段
と、その発電機グループの無効電力余力許容値を設定す
る発電機グループ余力許容値設定手段と、設定された発
電機グループ余力許容値をもとに発電機グループの余力
上下限値を算出する発電機グループ上下限値算出手段
と、電力系統の状態と算出された発電機グループ余力上
下限値をもとに、監視対象母線電圧が運用目標上限値の
所定範囲内に収まる様に電圧無効電力の調整機器の制御
量を発電機グループの無効電力余力を許容値以上確保す
る条件のもとで算出し、電圧逸脱が解消できない場合に
は、余力不足となる発電機グループの上下限値を運用上
下限値に切り替えて不足制御量を再算出する発電機グル
ープ余力考慮制御量算出手段と、前記電圧無効電力調整
機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力す
る指令出力手段を備えることを特徴とする。
【0033】この請求項9の発明では、監視点電圧の逸
脱発生を抑えることに重みを置きながらも、設定された
発電機グループに対し無効電力の余力を極力一定値以上
確保することを可能する。これにより、個々の発電機に
余力許容値を設定する場合と比較し、制御機器の選択肢
を広げることができるとともに、発電機の余力を無視し
てでも母線電圧の維持が必要となる場合等に柔軟な制御
が可能となる。
【0034】本発明の請求項10に関わるVQC装置
は、請求項8に記載のVQC装置において、当日の総需
要予測パターンを取込む総需要予測パターン取込み手段
と、取込んだ総需要の変化傾向に即した発電機の無効電
力余力となる様に設定された許容値を補正する発電機余
力許容値補正手段を備え、この発電機余力許容値補正手
段により前記発電機余力許容値設定手段で設定された余
力量の許容値を補正して、前記発電機上下限算出手段に
供給することを特徴とする。
【0035】この請求項10の発明では、総需要の変化
傾向を考慮した場合に各断面で必要とされる発電機無効
電力の余力の最適量を確保することを可能とする。これ
により、総需要予想と実際の需要変化に差異が発生した
場合でも需要追従性を保つことができる。
【0036】本発明の請求項11に関わるVQC装置
は、電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介し
て電子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさ
と無効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置におい
て、情報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をも
とに電力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、
発電機無効電力の設備上下限値に対する余力量の許容値
を設定する発電機余力許容値設定手段と、発電機無効電
力の余力が設定された許容値以下となっているかどうか
判定する許容値逸脱判定手段と、許容値以下となった場
合に、オペレータ通知を行う許容値逸脱通知手段と、電
力系統の状態をもとに、監視対象母線電圧が運用目標値
の所定範囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇所に設
けた電圧無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量
算出手段と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量
を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備
えることを特徴とする。
【0037】この請求項11の発明では、発電機無効電
力の余力が不足している場合にはオペレータ通知により
手動制御を促すことを可能とする。これにより、オペレ
ータは余力が不足している状態を即座に認識し、余力確
保が必要な場合は手動制御により余力を確保するなど、
迅速な対応が可能である。
【0038】本発明の請求項12に関わるVQC装置
は、電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介し
て電子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさ
と無効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置におい
て、情報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をも
とに電力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、
発電機無効電力の設備上下限値に対する余力量の許容値
を設定する発電機余力許容値設定手段と、電力系統の状
態をもとに、監視対象母線電圧が運用目標上限値の所定
範囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇所に設けた電
圧無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算出手
段と、無効電力余力が許容値以下となった発電機がある
場合には、余力上下限値を当該発電機の無効電力として
電力系統状態を求めて監視対象母線電圧の逸脱判定を行
い、逸脱が発生している場合には当該発電機に対して動
作禁止制約を与えて他の調整機器に振り替える制御量を
算出する振替制御量算出手段と、制御量算出手段により
算出された監視対象母線電圧逸脱解消の為の制御量と、
振替制御量算出手段により算出された余力不足解消の為
の振替制御量を併せて情報伝送装置を介して指令出力す
る指令出力手段を備えることを特徴とする。
【0039】この請求項12の発明では、発電機無効電
力余力が許容値を逸脱した場合には、他の無効電力調整
機器に振替えて余力を確保することを可能とする。これ
により、発電機の無効電力が上限、又は下限に張り付く
ことなく、需要変化による電圧変動に対する発電機の応
動遅れを防ぎ、需要変化に即座に追従することができる
とともに、監視点電圧も維持することができる。
【0040】本発明の請求項13に関わるVQC装置
は、電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介し
て電子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさ
と無効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置におい
て、情報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をも
とに電力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、
発電機無効電力の設備上下限値に対する余力量の許容値
を設定する発電機余力許容値設定手段と、監視対象母線
と無効電力余力の振替対象となる調整機器グループの対
応付けを行う振替グループ設定手段と、電力系統の状態
をもとに、監視対象母線電圧が運用目標上限値の所定範
囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇所に設けた電圧
無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算出手段
と、無効電力余力が許容値以下となった発電機がある場
合には、余力上下限値を当該発電機の無効電力として監
視対象母線電圧の変化量を求め、それを補うための無効
電力を振替グループ内の調相機器について算出する振替
グループ制御量算出手段と、前記制御量算出手段により
算出された監視対象母線電圧逸脱解消の為の制御量と、
前記振替グループ制御量算出手段により算出された余力
不足解消の為の振替制御量を併せて情報伝送装置を介し
て指令出力する指令出力手段を備えることを特徴とす
る。
【0041】この請求項13の発明では、電圧局所性を
考慮して簡易的に振替制御量を算出すること可能とす
る。これにより、請求項12と同様の効果が簡易的な手
段により得られ、振替グループを定義することで、オペ
レータの意図する制御機器に自動的に振り替えることが
可能である。
【0042】本発明の請求項14に関わるVQC装置
は、電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介し
て電子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさ
と無効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置におい
て、情報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報をも
とに電力系統の状態を求める電力系統情報入力手段と、
発電機無効電力の設備上下限値に対する余力量の許容値
を設定する発電機余力許容値設定手段と、電力系統の状
態をもとに、監視対象母線電圧が運用目標上限値の所定
範囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇所に設けた電
圧無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算出手
段と、無効電力余力が許容値以下となった発電機がある
場合には、余力上下限値を当該発電機の無効電力として
電力系統状態を求めて監視対象母線電圧の逸脱判定を行
い、逸脱が発生している場合には当該発電機に対して動
作禁止制約を与えて他の調整機器に振り替える制御量を
算出する振替制御量算出手段と、監視対象母線と無効電
力余力の振替対象となる調整機器グループの対応付けを
行う振替グループ設定手段と、無効電力余力が許容値以
下となった発電機がある場合には、余力上下限値を当該
発電機の無効電力として監視対象母線電圧の変化量を求
め、それを補うための無効電力を振替グループ内の調相
機器について算出する振替グループ制御量算出手段と、
前記振替制御量算出手段及び振替グループ制御量算出手
段のいずれかの振替制御量算出方法を適用する時間帯を
設定する振替適用時間帯設定手段と、設定された時間帯
に従い各々の振替制御量算出方法の適用可否を判定する
振替適用可否判定手段と、前記制御量算出手段により算
出された監視対象母線電圧逸脱解消の為の制御量と、振
替制御量算出手段により算出された余力不足解消の為の
振替制御量或いは前記振替グループ制御量算出手段によ
り算出された余力不足解消の為の振替制御量を併せて情
報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備え、
振替制御量算出方法の時間帯による切り替えを可能とす
ることを特徴とする。
【0043】この請求項14の発明では、請求項12お
よび請求項13の振替制御量算出方法の時間帯による切
り替えを可能とする。これにより、オペレータが時間帯
毎に、より最適な振替手段を選択することができる。ま
た、請求項12乃至14のVQC装置に加え、送電線事
故などの系統の状態変化があった場合には振替制御の適
用を自動的に解除する振替自動解除手段を備えた構成と
することができる。これにより、事故などの緊急時に
は、発電機の無効電力余力に関する制約を解除すること
を可能とする。したがって、平常時には発電機と調相機
器の振替を行いながら常に発電機無効電力の余力を考慮
して運用を行うことができ、事故などの緊急時には余力
確保よりも平常状態への復旧が優先であるため、発電機
の無効電力余力に関する制約が解除された状態で柔軟な
運用を行うことができる。
【0044】本発明の請求項15に関わるプログラム
は、電力系統から状態量を検出し、情報伝送装置を介し
て電子計算機に入力することにより、母線電圧の大きさ
と無効電力潮流の監視制御を行なうVQC装置の制御手
順を実行するプログラムであって、情報伝送装置を介し
て伝送されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求
める電力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上
下限値に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許
容値設定手段と、発電機無効電力の余力が設定された許
容値以下となっているかどうか判定する許容値逸脱判定
手段と、許容値以下となった場合に、オペレータ通知を
行う許容値逸脱通知手段と、電力系統の状態をもとに、
監視対象母線電圧が運用目標値の所定範囲内に収まる様
に前記電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整
機器の制御量を算出する制御量算出手段と、前記電圧無
効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して
指令出力する指令出力手段を、コンピュータに実行させ
ることを特徴とする。
【0045】この本発明の請求項15に関わるプログラ
ムでは、あらかじめオペレータが総需要の変化傾向を考
慮した調相機器の動作制約を設定することを可能とし
た、電圧無効電力監視制御をコンピュータに実行させる
ことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態を、
図面を参照しつつ説明する。
【0047】図1は本発明の第1の実施の形態(請求項
1に対応)を示す構成図である。まずは、調相機器制約
設定手段13によりあらかじめ調相機器の動作禁止制約
をかける時間帯を設定しておく。ここで言う動作禁止制
約は、調相機器毎に投入操作/開放操作に関する制約を
個別に設定できる。電力系統情報入力手段11により取
込まれた系統情報および、調相機器制約設定手段13に
より設定された調相機器制約を元に、制御量算出手段1
2において、全ての無効電力調整機器(発電機/調相機
器/LRT)から、監視点電圧維持のために効果のある
調整機器を制御機器として抽出する。指令出力手段14
では、抽出された制御機器の制御量を指令出力する。
【0048】なお、調整機器としては、同期調相機や静
止型無効電力補償装置(SVC)、静止型無効電力発生
装置(SVG)なども用いることができる。これらは、
無効電力制御を行えることから、その制御態様は発電機
の無効電力制御と同様に実施できる。このことから、本
明細書においては、電圧無効電力調整機器としての発電
機に、同期調相機、SVG、SVC等を含みうるものと
する。
【0049】第1の実施の形態における制御量算出手段
12の作用を図2のフローチャートで示す。
【0050】まずは、目的関数算出処理121で監視点
電圧Vkを取り込んで、運用目標値Vrefkと比較し、その
偏差の和を以下の目的関数Eで表わす。
【0051】
【数1】
【0052】次に、制御機器の効果順位決定処理123
において、式2のように、この目的関数Eを各電圧無効
電力調整機器の操作量Xjで微分する。
【0053】
【数2】
【0054】この∂E/∂Xjの最も大きい制御機器j
から制御の優先順位を決定する。効果の大きい機器から
順に抽出した後、調相機器制約取り込み処理1231に
て調相機器制約を取り込み、調相機器制約判定処理12
32にて抽出された機器に制約がかかっているかどうか
判定する。
【0055】制約がない場合には、制御量算出処理12
4にて、抽出された制御機器の制御量による目的関数値
を計算前と比較し、目的関数が小さくなっていれば、効
果有りとして当該機器の制御量として確定する。もし、
目的関数が大きくなっていれば、当該制御機器は効果な
しとして、制御対象から除く。制御量の確定後、目的関
数、制御機器制約条件更新処理125にて目的関数の更
新、当該機器の制約条件を更新する。制約がある場合に
は、当該機器の抽出を行わずに次の効果機器の抽出を行
う。
【0056】このような処理ステップを、繰り返し回数
逸脱判定処理122にて繰り返し回数許容値を超過する
まで順次繰り返し、次の制御効果機器を選択していく。
【0057】制御量算出の過程で、目的関数の許容値判
定処理126にて全監視点電圧が許容値以内に収まった
場合には、機器の選択を終了する。また、監視点電圧の
許容値逸脱が解消されずに繰り返し回数許容値を超過し
た場合には、電圧維持不能処理と判定する。最後に、制
御量出力処理128にて効果機器として抽出された機器
の制御量を出力する。
【0058】この様にして、オペレータが意図的に調相
に制約をかけることにより効果的な調相機器の動作が期
待でき、かつ必要以上の調相機器動作を防ぐことで機器
の寿命の短縮を防ぐことができる。
【0059】図3は本発明の第2の実施の形態(請求項
2に対応)を示す構成図である。なお、以下の各実施の
形態において、重複を避けるために、変更された点を中
心に説明する。
【0060】総需要予測パターン取り込み手段15によ
りあらかじめ作成された当日の総需要予測データを取り
込む。調相機器制約抽出手段16により総需要予測デー
タにおける現時点での需要変化傾向により、調相機器動
作制約を決定する。
【0061】この第2の実施の形態における制御量算出
手段12の作用を図4のフローチャートで示す。図2の
処理フローと同様であるが、調相機器制約判定処理12
32においては、抽出された機器に制約がかかっている
かどうか判定する時に、調相機器の制御方向(投入操作
/開放操作)を考慮した判定を行う。当該機器に制約が
ある場合でも、制御方向が制約のかかっている方向と一
致しない場合には制約なしと判断する。
【0062】この実施例として、図5に総需要変化パタ
ーンによる調相機器動作制約の決定方法を示す。現時点
から前後30分の総需要変化傾向にしたがって調相機器
動作制約をかける。即ち、総需要が増加傾向にある場合
は電圧を低下させる様な調相機器の動作を禁止し、逆に
総需要が減少傾向にある場合は電圧を上昇させる様な調
相機器の動作を禁止することで、不要な調相の動作を防
ぐことができる。また、将来30分先の総需要変化傾向
まで考慮することで、総需要の変化に先行した調相機器
の制御を行うこともでき、需要変化に対する応動遅れを
回避することもできる。
【0063】図6は本発明の第3の実施の形態(請求項
3に対応)を示す構成図である。
【0064】まずは、調相機器動作回数制約設定手段1
7により、過去1日、1週間、月間、年間の調相機器の
動作回数制約を設定する。調相機器動作禁止判定手段1
7では、設定された動作回数制約と、保存されている調
相機器動作回数から、制約違反する調相機器があるかど
うか判定し、違反する調相機器には、違反している期
間、制約を与える。違反がなくなった時点で制約は解除
される。制御量算出手段12では、効果機器として制約
のかかっている調相機器が選出された場合には、抽出を
キャンセルするものとする。また、制約のない調相機器
が選出された場合には、過去1日、1週間、年間、月間
の調相機器の動作回数をカウントし保存しておく。
【0065】この第3の実施の形態における制御量算出
手段12、および指令出力手段14の作用を図7のフロ
ーチャートで示す。制御量算出手段12は第1の実施の
形態の図2と同様である。指令出力手段14において
は、制御量算出手段12で算出された制御量を指令出力
処理141にて指令出力した後、調相機器動作回数保存
処理142にて調相機器毎の動作回数をカウントして保
存する。
【0066】この実施例として、調相禁止制約を日間3
回、週間15回と設定した場合の調相機器動作に伴う制
約の設定/解除の流れを図8に示す。制約解除について
は日替わり時に行われるものとしている。この様にし
て、調相機器の動作頻度が偏ることによる機器の寿命の
短縮を防ぐことができる。
【0067】図9は本発明の第4の実施の形態(請求項
4に対応)を示す構成図である。調相機器補正係数補正
手段19においては、過去1日、1週間、月間、年間の
調相機器の動作回数から制御機器の制御優先順位を決定
する補正係数を算出する。制御量算出手段12では、算
出された補正係数を用いて感度定数を補正することで、
見かけ上の制御効果を補正する。動作回数違反の程度が
大きければ大きい程、調相機器の見かけ上の制御効果を
小さくし効果機器として抽出しにくくさせている。
【0068】第4の実施の形態における制御量算出手段
12、および指令出力手段14の作用を図10のフロー
チャートで示す。調相機器感度定数補正係数取り込み処
理1233にて、動作回数から作成された調相機器の感
度定数補正係数を取込む。制御機器の効果順位決定処理
123では、算出された補正係数を用いて感度定数の補
正を行い、調相動作回数による重みづけを考慮した優先
順位を決定する。その他は第3の実施の形態の処理と同
様である。
【0069】この実施例として、補正係数を式3により
算出する。式3の意味するところは、各日間、週間、月
間、年間の動作回数制約の多項式からなり、各項は動作
回数制約値を超過すると値が小さくなる。補正係数は、
0.0〜1.0の値をとる。また、各項にはCi(例、
C1〜C4)からなる重み係数を付加している。従っ
て、補正係数αjは動作回数制約値を超えるほど小さい
値となる。
【0070】こうして算出された補正係数を元に、式4
により感度係数を補正し効果量を算出する。補正係数α
jが小さいほど効果が小さいと判断される。すなわち、
動作回数制約値を超過した調相機器は動作しにくくな
る。
【0071】
【数3】
【0072】
【数4】
【0073】この様にして感度定数を補正することで、
調相機器の動作頻度が偏ることによる機器の寿命の短縮
を防ぐことができるとともに、動作回数の多い調相機器
の投入でしか電圧逸脱を解消できない様な場合では、効
果機器として抽出されるといった柔軟性をもつ。
【0074】図11は本発明の第5の実施の形態(請求
項5に対応)を示す構成図である。制約適用時間帯設定
手段20において、調相機器制約抽出手段16と調相機
器動作禁止判定手段18の適用時間帯を各々設定するこ
とができる。制約適用可否判定手段21においては、設
定された時間帯に従い各々の制約の適用可否を判定す
る。制御量算出手段12においては、効果機器として調
相機器が選出された場合に、調相機器制約抽出手段16
が適用されていれば、調相機器の制御方向(投入操作/
開放操作)を見て、調相機器制約に違反している場合に
抽出をキャンセルする。また、調相機器動作禁止判定手
段18が適用されていれば、動作回数制約違反した調相
機器を制御対象外として除外する。
【0075】第5の実施の形態における制御量算出手段
12、および指令出力手段14の作用を図12のフロー
チャートで示す。調相機器制約適用可否判定処理123
4では、調相機器制約の適用可否を判定する。適用可で
あれば、調相機器制約取り込み処理1231にて制約を
取り込み、調相機器に制約をかける。また、調相機器動
作禁止制約取り込み処理1235では、調相機器動作禁
止制約の適用可否を判定する。適用可であれば、調相機
器動作禁止制約取り込み処理123Cにて動作禁止制約
を取り込み、調相機器に制約をかける。いずれも、この
制約の適用可否は制約適用可否判定手段21にて行う。
こうして決定された調相機器の制約をもとに、調相機器
制約判定処理1232にて抽出された機器に制約がある
かどうかを判定する。その他は第2或いは第3の実施の
形態での処理と同様である。
【0076】この実施例として、各制約の時間帯による
切替え例を図13に示す。この図3の様にして、需要変
化が比較的大きな時間帯においては優先的に総需要変化
に見合った動作制約をかけ、需要変化が小さい時間帯に
おいては動作回数の平均的な使用頻度を確保する様に動
作させるなどの調相機器制約の柔軟な使い分けが可能で
ある。
【0077】また、図14に示されるように、制約自動
解除手段22を設けて、送電線事故などの系統の状態変
化があった場合には調相機器の制約(調相機器制約抽出
手段16および調相機器動作禁止判定手段18により抽
出された制約)を自動的に解除するように構成する。こ
の様にして、事故などの緊急時には復旧操作が優先され
るため、調相機器の制約が解除された状態で柔軟な運用
を行うことができる。
【0078】図15は本発明の第6の実施の形態(請求
項6に対応)を示す構成図である。発電機余力許容値設
定手段23においては、発電機無効電力の設備上下限値
に対する余力量の許容値を設定する。余力許容値は上限
値/下限値各々について設定可能とする。発電機補正係
数補正手段24は、発電機無効電力の余力が設定された
許容値以下となった場合に、当該発電機の補正係数を補
正する。この時、補正係数は上げ方向操作/下げ方向操
作の2式準備しておく。
【0079】この第6の実施の形態における制御量算出
手段12の作用を図16のフローチャートで示す。発電
機感度定数補正係数取込み処理1236にて発電機感度
定数の補正係数を取込む。動作方向を考慮した制御機器
の効果順位決定処理1237にて、算出された補正係数
を用いて感度定数の補正を行い、発電機余力許容値逸脱
による重みづけを考慮した優先順位を決定する。この
時、発電機の動作方向(上げ方向操作/下げ方向操作)
も考慮する。そのほかは、他は実施の形態における処理
と同様である。
【0080】この実施例として、発電機補正係数補正手
段24における補正係数の補正に式5を用いる。これに
より、上限値側の余力が不足した場合には、上げ操作の
補正係数αupjを1.0よりも小さい値に補正し、上げ
操作を行わせにくくする。逆に、下限値側の余力が不足
した場合には、下げ操作の補正係数αdownjを1.0よ
りも小さい値に補正し、下げ操作を行わせにくくする。
【0081】
【数5】
【0082】動作方向を考慮した制御機器の効果順位決
定処理1237にて、上式により算出された補正係数を
用いて感度定数を補正する。この時、制御機器が発電機
の場合には、式6に示すように機器の操作方向により感
度係数の補正係数を切り替えて効果量を求める。
【0083】
【数6】
【0084】この様にして、発電機無効電力の余力が不
足した場合には、不足方向への制御をしにくくすること
で、当該発電機は余力を増やす方向にのみ制御を行うこ
とになる。従って、発電機の無効電力が上限、又は下限
に張り付くことなく、余力を常に一定に保つことができ
る。結果として、需要変化による電圧変動に対する発電
機の応動遅れを防ぎ、需要変化に即座に追従することが
できる。
【0085】図17は本発明の第7の実施の形態(請求
項7に対応)を示す構成図である。発電機グループ設定
手段25において、無効電力余力を判定するためのグル
ープを設定する。また、発電機グループ余力許容値設定
手段26において、設定された発電機グループ単位の余
力の許容値を設定する。発電機グループ補正係数補正手
段27においては、発電機グループに属する発電機の無
効電力余力の総和がグループ単位で設定された許容値以
下となった場合に、 グループ内の全発電機の補正係数
を補正する。この時、補正係数は上げ方向操作/下げ方
向操作の2式準備しておく。
【0086】第7の実施の形態における制御量算出手段
12の作用を図18のフローチャートで示す。発電機グ
ループ感度定数補正係数取込み処理1238にて発電機
の感度定数補正係数を取込む。動作方向を考慮した制御
機器の効果順位決定処理1237にて、算出された補正
係数を用いて感度定数の補正を行い、発電機グループの
余力許容値逸脱による重みづけを考慮した優先順位を決
定する。この時、発電機の動作方向(上げ方向操作/下
げ方向操作)も考慮する。そのほかは、他の実施の形態
における処理と同様である。
【0087】この実施例として、発電機グループ補正係
数補正手段27における補正係数の補正に式7を用い
る。これにより、発電機グループとして考えた場合に上
限値側の余力が不足した場合には、当該発電機グループ
に属する発電機の上げ操作の補正係数αupjを1.0よ
りも小さい値に補正し、グループ内全発電機に対して上
げ操作を行わせにくくする。逆に、下限値側の余力が不
足した場合には、下げ操作の補正係数αdownjを1.0
よりも小さい値に補正し、グループ内全発電機に対して
下げ操作を行わせにくくする。
【0088】
【数7】
【0089】動作方向を考慮した制御機器の効果順位決
定処理1237にて、上式により算出された補正係数を
用いて感度定数を補正する。この時、制御機器が発電機
の場合には、式6に示すように機器の操作方向により感
度係数の補正係数を切り替えて効果量を求める。
【0090】この様にして、設定された発電機グループ
に対して無効電力の余力を常に一定値以上確保すること
ができる。図19のように、監視点に対して同程度の効
果を持つ発電機をグループ定義することで、ある発電機
の余力が不足しても、グループ内の他の発電機で補うこ
とが可能であるため、個々の発電機に余力許容値を設定
する場合と比較し、制御機器の選択肢を広げることがで
きる。
【0091】図20は本発明の第8の実施の形態(請求
項8に対応)を示す構成図である。発電機余力許容値設
定手段23については、図15の第6の実施の形態と同
様である。発電機上下限算出手段28は、設定された余
力許容値を元に、新たに余力を考慮した上下限(以下、
余力上下限という)を算出する。発電機余力考慮制御量
算出手段29においては、発電機無効電力の設備上下限
値の代わりに、算出された余力上下限値を用いて、制御
機器を決定する。制御機器決定までの処理は制御量算出
手段12と同様である。しかしながら、余力上下限値を
用いた場合では電圧逸脱が解消できない時は、余力上下
限に達した発電機の上下限値を設備運用上下限値に切り
替え、余力上下限に達していない発電機については、算
出された制御量を固定とする。その上で、再度不足分の
制御量を算出する。
【0092】第8の実施の形態における発電機余力考慮
制御量算出手段29の作用を図21のフローチャートで
示す。発電機余力上下限値取り込み処理1211にて、
算出された発電機余力上下限値を取込む。設備上下限値
の代わりに余力上下限値を用いて、前述の処理にて制御
量の算出を行う。その結果、電圧維持不能127となっ
た場合には、まず余力不足発電機の設備上下限切替処理
1271にて余力上下限値に張り付いた発電機の上下限
値を余力上下限から運用上下限に切り替える。次に、他
の発電機の配分値固定処理1272にて、余力のある発
電機の出力を先に算出された制御量を加味した制御後の
値で固定する。その上で前述と同様の処理にて再度制御
量の算出を行う(処理1273〜1277)。
【0093】最後に、制御量算出処理124にて算出さ
れた制御量と、不足制御量算出処理1275にて算出さ
れた不足制御量を併せて制御量として制御量出力処理1
28にて出力する。
【0094】この実施例として、発電機上下限算出手段
28における余力上下限値の算出方法を式8に示す。ま
た、発電機の余力上下限値と、発電機の運用上下限値、
及び発電機の余力上下限値(設定値)との関係を図22
に示している。
【0095】
【数8】
【0096】この様にして監視点電圧の逸脱発生を抑え
ることに重みを置きながらも、発電機無効電力の余力を
極力一定値以上確保することにより、平常時は発電機の
余力を確保しながらも、系統状態によっては発電機の余
力を無視してでも母線電圧の維持が必要となる場合等に
柔軟な制御が可能となる。
【0097】図23は本発明の第9の実施の形態(請求
項9に対応)を示す構成図である。発電機グループ設定
手段25および発電機グループ余力許容値設定手段26
は図17の第7の実施の形態と同様である。発電機グル
ープ上下限算出手段30は、発電機グループの余力上下
限値を算出する。発電機余力考慮制御量算出手段29に
おいては、発電機グループに対して図20の第8の実施
の形態と同様の処理を行う。
【0098】第9の実施の形態における発電機余力考慮
制御量算出手段29の作用を図24のフローチャートで
示す。発電機グループ余力上下限値取り込み処理121
2にて、算出された発電機グループ余力上下限値を取込
む。制御機器の効果順位決定処理123にて制御の優先
順位を決定して効果機器を抽出した後、発電機グループ
の余力算出処理1239にて抽出された機器を制御した
と仮定した場合の制御後の発電機グループの余力を算出
する。発電機グループ余力判定処理123Aで、発電機
グループの余力が発電機グループ余力上下限値を超過し
ているかどうか判定し、余力がある場合のみ効果ありと
判断し、制御量算出処理124にて制御量を算出する。
【0099】その一連の処理の結果、電圧維持不能12
7となった場合には、余力不足発電機グループの設備上
下限切替処理1279にて余力上下限値に張り付いた発
電機の所属するグループに対して余力上下限値による制
約を解除し、グループ内全発電機の上下限を設備上下限
に切り替える。次に他の発電機グループの配分値固定処
理127Aにて、余力のある発電機グループの出力を先
に算出された制御量を加味した制御後の値で固定する。
その後の処理は図21の第8の実施の形態と同様であ
る。
【0100】この実施例として、発電機グループ上下限
算出手段30における余力上下限値の算出方法を式9に
示す。
【0101】
【数9】
【0102】この様にして、グループ単位で余力を確保
することで、第7の実施の形態で述べたように個々の発
電機に余力許容値を設定する場合と比較し、制御機器の
選択肢を広げることができるとともに、第8の実施の形
態で述べたように平常時は発電機の余力を確保しながら
も、系統状態によっては発電機の余力を無視してでも母
線電圧の維持が必要となる場合等に柔軟な制御が可能と
なる。
【0103】図25は本発明の第10の実施の形態(請
求項10に対応)を示す構成図である。総需要予測パタ
ーン取り込み手段15ではあらかじめ作成された当日の
総需要予測データを取り込む。発電機余力許容値補正手
段31では、総需要予測データにおける現時点での需要
変化傾向により、発電機余力許容値設定手段23で設定
された余力許容値を補正する。発電機上下限算出手段2
8は、補正された余力許容値を元に、新たに余力を考慮
した上下限を算出する。発電機余力考慮制御量算出手段
29については図20の第8の実施の形態と同様であ
る。
【0104】この実施例として、発電機余力許容値補正
手段31における余力許容値の補正係数を式10により
算出する。
【0105】
【数10】
【0106】また、図26に総需要変化パターンによる
補正係数値の一例を示す。この例では、総需要が増加傾
向にある場合は上限側の余力を大きくとり、逆に減少傾
向にある場合は下限側の余力を大きくととることで、需
要変化に追従するのに十分な余力を確保するように補正
している。図27は、図26に示す補正値を用いて余力
許容値値を補正した場合の一日の余力上下限値の推移を
示したものである。
【0107】この様にして、総需要の変化傾向を考慮し
た場合に各断面で必要とされる発電機無効電力の余力の
最適量を確保することができる。
【0108】図28は本発明の第11の実施の形態(請
求項11に対応)を示す構成図である。許容値逸脱判定
手段32では、発電機の無効電力余力が設定された許容
値以下となっているかどうかを判定する。許容値逸脱通
知手段33では、許容値以下となった場合に余力が不足
している旨、オペレータ通知を行う。制御量算出手段1
2、指令出力手段14については前述の方式と同様であ
る。
【0109】この様にして、オペレータは余力が不足し
ている状態を即座に認識し、余力確保が必要な場合は手
動制御により余力を確保するなど、迅速な対応が可能で
ある。
【0110】図29は本発明の第12の実施の形態(請
求項12に対応)を示す構成図である。振替制御量算出
手段34では、制御量算出手段12において各制御機器
の制御量を算出した結果、算出無効電力余力が設定され
た許容値以下となった発電機がある場合には、当該発電
機の無効電力を余力上下限値で固定して電力系統状態を
求め、監視点電圧の逸脱判定を行う。逸脱が発生してい
る場合には当該発電機に対して動作禁止制約を与えて、
前述の制御量算出手段と同等の方法にて他の調整機器に
振替える制御量を算出する。逸脱が発生していない場合
には、振替は行わずに終了する。
【0111】指令出力手段14では、制御量算出手段1
2により算出された監視点電圧逸脱解消の為の制御量
と、余力上下限を逸脱した発電機がある場合、振替制御
量算出手段により算出された余力不足解消の為の振替制
御量を併せて情報伝送装置を介して指令出力する。
【0112】第12の実施の形態における、制御量算出
手段12及び指令出力手段14の作用を図30のフロー
チャートで示し、振替制御量算出手段34の作用を図3
1のフローチャートで示す。図30と図31の関連を同
一の丸記号で示している。なお、制御量算出手段12及
び指令出力手段14の作用は、既に説明した他の実施の
形態におけると同様であるので説明を省略する。振替制
御量算出手段34では、まず発電機余力算出処理341
にて制御量算出処理12で算出された制御量をもとに制
御後の発電機余力を算出する。余力不足発電機判定処理
342で余力が不足している発電機があるかどうかを判
定する。余力が不足した発電機がなければ処理を終了す
る。余力が不足した発電機がある場合は発電機出力固定
処理343で、当該発電機の出力を余力が不足している
側の余力上下限値に固定する。その状態で潮流計算処理
344にて潮流計算を行い電力系統状態を求める。求め
た系統状態において監視点電圧逸脱判定処理345で監
視点電圧が許容値を逸脱しているがどうかを判定する。
逸脱がない場合は処理を終了する。逸脱がある場合は発
電機上下限値設定処理346にて発電機の上下限値を余
力上下限値に固定し、目的関数を再度算出する。その後
は制御量算出手段12と同様の処理にて振替制御量を算
出するが、この時、余力不足発電機動作禁止制約設定処
理123Bにて、余力が不足している発電機に対しては
動作禁止制約を与えて動作させない様にする。こうして
算出された振替制御量を振替制御量算出処理347にて
出力する。
【0113】この様にして、発電機無効電力余力が許容
値を逸脱した場合には、他の無効電力調整機器に振替え
て当該発電機の無効電力を余力上下限値以内に引き戻す
制御を行うことで、需要変化による電圧変動に対する発
電機の応動遅れを防ぎ、需要変化に即座に追従すること
ができるとともに、監視点電圧も維持することができ
る。
【0114】図32は本発明の第13の実施の形態(請
求項13に対応)を示す構成図である。振替グループ設
定手段36においては、監視点と無効電力余力の振替対
象となる調整機器(発電機および調相機器)グループの
対応付けを行う。振替グループ制御量算出手段35で
は、制御量算出手段12において各制御機器の制御量を
算出した結果、算出無効電力余力が設定された許容値以
下となった発電機がある場合に、当該発電機の無効電力
を余力上下限値となるように補正し、この場合に対応す
る監視点電圧の変化量を求める。次に、算出した電圧変
化量を補うための無効電力を、余力を逸脱した発電機が
属する振替グループ内の調相機器について算出し、これ
を振替制御量とする。
【0115】第13の実施の態様における、制御量算出
手段12及び指令出力手段14の作用を図33のフロー
チャートで示し、振替グループ制御量算出手段35の作
用を図34のフローチャートで示す。図33と図34の
関連を同一の丸記号で示している。なお、制御量算出手
段12及び指令出力手段14の作用は、既に説明した他
の実施の形態におけると同様であるので説明を省略す
る。発電機余力算出処理351、余力不足発電機判定処
理352、発電機出力固定処理353については図31
の第12の実施の形態と同様である(但し、図31で
は、341〜343)。振替グループ情報取り出し処理
354では、振替グループ情報(振替対象となる発電
機、調相機器、およびグループに対応する監視点)を取
り出す。対応監視点電圧の変化量算出処理355におい
て、余力が不足している発電機を余力上下限値に固定し
た場合の監視点電圧の変化量を算出する。振替グループ
内の調相機器の効果順位決定処理356にて、余力が不
足している発電機の属する振替グループ内の調相機器に
ついて、効果の大きい方から抽出順位を決定する。調相
機器の振替制御量算出処理357では、効果の大きい調
相機器から順に監視点電圧変化量を補うための振替制御
量を算出する。振替対象の調相機器がなくなるか、ある
いは電圧変化量を補うために十分な振替制御量が確保で
きた時点で処理358を終了し、振替制御量出力処理3
59にてこれまでの振替制御量を出力する。
【0116】この実施例として、図35に振替グループ
の対応づけの例を示す。この様に、ある監視点に対し
て、同程度の効果をもつ発電機と調相機器を一つの振替
グループとしてあらかじめ定義しておく。
【0117】また、監視点電圧変化量ΔViの算出は、
式11に示すように感度定数を用いて行う。
【0118】
【数11】
【0119】式11により算出された監視点電圧変化量
ΔViを振替える振替量を算出するにあたり、まずは振
替対象調相機器群の中で、感度定数A′ijが最も大きい
ものから順に抽出し、調相容量に相当する無効電力変化
ΔQ′jによる電圧変化量を求めて、式12のようにΔVi
から順次差し引いていく。
【0120】この操作を、監視点電圧変化量の調相振替
後の残量ΔV′iが負の値となるまで繰り返し、繰り返
し計算の結果抽出された調相機器jの無効電力ΔQ′jを
振替制御量とする。
【0121】
【数12】
【0122】この様にして、簡易的な手段で振替制御量
を求めることができ、また設定された振替グループに従
い振替機器を抽出するため、オペレータは意図した振替
操作を行うことができる。
【0123】図36は本発明の第14の実施の形態(請
求項14に対応)を示す構成図である。振替適用時間帯
設定手段37においては、第12の実施の形態及び第1
3の実施の形態に示す振替制御量算出手段を各々適用す
る時間帯を設定する。振替適用可否判定手段38におい
ては、設定に従い時間帯毎に各々の振替制御算出方法の
適用可否を判定する。制御量算出手段12において各制
御機器の制御量を算出した結果、算出無効電力余力が設
定された許容値以下となった発電機がある場合に、振替
適用可否判定手段38で決定された振替手段を用いて、
振替制御量を算出する。
【0124】第14の実施に形態における、制御量算出
手段12及び指令出力手段14の作用を図37のフロー
チャートで示し、振替制御量算出手段34の作用を図3
8のフローチャートで示し、振替グループ制御量算出手
段35の作用を図39のフローチャートで示す。図37
〜図39の関連を同一の丸記号で示している。各々の手
段は、第12の実施の形態及び第13の実施に形態にお
ける手段と同様である。
【0125】この実施例として、図40に振替適用時間
帯の設定例を示す。先の第12の実施の形態における振
替手段は、振替機器の選択に自由度を持たせた手段であ
り、一方、第13の実施の形態における振替手段は、振
替グループの概念を適用することにより振替機器の選択
幅が狭まるが、逆にオペレータの意図した振替を行うと
ころに利点がある。この第14の実施の形態では、図4
0に例示するように、需要変化の大きい時間帯において
は第13の実施の形態における振替手段を用いること
で、あくまでも監視点電圧維持に重点を置き意図する振
替のみ行わせることとし、需要変化の少ない時間帯にお
いては第12の実施の形態における振替手段を用いるこ
とで、自由に振替を行わせることができる。
【0126】この様にして、オペレータが時間帯毎によ
り最適な振替手段を選択することができる。
【0127】また、図41に示すように、振替自動解除
手段39を設けて、送電線事故などの系統の状態変化が
あった場合には発電機の振替手段を自動的に解除し、振
替を行わないようにする。この様にして、事故などの緊
急時には復旧操作が優先されるため、発電機の振替制御
をロックした状態で柔軟な運用を行うことができる。
【0128】なお、上述した各実施の形態に係わるVQ
C装置の制御手順を実行するプログラムを磁気ディス
ク、光ディスク等のコンピュータが読み取り可能な記憶
媒体に記憶させてもよい。この記憶媒体から、既存の監
視制御装置を構成するコンピュータなどにプログラムを
供給することにより、上述の実施の形態と同様な作用効
果を得ることができる。
【0129】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、電
力系統において、監視対象の母線電圧を目標値に維持す
る制御を行なう場合、調相機器に対しては最も効果的な
時のみ動作させるような制約を与えて動作回数を極力減
らすことで、機器の寿命の短縮を回避するととも、発電
機に対しては常に無効電力調整余力を一定以上確保した
上で制御を行うことを前提とし、どうしても調整余力が
不足する場合には、調相機器との制御量の持ち替えによ
り余力を確保することで、総需要の変動に対して、応動
遅れを生じさせず迅速な制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】第1の実施の形態における制御量算出手段12
の処理フロー図。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す構成図。
【図4】第2の実施の形態における制御量算出手段12
の処理フロー図。
【図5】調相機機器動作制約を説明する図。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す構成図。
【図7】第3の実施の形態における制御量算出手段12
の処理フロー図。
【図8】調相機器動作禁止制約例を示す図。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示す構成図。
【図10】第4の実施の形態における制御量算出手段1
2および指令出力手段14の処理フロー図。
【図11】本発明の第5の実施の形態を示す構成図。
【図12】第5の実施の形態における制御量算出手段1
2、および指令出力手段14の処理フロー図。
【図13】制約の切替例を示す図。
【図14】本発明の第5の実施の形態の変形例を示す構
成図。
【図15】本発明の第6の実施の形態を示す構成図。
【図16】第6の実施の形態における制御量算出手段1
2の処理フロー図。
【図17】本発明の第7の実施の形態を示す構成図。
【図18】第7の実施の形態における制御量算出手段1
2の処理フロー図。
【図19】発電機のグルーピングを説明する図。
【図20】本発明の第8の実施の形態を示す構成図。
【図21】第8の実施の形態における発電機余力考慮制
御量算出手段29の処理フロー図。
【図22】余力上下限値の算出方法を示す図。
【図23】本発明の第9の実施の形態を示す構成図。
【図24】第9の実施の形態における発電機余力考慮制
御量算出手段29の処理フロー図。
【図25】本発明の第10の実施の形態を示す構成図。
【図26】余力許容値補正係数と総需要変化パターンを
示す図。
【図27】1日の余力上下限値の推移例を示す図。
【図28】本発明の第11の実施の形態を示す構成図。
【図29】本発明の第12の実施の形態を示す構成図。
【図30】第12の実施の形態における制御量算出手段
12および指令出力手段14の処理フロー図。
【図31】第12の実施の形態における振替制御量算出
手段34の処理フロー図。
【図32】本発明の第13の実施の形態を示す構成図。
【図33】第13の実施の形態における制御量算出手段
12および指令出力手段14の処理フロー図。
【図34】第13の実施の形態における振替グループ制
御量算出手段35の処理フロー図。
【図35】振替グループの対応付けの例を示す図。
【図36】本発明の第14の実施の形態を示す構成図。
【図37】第14の実施の形態における制御量算出手段
12および指令出力手段14の処理フロー図。
【図38】第14の実施の形態における振替制御量算出
手段34の処理フロー図。
【図39】第14の実施の形態における振替グループ制
御量算出手段35の処理フロー図。
【図40】振替手段の適用時間帯設定例を示す図。
【図41】本発明の第14の実施の形態の変形例を示す
構成図。
【図42】従来装置の構成図。
【図43】従来装置の制御量算出手段12の処理フロー
図。
【符号の説明】
1 VQC装置 11 電力系統情報入力手段 12 制御量算出手段 13 調相機器制約設定手段 14 指令出力手段 15 総需要予測パターン取込み手段 16 調相機器制約抽出手段 17 調相機器動作回数制約設定手段 18 調相機器動作禁止判定手段 19 調相機器補正係数補正手段 20 制約適用時間帯設定手段 21 制約適用可否判定手段 22 制約自動解除手段 23 発電機余力許容値設定手段 24 発電機補正係数補正手段 25 発電機グループ設定手段 26 発電機グループ余力許容値設定手段 27 発電機グループ補正係数補正手段 28 発電機上下限算出手段 29 発電機余力考慮制御量算出手段 30 発電機グループ上下限算出手段 31 発電機余力許容値補正手段 32 許容値逸脱判定手段 33 許容値逸脱通知手段 34 振替制御量算出手段 35 振替グループ制御量算出手段 36 振替グループ設定手段 37 振替適用時間帯設定手段 38 振替適用可否判定手段 39 振替自動解除手段 121 目的関数算出処理 1211 発電機余力上下限取り込み処理 1212 発電機グループ余力上下限取り込み処理 122 くり返し回数逸脱判定処理 123 制御機器の効果順位決定処理 1231 調相機器制約取り込み処理 1232 調相機器制約判定処理 1233 調相機器感度定数補正係数取り込み処理 1234 調相機器制約適用可否判定処理 1235 調相機器動作禁止制約適用可否判定処理 1236 発電機感度定数補正係数取込み処理 1237 動作方向を考慮した制御機器の効果順位決定
処理 1238 発電機グループ感度定数補正係数取り込み処
理 1239 発電機グループ余力算出処理 123A 発電機グループ余力判定処理 123B 余力不足発電機動作禁止制約設定処理 123C 調相機器動作禁止制約取り込み処理 124 制御量算出処理 125 目的関数、制御機器制約条件更新処理 126 目的関数の許容値判定処理 127 電圧維持不能時処理 1271 余力不足発電機の設備上下限切替処理 1272 他の発電機の配分値固定処理 1273 くり返し回数逸脱判定処理 1274 制御機器の効果順位決定処理 1275 不足制御量算出処理 1276 目的関数、制御機器制約条件更新処理 1277 目的関数の許容値判定処理 1278 電圧維持不能時処理 1279 余力不足発電機グループの設備上下限切替処
理 127A 他の発電機グループの配分値固定処理 128 制御量出力処理 141 指令出力処理 142 調相機器動作回数保存処理 341 発電機余力算出処理 342 余力不足発電機判定処理 343 発電機出力固定処理 344 潮流計算処理 345 監視点電圧逸脱判定処理 346 発電機上下限値設定処理 347 振替制御量出力処理 351 発電機余力算出処理 352 余力不足発電機判定処理 353 発電機出力固定処理 354 振替グループ情報取り出し処理 355 対応監視点電圧の変化量算出処理 356 振替グループ内の調相機器の効果順位決定処理 357 調相機器の振替制御量算出処理 358 振替終了判定処理 359 振替制御量出力処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石垣 定二 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 Fターム(参考) 5G066 DA01 DA04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、調相機器の動作制約を設定する
    調相機器制約設定手段と、前記求められた電力系統の状
    態と、設定された調相機器制約をもとに、監視対象母線
    電圧が運用目標値の所定範囲内に収まる様に前記電力系
    統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御量
    を算出する制御量算出手段と、前記電圧無効電力調整機
    器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する
    指令出力手段を備えることを特徴とする電圧無効電力監
    視制御装置。
  2. 【請求項2】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、所定期間の総需要予測パターン
    を取込み単調増加/単調現象の時間帯を自動抽出する総
    需要予測パターン取込み手段と、抽出した需要変化方向
    から調相機器の動作方向の制約を自動抽出する調相機器
    制約抽出手段と、前記求められた電力系統の状態と、抽
    出された調相機器の動作方向の制約をもとに監視対象母
    線電圧が運用目標値の所定範囲内に収まる様に前記した
    電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の
    制御量を算出する制御量算出手段と、前記電圧無効電力
    調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出
    力する指令出力手段を備え、総需要の変化方向から適正
    な調相機器制約を自動抽出することを特徴とする電圧無
    効電力監視制御装置。
  3. 【請求項3】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、過去1乃至複数の所定期間の調
    相機器の動作回数制約を設定する調相機器動作回数制約
    設定手段と、調相機器の動作回数をカウントし動作回数
    制約に違反する場合には、違反している期間は動作禁止
    制約を与える調相機器動作禁止判定手段と、前記求めら
    れた電力系統の状態と、与えられた調相機器動作禁止制
    約をもとに、監視対象母線電圧が運用目標値の所定範囲
    内に収まる様に前記した電力系統の複数箇所に設けた電
    圧無効電力の調整機器の制御量を算出する制御量算出手
    段と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報
    伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備えるこ
    とを特徴とする電圧無効電力監視制御装置。
  4. 【請求項4】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、過去1乃至複数の所定期間の調
    相機器の動作回数制約を設定する調相機器動作回数制約
    設定手段と、調相機器の動作回数をカウントし動作回数
    に応じて制御の優先順位を決定する補正係数を補正する
    調相機器補正係数補正手段と、前記求められた電力系統
    の状態と、決定された補正係数をもとに、監視対象母線
    電圧が運用目標値の所定範囲内に収まる様に前記した電
    力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の制
    御量を算出する制御量算出手段と、前記電圧無効電力調
    整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力
    する指令出力手段を備えることを特徴とする電圧無効電
    力監視制御装置。
  5. 【請求項5】 過去1乃至複数の所定期間の調相機器の
    動作回数制約を設定する調相機器動作回数制約設定手段
    と、調相機器の動作回数をカウントし動作回数制約に違
    反する場合には、違反している期間は動作禁止制約を与
    える調相機器動作禁止判定手段と、前記調相機器制約抽
    出手段と前記調相機器動作禁止判定手段の適用時間帯を
    各々設定する制約適用時間帯設定手段と、設定された時
    間帯に従い各々の制約の適用可否を判定する制約適用可
    否判定手段を,さらに備えることを特徴とする請求項2
    に記載の電圧無効電力監視制御装置。
  6. 【請求項6】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上下限値
    に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許容値設
    定手段と、発電機無効電力の余力が設定された許容値以
    下となった場合に、当該発電機の補正係数を補正し発電
    機の制御優先順位を下げる発電機補正係数補正手段と、
    電力系統の状態と決定された制御優先順位をもとに、監
    視対象母線電圧が運用目標値の所定範囲内に収まる様に
    前記電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機
    器の制御量を算出する制御量算出手段と、前記電圧無効
    電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指
    令出力する指令出力手段を備えることを特徴とする電圧
    無効電力監視制御装置。
  7. 【請求項7】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、グルーピングを行う発電機を設
    定する発電機グループ設定手段と、発電機グループ設定
    手段で設定された発電機グループの無効電力余力許容値
    を設定する発電機グループ余力許容値設定手段と、前記
    発電機グループの無効電力の余力が設定された許容値以
    下となった場合に、当該発電機グループに属する発電機
    の補正係数を補正し発電機の制御優先順位を下げる発電
    機グループ補正係数補正手段と、電力系統の状態と決定
    された制御優先順位をもとに、監視対象母線電圧が運用
    目標値の所定範囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇
    所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御量を算出する
    制御量算出手段と、前記電圧無効電力調整機器に対する
    制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手
    段を備えることを特徴とする電圧無効電力監視制御装
    置。
  8. 【請求項8】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上下限値
    に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許容値設
    定手段と、設定された余力許容値を元に余力を考慮した
    発電機上下限値を算出する発電機上下限算出手段と、電
    力系統の状態と算出された発電機上下限値をもとに、監
    視対象母線電圧が運用目標上限値の所定範囲内に収まる
    様に電圧無効電力の調整機器の制御量を発電機の無効電
    力余力を許容値以上確保する条件のもとで算出し、電圧
    逸脱が解消できない場合には、余力不足となる発電機の
    上下限値を運用上下限値に切り替えて不足制御量を再算
    出する発電機余力考慮制御量算出手段と、前記電圧無効
    電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指
    令出力する指令出力手段を備えることを特徴とする電圧
    無効電力監視制御装置。
  9. 【請求項9】 電力系統から状態量を検出し、情報伝送
    装置を介して電子計算機に入力することにより、母線電
    圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無効
    電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝送
    されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める電
    力系統情報入力手段と、グルーピングを行う発電機を設
    定する発電機グループ設定手段と、その発電機グループ
    の無効電力余力許容値を設定する発電機グループ余力許
    容値設定手段と、設定された発電機グループ余力許容値
    をもとに発電機グループの余力上下限値を算出する発電
    機グループ上下限値算出手段と、電力系統の状態と算出
    された発電機グループ余力上下限値をもとに、監視対象
    母線電圧が運用目標上限値の所定範囲内に収まる様に電
    圧無効電力の調整機器の制御量を発電機グループの無効
    電力余力を許容値以上確保する条件のもとで算出し、電
    圧逸脱が解消できない場合には、余力不足となる発電機
    グループの上下限値を運用上下限値に切り替えて不足制
    御量を再算出する発電機グループ余力考慮制御量算出手
    段と、前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報
    伝送装置を介して指令出力する指令出力手段を備えるこ
    とを特徴とする電圧無効電力監視制御装置。
  10. 【請求項10】 当日の総需要予測パターンを取込む総
    需要予測パターン取込み手段と、取込んだ総需要の変化
    傾向に促した発電機の無効電力余力となる様に設定され
    た許容値を補正する発電機余力許容値補正手段を備え、
    この発電機余力許容値補正手段により前記発電機余力許
    容値設定手段で設定された余力量の許容値を補正して、
    前記発電機上下限算出手段に供給することを特徴とする
    請求項8に記載の電圧無効電力監視制御装置。
  11. 【請求項11】 電力系統から状態量を検出し、情報伝
    送装置を介して電子計算機に入力することにより、母線
    電圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無
    効電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝
    送されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める
    電力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上下限
    値に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許容値
    設定手段と、発電機無効電力の余力が設定された許容値
    以下となっているかどうか判定する許容値逸脱判定手段
    と、許容値以下となった場合に、オペレータ通知を行う
    許容値逸脱通知手段と、電力系統の状態をもとに、監視
    対象母線電圧が運用目標値の所定範囲内に収まる様に前
    記電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器
    の制御量を算出する制御量算出手段と、前記電圧無効電
    力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令
    出力する指令出力手段を備えることを特徴とする電圧無
    効電力監視制御装置。
  12. 【請求項12】 電力系統から状態量を検出し、情報伝
    送装置を介して電子計算機に入力することにより、母線
    電圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無
    効電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝
    送されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める
    電力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上下限
    値に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許容値
    設定手段と、電力系統の状態をもとに、監視対象母線電
    圧が運用目標上限値の所定範囲内に収まる様に前記電力
    系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御
    量を算出する制御量算出手段と、無効電力余力が許容値
    以下となった発電機がある場合には、余力上下限値を当
    該発電機の無効電力として電力系統状態を求めて監視対
    象母線電圧の逸脱判定を行い、逸脱が発生している場合
    には当該発電機に対して動作禁止制約を与えて他の調整
    機器に振り替える制御量を算出する振替制御量算出手段
    と、制御量算出手段により算出された監視対象母線電圧
    逸脱解消の為の制御量と、振替制御量算出手段により算
    出された余力不足解消の為の振替制御量を併せて情報伝
    送装置を介して指令出力する指令出力手段を備えること
    を特徴とする電圧無効電力監視制御装置。
  13. 【請求項13】 電力系統から状態量を検出し、情報伝
    送装置を介して電子計算機に入力することにより、母線
    電圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無
    効電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝
    送されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める
    電力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上下限
    値に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許容値
    設定手段と、監視対象母線と無効電力余力の振替対象と
    なる調整機器グループの対応付けを行う振替グループ設
    定手段と、電力系統の状態をもとに、監視対象母線電圧
    が運用目標上限値の所定範囲内に収まる様に前記電力系
    統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御量
    を算出する制御量算出手段と、無効電力余力が許容値以
    下となった発電機がある場合には、余力上下限値を当該
    発電機の無効電力として監視対象母線電圧の変化量を求
    め、それを補うための無効電力を振替グループ内の調相
    機器について算出する振替グループ制御量算出手段と、
    前記制御量算出手段により算出された監視対象母線電圧
    逸脱解消の為の制御量と、前記振替グループ制御量算出
    手段により算出された余力不足解消の為の振替制御量を
    併せて情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段
    を備えることを特徴とする電圧無効電力監視制御装置。
  14. 【請求項14】 電力系統から状態量を検出し、情報伝
    送装置を介して電子計算機に入力することにより、母線
    電圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無
    効電力監視制御装置において、情報伝送装置を介して伝
    送されてきた系統情報をもとに電力系統の状態を求める
    電力系統情報入力手段と、発電機無効電力の設備上下限
    値に対する余力量の許容値を設定する発電機余力許容値
    設定手段と、電力系統の状態をもとに、監視対象母線電
    圧が運用目標上限値の所定範囲内に収まる様に前記電力
    系統の複数箇所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御
    量を算出する制御量算出手段と、無効電力余力が許容値
    以下となった発電機がある場合には、余力上下限値を当
    該発電機の無効電力として電力系統状態を求めて監視対
    象母線電圧の逸脱判定を行い、逸脱が発生している場合
    には当該発電機に対して動作禁止制約を与えて他の調整
    機器に振り替える制御量を算出する振替制御量算出手段
    と、監視対象母線と無効電力余力の振替対象となる調整
    機器グループの対応付けを行う振替グループ設定手段
    と、無効電力余力が許容値以下となった発電機がある場
    合には、余力上下限値を当該発電機の無効電力として監
    視対象母線電圧の変化量を求め、それを補うための無効
    電力を振替グループ内の調相機器について算出する振替
    グループ制御量算出手段と、前記振替制御量算出手段及
    び振替グループ制御量算出手段のいずれかの振替制御量
    算出方法を適用する時間帯を設定する振替適用時間帯設
    定手段と、設定された時間帯に従い各々の振替制御量算
    出方法の適用可否を判定する振替適用可否判定手段と、
    前記制御量算出手段により算出された監視対象母線電圧
    逸脱解消の為の制御量と、振替制御量算出手段により算
    出された余力不足解消の為の振替制御量或いは前記振替
    グループ制御量算出手段により算出された余力不足解消
    の為の振替制御量を併せて情報伝送装置を介して指令出
    力する指令出力手段を備え、振替制御量算出方法の時間
    帯による切り替えを可能とすることを特徴とする電圧無
    効電力監視制御装置。
  15. 【請求項15】 電力系統から状態量を検出し、情報伝
    送装置を介して電子計算機に入力することにより、母線
    電圧の大きさと無効電力潮流の監視制御を行なう電圧無
    効電力監視制御装置の制御手順を実行するプログラムで
    あって、情報伝送装置を介して伝送されてきた系統情報
    をもとに電力系統の状態を求める電力系統情報入力手段
    と、発電機無効電力の設備上下限値に対する余力量の許
    容値を設定する発電機余力許容値設定手段と、発電機無
    効電力の余力が設定された許容値以下となっているかど
    うか判定する許容値逸脱判定手段と、許容値以下となっ
    た場合に、オペレータ通知を行う許容値逸脱通知手段
    と、電力系統の状態をもとに、監視対象母線電圧が運用
    目標値の所定範囲内に収まる様に前記電力系統の複数箇
    所に設けた電圧無効電力の調整機器の制御量を算出する
    制御量算出手段と、前記電圧無効電力調整機器に対する
    制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手
    段を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2001364924A 2001-11-29 2001-11-29 電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム Pending JP2003169420A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001364924A JP2003169420A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001364924A JP2003169420A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003169420A true JP2003169420A (ja) 2003-06-13

Family

ID=19175044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001364924A Pending JP2003169420A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003169420A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100414470C (zh) * 2005-09-13 2008-08-27 中国电力科学研究院 静止无功补偿器监控系统上位机软件配置方法与图形化界面结构
CN101615801A (zh) * 2008-06-26 2009-12-30 上海思南电力通信有限公司 采取反时限动作曲线方式的vqc优化控制方法
JP2016182021A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 東日本旅客鉄道株式会社 無効電力協調制御装置および電力制御システム
CN108110770A (zh) * 2018-01-23 2018-06-01 国网江苏省电力有限公司苏州供电分公司 一种输电系统功率调节系统
CN116799878A (zh) * 2023-08-18 2023-09-22 国网山西省电力公司运城供电公司 基于发电趋势预测的新能源汇集区动态无功协调控制方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100414470C (zh) * 2005-09-13 2008-08-27 中国电力科学研究院 静止无功补偿器监控系统上位机软件配置方法与图形化界面结构
CN101615801A (zh) * 2008-06-26 2009-12-30 上海思南电力通信有限公司 采取反时限动作曲线方式的vqc优化控制方法
JP2016182021A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 東日本旅客鉄道株式会社 無効電力協調制御装置および電力制御システム
CN108110770A (zh) * 2018-01-23 2018-06-01 国网江苏省电力有限公司苏州供电分公司 一种输电系统功率调节系统
CN108110770B (zh) * 2018-01-23 2024-05-14 国网江苏省电力有限公司苏州供电分公司 一种输电系统功率调节系统
CN116799878A (zh) * 2023-08-18 2023-09-22 国网山西省电力公司运城供电公司 基于发电趋势预测的新能源汇集区动态无功协调控制方法
CN116799878B (zh) * 2023-08-18 2023-11-07 国网山西省电力公司运城供电公司 基于发电趋势预测的新能源汇集区动态无功协调控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101806041B1 (ko) 스케줄링 기반 배전선로 전압제어 방법 및 전압제어 시스템
US10642241B2 (en) Systems, methods and apparatus for improved generation control of microgrid energy systems
US9733277B2 (en) Voltage monitoring control device, voltage control device, and voltage monitoring control method
US10790667B2 (en) Voltage/reactive power control apparatus, method, and voltage/reactive power control system
CN101553766B (zh) 电力系统的电压控制
DK2693589T3 (en) wind park control system
Papangelis et al. Coordinated supervisory control of multi-terminal HVDC grids: A model predictive control approach
CN112821416A (zh) 一种火储联合调频储能功率分配方法
JP2003169420A (ja) 電圧無効電力監視制御装置及びそのプログラム
US11955800B2 (en) Method and control systems for voltage control in renewable energy power plant
JP2015090580A (ja) 電圧無効電力制御装置
CN110994639B (zh) 一种电厂储能辅助调频的仿真定容方法、装置及设备
CN117369270A (zh) 水电站发电机组控制方法及系统
JP3461495B2 (ja) 風力発電出力制限システム及び方法
CN111049195A (zh) 一种agc参数优化方法及装置
KR100728825B1 (ko) 유연수정모드를 고려한 예방모드에서의 유연송전기기최적투입방법
CN113131531B (zh) 适用于电网不同运行工况下的调节备用共享方法和系统
CN117175698A (zh) 风机群的无功控制方法及装置
CN111431214A (zh) 一种考虑网损的电网自动发电控制方法、系统及介质
JPH07288932A (ja) 電圧無効電力制御における協調制御方法
CN111448735B (zh) 用于控制补偿电压扰动的端口的装置
US20230283077A1 (en) Method for controlling a power supplied to an electrical network, implementing a power plant model
US20230275431A1 (en) Method for controlling a power supplied to an electrical network, with hybridization controller
US20220329069A1 (en) Method for operating an electrical storage station
Adamu et al. Automatic Load Frequency Control Of Two Area Interconnected Power System With Diverse Source In Nigeria

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040803